株式会社ホーブ
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回次 |
第33期 |
第34期 |
第35期 |
第36期 |
第37期 |
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決算年月 |
2019年6月 |
2020年6月 |
2021年6月 |
2022年6月 |
2023年6月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
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包括利益 |
(千円) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
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投資活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(名) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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(注)1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第36期の期首から適用しており、第36期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3 従業員数は、就業人員数を記載しております。
4 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員数を記載しております。
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回次 |
第33期 |
第34期 |
第35期 |
第36期 |
第37期 |
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決算年月 |
2019年6月 |
2020年6月 |
2021年6月 |
2022年6月 |
2023年6月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(名) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
992 |
2,324 |
1,139 |
1,312 |
4,515 |
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最低株価 |
(円) |
805 |
570 |
873 |
870 |
1,573 |
(注)1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 第33期、第34期及び第35期の配当性向については、無配であるため記載しておりません。
3 第36期の1株当たり配当額には、創業35周年記念配当5円を含んでおります。
4 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第36期の期首から適用しており、第36期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
5 従業員数は、就業人員数を記載しております。
6 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員数を記載しております。
7 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所JASDAQにおけるものであります。
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年月 |
事項 |
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1987年6月 |
現代表取締役会長 髙橋巖が北海道上川郡東神楽町において株式会社ホーブを設立 |
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1987年10月 |
寒冷地作物研究所(北海道上川郡東神楽町、現生産事業部)を開設し、各地の農業協同組合等からの組織培養技術を使った研究の受託開始 |
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1989年6月 |
北海道網走市に網走事業所(後の網走物流センター)を開設、併設研究農場においていちご栽培開始(奈良県品種:「サマーベリー」) |
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1993年11月 |
四季成性いちご「セリーヌ」が種苗法品種登録される (登録番号第3754号) |
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1995年3月 |
四季成性いちご「ペチカ」が種苗法品種登録される (登録番号第4293号) |
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1997年9月 |
業務用いちご卸の株式会社西村(千葉県四街道市)を子会社化(全株取得)し、首都圏における業務用いちごの通年供給を開始〔同社の事業内容…いちご果実・青果の卸売、青果物の一次加工、洋菓子小売〕 |
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1998年7月 |
北海道産業務用夏秋いちごの物流基地といちご苗の保管冷蔵庫として東神楽物流センター(北海道上川郡東神楽町)を新設 |
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1998年7月 |
ペチカ生産産地の本格的な全国拡大へ向けて東北地方へ苗の供給開始 |
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1998年11月 |
夏秋いちご栽培の研究開発を目的として中富良野研究農場(北海道空知郡中富良野町)を開設 |
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1999年7月 |
夏秋いちご栽培の研究開発を目的として東神楽研究圃場(北海道上川郡東神楽町)を開設 |
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2000年11月 |
事業拡大にともない、いちご苗の保管量拡大をはかるため東神楽物流センターの冷蔵・冷凍保管庫を増設 |
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2001年7月 |
クールコンテナを利用することで、低温管理が可能な振動の少ない輸送システムを確立 |
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2001年10月 |
業務用いちごの製販一体化を目的に株式会社西村を吸収合併し、同社葛西事務所を東京本部(東京都江戸川区)として開設、洋菓子小売店舗2店舗を継承 |
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2001年11月 |
業務用いちごの首都圏販売における物流基地として新木場物流センター(東京都江東区)を開設 |
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2003年4月 |
関西圏への販売体制の強化を目的として大阪出張所(大阪府豊中市)を開設 |
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2003年4月 |
網走地区におけるペチカ栽培の研究目的達成により、網走研究農場設備を売却 |
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2005年8月 |
株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場 |
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2006年4月 |
関西以西への営業展開拠点として明確にするため「大阪出張所」を「大阪事業所」へと格上 |
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2006年12月 |
四季成性いちご「エスポ」が種苗法品種登録される(登録番号第14538号) |
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2007年5月 |
「大阪事業所」を兵庫県(神戸市)へ移転し、「関西事業所」と名称を変更 |
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2008年4月 |
物流子会社「株式会社エス・ロジスティックス」を設立 |
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2008年5月 |
洋菓子小売店1店舗を閉鎖(江戸川台店) |
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2008年8月 |
洋菓子小売店1店舗を閉鎖(夏見店) |
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2010年3月 |
四季成性いちご「ペチカサンタ」が種苗法品種登録される。(登録番号第19206号) |
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2010年5月
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四季成性いちご「ペチカプライム(品種登録名ペチカピュア)」が種苗法品種登録される。(登録番号第19528号) |
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2010年5月 |
関西以西への販売供給体制を整えるために鳥栖営業所(佐賀県鳥栖市)を開設 |
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2012年5月 |
輸入青果物を扱う子会社「株式会社ホーブ21」を設立 |
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2013年5月 |
鳥栖営業所(佐賀県鳥栖市)を閉鎖 |
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2013年6月 |
網走物流センターを売却 |
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2013年7月 |
東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場 |
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2013年12月 |
株式会社ジャパンポテトの全株式を取得し子会社化 |
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2016年10月 |
子会社の「株式会社ホーブ21」と「株式会社ジャパンポテト」を吸収合併する |
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2017年3月 |
