ナトコ株式会社
NATOCO CO.,LTD.
みよし市打越町生賀山18番地
証券コード:46270
業界:化学
有価証券報告書の提出日:2023年1月27日

(1)連結経営指標等

回次

第72期

第73期

第74期

第75期

第76期

決算年月

2018年10月

2019年10月

2020年10月

2021年10月

2022年10月

売上高

(千円)

16,934,104

17,701,409

16,247,002

19,046,506

20,445,721

経常利益

(千円)

1,458,206

1,519,726

1,500,341

2,214,905

2,104,621

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

1,015,521

978,487

1,027,677

1,639,727

1,514,233

包括利益

(千円)

781,775

933,399

979,649

1,933,374

1,900,622

純資産額

(千円)

17,722,466

18,369,214

19,047,124

20,595,700

22,085,314

総資産額

(千円)

22,856,405

23,912,808

24,651,244

26,280,794

28,223,586

1株当たり純資産額

(円)

2,349.38

2,435.11

2,524.98

2,730.29

2,926.63

1株当たり当期純利益金額

(円)

134.62

129.71

136.23

217.37

200.70

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

77.5

76.8

77.3

78.4

78.3

自己資本利益率

(%)

5.8

5.4

5.5

8.3

7.1

株価収益率

(倍)

8.4

10.0

7.5

7.6

7.6

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

1,386,811

1,875,647

1,434,674

1,903,659

2,026,655

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

195,860

1,528,131

922,204

1,307,986

2,124,868

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

259,492

289,348

305,536

384,583

414,587

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

6,931,891

6,970,209

7,158,492

7,441,174

7,131,258

従業員数

(人)

380

390

383

400

399

(外、平均臨時雇用者数)

(78)

(82)

(85)

(87)

(93)

 (注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額は、潜在株式がないため記載しておりません。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第72期

第73期

第74期

第75期

第76期

決算年月

2018年10月

2019年10月

2020年10月

2021年10月

2022年10月

売上高

(千円)

11,926,859

12,515,033

11,392,687

13,438,913

13,910,955

経常利益

(千円)

1,203,733

1,337,009

1,134,103

1,557,040

1,709,749

当期純利益

(千円)

850,076

922,640

791,693

1,176,709

1,287,508

資本金

(千円)

1,626,340

1,626,340

1,626,340

1,626,340

1,626,340

発行済株式総数

(株)

8,144,400

8,144,400

8,144,400

8,144,400

8,144,400

純資産額

(千円)

16,903,074

17,541,145

18,001,322

18,807,904

19,659,391

総資産額

(千円)

21,464,880

22,472,272

23,034,025

23,919,031

25,129,223

1株当たり純資産額

(円)

2,240.75

2,325.34

2,386.34

2,493.27

2,605.16

1株当たり配当額

(円)

36.00

40.00

40.00

60.00

55.00

(内1株当たり中間配当額)

(16.00)

(18.00)

(18.00)

(29.00)

(24.00)

1株当たり当期純利益金額

(円)

112.69

122.31

104.95

155.99

170.65

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

78.7

78.1

78.2

78.6

78.2

自己資本利益率

(%)

5.1

5.4

4.5

6.4

6.7

株価収益率

(倍)

10.0

10.6

9.7

10.6

9.0

配当性向

(%)

31.9

32.7

38.1

38.5

32.2

従業員数

(人)

206

208

209

218

221

(外、平均臨時雇用者数)

(69)

(74)

(76)

(79)

(79)

株主総利回り

(%)

85.6

100.7

83.2

134.0

129.9

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(95.2)

(98.9)

(96.0)

(124.2)

(123.0)

最高株価

(円)

1,682

1,315

1,480

1,771

1,647

最低株価

(円)

