株式会社山王

SANNO Co.,Ltd
横浜市港北区綱島東五丁目8番8号
証券コード:34410
業界:金属製品
有価証券報告書の提出日:2023年10月27日

(1)連結経営指標等

回次

第61期

第62期

第63期

第64期

第65期

決算年月

2019年7月

2020年7月

2021年7月

2022年7月

2023年7月

売上高

(千円)

7,101,909

7,947,099

8,051,626

9,453,992

9,563,481

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

410,431

86,532

243,804

507,728

239,853

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

625,506

171,441

966,134

355,751

154,064

包括利益

(千円)

701,907

45,689

725,397

631,470

371,348

純資産額

(千円)

4,279,279

4,324,947

5,027,272

5,621,693

5,946,884

総資産額

(千円)

9,307,216

10,400,608

10,710,532

11,617,626

11,608,074

1株当たり純資産額

(円)

927.06

936.96

1,089.14

1,217.94

1,288.39

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

135.51

37.14

209.31

77.07

33.38

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

46.0

41.6

46.9

48.4

51.2

自己資本利益率

(%)

13.5

4.0

20.7

6.7

2.7

株価収益率

(倍)

24.3

6.6

12.2

32.4

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

209,048

339,145

573,242

145,027

1,185,881

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

667,549

682,018

144,823

372,870

2,049,712

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

475,383

910,232

262,393

146,707

196,237

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

2,628,319

2,480,288

2,971,362

2,784,036

2,203,158

従業員数

(人)

521

507

392

409

389

(外、平均臨時雇用者数)

(人)

(145)

(124)

(111)

(129)

(130)

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、また、第61期は1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.第61期は1株当たり当期純損失であるため、株価収益率は記載しておりません。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第64期連結会計年度の期首から適用しており、第64期以降の連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第61期

第62期

第63期

第64期

第65期

決算年月

2019年7月

2020年7月

2021年7月

2022年7月

2023年7月

売上高

(千円)

4,238,460

5,476,512

6,334,173

7,860,564

7,575,853

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

560,712

58,813

193,022

438,054

141,567

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

749,655

158,690

633,804

488,895

84,133

資本金

(千円)

962,200

962,200

962,200

962,200

962,200

発行済株式総数

(千株)

5,000

5,000

5,000

5,000

5,000

純資産額

(千円)

4,063,310

4,147,562

4,826,032

5,216,888

5,270,058

総資産額

(千円)

8,899,934

9,963,376

10,435,264

11,122,439

10,837,592

1株当たり純資産額

(円)

880.28

898.53

1,045.54

1,130.24

1,141.76

1株当たり配当額

(円)

5.00

8.00

10.00

10.00

(うち1株当たり中間配当額)

(円)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

162.41

34.38

137.31

105.92

18.23

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

45.7

41.6

46.2

46.9

48.6

自己資本利益率

(%)

16.8

3.9

14.1

9.7

1.6

株価収益率

(倍)

26.3

10.1

8.8

59.2

配当性向

(%)

14.5

5.8

9.4

54.9

従業員数

(人)

291

275

269

289

293

(外、平均臨時雇用者数)

(人)

(24)

(18)

(25)

(32)

(31)

株主総利回り

(%)

73.0

91.1

139.8

96.3

111.6

(比較指標:TOPIX(東証株価指数))

(%)

(89.3)

(85.3)

(108.4)

(110.7)

(132.5)

最高株価

(円)

1,470

1,299

2,155

1,940

1,458

最低株価

(円)

552

353

893

895

877

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、また、第61期は1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.第61期は1株当たり当期純損失であるため、株価収益率は記載しておりません。

3.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。

4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第64期事業年度の期首から適用しており、第64期以降の事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

2【沿革】

年月

事項

1958年8月

神奈川県川崎市中原区に弱電機部品の銀めっき加工及び販売を目的として、有限会社山王鍍金工業所を設立。

1959年3月

工場増築、電気部品の金めっきを開始、多層めっき、部分厚付けめっき等の研究を完成し、本格的に量産操業を開始する。

1967年1月

横浜市港北区に本社を移転し、表面処理加工工場である横浜工場を建設完成。

1969年4月

山王鍍金株式会社に組織変更。(資本金10,000千円)

