東洋紡株式会社
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回次 |
第161期 |
第162期 |
第163期 |
第164期 |
第165期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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売上高 |
(百万円) |
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|
|
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|
経常利益 |
(百万円) |
|
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親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
(百万円) |
△ |
|
|
|
△ |
|
包括利益 |
(百万円) |
△ |
|
|
|
△ |
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
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|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
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|
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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|
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|
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|
1株当たり当期純利益又は 1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
|
|
|
△ |
|
潜在株式調整後1株当たり 当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
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自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
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|
自己資本利益率 |
(%) |
△ |
|
|
|
△ |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
|
|
|
|
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|
投資活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
財務活動による キャッシュ・フロー |
(百万円) |
|
△ |
|
△ |
|
|
現金及び現金同等物の 期末残高 |
(百万円) |
|
|
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|
従業員数 |
(人) |
|
|
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[外、平均臨時雇用人員] |
[ |
[ |
[ |
[ |
[ |
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(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2.第161期および第165期の株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失のため、記載していません。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第164期の期首から適用しており、第164期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
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回次 |
第161期 |
第162期 |
第163期 |
第164期 |
第165期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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売上高 |
(百万円) |
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|
経常利益 |
(百万円) |
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当期純利益 又は当期純損失(△) |
(百万円) |
△ |
|
△ |
|
△ |
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資本金 |
(百万円) |
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|
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|
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発行済株式総数 |
(千株) |
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純資産額 |
(百万円) |
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総資産額 |
(百万円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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|
|
|
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益又は 1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
|
△ |
|
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
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自己資本比率 |
(%) |
|
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|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
△ |
|
△ |
|
△ |
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
|
[外、平均臨時雇用人員] |
[ |
[ |
[ |
[ |
[ |
|
|
株主総利回り |
(%) |
|
|
|
|
|
|
(参考指標:TOPIX 配当込み) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
最高株価 |
(円) |
2,164 |
1,666 |
1,687 |
1,505 |
1,134 |
|
最低株価 |
(円) |
1,386 |
954 |
1,033 |
1,046 |
979 |
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2.最高・最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所市場第一部におけるものです。
3.第161期、第163期および第165期の株価収益率および配当性向については、当期純損失のため、記載していません。
4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第164期の期首から適用しており、第164期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。
5.株主総利回りおよび参考指標の最近5年間の推移は以下のとおりです。
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1882年5月3日 |
当社の前身である大阪紡績会社、渋沢栄一策定の紡績事業計画に基づき、わが国初の民間会社組織による紡績会社として発足 |
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1883年7月 |
大阪紡績会社、三軒家工場(現・大阪市大正区)にて綿紡績の操業開始 |
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1886年11月 |
当社の前身である三重紡績会社発足 |
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1890年10月 |
大阪紡績会社、綿織布工場を取得し、紡織の兼営を開始 |
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1893年7月 |
大阪紡績会社、株式会社組織に変更 |
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10月 |
三重紡績会社、株式会社組織に変更 |
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1914年6月26日 |
大阪紡績株式会社と三重紡績株式会社との合併により東洋紡績株式会社(当社、本社・三重県四日市市、資本金1,425万円、2012年10月東洋紡株式会社に社名変更)設立 |
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1918年11月 |
御幸毛織株式会社(現・連結子会社)設立 |
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1919年5月 |
京都染再整株式会社(1926年2月東洋クロス株式会社に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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1920年3月 |
本社を大阪市北区に置く(2022年4月同区内の現在地に移転) |
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1927年12月 |
堅田人絹工場(滋賀県大津市 現在の総合研究所所在地)レーヨン生産開始 |
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1929年12月 |
東洋硫黄工業株式会社(1959年12月東洋化成工業株式会社に社名変更、2010年3月当社に吸収合併)設立 |
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1931年3月 |
大阪合同紡績株式会社と合併 |
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1934年12月 |
敦賀工場(福井県敦賀市 現・敦賀機能材工場)操業開始、レーヨンを生産 |
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1937年7月 |
岩国工場(山口県岩国市 現・岩国機能材工場)操業開始、レーヨンを生産 |
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1940年5月 |
犬山工場(愛知県犬山市)操業開始、化繊原料パルプを生産 |
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1948年10月 |
犬山工場、パルプ廃液から酵母生産の試験を開始、バイオ事業の萌芽 |
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1949年1月 |
BRASILANA PRODUCTOS TEXTEIS LTDA.(2001年12月TOYOBO DO BRASIL LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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5月 |
株式を上場(東京、大阪) |
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1955年4月 |
TOYOBO DO BRASIL INDUSTRIA TEXTIL LTDA. (2013年12月TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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12月 |
INDUSTRIAS UNIDAS, S.A. (現・連結子会社)設立 |
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1956年9月 |
日本エクスラン工業株式会社(1958年4月アクリル繊維生産開始、現・連結子会社)設立 |
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1960年4月 |
リットウセンイ株式会社(1989年7月呉羽テック株式会社に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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1963年2月 |
敦賀工場、無延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1981年1月敦賀フイルム株式会社へ移管、2015年1月よりキャストフィルムジャパン株式会社、現・持分法適用関連会社) |
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1964年5月 |
岩国工場、ポリエステル生産(重合、紡糸)開始 |
|
12月 |
敦賀工場、二軸延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1969年4月犬山工場に移設) |
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1966年4月 |
呉羽紡績株式会社と合併、ナイロン事業へ進出(敦賀ナイロン工場、現・敦賀機能材工場) |
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1968年3月 |
犬山工場、パルプ事業を廃止、フィルム事業に転換 |
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1970年6月 |
プラスチック事業へ本格進出 |
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1971年9月 |
バイオ事業へ進出 |
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10月 |
東洋紡不動産株式会社(現・連結子会社)設立 |
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12月 |
犬山工場、二軸延伸ポリエステルフィルム生産開始 |
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1972年7月 |
東洋紡エンジニアリング株式会社(現・連結子会社)設立 |
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1975年5月 |
活性炭素繊維事業へ進出 |
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1976年7月 |
犬山工場、二軸延伸ナイロンフィルム生産開始 |
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8月 |
敦賀工場、ポリエステル不織布スパンボンド生産開始 |
