住友ゴム工業株式会社
Sumitomo Rubber Industries, Ltd.
神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号
証券コード:51100
業界:ゴム製品
有価証券報告書の提出日:2023年3月29日

(1)連結経営指標等

回次

国際会計基準

第127期

第128期

第129期

第130期

第131期

決算年月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

売上収益

(百万円)

 

894,243

 

 

893,310

 

 

790,817

 

 

936,039

 

1,098,664

 

税引前利益

(百万円)

 

50,349

 

 

27,295

 

 

29,771

 

 

44,765

 

 

22,539

 

親会社の所有者に帰属する

当期利益

(百万円)

 

36,246

 

 

12,072

 

 

22,596

 

 

29,470

 

 

9,415

 

親会社の所有者に帰属する

当期包括利益

(百万円)

 

327

 

 

17,021

 

 

1,835

 

 

62,356

 

 

49,752

 

親会社の所有者に帰属する

持分

(百万円)

 

457,927

 

 

460,800

 

 

454,743

 

 

501,540

 

 

546,200

 

総資産額

(百万円)

1,002,383

 

1,035,484

 

974,805

 

1,086,169

 

1,225,202

 

1株当たり親会社所有者

帰属持分

(円)

 

1,741.11

 

 

1,752.07

 

 

1,729.05

 

 

1,907.03

 

 

2,076.74

 

基本的1株当たり当期利益

(円)

 

137.81

 

 

45.90

 

 

85.92

 

 

112.05

 

 

35.80

 

希薄化後1株当たり

当期利益

(円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親会社所有者帰属持分比率

(%)

 

45.7

 

 

44.5

 

 

46.6

 

 

46.2

 

 

44.6

 

親会社所有者帰属持分

当期利益率

(%)

 

7.9

 

 

2.6

 

 

4.9

 

 

6.2

 

 

1.8

 

株価収益率

(倍)

 

9.4

 

 

29.1

 

 

10.3

 

 

10.5

 

 

32.2

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

 

82,820

 

 

91,458

 

 

123,504

 

 

63,090

 

 

27,869

 

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

65,494

 

63,417

 

45,594

 

54,023

 

78,697

 

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

 

2,122

 

 

40,979

 

 

61,881

 

 

13,332

 

 

41,556

 

現金及び現金同等物の

期末残高

(百万円)

 

74,526

 

 

60,631

 

 

74,203

 

 

75,093

 

 

73,846

 

従業員数

(人)

 

37,852

 

 

39,233

 

 

39,298

 

 

40,055

 

 

40,365

 

[外、平均臨時雇用者数]

[

4,899

]

[

4,798

]

[

3,692

]

[

3,617

]

[

3,506

]

(注)希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第127期

第128期

第129期

第130期

第131期

決算年月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

売上高

(百万円)

 

515,422

 

 

512,349

 

 

446,164

 

 

526,047

 

 

566,086

 

経常利益

(百万円)

 

36,314

 

 

43,042

 

 

32,876

 

 

34,870

 

 

21,120

 

当期純利益

(百万円)

 

32,002

 

 

19,413

 

 

26,146

 

 

31,174

 

 

19,878

 

資本金

(百万円)

 

42,658

 

 

42,658

 

 

42,658

 

 

42,658

 

 

42,658

 

発行済株式総数

(千株)

 

263,043

 

 

263,043

 

 

263,043

 

 

263,043

 

 

263,043

 

純資産額

(百万円)

 

333,126

 

 

340,245

 

 

358,153

 

 

375,118

 

 

380,733

 

総資産額

(百万円)

 

783,282

 

 

783,391

 

 

757,035

 

 

827,581

 

 

894,820

 

1株当たり純資産額

(円)

 

1,266.60

 

 

1,293.69

 

 

1,361.79

 

 

1,426.33

 

 

1,447.61

 

1株当たり配当額

(円)

 

55.00

 

 

55.00

 

 

35.00

 

 

55.00

 

 

35.00

 

(うち1株当たり中間配当額)

(

30.00

)

(

25.00

)

(

)

(

25.00

)

(

20.00

)

1株当たり当期純利益

(円)

 

121.68

 

 

73.81

 

 

99.41

 

 

118.53

 

 

75.58

 

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益

(円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自己資本比率

(%)

 

42.5

 

 

43.4

 

 

47.3

 

 

45.3

 

 

42.5

 

自己資本利益率

(%)

 

10.0

 

 

5.8

 

 

7.5

 

 

8.5

 

 

5.3

 

株価収益率

(倍)

 

10.7

 

 

18.1

 

 

8.9

 

 

9.9

 

 

15.2

 

配当性向

(%)

 

45.2

 

 

74.5

 

 

35.2

 

 

46.4

 

 

46.3

 

従業員数

(人)

 

7,175

 

 

7,325

 

 

7,371

 

 

7,573

 

 

7,734

 

[外、平均臨時雇用者数]

[

525

]

[

546

]

[

475

]

[

479

]

[

483

]

株主総利回り

(%)

 

64.6

 

 

69.0

 

 

49.2

 

 

65.5

 

 

66.2

 

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(

84.0

)

(

99.2

)

(

106.6

)

(

120.2

)

(

117.2

)

最高株価

(円)

 

2,188

 

 

1,528

 

 

1,332

 

 

1,611

 

 

1,288

 

最低株価

(円)

 

1,237

 

 

1,076

 

 

850

 

 

863

 

 

989

 

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2.最高株価及び最低株価は2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであります。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第131期の期首から適用しており、第131期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2【沿革】

当社は、英国ダンロップ社の出資により1909年に創業した「ダンロップ・ラバー・カンパニー(ファー・イースト)リミテッド」日本支店(本社香港)の資産を継承して、1917年3月6日に「ダンロップ護謨(極東)株式会社」として神戸市に設立され、各種タイヤ・チューブ、工業用・医療用ゴム製品の製造・販売を始め、以降次の変遷を経て現在に至ります。

年月

経歴

1917年3月

ダンロップ護謨(極東)株式会社を設立(資本金118万円、全額英国ダンロップ社が出資)

1937年2月

社名を日本ダンロップ護謨株式会社と改称

1943年1月

社名を中央ゴム工業株式会社と改称

1949年8月

社名を従来の日本ダンロップ護謨株式会社に復帰

1960年4月

増資に際し、住友電気工業㈱及び住友商事㈱と資本提携(日本側株主の持分比率約30%)

1961年6月

愛知県豊田市にて名古屋工場操業開始

1961年10月

増資に際し、㈱日本長期信用銀行(現 ㈱新生銀行)と資本提携(日本側株主の持分比率約50%)

1963年9月

増資により日本側株主と英国ダンロップ社の持分比率が56:44となり、日本側株主が経営権を取得

1963年10月

社名を住友ゴム工業株式会社と改称するとともに、日本ダンロップ護謨株式会社(㈱日本ダンロップ)を設立

1972年1月

兵庫県加古川市にて加古川工場操業開始

1974年8月

福島県白河市にて白河工場操業開始

1975年1月

東京・大阪・名古屋の3証券取引所(市場第二部)に株式上場

1981年5月

オーツタイヤ㈱の発行済株式総数の48%の株式を取得し、同社と全面提携

1983年12月

英国ダンロップ社が保有する当社の全株式(発行済株式総数の40%)を日本側株主が取得

1984年1月

英国ダンロップ社より日本、台湾、韓国における「ダンロップ」商標権譲受

1984年7月

フランスの当社現地法人が、仏ダンロップ社の暖簾借りによりフランスにおける経営を開始(同年12月31日付で資産を正式買収)

1985年1月

英国、西独の当社現地法人が英国ダンロップ社から現地のタイヤ工場を買収し経営を開始

1986年12月

米国の自動車タイヤメーカーを買収

1987年6月

東京・大阪・名古屋の3証券取引所の第一部銘柄に指定

1994年8月

神戸市中央区に本社新社屋竣工

1995年1月

阪神大震災により神戸工場・技術研究センターの建屋が被災、神戸工場を閉鎖し、生産設備を名古屋工場・白河工場等へ移管

1995年7月

インドネシアにP.T.Sumi Rubber Indonesiaを設立

1996年5月

兵庫県市島町(現 丹波市)にて市島工場操業開始

1999年6月

米国グッドイヤー社(The Goodyear Tire & Rubber Company)とのタイヤ事業における世界的提携に関する諸契約を締結し、同年9月から日本・北米・欧州での合弁事業を開始

2000年11月

オーツタイヤ㈱の第三者割当増資による発行新株式の全額を引き受け(持分比率51.0%)

2002年7月

中国江蘇省常熟市に住友橡膠(常熟)有限公司を設立

2003年7月

オーツタイヤ㈱、㈱日本ダンロップを吸収合併

スポーツ事業を会社分割により分割し、SRIスポーツ㈱として再編

2004年2月

名古屋証券取引所市場第一部における株式の上場を廃止

2005年5月

タイにSumitomo Rubber(Thailand)Co., Ltd.を設立

2006年10月

SRIスポーツ㈱が東京証券取引所市場第一部に株式上場

2007年12月

SRIスポーツ㈱がRoger Cleveland Golf Company, Inc.を買収

2010年9月

中国湖南省長沙市に住友橡膠(湖南)有限公司を設立

2011年6月

ブラジルにSumitomo Rubber do Brasil Ltda.を設立

2012年5月

SRIスポーツ㈱が社名をダンロップスポーツ㈱と改称

2013年2月

トルコにSumitomo Rubber AKO Lastik Sanayi ve Ticaret A.Ş.を設立

2013年12月

南アフリカでApollo Tyres South Africa(Pty)Limited(現 Sumitomo Rubber South Africa(Pty)Limited)を買収し、レディスミス工場及びアフリカ地域におけるダンロップブランドタイヤの販売権・製造権を取得