1978年5月

本社・横浜工場に研究棟を新築、排水のリサイクリング設備完成。

1979年4月

特殊フープめっき装置開発完成。

1982年9月

福島県郡山市郡山中央工業団地に、表面処理加工工場である郡山工場を建設完成。

1985年9月

神奈川県伊勢原市伊勢原工業団地に、表面処理加工工場である鈴川工場を建設完成。

1987年11月

パラジウムフープめっきを開発、鈴川工場にて量産操業開始する。

1988年3月

神奈川県秦野市曽屋工業団地に、精密プレス加工工場である秦野工場を建設完成。

1988年4月

商号を株式会社山王に変更。

1995年7月

フィリピン共和国に土地保有を目的としてSanno Land Corporationを設立。

1995年10月

フィリピン共和国に表面処理加工会社であるSannno Philippines Manufacturing Corporation(現・連結子会社)を設立。

1997年11月

表面処理用機械製作加工及び修理を目的として広和工業有限会社を設立。

2001年8月

福島県郡山市西部第二工業団地に表面処理加工工場である東北工場完成。同月火災のため焼失。

2002年10月

広和工業有限会社を吸収合併。

2003年5月

中華人民共和国に表面処理加工会社である山王電子(無錫)有限公司を設立。

2005年4月

福島県郡山市西部第二工業団地に東北工場を再建。

2007年3月

国内生産効率向上を目的として、郡山工場を東北工場に統合。

2007年4月

福島県郡山市西部第二工業団地に、精密プレス加工工場である東北第二工場を建設完成。

2007年10月

ジャスダック証券取引所に株式を上場。

2013年4月

山王電子(無錫)有限公司において精密プレス加工の装置設置完成。

2017年1月

金属複合水素透過膜特許取得。

2017年8月

導電性微粒子及び導電性微粒子の製造方法特許取得。

2017年12月

経済産業省より地域未来牽引企業に選定される。

2020年7月

山王電子(無錫)有限公司の持分を無錫特恒科技有限公司に譲渡契約締結。

2020年8月

東北工場を東北事業部に、秦野工場を秦野プレス技術センターに名称を変更。

2020年12月

山王電子(無錫)有限公司の持分を無錫特恒科技有限公司に譲渡完了。

2021年1月

株式会社りそな銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約締結。

2021年8月

かながわ治療と仕事の両立推進企業に認定される。

2022年4月

東京証券取引所の市場再編に伴い、ジャスダック市場から東証スタンダード市場に移行する。

2023年1月

鈴川工場を鈴川技術センターに名称を変更。

3【事業の内容】

当社グループは、当社(株式会社山王)及び子会社2社(Sanno Philippines Manufacturing Corporation(以下SPMC)、Sanno Land Corporation(以下SLC))により構成されており、コネクタ・スイッチ等の電子部品の精密プレス加工及び金型製作、貴金属表面処理加工を主たる業務としております。
 なお、精密プレス加工と貴金属表面処理加工を一貫して行う能力を有することで、得意先の求める品質・価格・納期の対応を行っております。
 両工程の内容は次のとおりであります。
 
(1) 精密プレス加工工程

 日本セグメントにおいて、顧客である主にコネクタメーカー(注1)より依頼を受けて、コネクタのプレス金型の設計・製作を行い、製作した金型を使ってプレス材料(主に銅合金を伸銅した条材)をプレス加工し、フープ成型品(連続したキャリア部分(注2)をもつプレス成型品)を生産しております。

 携帯機器等の製品の小型化の要請に応え、現在プレス加工は、1,000分の1ミリメートルのレベルでの寸法管理を行っており、成型品の材料の厚さは0.05ミリメートル、ピッチ(ピン間隔)は0.25ミリメートルの製品まで金型の設計・製作及びプレス加工を行っております。一方小型化を優先しない部品として車載向け製品など、製品ピッチの大きい品物の加工も行っております。

 

(2) 表面処理加工工程

 日本・フィリピンセグメントにおいて、コネクタ、スイッチ、ICソケット等の接点部品であるプレス成型品への高速金めっき加工、パラジウムニッケル合金めっき加工、錫めっき加工等を行っております。特に、精密部分金めっき加工(ニッケルバリア(注3)、スポットめっき(注4))や、環境対応の仕様として鉛を含まない半田(錫銅合金・純錫等)めっき加工を、リールtoリール(注5)により行っております。

 なお、当社グループが精密プレス加工及び表面処理加工を行っている電子部品は、以下の用途に使用されております。

 