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9月 |
堅田研究所へ高槻研究所を統合し、総合研究所発足 |
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1977年10月 |
感光性樹脂版“プリンタイト”生産開始 |
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1978年11月 |
敦賀酵素工場発足(現・敦賀バイオ工場) |
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1980年5月 |
岩国工場、中空糸型逆浸透膜モジュール“ホロセップ”生産開始(現・岩国機能膜工場) |
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1983年11月 |
岩国機能膜工場発足 |
|
1984年5月 |
岩国機能膜工場、人工腎臓用中空糸膜本格生産開始 |
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1985年10月 |
医薬品事業へ進出 |
|
12月 |
エンジニアリングプラスチック本格生産開始 |
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1989年4月 |
ダイヤファイバーズ株式会社よりアクリル繊維“エクスラン”部門の営業を譲受 |
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1990年5月 |
大津医薬工場発足 |
|
1991年4月 |
超高強力ポリエチレン繊維“ダイニーマ”本格生産開始 |
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1992年4月 |
敦賀バイオ研究所発足 |
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1995年11月 |
敦賀工場、敦賀ナイロン工場を統合し、つるが工場と改称 |
|
1998年10月 |
つるが工場、高強度・高耐熱スーパー繊維“ザイロン”本格生産開始 |
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2001年4月 |
株式会社日本マグファンを吸収合併し、つるがフイルム工場発足 |
|
2002年2月 |
東洋紡ウール株式会社(2003年4月より東洋紡テクノウール株式会社、2018年4月御幸毛織株式会社に吸収合併)設立 |
|
4月 |
敦賀、岩国地区に事業所制を導入、敦賀事業所(敦賀繊維、つるがフイルム、敦賀機能材、敦賀ポリマー、敦賀バイオの5工場及び敦賀バイオ研究所)、岩国事業所(岩国繊維、岩国ポリマー、岩国機能膜の3工場)に再編 |
|
2003年10月 |
富山地区に事業所制を導入、紡織加工3工場(入善、井波、庄川)を富山事業所に再編 |
|
2006年4月 |
敦賀繊維工場を敦賀機能材工場へ吸収統合、岩国繊維工場を岩国機能材工場に改称 |
|
2008年4月 |
当社の繊維・商事事業の開発・販売部門と新興産業株式会社のフィルム・機能樹脂、産業マテリアル、繊維・商事の各事業をそれぞれ分割し、東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社(2013年10月東洋紡STC株式会社に社名変更、現・連結子会社)を共同新設分割により設立 |
|
2010年3月 |
東洋化成工業株式会社を吸収合併し、高砂工場発足 |
|
2012年10月 2018年4月
2019年10月 |
東洋紡株式会社に社名変更 高耐熱性ポリイミドフィルム“ゼノマックス”を生産・販売するゼノマックスジャパン株式会社(現・連結子会社)設立 帝人フィルムソリューション株式会社およびPT.Indonesia Teijin Film Solutionsの株式を取得、子会社化し、商号をそれぞれ東洋紡フイルムソリューション株式会社およびPT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS(現・連結子会社)に変更 |
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2021年4月 |
東洋紡フイルムソリューション株式会社を当社に吸収合併し、宇都宮工場発足 |
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2022年4月 |
東洋紡STC株式会社より繊維事業を分割し、新たに東洋紡せんい株式会社発足 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行 |
|
2023年4月 |
株式会社東洋紡システムクリエートを吸収合併 東洋紡エムシー株式会社は当社から機能素材に係る事業を吸収分割により承継し、第三者割当増資により三菱商事株式会社から出資を受け合弁会社として事業を開始 |
当社および当社の関係会社が営んでいる主な事業内容と、当該事業における位置づけおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
フィルム・機能マテリアル :当社は、包装用フィルム、工業用フィルム、工業用接着剤、光機能材料等の製造・加工および販売を行っています。
東洋クロス㈱およびゼノマックスジャパン㈱等の連結子会社8社と豊科フイルム㈱(持分法適用会社)等の非連結子会社および関連会社7社は、化学製品およびフィルム、高機能性樹脂等の化成品の製造・加工および販売を行っており、当社からも原料を購入し、また、当社にも製品を供給しています。
モ ビ リ ティ :当社は、エンジニアリングプラスチック、エアバッグ用基布等の製造・加工および販売を行っています。
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD.等の連結子会社7社および関連会社2社は、エアバッグ用基布等の製造および販売を行っており、当社からも原料等を購入し、また、当社にも製品等を供給しています。
生 活 ・ 環 境 :当社は、アクア膜、機能フィルター、スーパー繊維、不織布、機能衣料、アパレル製品、衣料テキスタイル、衣料ファイバーの製造・販売を行っています。
日本エクスラン工業㈱、御幸毛織㈱等の国内連結子会社9社と国内非連結子会社および国内関連会社5社は紡績・織・編・染等の繊維加工および合成繊維・繊維二次製品等の製造・販売を行っており、当社製品の受託生産・加工・販売も行っています。
TOYOBO TEXTILE (MALAYSIA) SDN. BHD.等の海外連結子会社6社と海外非連結子会社および関連会社3社は、紡績糸、織物および加工品の製造・販売を行っており、当社にも供給しています。
Arabian Japanese Membrane Company,LLC(連結子会社)は、海水淡水化モジュールの組立・販売を行っており、当社からも原料等を購入しています。
東洋紡STC㈱等の連結子会社10社は、繊維および繊維以外の各種工業品の流通等を行っています。
ラ イ フ サ イ エ ン ス :当社は、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器等の製造・加工および販売を行っています。
Spinreact,S.A.U.等の連結子会社3社は、診断薬の製造および販売や機器の製造・販売等を行っています。
不 動 産 :東洋紡不動産㈱等の連結子会社2社は、不動産の販売・賃貸・管理等を行っています。
そ の 他 :東洋紡エンジニアリング㈱は、建物・機械等の設計・施工および機器の販売を行っています。また、同社は当社の工場設備の設計・施工等も受託しています。
㈱東洋紡システムクリエート(情報処理サービス)および東洋紡ロジスティクス㈱(物流サービス他)等の連結子会社6社と非連結子会社および関連会社5社は、それぞれ( )内の事業他を行っており、当社にもサービス等を提供しています。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次ページのとおりです。
|
名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
|
|
直接所有 |
間接所有 |
|||||
|
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
|
|
日本エクスラン工業㈱ |
大阪市北区 |
3,000 |
生活・環境他
|
100.0 |
- |
当社へアクリル繊維製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
ゼノマックスジャパン㈱ |
福井県敦賀市 |
1,700 |
フィルム・機能マテリアル |
66.6 |
- |
当社から土地を賃借している。 役員の兼任等…有 |
|
㈱ユウホウ |
大阪市北区 |
410 |
生活・環境 |
100.0 |
- |
当社からフィルターの加工を受託している。 役員の兼任等……有 |
|
呉羽テック㈱ |
滋賀県栗東市 |
400 |
生活・環境 |
100.0 |
- |
当社から不織布原料を購入している。当社から土地を賃借している。 役員の兼任等……有 |
|
東洋紡STC㈱ |
大阪市北区 |
390 |
フィルム・機能マテリアル、モビリティ、 生活・環境 |
100.0 |
- |
当社から各種製品を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
東洋紡せんい㈱ |
大阪市北区 |
300 |
生活・環境 |
100.0 |
- |
当社から各種製品を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
東洋紡エンジニアリング㈱ |
大阪市北区 |
120 |
その他 |
100.0 |
- |
当社の建物・機械装置の設計・施工を請け負い、また、当社へ機械部品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
東洋紡不動産㈱ |
大阪市中央区 |
100 |
不動産 |
100.0 |
- |
当社から不動産の運営管理を受託し ている。 役員の兼任等……有 |
|
御幸毛織㈱ |
名古屋市西区 |
100 |
生活・環境他 |
100.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
東洋クロス㈱ |
大阪府泉南市 |
100 |
フィルム・機能マテリアル |
100.0 |
- |
当社よりフィルム加工を受託している。 役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO CHEMICALS(Thailand)Co., Ltd. |
Chonburi Thailand |
303,120 千THB |
フィルム・機能マテリアル |
93.7 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO (THAILAND) CO., LTD. |
Bangkok Thailand |
31,750 千THB |
フィルム・機能マテリアル他 |
100.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO DO BRASIL LTDA. |
Sao Paulo Brazil |
92,173 千R$ |
モビリティ他 |
- |
TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA. 100.0 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA. |
Sao Paulo Brazil |
24,661 千R$ |
不動産 |
100.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
|
|
直接所有 |
間接所有 |
|||||
|
INDUSTRIAS UNIDAS, S.A. |
San Salvador El Salvador |
6,653 千US$ |
生活・環境 |
92.6 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO TEXTILE (MALAYSIA) SDN. BHD. |
Perak Malaysia |
41,000 千MYR |
生活・環境 |
100.0 |
- |
当社へ繊維製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
PT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS*1 |
West Java Indonesia |
77,400 千US$ |
フィルム・機能マテリアル |
99.9 |
PT. TOYOBO INDONESIA 0.0 |
役員の兼任等……有 |
|
PT.TOYOBO TRIAS ECOSYAR |
East Java Indonesia |
15,200 千US$ |
フィルム・機能マテリアル |
60.0 |
- |
当社へフィルム製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIA |
West Java Indonesia |
102,904 百万IDR |
生活・環境 |
0.0 |
東洋紡せんい㈱ 99.9 |
役員の兼任等……有 |
|
PT. SHINKO TOYOBO GARMENT |
West Java Indonesia |
5,000 千US$ |
生活・環境 |
- |
東洋紡せんい㈱ 99.9 PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIA 0.0 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD. |
Bangkok Thailand |
100,000 千THB |
モビリティ |
100.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD. |
Samutprakarn Thailand |
1,000,000 千THB |
モビリティ |
75.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIALS AMERICA, INC. |
Alabama U.S.A. |
28,450 千US$ |
モビリティ |
100.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
Toyobo Automotive Textiles (CHANGSHU) Co., Ltd. |
Jiangsu China |
36,427 千RMB |
モビリティ |
70.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
Arabian Japanese Membrane Company,LLC |
Rabigh Saudi Arabia |
23,600 千SAR |
生活・環境 |
85.1 |
- |
当社から原糸・水処理膜を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
その他 27社 |
|
|
|
|
|
|
|
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
|
|
|
その他 5社 |
|
|
|
|
|
|
(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2.*1:特定子会社に該当します。
(1)連結会社の状況
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
フィルム・機能マテリアル |
|
[ |
|
モビリティ |
|
[ |
|
生活・環境 |
|
[ |
|
ライフサイエンス |
|
[ |
|
不動産 |
|
[ |
|
その他 |
|
[ |
|
全社(共通) |
|
[ |
|
合計 |
|
[ |
(注)従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
|
|
[ |
|
|
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
フィルム・機能マテリアル |
|
[ |
|
モビリティ |
|
[ |
|
生活・環境 |
|
[ |
|
ライフサイエンス |
|
[ |
|
不動産 |
|
[ |
|
その他 |
|
[ |
|
全社(共通) |
|
[ |
|
合計 |
|
[ |
(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
(3)労働組合の状況
当社グループ各社の労働組合は、主に日本労働組合総連合会(連合)に属する全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟(UAゼンセン)に加盟しています。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
