富士通株式会社
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連結会計年度 |
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
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売上収益 |
(百万円) |
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営業利益 |
(百万円) |
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税引前利益 |
(百万円) |
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当期利益 |
(百万円) |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
(百万円) |
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当期包括利益 |
(百万円) |
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親会社の所有者に帰属する当期包括利益 |
(百万円) |
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資本合計 |
(百万円) |
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資産合計 |
(百万円) |
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1株当たり親会社所有者帰属持分 |
(円) |
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親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益 |
(円) |
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親会社の所有者に帰属する希薄化後1株当たり当期利益 |
(円) |
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親会社の所有者に帰属する持分合計 |
(百万円) |
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親会社所有者帰属持分比率 |
(%) |
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親会社所有者帰属持分当期利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
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△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(百万円) |
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従業員数 |
(人) |
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〔外、平均臨時雇用人員〕 |
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〔 |
〔 |
〔 |
〔 |
〔 |
(注)1.当社は、国際会計基準(以下、IFRS)に準拠して連結財務諸表を作成しております。
2.平均臨時雇用人員は、嘱託社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト等の従業員を含み、派遣社員は含めておりません。
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回次 |
第119期 |
第120期 |
第121期 |
第122期 |
第123期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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売上高 |
(百万円) |
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経常損益 |
(百万円) |
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当期純損益 |
(百万円) |
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資本金 |
(百万円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(百万円) |
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総資産額 |
(百万円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(1株当たり中間配当額) |
(円) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純損益金額 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(人) |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:TOPIX(配当込み)) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
8,260 |
12,950 |
17,250 |
22,095 |
20,670 |
|
(826.5) |
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||
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最低株価 |
(円) |
6,370 |
7,101 |
9,195 |
14,615 |
15,320 |
|
(633.0) |
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|
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|
||
(注)1.第119期の1株当たり配当額87.00円は、中間配当額7.00円と期末配当額80.00円の合計となっております。
当社は、2018年10月1日を効力発生日として、普通株式10株につき1株の割合で株式併合を実施したため、中間配当額7.00円は株式併合前の配当額、期末配当額80.00円は株式併合後の配当額となっております。
2.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日付けの東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以
前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであります。なお、当社は、2018年10月1日を効力発生日として、普通株式10株につき1株の割合で株式併合を実施したため、第119期の株価については、株式併合後の最高株価及び最低株価を記載し、( )に株式併合前の最高株価及び最低株価を記載しております。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第122期の期首から適用して
おり、第122期以降の主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
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年月 |
摘要 |
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1935年 6月 |
富士電機製造㈱(現 富士電機㈱)より電話交換装置・電話機・装荷線輪の製造及び販売権を承継し、富士通信機製造株式会社として設立 |
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1938年11月 |
本店を神奈川県川崎市(中原区)上小田中に移転 |
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1944年11月 |
㈱金岩工作所(現 富士通フロンテック㈱)をグループ会社化(1988年2月東京証券取引所に上場、2020年12月当社の完全子会社化により上場廃止) |
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1949年 5月 |
東京証券取引所再開と同時に上場 |
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1951年 5月 |
電子計算機の製造を開始 |
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1953年 8月 |
無線通信機器の製造を開始 |
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1954年 4月 |
電子デバイスの製造を開始 |
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1957年 6月 |
新光電気工業㈱をグループ会社化(1984年12月東京証券取引所に上場) |
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1960年12月 |
大阪証券取引所に上場(現在、東京証券取引所に統合) |
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1961年10月 |
名古屋証券取引所に上場 |
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1962年 5月 |
富士通研究所を設置(1968年11月に㈱富士通研究所として独立、2021年4月に当社に統合) |
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1967年 6月 |
富士通株式会社に商号変更 |
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1972年 4月 |
富士電気化学㈱(現 FDK㈱)をグループ会社化(1969年10月東京証券取引所に上場) |
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1976年 4月 |
フランクフルト証券取引所に上場(2009年12月上場廃止) |
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1981年10月 |
ロンドン証券取引所に上場(2014年1月上場廃止) |
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1983年 9月 |
チューリッヒ、バーゼル、ジュネーブの各証券取引所(現在、各証券取引所はスイス証券取引所に統合)に上場(2009年12月上場廃止) |
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1986年 2月 |
日商岩井㈱との合弁により㈱エヌ・アイ・エフ(ニフティ㈱に商号変更。現 富士通クラウドテクノロジーズ ㈱)を設立(2006年12月東京証券取引所に上場、2016年7月当社の完全子会社化により上場廃止) |
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1989年 3月 |
保守部門の一部を分離独立し、富士通カストマエンジニアリング㈱(現 ㈱富士通エフサス)を設立(2004年10月株式交換により完全子会社化) |
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1990年11月 |
英国ICL PLC(現 Fujitsu Services Holdings PLC)をグループ会社化 |
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1991年 4月 |
携帯電話の販売を開始 |
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10月
1995年12月 1997年11月 |
米国にFujitsu Network Transmission Systems, Inc.(現 Fujitsu Network Communications, Inc.)を設立 富士通館林システムセンター(現 館林データセンター)開設 富士通明石システムセンター(現 明石データセンター)開設 |
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1999年10月 |
ドイツSiemens AGとの合弁によりFujitsu Siemens Computers(Holding)B.V.(現 Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V.)を設立(2009年4月株式取得により完全子会社化) |
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2001年 9月 |
㈱高見澤電機製作所と富士通高見澤コンポーネント㈱が株式移転により富士通コンポーネント㈱を設立、東京証券取引所に上場 (2018年11月株式併合により上場廃止) |
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2002年 4月 |
サーバ事業及びストレージシステム事業を㈱PFUと共同で会社分割し、㈱富士通ITプロダクツを設立 |
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2005年 3月 |
プラズマディスプレイモジュール事業を㈱日立製作所に譲渡 |
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4月 |
液晶デバイス事業をシャープ㈱に譲渡する契約を締結 |
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2008年 3月 |
LSI事業を会社分割し、富士通マイクロエレクトロニクス㈱を設立(2010年4月に富士通セミコンダクター㈱に商号変更。事業構造改革完了に伴い、2023年4月に当社に統合。) |
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2009年 5月 7月 10月 |
第三者割当増資の引受によりFDK㈱を連結子会社化 ハードディスク記憶媒体事業を昭和電工㈱へ譲渡 ハードディスクドライブ事業を㈱東芝へ譲渡 |
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2017年 4月 11月 2018年 3月 5月 2019年 1月 2020年 1月 10月 |
個人向けプロバイダ事業を㈱ノジマへ譲渡 カーエレクトロニクス事業を㈱デンソーへ譲渡 携帯端末事業をポラリス・キャピタル・グループ㈱へ譲渡 個人向けパソコン事業を中国Lenovo Group Limitedへ譲渡 富士通コンポーネント㈱を独立系投資会社ロングリーチグループへ譲渡 Ridgelinez㈱を設立 富士通Japan㈱を設立 |
当社及び子会社297社(うち連結子会社291社)は、ICT(Information and Communication Technology)分野において、各種サービスを提供するとともに、これらを支える最先端、高性能、かつ高品質のプロダクト及び電子デバイスの開発、製造、販売から保守運用までを総合的に提供する、トータルソリューションビジネスを行っております。主要なビジネスである「テクノロジーソリューション」については、当社が中心となって、「デバイスソリューション」については、当社の連結子会社である新光電気工業㈱が中心となって、グループ各社とともに最先端のテクノロジーを駆使した製品の開発、製造及び販売並びにサービスの提供を行っております。また、「ユビキタスソリューション」については、当社や当社の連結子会社である㈱富士通パーソナルズにおいて、製品の販売を行っております。
各セグメントの主要な製品及びサービスの内容並びに関連会社(52社)を含めた当社及び関係会社各社の位置付け(2023年3月31日現在)は以下のとおりです。
〔テクノロジーソリューション〕
主要製品・サービスの内容: ・システムインテグレーション(システム構築、業務アプリケーション等)
・コンサルティング
・アウトソーシングサービス
(データセンター、ICT運用管理、アプリケーション運用・管理、
ビジネスプロセスアウトソーシング等)
・クラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS等)
・ネットワークサービス(ビジネスネットワーク等)
・システムサポートサービス
(情報システム及びネットワークの保守・監視サービス等)
・セキュリティソリューション
・各種ソフトウェア(ミドルウェア、OS)
・各種サーバ(メインフレーム、UNIXサーバ、基幹IAサーバ、PCサーバ等)
・ストレージシステム
・フロントテクノロジー(ATM、POSシステム等)
・車載制御ユニット及び車載情報システム
・ネットワーク管理システム
・光伝送システム
・携帯電話基地局
取り扱う主な会社 :当社
(子会社)
富士通フロンテック㈱、㈱トランストロン、富士通テレコムネットワークス㈱、富士通アイソテック㈱、Ridgelinez㈱、富士通Japan㈱、㈱富士通エフサス、富士通ネットワークソリューションズ㈱、
Fujitsu Network Communications, Inc.、Fujitsu Services Holdings PLC、
Fujitsu North America, Inc.、Fujitsu Australia Limited、
Fujitsu Asia Pte. Ltd.
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. 等
〔ユビキタスソリューション〕
主要製品・サービスの内容: ・パソコン
取り扱う主な会社 :当社
(子会社)
㈱富士通パーソナルズ
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. 等
〔デバイスソリューション〕
主要製品・サービスの内容: ・電子部品(半導体パッケージ、電池等)
取り扱う主な会社 :(子会社)
新光電気工業㈱、FDK㈱ 等
また、関連会社の事業の内容については以下のとおりです。
|
名称 |
事業の内容 |
|
㈱富士通ゼネラル |
空調機、情報通信機器及び電子デバイス製品の開発、製造及び販売並びにサービスの提供 |
|
富士通クライアントコンピューティング㈱ |
ノートパソコン、デスクトップパソコン等の開発、設計、製造及び販売 |
|
FLCS㈱ |
情報処理機器、通信機器等の賃貸及び販売 |
|
㈱PFU |
情報システム及びICT関連機器の開発、製造及び販売並びにサービスの提供 |
なお、富士通リース㈱は、2022年4月1日付で、FLCS㈱に商号を変更しております。
当社及び関係会社の状況を事業系統図で示すとおおむね以下のとおりです(2023年3月31日現在)。
(持分法適用関連会社)
