グンゼ株式会社
GUNZE LIMITED
綾部市青野町膳所1番地
証券コード:30020
業界:繊維製品
有価証券報告書の提出日:2023年6月26日

(1) 連結経営指標等

 

回次

第123期

第124期

第125期

第126期

第127期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

140,706

140,311

123,649

124,314

136,030

経常利益

(百万円)

7,152

6,868

5,094

5,399

6,021

親会社株主に帰属する
当期純利益

(百万円)

4,087

4,387

2,147

2,939

4,501

包括利益

(百万円)

1,566

1,741

8,334

3,332

6,319

純資産額

(百万円)

111,068

109,139

115,178

114,790

117,691

総資産額

(百万円)

169,632

166,633

159,629

158,216

165,927

1株当たり純資産額

(円)

6,059.06

6,061.10

6,419.62

6,535.42

6,789.78

1株当たり当期純利益

(円)

225.60

245.00

120.94

168.93

261.38

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

224.26

243.88

120.51

168.43

260.75

自己資本比率

(%)

64.6

64.6

71.1

71.4

69.8

自己資本利益率

(%)

3.7

4.0

1.9

2.6

3.9

株価収益率

(倍)

19.8

14.8

34.4

22.2

17.2

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

11,491

13,688

8,595

9,155

1,794

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

7,373

8,262

1,169

6,806

5,920

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

5,483

4,886

9,335

12,358

1,007

現金及び現金同等物
の期末残高

(百万円)

8,102

9,267

9,717

14,469

11,547

従業員数

(名)

6,607

6,185

5,808

5,692

5,214

 

 

(注) 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第126期の期首から適用しており、第126期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第123期

第124期

第125期

第126期

第127期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

109,749

107,741

93,624

90,134

98,192

経常利益

(百万円)

4,841

4,510

3,242

2,974

7,508

当期純利益

(百万円)

3,783

4,427

1,280

1,699

5,725

資本金

(百万円)

26,071

26,071

26,071

26,071

26,071

発行済株式総数

(株)

19,293,516

19,293,516

19,293,516

18,293,516

17,293,516

純資産額

(百万円)

107,622

105,700

109,611

106,315

109,620

総資産額

(百万円)

145,872

143,181

138,466

134,257

140,192

1株当たり純資産額

(円)

5,940.41

5,945.37

6,187.72

6,146.48

6,422.46

1株当たり配当額
(うち1株当たり中間配当額)

(円)

110.00

115.00

115.00

140.00

147.00

(―)

(―)

(―)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

208.86

247.21

72.11

97.69

332.45

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

207.62

246.07

71.86

97.40

331.66

自己資本比率

(%)

73.6

73.7

79.0

79.1

78.1

自己資本利益率

(%)

3.5

4.2

1.2

1.6

5.3

株価収益率

(倍)

21.4

14.7

57.6

38.3

13.5

配当性向

(%)

52.7

46.5

159.5

143.3

44.2

従業員数
(外、平均臨時雇用者数)

(名)

1,703

1,743

1,718

1,662

1,553

(367)

(393)

(452)

(411)

(471)

株主総利回り

(%)

76.0

63.9

74.5

70.1

84.8

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(95.0)

(85.9)

(122.1)

(124.6)

(131.8)

最高株価

(円)

7,680

5,470

4,520

4,850

4,770

最低株価

(円)

3,670

3,090

3,270

3,615

3,575

 

 

(注) 1.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第126期の期首から適用しており、第126期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

 

2 【沿革】

年  月

沿              革

1896年8月

生糸の製造販売を目的として、現本店所在地(綾部)で郡是製絲株式会社を設立

1934年10月

塚口工場新設、絹婦人長靴下事業を開始

1943年5月

商号を郡是工業株式会社に変更

12月

戦時体制のため、日本蚕糸製造㈱へ製糸17工場ほか移管

1946年5月

終戦により移管工場等が復帰し、商号を郡是製絲株式会社に復元

8月

メリヤス肌着事業開始(宮津工場)

1949年5月

東京・大阪・名古屋証券取引所に株式を上場

1952年6月

ナイロンストッキング生産開始

1954年6月

ミシン糸事業開始(津山工場<現 津山グンゼ㈱ 連結子会社>)

1958年8月
 

江南工場新設、合繊紡績事業開始(1981年撤収、1990年エンプラ事業センター<現 エンプラ事業部>を同工場に移転)

1967年2月

商号をグンゼ株式会社(現社名)に変更

1968年11月

守山工場新設 プラスチックフィルム事業を強化

1970年3月

九州グンゼ㈱設立(ストッキング製造、現・連結子会社)

9月

東北グンゼ㈱設立(インナーウエア製造、現・連結子会社)

1973年4月

グンゼ物流㈱設立(現・連結子会社)

10月

グンゼ包装システム㈱設立(プラスチックフィルムの印刷加工・販売、現・連結子会社)

1984年12月

グンゼスポーツ㈱設立(現・連結子会社)、スポーツクラブ事業開始

1985年9月
 

グンゼ塚口開発㈱(現社名グンゼ開発㈱、現・連結子会社)が、当社塚口工場跡地に、各種商業・文化・スポーツ施設等を完成し、ショッピングセンター「つかしん」として発足(2006年4月「グンゼ タウンセンター つかしん」としてリニューアル)

1989年10月

新大阪造機㈱を吸収合併し、印刷・食品関係機械事業に進出

1990年2月

福島プラスチックス㈱設立(プラスチックフィルム製造、現・連結子会社)

4月

Thai Gunze Co.,Ltd.設立(インナーウエア製造販売、現・連結子会社)

1991年10月
 

大連坤姿時装有限公司設立(インナーウエア製造販売、現・連結子会社)
PT.Gunze Indonesia設立(繊維資材の製造販売、現・連結子会社)

1992年10月
 

Gunze Plastics & Engineering Corporation of America設立(プラスチックフィルム製造販売、現・連結子会社)

1995年4月

PT.Gunze Socks Indonesia設立(ソックス製造販売、現・連結子会社)

8月

Gunze (Vietnam) Co.,Ltd.設立(インナーウエア製造販売、現・連結子会社)

2000年8月

綾部エンプラ㈱設立(エンジニアリングプラスチックスの製造、現・連結子会社)

2002年11月

Guan Zhi Holdings Ltd.設立(電子部品の仕入販売、現・連結子会社)

2003年1月

東莞冠智電子有限公司設立(電子部品の製造販売、現・連結子会社)

2004年7月

つかしん天然温泉「湯の華廊」オープン(グンゼ開発㈱運営)

2005年12月

山東冠世針織有限公司設立(ストッキング製造販売、現・連結子会社)

2006年3月

郡是(上海)商貿有限公司設立(インナーウエア・ストッキング等販売、現・連結子会社)

2007年7月

常熟郡是輔料有限公司設立(繊維資材の製造販売、現・連結子会社)

2010年4月

台湾郡是股份有限公司設立(電子部品の販売、現・連結子会社)

2011年1月

郡是医療器材(深圳)有限公司設立(メディカル材料の製造販売、現・連結子会社)

2011年9月

北京愛慕郡是服飾有限公司設立(アパレル製品等の卸売及び小売、現・連結子会社)

2012年7月

Gunze United Limited設立(繊維資材の製造販売)

2013年11月

宇都宮事業所等で太陽光発電による売電を順次開始

2015年3月

Gunze Sports (Cambodia) Co.,Ltd.設立(スポーツクラブの運営)

2016年4月

Gunze Hanoi Co.,Ltd.設立(繊維資材の製造販売、現・連結子会社)

2016年4月

㈱ジーンズ・カジュアルダン(アウターウエアの小売、現・連結子会社)を株式取得により子会社化

2017年4月

グンゼメディカルジャパン㈱設立

2018年7月

Gunze Plastics & Engineering of Vietnam Co.,Ltd.設立(プラスチックフィルム製造及び販売、現・連結子会社)

2019年4月

㈱メディカルユーアンドエイを株式取得により子会社化

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場に移行

2022年10月

当社電子部品事業部フィルム部門を株式会社ダイセルに事業譲渡

2022年10月

㈱メディカルユーアンドエイがグンゼメディカルジャパン㈱を吸収合併し、商号をグンゼメディカル㈱(メディカル材料の販売、現・連結子会社)に変更

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社を中核として関係会社57社(子会社53社、関連会社4社)で構成され、機能資材、機械類の製造・加工・販売、インナーウエア、レッグウエア、アウターウエア、繊維資材、不動産事業及び緑化樹木の販売、スポーツクラブの運営管理等を主な内容とし、更に各事業に関連する研究開発及びその他の事業活動を行っております。当社及び関係会社の当該事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

(1) 機能ソリューション事業(当社、及び関係会社21社)
① 機能資材分野

当社は、プラスチックフィルム・エンジニアリングプラスチックス・電子部品等の製造・販売を行っており、福島プラスチックス㈱等に製造加工を委託しております。また、グンゼ包装システム㈱が当社プラスチックフィルム製品を仕入れて印刷加工及び販売を行っております。

海外では、Gunze Plastics & Engineering Corporation of America等の海外関係会社が、それぞれ現地でプラスチック製品、エンジニアリングプラスチックス、電子部品の製造・加工及び販売を行っております。

② 機械類分野

当社が、印刷関係機械・食品関係機械の製造・販売を行っております。

③ メディカル材料分野

当社が、メディカル材料の製造・販売を行っているほか、グンゼメディカル㈱等がメディカル材料の仕入販売を行っております。また、海外では郡是医療器材(深圳)有限公司等がメディカル材料の製造・販売を行っております。

