キヤノンマーケティングジャパン株式会社
Canon Marketing Japan Inc.
港区港南2丁目16番6号
証券コード:80600
業界:卸売業
有価証券報告書の提出日:2023年3月29日

(1) 連結経営指標等

 

回次

第51期

第52期

第53期

第54期

第55期

決算年月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

売上高

(百万円)

621,591

621,134

545,060

552,085

588,132

経常利益

(百万円)

30,519

33,937

35,236

41,096

50,991

親会社株主に帰属する
当期純利益

(百万円)

20,826

22,250

21,997

29,420

35,552

包括利益

(百万円)

13,842

30,965

27,530

37,640

36,710

純資産額

(百万円)

303,570

325,092

346,114

374,676

400,372

総資産額

(百万円)

498,790

503,698

506,604

526,418

543,740

1株当たり純資産額

(円)

2,336.97

2,502.39

2,664.20

2,883.74

3,081.07

1株当たり当期純利益

(円)

160.61

171.60

169.65

226.88

274.16

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

171.58

169.62

226.83

274.10

自己資本比率

(%)

60.8

64.4

68.2

71.0

73.5

自己資本利益率

(%)

6.9

7.1

6.6

8.2

9.2

株価収益率

(倍)

12.2

14.8

13.9

10.1

10.9

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

16,990

22,052

38,490

32,756

37,725

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

10,526

94,584

26,174

15,894

10,107

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

7,838

8,557

6,587

9,160

11,259

現金及び現金同等物
の期末残高

(百万円)

135,571

54,493

60,131

68,028

84,632

従業員数

(名)

17,282

17,001

16,544

16,220

15,973

[ほか、平均臨時雇用者数]

1,807

1,754

1,636

1,629

2,060

 

 

(注) 1 第51期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第51期

第52期

第53期

第54期

第55期

決算年月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

売上高

(百万円)

475,741

473,229

412,800

415,654

435,150

経常利益

(百万円)

19,615

18,987

25,723

32,385

43,262

当期純利益

(百万円)

16,959

13,287

17,641

26,068

33,769

資本金

(百万円)

73,303

73,303

73,303

73,303

73,303

発行済株式総数

(株)

151,079,972

151,079,972

131,079,972

131,079,972

131,079,972

純資産額

(百万円)

292,521

297,426

308,625

329,000

349,261

総資産額

(百万円)

495,585

489,371

488,713

503,481

512,064

1株当たり純資産額

(円)

2,255.94

2,293.78

2,380.14

2,537.11

2,693.11

1株当たり配当額

(円)

60.00

60.00

60.00

75.00

90.00

(内1株当たり中間
配当額)

(円)

(25.00)

(30.00)

(20.00)

(30.00)

(40.00)

1株当たり当期純利益

(円)

130.79

102.48

136.05

201.03

260.41

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

102.47

136.03

200.99

260.35

自己資本比率

(%)

59.0

60.8

63.2

65.3

68.2

自己資本利益率

(%)

5.9

4.5

5.8

8.2

10.0

株価収益率

(倍)

15.0

24.8

17.3

11.4

11.5

配当性向

(%)

45.9

58.5

44.1

37.3

34.6

従業員数

(名)

5,368

5,215

4,908

4,787

4,653

[ほか、平均臨時雇用者数]

7

64

63

4

157

株主総利回り

(%)

66.3

87.4

83.2

83.6

109.5

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(84.0)

(99.2)

(106.6)

(120.2)

(117.2)

最高株価

(円)

3,170

2,654

2,853

2,729

3,315

最低株価

(円)

1,779

1,895

1,783

2,193

2,190

 

 

(注) 1 第51期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所(プライム市場)におけるものであります。

 

 

2 【沿革】

1968年2月

キヤノン株式会社の事務機営業部門が母体となり、キヤノン事務機製品の国内販売を目的として、東京都中央区銀座にキヤノン事務機販売株式会社として設立。

1971年11月

キヤノンカメラ販売株式会社及びキヤノン事務機サービス株式会社を吸収合併、商号をキヤノン販売株式会社と変更。

1974年9月

本社を東京都港区三田に移転。

1978年4月

株式会社富士システム開発に出資。

1979年1月

キヤノン株式会社より光機及び医療機の国内販売部門を譲受け、光機営業本部を新設。

1980年7月

コピア販売株式会社(現商号 キヤノンシステムアンドサポート株式会社)に出資。

1981年8月

株式を東京証券取引所市場第二部に上場。

1982年12月

株式会社富士システム開発が商号をキヤノンソフトウェア株式会社と変更。

1983年6月

株式を東京証券取引所市場第一部に上場。

1985年7月

日本タイプライター株式会社に出資し業務提携を行う。

1986年7月

コピア販売株式会社が商号をキヤノンコピア販売株式会社と変更。

1989年5月

株式会社日本リニアックの株式を追加取得し、同社を子会社とする。

1990年1月

株式会社日本リニアックが商号をキヤノテック株式会社と変更。

1991年5月

日本タイプライター株式会社の株式を追加取得し、同社を関連会社から子会社とする。

1994年6月

キヤノンソフトウェア株式会社が株式を日本証券業協会に店頭登録銘柄として公開。

1999年12月

キヤノンコピア販売株式会社(現商号 キヤノンシステムアンドサポート株式会社)が株式を東京証券取引所市場第二部に上場(2000年12月に市場第一部に指定替え)。

2000年7月

キヤノンコピア販売株式会社が商号をキヤノンシステムアンドサポート株式会社と変更。

2001年5月

日本タイプライター株式会社が商号をキヤノン・エヌ・ティー・シー株式会社と変更。

2002年11月

キヤノンシステムアンドサポート株式会社とキヤノン・エヌ・ティー・シー株式会社を株式交換により、当社100%子会社とする。

2003年1月

株式会社住友金属システムソリューションズ(現商号 キヤノンITソリューションズ株式会社)の全株式を取得し、同社が商号をキヤノンシステムソリューションズ株式会社と変更。

2003年4月

本社を東京都港区港南(現在地)に移転。

2003年4月

キヤノンソフトウェア株式会社の株式を追加取得し、同社を関連会社から子会社とする。

2003年5月

キヤノン・エヌ・ティー・シー株式会社の全株式をキヤノン株式会社に譲渡。

2003年12月

キヤノンソフトウェア株式会社が株式を東京証券取引所市場第二部に上場。

2004年10月

キヤノテック株式会社を株式交換により、当社100%子会社とする。

2005年1月

キヤノテック株式会社がキヤノン株式会社の子会社であるファストネット株式会社と合併し、商号をキヤノンネットワークコミュニケーションズ株式会社と変更。

2006年4月

商号をキヤノンマーケティングジャパン株式会社と変更。

2007年6月

株式会社アルゴ21の株式を公開買付けにより取得し、同社を子会社とする。

2008年4月

キヤノンシステムソリューションズ株式会社が株式会社アルゴ21と合併し、商号をキヤノンITソリューションズ株式会社と変更。

2009年1月

キヤノンITソリューションズ株式会社がキヤノンネットワークコミュニケーションズ株式会社と合併。

2010年4月

キヤノンITソリューションズ株式会社が株式移転により中間持株会社キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社を設立。