㈱富士通ゼネラル、富士通クライアントコンピューティング㈱、FLCS㈱、㈱PFU等
(1)連結子会社
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2023年3月31日現在 |
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名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
事業の内容 |
議決権に対する所有割合(%) |
関係内容 |
|
|
役員の兼任等 |
営業上の取引等 |
|||||
|
富士通フロンテック㈱ |
東京都稲城市 |
8,457 |
フロントテクノロジー製品及び関連ソリューション・サービスの提供 |
100 |
なし |
製品の一部を当社へ納入 |
|
㈱トランストロン |
横浜市港北区 |
1,000 |
自動車関連エレクトロニクス製品及び車載用情報機器の開発、製造及び販売並びにサービスの提供 |
51.00 |
あり |
製品の一部を当社へ納入 |
|
富士通テレコムネットワークス㈱ |
栃木県小山市 |
100 |
ネットワーク機器及びネットワークシステム等の製造 |
100 |
あり |
当社製品の製造 |
|
富士通アイソテック㈱ |
福島県伊達市 |
100 |
PCサーバの製造並びにプリンタの開発、製造及び販売 |
100 |
あり |
当社製品の製造 |
|
Ridgelinez㈱ |
東京都千代田区 |
100 |
デジタルトランスフォーメーションに関するコンサルティング及び調査研究活動 |
100 |
あり |
当社顧客に対するコンサルティングサービスの提供 |
|
富士通Japan㈱ ※1、※4 |
東京都港区 |
12,220 |
自治体、医療・教育機関、及び民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供。AIやクラウドサービス、ローカル5Gなどを活用したDXビジネスの推進 |
100 |
あり |
当社顧客に対するアウトソーシングサービス等の提供、当社製品の販売及び保守並びに当社パートナーの支援 |
|
㈱富士通エフサス |
川崎市中原区 |
9,401 |
情報システムの構築並びに保守及び運用サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
あり |
当社製品の販売及び保守 |
|
富士通ネットワークソリューションズ㈱ |
川崎市幸区 |
3,942 |
ネットワークシステムの企画、コンサルティング、設計及び施工管理並びに運用及び保守並びにサービスの提供 |
100 |
あり |
当社製品の販売及び保守 |
|
㈱富士通パーソナルズ |
川崎市中原区 |
100 |
パソコン等の販売及びサービスの提供 |
100 |
あり |
当社製品の販売 |
|
新光電気工業㈱ ※2 |
長野県長野市 |
24,223 |
半導体パッケージの開発、製造及び販売 |
50.04 |
なし |
製品の一部を当社へ納入 |
|
FDK㈱ ※2 |
東京都港区 |
31,709 |
各種電池及び電子部品の開発、製造及び販売 |
58.90 |
なし |
製品の一部を当社へ納入 |
|
Fujitsu Network Communications, Inc. |
米国 |
千米国ドル 240,815 |
ネットワーク機器・システムの開発、製造、販売及び工事並びに関連するサービスの提供 |
100 |
あり |
当社製品の北米における開発、製造、販売、工事及び保守 |
|
Fujitsu Services Holdings PLC ※1 |
英国 |
千スターリング・ポンド 1,598,001 |
コンサルティング並びにシステム構築、保守及び運用に関する各種サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
あり |
当社海外顧客に対する情報システムサービスの提供 |
|
Fujitsu North America, Inc. |
米国 |
千米国ドル 20,439 |
コンサルティング並びにシステム構築、保守及び運用に関する各種サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
あり |
当社海外顧客に対する情報システムサービスの提供 |
|
Fujitsu Australia Limited |
オーストラリア |
千オーストラリア・ドル 265,299 |
コンサルティング並びにシステム構築、保守及び運用に関する各種サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
なし |
当社海外顧客に対する情報システムサービスの提供 |
|
Fujitsu Asia Pte. Ltd. |
シンガポール |
千シンガポールドル 30,445 |
コンサルティング、システム構築、保守及び運用に関する各種サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
あり |
当社海外顧客に対する情報システムサービスの提供 |
|
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. ※1、※3、※4 |
オランダ |
千ユーロ 272,752 |
コンサルティング並びにシステムの構築、保守及び運用に関する各種サービスの提供並びに情報システム向け機器及びソフトウェアの販売 |
100 |
あり |
当社海外顧客に対する情報システムサービスの提供 |
(2)持分法適用関連会社
|
2023年3月31日現在 |
|
名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
事業の内容 |
議決権に対する所有割合(%) |
関係内容 |
|
|
役員の 兼任等 |
営業上の取引等 |
|||||
|
㈱富士通ゼネラル ※2 |
川崎市高津区 |
18,172 |
空調機、情報通信機器及び電子デバイス製品の開発、製造及び販売並びにサービスの提供 |
44.07 |
あり |
当社製品の受託製造及び販売 |
|
富士通クライアントコンピューティング㈱ |
川崎市幸区 |
400 |
ノートパソコン、デスクトップパソコン等の開発、設計、製造及び販売 |
44.00 |
あり |
製品の一部を当社へ納入 |
|
FLCS㈱ |
東京都千代田区 |
1,000 |
情報処理機器、通信機器等の賃貸及び販売 |
20.00 |
あり |
当社製品の賃貸及び販売 |
|
㈱PFU |
石川県かほく市 |
15,000 |
情報システム及びICT関連機器の開発、製造及び販売並びにサービスの提供 |
20.00 |
あり |
当社顧客に対する情報システムサービスの提供並びに当社製品の販売及び保守 |
(注)1.上記以外の連結子会社数は274社です。
2.上記以外の持分法適用関連会社数は15社です。
3.※1の会社は特定子会社に該当します。
4.※2の会社は有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社です。
5.※3の会社は債務超過会社で、債務超過の金額は、2023年3月末時点で以下のとおりです。
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V.(その連結子会社を含む) 59,429百万円
6.※4の会社は売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等は以下の通りです。
富士通Japan㈱(その連結子会社を含む)
(1)売上高 556,090百万円
(2)経常利益 41,718百万円
(3)当期純利益 28,810百万円
(4)純資産 90,330百万円
(5)総資産 266,328百万円
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V.(その連結子会社を含む)
(1)売上高 422,917百万円
(2)経常利益 △13,929百万円
(3)当期純利益 △15,799百万円
(4)純資産 △59,429百万円
(5)総資産 229,523百万円
(1)連結会社の状況
|
|
2023年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
テクノロジーソリューション |
|
|
ユビキタスソリューション |
|
|
デバイスソリューション |
|
|
合計 |
|
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループ(当社及び連結子会社)からグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)です。
2.上表のほか、当連結会計年度(以下、当年度)における平均臨時雇用人員は11,738人です。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
|
|
|
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
テクノロジーソリューション |
|
|
ユビキタスソリューション |
|
|
合計 |
|
(注)1.従業員数は就業人員数(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む。)です。
2.平均年間給与は、税込額で時間外勤務手当等及び賞与その他の臨時給与を含んでおります。なお、就業人員数から、当社外から当社への出向者を除いて算出しております。
3.平均年齢及び平均勤続年数は、就業人員の平均です。
(3)労働組合の状況
当社グループには、全富士通労働組合連合会等が組織されており、同組合員数は約56,000名です。なお、春季交渉など同組合との主要な交渉事項については、いずれも解決しており、労使関係は引き続き安定しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
|
当事業年度 |
||||
|
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1.3.4. |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 |
||
|
9.1 |
85.1 |
76.9 |
76.5 |
84.5 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3.男性労働者の賃金に対する女性労働者の賃金の割合を示しております。
なお、同一労働の賃金に差はなく、ジョブ(職責)レベル毎の人数構成の差によるものです。
4.賃金は、基本給、賞与、各種手当等の労働の対償として期間中に労働者に支払ったものとしています(ただし、通勤手当及び退職手当は除いています。)。
② 連結子会社
|
当事業年度 |
|||||
|
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の 育児休業 取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1.3.4. |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 |
|||
|
富士通フロンテック㈱ |
2.9 |
81.3 |
71.9 |
69.5 |
67.2 |
|
㈱トランストロン |
0.0 |
100.0 |
58.0 |
62.2 |
48.8 |
|
富士通テレコムネットワークス㈱ |
0.0 |
100.0 |
66.0 |
67.0 |
85.1 |
|
富士通アイソテック㈱ |
6.3 |
83.3 |
80.7 |
82.7 |
80.6 |
|
Ridgelinez㈱ |
8.9 |
66.7 |
62.1 |
62.0 |
61.4 |
|
富士通Japan㈱ |
8.5 |
73.2 |
74.3 |
73.9 |
83.3 |
|
㈱富士通エフサス |
3.1 |
79.5 |
74.2 |
73.2 |
74.5 |
|
富士通ネットワークソリューションズ㈱ |
1.3 |
80.0 |
71.2 |
69.9 |
89.1 |
|
㈱富士通パーソナルズ |
0.0 |
100.0 |
79.3 |
71.1 |
154.9 |
|
新光電気工業㈱ |
5.9 |
121.5 |
79.3 |
79.2 |
81.1 |
|
FDK㈱ |
1.8 |
100.0 |
72.9 |
73.7 |
79.2 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
なお、該当事業年度以前に配偶者が出産した男性労働者で該当事業年度中に休職または育児目的休暇を取得した人も含むため、取得割合は100%を超過する場合があります。
3.男性労働者の賃金に対する女性労働者の賃金の割合を示しております。
なお、同一労働の賃金に差はなく、ジョブ(職責)レベル毎の人数構成の差によるものです。
4.賃金は、基本給、賞与、各種手当等の労働の対償として期間中に労働者に支払ったものとしています(ただし、通勤手当及び退職手当は除いています。)。
ただし、FDK(株)については、通勤手当を含めたものとなっております。
5.連結子会社のうち主要な連結子会社以外のものについては、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報 (2)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、社会における存在意義、パーパスを「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」と定めております。すべての事業活動をこのパーパス実現のための活動として取り組んでおり、そのためには、健全な利益と成長を実現し、企業価値を持続的に向上させることが重要と考えております。
<市場環境>
当社グループをとりまく市場環境については、従来型の基幹システムなどの既存IT市場は、緩やかに縮小していくと予測されています。一方で、レガシーシステムのリプレイスメントやモダナイゼーションへの投資は今後も堅調に増えると予測されています。さらに、AI(人工知能)やデータ活用などデジタル化に向けた投資は、社会や企業の成長・発展へのニーズに加え社会システムや生活様式の変化に向けたニーズもあり、今後も拡大すると想定されています。
このような状況のもと、当社グループは、2022年度を最終年度とする経営方針に則り、ますます需要が高まる企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を牽引し社会課題の解決に貢献する企業への変革を目指して活動してまいりました。また、2030年及びそれ以降の目指す姿の実現に向けて、2023年度から2025年度までの3年間を持続的な成長と収益力向上のモデルを構築する期間と位置付け、新たな中期経営計画を策定し達成に向けた取り組みを開始しております。
<2022年度までの経営方針振り返り>
2022年度を最終年度とする経営方針では、当社グループは、「お客様への価値創造」と「自らの変革」に向けて、それぞれ施策を設定し取り組んでまいりました。
「お客様への価値創造」においては、次の施策に取り組んでまいりました。
グローバルビジネス戦略の再構築として、サービスビジネスへのシフトとそのための体質強化を目指し、グローバル共通のポートフォリオに沿った重点アカウントの選定やオファリングの拡充及び体制の見直しを図ってまいりました。グローバル共通となるFujitsu Uvanceの提供をスタートし、2022年度で2,000億円の売上を達成しました。2022年4月に、欧州の2リージョンを統合したEuropeリージョン、アジアとオセアニアを一体化したAsia Pacificリージョン、そしてAmericasリージョン、Japanリージョンの合計4リージョン体制に再編しました。事業責任者のグローバルワイドでの最適配置にも着手しており、欧州にソリューションビジネス、北米にネットワークビジネスの責任者を配置しました。
日本国内での課題解決力の強化として、日本の社会課題解決やデジタル化に貢献するための体制強化を継続して進めてまいりました。デザイン思考でお客様の潜在ニーズを掘り起こし、お客様との共感を通じてDXをリードするビジネスプロデューサー8,000人の研修を完了しており、このビジネスプロデューサーを中心に、商談スタイルの変革を進めてまいりました。
お客様事業の一層の安定化として、グローバルで統一された手法での開発を促進するため、サービスデリバリーの標準化及び最適化を行うとともに、こうした手法で開発・デリバリーを行うグローバルデリバリーセンター(GDC)と、日本固有の商習慣やニーズを踏まえてデリバリーを標準化するJapan Global Gatewayの人員数を、合わせて3万人規模に増強しました。また、生産性の向上によるコスト競争力の強化を図ってまいりました
お客様のDXのベストパートナーとなるべく、お客様の事業や変革の達成をカスタマサクセスと定義し、その実現に向けたサポートの強化に取り組んでまいりました。開発や営業機能を一体化した組織において、お客様サポートを一元的に担い中長期の視点でお客様とともに動くAccount General Managerを育成していまいりました。また、DXコンサルティング会社Ridgelinez株式会社を起点に、全社でのコンサルティング力強化を図りました。
一方、「自らの変革」としては、当社グループ自身のDXのため、社内システムや人員、体制の強化も含めた社内変革を進めてまいりました。
データドリブン経営の強化策として、データを活用してグループ全体の経営を高度化するOneFujitsuプログラムを全リージョン横断で推進しており、2022年4月にはOneCRMを始動させ、パイプラインマネジメントの統合とグローバルで統一した管理手法の導入を行いました。グループ全体でERPを統合するOneERP+も、グローバルでの稼働に向けて準備を進めております。また、全社DXプロジェクト「フジトラ」を中心に、全社員参加型の社内変革を進めてまいりました。グローバルで人材の流動性を高めるため、ポスティング制度の適用範囲拡大や、パーパス実現への貢献を評価するグローバル共通の評価制度「Connect」及びジョブ型人事制度の適用拡大などを進めてまいりました。これらの施策の結果、生産性が向上し、2022年度の社員一人当たりの営業利益は、2019年度と比較して60%増加しました。
施策の実行にあたり、サービス・オファリングの開発やM&Aをはじめとする外部への投資、将来を見据えたDXビジネス拡大のための戦略的な投資に加え、高度人材の獲得や社内の人材・システムの強化のための投資を行ってまいりました。
財務面に加えて、非財務面での取り組みも強化してまいりました。当社グループの掲げるパーパスの実現には、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を築くことが必要と考え、お客様からの信頼を示す「お客様ネット・プロモーター・スコア(NPS)」、社員との結びつきを示す「従業員エンゲージメント」、そして、組織、カルチャーの変革の進捗を経済産業省が推進する「DX推進指標」を非財務分野における評価指標と定め、改善に取り組んだ結果、お客様NPS及びDX推進指標で目標値を達成しました。
<新たな中期経営計画について>
当社グループは、5月24日に新たな中期経営計画を発表しました。
まず、パーパス実現に向けて必要不可欠な貢献分野であるマテリアリティを、地球環境問題の解決、デジタル社会の発展、人々のウェルビーイングの向上の3分野に定め、この3つの分野で、気候変動、情報セキュリティの確保、生活の質の向上に向けた医療ヘルスケアの推進など、重点的に取り組むべき11の課題を設定しました。全社でマテリアリティへの取り組みを推進し、富士通グループの企業価値向上と持続可能な世界の実現を目指してまいります。