区 分

内 容

パソコン関係

デスクトップパソコン、ノートパソコン、プリンター等の周辺機器及び接続、配線機器

携帯電話

スマートフォン・タブレット端末・携帯電話の搭載品、バッテリー関係の周辺機器

車載

自動車の制御部分・計器類及びエアバッグ等、カーナビ装置等の機器類

デジタル家電

デジタルカメラ、デジタルテレビ、DVD等

産業用機器

工作機械、計測器、監視カメラ、産業用・工業用機器、半導体製造装置、サーバー等

ゲーム機器

パチンコ等アミューズメント機器、家庭用ゲーム機等

カード

カード用のソケット・メモリーカード等の記憶装置、ICカード等の機器

その他

基地局等の通信機、モバイル及び上記に分類されない機器・装置等

(注) 1.電子部品の設計製造、販売を行っているメーカーです。

2.帯状に連続したガイド部をキャリアと呼んでおります。これに一定間隔でプレス成型された端子が付いており、リールに巻き取って取り扱います。このガイド部を引き出すことにより、端子も繰り出され、連続で表面処理加工を行った後、再びリールに巻き取ります。

3.電子機器の小型化により、コネクタ部品も小さくなり、半田付けで組み込む際に必要部分以上に半田が吸い上がってしまうのを防止する加工仕様の名称です。

4.必要な部分にのみ、ピンポイントで金めっきを行う加工方法の名称です。

5.金属コネクタにおいて、精密プレス加工を行いリールに巻き取った長い素材を繰り出して連続で表面処理加工を行った後、再びリールに巻き取り工程が終了する一連の加工方法をリールtoリールと呼んでおります。

 

 以上述べた事項を系統図に示すと次のとおりであります。

 

 

0101010_001.png

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

又は出資金

主要な事業の内容

議決権の所有(又は被所有)割合(%)

関係内容

(連結子会社)

Sanno Philippines

Manufacturing

Corporation(注)1、2

フィリピン共和国カビテ州

18,560千米

ドル

貴金属表面加工業

99.9

当社より製造技術を供与。役員の兼務3名。

(注)1.特定子会社に該当しております。

2.連結売上高に占める売上高(連結会社間の内部売上高を除く)の割合が100分の10を超えております。

 

主な損益情報等

 

Sanno Philippines Manufacturing Corporation

(1)売上高

2,003,392千円

(2)経常利益

96,556千円

(3)当期純利益

68,725千円

(4)純資産額

2,534,157千円

(5)総資産額

2,628,464千円

 

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2023年7月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

293

(31)

フィリピン

96

(99)

合計

389

(130)

(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出

     向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平

     均人員を( )外数で記載しております。

 

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年7月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

293

(31)

39.6

12.1

5,026,832

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

3.提出会社の従業員は日本セグメントに属しております。

 

 

(3)労働組合の状況

当社では、従業員による労働組合は結成されておりません。

 

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

5.4

33.3

49.9

51.5

53.1

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)IT産業等の業界動向が当社の業績に与える影響について

当社グループの主要製品はIT産業等の動向に影響を受けやすい電子部品等の材料となるプレス加工品及び表面処理品であり、主にコネクタメーカーからの受注加工となっております。

近年多くのコネクタメーカーにおいて、コスト低減、開発のスピードアップ、社内稼働率の維持向上や収益の外部流出防止等を目的に、プレス加工及び表面処理加工を国内及び海外グループ会社の内製部門へ取り込む動きが強まっております。

この内製化の進展が、IT産業の業績動向以上に進んだ場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替変動の影響について

当社グループは、今後もマーケットの拡大が期待されるアジア地域(フィリピン)に海外子会社を有しております。海外子会社は主としてドル建てで決済しておりますが、海外での取引規模が拡大し、当社グループ内に占める子会社の売上、利益の割合が増加した場合、今後も為替相場の変動が当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

また、当社グループは日本国内においてはその取引のほとんどが日本国内のコネクタメーカーとの円建て取引となっており、直接的な為替の影響は受けないものの、国内取引先の生産拠点の海外移管等がさらに進んだ場合には国内での円建て取引が減少する事により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3)技術開発、生産設備の開発・新設について

当社グループが属する電子工業界は、世界市場の中で日進月歩絶えず進化を遂げており、製品動向や環境対応基準等を含めた情報の変化にスピーディーに対応することは、経営上重要な要素であります。