2015年1月

スイスでLonstroff Holding AG(現 Lonstroff AG)を買収

2015年10月

米国グッドイヤー社とのアライアンス契約及び合弁事業を解消し、米国のGoodyear Dunlop Tires North America, Ltd.(現 Sumitomo Rubber USA, LLC)を100%子会社化

2017年2月

英国のMicheldever Group Ltd.を買収

2017年4月

海外のダンロップ商標権とダンロップブランドのスポーツ用品事業及びライセンス事業を譲受

 

 

年月

経歴

2017年12月

ダンロップスポーツ㈱が東京証券取引所市場第一部における上場を廃止

2018年1月

連結子会社であるダンロップスポーツ㈱を吸収合併し、スポーツ事業を統合

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

3【事業の内容】

当社の企業集団は、当社と子会社104社(以下「当社グループ」という。)及び関連会社10社並びにその他の関係会社1社(住友電気工業㈱)で構成され、タイヤ事業、スポーツ事業及び産業品他事業のほか、各事業に付帯・関連するサービス等の事業を国内及び海外で展開しております。

各事業における各社の位置づけの概要は次のとおりであります。

なお、以下の3事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

事業

主要製品

区分

国内

海外

タイヤ

タイヤ・チューブ

(自動車用、建設車両用、産業車両用、レース・ラリー用、モーターサイクル用等)

 

オートモーティブ事業

(パンク応急修理剤、空気圧警報装置等)

製造

当社

㈱ダンロップリトレッドサービス

P.T. Sumi Rubber Indonesia

Sumitomo Rubber (Thailand) Co., Ltd.

Sumitomo Rubber do Brasil Ltda.

Sumitomo Rubber South Africa (Pty) Limited

Sumitomo Rubber AKO Lastik Sanayi ve Ticaret A.Ş.

Sumitomo Rubber USA, LLC

住友橡膠(常熟)有限公司

住友橡膠(湖南)有限公司

販売

当社

ダンロップタイヤ北海道㈱

㈱ダンロップモーターサイクルコーポレーション

住友橡膠(中国)有限公司

Falken Tyre Europe GmbH

Sumitomo Rubber North America, Inc.

Sumitomo Rubber Middle East FZE

Sumitomo Rubber Australia Pty Ltd.

Micheldever Group Ltd.

他9社

他26社

その他

中田エンヂニアリング㈱

SRIロジスティクス㈱

Sumirubber Thai Eastern Corporation Co., Ltd.

SRI USA, Inc.

Sumitomo Rubber Europe GmbH

(計73社)

他9社

他7社

スポーツ

スポーツ用品

(ゴルフクラブ、ゴルフボール、その他ゴルフ用品、テニス用品等)

 

ゴルフトーナメント運営

 

ゴルフスクール・

テニススクール運営

 

フィットネス事業、他

製造

当社

㈱ダンロップゴルフクラブ

Roger Cleveland Golf Company, Inc.

Dunlop Srixon Sports Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.

他2社

販売

㈱ダンロップスポーツマーケティング

Srixon Sports Europe Ltd.

Dunlop Sports Korea Co., Ltd.

Cleveland Golf Canada Corp.

他9社

その他

㈱ダンロップスポーツエンタープライズ

㈱ダンロップスポーツウェルネス

Dunlop International 1902 Limited

(計30社)

他1社

他8社

産業品他

高機能ゴム事業

(制振ダンパー、OA機器用ゴム、医療用ゴム等)

 

生活用品事業

(炊事・作業用手袋、車椅子用スロープ等)

 

インフラ事業

(防舷材、工場用・スポーツ施設用各種床材等)

製造

当社

中山住膠精密橡膠有限公司

Sumirubber Vietnam, Ltd.

Sumirubber Malaysia Sdn. Bhd.

Lonstroff AG

Lonstroff Medical Elastomer d.o.o.

他2社

販売

当社

㈱住ゴム産業

㈱ダンロップホームプロダクツ

香港住膠有限公司

他1社

その他

(計11社)

その他

その他の関係会社

住友電気工業㈱

(計1社)

(注)事業ごとの会社数には当社を含めておりません。

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

0101010_001.jpg

 

 

4【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有又は被所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 ダンロップタイヤ北海道㈱

札幌市白石区

90

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

 当社所有の土地・建物を賃貸している

 ㈱ダンロップモーターサイクル

 コーポレーション

東京都台東区

30

タイヤ

100.0

 モーターサイクルタイヤの販売

 ㈱ダンロップリトレッドサービス

兵庫県小野市

100

タイヤ

100.0

 更生タイヤの仕入、更生タイヤ用の材料ゴ

 ム販売

 役員の兼任等………有

 ㈱ダンロップスポーツ

 マーケティング

東京都港区

90

スポーツ

100.0

 ゴルフ・テニス等のスポーツ用品の販売

 ㈱ダンロップゴルフクラブ

宮崎県都城市

100

スポーツ

100.0

 ゴルフクラブの仕入

 ㈱住ゴム産業

大阪市中央区

60

産業品他

100.0

 産業品の販売

 ㈱ダンロップホームプロダクツ

大阪市中央区

100

産業品他

100.0

 産業品の販売

 PT Sumi Rubber Indonesia

 (注)3

インドネシア

ジャカルタ

100,000

タイヤ・

スポーツ

72.5

 自動車タイヤの仕入

 当社が債務保証を行っている

 役員の兼任等………有

千米ドル

 住友橡膠(常熟)有限公司

 (注)3

中国

江蘇省

2,502,893

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの仕入

 役員の兼任等………有

千元

(100.0)

 住友橡膠(湖南)有限公司

 (注)3

中国

湖南省

1,781,275

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの仕入

 当社が債務保証を行っている

 役員の兼任等………有

千元

(100.0)

 住友橡膠(中国)有限公司

 (注)3

中国

江蘇省

3,393,739

タイヤ

100.0

 当社が債務保証を行っている

 役員の兼任等………有

千元

 Sumitomo Rubber (Thailand)

 Co., Ltd.

 (注)3

タイ

ラヨーン県

14,000,000

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの仕入

 当社が債務保証を行っている

千タイバーツ

 Sumitomo Rubber do Brasil Ltda.

 (注)3

ブラジル

パラナ州

1,598,856

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売、仕入

 当社が債務保証を行っている

千ブラジル

レアル

 Sumitomo Rubber South Africa

 (Pty) Limited

南アフリカ

クワズール・

ナタール州

767

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

 当社が債務保証を行っている

南アフリカ

ランド

 Sumitomo Rubber AKO Lastik

 Sanayi ve Ticaret A.Ş.

 (注)3

トルコ

チャンクル県

1,507,000

千トルコリラ

タイヤ

80.0

 自動車タイヤの仕入

 当社が債務保証を行っている

 役員の兼任等………有

 Sumitomo Rubber USA, LLC

 (注)3

米国

ニューヨーク州

89,227

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの仕入

千米ドル

(100.0)

 Sumitomo Rubber North

 America, Inc.

 (注)3

米国

カリフォルニア州

24,700

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

 当社が債務保証を行っている

千米ドル

(100.0)

 Falken Tyre Europe GmbH

 (注)3

ドイツ

オッフェンバッハ

25

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

千ユーロ

 Sumitomo Rubber Middle East FZE

アラブ首長国連邦

ドバイ

1,090

千米ドル

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

 Sumitomo Rubber Australia Pty

 Ltd.

オーストラリア

シドニー

20,000

千豪ドル

タイヤ

100.0

 自動車タイヤの販売

 

 名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有又は被所有割合(%)

関係内容

 Micheldever Group Ltd.

英国

ハンプシャー州

1

タイヤ

100.0

 当社が債務保証を行っている

千英ポンド

 SUMITOMO RUBBER SINGAPORE PTE.

 LTD. (注)3

シンガポール

ハーバーフロント

18,000

千米ドル

タイヤ

100.0

 天然ゴムの仕入

 役員の兼任等………有

 Srixon Sports Europe Ltd.

英国

ハンプシャー州

7,543

スポーツ

100.0

 ゴルフ・テニス用品の販売

 当社が債務保証を行っている

千英ポンド

 Cleveland Golf Canada Corp.

カナダ

ブリティッシュ

コロンビア州

2,000

スポーツ

100.0

 ゴルフ用品の販売

千カナダドル

 Roger Cleveland Golf

 Company, Inc.

米国

カリフォルニア州

30,500

スポーツ

100.0

 ゴルフ用品の販売、仕入

千米ドル

 Dunlop Srixon Sports

 Manufacturing

 (Thailand) Co., Ltd.

タイ

プラチンブリ県

400,000

スポーツ

100.0

 テニスボールの仕入

 当社が債務保証を行っている

千タイバーツ

 Dunlop Sports Korea Co., Ltd.