1,047

950

896

1,000

1,226

 (注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額は、潜在株式がないため記載しておりません。

2.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2【沿革】

年月

事項

1948年11月

名古屋市瑞穂区高田町に名古屋塗料株式会社を設立。シンナー、酒精ニスの製造、販売を開始。

1950年2月

名古屋市瑞穂区二野町に移転。

1956年1月

合成樹脂塗料及びラッカー塗料の専門メーカーに転換。

1966年5月

本社工場を愛知県西加茂郡三好町(現・愛知県みよし市)に移転。

1969年8月

名古屋市瑞穂区二野町に卸売販売会社、ナトコ商事株式会社を設立。

1971年5月

三好工場内に配送センターを新設。

1974年9月

三好工場内に第2工場増設。

1978年11月

社名をナトコペイント株式会社に変更。

1979年10月

三好工場内に樹脂生産工場を増設。

1987年4月

名古屋市瑞穂区二野町に研究所を新設。

1990年9月

名古屋市瑞穂区二野町に直需販売会社、名古屋ペイント株式会社を設立。

1991年3月

群馬県新田郡笠懸町(現・群馬県みどり市)に群馬工場建設用地を取得。

1993年6月

日本証券業協会(現・東京証券取引所JASDAQ市場)に店頭登録。

1993年8月

名古屋市瑞穂区二野町にLCD用高分子化合物生産工場を建設。

1994年5月

名古屋ペイント株式会社がナトコ商事株式会社を吸収合併。

1994年9月

群馬工場内に配送センターを新設。

1994年11月

群馬工場内に溶剤型塗料生産工場を建設。

1996年3月

群馬工場内に粉体塗料生産工場を建設。

1996年9月

名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産設備を増設。

1997年12月

名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産の第2工場を建設。

1998年11月

社名をナトコ株式会社に変更。

1998年11月

本社を愛知県西加茂郡三好町(現・愛知県みよし市)に移転。

2001年8月

ISO14001全社一括認証取得。

2001年12月

名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産の第4工場を建設。

2003年10月

中華人民共和国山東省に耐涂可涂料化工(青島)有限公司を設立。

2004年7月

名古屋ペイント株式会社を吸収合併。

2006年9月

ISO9001全社一括認証取得。

2007年3月

三好工場内に本社屋新設。

2009年9月

名古屋市瑞穂区二野町に中央研究所を改築。

2011年11月

大韓民国京畿道水原市に韓国支店を設立。

2012年3月

中華人民共和国山東省に耐涂可精細化工(青島)有限公司(現・連結子会社)を設立。

2012年12月

有限会社豊川シーエムシー(現・連結子会社)を株式取得により完全子会社化。

2013年11月

巴興業株式会社(現・連結子会社)を株式交換により完全子会社化。

2014年7月

フィリピン共和国バタンガス州にNATOCO PAINT PHILIPPINES,INC.(現・連結子会社)を設立。

2014年10月

有限会社アイシー産業(現・連結子会社)を株式取得により完全子会社化。

2017年10月

耐涂可精細化工(青島)有限公司が耐涂可涂料化工(青島)有限公司を吸収合併。

2019年3月

タイ王国バンコク都にNATOCO PAINT(THAILAND)CO.,LTD.(現・連結子会社)を設立。

2021年6月

ベトナム社会主義共和国ハナム省にNATOCO VIETNAM COMPANY LIMITED(現・連結子会社)を設立。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

3【事業の内容】

当社グループは、ナトコ株式会社(当社)及び子会社7社により構成されており、塗料、ファインケミカル製品及びシンナーの製造・販売を主な事業としております。

当社グループの事業内容及び当社と子会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメント情報との関連は、次のとおりであります。

 

[塗料事業]

合成樹脂塗料 … 当社、耐涂可精細化工(青島)有限公司、NATOCO PAINT PHILIPPINES,INC.で製造し、直接又はNATOCO PAINT (THAILAND)CO.,LTD.及び特約代理店を通じて販売しております。

塗料関連製品 … 当社で仕入れ、直接又は特約代理店を通じて販売しております。

[ファインケミカル事業]

高機能性樹脂・樹脂素材用コート剤等 … 当社、耐涂可精細化工(青島)有限公司、NATOCO PAINT PHILIPPINES,INC.で製造し、直接又はNATOCO PAINT (THAILAND)CO.,LTD.及び特約代理店を通じて販売しております。

[シンナー事業]

シンナー等 … 巴興業株式会社及び有限会社アイシー産業で製造し、直接又は特約代理店を通じて販売しております。

産業廃棄物 … 巴興業株式会社及び有限会社アイシー産業が産業廃棄物の収集運搬及び処分をしております。

 以上の事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

0101010_001.png

 

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の

所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

耐涂可精細化工(青島)有限公司

(注)2.4

中華人民共和国

山東省青島平度市

千人民元

116,968

塗料事業

ファインケミカル事業

100.00

当社グループ製品の製造販売

役員の兼任

資金の貸付

NATOCO PAINT PHILIPPINES,INC.

フィリピン共和国

バタンガス州

千フィリピンペソ

45,000

塗料事業

ファインケミカル事業

100.00

当社グループ製品の製造販売

役員の兼任

NATOCO PAINT (THAILAND)CO.,LTD.

(注)2

タイ王国

バンコク都

千タイバーツ

100,000

塗料事業

ファインケミカル事業

100.00

当社グループ製品の販売

役員の兼任

NATOCO VIETNAM COMPANY LIMITED

(注)2

ベトナム社会主義共和国

ハナム省

千米ドル

3,500

塗料事業

ファインケミカル事業

100.00

当社グループ製品の販売

役員の兼任

巴興業株式会社

(注)5

愛知県みよし市

千円

50,000

シンナー事業

100.00

当社へ原材料等の供給

設備の賃貸借

資金の貸付

有限会社豊川シーエムシー

愛知県豊川市

千円

4,000

塗料事業

100.00

製品加工の委託先

役員の兼任

資金の貸付

有限会社アイシー産業

福島県本宮市

千円

24,000

シンナー事業

100.00

 (注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。

2.特定子会社に該当しております。

3.上記には、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.耐涂可精細化工(青島)有限公司は、売上高(連結会社間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等      (1)売上高         2,171百万円

(2)経常利益        249百万円

(3)当期純利益      184百万円

(4)純資産額      2,443百万円

(5)総資産額       3,463百万円

5.巴興業株式会社は、売上高(連結会社間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等      (1)売上高         4,665百万円

