ニッコー株式会社
NIKKO COMPANY
白山市相木町383番地
証券コード:53430
業界:ガラス・土石製品
有価証券報告書の提出日:2023年6月26日

(1) 連結経営指標等

回次

第94期

第95期

第96期

第97期

第98期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

13,741

13,422

11,458

12,577

13,992

経常利益または
経常損失(△)

(百万円)

180

141

491

62

169

親会社株主に帰属する
当期純利益または
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)

(百万円)

134

121

682

85

177

包括利益

(百万円)

174

135

640

92

176

純資産額

(百万円)

1,278

1,413

772

729

552

総資産額

(百万円)

9,462

9,254

9,003

8,708

9,246

1株当たり純資産額

(円)

54.86

60.66

33.16

31.29

23.70

1株当たり当期純利益
または1株当たり当期
純損失(△)

(円)

5.76

5.22

29.29

3.68

7.61

潜在株式調整後1株
当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

13.5

15.3

8.6

8.4

6.0

自己資本利益率

(%)

11.5

9.0

62.4

11.4

27.7

株価収益率

(倍)

23.4

30.1

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

822

123

109

255

293

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

286

232

260

268

1

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

228

193

601

336

182

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

1,349

1,047

1,278

932

1,044

従業員数
[外、平均臨時雇用者数]

(名)

680

639

615

601

605

[23]

[33]

[30]

[37]

[47]

 

(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、第94期および第95期については潜在株式が存在しないため記載していません。第96期、第97期および第98期については1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載していません。

2.株価収益率は、第96期、第97期および第98期については1株当たり当期純損失であるため記載していません。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第97期から適用しており、第97期および第98期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。

4. 従業員数は、当社および連結子会社のグループ外への出向者を除いた就業人員で記載しています。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

回次

第94期

第95期

第96期

第97期

第98期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

13,587

13,308

11,368

12,481

13,800

経常利益または
経常損失(△)

(百万円)

170

147

505

89

271

当期純利益または
当期純損失(△)

(百万円)

129

121

561

113

281

資本金

(百万円)

3,470

3,470

3,470

3,470

3,470

発行済株式総数

(千株)

24,172

24,172

24,172

24,172

24,172

純資産額

(百万円)

1,126

1,247

685

621

339

総資産額

(百万円)

10,971

10,764

10,655

10,330

10,755

1株当たり純資産額

(円)

48.34

53.51

29.42

26.65

14.57

1株当たり配当額
(内1株当たり
中間配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益または1株当たり当期純損失(△)

(円)

5.57

5.21

24.11

4.89

12.09

潜在株式調整後1株
当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

10.3

11.6

6.4

6.0

3.2

自己資本利益率

(%)

12.2

10.2

58.1

17.4

58.7

株価収益率

(倍)

24.2

30.1

配当性向

(%)

従業員数
[外、平均臨時雇用者数]

(名)

675

637

613

600

604

[23]

[33]

[30]

[37]

[47]

株主総利回り

(%)

92.5

107.5

100.7

100.7

101.4

(比較指標:配当込み
 TOPIX)

(%)

(95.0)

(85.9)

(122.1)

(124.6)

(131.8)

最高株価

(円)

163

186

184

161

155

最低株価

(円)

126

121

139

144

143

 

 

(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、第94期および第95期については潜在株式が存在しないため記載していません。第96期、第97期および第98期については1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載していません。

2.株価収益率は、第96期、第97期および第98期については1株当たり当期純損失であるため記載していません。

3.1株当たり配当額および配当性向は、第94期および第95期については無配のため記載していません。第96期、第97期および第98期については当期純損失を計上しており、また、無配のため記載していません。

4.収益認識会計基準等を第97期から適用しており、第97期および第98期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっています。

5.従業員数は、関係会社等への出向者を除いた就業人員を記載しています。

6.最高・最低株価は、2022年4月3日以前は名古屋証券取引所市場第二部におけるものであり、2022年4月4日以降は名古屋証券取引所メイン市場におけるものです。

 

 

2 【沿革】

1950年8月
 

在外資産の整理要項に関する政令により、日硬産業株式会社を整理解散し、資本金3,750千円の日硬陶器株式会社を設立する。

1953年8月

商号を日硬陶業株式会社に変更する。

1958年6月

商号を日本硬質陶器株式会社に変更する。

1961年4月

松任工場(現 白山工場)を新設し、陶磁器部門の松任工場への集約統合を図る。

1962年6月

定款の一部を変更し、合成樹脂製品の製造販売を業務項目に付加する。

1963年10月

本社を金沢市から松任町(現 白山市)へ移転登記する。

1966年2月
 

株式会社日硬陶器西部販売所と株式会社日硬陶器金沢販売所が合併し、日硬陶器販売株式会社(現 ニッコーロジスティクス株式会社)となる。(現 連結子会社)

1966年4月

埼玉県行田市に合成樹脂製品の専門工場(埼玉工場)を新設する。

1968年7月
 

ニューヨークに当社全額出資による現地法人NIKKO CERAMICS,INC. (当社製品のアメリカ販売総代理店)を設立する。(現 連結子会社)

1976年7月

アルジェリア向け食器製造第1号プラントの輸出契約に調印する。

1977年2月

アルジェリア向け食器製造第2号プラントの輸出契約に調印する。

1977年7月
 

白山タイル工業株式会社を清算の上その営業を譲り受け、デザインタイルおよび食器工場(鶴来工場)として再発足させる。

1979年8月

本社工場にて、ボーンチャイナの生産を開始する。

1983年1月
 
 

定款の一部を変更し工業用セラミックス製品の製造販売、陶磁器製タイルの製造販売を業務項目に付加し、耐火煉瓦、陶管および瓦の製造販売、暖房機器製品の製造販売を業務項目から削除する。

1983年11月

商号をニッコー株式会社に変更する。

1985年11月

アルミナ基板および集積回路の本格生産を開始する。

1986年11月

埼玉工場にて注型高級浴槽(ケミカルセラミック浴槽)の本格生産を開始する。

1987年7月

還元磁器製和食器の生産を開始する。

1989年7月

埼玉工場にて透明浴槽のプレス生産を開始する。

1989年10月

名古屋証券取引所市場第二部に上場する。

1991年2月
 

タイのASIA TABLEWARE INDUSTRY CO., LTD. (現 PATRA PORCELAIN CO., LTD.)(食器メーカー)に資本参加する。

1993年5月
 

シンガポールに井元産業株式会社と合弁で現地法人N&I ASIA PTE LTD.(当社製品の東南アジア販売代理店)を設立する。

2001年1月

鶴来工場にて電子セラミック製品の生産を開始する。

2003年4月

系統連系型小形風力発電機を開発し、小形風力発電機市場に本格参入する。

2007年9月

TDK株式会社と資本業務提携を締結する。

2008年1月

連結子会社ニッコーエムイー株式会社(浄化槽のメンテナンス業務)を設立する。(2016年7月 当社に吸収合併)