|
当事業年度 |
||||
|
管理職に占める 女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%) (注)1 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、2 |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||
|
4.7 |
104.3 (注)3 |
62.1 |
64.1 |
45.2 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下「女性活躍推進法」といいます)の規定に基づき算出したものです。
2.男女の賃金格差について、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差および、製造拠点において割増賃金の支給対象となる夜勤等の女性従事者が少ないことによるものです。
3.全労働者における平均値です。雇用管理区分ごとの内訳は(総合職)117.5%,(一般職)83.3%であり、その他の雇用管理区分の社員(事業所社員、パートタイマー、契約社員およびシニア社員)における当事業年度の該当者はありません。なお100を超過しているのは、配偶者の出産と本人の育児休業取得との年度が異なることによるものです。
4.出向者の計算方法は女性活躍推進法に従っており、東洋紡STC㈱・㈱東洋紡システムクリエートへの出向者数を含んでいます。
② 連結子会社
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当事業年度 |
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名称 |
管理職に 占める 女性労働者の割合 (%) (注)1 |
男性労働者の 育児休業 取得率(%) (注)1 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、2 |
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全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
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日本エクスラン工業㈱ |
7.6 |
66.7 (注)3 |
67.6 |
81.5 |
60.8 |
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㈱ユウホウ |
4.5 |
- |
- |
- |
- |
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東洋紡エンジニアリング㈱ |
1.5 |
- |
- |
- |
- |
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御幸毛織㈱ |
5.0 |
- |
- |
- |
- |
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東洋クロス㈱ |
5.6 |
- |
71.2 |
74.5 |
59.3 |
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コスモ電子㈱ |
11.0 |
- |
- |
- |
- |
(注)1.女性活躍推進法の規定に基づき算出したものです。なお、女性活躍推進法および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表をしないものについては「-」と表示しています。
2.男女の賃金格差について、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差および、製造拠点において割増賃金の支給対象となる夜勤等の女性従事者が少ないことによるものです。
3.正社員における実績です。その他の雇用管理区分(契約社員およびパート)における当事業年度の該当者はありません。
文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)当社グループの企業理念
当社グループは、創業者である渋沢栄一が座右の銘の一つとしていた『順理則裕』を企業理念としています。『順理則裕』とは、「なすべきことをする、なすべからざることはしない。順理を貫くことで、世の中をゆたかにし、自らも成長する。」という会社の創業精神です。いわゆるCSV(Creating Shared Value:社会課題の解決に貢献するとともに、経済的価値の向上を図り、企業価値を高める)の考え方を、当社グループは創業当時から140年間受け継いできました。
2019年、当社グループは、あらためて渋沢栄一の創業精神に立ち戻り、時代の変化に対応しながら、社会への貢献を通じて成長軌道を描き続ける会社となるために、企業理念体系「TOYOBO PVVs」として再整理しました。
■企業理念体系「TOYOBO PVVs」
(2)サステナブル・ビジョン2030
企業理念体系「TOYOBO PVVs」に基づいて、2022年、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」を策定しました。2030年の事業環境変化・社会トレンドを想定し、「人」と「地球」に関する5つの社会課題を設定しました。さらに、それぞれの課題について、サステナビリティ目標を設定しました。当社のコア技術をベースにイノベーションを起こしながら、これらの目標を達成することにより、「安心してくらせる「ゆたか」な社会の実現と企業価値向上のスパイラルアップ」という当社グループのありたい姿を実現していきます。
■サステナブル・ビジョン2030
■社会課題に対するサステナビリティ目標
(3)マテリアリティ
当社グループは、ステークホルダーの要請・期待に応え、めざす姿「人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループ」に向かって、マテリアリティ(サステナブルな会社であるための重要課題)を特定しています。ステークホルダーにとっての影響度と当社グループにとっての影響度の2軸において、特に優先度の高い課題を明確にしています。
策定した「サステナブル・ビジョン2030」を踏まえて見直しを進め、化学物質を扱うメーカーとして、「品質」、「化学物質管理」は、基盤となる重要課題であると再認識し、「安全防災、コンプライアンス(品質を含む)、ガバナンス」から、「品質」を独立させ、「化学物質管理」を追加しました。
■マテリアリティ
(4)2025中期経営計画(2022~2025年度)
① 経営環境
2025中期経営計画のビジョンの検討にあたって、当社を取り巻く経営環境は、以下のように想定いたしました。
・ステークホルダー資本主義により企業のあり方が変わる
・脱炭素、循環型経済、EV化の進展
・技術進歩・実装の加速(DX、ライフサイエンスなど)
・国内市場漸減、資源価格の高止まり、調達リスクの高まり
・人々の意識・価値観・行動の変容
しかしながら、昨今の世界情勢は、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発する地政学的な緊迫、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化、気候変動による自然災害の激甚化・多発化など、地球と社会の持続可能性が一段と問われる変化が当初の想定を上回るスピードで起こっています。
このような変化の激しい経営環境の中で、当社グループは、社会のサステナビリティに貢献し、サステナブルな成長を実現する会社になるため、2025中期経営計画を実行していきます。
② 基本方針
2025中期経営計画(2022~2025年度)は、「サステナブル・ビジョン 2030」で掲げる目標達成に向けた通過点として、この4年間を「つくりかえる・仕込む4年」と位置づけています。「4つの施策」を経営方針とし「サステナブル・グロース」への変革を図ります。
■基本方針と4つの施策
③ 4つの施策
イ)施策1:安全・防災、品質の徹底
安全・防災については、現場総点検、防災総点検、老朽設備更新を含む安全・防災投資、安全防災研修の充実などを含む「安全・防災マスタープラン」を実行し、「ゼロ災」をめざします(サステナビリティ目標:全ての現場でゼロ災害達成)。また、品質については、品質保証研修の充実、PL/QAアセスメントの徹底、コンプライアンス教育の強化など、組織風土改革と品質文化づくりに注力し、ゆるぎない信頼の獲得をめざします。さらに、安全・防災、品質をはじめとするリスクの把握、回避・低減、適切な対応を可能とするため、リスクマップの作成、モニタリングシステムの拡充、グループ会社のガバナンス整備などを進め、グループ全体のリスクマネジメント体制を強化していきます。
ロ)施策2:事業ポートフォリオの組替え
「収益性」と「成長性」の2軸で各事業を「重点拡大事業」「安定収益事業」「要改善事業」「新規育成事業」に層別し、各々の位置づけに応じた事業運営を行います。「収益性」は営業利益を使用資本で除した使用資本利益率(ROCE)、「成長性」は年平均売上高成長率(CAGR)を指標としています。「収益性」は資本コストをベースにハードルレート6.5%、「成長性」は業界の年平均売上高成長率を参考にハードルレート4.5%を目安として設定しています。なお、当社グループ全体の資本効率性指標はROICとし、2025年度の目標を5.0%以上としていますが、各事業の層別においてはROCEを用いています。
フィルム事業およびライフサイエンス事業は、当社グループに優位性があり、市場の拡大が見込めるものとして「重点拡大事業」に位置づけ、中長期の成長拡大をめざして積極的な投資をしていきます。また、環境・機能材事業は、これまで安定収益事業に位置付けられていました。しかし、今後の事業環境を踏まえ、各商材のもつ成長機会および潜在力を再評価し、第三の柱とすべく、三菱商事との合弁会社を設立・運営することで、成長拡大に挑戦します。
「要改善事業」のエアバッグ用基布事業、医薬品製造受託事業、衣料繊維事業の3事業については、正常化に向けた対策を講じ、グループ全体の資産効率の向上に取り組み、2025中期経営計画期間中の黒字化をめざしています。
■事業ポートフォリオの組替え:事業層別の考え方
■事業ポートフォリオの組替え:3分野での積極拡大
ⅰ)フィルム事業
当社は他社に先駆け、すでに2010年にリサイクル樹脂の使用比率が60%で薄肉(18μm)のポリエステルフィルムを開発するなど、10年以上前からリサイクル・減容化(薄肉化)という環境に配慮した製品開発に取り組んできました。
現在、さらに省資源・循環型社会に貢献する製品を増やす取組みを進めています。以下の図はその取組みの一例です。
■フィルム事業の省資源・再資源化
気候変動、廃プラ問題がグローバルな課題とされる中、当社は、上記の取組みにより環境配慮製品へのシフトを加速し、「プラスチックとの共生社会」の実現をめざしていきます。サステナビリティ目標として、2030年度にグリーン化(バイオマス、リサイクル、減容化)比率60%を掲げ、2050年度には100%をめざします。
一方、デジタル社会に貢献する製品としては、液晶偏光子保護フィルム、セラミックコンデンサ用離型フィルムを中心に拡販していきます。
a.液晶偏光子保護フィルムは、液晶テレビに使われています。当社独自の技術を駆使した超複屈折ポリエステルフィルムです。50%超の面積シェア(当社推定)をさらに高めていく予定です。
b.セラミックコンデンサ用離型フィルムは、MLCCの製造工程に使われています。平滑性に優れることが当社の強みです。市場の成長に応じて、2024年には、ハイエンドのセラミックコンデンサ用離型フィルムを、原反からコーティングまで1工程で製造する、当社独自の設備を新設・稼働予定です。
2025年度のフィルム事業の売上高は、2021年度に対して36%増の1,900億円を目標としています。
ⅱ)ライフサイエンス事業
バイオ事業は、1948年、レーヨン繊維の原料であるパルプの廃液処理のため酵母培養研究を開始したところから始まりました。現在、高機能たんぱく質を作る技術を強みに、生化学診断用原料酵素、遺伝子検査用原料酵素、研究用試薬、診断薬、診断システムまで幅広く展開しています。ポストコロナに向けて、感染症ソリューションビジネスを拡大していきます。メディカル事業は、製膜技術に強みがあり、その強みを生かして、慢性血液浄化膜から、急性血液浄化膜の市場に拡大していきます。以下は、主要製品の拡大計画です。
■ライフサイエンス事業の拡大
2025年度のライフサイエンス事業の売上高は、2021年度に対して21%増の400億円を目標としています。
ⅲ)環境・機能材事業
当社は、三菱商事株式会社と機能素材の企画、開発、製造および販売を行う合弁会社として東洋紡エムシー株式会社を設立し、当社51%、三菱商事㈱49%の出資比率で、2023年4月に事業を開始しました。東洋紡エムシー㈱は、当社の技術力と、三菱商事㈱の総合力を融合し、グローバル市場でさらなる成長をめざします。特に、海水淡水化膜、VOC回収装置、浮体式洋上風力発電の係留ロープに使用可能な超高強力繊維などの「環境ソリューション」分野、自動車の軽量化に資するエンジニアリングプラスチック、5G・6Gの普及に貢献する接着剤・塗料原料などの「モビリティ・電子材料」分野での成長をめざします。
以下、環境・機能材事業の主要製品の拡大計画を示します。
■環境・機能材事業の拡大
当社と三菱商事㈱の強みを生かすことで、環境ソリューション分野やモビリティ・電子材料分野を中心に、環境対応やEVを始めとするCASEの進展といったメガトレンドを先取りしながら、先進的な素材をエンドユーザーのニーズに繋げるソリューション提供力を強化していきます。
2025年度の環境・機能材事業の売上高は、2021年度に対して40%増の1,450億円を目標としています。
ⅳ)要改善事業
事業ポートフォリオの組替えにおいて、要改善事業には、エアバッグ用基布事業、医薬品製造受託事業、衣料繊維事業の3事業が該当します。全ての事業において、2025年度までに、事業の正常化・黒字化をめざします。
a.エアバッグ用基布事業は、2023年にタイのエアバッグ用原糸の新工場において商業生産を開始する予定です。
b.医薬品製造受託事業は、FDAからのWarning Letterに対して、早期の解決をめざして対応しています。
c.衣料繊維事業は、2022年4月に、東洋紡せんい株式会社を発足し、グループ会社の統合・再編を進め、収益力・資産効率の向上に努めています。また、2024年3月末を目途に、富山事業所の3拠点を集約します。井波工場、入善工場を休止するとともに、庄川工場の織布生産を縮小します。庄川工場は、井波工場、入善工場からの紡績工程の移管・集約を受け、新たな生産・開発体制のもと、マレーシアの生産拠点も活用しながら、国内の紡績・織布・加工のテキスタイル生産を継続していきます。
ハ)施策3:未来への仕込み
ⅰ)研究開発
当社の事業を支えているのは、合成繊維の開発から蓄積された、重合・変性・加工の「高分子技術」、酵母培養によるパルプ廃液処理研究から発展した「バイオ・メディカル」、高分子技術をベースに水・空気の浄化や廃棄・リサイクルを可能とする「環境技術」、人を中心とする生活シーン、モビリティ空間のための「快適性設計」の4つのコア技術です。これらのコア技術を駆使して、現在に至るまで、液晶偏光子保護フィルム、セラミックコンデンサ用離型フィルム、超高強力繊維、VOC回収装置、海水淡水化膜、生化学診断用酵素、PCR検査用試薬、人工腎臓用中空糸膜など、高付加価値製品を上市してきました。
さらなる新事業領域への展開に向けて研究開発を進めており、早期の実用化をめざしています。以下は、現在、取り組んでいる主要テーマです。
■未来への仕込み例
研究開発は、新製品やサービスを生み出すための重要な投資であり、売上高研究開発費比率は3.6~3.8%を目安としており、売上高の増加に伴い研究開発費も増やしていく計画です。
ⅱ)デジタルトランスフォーメーション
ITの発展によって急速に社会のデジタル化が進んでいます。こうした中で当社グループは、バリューチェーン全体をカバーするITシステム基盤の再構築を進めるとともに、デジタル技術を活用したビジネススタイルへの変革、新たなソリューションの創出に取り組んでいます。それによって、業務の効率性向上だけでなく、社会やお客さまへの価値提供の強化も図っています。今後、2025年をマイルストーンとして定めたロードマップに従って、システム基盤の強化に加え、DX推進体制を整備・強化し、デジタルトランスフォーメーションを推進していきます。
ⅲ)カーボンニュートラル
