ワイエスフード株式会社
Y.S.FOOD CO.,LTD.
田川郡香春町大字鏡山字金山552番8
証券コード:33580
業界:小売業
有価証券報告書の提出日:2023年6月30日

提出会社の経営指標等

回次

第25期

第26期

第27期

第28期

第29期

決算年月

平成31年3月

令和2年3月

令和3年3月

令和4年3月

令和5年3月

売上高

(千円)

1,601,905

1,484,498

1,303,598

1,287,246

1,425,630

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

144,519

281,500

73,687

3,746

449

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

76,840

357,155

483

83,134

35,596

持分法を適用した場合の投資損失(△)

(千円)

1,871

1,108

1,613

1,298

1,282

資本金

(千円)

1,002,050

1,002,050

1,354,050

1,354,050

1,356,453

発行済株式総数

(株)

3,873,000

3,873,000

6,073,000

6,073,000

6,091,000

純資産額

(千円)

1,494,037

1,122,107

1,479,424

1,389,262

1,435,781

総資産額

(千円)

3,389,604

2,720,200

2,873,397

2,716,311

2,585,185

1株当たり純資産額

(円)

385.75

289.72

243.33

228.02

234.75

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

( - )

( - )

( - )

( - )

( - )

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

19.83

92.21

0.09

13.68

5.85

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

0.09

5.78

自己資本比率

(%)

44.0

41.3

51.4

50.9

55.3

自己資本利益率

(%)

4.9

27.2

0.0

5.8

2.5

株価収益率

(倍)

2,873.4

109.0

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

53,196

24,826

70,134

61,137

62,764

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

115,011

137,446

199,138

35,345

396,465

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

148,389

267,162

123,675

69,822

184,046

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円)

239,934

85,391

478,339

434,309

709,492

従業員数

(人)

79

74

71

67

71

(ほか、平均臨時雇用者数)

(14)

(12)

(28)

(25)

(33)

株主総利回り

(%)

0.6

0.4

0.7

0.7

1.6

(比較指標:配当込み TOPIX)

(%)

(2,625.9)

(2,819.9)

(3,179.3)

(3,101.3)

(3,324.7)

最高株価

(円)

577

354

301

352

689

最低株価

(円)

236

126

136

173

232

(注)1.平成31年3月期、令和2年3月期及び令和4年3月期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2.平成31年3月期、令和2年3月期及び令和4年3月期の株価収益率については、1株当たり当期純損失のため記載しておりません。

3.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(スタンダード市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。

4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第28期の期首から適用しており、第28期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

2【沿革】

  当社の前身は、現在顧問の緒方正年が昭和45年4月福岡県田川郡香春町において、個人で「ラーメンセンター山小屋」を創業したことに始まります。平成4年10月フランチャイズ・チェーン(以下「FC」という)本部を開設し、平成6年5月にワイエスフード株式会社を資本金30百万円で設立いたしました。

  主な変遷は、以下のとおりであります。

年月

事項

平成 6年 5月

飲食店の経営及びFC店の加盟募集等を目的としてワイエスフード株式会社を設立。

平成 6年 9月

関連会社ワイエスシステム株式会社を設立。厨房機器の直営店への供給及びFC加盟店への販売を開始。

平成 7年 2月

福岡県田川郡香春町大字鏡山に本社事務所を新設。

平成 7年 8月

北九州市小倉南区に直営1号店となる「山小屋曽根バイパス店」をオープン。

平成 8年 3月

飲食店向け厨房機器設備を販売するワイエスシステム株式会社を100%子会社とする。

平成 8年12月

福岡県田川郡香春町鏡山香春工業団地に新社屋・新工場を新設。

平成11年11月

四国地方における直営1号店「山小屋フジグラン松山店」をオープン。

平成12年 8月

中国地方における直営1号店「山小屋パルティフジ竹原店」をオープン。

平成13年 3月

関東地方における直営1号店「山小屋メルクス新習志野店」をオープン。

平成13年 6月

大分県宇佐市に焼肉併設タイプの直営店舗として「山小屋メルクス宇佐店」をオープン。

平成13年12月

北九州市八幡西区に「ばさらか」1号店がFC店舗としてオープン。

平成14年 3月

社団法人日本フランチャイズ・チェーン協会正会員となる。

平成14年 6月

ISO9001認証、本社にて取得。

平成14年 7月

出店数100店舗(直営31店、FC69店)達成。

平成16年 4月

「すりごま」を製造販売する大幸食品株式会社の株式を取得し100%子会社とする。

平成16年 8月

香春工業団地内において隣接する不動産を購入し、本社機能の移転を行う。

平成17年 2月

株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場。

平成17年12月

生産工場の新設・稼動。500店舗へ食材を安定供給できる生産体制を整える。

平成18年 5月

タイにおいて合弁会社YAMAGOYA(THAILAND)CO.,LTD.を設立し、子会社化する。

平成18年 7月

子会社ワイエスシステム株式会社を吸収合併。

 

香春本店を移転新築オープン。

平成18年 9月

YAMAGOYA(THAILAND)CO.,LTD.がタイ国内で「筑豊ラーメン山小屋」1号店となるトンロー店をオープン。

平成20年 5月

YAMAGOYA(THAILAND)CO.,LTD.がタイ国内で「ばさらか」1号店となるラチャヨーティン店をオープン。

平成20年 9月

ふくおか製麺株式会社を連結子会社として設立。

平成21年 8月

中国1号店となる「山小屋深圳店」をオープン。

平成22年 3月

YAMAGOYA(THAILAND)CO.,LTD.が持分法適用関連会社となる。

平成22年 4月

株式会社ジャスダック証券取引所と株式会社大阪証券取引所の合併に伴い、株式会社大阪証券取引所JASDAQ(株式会社大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場。

平成22年 9月

台湾1号店となる「山小屋台北店」をオープン。

平成23年 3月

YAMAGOYA(THAILAND)CO.,LTD.の株式を全て譲渡したため、持分法適用関連会社から除外。

平成24年 1月

インドネシア1号店となる「山小屋 UOB PLAZA店」をオープン。

平成24年 4月

マレーシア1号店となる「ソラリス デゥタマス パブリカ店」をオープン。

平成25年 3月

フィリピン1号店となる「一康流 マニラ店(現 一康流シャングリラプラザ店)」をオープン。

平成25年 3月

マカオ1号店となる「高士徳店」をオープン。

平成25年 7月

株式会社大阪証券取引所と株式会社東京証券取引所の現物市場の統合に伴い、株式会社東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。

平成26年 4月

平成26年 7月

平成26年 8月

平成27年 3月

 