(2)経常利益        234百万円

(3)当期純利益      155百万円

(4)純資産額      1,959百万円

(5)総資産額       2,816百万円

 

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2022年10月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

塗料事業

265

71

ファインケミカル事業

47

7

シンナー事業

72

10

全社(共通)

15

5

合計

399

93

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定セグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2022年10月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

221

79

42.1

17.3

6,725

 

セグメントの名称

従業員数(人)

塗料事業

170

67

ファインケミカル事業

36

7

全社(共通)

15

5

合計

221

79

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定セグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社の労働組合は、ナトコ労働組合とナトコペイント労働組合の2組合があります。上部団体は前者が全労連・全国一般労働組合愛知地方本部に所属し、後者は連合・愛知一般同盟に加盟しており、労使関係は安定しております。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、「ユニークな発想で新しい価値を創造する」ことを基本理念に、絶えず独創的、革新的な研究と技術力の向上に努め、付加価値の高い製品を開発し、これを事業基盤としてグローバルに展開を行ってまいります。

事業活動にあたっては、お客様の満足度を第一とし、品質と機能において常に優れた製品、サービス、情報を提供することに努め、事業収益、経営効率の向上を図ってまいります。また、環境保護・安全の確保にかかわる活動にも積極的に取り組み、株主様並びに社会から評価される企業を目指します。

 

(2)経営戦略等

当社グループは上記経営方針に沿い、企業活動を展開してまいりますが、次の経営環境に対し、優先的に対処すべく課題に取り組むことにより経営基盤の安定と市場の拡大に努めております。

① 持続可能な社会の実現(SDGs実現に向けたESGやカーボンニュートラルへの対応、消費行動・ニーズの変化(価値観の多様化・グローバル化))

② 技術革新の進展(塗装レス技術、高効率塗装技術、デジタル技術等の多方面にわたる活用)

③ 政治・経済の不透明・不確実性の増大(原材料の高騰及び調達不安、企業設備投資の停滞、新設住宅着工など個人消費の低迷、為替変動)

④ 法律・規制等の遵守(世界的な環境規制の強化、製造物責任)

⑤ 災害リスクへの対応(地震や水害等による操業停止リスク)

 

(3)経営環境

当社グループは、経営をとりまく環境として、以下のように認識しています。

① 環境意識の高まり(SDGs実現に向けたESGやカーボンニュートラルへの対応、世界的な環境規制の強化)

② 技術革新の進展(塗装レス技術、高効率塗装技術、デジタル技術による多方面での大きな変化)

③ 政治・経済の不透明・不確実性の増大(パンデミックによる影響、原材料調達や輸出入、企業設備投資や新設住宅着工件数など個人消費の変動、為替の影響、カントリーリスク)

④ 災害等による操業停止リスク(地震や水害などへの対策)

⑤ 消費行動・ニーズの変化(価値観の多様化・グローバル化)

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、以下を重点課題として設定し、持続可能な社会の実現に向け変化するお客様のニーズを踏まえた製品開発と事業拡大、DXを活用した生産革新やサービス提供、そしてグローバル展開を加速する組織づくりをグループ全体で推進してまいります。

 

①中長期を見据えた研究開発・製品開発

 「ポリマー材料技術」を根幹とし、「分散技術」「コーティング技術」「色彩技術」の4つの要素技術を組み合わせ、次世代を見据えた研究開発体制を構築してまいります。また、新たな材料・製法を活用し、機能性や意匠性、触感を追求した、独自性のある高付加価値製品を開発してまいります。

②既存製品・新規製品による事業拡大

・既存製品による事業拡大

 製品を使用するユーザーに対して、塗装工程の短縮、作業性改善、省エネなどCO2削減や生産コスト低減に寄与する製品を提供してまいります。また、機能付与された粉体塗料の普及、使用済み溶剤の回収・蒸留再生(リサイクル)などにより、環境対応製品・サービスを拡充・拡販してまいります。

・新規製品による事業拡大

 スクリーン印刷やインクジェットインクを組合せたデザイン性の高い意匠・色彩や質感の提案、機能性フィルム、プラスチック成形用添加剤などへと製品領域を広げてまいります。また、モビリティなど今後需要が高まる分野へ積極的に展開してまいります。

③グローバル展開の推進

 中国、東南アジアではグループ拠点の活用を推進し、市場拡大を目指してまいります。また、北米等需要増加が見込まれる地域に製品を供給できる体制を構築いたします。さらにこれら成長市場や成長分野への参入・拡大を視野に、事業・業務提携等も継続検討してまいります。

 

④生産体制の強化

 成長市場・成長分野への参入・事業拡大を見据え、日本・中国・フィリピン・ベトナムの各生産拠点を最大限活かすことができるよう、グループ全体の生産体制の最適化を図ります。なお国内生産においては、現施設の利点を最大限活用すると共に、今後の生産増や高品質が求められる製品にもフレキシブルに対応可能な生産設備(省人化・自動化設備の導入、DXの活用)を備えた工場へのリニューアルや業務提携を検討してまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 需要業界の動向について