2013年12月

東京オフィスを東京本社に改称し、従来の本社(石川県白山市)との2本社制へ移行する。

2014年9月

第三者割当増資により資本金3,470百万円となる。

2015年1月

TDK株式会社との資本業務提携を解消する。

2016年7月

ニッコーエムイー株式会社を当社に吸収合併する。

2018年5月

創業110周年を迎える。
株式の流動性を高めるため、単元株式数を1,000株から100株に変更する。

2022年4月

名古屋証券取引所の市場区分見直しに伴い、名古屋証券取引所メイン市場へ上場市場を移行

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、住設環境機器事業、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業での製造・販売等を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流およびその他のサービス等の事業活動を展開しています。

当社グループの事業に係る位置付けの概要は次のとおりです。

なお、当連結会計年度より事業セグメントを変更しており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1. 報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。

(1) 住設環境機器事業

当社が製造・販売および浄化槽の維持管理等を行っています。

(2) 機能性セラミック商品事業

当社が製造・販売を行っています。

(3) 陶磁器事業

当社が製造・販売しているほか、海外においては連結子会社1社(NIKKO CERAMICS, INC.)を米国における販売総代理店、持分法適用関連会社1社(N&I ASIA PTE LTD.)を東南アジアにおける販売代理店としています。

(4) その他

当社が、捨てられるボーンチャイナを再利用した肥料の製造・販売を行っています。

 

なお、その他の関係会社である三谷産業㈱とは、主に住設環境機器および機能性セラミック商品に関わる当社の商品を販売するほか、同社から住設環境機器商品および機能性セラミック商品の原材料を仕入れています。

 

〔事業系統図〕


 

 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金
(百万円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
(または被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

NIKKO CERAMICS, INC.

(注)2

米国
ニュージャージー州

1,250

千USドル

陶磁器事業

100.00

陶磁器商品の販売

資金の貸付

役員の兼任  2名

ニッコーロジスティクス㈱

(注)3

石川県白山市

1

陶磁器事業

100.00

陶磁器商品の物流

資金の貸付

役員の兼任  2名

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

N&I ASIA PTE LTD.

シンガポール共和国

500

千Sドル

陶磁器事業

20.00

陶磁器商品の販売

債務保証

役員の兼任  1名

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

三谷産業㈱

(注)4

石川県金沢市

4,808

情報システム、樹脂・エレクトロニクス、化学品の販売、空調設備工事の設計施工

(12.61)

[34.61]

当社商品の販売、原材料の仕入
および情報サービス料の支払
役員の兼任  1名

 

(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しています。

2.特定子会社です。

3.債務超過会社であり、2023年3月末時点での債務超過額は17億29百万円です。

4.有価証券報告書の提出会社です。なお、「議決権の所有(または被所有)割合」欄の[外書]は、緊密な者の所有割合です。

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

(2023年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

住設環境機器事業

233

[36]

機能性セラミック商品事業

166

[2]

陶磁器事業

129

[7]

その他

1

[―]

全社(共通)

76

[2]

合計

605

[47]

 

(注) 1.従業員数は、当社および連結子会社のグループ外への出向者を除いた就業人員で記載しています。

2.臨時従業員(パートタイマーを含み、人材会社からの派遣社員を含んでいない。)は、[  ]内に年間の平均人員を外書きで記載しています。

3.全社(共通)は、特定のセグメントに区分できない部門に所属している従業員です。

 

 

(2) 提出会社の状況

(2023年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

604

[47]

45.0

18.6

4,269

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

住設環境機器事業

233

[36]

機能性セラミック商品事業

166

[2]

陶磁器事業

128

[7]

その他

1

[―]

全社(共通)

76

[2]

合計

604

[47]

 

(注) 1.従業員数は、関係会社等への出向者を除いた就業人員を記載しています。

2.臨時従業員(パートタイマーを含み、人材会社からの派遣社員を含んでいない。)は、[  ]内に年間の平均人員を外書きで記載しています。

3.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。

4.全社(共通)は、特定のセグメントに区分できない部門に所属している従業員です。

 

(3) 労働組合の状況

ニッコー労働組合が組織(組合員数260名)され、セラミックス産業労働組合連合会に属しています。

なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に
占める
女性労働者の
割合(%)

(注)1

男性労働者の
育児休業
取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)
(注)1,3

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

10.0

73.1

73.1

67.2

パート・有期労働者の男女の賃金の差異については、女性よりも男性に「相対的に賃金が高く、管理職も含まれる再雇用者」が多く、また、残業時間も男性の方が多いため、格差が生じていると考えられます。

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号。以下、「女性活躍推進法」という。)の規定に基づき算出したものです。

2.男性労働者の育児休業取得率については、従業員数が1,000人以下であり、「女性活躍推進法」の規定による公表、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。以下、「育児・介護休業法」という。)の規定による公表をいずれもしていないため、記載を省略しています。

3.労働者の人員数については、労働時間を基に換算し算出しています。

 

②連結子会社

連結子会社の管理職に占める女性労働者の割合、男性の育児休業等取得率および労働者の男女の賃金の差異については、従業員数が100人以下であることから、記載を省略しています。

 

1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1) 経営方針

当社グループは、「企業は社会の公器」として短期的な利益ではなく、長期的な視点に立った経営を優先する社会の実現を目指す企業群の一翼を担うことを認識しています。社員・顧客・仕入先・地域社会・地球といったすべての社中※に貢献することにより企業価値を上げるという考え方である「公益資本主義」の理念に賛同しています。

 

※社中とは、志を同じくして事業を成功に導く仲間のことを意味します。根本には協力、協調の精神が漂っているところがステークホルダーと異なります。
一般によく使われるステークホルダーは、英米の経営学書で使われる用語の直訳で、利害関係者を意味しますので、構成員はもともと利害が相反するものとする意味合いを持っています。

 

以上の観点から、当社グループは、次の経営理念のもと、企業経営に取り組んでいます。

〔経営理念〕

『お客さまに選ばれる会社になることを目指して』

・挑戦

私たちは、挑戦し続けます。

常識や慣習にとらわれることなく、新しい技術、商品、顧客の創造をする企業となり、社会に貢献いたします。

・信頼

私たちは、信頼を大切にします。

お客さまに対しても、社員同士でも、信頼関係が築けるように行動します。透明性の高い健全な経営を構築し、継続いたします。

・知恵

私たちは、知恵をふりしぼります。

一人ひとりが考えて創意工夫をすることで、お客さまの満足度の高い商品を作り、提供いたします。
環境も私たちのお客さまです。

 