(2) アパレル事業(当社、及び関係会社29社)
① 衣料品分野

当社は衣料品(インナーウエア、レッグウエア等)の製造・販売を行っており、東北グンゼ㈱等関係会社に製造加工を委託し、流通加工の多くはグンゼ物流㈱に委託しております。また、㈱ジーンズ・カジュアルダン等が国内でアウターウエアの小売・卸売販売を行っているほか、北京愛慕郡是服飾有限公司等の海外関係会社が現地仕入・販売を行っております。

② 繊維資材分野

当社は、繊維資材(各種ミシン糸)の製造・販売を行っており、津山グンゼ㈱に製造加工を委託し、販売の一部を中央繊維資材㈱を通じて行っております。また、PT.Gunze Indonesia等海外関係会社が現地生産及び販売を行っているほか、製品の一部を当社が仕入れております。

(3) ライフクリエイト事業(当社、及び関係会社7社)

グンゼ開発㈱等の関係会社が、当社工場跡地の再開発計画の立案と実行並びに再開発事業の管理運営に当たるほか建築工事の請負・設計施工等を行っております。また、グンゼグリーン㈱が緑化樹木の販売を行っているほか、グンゼスポーツ㈱がスポーツクラブを運営管理しております。また、当社において太陽光発電事業を行っております。

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。


 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金又は出資金
(百万円)

セグメント

主要な
事業の内容

議決権
の所有
又は
被所有
割合(%)

関係内容

役員の
兼任等

資金援助

営業上
の取引

設備の
賃貸借

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福島プラスチックス㈱

滋賀県
守山市

390

機能ソリューション

プラスチックフィルムの製造加工

100

資金の貸付

当社製品の製造

土地賃貸

㈱小津加工センター

滋賀県
守山市

10

機能ソリューション

プラスチックフィルムの流通加工

100

当社品の流通加工

土地建物賃貸

グンゼ包装システム㈱

滋賀県
守山市

310

機能ソリューション

プラスチック製品の加工・販売

100

資金の貸付

当社製品加工販売

建物賃貸

福島グラビア㈱
(注)

滋賀県
守山市

50

機能ソリューション

プラスチック製品の加工

100

(100)

資金の貸付

当社製品の加工

グンゼ高分子㈱

神奈川県
伊勢原市

300

機能ソリューション

プラスチック製品の加工

100

資金の貸付

当社製品の製造

綾部エンプラ㈱

京都府
綾部市

50

機能ソリューション

エンジニアリングプラスチックスの製造

100

資金の貸付

当社製品の製造

土地建物賃貸

グンゼメディカル㈱

大阪市
北区

46

機能ソリューション

メディカル材料の仕入販売

100

資金の貸付及び

債務保証

当社製品仕入販売

建物賃貸

Gunze Plastics &
Engineering
Corporation of America

米国

千USドル
6,100

機能ソリューション

プラスチックフィルムの製造販売

100

当社製品の製造販売

上海郡是新塑材有限公司

中国

千元
81,222

機能ソリューション

プラスチックフィルムの製造販売

100

当社製品の製造販売

GUNZE PLASTICS &

ENGINEERING

OF VIETNAM CO.,LTD.

ベトナム

千USドル
21,993

機能ソリューション

プラスチックフィルムの製造販売

100

債務保証

当社製品の製造販売

上海郡是新包装有限公司
(注)

中国

千元

26,497

機能ソリューション

プラスチック製品の加工・販売

93

(93)

Gunze Electronics
U.S.A. Corp.

米国

千USドル
3,600

機能ソリューション

電子部品の製造販売

100

当社製品の販売

Guan Zhi Holdings Ltd.

香港

千USドル
16,632

機能ソリューション

電子部品の仕入販売

100

当社製品仕入販売

東莞冠智電子有限公司
(注)

中国

千元214,003

機能ソリューション

電子部品の製造販売

100

(100)

当社製品加工販売

台湾郡是股份有限公司

台湾

千NTドル2,000

機能ソリューション

電子部品の販売

100

当社製品の販売

郡是工程塑材香港有限公司

香港

千HKドル3,000

機能ソリューション

エンジニアリングプラスチックスの販売

100

当社製品仕入販売

郡是医療器材(深圳)有限公司

中国

千元

6,428

機能ソリューション

メディカル材料の製造販売

100

当社製品仕入販売

Gunze International
Hong Kong Limited

香港

千HKドル
2,524

機能ソリューション

当社製品の貿易取引及びグループ内金融

100

債務保証

当社製品仕入販売

東北グンゼ㈱

山形県
寒河江市

100

アパレル

インナーウエアの製造加工

100

資金の貸付

当社製品の製造

土地賃貸

養父アパレル㈱

兵庫県
朝来市

5

アパレル

婦人インナーウエアの製造加工

100

当社製品の製造

土地建物賃貸

九州グンゼ㈱

大阪市
北区

200

アパレル

ストッキングの製造加工

100

資金の貸付

当社製品の製造

土地賃貸

兵庫グンゼ㈱

兵庫県
加古川市

50

アパレル

ソックスの流通加工

100

当社製品の製造

土地建物賃貸

グンゼ物流㈱

大阪市
北区

80

アパレル

流通加工・倉庫業

100

当社品の流通加工

土地建物賃貸

津山グンゼ㈱

大阪市
北区

100

アパレル

ミシン糸の製造

100

資金の貸付

当社製品の製造

土地建物賃貸

 

 

名称

住所

資本金又は出資金
(百万円)

セグメント

主要な
事業の内容

議決権
の所有
又は
被所有
割合(%)

関係内容

役員の
兼任等

資金援助

営業上
の取引

設備の
賃貸借

中央繊維資材㈱

大阪市
北区

50

アパレル

繊維資材の仕入販売

100

当社製品の販売

建物賃貸

㈱トライオン

東京都
中央区

5

アパレル

アウターウエアの仕入販売

100

資金の貸付

建物賃貸

㈱ジーンズ・カジュアルダン

大阪市
北区

10

アパレル

衣料品の小売

100

当社製品
の販売

建物賃貸

Thai Gunze Co.,Ltd.

タイ

百万BAHT
180

アパレル

インナーウエアの製造加工

55

当社製品の製造

Gunze (Vietnam) Co.,Ltd.

ベトナム

千USドル
6,500

アパレル

インナーウエアの製造加工

100

当社製品の製造

山東冠世針織有限公司

中国

千元125,248

アパレル

ストッキングの製造加工

100

当社製品の製造

済南冠世時装有限公司

中国

千元

2,280

アパレル

ストッキングの製造加工

57

当社製品の製造

山東冠世時装加工有限公司

中国

千元
24,294

アパレル

流通加工・倉庫業

100

当社品の流通加工

郡是(上海)商貿有限公司

中国

千元
10,803

アパレル

繊維製品の仕入販売

88

当社製品の販売

大連坤姿時装有限公司

中国

704

アパレル

婦人インナーウエアの製造加工

100

当社製品の製造

北京愛慕郡是服飾有限公司

中国

千元63,124

アパレル

インナーウエアの仕入販売

51

当社製品
仕入販売

PT.Gunze Socks Indonesia

インドネシア

千USドル
10,200

アパレル

ソックスの製造加工

95

債務保証

当社製品の製造

PT.Gunze Indonesia

インドネシア

千USドル
4,500

アパレル

ミシン糸の製造販売

96

当社製品の製造

Gunze Hanoi Co.,Ltd.

ベトナム

百万ベトナムドン
107,677

アパレル

ミシン糸の製造販売

100

当社製品の製造

常熟郡是輔料有限公司

中国

千元

43,194

アパレル

ミシン糸の製造販売

100

当社製品仕入販売

太倉郡是新材料有限公司

中国

千元

1,003

アパレル

ミシン糸の製造

100

郡是(上海)国際貿易有限公司
(注)

中国

千元
11,897

アパレル

繊維資材の仕入販売

100

(17)

当社製品の販売

グンゼ開発㈱

兵庫県
尼崎市

250

ライフ
クリエイト

商業施設の賃貸
、不動産賃貸
・斡旋

100

資金の貸付

事業用地の貸与

土地建物賃貸

グンゼエンジニアリング㈱
(注)

兵庫県
尼崎市

60

ライフ
クリエイト

建築工事の請負
・設計施工

100

(100)

当社施設の工事・設計施工

㈱エルミ鴻巣
(注)

埼玉県
鴻巣市

100

ライフ
クリエイト

商業施設の賃貸

66

(20)

資金の貸付

事業用地
の貸与

土地建物賃貸

グンゼグリーン㈱

兵庫県
尼崎市

110

ライフ
クリエイト

緑化樹木の販売

100

グンゼスポーツ㈱

兵庫県
尼崎市

80

ライフ
クリエイト

スポーツクラブの運営管理

100

資金の貸付

㈱グンゼオフィスサービス
(注)

兵庫県
尼崎市

12

ライフ
クリエイト

保険代理業

100

(100)

業務請負

 

(注)議決権の所有割合( )内は、間接所有割合で内数であります。

(福島グラビア㈱、上海郡是新包装有限公司の間接所有は、グンゼ包装システム㈱によるものであります。東莞冠智電子有限公司の間接所有は、Guan Zhi Holdings Ltd.によるものであります。郡是(上海)国際貿易有限公司の間接所有は、中央繊維資材㈱によるものであります。㈱グンゼオフィスサービス、グンゼエンジニアリング㈱、㈱エルミ鴻巣の間接所有は、グンゼ開発㈱によるものであります。)

 

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

2023年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

機能ソリューション事業

1,859

アパレル事業

2,898

ライフクリエイト事業

187

全社(共通)

270

合計

5,214

 

(注) 従業員数は就業人員を記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

2023年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

1,553

43.3

19.7

6,064,453

(471)

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

機能ソリューション事業

718

(125)

アパレル事業

571

(258)

ライフクリエイト事業

(―)

全社(共通)

264

(88)

