株式会社雪国まいたけ
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回次 |
国際会計基準 |
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第2期 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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収益 |
(百万円) |
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税引前利益 |
(百万円) |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
(百万円) |
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親会社の所有者に帰属する 当期包括利益 |
(百万円) |
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親会社の所有者に帰属する持分 |
(百万円) |
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資産合計 |
(百万円) |
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1株当たり親会社所有者 帰属持分 |
(円) |
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基本的1株当たり当期利益 |
(円) |
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希薄化後1株当たり 当期利益 |
(円) |
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親会社所有者帰属持分比率 |
(%) |
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親会社所有者帰属持分 当期利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
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投資活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(百万円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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(注) 1.上記指標は、国際会計基準(以下「IFRS」という。)により作成しております。なお、当社は、第3期よりIFRSによる連結財務諸表を作成しております。また、第2期についても2018年4月1日を移行日としたIFRSに基づく連結経営指標等をあわせて記載しております。
2.第2期以降のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人の監査を受けております。
3.第2期及び第3期の株価収益率については、当社株式は非上場であったため記載しておりません。
4.当社は、2020年7月14日開催の取締役会決議により、2020年7月30日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益につきましては、第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。
5.臨時雇用者数は1日8時間換算による年間平均人数であります。
提出会社の経営指標の推移は、次のとおりであります。
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回次 |
第2期 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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売上高 |
(百万円) |
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経常利益(△は損失) |
(百万円) |
△ |
△ |
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当期純利益(△は損失) |
(百万円) |
△ |
△ |
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資本金 |
(百万円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(百万円) |
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総資産額 |
(百万円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益 (△は損失) |
(円) |
△ |
△ |
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潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
- |
- |
2,173 |
1,997 |
1,223 |
|
最低株価 |
(円) |
- |
- |
1,600 |
1,092 |
814 |
(注) 1.当社は、2020年4月1日を効力発生日として旧雪国まいたけホールディングス②(2018年1月29日に株式会社BCJ-27から商号変更)が旧雪国まいたけ④を吸収合併した上で商号変更したものであります。旧雪国まいたけホールディングス②は、Bain Capital Private Equity, LPが投資助言を行うファンドが間接的にその株式を保有する目的にて設立された会社であるため、第2期及び第3期の売上高及び従業員数の記載はありません。
2.第2期及び第3期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
3.第2期及び第3期の自己資本利益率については、当期純損失のため記載しておりません。
4.第2期及び第3期の株価収益率については、当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
5.配当性向について、第2期は配当を実施していないため記載しておりません。第3期は当期純損失のため記載しておりません。
6.第2期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人の監査を受けております。
7.当社は、2020年7月30日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は当期純損失につきましては、第2期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。なお、第3期の1株当たり配当額については、当該株式分割前の実際の配当金の額を記載しております。
8.2020年9月17日付をもって東京証券取引所市場第一部に株式を上場いたしましたので、第2期から第4期までの株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。第5期及び第6期の株主総利回り及び比較指標については、第4期の末日における株価及び株価指数を基準として算定しております。
9.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであります。なお、2020年9月17日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
10.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第5期の期首から適用しており、第5期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(参考情報)
「はじめに」に記載のとおり、旧雪国まいたけ③は2015年10月1日に旧雪国まいたけ②を吸収合併しており、2018年1月1日に旧雪国まいたけ④が旧雪国まいたけ③を吸収合併しております(実質上の存続会社は旧雪国まいたけ③であります。)。また、2020年4月1日に旧雪国まいたけホールディングス②(株式会社BCJ-27から商号変更)が旧雪国まいたけ④を吸収合併し(実質上の存続会社は旧雪国まいたけ④であります。)、同日に「株式会社雪国まいたけ」に商号変更して現在の当社になっております。参考として、日本基準に基づいて作成された2019年3月期、2020年3月期に係る旧雪国まいたけ④の主要な経営指標等の推移は以下のとおりであります。
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回次 |
日本基準 |
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旧雪国まいたけ④ |
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第2期 |
第3期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
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売上高 |
(百万円) |
31,340 |
32,889 |
|
経常利益 |
(百万円) |
3,634 |
5,031 |
|
当期純利益 |
(百万円) |
2,357 |
2,716 |
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資本金 |
(百万円) |
100 |
100 |
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発行済株式総数 普通株式 |
(株) |
384,898 |
384,898 |
|
純資産額 |
(百万円) |
20,849 |
23,563 |
|
総資産額 |
(百万円) |
56,563 |
53,806 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
54,169.07 |
61,219.09 |
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1株当たり配当額 |
(円) |
4,374 |
- |
|
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
6,123.89 |
7,058.11 |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
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自己資本比率 |
(%) |
36.9 |
43.8 |
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自己資本利益率 |
(%) |
11.5 |
12.2 |
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株価収益率 |
(倍) |
- |
- |
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配当性向 |
(%) |
71.4 |
- |
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従業員数 |
(人) |
1,005 |
1,022 |
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(外、平均臨時雇用者数) |
(1,060) |
(1,077) |
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(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.旧雪国まいたけ④第2期及び第3期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
3.1株当たり配当額及び配当性向については、旧雪国まいたけ④第3期は、配当を実施していないため記載しておりません。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
5.各期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算定した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
6.臨時雇用者数は1日8時間換算による年間平均人数であります。
「はじめに」に記載のとおり、当社は、2017年7月に設立され、その後、2020年4月に旧雪国まいたけ①の流れを汲む旧雪国まいたけ④を吸収合併し事業を承継しております。
以下では、旧雪国まいたけ①の設立から、当社による旧雪国まいたけ④の吸収合併を経た現在に至る沿革を記載しております。
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1983年7月 |
株式会社雪国まいたけ(旧雪国まいたけ①)を設立し、五十沢工場新設により、まいたけの生産販売を開始 |
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1986年6月 |
本社新築により、新潟県南魚沼市余川89番地に移転 |
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1986年10月 |
第1バイオセンターを南魚沼市水尾新田に新設し、まいたけの生産を開始 |