今回の中期経営計画では、2030年及びそれ以降のあるべき姿を見据えて、2025年における当社のあるべき姿と、ステークホルダーへの提供価値の最大化を実現するための4つの重点戦略を定めました。一つ目、事業モデル・ポートフォリオ戦略、二つ目、カスタマサクセス/地域戦略、三つ目、テクノロジー戦略、そして四つ目、リソース戦略です。
一つ目、事業モデル・ポートフォリオ戦略では、成長領域への投資や効果をより明確にし、事業ポートフォリオのマネジメントを強化するため、事業セグメントの変更を行います。従来のテクノロジーソリューションを、サービスソリューションとハードウェアソリューションの2つに分類します。サービスソリューションは、Fujitsu Uvanceを中心とするグローバル横断なOn Cloudのデジタルサービスと、各リージョンが提供するサービスビジネスや従来型のOn Premiseのサービスなどで構成されています。サービスソリューションは、当社の今後の成長を牽引する領域として、コンサルティング力の強化やパートナーとの戦略的アライアンスの強化、当社の先端テクノロジーの強化及びビジネスへの実装、そして、デジタルサービスを提供するための人材育成などに取り組み、成長を目指してまいります。一方ハードウェアソリューションは、ハードウェアの販売及びハードウェアの保守ビジネスで構成されます。
二つ目、カスタマサクセス/地域戦略では、引き続き、コンサルティングを強化してまいります。Fujitsu UvanceのHorizontal領域をはじめとするテクノロジー軸のコンサルティングと、Fujitsu UvanceのVertical領域をはじめとする、事業、経営に関わるビジネス軸でのコンサルティングの両軸であるべき姿の実現に向けてお客様をご支援してまいります。リスキリングなどを実施し、2025年度までにコンサルティングスキルを持つ人員を、テクノロジーとビジネスで合わせて1万人に増強してまいります。
また、モダナイゼーションビジネスを強化します。お客様の既存資産をしっかりと受け継ぎながら、テクノロジーとビジネス両面でのコンサルティング力や長年培ってきたエンジニアリング力、モダナイゼーション専任の組織やグローバルでのデリバリー体制といった独自の強みを活かして、最適なソリューションをご提案してまいります。
地域戦略としては、日本においては、全業種のお客様のモダナイゼーションをサポートし、また、日本を起点にグローバルで事業を展開するお客様に、グローバル標準のサービスやサポートを提供する体制を強化してまいります。その他のリージョンでは、Fujitsu Uvanceを中心としたグローバルなソリューションやサービスの提供を拡大してまいります。また、お客様への提供価値をグローバルで高めるため、戦略パートナーとのアライアンスも強化してまいります。
お客様事業の一層の安定化に向けては、全社のガバナンス強化、情報セキュリティ強化、そしてシステム品質改善の3点を柱に取り組んでまいります。スピード感をもって各施策を確実に実行し、効果を測定して改善するというマネジメントを恒久的に実行してまいります。
三つ目、テクノロジー戦略では、Fujitsu Uvanceを支える5つのキーテクノロジーであるコンピューティング、ネットワーク、AI、データ&セキュリティ、そしてコンバージングテクノロジーに引き続きリソースを集中させ重点的に研究開発を行ってまいります。今後は、AIを核にキーテクノロジーを強化し、付加価値としてビジネスに実装してまいります。
四つ目、リソース戦略では、グローバル統一のJob Roleを定義し、人材ポートフォリオの見える化や事業と連動した人材の育成計画をグローバルで進めてまいります。リスキリングやアップスキリングを行い、成長領域のリソースを拡充するとともに、人的資本経営の強化として、より個人にフォーカスしたキャリア形成や、自律性、自主性を重視した施策を展開してまいります。
また、OneFujitsuプログラムを中心に、データドリブン経営の強化を進め、社内実践で得られた経験やノウハウを、価値としてお客様に提供してまいります。
以上4つの戦略の実行においては、成長に寄与する投資を継続して、最適なアロケーションを実施いたします。
財務面での経営目標として、2025年度は、連結で売上収益4兆2,000億円、調整後営業利益5,000億円、同利益率12%の達成を目指してまいります。
非財務の領域においても、環境、お客様、生産性、そして人材の4つの項目において2025年度のKPIを定め、達成に向けて取り組んでまいります。
環境でのKPIとしては、温室効果ガス削減量について、いずれも2020年度と比較しScope1・2では富士通グループで50%削減、Scope3ではサプライチェーンで12.5%の削減を目指してまいります。
お客様については、従来のKPIであるお客様NPSを継続し、2022年度比で20ポイント上昇を目指してまいります。
生産性については、従業員一人当たりの営業利益において、2022年度比40%の上昇を目指してまいります。
人材については、従来のKPIである従業員エンゲージメントを継続し、グローバルでのスコア75の達成を目指してまいります。また、ダイバーシティリーダーシップの指標として、まずグローバルでの女性幹部社員比率をKPIとし、2022年度の15%から2025年度で20%に拡大することを目標としました。これは、2030年度で30%の達成を目指し、そこからバックキャストして定めております。また、引き続き非財務面での取り組みが財務面に対しどのように寄与するかについて、定量的な分析を進めてまいります。
今回新たに、2030年に向けて、クロスインダストリーでサステナビリティに貢献するデジタルサービスを提供して、社会・お客様・株主・社員などのステークホルダーにとってネットポジティブを実現するテクノロジーカンパニーになる、という当社のビジョンを定めました。このネットポジティブとは、社会に存在する富士通が、財務的なリターンの最大化に加え、地球環境問題の解決、デジタル社会の発展、そして人々のウェルビーイングの向上というマテリアリティに取り組み、テクノロジーとイノベーションによって、社会全体へのインパクトをプラスにすること、と定義しております。
パーパスとビジョンを達成していくための活動によって創出されるアウトプット及びアウトカムとして、財務指標と3つのマテリアリティの項目ごとに2030年の指標を設定しました。財務資本、人的資本といった資本を投入し、4つの重点戦略に沿ってマテリアリティに取り組み、財務・非財務の両面でアウトプットやアウトカムを生み出し、それをまたインプットとして投じる、これを継続することでステークホルダーへの提供価値の向上を図ってまいります。
[方針・推進体制]
当社グループは、事業継続性、企業価値の向上、企業活動の持続的発展を実現することを目標とし、その実現に影響を及ぼす不確実性をリスクと捉え、これらのリスクに対処するために、取締役会が決定した「内部統制体制の整備に関する基本方針」に基づき、取締役会に直属し、グループ全体のリスクマネジメント及びコンプライアンスを統括する「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しています。リスク・コンプライアンス委員会は、代表取締役社長(CEO)を委員長として業務執行取締役等で構成しており、当社グループに損失を与えるリスクを常に評価、検証し、認識された事業遂行上のリスクについて、未然防止策の策定等リスクコントロールを行うとともに、リスクの顕在化により発生する損失を最小限に留めるため、顕在化したリスクを定期的に分析し、取締役会等へ報告を行い、再発防止に努めております。
内部統制体制におけるリスク・コンプライアンス委員会の位置づけ
また、リスク・コンプライアンス委員会は、グローバルな地域に基づく業務執行体制の区分であるリージョンごとに、下部委員会としてリージョンリスク・コンプライアンス委員会を設置し、国内外の部門やグループ会社、リージョンにリスク・コンプライアンス責任者を配置するとともに、これらの組織が相互に連携を図りながら、グループ全体でリスクマネジメント及びコンプライアンスを推進する体制を構築しております。
リスクマネジメント・コンプライアンス体制図
さらに、グループ全体のリスク管理機能強化のため、事業部門から独立した代表取締役社長直下の組織である全社リスクマネジメント室にリスク・コンプライアンス委員会事務局機能を設置し、CRMO(Chief Risk Management Officer)の下、リスク情報全般の把握と迅速かつ適切な対応を行っております。
これまでの取り組みを踏まえ、さらなる施策強化と実効性の担保を図るためには、これまで以上に経営者主導による全社的、組織横断的な対応が必須であると考え、当社グループ全体の品質責任者として最高品質責任者(Chief Quality Officer:CQO)を新たに任命することといたしました。さらに、CEOが委員長を務める当社リスク・コンプライアンス委員会の体制・機能を拡充し、恒常的・全社的な対応を実現する体制に強化いたします。
具体的には、これまで当社グループに関する重要なリスク・コンプライアンスについての審議の場であった同委員会のメンバーに新たに任命したCQOを加えるとともに、情報セキュリティ、システム品質に関する全社的な施策および個別事象への対応も含め、具体策まで踏み込んで決定し、迅速に実行する体制といたします。こうした体制を構築することで、CISO・CQOに対してこれまで以上に強化した権限を付与し、人事制度や投資リソース等その他の各CxOの領域を含む全体を統括する、CEO主導によるリスクマネジメント経営を徹底してまいります。また、施策実行の迅速性と実効性を担保するため、同委員会を毎月開催することといたします。
[潜在リスクマネジメントプロセス]
当社グループを取り巻くさまざまなリスクから、事業活動に伴う重要リスクの抽出・見直しをしたうえで、毎年、重要リスクの発生可能性・影響度・対策状況等について調査・分析・評価し、可視化を行っております。
評価結果を基に、リスク・コンプライアンス委員会において重要リスクを確認し、更なる対策等を指示するとともに、取締役会に報告しております。リスク・コンプライアンス委員会が決定した方針、対策等をグループ全体にフィードバックし、重要リスクごとに定めたリスク管理部門がグループにおける対策等を適切に管理することでリスクの低減を図っております。
なお、潜在リスクマネジメントプロセスにおいて得られた情報は、ステークホルダーに開示する有価証券報告書やサステナビリティデータブック等に反映しております。
このようなプロセスを実施することにより、グループ全体のリスクの低減と顕在化した際の影響の極小化を図っております。
リスクマネジメントプロセス
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日(2023年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。なお、以下の内容は、当社グループの全てのリスクを網羅するものではありません。また、各リスクにおける対策の実施にもかかわらず、全てのリスクの発生を未然に防止できない可能性があります。
Ⅰ.経営方針・経営戦略等との関連性
当社グループは経営目標の達成に向けて「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載された様々な施策を進めてまいりますが、これらの施策に直接影響を与える可能性のある主なリスクとその対策は、以下の(1)~(6)、(8)、(11)、(13)において、経営方針・経営戦略との関連性も考慮して記述しております。
Ⅱ.当社グループの事業活動におけるリスク
(1)経済や金融市場の動向に関するリスク
①主要市場における景気動向
[リスクの概要と影響]
当社グループは、日本国内及び世界各国で、政府等の公共機関や企業等に、ICT分野において各種サービスを提供しております。また、事業ブランドであるUvanceビジネスは、グローバル共通の戦略として展開しております。これらの事業の売上及び損益は、景気動向及び各市場における急激な需給バランスの変化に大きく左右されます。特に、主要市場である、日本、欧州、北米、オセアニア、中国を含むアジアにおける景気動向及び急激な需給バランスの変化は、当社グループの事業に影響を与えます。
[対策]
急激な市場の変化に対応するため、グループ全体の戦略や事業ポートフォリオの方針を明確化するとともに継続的な構造改革を行うことで、リスクの低減を図っております。
②為替動向と金利変動及び資本市場の動向
[リスクの概要と影響]
当社グループは、海外での事業拡大を進めております。そのため、急激な為替変動は、海外に輸出提供する製品・サービスの価格競争力の低下や、海外からの部材等の輸入に影響を及ぼす可能性があり、海外ビジネスの売上及び損益に大きく影響します。海外に保有する資産・負債等についても、資産等が目減り、または負債等が増大する可能性があります。
さらに、有利子負債の中には金利変動の影響を受けるものが含まれているため、金利上昇により支払利息や調達コストが増加する可能性があります。
また、国内外の株式市場の動向は、保有する他社株式の評価額及び年金資産の運用状況に大きく影響を及ぼし、株式市場が低迷した場合、保有株式の評価減や、年金資産の目減りによる会社負担増大のおそれがあります。
[対策]
為替変動等の金融市場環境に関する情報収集や動向注視、金融機関動向の分析等を行いながら必要に応じて為替予約等のヘッジを実施しております。また、グループ全体に情報共有を行うとともに、影響の最小化を図っております。
(2)お客様に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループのビジネスは、日本政府、自治体、各国政府等の公共機関、情報通信事業、金融業、製造業、流通業、ヘルスケア産業等のお客様との取引割合が高く、また、海外ビジネスにおいては、各国における政府系のプロジェクトが重要な事業となっております。お客様の政策・方針や、業界の経営環境、市況変化、業界再編の動き等は、お客様のICT投資動向の変化につながり、お客様のICT投資計画やその見直し及びお客様の製品・サービスの売れ行き等は、当社グループの製品・サービスの需要や価格に大きな影響があります。また、お客様との信頼関係や、取引または契約関係が継続できない場合、当社グループの売上及び損益に影響を及ぼします。
また、新型コロナウイルス感染症は、世界中の様々な業種のお客様に大きな影響を及ぼしており、これによりお客様の投資が抑制される一方で、テレワークやオンライン教育等の新たなICT関連需要が生じております。このような環境変化は、当社グループの売上及び損益に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、社会的な課題解決を念頭に置いた事業活動を行うとともに、市場動向、技術動向、お客様の状況の変化を注視しており、お客様のかけがえのないパートナーとなり、ICTのライフサイクルにわたるソリューションを提供し、長期的な信頼関係を築くことを目指しております。当社グループは、お客様を取り巻く環境変化に対して多様な業種への実績、理解とデジタルテクノロジーを活用し、人とデータを中心とした新たな生活様式を築いていく役割を果たしております。
(3)競合・業界に関するリスク
[リスクの概要と影響]
市況の変化や競争激化、技術革新等は、製品・サービスの価格下落につながる可能性があります。そのため、想定を上回る価格下落が生じた場合や、調達価格が大幅に変動した場合等には、十分なコストダウンや販売拡大を実現できず、当社グループの売上及び損益に影響を及ぼします。
また、ICT業界では、既存の競合他社に加え、異業種を含めた新規参入者との競争も激しくなっています。現在、競争優位性を持っている分野においても、新規参入業者を含めた競合他社との競争に晒され、将来の事業において優位性を確保できない可能性があります。ICT業界では技術の進歩が大変速く、新製品や新技術であっても急速に陳腐化します。これらの技術開発競争で他社に優位性を奪われた場合、シェアや利益率が低下し、当社グループの売上及び損益に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、技術の進歩や競争激化等による製品・サービスの低価格化を想定し、社会動向に基づいた課題を洞察するとともにお客様のニーズや他社状況を把握し、競争力のある製品・サービスのラインナップを拡充することで販売拡大に努めるとともに、コストダウンに取り組んでおります。
また、競争力維持のためには、先端技術の研究開発を続けることが必要です。当社グループは適切な研究開発への投資を実行することで、当社グループ事業の強み、競合他社等との差異を明確にし、技術やサービスの優位性を確保するよう、努めております。
(4)投資判断・事業再編に関するリスク
[リスクの概要と影響]
ICT業界においては、競争力維持のために多額の研究開発投資、設備投資及び事業買収・売却、事業再編等が必要な場合があります。
当社グループが有望と考えた市場や技術、買収先が想定ほど成長しない場合や、需給悪化や価格下落が予想以上に早く発生した場合には、投資から十分なリターンを得られず、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、投資や事業再編にあたり、市場動向やお客様のニーズ、当社グループの技術の優位性、買収先の業績、当社グループの事業ポートフォリオ等を勘案するとともに、投資効率を検証し、評価指標とプロセスを定め、所要変動に応じて投資を複数段階に分けることやお客様等と提携することで、リスクの低減を図っております。
(5)調達先・提携等に関するリスク
①調達に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループが提供する製品・サービスは最先端の技術を使用しており、汎用的ではない部品や希少性の高い原材料等を使用することがあります。そのため、一部の部品・原材料等については、安定的な調達が困難な場合や、代替の調達先を確保できない場合、大量に調達が必要な部品・原材料等について、必要な量を調達できない可能性があります。また、お取引先において、自然災害、感染症の流行、事故、経営状況の悪化等が発生した場合は、当社グループに対する部品・原材料等の安定的な提供が困難になります。さらに、世界中で発生する異常気象やそれに伴う災害、国際情勢の不安定化等、部品・原材料等の安定的な調達に影響を及ぼす事象は増加傾向にあるため、部品・原材料等を十分に確保できない場合、製品・サービスの提供が遅れ、お客様への納期遅延や機会損失等が発生する可能性があります。
当社グループの調達部品等については、為替動向や需給逼迫等により調達価格が当初の見込みを上回り、製品・サービスの利益率の悪化や、値上げによる売上の減少が起きる可能性があります。
また、できる限り品質確保に努めておりますが、購入品の不良を完全に防げない場合には、納期遅延や製品不良が発生し、機会損失、修理回収費用、不良品廃却費用、お客様への賠償責任等が発生する可能性があります。
[対策]
当社グループでは、部品単位での製造拠点・調達先対策状況調査や、調達のマルチソース化、お取引先への事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の働きかけ、支援の強化、及び適正な在庫の確保等をすることで、サプライチェーンの維持に努め、リスクの低減を図っております。
②提携・アライアンス・技術供与に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、グローバルなICTビジネス環境における競争力強化のため、業務提携、技術提携、合弁等の形で、多くの会社と共同で活動を行っておりますが、経営、財務、その他の要因により、協力関係を成立、または、継続できない場合や、これらの協力関係から十分な成果を得られない場合があります。当社グループの製品・サービスは、他社の許諾を受けて使用している多くの特許や技術、ソフトウェア、商標等を前提としておりますが、これらの技術等について、今後、当社グループが許容できる条件で、他社からの供与や使用許諾を受けられない場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、業務提携、技術提携、合弁等で他社との関係を構築する際、リスクを的確に認識・評価した上で契約条件等への反映を行うとともに、継続的なモニタリングを行うことで、当社グループへの影響を最小限に抑えるよう努めております。