ミャンマー1号店となる「山小屋 ヤンゴン店」をオープン。

「山小屋蒲生店」にて、居酒屋ブランド「牛もつダイニングY's KITCHEN」を併設オープン。

ベトナム1号店となる「山小屋 ホーチミン店」をオープン。

株式会社アスラポート・ダイニング(現 株式会社JFLAホールディングス)と資本業務提携契約を締結。

 

 

年月

事項

平成27年 3月

平成27年 4月

オーストラリア1号店となる「一康流 メルボルンCBD店」をオープン。

子会社ふくおか製麺株式会社を吸収合併。

平成27年 9月

当社の100%子会社であった「大幸食品株式会社」の全株式を「株式会社PLANA」に譲渡。

平成27年11月

遣唐拉麺1号店となる「遣唐拉麺山西晋城店」をオープン。

平成27年12月

東京都新宿区に「東京炭火焼鶏 ワインと日本酒トリゴヤ」1号店となる「高田馬場3丁目店」をオープン。

平成28年 3月

ポーランドにおいて、合弁会社「Japan Traditionals Sp.z.o.o」を設立し、持分法適用関連会社とする。

平成28年 4月

「山小屋吉田店」が「九州麺匠の味やまごや吉田店」としてリニューアルオープン。

平成28年 5月

平成28年 7月

平成28年 8月

平成28年 9月

平成28年10月

 

平成29年 2月

 

平成29年 6月

平成29年12月

平成30年 3月

 

平成30年 4月

 

平成30年 5月

平成31年 3月

 

令和元年 5月

令和元年 6月

令和 2年 6月

令和 2年 9月

令和 3年 1月

令和 3年 2月

令和 3年 4月

令和 3年 6月

令和 4年 4月

台湾において「台灣威斯食品股份有限公司」を非連結子会社として設立。

「株式会社 Zing's」を連結子会社として設立。

「株式会社日本美容研究所」を連結子会社として設立。

イギリス1号店となる「ヤマゴヤ シャフツベリーアベニュー店」をオープン。

オーストラリア メルボルンに新ブランド「カツキング」をオープン。

香港において「YSFOOD HK Ltd.」を非連結子会社として設立。

韓国において、合弁会社「JKF Inc.」を設立し、持分法適用関連会社とする。

韓国 釜山において、1号店となる「うどん駅 萇山店」(うどん&居酒屋形態)をオープン。

フリーブランド1号店となる「みちくさらーめん Kentaro」を北九州市小倉北区へオープン。

「ワイエス商事株式会社」を連結子会社として設立。

ラオス人民民主共和国において、YSFOOD HK Ltd.の合弁会社となる「JAPAN FOOD and Beverage

Co.,LTD」を設立し、非持分法適用会社とする。

マレーシアにおいて、合弁会社「YAMAGOYA MALAYSIA SDN BHD」を設立し、非持分法適用会社と

する。

ラオス人民民主共和国1号店となる「山小屋 View Mall店」をオープン。

連結子会社であった「株式会社Zing’s」、「ワイエス商事株式会社」、「株式会社日本美容研究所」の株式を譲渡し、非連結(単体)会社となる。

韓国において、合弁会社「JKF Inc.」(持分法適用関連会社)を清算結了。

マレーシアにおいて、合弁会社「YAMAGOYA MALAYSIA SDN BHD」を清算結了。

福岡県田川郡福智町「ほうじょう温泉 ふじ湯の里」の指定管理者となる。

霞投資事業組合を割当先とする第三者割当増資を実施し、資本金1,354百万円となる。

東京都千代田区霞が関に東京事務所を新設。

福岡市博多区において、「筑豊ホルモン鍋 香春」をオープン。

福岡市西区において、「筑豊手羽先唐揚げ専門店 香春ちゃん」をオープン。

ISO22000認証、本社にて取得。HACCP認証、直営店7店舗にて取得。

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行

3【事業の内容】

 当社及び当社グループ(当社の関係会社)は、当社(ワイエスフード株式会社)、子会社1社及び関連会社2社により構成されており、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営と飲食店用厨房機器の販売、不動産の賃貸としております。

 当社の事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 

(1)外食事業

 国内・海外において、下記のブランドを主力に厳選された食材を使用し、自社工場で製造した麺、焼豚等の食材を販売しております。また、ラーメンのフランチャイズ加盟店の募集及び加盟店の経営指導業務を行っております。

 令和5年3月末日現在の店舗数は125店舗(直営店9店舗、FC店87店舗、海外29店舗)となっております。

 

取扱ブランド

「筑豊ラーメン山小屋」、「ばさらか」、「一康流」、「九州麺匠の味やまごや」、

「牛もつダイニングY's KITCHEN」、「遣唐拉麺」、「廣竜軒」、

「ラーメン酒場 やまごや」、「筑豊ホルモン鍋 香春」

(2)不動産賃貸事業

 当社が所有する店舗用地等の不動産賃貸事業を行っております。

(3)外販事業

 当社は、ラーメン等の製品を主要販売品目とする外販に加え、インターネット通販サイトにおける通信販売および一般小売先向け卸し、委託販売による小売りを行っております。

(4)温泉事業

 当社は、福岡県田川郡福智町「ほうじょう温泉ふじ湯の里」の指定管理者となり、同施設の経営を行っております。

(5)衛生事業

 当社は、世界最先端のテクノロジーで、感染症対策に最も重要な表面付着菌を含む空間すべてのウイルス・細菌を不活性化する空間除菌器「SterilizAir ステライザ」の正規販売代理店として販売を行っております。なお、当事業は今期末をもって撤退することといたしました。

(6)その他

 当社は、飲食店用の厨房設備の販売を、フランチャイズ・チェーン加盟店などに行っております。

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

0101010_001.jpg

 

その他関係会社

Japan Traditionals Sp.z.o.o

YSFOOD HK Ltd.