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1987年3月 |
東京営業所を開設 |
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1988年1月 |
納豆工場を本社隣接地に新設し、納豆の製造販売を開始 |
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1988年10月 |
子会社 株式会社雪国商事を設立し、当社の各センターで使用する重油等の仕入れ及び一般消費者へガソリン等の販売を開始 |
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1989年9月 |
第2バイオセンターを南魚沼市浦佐に新設し、まいたけの生産を開始 |
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1990年4月 |
大平もやし店の営業権を譲り受け、もやしの生産販売を開始 |
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1991年7月 |
株式額面を変更(1株額面50,000円を500円へ)するため、株式会社雪国まいたけ(旧雪国まいたけ②)が旧雪国まいたけ①を吸収合併 |
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1991年8月 |
子会社 有限会社今町興産を設立し、培地副原料の製造を開始 |
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1992年4月 |
大阪営業所を開設 |
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1992年8月 |
新本社及び本社パッケージセンターを新築移転 |
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1994年3月 |
当社株式を新潟証券取引所の地域産業育成部へ上場 |
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1994年9月 |
第3バイオセンターを南魚沼市新堀新田に新設し、まいたけの生産を開始 |
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1995年9月 |
五泉バイオセンターを五泉市中川新字郷屋原に新設し、まいたけの生産を開始 |
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1996年3月 |
加工品販売事業部(現・加工食品部)を開設 |
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1996年5月 |
まいたけ水煮の自社生産による販売を開始 |
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1996年11月 |
子会社 株式会社ゼネラルバイオフーズを設立し、もやしの生産部門を子会社化 |
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1997年2月 |
名古屋営業所を開設 |
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1997年4月 |
まいたけエキスを凝縮した健康維持食品「MDフラクション」の製造販売を開始 |
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1998年3月 |
株式会社トータクを株式取得により子会社とし、加工食品の製造販売に進出 |
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1999年7月 |
仙台営業所を開設 |
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2000年3月 |
新潟証券取引所と東京証券取引所の合併に伴い東京証券取引所市場第二部に上場 |
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2000年10月 |
子会社 ユキグニマイタケコーポレーションオブアメリカを設立し、海外事業に進出 |
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2001年9月 |
子会社 株式会社平成興業を設立し、生コンクリートの製造販売を開始 |
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2002年3月 |
五泉バイオセンターでぶなしめじの生産を開始 |
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2002年5月 |
第4バイオセンターを南魚沼市津久野に新設し、エリンギの生産を開始 |
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2002年6月 |
1単元の株式数を1,000株から100株へ変更 |
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2003年3月 |
子会社 ユキグニマイタケマニュファクチャリングコーポレーションオブアメリカを設立 |
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2003年4月 |
子会社 青島東冷食品有限公司を設立し、水産加工食品の製造を開始 |
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2003年5月 |
広島営業所を開設 |
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2004年6月 |
第5バイオセンターを南魚沼市山崎新田に新設し、ぶなしめじの生産を開始 |
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2004年9月 |
子会社 株式会社平成興業が子会社株式会社ゼネラルバイオフーズを吸収合併し、同時に子会社株式会社雪国バイオフーズに商号を変更 |
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2005年2月 |
子会社 上海雪国高榕生物技術有限公司を設立し、えのき茸の生産を開始 |
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2009年11月 |
「雪国やさい革命」シリーズのカット野菜の製造販売を開始 |
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2010年11月 |
子会社 上海雪国高榕生物技術有限公司の出資持分を譲渡 |
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2010年12月 |
関連会社 長春雪国高榕生物技術有限公司の出資持分70%を取得 |
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2011年1月 |
滋賀パッケージセンターを滋賀県蒲生郡竜王町に新設し、もやし・カット野菜の生産及び出荷を開始 |
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2011年12月 |
子会社 長春雪国高榕生物技術有限公司の出資持分を100%取得 |
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2012年2月 |
子会社 長春雪国高榕生物技術有限公司の社名を雪国舞茸(長春)生物技術有限公司に変更 |
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2014年11月 |
子会社 青島東冷食品有限公司の株式を青島大水食品有限公司へ譲渡 |
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2015年2月 |
北海道営業所を開設 |
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2015年6月 |
株式会社BCJ-22の完全子会社となり、東京証券取引所第二部における上場を廃止 |
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2015年10月 |
株式会社BCJ-22を存続会社として同社と合併し、株式会社雪国まいたけに商号変更(旧雪国まいたけ③) |
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2016年8月 |
株式会社雪国バイオフーズの株式を株式会社サラダコスモへ譲渡 |
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2017年4月 |
子会社 雪国舞茸(長春)生物技術有限公司の株式を譲渡 |
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2017年7月 |
株式会社BCJ-27を設立 |
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2018年1月
2018年1月 |
株式会社BCJ-28を存続会社として同社と合併し、株式会社雪国まいたけに商号変更(旧雪国まいたけ④) 株式会社BCJ-27が株式会社雪国まいたけホールディングスに商号変更(旧雪国まいたけホールディングス②) |
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2018年4月 |
株式会社雪国商事及び株式会社今町興産を吸収合併 |
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2018年4月 |
株式会社雪国まいたけ西日本より、九州及び沖縄県における当社製品の販売事業を譲り受け、販売を開始 |
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2018年9月 |
滋賀パッケージセンターにまいたけ包装課を新設し、まいたけの包装を開始 |
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2019年1月 |
株式会社トータクを吸収合併 |
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2019年3月 |
タカラバイオ株式会社から同社の保有する瑞穂農林株式会社(本しめじ及びはたけしめじの生産販売)及び株式会社きのこセンター金武(ぶなしめじの生産販売)の全株式を取得し、子会社化 |
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2019年3月 |
子会社 ユキグニマイタケコーポレーションオブアメリカ及びユキグニマイタケマニュファクチャリングコーポレーションオブアメリカの株式を譲渡 |
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2019年10月 |
有限会社三蔵農林(マッシュルームの生産販売)(2020年3月2日付にて株式会社三蔵農林へ商号変更)の全株式を取得し、子会社化 |
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2020年2月 |
カット野菜及び納豆の製造出荷を終了 |
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2020年4月 |
株式会社雪国まいたけホールディングス(旧株式会社BCJ-27、旧雪国まいたけホールディングス②)を存続会社として同社と合併し、株式会社雪国まいたけに商号変更(現在の当社) |
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2020年9月 |
東京証券取引所市場第一部に株式を上場 |
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2022年3月 |
子会社 株式会社きのこセンター金武を解散 |
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2022年4月 |
東京証券取引所市場再編に伴いプライム市場へ移行 |
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2022年6月 |
東京本社(東京都中央区)を開設 |
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2022年6月 |
監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行 |
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2023年4月 |
子会社 株式会社三蔵農林を吸収合併 |
当社グループ(当社及び当社の子会社)は、当社と子会社2社で構成され、きのこ類(まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルーム等)及びきのこ加工食品の生産及び販売(以下「茸事業」という。)を主たる事業としております。
当社では、まいたけの人工栽培に成功した後、まいたけの工業生産による安定的な生産・供給体制及び品質管理体制並びに小売事業者への直接販売を中心とした流通ルートの整備を図るとともに、そのノウハウをエリンギ・ぶなしめじの商品化に活かし、「きのこ総合企業」としての体制を確立してまいりました。
