株式会社マルマエ
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回次 |
第30期 |
第31期 |
第32期 |
第33期 |
第34期 |
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決算年月 |
2017年8月 |
2018年8月 |
2019年8月 |
2020年8月 |
2021年8月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
2,040 |
2,281 |
1,263 |
1,244 |
2,541 |
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□1,747 |
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最低株価 |
(円) |
688 |
1,011 |
551 |
475 |
853 |
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□718 |
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(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.売上高には消費税等が含まれておりません。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。
4.当社は、2017年3月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。第30期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額を算定しております。また、第30期の1株当たり配当額の中間配当額は、当該株式分割実施後の1株当たり配当額に換算したものであります。
5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
6.最高・最低株価は、2018年11月27日より東京証券取引所(市場第一部)におけるものであり、2018年1月1日より2018年11月26日までは東京証券取引所(市場第二部)におけるものであります。それ以前は東京証券取引所(マザーズ)におけるものであります。
7.第30期の□印は、株式分割による権利落後の最高・最低株価を示しております。
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年月 |
沿革 |
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1965年4月 |
鹿児島県出水市において鉄工所を故前田務(元社長、元相談役)が個人で創業 |
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1988年10月 |
個人経営の鉄工所をマルマヱ工業有限会社(現当社)に改組(出資金2,000千円) |
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1992年(注) |
オートバイ部品製造目的のT'sM'sR&D(現当社事業)を前田俊一(現代表取締役)が個人で創業 |
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1997年9月 |
T'sM'sR&Dの事業をマルマヱ工業有限会社が引継いでR&D(切削加工の研究開発)事業部を設置 |
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2001年4月 |
株式会社マルマエに商号及び組織変更(資本金10,000千円) |
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2003年12月 |
鹿児島県出水郡高尾野町(現出水市)に本店移転、高尾野事業所 新工場竣工 |
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2004年12月 |
日本証券業協会によるグリーンシート銘柄に指定 |
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2005年12月 |
高尾野事業所 第2工場竣工 |
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2006年12月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
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2007年2月 |
熊本事業所(熊本県菊池郡大津町)が稼動開始 |
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2008年3月 |
高尾野事業所 第4工場竣工 |
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2008年4月 |
関東事業所(埼玉県朝霞市)が稼動開始 |
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2011年4月 |
熊本事業所の閉鎖 |
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2011年7月 |
事業再生ADR手続の成立 |
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2015年1月 |
事業再生ADR手続による事業再生計画の終結 |
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2015年6月 |
高尾野事業所 第5工場竣工 |
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2015年10月 |
高尾野事業所 第6工場竣工 |
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2016年11月 |
開発部の新設 |
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2017年1月 |
高尾野事業所 第7工場竣工 |
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2018年1月 |
東京証券取引所市場第二部へ上場市場変更 |
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2018年4月 |
出水事業所(鹿児島県出水市)が稼動開始 |
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2018年11月 |
東京証券取引所市場第一部に指定 |
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2019年2月 |
鹿児島県出水市大野原町(出水事業所)に本店(本社)移転 |
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2019年5月 |
高尾野事業所 第8工場竣工 |
(注)個人事業部分については、月次の確定が困難なため月の記載を省略しております。
(1)事業の内容
(事業の内容)
当社の事業の内容は、半導体・FPD(※1)等の製造装置に使用される真空チャンバーや電極等の真空部品の製造を行う精密部品事業の単一セグメントであります。
小型高精度加工機から国内最大クラスの門型5面加工機まで幅広い工作機械を駆使し、オートバイのレース用部品、発電所用蒸気タービン部品、防衛庁向け部品、医療装置部品、産業用ロボット部品、FPD製造装置関連部品、半導体製造装置関連部品及び太陽電池製造装置関連部品へ展開して参りました。現在は、主に半導体製造装置とFPD製造装置に使用されるチャンバーや電極等の真空パーツの製造が主力となっております。
当社の製造する半導体製造装置部品は、半導体チップを製造する工程のうち、CVD、エッチング、塗布、洗浄などの一般的に前工程と言われる工程で使用される真空パーツを製造しております。また、FPD製造装置関連部品は、液晶パネルを製造する工程のうち、CVD、スパッタ、エッチング、アッシング、塗布、貼り合わせなどの工程で使用される真空パーツが中心です。
当社は、半導体及びFPD製造装置の精密部品のなかでも、要求品質が高く複雑な形状であることから高い参入障壁を持つ真空パーツへ取組み、受注拡大を狙っております。また、独創的な製造手法や継続的な生産性改善手法等を組み合わせた、独自の生産方式(マルマエ生産方式)によりコスト低減を続け、市場価格の低下に先回りした対応を行っております。
各種製造装置の部品製造には切削加工だけでなく、溶接加工、ガンドリル加工、組立、輸送など、さまざまな工程と設備、そしてノウハウが必要です。当社では、これら複数の工程を一貫受注できるよう生産設備を増強し、技術面でもお客様の満足を得られるモノづくりを進めております。この一貫受注により、輸送コストが安い上に納期コントロールがしやすく、仕様変更にも迅速に対応できるほか、製造履歴の管理が徹底できることで、少量多品種の部品製造業としては高度な品質管理を行っております。一貫受注は製造だけにとどまらず、自社で大型高精度部品輸送用のエアサス付大型トレーラーとトラックを所有し、低コストな輸送と短納期を実現しております。