 当社グループの製品は、金属、機械、電機・電子、住宅、自動車を始め多分野の業界において生産財として使用されており、これらの業界の需要が低迷した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 新製品開発について

 当社グループは顧客や市場のニーズに対応した新製品・新技術の開発を行っておりますが、急激な技術の進歩、代替製品の出現等により最適な時期に最適な新製品の提供ができなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 製品・原材料価格について

 当社グループの製品市場において需要の変化、競争の激化等の要因により、販売価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの製品の生産に使用する原材料には石化原料が多く、原油価格や為替の動向が大きく影響を与えます。市況によって原材料価格が上昇した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 法的規制等について

 当社グループは国内外の事業拠点及び販売先でさまざまな法的規制の適用を受けております。また、地球環境や生物多様性、社会システムなどに影響を及ぼす要因に対し、社会的ルールも遵守すべきと考えています。これらの法的規制等を遵守できなかった場合及び予期しない法律又は規制等の変更が行われたとき、事業活動が制限される可能性があるとともに、法的規制等を遵守するための費用が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外事業について

 当社グループは韓国、中国、フィリピン、タイ、ベトナムにおいて事業活動を行っており、人材の採用と確保の難しさ、その他経済的、社会的及び政治的混乱等のリスクが内在しております。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 為替相場の変動について

 当社グループは韓国に支店、中国、フィリピン、タイ、ベトナムに子会社を設置しており、外貨建ての売上、費用、資産、負債等の項目は、連結財務諸表作成のために邦貨換算しております。したがって換算時の為替相場の変動により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

(7) 製造物責任について

 当社グループは、厳格な品質管理基準のもとに製品の製造を行っておりますが、製品に重大な欠陥が発生しないという絶対の保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、大規模な製造物責任賠償やリコールにつながるような製品の欠陥は、多額の費用や当社グループの製品の信頼性や社会的評価に重大な影響を与えることとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 大規模災害等について

 当社グループの製造拠点等の主要施設については、防災訓練及び定期的な災害防止活動や設備点検を行っておりますが、地震や水害などの災害による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。また、耐震対策を進めておりますが、大規模地震が発生した場合には、甚大な損害を受け、生産活動の停止や製品供給の遅延、製造拠点の修復等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(9) パンデミックについて

 新型コロナウイルス感染症の影響については、取引先の製造拠点において、一時的に稼働率の低下が生じました。依然として、収束時期を正確に予測することは困難な状況にありますが、当社グループの事業に関する需要動向への影響は限定的であると捉えて、会計上の見積りを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については不確定要素が多いため、今後の経過によっては当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年11月1日~2022年10月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策と経済活動の両立が進み、持ち直しが見られたものの、世界的な半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱や原材料価格の高騰、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰、欧米におけるインフレ加速に伴う政策金利引き上げ、中国における経済活動抑制の影響等、先行きに対する不透明な状況が継続しております。

 わが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進み、経済活動の正常化に向けた動きが見られるものの、急速な円安の進行により、資源価格や原材料価格の高騰がさらに進み、依然として予断を許さない状況が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは絶えず独創的、革新的な研究と技術力の向上に努め、付加価値の高い製品の開発を行うとともに、お客様の満足度を第一とし、品質と機能において常に優れた製品、サービス、情報を提供することに努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態の状況

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加し、28,223百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ453百万円増加し、6,138百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加し、22,085百万円となりました。

 

b.経営成績の状況

 当連結会計年度の売上高は20,445百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益1,673百万円(前年同期比17.3%減)、経常利益2,104百万円(前年同期比5.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,514百万円(前年同期比7.7%減)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

  塗料事業

金属用塗料分野では、工作機械・特殊車向けに工程短縮および機能性粉体塗料の提案が採用されたことや、中国で水性塗料を中心に新規ユーザーの開拓が進んだことで、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。建材用塗料分野では、主力外装建材ユーザーの海外向けの商材が増えたことや内装建材向けの抗ウイルス塗料の拡販により、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格の高騰や物流コストの上昇などの影響を受け、前年同期に比べ減少いたしました。

その結果、塗料事業における当連結会計年度の売上高は12,205百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は986百万円(前年同期比28.2%減)となりました。

 

  ファインケミカル事業

PC向けのコーティング剤の需要が減少したものの、スマートフォンのアクセサリー部材へのコーティング剤や光学フィルム向けのコーティング剤が底堅く推移し、また、モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤の需要が旺盛であったことにより、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格の高騰や物流コストの上昇などの影響を受けたものの、高付加価値製品の販売が伸びたことで、前年同期に比べ増加いたしました。

その結果、ファインケミカル事業における当連結会計年度の売上高は3,276百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益は1,172百万円(前年同期比26.5%増)となりました。

  シンナー事業

新規ユーザーの獲得や新商材の販売の推進により、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格などの高騰の影響を受け、前年同期に比べ減少いたしました。