加えて第98-100期中期経営計画の策定にあたり、当社が200年企業となるべく未来に向けて持続的に成長していくため、改めて当社の存在意義を見つめ直し、中長期的な方向性として2022年1月に以下の『ミッション・ビジョン・バリュー』を制定いたしました。

〔ミッション・ビジョン・バリュー〕

・ミッション(存在意義)       『未来を素敵にする』

・ビジョン(目指す姿)     『かけがえのないブランドになる』

・バリュー(価値観・行動指針) 『今を楽しみ、ニッコーファンをつくる』

 

また、当社グループの各事業においては、次のミッション・ビジョンを掲げ、経営理念に基づく行動を継続することにより、これらの実現に向けて事業展開しています。

〔住設環境機器事業〕

(水創り事業部)

・ミッション 「美しい水を創り、世界の環境保全に貢献する」

・ビジョン  「水ビジネスでイノベーションを起こし、お客様に選ばれるリーディングブランドになる」

(環境プラント事業部)

・ミッション 「水処理技術の提供を通じて世界の水環境を守る」

・ビジョン   「水環境ソリューションのリーディングカンパニーとなる」

(バンクチュール事業部)

・ミッション 「お風呂に感性を吹き込む」

・ビジョン  「お風呂体験のリーディングブランドになる」

 

 

〔機能性セラミック商品事業〕

・ミッション 「セラミック関連技術により世の中を便利にし、みんなの生活を豊かにする集団であり続ける」

・ビジョン   「特長のある新商品を提供し、競争力のある、誇れる、価値創造型事業部になる」

 

〔陶磁器事業〕

・ミッション 「豊かな生活空間を創造し続ける」

・ビジョン   「世界で『Only Oneのブランド』となる」

 

(2) 経営環境および対処すべき課題

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、まん延防止等重点措置が全国で解除となり、日常生活の制約や経済活動への制限も緩和され、経済活動の正常化に向けた動きに伴い、当社グループの事業活動においても一定程度の回復が見られましたが、再拡大の懸念もあり引き続き注意が必要な状況が続いています。

また、足元では米中貿易摩擦の長期化、世界的な半導体不足や原材料価格の高騰、さらにはロシア・ウクライナ情勢に起因した原油価格や為替相場の急激な変動など、依然として先行き不透明な状況が続いており、対処すべき課題の多い環境下におかれています。

当社グループは、2023年3月期を初年度とする3ヶ年中期経営計画を策定しており、本中期経営計画の達成と全社および各事業のミッション・ビジョンの実現に向け、総力を挙げて取り組んでいます。

セグメントごとに取り組むべき課題と対策は、次のとおりです。

 

〔住設環境機器事業〕

浄化槽

日本国内の人口減少や都市部への人口集中により浄化槽設置基数は減少傾向にあり、業界の動向は厳しい状況ですが、当社グループは、2020年に上市した業界一省エネタイプで施工面でも優位性のある小型浄化槽の拡販により国内シェアの拡大を目指します。施策として、同商品の拡販に向けて営業マネジメントの強化とホームページのリニューアルにより、日本国内約356万基の単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換によるリフォーム需要の掘り起こしを進めます。また、集合住宅や店舗で使用される中型浄化槽の新商品を上市し、販売シェアの拡大を目指していきます。

 

産業排水処理プラント、ディスポーザー

浄化槽で培った当社グループの水処理技術の応用と特殊排水処理の技術力を持った会社とのコラボレーションにより、新商品の開発を強化します。中長期的には、海外に向けた浄化槽の開発を進め、さらにWebも活用しながら営業拡大を確実に進めていきます。自社製ディスポーザー「CIALAC®(シャラク)」のデベロッパーへの営業強化と買替需要の獲得および新たな機能を追加させた新商品の開発にも取り組み、ディスポーザーシステムメーカーとしての地位の確立を目指します。

 

バンクチュール®

当社グループが取り扱うバンクチュール®(システムバスルーム)は、高級バスルームブランドであり、富裕者層中心に需要は今後も伸びていきます。さらなる付加価値を提供するために、お風呂を創るところからアフターまでの一貫したサービスを構築するべく、3Dシミュレーション機能や会員制サービスを充実し、トータルプロデュースできる体制を目指すと同時に、顕在顧客、潜在顧客のどちらにもアプローチができるお風呂での過ごし方のアイテムを提案することで、新たな顧客と新たな収益の獲得を目指します。また、住宅で培ったノウハウを用い、これまで以上に非住宅部門(ホテル、介護施設、病院等)に対するニーズを取り込んでいくことで、事業拡大を目指すと同時に、各製品のコスト構造を見直し、予実管理の強化を行うことで収益性の改善を図ってまいります。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

当社グループが取り扱うセラミック商品は、主に車載用、OA機器用、産業機器用などであり、当該市場では近い将来において、さらなる高度な安全性、優れた環境性能、省エネルギー化に向けた大幅な制度変更や技術的革新の推進が確実となっています。これらの状況を踏まえ、より広い視野での市場調査を行うと同時にイノベーションに向けた商品開発に注力していきます。また、セラミック技術をコアとした長期的な展望に基づいて事業に取り組んでおり、関連の研究開発を推進する中では、パワーデバイス用途を中心とした新規機能基板の開発を推し進めているほか、医療用、高周波用途向けなど新規積層基板の商品開発に努めています。長期的な視点での工場生産設備の自動化を推し進めるとともに、引き続き商品の技術的発展を機会とし社会への貢献度を高めていくことを目指します。

 

〔陶磁器事業〕

当社グループがこれまでターゲットとしていたホテル・レストラン業界は、新型コロナウイルス感染症の影響が収まりつつありますが、未だ以前の状態に戻るまでには時間を要すると思われます。

そのような状況下においても、当社の国内生産の特徴を活かした「高品質・デザイン・納品リードタイム」に多くのお客さまから評価を頂いており、中でも当社グループの「白」にこだわったボーンチャイナ製食器に加え、ハンドペイント等による高いデザイン力を駆使した特注品の提案が受け入れられ、国際コンテストにおいても過去1位を獲得し、当連結会計年度においては6年連続入賞を果たしています。

現在、当社グループのサステナブルな取り組みを発信するオウンドメディアや、高感度なインフルエンサーに訴求するECサイト、コンセプトショップのオープンなどの重要施策の充実に取り組んでいます。また、捨てられるボーンチャイナを肥料として再利用する世界初の商品を発表し、サーキュラーエコノミーを実践的に取り組んでいます。これらの施策により、ブランド価値をさらに高め、新しいターゲット層にもファンを増やし、収益基盤の強化に努めます。