精密部品製造において、一般的には、切削加工のプログラミング担当と工作機械のオペレーション担当が分かれておりますが、当社では、主要な製造技術者に対し、オペレーションだけでなく、プログラマーとしての教育を行うことで量産品の試作やボリュームのある単品物についても短納期対応を可能としており、プログラマーの割合が多いことが当社の強みとなっております。また、当社のプログラマーはコンピューターで製図を行うCADやコンピューターでプログラミングを行うCAMなどITを活用できるデジタルな職人を多数育成し配備しております。
また、当社では、これまでのさまざまな分野での生産活動で培われたノウハウを基に、設計段階での構造提案やVE提案も行っております。アルミ素材の種類選択から、溶接構造、可動部品、熱変形、腐食など幅広い分野での提案が可能です。
当社の成長を支えてきた製造技術は、独創的技術力等の「強み」を持つことで、時間短縮を行ったり、他社が作り得ない製品の受注を可能とすることで受注を生み出してまいりました。
現在は、市場環境が活況でありますが、引き続き当社の試作能力及び生産キャパシティの拡大並びにさまざまな分野のモノづくりと切削技術の革新に努めております。
(製品分野)
①半導体製造装置関連部品
用途:半導体製造装置及び検査装置を構成する真空部品です。
特徴:主に真空中で使用されるために気密性など高精度な仕上がりが要求されるほか、高温高電圧のプラズマ(※2)にさらされることから高い耐電圧性能が要求されます。また、半導体製造のプロセスは非常に繊細であるため、製品の安定度が重要な要素となっており、試作とプロセス評価に長い時間が掛かりながらも、一旦装置に採用されると長期間変更されずに受注が継続します。また、プラズマにさらされることから消耗も激しく、定期的に消耗品需要もあり、新規装置の需要が無い場合でも消耗品需要が見込めます。
②FPD製造装置関連部品
用途:液晶及び有機EL等の製造装置及び検査装置を構成する真空部品です。
特徴:チャンバーと呼ばれる耐真空容器や電極と呼ばれるチャンバー内蔵物を製造しております。これらの部品は部品サイズが3m以上と大きく、形状が複雑で非常に歪み易い割に、厳しい平面度や位置精度など高精度が要求されるアルミ等の金属製部品です。大きさは違いますが、半導体部品と同様にプラズマにさらされる環境で、耐電圧や安定性が求められる重要部品です。
③その他の分野
用途:スマートフォン筺体(ケース)の表面処理装置、太陽電池製造装置部品、オートバイのレース用部品、光学分野(カメラ・顕微鏡)・医療装置などの産業用装置部品などを製造しております。
特徴:各分野の最終製品を構成する部品のなかでも、複雑な形状や高い平面度が必要であるなど歪みの少なさが要求される部品、あるいは溶接や表面処理を含む多工程が必要な部品などで、アルミほか各種金属製の部品です。
(生産拠点及び製造設備)
当社は、鹿児島県出水市及び埼玉県朝霞市に生産拠点があり、2021年8月31日現在、合計130台の工作機械を保有及び運用しております。
※1 FPD ………Flat Panel Displayの略で薄型テレビの総称です。
※2 プラズマ ………高温高電圧の環境下で気体を構成する分子が電離し陽イオンと電子に別れて運動している状態であり、非常に高エネルギーで活性化している状態。活性化した状態を活かして金属の膜をエッチング(溶かして溝を掘る)するなどのプロセスを行います。
(2)事業系統図
当社事業の系統図は以下のとおりであります。
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
当社は、精密部品事業のみの単一セグメントとなっております。そのため、セグメント区分別の従業員数は記載しておりません。
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2021年8月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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( |
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(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(嘱託社員、パートタイマー等を含みます。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.従業員数が前事業年度と比べて18名増加しましたのは、主として半導体分野の事業拡大に伴う定期採用及び有期契約社員の登用によるものであります。
(2)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、基本理念として、以下の内容を掲げています。
1.技術は究極を目指し
2.競争と協調を尊び
3.技術注力企業として社会に貢献する
当社は、お客様が技術的に困られている部分に対して解決の手法を提供することで存在の価値を顕現してきました。技術的に困るということは一般に知られていない技術が必要であるということですから、その解決に向けては過去の手法を探すのではなく、問題の本質的な部分を検討することを特に重視して、その解決に向けて現段階で考えうる最良の技術要素を選択できることを意図しています。
一般的に解決しがたい問題は、当然当社にとっても難しい課題となりますが、社内では、時には競い合いながら、時には協力しながら課題に対峙していきます。
当社は、経済を支える“モノづくり”のなかで、モノづくりの源流である部品加工にこだわっていきます。そしてさまざまな分野で総合メーカーを支えられる企業となるために、先端技術と供給力を持つ「部品加工のリーディングカンパニー」を目指します。
(2)経営戦略等
当社は、「Innovation 2022」と称して、2019年8月期から2022年8月期を期間とする新たな中期事業計画を策定し、基本方針である「革新」をキーワードとしながら、生産手法や管理手法を革新することで永続できる企業を目指すことを目標としております。
中期事業計画の基本的な戦略は、電子ビーム等の新しい接合技術や真空パーツ製造における自動化、また前後工程における協力会社とのオープンイノベーションを通じて新しい付加価値を創造することが柱となります。
なお、中期事業計画の策定については、当社の主な営業分野である半導体製造装置・FPD製造装置の市場環境の分析に新計画の目標と戦略を織込んだものでありますが、当中期事業計画に関する具体的な内容については2020年8月21日に開示いたしました「中期事業計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中期事業計画「Innovation 2022」を通して、生産手法や管理手法の革新を計る指標として投下資本利益率であるROICを採用し重要な経営指標として位置付けており、同中期事業計画の期間中に資産ベース18%、負債ベース14%を目標としております。なお、当事業年度におけるROICは、資産ベース12.1%、負債ベース9.7%であります。
(4)経営環境
当社の経営環境は、当社の属している市場環境に左右される一面を有しています。主な販売分野である半導体とFPDの市場は景気変動に伴い大幅な需要の変動が起こります。これらの変動に対応するために、新分野の拡大を行うとともに固定費の抑制を主な対応策としております。新分野の拡大につきましては、通常の営業活動に加え、研究開発も積極的に進める方針です。また、固定費の抑制につきましては、需要の変動に対応するため、協力企業の育成と活用を行うことと、社内業務の切り分けと定型化を進め、有期雇用契約社員や派遣社員を活用する方針です。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①競争の激化と受注価格低下
当社の属する業界は中小の同業社が多く、厳しい競争のある業界です。参入障壁の低い案件は競争から価格は低下します。そのような業界のなかで、当社は参入障壁の高い真空パーツへ取り組み受注拡大を狙い、また、独創的な加工手法や徹底的に行う生産性改善手法によりコスト低減を続け市場価格の低下に先回りした対応をしております。しかしながら、保有する技術の陳腐化が進むことから今後も継続的に技術開発を行う必要があります。そのため、当社においてはR&Dの強化と人材育成に注力する方針です。
②「人」に対する取組み
当社は、人の持つ技術力や営業力が最も重要な強みであるため、強みを持つ人材の安定化と育成が重要な課題となっております。しかしながら、継続的に改善が進みながらも、高い能力を持つ人材に頼る部分が多く、時間外労働や休日出勤の偏りが生じております。このような状況から、多様な勤務形態を構成することで個々の負担を減らし、社員満足度の向上と人材の安定化を図り、長期的な人材育成プランを実現していく方針です。
③M&Aスキームの構築
当社は、新規分野の拡大や生産力の確保などの目的でM&Aを進める方針を持っておりますが、対象とする会社に未上場企業が想定されることから当該会社の連結ないし営業譲受のスキーム構築が課題となっております。
これは、一般的に中小規模の未上場企業において内部統制システムが構築されていないことや製造原価の把握が貧弱である場合があります。そのような企業に対し画一的な内部統制の構築や製造原価の把握を強いることは、場合によっては企業風土の破壊や生産性への悪影響を及ぼすことが懸念されます。管理体制の貧弱な企業に対して、どのような管理システムを構築するのか、また、企業風土と収益構造を維持したままでの製造原価把握システムの構築は、今後の中小製造業のM&Aにおいては重要な課題です。これらの課題に対して具体的な案件を進めながら、可能な限り汎用的スキームを構築していく方針です。
