塩野義製薬株式会社
(注) 1.第155期より国際財務報告基準(以下「IFRS」という)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2.臨時雇用人員数は、従業員数の[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
3.第156期において、株式会社UMNファーマの企業結合による暫定的な会計処理の確定を行っており、第155期の主要な経営指標等については遡及修正しております。
4.第158期において、当社はシオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託口(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))に当社株式3百万株を処分しておりますが、当該当社株式を自己株式として処理しています。そのため、第158期の基本的1株当たり当期利益、希薄化後1株当たり当期利益および1株当たり親会社所有者帰属持分の算定において、当該株式数を控除しております。
(注) 1.臨時雇用人員数は、従業員数の[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.第155期の日本基準による諸数値につきましては、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
(注) 1.臨時雇用人員数は、従業員数の[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
3.第156期から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)を適用しております。
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社45社、関連会社3社及び共同支配企業1社(2023年3月31日現在)より構成されており、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。
主要な会社は次のとおりであります。
当社、シオノギファーマ株式会社、シオノギヘルスケア株式会社、シオノギテクノアドバンスリサーチ株式会社、
シオノギビジネスパートナー株式会社、株式会社UMNファーマ、Pharmira株式会社、Shionogi Inc.、
Tetra Therapeutics Inc.、Shionogi B.V.、台湾塩野義製薬股份有限公司、北京塩野義医薬科技有限公司、
平安塩野義(香港)有限公司、平安塩野義(中国)有限公司
その他36社
事業の内容と当社グループ各社の当該事業における位置付けを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

連結子会社
(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.上記以外に連結子会社が31社及び持分法適用共同支配企業が1社ありますが、いずれも事業に及ぼす影響度が僅少であり、かつ全体としても重要性がないため、記載を省略しております。
2023年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員数であります。臨時雇用人員(定年後再雇用者、契約社員等)数は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.当社グループ(当社及び連結子会社)の事業は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。当社グループの従業員は全て医薬品事業に属しております。
2023年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員数であります。臨時雇用人員(定年後再雇用者、契約社員等)数は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社の事業は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。当社の従業員は全て医薬品事業に属しております。
当社の労働組合は、塩野義製薬労働組合と称し、連結子会社7社の労働組合とともにシオノギグループ労働組合連合会を組織し、上部団体である「薬粧連合(医薬化粧品産業労働組合連合会)」に加盟しております。
塩野義製薬労働組合の組合員数は、2023年3月31日現在2,484名、シオノギグループ労働組合連合会の組合員数は 3,457名です。
労使は相互信頼を基盤に、健全な関係を持続しております。
①提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.従業員数は2023年4月1日時点により算出しております。部下を持つ職務の者を管理職としております。
4.以下の前提に基づき算出しています。
対象期間:2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日まで)
賃金:基準給与、基準外給与、賞与を含み、退職手当を除いております。
正規雇用労働者:出向者については、社外への出向者を除き、他社からの出向受入者を含んでおります。
パート・有期労働者:嘱託、パート・アルバイト、再雇用者(フルタイム・パートタイム)を含み、派遣社員を除いております。
②連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成 3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.従業員数は2023年4月1日時点により算出しております。部下を持つ職務の者を管理職としております。
4.以下の前提に基づき算出しています。
対象期間:2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日まで)
賃金:基準給与、基準外給与、賞与を含み、退職手当を除いております。
正規雇用労働者:出向者については、社外への出向者を除き、他社からの出向受入者を含んでおります。
パート・有期労働者:嘱託、パート・アルバイト、再雇用者(フルタイム・パートタイム)を含み、派遣社員を除いております。
5.相対的に賃金が高い嘱託契約及び定年後再雇用者は結果的に男性のみとなっており、女性は年度途中に採用した契約社員のみであったことから差異が生じております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社、以下「SHIONOGI」という)が判断したものであります。
■経営の基本方針
SHIONOGIは、「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬(ヘルスケアソリューション)を提供する」ことを基本方針(SHIONOGI Group Heritage)としております。そのためには、益々よい薬を創り、かつ製造するとともに、益々多くの人々に知らせ使っていただかなければなりません。このことを成し遂げるために、SHIONOGIのあらゆる人々が日々技術を向上させることが、すべてのステークホルダー(顧客、株主、取引先、社会、従業員など)の利益の拡大につながるものと考えております。
■2030年に成し遂げたいビジョン