合計

1,553

(471)

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の( )内は臨時従業員の年間平均雇用人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

当社及び一部の子会社には労働組合が組織されております。

なお、労使関係については、特記すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率

(注2、3)

労働者の男女の賃金の差異(注1)

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

5.1%

36.0%

54.8%

60.2%

63.9%

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出した雇用管理区分ごとの男性労働者の育児休業取得率は、総合職38%、地域総合職0%、一般職100%であります。

 

[補足説明]

1.指標は当社単体の数値で、出向者は含んでおりません。

2.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。

3.労働者の男女の賃金の差異(全労働者54.8%、正規雇用労働者60.2%)については、女性の一般職構成比が68%(男性の一般職構成比6%)と高いことが大きく影響しています。

4.正規雇用コース別賃金差異(右上表)に見られますように同一労働の賃金に大きな男女差はなく、“コース”や“資格等級”の人数構成の差及び平均勤続年数の差が影響しています。(総合職の賃金差異79%は、右下表にありますよう資格等級別に差はありませんが、上位階層のSR職KR4職の女性構成比の低さが大きく影響しています)

5.正規雇用労働者の差異につきましては課題と認識しており、これまで様々な施策を講じてまいりました。近年、新卒採用においては交替勤務を除く女性総合職採用比率は50%を継続的に達成し、合わせて女性のコース転換や社員登用も積極的に実施しています。2022年からは女性キャリア研修の新設や育児支援制度の拡充(育児休職からの早期復職インセンティブ制度、復職後の育児費用の負担支援制度)などにより、女性の自律的キャリア意識の醸成と働く環境の改善を行いました。その結果、女性社員母集団が増加、コア人財が定着し、女性管理職比率も5%を超え、3年前の2.3%から2.2倍となりました。このような女性活躍施策の継続により、正規雇用労働者賃金格差の解消に努めてまいります。

 

 

 

正規雇用コース別賃金差異

 

コース内訳

賃金差異

 

管理職

104%

 

総合職

79%

 

一般職

94%

 

 

 

 

総合職階層別賃金差異

 

資格等級別

内訳

賃金差異

 

 SR職

103%

 

KR4職

92%

 

KR3職

86%

 

KR2職

95%

 

KR1職

97%

 

 

 

 

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の割合(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(注2)

労働者の男女の賃金の差異(注1、3)

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

福島プラスチックス㈱

16.7%

 0.0%

グンゼメディカル㈱

18.4%

20.0%

グンゼ物流㈱

 5.0%

 0.0%

54.7%

59.5%

 80.3%

グンゼスポーツ㈱

 7.7%

 0.0%

68.1%

75.1%

100.1%

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

   3.労働者の人員数について労働時間を基に換算し算出しております。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社グループは、「人間尊重と優良品の生産を基礎として、会社をめぐるすべての関係者との共存共栄をはかる」という創業の精神を変えてはならない経糸(たていと)、社会からの期待に誠意をもって柔軟に応えることを緯糸(よこいと)とし、様々な製品やサービスの提供を通じて時代に求められた社会課題の解決に取り組み、企業価値の持続的向上を目指しております。

 

(2) 中期的な経営戦略

当社グループは、①新たな価値の創出 ②資本コスト重視の経営 ③企業体質の進化 ④環境に配慮した経営 を基本戦略として2022年度~2024年度の3ヵ年を推進期間とする中期経営計画「VISION 2030 stage1」を推進しております。中期経営計画「VISION 2030 stage1」は、2030年のビジョンと目標を明確化し、バックキャスト方式で現状とのギャップを埋めゴールを目指すという考え方に基づき、その第一段階の経営計画として位置付けています。2030年ビジョンとして「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献と当社グループの持続的成長の実現を目指します。また、各事業セグメントの役割・位置づけを明確にして「VISION 2030 stage1」を推進しております。

 

(2030年に向けた各事業セグメントの役割・位置づけ)

 


成長牽引

メディカル

利益拡大/貢献

プラスチックフィルム

エンジニアリングプラスチックス

コーポレート

ブランド価値向上

アパレル

ライフクリエイト

 

 

※GVA(Gunze Value Added)= 税引後営業利益 + 配当金 - 期末投下資本 × WACC(加重平均資本コスト)

 

(VISION 2030 stage1の基本戦略)

新たな価値の創出

・新規事業の創出と既存事業の成長(M&A含む)

・サステナビリティを追求した新商品、新サービスの提供

資本コスト重視の経営

・経営資源の戦略的配分

・資本効率の追求によるGVA黒字化

企業体質の進化

・多様な人財が活躍する風土づくり

・働き方改革による意識・業務改革の推進

・デジタルの積極活用によるプロセス変革

(生産、販売、開発、物流、間接等すべて)

環境に配慮した経営

・事業活動における環境負荷の低減

 

 

① 新たな価値の創出

・新規事業の創出と既存事業の成長(M&A含む)

機能性フィルムの開発推進、ベンチャー企業等との提携・M&A推進、新規事業創出の仕組みづくり

プラスチック分野、メディカル分野でのグローバル拡販

エンジニアリングプラスチックス分野での半導体関連製品の拡大

アパレル分野でのDtoCビジネスシフト加速(EC、直営店舗)、レディスインナー・レギンス等強化

 

・サステナビリティを追求した新商品、新サービスの提供

吸収性製品を中心とした革新的なメディカル新商品の上市

バイオマス、リサイクル原料を活用したプラスチック環境対応新商品の拡販

アパレル事業での気候変動対応型商品、ウエルネス&ヘルス商品の拡充

人と環境に配慮した「つかしんタウンセンター」のリニューアル

 

② 資本コスト重視の経営

・経営資源の戦略的配分

成長分野、サステナビリティに寄与する事業への重点投資

・資本効率の追求によるGVA(経済的付加価値)黒字化

GVA向上ツリー展開による取り組み強化

 

③ 企業体質の進化

・D&I、働き方改革とエンゲージメント向上への取り組み

女性活躍推進、次世代支援、シニア活躍推進、職場環境整備、オフィス改革、

年休取得率向上、総労働時間削減、

1on1ミーティング推進、心理的安全性醸成、キャリアローテーション/形成支援、

人事処遇制度改革、健康経営

 ・デジタルの積極的活用によるプロセス変革

経営情報の連携(全社/事業部の経営ポータル刷新)

AIを活用した商品・顧客分析とSCM改革

センシング・AIを活用したスマート工場化(自働化・省力化による生産性向上)

RPA等自働化ツール活用による間接業務の省力化

 

④ 環境に配慮した経営

・事業活動における環境負荷の低減

省エネ・創エネ・再エネ活動の推進(高効率設備・太陽光発電設備の導入等)

資源循環の取り組み

サステナブル調達

 

(目標とする経営指標)

VISION 2030 stage1最終年度の2024年度経営目標はグループ売上高1,400億円、営業利益100億円、GVA黒字化、株主資本コストを上回るROE6.32%以上としております。中でもROE(自己資本利益率)をグループ重点指標として掲げ、引き続きGVAによる業績管理を事業毎に月度単位で実施するとともに、GVA黒字事業には、投下資本収益率(ROIC)を導入し、事業運営において意識づけを強化してまいります。

上記財務目標に加え、サステナブル経営の視点から2030年度までの非財務目標を以下の通り設定しております。上述の基本戦略に基づき諸施策を強力に推進してまいります。

[非財務目標]

区分

目標指標

2024年度目標

2030年度目標

環境対応

CO2排出量 削減率(対2013年度比)

28%以上

35%以上

エネルギー原単位削減率(対前年)

1%/年以上

企業体質の進化

女性活躍推進

女性管理職比率

6%以上

20%以上

女性社員比率

35%

41%

女性総合職採用比率

50%

50%

子育て支援

男性育休取得率

50%

70%

組織風土づくり

エンゲージメントスコア

70点想定

80点想定

働き方改革

年休取得率

75%

100%

その他

生産性向上率(対前年)

103%

103%

 

 

 

(財務戦略)

強固な財務基盤を維持しつつ、環境関連を含めた設備投資と資本コスト低減を両立させ、GVA向上・フリーキャッシュフローの創出を図ってまいります。株主への利益還元については、ROEが株主資本コストを上回るまで総還元性向100%を維持するとともに、株主資本配当率DOE2.2%以上の安定的な配当を実施してまいります。

 

(3) 当社グループの対処すべき課題

新型コロナウイルスの感染拡大から3年以上経過しましたが、漸く感染拡大も落ち着きつつあり、社会・経済活動全般について平常に戻る動きとなりつつある一方、ロシアのウクライナへの侵攻の長期化等から原燃料価格の高騰や一部原材料の調達難が続くものと予想され、また、米国の利上げによるリセッションの懸念もあり、経営を取り巻く環境は引き続き不透明な状況にあります。各事業においては自働化等生産性向上の取り組みやグローバル最適生産体制によるコスト競争力の強化、原材料調達網の拡充とともに、市場の様々な変化を捉えた新たな価値創出活動に取り組んでまいります。

なお、2023年度より、現在推進中の中期経営計画「VISION 2030 stage1」における成長牽引の位置づけをより明確にするため、これまで機能ソリューションセグメントに含まれていたメディカル事業を「メディカル」セグメントとして新たに区分いたします。この結果、「機能ソリューション」、「メディカル」、「アパレル」、「ライフクリエイト」を報告セグメントといたします。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。

(セグメント別戦略課題)

機能ソリューション事業では、プラスチックフィルム分野は環境対応型新商品の積極的な投入とともに、サーキュラーファクトリー(資源循環型工場)の本格稼働とサーキュラーメーカーへ変革するための基礎となるリサイクルセンター設置を進めてまいります。また、デジタル技術の横展開により生産革新を進める一方、米国・中国・アセアン等海外拡販を強化してまいります。エンジニアリングプラスチックス分野は、主力のOA市場向け製品のシェア拡大に加え、設備投資を含め健康・医療関連ならびに産業機器向け製品の拡販を図ってまいります。