当社の業績は多岐にわたる変動要因の影響を受ける可能性があります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)主要市場での需要の急激な変動について
当社は、主に半導体業界及びFPD業界を対象として、その生産ラインで用いられる各種生産設備部品の製造・販売を行っていますが、半導体業界におきましてシリコンサイクル、FPD業界におきましてクリスタルサイクルと呼ばれる業界特有の好不況の波が存在します。
当社におきましては、メーカーの設備投資動向に左右されない消耗品などの安定的な販売が見込める分野の受注に注力するなどの対策を行い、業績への影響を最小限にすべく努力しております。
しかしながら、これらの景気変動によって、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
最近5年間の売上高及び製品分野別売上高の推移は下表のとおりであります。
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回次 |
第30期 |
第31期 |
第32期 |
第33期 |
第34期 |
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決算年月 |
2017年8月 |
2018年8月 |
2019年8月 |
2020年8月 |
2021年8月 |
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売上高(千円) |
3,035,527 |
4,588,864 |
4,019,454 |
4,388,522 |
5,369,639 |
||
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精密部品事業小計 |
3,035,527 |
4,588,864 |
4,019,454 |
4,388,522 |
5,369,639 |
|
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半導体製造装置関連部品(千円) |
2,150,684 |
3,410,983 |
3,181,012 |
3,202,930 |
4,221,291 |
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|
|
FPD製造装置関連部品(千円) |
771,000 |
1,060,634 |
657,016 |
1,068,640 |
838,357 |
|
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|
その他(千円) |
113,843 |
117,245 |
181,425 |
116,950 |
309,990 |
(注)1.売上高には消費税等が含まれておりません。
2.財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人の監査を受けておりますが、製品分野別売上高については、当該監査を受けておりません。
(2)景気変動に関するリスクについて
当社の販売する各種生産設備部品は、日本国内で利用される製品だけでなく、顧客の製品に組み込まれて海外に輸出される製品も含まれています。そのため、日本の景気動向だけではなく、世界的な景気後退により大きな影響を受けることがあります。米中貿易摩擦の長期化、環境問題、政治又は経済要因等、何らかの理由で国内外の景気が下振れした場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(3)特定の取引先への依存について
当事業年度の販売実績上位2社の構成比率は、日本発条株式会社が37.7%(前期構成比率30.7%)、東京エレクトロン宮城株式会社が26.0%(前期構成比率28.7%)となっており、上位2社の構成比率が63.7%(前期上位2社構成比率59.4%)と4.3ポイント増加しております。
これらの主要販売先との間では、今後も継続的な取引が見込まれることと、1社当たりの依存度を減らす方針に基づき新規の取引先拡大に向けた営業を展開しておりますが、何らかの要因でこれらの主要な販売先との取引が縮小した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(4)価格競争について
当社の属する精密部品業界は、多数の同業他社がひしめく、非常に参入業者の多い厳しい競争のある業界です。それらの精密部品群のなかでも当社は、高付加価値部品を得意分野としております。
しかしながら、今後は他社との競争が激しくなり、価格の下落を加速させる可能性があります。あるいは、為替相場の変動によって海外の同業他社との競争力が落ちる可能性があります。
これら競争の激化により、価格競争力を維持できなくなった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(5)情報セキュリティに関するリスクついて
当社は事業全般において様々なコンピューターシステム及びITネットワークを活用しております。このため、情報システム管理規程を定め、全ての役員及び従業員等に対する情報の取り扱いについて規範を定め、情報セキュリティの対策を実施しています。
しかしながら、人的ミス、機器の故障、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により情報通信システムに不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、顧客データ等の情報流出等が生じた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6)部品製造技術等のノウハウについて
当社が有する部品製造技術のノウハウの一部は、CAD/CAM等のデータとして保管され、パスワードによるデータへのアクセス制限やデータ消失に備えたネットワークストレージへのバックアップなどを行っております。
また、複雑形状加工技術、工作機械制御技術及び新素材加工技術など業界の動向に対応した技術の開発及び獲得のため研修を行い技術力の維持・向上に努めております。
しかしながら、当社が有する部品製造ノウハウの流出又は消失が起こった場合や業界の動向に対応した技術の開発及び獲得が遅れた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7)当社製品に不具合が生じた場合について
当社は全生産拠点において国際品質規格であるISO9001及びISO14001を取得するとともに、社内において品質管理体制を確立しておりますが、種々の要因により不良品の発生の可能性があります。
当社製品に何らかの不具合が発生した場合には、当社及び当社の部品製造技術に対する信頼が著しく損なわれる可能性があり、また、設計上の欠陥、製造時の欠陥により、エンドユーザー等より製造物責任を追及される可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(8)研究開発(R&D)について
当社は自社事業の生産性向上と新技術開発及び新たな事業の創出などを目標としてR&D活動を実施しておりますが、活動が停滞した場合は、利益率の低下や投下資金の回収ができず、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(9)訴訟等の可能性について
当社は今後医療機器の販売を予定しておりますが、販売を開始した時に当社の医療機器製造販売の業務において、商品の瑕疵、設置・調整の不備等があった場合、医療事故に繋がる可能性があります。また、販売に際しての仕様説明や納入後の取扱い説明の内容、仕入先の倒産等によるアフターサービス継続条件の変更など、取扱商品に関する様々な事項について取引先と見解の相違が発生する可能性があります。当社は、医療機器製造販売業で要求される品質管理体制を十分に整備したうえで、医療機器の販売を行う計画ですが、医療事故等が発生した場合、訴訟等に至ることが考えられ、その内容によっては、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、当社の賃貸取引・管理及び製造物等に関連して、取引先から訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容・結果によっては、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10)医療機器の法的規制等について
当社は今後医療機器の販売を予定しておりますが、医療機器は患者の生命及び健康に影響を及ぼす可能性があるため、品質の適正な保持、医療現場における正しい方法での使用が求められることから、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」において、製造から販売に至る各流通過程での遵守事項が定められております。当社は、同法に基づく第二種医療機器製造販売業を取得しておりますが、販売責任者の資格要件、品質管理の実施要件、トレーサビリティ(販売履歴の記録)の実施等において問題が生じた場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(11)財産権等について
当社は、他社の特許権等の知的財産権を侵さないよう細心の注意を払い、受注と技術開発にあたっていますが、第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償等の請求を受ける可能性があります。
また当社が所有している特許においては特許が侵されるリスクがあり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(12)今後の資金調達について