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があるリスクには、以下のようなものが想定されます。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。これらのリスクについては、単にマイナスの側面からではなく、「機会」としてのプラスの側面からも捉えたうえで、様々な対応を行っていきます。

(1) 経済状況の変化による影響

2020年初頭より全世界で発生している新型コロナウイルス感染拡大に加え、2022年初頭に勃発したロシア・ウクライナ情勢に起因した原油価格や為替相場の急激な変動等は、依然として先行き不透明な状況が続いており、今後の動向によっては、当社グループにおいても大きく影響を及ぼす可能性があります。

住設環境機器事業においては、経済活動の停滞による住宅着工の減少、施工中現場の工事中断、個々の案件の延期、中止が見込まれます。機能性セラミック商品事業においては部品調達の遅れが見込まれます。陶磁器事業においては、主要販売先であるホテル、レストランの業績悪化による受注の減少が見込まれます。新型コロナウイルス感染症については、感染症法上の位置づけが5類感染症に変更となることが決定し、日常生活の制約や経済活動への制限も緩和され、経済回復への期待もありますが、ロシア・ウクライナ情勢とともに完全な終息時期については現時点では判断ができない状況であり、これらにより経営成績等の状況に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクは、トップリスクとして認識しており、その対策として、当社グループは、経済状況の変化に対応すべくビジネスモデルの変革に取り組んでいます。世界各国での開発・生産活動の分散化や輸入から国内調達へのシフト、サステナブルな活動の高まりなどは、国内生産にこだわっている当社グループにとっての絶好の機会と捉え、新商品の開発やサービスの充実に取り組みます。また、資金繰りを精査し、関係金融機関と状況を共有し、必要に応じて資金確保を依頼しています。

 

(2) 感染症による影響

当社グループは、感染症が拡大することで製造および営業活動が停滞する可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、新型コロナウイルス感染拡大により顕在化しており、その対策として、当社グループは、感染予防のため、営業、管理部門において一部テレワーク勤務を実施し、テレワーク勤務者とはWeb会議方式で情報を共有しながら業務ができる体制を整備しています。また、テレワークできない従業員は時差出勤、交代勤務により感染防止対策を実施しています。現在は収束傾向にありますが、再拡大に備え各拠点にアルコール消毒液、マスクを常備するとともに、感染症が発生した場合の出勤停止や事後措置等の対応も継続していきます。

営業面においては、テレワーク普及による在宅時間の長期化により、住設環境機器事業においては、浴室やディスポーザーなど住宅設備の充実や浄化槽エリアでの郊外型一戸建住宅のニーズが増加しており、陶磁器事業においては、オンライン消費が増加していることなどを機会と捉え、営業面やECの強化に取り組みます。

 

(3) 原材料の調達状況による影響

当社グループでは、原材料の一部を複数の国から調達しています。これらの調達に当たっては、世界的な需要構造変化に伴い、調達価格の急激な上昇や供給不足または供給停止等が発生した場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、ロシア・ウクライナ情勢により一部顕在化しており、その対策として、白山購買部、埼玉購買部が窓口となり、原材料の調達について各事業部と必要な原材料の情報を常に共有しています。また、調達が困難な場合を想定して、可能な限り複数の購買先の確保と新たな購買先の確保を図っています。

 

(4) 余剰在庫の滞留による影響

当社グループでは、顧客需要の変動に合わせて生産調整等を行い、余剰在庫の発生を抑制するよう対策を講じています。経済状況や製品市場の急激な変化等により、需要が販売予想を大幅に下回り、余剰在庫が滞留した場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

その対策として、大量な余剰在庫が発生しないように、各事業セグメントにおいて生産計画を見直しています。また、余剰在庫については、評価の見直しを図っています。

 

 

(5) 為替レートの変動による影響

当社グループでは、在外連結子会社による売上、費用および資産等の現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算しています。従って、円換算時の為替レートにより、これらの円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、当該リスクは、社会情勢に応じて、為替予約取引を利用することでリスク軽減を図っていますが、急激な為替レートの変動は当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 製造拠点への自然災害等による影響

当社グループのうち、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業は、当社本店所在地である石川県で製造活動を行い、住設環境機器事業は埼玉県で製造活動を行っています。当該製造拠点や製造委託先等において、地震・暴風雨などの自然災害あるいは不慮の事故などにより、生産設備等が何らかの損害を受け、製品の製造・販売が遅延もしくは停止する場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する蓋然性は、工場所在地のリスクマップにおいて低い状況にありますが、大地震や超大型台風などによる想定を超える被害の発生に備えるための対策として、被害を最小限に留めることと、事業の継続および早期復旧を目的としたBCP(事業継続計画)を策定しました。当社グループは、石川県および埼玉県において毎年定期的に防災訓練を実施し、かつ、拠点ごとに生産技術部において生産設備や工場建屋について、免震対応、豪雨等による修繕を適宜実施しています。今後も、災害により製造に影響が及ぶと想定される設備機器等については、都度対応します。

 

(7) 人財確保および育成による影響

当社グループのさらなる拡大および企業価値の継続的な向上のためには、人財の確保や育成が重要な課題と認識しています。国内の労働人口の減少により労働需給がさらに逼迫し、人財を確保できない場合や、人財獲得競争が激化し、コストが大幅に増加した場合、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響等により各事業での売上高が低迷し、2021年3月期および2022年3月期と継続して営業損失を計上する結果となりました。

2023年3月期において、売上高は前期比14億14百万円の増加と好調でしたが、原材料、工事原価の高騰に加え電力費、燃料費の高騰が影響し、陶磁器事業の業績回復の一方で住設環境機器事業、機能性セラミック商品事業はその影響を大きく受け、営業損失2億10百万円(2022年3月期は1億74百万円の損失)が計上されました。一方、営業キャッシュ・フローは2億93百万円のプラス(2022年3月期は2億55百万円のプラス)と引き続きプラスとなっています。営業損失計上の主要因としては、住設環境機器事業の小型浄化槽の販売において原材料高騰に対する値上げ浸透の遅れによる利益率の低下、バンクチュール®(システムバス)の特に大型物件の施工費用等の増加による利益率の低下によるものです。