東京本部及び新木場物流センターを東京都江戸川区小松川に移転 |
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2017年6月 |
四季成性いちご「ペチカエバー」及び「ペチカほのか」がそれぞれ種苗法品種登録される(登録番号第26015号、第26016号) |
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2018年1月 |
営業拠点の集約による業務の効率化を図るため、関西事業所を閉鎖 |
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2019年5月 |
東京農業大学、極東連邦大学(ロシア)との共同研究プロジェクトに参画し、ロシア・ウラジオストクにおいて、自社開発いちご品種(品種名:ペチカほのか)の苗供給及び栽培技術の指導を実施 |
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2019年12月 |
いちご種苗事業の海外展開を図り中国市場に参入すべく、ベルグアース株式会社(愛媛県宇和島市)との業務提携契約を締結 |
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2020年11月 |
高温環境下での栽培に適するいちご新品種の開発に向け、協和化学工業株式会社といちご品種の共同開発契約を締結 |
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2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行 |
(1)当社グループの事業内容
当社は、「いちご」という農産物において、新しい品種の研究開発から始まり、苗の生産販売から収穫した果実の販売までの全てを行っており、1年365日、洋菓子メーカー等に対して国産いちごを供給しております。
国内で広く一般的に販売されている「とちおとめ」等のほとんどのいちごは、いちごの中でも一季成性といわれる品種であり、品種特性により収穫時期は主に冬から春に限られます。そのため、夏秋期には一部国産いちごの収穫はあるものの、現在夏秋期に販売されているいちごの大部分はアメリカ合衆国から輸入されたものであり、ケーキにのっているいちごにも輸入品が使用されております。
当社では、四季成性いちご※1「ペチカサンタ」(2010年3月 品種登録)「ペチカプライム」(2010年5月品種登録 品種登録名ペチカピュア)、「コア」(2017年6月品種登録 品種登録名ペチカエバー)、「夏瑞/なつみずき」(2017年6月品種登録 品種登録名ペチカほのか)の自社品種を有しており、苗の生産及び農家への販売、生産農家で収穫したいちごの仕入及び洋菓子メーカーへの販売までの全てを行うというビジネスモデルを構築しております。この自社品種により、洋菓子メーカーの「夏秋期にも国産いちごを使いたい」という要望にこたえ、1年を通して安定した国産いちごを供給できる体制を構築しております。
この体制を支えているのは、夏秋期に収穫できる自社品種であり、その自社品種苗を均一無病苗※2として量産化できるバイオテクノロジー技術であります。
当社では、いちご以外にも、これまでに構築してきたバイオテクノロジー技術を用いて、その他の苗の研究開発や生産・販売も行っており、また、自社品種の栽培に必要な機器や資材及び収穫した果実の梱包用資材の販売も行っております。さらに、洋菓子メーカー等へケーキ素材となるいちご以外の果物等の販売も行っております。
※1 いちごには、花芽形成(花となる芽のもとが作られること)に一定の条件を必要とする一季成性いちごと条件を必要としない四季成性いちごがあります。一般に知られているいちごの多くは一季成性いちご(とちおとめ等)であり、一定の条件が整ってはじめて花芽が形成され、果実ができます。一方、四季成性いちごは花芽形成に条件を必要としないため、一年中栽培が可能であります。
※2 親苗と同じ遺伝子情報をもち、ウイルスや病原菌に汚染されていない苗のことであります。
当社グループは、当社(株式会社ホーブ)と連結子会社1社(株式会社エス・ロジスティックス)で構成されております。報告セグメントは、いちご果実・青果事業、種苗事業、馬鈴薯事業及び運送事業の4つのセグメントとなります。
当社グループの事業内容及び当社と連結子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
(いちご果実・青果事業 当社)
当社がいちご果実(自社品種いちご果実・その他いちご果実)、青果及び農業用生産・出荷資材の仕入販売を行っております。
(種苗事業 当社)
当社が自社品種のいちご苗を生産し、生産農家へ販売しております。また、いちご以外の種苗についても、食用ユリなどの生産を受託し販売を行っております。
(馬鈴薯事業 当社)
当社が種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売を行っております。
(運送事業 株式会社エス・ロジスティックス)
株式会社エス・ロジスティックスが、当社の商品等を中心とした配送業務を行っております。
以上に記載した事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
[事業系統図]
(2)四季成性いちご
①一季成性と四季成性
一般に知られている「いちご」は、秋になって日照時間が短くなり、気温が低下してくると花芽形成(花となる芽のもとが作られること)されます。その後、冬になってさらに気温が下がると休眠状態となり、春になり気温の上昇とともに休眠から覚めて、成長し、花が咲き、果実となります。八百屋あるいはスーパーマーケット等で広く一般的に販売されている「とちおとめ」等のほとんどのいちごが、この花芽形成の条件(夜の長さが12時間以上となる日が連続するという短日条件、あるいは温度の低下という低温条件)を必要とする一季成性品種のいちごであります。そのため、国産いちごの主な収穫時期は、概ね12月(クリスマスの需要にあわせて人工的に必要な条件を作って収穫時期を早めたもの)から5月頃までとなっております。
一方、四季成性品種は、花芽形成に日照時間の長短や低温であるという条件を必要としないため、一季成性品種と違い一年中栽培収穫が可能であります。
当社の自社品種「ペチカピュア」「ペチカエバー」「ペチカほのか」は、この四季成性品種のいちごであり、一年中栽培収穫が可能であります。しかしながら、当社では一季成性いちごが収穫できず国産いちごの端境期となる5月から11月の夏秋期に自社品種の収穫時期を設定しております。
業務用※1に使われる国産いちごの出荷量が少ない夏から秋にかけて、当社の品種は、国産夏秋いちごとして付加価値を高めております。
※1 洋菓子メーカー等でケーキのトッピング用あるいはスポンジのサンド用として使用されるいちごのことであります。スーパーマーケット等で販売されているいちご(生食用いちご)と同じものですが、ケーキの上を飾るため、食味・食感だけでなく、大きさ、形状、色艶、スレ・あたり(手で触れたり、いちご同士あるいは他のものと擦れたりあたったりすることによって、いちごの表面にできる小さなピンクに変色した部分)などの傷の有無等、各メーカーごとに厳しい規格があります。
②自社品種の特徴
いちごに関して重要なことは、生産農家にとっては病虫害に対する耐性があり、作りやすく、収穫量・生産性に優れていることであり、消費者にとっては、安心・安全であり、なおかつ、食味・食感、甘みと酸味のバランス、香り、円錐形の形状、色艶のどれもが水準以上であることであります。また、洋菓子メーカーは、消費者のニーズに合わせながら、必要なサイズ(大きさ)のものを必要な量だけ安定的に供給されることを望んでおります。当社の品種は、こうしたどの要望にも応えうる品種であると考えております。
自社品種は、四季成性が強く季節を問わず安定して花芽を形成するため、安定的に連続して果実を収穫することができます。さらに、苗の定植時期によって収穫時期をコントロールしやすく多様な作型で栽培できるため、生産農家にとって生産作物の計画に組込みやすい品種です。
また、食味・食感の良さ、豊かな香り、鮮やかな果色、きれいな円錐形をした果形、輸送性に問題がない程度の適度な果皮の硬さ等高い水準の果実品質を有しております。
(3)事業の特徴
当社の事業の特徴は、「いちご」という農産物において、育種※1から苗の生産・販売、栽培指導、果実の仕入・販売までのそれぞれの事業において特徴、優位性を持っているだけではなく、川上から川下までの事業を行うことで、それらが有機的に結びついて、当社の総合力として発揮されていることにあります。
また、この総合力は、生産農家や洋菓子メーカー等とのつながりによって補強され、いちご果実の生産者側及び消費者側それぞれの情報を的確に吸収し、ニーズに合った情報をそれぞれに還元できることにもつながっております。
当社は、自社品種を作り上げた培養技術、さらに自社品種を基盤に展開してきたトータルサービスが当社の特徴であると考えております。
※1 交配などにより新しい形質を持つ品種を作り出すことであります。
①育種(種苗の研究開発)
当社は、研究開発の結果、2010年3月に「ペチカサンタ」(品種登録番号 第19206号)、2010年5月に「ペチカプライム」(品種登録名ペチカピュア 品種登録番号 第19528号)、さらに2017年6月に「コア」(品種登録名ペチカエバー 品種登録番号 第26015号)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名ペチカほのか 品種登録番号 第26016号)の品種登録をそれぞれ行いました。
これらの育種過程で培われた技術を駆使し、中富良野研究農場及び東神楽研究圃場の研究農場においてさらなる新品種の開発を鋭意進めております。
②種苗生産(組織培養※1)
・組織培養技術
当社は、バイオテクノロジーのひとつである植物組織培養技術を使い、優良な均一無病苗※2を短期間で大量に作り出す技術を有しております。この苗増殖技術によって、当社の自社品種苗を生産し、販売しております。組織培養による増殖技術は、近年実験室段階では急速に進歩しましたが、変異が多発しやすくまた馴化※3の効率が低い等の問題から、商業的技術として確立されたものは多くはなく、商業ベースにのっているものは限られております。当社では、いちごはもとよりアルストロメリア、ユリ、クロユリ、アヤメ、胡蝶蘭、カトレア、ジャガイモ、ヤマイモ、アスパラガス、ニンニク、ニラ等の多様な植物についての増殖技術を確立しており、ユリについては、現在も苗生産を受託しており、組織培養技術を使って苗を増殖し、生産販売しております。
・苗生産の分業システム
国内のいちごの主要産地では、原苗を生産する段階から圃場増殖を繰り返しているため、ウイルス等への感染など病虫害が発生する可能性が高くなり、苗質劣化の問題が年々増大しております。
また、いちごの生産に限らず、農作業の軽減化及び効率化が強く求められておりますが、国内のいちご生産農家の多くは、都道府県等の地方公共団体あるいは農業協同組合から病虫害に罹患していない健康な苗を親苗として購入し、自前の農場施設内で栽培しながら増殖させ、これを2年繰り返し、増えた子苗を果実生産用の苗として使用しております。いちご生産農家は、果実生産だけではなく苗生産の期間も合わせると1年365日毎日いちごの栽培に係わっていることになります。
欧米諸国では、いちご生産農家が苗を購入し、増殖することなくそのまま果実生産用に使用する苗生産分業システムが広く一般的に普及しております。当社の自社品種苗においても、果実生産用の苗として、優良な均一無病苗を生産農家が必要とするときに、必要な数量だけ提供する苗生産分業システムを確立しており、生産農家の作業負担軽減に大きく貢献しております。
※1 植物の細胞あるいは葉、茎、根や芽などの器官を無菌的に培養することであります。
※2 親苗と同じ遺伝子情報をもち、ウイルスや病原菌に汚染されていない苗のことであります。