(6)公的規制・政策・税務に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、グローバルにビジネスを展開しているため、各国・各地域の数々の公的規制、政策動向、税務法制、運用等の影響を受けます。事業展開する各国・各地域において、政府の政策、事業及び投資の許可、輸出入に関する制限等のさまざまな規制並びに、独占禁止、知的財産権、消費者、環境・リサイクル、労働条件、派遣・下請、租税等に関する法令の適用を受けております。
さらに、昨今の国際情勢は、各国・各地域の政策に影響を及ぼしており、特に、経済安全保障に基づく企業活動への規制が強化される傾向にあります。このような政策の変更や規制の強化は、当社グループが対象としている市場やサプライチェーン等に影響を及ぼし、対応コストの増加や仮に強化された規制等の違反が認定された場合の制裁金等の負担が発生する可能性があります。
また、当社グループがソリューションを提供する分野には、通信、医療、工事、個人情報の取扱い等、公的規制を受ける領域があるため、これらの市場における規制の動向が当社グループの事業へ影響を与える可能性があります。
[対策]
当社グループでは、各省庁や業界団体等から情報収集し分析を行うことで、各国・各地域における規制や政策の動向を注視しております。また、経済安全保障分野においては、規制が厳しくなる方向であると捉えており、国内外の規制動向、さらには政府・企業の動向も注視し対策を実施しております。
(7)自然災害や突発的事象発生のリスク
①自然災害・感染症・火災等に関するリスク
[リスクの概要と影響]
近年、世界的な気候変動により、台風・水害・大雪等の自然災害の発生頻度や影響度は高まっております。また、首都直下・南海トラフ等における巨大地震、感染症のパンデミック、火山噴火等の不測の事態は、被害想定を超えた規模で発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力・水・ガス等の供給停止、公共交通機関や通信手段の停止、部材メーカーからの部品供給の不足や遅れ、サプライチェーンへの被害等により、お客様へのサービス提供や製品出荷の停止等、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、防災に関する強固な連携体制の構築と事業継続対応能力強化を図るため、全社防災組織を編成し、様々な訓練を実施しております。また、過去の地震における対応を教訓として、事業所における耐震・浸水対策や定期点検の取り組みについても強化しております。さらに、地震や大規模な水害、火山の噴火等の自然災害、新型インフルエンザ等の感染症の流行、火災・爆発等の発生時にも、重要な事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するとともに、お客様が必要とする高性能・高品質な製品・サービスを安定的に供給するために、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)を構築するとともに、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定や継続的な見直し及び改善を行っております。
また、新型コロナウイルス感染症の経験をふまえて、お客様、お取引先、従業員とその家族の安全確保を最優先とし、お客様への製品・サービスを継続して提供する体制を構築することにより重要な事業を維持し、社会的責任を遂行できるよう努めております。
②紛争・テロ・政情不安等に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、グローバルにビジネスを展開しているため、各国・各地域において、紛争・テロ・デモ・ストライキ・政情不安等が発生した場合、当社グループの事業に大きな影響を与える可能性があります。また、従業員等が巻き込まれ、安全が脅かされる可能性があります。
[対策]
各国・各地域におけるリスク情報の収集を行い、関係者間で共有するとともに、従業員の緊急連絡体制を構築し従業員の安全管理を行う等、情勢を見極めながら、ビジネスを継続するよう努めております。
(8)財務に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループに対して外部の格付け機関が発行する格付け(CSR・サステナビリティ関連の格付けを含む)は、資金調達や企業レピュテーションに大きな影響を及ぼすとともに、お客様やお取引先と取引する際の信用情報として使われることがあります。収益計画の未達や財務状況の悪化等の理由によりこれらの格付けが引き下げられた場合、当社グループの資金調達に影響を及ぼすほか、入札等、取引参加において不利になる可能性があります。また、お取引先の経営悪化や経済情勢の悪化等の信用不安等は売掛債権の回収に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、資金調達に関する対策として、流動性の確保、資金調達計画の策定、金融市場動向の分析等を行っております。また、与信管理に関する対策として、与信管理関連部門による意見交換、及び外部機関の企業信用調査情報等の関連部門との共有と動向監視、債権保全に関するアドバイス・指示及び注意喚起の実施等を行い、リスクの低減を図っております。
(9)製品やサービスの欠陥や瑕疵に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループでは、品質を事業活動の根幹に関わる事項として捉え、快適で安心できるネットワーク社会を支えるために、その維持・向上に日々たゆまず取り組んでおります。
システムの受託開発や製品・サービスの運用・保守業務、製品の設計・開発・製造において、お客様要求の高度化、システムの複雑化が進み、開発難度が高まり、製品の欠陥や瑕疵等が発生する可能性があります。また、競争の激化による価格低下により、納期遅延や不採算プロジェクトが発生する可能性があります。このような製品・サービスの欠陥、瑕疵等が発生した場合、製品回収や補修、システムリカバリー作業や、お客様への補償、機会損失等が当社グループの売上及び損益に影響を及ぼします。
また、万一、欠陥や瑕疵等への対応における判断誤りや組織的な不正があった場合、企業レピュテーションは低下し、当社グループの損益への影響を拡大させる可能性があります。
[対策]
システムの受託開発では、品質管理の全社ルールを定め、ソフトウェアのモジュール化、開発の標準化、セキュリティ監査等による品質向上に努めております。また、お客様との契約のあり方を見直すとともに、ビジネスプロデューサー・SEのビジネスプロセスの標準化を進め、商談発生時からプロジェクトの進行を通じてリスク管理を行い、納期遅延や不採算プロジェクトの発生を抑制しております。併せて損失の引当ても適時に実施しております。
製品・サービスの運用・保守業務では、安定稼動のため、お客様と協働での点検や品質、契約、ルール等を改善する活動を継続的に行っております。
製品の設計・開発・製造では、品質管理の全社ルールを定め、関連法規の遵守・最新基準への適合、品質の向上及び外部購入品の品質管理を進めております。
また、重大障害の抑止に向けて、全社的な品質保証体制強化のため、事業部門ごとの品質保証プロセスに加え、社長直轄組織による各プロセスの有効性の監視や、部門間での知見・ノウハウを共有する横断的な仕組みの導入・改善を進めております。
(10)コンプライアンスに関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、グローバルにビジネスを展開しており、国内外の関連法令・規制等を遵守する必要がありますが、これらの関連法令・規制等に抵触する事態が発生した場合、多額の課徴金や損害賠償を請求される可能性があります。昨今、欧州において人権に関するデューデリジェンスが義務化される等、人権尊重への取り組みが一層強く求められるように変化しており、当社グループはもとより、サプライチェーン上での労働環境や紛争鉱物等の人権に関するリスクを防止・低減できない場合、ビジネス機会の損失や、行政罰等により当社グループの社会的信用の失墜に繋がり、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、普及が進んでいるAI技術を利用したビジネスにおいて人権を侵害する事象が発生した場合、損害賠償等や当社グループの社会的な信用が低下する可能性があります。
[対策]
当社グループは、Fujitsu Wayにおいて、当社グループの従業員として厳守すべきことを行動規範(人権の尊重、法令遵守、公正な商取引等)として定めるとともに、これを詳細化して個々の従業員が行動する際のガイドライン(GBS:Global Business Standards)をグループで統一的に運用し、社内ルールの浸透と徹底、規範遵守の企業風土の醸成を図っております。また、そのための社内体制や仕組みの構築を推進するため、経営層からのトップメッセージの発信や定期的なe-Learningの実施等を行っております。「人権の尊重」においては、2021年度以降、グループの全従業員向けに「ビジネスと人権」に関するe-Learningを実施し、2022年度においては、人権デューデリジェンスのプロセスである人権影響評価を実施いたしました。最新の国際動向をふまえて、人権に関するリスクを整理し、重要性・事業関連性から優先課題を特定し、この評価を基に、当社グループの人権方針を改定し、当社グループやサプライヤーへの周知を行っております。
また、AIビジネスにおいては、AIへの「信頼」の維持・確保のために、当社グループのAI倫理指針である「富士通グループAIコミットメント」に基づき実践的なAI倫理ガバナンス体制を構築しております。
(11)知的財産に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループでは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積しておりますが、当社グループ独自の技術とノウハウの一部は、特定の地域では法的な制約のために知的財産としての十分な保護が受けられない場合があります。そのため、他社が当社グループの知的財産を使って類似製品等を製造、販売することを効果的に防止できない可能性があります。他社が類似、またはより優れた技術を開発した場合、当社グループの知的財産の価値が低下することがあります。また、当社グループの製品・サービスや技術について、他社の知的財産を侵害している、あるいはオープンソースソフトウェアを含む第三者のソフトウェアの利用形態が許諾条件に沿わないとされ、使用料支払いや設計変更費用等が発生した場合、当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。
従業員の発明に対する職務発明補償・報奨については、発明者から訴訟を提起される可能性があります。
[対策]
当社グループでは、他社の知的財産を侵害することのないよう、社内規程の整備や製品出荷前の他社知的財産調査の徹底等を行うとともに、他社による当社グループ知的財産の不正利用の調査と是正対応を行っております。
従業員の発明に対しては、法令等に基づいた職務発明補償・報奨を積極的に実施しております。
(12)セキュリティに関するリスク
①情報セキュリティに関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、コンピューターウイルスの侵入や不正アクセス等のサイバー攻撃による社内ネットワーク・システムの運用停止や情報漏洩、不正利用等を完全に防げるとは限りません。万一、情報漏洩により個人の権利・利益を侵害した場合やお客様の情報を漏洩した場合には、当社グループの信用は低下するとともに、個人情報保護法やGDPR等の法令違反による罰金や制裁金が科されるおそれがあります。
また、これらのリスクは当社グループのサプライチェーン上でも発生する可能性があります。委託先におけるセキュリティリスクが顕在化した場合、お客様や当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
お客様、お取引先、または当社グループの機密情報や個人情報の保護については、情報保護マネジメントシステム運用の強化を図り、社内規程の制定、従業員への教育、現場点検、監査、業務委託先も含めた指導等を実施しております。
また、当社グループの重要な事業活動基盤の一つである社内ネットワークにつきましては、ゼロトラストを実現するべく、IT基盤の特性に合わせて対策を講じています。標的型攻撃対策として不正アクセス対策やマルウェア対策に加え、デバイス管理、ID管理、データ漏洩対策を組み合わせた認証・認可基盤を構築し、巧妙化・多様化・複雑化するサイバー攻撃への対策を実施しております。
さらに、委託先におけるセキュリティリスクへの対処として、制度・セキュリティ強化の両面からサプライチェーンのセキュリティ強化施策を進めております。
②物理セキュリティに関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループは、敷地・建物・フロアの3層において物理セキュリティ環境を構築していますが、物理的な破壊による業務停止や情報漏洩等を完全に防げるとは限りません。このようなリスクが顕在化した場合、機密情報の漏洩や企業ブランド価値の毀損、ビジネス機会の喪失等、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループは、敷地・建物・フロアの3層において「人的警備」と「機械警備」を組み合わせた物理セキュリティ環境を構築しています。さらにより高度な物理セキュリティ環境を構築するために、なりすましを防ぐことが可能な静脈認証装置を組み合わせたセキュリティゲートを社内展開しています。
(13)人材に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループの成長と利益は、人材に大きく依存するため、経営者、優秀な高度専門技術者等、必要とする人材を採用及び育成するとともに、人材が継続して働くことができる環境を整備することが重要です。人材を採用または育成することができない場合、流出を防止できない場合や重大な労務問題が発生した場合は、当社グループの成長や利益に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、高度専門技術者に対する個別処遇やジョブ型人事制度等、多様性やチャレンジを尊重する組織風土を醸成するための人材制度改革を行うとともに、適切な労務管理を徹底することにより、優秀な人材を確保し活躍し続けられる環境を整備しております。
(14)当社グループの施設・システムに関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループでは、国内外に事業所・工場・データセンター等の様々な施設を保有・賃借するとともに、他社ベンダーのクラウドサービスを活用しております。地震、大規模な水害、火災、放射能汚染等の災害や感染症、テロ、デモ、ストライキ、施工品質の不足、運用ミス等が発生した場合、生産ラインの停止や、施設、社内基幹情報システム等の運用停止により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、社内基幹情報システム等においては、24時間365日体制によるシステム監視と運用体制を構築しています。また、いずれの施設・サービスについても、各国の建築基準その他の規制に準拠した独自の安全基準を設け、リスクの低減を図っております。
(15)環境・気候変動に関するリスク
[リスクの概要と影響]
当社グループでは、パーパスとして、イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくことを掲げており、環境を含むサステナビリティ課題への対応を経営の最重要事項の一つと位置付けています。しかし、事業活動を通じて環境汚染等が発生した場合、当社グループの社会的な信用低下や、浄化処理等の対策費用発生等により損益に影響を及ぼす可能性があります。
また、近年、気候変動等により発生頻度・影響度が増大した自然災害は、調達・物流・エネルギー供給網を寸断し、気温の長期的な変化は空調エネルギー使用量の増加を招き、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。現在、世界各国が2050年までにカーボンニュートラルを目標に掲げていく中で、機関投資家も気候変動への取り組みを投資基準とする等、社会・経済のカーボンニュートラルへの流れが加速しています。温室効果ガスの排出量の規制強化や炭素税の導入に加え、顧客や社会のカーボンニュートラルへの貢献が求められていますが、これらの規制等に適合できない場合、企業レピュテーションの低下によるビジネス機会の損失や、規制への適合を条件とする入札に参加できなくなる可能性、規制適合のためのコストが増加する可能性があります。さらに、カーボンニュートラルに向けた技術開発競争が激化し、対応が遅れた場合、投資未回収や市場シェア及び利益率の低下に繋がり、当社グループの売上及び損益に影響を及ぼす可能性があります。
[対策]
当社グループでは、法律・条令等に基づき社内規程を整備し環境負荷の低減や環境汚染の発生防止等に努めています。エネルギー使用量においては、環境パフォーマンス管理システムによる事業所のエネルギー使用量の把握を行うとともに、電力においては、社内の調達電力システムを活用し、各社の電力料金の比較・分析を行い、契約電力のコストやCO2排出量等の最適化を図っています。排水・排ガスにおいては、関連法律・条例等の排出基準よりも厳しい自主管理値を設定し、定期的な測定により数値の監視を行っています。また、当社グループ工場跡地では、土壌や地下水の調査及び浄化活動を行っています。
さらに、主要な外部評価の評価基準を分析し、環境経営の評価軸に組み込んだ情報開示、環境パフォーマンス向上を狙いとした改善を図るとともに、グローバルな環境リーディング企業として社会的責任を果たすために、気候変動対策としてパリ協定の1.5℃水準に沿った温室効果ガス排出量削減と顧客や社会のカーボンニュートラルを戦略的に推進しています。また、顧客や社会のカーボンニュートラルに貢献するため、効率的な環境価値取引のエコシステムの構築を目指す新たなプロジェクトを開始し、企業や国を超えたCO2削減量等の環境価値取引市場に対して、ブロックチェーン技術やカーボンニュートラル関連技術に基づく環境価値流通プラットフォームの市場適用と活性化に向けた取り組み等を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要、経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社及び連結子会社並びに持分法適用会社(以下、当社グループ)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要、経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りです。文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において判断したものです。
文中において、当連結会計年度は当年度、前連結会計年度は前年度と、省略して記載しています。
① 前中期経営計画の振り返り
前中期経営計画では、お客様の価値創造と自らの変革の2つを軸に、7つの課題を定めて取り組んで参りました。
グローバルビジネスの再構築では、グローバル共通となるFujitsu Uvanceの提供をスタートし、2022年度で2,000億円の売上を達成しました。
グローバルで1万1,000人の営業担当のうち8,000人のリスキリングを行いました。グローバルデリバリーセンター(GDC)とジャパン・グローバルゲートウェイ(JGG)のリソースを3万人に増強し、グローバルビジネスを拡大するための基盤を強化しました。
