株式会社エスケーエレクトロニクス
(注) 1 第17期、第18期、第20期及び第21期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。第19期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 従業員数は就業人員数を表示しております。
3 当社は、第18期より役員向け株式報酬制度「役員向け株式交付信託」を導入しております。株主資本において自己株式として計上されている当該信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
4 第19期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
5 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第21期の期首から適用しており、第21期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注) 1 第17期、第18期、第20期及び第21期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。第19期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 従業員数は就業人員数を表示しております。
3 当社は、第18期より役員向け株式報酬制度「役員向け株式交付信託」を導入しております。株主資本において自己株式として計上されている当該信託が保有する当社株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
4 第19期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
5 第19期の配当性向については、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
6 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第21期の期首から適用しており、第21期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
7 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。
当社は、2001年10月1日に株式会社写真化学のエレクトロニクス事業部門に属する権利義務を承継し、会社分割により設立いたしました。
この会社分割は、これまで多角的な事業展開を行ってきた株式会社写真化学が、各々の業界に対し機動的な事業運営を行い、かつ事業特性を生かした経営に特化することで、各会社の企業価値を高めることを目的としたものであります。

当社の設立以後の企業集団に係る経緯は、以下のとおりであります。
(参考)
㈱写真化学における概要について記載いたします。
当社グループは、当社のほか、連結子会社である「頂正科技股份有限公司」(本社:台湾台南科學工業園區)、「SKE KOREA CO., LTD.」(本社:韓国忠淸南道天安市)及び「愛史科電子貿易(上海)有限公司」(本社:中国上海市長寧区)の3社により構成されており、大型フォトマスクの設計・製造・販売を主な事業内容としております。当社グループの事業内容は次のとおりであります。
大型フォトマスク事業
大型フォトマスク事業は、主にスマートフォンやパソコン、薄型テレビ等に使用される液晶パネルや有機ELパネルの製造過程で必要な原版であるフォトマスクの設計・製造・販売を行っております。
なお、フォトマスクとは液晶や有機ELの制御回路及び色を表現するカラーフィルターのパターンを基板に転写するために使われる原版で、液晶パネルや有機ELパネルの量産や新製品の開発、製造ラインの新設の際に必要となるものです。
事業の系統図は、次のとおりであります。

(注) 1 新台湾ドルは、NT$と表示しております。
2 韓国ウォンは、KRWと表示しております。
3 頂正科技股份有限公司は特定子会社に該当いたします。
4 頂正科技股份有限公司については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
当社グループの事業は、主としてフォトマスクの設計・製造・販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
2022年9月30日現在
(注) 1 従業員数は、就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む)であります。
2 従業員数欄の(外書)は臨時従業員の年間の平均雇用人員であります。
3 全社(共通)として、記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
2022年9月30日現在
(注) 1 従業員数は、就業人員数(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む)であります。
2 従業員数欄の(外書)は臨時従業員の年間の平均雇用人員であります。
3 平均勤続年数については会社分割後の勤続年数であります。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。
文中における将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は「創造と調和」を経営の基本理念としております。社会、自然そして人との調和を大切にしながら、社会の求める良い製品を作り出していくことで、物質的にも精神的にも豊かな社会の実現に寄与できる企業となることを目指しております。
また、当社は、成長を続けるエレクトロニクス業界においてその事業環境の変化に適時的確に対応し、社内外の経営資源を有効に活用することにより、継続的な成長と収益を実現できる経営体質の確立を目指すとともに、今後もファインテクノロジーをベースにエレクトロニクス産業の一翼を担う社会的存在価値のある技術開発型企業として、社会に貢献してまいる所存であります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、フラットパネルディスプレー用フォトマスク市場において、いかに収益を上げるかということをコンセプトに売上の確保と収益率の向上を見極めるために「売上高営業利益率」を経営指標としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
①既存フォトマスク事業における収益力の向上
フラットパネルディスプレー業界におきましては、スマートフォンの高精細化や、フォルダブル、低消費電力などの高機能化のニーズに応えるため、有機ELパネルの開発が継続して行われる見込みであります。また、テレビやIT製品についても、有機ELパネル搭載に向けた開発が見込まれており、当社グループは、これらのパネル開発に係るフォトマスク需要を獲得してまいります。