2024年3月期においては小型浄化槽については、値上げの効果が見込まれること、バンクチュール®(システムバス)においても施工管理方法等を見直すことで、利益率の改善が見込まれます。機能性セラミック商品事業では計画に対しOA機器用基板の販売拡大が見込まれることから2024年3月期に向けた安定的な営業利益を確保するための体制づくりが着実に進展し、従前の中期経営計画で取り組んでいた「収益力の向上」について2024年3月期では一定の成果が見込まれます。また、陶磁器事業においても、海外市場は好調を維持しつつ、新型コロナウイルス感染症の影響も徐々に和らぎ、国内市場は回復傾向にあります。また、付加価値の高い製品の受注に応じた製造体制への転換を進めており、需要量に応じた製造水準維持による製造費用の削減や製品在庫数量の減少が進展したことで陶磁器事業におけるコスト体質の改善が見られ、赤字幅が縮小しており、一定の成果が得られつつあります。

なお、2023年3月期末の受注残高は前期末比で増加しており、当該受注残高は2024年3月期における売上高に結びつくことが見込まれます。

次に、資金計画の前提として、当社グループでは2022年3月に2023年3月期を初年度とする3ヶ年中期経営計画を策定しました。当該中期経営計画の中では、当社グループの各事業が安定的な営業利益を確保するための施策を講じており、特に当面の資金繰りに関連する2024年3月期の計画においても、主に次の施策の実行により営業利益の計上を見込んでおり、資金計画の達成に資するものと考えています。

 

 

・住設環境機器事業では、小型浄化槽「水創り王®」の拡販、新中型浄化槽「NSA型」の拡販に加え、自社製ディスポーザー「CIALAC®」の交換需要に対応すること、またバンクチュール®の大型案件を予定どおり進捗させることで安定した利益確保に向け、売上高、営業利益の積み上げを行います。

 

・機能性セラミック商品事業では、各種基板の値上げ対応に加え、OA機器用基板の販売拡大に向けて、増産に対応するための新たな設備投資が2024年3月期上半期に完了することで、売上高、営業利益の積み上げを行います。

 

・陶磁器事業では、引き続き製造原価低減を推進しつつ、付加価値の高い製品の販売比率を高めることで、営業利益の改善を行います。

 

当社では、必要となる運転資金の確保のために、取引金融機関と当座貸越契約を締結して必要な資金枠を確保しています。

以上の状況により、継続した営業損失の計上を踏まえ、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況は存在していると認識しているものの、その不確実性の解消に向け、新たに策定された中期経営計画の内容を踏まえて当面の資金繰りへの不安が解消されてきていることから、当社グループは継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度は3ヶ年中期経営計画の初年度です。

当連結会計年度の売上高は、住設環境機器事業、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業、すべての事業において回復基調にあり、特に陶磁器事業においては新型コロナウイルス感染拡大以前にまでは至らないもののワクチン接種の浸透や行動制限緩和等の影響により大幅に回復したこともあり、中期経営計画どおり営業利益を計上できる見込みでしたが、原材料、工事費用の高騰に加え、電力費、燃料費の高騰による原価高騰の影響を早期に価格に転嫁することができなかったことで営業損失を計上することとなりました。

以上の結果、売上高は、139億92百万円(前連結会計年度比11.2%増)、営業損失は、2億10百万円(前連結会計年度は1億74百万円の損失)、経常損失は、1億69百万円(前連結会計年度は62百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は、1億77百万円(前連結会計年度は85百万円の損失)となりました。

セグメント別の業績概要は次のとおりです。

なお、当連結会計年度より事業セグメントを変更しており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1. 報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。また、以下の業績の比較・分析は、変更後の区分に基づいています。

 

〔住設環境機器事業〕

売上高は、96億80百万円(前連結会計年度比10.1%増)となりました。

小型浄化槽は、新規需要の開拓に注力し受注高は前年度を上回り堅調に推移したものの、建築現場の工期遅延の影響を受け、前連結会計年度比3.5%減となりました。

大型・中型浄化槽は、大型物件の工事が進捗したことにより、前連結会計年度比26.9%増となりました。

バンクチュール®(システムバスルーム)は、住宅・非住宅ともに順調に工事が進み、前連結会計年度比31.9%増となりました。

メンテナンスサービスは、ディスポーザーの買替需要に対して自社製「CIALAC®(シャラク)」を販売できたことと大型改修工事の受注獲得があったことにより、前連結会計年度比5.6%増となりました。

損益面では、小型浄化槽販売において原材料高騰に対する値上げ浸透の遅れによる利益率の低下、バンクチュール®(システムバスルーム)の特に大型物件の利益率低下により、4億96百万円のセグメント利益(前連結会計年度比17.3%減)となりました。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

売上高は、26億83百万円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。

前連結会計年度においては一部で新型コロナウイルス感染拡大の影響が残る状況にありましたが、当連結会計年度においてはこれらの解消が一段と進み、特に上半期におけるOA機器用基板の受注や下半期におけるシャイングレーズ®(グレーズ基板)の新製品受注で活況を示し、これに応じた生産体制を構築することにより売上高の拡大となりました。

製品群別では、セラフィーユ®(積層基板)は前連結会計年度比7.4%減、アルミナ基板は前連結会計年度比16.5%増、OA機器用基板は前連結会計年度比3.2%増、シャイングレーズ®(グレーズ基板)は第3四半期連結会計期間の伸長があり、前連結会計年度比22.1%増となりました。

損益面では、自動車サプライチェーンにおける半導体不足の影響懸念があったものの主力の車載用途積層基板の売上が堅調に推移し、また、当連結会計年度中に原材料やエネルギー費用の大幅な上昇があったものの、各製品のベースとなるアルミナ基板製品群やグレーズ基板の受注獲得、売上増加に伴い工場稼働率が改善したことにより、2億24百万円のセグメント利益(前連結会計年度比6.9%減)となりました。

 

〔陶磁器事業〕

売上高は、16億26百万円(前連結会計年度比31.7%増)となりました。

国内市場は、新型コロナウイルス感染拡大以前にまでは至らないものの徐々に回復基調にあり、前連結会計年度比37.4%増となりました。

海外市場は、北米地区での案件が堅調に伸びており、前連結会計年度比26.0%増となりました。

損益面では、固定費の圧縮等による収益構造の改善が進行中であり、1億6百万円のセグメント損失(前連結会計年度は2億98百万円の損失)となりました。

 

〔その他〕

当連結会計年度より、捨てられるボーンチャイナを肥料として再利用する世界初の商品「BONEARTH®」の販売を開始したことに伴い、サーキュラーエコノミーを推進する独立した事業セグメント(新規事業)として区分することとしました。

当該事業の売上高は1百万円となり、損益面では、15百万円のセグメント損失となりました。

 

② 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて5億37百万円増加し、92億46百万円となりました。

これは、有形固定資産が1億43百万円減少した一方で、現金及び預金が1億12百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が2億80百万円、棚卸資産が2億57百万円、それぞれ増加したことなどによるものです。