 

メディカル事業では、事業基盤強化を目的とした組織再編を通じて、縫合補強材や人工皮膚等の増産体制を整えるとともに、米国・中国の販売強化・継続的な新商品開発により、事業拡大を加速させてまいります。

 

アパレル事業では、競争力向上を目的とした業種横断型の組織再編を通じて、消費行動変化に伴い伸長しているECチャネルや直営店舗のDtoCルートでの更なる拡販と他社とのコラボレーションを積極的に推進し、ライフスタイル分野への拡大、差異化新商品を通じたレディスインナーの拡販を図ってまいります。生産面ではオートメーション化とグローバル最適生産体制の構築によりコスト競争力の強化を図るとともに、国内主力工場にて再生可能エネルギーを使ったCO2排出量の実質ゼロ化と無人化ライン(一部)からなるネットゼロファクトリー計画を段階的に推進してまいります。

 

ライフクリエイト事業では、商業施設の収益力向上の推進や投資効率を重視した物件別管理を強化してまいります。グリーン分野では、大阪万博等への緑化需要の取り込みとCO2削減に向け固定量増加に積極的に取り組むとともに、スポーツクラブ分野は、スクール事業の拡大と地域・店舗特性に合わせた特長のあるサービス提供や新業態の開発に取り組んでまいります。

 

3 【事業等のリスク】

 1. 当社グループのリスクマネジメント体制

当社グループにおいて発生しうるリスクの防止に係る管理体制の整備及び発生したリスクへの対応について「リスク管理規程」を定めております。

本規程ではリスクを「企業の妨げとなる可能性のある、社内外から受ける不確実な危険性であって、当社グループの経営にとってマイナスの結果をもたらす可能性のあるもの」と定義し、ステークホルダーに対する責任及び影響に鑑み、リスクを可能な限り排除することを基本方針としております。ただし、関係法令、社内諸規則及び社会秩序に反しない限りで、事業遂行に必要と認められるときは、適切なリスクを取ることがあります。

当社グループにおいて、リスクが事象として発生した際には、ステークホルダーに対する影響を最小限にとどめることを第一の目的とし、以下の行動を実施いたします。

(1) 当該リスクに対する方策の迅速な実施

(2) 当該リスクの発生の原因究明及び適切な再発防止策の策定

(3) ステークホルダーに対しての適切な情報提供

また、当社グループでは、必要に応じコンプライアンス担当責任者を委員長とするリスクマネジメント委員会を開催し、リスク事象の発生、採られた又は採られる予定の措置、リスク予防などについて協議しております。

リスクマネジメント委員会においては、人権デューディリジェンスの実施の報告をするとともに、環境問題、法令違反、贈収賄等を含む腐敗行為、感染症・天災などの災害、労働災害など当社が直面する可能性のあるリスクを分析・評価し、重点経営リスクを抽出し、集中的に議論を行っています。また、それぞれのリスクに対して主担当部門による定期的なモニタリング体制を整え、関係部門に対するフォローアップや研修を実施する等、取組みを強化しています。

 

2. 主要リスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(事業運営上生じうるリスク)

(1) 経営戦略的リスクについて

当社グループの成長戦略の一つとして、新規事業創出を掲げており、「M&A活用による事業拡大」、「新規テーマ創出の仕組み構築」に向けた取り組みを強化しております。M&A等外部の経営資源獲得に当たっては、慎重に検討を行い、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に限り実行いたします。しかしながら、期待したシナジー効果が創出できなかった場合や、買収した事業における製品・サービス等の需要を維持できない場合等により、期待する成果が得られない可能性があります。

また、研究開発部門を中心として新規テーマに取り組んだ結果、市場環境の変化や技術革新、消費者ニーズの変化等により、そのテーマの事業化が困難と判断した場合は、研究開発等に要したコストが回収されず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、当社グループは、経営の効率化及び競争力強化のため、子会社や関連会社を含めた不採算事業の構造改革や製造・販売・物流拠点の再編等、事業の再構築を行うことがあります。これらの施策を実施する場合、一時的な損失の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 製品・サービスの安全性、品質について

当社グループは「品質第一主義 優良品の提供」を事業の根幹に置き、より安心・安全で、より快適な、魅力ある製品とサービスの提供のために、徹底した安全性と品質の確認を実施しております。しかしながら当社グループの製品の重大な品質トラブルや、当社グループの商業施設やスポーツクラブ内においてお客様の事故が発生した場合には、該当する製品・施設のみならず、当社グループの社会的信用やブランドイメージにも重大な影響を与え、売上高の減少によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競合他社との競争について

当社グループの各事業分野における製品・サービスは、国内外の市場で競合他社との激しい競争にさらされております。当社グループの競合先には、各事業分野でのシェアの優位性の他、研究開発や製造、販売面で有力な企業が存在しております。

当社グループは、2030年ビジョンとして「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献と当社グループの持続的成長の実現を目指し、これら競合他社との差異化を図るべく、商品開発、生産・販売革新及び提供サービスの向上を行っております。

しかしながら、競合他社が提供する商品・サービスに対して当社グループが適切に対応できず、当社グループが提供する製品・サービスが競合他社に劣後した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 情報セキュリティについて

当社グループは、事業に関連する情報の大部分を電子データとして保有し、セキュリティ対策を施したIT機器、ソフトウエア、ネットワークインフラ環境で運用しております。またアパレル事業の公式通販サイトの顧客情報、スポーツクラブや商業施設の会員情報といった個人情報に対しては、アクセスできる端末・人を限定しております。

各種情報の取り扱いに関し、「ITセキュリティ方針」を定め、各種のセキュリティ対策を施し、情報管理に関する従業員への教育、外部委託先との機密保持契約などを行い、その管理に万全を期しておりますが、外部からのサイバー攻撃やウイルス感染等、予期せぬ事態により重要情報が漏えいまたは不正使用された場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、更には損害賠償責任の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人財確保について

我が国の労働力人口は減少傾向にあり、労働市場における人財獲得競争は近年益々激しさを増しており当社グループでも優秀な人財の確保が課題となっております。特に当社は、50歳以上が約50%を占める従業員構成となっており、技術革新による効率化を推進する一方で、継続的な一定数の人財確保と活性化が事業継続と成長、技術伝承には必要不可欠となっております。

また開発・生産・販売の各活動において、多様な資質の高い人財を採用し、 自律性・挑戦性ある人財への育成とその後の活用を図って参りますが、十分な人財確保ができず、事業を担い新たな価値を創造する人財の育成ができなかった場合、当社グループの成長性と将来における経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(6) 固定資産の減損について

当社グループは固定資産の減損に係る会計基準を適用しています。投資判断については事業部門ごとにWACC(加重平均資本コスト)を設定し、低収益事業への投資に歯止めをかけておりますが、当社グループが保有する固定資産について、投資判断時に想定できなかった水準で経営環境が著しく悪化し、収益性の低下や市場価格の下落等により期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合、設備投資により計上した固定資産や、M&Aにより計上したのれんの減損処理により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当連結会計年度末時点で当社グループが保有している有形固定資産は631億円、無形固定資産は14億円であります。

 

 

(7) 人権リスクについて

「ビジネスと人権」に関する意識が世界的に高まる中、当社グループは「人間尊重」、「優良品の生産」、「共存共栄」を創業の精神として受け継いでおり、事業活動を継続していくうえで、人権尊重を重要課題と位置付けて取り組んでおります。しかしながら、万一、当社グループおよびサプライチェーンにおける児童労働、強制労働、外国人労働者の差別等の人権にかかる問題が生じた場合、当社グループの社会的な信用低下により、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 訴訟リスクについて

当社グループは、事業を遂行していくうえで、知的財産権、製造物責任、環境、労務等について、様々な訴訟を提起される可能性があります。万一当社グループが訴訟を提起された場合、また訴訟の結果によっては、損害賠償責任の発生等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) ライセンス契約に関連するリスク

当社グループは、アパレル部門において国内外企業が所有する商標の使用許諾を得て製造・販売している製品がありますが、不測の事由によりライセンス契約が継続できない状況が発生し、当該製品の製造・販売ができなくなった場合、売上高の減少等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) レピュテーションリスクについて

ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)は社会一般に浸透しております。SNSは利用するメリットが大きい一方で、誤った使い方をするとお客様や取引先のみならず、会社や自分自身に多大な損害を与えるリスクがあります。当社グループにおいても、広告等での不適切な表現や、不適切な書き込み等がSNSを通じて拡散した場合、また、当社製品やブランド、事業活動等について誤った投稿が拡散した場合、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下につながり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) メディカル事業のコンプライアンスリスク

当社グループのメディカル事業は、生体吸収性材料を中心とした医療機器の開発、製造、販売を行っておりますが、医療機器の品質保持については、薬機法、臨床試験法、各種省令等の法令遵守が厳しく求められています。当社グループは、高い倫理性と公共性が求められる医療関連企業の一員として、法令遵守については当然のことながら、営業活動についても、日本医療機器産業連合会が策定する「医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン」 および医療機器業公正取引協議会が定める「医療機器業公正競争規約」とそれらの精神に従い、 医療機関等との関係の透明性に関する企業方針として、「医療機関等との関係の透明性に関する指針」を公表しております。

これらを遵守するために、法令および社内規定の遵守をモニタリングしておりますが、法令違反等が発生した場合、法令による処罰や制裁、訴訟の提起を受ける可能性があり、社会的な信頼を失うとともに金銭的損害等により、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) プラスチック使用規制強化に伴うリスク