②新規事業立ち上げによる収益基盤の拡大
フォトマスク事業に次ぐ新たな事業として、現在、RFID分野、ヘルスケア分野に挑戦し、早期事業化を目指しております。RFID分野では当事業年度に販売を開始した「エクストリームタグ」、ヘルスケア分野では「デジタルコルポスコープQ-CO」や「電気刺激装置WILMO」の拡販に努めるとともに、「電気刺激装置WILMO」については、日本、台湾に続き、中国においても薬事認証取得を目指してまいります。また、取扱製品の拡充や新たな自社製品の開発、海外展開を含めた販路の確保などに積極的に取り組むことに加え、複数分野の市場調査を行い、参入に向けて検討を進めてまいります。
③関連子会社によるグループ力の向上
台湾、中国、韓国の各子会社において、フォトマスク事業の既存顧客に対するシェア向上と新規取引先の開拓に取り組むとともに、ヘルスケア分野の製品販路拡大を推進することにより、当社グループとしての総合力の向上を目指してまいります。
④持続的成長を支える経営基盤の強化
当社グループの今後の成長を促し企業価値を向上させるために、コーポレート・ガバナンスの強化とともに、人材育成の推進、働き方の多様化、環境負荷低減などに取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 需要動向について
当社グループが製造・販売する大型フォトマスクに関する需要は、当社グループの顧客であるパネルメーカーの設備投資動向や生産・開発動向に影響を受けることから、国内外の経済情勢や市況の下降局面、又は顧客の経営方針や経営環境の変化により変動すると考えられ、その変動が大きい場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 競争環境について
当社グループが属する大型フォトマスク市場においては、主要顧客であるパネルメーカー間による技術競争、コストダウン圧力により、当社グループと競合他社との間で日常的に厳しい競争環境が発生しております。当社グループでは、競争優位を確保するため、生産性向上や納期短縮、部材調達コスト低減及び固定費削減などの経営努力を強力に推進しておりますが、今後、当社グループの想定した以上に競争環境が厳しくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 設備投資による影響について
大型フォトマスク事業の成長において設備投資の継続実施は不可欠なものであります。その際には、将来の需要を予測し、これに見合った生産能力を実現できるよう設備投資を実施しておりますが、当社グループの予測した需要の増加が得られないことによって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 海外での事業展開について
当社グループの当連結会計年度における海外売上高は225億4百万円(間接輸出含む)となっており、連結売上高総額に対する割合は、90.5%となっております。今後も韓国、台湾、中国等の海外市場の拡大が見込まれ、海外企業への売上高は増加することが予想されます。日本と韓国、米国と中国の国家間の関係において、政治的、経済的リスクがあり、関係が急速に悪化する可能性があります。また、国際税務に関する考え方の変化により、移転価格税制等に対する見解が変更される可能性もあります。このような現地での社会的あるいは経済的環境の変化が生じた場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損損失計上について
当社グループが保有する製造装置等の固定資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。その結果、減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 少数取引先への依存について
大型フォトマスク事業においては、当社グループの販売上位数社への販売依存度は高く、また、主要な仕入先は、高品質な主材料を生産するメーカー及び生産設備メーカーが限られております。当社グループとこれらの取引先とは良好な関係を保っておりますが、このような取引関係が困難になった場合、あるいは、良好な関係は維持しつつも、これら主要顧客からの受注が想定以上に減少、もしくは主要な仕入先からの購入が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新規事業や新製品開発について
当社グループでは、フォトマスク事業につづく新規事業を立ち上げて収益基盤を拡大することに取り組んでおります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには、一定の期間と投資が必要となりますが、事業環境の急激な変化により当社グループが予想した通りに新規事業が進展しなかった場合には、投資が回収できず当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 生産・開発拠点について
当社グループは、生産・開発拠点を国内(京都府・滋賀県)及び台湾(台南)と、大型フォトマスクの販売先であるパネルメーカーが集中する東アジアに集約することで、効率的な生産・開発体制を構築し、製品の品質、精度、価格競争力等を高めてまいりました。しかしながら、当該地域は地震等の災害発生リスクが高いことにより、主要な生産設備には免震装置を設置するなどの対策を講じております。また、生産設備においては、定期的なメンテナンスやリプレイス等の老朽化対策を行い継続的な生産活動の維持、向上に努めておりますが、当社グループの想定を超えた大規模地震等の災害の発生や予期せぬ重大な装置トラブル、労働災害の発生により、当社グループの生産・開発体制に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自然災害、事故等について
当社グループでは、地震、風水害、火災、落雷の他、大規模事故、爆発、紛争、テロ行為、広域疾病その他緊急対応が必要な場合に、人命、会社資産、業務の維持・継続を図り、迅速的確な対応を可能とするための事業継続計画を設定し、自然災害、事故等に備えておりますが、当社グループの想定を超えた災害の発生により、当社グループ及び取引先の事業活動に直接的又は間接的な被害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 知的財産について
当社グループは、フラットパネルディスプレー用フォトマスクメーカーの先駆者として、製品競争力強化のために技術・ノウハウ・知的財産権等を蓄積しております。これらの保全には細心の注意を払っておりますが、第三者により侵害される、あるいは当社の認識の範囲外で第三者から知的財産権を侵害したと主張された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 人材育成及び確保について