負債は、前連結会計年度末と比べて7億14百万円増加し、86億94百万円となりました。

これは、短期借入金が1億50百万円、社債が40百万円、それぞれ減少した一方で、支払手形及び買掛金が5億4百万円、未払金が1億70百万円、契約負債が1億48百万円、それぞれ増加したことなどによるものです。

純資産は、前連結会計年度末と比べて1億77百万円減少し、5億52百万円となりました。

これは、親会社株主に帰属する当期純損失1億77百万円を計上したことなどによるものです。

その結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比べて2.4ポイント低下し、6.0%となりました。1株当たり純資産は、7円59銭減少し、23円70銭となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて1億12百万円の増加(前連結会計年度は3億46百万円の減少)となり、10億44百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況および主な要因は次のとおりです。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

営業活動による資金は、2億93百万円の増加(前連結会計年度は2億55百万円の増加)となりました。

これは、税金等調整前当期純損失1億55百万円、売上債権の増加額2億70百万円、棚卸資産の増加額2億55百万円などの減少要因の一方で、減価償却費4億5百万円、仕入債務の増加額が5億4百万円などの増加要因があったことによるものです。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

投資活動による資金は、1百万円の減少(前連結会計年度は2億68百万円の減少)となりました。

これは、有形固定資産の売却により2億75百万円の収入などがあった一方で、有形固定資産の取得により2億96百万円支出したことなどによるものです。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

財務活動による資金は、1億82百万円の減少(前連結会計年度は3億36百万円の減少)となりました。

これは、長期借入金の借入れにより1億50百万円の収入などがあった一方で、短期借入金の減少により1億50百万円、長期借入金の返済により99百万円、リース債務の返済により67百万円の支出があったことなどによるものです。

 

 

④ 生産、受注および販売の状況

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

住設環境機器事業

7,275

9.8

機能性セラミック商品事業

2,626

6.1

陶磁器事業

855

1.4

その他

2

349.0

合計

10,759

8.2

 

(注) 1.金額は販売価格によっています。

2.当連結会計年度より、事業セグメントを変更しており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1. 報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。また、前連結会計年度に陶磁器事業に含まれていた生産高の一部をその他に移管しており、前期比は、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の売上高との比率です。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前期比
(%)

受注残高
(百万円)

前期比
(%)

住設環境機器事業

10,377

12.0

3,249

27.2

機能性セラミック商品事業

2,647

2.6

609

△5.6

陶磁器事業

1,639

14.6

414

16.3

その他

1

0

合計

14,665

10.5

4,273

20.2

 

(注) 当連結会計年度より、事業セグメントを変更しており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1. 報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

住設環境機器事業

9,680

10.1

機能性セラミック商品事業

2,683

5.2

陶磁器事業

1,626

31.7

その他

1

合計

13,992

11.2

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。

2.当連結会計年度より、事業セグメントを変更しており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」の「1. 報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

a.当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因

当社グループは、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因として、「3 事業等のリスク」に記載した内容を想定しています。

b.当社グループの資本の財源および資金の流動性について

当社グループの資本の財源および資金の流動性について、当社の運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やし、製造費ならびに販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消しています。また、設備投資資金は、生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出しています。これらの必要資金は、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達によって対応しています。また、緊急時の支払いに備えて主要取引金融機関と当座貸越契約を締結しています。キャッシュ・フローの状況の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりです。

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

13.5

15.3

8.6

8.4

6.0

時価ベースの自己資本比率
(%)

33.3

39.5

38.1

39.3

37.3

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

3.2

20.1

10.9

9.1

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

19.3

2.5

1.6

3.3

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2021年3月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオを記載していません。

 

 

c.セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

当社グループは、当社ならびに関係会社からなる事業部ごとに、取り扱う製品・商品およびサービスについて、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。従って、当社グループは、当該事業グループを基礎とした製品・商品およびサービス別のセグメントから構成されており、「住設環境機器事業」、「機能性セラミック商品事業」および「陶磁器事業」の3つを報告セグメントとしています。

報告セグメントに属する製品およびサービスの種類は次のとおりです。

報告セグメント

主要製品の名称

住設環境機器事業

浄化槽、ディスポーザ処理システム、システムバスルーム、その他合成樹脂商品、水処理施設の維持管理、多機能建材

機能性セラミック商品事業

アルミナ基板、印刷基板、抵抗用基板、グレーズ基板、低温焼結多層基板、その他機能性セラミック商品関連商品

陶磁器事業

ボーンチャイナ、硬質陶器、強化磁器、耐熱磁器、白色強化磁器、還元磁器、陶磁器原料、その他食器関連商品

 

 

セグメントごとの経営成績の状況および各セグメントにおける製品群別等売上高の状況の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。

セグメントごとの安定的な営業利益を確保するための各施策は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク
(8) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載しています。

セグメントごとの財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりです。

 

〔住設環境機器事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて5億65百万円増加し、35億86百万円となりました。

これは、受取手形、売掛金及び契約資産が3億37百万円、商品及び製品が62百万円、未成工事支出金が1億12百万円、それぞれ増加したことなどによるものです。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて2億38百万円増加し、20億9百万円となりました。

これは、受取手形、売掛金及び契約資産が90百万円減少した一方で、商品及び製品が1億23百万円、原材料及び貯蔵品が77百万円、有形固定資産が1億29百万円、それぞれ増加したことなどによるものです。

 

〔陶磁器事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて1億18百万円減少し、21億42百万円となりました。

これは、受取手形、売掛金及び契約資産が33百万円増加した一方で、商品及び製品が1億15百万円、有形固定資産が54百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。

 

〔その他〕

当連結会計年度より、捨てられるボーンチャイナを肥料として再利用する世界初の商品「BONEARTH®」の販売を開始したことに伴い、サーキュラーエコノミーを推進する独立した事業セグメント(新規事業)として区分することとしました。

当該事業の総資産は、6百万円となりました。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。
 

2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社

(2023年3月31日現在)

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業
員数
(名)

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積㎡)

リース資産

その他

合計

本社および
白山工場
(石川県白山市)

全社・機能性セラミック商品事業・陶磁器事業・その他

機能性セラミック商品および陶磁器生産設備等
本社および研究設備等

779

253

188

(47,765.81)

67

47

1,336

330

[9]

埼玉工場
(埼玉県行田市)

住設環境機器事業

住設環境機器生産設備等

234

37

173

(27,290.98)

42

15

504

114

[27]

鶴来工場物流

センター
(石川県白山市)

住設環境機器事業・機能性セラミック商品事業・陶磁器事業

住設環境機器、機能性セラミック商品および陶磁器生産設備等

101

0

216

(20,534.10)

4

322

10

[1]

東京本社
他全国17営業所
(東京都千代田区他)

各事業

販売設備

142

(―)

25

168

150

[10]