その結果、シンナー事業における当連結会計年度の売上高は4,963百万円(前年同期比18.6%増)、セグメント利益は242百万円(前年同期比32.7%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より309百万円減少し、当連結会計年度末には7,131百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、2,026百万円(前年同期は1,903百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,119百万円、減価償却費722百万円、仕入債務の増加630百万円による資金の増加と売上債権の増加223百万円、棚卸資産の増加206百万円、法人税等の支払708百万円による資金の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、2,124百万円(前年同期は1,307百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入368百万円、有価証券の償還による収入5,900百万円、信託受益権の償還による収入4,300百万円による資金の増加と定期預金の預入による支出761百万円、有価証券の取得による支出6,100百万円、信託受益権の取得による支出4,400百万円、有形固定資産の取得による支出861百万円、長期預金の預入による支出592百万円による資金の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、414百万円(前年同期は384百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払414百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年11月1日

至 2022年10月31日)

前年同期比(%)

塗料事業(千円)

12,356,394

4.2

 

金属用塗料(千円)

5,560,323

8.9

 

建材用塗料(千円)

6,606,327

10.2

 

その他(千円)

189,743

△75.0

ファインケミカル事業(千円)

3,288,779

6.9

シンナー事業(千円)

4,994,958

19.5

合計(千円)

20,640,131

8.0

 (注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の実績のうちには、外注生産によるものが各種類ごとに含まれております。

 

b.受注実績

 当社グループは、主として見込生産によっており、受注高及び受注残高について特に記載すべき事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年11月1日

至 2022年10月31日)

前年同期比(%)

塗料事業(千円)

12,205,586

3.3

 

金属用塗料(千円)

5,497,078

8.0

 

建材用塗料(千円)

6,520,769

9.3

 

その他(千円)

187,738

△75.1

ファインケミカル事業(千円)

3,276,308

7.4

シンナー事業(千円)

4,963,825

18.6

合計(千円)

20,445,721

7.3

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年11月1日

至 2021年10月31日)

当連結会計年度

(自 2021年11月1日

至 2022年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ニチハ株式会社

4,470,804

23.5

4,943,282

24.2

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は19,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,033百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が160百万円、受取手形及び売掛金が171百万円、電子記録債権が104百万円、有価証券が200百万円、商品及び製品が159百万円、原材料及び貯蔵品が92百万円、信託受益権が100百万円増加したことによるものであります。固定資産の残高は8,844百万円となり、前連結会計年度末に比べ909百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が993百万円減少したものの、建物及び構築物(純額)が761百万円、機械装置及び運搬具(純額)が385百万円、長期預金が741百万円増加したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末の総資産は28,223百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は5,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ565百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が166百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が622百万円、未払金が84百万円増加したことによるものであります。固定負債の残高は589百万円となり、前連結会計年度末に比べ112百万円減少いたしました。これは主に退職給付に係る負債が36百万円増加したものの、役員退職慰労引当金が161百万円減少したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末の負債合計は6,138百万円となり、前連結会計年度末に比べ453百万円増加いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は22,085百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を1,514百万円計上した一方で、配当金の支払414百万円があったこと、為替換算調整勘定が451百万円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は78.3%(前連結会計年度末は78.4%)となりました。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は20,445百万円(前年同期比7.3%増)となりました。

 この内訳といたしましては、塗料事業の売上高が12,205百万円(前年同期比3.3%増)、ファインケミカル事業の売上高が3,276百万円(前年同期比7.4%増)、シンナー事業の売上高が4,963百万円(前年同期比18.6%増)であります。

 概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(営業利益)

 売上原価は15,592百万円(前年同期比11.3%増)、売上原価率は76.3%(前連結会計年度末は73.6%)となりました。これは主に原材料価格の高騰に伴う原材料費の増加によるものであります。

 販売費及び一般管理費は3,180百万円(前年同期比5.5%増)となりました。これは主に物流コストの上昇による増加であります。

 この結果、当連結会計年度における営業利益は1,673百万円(前年同期比17.3%減)となりました。

(経常利益)

 営業外収益は433百万円(前年同期比113.2%増)となりました。主な内容としては、為替差益345百万円であります。

 営業外費用は1百万円(前年同期比83.9%減)となりました。

 この結果、当連結会計年度における経常利益は2,104百万円(前年同期比5.0%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益は38百万円となりました。主な内容としては、保険解約返戻金28百万円であります。

 特別損失は23百万円となりました。主な内容としては、固定資産処分損22百万円であります。

 この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,514百万円(前年同期比7.7%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

2018年10月期

2019年10月期

2020年10月期

2021年10月期

2022年10月期

自己資本比率(%)

77.5

76.8

77.3

78.4

78.3

時価ベースの自己資本比率(%)

37.2

40.8

31.1

47.3

41.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

11.7

8.1

11.2

8.9

8.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

89,709

123,936

477,270

600,145

596,953

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備等の設備投資であります。

 これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は179百万円となっております。

 また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,131百万円となっております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する見積りの情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等

 当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。

 当連結会計年度の売上高営業利益率は8.2%(前年同期10.6%)、海外売上高比率は18.6%(前年同期20.6%)となりました。引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

2【主要な設備の状況】

 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。

(1)提出会社

2022年10月31日現在

 