 (注)4

韓国

ソウル

2,000,000

スポーツ

50.0

 ゴルフ用品の販売

 当社が債務保証を行っている

 役員の兼任等………有

千韓国ウォン

 Dunlop International 1902

 Limited

英国

ハンプシャー州

1

スポーツ

100.0

英ポンド

 香港住膠有限公司

香港

100

産業品他

100.0

 原材料の販売

千米ドル

 Sumirubber Malaysia Sdn. Bhd.

マレーシア

ケダ州

28,000

産業品他

100.0

 パンク修理材の仕入

千マレーシア

リンギット

 中山住膠精密橡膠有限公司

中国

広東省

6,000

産業品他

100.0

千米ドル

 Sumirubber Vietnam, Ltd.

ベトナム

ハイフォン市

5,000

産業品他

100.0

 原材料の販売

 当社が債務保証を行っている

千米ドル

 Lonstroff AG

スイス

アールガウ州

12,000

産業品他

100.0

千スイス

フラン

 Lonstroff Medical Elastomer

 d.o.o.

スロベニア

リュブリャナ

1,000

産業品他

100.0

千ユーロ

(100.0)

 その他65社

 

 

 

 

 

 (持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 内外ゴム㈱

兵庫県明石市

24

タイヤ

35.0

 同社製品の仕入、営業外品の売却他

 栃木住友電工㈱

栃木県宇都宮市

5,250

タイヤ

33.3

 同社の親会社である住友電気工業㈱より同

 社製スチールコードを仕入れている

 役員の兼任等………有

 その他1社

 

 

 

 

 

 (その他の関係会社)

 

 

 

 

 

 住友電気工業㈱

 (注)5

大阪市中央区

99,737

電線ケーブル、特殊金属線、粉末合金等の製造及び販売

被所有

 スチールコードの仕入

29.0

 同社役員が当社役員を兼任等………有

(0.1)

 

(注)1.主要な事業の内容欄には、当社連結子会社及び持分法適用会社についてセグメントの名称を記載しておりま

          す。

      2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

      3.特定子会社に該当しております。

      4.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。

      5.有価証券報告書を提出しております。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

(2022年12月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(人)

タイヤ事業

33,221

[1,386]

スポーツ事業

3,544

[1,679]

産業品他事業

2,924

[351]

全社(共通)

676

[90]

合計

40,365

[3,506]

(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に当期の平均人員を外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

 

 

 

(2022年12月31日現在)

従業員数

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与

 

 

 

 

千円

7,734

483

 

40.5

 

14.9

 

6,369

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

タイヤ事業

6,136

[304]

スポーツ事業

440

[24]

産業品他事業

624

[109]

全社(共通)

534

[46]

合計

7,734

[483]

(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に当期の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社の労働組合は、住友ゴム労働組合と称しており、日本ゴム産業労働組合連合等に所属しております。

 2022年12月31日現在の当社組合員数は6,065名であります。組合とは円満に労使関係を保っており、特記すべき事項はありません。

 なお、組合組織をもつ連結子会社が一部ありますが、労使関係は良好であります。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針及び経営戦略等

当社グループでは、これまで受け継がれてきた「住友事業精神」を基盤に、2020年に「Our Philosophy」を制定し、当社グループの存在意義である「Purpose」を以下の内容といたしました。「Purpose」を中心とする「Our Philosophy」をあらゆる意思決定の拠り所、行動の起点とすることで、経済的価値のみならず社会的価値の向上に取り組み、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

 

企業理念体系「Our Philosophy Purpose」

 

0102010_001.png

 

新たに策定いたしました中期計画の骨子は下図のとおりです。当社は、2020年から取り組む基盤強化プロジェクトにより、全社を挙げて組織体質・経営基盤を強化し、並行してDX経営の実践に向けた基幹システムの刷新等を進めております。これらの取り組みを土台に、2025年までの期間は「既存事業の選択と集中」のための構造改革に注力しつつ、あわせて成長事業の基盤づくりを推進してまいります。そして、2026年以降、事業ポートフォリオの最適化と成長事業のビジネス拡大により、更なる飛躍につなげる計画です。
 

新中期計画の骨子

0102010_002.png

 

 

 

 

2020年公表の中期計画で設定しておりました2025年目標につきまして、連結売上収益1兆円は達成しました。外部環境の大きな変化の影響もあり、事業利益1,000億円、ROE10%、DEレシオ0.5の達成は、2026年以降となる見込みです。この度策定しました2027年までの新中期計画の財務目標は、最終年度の2027年目標数値として事業利益率7%、ROE10%、DEレシオ0.6、ROIC6%と設定しております。

 

新中期計画の各施策に全社でスピードを上げて取り組み、2027年目標の確実な達成に向けて邁進してまいります。

 

新中期計画の財務数値目標

0102010_003.png

 

また、当社グループは、2021年8月にサステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」を発表し全社でESG活動を推進しております。

2023年1月には、「サステナビリティ経営推進本部」を新設し、「サステナビリティ推進部」「環境管理部」に加えタイヤ事業の製造及び販売に係るサーキュラ-エコノミ-(循環型経済)構築の推進を担う「サーキュラーエコノミー推進部」を配置することで、ESG経営推進に向けた更なる体制強化を行いました。

 

[Environment(環境)]

(カーボンニュートラルに向けた取り組み)

グループ全工場から排出されるCO2について、2050年にはカーボンニュートラルの達成を目指しております。この実現のため省エネ、太陽光パネルの設置やグリーン電力の購入拡大などを軸に取り組みを進めており、2030年目標のCO2削減50%(2017年比)を1年前倒しで達成できる見込みです。また、タイヤの製造工程では、次世代エネルギーとして注目されている水素を活用するべく、2021年8月から福島県の白河工場での実証実験をスタートいたしました。太陽光発電と合わせて、同工場内の高性能タイヤ製造システム「NEO-T01(ネオ ティーゼロワン)」の全工程をクリーンエネルギー化することで、本年1月には製造時(Scope1,2)カーボンニュートラルを達成した量産タイヤの生産を開始いたしました。今後は国内外の工場へ水素利用を拡大することを検討するとともに、Scope3の削減目標についても、本年中の公表に向けて検討を進めております。

再生可能エネルギーの利用については、中国工場の購入電力を全て再生可能エネルギー由来の電力に切替済みです。2022年12月には電力の再生可能エネルギー100%化を目指す企業で構成される国際的な環境イニシアチブ「RE100」への賛同を表明しました。

 

 

 

 

 

カーボンニュートラルに向けた取り組み

0102010_004.png

 

(サステナブル原材料(バイオマス及びリサイクル原材料)の活用)

タイヤ・スポーツ・産業品他の各事業で、サステナブル原材料比率の向上を進めてまいります。タイヤでは同比率を2030年に40%、2050年には100%に、スポーツのゴルフボールとテニスボールや産業品他でも、2050年での100%サステナブル原材料化を目指してまいります。

 

サステナブル原材料の活用0102010_005.jpg

 

[Social(社会)]

「多様な力をひとつに、共に成長し、変化をのりこえる会社になる。」という「Our Philosophy」の「Vision」のもと、多様な属性や価値観を持つ一人ひとりが尊重され、働きがいを持つことができる風土作りを進めております。

 

(リーダーシップ開発)

社長を含む役員及び管理職のリーダーシップを強化するための施策として、360度フィードバックを年1回実施し、自身のリーダーシップスタイルを客観的に見つめる機会としております。また、執行役員にはエグゼクティブコーチングを導入し、意思決定の質やマネジメントスキルの向上に取り組んでおります。

 

(キャリア支援制度)

社員一人ひとりが挑戦し、輝ける機会の創出を目的として、キャリア支援制度を導入しており、自身の中長期的なキャリア希望を登録し対話をすることで実現の可能性を広げるキャリアマッチングや、社内外のプロジェクトに参加希望を出すことができるプロジェクト公募制などがあります。これらの制度を活用し、自身のキャリアを自律的に考えてもらう機会にしております。

 

(女性活躍の推進)

ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、女性の活躍を推進するための施策を継続的に進めてまいります。女性管理職比率の向上や女性技能員の働きやすさ改善を重要指標として、女性管理職候補のキャリア開発を目的としたメンター制度や、男性の育児参画促進を切り口に生産性の高い職場づくりを目的とした管理職向けイクボスセミナーなどを実施しております。

 

(組織健康度調査)

これらの取り組みを通じて変革した組織風土を定量的に把握するため、2020年から組織体質アンケートを定期的に実施し結果について全社員に開示しております。全体としては改善傾向ですが、新たに見えてきた課題もありますので継続的に改善を進めてまいります。

 

(人権マネジメント体制構築)

人権マネジメントに関しては、2023年にグローバル人権方針を策定し、社内外へコミットを行う予定です。また、並行して各部門で人権リスク特定を進め、これらについて効果的に対処できる人権マネジメント体制を構築し、人権デューデリジェンスを適切に実施することで、人権の保護・尊重を進めてまいります。
 

[Governance(ガバナンス)]

当社のコーポレートガバナンス体制の概要は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。「Our Philosophy」を全ての企業活動の基盤とし、業務の執行状況について取締役会や監査役会で適宜監督を行うことで、変化の大きい社会情勢やグローバルな事業拡大等に適切に対応できる体制としております。

 

従来から実施していた取締役会の実効性評価は継続して実施していますが、2022年も実効性向上に向けた種々の取り組みを実施した結果、2021年の第三者機関による実効性評価の際に課題として挙がっていた、取締役会での議論時間の確保や社外役員への情報提供拡充等についてはいずれも改善できていることが確認できました。引き続き、取締役会の実効性を向上させ、更なる企業価値向上につなげてまいります。