2010年5月

キヤノンソフトウェア株式会社を株式交換により、当社100%子会社とする。

2010年7月

キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社がキヤノンソフトウェア株式会社及びエディフィストラーニング株式会社を株式交換により100%子会社とする。

2011年6月

株式会社エルクコーポレーション(現商号 キヤノンライフケアソリューションズ株式会社)の株式を公開買付けにより取得し、同社を子会社とする。

 

 

2011年12月

昭和情報機器株式会社(現商号 キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社)の株式を公開買付けにより取得し、同社を子会社とする。

2012年11月

医療機器営業部門及び、キヤノンシステムアンドサポート株式会社の医療機器保守サービス部門を株式会社エルクコーポレーションに統合し、株式会社エルクコーポレーションが商号をキヤノンライフケアソリューションズ株式会社と変更。

2014年4月

昭和情報機器株式会社が、当社子会社の日本オセ株式会社及びキヤノンプリントスクエア株式会社と合併し、商号をキヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社と変更。

2015年4月

キヤノンソフトウェア株式会社のエンベデット事業を除くすべての事業をキヤノンITソリューションズ株式会社に吸収分割。

2016年1月

GB営業本部に関する事業をキヤノンシステムアンドサポート株式会社に吸収分割。

2016年4月

キヤノンITソリューションズ株式会社がキヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社と合併。

2016年8月

キヤノンITソリューションズ株式会社及びキヤノンシステムアンドサポート株式会社の文教事業部に属する事業を当社に吸収分割。

2017年7月

キヤノンITソリューションズ株式会社がキヤノンソフトウェア株式会社と合併。

2018年4月

キヤノンビジネスサポート株式会社のファシリティマネジメントサービス部に属する事業を当社に吸収分割。

2020年1月

キヤノンライフケアソリューションズ株式会社の全株式をキヤノンメディカルシステムズ株式会社に譲渡。

2020年7月

当社の文教営業本部の事業をキヤノンITソリューションズ株式会社に吸収分割。

2020年7月

当社の医療ソリューション開発部の事業をキヤノンITSメディカル株式会社に吸収分割。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、キヤノンマーケティングジャパン(株)とその連結子会社15社によって構成されており、グローバルに展開するキヤノングループの一員として、日本市場におけるキヤノン製品の販売、サービス、マーケティングに加え、独自事業としてITソリューションや産業機器、ヘルスケア等のビジネスを行っております。
 当社グループの各事業内容と各関係会社の当該事業に係る位置付けは、以下のとおりであります。

 

(コンスーマ)

主に個人のお客さま向けのデジタルカメラやインクジェットプリンター等を販売しております。

 

(エンタープライズ)

主に大手、準大手・中堅企業向けに、キヤノンの入出力機器の販売及び業種ごとの経営課題解決に寄与するソリューションを提供しております。

 

(エリア)

主に全国の中小企業向けに、キヤノンの入出力機器の販売及び顧客の経営課題解決に寄与するソリューションを提供しております。

 

(プロフェッショナル)

各専門領域の顧客向けに、ソリューションを提供しております。

 

<プロダクションプリンティング>

主に印刷業向けに、高速連帳プリンター及び高速カット紙プリンター等を提供しております。

 

<産業機器>

主に半導体メーカー及びその他電子デバイスメーカー向けに、半導体製造関連装置、検査計測装置等を提供しております。

 

<ヘルスケア>

主に医療ヘルスケア分野向けに、ITソリューションの提供、システム開発、ネットワーク構築、ハードウエアを提供しております。

 

 

事業系統図は次のとおりであります。


 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

(注)1

議決権の
所有又は
被所有
割合(%)

 関係内容

(親会社)

 

 

 

 

 

キヤノン㈱

(注)3

東京都
大田区

174,761

コンスーマ、エンタープライズ、エリア、プロフェッショナル、その他

被所有

58.5

 

当社商品の製造

(連結子会社)

 

 

 

 

 

キヤノンIT
ソリューションズ㈱

(注)4

東京都
港区

3,617

エンタープライズ

100.0

ソフトウェア開発の業務委託及びシステム運用委託

 
役員の兼任 2名

キヤノンシステム
アンドサポート㈱

(注)2、5

東京都
港区

4,561

エリア

100.0

 

当社商品の販売及びサービスの業務委託

 
役員の兼任 2名

キヤノンプロダクション
プリンティングシステムズ㈱

東京都
港区

2,744

プロフェッショナル

100.0

当社商品の販売

 
役員の兼任 1名

その他12社

 

 

(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。

2 特定子会社に該当しております。

3 有価証券報告書提出会社であります。

4 キヤノンITソリューションズ(株)については、売上高(連結会社相互間の内部売上を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

(1) 売上高

109,548

百万円

 

(2) 経常利益

11,692

百万円

 

(3) 当期純利益

8,249

百万円

 

(4) 純資産額

57,061

百万円

 

(5) 総資産額

81,155

百万円

 

5 キヤノンシステムアンドサポート(株)については、売上高(連結会社相互間の内部売上を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

(1) 売上高

98,304

百万円

 

(2) 経常利益

5,197

百万円

 

(3) 当期純利益

3,455

百万円

 

(4) 純資産額

28,160

百万円

 

(5) 総資産額

49,933

百万円

 

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

(2022年12月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

コンスーマ

570

(   ―)

エンタープライズ

5,218

(1,796)

エリア

5,643

(   ―)

プロフェッショナル

736

(   44)

報告セグメント計

12,167

(1,840)

その他

1,790

219)

全社(共通)

2,016

(    1)

合計

15,973

(2,060)

 

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2 全社(共通)として記載されている従業員数は、マーケティング統括部門、本社管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

(2022年12月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

4,653

48.8

25.3

8,574,558

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

コンスーマ

570

エンタープライズ

919

エリア

942

プロフェッショナル

166

報告セグメント計

2,597

その他

40

全社(共通)

2,016

合計

4,653

 

 

(注) 1 従業員数は就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 全社(共通)として記載されている従業員数は、マーケティング統括部門、本社管理部門に所属しているものであります。

 

(3) 労働組合の状況

提出会社にはキヤノン労働組合が組織されており、労使関係は安定しており特に記載すべき事項はありません。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指して、「2021-2025 長期経営構想」及び「2022- 2025 中期経営計画」を策定いたしました。長期経営構想については、当社グループの企業理念である「共生」の考え方に基づき、事業活動を通じ社会課題を解決することが、社会と当社グループ双方の持続的な発展、いわゆるサステナビリティ経営そのものであるとした上で、策定しております。

中期経営計画については、長期経営構想における基本戦略に基づき、2025年ビジョン及び経営指標の実現に向けた実行計画として推進いたします。

(2025年ビジョン)

 社会・お客さまの課題をICTと人の力で解決するプロフェッショナルな企業グループ

(基本戦略)