※3 環境に馴れ、順応することであります。組織培養の苗は培養容器の中で生育したため、容器から出した際に温度や湿度の変化に対応できず、枯死する場合が多くなります。そこで、温度や湿度の変動をできるだけ抑えた条件で外気に触れさせる必要があります。
③いちごの栽培研究及び栽培指導
当社は、夏秋期におけるいちごの栽培生産技術の向上をはかるために、中富良野研究農場及び東神楽研究圃場において、自社品種の栽培研究を継続して行ってきております。
自社品種の生産の主力は全国各産地の生産農家であります。
当社では、いちご栽培のプロフェッショナルである従業員が中心となって、全国各地の自社品種生産産地に出向き、各生産農家の栽培・生育状況を実際に目で確認して、きめ細かく的確に助言、指導を行っております。この指導により、生産農家の収穫実績は上がっており、信頼も得られ、当社にとっても規格の統一された優良ないちごが安定的に入荷されるようになってきております。
④いちご果実・青果の販売
・通年安定供給
当社は、国産業務用いちごの販売に関して、自社品種を販売する夏秋期だけではなく、夏秋期以外の時期も含め最高の品質のものを1年間安定して供給すること、1年365日対応することを原則としております。そのため、当社は、夏秋期以外の冬から春にかけてのシーズンには全国のいちご産地からその時期における最高品質のいちご(とちおとめなど)を買付け、販売しております。
冬から春にかけてのシーズンには生食用いちごが豊富に生産出荷されているため、当社としても業務用いちごを確保することは比較的容易でありますが、夏秋期においてはいちごの生産自体が少なくなるため、自社品種の生産出荷量を夏秋期を通じて安定して確保することが重要となっております。
当社の特色は、自社品種の苗を販売して終わるのではなく、その成果である果実を買付け販売することで、国産いちごの流通量が少なくなる夏秋期に国産いちごを安定供給でき、冬から春にかけてのいちごのシーズンと合わせ、業務用国産いちごの通年安定供給ができることであります。
・輸送技術
一般にいちご果実は、30℃を超える高温に弱く、また果皮がやわらかいため衝撃にも弱く、夏秋期の栽培、輸送にはあまり適しておりません。しかし当社は、夏秋期の業務用国産いちごがほとんどなかった十数年前から、この夏秋期に生産、販売を行っており、夏秋期において特に顕著に現れる諸問題を解決するため、輸送技術の研究に力を注いでまいりました。
その結果、生産農家から洋菓子メーカー等までの物流を簡素化し、また、クールコンテナ等を利用することで、低温管理され、なおかつ振動の少ない輸送システムを実現いたしました。さらに、スレ・あたり※1を防ぐ一段トレーソフトパック※2の採用により、高品質を保持した長距離流通を実現しております。当社では、全産地の自社品種について一段トレーソフトパックを採用しており、自社品種以外のいちごについても、産地の協力を得て一段トレーソフトパックに切替えております。
こうした研究、努力により、当社は、業務用としての国産いちごを冬から春にかけてだけではなく、一年中安定して供給できるような産地・流通・販売のシステム構築に成功しております。
・その他の果実、青果の販売
当社は、いちご以外にもブルーベリー、バナナ、キウイ、メロン等の洋菓子の材料となる果物や野菜の卸売りも手がけております。これらの青果は、いちご果実の販売先と重複するため、新たな輸送手段及び輸送ルートを構築する必要がなく、販売先数の増加とともに、今後も当社の収益拡大に期待ができます。
※1 手で触れたり、いちご同士あるいは他のものと擦れたりあたったりすることによって、いちごの表面にできる小さなピンク色に変色した部分のことであります。
※2 やわらかい材質のトレーにそれぞれのいちごの規格に合わせた窪みをつけた梱包用資材であります。この窪みの中にいちごを並べて輸送することでスレ・あたりを防ぐことができます。
⑤種馬鈴薯等の生産販売
日本国内に一般流通している品種「男爵」「メークイン」等の種馬鈴薯、青果馬鈴薯の仕入販売はもとより「シンシア」「アローワ」「サッシー」等の海外オリジナル品種の国内販売権を有し、種馬鈴薯を委託生産し、販売しております。
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名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
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(連結子会社) |
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株式会社 エス・ロジスティックス |
埼玉県川口市 |
40,000 |
運送事業 |
100 |
当社商品の運送業務 役員の兼任あり |
(注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2 株式会社エス・ロジスティックスの登記上の所在地は北海道上川郡東神楽町であります。
(1)連結会社の状況
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(2023年6月30日現在) |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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いちご果実・青果 |
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( |
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種苗 |
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( |
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馬鈴薯 |
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( |
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運送 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門及び研究開発部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
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(2023年6月30日現在) |
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従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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( |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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いちご果実・青果 |
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( |
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種苗 |
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( |
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馬鈴薯 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注)1 従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く)であります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
4 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門及び研究開発部に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
当社に労働組合はありませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1)経営方針
当社の社名ホーブ「HOB」は、「Horticultural Biotechnology(施設園芸の生命科学技術)」及び「Hokkaido Biotechnology(北海道の生命科学技術)」の2つのことから名付けられており、「研究室の中だけで行われていた組織培養のバイオテクノロジー技術を実際の農業の中で活かしていこう、そのバイオテクノロジー技術を活かすことで北海道の農業を活性化させる一助となろう」という想い、「バイオテクノロジー技術を北海道の大地に根付かせよう」というのが、当社の出発点でありました。
当社はバイオテクノロジー技術を使って苗を生産し、その苗を販売するということから、さらに収穫された果実を販売するところまで事業分野は広がっております。
当社グループは、農業を基盤とし農業に立脚しながらも、農業そのものを事業として行っていくのではなく、農業生産者と消費者をつなぐかけ橋となり、当社の有する種苗、技術、情報を積極的に提供していくことによって、農業の活性化に寄与していくことを事業の根幹としております。今後も、当社の原点「バイオテクノロジーをラボラトリーからフィールドへ」、そして「消費者とともに日本の農業を考え、農業活性化の一助を担う」心積もりを経営の根幹をなす経営理念として捉えていきたいと考えております。
(2)当社グループを取巻く環境
①国内農業の現状
国内農業については、依然として厳しい状況が続いております。原材料価格の高騰は農業用資材コストに反映される一方で、農産物の価格に全てを転嫁することは難しく、国内農業生産者の所得も減少しております。また後継者不足、高齢化が言われ、農業生産者の減少といった現状に直面しているものと認識しております。
また、農産物の輸入自由化が進み、海外から様々な農産物が安価で入ってくるようになり、輸入量は増大し、国内農産物の自給率は依然として低いままで推移しております。
しかしながら、最近の食の問題から消費者の安全、安心志向は強まり、国産の農産物に対する消費者の関心は高まっており、より良いものあるいは安全、安心という付加価値農産物を作る動きもあります。また新規就農者や農業生産法人を積極的に設立する動きも増え、企業が農業ビジネスへ参入するなどの変化が生じております。
②業務用いちごの現状
いちごは、農業生産物の中では極めて付加価値の高い作物と言われております。しかし、いちごは高い鮮度が要求され、衝撃、高温等の環境変化に弱いため、輸送や長期保存が難しい農業生産物であります。
現在、業務用いちごは、概ね12月から5月頃までは栃木県や福岡県を中心とした一季成性いちご※1が中心となっております。また6月から11月まではアメリカ産輸入いちごが大部分を占めており、2022年のいちご果実(生鮮)の輸入量は約3.1千トン(大部分が6月から11月までの6か月間に輸入される)であります。
アメリカ産輸入いちごは、一般に、国産に比べ食味、食感に大きく劣ると言われており、果皮が硬く、輸送性が高いため、国産いちごの供給量が少ない夏から秋にかけて、業務用として国内に入ってきております。
※1 いちごには、花芽分化形成(花となる芽のもとが作られること)に一定の条件を必要とする一季成性いちごと条件を必要としない四季成性いちごがあります。一般に知られているいちごの多くは一季成性いちごであり(とちおとめ等)、一定の条件(夜の長さが12時間以上となる日が連続する短日条件と温度の低下という低温条件)が整ってはじめて花芽が形成され、果実ができます。