各事業の特徴等は、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
担当会社 |
事業等の特徴及び取り組み状況 |
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茸事業 |
まいたけ |
当社 |
まいたけは、自社開発の「極」ブランドが市場、小売、消費者から高い評価をいただいております。当社の調査によれば、「雪国まいたけ 極」は、旨味成分が従来品と比べて多く、濃厚で旨味・風味があり、バランスのとれたすっきりとした味わいと、従来品と比べて強い歯ごたえや弾力性を有するまいたけとなっております。 また、約6年間の開発期間を経て、栽培が難しく、安定生産には多くの高いハードルが存在していた白まいたけについて、高品質で安定生産できる新・白まいたけの自社菌の開発、量産化に成功し、2022年9月から「雪国まいたけ極 白」の発売を開始いたしました。「雪国まいたけ極 白」は、「雪国まいたけ 極」のおいしさを引き継いだだけではなく、高級感あふれる見た目の美しさや煮汁が濁らない使いやすさなどが多方面から好評を博しております。 |
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エリンギ |
当社 |
エリンギは、品質改善による安定供給を維持し、食感が良い茎部分を太く、カサを小さく栽培することで「より食べやすく、よりおいしい」エリンギを目指しております。太くしっかりしたエリンギは、調理時の切り方のバリエーションも増えるため、レシピ紹介等を通じ新たな食べ方提案を実施しております。 |
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ぶなしめじ |
当社 |
ぶなしめじは、顧客ポートフォリオ(アイテム構成)を見直し、販売単価の向上を目指しております。また、包装形態の見直しを図り、トレーの材質や厚さを変更することでトレーの軽量を図る等、生産コスト低減にも取り組んでおります。 |
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本しめじ |
瑞穂農林株式会社 |
本しめじは、高級料亭等だけでしかなかなか食べることのできなかった「幻のきのこ」とも呼ばれております。松茸同様に難しいとされていた栽培に成功し、「大黒本しめじ」と呼ばれる、見た目の美しさと旨味成分を兼ね備えた本しめじを生産しております。 |
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はたけしめじ |
瑞穂農林株式会社 |
はたけしめじは、きのこ特有の苦味がなく、お子様にもおすすめのきのこであり、また、低カロリーで、食物繊維に加えビタミンやミネラルも含まれているヘルシー食材であります。現在、「雪国大粒丹波しめじ」として、さらなる認知度向上を図っております。 |
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マッシュルーム |
株式会社三蔵農林 |
マッシュルームは、他きのこと比べても用途に季節を問わず幅広い世代より好評をいただいております。生産を手掛ける株式会社三蔵農林は、創業45年超の歴史があり、マッシュルーム市場において高い知名度を誇る「ミツクラ」ブランドの下で、ホワイトマッシュルームやブラウンマッシュルームを展開しております。 |
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その他 |
当社 瑞穂農林株式会社 |
当社グループでは、その他の事業として、健康食品の製造(外部委託)及び販売、物産館の運営、並びに瑞穂農林株式会社にて培地活性剤の販売を行っております。 |
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(注) 2023年4月1日付で、当社を吸収合併存続会社、株式会社三蔵農林を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行っております。
[事業系統図]
当連結会計年度末現在における子会社を含めた事業の系統図は、以下のとおりとなります。
(当社グループの生産の特徴)
当社グループでは、独自に開発した工業生産手法により、きのこ(まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルーム)を生産しております。主な生産工程と各工程における当社グループの手法の特徴については以下のとおりであります。こうした独自の生産手法により、当社は安定した生産能力、収穫、そして品質を実現しております。
(1) 培地合成
オガ粉と栄養添加物を独自の割合で配合して栽培の土台となる培地を作成し、高温・高圧で殺菌いたします。当社グループでは、独自レシピで培地を配合し、農薬や化学肥料は一切使用しておりません。
(2) 植菌
クリーンルーム管理(無菌状態に管理)した植菌室で培地に種菌を接種いたします。
まいたけの生産に関しては、2015年8月に従来菌に比べて環境変化への耐性が強い新菌を導入し、歩留まり向上と生産の安定化を実現しております。特に、この独自に開発した新菌から収穫されるまいたけ「極」は、後述の培養・育成過程での工夫等を通じて、弾力性が高く歯ごたえをもたらす「茎」の部分が大きく、食べ応えがあるとともに、旨みと風味のバランスが良い等の特徴を有しており、高品質なまいたけの生産の実現につながっております。加えて、植菌作業の自動化にも取り組んでおります。
(3) 培養・育成
光、温度、湿度等の環境を制御した培養室、発生室の中で、それぞれ菌糸(菌類の栄養体を構成する糸状の細胞列)、子実体(菌類の菌糸が密に集合してできた胞子形成を行う、塊状のもの。大形のものが「きのこ」と呼ばれる。)の生長を促しております。
特にまいたけでは、広大な培養室及び発生室において、天然まいたけが繁殖する深山の気候を再現した独自のデータに基づく科学的な環境管理によって、光、温度、湿度等を適切に制御し、大量生産を実現しております。培養室及び発生室の広さはそれぞれ約1,350㎡であり、業界で最大の規模と考えております。また、当社のまいたけに関しては、培地を袋に入れて培養・育成を行う手法である袋栽培を採用し、生産工程の改善を続けてきたことにより、1株の大きさが約900グラムと大型化することに成功しており、これによって、後述の包装工程において、需給に応じた多様な容量の包装と商品展開を行うことが可能になっております。
なお、当社では、地熱利用の空調や廃棄物を熱源とするボイラー等を活用することにより、生産工程におけるユーティリティコストの低減も実現しております。
(4) 収穫・包装
収穫時期を厳しくチェックし、厳格な社内基準に適合したきのこだけを収穫し、販売用に包装いたします。当社グループでは、FA化(ファクトリーオートメーション)を進めており、ぶなしめじ及びエリンギに関しては、収穫・包装を含むほとんどの工程において自動化を実現しております。また、まいたけについても、包装工程を中心に生産の自動化を推進しております。
また、当社グループのまいたけは、前述のとおり、袋栽培で1株の大きさが大きいため、1株販売、500グラムから50グラムまで自由な量目設定が可能であり、当社グループでは、市況や顧客ニーズに応じた柔軟なアイテム展開を行っております。その結果、価格相場に応じた柔軟なアイテム提案によりキログラム単価の最大化を可能にしております。
(まいたけの特徴)
人口の多い団塊世代の全員が2025年にはいわゆる後期高齢者となる等、少子高齢化の波は確実に強くなってきております。人口減少によってあらゆる商品の需要減少が予想されるため、様々な業界が警鐘を鳴らしており、国内食品業界全体の縮小は避けられない事態となっておりますが、当社では、この高齢化の波を前向きに受け止めております。自社アンケートの結果、まいたけのヘビーユーザーは、シニア世代になるほど多くなることがわかっております。
また、2022年9月より販売を開始しております白まいたけ「雪国まいたけ極 白」は、その見た目の美しさから、洋食メニューにおいて見栄えもよく、若年層の興味・関心を引き付け、新たな購入意欲の喚起につながると考えております。
まいたけは、食物繊維等の栄養素が摂取できる食材としてメディアにたびたび露出しており、最近では、まいたけに含まれる栄養成分の健康促進効果等も紹介されるようになりました。健康意識の高いアクティブシニアからの支持が強いまいたけは、需要がいっそう高まってくることが見込まれております。また、新型コロナウイルス感染症拡大により、食生活を通じた健康維持についての関心も高まっていると想定しております。
当社では、創業来長年にわたって高品質・高生産性のきのこ製品の研究開発に取り組んでまいりました。特に、主要製品のまいたけについては、その充実した栄養成分や健康促進効果等に関して、研究成果の学会発表を行っております。
当社の研究成果等によれば、まいたけには、食物繊維、α-グルカン、β-グルカン、ビタミンD、キチン、n-ヘキサン等の栄養成分が含まれております。
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名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な 事業の内容 |
議決権の 所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
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(親会社) |
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株式会社神明ホールディングス |
兵庫県神戸市 中央区 |
100 |
持株会社 |
被所有 50.08 |
役員の兼任 1名 親会社からの人員出向 |
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(連結子会社) |
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瑞穂農林株式会社 (注)1 |
京都府船井郡 京丹波町 |
10 |
茸事業 |
49.0 |
製品の仕入 当社からの人員出向 |
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株式会社三蔵農林 (注)2、3 |
岡山県瀬戸内市 |
49 |
茸事業 |
100.0 |
製品の仕入 当社からの人員出向 |
(注) 1.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。
2.特定子会社に該当しております。
3.2023年4月1日付で、当社を吸収合併存続会社、株式会社三蔵農林を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行っております。
4.役員の兼任については、有価証券報告書提出日現在の人数にて記載しております。
(1) 連結会社の状況
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2023年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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茸事業 |
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( |
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その他 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、1日8時間換算による年間平均人員を( )内に外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載している従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(2) 提出会社の状況
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2023年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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( |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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茸事業 |
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( |
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その他 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、1日8時間換算による年間平均人員を( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載している従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況
当社の労働組合には、UAゼンセン雪国まいたけ労働組合があります。労使関係は良好であり、特記する事項はありません。なお、子会社について、労働組合は結成しておりませんが、労使関係は良好に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
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当事業年度 |
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管理職に占める 女性労働者の割合 (%) (注) 1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%) (注) 2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注) 1、3 |