厚生施設
(山形県川西町他)

全社

社宅および
研修施設

0

(34.66)

0

[―]

 

(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品です。また、建設仮勘定は含んでいません。

2.臨時従業員(パートタイマーを含み、人材会社からの派遣社員を含んでいない。)は、[  ]内に年間の平均人員を外書きで記載しています。

 

(2) 国内子会社

(2023年3月31日現在)

会社名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業
員数
(名)

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積㎡)

リース資産

その他

合計

ニッコーロジスティクス㈱
(石川県白山市)

陶磁器事業

物流設備

124

(4,819.10)

124

 

 

(3) 在外子会社

(2023年3月31日現在)

会社名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業
員数
(名)

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積㎡)

リース資産

その他

合計

NIKKO CERAMICS,
INC.
(米国ニュージャージー州)

陶磁器事業

販売設備

(―)

0

0

1

 

(注)  帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品です。また、建設仮勘定は含んでいません。

 

① 【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

60,000,000

60,000,000

 

 

② 【発行済株式】

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2023年3月31日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年6月26日)

上場金融商品取引所名
または登録認可金融商品
取引業協会名

内容

普通株式

24,172,000

24,172,000

名古屋証券取引所
メイン市場

完全議決権株式であり、
権利内容に何ら限定のない
当社における標準となる株式
単元株式数  100株

24,172,000

24,172,000

 

 

① 【ストックオプション制度の内容】

該当事項はありません。

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
(百万円)

資本金残高
(百万円)

資本準備金
増減額
(百万円)

資本準備金
残高
(百万円)

2014年9月30日(注)

4,600,000

24,172,000

270

3,470

263

1,063

 

(注)  2014年9月30日を払込期日とする第三者割当による新株式の発行により、普通株式4,600,000株を発行しています。発行価格は116円、資本組入額は58.70円です。また、発行した新株式は、三谷充氏に4,250,000株、三谷株式会社に210,000株、有限会社北都代行社に140,000株、それぞれ割り当てています。

 

 

(5) 【所有者別状況】

  2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府および
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

9

8

76

9

5,083

5,185

所有株式数
(単元)

49,136

993

52,862

65

138,433

241,489

23,100

所有株式数
の割合(%)

20.35

0.41

21.89

0.03

57.32

100.00

 

(注) 自己株式864,680株は「個人その他」に8,646単元、「単元未満株式の状況」に80株含まれています。

 

(6) 【大株主の状況】

  2023年3月31日現在

氏名または名称

住所

所有株式数
(千株)

発行済株式
(自己株式を
除く。)の
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

三谷  充

石川県金沢市

5,724

24.56

三谷産業株式会社

石川県金沢市玉川町1番5号

2,936

12.60

株式会社日本カストディ銀行
(三井住友信託銀行再信託分・
TDK株式会社退職給付信託口)

東京都中央区晴海1丁目8番12号

2,402

10.31

公益財団法人三谷育英会

石川県金沢市昭和町16番1号

1,123

4.82

株式会社北陸銀行

富山県富山市堤町通り1丁目2番26号

809

3.47

株式会社北國銀行

石川県金沢市広岡2丁目12番6号

809

3.47

三谷株式会社

東京都千代田区西神田3丁目8番1号

594

2.55

三井住友海上火災保険株式会社

東京都千代田区神田駿河台3丁目9番地

400

1.72

株式会社みずほ銀行

東京都千代田区大手町1丁目5番5号

240

1.03

三谷 明子

石川県金沢市

140

0.60

15,180

65.13

 

(注) 1.上記のほか、当社は自己株式864千株を保有しています。

2.「株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・TDK株式会社退職給付信託口)」名義の株式2,402千株は、TDK株式会社が保有する当社株式を退職給付信託に拠出したものであり、議決権についてはTDK株式会社が指図権を留保しています。

 

① 【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

974

1,086

 

 

受取手形、売掛金及び契約資産

※1 2,059

※1 2,339

 

 

商品及び製品

1,340

1,412

 

 

仕掛品

669

601

 

 

未成工事支出金

230

343

 

 

原材料及び貯蔵品

366

506

 

 

その他

51

68

 

 

貸倒引当金

9

5

 

 

流動資産合計

5,683

6,354

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物及び構築物

6,934

7,043

 

 

 

 

減価償却累計額

5,666

5,784

 

 

 

 

建物及び構築物(純額)

※3,※4 1,268

※3,※4 1,259

 

 

 

機械装置及び運搬具

4,380

4,359

 

 

 

 

減価償却累計額

4,087

4,068

 

 

 

 

機械装置及び運搬具(純額)

※4 292

※4 291

 

 

 

工具、器具及び備品

1,185

1,211

 

 

 

 

減価償却累計額

1,096

1,117

 

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

89

93

 

 

 

土地

※3 955

※3 702

 

 

 

リース資産

393

215

 

 

 

 

減価償却累計額

288

105

 

 

 

 

リース資産(純額)

105

110

 

 

 

建設仮勘定

62

172

 

 

 

有形固定資産合計

2,772

2,628

 

 

無形固定資産

41

48

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

※2 99

※2 113

 

 

 

その他

113

104

 

 

 

貸倒引当金

2

3

 

 

 

投資その他の資産合計

210

214

 

 

固定資産合計

3,024

2,892

 

資産合計

8,708

9,246

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

支払手形及び買掛金

2,487

2,992

 

 

短期借入金

※3 2,200

※3 2,050

 

 

1年内償還予定の社債

40

40

 

 

1年内返済予定の長期借入金

※3 99

※3 95

 

 

リース債務

70

56

 

 

未払金

316

486

 

 

未払法人税等

55

37

 

 

契約負債

486

634

 

 

賞与引当金

168

213

 

 

製品保証引当金

62

56

 

 

その他

116

132

 

 

流動負債合計

6,102

6,795

 

固定負債

 

 

 

 

社債

100

60

 

 

長期借入金

※3 240

※3 294

 

 

リース債務

39

64

 

 

繰延税金負債

3

3

 

 

役員退職慰労引当金

67

78

 

 

退職給付に係る負債

1,315

1,284

 

 

その他

109

113

 

 

固定負債合計

1,876

1,898

 

負債合計

7,979

8,694

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

3,470

3,470

 

 

資本剰余金

1,584

1,584

 

 

利益剰余金

3,910

4,087

 

 

自己株式

338

338

 

 

株主資本合計

806

628

 

その他の包括利益累計額

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

0

0

 

 

為替換算調整勘定

99

87

 

 

退職給付に係る調整累計額

21

10

 

 

その他の包括利益累計額合計

76

76

 

純資産合計

729

552

負債純資産合計

8,708

9,246

 