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

従業

員数

(人)

建物及び構築物

(千円)

機械装置及び運搬具

(千円)

土地

(千円)

(面積㎡)

その他

(千円)

合計

(千円)

本社事務所

(愛知県みよし市)

会社総括業務

統括業務

施設

357,717

22,187

(-)

38,480

418,385

15

(5)

本社工場

(愛知県みよし市)

塗料、ファインケミカル

生産・研究設備

300,556

193,232

470,598

(35,670)

<11,106>

41,074

1,005,461

122

(41)

名古屋工場・中央研究所

(名古屋市瑞穂区)

塗料、ファインケミカル

生産・研究設備

334,558

20,893

102,541

(3,562)

80,903

538,897

35

(6)

群馬工場

(群馬県みどり市)

塗料

生産設備

743,759

420,955

897,639

(44,658)

22,057

2,084,412

30

(26)

 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。

2.本社事務所の土地の面積は本社工場に含めて表示しております。

3.土地の一部を連結会社以外の者から賃借しております。年間賃借料は13,190千円で、賃借している土地の面積については、< >で外書しております。

4.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。

(2)国内子会社

2022年10月31日現在

 

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

従業

員数

(人)

建物及び構築物

(千円)

機械装置及び運搬具

(千円)

土地

(千円)

(面積㎡)

その他

(千円)

合計

(千円)

巴興業

株式会社

本社工場

(愛知県みよし市)

シンナー

生産設備

・車両

46,975

82,826

55,804

(2,297)

<5,092>

8,679

194,286

35

(7)

巴興業

株式会社

山口工場

(山口県美祢市)

シンナー

生産設備

321,653

212,054

76,582

(20,830)

<->

3,385

613,676

7

(1)

有限会社

豊川シーエムシー

本社工場

(愛知県豊川市)

塗料

生産設備

56,544

20,085

(-)

<2,261>

2,681

79,311

8

(1)

有限会社

アイシー産業

本社工場

(福島県本宮市)

シンナー

生産設備

・車両

84,274

254,344

17,387

(13,038)

<7,266>

4,827

360,833

25

(2)

 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。

 

2.巴興業株式会社の本社工場は土地の一部を提出会社から賃借しており、年間賃借料は6,434千円であります。有限会社豊川シーエムシーの土地は、連結会社以外の者から賃借しており、年間賃借料は3,120千円であります。有限会社アイシー産業の土地は、連結会社以外の者から賃借しており、年間賃借料は1,565千円であります。賃借している土地の面積については、< >で外書しております。

3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。

(3)在外子会社

2022年10月31日現在

 

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

従業

員数

(人)

建物及び構築物

(千円)

機械装置及び運搬具

(千円)

土地

(千円)

(面積㎡)

その他

(千円)

合計

(千円)

耐涂可

精細化工

(青島)

有限公司

本社工場

(中華人民共和国山東省)

塗料、ファインケミカル

生産設備

875,993

328,534

(-)

<33,333>

17,733

1,222,261

83

(3)

NATOCO PAINT PHILIPPINES,INC.

本社工場

(フィリピン共和国バタンガス州)

塗料、ファインケミカル

生産設備

27,259

6,265

(-)

<->

779

34,304

7

NATOCO PAINT (THAILAND)CO.,LTD.

本社事務所

(タイ王国バンコク都)

塗料、ファインケミカル

販売設備

1,606

(-)

<->

1,406

3,012

5

NATOCO VIETNAM COMPANY LIMITED

本社工場

(ベトナム社会主義共和国ハナム省)

塗料、ファインケミカル

生産設備

128,126

18,490

(-)

<10,230>

21,694

168,312

3

 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。

2.土地については、連結会社以外の者から賃借しているものであります。賃借している土地の面積については、< >で外書しております。

3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。

 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

26,299,000

26,299,000

 

 

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数

(株)

(2022年10月31日)

提出日現在発行数(株)

(2023年1月27日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

8,144,400

8,144,400

東京証券取引所

スタンダード市場

単元株式数

100株

8,144,400

8,144,400

 

 

①【ストックオプション制度の内容】

 該当事項はありません。

 

 

②【ライツプランの内容】

 該当事項はありません。

 

 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数

(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額(千円)

資本金残高(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2013年11月1日

(注)

819,600

8,144,400

1,626,340

1,027,778

3,316,538

 (注)2013年11月1日付で、当社を株式交換完全親会社、巴興業株式会社を株式交換完全子会社とする株式交換を行いました。交換比率は1:683で、これに伴い発行済株式総数が819,600株増加し、資本準備金が1,027,778千円増加いたしました。

 

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2022年10月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

-

8

15

78

28

-

1,846

1,975

所有株式数(単元)

-

11,691

683

14,668

1,990

-

52,360

81,392

5,200

所有株式数の割合(%)

-

14.36

0.84

18.02

2.45

-

64.33

100

 (注)1.自己株式598,061株は「個人その他」に5,980単元及び「単元未満株式の状況」に61株を含めて記載しております。

2.「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が10単元含まれております。

 

 

(6)【大株主の状況】

 