また、Ridgelinezを設立し、ここを起点に全社でのコンサルティング力強化を図りました。
さらに、自らの変革では、全方位でのデジタルトランスフォーメーションに取り組んでまいりました。その成果はDX推進指標に表れており、グローバル企業の水準に届いたと考えております。また、データドリブン経営の中核となるOneFujitsuの取り組みや、Work Life Shiftといった働き方や人材マネジメント変革も進めております。
これらの施策の結果、一人当たりの営業利益は2019年度と比較して60%増加しており、生産性の向上につながりました。
② 持続的な成長と収益力向上のモデル構築への取り組み
昨今の事業の状況に合わせて、2023年度より事業セグメントを変更します。従来のテクノロジーソリューションを、サービスソリューションと、ハードウェアソリューションの2つに分類します。サービスソリューションは、Fujitsu Uvanceを中心とするグローバル横断なソリューションや、各リージョンが提供するサービスビジネスなどで構成され、ハードウェアソリューションは、ハードウェアおよびハードウェアの保守ビジネスで構成されます。
このように、事業構造をシンプルに分けることで、成長領域への投資や効果をより明確にし、事業ポートフォリオのマネジメントを強化してまいります。
サービスソリューションは、Fujitsu Uvanceを中心としたOn Cloud型のデジタルサービスと、従来型のOn Premiseのサービスで構成されます。2025年度までの3年間で、サービスソリューション全体として売上は現在の2兆円から約20%伸長、調整後営業利益率(*1)は現在の8%から15%をターゲットとしております。
On Cloudのデジタルサービスは、利益性の高い事業の売上規模を拡大することで、売上と利益の双方を伸ばしてまいります。そのための注力施策として、さらなるコンサルティング力の強化やパートナーとの戦略的アライアンスの強化、当社の先端テクノロジーの強化やビジネスへの実装、そして、デジタルサービスを提供するための人材育成などを掲げております。
On Premiseのサービスでは、デリバリーの標準化による生産性向上や、クラウドシフトにつながるモダナイゼーションの拡大に取り組み、利益を拡大してまいります。
*1 営業利益から事業再編、事業構造改革、M&A等に伴う損益ならびに制度変更等による一過性の損益を控除した、
本業での実質的な利益を示す指標(従来、本業利益として表記していたものと同一)
(ⅰ)財務目標
2025年度の財務目標として、売上収益4兆2,000億円、調整後営業利益は5,000億円、調整後営業利益率12%という目標を定めております。
Fujitsu Uvanceを成長のドライバーとして、サービスソリューションを中心に全社の収益性拡大を目指します。キャッシュの創出力として、コアフリーキャッシュフローは3,000億円、全社の資本効率性については、EPSのCAGRを14%から16%という目標にしました。
(ⅱ)非財務目標
2025年度の非財務目標は、環境、お客様、生産性、そして人材の4つの項目においてKPIを定め、目標達成に向けて取り組んでまいります。
環境でのKPIとしては、GHG(Green House Gas:温室効果ガス)を、いずれも2020年度と比較し、Scope1、2の富士通グループで50%削減、Scope3のサプライチェーンで12.5%の削減を目指してまいります。
お客様では、従来のKPIであるお客様NPS(*2)を継続してKPIとし、2022年度比で20ポイント上昇を目指してまいります。
生産性については、従業員一人当たりの営業利益を2022年度比で40%上昇を目指してまいります。
人材面は、従来のKPIである従業員エンゲージメントを継続してKPIとし、前回達成できなかったグローバルでのスコア75の達成を目指してまいります。また、ダイバーシティリーダーシップの指標として、まずグローバルでの女性幹部社員比率をKPIとして設定し、2022年度の14%から2025年度で20%に拡大することを目標としました。これは、2030年度で30%の達成を目指し、そこからバックキャストして定めております。
財務、非財務両面での目標達成を目指してまいります。
*2 お客様NPSとは、お客様との信頼関係=顧客ロイヤリティの客観的な評価を可能とする指標です。購入した商品
やサービスに対する満足あるいは不満の度合いを示す顧客満足度と異なり、顧客ロイヤリティは、お客様の愛着
度合いやリピート購入の見込みを判断できるという特徴があります。
(ⅲ)財務戦略・キャピタルアロケーション
財務戦略、キャピタルアロケーションの計画は、キャッシュ創出力を強化、それを最適にアロケートする事で企業価値向上に繫げてまいります。
アロケーションのもととなるベース・キャッシュ・フロー(事業成長投資前フリー・キャッシュ・フローにリース料支払を加えたもの)を大きく拡大させます。従来のキャピタルアロケーションポリシーでは、2020年から24年度までの5年間で 1兆円超のキャッシュ・フロー創出を計画しておりましたが、今回の計画では、2023年度から3年間において、1兆3,000億円のベース・キャッシュ・フロー創出を計画、従来計画から大幅に拡大させます。事業の成長によるキャッシュ・フロー拡大に加え、運転資本効率の改善や、ノンコアアセットの売却による収入も見込んでおります。
アロケート先は、事業成長投資に約7,000億円、株主還元に6,000億円です。事業成長投資を力強く進める事で、更なるビジネスの持続的成長に繋げ、インオーガニックな成長の為の投資や、今後のトランスフォーメーションなど事業変革も含めたリスク対応資金も含めて考えております。
一方、株主還元も、企業価値向上に繋がる重要なアロケート先であり、財務基盤や資本効率性も見極めながら大きく拡大させます。配当は、利益成長に対応しながら安定的かつ着実な増配を図ります。また、自己株式の取得は、財務基盤や資本効率を見極めつつ機動的に実施してまいります。既に、将来のキャッシュ・フロー拡大の蓋然性を踏まえ、先行して2022年度に1,500億円の自己株式取得を実施しました。2023年度以降、中期計画期間においても、キャッシュ・フローの拡大を確実に実現する事で、同規模の自己株式取得を計画しています。
これにより、総還元額は2020年から22年度の3年間の 約3,500億円 から、2023年度から始まる3年間総額で 約6,000億円規模に大幅に増加させる計画です。持続的な事業成長による利益とキャッシュ・フロー創出力の拡大を背景に、強固な財務基盤の確保と資本効率向上の両立をはかってまいります。
[2022年度決算ハイライト]
売上収益は3兆7,137億円、営業利益は3,356億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,151億円となりました。
テクノロジーソリューションでは、デジタル化やモダナイゼーションなどDX関連需要が拡大しました。部材供給遅延については、上半期までは影響が継続しておりましたが、第3四半期には底を打ち回復も進み、時間を追って売上収益・採算性共に改善しました。
事業構造改革や事業譲渡に関わる一過性の利益147億円を除く本業ベースの営業利益は3,208億円、本業ベースの営業利益率8.6%、と前年度比0.9ポイントの改善となりました。特殊事項として、当年度は事業譲渡益が含まれており、前年度にはDX企業への変革を加速するための施策を実施した費用を含んでおります。
(ⅰ)コストや費用の効率化の進捗状況
売上総利益は254億円増加し前年度比2.3%の改善です。その結果、売上総利益は1兆1,440億円、売上総利益率は30.8%となりました。
事業再編影響を除く売上総利益はソリューション・サービスが大きく改善する一方で、海外リージョンとデバイスソリューションが悪化しました。GDCを活用したグローバルでの開発・運用の標準化を継続し、生産性の改善を進めております。
営業費用は1億円増加しました。事業再編影響や事業成長投資を除いた営業費用・その他損益では306億円改善しております。働き方改革の効果の表れや遊休資産の売却などを実施したことによります。
(ⅱ)事業成長投資
事業成長投資は、1,310億円と前年度から460億円増加しました。価値創造に向けた投資が565億円、自らの成長に向けた投資が745億円です。
価値創造に向けた投資としては、Fujitsu Uvanceなどグローバルオファリングの開発、サービスデリバリーモデルの確立に向けたJGGの強化を推進しています。開発・保守業務の標準化と内製化を進め、GDCの強化など、サービスデリバリ変革への投資が中心です。
自らの変革に向けた投資としては、データドリブン経営の基盤としてOneFujitsuなどの社内DXを進めたほか、従業員のウェルビーイングを実現するWork Life Shiftと人材育成に継続的な投資を実施しています。データドリブン経営の高度化が進めば、より早く・詳細に財務情報を把握でき、さらに効率的・効果的な経営判断が可能になります。
③ 経営成績
<要約連結損益計算書>
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(億円) |
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前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
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前年度比
|
増減率 (%)
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売上収益 |
35,868 |
37,137 |
|
1,269 |
3.5 |
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売上原価 |
△24,681 |
△25,696 |
|
△1,014 |
4.1 |
|
売上総利益 |
11,186 |
11,440 |
|
254 |
2.3 |
|
販売費及び一般管理費 |
△8,527 |
△8,529 |
|
△1 |
0.0 |
|
その他の損益 |
△466 |
445 |
|
911 |
- |
|
営業利益 |
2,192 |
3,356 |
|
1,164 |
53.1 |
|
<本業ベース営業利益>(注1) |
<2,756> |
<3,208> |
|
<452> |
<16.4> |
|
金融損益 |
69 |
82 |
|
12 |
18.7 |
|
持分法による投資利益 |
138 |
280 |
|
141 |
102.4 |
|
税引前利益 |
2,399 |
3,718 |
|
1,318 |
55.0 |
|
法人所得税費用 |
△268 |
△1,270 |
|
△1,001 |
373.1 |
|
非支配持分に帰属する当期利益 |
304 |
296 |
|
△7 |
△2.5 |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
1,826 |
2,151 |
|
324 |
17.8 |
(注1)事業構造改善費用や事業譲渡に関する損益等一過性の利益または損失、M&Aに関するPPAを除いた営業利益
(ご参考)財務指標
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前年度 |
当年度 |
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前年度比 |
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売上総利益率 |
31.2% |
30.8% |
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△0.4% |
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営業利益率 |
6.1% |
9.0% |
|
2.9% |
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ROE(注2) |
12.0% |
13.5% |
|
1.5% |
|
EPS(注3) |
924.21円 |
1,107.63円 |
|
19.8% |
(注2)親会社の所有者に帰属する当期利益÷{(期首の親会社の所有者に帰属する持分合計(自己資本)
+期末の親会社の所有者に帰属する持分合計(自己資本))÷2}
(注3)基本的1株当たり当期利益
(ⅰ)売上収益
当年度の売上収益は3兆7,137億円と、前年度比で1,269億円の増収です。事業構造改革等の再編を除く本業ベースでは前年度比1,921億円の増収です。システムプラットフォームは10%伸長し、サーバ・ストレージを中心とするシステムプロダクトでは、前半は部材供給遅延の影響を大きく受けましたが、第3四半期以降はリカバリに転じ、前年度を大きく上回りました。ネットワークビジネスは5G基地局や北米フォトニクスの所要増に伴い、15%伸長しております。デバイスは2%伸長に留まりました。デマンドは上期までは力強く拡大、下期に入り急激に低下しました。
(ⅱ)売上原価、販売費及び一般管理費、その他の損益並びに営業利益
当年度の売上原価は2兆5,696億円で、売上総利益は1兆1,440億円、前年度比で254億円増加しました。販売費及び一般管理費は8,529億円と、前年度比で1億円増加しました。また、その他の損益は445億円の利益と、前年度比で911億円好転しました。
営業利益は、前年度が2,192億円、当年度が3,356億円となりました。特殊事項および事業再編の影響によるもので653億円の好転です。前年度はDX人材施策を実施した費用を含んでおり、当年度は事業再編影響による好転要因がありました。
前年度からの本業の変動要因は3点です。第1に増収効果で396億円の増益となりました。テクノロジーソリューションは各サブセグメントとも前年度から伸長しました。第2にコストと費用の効率化により375億円の増益となりました。GDCの活用に加え、インフラサービスでも保守、運用サポートの効率化を着実に進め、採算性が改善しました。第3に事業成長投資の増加により260億の減益となりました。Fujitsu Uvanceのオファリング開発など価値創造に向けた投資、および自らの変革に向けた社内DX投資を引き続きき進めました。
(ⅲ)金融損益、持分法による投資利益及び税引前利益
金融収益と金融費用を合わせた金融損益は82億円の利益と、前年度比で12億円の増益となりました。持分法による投資利益は280億円と、前年度比で141億円の増益となりました。
税引前利益は3,718億円と、1,318億円の増益となりました。
(ⅳ)法人所得税費用、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益
当期利益は2,448億円と、前年度比で317億円の増益となりました。当期利益のうち、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,151億円の利益で前年度から324億円の増益となりました。非支配持分に帰属する金額は296億円の利益で前年度から7億円の減少となりました。法人所得税費用は1,270億円と前年度比で1,001億円増加しました。税引前利益に対する税負担率は、前年度の11.2%から当年度は34.2%となりました。前年度に北米子会社の再編に伴い一部子会社を清算したことによる税効果影響280億円などを含んでおります。
親会社の所有者に帰属する当期利益を親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)で除して算定したROEは前年度12.0%から当年度は13.5%となりました。EPSは前年度924.21円から当年度は1,107.63円と増加し2019年度から2022年度末までの平均成長率は12%と計画に沿った達成状況です。
株主還元を安定的に拡大させる方針のもと、当年度の1株あたり年間配当は240円と、前年度から年間で20円増額、7期連続増配しました。また、当年度は自己株式約1,500億円を取得し、2022年4月に設定した1,500億円の自己株式取得枠の全額の取得を完了しました。
(ⅴ)税引後その他の包括利益及び当期包括利益
税引後その他の包括利益は255億円のマイナスとなりました。確定給付制度の再測定の影響が417億円のマイナス、その他包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産のプラスの影響が177億円ありました。当期利益と税引後その他の包括利益を合わせた当期包括利益は2,193億円となりました。当期包括利益のうち、親会社の所有者に帰属する当期包括利益は1,883億円、非支配持分に帰属する当期包括利益は310億円となりました。
(ⅵ)セグメント情報
当社グループは、経営組織の形態、製品・サービスの特性に基づき、複数の事業セグメントを集約した上で、「テクノロジーソリューション」、「ユビキタスソリューション」及び「デバイスソリューション」の3つを報告セグメントとしています。「テクノロジーソリューション」については、情報通信システムの構築などを行うソリューション/SI、クラウドサービスやアウトソーシング、保守サービスを中心とする「ソリューション・サービス」、ICTの基盤となる、サーバやストレージシステムなどのシステムプロダクトと携帯電話基地局や光伝送システムなどの通信インフラを提供するネットワークプロダクトにより構成される「システムプラットフォーム」、海外においてソリューション・サービスを提供する「海外リージョン」、テクノロジーソリューション全体に関する投資等を含む「共通」により構成されています。「ユビキタスソリューション」は、パソコンなどの「クライアントコンピューティングデバイス」により構成されています。「デバイスソリューション」は、半導体パッケージ、電池をはじめとする「電子部品」により構成されています。
当年度のセグメント別の売上収益(セグメント間の内部売上収益を含む)及び営業利益は以下のとおりです。
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(億円) |
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前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
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前年度比
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増減率 (%)
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テクノロジーソリューション |
|
|
|
|
|||
|
売上収益 |
30,563 |
31,765 |
|
1,201 |
3.9 |
||
|
営業利益 |
1,350 |
2,631 |
|
1,281 |
94.9 |
||
|
(営業利益率) |
(4.4%) |
(8.3%) |
|
(3.9%) |
|
||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ソリューション・サービス |
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
18,405 |
18,193 |
|
△211 |
△1.1 |
|
|
|
営業利益 |
1,887 |
2,337 |
|
449 |
23.8 |
|
|
|
(営業利益率) |
(10.3%) |
(12.8%) |
|
(2.5%) |
|
|
|
|
システムプラットフォーム |
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
6,175 |
6,781 |
|
606 |
9.8 |
|
|
|
営業利益 |
566 |
689 |
|
122 |
21.7 |
|