 1.事業を通じた社会課題解決による、持続的な企業価値の向上

 2.高収益企業グループの実現

  ・ITソリューション事業を成長の中核とした事業変革

  ・顧客基盤を活かした顧客層別営業体制の強化

  ・キヤノン製品事業の付加価値向上と更なる高収益化

 3.経営資本強化による、好循環の創出

  ・人材の高度化・エンゲージメント向上による事業成長の加速

  ・戦略的事業投資による事業成長の加速

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

わが国の経済は回復傾向になることが見込まれるものの、新型コロナウイルスの変異株をはじめ感染症による内外経済への影響や、半導体不足やサプライチェーンの混乱による供給制約、ウクライナ情勢等による原材料やエネルギー価格の動向等により、先行き不透明な状況が続くものと見込まれます。

このような経済環境のもと当社グループは、キヤノン製品事業については、更なる収益性の強化を図っていくことが課題と捉えております。一方で、市場の拡大が見込まれるIT ソリューション事業については、収益性の向上を伴った売上の拡大を図っていくことが課題と捉えております。

また、当社グループは、2021年4月に発表しました2021-2025 長期経営構想で掲げたビジョン「社会・お客さまの課題をICTと人の力で解決するプロフェッショナルな企業グループ」の実現に向けて、2022-2025 中期経営計画を策定しました。2022-2025 中期経営計画で定めた、以下4つの基本方針の実行を通じて、業容の拡大と業績の向上に努めてまいります。

【2022-2025 中期経営計画 基本方針】

① 利益を伴ったITソリューション事業拡大

顧客層別のITソリューション戦略の実行を加速させるとともに、お客さまに継続してサービス提供を行う、サービス型事業モデルによるストックビジネスの拡大を図ります。

② 既存事業の更なる収益性強化

キヤノン製品事業の更なる高収益化を図るとともに、顧客層に応じた販売戦略を展開します。

③ 専門領域の強化・新たな事業の創出

産業機器事業の更なる成長を実現させるとともに、新たな事業の創出を図ります。

④ 持続的成長に向けたグループ経営

人材の高度化に向けた投資を積極的に行い、それをお客さまへの提供価値向上に繋げる「エンゲージメント向上ループ」の確立を図るとともに、当社グループの持続的な成長に向けた事業投資を加速させます。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年3月29日)現在において、当社グループが判断しております。

 

(1) 市場の競合及び変動による影響

オフィスMFPでは本体は、オフィスの統廃合や入替サイクルの長期化による出荷台数の減少が継続する可能性があります。保守サービスは、ペーパーレス化やテレワークの定着によるオフィスにおけるプリントボリュームの減少が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。レーザープリンターのトナーカートリッジは、第三者により代替品が販売されており、その販売量が拡大した場合、キヤノン純正品の収益の圧迫要因となります。

レンズ交換式デジタルカメラは、一眼レフカメラからミラーレスカメラへ市場が移行する一方で、レンズ交換式デジタルカメラ全体の市場縮小が続く可能性があります。また、インクジェットプリンターは、カラープリントの減少等によるプリントボリュームの低下に伴い、インクジェットプリンター本体及びインクカートリッジの売上減少が加速する可能性があります。

産業機器においては、半導体製造装置や検査計測装置が半導体やデバイスメーカーの設備投資の状況に受注面で大きな影響を受けます。これらのメーカーの設備投資が低下した場合、業績が低迷する可能性があります。

医療では、医薬品医療機器等法(薬機法)や医療情報保護に関する各種ガイドラインにより、法令順守体制の整備と品質管理の徹底、及び情報セキュリティ対策等が要求されております。当社グループは法規制等に対し万全の体制を整えておりますが、想定外のリスクが発生し、要求事項を正常に運用できなかった場合、医療機関や医療機関向け販売業者との取引が減少する可能性があります。

また、親会社のキヤノン(株)をはじめ、多数の取引先からの商品及びサービスの提供を受けているため、自然災害や重大事故の影響等、取引先の何らかの事情により十分な供給を受けられない等のリスクが発生する可能性があります。その場合には、販売活動の円滑な推進ができず、業績に影響を与える懸念もあります。

 

(2) システム開発

当社は、様々なソリューションをお客さまに提供するため、幅広い分野でのシステム受託開発を行っております。案件を進めるにあたっては、社内での審議体制の構築、プロジェクト管理、綿密な作業工数管理を行い、不採算案件が発生しないように、リスクの低減に努めております。

しかしながら、顧客との仕様・進捗に関する認識の不一致等により、多大な追加工数が発生した場合にコストが増大する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) データセンター事業

当社グループでは、西東京データセンターを設立し、データセンターサービスやクラウドサービス、システム運用サービス等のストック型ITサービス事業を行っております。データセンターについては、建物や設備、セキュリティ、運営品質等の各要素において、高度な水準が求められるため、安定した地盤に建設し、高性能なファシリティと厳重なセキュリティを備えております。また、長年のデータセンター運営で蓄積した知見・ノウハウをもとに、2017年に「M&O認証※」を取得しており、第三者機関が証明するグローバル基準の運営品質を備えております。

しかしながら、地震、大規模な水害、火災等の災害や感染症、運用ミス、サイバー攻撃などが発生した場合、施設・システムの運用の停止や重要な顧客情報の漏洩により、取引先等の関係者に損害等を発生させる場合があり、また、その信用の低下等から当社グループの事業運営や、業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

※米国の民間団体「Uptime Institute」が定めているデータセンターの運営品質に関するグローバル基準

 

(4) 情報管理

当社グループは、さまざまなグループ経営に関する重要情報を有しているほか、お客さまに対するソリューションの提供等を通して、法人・個人に関する機密情報を多数保有しております。これらの情報管理については、「情報セキュリティ基本方針」・「情報セキュリティ基本規程」を策定しており、社員に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、システム上のセキュリティ対策の実施と対策状況の確認を行う等、情報セキュリティに関するマネジメント体制を整え、運用しております。業務委託先についても選定基準や安全管理措置の確認方法等を定めたルールや管理体制を整備し、適切な管理・監督を行っております。

また、サイバーセキュリティ専門組織Canon MJ-CSIRT※によるサイバー攻撃の予防・検知・発生時対策の実施体制を整備しております。

しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃等により重要な情報が外部に漏洩した場合には、取引先等の関係者に損害等を発生させる場合があり、また、その信用の低下等から当社グループの事業運営や、業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

※CSIRT:Computer Security Incident Response Team

 

(5) 自然災害等

当社グループが事業活動を展開する地域において、地震や台風等の自然災害及び重大な感染症の流行等が発生した場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。当社は設備や情報システムに対してのバックアップ体制を整えておりますが、これによって災害等による被害を十分に回避できる保証はなく、発生時には当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症については変異株による感染が拡大していましたが、各地でワクチン接種が進み、経済活動の再開や回復が続いております。しかしながら、新型コロナウイルスの感染が再拡大・長期化し、世界経済・当社グループの事業活動が停滞する状況や取引先の事業活動や投資意欲の減退等が発生する場合、また政府の要請により当社グループの事業活動が制限される事態においては、当社グループのビジネス、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループ関連市場において、リモートワークの進展により、オフィス機器のプリントボリュームが当社グループの想定ほど回復しない状況等が発生する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