 

2022年10月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

粕谷 忠晴

名古屋市天白区

1,167

15.47

ナトコ共栄会

愛知県みよし市打越町生賀山18番地

695

9.21

粕谷 太一

名古屋市天白区

507

6.72

有限会社巴ホールディングス

名古屋市天白区表山3丁目2426番地

490

6.50

粕谷 英史

名古屋市天白区

243

3.23

株式会社三菱UFJ銀行

東京都千代田区丸の内2丁目7番1号

240

3.18

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1番2号

230

3.04

株式会社中京銀行

名古屋市中区栄3丁目33番13号

210

2.78

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8番12号

205

2.72

粕谷 健次

名古屋市瑞穂区

162

2.15

4,152

55.02

(注)1.所有株式数は、千株未満を切捨てて記載しております。

2.前事業年度末において主要株主であったナトコ共栄会は、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。

 

①【連結貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(2021年10月31日)

当連結会計年度

(2022年10月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

7,832,874

7,993,476

受取手形及び売掛金

※4 5,651,375

※1 5,822,506

電子記録債権

※4 794,853

899,175

有価証券

1,200,000

1,400,000

商品及び製品

1,134,081

1,293,639

仕掛品

35,619

59,623

原材料及び貯蔵品

757,487

850,342

前渡金

11,355

信託受益権

800,000

900,000

その他

134,347

167,134

貸倒引当金

6,058

6,355

流動資産合計

18,345,935

19,379,542

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物及び構築物(純額)

※5 2,576,919

※5 3,338,160

機械装置及び運搬具(純額)

※5 1,197,916

※5 1,583,761

土地

※3 1,743,380

※3 1,743,380

建設仮勘定

1,144,929

151,242

その他(純額)

※5 229,901

※5 267,500

有形固定資産合計

※2 6,893,046

※2 7,084,044

無形固定資産

320,617

395,347

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

446,191

405,082

繰延税金資産

116,129

87,156

長期預金

741,300

その他

162,651

131,798

貸倒引当金

3,777

686

投資その他の資産合計

721,194

1,364,651

固定資産合計

7,934,858

8,844,043

資産合計

26,280,794

28,223,586

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(2021年10月31日)

当連結会計年度

(2022年10月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形及び買掛金

3,302,766

3,925,643

電子記録債務

68,365

79,750

未払金

542,769

626,809

未払法人税等

393,308

227,062

賞与引当金

273,584

276,244

役員賞与引当金

42,300

37,100

その他

360,020

376,095

流動負債合計

4,983,114

5,548,706

固定負債

 

 

繰延税金負債

6,987

9,807

役員退職慰労引当金

366,647

204,730

退職給付に係る負債

101,483

138,412

その他

226,860

236,616

固定負債合計

701,978

589,565

負債合計

5,685,093

6,138,271

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

1,626,340

1,626,340

資本剰余金

3,316,538

3,317,994

利益剰余金

15,349,734

16,449,009

自己株式

516,339

513,844

株主資本合計

19,776,273

20,879,499

その他の包括利益累計額

 

 

その他有価証券評価差額金

168,342

142,147

為替換算調整勘定

637,620

1,088,969

退職給付に係る調整累計額

13,463

25,301

その他の包括利益累計額合計

819,426

1,205,815

非支配株主持分

純資産合計

20,595,700

22,085,314

負債純資産合計

26,280,794

28,223,586

【連結損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2020年11月1日

 至 2021年10月31日)

当連結会計年度

(自 2021年11月1日

 至 2022年10月31日)

売上高

19,046,506

※1 20,445,721

売上原価

※3,※4 14,009,177

※3,※4 15,592,181

売上総利益

5,037,329

4,853,539

販売費及び一般管理費

※2,※3 3,013,154

※2,※3 3,180,084

営業利益

2,024,174

1,673,455

営業外収益

 

 

受取利息

4,048

16,104

受取配当金

13,143

16,432

受取ロイヤリティー

5,000

物品売却益

32,850

41,438

為替差益

134,208

345,491

その他

13,876

13,696

営業外収益合計

203,127

433,162

営業外費用

 

 

支払利息

3

3

売上割引

10,470

その他

1,923

1,993

営業外費用合計

12,396

1,996

経常利益

2,214,905

2,104,621

特別利益

 

 

固定資産売却益

※5 1,834

※5 5,246

投資有価証券売却益

3,625

補助金収入

※6 16,713

※6 800

保険解約返戻金

28,608

特別利益合計

18,547

38,280

特別損失

 

 

固定資産処分損

※7 31,280

※7 22,708

固定資産圧縮損

※8 9,333

※8 800

特別損失合計

40,613

23,508

税金等調整前当期純利益

2,192,839

2,119,392

法人税、住民税及び事業税

618,141

540,512

法人税等調整額

65,029

64,646

法人税等合計

553,111

605,158

当期純利益

1,639,727

1,514,233

非支配株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益

1,639,727

1,514,233

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の分配の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、取り扱う製品・サービス別に事業活動を展開しており、「塗料事業」、「ファインケミカル事業」及び「シンナー事業」の3つを報告セグメントとしております。