当社は、事業活動の拡大を図るための設備投資等の資金需要に対し、主に金融機関から資金調達をしております。資金調達については、金融機関との間で信頼関係を築いており、今後も運転資金及び設備投資資金につきましては、調達可能と考えておりますが、適切な時期に金融機関からの運転資金及び設備投資資金を調達できない場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(13)今後の設備投資計画について
当社は、生産能力拡大のため継続的な設備投資を実施しておりますが、新たな設備が計画通りに稼働しない場合や想定通りの受注が取れないなど計画と乖離する場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(14)有利子負債依存度について
当社は、金融機関からの借入を中心に資金調達を行っており、一部の借り入れは変動金利であります。したがいまして、金融環境の変化等により借入金利が上昇した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
最近3年間の有利子負債残高及び同残高の総資産に占める割合は下記のとおりであります。
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回次 |
第32期 |
第33期 |
第34期 |
||||
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決算年月 |
2019年8月 |
2020年8月 |
2021年8月 |
||||
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残高 |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
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有利子負債残高合計 |
2,642,230 |
31.7 |
2,363,953 |
26.6 |
2,353,762 |
24.2 |
|
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期末借入金残高 |
2,642,230 |
31.7 |
2,360,218 |
26.5 |
2,350,706 |
24.1 |
|
その他の有利子負債の残高 |
- |
- |
3,735 |
0.0 |
3,056 |
0.0 |
|
|
総資産額 |
8,329,283 |
100.0 |
8,894,466 |
100.0 |
9,742,628 |
100.0 |
|
(15)企業買収・資本提携・事業譲受(M&A)について
当社は、半導体分野やFPD分野を主な販売分野としておりますが、これらの分野は景気変動の幅が大きいことから、新しい分野への営業を拡大する目的と、既存分野での新しい顧客開拓や新技術獲得にむけてM&Aも選択肢として進める方針であります。しかしながら、M&Aによって財務バランスが崩れたり、取得した企業及び事業が期待通りの成果を上げられなかった場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(16)減損会計について
当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業所単位を基本とした資産のグルーピングを行っております。
今後の市場環境の悪化等の要因により、当社の事業用資産が減損会計適用の検討対象となり、当社の事業所において営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスになった場合や、保有する固定資産の市場価格が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により追加の特別損失の計上が必要となる可能性があります。
(17)見込生産について
当社は、主として個別受注による受注生産を行っておりますが、近年顧客からの納期短縮要請が年々強まっており、受注のリードタイムより製造のリードタイムが長い製品については、顧客からの発注見込情報等により受注確度が高いと判断した場合に、材料の先行手配と見込生産を行っております。最終的に受注に至らない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(18)受注契約案件の採算性に関するリスクについて
受注契約案件のうち、期末時点で将来の損失が見込まれ、かつその損失を合理的に見積もることが可能なものについては、当該損失見積額を受注損失引当金として計上しております。また、見込生産の仕掛品については、受注見込金額から見積追加製造原価を控除した価額が帳簿価額を下回る場合に当該差額をたな卸評価損として計上しております。当社は、受注案件別に採算性を管理しており、低採算案件や原材料価格等の高騰により採算の悪化が見込まれるものについては、受注金額の交渉や製造工程の見直しにより製造原価の低減を行っておりますが、想定以上に不採算案件が増加した場合、今後の当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(19)繰延税金資産について
当社は、将来の課税所得に関する予測に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っていますが、将来の課税所得の予測が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産を減額することで、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(20)為替相場の変動について
当社の前事業年度の輸出比率は3.3%、当事業年度の輸出比率は2.5%となっております。
為替相場の変動状況によっては、販売時と入金時の為替相場の変動による損失の計上や、外貨建資産負債の為替換算差損の計上が起こるほか、当社顧客とその最終仕向国との間の為替変動による実質価格の変動が当社顧客の受注状況に影響を受ける可能性等、今後の当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(21)大規模災害等に係るリスクについて
当社の生産拠点は、鹿児島県出水市及び埼玉県朝霞市に所在しており、その主要設備の多くを鹿児島県出水市に所有しております。当該地区において風水害や地震等の自然災害が発生した場合や当社鹿児島県出水市内の事業所の30km圏内にある川内原子力発電所に災害等が発生した場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(22)労働災害に係るリスクについて
当社の事業は、クレーン、フォークリフト、大型機械、ロボットの操作、製品溶接等の危険を伴う作業が含まれております。当社は、当該状況を踏まえて安全管理の徹底を図り、労働災害及び事故を未然に防ぐため業務遂行に際して細心の注意を払うように努めております。しかしながら、何らかの不測の事由から労働災害や重大な事故が発生した場合、労働災害及び事故に伴う補償問題が生じる可能性があるほか、社会的な信用及び販売先からの信用を失うことに繋がり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(23)土壌汚染等の環境リスクについて
当社が保有する出水事業所の一部の土地に土壌汚染対策法に定められた基準値を超える土壌汚染物質が存在しております。現時点においては対処不要の旨を県と確認しておりますが、汚染物質の対策等が必要になった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(24)ESGに関するリスクについて
当社は、ESGへの取組を経営上の重要課題として認識し、2030年までに自社の使用する電力の5割以上(2019年比)を再生可能エネルギーで賄ったり、取締役の多様性を推進する方針等を打ち出すなど積極的に取り組んでおりますが、ESGへの取組が市場の期待に対し十分かつ適切でなかった場合、当社の事業価値や受注に影響を及ぼす可能性があります。
(25)業績予想の修正について
当社が上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。したがいまして、国内外の経済環境が変化した場合や予想の前提となった条件等に変化があった場合は、業績予想を修正する可能性があります。
(26)配当政策について
当社は、株主に対する利益還元につきましては、重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財務状況を勘案しつつ、配当による株主への利益還元に努める方針としております。今後につきましても会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組む方針でありますが、当社の事業が計画通りに進展しない場合など、当社の業績が悪化した場合には、配当の実施をしない、あるいは予定していた配当額を減ずる可能性があります。
(27)新型コロナウイルス(COVID-19)及び類似の感染症のリスクについて