 

また、本年発表いたしました新中期計画の策定にあたっては、取締役会やオフサイトミーティングなどにおいて、コンセプト決定段階から最終案の確定に至るまで複数回にわたって意見交換を行うなど、社内外の役員の多様な見解を踏まえ内容の充実を図りました。

 

また、社外取締役が委員長を務め、委員の過半数を社外役員とする指名・報酬委員会では、中長期的な視点で当社に必要なスキルを落とし込んだスキルマトリックスを活用し、企業価値向上につながる体制について議論を行っています。今後も、取締役が中期計画達成に向けてグループ全体をさらに主導できる体制づくりを進めてまいります。

 

(2)経営環境及び対処すべき主な課題

今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症による影響で低迷した経済活動からの緩やかな回復が期待されます。

このような情勢のもと、当社グループは、新中期計画を着実に推進することで、「Our Philosophy」の具現化を図りつつ、企業の経済的価値・社会的価値向上を目指し、次のような課題に取り組んでまいります。

 

(タイヤ事業)

 当社のタイヤ技術コンセプト「SMART TYRE CONCEPT(スマート・タイヤ・コンセプト)」を最新のデジタル技術も活用してさらに進化させ、これらの技術を新商品にも順次投入することで、将来のモビリティ社会への貢献につなげてまいります。

 

 国内市販用では、ドライ路面・ウェット路面に加え、雪道でも走行可能なオールシーズンタイヤの幅広いラインアップで、新たな需要創出を図ります。オールシーズンタイヤは、都市部や雪があまり降らない地域における天候の急変に対応できる全天候タイヤで、今後も様々な層へ訴求し販売を伸ばしてまいります。

 

 アジア地域では、強固な製販体制を構築し地産地消化を進めております。中でも、市場規模の大きい中国では、市販用でEVタイヤ「e. SPORT MAXX(イースポーツマックス)」を昨年発売したほか、新車用では、伸長著しい中華系自動車メーカーへのEVタイヤの納入を強化しております。今後、需要の回復が期待できる中国市場を中心に「ダンロップ」ブランドのプレゼンス向上につなげてまいります。

 

 欧州アフリカ地域では、市場規模の大きいドイツにおいて「ファルケン」ブランドが市販用シェア4位と市場の一角を占めるポジションに成長しております。本年は、欧州市場向けEVタイヤ「e. ZIEX(イージークス)」の発売を予定しており、「ファルケン」ブランド価値の向上及び市販用タイヤの拡販につなげてまいります。

 

 米州地域では、米国工場の収益改善を引き続き進めてまいります。また、関税や海上運賃等のリスクを低減させるために、地産地消比率を引き上げ、販売においては「ファルケン」ブランドのSUVタイヤ等の高機能タイヤを中心に商品展開を進め、利益改善を図ってまいります。南米ではブラジル工場の高機能タイヤ供給能力を増強し販売を伸ばすことにより、今後も安定した利益基盤の構築に努めてまいります。

 

 生産面では、世界各地の工場の生産能力をフル活用して地産地消化を進めながら、グローバルで生産体制を確立しております。これらにより、自動車メーカーとの強固な信頼関係をグローバルで構築し、新車への装着拡大と市販用タイヤ販売への波及効果でビジネスの基盤を強化してまいります。

 

 また、世界の主要市場でEV車両が増えつつありますが、市販用のEVタイヤは中国に続いて欧州での発売も計画しており、新車用でもすでに複数の自動車メーカーへの納入を始めております。今後もグローバル市場各国の自動車メーカーと連携し、EV車両の性能を最大限に引き出せるタイヤを当社独自の材料技術・設計技術により開発してまいります。

 

(スポーツ事業)

 スポーツ事業を取り巻く環境は、世界的なインフレや地政学的緊張が高まるなど世界経済の動向が不透明な中、スポーツの魅力や果たす役割の重要性がコロナ禍以降改めて認識されたこともあり、ゴルフ及びテニスの需要は世界的に堅調に推移し、ウェルネス事業でも持ち直しの傾向が見られました。今後もスポーツ関連用品やサービスを通じて、お客様に感動と「ヨロコビ」を提供し続けてまいります。

 ゴルフ用品では、世界最大市場である北米においてマーケティング及び営業体制の強化を進めるとともに、日米2拠点での開発体制により、市場ニーズに応じたダントツ商品を投入することで、一層の拡販と新たな価値創出につなげてまいります。

 テニス用品では、全豪オープンのオフィシャルパートナー契約継続やATPツアーでのボール使用率No.1、世界有数のアカデミーとの協業等での若手育成、トッププロ選手との契約強化といった「ダンロップ」ブランドの価値向上施策を基盤に、ボールやラケットのシェアアップを図ります。また、「ダンロップ」ブランドは2023年、英国でのテニスボール生産開始から100周年を迎えます。様々なプロモーションやコラボレーションを通して、ブランド力の更なる向上を図るとともに、テニス業界の活性化に貢献してまいります。

 ウェルネス事業では、市場が回復傾向にあるものの依然本格回復には至らない中、不採算店舗の整理や運営の効率化を図りながら、サービス品質、顧客満足度の向上に一層努めてまいります。

 

(産業品他事業)

 制振事業では、国内住宅用制振ダンパーでシェアNo.1の技術をさらに進化させ、ビル・橋梁・自動倉庫分野へ拡大するとともに、熊本城などの歴史的建造物の保存維持にも貢献できる事業として取り組んでまいります。医療用ゴム製品事業では、当社独自の高付加価値ゴム製品で医薬品市場において事業を拡大することで、人々がより安心して、安全・快適に生活できる社会づくりに貢献してまいります。

 今後も全ての商材において時代のニーズに適応する付加価値の高い商品を開発・提供することにより、更なる成長を目指してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす恐れのある経営リスクについては、「リスク管理規定」に基づき、それぞれの担当部署及び各子会社において事前にリスク分析、対応策を検討し、経営会議等で審議しております。リスク分析・対応策の検討にあたっては、必要に応じて顧問弁護士等の専門家に助言・指導を求めております。経営リスクのうち、組織横断的リスクについては、当社管理部門の各部が、それぞれの所管業務に応じ関連部署と連携しながら、全社的対応を行っております。

また、「リスク管理規定」に基づき社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置しており、年2回開催する同委員会にて当社グループのリスク管理活動を統括し、リスク管理体制が有効に機能しているか適宜調査・確認しております。

当社グループにとって重大なリスクが顕在化し、又は顕在化が予想される場合には、「危機管理規定」に基づき、社長が危機管理本部を設置します。

このようなリスク管理体制のもと、グローバルに展開する当社の事業活動も考慮のうえ、当社グループの財政状態及び経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを次のとおり記載しております。ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは、これらのリスクを認識し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 

(政治経済情勢・需要変動・法律・規制等に係るリスク)

当社グループは、タイヤ事業、スポーツ事業及び産業品他事業を展開しております。各分野や各地域に特有の需要変動や、環境対応など顧客ニーズの変化、また、各国の政治情勢の影響を受けることがあります。海外における戦争、 テロ、暴動、ストライキ等のリスクに対しては、リスクコンサルタント等の専門家や政府関係機関等より情報収集を行うとともに、有事の際には現地拠点の安全確認、現地情報の社内展開を行っております。さらに、アジア・大洋州、欧州・アフリカ、米州の各地域を統括する本部を設置し、必要に応じて弁護士やコンサルタント等の専門家と契約するなどして現地特有の法規制、商習慣、リスク等を踏まえ現地拠点の経営について協議する等、リスク管理の面からも各地域における関係会社の支援を行っております。

また、当社グループは、連結売上収益に占める、国内外の自動車用タイヤの割合が大きく、自動車産業の景況が悪化した場合、自動車用タイヤの需要減少や大口顧客との取引減少など、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

技術開発・研究面でも、製品開発の遅延等により顧客への新製品納入遅れが生じた場合、販売減少、信用・評判の失墜、競争力低下など、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが運営する事業分野において革新技術が出現し、市場で普及した場合、当社製品の需要が減少するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

このほか、各市場において、輸入規制や関税率の引き上げ等により、売上が減少、もしくは原価率が悪化するリスク、各国の国内及び国際間取引に係る租税制度の変更や移転価格税制等により税金コストが増加するリスクなど各市場における法律・規制変更が当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(投資回収に係るリスク)

当社グループは、グローバルでの事業拡大に向け、成長領域や需要の拡大が見込まれる事業への設備投資及び事業の買収等の投資を行い、更なる企業価値の向上に努めております。

投資実行にあたっては、事業計画の策定、将来価値の測定について十分な検討を行っておりますが、投資判断時に想定していなかった水準で、市場環境や経営環境が悪化し、事業計画との乖離や、割引率、移転価格税制等の重要な仮定の変動によって、想定した回収可能価額が見込めない場合は減損損失が発生するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループ会社において経営環境の著しい悪化や収益状況の悪化等が将来にわたって見込まれる場合、当社が保有する関係会社株式や当社グループ会社への貸付金の評価に影響を及ぼすなど、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、当連結会計年度末における、当社が買収により取得した主要な連結子会社は、Sumitomo Rubber South Africa (Pty) Limited、㈱ダンロップスポーツウェルネス、Lonstroff AG 、Sumitomo Rubber USA, LLC.及びMicheldever Group Ltd.となります。