4【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

Japan Traditionals Sp.z.o.o

Krakow,
Poland

1,800,000

PLN

外食事業

34.0

日本食製造販売

役員の兼任1名

  (注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。

2.当社は、非連結子会社1社を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

 

令和5年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

71

33)

46.34

11.36

2,998,002

 

セグメントの名称

従 業 員 数 (人)

外食事業

47

24

不動産賃貸事業

-)

外販事業

3

-)

温泉事業

7

8

報告セグメント計

57

32

その他

-)

全社(共通)

14

1

合計

71

33

(注)1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含むほか、常用パートを含んでおります。)であり、( )書は、外書で臨時雇用者(パートタイマーを含みます。)の期中平均人員(1日8時間換算)を記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.外食事業の従業員数の内訳は、直営店部門17(21)名及び営業本部10名であり、生産本部に所属する就業人員20(3)名について記載しております。

4.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

5.不動産賃貸事業及びその他事業の従業員数については、他の事業セグメント内に兼務する従業員が含まれているため、従業員数を「-」としております。

 

(2)労働組合の状況

労働組合は結成しておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・有期労働者

30.0

66.4

79.2

88.6

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「男性労働者の育児休業取得率」の「-」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、下記の経営理念ならびに行動基範を経営の基本方針とし、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営と飲食店用厨房機器の販売、ラーメン等の通信販売、不動産の賃貸及び衛生事業並びに温泉事業等、幅広く展開しております。

 

「経営理念」

・「味」へのこだわり

・共存共栄

・業界No.1への挑戦

 

「基本理念」

・私たちは、「一杯のラーメンをお客様に満足していただく」という創業当時からの理念にのっとり、「美味しさ」と「快適な食の空間」を追求し、「一品一品の商品」と「一人一人のお客様」に誠実であり続けることに努めます。

・「筑豊ラーメン」を創生し、継承する企業の一員として誇りを持ち、社会生活において信頼される人間になります。

・私たちは、企業の社会的責任を自覚し、法令、公正な商習慣および社会通念にのっとり、かつ透明な企業活動を推進するように努めます。

 

「行動規範」

・すべての利害関係者と公平・公正で透明な関係を維持します。

・すべての人の基本的人権を尊重し、個人の尊厳を傷つける行為はしません。

・営業活動において法令と社会通念に反する判断・行動をとりません。

・社会の秩序や企業の健全な活動に脅威を与える反社会的な勢力に対して、経済的な利益を供与しません。

・取引上の優位的立場および職務上の立場を利用し、取引先に不当な不利益を及ぼすことや、個人的な利益・便宜の供与を受けることはしません。

・日頃から地域との調和を図り、地域貢献に念頭をおいて、地域社会・地域商店街等との共存共栄に取り組みます。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標等

 当社は、ラーメンを主軸とした外食事業等の安定的な事業拡大と効率的な経営を行い企業価値の向上を図りたいと考えており、営業利益および経常利益を重要な経営指標としております。

 また、当社は確実な企業価値向上及び安定した経営基盤の確立を図るために、営業活動に財務活動を加えた、フリーキャッシュ・フローの増大を目標に活動もしております。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社の主要事業である外食事業(外食産業)は、人口減少と少子高齢化の進行、異業種との競争激化など厳しい状況にあり、企業間競争がさらに激しくなるものと予想されます。

加えてロシア・ウクライナ情勢の長期化による原材料価格及びエネルギー価格の高騰等により、令和5年4月以降も極めて厳しい状況が続くことが予測されます。

このような状況のもの、下記の施策を実施することで、借入金の圧縮、財務の健全性の向上に努め、固定客の獲得のための接客サービスとマーケティング戦略、商品開発の強化・充実に力を注ぎ、外食事業及び外販事業等における生産性向上、集客力アップ、顧客の利便性向上に注力いたします。

 

 

①外食事業及び外販事業の取組

 外食事業におきましては、人件費の抑制、広告媒体の最適化、不動産賃借料の減額交渉等を実施し、顧客満足度の向上に努めるべく、新メニューの開発や各種キャンペーン・イベント等の施策の実施、各種営業施策を積極的に取り組んでまいります。

 当事業年度におきましても、「角煮ラーメン」、「濃いラーメン」、「カレー担々麺」および「やまじろう」といった自社工場生産の利点を最大限に活用した商品開発を行っており、今後も、幅広い顧客ニーズを捉えた新商品の開発や、定番商品の付加価値向上により、商品力の強化に努めるとともに、商品コンセプトを消費者の皆様に発信するために、「山小屋ラーメン」のブランドサイトや、「ほうじょう温泉ふじ湯の里」、ECサイト「山小屋からの贈り物」、コーポレートサイト及び専用アプリと連動させ、今後も継続して情報開示をより積極化し、PRと併せたIRへの取組を強化してまいります。

 また、ご家庭へも当社のラーメンが味わえるよう、当社通販サイト「山小屋からの贈り物」(https://www.yamagoya-gift.com/)での焼豚入生ラーメンセットの販路拡大に加え、ストレートスープにこだわった「グルメ冷凍自動販売機」に対応するための冷凍商品の開発に取り組むことで、本社工場における食品製造メーカーとしての地位を確立してまいります。

 そうすることで、当社の直営店及びFC店舗が無い地域の皆様にも、「山小屋ラーメン」に触れて頂く機会にも繋がり、当社の食品製造ラインでのOEMの受注件数を増やし、さらなる事業の拡大を目指してまいります。

 

②借入金の圧縮及び財務の健全性の向上

 現在、取引金融機関との関係性を保ちながら、引き続き、借入金の圧縮を進め令和9年3月期までに長期借入金の残高50%以下を目指し、自己資本比率と合わせ、財務の健全性を向上させてまいります。

また、それらに必要な資金については、不動産評価(資産価値)の高い物件の売却及びエクイティ等の手段を実施することで調達することを検討してまいります。

 なお、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による原材料価格及びエネルギー価格の高騰等により、令和5年4月以降も極めて厳しい状況が続くことが予測され、営業債務及び借入金の返済等の資金繰りに懸念が生じることから、取引金融機関に対し四半期決算についての財務報告の実施とともに、金融支援要請及び協議を重ねた結果、令和5年4月以降の返済について返済条件の緩和(支払余力に応じたプロラタ返済)について契約を締結しております。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 ここに記載のリスクについては、年2回実施されるリスクマネジメント統括委員会で課題の共有とともに、立案した対策の実行状況も確認し、取締役会に報告することとしております。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)事業展開について

 ① 直営店舗の開発について

 当社は、ラーメン店の経営及びラーメン店のFC本部の経営と、飲食店の厨房設備の販売、不動産の賃貸を主な事業内容としており、ラーメン店「筑豊ラーメン山小屋」「ばさらか」等の店舗展開を直営店及びFC加盟店で行っております。なお、令和5年3月末日現在の総店舗数は125店舗(うち、直営店9店舗、FC店87店舗、海外29店舗)となっております。

 当社は、店舗数の拡大が業容拡大の重要な経営戦略の一つとして考えており、ロードサイド及びショッピングセンター等の商業施設へ今後も出店することを予定しております。そのため店舗物件に関する情報入手ルートの幅を広げておりますが、出店計画地域に適当な物件が見つからない場合や、出店時期の遅延が生じた場合には、当初出店計画が達成できず、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 ② FC加盟店の展開及び運営について