当社グループは、技術開発型企業であることから、顧客や市場のニーズに適合した製品開発が不可欠であり、持続的成長を支える経営基盤の強化を図るためにも、優秀な人材を確保する必要があります。当社グループでは、幅広い基礎知識と豊富な経験を持つ人材を多数確保しており、また継続的に教育・研修を行い、当社グループを支える次世代の中核人材育成を強化しておりますが、有能な人材の確保及び育成が想定通りに進捗しなかった場合、あるいは当社グループの人材が社外に流出した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 情報セキュリティについて
当社グループは、顧客との信頼関係、社会的信用、技術競争力の維持・強化を目的として、当社グループが保有する情報資産の保護に努めるため、情報セキュリティポリシーに基づく社内規程の整備、教育・研修の実施並びに内部監査の実施などにより、強固な情報セキュリティ管理体制を構築しておりますが、コンピューターウィルスの感染や不正アクセス、その他の不測の事態により、これらの情報が流出した場合、社会的信用の低下や多額の賠償費用等の負担が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)戦略的提携、投資及び企業買収について
当社グループでは、企業競争力の強化や収益性の向上のために、先行的な設備投資や他企業との協業、買収を実施する可能性があります。とりわけ企業買収においては、さまざまな角度から十分な検討を行いますが、買収後に事業計画通りに進捗しない場合は、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 原材料の調達について
当社グループの製品である大型フォトマスクの主要素材は、合成石英を原材料としたマスクブランクスであります。当社グループでは、複数のサプライヤーと契約を締結し、安定的な調達を心がけておりますが、急激な市場変動や取引量あるいは調達価格の変動などにより、材料調達の遅延、数量不足又は調達コストが増加した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 係争・紛争について
当社グループの事業活動にあたっては、内部統制を強化し、法令遵守、コンプライアンスの強化、各種リスクの低減に努めると共に、必要に応じて弁護士等の外部専門家の助言等を受けております。しかしながら、法令などの違反の有無にかかわらず訴訟を提起される可能性があり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(16) 為替変動の影響について
当社グループにおける海外取引は円建てを基本としておりますが、一部の販売先が外貨建取引につき、今後の外貨建取引の拡大及び大幅な為替相場変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 製造物責任について
当社グループが取り扱うすべての製品・商品について製造物責任賠償のリスクが内在しております。特に、新規事業として取り組んでおりますヘルスケア分野では、管理医療機器である「電気刺激装置WILMO」を販売しており、この製品に何らかの問題が発生した場合には、人体への影響、被害を考慮して自主回収を行うことがあり、その場合には回収に時間及び多大の費用を要し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 環境問題について
当社グループでは、環境問題への取り組みは企業価値向上につながる重要な企業活動の一つであると考え、エネルギー使用量削減や廃棄物削減、社内講演会の開催や環境関連施設の見学等、事業活動における環境負荷を低減するため、さまざまな環境保全活動を行っておりますが、恒久的に環境問題を発生させないとの保証はなく、それが生じた場合、多額の費用負担の発生及び企業イメージの悪化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 反社会的勢力との取引について
当社グループは、反社会的勢力との関係が疑われる者との取引を排除すべく、新規の取引に先立ち、反社会的勢力との関係に関する情報の有無の確認や反社会的勢力ではないことの表明及び確約書の締結をするなど、反社会的勢力とのあらゆる取引を排除すべく必要な手続きを行っています。しかしながら、当社グループの厳格なチェックにもかかわらず、反社会的勢力との取引を排除できない可能性があります。このような問題が認められた場合、対策費用の増大、監督官庁等による処分・命令、社会的な評判の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて65億62百万円増加し、394億47百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べて23億43百万円増加し、108億48百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べて42億19百万円増加し、285億99百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数も収束に向かいつつあり、経済活動にも回復の兆しが見られたものの、ロシア・ウクライナ情勢は長期化の様相を呈しており、資源価格の高騰などによりインフレ傾向が続きました。欧米各国で金融引き締めが行なわれたことで、為替が大きく変動するとともに、世界的な景気後退の懸念が高まっており、先行きは依然として不透明な状態が続いています。
フラットパネルディスプレー業界におきましては、液晶パネルの価格が昨年7月以来下落し続けたため、パネルメーカーの量産ラインで生産調整の動きがみられました。一方、主に中国において、有機ELパネル工場の新設および増設、液晶パネル工場の増設が行われました。さらに、各国の携帯電話メーカーが新機種の開発を積極的に行ったため、5G通信対応やフォルダブルなどのスマートフォン向けに、有機ELパネルの開発が活発となりました。
このような業界の動きを背景としてフォトマスク需要は、有機ELパネル用につきましては、主にスマートフォン向けに増加し、液晶パネル用につきましては、IT製品、車載パネル向けに増加しました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高につきましては、248億76百万円(前期比21.7%増)となりました。利益につきましては、営業利益38億17百万円(前期比129.3%増)、円安の進行による為替差益が発生したことにより、経常利益43億2百万円(前期比213.