 

(製品の品質管理に係るリスク)

当社グループは、所定の品質基準に基づき、製品の品質確保に万全の対策を講じておりますが、製品の欠陥やクレームが発生する可能性があります。

当社グループは、欠陥が発生した場合又は裁判等により欠陥が認定された場合に備え、欠陥に起因する損害賠償等の諸費用に対する損害保険を付保しておりますが、保険で補償されない費用が発生する可能性があります。また、クレームに対する処理費並びに製品の回収・交換による費用が発生する可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、品質保証本部の設置による品質保証体制の強化や過去の不適切事案を教材としたケーススタディ研修、部門間・拠点間のコミュニケーション向上やグループガバナンスの強化につながる諸施策を継続的に進めております。引き続き、Our Philosophyに掲げる「信用と確実」の遵守を徹底し企業風土改革を推進するとともに、Bad News First/Fastも徹底していくことで、不適切な事案が再発しない体制づくりを進めてまいります。

 

(コンプライアンスに係るリスク)

当社グループは、グローバルに事業を遂行するにあたり、国内外の各種法令の適用を受けております。これらの法令に違反する行為、企業倫理に反する行為などにより、法令に基づく処罰、訴訟の提起及び信用・評判の失墜など、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、「住友の事業精神」をベースに制定した「Our Philosophy」に基づき、コンプライアンスを基盤とした事業運営が実践できるよう取り組んでおります。組織としては、社長を委員長とする「企業倫理委員会」を設置し、年4回の委員会開催を通じ当社グループのコンプライアンス体制の強化を図っております。併せて、企業倫理ヘルプライン(相談窓口)として、社長直轄の「コンプライアンス相談室」を設置し、当社グループ内で問題が発見された場合には、相談者が不利益を被らないよう十分配慮したうえで、事実関係の調査を進める体制を整えております。また、必要に応じて顧問弁護士の助言を得るなど、適法性にも留意しております。さらに、コンプライアンスに関するべからず集である「企業行動基準」を作成し、国内従業員に配布するほか、英語版や当社グループが所在する地域のその他の言語版も作成し、グローバルでのコンプライアンス強化を図っています。

 

(気候変動によるリスク)

当社グループは、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」に賛同し、気候変動に関するリスクと機会の分析を行い、事業戦略への影響を把握し、気候変動の緩和や適応につながる対策を検討しております。

気候変動による当社グループの事業に及ぼすリスクとして、世界各国における気候変動に対する規制や制度の変化に伴い、当社グループの製造拠点におけるエネルギー転換などの費用増加、気温上昇に伴う台風や洪水、降水量の増加などの自然災害の激甚化による生産設備への損害など事業活動へのさまざまな影響が考えられます。その他、主要な原材料である天然ゴムの収穫不良による価格高騰をはじめとした原材料調達への影響、降雪量の減少によるスタッドレスタイヤの需要減少なども考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

気候変動の緩和に貢献するため、当社グループは2050年までに工場でのカーボンニュートラルの達成を目指すとともに、低燃費タイヤなどの環境配慮型商品やサステナブル原材料の比率向上、センシング技術を使った低圧走行防止・環境配慮サービスの開発促進をはじめ、循環型社会の形成、グリーン購買、グリーン物流、製造工程の省エネルギーなどライフサイクル全体において、気候変動の緩和に向けた様々な施策にグループを挙げてこれまで以上に取り組みます。CASE/MaaSの普及による次世代タイヤの需要増加、環境負荷低減を考慮したタイヤや低燃費タイヤの需要拡大など、気候変動が進展した場合に見込まれる商品需要についても対応できるようにしていきます。そのうえで、気候変動が当社グループの事業に与える影響について、財務的評価を継続的に行い、気候変動の緩和と適応に取り組みます。

 詳細は、当社企業情報サイトの「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応」(https://www.srigroup.co.jp/sustainability/genki/ecology/04_5.html)をご覧ください。

 

(原材料等の調達に係るリスク)

当社グループの製品の主要原材料は、天然ゴム、石油化学製品及び金属材料です。従いまして、天然ゴム価格、原油価格、鋼材価格等の商品市況価格が上昇すると、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性がありますが、価格転嫁交渉等により財政状態及び経営成績への影響を最小化するよう取り組んでおります。原材料については、サプライヤーの倒産、自然災害、戦争、テロ、ストライキ、交通機能の障害等により、必要量の調達が困難となる可能性があるため、複数購買先の確保、供給に問題が発生した場合に備えた事業継続計画(BCP)策定、代替が効かない重要部材は備蓄を行う、財務評価や環境リスク対応等をサプライヤー評価に盛り込む等の対策を講じ、財政状態及び経営成績への影響を最小限にとどめるよう取り組んでおります。

(為替変動によるリスク)

為替の変動は、当社グループが輸出販売する製品の価格、購入する原材料の価格及び外貨建資産・負債の価値、外貨建財務諸表の邦貨換算等に影響を与えますが、日本円が他の通貨に対して円高になると、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、連結売上収益に占める海外売上収益の割合が当連結会計年度で71.5%(国際会計基準(以下「IFRS」という。)での数値)となり、今後も当社グループの財政状態及び経営成績が為替変動により受ける影響は拡大する可能性があります。

このため、当社グループでは、為替予約や通貨ごとの輸出入のバランス化等により、為替変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できるものではありません。

 

(災害時のリスク)

当社グループは、世界の広範な地域で事業を展開しており、それらの事業は自然災害、疾病、戦争、テロ等に直接又は間接の影響を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、阪神・淡路大震災や東日本大震災といった巨大地震、集中豪雨、大型台風等により被害を受けた経験を踏まえ、大規模自然災害が発生した際も重要業務を継続し、迅速な復旧を図るため、事業継続計画(BCP)の策定と、国内外の拠点で災害を想定しBCPに基づいて事業継続のために対応する実践訓練を行うなど、従来より対策を講じております。また、各事業所で地震、火災等を想定して防災避難訓練及び安否確認訓練を実施するなど、有事の際に被害を最小限に抑えるよう従業員の防災意識を高めるための活動を実施しております。

 

(産業事故等のリスク)

当社グループは、日本、アジア、欧州、米州等に製造拠点を有しており、各製造拠点において火災、爆発、有害物質の漏えい等の産業事故や環境汚染が発生し、工場の操業や地域社会に大きな影響を及ぼした場合、社会的信用の失墜、被災者への補償、復旧費用、生産活動停止による機会損失、顧客に対する補償など、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、産業事故を予防するため、点検と対策を計画的に進め、産業事故の発生防止対策を実施しております。また、定期的に海外製造拠点を含め防災監査を実施し、防災対策の点検と評価を行い、各拠点の防災活動強化を図っております。環境面でも環境汚染防止のための設備対策やモニタリングを実施するなど、環境に配慮した事業運営を実施しております。

また、重要設備の停止による生産活動への影響を最小限に抑えるために、日常的及び定期的な設備保全を行う一方、老朽化更新を計画的に進めております。

 

(情報の流出によるリスク)

当社グループは、事業活動を通じて、営業秘密、ノウハウ、データ等の機密情報のほか、顧客情報や従業員の個人情報も保有しております。コンピューターウイルス感染や不正アクセスなどサイバー攻撃のほか、パソコン、スマートフォン等の情報端末の紛失など、故意、過失を問わず情報漏えいし、社会的信用の失墜、ブランドイメージの低下、技術開発情報漏えいによる競争力低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。企業の情報管理の重要性が増している中、機密情報や個人情報等の秘密保持については、社内規定の整備と運用の徹底、情報機器へのセキュリティ対策などソフト面、ハード面での対策を実施し、リスクを最小化するよう取り組んでおります。

 

(金利の変動によるリスク)

当社グループは、有利子負債の削減を推進し財務体質の改善を図るとともに、資金調達手段の多様化や金利スワップ等により金利変動によるリスクを軽減するための対策を講じておりますが、金利が中長期的に上昇した場合、資金調達コストが上昇し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(保有有価証券の時価の下落によるリスク)

当社グループは、市場性のある株式を保有しております。このため全般的かつ大幅な株価下落が続いた場合、保有有価証券に減損又は評価損が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(退職給付債務に係るリスク)

当社グループは、ポイント制の退職一時金、確定給付企業年金、確定拠出年金制度を導入しております。従業員の退職給付債務及び費用については、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づき算出しております。結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、具体的には、株式や債券等の価格下落に伴う年金資産の時価減少や、長期金利の低下に伴う割引率の引き下げなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

企業年金基金の年金資産運用にあたっては、代議員会・理事会などを設けて重要事項の審議、決定執行が行われ、外部の運用コンサルタント会社の助言なども仰ぎながら、定期的に「資産運用管理委員会」を開催するなど適切に管理運用を行っております。

 

(知的財産に係るリスク)

当社グループは、特許権、商標権等の知的財産権の取得により自社の知的財産権保護を行っておりますが、他社からの知的財産権侵害等により競争優位性が損なわれるなど当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社が開発する製品及び技術については当社が保有する知的財産権による保護に努めているほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう細心の注意を払い、リスク管理を徹底しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

 

百万円

百万円

売上収益

936,039

1,098,664

17.4

 

タイヤ事業

795,045

939,941

18.2

 

スポーツ事業

101,429

116,597

15.0

 