SHIONOGIは、「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」ことをSHIONOGI Group Visionとして掲げ、事業の変革を進めております。社会保障費の増加に対する懸念の高まりや医療ニーズの高度化、多様化が進む中で懸命にこれに対処し、人々の健康と持続可能な社会の実現に貢献し続けることがSHIONOGIの社会的使命であると認識しております。一方で医療用医薬品ビジネスには、主力製品の特許切れという事業のサステイナビリティに関わる課題が常に存在します。SHIONOGIは従来の医療用医薬品を中心に提供する「創薬型製薬企業」から、ヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」へと自らを変革し、社会に対して新たな価値を提供し続けていくことで、患者さまや社会の抱える困り事をより包括的に解決したいと考えております。そのためには、創造力と専門性をベースとした創薬型製薬企業としての強みをさらに進化させ、ヘルスケア領域の新たなプラットフォーム構築に向けて、異なる強みを持つ他社・他産業から選ばれる「協創の核」とならねばなりません。
SHIONOGIは、変化を恐れず、多様性を受容し、既成概念を超えて自らを「Transform」することで、SHIONOGI Group Visionの実現に取り組んでまいります。
■経営環境及び経営戦略
SHIONOGIは、2028年ごろに訪れるHIV製品の特許切れによる影響(パテントクリフ)を乗り越え、更なる成長を実現するための戦略として、中期経営計画 「Shionogi Transformation Strategy 2030(STS2030)」を2020年度に策定し、その達成に向けた取り組みを推進してまいりました。
STS2030の策定から3事業年度が経過しておりますが、この期間においても世界人口の増加と高中所得国における少子高齢化の進行、地球規模で起こる気候変動等の環境変化とそれらに伴う疾病構造やヘルスケアに求められるニーズの変化、デジタルトランスフォーメーションの加速、人々の価値観の多様化、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のパンデミックを契機とした創薬の研究開発の進め方やグローバル展開の考え方の変革等、ヘルスケア産業を取り巻く外部環境は急速に変化しております。また、医療保険財政のひっ迫に伴い、先進諸国で薬剤費抑制の圧力が強まる中、我が国においては医療用医薬品について2021年度より毎年薬価改定が実施されるなど、経営を取り巻く環境は厳しさを増しております。さらには、大国同士による技術・経済・安全保障などの分野における主導権争いや、ロシアによるウクライナへの侵略などが契機となり、諸外国におけるビジネス展開や医薬品の原材料の調達・供給が停滞するリスクなど新たな課題も顕在化してきております。
このような中でSHIONOGIは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬ならびにワクチンの開発に取り組み、これまでにないスピードで創薬から臨床研究、承認申請へと進み、緊急承認を取得するなど、一定の成果を示すことができましたが、社会からのさらなる要請に応え、持続的な成長を実現していくためには、変化に対する予見力をさらに高め、ビジネスにおけるリスクを低減し、強みを活かした新たな事業機会を創出し続けていかなければなりません。SHIONOGIが目指す方向性には変更はありませんが、この3事業年度の取り組みによる成果や学びから、STS2030達成に向けた道筋をより明確にするため2023年6月にSTS2030をアップデートし、STS2030 Revisionとして再策定しました。
■SHIONOGIの重要課題(マテリアリティ)とSTS2030 Revisionとの関係
SHIONOGIは事業活動を通じて社会課題や医療ニーズに応え、社会に必要とされる企業として成長し、その成果をステークホルダーと共有することを目指しております。その実現のため、SHIONOGIを取り巻く環境の変化やそこから抽出されるリスクと機会、SHIONOGIの現状や課題などを分析して優先的に取り組む重要課題(マテリアリティ)を再検討し、「顧客・社会に新たな価値を創出するために取り組む重要課題」、「持続可能な社会の実現に貢献するために取り組む重要課題」、「持続可能な成長を支える経営基盤」の3つに分類しております。これらマテリアリティのうち、2030年までのSHIONOGIの成長や社会からの要請を考慮し、特に欠かせない要素を2023年6月に見直しを実施したSTS2030 Revisionの戦略に組み入れております。
■マテリアリティ特定のプロセス
STEP1:機会と脅威の評価
・ 社内外の環境変化に対する認識をもとに機会と脅威を整理
・ 整理した機会と脅威を社会、事業、社内の3つの観点から評価
STEP2:抽出された事項の優先順位づけ
・ 機会と脅威の意味合いから、新たな価値の創出、持続可能な社会への貢献、経営基盤の3要素に分類
・ 経営企画部、サステイナビリティ推進部が中心となり3つの要素ごとに影響度と発生・実現可能性の2軸で評価
STEP3:ステークホルダーへのヒアリング
・ 作成したマテリアリティマップについて、投資家や有識者などの社外ステークホルダーおよび社内関連部署にヒアリングを行い、妥当性を確認
STEP4:マテリアリティの特定とモニタリング
・ 経営会議、取締役会においてマテリアリティの妥当性を検討の上、マテリアリティの特定ならびにマテリアリティに基づき実施するサステイナビリティ活動の年度計画は経営会議での審議を経て承認
・ 取締役会は定期的に活動の報告を受け、活動の推進に向けた助言を実施

(2) STS2030 Revision で優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
マテリアリティの中で特に重視している課題は「感染症の脅威からの解放」であり、その実現こそが感染症のリーディングカンパニーとしてのSHIONOGIの使命であると考え、STS2030 Revisionでは感染症領域における種々のヘルスケア課題の解決と持続可能なビジネスモデル構築を目指しております。また、「健やかで豊かな人生への貢献」についても特に重視するマテリアリティの1つに据え、従来注力領域に掲げていた「精神・神経疾患」と「疼痛」にこだわらず「認知症」や「肥満症」といったアンメットニーズの高い領域にニーズ/疾患単位でフォーカスし、誰もが自分らしく生き生きとした生活を送ることができる社会の実現に貢献いたします。
■社会課題の解決を通じた価値創造
①感染症の脅威からの解放
SHIONOGIは、60年以上にわたって感染症の研究・開発を続けており、これまで多くの感染症治療薬を社会に提供してまいりました。長い活動で培われた感染症領域への深い理解、化合物や病原体のライブラリなどの強みをベースに、今後もアンメットニーズに貢献するソリューションを提供することが出来ると考えております。
世界を新型コロナウイルス感染症パンデミックから一日でも早く解放することを最優先に、COVID-19治療薬エンシトレルビル(日本での製品名:ゾコーバ)やCOVID-19ワクチンS-268019の開発を進めたことに加え、島津製作所との合弁会社である株式会社AdvanSentinelによる下水疫学調査サービスの提供や、COVID-19診断薬の開発や供給など、感染症のトータルケア(治療のみではなく未病、予防、診断、予後なども含めた疾患全体のケア)の実現に向けた製品・サービスの整備を行いました。引き続き、エンシトレルビルのエビデンス構築、小児や予防などの適応拡大により、満たされていないニーズに貢献するとともに、感染症のトータルケアをグローバルに展開することで、トップラインの成長、持続可能なビジネスモデルの構築の実現を目指してまいります。