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益33億20百万円(前期比209.6%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ50億87百万円増加し、139億31百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、62億72百万円(前期は36億64百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益42億99百万円、減価償却費30億1百万円、売上債権の増加額14億47百万円、棚卸資産の増加額10億81百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、5億29百万円(前期は42億97百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億40百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、12億79百万円(前期は12億24百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出9億50百万円や配当金の支払額2億11百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、主としてフォトマスクの設計・製造・販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
(注) 金額は、製造原価によっております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
当該割合が100分の10未満である相手先別の販売実績につきましては、記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたって、会計上の見積りを必要とする項目については、過去の実績や当該事象の状況を勘案して、合理的と考えられる方法に基づき見積りおよび判断をしております。ただし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は、以下のとおりであります。
繰延税金資産の回収可能性について
当社グループは、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。当該見積りについて、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となった場合、翌年度以降において認識する繰延税金資産および法人税等調整額の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
a.経営成績等の状況
1)財政状態
(資産)
資産の増加は、主に有形固定資産が16億73百万円減少した一方で、現金及び預金が50億87百万円増加し、受取手形及び売掛金が17億12百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債の増加は、主に1年内返済予定の長期借入金が1億50百万円減少し、長期借入金が8億円減少した一方で、支払手形及び買掛金が9億42百万円増加し、契約負債が8億92百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の増加は、主に剰余金の配当により2億11百万円減少した一方で、為替換算調整勘定が12億53万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を33億20百万円計上したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の74.1%から1.6ポイント下降し、72.5%となりました。
2)経営成績
当連結会計年度につきましては、スマートフォン向けの有機ELパネル用フォトマスクや、IT製品、車載パネル向けの液晶用パネルの需要が増加いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は44億36百万円増加し、248億76百万円となり、営業利益は38億17百万円となりました。経常利益は、主に為替差益の影響で、43億2百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は33億20百万円となりました。また、目標とする経営指標である売上高営業利益率は前連結会計年度より7.2ポイント上昇し、15.3%となりました。
3)キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費・外注加工費の支払いのほか、設備の維持に係る修繕費、人件費等の費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金によって賄っており、必要に応じて借入れによる資金調達を実施しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は26億45百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は139億31百万円となっております。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループの事業は、主としてフォトマスクの設計・製造・販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
2022年9月30日現在
(注) 現在休止中の主要な設備はありません。
2022年9月30日現在
(注) 現在休止中の主要な設備はありません。
(注) 当社は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場しておりましたが、2022年4月4日付けの東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、同日以降の上場金融商品取引所名は、東京証券取引所スタンダード市場となっております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注) 2013年7月1日を効力発生日とする株式分割(1:100)による増加であります。
2022年9月30日現在
(注) 1 自己株式888,182株は、「個人その他」に8,881単元、「単元未満株式の状況」に82株含まれております。
2 役員向け株式報酬制度に係る信託が保有する95,900株は、「金融機関」に959単元が含まれております。
2022年9月30日現在
(注) 1 上記のほか当社所有の自己株式888,182株があります。
2 上記の株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式は、すべて信託業務に係るものであり、役員向け株式報酬制度の信託財産として保有する当社株式95,900株が含まれております。
3 2022年9月26日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が2022年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2022年9月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。