産業品他事業

39,565

42,126

6.5

事業利益

51,975

21,963

△57.7

 

タイヤ事業

41,398

12,311

△70.3

 

スポーツ事業

8,604

8,943

3.9

 

産業品他事業

1,945

680

△65.0

 

調整額

28

29

営業利益

49,169

14,988

△69.5

親会社の所有者に

帰属する当期利益

29,470

9,415

△68.1

(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。

 

為替レートの前提

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

1米ドル当たり

110

132

22

1ユーロ当たり

130

138

8

 

当期の世界経済は新型コロナウイルス感染症の影響からの回復傾向が見られるものの、地域によっては高水準のインフレとそれを抑えるための急激な金利上昇に加え、ウクライナ情勢による地政学的緊張など、経済成長への懸念が見られる状況が続いております。我が国においても、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ経済が回復していく期待があるものの、為替や物価の動向などで不確実性が高い状況です。

当社グループを取り巻く情勢につきましては、多くの市場で回復基調となるなど明るい兆しも見えたものの、海上輸送コストや原材料価格、エネルギーコストの高騰の影響を受けました。そのような中、当社グループは2025年を目標年度とした中期計画の実現に向けて経営基盤強化を目指す全社プロジェクトを強力に推進するとともに、世界の主要市場に構築した製販拠点の効果の最大化を目指して顧客ニーズに対応した高機能商品を開発、増販するなど、グローバル体制による競争力の強化に取り組みました。また、事業環境の急激な変化に対応すべく、2027年を目標年度とした中期計画の再編成を実施いたしました。

この結果、当社グループの連結業績は、売上収益は1,098,664百万円(前期比17.4%増)、事業利益は21,963百万円(前期比57.7%減)、営業利益は14,988百万円(前期比69.5%減)となり、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は9,415百万円(前期比68.1%減)となりました。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

(タイヤ事業)

タイヤ事業の売上収益は、939,941百万円(前期比18.2%増)、事業利益は12,311百万円(前期比70.3%減)となりました。

国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足等により自動車メーカーの減産が続いていることの影響を受け低調に推移しました。足元の販売状況は前期を上回るなどやや回復傾向がみられましたが、累計の販売は前期を若干下回りました。

国内市販用タイヤは、年初より好調に推移しておりましたが、年末にかけては降雪の遅れや物価上昇によるタイヤ消費マインド低下の影響がみられました。夏タイヤでは新商品のグローバルフラッグシップタイヤやプレミアム商品の販売に注力したほか、季節に左右されずに安全・安心を提供できる商品として好評を得ているオールシーズンタイヤは市場認知度が徐々に上がってきており販売を伸ばしました。冬タイヤの販売は年間ではほぼ前期並みとなりました。これらの結果、販売は前期とほぼ同等となりました。

海外新車用タイヤは、半導体不足影響による自動車メーカーの減産はありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ前期よりも販売が回復し、前期を上回りました。

海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では、中国でゼロコロナ政策の影響もあり販売が低調に推移し前期を下回りました。インドネシアやタイでは、前期に比べると新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたこともあり回復傾向が見られ、下期、特に第4四半期に入りインフレや燃料価格上昇の影響などはあったものの通年の販売は前期を上回りました。欧州においては、インフレ進行の影響もありタイヤ需要が鈍化してきており、販売は前期を下回りました。米州地域においては、北米では積極的な値上げを行ったほか低採算品の販売を縮小したことなどにより販売数量は減少したものの製品構成を改善することができました。南米においては、上期は旺盛な需要を背景に販売を伸ばしましたが、下期に入り需要減退がみられたこともあり、ほぼ前期並みの販売となりました。

以上のほか、各市場で値上げを行ったことに加え、為替影響もあり、タイヤ事業の売上収益は前期を上回りましたが、海上輸送コスト、原材料価格およびエネルギーコストの高騰があり、事業利益については減益となりました。

 

(スポーツ事業)

スポーツ事業の売上収益は、116,597百万円(前期比15.0%増)、事業利益は8,943百万円(前期比3.9%増)となりました。

ゴルフ用品は世界的なゴルフ需要の高まりによる部材不足などはありましたが、北米、韓国中心に海外で大きく販売を伸ばし売上収益は前期を上回りました。また、テニス用品も同様に、売上収益は前期を上回りました。

ウェルネス事業では会員数が一定程度挽回したことなどから売上収益は前期を上回りました。

以上の結果、スポーツ事業の売上収益は前期を上回り、事業利益についても増益となりました。

 

(産業品他事業)

産業品他事業の売上収益は、42,126百万円(前期比6.5%増)、事業利益は680百万円(前期比65.0%減)となりました。

医療用ゴム製品事業は国内外ともに堅調に推移し、OA機器用ゴム部品事業は円安の影響もあり増収、制振事業やインフラ事業も増収となる一方で、生活用品事業は使い切り手袋の競争激化等により減収となりました。

以上の結果、産業品他事業の売上収益は前期を上回り、事業利益については減益となりました。

 

②財政状態の状況

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

 

百万円

百万円

百万円

資産合計

1,086,169

1,225,202

139,033

資本合計

513,543

563,863

50,320

親会社の所有者に

帰属する持分

501,540

546,200

44,660

親会社所有者帰属

持分比率(%)

46.2

44.6

△1.6

ROE(%)

6.2

1.8

△4.4

ROA(%)

5.0

1.9

△3.1

有利子負債

296,784

372,760

75,976

D/E レシオ(倍)

0.6

0.7

0.1

1株当たり親会社

所有者帰属持分

1,907円03銭

2,076円74銭

169円71銭

(注)ROAは連結ベースの事業利益に基づき算出しております。

 

当連結会計年度末の資産合計は、1,225,202百万円と前連結会計年度末に比べて139,033百万円増加しました。棚卸資産の増加などにより流動資産が90,818百万円増加しました。また、有形固定資産の取得及び為替換算影響などにより非流動資産は48,215百万円増加しました。

当連結会計年度末の負債合計は、661,339百万円と前連結会計年度末に比べて88,713百万円増加し、有利子負債残高は、372,760百万円と前連結会計年度末に比べて75,976百万円増加しました。

 当連結会計年度末の資本合計は563,863百万円と前連結会計年度末に比べて50,320百万円増加しました。うち親会社の所有者に帰属する持分は546,200百万円と前連結会計年度末に比べて44,660百万円増加しました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は44.6%、1株当たり親会社所有者帰属持分は2,076円74銭となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,247百万円減少し、当連結会計年度末には73,846百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、27,869百万円(前連結会計年度比35,221百万円の収入の減少)となりました。

これは主として、棚卸資産の増加51,758百万円、法人所得税の支払16,483百万円などの減少要因があったものの、税引前利益22,539百万円の計上、減価償却費及び償却費の計上75,348百万円、営業債務及びその他の債務の増加10,205百万円などの増加要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、78,697百万円(前連結会計年度比24,674百万円の支出の増加)となりました。

これは主として、有形固定資産の取得による支出67,324百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、41,556百万円(前連結会計年度は13,332百万円の資金の減少)となりました。

これは主として、短期借入金、長期借入金及び社債が純額で69,722百万円増加したほか、配当金の支払13,148百万円、リース負債の返済13,438百万円を行ったことなどによるものであります。

 

 

(2)生産、受注及び販売の実績

①生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

タイヤ事業

754,464

113.6%

スポーツ事業

59,715

124.8%

産業品他事業

38,417

119.8%

合計

852,596

114.6%

(注)金額は、販売価格によっております。

 

②受注実績

 当社グループの製品は、大部分が見込生産であり、ごく一部の製品(防舷材等)についてのみ受注生産を行っております。

 

③販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

タイヤ事業

939,941

118.2%

スポーツ事業

116,597

115.0%

産業品他事業

42,126

106.5%

合計

1,098,664

117.4%

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。

連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。

また、新型コロナウイルス感染症による影響については、翌連結会計年度以降も一定程度継続するものの、各国の経済は緩やかに回復するものと想定しております。

当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの中期計画における数値目標は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載のとおりですが、当連結会計年度の経営成績に重要な影響を与えた主なものは、海上輸送コストや原材料価格、エネルギーコストの負担増であります。

主力のタイヤ事業において、当連結会計年度においては、製品構成の良化及び販売価格への価格転嫁が増益要因となったものの、海上輸送コストや原材料価格、エネルギーコストの負担増の影響があり、事業利益は前連結会計年度に比べ290億円の減益となりました。原材料面では、天然ゴム価格及び石油系原材料価格が上昇したことにより、減益要因となりました。販売面では、新車用タイヤでは世界的な半導体不足の影響があったものの、市販用タイヤ、新車用タイヤともにコロナ禍からの回復の中で販売を伸ばしたことや製品構成の良化により、数量・構成他は増益要因、原材料価格の上昇等に伴い価格改善を進めたことで価格も増益要因となりました。直接原価はエネルギーコスト上昇の影響が大きく減益要因となり、固定費及び経費も設備投資の増加や人件費の増加などにより減益要因となりました。為替については、円安傾向に推移したため、販売面では増益要因となったものの、米ドル建てコストが増加したことにより、減益要因となりました。