 今後の事業拡大に際しては、当社はFC加盟店による出店を積極的に進めることを方針の一つとして考えております。そのためには「筑豊ラーメン山小屋」、「ばさらか」、「一康流」、「遣唐拉麺」、「やまごや」等のブランドの知名度を高めることが重要であり、そのことが有力なFC加盟先の獲得につながると考えております。当社では現在、ウェブサイトなどの媒体を使ってFC加盟店募集を行う他、FC加盟希望者向け事業説明会を実施しております。

 当社は、FC加盟店に対して店舗の運営指導を行っておりますが、指導の及ばない範囲内でFC加盟店の受ける顧客からの苦情及び芳しくない評判等は、当社のイメージに悪影響を与え、事業に影響を及ぼす可能性があります。その他、当社のFC本部としての機能に対する評価が不十分な場合や、当社に起因しないFC加盟先の諸事情を理由として、FC加盟先が当社のFC事業の出店の凍結もしくはFC加盟契約の解消又は新規FC加盟希望者が減少する可能性があり、FC加盟店の出店数が計画どおり確保できず当社の今後の出店政策及び事業展開に支障をきたし、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)人材の確保・育成について

 当社は、直営店の店舗展開及びFC事業の展開を図るため、人材の確保を積極的に行っていく必要があります。特にスーパーバイザー及び店舗の人材の確保及び育成が重要であると考え、求人・採用活動を積極的に取り組み、採用後はOJTによる教育及び研修制度等による従業員に対する教育の充実と人材の育成に取組んでおります。しかし、人材の確保育成が当社の出店計画に追いつかない場合には、店舗におけるサービスの質の低下や店舗展開ができず、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)食材の安全性・安定供給について

 近年、食品を取り巻く環境においては、外食産業における食中毒問題、BSE(牛海綿状脳症)、高病原性鳥インフルエンザ、残留農薬、異物混入、偽装表示などの問題が生じたことで、従来以上に食材の安全性についての関心が、以前にも増して高まっております。当社では、食材の安全かつ安定的な確保に慎重に取り組む方針でありますが、食材市況に大幅な変動が生じた場合や、当社の求める食材の供給が滞った場合、並びに食材の安全性に関わる不安により消費者の外食離れが生じた場合などには、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)原材料価格の変動について

 当社において使用される原材料等には、市場の需給動向によりその価格が変動するものがあります。当社では、複数企業から安定的な購買を行っておりますが、原材料等の価格が急激かつ大幅に上昇した場合には、原価及びコストの上昇に繋がり、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)特定事業への依存と売上高の季節変動について

 当社は創業以来、外食事業の経営を主要事業としているため、当社の業績は、外食産業に対する消費者のニーズの変化、当該業界での競争激化の影響を大きく受ける傾向にあります。

 また、当社グループの売上高は1年を通して一定ということはなく、季節によって変動する傾向があります。特に5月のゴールデンウィーク、夏休み及び年末年始の売上高が高くなるため、いわゆる「稼ぎ時」に台風、酷暑、厳寒などの天候の悪影響のような外部環境の変化が及んだ場合、目論見の売上高・利益を達成できなくなる恐れがあります。

 

(6)法的規制について

 当社の主な法的規制として工場及び店舗での営業全般に関して、食品衛生法の規制を受けております。

 当社では、食品衛生法に基づき、所轄保健所から営業許可証を取得し、本社工場及びFC加盟店を含む全店舗に食品衛生責任者を配置しております。また、衛生管理マニュアル等でFC加盟店を含む全社員に衛生管理について周知徹底させておりますが、当社の営業活動の中で、当該法令に抵触した場合は営業停止等の行政処分を受けることとなります。

 当社では設立以来、食中毒の発生等で行政処分を受けた事例はありませんが、当社の衛生管理諸施策にもかかわらず、当社の店舗において行政処分がなされた場合等は当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等

有効期間

関連法令

関連諸官庁等

 営業許可証

5年~8年

食品衛生法

厚生労働省・各保健所

(7)役員及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社との取引について

 当社の業績は、主要取引先であるBMC㈱及び㈱Zing'sの今後の経営戦略の影響を受ける可能性があります。 また、BMC㈱及び㈱Zing'sの評判が何らかの理由で著しく損なわれた場合、それが当社に起因するものでなくても、当社の業績に影響を与える可能性があります。

  第28期事業年度(自令和3年4月1日 至令和4年3月31日)

会社等の

名称

 住所

資本金

(千円)

 事業の内容又は職業

 議決権等の所有(被所有)割合(%)

 関係内容

取引の内容

 取引

金額

 (千円)

科目

 期末

残高

(千円)

役員の

兼任等

事業上

の関係

BMC㈱

福岡県

田川郡

1,000

 飲食業

加盟店契約の締結

不動産賃貸契約の締結

食材の販売

不動産の賃貸

40,969

売掛金(注1)

預り金(注1)

4,047

719

㈱Zing's

福岡県

北九州市

5,000

 デザイン業

加盟店契約の締結

不動産賃貸契約の締結

食材の仕入

食材の販売

不動産の賃貸

 

食材の仕入

25,288

 

 

34,957

売掛金(注1)

預り金(注1)

 

買掛金

2,380

3,182

 

2,846

上記の金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。

(注)1. 売掛金については食材売上高及び家賃等、預り金については店舗売上金が、それぞれ含まれております。

2. 取引条件及び取引条件の決定方針等

(1)食材の販売について

 食材売上につきましては、市場価格、総原価等を勘案して交渉の上決定しております。

(2)不動産の賃貸について

 賃貸料につきましては、市場価格を勘案して交渉の上決定しております。

(3)食材の仕入について

 食材仕入につきましては、市場価格、総原価等を勘案して交渉の上決定しております。

 

  第29期事業年度(自令和4年4月1日 至令和5年3月31日)

会社等の

名称

 住所

資本金

(千円)

 事業の内容又は職業

 議決権等の所有(被所有)割合(%)

 関係内容

取引の内容

 取引

金額

 (千円)

科目

 期末

残高

(千円)

役員の

兼任等

事業上

の関係

BMC㈱

福岡県

田川郡

1,000

 飲食業

加盟店契約の締結

不動産賃貸契約の締結

食材の販売

不動産の賃貸

 

固定資産の譲渡

33,807

 

184,000

売掛金(注1)

2,869

㈱Zing's

福岡県

北九州市

5,000

 デザイン業

加盟店契約の締結

不動産賃貸契約の締結

食材の仕入

食材の販売

不動産の賃貸

 

食材の仕入

23,197

 

 

38,372

売掛金(注1)

預り金(注1)

 

買掛金

2,527

1,053

 