|
|
(営業利益率) |
(9.2%) |
(10.2%) |
|
(1.0%) |
|
|
|
|
海外リージョン |
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
7,293 |
8,124 |
|
830 |
11.4 |
|
|
|
営業利益 |
239 |
59 |
|
△180 |
△75.1 |
|
|
|
(営業利益率) |
(3.3%) |
(0.7%) |
|
(△2.6%) |
|
|
|
|
共通 |
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
△1,310 |
△1,334 |
|
△23 |
- |
|
|
|
営業利益 |
△1,344 |
△454 |
|
889 |
- |
|
ユビキタスソリューション |
|
|
|
|
|
||
|
売上収益 |
2,371 |
2,329 |
|
△41 |
△1.7 |
||
|
営業利益 |
58 |
△65 |
|
△124 |
- |
||
|
(営業利益率) |
(2.5%) |
(△2.8%) |
|
(△5.3%) |
|
||
|
デバイスソリューション |
|
|
|
|
|
||
|
売上収益 |
3,759 |
3,826 |
|
66 |
1.8 |
||
|
営業利益 |
783 |
790 |
|
7 |
0.9 |
||
|
(営業利益率) |
(20.8%) |
(20.7%) |
|
(△0.1%) |
|
||
|
全社消去 |
|
|
|
|
|
||
|
売上収益 |
△826 |
△784 |
|
41 |
- |
||
|
連結 |
|
|
|
|
|
||
|
売上収益 |
35,868 |
37,137 |
|
1,269 |
3.5 |
||
|
営業利益 |
2,192 |
3,356 |
|
1,164 |
53.1 |
||
|
(営業利益率) |
(6.1%) |
(9.0%) |
|
(2.9%) |
|
||
a テクノロジーソリューション
テクノロジーソリューションの売上収益は3兆1,765億円と、前年度比で1,201億円増、3.9%の増収です。営業利益は2,631億円と、前年度に人材施策に関する費用が含まれていたことと、また採算性が改善し前年度比で1,281億円の増益です。
ソリューション・サービスの売上収益は1兆8,193億円と、前年度比で211億円減、1.1%の減収となりました。営業利益は2,337億円と、前年度比で449億円の増益です。国内のSI/サービスの増収効果による利益改善に加え開発標準化や費用効率化など、今まで取り組んできた施策が確実に成果をあげております。
システムプラットフォームの売上収益は6,781億円と、前年度比で606億円増、9.8%の増収となりました。営業利益は689億円と、前年度比で122億円の増益です。部材供給遅延からのリカバリおよび、5G基地局の所要増や北米向けのフォトニクスの増収効果が寄与し、増益となりました。
海外リージョンの売上収益は8,124億円と、M&Aによるデジタル関連のケイパビリティ強化に伴いサービスビジネスが拡大したことに加え、為替影響もあり前年度比で830億円増、11.4%の増収となりました。営業利益は59億円と、前年度比で180億円の減益です。M&Aに関連した一過性のコストの発生や為替の影響を受けました。
テクノロジーソリューション共通の売上収益は1,334億円のマイナスと、前年度比で23億円の悪化です。
テクノロジーソリューションを価値創造のための2つの事業領域、「For Growth」と「For Stability」に分けて見た売上収益の状況です。
「For Growth」は1兆1,221億円と前年度比で713億円増、7%増収です。ソリューション・サービスは5%増収です。コンサルやモダナイゼーション、DX案件、アプリケーション、クラウドなどが拡大しました。システムプラットフォームも5G基地局や北米ネットワークビジネスがけん引し7%増収です。海外リージョンは39%増収です。ハイブリッドITやセキュリティ関連サービスが成長し、オセアニアで実施したM&Aによるケイパビリティ向上も成長に寄与しました。
「For Stability」は2兆544億円と2%増収と前年度並みになりました。
b ユビキタスソリューション
ユビキタスソリューションの売上収益は2,329億円と、前年度比で1.7%の減収となりました。営業利益は65億円の損失と、前年度比で124億円の減益です。為替変動によるコスト増に対し、追加のコストダウンや価格転嫁を進めてきましたが、全体をカバーするにはいたりませんでした。
c デバイスソリューション
デバイスソリューションの売上収益は3,826億円と、前年度比で1.8%の増収となりました。上半期までは強いデマンドが続いたものの、下半期に入り急速な市況の変化によるブレーキがかかり、物量が大幅に減少しました。それに伴う操業の低下もあり、年間を通すと前年度並みの水準です。
(ⅶ)事業別セグメント情報(国内海外売上高)
|
|
|
|
|
|
|
|
(億円) |
|
|
|
|
前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
|
前年度比
|
増減率 (%)
|
|
テクノロジー ソリューション |
売上収益 |
30,563 |
31,765 |
|
1,201 |
3.9 |
|
|
国内 |
21,312 |
21,307 |
|
△4 |
0.0 |
||
|
海外 |
9,251 |
10,458 |
|
1,206 |
13.0 |
||
|
|
ソリューション サービス |
売上収益 |
18,405 |
18,193 |
|
△211 |
△1.1 |
|
|
国内 |
17,951 |
18,001 |
|
50 |
0.3 |
|
|
|
海外 |
453 |
191 |
|
△262 |
△57.8 |
|
|
|
システム プラットフォーム |
売上収益 |
6,175 |
6,781 |
|
606 |
9.8 |
|
|
国内 |
4,165 |
3,961 |
|
△204 |
△4.9 |
|
|
|
海外 |
2,009 |
2,819 |
|
810 |
40.3 |
|
|
|
海外リージョン |
売上収益 |
7,293 |
8,124 |
|
830 |
11.4 |
|
|
国内 |
6 |
5 |
|
0 |
△13.5 |
|
|
|
海外 |
7,287 |
8,119 |
|
831 |
11.4 |
|
|
|
共通 |
売上収益 |
△1,310 |
△1,334 |
|
△23 |
- |
|
ユビキタス ソリューション |
売上収益 |
2,371 |
2,329 |
|
△41 |
△1.7 |
|
|
国内 |
1,296 |
1,434 |
|
137 |
10.6 |
||
|
海外 |
1,074 |
895 |
|
△178 |
△16.6 |
||
|
デバイス ソリューション |
売上収益 |
3,759 |
3,826 |
|
66 |
1.8 |
|
|
国内 |
870 |
896 |
|
26 |
3.0 |
||
|
海外 |
2,889 |
2,930 |
|
40 |
1.4 |
||
|
全社消去 |
売上収益 |
△826 |
△784 |
|
41 |
- |
|
|
連結計 |
売上収益 |
35,868 |
37,137 |
|
1,269 |
3.5 |
|
|
国内 |
22,698 |
22,902 |
|
203 |
0.9 |
||
|
海外 |
13,169 |
14,234 |
|
1,065 |
8.1 |
||
|
|
海外売上比率 |
36.7% |
38.3% |
|
1.6% |
|
|
(ⅷ)海外リージョンの損益情報
当社グループは、グローバルでの売上収益の拡大と収益力向上を経営上の重要な課題の1つであると考えており、テクノロジーソリューションに含まれる海外リージョンの損益情報は当社グループの事業管理において重要な項目であるとともに、株主、投資家の皆様に当社グループの損益概況をご理解頂くための有益な情報であると考えています。
|
|
|
|
|
|
|
|
(億円) |
|
|
|
|
前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
|
前年度比
|
増減率 (%)
|
|
Europe |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
5,422 |
5,781 |
|
358 |
6.6 |
|
|
営業利益 |
|
144 |
41 |
|
△102 |
△70.8 |
|
|
(営業利益率) |
(2.7%) |
(0.7%) |
|
(△2.0%) |
|
|
|
Americas |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
415 |
526 |
|
111 |
26.7 |
|
|
営業利益 |
|
14 |
26 |
|
11 |
78.6 |
|
|
(営業利益率) |
(3.4%) |
(4.9%) |
|
(1.5%) |
|
|
|
Asia Pacific |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
1,289 |
1,618 |
|
328 |
25.4 |
|
|
営業利益 |
|
45 |
△24 |
|
△70 |
- |
|
|
(営業利益率) |
(3.5%) |
(△1.5%) |
|
(△5.0%) |
|
|
|
East Asia |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
342 |
448 |
|
105 |
30.7 |
|
|
営業利益 |
|
4 |
15 |
|
11 |
275.0 |
|
|
(営業利益率) |
(1.2%) |
(3.3%) |
|
(2.1%) |
|
|
|
その他・消去 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
△176 |
△250 |
|
△74 |
- |
|
|
営業利益 |
|
30 |
0 |
|
△30 |
- |
|
海外リージョン |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
売上収益 |
|
7,293 |
8,124 |
|
830 |
11.4 |
|
|
営業利益 |
|
239 |
59 |
|
△180 |
△75.1 |
|
|
(営業利益率) |
(3.3%) |
(0.7%) |
|
(△2.6%) |
|
|
売上収益は8,124億円と、M&Aによるデジタル関連のケイパビリティ強化に伴いサービスビジネスが拡大したことに加え、為替影響もあり、前年度比で830億円増と11.4%の増収となりました。営業利益は59億円とM&Aに関連した一過性のコストの発生や為替の影響を受け前年度から180億円の減益となりました。
なお、当年度に地域別の区分の見直しを行っております。詳細は1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
④ 財政状態
<要約連結財政状態計算書>
|
|
|
|
|
(億円) |
|
|
前年度末 (2022年3月31日) |
当年度末 (2023年3月31日) |
|
前年度末比
|
|
資産 |
|
|
|
|
|
流動資産 |
19,418 |
19,178 |
|
△240 |
|
非流動資産 |
13,899 |
13,477 |
|
△422 |
|
資産合計 |
33,318 |
32,655 |
|
△662 |
|
負債 |
|
|
|
|
|
流動負債 |
13,207 |
12,764 |
|
△442 |
|
非流動負債 |
2,953 |
2,523 |
|
△430 |
|
負債合計 |
16,160 |
15,287 |
|
△873 |
|
資本 |
|
|
|
|
|
自己資本 |
15,907 |
15,868 |
|
△38 |
|
非支配持分 |
1,250 |
1,499 |
|
249 |
|
資本合計 |
17,157 |
17,368 |
|
210 |
|
負債及び資本合計 |
33,318 |
32,655 |
|
△662 |
|
|
|
|
|
|
|
現金及び現金同等物 |
4,840 |
3,559 |
|
△1,281 |
|
有利子負債 |
2,853 |
2,111 |
|
△741 |
|
ネットキャッシュ |
1,987 |
1,447 |
|
△539 |
(注)自己資本 :親会社の所有者に帰属する持分合計
有利子負債 :社債、借入金及びリース負債
ネットキャッシュ :現金及び現金同等物-有利子負債
(ご参考)財務指標
|
|
前年度末 (2022年3月31日) |
当年度末 (2023年3月31日) |
|
前年度末比
|
|
自己資本比率 |
47.7% |
48.6% |
|
0.9% |
|
D/Eレシオ |
0.18倍 |
0.13倍 |
|
△0.05倍 |
(注)自己資本比率 :親会社の所有者に帰属する持分合計(自己資本)÷資産合計
D/Eレシオ :有利子負債÷親会社の所有者に帰属する持分合計(自己資本)
当年度末の資産合計は3兆2,655億円と、前年度末から662億円減少しました。流動資産は1兆9,178億円と、前年度末比で240億円減少しました。売上債権、棚卸資産が増加した一方で、現金及び現金同等物は3,559億円と、前年度末比で1,281億円減少しました。非流動資産は1兆3,477億円と、前年度末比で422億円減少しました。退職給付に係る資産などが減少しました。
負債合計は1兆5,287億円と、前年度末比で873億円減少しました。流動負債及び非流動負債の社債、借入金及びリース負債を合わせた有利子負債は2,111億円と、前年度末比で741億円減少しました。この結果、D/Eレシオは0.13倍と、前年度末比で0.05ポイント低下しました。現金及び現金同等物から有利子負債を控除したネットキャッシュ残高は1,447億円と、前年度末比で539億円減少しました。
資本合計は1兆7,368億円と、前年度末比で210億円増加しました。利益剰余金は1兆2,265億円と、親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したことなどにより前年度末比で1,381億円増加しました。その他の資本の構成要素は708億円と、前年度末比で72億円増加しました。また、自己株式は2,777億円のマイナスです。株主還元施策として当年度は自己株式約1,500億円を取得しました。これらの結果、自己資本は1兆5,868億円となり、自己資本比率は48.6%と、前年度末比で0.9ポイント上昇しました。
確定給付型退職給付制度の状況
|
|
|
|
|
(億円) |
|
|
前年度末 (2022年3月31日) |
当年度末 (2023年3月31日) |
|
前年度末比 |
|
a.確定給付制度債務 |
15,776 |
13,202 |
|
△2,574 |
|
b.年金資産 |
16,012 |
13,067 |
|
△2,944 |
|
c.積立状況 (b)-(a) |
235 |
△135 |
|
△370 |
国内外の従業員向け確定給付型退職給付制度の退職給付債務は1兆3,202億円と、前年度末比で2,574億円減少し、年金資産は1兆3,067億円と、前年度末比で2,944億円減少しました。この結果、積立状況(退職給付債務から年金資産を控除した金額)は135億円の不足と、前年度末比で370億円悪化しました。割引率の上昇により年金債務が減少したことおよび、金利変動による確定給付制度債務の現在価値の変動に制度資産を連動させる年金資産が減少したことなどによります。
⑤ キャッシュ・フロー
<要約連結キャッシュ・フロー計算書>
|
|
|
|
|
(億円) |
|
|
前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
|
前年度比
|
|
Ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー |
2,483 |
2,203 |
|
△280 |
|
Ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー |
△592 |
△428 |
|
164 |
|
Ⅰ+Ⅱフリー・キャッシュ・フロー |
1,890 |
1,775 |
|
△115 |
|
Ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー |
△1,936 |
△3,135 |
|
△1,199 |
|
|
|
|
|
|
|
Ⅳ現金及び現金同等物の期末残高 |
4,840 |
3,559 |
|
△1,281 |
(ご参考)
|
ベース・キャッシュ・フロー |
2,118 |
2,500 |
|
382 |
当年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2,203億円と、前年度に実施したDX人材施策に関するキャッシュアウトおよび事業成長投資の拡大などにより前年度比で280億円の収入減となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは428億円のマイナスと、前年度比で164億円の支出減となりました。
営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは1,775億円のプラスと、前年度から115億円の収入減となりました。
成長投資実行前のフリー・キャッシュ・フローにリース料支払額を加えたベース・キャッシュ・フローは2,500億円プラスと前年度から382億円の収入増となりました。ベース・キャッシュ・フローは、事業ならびに保有資産最適化から生み出されたキャッシュ・フローで成長投資と株主還元への配分原資となるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは3,135億円のマイナスと、前年度比で1,199億円の支出増となりました。配当金の支払いで452億円、自己株式の取得で1,501億円支出しました。自己株式の取得は前年度から999億円増加しました。
当年度末の現金及び現金同等物は3,559億円です。当社グループは、緊急の資金需要に対応するため、月商の数カ月分を目安に十分な手元流動性を確保しています。また、当社は、グローバルに資本市場から資金調達するため、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(以下、ムーディーズ)、スタンダード&プアーズ(以下、S&P)及び株式会社格付投資情報センター(以下、R&I)から債券格付けを取得しています。本有価証券報告書提出日現在における格付けは、ムーディーズ:A3(長期)、S&P:A-(長期)、R&I :A+(長期)/a-1(短期)です。
当社グループは、事業や国・地域毎の特性やリスクを加味し、株主資本コストと借入コストの加重平均として資金調達コストを算定し、これに基づいて各事業における投資意思決定や回収可能性の判断を行っています。当社グループは、今後ますます需要が高まるDXビジネスに経営資源を集中し、中長期的に安定して高い収益性を獲得していくことによって、資金調達コストより高いリターンをあげることができると考えています。
⑥ 生産、受注及び販売の実績
富士通単独および富士通Japanの国内受注については、基幹システム刷新やモダナイゼーションへのデマンドが強いことに加え、お客様のDX変革に向けた価値提案が着実に商談獲得に繋がっており、前年度から3%増加しました。