この結果、前連結会計年度に対し、販売価格で約689億円、数量・構成他で約137億円がそれぞれ増益要因となったものの、原材料価格で約688億円、海上運賃で約212億円、直接原価で約147億円、固定費で約19億円、為替で約27億円、経費で約23億円の減益要因となりました。高機能商品の更なる拡販、海外工場における生産性の改善など、収益力の向上を目指して様々な対策に取り組みましたが、海上輸送コストや原材料価格、エネルギーコストの負担増の影響が大きくタイヤ事業全体では前期の事業利益を下回りました。

スポーツ事業及び産業品他事業の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

当連結会計年度 事業利益の増減要因

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以上の結果、売上収益は1,098,664百万円と前連結会計年度に比べ162,625百万円(17.4%)の増収、事業利益は21,963百万円と前連結会計年度に比べ30,012百万円(△57.7%)の減益となり、売上収益事業利益率は前連結会計年度に比べ3.6ポイント低下し、2.0%となりました。

その他の収益及び費用では、減損損失を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ4,169百万円の減益となりました。

この結果、営業利益は14,988百万円と前連結会計年度に比べ34,181百万円(△69.5%)の減益となり、売上収益営業利益率は前連結会計年度に比べ3.9ポイント低下し、1.4%となりました。

金融収益及び費用では、為替差益が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ11,970百万円の増益となりました。

以上の結果、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は9,415百万円と前連結会計年度に比べ20,055百万円(△68.1%)の減益となりました。

中期計画における目標達成に向けて、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載の施策に取り組んでまいります。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析、資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリーキャッシュ・フローは50,828百万円のマイナスとなりましたが、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載の方針に基づき、配当金の支払13,148百万円を行いました。

今後、主に世界各地での増販に合わせた高機能タイヤの生産能力増強のための設備投資を行っていく方針でありますが、販売数量の増加と採算性の改善により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を実現しながら、必要に応じ金融市場や金融機関からの調達も活用するなど、「成長」と「流動性の確保並びに財務体質の向上」との両立を図りながら、2023年2月14日公表の中期計画で目標としているD/Eレシオ0.6の達成を目指してまいります。なお、当社と国内子会社、当社と一部の海外子会社との間でCMS(キャッシュマネジメントシステム)による資金融通を行っており、当社グループ内での資金効率向上を図っております。

また、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所(JCR)より「A+(長期)、J-1(短期)」の信用格付を取得しております。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

2【主要な設備の状況】

 当社及び連結子会社における主要な設備は、次のとおりであります。

(1)提出会社

 

 

 

 

 

 

 

(2022年12月31日現在)

事業所名

(所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数(人)

建物及び構築物

機械装置

及び運搬具

土地

(面積千㎡)

工具、器具

及び備品

リース資産

合計

名古屋工場

(愛知県豊田市)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

3,880

7,721

607

1,502

2

13,712

1,242

(192)

[13]

白河工場

(福島県白河市)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

5,400

9,149

2,179

3,344

20,072

1,610

(548)

[10]

泉大津工場

(大阪府泉大津市)

タイヤ

産業品他

自動車タイヤ

製造設備

医療用ゴム部品

製造設備

1,516

3,680

3,630

476

25

9,327

389

(64)

[13]

宮崎工場

(宮崎県都城市)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

5,417

11,682

2,522

2,461

610

22,692

1,492

(269)

加古川工場

(兵庫県加古川市)

産業品他

医療用ゴム部品

・OA機器用ゴム

製造設備他

1,369

1,853

733

379

7

4,341

473

(28)

[12]

市島工場他

(兵庫県丹波市)

スポーツ

ゴルフボール

製造設備

794

689

1,401

363

55

3,302

204

(96)

本社

(神戸市中央区)

タイヤ  スポーツ

産業品他

研究開発設備他

6,306

4,038

1,043

2,082

599

14,068

2,248

(23)

タイヤテスト

コース

(岡山県美作市)

(北海道名寄市)

(北海道旭川市)

タイヤ

タイヤテスト

コース設備

2,345

337

3,521

205

6

6,414

76

(2,024)

(注)1.上記帳簿価額には建設仮勘定を含めておりません。

2.日本基準に基づく数値を記載しております。なお、金額には消費税等を含めておりません。

3.土地及び建物の一部を賃借しております。賃借している土地の面積については[ ]で外書きしております。

4.上記のほか、リース契約による賃借設備は、主として所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナンス・リースであります。

 

(2)国内子会社

 

 

 

 

 

 

 

(2022年12月31日現在)

主な子会社名

及び事業所名

(主な所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置

及び運搬具

土地

(面積千㎡)

工具、器具

及び備品

リース資産

合計

ダンロップタイヤ

東北㈱

本社営業所他

(仙台市宮城野区)

タイヤ

販売設備

842

63

1,775

113

231

3,024

439

(45)

[84]

ダンロップタイヤ

中央㈱

本社営業所他

(東京都港区)

タイヤ

販売設備

669

24

1,120

206

61

2,080

463

(12)

[57]

㈱ダンロップスポーツウェルネス

(千葉市美浜区)

スポーツ

フィットネスクラブ

2,673

4

202

2,879

237

(-)

[19]

(注)1.上記帳簿価額には建設仮勘定を含めておりません。

2.日本基準に基づく数値を記載しております。なお、金額には消費税等を含めておりません。

3.土地及び建物の一部を賃借しております。賃借している土地の面積については[ ]で外書きしております。

 

(3)在外子会社

 

 

 

 

 

 

 

(2022年12月31日現在)

主な子会社名

及び事業所名

(主な所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置

及び運搬具

土地

(面積千㎡)

工具、器具

及び備品

使用権資産

合計

P.T.Sumi Rubber

Indonesia

(インドネシア

 ジャカルタ)

タイヤ

スポーツ

自動車タイヤ・

ゴルフボール

製造設備

1,779

8,828

1,504

2,252

755

15,118

3,279

(269)

住友橡膠(常熟)

有限公司

(中国 江蘇省)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

6,027

6,892

1,065

535

14,519

1,827

[324]

住友橡膠(湖南)

有限公司

(中国 湖南省)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

9,893

12,389

707

2,690

25,679

1,161

[453]

Sumitomo Rubber

(Thailand) Co.,Ltd.

(タイ ラヨーン県)

タイヤ

自動車タイヤ・

産業車両タイヤ・農業機械用タイヤ

製造設備

12,040

17,657

3,097

7,101

743

40,638

6,955

(738)

[15]

Sumitomo Rubber do

Brasil Ltda.

(ブラジル パラナ州)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

6,766

8,287

1,268

158

16,479

1,782

[507]

Sumitomo Rubber South Africa (Pty) Limited

(南アフリカ

 クワズール・

 ナタール州)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

495

8,172

19

301

1,335

10,322

1,412

(486)

[56]

Sumitomo Rubber AKO Lastik Sanayi ve Ticaret A.Ş

(トルコ

 チャンクル県)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

9,928

14,590

2,169

4

26,691

2,553

(619)

 

 

主な子会社名

及び事業所名

(主な所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置

及び運搬具

土地

(面積千㎡)

工具、器具

及び備品

使用権資産

合計

Sumitomo Rubber USA, LLC

(米国

 ニューヨーク州)

タイヤ

自動車タイヤ

製造設備

10,288

15,369

1,232

532

5,018

32,439

1,822

(534)

Micheldever Group Ltd.

(英国

 ハンプシャー州)

タイヤ

販売設備

2,073

1,226

538

10,320

14,157

2,323

(14)

(注)1.上記帳簿価額には建設仮勘定を含めておりません。

2.IFRSに基づく数値を記載しております。なお、金額には消費税等を含めておりません。

3.賃借している土地の面積については[ ]で外書きしております。

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

800,000,000

800,000,000

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数(株)

(2022年12月31日)

提出日現在発行数(株)

(2023年3月29日現在)

 上場金融商品取引所名

 又は登録認可金融商品

 取引業協会名

内容

普通株式

263,043,057

263,043,057

東京証券取引所

(プライム市場)

単元株式数

100株

263,043,057

263,043,057

①【ストックオプション制度の内容】

該当事項はありません。

 

②【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式

総数増減数

(千株)

発行済株式

総数残高

(千株)

資本金増減額

(百万円)

資本金残高

(百万円)

資本準備金

増減額

(百万円)

資本準備金

残高

(百万円)

 2018年1月1日

(注)

263,043

42,658

1,291

38,702

(注)資本準備金の増加は、2018年1月1日付でダンロップスポーツ㈱を吸収合併したことに伴い、同社の普通株式1株に対し、当社の自己株式(普通株式)0.784株を割当て交付したことによるものであります。

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

(2022年12月31日現在)

区分

株式の状況(1単元の株式数、100株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

75

33

365

291

81

35,965

36,810

所有株式数

(単元)

613,031

75,484

892,960

756,878

1,003

284,870

2,624,226

620,457

所有株式数

の割合(%)

23.36

2.88

34.03

28.84

0.04

10.85

100.00

(注)1.自己株式34,841株は、「個人その他」に348単元及び「単元未満株式の状況」に41株を含めて記載しております。

2.「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ18単元及び10株含まれております。

 

(6)【大株主の状況】

 

 

(2022年12月31日現在)

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

発行済株式

(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

住友電気工業株式会社

大阪市中央区北浜4丁目5番33号

75,879

28.85

日本マスタートラスト

信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

23,642

8.99

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIOAL VALUE EQUITY TRUST

(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)

50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT,UK

(東京都中央区日本橋3丁目11番1号)

16,878

6.42

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS

(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)

50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT,UK

(東京都中央区日本橋3丁目11番1号)