2,849

上記の金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。

(注)1. 売掛金については食材売上高及び家賃等、預り金については店舗売上金が、それぞれ含まれております。

2. 取引条件及び取引条件の決定方針等

(1)食材の販売について

 食材売上につきましては、市場価格、総原価等を勘案して交渉の上決定しております。

(2)不動産の賃貸について

 賃貸料につきましては、市場価格を勘案して交渉の上決定しております。

(3)食材の仕入について

 食材仕入につきましては、市場価格、総原価等を勘案して交渉の上決定しております。

(4)固定資産の譲渡について

 固定資産の譲渡につきましては、不動産鑑定評価に基づき当社の算定した対価を勘案して

 交渉の上決定しております。

(8)当社の商標権について

 当社の商標「筑豊ラーメン山小屋」(商標登録第5648939号平成26年2月14日登録)「ばさらか」(商標登録第
5785803号平成27年8月14日登録)に関しまして、その用語の一部が一般的に使用される普通名詞であることから、今後類似商標の出現及び無断使用等、商標権を侵害される可能性がありますが、かかる事態が生じた場合は速やかに排除勧告、差止請求等法的措置により知的財産としての社有資産保護を行っていく所存です。

(9)減損会計による損失の発生の可能性について

 当社は、店舗及び生産設備などの資産を保有しており、すべての資産について精査をした結果、土地の継続的な時価の下落、賃貸借契約満了により閉店が確定した店舗、店舗における営業収益の低下等による減損損失を計上しております。

 また、今後においても時価の低下、当該資産の収益性の低下により投資回収が見込めなくなった場合には一定の条件の下、回収可能性を反映させ帳簿価額を減額し損失が発生する可能性があります。

 

(10)継続企業の前提に関する重要事象等について

 当事業年度におきましては、継続的な営業損失を計上し、併せて長期借入金の返済に対する返済条件の緩和(支払い余力に応じたプロラタ返済)による新たな資金調達の困難性が継続しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状態が存在していると認識しております。

一方、(4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローに記載のとおり、当事業年度の営業活動による営業キャッシュ・フローは62百万円の資金を獲得しており、第27期(令和3年3月期)から3期連続でプラスとなっております。

 さらに、新型コロナウィルス感染症法上の位置付けも5類感染症へと変更されました。これに伴い、今後の対応も、外出自粛などを含めた行動制限もなくなり、外食事業における更なる明るい兆しが見受けられることとなりました。

 以上を踏まえ、現在生じている営業損失及び新たな資金調達の困難性の事象又は状況の解消に関して以下の取組みを行う事で、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況の解消を目指してまいります。

 

①継続的な営業損失の解消

 当事業年度の財務指標関係においては、引き続き、営業損失を計上している状況ではありますが、直近3期にお行きましては、減少傾向にあります。また、営業活動に重大な影響をもたらした新型コロナウィルス感染症の影響もほぼ解消した状況となりました。

 当事業年度の営業損失に大きなインパクトを与えたものとして、直営店2店舗(立川店、中洲店で共に筑豊ホルモン香春業態)及び衛生事業が挙げられ、その影響額は29百万円となっております。

 来期は、これら不採算店2店舗の閉店及び衛生事業からの撤退を行う事により、営業損益の収支均衡を図れるものと考えております。

 さらに、外部支援の活用も含めたスーパーバイジング力の強化及び少人数オペレーションで運用可能なFCパッケージを構築し、エリアフランチャイジーの契約を獲得することで、短期間における多店舗FC展開を図ることで、営業利益計上の実現は可能と考えております。これらの取組みにより、更なる事業の拡大を目指してまいります。

 

②新たな資金調達の困難性の解消

 当事業年度の当社のキャッシュ・フローは、営業及び投資共にプラスとなっており、財務のみマイナスとなっております。これは、金融機関からの新たな資金調達が現在できない状況の中、返済のみ行っているためです。

 現状、当社の足元では財務キャッシュ・フローのみがマイナスであることから、一定の資金が確保できれば、現在の借入金を返済することにより、キャッシュ・フローは安定する状況にあります。そのため、早期に現在の借入金を全額返済することで、現状の返済条件の緩和先である状況から正常先へとなることで、現在協議を開始しております新規金融機関との取引を含めた新たなバンクフォーメーションの構築を実現することで弾力的な設備投資及びM&A資金の調達を可能といたします。

 また、借入金完済後のネットキャッシュは概ね130百万円程度となりますが、保有中の上場株式の一部資金化を含め、200百万円程度の確保は可能であり、現状の運転資金としては十分賄える状況にあります。

 

 以上の取組みにより、営業損失の解消並びに金融機関取引の正常化に伴い、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況の解消は十分解消可能と判断しており継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、「継続企業の前提に関する注記」の記載はしておりません。

 今後におきましても、役員及び従業員全員が全社一丸となって企業価値の向上、収益性の向上に努めると同時に、引き続き採算性を重視した経営方針による利益体質の改善を図ってまいります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への取り組みやワクチン接種の普及等により行動規制が緩和されたことにより、経済活動は徐々に正常化し、外食事業における明るい兆しは見受けられております。しかしながらロシア・ウクライナ情勢の長期化による原材料価格及びエネルギー価格の高騰、継続的な採用

難・パートアルバイトの時給の上昇により、引き続き厳しい経営環境が続いております。

 このような状況の中、当社におきましては、「一杯のラーメンをお客様に満足していただく」という創業当時からの理念にのっとり、「美味しさと快適な食の空間」の追求、「食の安心・安全」の維持向上に取組み、お客様一人一人に誠実であり続けることに、より一層邁進してまいるとともに、固定客の獲得のための接客サービスとマーケティング戦略、商品開発の強化・充実に力を注ぎ、収益構造の改善及び強固な企業体質づくりを取組んでまいりました。

 当事業年度におきましては、国内事業におきましては、新型コロナウイルスによる影響もほぼなくなり営業時間の短縮及び休業が減少した事により、売上高は、前事業年度に比べ138百万円増収(10.7%増)の1,425百万円となりました。

 営業損益におきましては、エネルギー価格高騰の影響により販売費及び一般管理費が750百万円(9.9%増)となっております。

 経常損益におきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止協力金等9百万円及び福岡県田川郡福智町より「ほうじょう温泉ふじ湯の里」指定管理者運営費の補助金11百万円があったことから経常損失0百万円(前年同期は経常利益3百万円)となっております。

 特別損益におきましては、自社所有の建物・土地等の固定資産を売却したことによる固定資産売却益67百万円がありました。

 以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高1,425百万円、営業損失33百万円(前期は営業損失46百万円)、経常損失0百万円(前期は経常利益3百万円)、当期純利益35百万円(前期は当期純損失83百万円)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 当社の事業については、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営を主とした「外食事業」、当社が所有する店舗用地等の不動産賃貸を主とした「不動産賃貸事業」、ラーメン等の製品を主要販売品目とした「外販事業」、衛生関連の販売等を主とした「衛生事業」、「ほうじょう温泉ふじ湯の里」の運営しております「温泉事業」を報告セグメントとしております。