さらに、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、依然として、サプライチェーンや生産活動に混乱をきたしており、キヤノン(株)をはじめとする取引先への影響によっては、商品及びサービスの提供を十分に受けられない可能性があります。

 

(6) 貸倒れリスク

当社グループでは、商品及びサービスの提供後に代金を回収する取引が多いことから、予測できない貸倒損失が発生する可能性があります。このため、外部信用調査機関の信用情報等を活用して徹底した与信管理を行うとともに、ファクタリング等の活用によりリスクヘッジを行っております。また、債権の回収状況等により個別に貸倒引当金を設定し将来の貸倒れリスクに備えております。しかしながら、予期せぬ事態により多額の回収不能額が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(7) 親会社との関係

当社は、キヤノン(株)の子会社(2022年12月31日現在の同社の議決権保有比率58.5%)であり、キヤノン(株)がキヤノンブランドを付して製造するすべての製品(半導体露光装置・液晶基板露光装置・医療機器を除く)を日本国内において独占的に販売する権利を有しております。当連結会計年度における同社からの仕入高は当社全体の仕入高において依然として高い水準となっております。

これらの事情から、キヤノン(株)の経営方針、事業展開等に大幅な転換があった場合には、当社グループの事業活動や業績、財務状況に大きな影響が及ぶ可能性があります。また、関連業界におけるキヤノン製品の優位性が、何らかの理由により維持できなくなった場合には、当社グループの業績等に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1.経営成績等の状況の概要
(1) 業績

当期におけるわが国の経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進む中で、緩やかな持ち直しの動きが続きました。個人消費は、旅行や外食等のサービス消費で緩やかな持ち直しが見られました。企業の設備投資は、海外経済の緩やかな回復や国内の経済・社会活動の正常化が進み、持ち直しの動きが見られました。特にIT投資については、製造業や金融業で投資意欲が高い状態にあり、好調に推移しました。一方で、半導体不足やサプライチェーンの混乱による供給制約、ウクライナ情勢等による原材料価格の上昇、為替の変動等により、一部の企業で弱さが見られました。

 

このような経済環境のもと、当社グループはキヤノン製品の供給制約解消による売上拡大、企業の積極的なIT投資を背景としたSIサービスやセキュリティ関連の製品・サービスの売上拡大、国内の半導体メーカーの活発な投資を背景とした半導体製造関連装置等の売上拡大により、売上高は5,881億32百万円(前期比6.5%増)となりました。

利益については、売上増加に伴う売上総利益の増加により、営業利益は499億47百万円(前期比25.8%増)、経常利益は509億91百万円(前期比24.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は355億52百万円(前期比20.8%増)となりました。

 

各報告セグメントの業績は以下のとおりです。増減に関する記載は、前期との比較に基づいています。

 

コンスーマ

レンズ交換式デジタルカメラについては、2021年末に発売した「EOS R3」や6月に発売した「EOS R7」、7月に発売した「EOS R10」、12月に発売した「EOS R6 Mark II」等のEOS Rシステム搭載のミラーレスカメラ等が増加したことや、EOS Rシリーズのユーザーの増加によりRFマウントの交換レンズの販売が拡大し、売上は大幅に増加しました。

 

インクジェットプリンターについては、高単価製品が好調に推移したこと等により、売上は増加しました。インクカートリッジについては、カラープリントボリュームの減少等による市場の縮小に伴い、売上は減少しました。

 

ITプロダクトについては、PCの周辺機器等が供給不足の影響を受けましたが、ゲーミングPC等が好調に推移し、売上は微増となりました。

 

これらの結果、当セグメントの売上高は1,366億12百万円(前期比5.5%増)となりました。セグメント利益については、売上増加に伴う売上総利益の増加により、139億40百万円(前期比2.7%増)となりました。

 

エンタープライズ

主要ビジネス機器については、第2四半期まで製品の供給不足の影響を大きく受けたものの、第3四半期に供給が回復したことにより、オフィスMFP、レーザープリンターの売上は大幅に増加しました。オフィスMFPの保守サービス、レーザープリンターカートリッジについては、大手企業を中心にテレワークが継続し、オフィスにおけるプリントボリュームが減少したことにより、売上は減少しました。

 

ITソリューションについては、製造業向けや金融業向けのSI案件の売上が増加していることに加え、セキュリティやデータセンター2号棟の売上が順調に推移したこと等により、売上は大幅に増加しました。

 

これらの結果、当セグメントの売上高は2,027億30百万円(前期比6.4%増)となりました。セグメント利益については、売上増加に伴う売上総利益の増加に加え、販管費の削減に努めたことにより、170億72百万円(前期比23.2%増)となりました。

 

エリア

主要ビジネス機器については、第2四半期まで製品の供給不足の影響を大きく受けたものの、第3四半期に供給が回復したことにより、オフィスMFP、レーザープリンターの売上は増加しました。オフィスMFPの保守サービスについては、大都市圏を中心にテレワークが継続したこと等により、オフィスにおけるプリントボリュームが減少し、売上は減少しました。一方、レーザープリンターカートリッジについては、価格改定を見据えた駆け込み需要等により、売上は増加しました。

 

ITソリューションについては、標的型攻撃やフィッシングなど情報セキュリティに対する脅威が高まっていることを背景に、IT支援クラウドサービス「HOME」やウイルス対策ソフト「ESET」等のセキュリティの売上が増加しました。また、お客さまのIT機器等の保守サービスや運用サービスについては、獲得に引き続き注力し、受注件数を伸ばしたこと等により売上が増加し、ITソリューション全体の売上は増加しました。

 

これらの結果、当セグメントの売上高は2,265億60百万円(前期比2.6%増)となりました。セグメント利益については、売上増加に伴う売上総利益の増加に加え、販管費の削減に努めたことにより、155億63百万円(前期比29.2%増)となりました。

 

プロフェッショナル

(プロダクションプリンティング)

プロダクションプリンティング事業では、主に印刷業向けに、高速連帳プリンター及び高速カット紙プリンター等を提供しています。また、小売業向けにPOP制作関連のビジネスも提供しています。当期は、印刷業のお客さま向けに連帳プリンターが堅調に推移したこと等により、売上は微増となりました。

 

(産業機器)

産業機器事業では、主に半導体メーカー向けに製造関連装置、検査計測装置等を提供しています。当期は、国内の半導体メーカーの投資が引き続き活発であることを背景に、半導体製造関連装置や保守サービスが好調に推移し、売上は大幅に増加しました。

 

(ヘルスケア)

ヘルスケア事業では、主に病院・診療所・調剤薬局・健診施設向けに、電子カルテなど医療情報システム等を提供しています。当期は、病院向けの電子カルテ及び医療IT基盤の構築等にかかる複数の大型案件に加え、診療所や調剤薬局向けにオンライン資格確認の導入案件があったこと等により、売上は大幅に増加しました。