当社グループは、カーボンニュートラルに向けて、2030年度は2013年度比GHG排出削減量46%、2050年度にはネットゼロをめざしています(Scope1,2)。さらには、当社グループバリューチェーン全体のGHG排出量に対して、当社が提供する海水淡水化膜、浸透圧発電などによるGHG削減貢献量が上回ることを目標としています。2022年12月には、当社グループの2030年度までのGHG排出量削減目標がSBTイニシアチブに認定されました。GHG排出量削減に向けて、策定したロードマップに従って、エネルギー転換、省エネ、再生可能エネルギーの導入などを着実に実行していきます。加えて、2022年4月より、インターナルカーボンプライシング(ICP)制度を導入しており、設備投資判断の基準の一つとして活用していくことで、低炭素・脱炭素設備、省エネ投資など、GHGの排出量削減に貢献する投資を加速しています。これらの活動はTCFDのフレームワークを活用して包括的に取り組んで参ります。
二)施策4:土台の再構築
土台の再構築として「人材育成・働き方改革・ダイバーシティ推進」「ガバナンス・コンプライアンス」「モノづくり現場力」「組織風土改革」「事業基盤の整備」を進め、サステナブル・グロースに必要な土台の強化を図ります。
「人材育成・働き方改革・ダイバーシティ推進」では、従業員一人ひとりが成長を感じ、誇りとやりがいを持って働くことができることをめざし、2022年7月に人事制度を大幅に刷新しました。①年功序列運用を脱却した昇格要件の見直し、②次世代経営人材の開発育成プログラムの開始、③高度な専門性を持つ人材を処遇するプロフェッショナル職の設定、④職能給・本人給の見直し、およびシニア社員制度の拡充を進めています。また、女性活躍をはじめとするダイバーシティの推進として、2025年度に、管理職に占める女性割合を5.0%以上とするよう取り組みます。さらに将来の女性管理職比率を高めていくため、グローバルコースの新卒採用の女性比率の目標を40%として採用を進めています。
「ガバナンス・コンプライアンス」においては、2022年6月、経営全般に関するスキルを持った社外取締役を1名増員し、取締役の50%が社外取締役という構成にしました。社外取締役比率を高め、当社経営に対する第三者の視点での意見を増やすことで、取締役会の実効性の向上を図っています。また、取締役会の諮問機関として、委員の過半数を社外取締役とする指名・報酬等諮問委員会(委員長は社外取締役)を設置し、取締役等の指名・報酬の決定に関し、透明性と客観性の確保を図っています。さらに、グループ管理総括部は担当部門およびスタッフ部門と連携し、グループ会社のリスクマネジメント体制の整備などを支援し、取締役会において、グループ会社のリスク管理に関する報告をしています。コンプライアンスについては、研修や勉強会を充実させ、コンプライアンスの徹底を図っています。また、サプライチェーンマネジメントにおいて、法令順守、公正な取引、環境配慮、人権尊重(児童労働・強制労働の禁止や、LGBTQを含むあらゆる属性の人々への差別の禁止を含む)などに対応する「CSR調達ガイドライン」を制定していますが、近年のグローバルな諸課題を踏まえ、2022年9月に改定しました。サプライチェーンを通じて、社会・環境面への配慮、公正・誠実な取引、人権を尊重した調達・物流を実現していきます。
「モノづくり現場力」では、技術者教育の整備および充実に取り組み、デジタル技術の活用(スマートファクトリーなど)、現場交流などにより、生産革新活動を全社に展開・推進していきます。
「事業基盤の整備」では、全社・事業所の拠点構想を検討し、リニューアル投資やレガシーシステムの更新などに取り組んでいます。
「組織風土改革」では、カエル推進部による企業理念体系「TOYOBO PVVs」の浸透活動を通じて、組織の垣根を越えて、気づきを改善・改革につなげる働きかけを続けています。また、「まじめな雑談」などによる対話の促進により心理的安全性の向上に努めています。
企業と従業員個人は対等な関係として、組織目標の達成と個人の成長のベクトルを一致させていく必要があります。エンゲージメントサーベイに基づく従業員の「働き方肯定度」の向上を図り、2030年に従業員エンゲージメントスコア70%を目標としています(サステナビリティ目標)。
④ 財務目標、および資本コストを意識した経営
2025中期経営計画(以下、「2025中計」といいます。)において、「売上高」「営業利益」「営業利益率」「EBITDA」「当期純利益」「自己資本利益率(ROE)」「投下資本利益率(ROIC)」「D/Eレシオ」「Net Debt/EBITDA倍率」を重要財務指標としています。持続的な成長に向けて、積極的な投資マインドを社内に形成するため、営業利益に減価償却費を加えた「EBITDA」を指標に加えるとともに、資本効率を重視した経営を推進する目的で、投下資本利益率(ROIC)を指標に加え、成長性と効率性の両側面から経営資源の最適な配分に努めます。
また、社債の発行体格付の維持向上等を通じて資金調達の安定性を確保する観点から、有利子負債と自己資本の比率(D/Eレシオ)を重視しています。2018~2021年度の中期経営計画では、D/Eレシオ1.0倍未満を目標とし、その目標を達成しました。2025中計では、将来の成長に向けた先行投資を、時機を逸することなく実施していくため、D/Eレシオの目標を1.2倍未満としています。併せて、キャッシュ・フローの創出力と有利子負債とのバランスを失することなくコントロールするため、Net Debt/EBITDA倍率の指標を加え、4倍台を目安にコントロールし、財務状態を安定的に管理していく方針です。
2022年5月の2025中計発表において、設備投資は4年間で総額2,400億円を計画し、そのうち成長投資を1,150億円としました。成長が期待される事業に積極的に投資をして収益力を高める計画としています。成長投資が営業キャッシュ・フローを超える投資となるものの、将来の成長には必要なことと判断しています。しかし、2025中計1年目の業績は、営業利益が約65%減の大幅減益となりました。その主原因は、原燃料価格高騰、MLCCの市況悪化などの外部環境によるところが大きく、2023年度は回復する見込みではありますが、今後、設備投資については、営業キャッシュ・フローの推移を見ながら、Net Debt/EBITDA倍率による管理を進め、投資の優先順位をつけて実施していく予定です。
当社は、資本コストを意識した経営を推進しており、2025中計の重要財務指標にROE、ROIC等を採用しています。現状、PBRが1.0倍を下回る状態にあることを重く受け止め、ROE、ROICをいかに高めるかが重要課題と認識しております。資産効率、収益性を高めることでROEを改善するとともに、「重点拡大事業」において成長への具体策を着実に実行し、ステークホルダーの皆さまの成長期待に応える成果を示し、PBRの向上を図ってまいります。
■財務目標
⑤ 株主還元方針
株主への利益還元は最重要事項の1つであるとの認識のもと、安定的な配当の継続を基本としつつ、持続性のある利益水準、将来投資のための内部留保、財務体質の改善などを勘案した上で、今回の中期経営計画の対象期間においては、総還元性向 30%を目安として、自己株式の取得も選択肢に含めた株主還元策を講じてまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主なリスクは以下のとおりです。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。
なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、グループ全体のリスクを一元的に管理する「リスクマネジメント委員会」を2021年に設置しました。本委員会では、リスクマネジメント活動(特定・分析・評価・対応)を統括する他、グループ全体のリスク管理に関する方針を策定し、PDCAサイクルを回すことにより、実効的かつ持続的な組織・仕組みの構築と運用及び、リスク管理体制の強化に努めています。
当社グループでは、事業を通じて社会課題の解決に貢献し、従業員が誇りとやりがいをもって働き続けられる会社、持続的に成長できるサステナブルな会社をめざし、2025中期経営計画を策定しています。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、2025中期経営計画では2025年度を最終年度とし、当社グループが特に重視する経営指標の目標を示しています。これらの目標については、策定時に当社グループが入手可能な情報に基づいて策定したものですが、ロシア・ウクライナ情勢を始めとする地政学リスクの影響については不確定要素が多く、原燃料価格の高騰、急激な為替相場の変動など事業環境の不透明な状況が続くことが見込まれます。
加えて、以下の(1)から(16)のリスクもしくは以下に記載したリスク以外のリスクが顕在化し直接的または間接的に影響を受けるなど外部環境が変化した場合、種々の対策を講じているものの、それらの対策が有効に機能しない場合や想定以上の事態が生じた場合などには、2025中期経営計画で定めた目標が達成できない可能性があるとともに、当社グループの経営成績および財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<既発生もしくは発生の蓋然性の高いリスク>
(1)災害・事故・感染症の発生
当社グループは、国内外の各地で生産活動ほかの企業活動を行っており、事故防止のため、それぞれの工場ほか各事業所で老朽設備の更新や設備管理の充実をはかるとともに、新型コロナウイルス感染症予防措置を継続し、事故を想定した訓練やオペレータ教育を推進するなど、可能な限り災害・事故・感染症の発生を未然に防ぐように努めています。しかしながら、それらの工場ほかで大規模な地震、風水害、雪害などの自然災害や火災等の事故および新型コロナウイルスをはじめとする新たな感染症の世界的な流行、原子力発電所の事故等が発生した場合、あるいは取引先において同様の災害等が発生した場合など、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2020年9月の当社犬山工場における火災事故を踏まえ、2022年4月より「私たちは『安全最優先』を徹底します。―労働安全、環境安全、製品安全、設備安全―」を当社グループの安全宣言としました。安全と保安防災に関する取組みを着実に進めるため、社長直轄の組織として「安全防災本部」を設置し、同組織が中心となって安全・保安防災のPDCAサイクルにより継続的な取組みを実施しています。また、第三者の視点を入れた防災管理プロジェクトとして、東洋紡7拠点、国内グループ会社22拠点の計29製造拠点に対して火災・爆発リスクの見える化を実施し、リスク低減をはかりました。この活動を定期的に実施することにより、リスク管理を強化していきます。「事業部門」「管理部門」「監査部門」が、それぞれの責任を踏まえたリスク低減活動を行う「スリーラインディフェンス」の考え方に基づいた体制を構築し、安全・保安防災リスクの低減に努めています。事業部門では、SMSやEMSに基づく防災総点検、現場総点検を実施、管理部門では、工場、管理プロジェクトでリスクを抽出し、「リスクマップ」に反映します。リスクマネジメント委員会では、リスクマップに基づき、安全防災本部とともに全社レベルでリスク低減を推進し、取締役会などにリスク低減のための各種施策を提言します。
また、当社グループは、2024年11月の稼働開始を目指して、遺伝子検査に用いられるPCR検査試薬および酵素や抗体などの遺伝子診断薬原料を製造する設備の建設を行っています。これにより、新型コロナウイルスをはじめとする感染症に向け需要が高まるPCR検査試薬や遺伝子診断薬用原料の生産能力を増強し、将来、発生する可能性のある感染症向け検査薬や原料の開発・生産体制の一層の強化を図ります。
(2)政治・経済情勢の悪化
当社グループは、フィルム・機能マテリアル、モビリティ、生活・環境、ライフサイエンスなどの各種製品を、国内外の各地で生産し、国内外の様々な市場で販売しています。インフレ圧力に対する各国金融政策の見通しやロシア・ウクライナ情勢は依然として先行きが不透明であり、当社グループおよび仕入先の生産拠点や主要市場等において、深刻な政治的混乱や景気後退などが生じた場合には、当社グループの生産や販売が縮小する可能性があります。また、それらの事象による影響が長期にわたって続くことが予想される場合には、固定資産の減損損失の計上や繰延税金資産の取崩が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度におけるロシア、ウクライナにおける取引金額は僅少で、直接的な影響は軽微です。
販売及び委託加工に際しては、当社グループは与信取引を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻などによる与信リスクを負っています。当社グループでは、売上債権等の貸倒れによる損失に備えるため、与信管理規程のもと、取引先別の信用度に見合う取引限度額を設定し管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を決算期ごとに把握することに努めております。また、過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上することにより、与信リスクの低減を図っています。しかしながら、景気後退などにより重要な取引先が破綻した場合には、貸倒引当金を大幅に超える貸倒損失が発生するなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)第三者認証登録内容における不適切行為等
当社は、米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories(以下「UL」といいます)によって認証を受けているエンジニアリングプラスチック製品の一部の品番について、認証に関する確認試験時に、顧客に販売している製品と異なる組成のサンプルを提出していたことや、UL認証を取得している製品を製造する登録を受けていない工場で製造を行っていること等(以下「本件不適切行為」といいます)を確認しました。本件不適切行為についてULに報告等を行った結果、2020年10月28日付でUL認証を取り消された1製品に加えて、3製品について2021年2月3日付にてUL認証登録を取り消され、他の3製品の一部品番(以下、本件不適切行為のあった製品を「本件不適合製品」と総称します)について当社よりUL認証登録の取消しを申し入れた結果、2021年3月26日付にて取り消されました。これまで本件不適合製品を使用した最終製品に関して事故等の報告は受けていません。現在、UL再認証はお客さまと相談させて頂きながら順次再取得を進めています。
また、本件に関連し、ISO(国際標準化機構)の登録認証機関であるロイドレジスタークオリティアシュアランスリミテッドによる特別審査を受けた結果、2021年1月28日付で、当社が取得しているISO9001認証のうち、本件不適合製品を担当する部門に関わる認証範囲について認証を取り消されました。現在、ISO9001再認証に向けて取組みを進めています。
当社は、度重なる不適切な事案を重く受け止め、既に実施した第三者による調査等も踏まえて、実効性のある再発防止策を策定し、確実に実施してきました。再発防止策の一つとして、2022年3月17日付「品質に関する不適切な事案の類似案件調査に関するご報告」にて公表したとおり、2021年2月から同年3月にかけて無記名式で、2021年7月から2022年1月にかけては記名式で品質に関する不適切な事案の有無を調査する目的のアンケートを国内外の当社グループ役員、社員(契約社員や派遣社員を含む)を対象に実施し、品質に関する重大な不適切事案は確認されませんでした。引き続き、適切な品質管理体制の再構築やガバナンスの向上に取り組むことにより、信頼の回復に全力で努めます。
(4)訴訟等
当社グループは、当連結会計年度において重要な影響を及ぼす訴訟は提起されていませんが、一部の製品において特許権の抵触の疑いがあるとして通知を受け、当社特許権とのクロスライセンスを含めたライセンスについての協議を進めています。
その他にも、当社グループは国内外の各地で生産活動ほかの企業活動を行っており、その過程において、製造物責任、環境、労務、知的財産等に関し、当社グループに対し訴訟を提起される可能性があります。重要な訴訟を提起された場合には、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<中長期的なリスク>
(5)原材料の購入
当社グループの、フィルム・機能マテリアル、モビリティ、生活・環境、ライフサイエンスなどの各種製品は、石油化学製品であるポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン樹脂などが主要な原材料です。「(1)災害・事故・感染症の発生」および「(2)政治・経済情勢の悪化」にて記載した、自然災害、事故、感染症や、経営破綻、事業撤退、縮小および深刻なサプライチェーンの混乱などが取引先において発生した場合、必要量の原材料が確保できなくなる可能性があります。また、原油価格や当該原材料等の急激な需給バランスの変動などにより、購入価格が高騰し、当社グループの生産、販売へ影響を及ぼす可能性があります。
これらに対し、当社グループでは、販売価格への転嫁や製造コストの低減に努めているほか、適正な取引方針を確立し、仕入先の分散による複数社購買や持続可能な社会の発展を支える責任ある調達・物流を行っています。法令遵守、公正な取引、人権尊重、環境配慮など、サプライチェーンの中でSDGsを達成していくために、「CSR調達ガイドライン」に基づく調達・物流の実現を目指しています。また、植物由来原料やリサイクル原料の使用を進めるグリーン化の取組みを行っています。