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全労働者 |
うち 正規雇用 労働者 |
うち 正規雇用 管理職 |
うち 正規雇用 監督職 |
うち 正規雇用 一般職 |
うち パート・ 有期労働者 |
||
|
4.6 |
88.9 |
73.9 |
78.2 |
90.9 |
90.3 |
93.7 |
90.1 |
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算定したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71号の4第1号における育児休業等の取得割合を算定したものであります。
3.労働者の男女の賃金の差異は、外国人技能実習生、特定技能、外国人インターシップを除いております。
② 連結子会社
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当事業年度 |
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名称 |
管理職に 占める 女性労働者の割合 (%) (注) 1 |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注) 2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注) 1 |
|||||
|
全労働者 |
うち 正規雇用 労働者 |
うち 正規雇用 管理職 |
うち 正規雇用 監督職 |
うち 正規雇用 一般職 |
うち パート・ 有期労働者 |
|||
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瑞穂農林 株式会社 |
50.0 |
- |
80.7 |
84.5 |
79.0 |
77.7 |
92.4 |
89.0 |
|
株式会社 三蔵農林 (注) 3 |
- |
- |
44.1 |
84.7 |
- |
88.1 |
94.2 |
68.8 |
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算定したものであります。
2.当事業年度の男性労働者育児休業取得対象者はおりませんでした。
3.株式会社三蔵農林は女性管理職はおりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、事業を通じて実現したい姿として以下の経営理念を掲げており、新しい価値をもった商品を提供できる「食文化のパイオニア」を目指してまいります。
① 国民生活の充実と食文化の繁栄に貢献する
当社は、食品の生産・販売事業を通じ、まいたけをはじめとした健康に良い高品質な食品を社会に提供し、国民生活の充実と食文化の繁栄に貢献することを基本理念としております。
② 地域社会、株主への貢献と役員、社員の豊かさを実現する
当社は、役員・社員全員の不断の努力を通じて、企業力を高め、地域社会の発展に貢献し、株主に報いるとともに、自らの豊かさを実現いたします。
③ 企業倫理を尊重する
当社は、企業活動に際し、常に基本理念を踏まえ行動し、法の遵守はもとより全てに高い倫理性を求め、これを尊重いたします。
(2) 中長期的な経営戦略等
当社グループは、事業環境の変化に的確に対応し、国内市場の需要を創造しながら、プレミアムきのこ総合メーカーとしてグローバルに展開し成長し続けることを目指して、2021年11月4日に「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を公表いたしました。
〈中期経営計画の基本方針〉
「国内きのこ市場の更なる需要創造、及びグローバル展開するプレミアムきのこ総合メーカーへの進化」を中心に、以下3つの基本方針の下、事業展開を図り、目標達成のため取り組んでまいります。
A. 国内きのこ市場:新たなる価値創造
・まいたけ消費における地域ギャップ、年齢ギャップを新たな販売機会と捉え、積極的な情報発信と調理の簡便性向上により、国内消費の底上げを図ってまいります。
・グローバルスタンダードであり、さらなる需要の拡大が見込まれるマッシュルーム事業を強化し、プレミアムきのこ総合メーカーとして新たなステージに進んでまいります。
B. 生産技術革新:生産工程FA化及びエネルギー効率最大化等による生産性の向上
・最新FA化技術を駆使した高効率工場に進化させることで、収益性を向上させてまいります。
・エネルギー効率の最大化と、環境負荷の低減に努めてまいります。
C. グローバル展開:生産・販売の自社基盤の構築ときのこ周辺領域の事業機会も探索
・世界的な健康志向に応えるため、自然食材であるきのこの消費拡大に取り組んでまいります。
・生産・販売の自社基盤を海外に構築してまいります。
・きのこ周辺領域(川上~川下)での事業機会を探索いたします。
〈定量目標(連結ベース)〉
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項目 |
2026年3月期目標 |
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売上収益 |
600億円前後 |
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海外売上収益比率 |
30%前後 |
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コアEBITDAマージン※ |
20%前後 |
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投下資本利益率(ROIC) |
10%前後 |
※コアEBITDAマージン:コアEBITDA/売上収益
コアEBITDA:IFRSの営業利益からIAS第41号「農業」適用による影響額、その他の収益及び費用、一時的な収益及び費用を除外したものに減価償却費及び償却費を加算したもの
なお、各施策の詳細につきましては、2021年11月4日に公表いたしました「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)説明資料」をご覧ください。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略等」にて記載のとおり、2021年11月4日に「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を策定し、安定的な増収・増益と企業価値向上を目指す観点から、当社グループの業績を評価するために有用な財務指標として、コア営業利益、コアEBITDA、コアEBITDAマージンを採用しております。
(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く環境は、国内においては、少子高齢化、人口減少等により、食品市場全体の縮小傾向、国内労働人口の減少による労働力確保が困難になるなど、社会構造的な要因による課題を抱えております。また、原油高騰等による原材料費、エネルギー関連コストの上昇等の影響も顕著となり、当期利益に対し大きな圧迫要因となっております。さらに、終息が見えないロシア・ウクライナ情勢により、国内外経済が不安定になるなど、企業活動への継続的な影響が想定され、引き続き動向への注視が必要であります。
このような環境の中、当社グループは、事業環境の変化に的確に対応し、国内市場の需要を創造しながら、プレミアムきのこ総合メーカーとしてグローバルに展開し成長し続けることを目指して「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を公表しております。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略等」に記載のとおり、以下の点を今後の事業展開における対処すべき課題と認識し、解決に向けて重点的に取り組んでまいります。
① プレミアムきのこ総合メーカーとしての基盤確立
当社は、まいたけ、エリンギ・ぶなしめじにて長年培ってきた当社の生産技術・ノウハウ、販売力を、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルームにも活かし、プレミアムきのこ総合メーカーとしての基盤確立に努めております。しかしながら、当社グループの扱うきのこのおいしさや、きのこが持つ健康促進効果など、消費者に広く十分な認知がなされているとは言い難い状況であります。
特に、マッシュルームについては、国内において、マッシュルームが持つおいしさや調理方法等の認知はまだまだ高くない状況と言えます。このため、今後、国内外に向けたマッシュルーム事業を強化するとともに、お客様ニーズの高まりへ応えるため、2021年11月に「当社連結子会社におけるマッシュルーム増産のための設備投資に関するお知らせ」として開示いたしましたとおり、マッシュルームの増産体制を構築するための設備投資を実行しております。また、当社は、2023年4月1日付にてマッシュルーム生産・販売を行っている株式会社三蔵農林を吸収合併いたしました。株式会社三蔵農林は、現在、当社の岡山バイオセンターとして稼働を開始しております。本吸収合併により、これまで以上に、当社が持つ生産ノウハウや管理手法を導入し、商品品質の向上と生産数量の安定化を進め、これまで当社が培ってきた販売ノウハウを活かし、新たなマッシュルームの需要創造に努めてまいります。
② まいたけでの圧倒的No.1の達成と維持
当社のまいたけは、まいたけ市場シェアの過半を占めており、リーディングカンパニーとして高品質なまいたけの安定供給を実施しておりますが、引き続き国内消費の底上げを図り、さらなる需要創造を目指してまいります。
このため、多面的なマーケット戦略として、ターゲット顧客層の異なる特徴に応じた「重層的」かつ「複合的」にプロモーションを展開し、ライトユーザーからヘビーユーザーまでの幅広い層の獲得を目指します。特に、ライトユーザーに対しては、まいたけの「食べ方」「機能性」「簡便性」「差別化」を訴求ポイントとして、レシピ提案や外食・中食メニューでの展開を図り、多面的なアプローチを実施してまいります。
加えて、まいたけ製品のラインナップを拡充し、当社独自の「極」ブランドの価値を再認知していただき、他社との違いを打ち出すと同時にさらなるまいたけ需要の深化を図ってまいります。
③ 生産・包装の技術革新の追求
生産技術の面では、新菌や培地の研究開発を通じた培養日数の短縮や収量の増加、生産効率及び品質の向上等に取り組んでまいります。加えて、まいたけの生産やカット、包装や箱詰め等、センターのさらなる自動化・FA化を進め、コスト削減や省人化を通じた生産性の向上を進めてまいります。
また、生産プロセスにおけるユーティリティの見直しとして、代替エネルギー利用等を通じ、エネルギー効率の最大化、効率化のため、エネルギー変換効率が高いLNGへの切り替え、太陽光発電、LED照明の導入を進めております。こうした取り組みを通じて、コスト削減だけではなく、商品の廃棄やCO2排出量の削減にもつながり、環境に配慮したサステナブルな生産体制を実現してまいります。
④ 海外展開の本格始動
世界的な健康意識の高まりを受け、海外のきのこ生産量は安定成長が見込まれております。海外きのこ市場における生産・販売の自社基盤の構築及びきのこ栽培及び周辺領域での事業機会の獲得は、当社グループの持続的成長のため重要となります。ASEANと欧米とターゲットエリアを分け、異なる戦略方針に基づきグローバル展開を推進しつつ、各地域間で比較優位を有する経営資源を相互共有し、グループ全体の競争力を強化してまいります。
同時に、当社は、他社の優れた経営資源(技術・ノウハウ・製品)を柔軟に活用し、プロダクト・プロセスの両局面より中長期的な成長ポテンシャルを追求していくため、オープンイノベーションを積極的に活用してまいります。
また、当社グループの持続的な成長と社会課題の解決に向けて取り組むべき重要なテーマ(マテリアリティ)として7つを特定し、それぞれに施策の方向性と目標を定め、取り組みを進めております。
中でも、自然資源(水資源、森林資源)を多く活用している当社グループでは、環境問題や気候変動リスクに対する積極的な取り組みは、企業の社会的責任と持続的な企業価値向上のための重要な課題であると認識し、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明するとともに、サステナビリティ推進委員会を設置し、温室効果ガスサプライチェーン排出量の削減に向けた取り組みや、気候変動に関する事業や財務への影響について議論を進め、想定されるリスク・機会を整理し、シナリオ分析と財務インパクト評価を実施するなど、環境にも配慮した事業経営を行っております。
この他、当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2023年3月末における有利子負債比率((借入金+1年内返済予定の長期借入金+リース負債)÷資本合計)は171.9%であります。当社グループでは、金利上昇によるリスクを軽減するため、金銭消費貸借契約の変更によるスプレッドの引き下げ等の施策を講じております。加えて、有利子負債の圧縮と自己資本比率の向上により財務基盤を強化し、企業経営の健全化に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営及び事業に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の抑制と回避に取り組んでおります。
しかしながら、当社グループの取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの信用、業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、以下の内容は、当社グループに係る全てのリスクを網羅したものではありません。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 国内事業活動について
① 経済状況