(3)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
①いちご果実・青果事業の収益拡大
当社は、夏秋期において自社いちご品種「ペチカほのか(商品名:夏瑞/なつみずき)」「ペチカエバー(商品名:コア)」を中心に販売しております。
「夏瑞/ なつみずき」は、食味・香りの良さ等の特徴が評価され、生食向けに、ふるさと納税の返礼品を始め、ギフト商品としての需要が年々高まっております。また、業務用としても、「夏瑞/ なつみずき」を冠した商品が定着し、着実に消費者への浸透が進んでおります。生産者の高齢化等を理由に自社品種の栽培面積は減少傾向にあることから、生食用向け販売を推進し、利益率の向上を目指してまいります。さらに、収量性の高い「コア」及び他品種も併用することで、収益の安定化に努めてまいります。
促成いちご販売時期においては、採算性を重視した、仕入・販売体制を継続するとともに、業務の効率化を図り経費を圧縮することで、いちご果実・青果事業全体としての利益向上を目指してまいります。
②種苗事業の収益拡大
種苗事業は、自社品種の「ペチカほのか」と「ペチカエバー」を、当社と栽培契約を締結した生産者へ、果実生産をしてもらう種苗の販売を主力としております。近年は、生産者の高齢化などにより、この種苗の販売本数は減少傾向にあります。
「ペチカほのか」は、これまでの夏いちごに比べ、食味の良さや果実が大玉となることが特徴で、非常に高い評価を受けており、最近では観光農園等からの需要も増えつつあります。また、「ペチカエバー」は、業務用としての収量性や秀品率が極めて高い特徴を有しております。これら2品種の優位性を十分に活かし、国内への産地展開を図るとともに、海外での展開も視野に入れた事業を推進することで、種苗事業の収益拡大に努めます。
さらに、近年の猛暑等の気象変動に対応し、温暖で高温環境となる地域でも栽培を可能とする耐暑性に優れた夏秋いちごの新品種開発、温度、湿度、光などの環境を制御した中での優良果実の生産方法の確立に取り組んでまいります。
③馬鈴薯事業の収益の維持
馬鈴薯事業においては、主に種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売を行っております。当社は、国内の一般品種の取扱いのほか、海外で育種された種馬鈴薯の国内販売権を有しております。国内の種馬鈴薯の生産者は年々減少しており、それに伴い生産量も減少傾向にあります。
海外の当社オリジナル品種は、一般品種とは異なる食味、加工適正、病虫害抵抗性といった特徴を持っており、この優位性を生かした販売に努め、一般品種も含めた適正な数量の仕入管理を継続することで、馬鈴薯事業の収益の維持に努めてまいります。
④運送事業の収益の向上
運送事業を行う子会社「株式会社エス・ロジスティックス」は、営業基盤を関東圏に特化し、事業を展開しております。新規荷主の獲得に向けた営業の推進はもとより、配送業務の効率化、ドライバーの拡充を図りながら自社配送の比率を高めることで、収益の向上を目指してまいります。
⑤人材の育成について
当社の事業は、農業と密接に関わっております。近年の農業を取り巻く気象条件等の自然環境は多様に変化しており、それらへの有効的な対処が必要となっております。
当社は夏秋いちごの生産者に対し、生産指導を行っており、机上の学習では得ることができない経験を通じて学んでいくことが重要であります。また当社は、永年に亘り、夏秋いちごの品種開発も行っております。当社が蓄積してきた栽培、育種に関する技術、ノウハウを社内で共有、継承していくために、今後も優秀な人材の確保、育成に努める方針であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①自社品種苗及びいちご果実の生産・販売について
a.天候の影響について
当社の主要な事業は、自社品種等を中心としたいちご苗の生産及び生産農家への販売、各生産農家からの果実の仕入及び洋菓子メーカーへの販売であります。
果実の生産はビニールハウス内で行っておりますが、気温及び日照等、天候の影響を受けることとなります。そのため、天候不順によって果実収穫量が大きく影響されないように、生産産地を北海道から東北地方へと広げてきており、さらに、天候不順であっても収穫量が大きく減少しないような栽培技術・ノウハウを蓄積してきており、生産農家に対する栽培指導の徹底に努めております。
しかしながら、天候不順の影響は完全に回避できるものではなく、猛暑、冷夏、日照不足、台風といった気象条件の変化により収穫量が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
b.生産農家との契約について
当社は、自社品種苗等を生産農家に販売し、そこから収穫される当社の規格に合った果実を買取って、全国の洋菓子メーカー等に供給しております。生産農家との間で毎年「栽培契約書」を締結しておりますが、契約書の中には、当社の選果規格に合致した果実を当社が全量買取ることを内容とした条項があります。自社品種の果実は、主にケーキのトッピング(飾り)として使われるため、選果規格は厳格なものとなっております。そのため、粒の小さいものや形の整っていないもの等は規格外となり買取りの対象から外れ、当社が必要とする規格のもののみが入荷されております。
この契約により夏秋期の自社品種の果実はすべて当社から販売されることとなるメリットがありますが、天候条件等によっては収穫果実の規格あるいは時期の偏りが生じることがあります。そのような場合には、取引先の洋菓子メーカー等にいち早く情報提供を行い、使用規格の変更を依頼するなどの対応を講じておりますが、それでも販売しきれないほどの偏りが生じた場合には、当社が在庫を抱えることとなり、果実の廃棄の発生により、当社の業績に影響を与える可能性があります。
c.自社品種苗の生産について
自社品種苗の生産は、組織培養から始めておよそ3年の期間を要するため、苗販売計画に基づいた見込み生産を行っております。苗販売計画は適時見直しを行い、修正が生じた場合には苗の生産も販売計画に合わせて調整しております。ただし、販売計画修正のタイミングによっては、生産調整が間に合わない場合もあり、過剰となった苗の廃棄が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
d.育種開発について
新たな種苗の開発は、様々な形質を持った系統を掛け合わせ、生育を繰り返していく中で、より優れた形質を持つ種苗を選抜していく手法が用いられます。掛け合わせと選抜の繰り返しの中から品種として確立され栽培収穫されるようになるまでには、5年から10年程度の長い期間を要します。当社は、2010年に高温時でも品質の安定した果実を生産することのできる「ペチカサンタ」、「ペチカプライム(品種登録名ペチカピュア)」の2品種を種苗登録いたしました。また、2017年には、食味の良い「夏瑞/なつみずき(品種登録名ペチカほのか)」、収量性が極めて高い「コア(品種登録名ペチカエバー)」を種苗登録し、現在はこれら2品種の生産を行っております。
当社は、優良形質がホモ※1であり、かつ水準以下の形質の少ない系統の選抜に成功しております。現在、これらを交配親とした新たな特性を持つ系統を多数選抜しており、今後も優秀な品種の開発を鋭意進めてまいります。
都道府県などでも四季成性いちごの品種開発を進めておりますが、今後新しいタイプの優秀な四季成性いちご品種が開発された場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
※1 遺伝子は必ず対となって存在しております。同じ遺伝子が対になっていることをホモ(AA)、異なる遺伝子の場合はヘテロ(Aa)と称します。ホモの場合は交配した場合すべての組み合わせにAが含まれ、その形質が高頻度で子孫に発現します。たとえばペチカの優秀な形質がホモになっていれば、交配で得られる子孫もその優秀な形質を高頻度で持っていることになります。
e.病虫害について
農産物は、屋外の圃場やビニールハウス内で栽培及び生産するため、ウイルス等への感染及び害虫の発生を防ぐことは極めて難しい問題であります。
当社は、自社品種での病虫害の発生を防ぐため、生産産地との連絡を密にし、栽培技術指導者が実際に苗・果実の生育状況を確認し、早期に異常を発見するように努めております。
しかしながら、完全な防除が困難であるため、不測の病虫害が大量、広域に発生した場合、見込みどおりの成果が得られず当社の業績に影響を与える可能性があります。
②特定人物(経営者)への依存について
代表取締役髙橋巌は、当社の創業者であり、創業以来当社の事業を推進してきております。当社では、同氏への依存度を軽減するために、2013年9月からは、当社グループ全体の経営を統括する代表取締役会長に髙橋巌が就任し、日常的な経営を執行する代表取締役社長に政場秀が就任しております。今後も同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めるべく、役職員の質的向上に注力していく所存であります。しかしながら、同氏の業務遂行が何らかの理由により困難となった場合、当社の事業展開や業績などに影響を与える可能性があります。
なお、同氏は、当連結会計年度末現在において、当社の発行済株式総数の40.04%を保有する筆頭株主であります。
③運送事業について
子会社である株式会社エス・ロジスティックスにおいて運送事業を行っております。その事業に影響を与える可能性がある事項といたしましては、環境規制をはじめ、その他法的規制などの変更・強化や、世界的な石油情勢の変動に起因する燃料費の高騰があります。また、運送業務の遂行にあたっては、安全と輸送品質の向上に努め、徹底した運行管理をいたしておりますが、万一、重大な事故が発生した場合には信用低下のみならず、補償問題や営業停止などの行政処分を受ける可能性があり、これらの事象も運送事業の遂行に影響を与える可能性があります。
④馬鈴薯事業について
種苗及びいちご果実生産と同様、天候不順や病虫害の発生により、見込み通りの成果が得られず、業績に影響を与える可能性があります。
⑤法的規制について
当社の事業及び製・商品等に対する法的規制は下表のとおりであります。
|
許可・承認の種類 |
有効期限 |
監督官庁 |
関連する法律 |
|
品種登録 |
|
農林水産省 |
種苗法 |
|
「ペチカピュア」(登録番号第19528号)(商品名ペチカプライム) 「ペチカエバー」(登録番号第26015号)(商品名コア) 「ペチカほのか」(登録番号第26016号)(商品名夏瑞/なつみずき) |
2035年5月 2042年6月 2042年6月 |
(注) 当社が保有する種苗法登録品種「ペチカピュア」「ペチカエバー」並びに「ペチカほのか」に有する育成者権の存続期間は、上記のとおりであります。この育成者権の存続する間は、当社以外の者がこの3品種の種苗や果実の売買等を行うことができないこととなっており、当社は独占的に利用する権利を有しております。育成者権の存続期間が終了した後は、これら3品種の苗や果実を自由に栽培、利用することが可能となるため、そのときの状況によっては、当社の経営戦略や業績に影響を与える可能性があります。
⑥経営成績の変動要因について
当社グループの主要な経営指標等の推移は、以下のとおりであります。
|
回次 |
第33期 |
第34期 |
第35期 |
第36期 |
第37期 |
|
決算年月 |
2019年6月 |
2020年6月 |
2021年6月 |
2022年6月 |
2023年6月 |
|
売上高(千円) |
3,591,228 |
3,230,299 |
3,039,041 |
2,604,674 |
2,489,362 |
|
経常利益(千円) |
49,207 |
26,731 |
109,438 |
149,666 |
138,790 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) |
44,633 |
28,948 |
108,305 |