ソリューション・サービスの事業別には以下の通りです。まず、エンタープライズ(産業・流通)では前年度比8%増加と年間を通して強いデマンドが続きました。特に第4四半期では、製造系や流通系のお客様の基幹システム刷新やモダナイゼーション商談を複数獲得しました。また、DX案件も増加しており好調な受注を維持しています。ファイナンス(金融・小売)でも前年度比3%増加し同じく第4四半期でネット銀行や保険のお客様向けの基幹システム更新などを含む大型商談を獲得しました。JAPANリージョン(官公庁・社会基盤他)でも第4四半期に官公庁向けの大型商談を複数受注したことにより、前年度比8%増加しました。富士通Japan(自治体・ヘルスケア・文教・民需(中堅他))では前年度比3%増加しました。
一方、ネットワークでは、前年度獲得した北米向けの大型受注の反動で18%減少です。
海外の受注状況です。Europeでは2%減少しましたが、サービスでは7%増加です。上期に大型の更新案件を獲得しました。Americasは前年度、カナダの公共向けで複数年の大型商談を獲得した反動をうけ10%の減少です。Asia Pacificでも2%の減少ですが、サービスは20%増加です。下半期に公共の大型案件を複数獲得したことで前年度を上回りました。また、M&Aによるデジタル関連のケイパビリティが増えたことも受注増に寄与しています。
⑦ 重要な会計方針及び見積り
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営陣は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用に影響を与える判断、見積り及び仮定を必要としておりますが、実際の結果と異なる場合があります。また、見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した連結会計期間及び影響を受ける将来の連結会計期間において認識されます。連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。
(1) 技術提携契約
|
相手方 |
国名 |
契約製品 |
契約内容 |
契約期間 |
|
Intel Corporation |
米国 |
半導体装置 |
特許実施権交換 |
1998年6月5日から 関係特許の有効期間中 |
|
Intel Corporation |
米国 |
半導体装置 |
特許実施権交換 |
2008年6月5日から 関係特許の有効期間中 |
|
International Business Machines Corporation |
米国 |
情報処理組織 |
特許実施権交換 |
2015年12月18日から 関係特許の有効期間中 |
|
Microsoft Corporation |
米国 |
ソフトウェア |
特許実施権交換 |
1997年9月16日から 関係特許の有効期間中 |
(注)上記の契約は、全て当社を契約会社としたものです。
(2) 合弁契約及びその他の契約
|
|
契約会社名 |
相手方 |
国名 |
契約内容 |
|
合弁契約 |
富士通株式会社 (当社) |
Lenovo Group Limited、 Lenovo International Coӧperatief U.A. |
中国、 オランダ |
2017年11月2日、グローバル市場に向けたPC及びPC関連製品の研究開発、設計、製造及び販売に関する戦略的な提携について、富士通クライアントコンピューティング株式会社を合弁会社とする合弁契約及び株式譲渡契約を締結しました。 |
|
その他の 契約 |
富士通株式会社 (当社) |
Oracle America, Inc. |
米国 |
2004年5月31日、Sun Microsystems, Inc.(現 Oracle America, Inc.)との間で、 SPARC/Solarisサーバ製品の開発、製造及び販売に関する協力関係を規定する諸契約を締結しました。 |
(3)重要な契約
当社は、2022年4月28日開催の取締役会において、株式会社PFU(以下、PFU)の発行済株式のうち80%を、株式会社リコーに譲渡することを決議し、同日、株式譲渡契約を締結いたしました。2022年9月1日に本株式譲渡を実行し、PFUは当社の連結子会社から持分法適用関連会社となりました。
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。
(1)提出会社
|
2023年3月31日現在 |
|
事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数 (人) |
||||
|
建物 及び 構築物 |
機械 及び 装置 |
工具、 器具及び 備品 |
土地 (面積千㎡) |
合計 |
||||
|
館林データセンター (群馬県館林市) |
テクノロジーソリューション |
アウトソーシング設備 |
21,255 |
7 |
9,254 |
1,913 (126) |
32,430 |
52 |
|
Fujitsu Uvance Kawasaki Tower (川崎市幸区) |
テクノロジーソリューション |
システム開発設備 |
22,381 |
92 |
1,542 |
- |
24,016 |
11,403 |
|
富士通ソリューション スクエア (東京都大田区) |
テクノロジーソリューション |
システム開発設備 |
9,565 |
5 |
1,091 |
11,971 (24) |
22,633 |
244 |
|
富士通新川崎テクノロジー スクエア (川崎市幸区) |
テクノロジーソリューション |
ネットワーク及びプラットフォームの開発・検証設備等 |
13,403 |
17 |
4,262 |
- |
17,683 |
21 |
|
明石データセンター (兵庫県明石市) |
テクノロジーソリューション |
アウトソーシング設備 |
11,203 |
7 |
3,378 |
2 (82) |
14,591 |
41 |
|
川崎工場 (川崎市中原区) |
テクノロジーソリューション |
ソフトウェア、情報システム及び通信システムに関する研究開発設備 |
8,383 |
62 |
3,463 |
1,477 (142) |
13,387 |
6,404 |
|
横浜データセンター (横浜市) |
テクノロジーソリューション |
アウトソーシング設備 |
11,088 |
26 |
1,659 |
- |
12,773 |
72 |
|
沼津工場 (静岡県沼津市) |
テクノロジーソリューション |
ソフトウェア開発設備並びにシステム構築及び評価用設備 |
4,979 |
19 |
1,598 |
3,395 (536) |
9,992 |
870 |
|
本社事務所(汐留) (東京都港区) |
テクノロジーソリューション |
本社機能 |
8,161 |
56 |
1,153 |
- |
9,371 |
10,273 |
|
小山工場 (栃木県小山市) |
テクノロジーソリューション |
光伝送システム製造設備 |
4,784 |
205 |
1,626 |
220 (160) |
6,836 |
203 |
|
厚木研究所 (神奈川県厚木市) |
テクノロジーソリューション |
ソフトウェア、情報システム、通信システム及び電子デバイス等に関する研究開発設備 |
2,655 |
187 |
176 |
- |
3,019 |
69 |
(2)国内子会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名及び事業所名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数 (人) |
||||
|
建物 及び 構築物 |
機械 及び 装置 |
工具、 器具及び 備品 |
土地 (面積千㎡) |
合計 |
||||
|
富士通フロンテック株式会社 (本社:東京都稲城市) ※1 |
テクノロジーソリューション |
金融・自動機関連機器等開発・製造設備等 |
3,156 |
440 |
7,815 |
2,495 (146) |
13,906 |
4,828 |
|
富士通テレコムネットワークス株式会社 (本社:栃木県小山市) ※1、※3 |
テクノロジーソリューション |
光伝送システム開発・製造設備等 |
424 |
1,205 |
1,355 |
- |
2,984 |
1,038 |
|
富士通アイソテック株式会社 (本社:福島県伊達市) |
テクノロジーソリューション |
PCサーバ等製造設備 |
988 |
169 |
65 |
594 (74) |
1,816 |
129 |
|
新光電気工業株式会社 (本社:長野県長野市) ※1、※2、※3 |
デバイスソリューション |
半導体パッケージ等開発・製造設備等 |
37,227 |
45,165 |
3,075 |
8,346 (456) |
93,813 |
6,159 |
|
FDK株式会社 (本社:東京都港区) ※1 |
デバイスソリューション |
電池等開発・製造設備等 |
6,167 |
5,461 |
1,049 |
2,185 (156) |
14,862 |
2,450 |
(3)在外子会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名 (所在地) |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
帳簿価額(百万円) |
従業 員数 (人) |
||||
|
建物 及び 構築物 |
機械 及び 装置 |
工具、 器具及び 備品 |
土地 (面積千㎡) |
合計 |
||||
|
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. (ドイツ ミュンヘン市) ※1 |
テクノロジーソリューション |
アウトソーシング設備等 |
17,998 |
5,904 |
5,574 |
188 (15) |
29,664 |
13,357 |
|
Fujitsu Services Holdings PLC (英国 ロンドン市) ※1 |
テクノロジーソリューション |
システム開発設備及びアウトソーシング設備等 |
19,826 |
1,853 |
4,117 |
- |
25,796 |
9,065 |
|
Fujitsu Australia Limited(オーストラリア シドニー市) ※1、※2、※3 |
テクノロジーソリューション |
アウトソーシング設備等 |
12,904 |
5,402 |
880 |
- |
19,186 |
3,596 |
|
Fujitsu Asia Pte. Ltd. (シンガポール) |
テクノロジーソリューション |
システム開発設備及びアウトソーシング設備等 |
2,517 |
5 |
1,578 |
- |
4,100 |
5,440 |
|
Fujitsu Network Communications, Inc. (米国 テキサス州) ※1、※2 |
テクノロジーソリューション |
光伝送システム製造設備等 |
532 |
529 |
2,189 |
- |
3,250 |
1,394 |
|
Fujitsu North America, Inc (米国 カリフォルニア州) ※2 |
テクノロジーソリューション |
システム開発設備及びアウトソーシング設備等 |
859 |
- |
317 |
- |
1,176 |
1,462 |
(注)1.帳簿価額の「機械及び装置」には、車両及び運搬具を含みます。
2.帳簿価額の「合計」には、建設仮勘定は含んでおりません。
3.帳簿価額には、リース資産の期末帳簿価額を含みます。
なお、上記の主要な設備のうちに含まれる主要なリース資産は以下のとおりです。
|
会社名及び事業所名(所在地) |
設備の内容 |
帳簿価額 (百万円) |
|
|
提出会社 |
Fujitsu Uvance Kawasaki Tower (川崎市幸区) |
システム開発設備 |
19,932 |
|
富士通新川崎テクノロジー スクエア (川崎市幸区) |
ネットワーク及びプラットフォームの開発・検証設備等 |
9,471 |
|
|
本社事務所(汐留) (東京都港区) |
本社機能 |
7,234 |
|
|
国内子会社 |
富士通フロンテック株式会社 (本社:東京都稲城市) |
金融・自動機関連機器等開発・製造設備 |
6,232 |
|
在外子会社 |
Fujitsu Services Holdings PLC (英国 ロンドン市) |
システム開発設備及びアウトソーシング設備等 |
18,937 |
|
Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. (ドイツ ミュンヘン市) |
アウトソーシング設備等 |
18,649 |
|
|
Fujitsu Australia Limited (オーストラリア シドニー市) |
アウトソーシング設備等 |
6,921 |
|
4.※1の会社の数値はその連結子会社を含む数値です。
5.上記のほか、※2の会社は建物の一部を賃借しております。
6.上記のほか、※3の会社は土地の一部を賃借しております。
7.小山工場、川崎工場、沼津工場、明石データセンター及び厚木研究所は土地及び建物の一部を、富士通ソリューションスクエアは建物の一部をそれぞれ当社グループ外へ賃貸しております。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
500,000,000 |
|
計 |
500,000,000 |
|
種類 |
事業年度末現在 発行数(株) (2023年3月31日) |
提出日現在 発行数(株) (2023年6月26日) |
上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 |
内容 |
|
|
|
|
東京証券取引所 プライム市場 名古屋証券取引所 プレミア市場 |
単元株式数 100株 |
|
計 |
|
|
- |
- |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
年月日 |
発行済株式総数増減数 (千株) |
発行済株式総数残高 (千株) |
資本金増減額(百万円) |
資本金残高(百万円) |
資本準備金増減額 (百万円) |
資本準備金残高(百万円) |
|
2018年10月1日 |
△1,863,016 |
207,001 |
- |
324,625 |
- |
- |
(注)2018年6月25日開催の第118回定時株主総会決議により、2018年10月1日付で当社普通株式10株につき1株の割合で株式併合を行っております。これにより発行済株式総数は1,863,016千株減少し、207,001千株となっております。
|
|
|
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び地方公共団体 |
金融機関 |
金融商品取引業者 |
その他の法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数 (単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100 |
- |
(注)1.自己株式18,661,763株は「個人その他」及び「単元未満株式の状況」に、それぞれ186,617単元及び63株を含めて記載しております。なお、自己株式18,661,763株は株主名簿記載上の株式数であり、2023年3月31日現在の実質的な所有株式数は18,661,673株です。
2.「その他法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ35単元及び22株含まれております。
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (千株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
計 |
- |
|
|
(注)1.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口)の持株数は、各行の信託業務に係るものです。
2.2022年5月19日付で、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、ブラックロック・ ジャパン株式会社及びその共同保有者8者が2022年5月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されて いるものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主 の状況には含めておりません。 なお、大量保有報告書の内容は次のとおりです。
|
氏名又は名称 |
保有株券等の数 (株) |
株券等保有割合 (%) |
|
ブラックロック・ジャパン株式会社 |
3,114,900 |
1.50 |
|
アペリオ・グループ・エルエルシー (Aperio Group, LLC) |
287,800 |
0.14 |
|
ブラックロック(ネザーランド) BV(BlackRock (Netherlands) BV) |
481,579 |
0.23 |
|
ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド (BlackRock Fund Managers Limited) |
736,622 |
0.36 |
|
ブラックロック・アセット・マネジメント・カナダ・リミテッド (BlackRock Asset Management Canada Limited) |
230,000 |
0.11 |
|
ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド (BlackRock Asset Management Ireland Limited) |
1,824,846 |
0.88 |
|
ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ (BlackRock Fund Advisors) |
3,358,300 |
1.62 |
|
ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ. (BlackRock Institutional Trust Company, N.A.) |
2,776,345 |
1.34 |
|
ブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド (BlackRock Investment Management (UK) Limited) |
444,146 |
0.21 |
|
合計 |
13,254,538 |
6.40 |
3.2020年6月4日付で、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者1者が2020年5月29日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書の内容は次のとおりです。
|
氏名又は名称 |
保有株券等の数 (株) |
株券等保有割合 (%) |
|
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 |
6,236,699 |
3.01 |
|
日興アセットマネジメント株式会社 |
4,200,400 |
2.03 |
|
合計 |
10,437,099 |
5.04 |
|
|
|
(単位:百万円) |
||
|
|
注記番号 |
前年度末 (2022年3月31日) |
|
当年度末 (2023年3月31日) |
|
資産 |
|
|
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
|
|
現金及び現金同等物 |
16 |
|
|
|
|
売上債権 |
15 |
|
|
|
|
その他の債権 |
15 |
|
|
|
|
契約資産 |
25 |
|
|
|
|
棚卸資産 |
14 |
|
|
|
|
その他の流動資産 |
|
|
|
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
|
|
非流動資産 |
|
|
|
|
|
有形固定資産 |
8,27 |
|
|
|
|
のれん |
9,27 |
|
|
|
|
無形資産 |