現在、営業情報等をもとに市場のニーズに応えるべく技術開発をいち早く行い、現有設備への展開や設備の新設を行っておりますが、当社グループが保有する生産設備は自社での設計・製作を基本としているため、製品動向に急激な変化(形状や材質、使用原材料等)が生じた場合、研究開発、設備の設計・製作に時間を要することから生産に支障を来す可能性があり、その結果当社グループの業務運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法的規制等について

当社グループは、表面処理の工程内で「毒物及び劇物取締法」の対象となる薬品を使用しており、また工程より排出される廃液等には「水質汚濁防止法」「大気汚染防止法」「土壌汚染防止法」等の対象となる重金属イオン等が極微量含まれており、それぞれ同法の規制を受けております。

当社グループでは、各種届出及び有資格者の下での管理を徹底するとともに、法的規制値より更に厳しい社内基準値を設けて廃液等を管理し、可能な限りのリサイクルを行い法令遵守に努めております。しかしながら、法改正等により規制が強化され、当社グループの工程内で対象となる薬品の使用が禁止又は使用制限された場合、廃液等の廃棄物の排出基準が変わり処理設備の大幅な改造の必要が生じた場合や、自然災害等による設備の崩壊により敷地内汚染が発生した場合には、その対応に多大な費用と時間を要する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)環境問題対応について

当社グループが属する電子工業界では、「鉛フリー」や「脱塩素溶剤」等の問題を抱えておりますが、環境問題に対し様々な対策が講じられております。当社グループにおきましては、表面処理加工法の改良をもって対処しておりますが、今後代替物や新技法等が開発された場合、設備移行に多大な費用と時間を要する可能性があります。

また、国内では「ノンシアン」による表面処理要請が強くなってきており、今後水質・大気等排出基準の強化が

法的に進められた場合、その対応に多大な費用と時間を要する可能性があります。

 

 

(6)土壌汚染について

土壌汚染対策法や、各自治体における生活環境の保全等に関する条例等(以下、総称して「土壌汚染関連法令」といいます。)によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、六価クロム、鉛、塩素、トリクロロエチレンその他特定有害物質による土地の土壌汚染の状況について調査し、都道府県知事に報告を行わなければならない場合があります。

また、特定有害物質による土壌の汚染により、人の健康にかかる被害が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な手段をとる必要がある場合があります。

上記の制度を前提にした場合、当社の保有する本社地区の敷地内の一部において、当社が業務上使用していない特定有害物質に関して、これまでに基準値を上回る測定結果が断続的に確認されております。現時点において、当社において何らかの対策を行う必要はないものの、将来当社が同工場用地を売却したり、同工場施設の使用を廃止する場合等に、土壌汚染関連法令に基づく調査を実施しなければならない可能性があります。

なお、当該調査において土壌汚染関連法令に定める基準値を超える汚染土壌が確認された場合は、かかる有害物質を除去するために土壌汚染関連法令に基づく汚染土壌の入れ替えや洗浄などの処理が必要となり、その対応に費用と時間を要する可能性があります。

 

(7)知的財産権等について

当社グループでは、加工プロセスに係わる技術開発が多くありますが、出願公告を行うことによりノウハウの社外流出に結びつく恐れが多分にあると考えているため、特許権・実用新案権の取得を積極的には行わない方針です。このため、他社が当社の開発した技術にかかる特許を取得した場合は、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループにおいては、他社の知的財産権等の侵害を防止するため、必要と考えられる社員への教育や関連文献の調査、弁理士等専門家への相談を行う処置を講じておりますが、かかる処置にもかかわらず、他社の知的財産権を侵害してしまった場合には、当社グループの財政状態、経営成績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

 

(8)政情不安が与える影響について

当社グループは貴金属表面処理事業において海外需要の高まりから、フィリピンに生産拠点を有しております。今後、日本メーカーの海外移管の促進等により当社グループ内での海外生産高シェアも増加していくものと考えております。しかし、アジア諸国の一部では政情不安等がもたらす影響も懸念され、また、法令や政策、規制、税制等の変更が行われた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(9)主要原材料の価格変動について

当社グループの主要事業である表面処理加工並びにプレス加工において、主要原材料としてそれぞれ「シアン化金カリウム」と「銅平板材」が使用されております。シアン化金カリウムは金を68.3%含有しており、プレス原材料は銅など、それぞれ国際的な取引市場での市況により価格が左右されます。当社グループでは顧客からの受注の中で原材料価格の上昇を販売価格に転嫁するよう努力しているものの、金並びに銅の市場価格の変動が当社グループの予想を超えた場合など単価に十分に反映できないような場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)人材の確保について