また、世界三大感染症に挙げられ、今も継続した対策が必要と位置付けられているHIVは、グローバルヘルスの観点で非常に大きな脅威・課題です。SHIONOGIはViiV Healthcare Ltd.(以下「ヴィーブ」)と協業し、HIV領域におけるアンメットニーズに応えるため、QOLを改善することができる1日1回経口投与の2剤配合製剤および長時間作用型注射製剤の市場浸透と、自己注射製剤や3ヶ月以上に1回の超長時間作用型注射製剤の開発に向けて引き続き取り組みを進めてまいります。またHIVのみならず、結核やマラリアなどの治療に長期間を要する感染症にコミットすることで、感染症のリーディングカンパニーとしての使命を果たしてまいります。
さらに、SHIONOGI単独では対応が難しい感染症の課題に対しても、社会とともに解決するための仕組みの構築に取り組んでまいります。薬剤耐性(AMR)はサイレント・パンデミックと称され、喫緊かつグローバルな脅威として徐々に認知が高まっていますが、将来的な脅威が危惧されているにもかかわらず、創薬の難易度や投資が回収できないといったビジネスリスクの為に世界的に新規治療薬の開発が停滞している現状があります。SHIONOGIは、AMRに対する有望な治療選択肢として、世界で初めてのシデロフォアセファロスポリン抗菌薬であるセフィデロコルを創出するとともに、各国政府との対話を進め、英国やスウェーデンにおいて、試験導入されたプル型インセンティブの対象薬に選定されました。加えて、低中所得国を含めた世界中の国々の抗菌薬へのアクセスの改善を目的にGARDP(Global Antibiotic Research and Development Partnership)、CHAI(Clinton Health Access Initiative)との間で提携契約を締結しております。
②健やかで豊かな人生への貢献
SHIONOGIは、今後も解決されず、増加すると予測されるヘルスケアの困りごと/疾患をアンメットニーズととらえ、従来注力領域に掲げていた「精神・神経疾患」と「疼痛」にこだわらず「認知症」や「肥満症」といったアンメットニーズの高い領域にニーズ/疾患単位でフォーカスすることで、誰もが自分らしく生き生きとした生活を送ることができる社会の実現を目指し、取り組みを進めております。
また、HaaS企業としての更なる成長を実現するため、医療用医薬品を軸としたSolutionプラットフォームを提供し、より多くの患者さまのより多くのニーズに深く応えるための取り組みを進めております。 これまでに、サスメドの不眠障害用アプリやAkiliのADHD治療用デジタルアプリSDT-001(米国では承認済み)の開発などにも取り組み、患者さまのニーズに寄り添うHaaS構想の具現化を進めております。また、一人ひとりの児童生徒に合致した適切な教育プランを教員に提案する教育支援サービスを提供するYui Connection株式会社の設立、ピクシーダストテクノロジーズとの連携による音刺激を活用した認知症機能改善に向けた取り組みの推進など、HaaS実現に向けた環境整備を進展することができました。今後も、治療薬の提供にとどまらず、革新的な治療選択肢やサービスの開発・提供を通じて患者さまとそのご家族、さらには周囲で支援する皆さまの困りごとを解決し、QOLや生産性の向上に貢献してまいります。
STS2030 Revisionでは、達成すべき財務経営指標として3つの成長性指標と3つの株主還元指標を設定しました。成長性指標については、トップラインの成長を優先して進めていくことから売上収益、またその成長をグローバルに成し遂げていくことから海外売上高 CAGR(Compound Annual Growth Rate:年平均成長率)、EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:利払い・税引き・償却前利益)の3つを設定しております。また、株主還元指標として、事業成長と財務施策の観点からEPS、DOE、ROEの3つを継続して設定しております。
エンシトレルビルなどの感染症薬を中心にグローバルでのトップラインの成長を実現することで、各年度の売上収益および海外売上高 CAGR目標を達成するとともに、さらなる収益ドライバーを確立するためのM&Aや導入、アライアンスなどの事業開発機会の探索を継続し、価値に見合った投資を強固な財務基盤を活かして積極的に実行していくことで、経営指標の達成を目指してまいります。
SHIONOGIは、事業機会の創出およびリスクの回避や低減など適切な対応を行うとともに、パンデミック、自然災害、テロやサイバー攻撃などのクライシスマネジメントも含めたグループ全体のビジネスリスクを統括する全社的リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)体制を経営戦略・経営基盤の重要な仕組みとしております。
全社的リスクマネジメントの運用・管理は、当社およびグループ会社が経営会議および取締役会にて審議・承認されたリスクマネジメント計画に基づき、ビジネスリスクをグループ経営への影響度ならびに発生可能性を勘案して抽出・評価し、その対応策を主体的に講じることを基本としております。全社リスク管理機能はグループ全体のリスク情報を取りまとめ、対応状況等を経営会議および取締役会に報告し、取締役ならびに監査役からの意見や助言を受け、改善への取組に反映しています。
クライシスリスクについては、規則に基づき、事業継続計画を含む総合的な管理体制のもと、人命を尊重し、地域社会への配慮、貢献および企業価値毀損の抑制を主眼とした管理を推進し、クライシスが発生した場合には速やかに対処し、当該クライシスを克服するよう努めております。
また、リスクマネジメントの実効性を高めるため、「内部統制システムの整備・運用に関する基本方針」に基づき業務の適正を確保する体制の整備・運用にも注力しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてSHIONOGIが判断したものであります。

SHIONOGIでは業績および経営に重大な影響を及ぼす可能性があると評価した重要なリスクを、戦略の意思決定に内在および戦略の遂行を阻害する「事業戦略上のリスク」と経営目標を支える業務遂行に影響を与える「事業遂行上のリスク」に分類し、それぞれのリスクごとにリスクオーナーを任命し、不確実性を機会として活かす、あるいは低減するための対応計画を推進しております。各リスクの対応状況は、定期的(年2回程度)に経営会議にて進捗を確認し、是正・改善を行っております。
なお、文中の将来に関する事項およびリスクは、当連結会計年度末現在において判断したものです。
1.事業戦略上のリスク
<概要>
感染症領域は収益が流行に左右されやすく、他の疾患領域と比較して市場の予見性が低く、薬剤の開発に成功しても投資回収に至らないケースがあります。また、耐性菌の発現率を減少させることを目的とし、治療選択肢が限られている場合にのみ新規抗菌薬を使用することに主眼が置かれており、抗菌薬の将来的な市場予測が非常に難しくなっています。
SHIONOGIは、「治療に長期間を要する感染症」、「ワクチン」、「急性感染症」の取り組みを組み合わせ、最適な収益モデルを構築することで、疾患トータルとしてサステイナブルなビジネスとすることに取り組んでいます。
これまでSHIONOGIは海外展開品の多くをパートナー企業との提携を軸に取り組み、製品売上高の一部からロイヤリティーを取得してきました。今後もこうしたパートナーとの関係を良好に保ちつつ、SHIONOGI創製品の欧・米・亜における開発、薬事申請ならびに承認取得、マーケティング・販売などの事業活動や、低中所得国への展開など医療アクセスの向上に向けた活動をSHIONOGIが主体となって取り組んで行けるよう、海外展開を強化する必要があります。