(6)製品の欠陥等
当社グループは、製品の欠陥等の発生リスクを未然に防止するため、所定の品質管理規程に基づいて、フィルム、環境・機能材、ライフサイエンス、機能繊維などの各種製品を生産しています。しかしながら、全ての製品に欠陥がなく、将来的に不具合が発生しないという保証はありません。特に、エアバッグ用基布などの自動車の安全に係わる製品や医薬品製造受託事業などにおいて何らかの原因により製品の安全性や品質に懸念が生じた場合には、お客様の生命にかかわるとともに、製品回収等により、お客様ならびに関係先に対する補償につながるリスクがあります。当社グループは、製造物責任賠償保険に加入しているものの、最終的に負担する損害額は保険によって十分カバーされないリスクがあります。このため、重大な製品の欠陥などが発生した場合には、多額の損害賠償の支払いや当社グループの信用失墜が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、PL(Product Liability:製造物責任)およびQA(Quality Assurance:品質保証)を統括する品質保証本部会を設けています。品質保証本部会は品質を統括する役員、各事業本部を担当する品質保証総括部長と品質保証統括部員で構成され、毎月開催しています。また、各事業本部の部長クラスを推進委員としたPL/QA推進委員会を年6回計画しており、2022年度も計6回開催しました。
また、事業推進から独立した品質保証本部および他部門の品質保証担当者によるPL/QAアセスメントを実施し、各部門、グループ会社のPS(Product Safety:製品安全)活動を客観的に確認し、改善の機会としています。さらに、PSとPLのリスク度合いを判定する基準を設け、この基準に基づき、製品開発から販売までの各段階で審査を行い、リスクに事前に対応することで、お客さま等に掛かるリスクの低減に努めています。
(7)人材の確保
当社グループでは、人材を最も重要な経営の源と考えています。多様な個性や意見を持つ従業員一人ひとりの成長をサポートし、社内で活躍・キャリアアップできる環境を整えることで、グループ全体の存続・発展が可能になると考えています。一方、少子高齢化に伴う労働力人口の減少や雇用情勢の変化などで、高度な専門性を有した人材や将来の幹部になりうるリーダーシップを兼ね備えた人材を確保、育成できない場合は、組織の競争力が低下し、事業活動が停滞するなどの可能性があります。
当社グループでは、成長戦略実現への寄与を目指し、次世代経営人材の育成に力を入れています。併せて、人材の多様性を活かすことを主眼に、キャリア採用者の教育や女性活躍推進活動にも積極的に取り組んでいます。
なお、当社グループの人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。
(8)気候変動
地球温暖化に伴う気候変動の影響が、台風や集中豪雨といった自然災害の増加や亜熱帯化による自然生態系の変化といった形で顕在化し、社会にも多大な影響を及ぼしつつあります(物理リスク)。一方、移行リスクとして、脱炭素社会への移行に伴う社会変化が、温室効果ガス排出に対する規制強化や炭素税導入などにより、原材料価格の上昇や化石燃料の使用が難しくなることなどが想定されます。当社グループは2020年1月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosure)提言に賛同し、同提言にのっとった取組みと開示を進めています。また、TCFD提言に沿い、パリ協定に基づく気候変動シナリオを前提とした将来リスクと事業機会を分析・整理しました。それらリスクと機会の影響と財務インパクトを特定した上で、対応策とそれに基づく指標・目標を設定し、経営戦略の強靭性(レジリエンス)向上を図ります。なお、当該リスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。
(9)環境負荷
近年、水質汚濁、大気汚染、土壌汚染や化学物質管理に関する法令や規制が強化されつつあり、国内では2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が制定されました。
プラスチックは現代社会に不可欠な素材である一方、廃棄物の問題や天然資源の枯渇などの観点から課題があり、プラスチック資源循環を促進する重要性が高まっています。ポリマー(プラスチック)を基幹素材として幅広く事業展開する当社グループにとって、プラスチックに係る問題は重要な課題と認識しています。今後、プラスチックに関する規制がさらに強化されることで、対応コストの上昇や、プラスチック製品の需要減退による当社グループの売上減少など、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、持続可能な形で資源を利用する循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に向け、環境負荷を低減する製品・技術を積極的に展開してきました。プラスチック製品においては、当社グループが提供する素材を「持続可能」なものにするため、バイオマス(植物由来)原料やリサイクル原料の使用比率を高めるとともに、高い機能性を保持するバイオマスプラスチックの実用化に取り組んでいます。
また、当社グループはさまざまな企業や団体と協力し、循環型経済の時代にふさわしいプラスチックバリューチェーンの構築に貢献するため、各種イニシアチブに積極的に参画しています。2021年12月にサントリーグループとAnellotech社の共同開発で発表された「植物由来原料を100%使用したペットボトルの試作品」の開発に、当社のコア技術の一つである重合技術が大きく貢献しました。また、㈱アールプラスジャパンに参画し、使用済みプラスチックを粗原料に戻し、高品質な再生プラスチックを生産するためのケミカルリサイクル技術開発を積極的に推進しています。その他、日本バイオプラスチック協会や、海洋プラスチックごみの削減に向けて日本で2019年に設立されたCLOMA(Clean Ocean Material Alliance)などにも参画しています。
(10)情報セキュリティ
当社グループは、事業の遂行に関連して顧客情報や機密情報など多くの重要情報を管理しています。これらの情報資産について様々なセキュリティ対策を講じていますが、自然災害等による通信障害、システムへの不正アクセスやサイバー攻撃を受けた場合、従業員の過誤など、システムの障害に伴う事業活動の停止、顧客情報や機密情報等の漏洩、詐欺被害などにより、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「情報セキュリティポリシー」を定め、情報セキュリティに関する各種規程を整備し、全情報資産の適切な運用・管理・活用に努めています。
また、代表取締役社長が任命した最高情報セキュリティ責任者(CISO)をリーダーとした情報セキュリティ部会(TOYOBO-CSIRT)を設置し、技術的対策の継続的な改善のほか、従業員教育による意識レベル向上、セキュリティ人材の育成を進めるとともに、事故対応体制の強化に取り組んでいます。
(11)法規制およびコンプライアンス
当社グループは、事業を展開する各国において、製品の製造、品質、安全、環境、競争、輸出入、情報、労働、会計などに関する様々な法令等による規制を受けています。たとえば、主要な事業所で、環境関連の法規制強化や取水制限などが行われる場合、あるいは、現在使用している化学物質が使用禁止になる場合や使用濃度規制が行われる場合には、生産活動ほかの事業活動が大幅に制限され、あるいは、同規制を遵守するために、多額の設備投資や租税ほかの費用負担を余儀なくされる可能性があります。海外の主要市場国において、アンチダンピング法などの規制により、関税引き上げ、数量制限などの輸入規制が課せられた場合には、輸出取引が制約を受け、当社グループの売上減少が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、これらの規制に対し、当社グループおよび取引先において、不遵守や違法行為が発生した場合には、当社グループの信用失墜や行政処分など多額の損害が生じる可能性があります。
また、当社グループでは、コンプライアンス活動の核として企業理念である「順理則裕」を掲げ、コンプライアンスマニュアルの推進に取り組んでいますが、国内外の法令等に抵触するなどのコンプライアンス違反が発生した場合には、当社グループの信用低下や行政処分、損害賠償責任が課されることなどにより、多額の損害が生じるおそれがあります。
当社グループでは、コンプライアンスを推進するため、具体的に様々な取組みを実施しています。例えば、「東洋紡グループ企業行動憲章」および行動規範である「東洋紡グループ社員行動基準」の解説や違反事例等をまとめたコンプライアンスマニュアルを、当社を含むグループ従業員に配付するとともに、職場にて読合わせを実施しルールの徹底に努めています。また、国内外グループ会社の管理者層を対象としたコンプライアンス勉強会を実施するとともに、法令違反等のトピックを掲載したケーススタディを毎月発行するなどコンプライアンス意識の向上を図っています。コンプライアンス徹底月間には、コンプライアンスアンケートを実施し、遵守状況や推進活動に関する課題の把握に努めるとともに、改善に向けた対応に取り組んでいます。
(12)海外での事業活動
当社グループは、米国をはじめ、欧州、中国、東南アジア、中南米などグローバルに事業を展開しています。そのため、世界経済全体の動向に加え、各国での予期しない法令、規制や政策等の変更、またはテロ、戦争、政変、疫病やその他の要因による社会的混乱などが生じた場合は、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、これらリスクに対し、グループ各社での情報収集や外部コンサルタントからの情報等を通じて早期に認識し、顕在化する前に具体的かつ適切な対処ができるよう、国ごとに「危機管理マニュアル」を策定し、当期には海外での有事に対しての退避マニュアルを充実させるなど、海外リスクマネジメント体制の整備に努めています。
また、当社グループでは、各国の税法に準拠し、適正に納税を行っており、適用される各国の移転価格税制などの国際税務リスクについても細心の注意を払っています。しかしながら、税務当局との見解の相違により、結果として追加課税が発生する可能性があります。
<財務リスク>
(13)為替レートの大幅変動
当社は、海外から原材料の一部を輸入し、国内で生産した製品の一部を海外へ輸出しています。製品輸出高と原材料輸入高の差は大きくないため、中期的に見ると為替変動による業績に与える影響額は大きくないものと考えています。しかし、短期的に著しい変動があった場合は、製造リードタイムが比較的長い製品などは業績に対して影響を与える可能性があります。このようなリスクに対して、先物為替予約などによりリスクを最小限にするよう努めていますが、完全にリスクが回避できるわけではありません。
また、海外の連結子会社や持分法適用会社の経営成績は、連結財務諸表作成において円換算されるため、換算時の為替レートにより連結財務諸表に影響を及ぼします。加えて、円高が進行した場合、在外子会社等の換算差額を通じて自己資本が減少するなど、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14)金利の大幅上昇
当社グループは、事業資金を主に金融機関からの借入や社債の発行などにより調達しています。これらの有利子負債のうち、金利変動リスクに晒されている借入金の一部は、支払金利の変動リスクを回避するために、金利スワップを主としたデリバティブ取引を利用しています。また、当社グループは「有利子負債と純資産(非支配株主持分を除く)の比率(D/Eレシオ)」および「純有利子負債のEBITDA(営業利益と減価償却費の和)に対する倍率(Net Debt/EBITDA倍率)」を重視しています。当連結会計年度末ではD/Eレシオは1.21倍、Net Debt/EBITDA倍率は5.80倍となりました。
(15)株価の大幅下落
当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価変動リスクを負っています。株価が大幅に下落した場合には、その他有価証券評価差額金の減少や売却時に損失が発生する可能性があります。また、当社の企業年金においては、年金資産の一部を市場性のある株式により運用しており、株価の下落は年金資産を減少させるリスクがあります。当社は、純投資目的以外の目的である投資株式について、将来の事業戦略や事業上の関係などを踏まえ、当社の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に資するかどうかを毎年、取締役会で個別に検証を行い、株式保有継続の可否判断を行っています。当連結会計年度において、当社および当社の子会社は、保有する投資有価証券の一部を売却し、29億円の売却益を計上しました。
(16)固定資産の減損
当社グループは、工場用土地、建物、製造設備など事業用固定資産を保有し、生産・販売活動を行っています。これらの製造設備で生産される製品は市場や技術開発等の環境変化の影響を受け、収益状況が大きく低下する可能性があります。また、土地の時価下落等により保有資産の評価額が著しく低下するリスクもあります。収益性が低下した場合や保有資産価値が大幅に低下した場合、当該資産について減損損失の計上が求められるなど、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度において、不織布マテリアル事業およびエンジニアリングプラスチック事業について82億円の減損損失を計上しました。また、当社および一部の子会社が保有する固定資産のうち、休止予定資産や事業用資産について減損損失16億円を計上したことから、当連結会計年度において合計98億円の減損損失を計上しました。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下、「当年度」といいます。)における当社グループを取り巻く事業環境は、ウクライナ情勢などの影響により原燃料価格が高騰し、欧米の金融引締め政策や中国のゼロコロナ政策(ロックダウン)も加わり、世界経済は減速しました。国内においては、年度後半以降、コロナ禍からの経済正常化がみられるものの、通年では原燃料価格の高騰や半導体などの原材料供給不足による自動車生産の回復遅れもあり、緩やかな景気回復にとどまりました。
こうした事業環境のもと、世界的な電気自動車化(EV化)に伴う、リチウムイオン電池セパレータ製造工程で使われるVOC(有機溶剤)回収装置の販売が堅調に推移しました。加えて、診断薬用および遺伝子検査試薬用の原料酵素が海外向けの販売を伸ばしました。一方、フィルム事業や不織布マテリアル事業などでは、製品価格改定を進めたものの、原燃料価格高騰の影響をカバーするには至らず、収益性の面で苦戦しました。また、フィルム事業では、セラミックコンデンサ用離型フィルムなどの一時的な需要減退を受けて、販売が減少しました。
財務面では、犬山工場の火災事故に係る受取保険金56億円、投資有価証券の一部売却による投資有価証券売却益29億円を特別利益に計上しました。一方、不織布マテリアル事業、エンジニアリングプラスチック事業などの事業用資産や休止予定資産に関して、減損損失98億円を特別損失として計上しました。
以上の結果、当年度の売上高は3,999億円と前年度比6.4%の増収、営業利益は101億円と前年度比64.6%の減益、経常利益は66億円と前年度比71.5%の減益、親会社株主に帰属する当期純損失は7億円(前年度は親会社株主に帰属する当期純利益129億円)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりです。
(フィルム・機能マテリアル)
当セグメントは、製品価格改定を進めましたが、原燃料価格高騰と需要減退の影響が大きく、減収減益となりました。
フィルム事業では、包装用フィルムは、原燃料価格高騰に対し製品価格の改定が追いつかず、さらに、年度後半には荷動きが鈍化しました。工業用フィルムは、原燃料価格高騰に加えて、セラミックコンデンサ用離型フィルムなどの需要減退の影響を受けました。
機能マテリアル事業では、工業用接着剤“バイロン”は、中国のゼロコロナ政策の影響を受けて、販売が減少しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比3億円(0.2%)減の1,700億円、営業利益は同153億円(76.7%)減の46億円となりました。
(モビリティ)
当セグメントは、製品価格改定を進めましたが、原燃料価格高騰の影響が大きく、増収ながら営業損失が拡大しました。
エンジニアリングプラスチックは、国内では、原燃料価格高騰に対し製品価格の改定が追いつきませんでした。海外では、製品価格改定を進めましたが、原料価格・物流費の高騰、海外での加工費増加の影響を受けました。
エアバッグ用基布は、製品価格の改定を進めましたが、原糸などの原料購入価格の上昇により、収益性の改善に至りませんでした。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比46億円(10.3%)増の493億円、営業損失は45億円(前年同期は営業損失18億円)となりました。
(生活・環境)