142,243 |
110,353 |
|
純資産額(千円) |
439,777 |
468,527 |
577,179 |
719,374 |
787,717 |
|
総資産額(千円) |
1,030,435 |
970,616 |
974,949 |
1,081,368 |
1,108,040 |
a.特定品目への依存について
当社グループの売上高構成は、いちご果実売上高の比重が高く、当連結会計年度の売上高に占めるいちご果実の構成比は75.0%となっております。そのため、天候による収穫量の変化、販売価格の低下、消費者の嗜好の変化等により、当社の経営戦略及び業績に影響を与える可能性があります。
|
売上高 (千円) |
前々連結会計年度 2021年6月期 |
前連結会計年度 2022年6月期 |
当連結会計年度 2023年6月 |
||||||
|
|
構成比 (%) |
前期比 (%) |
|
構成比 (%) |
前期比 (%) |
|
構成比 (%) |
前期比 (%) |
|
|
いちご果実・青果事業 |
2,738,895 |
90.1 |
92.3 |
2,283,266 |
87.6 |
83.4 |
2,149,645 |
86.4 |
94.1 |
|
(内訳)いちご果実 (うち自社品種) |
2,120,197 (316,489) |
69.8 (10.4) |
98.4 (93.1) |
1,980,451 (329,052) |
76.0 (12.6) |
93.4 (104.0) |
1,865,645 (303,289) |
75.0 (12.2) |
94.2 (92.2) |
|
青果 |
571,537 |
18.8 |
74.2 |
224,078 |
8.6 |
39.2 |
244,896 |
9.8 |
109.3 |
|
資材 |
47,160 |
1.5 |
108.6 |
78,735 |
3.0 |
167.0 |
39,103 |
1.6 |
49.7 |
|
種苗事業 |
74,375 |
2.5 |
143.6 |
90,347 |
3.5 |
121.5 |
93,042 |
3.7 |
103.0 |
|
馬鈴薯事業 |
134,299 |
4.4 |
110.9 |
134,971 |
5.2 |
100.5 |
123,099 |
4.9 |
91.2 |
|
運送事業 |
91,470 |
3.0 |
102.5 |
96,089 |
3.7 |
105.0 |
123,575 |
5.0 |
128.6 |
|
計 |
3,039,041 |
100.0 |
94.1 |
2,604,674 |
100.0 |
85.7 |
2,489,362 |
100.0 |
95.6 |
(注)いちご果実の( )は、自社品種果実で内書きであります。
b.特定の取引先への依存度が高いことについて
いちご果実・青果の販売先のうち、株式会社シャトレーゼ、トーワ物産株式会社、ベンダーサービス株式会社、株式会社不二家の上位4社に対する販売金額は、当連結会計年度において43.9%を占めております。いちご果実・青果事業の販売先は当連結会計年度において340社程度となり、上記販売先4社に対する販売金額の割合を低下させるべく、販売先の拡大を積極的にはかっております。
しかしながら、これら会社との取引の継続性や安定性は保証されていないため、これら会社の販売、価格政策、商品戦略の変更など取引関係等が変化した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
|
相手先 |
前連結会計年度 2022年6月期 |
当連結会計年度 2023年6月期 |
||
|
|
割合(%) |
|
割合(%) |
|
|
株式会社シャトレーゼ(千円) |
284,544 |
11.3 |
281,735 |
11.3 |
|
トーワ物産株式会社(千円) |
301,314 |
12.0 |
280,351 |
11.3 |
|
ベンダーサービス株式会社(千円) |
378,726 |
15.1 |
276,564 |
11.1 |
|
株式会社不二家(千円) |
239,610 |
9.2 |
253,805 |
10.2 |
c.市場相場価格について
促成期(12月頃から5月頃まで)のいちご果実は、青果市場において相場価格が形成されます。しかし、夏秋期(6月頃から11月頃まで)の国産いちごのほとんどは市場を経由しないため、価格は洋菓子メーカー等との交渉により決めており、促成いちごとは違い市場相場価格から受ける影響は少なくなっております。
当社が仕入、販売する促成期のいちごの価格は、市場相場価格(主に東京都中央卸売市場大田市場)に基づいて決めております。例年、12月のクリスマス時期にはデコレーションケーキの飾りとしての需要の高まりから価格は高騰し、それをピークに価格は安くなります。例えば、2022年12月における東京都中央卸売市場大田市場の「とちおとめ」の市場相場価格(Lサイズ1パック当たり価格)は、クリスマス時期に1,100円になり、2023年1月には400円まで低下しております。このように促成いちごの市場相場価格は変動があるため、当社のいちご果実売上高および利益に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響はあったものの、段階的な行動制限の緩和による経済活動正常化の動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の緊迫化が長期にわたっていることに加え、世界的な資源価格の値上がりや円安が大幅な物価上昇を招き、個人消費が低迷するなど、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ26,671千円増加し、1,108,040千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41,671千円減少し、320,322千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ68,342千円増加し、787,717千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高は2,489,362千円(前期比4.4%減少)、営業利益は135,111千円(前期比8.7%減少)、経常利益は138,790千円(前期比7.3%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は110,353千円(前期比22.4%減少)となりました。
当連結会計年度の当社グループが営む事業は、いちご果実・青果事業、種苗事業、馬鈴薯事業、運送事業の4事業となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(いちご果実・青果事業)
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。
夏秋期の自社品種については、生産面積の減少はありましたが、「夏瑞/なつみずき」の販売が引き続き好調に推移いたしました。また、8月中旬から9月にかけての出荷数量の落ち込みが昨年に比べ少なかったことで、販売数量は確保されました。しかしながら、残暑の影響を受けて苗の回復が遅れ、10、11月の出荷数量が伸び悩んだことで、自社品種の販売数量は、前期に比べ減少することとなりました。
12月のクリスマス期におきましては、促成いちごの生育が前進傾向であった前年に対し、今年度は残暑による定植の遅れと定植後の天候不良により生育が遅れることとなり、業務用サイズの入荷量が品薄傾向で推移いたしました。このため、業務用サイズのいちご市場相場価格は前年に比べ上昇いたしました。クリスマス期のケーキ需要は、原材料価格の高騰による商品売価の上昇に加え、全般的な物価上昇が個人消費の動向に影響を及ぼし、大手洋菓子メーカーを中心に減少いたしました。これにより、いちご果実の販売数量は減少することとなりましたが、いちご市場相場価格による販売単価が上昇したことで売上高、利益ともに前年同時期を上回りました。
年明け以降も全般的な物価の上昇による個人消費動向への影響は続き、さらに鳥インフルエンザによる鶏卵不足により大手取引先を中心にいちごを使用した商品の製造中止等が発生し、1~6月のいちご果実の販売数量が前年を下回る結果となりました。
その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が増加したことで、売上高、利益ともに前期を上回りました。
この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,149,645千円(前期比5.9%減少)、営業利益は222,685千円(前期比5.0%減少)となりました。
(種苗事業)
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。
当連結会計年度におきましては、「ペチカほのか」「ペチカエバー」の種苗販売本数の増加により種苗売上高が微増いたしました。また、引き続き夏秋いちご品種の共同開発事業に伴う収入が発生しております。
この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は93,042千円(前期比3.0%増加)、営業利益は57,252千円(前期比13.8%増加)となりました。
(馬鈴薯事業)
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。
秋作向けにおいては、種馬鈴薯生産のための原種の供給不足や、産地である青森での豪雨による生産数量減少の影響はありましたが、仕入数量の確保に努めた結果、販売数量は前期に比べ増加させることができました。メインとなる春作向けは、青森での豪雨による生産数量の減少により一部品種の仕入数量の確保が困難となったほか、取扱量が減少した主要取引先もあり、販売数量は減少することとなりました。これにより売上高は減少いたしましたが、経費削減に努めた結果、利益は確保することができました。
この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は123,099千円(前期比8.8%減少)、営業利益は9,483千円(前期比11.3%増加)となりました。
(運送事業)
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。
当連結会計年度におきましては、一般荷主からの配送業務の受託を積極的に推進した結果、売上高は増加しました。一方で、外注費の増加、配送車両の増車に伴う減価償却費の増加及び燃料費の高騰などの影響により、利益は減少することとなりました。
この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は、123,575千円(前期比28.6%増加)、営業利益1,842千円(前期比81.1%減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首残高から72,882千円増加し、当連結会計年度末現在において577,913千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果取得した資金は122,758千円(前期は128,618千円の取得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額40,295千円があった一方で、税金等調整前当期純利益138,871千円、売上債権の減少額36,671千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は4,076千円(前期は17,670千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6,154千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は45,798千円(前期は13,712千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額による支出41,687千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