しかしながら、当初想定していた開発計画や販売戦略が遅延・失敗した場合、将来に期待されていた治療薬やワクチンの創出や売上収益が実現できない場合など、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<主な取り組み>
・COVID-19、インフルエンザ治療薬の販売と適正使用の推進
・COVID-19、インフルエンザ予防ワクチンの開発
・HIVとともに生きる人々のQOLを高める長時間作用型の治療・予防薬の研究開発
・アンメットニーズの高い感染症(結核・マラリア・非結核性抗酸菌症等)における新たな治療の研究開発
・薬剤耐性(AMR)治療薬セフィデロコルの販売拡大
・治療に加え、未病、予防、診断、予後なども含めた疾患のトータルケアを実現する製品・サービスの創出
・海外展開品目のグローバル開発・承認申請の実施と海外生産・流通・販売体制のさらなる整備
・備蓄やサブスクリプション償還モデルの拡大など、各国政府や規制当局との交渉
・低中所得国における医療アクセス向上に向けた活動への参画
<概要>
SHIONOGIは、誰もが自分らしく生き生きとした生活を送ることができる社会の実現を目指し、薬剤をはじめとした人々の困りごとを解決するヘルスケアソリューションの研究開発に取り組んでいます。
医薬品の研究開発においては長い期間と多額の投資を必要とするうえに、臨床試験で期待した効果を得られず、承認が得られない可能性があります。
このように不確実性の高い中、創薬の成功確率を高めて医療ニーズを満たす魅力あるパイプラインを形成していくためには、SHIONOGIが培ってきた感染症や低分子医薬品の研究開発技術に加えて、新規モダリティの獲得や外部ネットワークの活用、積極的な投資による外部からの成長ドライバーの獲得、それらに対応する人材の育成が不可欠です。また、従来の医薬品のパテントに基づく収益に偏重したビジネスモデルを転換し、患者さまや社会が抱える多様な困りごとを解決するために、ワクチンおよび新しいヘルスケアサービスの提供にも挑戦し、医療用医薬品ビジネスとそれ以外のビジネスとのバランスを図ることでパテント切れによる収益の変動を緩和することが必要です。
<主な取り組み>
・新たなモダリティ・技術への挑戦
・外部との協創によるものづくりの推進
・インライセンスなど成長ドライバーへの積極投資
・最先端の研究開発能力を確保するための人材育成
・高い自社創薬比率の維持
・デジタルアプリなど、従来の治療薬にとどまらない革新的な治療選択肢の開発
・すべての人々が活躍できる環境整備に必要なサービスの開発
<概要>
SHIONOGIが事業モデルの転換を図り、STS2030 Revisionで目標とする成長を実現していくためには、従業員一人ひとりが変革を牽引する「競争力の源泉」となり、SHIONOGIがそうした尖った強みを持つ多様な人材の集団として構成されている必要があります。そのために2030年のVision達成に向けた人的資本マネジメントを事業戦略上の主要テーマとして設定し、外部人材の登用や能力重視の人材登用を進めることで人材ポートフォリオの変革を行い、多様な価値観を持った人材の融合を実現し、経営理念を実践してまいります。従業員が目指すべき人材像を「Shionogi Way:他者を惹きつける尖った強みを持ち、新しいことにチャレンジを続ける人」と定め、様々な施策を通じて、全員が備えるべき能力や個々の役割ごとに求められる能力の獲得を促しています。また、キャリア採用を強化し、不足している専門性を獲得していきます。加えて、各種制度や仕組みを整備することで、多様な人材がエンゲージメントを高め、活躍できる環境の整備も進めています。
しかしながら、施策や人材獲得の失敗など、実現するうえでの阻害要因が生じた場合には、SHIONOGIの変革が停滞し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<主な取り組み>
・キャリア採用強化
・人事制度の改定
・様々な属性が活躍できる働き方改革
・チャレンジを歓迎し賞賛するイベントの実施
<概要>
SHIONOGIはSTS2030 Revisionにおいて、意思決定のスピードを加速させ、データに基づく新たな価値創造を実現するため、あらゆる活動でデジタルトランスフォーメーションに取り組むことを大きなテーマとして掲げています。従来のビジネスモデルの変革が求められる中、デジタルトランスフォーメーションの必要性は明白であり、その実現に向けた取り組みの停滞が生じた場合には、SHIONOGIの業績のみならず企業価値向上に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<主な取り組み>
・グローバルIT基盤の構築
・AI創薬の実践、AI活用による市中在庫予測などのビジネスモデル/オペレーション変革
・疾病の診断・治療を目的とした医療機器プログラム(SaMD)、疾患検知アルゴリズムの開発
・業務効率化と新たな価値創造を実現するデータ利活用基盤の整備
・デジタルコア人材を輩出する育成施策の実施
2.事業遂行上のリスク
<概要>
医薬品事業は、各国の政策により様々な規制を受けております。医療保険財政のひっ迫に伴い、先進諸国で薬剤費抑制の圧力が強まる中、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる歳出増の影響によりこの圧力がさらに強まる可能性があります。我が国においては、高齢化進展に伴う医療費増加を見越した医療保険制度改革が進められていることに加え、2021年度からは薬価改定が毎年実施されるなど、行政施策の動向がSHIONOGIの業績に影響を与える可能性があります。また、医薬品の開発、製造などに関連する国内外の規制の変更により、追加的な費用や製品が適合しなくなる事態等が発生する可能性があります。さらに、COVID-19対策として導入された様々な規制や制度がパンデミック状況の変化によって段階的に解消されていくことなども懸念され、それらが顕在化した場合、以下の影響が想定されます。
・医療用医薬品事業の予見性の低下
・創出したイノベーションの価値と乖離した薬価の算定
・新興、再興感染症パンデミック時に必要な医薬品、ワクチンの研究開発の遅れや供給不安
<主な対応・取り組み>
・革新的な医薬品やヘルスケアサービスの創出と社会が許容できる価格での提供
・創出したイノベーションの価値を示すエビデンスの構築
・業界団体活動を通じ、イノベーションの価値を訴求する取り組みの推進
・薬価制度や医薬品等の研究開発・製造・販売の各種規制などに関する最新情報の入手と迅速な対処
<概要>
医薬品は、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を経て承認を受け販売しております。市販後は、安全情報を収集し、医薬品の安全性確保および適正使用のために必要な対策を実施しておりますが、予期せぬ副作用等が発生した場合、以下の影響が想定されます。
・製品の販売中止や回収
・健康被害に関する損害賠償訴訟の提起
・業績や風評への影響
<主な対応・取り組み>
・副作用等の情報を適切に収集・分析・評価・報告する体制の強化およびシステムの構築
・副作用等の拡大や被害の抑制につながる全従業員教育の実施
・副作用等に基づく医療被害補償の保険加入
<概要>