当社は、リモートワークを活用しつつ、全体朝礼など大人数の集会を禁止したり、工場内のエリア分けを行い接触人数の低減を図るほか、各種の感染予防策及び拡大防止策を実施しております。しかしながら、感染症による感染拡大によって、当社が属する半導体及びFPDの各製造装置市場に落ち込みがみられたり、製造装置の出荷や据え付けができない状況となった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、国内に3ヶ所ある当社の生産拠点のうちのいずれかにおいて感染者が発生し、生産活動や営業活動が停止した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、個人消費についても弱さが見られました。一方、当社の主な販売分野である半導体分野におきましては、メモリ*1需要が拡大しているなか、ロジック*2向けの需要も急拡大し、市場環境は過去最高水準にあります。FPD分野におきましては、中国向けのG6 OLED(有機EL)投資が急回復し、G10.5液晶パネル投資にも回復がみられました。
これらの市場環境のもと、半導体分野では、新たな顧客で量産が始まったほか、従来顧客においても新規品種で受注が拡大しました。FPD分野では、大型電子ビーム溶接(EBW)*3を使う受注の拡大が貢献し、概ね好調に推移いたしました。
費用面につきましては、期初の想定に対しては、労務費と減価償却費の比率は低くとどまるなど低減することができましたが、期末にかけては生産能力増強を急ピッチで進めたことで直近の見通しからは上振れしました。また、生産能力を超える受注が続いたことから外注費が増加したことと、生産リードタイムが長期化したことで一部の不採算製品に関連する受注損失引当金の増加も発生いたしました。さらに、新規顧客の要望を受けた試験が想定外に急増し研究開発費が増加いたしました。
これらの結果、当事業年度の業績は、売上高が5,369百万円(前年同期比22.4%増)、営業利益は1,207百万円(前年同期比34.7%増)、経常利益は1,200百万円(前年同期比43.9%増)、当期純利益は902百万円(前年同期比30.7%増)となりました。
なお、当社は精密部品事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
*1 メモリとは、記憶を保持する半導体素子です。
*2 ロジックとは、演算や論理処理を行う半導体素子です。
*3 電子ビーム溶接とは、真空中でプログラム通りに、高出力の電子ビームを使い溶接するものです。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて848百万円増加し、9,742百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて443百万円増加し、4,813百万円となりました。これは主に売上高増加に伴う電子記録債権の増加(前事業年度末差283百万円増)、棚卸資産の増加(同159百万円増)等によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて404百万円増加し、4,929百万円となりました。これは主に機械及び装置の取得等による増加(同498百万円増)、建設仮勘定の減少(同94百万円減)等によるものであります。
(負債)
当事業年度の負債総額は、前事業年度末に比べて227百万円増加し、3,415百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて268百万円増加し、1,452百万円となりました。これは主に未払金の増加(同185百万円増)、買掛金の増加(同133百万円増)、その他流動負債の減少(同182百万円減)等によるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて41百万円減少し、1,963百万円となりました。これは主に長期借入金の返済等による減少(同47百万円減)、退職給付引当金の計上(同6百万円増)等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて621百万円増加し、6,327百万円となりました。
これは主に当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであり、総資産に占める自己資本比率の割合は64.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,505百万円となり、前事業年度末と比較して35百万円減少しております。
主な要因は、営業活動によって獲得した1,062百万円のキャッシュ・フロー及び、有形固定資産の取得等を行った投資活動によって支出した809百万円のキャッシュ・フロー並びに長期借入金の返済等の財務活動により支出した291百万円のキャッシュ・フローによるものであります。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1,062百万円(前年同期は1,190百万円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益1,222百万円、減価償却費640百万円を計上したこと、売上債権の増加による資金の減少309百万円、法人税等の支払額364百万円、未払消費税の減少183百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、809百万円(前年同期は337百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出805百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、291百万円(前年同期は575百万円の使用)となりました。これは長期借入れによる収入400百万円、長期借入金の返済による支出409百万円、配当金の支払額281百万円等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2017年 8月期 |
2018年 8月期 |
2019年 8月期 |
2020年 8月期 |
2021年 8月期 |
|
自己資本比率(%) |
57.9 |
63.5 |
63.7 |
64.2 |
64.9 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
278.1 |
187.8 |
138.1 |
127.4 |
263.3 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
2.5 |
2.8 |
2.5 |
2.0 |
2.2 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
29.2 |
50.7 |
56.1 |
66.3 |
65.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。
2.キャッシュ・フローは、営業活動キャッシュ・フローを利用しております。
3.有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
④生産、受注及び販売の実績
当社は、精密部品事業の単一セグメントであるため、セグメントの記載に代えて製品分野別に記載しております。
a.生産実績
当事業年度の生産実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。
|
製品分野別の名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
半導体製造装置関連部品 |
4,232,048 |
132.4 |
|
FPD製造装置関連部品 |
841,777 |
78.8 |
|
その他 |
168,168 |
797.6 |
|
合計 |
5,241,993 |
122.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。
|
製品分野別の名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
半導体製造装置関連部品 |
4,850,980 |
143.1 |
1,209,518 |
208.6 |
|
FPD製造装置関連部品 |
1,160,752 |
124.3 |
527,572 |
257.1 |
|
その他 |
229,729 |
1023.4 |
67,728 |
1098.3 |
|
合計 |
6,241,463 |
143.6 |
1,804,819 |
228.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。
|
製品分野別の名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
半導体製造装置関連部品 |
4,221,291 |
131.8 |
|
FPD製造装置関連部品 |
838,357 |
78.5 |
|
その他 |
309,990 |
265.1 |
|
合計 |
5,369,639 |
122.4 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
日本発条株式会社 |
1,347,614 |
30.7 |
2,024,934 |
37.7 |
|
東京エレクトロン宮城株式会社 |
1,260,932 |
28.7 |
1,394,737 |
26.0 |
|
東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社 |
636,481 |
14.5 |
- |
- |
|
東京エレクトロン九州株式会社 |
475,091 |
10.8 |
- |
- |
2.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
3.最近2事業年度の主な輸出先、輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。
( )内は総販売実績に対する輸出高の割合であります。
|
輸出先 |