当セグメントは、VOC回収装置、高機能ファイバーの販売が堅調に推移したものの、不織布マテリアル事業における原燃料価格高騰の影響が大きく、増収減益となりました。
環境ソリューション事業では、世界的なEV化に伴うリチウムイオン電池の需要拡大を受けて、リチウムイオン電池セパレータ製造工程で使用されるVOC回収装置、および交換エレメントの販売が堅調に推移しました。
不織布マテリアル事業では、原燃料価格高騰に対する製品価格改定が追いつきませんでした。
高機能ファイバー事業では、“ザイロン”は建築補強用途、自転車タイヤ用途、“イザナス”は釣糸用途を中心に販売が堅調に推移しました 。
衣料繊維事業では、円安の影響を受け、海外仕入れコストが上昇しましたが、中東向け特化生地は、輸出採算が好転しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比156億円(13.6%)増の1,299億円、営業利益は同5億円(13.2%)減の30億円となりました。
(ライフサイエンス)
当セグメントは、人工腎臓用中空糸膜は原燃料価格高騰の影響を受けましたが、海外向けの原料酵素が堅調に推移し、増収増益となりました。
バイオ事業では、第4四半期に新型コロナウイルス感染症の感染者数が大幅に減少したことで、PCR検査用試薬の販売が減少しました。一方、診断薬用および遺伝子検査試薬用の原料酵素は、海外向けの販売が堅調に推移しました。
医薬品製造受託事業は、FDA対応の費用が嵩みましたが、市販製剤の生産・出荷を順次再開したことで販売が回復しました。
メディカル事業では、人工腎臓用中空糸膜の販売は堅調に推移しましたが、原燃料価格高騰の影響を受けました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比31億円(8.9%)増の381億円となり、営業利益は同6億円(6.4%)増の92億円となりました。
(不動産、その他)
当セグメントでは、不動産、エンジニアリング、情報処理サービス、物流サービス等のインフラ事業は、それぞれ概ね計画どおりに推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比12億円(10.5%)増の126億円、営業利益は同0億円(1.4%)減の22億円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度比93億円収入が減少し、78億円の収入となりました。主な内容は、減価償却費191億円による資金の増加および運転資本の増加による資金の減少177億円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度比114億円支出が増加し、360億円の支出となりました。主な内容は、有形及び無形固定資産の取得による支出392億円および投資有価証券の売却による収入37億円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、613億円の収入となりました(前年度は17億円の支出)。主な内容は、短期借入金の増加による収入306億円、非支配株主からの払込みによる収入300億円、長期借入れによる収入231億円、社債の発行による収入200億円および長期借入金の返済による支出370億円です。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前年度末比338億円増の602億円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
フィルム・機能マテリアル |
176,880 |
0.1 |
|
モビリティ |
51,232 |
8.3 |
|
生活・環境 |
138,082 |
17.1 |
|
ライフサイエンス |
41,666 |
10.8 |
|
不動産 |
- |
- |
|
その他(うち製造) |
22,913 |
△0.6 |
|
合計 |
430,774 |
7.0 |
(注)1.金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2.外注生産を含んでいます。
3.不動産の生産実績はありません。
(ロ)受注実績
当社グループの製品は一部の受注生産を除き見込生産を行っています。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
フィルム・機能マテリアル |
170,028 |
△0.2 |
|
モビリティ |
49,320 |
10.3 |
|
生活・環境 |
129,872 |
13.6 |
|
ライフサイエンス |
38,134 |
8.9 |
|
不動産 |
4,053 |
2.4 |
|
その他 |
8,514 |
14.8 |
|
合計 |
399,921 |
6.4 |
(注)1.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上となる販売先はありません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前年度末比711億円(13.7%)増の5,889億円となりました。これは主として現金及び預金や棚卸資産が増加したことによります。
当連結会計年度末の負債は、前年度末比469億円(14.6%)増の3,675億円となりました。これは主として社債や借入金が増加したことによります。
当連結会計年度末の純資産は、主として三菱商事株式会社から東洋紡エムシー株式会社に対する第三者割当増資に係る新株式申込証拠金の払込みにより非支配株主持分が増加したことから、前年度末比243億円(12.3%)増の2,214億円となりました。
また、財政状態に関する各種指標(連結ベース)は次のとおりです。
|
回次 |
|
第161期 |
第162期 |
第163期 |
第164期 |
第165期 |
|
決算年月 |
|
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
自己資本比率 |
(%) |
38.3 |
36.4 |
37.8 |
37.6 |
32.2 |
|
時価ベースの自己資本比率 |
(%) |
27.2 |
20.8 |
25.8 |
18.8 |
15.6 |
|
自己資本当期純利益率 |
(%) |
△0.3 |
7.8 |
2.3 |
6.8 |
△0.3 |
|
キャッシュ・フロー対 有利子負債比率 |
(年) |
21.0 |
4.0 |
5.3 |
11.2 |
29.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
(倍) |
6.0 |
32.2 |
28.0 |
14.0 |
5.9 |
|
有利子負債自己資本比率 (D/Eレシオ) |
(倍) |
0.93 |
0.98 |
1.01 |
0.98 |
1.21 |
自己資本比率:非支配株主持分を含まない期末純資産/期末総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額[期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数]/期末総資産
自己資本当期純利益率:親会社株主に帰属する当期純利益/非支配株主持分を含まない期末純資産の期首・期末平均
キャッシュ・フロー対有利子負債 比率 :期末有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/(連結キャッシュ・フロー計算書)利息の支払額
有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ):期末有利子負債/非支配株主持分を含まない期末純資産
当社グループは、財務の健全性の指標として特に有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)を重視しています。当連結会計年度末のD/Eレシオは1.21倍となりました。
(ロ)経営成績の分析
2025中期経営計画の二年目にあたる当連結会計年度は、期初において売上高4,100億円、営業利益240億円を計画し事業活動を進めましたが、原燃料価格高騰や工業用フィルムの需要回復遅れ等により売上高、営業利益ともに計画に対し未達となりました。
売上高については、原燃料価格高騰に対して価格改定を進めましたが、セラミックコンデンサ用離型フィルムの在庫調整局面の長期化などにより期初の計画には届きませんでした。
営業利益については、為替影響も含む原燃料価格高騰に価格改定が追いつきませんでした。また、品質、安全防災、研究開発などの基盤整備強化に伴う人件費の増加、コロナ禍からの経済活動再開に伴う営業活動費用の増加、さらに医薬品製造受託事業におけるFDA対応費用が嵩んだことなどもあり、期初の計画を大きく下回りました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、期初において130億円を計画しましたが、当連結会計年度の実績は、親会社株主に帰属する当期純損失7億円となりました。これは、犬山工場の火災事故に係る受取保険金56億円、資産の効率化および財務体質の健全化を目的として当社および当社の子会社が保有する投資有価証券や固定資産の売却を進め、投資有価証券売却益29億円、固定資産売却益12億円を特別利益に計上したものの、営業利益が当初計画を下回ったことに加え、当社の不織布マテリアル事業およびエンジニアリングプラスチック事業の事業用資産等で減損損失98億円を特別損失に計上するなど合計157億円の特別損失を計上したことによります。この結果、「自己資本当期純利益率(ROE)」は△0.3%となりました。
(単位:億円)
|
|
2022年度 (計画(*)) |
2022年度 (実績) |
増 減 (実績-計画) |
|
売上高 |
4,100 |
3,999 |
△101 |
|
営業利益 |
240 |
101 |
△139 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
130 |
△7 |
△137 |
(*) 期初において計画した計画値
当社グループは足元の業績悪化を受け、「稼ぐ力を取り戻す」ために以下のアクションプランを実行していきます。
|
フィルム・機能マテリアル |
・包装用フィルム:一層の価格改定によるマージンの改善、新ライン・新製品の本格立上げ ・セラミックコンデンサ用離型フィルム:市況回復に合わせ、顧客の増産体制に対応、新ラインの建設 ・液晶偏光子保護フィルム:顧客の増産体制に対応、価格改定 ・工業用接着剤:一層の価格改定と数量回復、エレクトロニクス向けの新製品開発 |
|
モビリティ |
・エンジニアリングプラスチック:品質保証体制の確立、一層の価格改定と数量回復 ・エアバッグ:収益改善のために一層の価格改定、新原糸工場(タイ)の商業生産の開始 |
|
生活・環境 |
・環境ソリューション:LiBs向けVOC回収装置の海外加速、FO・BC膜の新用途立上げ ・衣料繊維:3工場の集約と海外拠点一体での事業運営による収益回復 |
|
ライフサイエンス |
・バイオ:PCR検査試薬は売上減少も海外向け原料酵素の拡販、リニューアル増産投資 ・メディカル:人工腎臓用中空糸膜は需要増への対応と一貫生産工場建設、急性血液浄化市場、抗体医薬製造プロセス市場への上市・新商品投入 ・医薬品製造受託:FDAのWarning Letter対応・GMP体制、販売回復と収益改善 |
(ハ)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりですが、特に、セラミックコンデンサ用離型フィルムの市況回復時期を注視しています。また、原燃料価格は2022年度に比べ2023年度は下落するものの高水準で推移すると予想するとともに、欧米はインフレ圧力の高まりを受けた金融引締め政策により、景気は減速することが懸念されます。そのため、原燃料などの価格動向や為替変動についても、引き続き注視していきます。
(ニ)当社グループの資本の財源および資金の流動性について
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりです。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
71,595 |
71,595 |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
78,571 |
29,472 |
16,438 |
22,162 |
10,499 |
|
リース債務 |
2,809 |
766 |
1,035 |
417 |
590 |
|
預り金 |
1,430 |
1,430 |
- |
- |
- |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めています。
当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が保証期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2023年3月31日現在の債務保証額は、6,889百万円です。
c.財務政策
当社グループは、2025中期経営計画(2022~2025年度)の目標を達成すべく、安全・防災・環境対応を最優先としつつ、同時に成長事業への積極投資を行っていきます。必要資金に関しては、内部資金または外部調達により資金を調達し、外部調達は、直接金融・間接金融を活用し、D/Eレシオは1.2倍未満、Net Debt/EBITDA倍率は4倍台を目安として管理していきます。
また、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計17,500百万円のコミットメントライン契約を締結しています。(借入未実行残高17,500百万円)。
(1)供与技術契約
|
契約会社名 |
契約項目 |
契約の内容 |
相手先 |
契約締結年月 (有効期間) |
対価 |
|
東洋紡㈱ (当社) |
活性炭素繊維 |
Kフィルターによる溶剤吸着処理装置に関する技術援助の供与 |
(米国) Met-Pro |
1980年7月1日 (1980年7月1日 ~ 自動延長) |
技術使用料ほか |
|
同上 |
同上 |
同上 |
(英国) CJB Developments |
1981年3月4日 (1981年3月4日 ~ 自動延長) |
同上 |
|
同上 |
同上 |
同上 |
(ドイツ) Durr Anlagenbau |
1984年10月18日 (1984年10月18日 ~ 1987年10月17日 ~ 自動延長) |
同上 |
|
同上 |
同上 |
同上 |
(韓国) 斗山機械株式会社 |
1991年8月5日 (1991年9月25日 ~ 1994年9月24日 ~ 自動延長) |
同上 |
|
同上 |
同上 |
同上 |
(台湾) 清隆企業股份有限公司 |
1993年9月1日 (1993年9月1日 ~ 1996年8月31日 ~ 自動延長) |
同上 |
|
同上 |
同上 |
同上 |
(米国) Durr Industries, |
1996年12月25日 (1996年12月25日 ~ 1999年12月24日 ~ 自動延長) |
同上 |
(2)東洋紡エムシー株式会社との機能素材に係る事業の会社分割について
当社は、2023年1月25日開催の取締役会において、2022年9月5日に完全子会社として設立した東洋紡エムシー株式会社(以下「新会社」)に対して、吸収分割により当社の機能素材に係る事業を承継させることを決議し、同日付で吸収分割契約を締結しました。また、2023年3月15日開催の取締役会において、三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中西勝也、以下「三菱商事」)を割当先とする第三者割当による新会社の新株式の発行を行うことについて決議し、2023年3月17日付で三菱商事および新会社において募集株式総数引受契約を締結しました。なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
(3)株式会社東洋紡システムクリエートとの合併について
当社は、2022年12月26日開催の取締役会において、2023年4月1日を効力発生日として、当社の連結子会社である株式会社東洋紡システムクリエートを吸収合併することを決定し、同日付で合併契約を締結しました。なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。
(1)提出会社 2023年3月31日現在
|
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数(人) |
|||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積) |
リース 資産 |
その他 |
合計 |
||||
|
[敦賀事業所]
敦賀ポリマー工場 (福井県敦賀市) |
フィルム・機能マテリアル、 モビリティ、 生活・環境 |
機能樹脂、不織布、化合繊等生産設備 |
7,851 |
5,637 |
25,217 (727千㎡) |
12 |
542 |
39,259 |
405 [15] |
|
[岩国事業所]
岩国ポリマー工場 (山口県岩国市) |