前年同期比(%) |
|
種苗事業(千円) |
27,438 |
86.7 |
|
馬鈴薯事業(千円) |
6,177 |
58.9 |
|
全社(千円) |
9,194 |
119.8 |
|
合計(千円) |
42,809 |
86.0 |
(注)1 金額は当期製品製造原価によっております。
2 全社の記載額は、新品種の開発及び栽培方法の研究のため研究圃場を有しており、研究開発段階で生産されたいちご果実を販売しているための製品製造原価であります。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
前年同期比(%) |
|
いちご果実・青果事業(千円) |
1,586,839 |
93.6 |
|
馬鈴薯事業(千円) |
92,614 |
93.3 |
|
合計(千円) |
1,679,453 |
93.5 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
前年同期比(%) |
|
いちご果実・青果事業(千円) |
2,149,645 |
94.1 |
|
種苗事業(千円) |
93,042 |
103.0 |
|
馬鈴薯事業(千円) |
123,099 |
91.2 |
|
運送事業(千円) |
123,575 |
128.6 |
|
合計(千円) |
2,489,362 |
95.6 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 2022年6月期 |
当連結会計年度 2023年6月期 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社シャトレーゼ |
284,544 |
11.3 |
281,735 |
11.3 |
|
トーワ物産株式会社 |
301,314 |
12.0 |
280,351 |
11.3 |
|
ベンダーサービス株式会社 |
378,726 |
15.1 |
276,564 |
11.1 |
|
株式会社不二家 |
239,610 |
9.2 |
253,805 |
10.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較して37,830千円増加し、当連結会計年度末で961,831千円となりました。これは主に売掛金が減少したものの、現金及び預金が増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比較して11,159千円減少し、当連結会計年度末で146,208千円となりました。これは主に繰延税金資産が減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して42,726千円減少し、当連結会計年度末で174,419千円となりました。これは主に買掛金が減少したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比較して1,055千円増加し、当連結会計年度末で145,903千円となりました。これは主に長期借入金が減少したものの役員退職慰労引当金が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して68,342千円増加し、当連結会計年度末で787,717千円となりました。この結果、自己資本比率は71.1%になっております。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、2,489,362千円となりました。
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。夏秋期の自社品種については、生産面積の減少はありましたが、「夏瑞/なつみずき」の販売が引き続き好調に推移いたしました。また、8月中旬から9月にかけての出荷数量の落ち込みが昨年に比べ少なかったことで、販売数量は確保されました。しかしながら、残暑の影響を受けて苗の回復が遅れ、10、11月の出荷数量が伸び悩んだことで、自社品種の販売数量は、前期に比べ減少することとなりました。12月のクリスマス期におきましては、促成いちごの生育が前進傾向であった前年に対し、今年度は残暑による定植の遅れと定植後の天候不良により生育が遅れることとなり、業務用サイズの入荷量が品薄傾向で推移いたしました。このため、業務用サイズのいちご市場相場価格は前年に比べ上昇いたしました。クリスマス期のケーキ需要は、原材料価格の高騰による商品売価の上昇に加え、全般的な物価上昇が個人消費の動向に影響を及ぼし、大手洋菓子メーカーを中心に減少いたしました。これにより、いちご果実の販売数量は減少することとなりましたが、いちご市場相場価格による販売単価が上昇したことで売上高は前年同時期を上回りました。
年明け以降も全般的な物価の上昇による個人消費動向への影響は続き、さらに鳥インフルエンザによる鶏卵不足により大手取引先を中心にいちごを使用した商品の製造中止等が発生し、1~6月のいちご果実の販売数量が前年を下回る結果となりました。その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が増加したことで、売上高は前期を上回りました。この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,149,645千円(前期比5.9%減少)となりました。
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。当連結会計年度におきましては、「ペチカほのか」「ペチカエバー」の種苗販売本数の増加により種苗売上高が微増いたしました。また、引き続き夏秋いちご品種の共同開発事業に伴う収入が発生しております。この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は93,042千円(前期比3.0%増加)となりました。
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。秋作向けにおいては、種馬鈴薯生産のための原種の供給不足や、産地である青森での豪雨による生産数量減少の影響はありましたが、仕入数量の確保に努めた結果、販売数量は前期に比べ増加させることができました。メインとなる春作向けは、青森での豪雨による生産数量の減少により一部品種の仕入数量の確保が困難となったほか、取扱量が減少した主要取引先もあり、販売数量は減少することとなりました。これにより売上高は減少いたしました。この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は123,099千円(前期比8.8%減少)となりました。
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当連結会計年度におきましては、一般荷主からの配送業務の受託を積極的に推進した結果、売上高は増加しました。この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は123,575千円(前期比28.6%増加)となりました。
(売上原価)
売上原価は、当連結会計年度において1,824,931千円となりました。また、売上高原価率は73.3%となり、この結果、売上総利益は664,431千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、当連結会計年度において529,319千円となりました。これは、運搬費168,161千円、給料及び手当98,649千円などによるものであります。この結果、営業利益は135,111千円となりました。
(営業外収益および営業外費用)
営業外収益は、当連結会計年度において3,971千円となり、営業外費用は、当連結会計年度において293千円となりました。この結果、経常利益は138,790千円となりました。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報の分析・検討内容
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
|
項目 |
2021年6月期 |
2022年6月期 |
2023年6月期 |
|
自己資本比率(%) |
59.2 |
66.5 |
71.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
74.2 |
92.4 |
124.7 |
|
債務償還年数(年) |
0.1 |
0.1 |
0.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
3,524.4 |
1,096.8 |
1,537.6 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループが営む事業における資金需要の主なものは、仕入活動、生産活動に必要となる運転資金、販売費及び一般管理費等の営業活動費用、研究開発費によるものの他、生産・配送設備等に係る設備資金であります。
これらの資金需要に対し、内部資金の活用を基本としつつ、一部設備資金については金融機関からの借入により資金調達を行っております。また、最需要期となるクリスマス期を含めた運転資金の効率的な調達のために金融機関と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる会計上の見積りについては、合理的な基準に基づいて実施しております。当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計方針)」にそれぞれ記載しております。
当社は、自社品種いちご果実の栽培について、生産農家との間で「栽培契約書」を締結しております。その主な内容は、以下のとおりであります。
|
契約締結先 |
期間 |
主な内容 |
|
生産農家個人 |
契約締結日から1年間 (自動更新規定なし) |
・いちご果実の生産が目的であること ・当社が販売する苗の品種及び数量 ・当社選果規格に合致する果実をすべて当社へ出荷すること ・種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止 |
(注)1 契約締結先は、農業生産法人あるいは農業協同組合の場合もあります。
2 契約期間は1年間で満了しますが、種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止規定は期間満了後も効力を有することとなっております。
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社
|
(2023年6月30日現在) |
|
事業所名(所在地) |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(千円) |
従業員数 (名) |
||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積千㎡) |
その他 |
合計 |
||||
|
本社 (北海道上川郡東神楽町) |
いちご果実・青果事業、種苗事業、全社 |
統括業務施設及び研究施設 |
12,966 |
3,318 |
13,690 (5) |
1,756 |
31,731 |
10 (6) |
|
東京本部 (東京都江戸川区) |
いちご果実・青果事業、馬鈴薯事業 |
管理業務施設及び物流冷蔵倉庫 |
587 |
190 |
- (-) |
300 |
1,077 |
11 (9) |
|
中富良野研究農場 (北海道空知郡中富良野町) |