 

これらの結果、当セグメントの売上高は416億70百万円(前期比32.1%増)となりました。セグメント利益については、売上増加に伴う売上総利益の増加に加え、販管費の削減に努めたことにより、52億40百万円(前期比110.6%増)となりました。

 

(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものであります。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は、377億25百万円(前連結会計年度は327億56百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、101億7百万円(前連結会計年度は158億94百万円の減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、112億59百万円(前連結会計年度は91億60百万円の減少)となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ166億3百万円増加して、846億32百万円となりました。

 

 

2.生産、受注及び販売の状況

当社グループの事業形態は主に国内外から仕入を行い、国内での販売を主要業務としているため、生産実績及び受注実績に代えて仕入実績を記載しております。

(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

コンスーマ(百万円)

101,355

107.1

エンタープライズ(百万円)

83,369

113.6

エリア(百万円)

116,049

105.5

プロフェッショナル(百万円)

20,893

104.1

報告セグメント計(百万円)

321,668

107.9

その他(百万円)

合計(百万円)

321,668

107.9

 

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

コンスーマ(百万円)

136,574

105.5

エンタープライズ(百万円)

191,507

106.4

エリア(百万円)

215,019

102.8

プロフェッショナル(百万円)

40,377

134.3

報告セグメント計(百万円)

583,479

106.3

その他(百万円)

4,652

138.8

合計(百万円)

588,132

106.5

 

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.総販売実績に対して10%以上に該当する販売先はありません。

 

3.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年3月29日)現在において、当社グループが判断しております。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択と適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となりますが、その判断及び見積りに関しては連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当社グループにおける実質的資金である現金及び預金、有価証券、短期貸付金の合計額の増加166億12百万円、商品及び製品の増加33億18百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度は受取手形及び売掛金)の増加30億64百万円等により、前連結会計年度末より236億25百万円増加し、4,197億8百万円となりました。

なお、売掛債権の保有日数は、前連結会計年度末と比べて3日短くなり、68日となっております。

また、在庫回転日数は、前連結会計年度末と比べて1日長くなり、24日となっております。

 

(固定資産)

保有上場株式の時価評価等による投資有価証券の減少40億41百万円、繰延税金資産の減少20億70百万円等により、前連結会計年度末より63億4百万円減少し、1,240億32百万円となりました。

なお、有形固定資産は、新規取得による増加81億63百万円、減価償却による減少78億31百万円等により、前連結会計年度末より1億22百万円増加し、852億76百万円となりました。

また、無形固定資産は、新規取得による増加9億1百万円、減価償却による減少17億60百万円等により、前連結会計年度末より5億35百万円減少し、59億95百万円となりました。

 

(流動負債)

支払手形及び買掛金の増加10億53百万円等により、前連結会計年度末より9億53百万円増加し、1,080億62百万円となりました。

 

(固定負債)

退職給付に係る負債の減少87億71百万円等により、前連結会計年度末より93億26百万円減少し、353億5百万円となりました。

 

(純資産)

親会社株主に帰属する当期純利益による増加355億52百万円、配当金の支払110億22百万円、退職給付に係る調整累計額の増加36億円、その他有価証券評価差額金の減少26億70百万円等により、前連結会計年度末より256億95百万円増加し、4,003億72百万円となりました。

 

これらの結果、総資産は前連結会計年度末より173億21百万円増加し、5,437億40百万円となりました。

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

売上高は、キヤノン製品の供給制約解消による売上拡大、企業の積極的なIT投資を背景としたSIサービスやセキュリティ関連の製品・サービスの売上拡大、国内の半導体メーカーの活発な投資を背景とした半導体製造関連装置等の売上拡大により、前連結会計年度と比べて6.5%増加し、5,881億32百万円となりました。

詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。

 

(売上原価)

売上原価は、開発部門及びサービス部門の人件費が含まれます。前連結会計年度と比べて7.5%増加し、3,888億42百万円となりました。

 

(売上総利益)

売上総利益は、前連結会計年度と比べて4.7%増加し、1,992億89百万円となりました。

また、売上総利益率は、前連結会計年度と比べて0.6ポイント減少し、33.9%となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は、グループとして経費削減に努めたこと等により、前連結会計年度と比べて0.8%減少し、1,493億41百万円となりました。

 

(営業利益)

営業利益は、徹底した販管費の削減を継続して行うと共に、主にキヤノン製品の供給制約解消による売上拡大に伴う売上総利益の増加等により、前連結会計年度と比べて25.8%増加し、499億47百万円となりました。

また、営業利益率は、前連結会計年度と比べて1.3ポイント上昇し、8.5%となりました。

詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。

 

(営業外損益)

営業外損益は、前連結会計年度の13億96百万円の利益から、10億44百万円の利益となりました。

 

(経常利益)

経常利益は、前連結会計年度と比べて24.1%増加し、509億91百万円となりました。

 

(特別損益)

特別損益は、前連結会計年度の19億98百万円の利益から、5億31百万円の利益となりました。主に、投資有価証券売却益を7億29百万円、固定資産除売却損を1億24百万円計上したことによるものであります。

 

(税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べて19.6%増加し、515億23百万円となりました。また、売上高に対する比率は、前連結会計年度と比べて1.0ポイント上昇し、8.8%となりました。

 

(法人税等)

法人税等は、前連結会計年度の135億98百万円から、当連結会計年度は158億96百万円となりました。なお、実効税率は、30.9%でした。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べて20.8%増加し、355億52百万円となりました。

また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度より47円28銭増加し、274円16銭となりました。株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度と比べて1.0ポイント上昇し、9.2%となりました。

 

なお、セグメント別業績の分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ166億3百万円増加して、846億32百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は377億25百万円(前連結会計年度は327億56百万円の増加)となりました。税金等調整前当期純利益515億23百万円、仕入債務の増加9億85百万円等による資金の増加と、棚卸資産の増加32億80百万円、売上債権の増加28億94百万円、法人税等の支払138億20百万円等による資金の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は101億7百万円(前連結会計年度は158億94百万円の減少)となりました。有形固定資産の取得による支出88億89百万円、無形固定資産の取得による支出8億94百万円等による資金の減少と、投資有価証券の売却による収入13億30百万円等によるものであります。

 

これらの結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計した、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローの資金の増加は、276億18百万円(前連結会計年度は168億62百万円の増加)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は112億59百万円(前連結会計年度は91億60百万円の減少)となりました。配当金の支払110億20百万円等によるものであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フローによっております。また、当社と連結子会社間におけるグループファイナンスの実施により、グループ内資金の有効活用を図っております。

運転資金、設備資金等、通常の資金需要につきましては、原則として営業活動によるキャッシュ・フローによる自己資金で充当することとしております。

 

 

(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、「中期経営計画(2022年~2025年)」を策定し、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として下記の項目を掲げております。

指標

2021年度

(実績)

2022年度

(計画)

2022年度

(実績)