前事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
シンガポール |
146,927 |
100.0 |
119,094 |
90.0 |
|
アメリカ |
- |
- |
13,184 |
10.0 |
|
合計 |
146,927 (3.3%) |
100.0 |
132,279 (2.5%) |
100.0 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、売上高が5,369百万円であり、前年同期比で22.4%増加しました。これは、半導体分野において市場環境が過去最高水準で、新たな顧客で量産が始まったほか、従来顧客においても新規品種で受注が拡大したことや、FPD分野において中国向けのG6 OLED(有機EL)投資やG10.5液晶パネル投資が回復し、EBW(電子ビーム溶接)に関連した受注の拡大が貢献したことが要因です。また、営業利益は1,207百万円で、前年同期比34.7%増加しました。これは、生産能力を超える受注が続いたことにより外注費の増加などありましたが、労務費や減価償却費の比率が低くとどまったことによるものです。これらの結果、当期純利益は902百万円となり、前年同期比で30.7%増加しました。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、今後の柔軟な設備投資や事業取得、あるいは急激な市況変動にそなえるため、一定水準の手元流動性を確保しておく方針を持っております。そのため、手元資金に余裕があっても設備投資の一部には金融機関からの借入を充てるなどの方策をとっております。また、設備投資に対しては償却期間に見合った長期借入金を充当し、日常発生する運転資金には自己資金及び短期借入金を充てる方針を持っております。
該当事項はありません。
当社における主要な設備の状況は、以下のとおりであります。
|
2021年8月31日現在 |
|
事業所名 (所在地) |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
帳簿価額 |
従業員数 (人) |
|||||
|
建物及び 構築物 (千円) |
機械装置 及び運搬具 (千円) |
土地 (千円) (面積㎡) |
リース資産 (千円) |
その他 (千円) |
合計 (千円) |
||||
|
出水事業所 (鹿児島県出水市) |
精密部品事業 |
生産設備等 |
871,714 |
1,389,092 |
427,069 (72,330) |
- |
7,390 |
2,695,266 |
88 |
|
高尾野事業所 (鹿児島県出水市) |
精密部品事業 |
生産設備等 |
739,273 |
725,263 |
212,197 (16,710) |
- |
4,929 |
1,681,663 |
151 |
|
関東事業所 (埼玉県朝霞市) |
精密部品事業 |
生産設備等 |
58,425 |
175,152 |
117,777 (1,516) |
3,056 |
456 |
354,867 |
29 |
|
計 |
|
|
1,669,413 |
2,289,508 |
757,043 (90,558) |
3,056 |
12,775 |
4,731,797 |
268 |
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定は含んでおりません。なお、上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.従業員数は、就業人員数(嘱託社員、パートタイマー等を含む。)を記載しております。
3.出水事業所の建物は一部を賃貸しております。
4.関東事業所の建物は一部を賃借しております。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
52,212,000 |
|
計 |
52,212,000 |
|
種類 |
事業年度末現在発行数(株) (2021年8月31日) |
提出日現在発行数(株) (2021年11月29日) |
上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 |
内容 |
|
|
|
|
東京証券取引所 市場第一部 |
単元株式数 100株 |
|
計 |
|
|
- |
- |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
年月日 |
発行済株式総数増減(株) |
発行済株式総数残高(株) |
資本金増減額 (千円) |
資本金残高 (千円) |
資本準備金増減額(千円) |
資本準備金残高(千円) |
|
2017年3月1日 (注)1 |
普通株式 5,596,200 |
普通株式 11,192,400 |
- |
135,850 |
- |
19,850 |
|
2017年8月8日 (注)2 |
普通株式 560,000 |
普通株式 11,752,400 |
346,746 |
482,596 |
346,746 |
366,596 |
|
2017年8月28日 (注)3 |
普通株式 159,200 |
普通株式 11,911,600 |
98,575 |
581,171 |
98,575 |
465,171 |
|
2018年7月24日 (注)4 |
普通株式 1,000,000 |
普通株式 12,911,600 |
578,225 |
1,159,396 |
578,225 |
1,043,396 |
|
2018年8月9日 (注)5 |
普通株式 141,400 |
普通株式 13,053,000 |
81,761 |
1,241,157 |
81,761 |
1,125,157 |
(注)1.株式分割(1:2)によるものであります。
2.有償一般募集(公募による一般募集)
発行価格 1,321円
発行価額 1,238.38円
資本組入額 619.19円
払込金総額 693百万円
3.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格 1,238.38円
資本組入額 619.19円
割当先 SMBC日興証券株式会社
4.有償一般募集(公募による一般募集)
発行価格 1,220円
発行価額 1,156.45円
資本組入額 578.225円
払込金総額 1,156百万円
5.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格 1,156.45円
資本組入額 578.225円
割当先 SMBC日興証券株式会社
|
|
|
|
|
|
|
|
2021年8月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び地方公共団体 |
金融機関 |
金融商品 取引業者 |
その他 の法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数(単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100.00 |
- |
(注)自己株式250,196株は、「個人その他」に2,501単元及び「単元未満株式の状況」に96株を含めて記載しております。
|
|
|
2021年8月31日現在 |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
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|
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505019 (常任代理人 香港上海銀行) |
AIB INTERNATIONAL CENTRE P.O. BOX 518 IFSC DUBLIN, IRELAND (東京都中央区日本橋三丁目11番1号) |
|
|
|
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|
|
|
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|
株式会社日本カストディ銀行 (信託口) |
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計 |
- |
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(単位:千円) |
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前事業年度 (2020年8月31日) |
当事業年度 (2021年8月31日) |
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資産の部 |
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流動資産 |
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現金及び預金 |
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受取手形 |
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売掛金 |
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電子記録債権 |
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製品 |
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仕掛品 |