当社グループは、経営環境の急激な変化に対応してコスト構造の抜本的な見直しを行い、経費削減に努めてまいりました。しかし、顧客の内製化の推進や海外グループ会社への生産移管などが進んでおり、経営環境の変化に対応した更なる収益体質への変革を進めております。

表面処理加工及びプレス加工の作業は自動化及びマニュアル化による標準作業ができる状況にありますが、微細加工技術を追求した加工方法の、ニッケルバリア、スポットめっき等については、その加工設定などにおいて人に依存する割合が高い部分もあり、標準化体制を整えるべく推進しております。しかしその体制構築に時間を要しており、品質を支える技能者の確保、技能の伝承は不可欠な状況です。今後技能者の退職というような事態が生じた場合には、生産に支障を来し当社グループの業務運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)事故災害等による影響について

当社グループは国内において関東及び南東北に生産拠点を有し、また海外においてはフィリピンに拠点を設け、市場動向に合致した最適地生産活動と、生産拠点分散による各種事故や災害発生から被る影響を最小限に抑える対策を講じております。
 当社は、東北工場(現東北事業部:福島県郡山市・西部第二工業団地内)において、火災および汚染水河川流出事故を発生させた経緯がございます。この経験を生かし社内防火教育訓練や予防対策をはじめリスク管理体制には万全を期して対処しておりますが、今後同様の事故が発生した場合や地震等自然災害による製造設備や処理プラントの被害状況によっては、対処や復旧作業に多大な時間と費用を要する場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、新型コロナウイルスの世界的な拡散のような経済活動に大きな打撃を与える事象が発生した場合においても同様に当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス等の感染拡大は、従業員の活動が制約され、生産・販売等の企業活動に幅広く影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、社内に危機管理マニュアルを制定し、従業員自らが感染防止行動をとるとともに、従業員の感染リスクを避けつつ得意先との商談や新製品・技術に関する情報収集が可能となる働き方の検討・導入等で対応いたします。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

2【主要な設備の状況】

 当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。

(1)提出会社

2023年7月31日現在

 

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

その他

合計

本社

(横浜市港北区)

日本

本社設備他

35,533

38,563

281,500

(1,030)

112,668

468,264

60

(4)

バレル製造部

(横浜市港北区)

日本

表面処理加工設備

10,249

9,216

109,616

(2,524.35)

2,337

131,421

14

(4)

鈴川技術センター

(神奈川県伊勢原市)

日本

表面処理加工設備

166,000

(2,639)

55

166,055

5

(1)

東北事業部

(福島県郡山市)

日本

表面処理加工設備、プレス加工設備

326,119

617,411

609,362

(33,000)

771,284

2,324,177

206

(21)

秦野プレス技術センター

(神奈川県秦野市)

日本

プレス加工設備

5,771

59,930

(1,199)

86

65,788

8

(1)

 

(2)在外子会社

2023年7月31日現在

 

会社名

事業所名

(所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

その他

合計

Sanno Philippines

Manufacturing

Corporation

本社工場

(フィリピン共和国カビテ州)

フィリピン

表面処理加工設備他

24,319

116,236

[13,200]

80,835

221,392

96

(99)

(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、リース資産及び建設仮勘定であります。

2.上記「土地」中[外書]は、土地の賃借面積であり、年間賃借料は3,401千円であります。

3.上記「従業員数」は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含むほか、常用パートを含む。)であります。

4.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。

 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

17,600,000

17,600,000

①【ストックオプション制度の内容】

      該当事項はありません

 

②【ライツプランの内容】

 該当事項はありません。

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2023年7月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

3

25

20

12

8

3,498

3,566

所有株式数(単元)

3,112

1,950

8,070

251

122

36,453

49,958

4,200

所有株式数の割合

(%)

6.23

3.90

16.15

0.50

0.24

72.97

100.00

(注)自己株式384,248株は、「個人その他」に3,842単元及び「単元未満株式の状況」に48株を含めて記載しております。

 

(6)【大株主の状況】

 

 

 