前年比

計画達成率

売上高

(百万円)

552,085

580,000

588,132

106.5%

101.4%

営業利益

(百万円)

39,699

40,500

49,947

125.8%

123.3%

営業利益率

(%)

7.2

7.0

8.5

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

29,420

29,500

35,552

120.8%

120.5%

自己資本利益率(ROE)

(%)

8.2

7.7

9.2

 

 

当連結会計年度の計画に対しては、キヤノン製品の供給制約解消による売上拡大や、企業の積極的な投資を背景としたSIサービス、セキュリティ関連の製品・サービス、半導体製造関連装置などの売上拡大により、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益において当初の目標を達成いたしました。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(提出会社)

販売権基本契約

当社はキヤノン(株)(その関係会社を含む)が製造し、キヤノン(株)がキヤノンブランドを付して販売するすべての製品(半導体露光装置・液晶基板露光装置・医療機器を除く)を日本国内において独占的に販売する契約をキヤノン(株)との間で締結しております。

 

2 【主要な設備の状況】

当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は次のとおりであります。

(1) 提出会社

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業員数
(名)

建物
及び構築物

工具、器具
及び備品

土地
(面積㎡)

その他

合計

本社
(東京都港区)

コンスーマ、エンタープライズ、エリア

営業設備

9,632

273

17,318

(5,119)

4,879

32,104

2,774

港南事業所
(東京都港区)

エンタープライズ、エリア、プロフェッショナル

営業設備

1,247

92

5,916

(1,837)

7,256

199

データセンター
(東京都西東京市)

エンタープライズ

営業設備

138

4,013

(16,533)

4,151

熊本営業所
(熊本市中央区)

エリア、プロフェッショナル

営業設備

331

0

341

(1,222)

673

5

秋田オフィス
(秋田県秋田市)

コンスーマ

営業設備

316

0

309

(14,692)

626

大阪支店
(大阪市北区)

コンスーマ、エンタープライズ、エリア

営業設備

185

51

(―)

236

419

幕張事業所
(千葉市美浜区)

コンスーマ、エリア

営業設備

104

100

(―)

205

326

青森営業所
(青森県青森市)

エリア

営業設備

122

0

(―)

122

 

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、主にレンタル資産、リース資産であります。

 

(2) 国内子会社

会社名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

従業員数
(名)

建物
及び構築物

工具、器具
及び備品

土地
(面積㎡)

その他

合計

キヤノンIT
ソリューションズ㈱
(東京都港区ほか)

エンタープライズ

営業設備

35,875

1,223

(―)

870

37,969

3,778

キヤノンシステム

アンドサポート㈱
(東京都港区ほか)

エリア

営業設備

235

79

205

(2,718)

520

4,632

キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ㈱
(東京都港区ほか)

プロフェッショナル

営業設備

55

180

192

(895)

43

473

379

 

 

(注) 帳簿価額のうち「その他」は、主に建設仮勘定、リース資産であります。

 

① 【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

299,500,000

299,500,000

 

 

② 【発行済株式】

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2022年12月31日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年3月29日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

131,079,972

131,079,972

東京証券取引所
プライム市場

単元株式数100株

131,079,972

131,079,972

 

 

① 【ストックオプション制度の内容】

決議年月日

2022年3月29日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役(社外取締役を除く)4名

上席執行役員7名 計11名

新株予約権の数(個) ※

149

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

普通株式 14,900 (注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

 当該各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの行使価額を1円とし、これに付与株式数を乗じた金額とする。

新株予約権の行使期間 ※

2022年4月29日~2052年4月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  (注)2
資本組入額 (注)3

新株予約権の行使の条件 ※

 ①割当日の属する事業年度における「連結税金等調整前当期純利益」の達成度に応じて0%~100%の範囲で権利行使が可能となり、②原則として、(i)対象役員を退任した日の翌日から10日(10日目が休日に当たる場合には翌営業日)を経過する日までの間に限り、新株予約権を一括してのみ行使できるものとし、また、(ii)違法若しくは不正な職務執行、善管注意義務・忠実義務に抵触する行為、又はこれらに準ずる行為があると認められるとき、又は正当な理由なく退任したと当社が認めるときは、取締役会の決議によって、該当する新株予約権者の行使しうる新株予約権の数を制限することができ、この場合、当該新株予約権者は、かかる制限を超えて新株予約権を行使することができないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

 新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)4

 

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年2月28日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

 

 

(注)1 新株予約権の目的である株式の種類は、当社普通株式とし、新株予約権の目的である株式の数(以下、「付与株式数」という)は、新株予約権1個当たり100株とする。ただし、新株予約権を割り当てる日(以下、「割当日」という)以降、当社が、当社普通株式の株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ)又は株式併合を行う場合には、次の算式により付与株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てる。
 
調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割又は株式併合の比率
 
また、前記のほか、割当日以降、当社が合併又は会社分割を行う場合その他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とする場合には、当社は合理的な範囲で付与株式数を適切に調整することができる。

 

2 発行価格は、新株予約権の行使時の払込金額(1株当たり1円)と割当日における新株予約権の公正価額を合算する。公正価額は、割当日において適用すべき諸条件を元にブラック・ショールズ・モデルを用いて算出する。

 

3 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

 

4 組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る)(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合には、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生じる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生じる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生じる日及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。ただし、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めることを条件とする。
 

a.交付する再編対象会社の新株予約権の数

新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

b.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

c.新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案の上、上記(注)1に準じて決定する。

d.新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定められる再編後行使価額に上記cに従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後行使価額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。

e.新株予約権を行使することができる期間

新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

f.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

イ.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

ロ.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記イ.記載の資本金等増加限度額から上記イ.に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

g.譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要する。

h.新株予約権の行使の条件

イ. 新株予約権の割当てを受けた者は、当社と新株予約権者の間で締結する新株予約権割当契約書の規定に従い、割当日の属する事業年度における「連結税金等調整前当期純利益」の達成度に応じて0~100%の範囲で権利行使が可能となり、新株予約権者は、当社の対象役員の地位を喪失した日の翌日から10日(10日目が休日に当たる場合には翌営業日)を経過する日までの間に限り、権利行使可能な数の新株予約権を一括してのみ行使できるものとする。

 

ロ.違法若しくは不正な職務執行、善管注意義務・忠実義務に抵触する行為、又はこれらに準ずる行為

があると認められるとき、又は正当な理由なく退任したと当社が認めるときは、取締役会の決議によって、該当する新株予約権者の行使しうる新株予約権の数を制限することができ、この場合、当該新株予約権者は、かかる制限を超えて新株予約権を行使することができないものとする。

ハ.上記のほか、当社取締役会決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結される契約に定めるところによる。

i.新株予約権の取得に関する事項
当社が消滅会社となる合併契約承認の議案、当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき、当社の株主総会で承認されたとき(株主総会決議が不要の場合は当社の取締役会決議がなされたとき)は、当社の取締役会が別途定める日に、当社は、新株予約権を無償で取得することができる。

 