 「塗料事業」は、合成樹脂塗料等の製造販売を行っております。「ファインケミカル事業」は、高機能性樹脂・樹脂素材用コート剤等の製造販売を行っております。「シンナー事業」は、純品シンナー・リサイクルシンナーの製造販売を行っております。

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年10月31日)

当事業年度

(2022年10月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

5,719,484

5,591,997

受取手形

※3 501,480

384,922

電子記録債権

※3 436,454

495,945

売掛金

※1 3,809,811

※1 4,052,358

有価証券

1,200,000

1,400,000

商品及び製品

899,385

979,324

仕掛品

33,616

53,629

原材料及び貯蔵品

399,746

478,623

前渡金

11,355

前払費用

30,047

27,200

関係会社短期貸付金

175,037

213,086

1年内回収予定の関係会社長期貸付金

79,200

79,200

信託受益権

800,000

900,000

その他

※1 134,468

※1 168,764

貸倒引当金

5,092

5,354

流動資産合計

14,224,995

14,819,695

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

1,174,583

1,599,764

構築物

※4 152,935

※4 214,583

機械及び装置

※4 281,279

※4 582,058

車両運搬具

64,388

※4 80,171

工具、器具及び備品

※4 198,710

※4 206,293

土地

1,593,605

1,593,605

建設仮勘定

958,417

133,272

有形固定資産合計

4,423,919

4,409,748

無形固定資産

 

 

借地権

9,724

9,724

ソフトウエア

80,653

93,160

その他

6,289

6,289

無形固定資産合計

96,667

109,174

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

432,884

393,447

関係会社株式

1,514,378

1,514,378

関係会社出資金

2,147,567

2,147,567

関係会社長期貸付金

877,200

874,500

長期前払費用

16,094

12,122

繰延税金資産

75,427

37,213

長期預金

741,300

その他

110,774

70,951

貸倒引当金

877

874

投資その他の資産合計

5,173,447

5,790,605

固定資産合計

9,694,035

10,309,528

資産合計

23,919,031

25,129,223

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年10月31日)

当事業年度

(2022年10月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

電子記録債務

68,365

79,750

買掛金

※1 3,065,972

※1 3,653,618

未払金

※1 452,916

※1 496,584

未払費用

110,390

110,677

未払法人税等

296,640

172,011

預り金

198,351

209,542

賞与引当金

208,973

212,622

役員賞与引当金

36,500

31,600

その他

223

941

流動負債合計

4,438,332

4,967,349

固定負債

 

 

退職給付引当金

102,389

86,586

役員退職慰労引当金

352,022

188,170

資産除去債務

8,915

8,915

長期預り保証金

209,466

218,809

固定負債合計

672,793

502,482

負債合計

5,111,126

5,469,832

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

1,626,340

1,626,340

資本剰余金

 

 

資本準備金

3,316,538

3,316,538

その他資本剰余金

1,455

資本剰余金合計

3,316,538

3,317,994

利益剰余金

 

 

利益準備金

168,600

168,600

その他利益剰余金

 

 

配当積立金

70,000

70,000

買換資産圧縮積立金

72,149

72,149

別途積立金

12,708,000

13,308,000

繰越利益剰余金

1,200,366

1,472,915

利益剰余金合計

14,219,115

15,091,665

自己株式

516,339

513,844

株主資本合計

18,645,654

19,522,155

評価・換算差額等

 

 

その他有価証券評価差額金

162,249

137,236

評価・換算差額等合計

162,249

137,236

純資産合計

18,807,904

19,659,391

負債純資産合計

23,919,031

25,129,223

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 2020年11月1日

 至 2021年10月31日)

当事業年度

(自 2021年11月1日

 至 2022年10月31日)

売上高

※1 13,438,913

※1 13,910,955

売上原価

※1 9,975,198

※1 10,498,383

売上総利益

3,463,714

3,412,572

販売費及び一般管理費

※2 2,274,081

※2 2,333,826

営業利益

1,189,633

1,078,746

営業外収益

 

 

受取利息

※1 39,569

※1 51,002

受取配当金

※1 122,567

※1 155,585

為替差益

142,215

371,604

受取ロイヤリティー

※1 31,772

※1 26,001

その他

※1 42,848

※1 27,947

営業外収益合計

378,975

632,142

営業外費用

 

 

支払利息

3

3

売上割引

10,183

その他

1,381

1,134

営業外費用合計

11,568

1,138

経常利益

1,557,040

1,709,749

特別利益

 

 

固定資産売却益

※3 34

※3 4,446

投資有価証券売却益

3,625

補助金収入

※4 800

保険解約返戻金

28,608

特別利益合計

34

37,480

特別損失

 

 

固定資産処分損

※5 5,505

※5 21,642

固定資産圧縮損

※6 800

特別損失合計

5,505

22,442

税引前当期純利益

1,551,569

1,724,786

法人税、住民税及び事業税

437,014

382,246

法人税等調整額

62,154

55,031

法人税等合計

374,859

437,278

当期純利益

1,176,709

1,287,508