当社グループの事業活動は、現在、その大部分が日本国内市場にて行われております。したがって、日本国内における人口減少等による構造的な課題、景気の後退に伴う需要の減少、消費動向の変動等は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 食の安全
当社グループでは、製品の安全性を保証するため、「重金属検査」「農薬検査」「放射能検査」「衛生検査」を実施する等高度な検査体制を構築し、食品会社の存立基盤となる「安全・安心」を確保するために、万全の体制で臨んでおります。また、異物混入を防御するとともに、異常が無いことを証明できる体制づくりを行っております。
しかしながら、当社グループにおいても、偶発的な事由によるものを含めて、異物混入や誤表示等、消費者に健康被害を及ぼす製品事故が発生するほか、社会全般にわたる重大な品質問題等、当社グループの取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 気候、天候条件による需要動向
当社グループの主要製品であるきのこの需要には、季節変動(9月~12月が最需要期、1月~3月が需要期、4月~8月が非需要期)があります。この季節変動に加え、きのこの需要は、一般野菜市場の影響を受けることから、一般野菜の需給に大きく影響を及ぼす気候・天候条件を起因とした影響を受けることがあります。野菜市況が長期にわたって低価格で推移する等、その影響が大きい場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 自然災害
当社グループは、国内の複数地域に合計20拠点(本社2か所、営業拠点7か所、生産拠点・研究開発センター11か所)を有しておりますが、地震や台風等の大規模な自然災害が発生し、生産設備の破損、物流機能の麻痺等、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた被害が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 調達リスク
当社グループの生産工程において、原材料、包装資材、機械装置、燃料等を使用しておりますが、需給動向や気候変動に伴う市場相場と、国際的な情勢変化や景気変動に伴う為替相場等による価格上昇リスクと安定調達リスクがあります。
当社グループでは、新規開拓や代替品の提案などのほか、複数社購買等によりリスクの発生やコスト上昇の抑制に努めておりますが、当社グループの想定範囲を超えた状況が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 主要製品への依存について
当社グループの主要製品はまいたけ、エリンギ、ぶなしめじで、売上収益の57.8%をまいたけが占めております。当社グループでは、これら製品の緊密な生販連携に加え、生産技術の革新、機能性研究の推進によりマーケット需要の創造や当社の市場シェア拡大を図っておりますが、これら製品、特にまいたけの需要が大幅に縮小した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 業績の季節変動について
当社グループの主要製品であるきのこの季節性より、春から夏にかけては需要が低調に推移することから単価は安く、秋から冬にかけては需要が拡大することから単価も上昇するという傾向にあります。したがって、通常の市場動向であれば、当社グループの売上収益は、需要が拡大する第3四半期から第4四半期にかけて増加する傾向があります。そのため、特定の四半期業績のみによって通期の業績見通しを判断することは困難であります。
なお、2023年3月期の当社グループの四半期業績の推移は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
(会計期間) |
2023年3月期 第1四半期 |
2023年3月期 第2四半期 |
2023年3月期 第3四半期 |
2023年3月期 第4四半期 |
|
売上収益 |
6,367 |
6,390 |
10,299 |
7,958 |
|
営業利益 |
△163 |
978 |
2,077 |
△701 |
(4) 他社との競合について
当社グループは、主力製品であるきのこ類の緊密な生販連携に加え、生産技術の革新、機能性研究の推進によりマーケット需要の創造や市場シェア拡大を図っております。しかしながら、消費者のニーズの変化や業界のコスト構造の変化等により、当社グループが属する市場の規模が想定したほど拡大しない、当社グループの市場シェアが低下する、他社の増産等業界競争の激化に伴う価格下落圧力が生じる場合等は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 人材の確保について
当社グループは、今後さらなる業容拡大を図る上で、優秀な人材の確保と育成が重要課題であり、同時に不足している労働力をパート・アルバイト労働者、外国人材の活用で補うことが不可欠であると認識しております。
昨今の労働力の減少による人材確保競争の激化、物価の高騰を背景に強まる賃上げ圧力の増大、各種労働関連法の改定による処遇格差の縮小等に起因した労務費コストの増加、社内人材の育成の遅れによる外部への流出、および採用自体が困難になった場合は、当社グループの事業活動に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は多くの外国人技能実習生を雇用しており、今後の技能実習制度の廃止や新たな制度への移行の検討が進められている中、今後の動向を注視し、適切な人材の確保に努めていくことが必要となってきております。
(6) 情報セキュリティについて
当社グループでは、事業全般にわたって情報システムを活用していることから、情報セキュリティ事故の発生抑制のための様々な対策を講じ、情報セキュリティの強化を図っています。
しかしながら、コンピュータウィルスの感染やサイバー攻撃、不正アクセス等によって、情報セキュリティ事故が発生した場合には、当社グループの事業停滞のほか、社会的信用やブランド価値の毀損による経済的損失等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 減損会計について
当社グループは、多額ののれんを計上しているとともに、事業用資産としての様々な有形・無形の固定資産を所有しております。
当社グループののれんは、旧商号BCJ-22が旧雪国まいたけ②を2015年4月に子会社化、旧雪国まいたけ④が有限会社三蔵農林(2023年4月1日付にて当社に吸収合併)を2019年10月に子会社化した際に発生し、2023年3月末時点ののれんの金額は5,187百万円で、総資産額に占める割合15.6%となっております。
当社グループの連結財務諸表はIFRSを採用しておりますので、のれんは非償却性資産であり毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後、これらの資産に係る事業収益性が低下した場合等には減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。のれんの減損に係るリスクを低減するため、事業の収益力強化に努めております。
なお、のれんは、個別財務諸表上においては20年の償却期間で償却されており、2023年3月31日現在の残高は、211億62百万円となっております。
(8) 多額の借入金及び金利の変動について
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2023年3月末における有利子負債比率((借入金+1年内返済予定の長期借入金+リース負債)÷資本合計)は171.9%であります。当社グループでは、金利上昇によるリスクを軽減するため、金銭消費貸借契約の変更によるスプレッドの引き下げ等の施策は講じておりますが、急激で大幅な金利変動が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの借入金の一部には財務制限条項が付されており、かかる財務制限条項については具体的な数値基準が設けられております。これに抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の返済をするための資金の確保が必要となります。財務制限条項への抵触による一括返済リスクに対応するため、余資による期限前返済や財務コベナンツに係る各種数値の取締役会への報告等を行っておりますが、何らかの事象によって当該条項への抵触が生じる場合は、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入れについても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 17.借入金」に記載しております。
(9) 株式会社神明ホールディングスとの関係について
① 資本関係、人的関係等
当社は、株式会社神明ホールディングスから出資を受け入れております。当連結会計年度末現在において、株式会社神明ホールディングスは当社発行済株式総数の50.05%を保有しており、当社は株式会社神明ホールディングスの連結子会社であります。また、当社の取締役である藤尾益雄を株式会社神明ホールディングスから招聘しているほか、出向者を2名受け入れております。また、当社は、株式会社神明ホールディングスのグループ会社に対して当社製品の販売を行っております。
② 株式会社神明ホールディングスのグループ経営管理
株式会社神明ホールディングスのグループ経営管理に関して、当社が同社の事前承認を必要とする事項はありません。
また、同社から当社に対する役職員の派遣や各種取引に関しては、少数株主保護の観点で問題がなく、かつ、必然性及び経済合理性が認められる範囲において、各社の経営判断のもとに実施する方針とされております。当社の側でも、同社のグループ経営管理に関して、当社の経営の独立性が阻害されることがないよう、独立役員を確保するとともに、独立役員が過半数を占める任意の指名・報酬委員会を設置する等の措置を講じております。また、当社では、少数株主保護の観点よりコーポレートガバナンス・コードに準じ、2021年12月より新たに独立社外取締役にて構成される特別委員会を設置し、支配株主である同社との重要な取引・行為についての審議・検討及び継続取引について妥当性確認を実施し、取締役会に対し答申を行っております。その他、同社グループとの各種取引について、「関連当事者取引管理規程」に基づいて、当社の取締役会の決議を経て実施することとしており、既存の取引についても取締役会での決議を経て、実施しております。
③ 神明ホールディングスグループにおける当社の位置付け
神明ホールディングスグループは、米の卸売事業を基軸として、「川上から川下までの食のバリューチェーン」構築を目指しており、その上で、米の卸売事業の周辺事業に止まらず、食品製造業への進出も同社の成長戦略の一つとして位置付けております。当社グループは、当該成長戦略の一翼を担っております。
また、現在、神明ホールディングスグループには、当社グループ以外に、きのこの製造販売やそれに類似する事業を営む企業が存在しないため、当社グループとその他の神明ホールディングスグループ企業との間で事業の競合は発生しておりません。
当社グループとその他の神明ホールディングスグループ企業との間には、当社が従来まいたけの消費量の少なかった西日本等で販売拡大に取り組む場合等での神明ホールディングスグループのネットワークの活用や、米ときのこを組み合わせた商品開発と小売店・外食チェーンでの展開、広域量販店を中心とした両社の商品のクロスセル推進等の形でシナジーが見込まれ、当社及び株式会社神明ホールディングスは、両社の協働を通じて、それぞれにおいて企業価値向上を図ることができる関係にあると考えております。
④ 今後の関係
2017年7月の株式会社神明ホールディングスの当社への出資後に新たに開拓された神明ホールディングスグループと当社グループの取引は、徐々に増加しております。当社グループとしては今後も神明ホールディングスグループとの取引拡大に向けて株式会社神明ホールディングスと協業を継続していく方針であります(なお、神明ホールディングスグループとの取引は、他のクライアント企業と同様の取引条件で行っており、今後も同様の方針であります。)。
株式会社神明ホールディングスは当社株式を安定保有する意向を有しているため、当社と株式会社神明ホールディングスの関係について重大な変化は生じないものと認識しております。しかしながら、将来において、何らかの要因により株式会社神明ホールディングスが経営方針や営業戦略(当社株式の保有方針も含む。)を変更した場合、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、株式会社神明ホールディングスが過半数の当社株式を保有しており、当社の役員の選解任等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。
このように、株式会社神明ホールディングスは、当社について他の一般株主と異なる利害関係を有しており、一般株主が期待する議決権の行使その他の行為を行わない可能性があります。
(10) 中期経営計画について
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な経営戦略等」に記載のとおり、2021年11月に「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を公表しております。
本中期経営計画は過去・現状を踏まえての現時点での想定に基づいて作成されていますが、今後における国内外の経済動向、地政学的リスク、消費者のニーズの変化、取引先の方針変更、テクノロジーの革新等により、かかる想定通りとならない、あるいは想定していない事象の発生等により、本中期経営計画における目標を達成できない可能性があります。
(11) 新型コロナウイルスの感染拡大について
当連結会計年度においては、国内における新型コロナウイルス感染症拡大の影響として、国内外における経済活動の不安定な状況により、各家庭での節約傾向が継続しておりました。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行したことにより、今後については直接的な影響は緩和されることが見込まれます。
(12) 気候変動について