決議年月日

2023年3月29日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役(社外取締役を除く)4名

常務執行役員2名 上席執行役員4名 計10名

新株予約権の数(個) ※

146

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

普通株式 14,600 (注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

 当該各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの行使価額を1円とし、これに付与株式数を乗じた金額とする。

新株予約権の行使期間 ※

2023年4月29日~2053年4月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  (注)2
資本組入額 (注)3

新株予約権の行使の条件 ※

 ①割当日の属する事業年度における「連結税金等調整前当期純利益」の達成度に応じて0%~100%の範囲で権利行使が可能となり、②原則として、(i)対象役員を退任した日の翌日から10日(10日目が休日に当たる場合には翌営業日)を経過する日までの間に限り、新株予約権を一括してのみ行使できるものとし、また、(ii)違法若しくは不正な職務執行、善管注意義務・忠実義務に抵触する行為、又はこれらに準ずる行為があると認められるとき、又は正当な理由なく退任したと当社が認めるときは、取締役会の決議によって、該当する新株予約権者の行使しうる新株予約権の数を制限することができ、この場合、当該新株予約権者は、かかる制限を超えて新株予約権を行使することができないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

 新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)4

 

※ 2023年3月29日開催の取締役会決議の内容を記載しております。

(注)1、2、3、4は2022年3月29日取締役会決議の(注)1、2、3、4に同じです。

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
(百万円)

資本金残高
(百万円)

資本準備金
増減額
(百万円)

資本準備金
残高
(百万円)

2020年3月11日

(注)

△20,000,000

131,079,972

73,303

85,198

 

 

(注) 自己株式の消却による減少であります。

 

(5) 【所有者別状況】

(2022年12月31日現在)

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

34

28

288

287

4

8,119

8,760

所有株式数
(単元)

175,092

24,102

774,056

157,072

41

178,411

1,308,774

202,572

所有株式数の割合(%)

13.38

1.84

59.15

12.00

0.00

13.63

100.00

 

 

(注) 1 自己名義株式1,403,572株は「個人その他」に14,035単元、「単元未満株式の状況」に72株含まれております。

2 証券保管振替機構名義の株式が「その他の法人」に45単元、「単元未満株式の状況」に89株含まれております。

 

(6) 【大株主の状況】

(2022年12月31日現在)

氏名又は名称

住所

所有株式数
(千株)

発行済株式
(自己株式を
除く。)の
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

キヤノン㈱

東京都大田区下丸子3-30-2

75,708

58.38

日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)

東京都港区浜松町2-11-3

8,809

6.79

キヤノンマーケティングジャパングループ社員持株会

東京都港区港南2-16-6

5,577

4.30

㈱日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1-8-12

3,688

2.84

ステート ストリート バンク  アンド トラスト カンパニー 505001
(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)

P.O.BOX 351 BOSTON MASSACHUSETTS 02101 U.S.A.
(東京都港区港南2-15-1)

1,478

1.14

キヤノンマーケティングジャパン取引先持株会 

東京都港区港南2-16-6

1,265

0.98

ザ バンク オブ ニユーヨーク トリーテイー ジヤスデツク アカウント
(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)

AVENUE DES ARTS,35 KUNSTLAAN,1040 BRUSSELS,BELGIUM
(東京都千代田区丸の内2-7-1)

1,239

0.96

SMBC日興証券㈱

東京都千代田区丸の内3-3-1

1,082

0.84

㈱みずほ銀行

東京都千代田区大手町1-5-5

1,001

0.77

第一生命保険㈱

東京都千代田区有楽町1-13-1

879

0.68

100,732

77.68

 

 

(注) 上記のほか当社所有の自己株式1,403千株があります。

 

① 【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2021年12月31日)

当連結会計年度

(2022年12月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

67,528

84,132

 

 

受取手形及び売掛金

※1 107,367

 

 

受取手形、売掛金及び契約資産

※1※4 110,431

 

 

有価証券

500

500

 

 

商品及び製品

34,578

37,897

 

 

仕掛品

145

99

 

 

原材料及び貯蔵品

511

523

 

 

短期貸付金

180,004

180,012

 

 

その他

5,469

6,153

 

 

貸倒引当金

24

43

 

 

流動資産合計

396,082

419,708

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物及び構築物(純額)

45,916

48,384

 

 

 

機械装置及び運搬具(純額)

77

68

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

2,760

2,670

 

 

 

レンタル資産(純額)

5,639

4,890

 

 

 

土地

28,359

28,359

 

 

 

リース資産(純額)

7

5

 

 

 

建設仮勘定

2,392

897

 

 

 

有形固定資産合計

※2 85,154

※2 85,276

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

6,226

5,364

 

 

 

のれん

327

 

 

 

施設利用権

303

302

 

 

 

その他

0

0

 

 

 

無形固定資産合計

6,530

5,995

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

17,353

13,312

 

 

 

長期貸付金

35

15

 

 

 

退職給付に係る資産

421

392

 

 

 

繰延税金資産

14,974

12,904

 

 

 

差入保証金

2,961

2,767

 

 

 

その他

2,999

3,555

 

 

 

貸倒引当金

95

187

 

 

 

投資その他の資産合計

38,651

32,760

 

 

固定資産合計

130,336

124,032

 

資産合計

526,418

543,740

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2021年12月31日)

当連結会計年度

(2022年12月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

支払手形及び買掛金

46,323

47,376

 

 

リース債務

52

45

 

 

未払費用

16,127

16,627

 

 

未払法人税等

6,954

7,453

 

 

未払消費税等

6,089

5,426

 

 

賞与引当金

4,148

3,439

 

 

役員賞与引当金

98

118

 

 

製品保証引当金

291

243

 

 

受注損失引当金

308

114

 

 

その他

26,715

※5 27,216

 

 

流動負債合計

107,109

108,062

 

固定負債

 

 

 

 

リース債務

81

73

 

 

永年勤続慰労引当金

899

749

 

 

退職給付に係る負債

40,913

32,141

 

 

その他

2,738

2,340

 

 

固定負債合計

44,632

35,305

 

負債合計

151,741

143,368

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

73,303

73,303

 

 

資本剰余金

82,824

82,827

 

 

利益剰余金

208,824

233,354

 

 

自己株式

2,092

2,092

 

 

株主資本合計

362,859

387,392

 

その他の包括利益累計額

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

7,873

5,202

 

 

繰延ヘッジ損益

22

14

 

 

為替換算調整勘定

125

293

 

 

退職給付に係る調整累計額

3,067

6,667

 

 

その他の包括利益累計額合計

11,089

12,149

 

新株予約権

29

 

非支配株主持分

727

801

 

純資産合計

374,676

400,372

負債純資産合計

526,418

543,740

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年1月1日

 至 2021年12月31日)

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

売上高

552,085

※1 588,132

売上原価

※2※3※4 361,809

※2※3※4 388,842

売上総利益

190,276

199,289

販売費及び一般管理費

※4※5 150,576

※4※5 149,341

営業利益

39,699

49,947

営業外収益

 

 

 

受取利息

274

299

 

受取配当金

283

209

 