海洋プラスチック問題に対する国際的意識の高まりから、使い捨てプラスチックに対する規制強化の流れが加速しており、当社としてもプラスチック資源循環基本方針を策定し、プラスチック包装材料等を製造販売、使用する企業として、事業を通じてプラスチックの3R+Renewableを推進し、社会的責任を果たしてまいる所存であります。

しかしながら、プラスチックを大量に使用する製品に対する社会の目は厳しくなっており、当社グループのプラスチック包装材料等に関する施策を上回るスピードでプラスチック代替品が普及した場合、売上高の減少・在庫の増加などにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(13) 保有不動産の環境汚染によるリスク

当社グループが所有する不動産について、土壌汚染等環境問題が判明した場合には資産価値の毀損や多額の対策費用が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、PCBやアスベスト等建物に関して有害物質が使用されている場合には、解体費用や処分等多額の費用が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(財務上のリスク)

(1) 為替相場の変動

当社グループの取引には外貨による輸出・輸入が含まれており、外国為替レートの変動の影響を受けます。特に海外からの原材料・商品等の仕入については、その多くが米ドルでの決済となることから、当社グループにおいては米ドルの為替変動による影響が大きくなっております。そのため為替予約等により為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であります。また外貨建取引により生ずる収益・費用及び外貨建債権・債務の円貨換算額並びに外貨建で作成されている海外連結対象会社等の財務諸表の円貨換算額についても外国為替レートの変動の影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 投資有価証券の価格変動

当社グループは取引関係の維持・強化を目的として一部の取引先について株式を所有しております。これらのいわゆる政策保有株式については、株式保有リスクの低減、資本効率向上の観点から、取引先企業との十分な対話を経た上で、縮減を進めております。しかしながらこれらの投資有価証券は金融商品会計基準に基づき時価評価を行っており、保有銘柄の株価が著しく下落した場合、基準に基づき減損処理を実施しております。また、減損に至らない場合でも時価の変動により包括利益は大きく変動することが考えられるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末時点において当社グループが保有している時価のある有価証券は102億円であります。

 

(3) 退職給付債務

当社グループの退職給付制度の一部は、確定給付型制度を採用しております。退職給付債務については安全性の高い長期の債券の利回りを基準とした割引率に基づいて算定しており、金利の変動は退職給付債務に影響を与えます。また、確定給付型年金制度における年金資産はその一部を株式等のリスク資産に投資しており、株式市場の下落等により、その運用利回りは悪化する可能性があります。このように長期金利の変動及び株式市場の下落等運用環境の悪化は、退職給付債務の増加につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社グループが連結貸借対照表に計上した退職給付に係る負債は当連結会計年度末時点で44億円であります。

 

(4) 資金の流動性に関するリスク

当社グループは、事業資金の一部を主に金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行等により調達しており、金融市場の不安定化や金利上昇、または格付機関による当社グループの信用格付けの引下げが行われた場合等には、資金調達に大きな制約が出る、もしくは資金調達コストが大幅に増加し、当社グループの業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末時点で当社グループが連結貸借対照表に計上している長短借入金の残高は151億円であります。

 

 

(外部環境に起因するリスク)

(1) 市場トレンドや消費者の嗜好変化について

当社グループのアパレル事業は、市場トレンドや消費者の嗜好の変化に的確に対応するために、フレキシブルに対応する生産構造の変革に取り組んでおりますが、消費者の嗜好及び需要が想定外に変化し、市場動向の判断を誤った場合は売上高の減少・在庫の増加などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

(2) 事業展開国のカントリーリスクについて

当社グループは、中国、東南アジアを中心に海外に生産・販売拠点を設置しております。海外事業所においては、事業の進捗管理や財政状態等の情報収集、内部統制の体制構築に加えて、当該事業所との密接なコミュニケーションを通してガバナンス体制を強化しております。しかしながら、事業展開する海外各国において、法律・規制の大きな変化、政治・経済状況の急激な変化、テロや戦争、知的財産権訴訟、疾病といった予測し難い事態が生じ、事業活動に大きな影響を受け、事業継続が困難になった場合、海外での事業活動の停滞や不測の事態による損害の発生等、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

(3)気候変動について

当社グループは2021年10月に金融安定理事会(FSB)の「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言」に賛同を表明し、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の通り、短期~長期におけるリスクの特定とその対応策の検討及び機会の抽出を実施し、計画的なCO2 排出量削減に向けた取り組みを進めております。低炭素社会に移行する中で、排出権取引や炭素税導入による操業コストの上昇、規制強化によるバイオ素材、リサイクル素材の導入に伴う原材料価格の上昇等により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

(4) 原材料価格の変動

当社グループはメーカーとして、アパレル事業のインナーウエア分野、レッグウエア分野は原糸(綿糸・合繊糸)、機能ソリューション事業のプラスチック分野、エンジニアリングプラスチックス分野はプラスチック樹脂、メディカル事業は生分解性高分子材料等多岐にわたる原材料を購入し、それぞれの事業を通じて製品化しております。原材料価格は市況により変動するため、原材料価格が高騰した場合は原価高となり採算性が悪化し、製品価格に転嫁できない場合には、製品の収益性が低下することにより当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

(5) 天候不順について

当社グループのアパレル事業は、お客様に心からここちよいと感じていただくために、インナーウエアではCool MagicやHot Magicといったシーズンに応じた涼感、保温等の機能性を高めた商品を展開しております。冷夏・暖冬等の天候不順となった場合は、当社製品の機能性のニーズは減少し、販売量は想定を下回る可能性があります。

また、プラスチック事業においては、飲料用途向けシュリンクラベルを生産し、飲料メーカーに販売しておりますが、最需要期の夏場において、長雨等でレジャー、イベント等の消費動向が低調となり、飲料の販売量が低迷する場合は、売上高の減少・在庫の増加などにより当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(6) 自然災害の発生・感染症の流行

当社グループは、機能ソリューション部門およびアパレル部門において国内外に生産工場等の事業所を配置しております。それぞれにおいて自然災害に対する被害・損害を最小限にするための防災、減災に努めていますが、想定を上回る大規模な地震や台風、洪水等の自然災害の発生により、生産拠点や物流拠点が被災した場合や、感染症の流行により生産活動を中断せざるを得なくなった場合、別拠点からの商品供給のバックアップ対応を行うものの、一部商品については供給がストップするなどサプライチェーンに支障を来す可能性があり、ライフクリエイト部門の商業施設においては、商品の納品遅れや、施設の一時的な休館により、テナントの売上高が減少する可能性があります。

また、感染症の流行により、外出自粛や休業要請などの経済活動の制約が発生した場合、アパレル事業ではインナーウエア、レッグウエア分野において店頭販売が低迷し、ライフクリエイト事業では不動産関連分野において商業施設の休館に伴うテナント売上減少等により賃料収入が減少し、スポーツクラブ分野においては休館等により収入が減少するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限の緩和等により社会経済活動が正常に向かう中で、概ね回復基調で推移しました。一方で、ウクライナ情勢の長期化等に伴う原燃料価格高騰による物価上昇や不安定な為替変動等、先行き不透明な状況が続いております。

このような事業環境のもと、当社グループでは、中期経営計画「VISION2030 stage1」の初年度にあたり、「新たな価値の創出」「資本コスト重視の経営」「企業体質の進化」「環境に配慮した経営」の4つの基本戦略に取り組みました。また、電子部品分野のフィルム事業譲渡、レッグウエア分野の生産拠点再編など事業構造改革を進めました。

各事業の概況としては、機能ソリューション事業は、原燃料価格高騰の影響を受けましたが、全体としては堅調に推移しました。アパレル事業は、販売回復が進む中で、為替変動や原燃料価格高騰の影響を受けました。また、ライフクリエイト事業は、遊休地の再開発により順調に推移しました。

その結果、当連結会計年度の売上高は136,030百万円(前期比9.4%増)、営業利益は5,812百万円(前期比19.1%増)、経常利益は6,021百万円(前期比11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,501百万円(前期比53.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

機能ソリューション事業

プラスチックフィルム分野は、包装用フィルムが堅調に推移しましたが、ユーティリティ価格高騰の影響を受けました。エンジニアリングプラスチックス分野は、半導体市場向け製品が堅調に推移しました。電子部品分野は、タッチパネル事業が市況悪化の影響を受けました。メディカル分野は、新製品の市場展開もあり堅調に推移しました。

以上の結果、機能ソリューション事業の売上高は60,340百万円(前期比7.5%増)、営業利益は8,918百万円(前期比11.0%増)となりました。

アパレル事業

アパレル事業全体では、社会経済活動の正常化に伴う市況回復や、EC、SPAルートが堅調に推移したため売上は拡大しましたが、原材料価格高騰と為替変動によって利益が圧迫されており、価格改定を進めております。インナーウエア分野では、成型ボクサーパンツや、差異化ファンデーション群が好調に推移しました。レッグウエア分野は、市況回復により増収となりましたが、収益性の改善に向け生産構造の見直しを行いました。

以上の結果、アパレル事業の売上高は60,986百万円(前期比6.6%増)、営業損失は222百万円(前期は営業損失557百万円)となりました。

 

ライフクリエイト事業

不動産関連分野は、遊休地再開発プロジェクトの売上計上により増収となりました。行動制限の解除により、ショッピングセンター事業とスポーツクラブ分野は、ともに回復傾向にあります。

以上の結果、ライフクリエイト事業の売上高は15,327百万円(前期比32.4%増)、営業利益は705百万円(前期比55.5%増)となりました。

 

 