地球温暖化に伴う世界規模での気候変動は、集中豪雨や台風の増加、洪水や土砂崩れによる被害の甚大化や、酷暑や暖冬によって様々な被害が引き起こされる可能性があります。当社グループにおいては、原油価格の高騰等による原材料価格の値上げに伴うコスト増加や、消費者志向の変化に伴う販売影響などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社は、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明するとともに、サステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティ方針の策定や温室効果ガス(以下「GHG」という。)サプライチェーン排出量の削減に向けた取り組みや、気候変動に関する事業や財務への影響について議論を進め、想定されるリスク及び機会を整理し、シナリオ分析と財務インパクト評価を実施するなど、環境にも配慮した事業経営を行っております。今後は、2050年度での当社グループのGHG排出量ネット・ゼロを目指し、再生可能エネルギーの導入検討やプラスチック使用量の低減、森林整備・保全活動等を引き続き実施し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動制限が緩和されたことにより、経済活動の段階的回復が見受けられた一方、ロシアのウクライナ侵攻による国際情勢の不安定化、エネルギー価格の高騰及び円安の長期化など、依然として厳しく不安定な状況が続いております。
当社グループ事業を取り巻く環境は、原油価格の高騰等を背景に、食品や日用品の値上げが相次ぎ、消費者の家計防衛意識はより一層高まっております。また、当社グループにおいても、ユーティリティ単価の高騰や原材料値上げの影響等による各種コストの増加が当期利益を圧迫しております。
このような環境の中、当社グループは、中期経営計画に基づき、これまで長年培ってきた当社の生産技術・ノウハウ、販売力を活かし、プレミアムきのこ総合メーカーとしての基盤の確立と、まいたけを中心としたきのこが持つ機能性の開発と訴求により、安全・安心な製品を提供することを通じて消費者の健康に寄与し、健やかな社会の実現に貢献すべく事業展開を図ってまいりました。
また、約6年間の開発期間を経て、デリケートな性質のため栽培が難しく、安定生産には多くの高いハードルが存在していた白まいたけについて、高品質で安定生産できる新・白まいたけの自社菌の開発、量産化に成功し、2022年9月から「雪国まいたけ極 白」の発売を開始いたしました。当社は、引き続き「雪国まいたけ極 白」に続く、プレミアムきのこの拡充を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末(2023年3月31日時点)の資産合計は、33,304百万円(前連結会計年度末に比べ2,791百万円減)となりました。流動資産は、7,180百万円(同2,555百万円減)となりました。これは主に、棚卸資産が173百万円増加した一方、現金及び現金同等物が2,662百万円減少したこと等によるものであります。非流動資産は、26,124百万円(同236百万円減)となりました。これは主に、繰延税金資産が117百万円増加した一方、有形固定資産が203百万円、使用権資産が84百万円及び退職給付に係る資産が87百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、22,895百万円(同2,730百万円減)となりました。流動負債は、6,592百万円(同1,417百万円減)となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が725百万円、未払法人所得税が790百万円減少したこと等によるものであります。非流動負債は、16,302百万円(同1,312百万円減)となりました。これは主に、約定返済等により借入金が1,243百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の資本合計は、10,409百万円(同61百万円減)となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益1,181百万円の計上及び剰余金の配当1,196百万円の支払いを実施したことにより利益剰余金が70百万円減少したこと等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の収益は42,204百万円(前連結会計年度比10.4%減)、このうち、売上収益は31,016百万円(同4.4%減)となりました。食品の値上げによる消費者の家計防衛意識の高まり及び他社増産による市場供給量の増加により、マーケットの需給バランスが歪んだ状況が継続したこと等により、茸事業の売上収益は30,649百万円(同4.3%減)となりました。また、燃料価格、電気料金の高騰や円安等の影響を受け、売上原価は31,688百万円(同6.1%減)、売上総利益は10,516百万円(同21.2%減)となりました。販売費及び一般管理費は運賃、販売手数料は減少した一方、労務費、株主優待費用及び水道光熱費等がそれぞれ微増し、8,258百万円(同1.4%増)となりました。
また、当社が業績を評価する上で有用な指標であるとしているコア営業利益は2,562百万円(同54.2%減)、コアEBITDAは4,663百万円(同38.4%減)と、いずれも前連結会計年度を下回る結果となりました。(「コア営業利益」等の定義については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (参考情報)」を参照ください。)
なお、当社では、IFRS農業会計(IAS第41号)の適用に伴い、きのこ製品で構成される生物資産を売却費用控除後の公正価値で測定しており、当該公正価値の変動による利益又は損失が、連結損益計算書の「公正価値変動による利得」に含まれております。当連結会計年度においては、IAS第41号「農業」の適用に関する公正価値変動による利得が、収益に11,188百万円、売上原価に11,473百万円、それぞれ含まれております。
当連結会計年度における事業セグメント別の売上収益の状況は以下のとおりであります。
〔茸事業〕
(ⅰ) まいたけ
まいたけの魅力をより広く消費者の皆様に知っていただくため、関東・関西エリアを中心に「あなたの一番そばに。」シリーズとしてテレビCMを放映いたしました。また、他食品メーカーとの共同企画による食べ方提案やSNSを活用したレシピ紹介等を実施いたしました。販売量は前年とほぼ同様となりましたが、競合他社の増産もあり販売単価は前年を下回りました。この結果、まいたけ事業の売上収益は17,919百万円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。
(ⅱ) エリンギ
生産品質の向上により安定した供給を維持し、簡便性の高いピロー製品の導入や、エリンギ水煮を使用した中食メニュー提案等を実施いたしました。販売量はやや前年を下回りましたが、販売単価は前年とほぼ同様の推移となりました。この結果、エリンギ事業の売上収益は3,127百万円(同1.1%減)となりました。
(ⅲ) ぶなしめじ
青果市況と市場の動向を注視しながら、需給バランスに応じて1株製品と2株製品といった量目が異なる製品を活用した柔軟な製品投入を実施いたしました。販売量は前年をやや下回りましたが、販売単価は前年をやや上回りました。この結果、ぶなしめじ事業の売上収益は6,097百万円(同3.6%減)となりました。
(ⅳ) その他の茸
マッシュルームは、一時的に生産が不安定になったことにより市場の旺盛な需要にお応えすることができなかったため、前年に比べ販売は低調に推移いたしました。この結果、その他の茸事業の売上収益は3,504百万円(同7.8%減)となりました。
〔その他〕
その他の売上収益は、主に健康食品の販売及び瑞穂農林株式会社が取り扱う培地活性剤によるものであります。当連結会計年度においては、健康食品は前年に比べ堅調に推移しましたが、培地活性剤の製造及び販売量が減少いたしました。この結果、その他の売上収益は367百万円(同13.2%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,662百万円減少し、1,060百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(ⅰ) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は、3,101百万円(前期は5,606百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前利益1,794百万円や減価償却費及び償却費2,112百万円、支払利息383百万円の計上があった一方、法人所得税の支払1,497百万円があったこと等によるものであります。
(ⅱ) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、2,996百万円(前期は2,554百万円の使用)となりました。これは主に、生産設備の増強・更新等に伴う有形固定資産の取得による支出2,919百万円があったこと等によるものであります。
(ⅲ) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、2,767百万円(前期は3,107百万円の使用)となりました。これは主に、約定返済の実施により長期借入金の返済による支出1,348百万円、配当金の支払い1,195百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
茸事業(百万円) |
38,928 |
△1.4 |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
38,928 |
△1.4 |
(注) 1.生産実績は、販売価格にて算定しております。
2.その他セグメントは生産活動によらない事業を含むため記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは主に見込み生産を行っており、当連結会計年度における受注実績の重要性が乏しいため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
茸事業 |
まいたけ(百万円) |
17,919 |
△4.3 |
|
エリンギ(百万円) |
3,127 |
△1.1 |
|
|
ぶなしめじ(百万円) |
6,097 |
△3.6 |
|
|
その他の茸(百万円) |
3,504 |
△7.8 |
|
|
その他(百万円) |
367 |
△13.2 |
|
|
合計(百万円) |
31,016 |
△4.4 |
|
(注) 1.茸事業の「その他の茸」の主な内訳は、マッシュルーム、本しめじ、はたけしめじとなります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績については、連結売上収益10%以上に該当する販売先がないため、その記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ) 資産
資産につきましては、当連結会計年度末33,304百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,791百万円減少いたしました。これは主に、現金及び現金同等物の減少により、流動資産が2,555百万円減少し、有形固定資産が203百万円減少した一方、繰延税金資産が117百万円増加したこと等により、非流動資産が236百万円減少したことによるものであります。
(ⅱ) 負債
負債につきましては、当連結会計年度末22,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,730百万円減少いたしました。これは主に、営業債務及びその他の債務が725百万円、未払法人所得税が790百万円減少したこと等により、流動負債が1,417百万円減少し、約定返済により借入金が1,243百万円減少したこと等により、非流動負債が1,312百万円減少したことによるものであります。また、結果として当連結会計年度末時点のレバレッジ・レシオ(連結総有利子負債/直前12カ月のコアEBITDA)は3.8倍となっております。
(ⅲ) 資本
資本につきましては、当連結会計年度末10,409百万円となり、前連結会計年度末に比べ61百万円減少いたしました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益1,181百万円の計上及び剰余金の配当1,196百万円の支払いを実施したことにより利益剰余金が70百万円減少したこと等によるものであります。
経営成績の分析につきましては、前記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」を参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、前記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」を参照ください。
資本の財源及び資金の流動性に関する情報につきましては、当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金となります。
設備投資等の長期資金需要は、自己資金又は金融機関からの長期借入金等により賄い、運転資金等の短期資金需要は、主に自己資金にて賄っており、必要に応じて金融機関からの短期借入金にて調達しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、決算日における財政状態、報告期間における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り・予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り・予測の評価を実施しております。なお、重要な会計上の見積りとした項目は「生物資産の測定」、「非金融資産の減損」及び「確定給付債務の測定」であり、見積りの詳細及び当該見積りに用いた仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