事業パートナーとの協業は、経営資源や内部情報を互いに提供し、相互の強みを活かして事業強化を図ることが目的ですが、以下のリスクが想定されます。また、資源や環境の保護、安全や人権などのESG課題への取り組みに反した企業との提携により企業価値が低下するリスクがあります。
・パートナーによる自社技術やノウハウの業務提携目的外の利用
・自社による意図しない他社技術の無断利用や知的財産の侵害による訴訟
・自社による機密情報の漏洩
・他社による機密情報の漏洩・資源や環境、安全、人権の確保の取り組みと矛盾する企業との提携によるブランドイメージやレピュテーション、投資家からの信頼の低下
<主な対応・取り組み>
・パートナーとコミュニケーションを充実させることによる認識の齟齬の解消、信頼関係の維持・向上
・想定されるリスクを織り込んだ秘密保持契約の締結
・知的財産権の取り扱いや損害賠償に関する事項などを明確化した契約の締結
・問題点や侵害リスクの調査を目的とした知的財産の定期的な点検による訴訟リスクの回避
・データの適切な暗号化やアクセス制御の強化、ファイヤーウォールによる外部からの不正アクセスの防止、セキュリティ監視体制の整備などによる情報管理体制の構築
・パートナーへ共有する情報の最小化と情報共有ルールの整備
・共有する情報の使用状況やアクセスログを監視する体制の整備
・パートナー企業の情報管理体制の定期的な監査と評価
・パートナー企業の信頼性や財務状況、法的な問題などについて多角的な観点からのデューデリジェンスの実施
・問題点や改善点の早期発見を目的としたパートナーシップの定期的な監査と評価の実施
<概要>
SHIONOGIは医薬品等の製造管理および品質管理の基準(GMP)や医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン等の薬事関連法規に準拠した厳格な品質管理体制のもと製品の製造および委託製造を行っております。また、厚生労働省、米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)等の所管当局の査察を受け、製造販売の認可を取得しておりますが、何らかの原因により、品質不良やロット不適が発生するなどの品質問題が発生した場合、以下の影響が想定されます。
・製品由来の風評被害
・承認書と製造実態の不整合による品質不良、出荷停止、回収、行政処分
・データ完全性の不備による回収や当局査察での重大な指摘
・企業の信頼低下
<主な対応・取り組み>
・SHIONOGIグループ品質ポリシーの制定
・社内における教育イベント等の開催による品質の重要性の理解浸透
・Quality Cultureの醸成活動等の推進
・製造所監査等を通じた管理監督活動
<概要>
大地震や暴風雨、洪水などの自然災害やパンデミックの発生、または地政学的影響や人権・環境などのサステイナビリティの観点による影響などでサプライチェーンに問題が生じた場合、以下の影響が想定されます。
・工場の操業停止
・原材料や商品の調達困難
・医薬品の安定供給に対する重大な影響
<主な対応・取り組み>
・保有在庫量の独自基準に基づく在庫管理
・一部製品に含有される原薬の国内製造体制の構築
・製品の安定供給のための原材料調達先分散の検討(地政学的リスクの高い原材料のセカンドベンダーの選定)
・優先して供給すべきBCP品目の設定および定期的な見直し
・サプライヤーに対するデューディリジェンスならびに監査の実施と改善要求
<概要>
個人情報を含む多くの機密情報を保有し、アウトソーシング先を含めて各種ITシステムを利活用している中、従業員およびアウトソーシング企業などの不注意または故意による行為、あるいは悪意を持った第三者によるサイバー攻撃などにより、ITセキュリティが脅かされた場合、以下の影響が想定されます。
・重要システム停止による事業の継続困難
・個人情報を含む機密情報の流出
・損害賠償請求などの法的な損害や事後対応に係る費用などの発生
・業績低下や風評被害
<主な対応・取り組み>
・情報管理を統括する責任者として情報の保全および情報セキュリティの確保に関する方針を定めるCIO、データおよび文書類の利用ならびに管理を統制する責任者としてCDO、IT運営の責任者としてGlobal Head of ITをそれぞれ任命し、法規制やガイドラインを踏まえた情報管理に関する規程などを整備
・個人情報に関する、SHIONOGIグループグローバルプライバシーポリシーの策定
・グループ従業員に対する情報管理や個人情報の重要性に対する認識や個人情報保護に関する法令遵守の必要性についての教育の徹底
・サイバー攻撃や大規模災害などの危機事象発生に備えたIT-BCP体制構築プロジェクトの推進
・ITインフラの整備、情報セキュリティ基盤の強化・運用の改善
・台湾拠点におけるサイバー攻撃の実例から、再発防止およびグローバル各拠点での未然防止に向けた対策としてグローバルセキュリティアセスメントの結果に基づくグループ全体でのネットワーク体制の抜本的見直しなどの実施
<概要>
医薬品の研究、開発、製造等の事業活動を行う過程において、環境や生態系、作業者の安全などに影響を及ぼす事象が発生する可能性があります。それらによる被害が顕在化した場合、以下の影響が想定されます。
・施設や設備の稼働停止や対策・復旧費用の発生
・損害賠償訴訟の提起、補償費用の支払い
・業績低下や風評被害
<主な対応・取り組み>
・EHSポリシー・EHS行動規範の制定によるガバナンスの強化
・環境および安全衛生(EHS)統括管理体制の整備
・各事業所において、ISO14001、ISO45001ならびにそれらに準じたEHSマネジメントシステムの運用を強化
・関連法令を遵守するとともに、より厳しい自主管理基準・目標を策定して対応を実施
<概要>
SHIONOGIではコンプライアンスを法律、規則、規制等の遵守に留まらず、社会規範の遵守、更には企業・社会人としての倫理的行動を含むという認識のもと、事業活動遂行における法令違反、社会規範の逸脱、倫理に反する行為・行動を重要なリスクと捉えており、当該リスクが顕在化した場合、以下の影響が想定されます。
・風評の悪化
・ステークホルダーから信頼の失墜
・経営成績および財政状態の悪化
<主な対応・取り組み>
・SHIONOGIグループ行動憲章にコンプライアンスの項目を設けるとともに、SHIONOGIグループコンプライアンスポリシーを制定
・Global Compliance Week & Quality Weekを通じ、グループ全従業員のコンプライアンス意識を強化
・組織の構成に応じたコンプライアンス推進体制の再整備
・改正公益通報者保護法に則した内部通報窓口(社内、社外)の運用
・代表取締役社長を委員長としたコンプライアンス委員会の開催(年4回)
・コンプライアンス委員会活動状況の取締役会への報告(年2回)
・事業活動におけるコンプライアンスの遵守を最優先事項とし、社長メッセージでコンプライアンスについて発信(年4回)
・全従業員対象のコンプライアンス意識調査の実施と各組織への分析結果のフィードバック
<概要>
SHIONOGIの製品は、知的財産権(特許権等)により保護されて利益を生み出しますが、種々の知的財産が充分に保護できない恐れや、第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。
SHIONOGIが保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合あるいはSHIONOGIの製品が第三者の知的財産権を侵害した場合には、以下の影響が想定されます。
・期待される収益が失われることによる経営成績および財政状態の悪化
・知的財産権保護のための係争や訴訟
・損害賠償金の支払い
・当該製品の製造販売の差止め
・企業ブランド、レピュテーションの低下