 

1)外食事業

 当事業年度におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大防止への取り組みやワクチン接種の普及等により行動規制が緩和されたことにより、店舗売上高及び食材取引高が増収となりましたが、原材料及びエネルギー価格の高騰による影響があったことから、当事業年度の売上高は1,248百万円(前年同期比12.3%増)となり、営業利益60百万円(前年同期比7.8%減)となりました。

 店舗数については、前事業年度末に比べ13店舗減少し125店舗(直営店9店舗、FC店87店舗、海外29店舗)となりました。店舗数の増減については、新規出店がFC店1店舗、中途解約等による店舗の閉店が14店舗(FC店6店舗、海外8店舗)、直営店からFC店へ転換した店舗は1店舗であります。

 

 

2)不動産賃貸事業

当社が所有する店舗用地等の有効活用を目的とした賃貸事業を行っております。

当事業年度の売上高は33百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益3百万円(前年同期比29.4%減)となりました。

 

3)外販事業

当社は、ラーメン等の製品を主要販売品目とする外販に加え、インターネット通販サイトにおける通信販売及び一般小売先向け卸し、委託販売による小売りを行っております。

当事業年度における外販事業の売上高は42百万円(前年同期比8.9%減)となり、営業損失11百万円(前期は営業損失5百万円)となりました。

 

4)温泉事業

当社は、令和2年6月より、福岡県田川郡福智町「ほうじょう温泉ふじ湯の里」の指定管理者となり、同施設の経営を行っております。

当事業年度における温泉事業の売上高は95百万円(前年同期比27.6%増)となり、営業損失14百万円(前期は営業損失14百万円)となりました。

 

5)衛生事業

新型コロナウイルス感染症の拡大以降、外食産業だけでなく、全ての生活・経済環境において感染症予防、対策が求められております。各業界で様々な取り組みが行われている中、当社は、「お客様の為に店舗内衛生管理において、安心、安全に食して頂ける店舗作りを提案、提供し、実行する」ことを通じて、新しい生活様式における安心と安全の価値を創造することを目的に、衛生事業を行っております。

当事業年度における衛生事業の売上高は2百万円(前年同期比84.0%減)となり、営業損失6百万円(前期は営業損失19百万円)となりました。なお、当事業は今期末をもって撤退することといたしました。

 

6)その他

当社は、飲食店用の厨房設備の販売を、FC加盟店などに行っております。

当事業年度におきましては、その他事業の売上高4百万円(前年同期比312.4%増)となり、営業利益0百万円(前年同期比91.2%増)となりました。

 

②キャッシュ・フロー

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加が62百万円、投資活動による資金の増加が396百万円及び財務活動による資金の減少が184百万円があったことにより、前事業年度に比べ275百万円資金は増加し、当事業年度末は709百万円となりました。

 

 各キャッシュ・フローの状況と増減要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は62百万円(前年同期比2.6%増)となりました。

 これは主に、税引前当期純利益46百万円及び減価償却費が52百万円あったものの有形固定資産所売却損益66百万円及び売上債権の増加21百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、獲得した資金は396百万円(前年同期は35百万円の支出)となりました。

 これは主に有形固定資産の取得による支出18百万円あったものの有形固定資産の売却による収入409百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は184百万円(前年同期は69百万円の支出)となりました。

 これは主に、長期借入金の返済による支出が188百万円あったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

   当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

構成比(%)

前期比(%)

外食事業

1,094,447

100.0

24.6

合計

1,094,447

100.0

24.6

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

   2.不動産賃貸事業及びその他については、生産を行っていないため記載しておりません。

 

(2)受注実績

   当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

   当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

構成比(%)

前期比(%)

外食事業

1,248,078

87.5

12.3

不動産賃貸事業

33,203

2.3

△10.8

外販事業

42,167

3.0

△8.9

温泉事業

95,526

6.7

27.6

衛生事業

2,648

0.2

△84.0

 報告セグメント計

1,421,623

99.7

10.5

その他

4,007

0.3

312.4

合計

1,425,630

100.0

10.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

   2.当社の主な販売先は不特定多数の一般消費者とFC加盟店であり、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先は該当ありません。

 

   外食事業セグメントの販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

外食事業の部門別名称

金額(千円)

構成比(%)

前期比(%)

 直営店部門

268,133

18.8

49.9

 フランチャイズ部門

979,944

68.7

5.0

         外食事業合計

1,248,078

87.5

12.3

(注)構成比は、売上高に対する部門別売上高の比率であります。

 

   外食事業セグメントのうち直営店部門の地域別販売実績は、次のとおりであります。

地域

当事業年度

(自 令和4年 4月 1日

至 令和5年 3月31日)

店舗数

金額(千円)

構成比(%)

前期比(%)

福岡県

7

209,794

78.2

42.5

高知県

1

24,314

9.1

15.8

大分県

1

32,061

12.0

1,792.4

東京都

0

1,963

0.7

△78.0

合計

9

268,133

100.0

49.9

(注)1.前期比は売上高の比較数値であります。

     2.店舗数は当事業年度末の数値であり、当事業年度中に閉鎖した店舗の売上高は閉鎖までの期間の数値が含まれております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この財務諸表の作成に当たりましては、必要と思われる見積は、合理的な基準に基づいて実施しております。

 

②当事業年度の財政状態の分析・検討内容

a.資産

当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ276百万円増加し938百万円となりました。これは主に、現金及び預金が275百万円増加したこと等によるものであります。

 固定資産につきましては、前事業年度末に比べ407百万円減少し1,646百万円となりました。これは主に、建物・土地を譲渡したことから、土地が212百万円及び建物が127百万円減少及び固定資産の減損損失による21百万円減少があったこと等によるものであります。

 この結果、総資産は2,585百万円となり、前事業年度末に比べ131百万円の減少となりました。

 

b.負債

当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ184百万円増加し、783百万円となりました。これは主に、取引金融機関との間で、返済条件の緩和(支払い余力に応じたプロラタ返済)を締結したことから1年内返済予定の長期借入金が154百万円増加及び未払消費税が25百万円増加したこと等によるものであります。

固定負債につきましては、長期借入金の減少等により、前事業年度末に比べ362百万円減少し、365百万円となりました。

この結果、負債合計は1,149百万円となり、前事業年度末に比べ177百万円の減少となりました。

 

c.純資産

当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して46百万円増加して、1,435百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が4百万円増加及び当期純利益が35百万円あったことによるものであります。この結果、自己資本比率は55.3%(前事業年度末は50.9%)となりました。