(参考情報)
当社グループは、2021年11月に公表いたしました中期経営計画の策定に伴い、経営成績の推移を把握するための重要な経営指標の見直しを実施し、以下の算式により算定されたコア営業利益、コアEBITDA及びコアEBITDAマージンを、新たに重要な経営指標として位置づけております。コア営業利益、コアEBITDA及びコアEBITDAマージンは、次のとおりであります。
なお、中期経営計画における定量目標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略等」に記載しております。
(単位:百万円)
|
回次 |
国際会計基準 |
|
|
第5期 |
第6期 |
|
|
決算年月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
営業利益 |
4,975 |
2,191 |
|
(調整額) |
|
|
|
- IAS第41号「農業」適用による影響額 (注) 4 |
382 |
305 |
|
- その他の収益及び費用 (注) 5 |
231 |
66 |
|
- 一時的な収益及び費用 (注) 6 |
- |
- |
|
調整額小計 |
614 |
371 |
|
コア営業利益 (注) 1、7 |
5,590 |
2,562 |
|
(調整額) + 減価償却費及び償却費 |
1,974 |
2,100 |
|
コアEBITDA (注) 2、7 |
7,564 |
4,663 |
|
コアEBITDAマージン(%) (注) 3、7 |
23.3 |
15.0 |
(注) 1.コア営業利益=営業利益 - IAS第41号「農業」適用による影響額 - その他の収益及び費用 - 一時的な収益及び費用
2.コアEBITDA=コア営業利益 + 減価償却費及び償却費
3.コアEBITDAマージン=コアEBITDA ÷ 売上収益
4.IAS第41号「農業」適用による影響額とは、IAS第41号「農業」を適用し、きのこの生産工程である仕込みから収穫時までのきのこを生物資産として、売却費用控除後の公正価値で測定するものであり、当該公正価値の変動による利得及び損失を影響額としております。
5.その他の収益及び費用とは、主に減損損失、固定資産除却損等となります。
6.一時的な収益及び費用とは、通常の営業活動では発生しない一過性の収益及び費用となります。なお、2022年3月期及び2023年3月期において、一時的な収益及び費用の発生はありません。
7.コア営業利益、コアEBITDA及びコアEBITDAマージンは国際会計基準により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社グループが有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、非経常的損益項目及び競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目の影響を除外しております。なお、コア営業利益、コアEBITDA及びコアEBITDAマージンは、国際会計基準に準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおけるコア営業利益、コアEBITDA及びコアEBITDAマージンは、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が低下する可能性があります。
(1) 種菌売買契約書
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
|
株式会社 雪国まいたけ (当社) |
株式会社 キノックス |
ぶなしめじ種菌 |
2015年8月1日 |
ぶなしめじ種菌に関する取引条件、試験使用条件の取り決め |
2022年8月1日~2023年7月31日 (自動更新) |
|
株式会社 雪国まいたけ (当社) |
株式会社 キノックス |
エリンギ種菌 |
2017年5月31日 |
販売者がキノックスであるエリンギ原種菌(KX-EG071)売買契約 |
2022年5月31日~2023年5月30日 (自動更新) |
(注) 上記についてはロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。
(2) 株式会社みずほ銀行等との借入契約
当社は2017年8月25日付で、株式会社みずほ銀行をエージェントとする金銭消費貸借契約を締結し、2018年10月26日及び2020年1月28日に当該金銭消費貸借契約の変更を行っております。
2018年10月26日及び2020年1月28日付の変更を含む、当該金銭消費貸借契約の主な契約内容は、以下のとおりであります。
① 契約の相手先
株式会社みずほ銀行、株式会社第四銀行(現 株式会社第四北越銀行)、株式会社あおぞら銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、新潟県信用農業協同組合連合会、株式会社三菱東京UFJ銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)、株式会社大光銀行、株式会社東邦銀行、株式会社新生銀行(現 株式会社SBI新生銀行)、みずほ信託銀行株式会社
② 借入金額(2023年3月31日現在)
タームローンA借入 2,694百万円
タームローンB借入 15,292百万円
③ 借入枠
コミットメントライン借入枠 1,500百万円
設備投資ファシリティ 3,000百万円
④ 返済期限
タームローンA:2018年4月末日より6ヶ月毎に返済(最終返済日2024年9月30日)
タームローンB:最終返済日(2024年9月30日)に返済
コミットメントライン借入枠:実行時1週間~6ヶ月で返済
設備投資ファシリティ:2024年9月30日に返済
(注) タームローンBは、2020年12月30日に3,500百万円の期限前返済を行いました。
⑤ 金利
TIBOR(東京銀行間取引金利)プラススプレッド
⑥ 主な借入人の義務
イ、財務制限条項を遵守すること
ロ、借入人の決算書の定期的な報告を行うこと
ハ、本契約において許諾される場合を除き、本契約上の債務以外を担保するために新たな担保提供をしない。
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1) 提出会社
|
2023年3月31日現在 |
|
事業所名 (所在地) |
セグメント 名称 |
設備の内容 |
帳簿価額 |
従業員数 (人) |
|||||
|
建物及び 構築物 (百万円) |
機械装置 及び運搬具 (百万円) |
土地 (百万円) (面積㎡) |
使用権資産 (百万円) |
その他 (百万円) |
合計 (百万円) |
||||
|
第1バイオセンター他 (新潟県南魚沼市他) |
茸事業 |
茸栽培他 |
7,282 |
6,767 |
1,909 (427,432) |
154 |
400 |
16,515 |
921 (955) |
|
雪国まいたけ物産館他 (新潟県南魚沼市) |
その他 |
小売他 |
6 |
- |
42 (2,206) |
- |
0 |
48 |
7 (5) |
|
本社事務所他 (新潟県南魚沼市他) |
全社(共通) |
本社ビル他 |
905 |
56 |
651 (50,190) |
81 |
54 |
1,748 |
69 (14) |
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定は含んでおりません。
なお、上記の金額には、消費税等を含めておりません。
2.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、1日8時間換算による平均人員を( )外数で記載しております。
3.現在休止中の主要な設備はありません。
(2) 国内子会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名 |
事業所名 (所在地) |
セグメント 名称 |
設備の内容 |
帳簿価額 |
従業員数 (人) |
|||||
|
建物及び 構築物 (百万円) |
機械装置 及び運搬具 (百万円) |
土地 (百万円) (面積㎡) |
使用権資産 (百万円) |
その他 (百万円) |
合計 (百万円) |
|||||
|
株式会社 三蔵農林 |
本社 (岡山県瀬戸内市) |
茸事業 |
生産設備 |
407 |
106 |
173 (59,524) |
2 |
9 |
699 |
62 (200) |
|
瑞穂農林 株式会社 |
本社 (京都府船井郡京丹波町) |
茸事業 |
生産設備 |
- |
- |
24 (47,185) |
- |
- |
24 |
20 (78) |
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定は含んでおりません。
なお、上記の金額には、消費税等を含めておりません。
2.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、1日8時間換算による平均人員を( )外数で記載しております。
3.現在休止中の主要な設備はありません。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
159,400,000 |
|
計 |
159,400,000 |
|
種類 |
事業年度末現在発行数(株) (2023年3月31日) |
提出日現在発行数(株) (2023年6月28日) |
上場金融商品取引所名 又は登録認可金融商品 取引業協会名 |
内容 |
|
|
|
|
東京証券取引所 プライム市場 |
|
|
計 |
|
|
- |
- |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
年月日 |
発行済株式 総数増減数(株) |
発行済株式 総数残高(株) |
資本金増減額 (百万円) |
資本金残高 (百万円) |
資本準備金 増減額 (百万円) |
資本準備金 残高 (百万円) |
|
2020年7月30日 (注) 2 |
39,451,500 |
39,850,000 |
- |
100 |
- |
25 |
|
2021年2月19日 (注) 3 |
56,900 |
39,906,900 |
18 |
118 |
18 |
43 |
|
2021年2月25日 (注) 3 |
3,800 |
39,910,700 |
1 |
119 |
1 |
44 |
|
2021年6月23日 (注) 4 |
- |
39,910,700 |
△19 |
100 |
- |
44 |
(注) 1.旧雪国まいたけホールディングス②は、2020年4月1日付で旧雪国まいたけ④を吸収合併しております。なお、当該合併は、無対価合併であり、株式を交付していないため、発行済株式総数等の増加はなく、合併比率は定めておりません。
2.株式分割(1株:100株)によるものであります。
3.新株予約権の権利行使による増加であります。
4.2021年6月23日開催の定時株主総会決議により、適切な税制への適用を通じて今後の財務内容の健全性の維持と資本政策の機動性及び柔軟性を確保するため、資本金の額を減少し、その他資本剰余金に振り替えております。この結果、資本金の額が19百万円(減資割合16.5%)減少し、100百万円となっております。
|
|
|
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満 株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び 地方公共 団体 |
金融機関 |
金融商品取引業者 |
その他の 法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数 (単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の 割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100.0 |
- |
(注) 自己株式27,311株は、「個人その他」に273単元、「単元未満株式の状況」に11株含まれております。
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (千株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合 (%) |
|
|
|
|
|
|
日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口) |
|
|
|
|
BNP PARIBAS LUXEMBOURG/ 2S/JASDEC/FIM/LUXEMBOURG FUNDS/UCITS ASSETS (常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部) |
33 RUE DE GASPERICH, L-5826 HOWALD-HESPERANGE, LUXEMBOURG
(東京都中央区日本橋3丁目11-1)
|
|
|
|
HSBC BANK PLC A/C M AND G (ACS)
(常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部) |
8 CANADA SQUARE, LONDON, E14 5HQ, UNITED KINGDOM (東京都中央区日本橋3丁目11-1)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
株式会社日本カストディ銀行 (信託口) |
|
|
|
|
STATE STREET LONDON CARE OF STATE STREET BANK AND TRUST, BOSTON SSBTC A/C UK LONDON BRANCH CLIENTS - UNITED KINGDOM (常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部) |
ONE LINCOLN STREET, BOSTON, MA 02111, U.S.A.