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 12,577

※1 13,992

売上原価

※2 8,903

※2 10,080

売上総利益

3,674

3,911

販売費及び一般管理費

※3,※4 3,848

※3,※4 4,122

営業損失(△)

174

210

営業外収益

 

 

 

受取利息

0

0

 

持分法による投資利益

3

2

 

受取賃貸料

11

12

 

為替差益

44

32

 

その他

90

31

 

営業外収益合計

149

78

営業外費用

 

 

 

支払利息

24

21

 

手形売却損

4

4

 

売掛債権譲渡損

6

6

 

その他

3

5

 

営業外費用合計

38

37

経常損失(△)

62

169

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

※5 4

※5 22

 

特別利益合計

4

22

特別損失

 

 

 

固定資産除却損

※6 3

※6 8

 

特別損失合計

3

8

税金等調整前当期純損失(△)

61

155

法人税、住民税及び事業税

24

21

法人税等調整額

0

0

法人税等合計

23

21

当期純損失(△)

85

177

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

85

177

 

1.報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社グループは、当社ならびに関係会社からなる事業部ごとに、取り扱う製品・商品およびサービスについて、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

従って、当社グループは、当該事業グループを基礎とした製品・商品およびサービス別のセグメントから構成されており、「住設環境機器事業」、「機能性セラミック商品事業」および「陶磁器事業」の3つを報告セグメントとしています。

 

(2) 報告セグメントに属する製品およびサービスの種類

報告セグメント

主要製品の名称

住設環境機器事業

浄化槽、ディスポーザ処理システム、システムバスルーム、その他合成樹脂商品、水処理施設の維持管理、多機能建材

機能性セラミック商品事業

アルミナ基板、印刷基板、抵抗用基板、グレーズ基板、低温焼結多層基板、その他機能性セラミック商品関連商品

陶磁器事業

ボーンチャイナ、硬質陶器、強化磁器、耐熱磁器、白色強化磁器、還元磁器、陶磁器原料、その他食器関連商品

 

 

(3) 報告セグメントの変更等に関する事項

当連結会計年度より、捨てられるボーンチャイナを肥料として再利用する世界初の商品「BONEARTH®」の販売を開始したことに伴い、サーキュラーエコノミーを推進する独立した事業セグメント(新規事業)として区分することとしました。これに伴い、事業セグメントを従来の「住設環境機器事業」「機能性セラミック商品事業」「陶磁器事業」から「住設環境機器事業」「機能性セラミック商品事業」「陶磁器事業」「新規事業」に変更し、「新規事業」については量的な重要性に乏しいため「その他」として区分しています。

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

937

1,030

 

 

受取手形

46

214

 

 

売掛金

※1 1,891

※1 1,804

 

 

契約資産

127

253

 

 

商品及び製品

1,325

1,398

 

 

仕掛品

669

601

 

 

未成工事支出金

230

343

 

 

原材料及び貯蔵品

366

506

 

 

その他

※1 182

※1 202

 

 

貸倒引当金

2

2

 

 

流動資産合計

5,775

6,353

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

※3,※4 1,252

※3,※4 1,244

 

 

 

構築物

15

14

 

 

 

機械及び装置

※4 292

※4 291

 

 

 

車両運搬具

0

0

 

 

 

工具、器具及び備品

88

93

 

 

 

土地

※3 830

※3 577

 

 

 

リース資産

105

110

 

 

 

建設仮勘定

62

172

 

 

 

有形固定資産合計

2,647

2,503

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

特許権

1

0

 

 

 

電話加入権

17

17

 

 

 

ソフトウエア

17

19

 

 

 

リース資産

5

3

 

 

 

無形固定資産合計

41

41

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

32

33

 

 

 

関係会社株式

6

6

 

 

 

出資金

0

0

 

 

 

関係会社長期貸付金

1,720

1,720

 

 

 

その他

108

99

 

 

 

貸倒引当金

1

2

 

 

 

投資その他の資産合計

1,866

1,856

 

 

固定資産合計

4,554

4,402

 

資産合計

10,330

10,755

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

支払手形

395

567

 

 

買掛金

※1 2,087

※1 2,420

 

 

短期借入金

※2,※3 2,200

※2,※3 2,050

 

 

1年内償還予定の社債

40

40

 

 

1年内返済予定の長期借入金

※3 99

※3 95

 

 

リース債務

70

49

 

 

未払金

※1 316

※1 486

 

 

未払費用

28

54

 

 

未払法人税等

54

37

 

 

預り金

22

23

 

 

契約負債

477

630

 

 

賞与引当金

168

213

 

 

製品保証引当金

62

56

 

 

その他

60

52

 

 

流動負債合計

6,083

6,777

 

固定負債

 

 

 

 

社債

100

60

 

 

長期借入金

※3 240

※3 294

 

 

リース債務

39

64

 

 

繰延税金負債

3

3

 

 

退職給付引当金

1,337

1,294

 

 

役員退職慰労引当金

67

78

 

 

関係会社事業損失引当金

1,727

1,730

 

 

その他

109

113

 

 

固定負債合計

3,625

3,638

 

負債合計

9,709

10,416

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

3,470

3,470

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

1,063

1,063

 

 

 

その他資本剰余金

521

521

 

 

 

資本剰余金合計

1,584

1,584

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

繰越利益剰余金

4,095

4,377

 

 

 

利益剰余金合計

4,095

4,377

 

 

自己株式

338

338

 

 

株主資本合計

620

338

 

評価・換算差額等

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

0

0

 

 

評価・換算差額等合計

0

0

 

純資産合計

621

339

負債純資産合計

10,330

10,755

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 12,481

※1 13,800

売上原価

※1 8,887

※1 10,062

売上総利益

3,594

3,738

販売費及び一般管理費

※1,※2 3,788

※1,※2 4,047

営業損失(△)

194

309

営業外収益

 

 

 

受取利息

※1 1

※1 1

 

受取賃貸料

11

12

 

受取手数料

5

7

 

為替差益

46

29

 

その他

79

24

 

営業外収益合計

143

75

営業外費用

 

 

 

支払利息

24

21

 

手形売却損

4

4

 

売掛債権譲渡損

6

6

 

その他

3

5

 

営業外費用合計

38

37

経常損失(△)

89

271

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

※3 4

※3 22

 

関係会社事業損失引当金戻入額

1

 

特別利益合計

5

22

特別損失

 

 

 

固定資産除却損

※4 3

※4 8

 

関係会社事業損失引当金繰入額

2

2

 

特別損失合計

5

11

税引前当期純損失(△)

90

260

法人税、住民税及び事業税

24

21

法人税等調整額

0

0

法人税等合計

23

21

当期純損失(△)

113

281