 

 

 

③当事業年度の経営成績の分析・検討内容

a.売上高、売上原価、販売費及び一般管理費、営業損益

 売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「③生産、受注及び販売の実績」に記載したとおりであります。

 売上原価は、前事業年度に比べ57百万円増加し、708百万円となりました。これは主にロシア・ウクライナ情勢の長期化による原材料価格の高騰による影響によるものであります。

 販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ67百万円増加し、750百万円となりました。これは主にエネルギー価格の高騰によるものであります。

 以上の結果、営業損失は前事業年度に比べ12百万円減少し、33百万円となりました。

 

b.営業外損益及び経常損益

 営業外損益は、前事業年度に比べ17百万円減少し、32百万円となりました。

 これは主に新型コロナウイルス感染拡大防止協力金等9百万円及び福岡県田川郡福智町より「ほうじょう温泉ふじ湯の里」指定管理者運営費の補助金11百万円を営業外収益として計上したことによるものであります。

 以上の結果、経常損失は0百万円(前事業年度は経常利益3百万円)となりました。

 

c.特別損益及び当期純損益

 特別利益は、70百万円となりました。これは主に自社所有の建物・土地等の固定資産を売却したことによる固定資産売却益67百万円があったことによるものであります。

 特別損失は、23百万円となりました。これは主に減損損失21百万円があったことによるものであります。

 以上の結果、当期純利益は35百万円(前事業年度は当期純損失83百万円)となりました。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤資本の財源及び資金の流動性について

 資本の財源についての分析は、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

 資金の流動性については、主たる運転資金につきましては、主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、事業活動のために必要な資金の確保と流動性を維持するために、出店及び改装に必要な設備資金は、投資活動のキャッシュ・フローにおける借入金による資金調達を基本としております。

 

⑥経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について

 経営方針、経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

⑦重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)「筑豊ラーメン山小屋」FC加盟契約

 当社は、「筑豊ラーメン山小屋」FCを展開するために、FC加盟店との間にFC加盟契約を締結しております。契約内容の要旨は、次のとおりであります。

名称

筑豊ラーメン山小屋 FC加盟契約

内容

当社が所有する商標・サービスマーク等の使用許可及びフランチャイズシステムのノウハウの提供

契約期間

契約締結の日から5年間

再契約

契約期間満了に際して両当事者が再契約を希望する場合は、期間満了の3か月前にFC本部にて両当事者の意思確認を行い記名捺印した書面を取り交わすものとする。

契約条件

加盟金   契約時に60万円

保証金   契約時に100万円

再契約料  再契約時に5万円

ロイヤリティ

固定ロイヤリティ 月額5万円

変動ロイヤリティ FC本部の供給する麺の枚数に一定の金額を乗じた額。

(2)「ばさらか」FC加盟契約

 当社は、「ばさらか」FCを展開するために、FC加盟店との間にFC加盟契約を締結しております。契約内容の要旨は、次のとおりであります。

名称

ばさらか基本契約

内容

当社が所有する商標・サービスマーク等の使用許可及びフランチャイズシステムのノウハウの提供

契約期間

契約締結の日から1年間であり、契約期間満了の3か月前までに書面による意思表示がない場合、同一条件をもってさらに1年間自動的に更新されるものとする。

契約条件

加盟金   契約時に60万円

保証金   契約時に100万円

商標使用料 月額5万円

(3)「筑豊ラーメン山小屋」チェーン加盟契約

 当社は、「筑豊ラーメン山小屋」FCの展開を図るため、法人のFC加盟希望者に対して「地区本部契約」を締結しております。契約内容の要旨は、次のとおりであります。

名称

筑豊ラーメン山小屋チェーン加盟契約

内容

当社は、FC加盟店が、特定地域内における「筑豊ラーメン山小屋」FCのフランチャイズ本部業務の一部を代行して行う権利を付与する。

契約期間

契約締結の日から5年間であり、以後契約更新は3年ごとに行うものとし両当事者の合意がなされた場合に限り更新を行う。

契約条件

イニシャルフィー 契約時に1,000万円

コミッション   FC加盟契約が成立した場合、地区本部はFC加盟契約金及び保証金の合計額を総本部に納入する。そのうち総本部は地区本部に対し一定額を支払う。

         ただし、保証金は一定額を地区本部預りとする。

指導委託料    FC加盟店売上の1%

(4)「ばさらか地区権利者契約」チェーン加盟契約

 当社は、「ばさらか」FC加盟店の獲得を図るため、特定のFC加盟希望者に対して「ばさらか地区権利者契約」を締結しております。契約内容の要旨は、次のとおりであります。

名称

ばさらか地区権利者契約

内容

当社は、FC加盟店が、特定地域内における「ばさらか」FCの出店開発活動を独占的に行う権利を付与する。

契約期間

契約期間満了に際して両当事者が再契約を希望する場合は、期間満了の3か月前にFC本部にて両当事者の意思確認を行い記名捺印した書面を取り交わすものとする。

契約条件

報酬 地区権利者に対し、FC加盟店が販売した当社指定商品の月間販売実績の5%を支払う。

加盟金 15坪未満 30万円

15坪以上 60万円

全額地区権利者に支払う。

保証金 15坪未満 50万円

15坪以上 100万円

当社の預り金とする。

 

 

2【主要な設備の状況】

当社における主要な設備は、以下のとおりであります。

令和5年3月31日現在

 

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

その他

合計

新北九州空港店

他9店舗(北九州市小倉南区他)

外食事業

(直営店部門)

店舗設備

(-)

17

(21)

ばさらか庄内店

他47店舗(福岡県飯塚市他)

外食事業

(フランチャイズ部門)

賃貸設備

153,351

388

606,169

(16,814)

458

760,367

(-)

本社工場(福岡県田川郡香春町)

外食事業

生産設備

43,281

20,546

81,348

(10,384)

445

145,622

20

(3)

エンポリアム行橋他13件

(福岡県行橋市他)

不動産

賃貸事業

賃貸設備

143,979

335

293,396

(9,311)

437,712

(-)

ほうじょう温泉

ふじ湯の里(福岡県田川郡福智町)

温泉事業

温泉施設の備品類

(-)

7

(8)

本社(福岡県田川郡香春町)

外食事業

外販事業

衛生事業

全社(共通)

本社設備

55,629

511

36,974

(16,781)

1,819

94,935

27

(1)

合計

396,242

21,781

1,017,888

(53,292)

2,724

1,438,637

71

(33)

(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具器具備品であります。

   2.従業員数の( )書は、外書きで臨時雇用者の期中平均人員を記載しております。

   3.帳簿価額は減損損失計上後の金額であります

   4.上記のほか、主な賃借及びリース設備として、次のものがあります。

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

従業員数

(人)