全社 |
研究ハウス設備 |
1,796 |
- |
- (-) |
- |
1,796 |
1 (1) |
|
東神楽物流センター (北海道上川郡東神楽町) |
いちご果実・青果事業、種苗事業 |
物流冷蔵倉庫 |
25,174 |
3,132 |
23,710 (4) |
232 |
52,249 |
3 (1) |
|
その他 |
種苗事業 |
種苗生産設備 |
- |
416 |
- (-) |
- |
416 |
- (-) |
|
合計 |
40,525 |
7,057 |
37,400 (10) |
2,288 |
87,271 |
25 (17) |
||
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。
2 現在休止中の設備はありません。
3 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員数を記載しております。
4 上記の他、主要な賃借している設備として、以下のものがあります。
|
事業所名 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
当連結会計年度賃借料(千円) |
|
東京本部 |
いちご果実・青果事業、馬鈴薯事業 |
管理業務施設及び物流冷蔵倉庫 |
30,780 |
|
中富良野研究農場 |
全社 |
研究ハウス設備 |
252 |
|
本社 |
全社 |
研究ハウス設備 |
193 |
(2)国内子会社
|
(2023年6月30日現在) |
|
会社名 |
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(千円) |
従業員数 (名) |
||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積千㎡) |
その他 |
合計 |
|||||
|
株式会社エス・ ロジスティックス |
本社 (埼玉県川口市) |
運送事業 |
運送車両 |
- |
0 |
- (-) |
73 |
73 |
18 (-) |
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。
2 現在休止中の設備はありません。
3 従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員の年間平均雇用人員数を記載しております。
4 株式会社エス・ロジスティックスの登記上の所在地は北海道上川郡東神楽町であります。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
2,648,000 |
|
計 |
2,648,000 |
|
種類 |
事業年度末現在発行数 (株) (2023年6月30日) |
提出日現在発行数 (株) (2023年9月28日) |
上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 |
内容 |
|
|
|
|
東京証券取引所 スタンダード市場 |
|
|
計 |
|
|
― |
― |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
年月日 |
発行済株式総数増減数(株) |
発行済株式総数残高(株) |
資本金増減額(千円) |
資本金残高(千円) |
資本準備金増減額(千円) |
資本準備金残高(千円) |
|
2021年9月29日 |
- |
762,000 |
- |
421,250 |
△321,458 |
110,791 |
(注)1 資本準備金の減少は、2021年9月29日開催の第35回定時株主総会決議に基づく欠損填補によるものであります。
|
|
|
|
|
|
|
|
(2023年6月30日現在) |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び地方公共団体 |
金融機関 |
金融商品 取引業者 |
その他の 法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数 (単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100.00 |
- |
(注) 自己株式318株は、「個人その他」に3単元、「単元未満株式の状況」に18株を含めて記載しております。
|
|
|
(2023年6月30日現在) |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
計 |
- |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (2022年6月30日) |
当連結会計年度 (2023年6月30日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
棚卸資産 |
|
|
|
未収還付法人税等 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物及び構築物 |
|
|
|
減価償却累計額 |
|
|
|
建物及び構築物(純額) |
|
|
|
機械装置及び運搬具 |
|
|
|
減価償却累計額 |
|
|
|
機械装置及び運搬具(純額) |
|
|
|
土地 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
減価償却累計額 |
|
|
|
その他(純額) |
|
|
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
繰延税金資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
|
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (2022年6月30日) |
当連結会計年度 (2023年6月30日) |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
買掛金 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
未払金 |
|
|
|
未払法人税等 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
退職給付に係る負債 |
|
|
|
役員退職慰労引当金 |
|
|
|
資産除去債務 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
利益剰余金 |
|
|
|
自己株式 |
△ |
△ |
|
株主資本合計 |
|
|
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
|
売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
|
|
運搬費 |
|
|
|
役員報酬 |
|
|
|
給料及び手当 |
|
|
|
役員退職慰労引当金繰入額 |
|
|
|
退職給付費用 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
販売費及び一般管理費合計 |
|
|
|
営業利益 |
|
|
|
営業外収益 |
|
|
|
受取利息 |
|
|
|
受取配当金 |
|
|
|
投資有価証券売却益 |
|
|
|
債務勘定整理益 |
|
|
|
補助金収入 |
|
|
|
受取補償金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外収益合計 |
|
|
|
営業外費用 |
|
|
|
支払利息 |
|
|
|
為替差損 |
|
|
|
支払補償費 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外費用合計 |
|
|
|
経常利益 |
|
|
|
特別利益 |
|
|
|
固定資産売却益 |
|
|
|
特別利益合計 |
|
|
|
特別損失 |
|
|
|
固定資産除却損 |
|
|
|
特別損失合計 |
|
|
|
税金等調整前当期純利益 |
|
|
|
法人税、住民税及び事業税 |
|
|
|
法人税等調整額 |
△ |
|
|
法人税等合計 |
|
|
|
当期純利益 |
|
|
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
|
|
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループのうち、親会社(提出会社)は、製品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部において取扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。また、連結子会社は、独立した経営単位であります。
従って、当社グループは、事業本部を基礎とした製品・サービス別のセグメントと、連結子会社におけるセグメントから構成されており、「いちご果実・青果事業」「種苗事業」「馬鈴薯事業」及び「運送事業」の4つを報告セグメントとしております。
「いちご果実・青果事業」は、いちご果実(自社品種いちご果実・その他いちご果実)、いちご果実以外の青果及び農業用生産・出荷資材の仕入販売を行っております。
「種苗事業」は、自社品種いちご苗やその他の種苗の生産販売及び四季成りいちご(夏秋いちご)の栽培・育種技術に関する業務の受託を行っております。
「馬鈴薯事業」は、種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売、青果馬鈴薯の仕入販売を行っております。
「運送事業」は、配送業務を行っております。
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(単位:千円) |
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前事業年度 (2022年6月30日) |
当事業年度 (2023年6月30日) |
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資産の部 |
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流動資産 |
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現金及び預金 |
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売掛金 |
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商品及び製品 |
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仕掛品 |
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原材料及び貯蔵品 |
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前払費用 |
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その他 |
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貸倒引当金 |
△ |
△ |
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流動資産合計 |
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固定資産 |