フィルム・機能マテリアル、 モビリティ、 生活・環境 |
機能樹脂、不織布、化合繊等生産設備 (注2) |
4,446 |
2,334 |
11,849 (476千㎡) |
1 |
2,456 |
21,086 |
309 [11] |
|
犬山工場 (愛知県犬山市) |
フィルム・機能マテリアル |
フィルム生産設備 |
6,916 |
11,520 |
8,878 (227千㎡) |
11 |
12,821 |
40,147 |
387 [8] |
|
[敦賀事業所] つるがフイルム工場 (福井県敦賀市) |
フィルム・機能マテリアル |
フィルム生産設備 |
4,212 |
6,057 |
491 (18千㎡) |
21 |
2,484 |
13,265 |
252 [3] |
|
[敦賀事業所] 敦賀バイオ工場 (福井県敦賀市) |
ライフサイエンス |
酵素等生産設備 |
1,717 |
2,079 |
195 (7千㎡) |
- |
4,165 |
8,156 |
200 [22] |
|
[岩国事業所] 岩国機能膜工場 (山口県岩国市) |
生活・環境、 ライフサイエンス |
機能膜等生産設備 |
1,201 |
1,780 |
393 (15千㎡) |
- |
2,183 |
5,556 |
126 [6] |
|
[富山事業所]
庄川工場 他2工場 |
生活・環境 |
紡績糸、織物等生産設備及び染色整理設備 |
1,563 |
1,059 |
6,517 (408千㎡) |
- |
1,423 |
10,563 |
125 [129] |
|
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数(人) |
|||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積) |
リース 資産 |
その他 |
合計 |
||||
|
高砂工場 |
フィルム・機能マテリアル |
化学製品生産設備 |
1,440 |
1,769 |
224 (67千㎡) |
- |
2,725 |
6,158 |
145 [9] |
|
宇都宮工場 |
フィルム・機能マテリアル |
フィルム生産設備 |
2,038 |
1,643 |
- (-) |
1 |
8,361 |
12,042 |
260 [13] |
|
フジタ東洋紡ビル 他2設備 |
不動産、 販売業務 |
賃貸オフィスビル及びその他設備 |
952 |
0 |
2,049 (2千㎡) |
- |
1 |
3,002 |
25 [5] |
|
総合研究所 (滋賀県大津市) |
全社的研究開発業務 |
研究開発設備他 |
3,787 |
1,430 |
5 (226千㎡) |
50 |
3,651 |
8,923 |
605 [59] |
(2)国内子会社 2023年3月31日現在
|
会社名 |
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数 (人) |
|||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積) |
リース 資産 |
その他 |
合計 |
|||||
|
東洋クロス㈱ |
本店・樽井事業所 (大阪府泉南市) |
フィルム・機能マテリアル |
クロス、フィルム等生産設備 |
1,046 |
653 |
1,159 (36千㎡) |
- |
278 |
3,136 |
231 [52] |
|
呉羽テック㈱ |
本社 (滋賀県栗東市) |
生活・環境 |
不織布生産設備(注4) |
590 |
194 |
240 (42千㎡) |
- |
6 |
1,030 |
201 [19] |
|
日本エクスラン工業㈱ |
西大寺工場 (岡山市東区) |
生活・環境 |
化学製品生産設備 |
344 |
439 |
3,879 (299千㎡) |
- |
61 |
4,723 |
293 [32] |
|
御幸毛織㈱ |
本社 (名古屋市西区) |
不動産、 販売業務 |
賃貸オフィスビル及びその他設備 |
838 |
- |
2,031 (26千㎡) |
- |
58 |
2,927 |
32 [17] |
|
ミユキモール (名古屋市西区) |
不動産 |
賃貸店舗及び賃貸住宅 |
1,339 |
- |
1,221 (11千㎡) |
- |
8 |
2,568 |
- [-] |
|
(3)在外子会社 2023年3月31日現在
|
会社名 |
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数 (人) |
|||||
|
建物及び 構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
土地 (面積) |
リース 資産 |
その他 |
合計 |
|||||
|
TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD. |
本社工場 (Samutprakarn Thailand) |
モビリティ |
エアバッグ用基布生産設備 |
2,366 |
1,782 |
- (-) |
- |
742 |
4,890 |
241 [-] |
|
PT. TOYOBO TRIAS ECOSYAR |
本社工場 (Sidoarjo Indonesia) |
フィルム・機能マテリアル |
フィルム加工設備 |
371 |
2,871 |
- (-) |
10 |
74 |
3,327 |
50 [-] |
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定等の合計です。
2.合同事業所のため、合算して表示しています。
3.関連会社北陸エア・ケミカルズ㈱へ貸与中の土地118百万円(5千㎡)を含んでいます。
4.他の連結会社から賃借中の設備(貸主側の帳簿価額)を含めて記載しています。
5.従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書きしています。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
200,000,000 |
|
計 |
200,000,000 |
|
種類 |
事業年度末現在発行数(株) (2023年3月31日) |
提出日現在発行数(株) (2023年6月28日) |
上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 |
内容 |
|
|
|
|
東京証券取引所 プライム市場 |
|
|
計 |
|
|
- |
- |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
年月日 |
発行済株式総数増減数 (千株) |
発行済株式総数残高 (千株) |
資本金増減額(百万円) |
資本金残高(百万円) |
資本準備金増減額 (百万円) |
資本準備金残高 (百万円) |
|
2017年10月1日 (注) |
△801,439 |
89,048 |
- |
51,730 |
- |
19,224 |
(注)普通株式10株につき1株の割合で株式併合を行ったことによるものです。
|
|
|
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び地方公共団体 |
金融機関 |
金融商品取引業者 |
その他の法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数(単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100.00 |
- |
(注)1.当社所有の自己株式723,040株は、「個人その他」に7,230単元および「単元未満株式の状況」に40株含めて記載しています。
2.上記「その他の法人」および「単元未満株式の状況」の中には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ21単元および50株含まれています。
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数(千株) |
発行済株式(自己株式を除く)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) |
PALISADES WEST 6300, BEE CAVE ROAD BUILDING ONE AUSTIN TX 78746 US (東京都新宿区新宿6丁目27-30) |
|
|
|
|
|
|
|
|
STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) |
1776 HERITAGE DRIVE, NORTH QUINCY, MA 02171,U.S.A. (東京都港区港南2丁目15-1) |
|
|
|
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) |
P.O. BOX 351 BOSTON MASSACHUSETTS 02101 U.S.A. (東京都港区港南2丁目15-1) |
|
|
|
計 |
- |
|
|
(注)1.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)および株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式は、信託業務に係る株式です。
2.野村證券株式会社から、2023年3月20日付で、野村證券株式会社ほか2名を共同保有者とする大量保有報告書(変更報告書)が提出されています。当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりです。
|
氏名又は名称 |
住所 |
保有株券等 の数 (千株) |
株券等保有割合(%) |
|
野村證券株式会社ほか2名 |
東京都中央区日本橋1丁目13-1ほか |
4,405 |
4.95 |
また、三井住友信託銀行株式会社から、2023年4月6日付で、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社ほか1名を共同保有者とする大量保有報告書(変更報告書)が提出されています。当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりです。
|
氏名又は名称 |
住所 |
保有株券等 の数 (千株) |
株券等保有割合(%) |
|
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社ほか1名 |
東京都港区芝公園1丁目1-1ほか |
6,216 |
6.98 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2023年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
受取手形 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
契約資産 |
|
|
|
電子記録債権 |
|
|
|
商品及び製品 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
原材料及び貯蔵品 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物及び構築物(純額) |
|
|
|
機械装置及び運搬具(純額) |
|
|
|
土地 |
|
|
|
建設仮勘定 |
|
|
|
その他(純額) |
|
|
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
無形固定資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
無形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
投資有価証券 |
|
|
|
退職給付に係る資産 |
|
|
|
繰延税金資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2023年3月31日) |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
支払手形及び買掛金 |
|
|
|
電子記録債務 |
|
|
|
短期借入金 |
|
|
|
1年内償還予定の社債 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
賞与引当金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
社債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
再評価に係る繰延税金負債 |
|
|
|
役員退職慰労引当金 |
|
|
|
環境対策引当金 |
|
|
|
退職給付に係る負債 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
利益剰余金 |
|
|
|
自己株式 |
△ |
△ |
|
株主資本合計 |
|
|
|
その他の包括利益累計額 |
|
|
|
その他有価証券評価差額金 |
|
|
|
繰延ヘッジ損益 |
|
|
|
土地再評価差額金 |
|
|
|
為替換算調整勘定 |
△ |
△ |
|
退職給付に係る調整累計額 |
△ |
△ |
|
その他の包括利益累計額合計 |
|
|
|
非支配株主持分 |
|
|
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
|
|
営業利益 |
|
|
|
営業外収益 |
|
|
|
受取配当金 |
|
|
|
持分法による投資利益 |
|
|
|
為替差益 |
|
|
|
受取保険金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外収益合計 |
|
|
|
営業外費用 |
|
|
|
支払利息 |
|
|
|
操業休止費用 |
|
|
|
出向者労務費 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外費用合計 |
|
|
|
経常利益 |
|
|
|
特別利益 |
|
|
|
固定資産売却益 |
|
|
|
投資有価証券売却益 |
|
|
|
受取保険金 |
|
|
|
特別利益合計 |
|
|
|
特別損失 |
|
|
|
減損損失 |
|
|
|
固定資産処分損 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
特別損失合計 |
|
|
|
税金等調整前当期純利益 |
|
|
|
法人税、住民税及び事業税 |
|
|
|
法人税等調整額 |
△ |
△ |
|
法人税等合計 |
|
|
|
当期純利益又は当期純損失(△) |
|
△ |
|
非支配株主に帰属する当期純損失(△) |
△ |
△ |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
|
△ |
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決定機関が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社は、本社に製品・サービスの種類・性質およびマーケット領域の類似性に沿ったソリューション本部もしくは事業総括部を基本にして組織が構成されており、各ソリューション本部もしくは事業総括部単位で、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
従って、当社はマーケット領域別のセグメントから構成されており、「フィルム・機能マテリアル」、「モビリティ」、「生活・環境」、「ライフサイエンス」、「不動産」の5つを報告セグメントとしています。
「フィルム・機能マテリアル」は、包装用フィルム、工業用フィルム、工業用接着剤、光機能材料等の製造・販売を、「モビリティ」は、エンジニアリングプラスチック、エアバッグ用基布等の製造・販売を、「生活・環境」は、アクア膜、機能フィルター、スーパー繊維、不織布、機能衣料、アパレル製品、衣料テキスタイル、衣料ファイバー等の製造・販売を、「ライフサイエンス」は、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器等の製造・販売を、「不動産」は不動産の賃貸・管理等を行っています。
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(単位:百万円) |
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前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
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資産の部 |
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流動資産 |