<主な対応・取り組み>
・知的財産権の適切な権利化と管理体制の整備、第三者による権利侵害に対する継続的な監視
・事業活動にあたっては、侵害予防調査の実施
・導出入活動における知財デューデリジェンスの実施など、侵害予防のための体制の整備
上記の重要なリスクに加え、訴訟、自然災害・パンデミック、金融市場・為替動向など、SHIONOGIの経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性のある様々なリスクが存在します。ここに掲載されたものが、SHIONOGIのすべてのリスクではありません。
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、当社グループの事業は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一セグメントであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度末の資産合計は1兆3,118億円で、前連結会計年度末に比べて1,611億98百万円増加しました。
非流動資産は、5,276億7百万円で、仕掛研究開発資産等の無形資産の増加やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の増加等により前連結会計年度末に比べて362億11百万円増加となりました。流動資産は7,841億92百万円で、現金及び現金同等物、3ヶ月超の定期預金および債券(流動資産のその他の金融資産に含みます)の増減、その他の流動資産、営業債権の増減等の結果、前連結会計年度末に比べて1,249億86百万円増加しました。
資本については1兆1,218億78百万円となり、当期利益の計上と配当金の支払、自己株式の取得、在外営業活動体の外貨換算差額(その他の資本の構成要素に含みます)が増加した結果、前連結会計年度末に比べて1,285億92百万円増加しました。
負債については1,899億21百万円で、前連結会計年度末に比べて326億5百万円増加しました。
非流動負債は313億69百万円で、前連結会計年度末に比べて15億50百万円減少しました。流動負債は1,585億52百万円で、未払法人所得税の増加等により、前連結会計年度末に比べて341億55百万円増加しました。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
※ 会社の経常的な収益性を示す利益指標として「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。「コア営業利益」は、営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益となります。
売上収益は、4,267億円(前期比27.3%増)となり、過去最高の売上収益を達成しました。ゾコーバの売上を含めた国内医療用医薬品の売上収益は1,797億円(前期比101.7%増)となりました。また、海外子会社および輸出の売上収益は、セフィデロコル※の米欧での売上の伸長により、425億円(前期比23.7%増)となりました。さらに、HIVフランチャイズに関するロイヤリティー収入は、導出したHIVフランチャイズの売上が伸長しましたが、2021年度においてヴィーブよりギリアドとの特許侵害訴訟の和解に伴う一時金を受領したことにより、1,685億円(前期比3.2%減)となりました。
営業利益は、COVID-19に対する治療薬、ワクチンなどの最優先課題や注力プロジェクトへの投資による研究開発費の増加やZatolmilastのアルツハイマー型認知症での開発計画の見直しに伴う減損損失の計上などがありましたが、売上収益の増加に伴い1,490億円(前期比35.1%増)となりました。また、前述の減損損失などの特殊要因を除くコア営業利益は1,585億円(前期比43.3%増)でした。
税引前利益は2,203億円(前期比74.5%増)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前第1四半期に大阪国税局からの更正処分に対する取消請求訴訟の勝訴に関する還付金を受領した影響により、1,850億円(前期比62.0%増)にとどまりました。
2022年度は積極的に行ってきたCOVID-19関連事業に対する先行投資が収益化し、売上収益およびすべての利益項目において、創業来の最高業績を実現しました。2023年度は、感染症ビジネスのグローバル展開によるトップラインの成長と、中長期の成長に向けた新規事業・成長ドライバーの確立を最優先課題として取り組んでまいります。
※ 米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja
・COVID-19関連製品
COVID-19関連製品に関して、2022年11月22日に開催された薬事・食品衛生審議会にて、ゾコーバの緊急承認制度に基づく製造販売承認を取得しました。そして、速やかに国内の感染患者さまに本剤を広く提供できるよう、厚生労働省との間で締結した本剤の国内供給に関する基本合意書に基づき、日本政府が計200万人分のゾコーバを購入しました。その後、本剤の安定供給の見通しが立ったことから、2023年3月31日より一般流通を開始しました。これらの売上収益の計上により、COVID-19関連製品の売上収益は1,047億円となりました。
・国内医療用医薬品
国内の医療用医薬品の売上収益は750億円(前期比15.8%減)となりました。インチュニブとビバンセの売上は、それぞれ192億円(前期比17.0%増)、14億円(前期比81.2%増)と伸長しました。一方で、サインバルタの売上収益は、後発品参入の影響により54億円(前期比65.8%減)となりました。インフルエンザ関連製品群に関しては、3年ぶりにインフルエンザが流行したことで昨年に比べ医療機関での処方数は伸長し売上収益は42億円と増加しましたが、第2四半期に発生したゾフルーザ、ラピアクタの返品により、売上収益はマイナス11億円となりました。COVID-19関連製品を除く感染症薬の売上収益に関しては、74億円(前期比37.2%減)となりました。
・海外子会社および輸出
海外子会社および輸出の売上収益は、425億円(前期比23.7%増)となりました。米国での売上収益は、前第1四半期にFORTAMETの販売権などの移管に関する一時金を受領した影響を受けたものの、多剤耐性グラム陰性菌に効果を示すセフィデロコルが引き続き好調に推移し、セフィデロコルの売上収益は100億円(前期比59.5%増)となり、米国での売上収益は154億円(前期比12.2%増)となりました。欧州での売上収益は、セフィデロコルが好調に推移したことで、91億円(前期比81.4%増)となりました。また、セフィデロコルに関しては2022年度にスペインでの販売を新たに開始しました。引き続き、セフィデロコルの販売国とサブスクリプション型償還モデル※の採用国の拡大を通して、欧米事業の成長を進めてまいります。中国での売上収益は、COVID-19の流行に伴うロックダウンの影響を受けましたが、ジェネリック医薬品や南京工場における製造受託などの伸長により、120億円(前期比17.7%増)となりました。
※ 抗菌薬の処方量と切り離し、国が開発企業に対して固定報酬を支払う代わりに、必要なときに抗菌薬を受け取ることができるモデル
・ロイヤリティー収入およびヴィーブからの配当金収入