2023年7月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

荒巻 芳幸

横浜市港北区

739,480

16.02

有限会社山旺商事

横浜市港北区綱島東5丁目24番13号

528,000

11.44

山王貴金属株式会社

横浜市港北区新吉田町3392番38号

209,700

4.54

株式会社りそな銀行

大阪市中央区備後町2丁目2番1号

192,000

4.16

荒巻 拓也

横浜市港北区

153,000

3.31

荒巻 喜代子

横浜市港北区

124,140

2.69

住友生命保険相互会社

東京都中央区八重洲2丁目2番1号

100,000

2.17

株式会社山王従業員持株会

横浜市港北区綱島東5丁目8番8号

76,760

1.66

荒巻 典之

群馬県太田市

73,000

1.58

JPモルガン証券株式会社

東京都千代田区丸の内2丁目7番3号

66,800

1.45

2,262,880

49.03

(注) 上記のほか、自己株式が384,248株あります。

 

①【連結貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(2022年7月31日)

当連結会計年度

(2023年7月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

2,864,048

3,387,007

受取手形

558,485

356,482

売掛金

2,265,153

1,606,525

製品

180,022

185,459

原材料及び貯蔵品

1,557,297

1,759,756

その他

631,892

285,601

貸倒引当金

250

-

流動資産合計

8,056,651

7,580,833

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物及び構築物(純額)

※2,※3,※4 270,323

※2,※3,※4 401,993

機械装置及び運搬具(純額)

※3,※4 881,734

※3,※4 781,427

土地

※2 1,226,410

※2 1,226,410

リース資産(純額)

※3 346,326

※3 267,935

建設仮勘定

78,784

546,597

その他(純額)

※3 140,888

※3 152,736

有形固定資産合計

2,944,468

3,377,099

無形固定資産

148,767

160,367

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

※1 313,390

※1 341,115

繰延税金資産

47,280

その他

107,069

148,659

投資その他の資産合計

467,739

489,774

固定資産合計

3,560,975

4,027,241

資産合計

11,617,626

11,608,074

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(2022年7月31日)

当連結会計年度

(2023年7月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形及び買掛金

258,155

292,457

短期借入金

※2,※5 2,520,000

※2,※5 2,400,000

1年内返済予定の長期借入金

※5 262,580

※5 346,148

リース債務

96,423

84,123

未払法人税等

98,304

6,574

その他

800,615

493,619

流動負債合計

4,036,077

3,622,922

固定負債

 

 

長期借入金

※5 1,318,610

※5 1,465,498

リース債務

325,978

258,987

退職給付に係る負債

194,978

192,753

繰延税金負債

1,272

2,502

その他

119,015

118,525

固定負債合計

1,959,855

2,038,267

負債合計

5,995,933

5,661,190

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

962,200

962,200

資本剰余金

870,620

870,620

利益剰余金

3,386,684

3,494,592

自己株式

125,507

125,507

株主資本合計

5,093,997

5,201,905

その他の包括利益累計額

 

 

その他有価証券評価差額金

49,314

64,509

為替換算調整勘定

475,145

681,016

退職給付に係る調整累計額

3,235

546

その他の包括利益累計額合計

527,695

744,979

純資産合計

5,621,693

5,946,884

負債純資産合計

11,617,626

11,608,074

【連結損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2021年8月1日

 至 2022年7月31日)

当連結会計年度

(自 2022年8月1日

 至 2023年7月31日)

売上高

※1 9,453,992

※1 9,563,481

売上原価

※2 7,573,045

※2 7,887,893

売上総利益

1,880,947

1,675,587

販売費及び一般管理費

※4,※5 1,379,197

※4,※5 1,469,939

営業利益

501,749

205,648

営業外収益

 

 

受取利息

4,650

17,265

受取配当金

5,059

6,433

受取賃貸料

5,295

5,113

為替差益

14,404

補助金収入

33,765

101,759

その他

15,798

9,685

営業外収益合計

78,975

140,257

営業外費用

 

 

支払利息

46,579

46,048

支払手数料

2,000

1,883

為替差損

1,924

固定資産圧縮損

44,091

その他

24,416

12,103

営業外費用合計

72,996

106,052

経常利益

507,728

239,853

特別利益

 

 

投資有価証券売却益

53,047

47

固定資産売却益

※6 3,858

※6 300

特別利益合計

56,905

347

特別損失

 

 