② 財政状態の概況

総資産は165,927百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,710百万円増加しました。主な増加要因は、プラスチックフィルム分野でのサーキュラーファクトリー(資源循環型工場)建設等による建物及び構築物(純額)の増加2,792百万円、商品及び製品の増加2,753百万円、流動資産その他の増加2,073百万円(未収入金等)、原材料及び貯蔵品の増加1,424百万円、退職給付に係る資産の増加1,116百万円であり、主な減少要因は現金及び預金の減少2,922百万円、繰延税金資産の減少1,232百万円であります。

負債は48,235百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,810百万円増加しました。主な増加要因は、長短借入金の増加5,416百万円、支払手形及び買掛金の増加1,082百万円であり、主な減少要因は、未払法人税等の減少1,875百万円、固定負債その他の減少1,020百万円(長期リース債務等)であります。

純資産は117,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,900百万円増加しました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加4,501百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,070百万円であり、主な減少要因は、配当による減少2,418百万円、自己株式の取得による減少1,004百万円であります。

 

セグメントごとの資産は、次のとおりであります。

 

機能ソリューション事業のセグメント資産は65,730百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,376百万円増加しました。主な増加要因は、プラスチックフィルム分野でのサーキュラーファクトリー(資源循環型工場)建設等による建物及び構築物(純額)の増加や、商品及び製品の増加、原材料及び貯蔵品の増加等であります。

アパレル事業のセグメント資産は50,905百万円となり、前連結会計年度末に比べ442百万円増加しました。主な増加要因は、インナーウエア分野での商品及び製品の増加等であります。

ライフクリエイト事業のセグメント資産は26,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ670百万円増加しました。主な増加要因は、不動産関連分野での固定資産の増加等であります。

また、各報告セグメントに配分していない全社資産の調整額は22,633百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,778百万円減少しました。主な減少要因は、現金及び預金の減少等であります。

 

③ キャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,922百万円減少し、11,547百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。

営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して7,360百万円減少し、1,794百万円となりました。主なキャッシュ・インの要因は税金等調整前当期純利益6,389百万円、減価償却費5,760百万円であり、主なキャッシュ・アウトの要因は棚卸資産の増加4,228百万円、法人税等の支払額2,877百万円、その他の流動資産の増加1,779百万円(未収入金等)であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して12,726百万円減少し、5,920百万円の支出となりました。主なキャッシュ・インの要因は投資有価証券の売却による収入4,422百万円、固定資産の売却による収入1,370百万円、事業譲渡による収入1,207百万円であり、主なキャッシュ・アウトの要因は固定資産の取得による支出10,226百万円、投資有価証券の取得による支出2,060百万円であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して13,365百万円増加し、1,007百万円の収入となりました。主なキャッシュ・インの要因は長期借入れによる収入6,600百万円であり、主なキャッシュ・アウトの要因は長期借入金の返済による支出2,455百万円、配当金の支払い2,409百万円、自己株式の取得による支出1,004百万円であります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

機能ソリューション事業

38,689

10.2

アパレル事業

39,068

9.5

合計

77,757

9.8

 

(注) 1.上記金額は、製造原価ベースで表示しており、外注生産高を含んでおります。

2.上記生産実績以外に、下記の商品仕入高があります。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前期比(%)

機能ソリューション事業

4,021

△4.9

アパレル事業

5,837

△3.8

ライフクリエイト事業

2,109

1.3

合計

11,969

△3.3

 

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

機能ソリューション事業

2,159

△18.2

1,360

37.2

ライフクリエイト事業

△100.0

417

△89.0

合計

2,159

△66.5

1,778

△62.9

 

(注)1.当社グループは、機能ソリューション事業に含まれる機械類、ライフクリエイト事業に含まれる建築工事を除き、原則として見込生産であります。

2.ライフクリエイト事業における受注高、受注残高の著しい変動は、工場跡地再開発に伴い受注した建築工事において、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識したことによるものであります。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

機能ソリューション事業

60,340

7.5

アパレル事業

60,986

6.6

ライフクリエイト事業

15,327

32.4

小計

136,655

9.4

内部売上控除

△625

4.5

合計

136,030

9.4

 

(注) 販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える販売先はありません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、①新たな価値の創出 ②資本コスト重視の経営 ③企業体質の進化 ④環境に配慮した経営 を基本戦略として2022年度~2024年度の3ヵ年を推進期間とする中期経営計画「VISION 2030 stage1」を推進しております。中期経営計画「VISION 2030 stage1」は、2030年のビジョンと目標を明確化し、バックキャスト方式で現状とのギャップを埋めゴールを目指すという考え方に基づき、その第一段階の経営計画として位置付けています。2030年ビジョンとして「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献と当社グループの持続的成長の実現を目指します。また、各事業セグメントの役割・位置づけを明確にして「VISION 2030 stage1」を推進しております。

 

VISION 2030 stage1最終年度の2024年度経営目標はグループ売上高1,400億円、営業利益100億円、GVA黒字化、株主資本コストを上回るROE6.32%以上としております。中でもROE(自己資本利益率)をグループ重点指標として掲げ、引き続きGVAによる業績管理を事業毎に月度単位で実施するとともに、GVA黒字事業には、投下資本収益率(ROIC)を導入し、事業運営において意識づけを強化してまいります。

上記財務目標に加え、サステナブル経営の視点から2030年度までの非財務目標を以下の通り設定しております。上述の基本戦略に基づき諸施策を強力に推進してまいります。

[非財務目標]

区分

目標指標

2024年度目標

2030年度目標

環境対応

CO2排出量 削減率(対2013年度比)

28%以上

35%以上

エネルギー原単位削減率(対前年)

1%/年以上

企業体質の進化

女性活躍推進

女性管理職比率

6%以上

20%以上

女性社員比率

35%

41%

女性総合職採用比率

50%

50%

子育て支援

男性育休取得率

50%

70%

組織風土づくり

エンゲージメントスコア

70点想定

80点想定

働き方改革

年休取得率

75%

100%

その他

生産性向上率(対前年)

103%

103%

 

 

当連結会計年度は、VISION2030 stage1の初年度にあたり、「新たな価値の創出」「資本コスト重視の経営」「企業体質の進化」「環境に配慮した経営」の4つの基本戦略に取り組みました。また、電子部品分野のフィルム事業譲渡、レッグウエア分野の生産拠点再編など事業構造改革を進めました。

各事業の概況としては、機能ソリューション事業は、原燃料価格高騰の影響を受けましたが、全体としては堅調に推移しました。アパレル事業は、販売回復が進む中で、為替変動や原燃料価格高騰の影響を受けました。また、ライフクリエイト事業は、遊休地の再開発により順調に推移しました。

一方、計画しておりました政策保有株式の売却実施により、有利子負債の圧縮に取り組みました。

その結果、ROEは3.9%(前年同期2.6%)、GVAは△23億円(前年同期△26億円)となりました。

 

(VISION 2030 stage1の経営目標と進捗状況)

(単位:億円)

 

 

2021年度
 (2022年3月期)

実績

VISION 2030 stage1

2022年度
(2023年3月期)

実績

 2023年度
(2024年3月期)

業績予想

2024年度
(2025年3月期)

目標

売上高

1,243

1,360

1,400

1,400

営業利益

48

58

75

100

営業利益率

3.9%

4.3%

5.4%

7.1%

ROE

2.6%

3.9%

4.15%

6.32%以上

GVA

△26

△23

△11

黒字化

 

 ※GVA(Gunze Value Added)= 税引後営業利益 + 配当金 - 期末投下資本 × WACC(加重平均資本コスト)

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。

当社グループは、企業価値向上に向けて安定的財務基盤を維持しながら資本効率を向上させることを財務戦略の基本方針としております。

安定的財務基盤を維持するために自己資本比率および有利子負債/EBITDA倍率について適正値を定め、事業資金の財源確保を図っております。有利子負債については、長期資金による調達比率50%程度を目安とし、長期資金については銀行借入、短期資金についてはコマーシャルペーパー(CP)を中心に安定有利調達に努めております。

また、地域別の調達体制としては、国内グループは親会社を中心としたCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)、海外グループはプーリング取引により資金の集約化を図るとともに、取引銀行との間で協調融資型特定融資枠契約(コミットメントライン契約)を締結することにより、過剰に手元流動性を確保することなく安定的な資金調達を実現しております。

資本効率向上については、運転資本の圧縮、資本コストを加味した投資採算性の検証等により、GVAの向上に努めます。また、中期経営計画「VISION2030」期間中は、連結ROEが株主資本コストを上回るまで、連結総還元性向((配当+自己株式取得)÷連結当期純利益)100%を目標値にするとともに、DOE(株主資本配当率)2.2%以上を目安に配当を実施してまいります。

このような方針のもと、当連結会計年度は、設備投資資金(102億円)をはじめとする多額の資金需要に対し、自己資金や投資有価証券の売却資金を充当することにより、有利子負債の増加を43億円に止めました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】
(特定融資枠契約)

当社は、機動的かつ安定的な資金調達手段の確保を目的として、取引銀行4行と総額50億円の協調融資型特定融資枠契約を締結しております。

 

2 【主要な設備の状況】

当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。

(1) 提出会社

2023年3月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

設備の種類別の帳簿価額(百万円)

従業員数
(人)

建物
及び構築物

機械装置
及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地
(面積千㎡)

リース
資産

合計

守山工場(注3)
(滋賀県守山市)

機能ソリュ ーション

プラスチックフ ィルム生産設備

3,784

815

75

206

(73)

4,881

247

江南工場
(愛知県江南市)

エンジニアリングプラスチックス生産設備

3,667

1,214

54

20

(101)

4,957

212

メカトロ事業部
(大阪府茨木市)

印刷・食品関係機械生産設備

133

47

33

161

(14)

375

90

綾部工場(注3)

(京都府綾部市)

メディカル材料生産設備

897

279

109

747

(251)

2,033

108

宮津工場
(京都府宮津市)

アパレル

インナーウエア生産設備

274

622

86

168

(52)