ヴィーブからのロイヤリティー収入は、2021年度にヴィーブのギリアドに対する特許侵害訴訟における和解に伴う一時金を受領していたことにより、1,685億円(前期比3.2%減)となりました。また、配当金に関しては、上記訴訟に伴う一時金をヴィーブが受領したことによる配当金の増加、前第4四半期に受領予定であったヴィーブからの配当金が第1四半期に期ずれしたことにより、612億円(前期比370.8%増)となりました。
ロシュからのロイヤリティー収入に関して、数年ぶりにグローバルでインフルエンザが流行したことに伴い、導出したゾフルーザの売上が伸長し、当期は9億円となりました。アストラゼネカからのロイヤリティー収入に関しては、クレストールの売上によるロイヤリティー収入を受領したことで、13億円(前期比15.4%増)となりました。
以上の結果から、2022年度のロイヤリティーおよび配当金収入全体は、2,359億円(前期比21.4%増)となりました。
・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しましたとおり、当社グループは、2023年6月にSTS2030を改定し、STS2030 Revisionとして再策定しました。
STS2030 Revisionでは、達成すべき財務経営指標として3つの成長性指標と3つの株主還元指標を設定しました。成長性指標については、トップラインの成長を優先して進めていくことから売上収益、またその成長をグローバルに成し遂げていくことから海外売上高 CAGR(Compound Annual Growth Rate:年平均成長率)、EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:利払い・税引き・償却前利益)の3つを設定しております。また、株主還元指標として、事業成長と財務施策の観点からEPS、DOE、ROEの3つを継続して設定しております。
エンシトレルビルなどの感染症薬を中心にグローバルでのトップラインの成長を実現することで、各年度の売上収益および海外売上高 CAGR目標を達成するとともに、さらなる収益ドライバーを確立するためのM&Aや導入、アライアンスなどの事業開発機会の探索を継続し、価値に見合った投資を強固な財務基盤を活かして積極的に実行していくことで、経営指標の達成を目指してまいります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、その他流動資産増加の一方、税引前利益の増加、営業債権の減少、利息および配当金受取額の増加により、前連結会計年度に比べて757億99百万円多い1,778億67百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形資産の取得による支出増加の一方、定期預金や余資運用に係る有価証券の増減により、前連結会計年度に比べて479億11百万円少ない482億92百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払いの増加により、前連結会計年度に比べて475億8百万円多い841億23百万円の支出となりました。
これらを合わせた当連結会計年度の現金及び現金同等物の増減額は548億3百万円の増加となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、3,092億24百万円となりました。
〔キャッシュ・フロー指標のトレンド〕
(注) 親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1.指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、正味販売見込価格により算出したものであります。
当連結会計年度における商品仕入実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、実際仕入額によっております。
当社グループは、主として販売計画に基づいて生産計画をたてて生産しております。
当社及び一部の連結子会社で受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注) 1.販売金額は、外部顧客に対する売上収益を表示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
※前連結会計年度の厚生労働省に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
* 2011年11月に当社とShire(2019年に武田薬品工業株式会社(以下「武田薬品」という)と統合)が締結した日本におけるインチュニブ・ビバンセの共同開発・商業化に関するライセンス契約に基づき、武田薬品が両製品に関して当社が保有する持分の一切を取得するオプション権を行使したことにより、当社と武田薬品は、オプション権の行使に基づく資産の移管などに関する基本合意書を2022年10月31日に締結しました。今回の武田薬品のオプション権の行使により、インチュニブ及びビバンセの共同開発・商業化に関するライセンス契約は終了し、オプション権の行使に基づく資産の移管を2023年4月1日より開始しております。また、移管に伴う一時金を受領しております。
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(注) 1.従業員数は就業人員数であります。臨時従業員(定年後再雇用者、契約社員等)数は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載して
おります。
2.ワクチン生産設備は一部建設中であり、完成は2024年3月の予定です。また、事業所名は未定です。
(注) 1.従業員数は就業人員数であります。臨時従業員(定年後再雇用者、契約社員等)数は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載して
おります。
2.提出会社において土地を一括管理しており、摂津工場及び金ケ崎工場の土地は提出会社における帳簿価額及び面積を記載し、尼崎
事業所(CMCイノベーションセンター敷地内)は「-」表示としております。
該当する事項はありません。
2011年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 3名 252個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 9名 270個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
2.新株予約権を割り当てる日(以下、「割当日」という。)後、当社が普通株式につき、株式分割(当社普通株式の無償割当を含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合には、新株予約権のうち、当該株式分割又は株式併合の時点で行使されていない新株予約権について、付与株式数を次の計算により調整いたします。
また、上記の他、割当日後、当社が合併、会社分割又は株式交換を行う場合およびその他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とする場合、当社は、当社の取締役会において必要と認められる付与株式数の調整を行うことができるものといたします。
なお、上記の調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てるものといたします。
3.① 発行価格は、割当日における新株予約権の公正価額と新株予約権の行使時の払込額(1株当たり1円)を合算しております。