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原材料及び貯蔵品 |
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前払費用 |
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その他 |
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貸倒引当金 |
△ |
△ |
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流動資産合計 |
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固定資産 |
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有形固定資産 |
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建物 |
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減価償却累計額 |
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建物(純額) |
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構築物 |
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減価償却累計額 |
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構築物(純額) |
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機械及び装置 |
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減価償却累計額 |
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機械及び装置(純額) |
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車両運搬具 |
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減価償却累計額 |
△ |
△ |
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車両運搬具(純額) |
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工具、器具及び備品 |
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減価償却累計額 |
△ |
△ |
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工具、器具及び備品(純額) |
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土地 |
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リース資産 |
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減価償却累計額 |
△ |
△ |
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リース資産(純額) |
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建設仮勘定 |
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有形固定資産合計 |
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無形固定資産 |
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ソフトウエア |
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その他 |
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無形固定資産合計 |
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(単位:千円) |
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前事業年度 (2020年8月31日) |
当事業年度 (2021年8月31日) |
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投資その他の資産 |
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投資有価証券 |
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出資金 |
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長期前払費用 |
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繰延税金資産 |
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その他 |
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投資その他の資産合計 |
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固定資産合計 |
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資産合計 |
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負債の部 |
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流動負債 |
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買掛金 |
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1年内返済予定の長期借入金 |
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リース債務 |
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未払金 |
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未払費用 |
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未払法人税等 |
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前受金 |
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預り金 |
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前受収益 |
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受注損失引当金 |
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株式報酬引当金 |
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その他 |
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流動負債合計 |
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固定負債 |
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長期借入金 |
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長期リース債務 |
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退職給付引当金 |
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資産除去債務 |
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受入保証金 |
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|
その他 |
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固定負債合計 |
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負債合計 |
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純資産の部 |