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有形固定資産 |
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建物(純額) |
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構築物(純額) |
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機械及び装置(純額) |
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車両運搬具(純額) |
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工具、器具及び備品(純額) |
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土地 |
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有形固定資産合計 |
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投資その他の資産 |
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出資金 |
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長期前払費用 |
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敷金及び保証金 |
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繰延税金資産 |
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その他 |
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貸倒引当金 |
△ |
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投資その他の資産合計 |
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固定資産合計 |
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資産合計 |
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(単位:千円) |
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前事業年度 (2022年6月30日) |
当事業年度 (2023年6月30日) |
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負債の部 |
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流動負債 |
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買掛金 |
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1年内返済予定の長期借入金 |
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前受金 |
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未払金 |
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未払費用 |
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未払法人税等 |
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預り金 |
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その他 |
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流動負債合計 |
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固定負債 |
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長期借入金 |
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資産除去債務 |
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退職給付引当金 |
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役員退職慰労引当金 |
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固定負債合計 |
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負債合計 |
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純資産の部 |
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株主資本 |
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資本金 |
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資本剰余金 |
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資本準備金 |
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資本剰余金合計 |
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利益剰余金 |
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利益準備金 |
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その他利益剰余金 |
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繰越利益剰余金 |
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利益剰余金合計 |
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自己株式 |
△ |
△ |
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株主資本合計 |
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純資産合計 |
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負債純資産合計 |
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(単位:千円) |
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前事業年度 (自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) |
当事業年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
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売上高 |
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売上原価 |
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売上総利益 |
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販売費及び一般管理費 |
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営業利益 |
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営業外収益 |
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受取利息及び受取配当金 |
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投資有価証券売却益 |
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債務勘定整理益 |
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受取補償金 |
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その他 |
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営業外収益合計 |
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営業外費用 |
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支払利息 |
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為替差損 |
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支払補償費 |
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その他 |
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営業外費用合計 |
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経常利益 |
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特別利益 |
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固定資産売却益 |
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特別利益合計 |
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税引前当期純利益 |
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法人税、住民税及び事業税 |
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法人税等調整額 |
△ |
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法人税等合計 |
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当期純利益 |
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