1,152

142

梁瀬工場
(兵庫県朝来市)

672

353

19

75

(77)

1,120

83

津山工場

(岡山県津山市)

ミシン糸生産設備 

213

62

0

54

(53)

1

332

3

宇都宮発電所

(栃木県下野市)
ほか2事業所

ライフ
クリエイト

太陽光発電設備

17

511

0

149

(15)

678

綾部本社(注3)
(京都府綾部市)

全社管理

その他設備

1,199

4

35

(―)

1,239

10

東京支社(注4)
(東京都港区ほか)

全社管理
・販売等

548

59

242

(4)

850

188

大阪本社(注4)
(大阪市北区ほか)

830

3

824

2

(2)

1,662

351

研究開発部(注3)
(綾部市・守山市)

全社研究
・開発等

458

196

92

(―)

746

99

その他(注5)

貸与資産等

1,104

62

2

4,887

(591)

6,055

20

合計

13,801

4,173

1,394

6,716

(1,237)

1

26,087

1,553

 

 

(2) 国内子会社

2023年3月31日現在

会社名
(事業所所在地)

セグメントの名称

設備の内容

設備の種類別の帳簿価額(百万円)

従業員数
(人)

建物
及び構築物

機械装置
及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地
(面積千㎡)

リース
資産

合計

福島プラスチックス㈱
(注6)(福島県本宮市)

機能ソリュ ーション

プラスチックフ
ィルム生産設備

791

740

31

[108]

1,563

116

グンゼ包装システム㈱
(滋賀県守山市)

プラスチックフ
ィルム印刷加工設備

323

164

9

93

(14)

591

115

福島グラビア
(福島県本宮市)

プラスチックフィルム印刷加工設備

131

78

0

210

43

グンゼ高分子㈱
(神奈川県伊勢原市)

プラスチックフィルム他生産設備

128

157

2

436

(12)

724

38

綾部エンプラ㈱(注6)
(京都府綾部市)

エンジニアリングプラスチックス生産設備

95

23

3

[5]

122

46

東北グンゼ㈱(注6)

(山形県寒河江市)

アパレル

インナーウエア生産設備

134

208

10

357

(64)

[21]

710

113

九州グンゼ㈱(注6)
(宮崎県小林市)

レッグウエア
生産設備

67

123

10

[68]

201

120

グンゼ開発㈱(注6)

(つかしん(兵庫県尼崎市)
 ほか)

ライフ
クリエイト

賃貸用不動産等

15,501

18

172

1,783

(32)

[232]

0

17,477

23

グンゼスポーツ㈱(注6)
(兵庫県尼崎市ほか)

スポーツクラブ施設

822

0

9

<11>

101

933

115

㈱エルミ鴻巣
(埼玉県鴻巣市)

賃貸用不動産等

1,187

0

654

(2)

1,842

1

 

 

(3) 在外子会社

2023年3月31日現在

会社名
(事業所所在地)

セグメントの名称

設備の内容

設備の種類別の帳簿価額(百万円)

従業員数
(人)

建物
及び構築物

機械装置
及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地
(面積千㎡)

リース
資産

合計

Gunze Plastics &
Engineering Corporation
of America(米国)

機能ソリュ ーション

プラスチックフ ィルム生産設備

1,387

427

4

84

(48)

3

1,908

51

上海郡是新包装有限公司
(中国)(注6)

プラスチックフィルム印刷加工設備

3

205

3

<6>

212

74

上海郡是新塑材有限公司
(中国)(注6)

プラスチックフ ィルム生産設備

334

490

55

<20>

880

47

GUNZE PLASTICS &
ENGINEERING OF VIETNAM
CO.,LTD.(べトナム)

(注6)

1,021

1,944

10

<48>

2,976

45

Gunze Electronics
U.S.A Corp.(米国)

電子部品生産設備

210

34

64

(6)

310

24

東莞冠智電子有限公司
(中国) 

   〃

80

313

5

400

310

郡是医療器材(深圳)有限公司(中国)

メディカル材料生産設備

18

33

51

21

大連坤姿時装有限公司
(中国)(注6)

アパレル

インナーウエア生産設備

65

35

<23>

101

124

Gunze(Vietnam)Co.,Ltd.
(ベトナム)(注6)

172

276

41

<15>

491

671

Thai Gunze Co.,Ltd.
(タイ)

53

139

52

51

(50)

296

242

PT.Gunze Socks Indonesia
(インドネシア)

レッグウエア生産設備

94

68

0

182

(23)

345

142

PT.Gunze Indonesia
(インドネシア)

合繊ミシン糸
生産設備

57

52

2

86

(12)

0

199

187

GUNZE HANOI Co.,Ltd.(ベトナム)(注6)

115

362

0

<15>

478

174

常熟郡是輔料有限公司(中国)(注6)

3

165

4

<16>

173

152

 

 

(注) 1.帳簿価額欄は、有形固定資産(建設仮勘定を除く)を記載しており、内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載しております。

2.118期以降に取得した社宅厚生設備には控除対象外消費税額等を含めておりますが、それ以外の設備には、消費税等は含まれておりません。

3.守山工場の土地には、研究開発部(守山)を、綾部工場の土地には、綾部本社、研究開発部(綾部)をそれぞれ含めて表示しております。

4.福利厚生施設を含んでおります。

5.このうち、土地554千㎡を連結子会社に賃貸しており、29千㎡を連結子会社以外に賃貸しております。

6.土地欄の[ ]内には、提出会社からの賃借面積を、< >内には連結会社以外からの賃借面積を外書しております。

7.上表設備のほかに、建物(当社大阪本社事務所ほか)6千㎡を賃借しております。

8.従業員数には、臨時従業員は含まれておりません。

 

① 【株式の総数】

 

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

50,000,000

50,000,000

 

 

② 【発行済株式】

 

種類

事業年度末
現在発行数(株)
(2023年3月31日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年6月26日)

上場金融商品取引所名
又は登録認可金融商品
取引業協会名

内容

普通株式

17,293,516

17,293,516

東京証券取引所
プライム市場

単元株式数は100株であります。

17,293,516

17,293,516

 

 

① 【ストックオプション制度の内容】

ストックオプション制度の内容は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(ストック・オプション等関係)に記載しております。

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
 
(百万円)

資本金残高
 
(百万円)

資本準備金
増減額
(百万円)

資本準備金
残高
(百万円)

2018年11月26日
(注)1

△1,700,000

19,293,516

26,071

6,566

2022年1月31日
(注)1

△1,000,000

18,293,516

26,071

6,566

2023年3月27日
(注)1

△1,000,000

17,293,516

26,071

6,566

 

(注) 1.自己株式の消却による減少であります。

 

 

(5) 【所有者別状況】

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

2

27

23

171

154

13

21,709

22,099

所有株式数
(単元)

2

69,143

2,756

13,807

26,763

30

59,140

171,641

129,416

所有株式数
の割合(%)

0.00

40.28

1.61

8.04

15.59

0.02

34.46

100.00

 

(注) 自己株式247,092株は、「個人その他」に2,470単元、及び「単元未満株式の状況」に92株を含めて記載しております。

 

(6) 【大株主の状況】

2023年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有
株式数
(千株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

㈱日本カストディ銀行

東京都中央区晴海一丁目8番12号

2,520

14.79

日本マスタートラスト信託銀行㈱

東京都港区浜松町二丁目11番3号

2,072

12.16

㈱京都銀行

京都府京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町700番地

587

3.45

グンゼグループ従業員持株会

大阪府大阪市北区梅田二丁目5番25号

476

2.79

全国共済農業協同組合連合会

東京都千代田区平河町二丁目7番9号

451

2.65

DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO
(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)

PALISADES WEST 6300, BEE CAVE ROAD BUILDING ONE AUSTIN TX 78746 US
(東京都新宿区新宿六丁目27番30号)

306

1.80

㈱三菱UFJ銀行

東京都千代田区丸の内二丁目7番1号

297

1.74

第一生命保険㈱

東京都千代田区有楽町一丁目13番1号

290

1.70

㈱GSIクレオス

東京都港区芝三丁目8番2号

271

1.59

グンゼ共栄会

大阪府大阪市北区梅田二丁目5番25号

207

1.22

7,479

43.88

 

(注) 1.上記のほか当社所有の自己株式247千株があります。また、自己株式には、ストックオプション制度に基づいて権利行使されたもので、当事業年度末現在において名義書換未了により当社名義となっている株式2千株を含めております。

2.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
  ㈱日本カストディ銀行              2,520千株
  日本マスタートラスト信託銀行㈱         2,072〃

    第一生命保険㈱               0.5〃

3.2022年10月31日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが2022年10月24日現在で以下の株式を所有している旨が記載されておりますが、㈱三菱UFJ銀行を除いて当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株券等の数
(千株)

株券等保有割合
(%)

㈱三菱UFJ銀行

東京都千代田区丸の内二丁目7番1号

475

2.60

三菱UFJ信託銀行㈱

東京都千代田区丸の内一丁目4番5号

199

1.09

三菱UFJ国際投信㈱

東京都千代田区有楽町一丁目12番1号

66

0.36

741

4.05

 

①【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

14,469

11,547

 

 

受取手形、売掛金及び契約資産

※1 26,634

※1 27,129

 

 

商品及び製品

21,361

24,114

 

 

仕掛品

6,702

7,128

 

 

原材料及び貯蔵品

5,630

7,054

 

 

短期貸付金

644

781

 

 

その他

3,768

5,841

 

 

貸倒引当金

11

16

 

 

流動資産合計

79,199

83,580

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物及び構築物

109,634

109,267

 

 

 

 

減価償却累計額

※4 △75,769

※4 △72,610

 

 

 

 

建物及び構築物(純額)