(東京都中央区日本橋3丁目11-1)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT
(常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部) |
ONE LINCOLN STREET, BOSTON, MA 02111, U.S.A. (東京都中央区日本橋3丁目11-1)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
計 |
- |
|
|
(注) 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、以下のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 2,781千株
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 588千株
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度末 (2022年3月31日) |
当連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
資産 |
|
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
|
現金及び現金同等物 |
5、32 |
|
|
|
営業債権及びその他の債権 |
6、25、32 |
|
|
|
棚卸資産 |
7 |
|
|
|
生物資産 |
8 |
|
|
|
未収法人所得税 |
|
|
|
|
その他の資産 |
9 |
|
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
|
非流動資産 |
|
|
|
|
有形固定資産 |
10 |
|
|
|
投資不動産 |
13 |
|
|
|
のれん及び無形資産 |
11、12 |
|
|
|
使用権資産 |
14 |
|
|
|
退職給付に係る資産 |
20 |
|
|
|
その他の金融資産 |
15、32 |
|
|
|
繰延税金資産 |
29 |
|
|
|
その他の資産 |
9 |
|
|
|
非流動資産合計 |
|
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度末 (2022年3月31日) |
当連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
負債 |
|
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
16、32 |
|
|
|
未払法人所得税 |
|
|
|
|
従業員給付に係る負債 |
20 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
17、32 |
|
|
|
リース負債 |
14、32 |
|
|
|
引当金 |
22 |
|
|
|
その他の金融負債 |
18、32 |
|
|
|
その他の負債 |
19 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
|
非流動負債 |
|
|
|
|
借入金 |
17、32 |
|
|
|
リース負債 |
14、32 |
|
|
|
引当金 |
22 |
|
|
|
その他の金融負債 |
18、32 |
|
|
|
その他の負債 |
19 |
|
|
|
非流動負債合計 |
|
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
|
資本 |
|
|
|
|
資本金 |
23 |
|
|
|
資本剰余金 |
23 |
△ |
△ |
|
利益剰余金 |
23 |
|
|
|
自己株式 |
23 |
△ |
△ |
|
その他の資本の構成要素 |
23、31 |
|
|
|
親会社の所有者に帰属する持分合計 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
△ |
△ |
|
資本合計 |
|
|
|
|
負債及び資本合計 |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) |
|
収益 |
|
|
|
|
売上収益 |
25 |
|
|
|
公正価値変動による利得 |
8 |
|
|
|
収益合計 |
|
|
|
|
売上原価(*1) |
7、10、 11、20、 21、33 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
10、11、 20、21、 26、33 |
|
|
|
その他の収益 |
27 |
|
|
|
その他の費用 |
12、27 |
|
|
|
営業利益 |
|
|
|
|
金融収益 |
28 |
|
|
|
金融費用 |
28 |
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
法人所得税費用 |
29 |
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
当期利益の帰属 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
1株当たり当期利益 |
|
|
|
|
基本的1株当たり当期利益(円) |
30 |
|
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(円) |
30 |
|
|
経営者は同業他社との比較可能性を勘案し、「材料費、人件費等」の情報は財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、連結損益計算書に注記として自主的に開示しております。「材料費、人件費等」は、IAS第41号「農業」に基づき認識した公正価値変動による利得を含まない当社グループが販売した製品の製造原価及び商品の仕入原価であります。
|
(*1)売上原価の内訳 |
|
|
|
|
材料費、人件費等 |
|
18,680 |
20,214 |
|
公正価値変動による利得 |
|
15,051 |
11,473 |
|
合計 |
|
33,731 |
31,688 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
受取手形 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
商品及び製品 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
原材料及び貯蔵品 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物 |
|
|
|
構築物 |
|
|
|
機械及び装置 |
|
|
|
車両運搬具 |
|
|
|
工具、器具及び備品 |
|
|
|
土地 |
|
|
|
リース資産 |
|
|
|
建設仮勘定 |
|
|
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
無形固定資産 |
|
|
|
のれん |
|
|
|
その他 |
|
|
|
無形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
投資有価証券 |
|
|
|
関係会社株式 |
|
|
|
関係会社長期貸付金 |
|
|
|
前払年金費用 |
|
|
|
繰延税金資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
買掛金 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
リース債務 |
|
|
|
未払金 |
|
|
|
未払法人税等 |
|
|
|
賞与引当金 |
|
|
|
役員賞与引当金 |
|
|
|
株主優待引当金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
リース債務 |
|
|
|
資産除去債務 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
資本準備金 |
|
|
|
その他資本剰余金 |
|
|
|
資本剰余金合計 |
|
|
|
利益剰余金 |
|
|
|
その他利益剰余金 |
|
|
|
繰越利益剰余金 |
|
|
|
利益剰余金合計 |
|
|
|
自己株式 |
△ |
△ |
|
株主資本合計 |
|
|
|
評価・換算差額等 |
|
|
|
その他有価証券評価差額金 |
|
|
|
評価・換算差額等合計 |
|
|
|
新株予約権 |
|
|
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前事業年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) |
当事業年度 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) |
|
売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
|
|
運賃 |
|
|
|
販売手数料 |
|
|
|
報酬及び給料手当 |
|
|
|
賞与引当金繰入額 |
△ |
|
|
減価償却費 |
|
|
|
のれん償却額 |
|
|
|
株主優待引当金繰入額 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
販売費及び一般管理費合計 |
|
|
|
営業利益 |
|
|
|
営業外収益 |
|
|
|
受取利息 |
|
|
|
受取配当金 |
|
|
|
固定資産賃貸料 |
|
|
|
補助金収入 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外収益合計 |
|
|
|
営業外費用 |
|
|
|
支払利息 |
|
|
|
固定資産圧縮損 |
|
|
|
シンジケートローン手数料 |
|
|
|
貸倒引当金繰入額 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外費用合計 |
|
|
|
経常利益 |
|
|
|
特別利益 |
|
|
|
固定資産売却益 |
|
|
|
投資有価証券売却益 |
|
|
|
新株予約権戻入益 |
|
|
|
特別利益合計 |
|
|
|
特別損失 |
|
|
|
固定資産除却損 |
|
|
|
減損損失 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
特別損失合計 |
|
|
|
税引前当期純利益 |
|
|
|
法人税、住民税及び事業税 |
|
|
|
法人税等調整額 |
△ |
|
|
法人税等合計 |
|
|
|
当期純利益 |
|
|