なお、新株予約権の割り当てを受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、新株予約権の公正価額相当額の払い込みに代えて、当社に対する報酬債権と相殺しております。
② 新株予約権の行使時に新株予約権者に交付される株式は、すべて自己株式を予定しており、これにより新規に発行される株式はありません。
なお、自己株式により充当させる場合は、資本組入を行ないません。
4.① 新株予約権の行使期間内において、新株予約権者である取締役は、当社取締役の地位を喪失した日の翌日から10日(10日目が休日に当たる場合には翌営業日)を経過する日までの間に限り、新株予約権を一括してのみ行使できるものといたします。
② 新株予約権の行使期間内において、新株予約権者である執行役員は、当社執行役員を退任した日又は当社との雇用契約(定年後の再雇用に係る雇用契約を除く。)が終了した日のいずれか遅い日の翌日から起算して10日(10日目が休日に当たる場合には翌営業日)を経過する日までに限り、新株予約権を一括してのみ行使できるものといたします。
なお、新株予約権者の執行役員が新たに当社取締役に選任された場合は、取締役の退任時まで行使できないものといたします。
③ 新株予約権者が死亡した場合、その者の相続人は、当該被相続人が死亡した日の翌日から6ヶ月を経過する日までの間に限り、本新株予約権を行使することができるものといたします。
④ その他の権利行使の条件は、当社と新株予約権者との間で締結した「新株予約権割当契約書」に定めるところによるものといたします。
5.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割もしくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、株式交換もしくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日の直前の時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を本新株予約権の発行要領に準じた条件に基づきそれぞれ交付することといたします。ただし、本新株予約権の発行要領に準じた条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものといたします。
2012年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 2名 316個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 11名 475個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
2013年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 2名 172個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 12名 267個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
2014年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 2名 178個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 11名 246個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
2015年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 3名 99個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 11名 112個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
2016年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 3名 85個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 10名 88個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
2017年度新株予約権
※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注) 1.新株予約権の割当ての対象者およびその人数ならびに割り当てた新株予約権の数は次のとおりです。
当社取締役(社外取締役を除く。以下同じ。) 3名 85個
当社執行役員(取締役兼務者を除く。以下同じ。) 12名 108個
新株予約権1個当たりの目的となる株式の数(以下「付与株式数」という。)は、100株であります。
(注) 2.から(注) 5.については、「2011年度新株予約権」の注記に同じです。
該当する事項はありません。
(注) 1.自己株式の消却による減少であります。
2.自己株式の消却による減少であります。
3.自己株式の消却による減少であります。
(注) 1.自己株式10,080,279株は、「個人その他」欄に100,802単元および「単元未満株式の状況」欄に79株含めて記載しております。
2.上記「その他の法人」欄には、証券保管振替機構名義の株式が40単元含まれております。
2023年3月31日現在
(注) 1.SMBC日興証券株式会社は、株式会社三井住友銀行および株式会社関西アーバン銀行の3社連名により、2015年3月6日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
2.国際投資一任業務会社ブラックロック・ジャパン株式会社は、関係会社10社連名により、2018年2月6日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
3.野村證券株式会社は、ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)および野村アセットマネジメント株式会社の3社連名により、2020年7月21日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
4.三井住友信託銀行株式会社は、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社および日興アセットマネジメント株式会社の3社連名により、2022年9月22日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
5.キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーは、キャピタル・インターナショナル・インクおよびキャピタル・インターナショナル株式会社の3社連名により、2022年12月7日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
6.株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは、三菱UFJ信託銀行株式会社および三菱UFJ国際投信株式会社の2社連名により、2022年12月19日付で当社株式の大量保有報告書を提出しておりますが、2023年3月31日現在の株式の名義人その他が確認できないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。