※6 33,864

※6 36,657

 

 

 

機械装置及び運搬具

92,985

89,446

 

 

 

 

減価償却累計額

※4 △82,921

※4 △79,048

 

 

 

 

機械装置及び運搬具(純額)

10,064

10,398

 

 

 

工具、器具及び備品

8,335

8,649

 

 

 

 

減価償却累計額

※4 △6,068

※4 △6,183

 

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

2,266

2,466

 

 

 

土地

※56 10,526

※56 10,446

 

 

 

リース資産

2,289

1,313

 

 

 

 

減価償却累計額

※4 △1,839

※4 △1,205

 

 

 

 

リース資産(純額)

450

107

 

 

 

建設仮勘定

2,318

3,041

 

 

 

有形固定資産合計

59,490

63,117

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

777

757

 

 

 

その他

566

689

 

 

 

無形固定資産合計

1,343

1,446

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

※7 11,964

※7 11,698

 

 

 

長期貸付金

0

0

 

 

 

退職給付に係る資産

211

1,327

 

 

 

繰延税金資産

2,371

1,138

 

 

 

その他

3,686

3,684

 

 

 

貸倒引当金

51

67

 

 

 

投資その他の資産合計

18,183

17,782

 

 

固定資産合計

79,016

82,346

 

資産合計

158,216

165,927

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

支払手形及び買掛金

8,928

10,010

 

 

短期借入金

5,018

6,077

 

 

1年内返済予定の長期借入金

※6 2,402

※6 438

 

 

未払法人税等

2,139

263

 

 

賞与引当金

1,361

1,353

 

 

設備関係支払手形

942

936

 

 

事業譲渡損失引当金

218

-

 

 

その他

※2 10,211

※2 10,971

 

 

流動負債合計

31,221

30,052

 

固定負債

 

 

 

 

長期借入金

※6 2,317

※6 8,638

 

 

債務保証損失引当金

115

220

 

 

退職給付に係る負債

3,750

4,494

 

 

長期預り敷金保証金

4,389

4,220

 

 

その他

1,631

610

 

 

固定負債合計

12,203

18,183

 

負債合計

43,425

48,235

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

26,071

26,071

 

 

資本剰余金

6,566

6,566

 

 

利益剰余金

※3 81,184

※3 78,972

 

 

自己株式

4,399

1,044

 

 

株主資本合計

109,423

110,566

 

その他の包括利益累計額

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

1,393

2,464

 

 

繰延ヘッジ損益

35

144

 

 

土地再評価差額金

※5 △26

※5 △13

 

 

為替換算調整勘定

1,964

2,941

 

 

退職給付に係る調整累計額

183

56

 

 

その他の包括利益累計額合計

3,480

5,191

 

新株予約権

131

124

 

非支配株主持分

1,755

1,808

 

純資産合計

114,790

117,691

負債純資産合計

158,216

165,927

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 124,314

※1 136,030

売上原価

※2 86,700

※2 95,545

売上総利益

37,614

40,484

販売費及び一般管理費

※34 32,734

※34 34,671

営業利益

4,880

5,812

営業外収益

 

 

 

受取利息

50

53

 

受取配当金

384

440

 

固定資産賃貸料

276

363

 

為替差益

160

36

 

その他

502

260

 

営業外収益合計

1,375

1,153

営業外費用

 

 

 

支払利息

146

244

 

固定資産賃貸費用

279

356

 

操業休止関連費用

190

123

 

その他

239

220

 

営業外費用合計

856

944

経常利益

5,399

6,021

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

※5 5,447

※5 1,013

 

投資有価証券売却益

923

598

 

関係会社出資金売却益

-

339

 

その他

-

7

 

特別利益合計

6,370

1,959

特別損失

 

 

 

固定資産除売却損

※6 805

※6 746

 

投資有価証券売却損

196

7

 

投資有価証券評価損

299

-

 

出資金売却損

-

40

 

減損損失

3,513

-

 

土壌汚染対策費用

-

228

 

新型コロナウイルス感染症による損失

※7 410

※7 116

 

事業構造改善費用

※8 563

※8 325

 

工場移転費用

193

-

 

その他

221

126

 

特別損失合計

6,203

1,590

税金等調整前当期純利益

5,566

6,389

法人税、住民税及び事業税

2,625

919

法人税等調整額

72

941

法人税等合計

2,553

1,860

当期純利益

3,013

4,529

非支配株主に帰属する当期純利益

73

28

親会社株主に帰属する当期純利益

2,939

4,501

 

1  報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
 当社は、製品・サービス別に事業部門を置く組織形態(カンパニー、事業部等)をとっており、各事業部門は取り扱う製品について戦略を立案し、事業活動を展開しております。
 したがって、当社は事業部門を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「機能ソリューション事業」、「アパレル事業」及び「ライフクリエイト事業」の3つを報告セグメントとしております。
 「機能ソリューション事業」は、プラスチックを加工した機能資材、メディカル材料、機械類の製造・販売を行っております。「アパレル事業」は、衣料品及び繊維資材の製造・販売を行っております。「ライフクリエイト事業」は、商業施設の運営、スポーツクラブの運営、緑化樹木の販売、太陽光発電事業を行っております。

 

①【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

7,011

4,833

 

 

受取手形

3,263

3,005

 

 

売掛金

※3 16,887

※3 16,584

 

 

商品及び製品

15,564

17,746

 

 

仕掛品

3,796

4,965

 

 

原材料及び貯蔵品

1,892

2,480

 

 

短期貸付金

※3 13,179

※3 15,265

 

 

その他

※3 4,421

※3 5,611

 

 

貸倒引当金

2

2

 

 

流動資産合計

66,013

70,490

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

11,008

12,877

 

 

 

構築物

742

924

 

 

 

機械及び装置

4,053

4,158

 

 

 

車両運搬具

13

15

 

 

 

工具、器具及び備品

1,444

1,394

 

 

 

土地

6,808

6,716

 

 

 

リース資産

2

1

 

 

 

建設仮勘定

2,054

2,900

 

 

 

有形固定資産合計

26,126

28,988

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

639

545

 

 

 

その他

469

631

 

 

 

無形固定資産合計

1,108

1,177

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

11,471

10,250

 

 

 

関係会社株式

18,240

19,143

 

 

 

投資損失引当金

580

231

 

 

 

出資金

266

285

 

 

 

関係会社出資金

8,600

7,445

 

 

 

長期貸付金

※3 4,450

※3 5,298

 

 

 

繰延税金資産

1,641

446

 

 

 

その他

※3 2,706

※3 3,478

 

 

 

貸倒引当金

5,788

6,581

 

 

 

投資その他の資産合計

41,008

39,536

 

 

固定資産合計

68,243

69,702

 

資産合計

134,257

140,192

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

支払手形

1,217

1,216

 

 

買掛金

※3 5,085

※3 5,665

 

 

短期借入金

※3 3,908

※3 2,645

 

 

1年内返済予定の長期借入金

2,000

-

 

 

未払金

※3 2,585

※3 2,797

 

 

未払費用

※3 2,743

※3 2,476

 

 

未払法人税等

1,884

40

 

 

預り金

※3 497

※3 475

 

 

賞与引当金

867

839

 

 

事業譲渡損失引当金

218

-

 

 

設備関係支払手形

849

927

 

 

その他

808

688

 

 

流動負債合計

22,666

17,772

 

固定負債

 

 

 

 

長期借入金

1,000

7,600

 

 

退職給付引当金

2,175

2,297

 

 

債務保証損失引当金

1,462

2,189

 

 

長期預り保証金

561

551

 

 

その他

76

161

 

 

固定負債合計

5,274

12,799

 

負債合計

27,941

30,572

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

26,071

26,071

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

6,566

6,566

 

 

 

資本剰余金合計

6,566

6,566

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

利益準備金

12

12

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

特別償却準備金

※1 4

※1 1

 

 

 

 

固定資産圧縮積立金

※1 1,131

※1 1,107

 

 

 

 

別途積立金

71,240

71,240

 

 

 

 

繰越利益剰余金

4,230

3,283

 

 

 

利益剰余金合計

76,618

75,644

 

 

自己株式

4,399

1,044

 

 

株主資本合計

104,858

107,238

 

評価・換算差額等

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

1,361

2,401

 

 

繰延ヘッジ損益

35

144

 

 

評価・換算差額等合計

1,326

2,256

 

新株予約権

131

124

 

純資産合計

106,315

109,620

負債純資産合計

134,257

140,192

 

②【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

90,134

98,192

売上原価

66,154

71,328

売上総利益

23,979

26,864

販売費及び一般管理費

※1 23,885

※1 24,965

営業利益

94

1,899

営業外収益

 

 

 

受取利息

316

215

 

受取配当金

2,010

4,645

 

為替差益

222

334

 

その他

1,073

1,251

 

営業外収益合計

3,623

6,447

営業外費用

 

 

 

支払利息

51

52

 

その他

692

784

 

営業外費用合計

744

837

経常利益

2,974

7,508

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

※2 5,350

※2 1,017

 

投資有価証券売却益

923

631

 

その他

-

26

 

特別利益合計

6,273

1,674

特別損失

 

 

 

固定資産除売却損

※4 681

※4 470

 

投資有価証券売却損

196

7

 

投資有価証券評価損

299

-

 

関係会社株式評価損

479

-

 

関係会社出資金評価損

832

495

 

関係会社投融資評価損失

※3 2,412

※3 1,161

 

事業構造改善費用

467

-

 

土壌汚染対策費用

-

228

 

その他

95

-

 

特別損失合計

5,464

2,361

税引前当期純利益

3,783

6,821

法人税、住民税及び事業税

1,894

294

法人税等調整額

188

801

法人税等合計

2,083

1,096

当期純利益

1,699

5,725