受取保険金

506

459

 

為替差益

29

 

投資事業組合運用益

278

 

その他

220

227

 

営業外収益合計

1,562

1,225

営業外費用

 

 

 

支払利息

12

12

 

投資事業組合運用損

29

 

為替差損

6

 

その他

146

139

 

営業外費用合計

165

180

経常利益

41,096

50,991

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

※6 6

※6 3

 

投資有価証券売却益

1,255

729

 

関係会社株式売却益

895

 

災害に伴う受取保険金

※8 202

 

その他

16

0

 

特別利益合計

2,376

733

特別損失

 

 

 

固定資産除売却損

※7 124

※7 124

 

投資有価証券評価損

18

57

 

投資有価証券売却損

18

 

災害による損失

※8 168

 

関係会社株式売却損

40

 

その他

26

1

 

特別損失合計

377

202

税金等調整前当期純利益

43,094

51,523

法人税、住民税及び事業税

12,971

14,244

法人税等調整額

627

1,652

法人税等合計

13,598

15,896

当期純利益

29,495

35,626

非支配株主に帰属する当期純利益

75

74

親会社株主に帰属する当期純利益

29,420

35,552

 

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

(各報告セグメントの主要な事業領域及び主要グループ会社)

報告セグメント

主要な事業領域及び主要グループ会社

コンスーマ

主に個人のお客さま向けのデジタルカメラやインクジェットプリンター等を販売

エンタープライズ

主に大手、準大手・中堅企業向けに、キヤノンの入出力機器の販売及び業種ごとの経営課題解決に寄与するソリューションを提供

<主要グループ会社>

キヤノンITソリューションズ(株)

エリア

主に全国の中小企業向けに、キヤノンの入出力機器の販売及び顧客の経営課題解決に寄与するソリューションを提供

<主要グループ会社>

キヤノンシステムアンドサポート(株)

プロフェッショナル

各専門領域の顧客向けに、ソリューションを提供
(プロダクションプリンティング)

主に印刷業向けに、高速連帳プリンター及び高速カット紙プリンター等を提供

<主要グループ会社>

キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ(株)

(産業機器)

主に半導体メーカー及びその他電子デバイスメーカー向けに、半導体製造関連装置、検査計測装置等を提供

(ヘルスケア)

主に医療ヘルスケア分野向けに、ITソリューションの提供、システム開発、ネットワーク構築、ハードウエアの提供

<主要グループ会社>

キヤノンITSメディカル(株)

 

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

51,798

66,095

 

 

受取手形

※2 884

※2 887

 

 

電子記録債権

※2 8,481

※2 9,540

 

 

売掛金

82,139

69,312

 

 

契約資産

5,681

 

 

有価証券

500

500

 

 

商品及び製品

29,864

33,240

 

 

原材料及び貯蔵品

357

341

 

 

前渡金

1,336

1,389

 

 

前払費用

797

881

 

 

短期貸付金

180,004

181,202

 

 

未収入金

4,272

4,954

 

 

為替予約

32

 

 

その他

327

309

 

 

貸倒引当金

20

40

 

 

流動資産合計

360,775

374,296

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

12,148

11,765

 

 

 

構築物

454

441

 

 

 

機械及び装置

77

68

 

 

 

工具、器具及び備品

1,169

1,104

 

 

 

レンタル資産

5,632

4,879

 

 

 

土地

27,899

27,899

 

 

 

リース資産

2

0

 

 

 

有形固定資産合計

47,383

46,160

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

5,492

4,968

 

 

 

施設利用権

110

110

 

 

 

その他

0

0

 

 

 

無形固定資産合計

5,602

5,079

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

14,369

10,440

 

 

 

関係会社株式

59,287

59,797

 

 

 

破産更生債権等

29

125

 

 

 

長期前払費用

1,414

1,954

 

 

 

繰延税金資産

12,211

12,047

 

 

 

差入保証金

1,244

1,154

 

 

 

その他

1,224

1,164

 

 

 

貸倒引当金

60

153

 

 

 

投資その他の資産合計

89,720

86,528

 

 

固定資産合計

142,706

137,768

 

資産合計

503,481

512,064

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

電子記録債務

1,634

1,293

 

 

買掛金

42,534

42,309

 

 

短期借入金

50,100

42,700

 

 

リース債務

2

0

 

 

未払金

2,041

2,215

 

 

未払費用

12,587

12,391

 

 

未払法人税等

5,725

6,094

 

 

未払消費税等

2,064

2,753

 

 

契約負債

10,212

 

 

前受金

11,028

1

 

 

預り金

3,618

3,178

 

 

為替予約

21

 

 

賞与引当金

2,221

1,371

 

 

役員賞与引当金

37

46

 

 

製品保証引当金

288

232

 

 

受注損失引当金

118

5

 

 

流動負債合計

134,002

124,828

 

固定負債

 

 

 

 

リース債務

0

 

 

退職給付引当金

36,918

34,930

 

 

永年勤続慰労引当金

494

374

 

 

その他

3,065

2,670

 

 

固定負債合計

40,479

37,975

 

負債合計

174,481

162,803

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

73,303

73,303

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

85,198

85,198

 

 

 

その他資本剰余金

9

12

 

 

 

資本剰余金合計

85,208

85,211

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

利益準備金

2,853

2,853

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

別途積立金

81,700

81,700

 

 

 

 

繰越利益剰余金

81,529

104,276

 

 

 

利益剰余金合計

166,082

188,830

 

 

自己株式

2,096

2,096

 

 

株主資本合計

322,498

345,247

 

評価・換算差額等

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

6,479

3,999

 

 

繰延ヘッジ損益

22

14

 

 

評価・換算差額等合計

6,502

3,984

 

新株予約権

29

 

純資産合計

329,000

349,261

負債純資産合計

503,481

512,064

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年1月1日

 至 2021年12月31日)

当事業年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

売上高

415,654

435,150

売上原価

289,492

304,721

売上総利益

126,162

130,428

販売費及び一般管理費

※2 102,498

※2 99,504

営業利益

23,664

30,923

営業外収益

 

 

 

受取利息

272

293

 

受取配当金

7,773

11,656

 

受取保険金

462

447

 

為替差益

10

 

投資事業組合運用益

278

 

その他

131

124

 

営業外収益合計

8,917

12,532

営業外費用

 

 

 

支払利息

49

42

 

株式関連費用

54

56

 

投資事業組合運用損

29

 

為替差損

18

 

その他

74

65

 

営業外費用合計

196

194

経常利益

32,385

43,262

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

1

0

 

投資有価証券売却益

1,255

298

 

関係会社株式売却益

897

 

その他

8

0

 

特別利益合計

2,163

299

特別損失

 

 

 

固定資産除売却損

102

82

 

投資有価証券売却損

18

 

その他

9

1

 

特別損失合計

111

102

税引前当期純利益

34,436

43,459

法人税、住民税及び事業税

8,020

8,395

法人税等調整額

348

1,295

法人税等合計

8,368

9,690

当期純利益

26,068

33,769