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現金及び預金 |
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受取手形 |
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売掛金 |
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電子記録債権 |
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製品 |
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仕掛品 |
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原材料及び貯蔵品 |
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前払費用 |
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短期貸付金 |
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その他 |
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流動資産合計 |
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固定資産 |
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有形固定資産 |
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建物 |
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構築物 |
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機械及び装置 |
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車両運搬具 |
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工具、器具及び備品 |
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土地 |
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リース資産 |
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建設仮勘定 |
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有形固定資産合計 |
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無形固定資産 |
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ソフトウエア |
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その他 |
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無形固定資産合計 |
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投資その他の資産 |
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投資有価証券 |
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関係会社株式 |
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関係会社出資金 |
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長期貸付金 |
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繰延税金資産 |
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その他 |
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貸倒引当金 |
△ |
△ |
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投資その他の資産合計 |
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固定資産合計 |
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資産合計 |
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(単位:百万円) |
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前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
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負債の部 |
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流動負債 |
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買掛金 |
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電子記録債務 |
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短期借入金 |
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1年内償還予定の社債 |
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1年内返済予定の長期借入金 |
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リース債務 |
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未払金 |
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未払費用 |
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未払法人税等 |
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前受金 |
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預り金 |
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賞与引当金 |
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その他 |
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流動負債合計 |
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固定負債 |
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社債 |
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長期借入金 |
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リース債務 |
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再評価に係る繰延税金負債 |
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退職給付引当金 |
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債務保証損失引当金 |
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その他 |
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固定負債合計 |
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負債合計 |
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純資産の部 |
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株主資本 |
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資本金 |
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資本剰余金 |
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資本準備金 |
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その他資本剰余金 |
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資本剰余金合計 |
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利益剰余金 |
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その他利益剰余金 |
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繰越利益剰余金 |
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利益剰余金合計 |
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自己株式 |
△ |
△ |
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株主資本合計 |
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評価・換算差額等 |
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その他有価証券評価差額金 |
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繰延ヘッジ損益 |
△ |
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土地再評価差額金 |
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評価・換算差額等合計 |
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純資産合計 |
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負債純資産合計 |
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(単位:百万円) |
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前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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売上高 |
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売上原価 |
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売上総利益 |
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販売費及び一般管理費 |
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営業利益 |
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営業外収益 |
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受取利息及び受取配当金 |
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その他 |
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営業外収益合計 |
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営業外費用 |
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支払利息 |
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その他 |
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営業外費用合計 |
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経常利益 |
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特別利益 |
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投資有価証券売却益 |
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関係会社株式売却益 |
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抱合せ株式消滅差益 |
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受取保険金 |
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その他 |
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特別利益合計 |
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特別損失 |
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減損損失 |
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固定資産処分損 |
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関係会社株式評価損 |
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その他 |
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特別損失合計 |
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税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) |
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△ |
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法人税、住民税及び事業税 |
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法人税等調整額 |
△ |
△ |
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法人税等合計 |
△ |
△ |
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当期純利益又は当期純損失(△) |
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△ |