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株主資本 |
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資本金 |
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資本剰余金 |
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資本準備金 |
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その他資本剰余金 |
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自己株式処分差益 |
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資本剰余金合計 |
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利益剰余金 |
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利益準備金 |
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その他利益剰余金 |
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圧縮積立金 |
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繰越利益剰余金 |
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利益剰余金合計 |
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自己株式 |
△ |
△ |
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株主資本合計 |
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純資産合計 |
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負債純資産合計 |
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(単位:千円) |
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前事業年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) |
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売上高 |
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売上原価 |
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製品期首たな卸高 |
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当期製品製造原価 |
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合計 |
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他勘定振替高 |
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賃貸原価 |
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製品期末たな卸高 |
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売上原価 |
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売上総利益 |
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販売費及び一般管理費 |
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役員報酬 |
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給料及び手当 |
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退職給付費用 |
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株式報酬費用 |
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減価償却費 |
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租税公課 |
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支払手数料 |
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貸倒引当金繰入額 |
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研究開発費 |
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その他 |
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販売費及び一般管理費合計 |
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営業利益 |
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営業外収益 |
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受取利息 |
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受取配当金 |
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為替差益 |
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受取保険金 |
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その他 |
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営業外収益合計 |
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営業外費用 |
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支払利息 |
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為替差損 |
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支払補償費 |
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その他 |
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営業外費用合計 |
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経常利益 |
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特別利益 |
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固定資産売却益 |
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補助金収入 |
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特別利益合計 |
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特別損失 |
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固定資産除却損 |
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特別損失合計 |
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税引前当期純利益 |
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法人税、住民税及び事業税 |
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法人税等調整額 |
△ |
△ |
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法人税等合計 |
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当期純利益 |
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