8,252

3.14

株式会社日本カストディ銀行

(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8番12号

7,465

2.84

全国共済農業協同組合連合会

東京都千代田区平河町2丁目7番9号

7,331

2.79

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) SUB A/C

NON TREATY

(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)

50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT,UK

(東京都中央区日本橋3丁目11番1号)

5,680

2.16

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1番2号

5,215

1.98

住友商事株式会社

東京都千代田区大手町2丁目3番2号

4,084

1.55

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE

IEDU UCITS CLIENTS NON LENDING

15 PCT TREATY ACCOUNT

(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)

50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT,UK

(東京都中央区日本橋3丁目11番1号)

3,938

1.50

158,364

60.22

(注)1.所有株式数は千株未満を四捨五入して記載しております。

2.上記の所有株式数には、信託業務による所有数を次のとおり含んでおります。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)      23,642千株

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL

INVESTORS INTERNATIOAL VALUE EQUITY TRUST              16,878千株

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED

PENSION FUNDS                                            8,252千株

株式会社日本カストディ銀行(信託口)                  7,465千株

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) SUB A/C NON TREATY             5,680千株

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE IEDU UCITS CLIENTS

NON LENDING 15 PCT TREATY ACCOUNT                       3,938千株

 

 

3.シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピーから2022年11月21日付で株券等の大量保有の状況に関する大量保有報告書の提出があり、2022年11月17日現在で以下の普通株式を保有している旨の報告を受けましたが、当社として2022年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めておりません。また、大量保有報告書(変更報告書)に基づき、主要株主の異動を確認したため、2022年8月19日付で臨時報告書(主要株主の異動)を提出しております。

なお、大量保有報告書の内容は次のとおりであります。

大量保有者名        シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー

保有株券等の数       32,686,400株

株券等保有割合       12.43%

①【連結財政状態計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2021年12月31日)

当連結会計年度

(2022年12月31日)

資産

 

 

 

流動資産

 

 

 

現金及び現金同等物

6,19

75,093

73,846

営業債権及びその他の債権

7,19

197,320

209,009

その他の金融資産

19

2,096

6,950

棚卸資産

218,019

283,501

その他の流動資産

 

40,553

50,593

流動資産合計

 

533,081

623,899

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

9,11

389,795

436,307

のれん

10,11

26,287

26,412

無形資産

10,11

42,794

45,919

持分法で会計処理されている投資

13

4,430

4,462

その他の金融資産

19

36,889

34,303

退職給付に係る資産

17

41,458

38,899

繰延税金資産

18

10,641

12,953

その他の非流動資産

 

794

2,048

非流動資産合計

 

553,088

601,303

資産合計

 

1,086,169

1,225,202

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2021年12月31日)

当連結会計年度

(2022年12月31日)

負債及び資本

 

 

 

負債

 

 

 

流動負債

 

 

 

社債及び借入金

15,19

68,143

100,895

営業債務及びその他の債務

14,19

160,902

176,151

その他の金融負債

12,19

12,100

14,431

未払法人所得税

 

6,301

7,980

引当金

16

1,604

1,299

その他の流動負債

 

47,535

52,152

流動負債合計

 

296,585

352,908

非流動負債

 

 

 

社債及び借入金

15,19

170,502

210,907

その他の金融負債

12,19

46,919

48,191

退職給付に係る負債

17

23,417

21,333

引当金

16

1,818

1,654

繰延税金負債

18

12,093

4,690

その他の非流動負債

 

21,292

21,656

非流動負債合計

 

276,041

308,431

負債合計

 

572,626

661,339

資本

 

 

 

資本金

20

42,658

42,658

資本剰余金

20

39,715

39,705

利益剰余金

20

481,455

478,379

自己株式

20

85

61

その他の資本の構成要素

20

62,203

14,481

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

501,540

546,200

非支配持分

29

12,003

17,663

資本合計

 

513,543

563,863

負債及び資本合計

 

1,086,169

1,225,202

②【連結損益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2021年1月1日

 至 2021年12月31日)

 当連結会計年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

売上収益

5,22

936,039

1,098,664

売上原価

 

676,341

845,442

売上総利益

 

259,698

253,222

販売費及び一般管理費

23

207,723

231,259

事業利益

 

51,975

21,963

その他の収益

24

2,668

3,093

その他の費用

11,24

5,474

10,068

営業利益

 

49,169

14,988

金融収益

25

1,797

11,519

金融費用

25

6,289

4,041

持分法による投資利益

13

88

73

税引前利益

 

44,765

22,539

法人所得税費用

18

14,779

10,083

当期利益

 

29,986

12,456

 

 

 

 

当期利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

 

29,470

9,415

非支配持分

29

516

3,041

当期利益

 

29,986

12,456

 

 

 

 

1株当たり当期利益

 

 

 

基本的1株当たり当期利益(円)

26

112.05

35.80

①【貸借対照表】

 

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

1,862

2,850

受取手形

※2 863

※2 792

電子記録債権

※2 6,226

※2 5,165

売掛金

※1 191,227

※1 198,813

商品及び製品

31,124

32,278

仕掛品

3,169

3,870

原材料及び貯蔵品

22,551

26,864

未収入金

※1 22,652

※1 31,549

短期貸付金

※1 33,179

※1 55,014

その他

3,928

6,555

貸倒引当金

40

40

流動資産合計

316,741

363,710

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

28,642

27,538

構築物

2,990

3,723

機械及び装置

38,593

39,326

車両運搬具

563

676

工具、器具及び備品

12,219

12,135

土地

19,938

19,213

リース資産

1,413

1,307

建設仮勘定

7,404

8,120

有形固定資産合計

111,762

112,038

無形固定資産

 

 

商標権

12,499

10,803

ソフトウエア

9,869

13,109

リース資産

120

178

その他

215

210

無形固定資産合計

22,703

24,300

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

22,109

20,512

関係会社株式

313,282

325,833

長期貸付金

※1 14,717

※1 14,827

長期前払費用

777

849

差入保証金

※1 2,819

※1 2,868

前払年金費用

20,692

21,696

繰延税金資産

2,188

8,590

その他

1

3

貸倒引当金

210

406

投資その他の資産合計

376,375

394,772

固定資産合計

510,840

531,110

資産合計

827,581

894,820

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形

※2 1,382

※2 724

電子記録債務

91

※2 2,426

買掛金

※1,※2 69,332

※1,※2 79,404

短期借入金

※1 68,376

※1 59,129

1年内返済予定の長期借入金

13,800

28,067

リース債務

528

537

未払金

※1,※2 38,963

※1,※2 36,929

未払費用

※1 5,450

※1 5,865

未払法人税等

22

262

預り金

※1 71,966

※1 75,786

賞与引当金

2,166

2,145

役員賞与引当金

95

40

売上値引引当金

139

製品自主回収関連損失引当金

1,182

866

その他

2,010

1,523

流動負債合計

275,502

293,703

固定負債

 

 

社債

20,000

35,000

長期借入金

※1 146,248

※1 175,185

リース債務

1,013

908

退職給付引当金

5,987

6,004

製品自主回収関連損失引当金

344

231

資産除去債務

470

413

その他

2,899

2,643

固定負債合計

176,961

220,384

負債合計

452,463

514,087

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

42,658

42,658

資本剰余金

 

 

資本準備金

38,702

38,702

資本剰余金合計

38,702

38,702

利益剰余金

 

 

利益準備金

4,536

4,536

その他利益剰余金

 

 

固定資産圧縮積立金

2,397

2,339

特別償却準備金

0

別途積立金

74,842

74,842

繰越利益剰余金

201,127

207,902

利益剰余金合計

282,902

289,619

自己株式

84

60

株主資本合計

364,178

370,919

評価・換算差額等

 

 

その他有価証券評価差額金

10,940

9,814

評価・換算差額等合計

10,940

9,814

純資産合計

375,118

380,733

負債純資産合計

827,581

894,820

②【損益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(自 2021年1月1日

 至 2021年12月31日)

当事業年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

売上高

※1 526,047

※1 566,086

売上原価

※1 426,445

※1 518,123

売上総利益

99,602

47,963

販売費及び一般管理費

※1,※2 105,299

※1,※2 84,160

営業損失(△)

5,697

36,197

営業外収益

 

 

受取利息及び配当金

※1 37,677

※1 47,268

為替差益

3,789

12,469

デリバティブ評価益

476

その他

※1 1,043

※1 1,569

営業外収益合計

42,985

61,306

営業外費用

 

 

支払利息

※1 1,517

※1 1,898

手形売却損

139

348

デリバティブ評価損

813

その他

※1 762

※1 930

営業外費用合計

2,418

3,989

経常利益

34,870

21,120

特別利益

 

 

受取保険金

430

投資有価証券売却益

3

290

固定資産売却益

※3 11

※3 137

特別利益合計

14

857

特別損失

 

 

関係会社株式評価損

※7 1,729

減損損失

※8 1,339

固定資産除却損

※5 820

※5 859

製品自主回収関連損失

878

440

災害による損失

365

440

関係会社貸倒引当金繰入額

※6 236

固定資産売却損

※4 11

※4 3

特別損失合計

2,074

5,046

税引前当期純利益

32,810

16,931

法人税、住民税及び事業税

2,073

2,958

法人税等調整額

437

5,905

法人税等合計

1,636

2,947

当期純利益

31,174

19,878