9,27 |
|
|
|
|
持分法で会計処理されている投資 |
11 |
|
|
|
|
その他の投資 |
12 |
|
|
|
|
退職給付に係る資産 |
21 |
|
|
|
|
繰延税金資産 |
13 |
|
|
|
|
その他の非流動資産 |
|
|
|
|
|
非流動資産合計 |
|
|
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
負債及び資本 |
|
|
|
|
|
負債 |
|
|
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
|
|
仕入債務 |
24 |
|
|
|
|
その他の債務 |
24 |
|
|
|
|
契約負債 |
25 |
|
|
|
|
社債、借入金及びリース負債 |
20,22 |
|
|
|
|
未払法人所得税 |
|
|
|
|
|
引当金 |
23 |
|
|
|
|
その他の流動負債 |
|
|
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
|
|
非流動負債 |
|
|
|
|
|
借入金及びリース負債 |
20,22 |
|
|
|
|
退職給付に係る負債 |
21 |
|
|
|
|
引当金 |
23 |
|
|
|
|
繰延税金負債 |
13 |
|
|
|
|
その他の非流動負債 |
|
|
|
|
|
非流動負債合計 |
|
|
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
|
|
資本 |
|
|
|
|
|
資本金 |
18 |
|
|
|
|
資本剰余金 |
18 |
|
|
|
|
自己株式 |
18 |
△ |
|
△ |
|
利益剰余金 |
18 |
|
|
|
|
その他の資本の構成要素 |
18 |
|
|
|
|
親会社の所有者に帰属する持分合計 |
|
|
|
|
|
非支配持分 |
10 |
|
|
|
|
資本合計 |
|
|
|
|
|
負債及び資本合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記番号 |
前年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
|
当年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
|
売上収益 |
6,25 |
|
|
|
|
売上原価 |
14 |
△ |
|
△ |
|
売上総利益 |
|
|
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
△ |
|
△ |
|
その他の収益 |
7,26,27 |
|
|
|
|
その他の費用 |
26,27 |
△ |
|
△ |
|
営業利益 |
6 |
|
|
|
|
金融収益 |
29 |
|
|
|
|
金融費用 |
29 |
△ |
|
△ |
|
持分法による投資利益 |
7,11,26 |
|
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
|
法人所得税費用 |
13 |
△ |
|
△ |
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
当期利益の帰属: |
|
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
|
合計 |
|
|
|
|
|
1株当たり当期利益 |
|
|
|
|
|
基本的1株当たり当期利益(円) |
31 |
|
|
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(円) |
31 |
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
預け金 |
|
|
|
受取手形 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
契約資産 |
|
|
|
商品及び製品 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
原材料及び貯蔵品 |
|
|
|
前渡金 |
|
|
|
関係会社短期貸付金 |
|
|
|
未収入金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物(純額) |
|
|
|
構築物(純額) |
|
|
|
機械及び装置(純額) |
|
|
|
車両運搬具(純額) |
|
|
|
工具、器具及び備品(純額) |
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土地 |
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建設仮勘定 |
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有形固定資産合計 |
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無形固定資産 |
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ソフトウエア |
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その他 |
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無形固定資産合計 |
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投資その他の資産 |
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投資有価証券 |
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関係会社株式 |
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関係会社長期貸付金 |
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破産更生債権等 |
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前払年金費用 |
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繰延税金資産 |
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その他 |
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貸倒引当金 |
△ |
△ |
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投資その他の資産合計 |
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固定資産合計 |
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資産合計 |
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(単位:百万円) |
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前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
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負債の部 |
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流動負債 |
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買掛金 |
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1年内償還予定の社債 |
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1年内返済予定の長期借入金 |
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リース債務 |
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未払金 |
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未払費用 |
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未払法人税等 |
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契約負債 |
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預り金 |
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受注損失引当金 |
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製品保証引当金 |
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関係会社事業損失引当金 |
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役員賞与引当金 |
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事業構造改善引当金 |
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株式報酬引当金 |
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環境対策引当金 |
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その他 |
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流動負債合計 |
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固定負債 |
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リース債務 |
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退職給付引当金 |
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株式報酬引当金 |
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環境対策引当金 |
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資産除去債務 |
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その他 |
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固定負債合計 |
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負債合計 |
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純資産の部 |
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株主資本 |
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資本金 |
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資本剰余金 |
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その他資本剰余金 |
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資本剰余金合計 |
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利益剰余金 |
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利益準備金 |
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その他利益剰余金 |
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繰越利益剰余金 |
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利益剰余金合計 |
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自己株式 |
△ |
△ |
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株主資本合計 |
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評価・換算差額等 |
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その他有価証券評価差額金 |
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評価・換算差額等合計 |
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純資産合計 |
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負債純資産合計 |
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(単位:百万円) |
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前事業年度 (自 2021年4月 1日 至 2022年3月31日) |
当事業年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) |
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売上高 |
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売上原価 |
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売上総利益 |
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販売費及び一般管理費 |
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営業利益 |
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営業外収益 |
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受取利息 |
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受取配当金 |
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為替差益 |
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その他の金融収益 |
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営業外収益合計 |
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営業外費用 |
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支払利息 |
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社債利息 |
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為替差損 |
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貸倒引当金繰入額 |
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関係会社事業損失引当金繰入額 |
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その他の金融費用 |
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営業外費用合計 |
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経常利益 |
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特別利益 |
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抱合せ株式消滅差益 |
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関係会社株式売却益 |
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投資有価証券売却益 |
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固定資産売却益 |
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特別利益合計 |
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特別損失 |
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事業構造改善費用 |
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固定資産廃却損 |
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減損損失 |
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特別損失合計 |
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税引前当期純利益 |
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法人税、住民税及び事業税 |
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法人税等調整額 |
△ |
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法人税等合計 |
△ |
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当期純利益 |
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