在外子会社における送金詐欺損失

※3 201,905

固定資産除却損

※7 1,809

特別損失合計

201,905

1,809

税金等調整前当期純利益

362,729

238,390

法人税、住民税及び事業税

93,025

37,846

法人税等調整額

86,048

46,479

法人税等合計

6,977

84,325

当期純利益

355,751

154,064

親会社株主に帰属する当期純利益

355,751

154,064

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
 当社グループは、貴金属表面処理事業の単一事業であり、国内においては当社が、海外においては東南アジアの各地域をSPMC(Sanno Philippines Manufacturing Corporation)がそれぞれ担当しております。
 したがって、当社グループは、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「フィリピン」の2つを報告セグメントとしております。

 

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2022年7月31日)

当事業年度

(2023年7月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

1,774,205

1,838,566

受取手形

558,485

356,482

売掛金

※1 2,028,362

※1 1,284,940

製品

173,300

179,852

原材料及び貯蔵品

1,036,289

1,297,581

前払費用

56,970

59,195

その他

※1 353,362

※1 195,068

貸倒引当金

250

流動資産合計

5,980,726

5,211,688

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

※2,※3 237,461

※2,※3 370,908

構築物

7,621

6,765

機械及び装置

※3 732,014

※3 655,832

車両運搬具

9,305

9,358

工具、器具及び備品

53,967

71,900

土地

※2 1,226,410

※2 1,226,410

リース資産

346,326

267,935

建設仮勘定

78,784

546,597

有形固定資産合計

2,691,892

3,155,707

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

63,449

52,103

その他

67,702

94,056

無形固定資産合計

131,152

146,159

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

209,399

237,124

関係会社株式

1,959,829

1,959,829

繰延税金資産

46,106

保険積立金

81,249

98,990

その他

22,084

28,092

投資その他の資産合計

2,318,668

2,324,037

固定資産合計

5,141,713

5,625,904

資産合計

11,122,439

10,837,592

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2022年7月31日)

当事業年度

(2023年7月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形

183,408

232,599

買掛金

71,389

28,566

短期借入金

※2,※4 2,520,000

※2,※4 2,400,000

1年内返済予定の長期借入金

※4 262,580

※4 346,148

リース債務

96,423

84,123

未払金

400,619

226,690

未払費用

243,553

158,608

未払法人税等

91,831

預り金

40,781

42,856

その他

38,853

14,701

流動負債合計

3,949,441

3,534,293

固定負債

 

 

長期借入金

※4 1,318,610

※4 1,465,498

リース債務

325,978

258,987

繰延税金負債

2,664

退職給付引当金

192,505

187,564

資産除去債務

29,789

30,183

その他

89,226

88,341

固定負債合計

1,956,110

2,033,239

負債合計

5,905,551

5,567,533

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

962,200

962,200

資本剰余金

 

 

資本準備金

870,620

870,620

資本剰余金合計

870,620

870,620

利益剰余金

 

 

利益準備金

28,178

28,178

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

3,432,082

3,470,058

利益剰余金合計

3,460,261

3,498,236

自己株式

125,507

125,507

株主資本合計

5,167,573

5,205,549

評価・換算差額等

 

 

その他有価証券評価差額金

49,314

64,509

評価・換算差額等合計

49,314

64,509

純資産合計

5,216,888

5,270,058

負債純資産合計

11,122,439

10,837,592

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 2021年8月1日

 至 2022年7月31日)

当事業年度

(自 2022年8月1日

 至 2023年7月31日)

売上高

※1 7,860,564

※1 7,575,853

売上原価

6,234,101

6,206,884

売上総利益

1,626,462

1,368,969

販売費及び一般管理費

※2 1,264,738

※2 1,317,151

営業利益

361,723

51,817

営業外収益

 

 

受取利息

※1 84

※1 424

受取配当金

5,059

6,433

技術指導料

72,000

72,000

為替差益

14,565

2,182

補助金収入

33,765

101,759

その他

17,105

11,073

営業外収益合計

142,581

193,872

営業外費用

 

 

支払利息

※1 46,579

※1 46,048

固定資産圧縮損

44,091

その他

19,670

13,982

営業外費用合計

66,250

104,122

経常利益

438,054

141,567

特別利益

 

 

投資有価証券売却益

53,047

47

固定資産売却益

300

特別利益合計

53,047

347

特別損失

 

 

固定資産除却損

423

特別損失合計

423

税引前当期純利益

490,678

141,914

法人税、住民税及び事業税

70,759

10,879

法人税等調整額

68,976

46,901

法人税等合計

1,782

57,781

当期純利益

488,895

84,133