土地の面積

(㎡)

年間の賃借料又はリース料(千円)

創業店他35店舗

(福岡県田川郡香春町他)

外食事業

(直営店部門等)

店舗設備等

16

(22)

4,412

118,324

(注)従業員数の( )書は、外書きで臨時雇用者の期中平均人員を記載しております。

 

 

   4.上記外食事業のうち、直営店部門の地域別内訳は次のとおりであります。

地域

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業

員数

(人)

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

その他

合計

福岡県

店舗設備

(新北九州空港店他6店舗)

(-)

13

(15)

大分県

店舗設備

(宇佐店)

(-)

2

(4)

高知県

店舗設備

(野市店)

(-)

1

(3)

合計

(-)

16

(22)

(注)帳簿価額は減損損失計上後の金額であります

 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

24,292,000

24,292,000

 

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数(株)

(令和5年3月31日)

提出日現在発行数(株)

(令和5年6月30日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

6,091,000

6,109,200

東京証券取引所

スタンダード市場

単元株式数

100株

6,091,000

6,109,200

(注)「提出日現在発行数」欄には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

①【ストックオプション制度の内容】

 令和3年2月25日開催の取締役会決議に基づき、当社の役員及び執行役員に対する「第2回新株予約権」及び、当社従業員に対する「第3回新株予約権」の概要は以下のとおりです。

 なお、第2回及び第3回ともに、有償ストックオプションであります。

 

第2回新株予約権

第3回新株予約権

 割当日

令和3年3月5日

令和3年3月5日

新株予約権の数

4,076個

535個

新株予約権の目的となる株式の種類と数

普通株式 407,600株

普通株式  53,500株

発行価額

851,200円

新株予約権1個当たり200円

  (1株当たり 2円)

588,500円

新株予約権1個当たり1,100円

   (1株当たり11円)

行使価額

1株につき 265円

1株につき 265円

権利行使期間

令和3年3月5日から

令和13年3月4日まで

令和4年7月1日から

令和13年3月4日まで

行使の条件

(注)1

(注)2

交付状況 ※

当社取締役 4名(注3)

(2,820個、282,000株)

当社監査役 4名

(796個、79,600株)

当社執行役員 5名

(460個、46,000株)

当社従業員   14名

(535個、53,500株)

 

※当事業年度の末日(令和5年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(令和5年5月31日)にかけて変更された事項については、当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注1)割当日から本新株予約権の行使期間の終期に至るまでの間に東京証券取引所における当社普通株式の普通取引終値の1ヶ月間(当日を含む21取引日)の平均値が一度でも行使価額に50%を乗じた価格を下回った場合、新株予約権者は残存するすべての本新株予約権を行使期間の満期日までに行使しなければならないものとする。

(注2)令和4年3月期から令和8年3月期における当社の有価証券報告書に記載された外食事業の売上高の額に応じ、以下の①ないし③に定めに従い新株予約権を行使することができる。

①外食事業の売上高の額が一度でも1,600百万円を超過した場合、割り当てられた本新株予約権の数の30%まで

②外食事業の売上高の額が一度でも1,800百万円を超過した場合、上記①に基づき行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の75%まで

③外食事業の売上高の額が一度でも2,000百万円を超過した場合、上記①および②に基づき行使した本新株予約権とあわせて、割り当てられた本新株予約権の数の100%まで

(注3)第2回新株予約権の交付対象となっております当社取締役は、当業年度末におきましては全員退任済となっております。

 

②【ライツプランの内容】

   該当事項はありません。

 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

令和2年9月17日

(注)1

2,200,000

6,073,000

352,000

1,354,050

799,750

令和4年4月1日~

令和5年3月31日

(注)2

18,000

6,091,000

2,403

1,356,453

2,403

802,153

(注)1.令和2年9月18日を払込期日とする、第三者割当増資により、発行済株式総数が2,200,000株、資本金が352百万円増加しております。

有償第三者割当 2,200,000株

発行価格 160円

資本組入額 160円

割当先 霞投資事業組合

2.新株予約権の行使による増加であります。

3.当事業年度の末日から提出日の前月末現在(令和5年5月31日)までの間に、新株の発行(新株予約権の行使)により、発行済株式総数が18,200株、資本金が2百万円及び資本準備金が2百万円増加しております。

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

令和5年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数

(人)

2

15

39

18

5

1,410

1,489

所有株式数

(単元)

1,523

1,323

19,210

562

46

38,234

60,898

1,200

所有株式数の割合

(%)

2.50

2.17

31.54

0.92

0.08

62.79

100.00

(注)1.「その他の法人」欄には、証券保管振替機構名義の株式が2単元含まれております。

2.自己株式61株は、「単元未満株式の状況に61株含まれております

 

(6)【大株主の状況】

 

 

令和5年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

青柳 和洋

神奈川県川崎市麻生区

1,399,400

22.97

江川 源

東京都品川区

1,000,000

16.41

㈱テクノバンク・サンケン

福岡県田川郡香春町鏡山1632-1

737,500

12.10

Blue Goats Capital㈱

東京都渋谷区渋谷2-22-6

652,900

10.71

㈱SCP

大阪府松原市天美東8-4-29

150,000

2.46

緒方 正憲

福岡県田川郡香春町

148,600

2.43

緒方 康憲

福岡県田川郡福智町

103,000

1.69

東海東京証券㈱

愛知県名古屋市中村区名駅4-7-1

100,000

1.64

林 秀樹

東京都千代田区

96,100

1.57

㈱老松醤油松岡本家

福岡県朝倉市甘木714

93,000

1.52

4,480,500

73.50

(注)1.上記のほか、証券保管振替機構名義の株式が200株あります。

2.前事業年度末において主要株主であった日本証券金融㈱、TES㈱は、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。

3.前事業年度末において主要株主でなかった青柳和洋氏、Blue Goats Capital㈱及び江川源氏は、当事業年度末現在では主要株主になっております。

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(令和4年3月31日)

当事業年度

(令和5年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

434,309

709,492

売掛金

138,401

159,729

商品及び製品

70,999

60,832

仕掛品

3,220

1,728

原材料及び貯蔵品

17,293

16,074

前払費用

11,635

11,841

その他

35,857

30,798

貸倒引当金

49,084

51,699

流動資産合計

662,634

938,797

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物(純額)

※1 563,697

※1 392,579

構築物(純額)

※1 5,839

※1 3,663

機械及び装置(純額)

20,158

21,781

車両運搬具(純額)

0

0

工具、器具及び備品(純額)

5,155

2,724

土地

※1 1,241,840

※1 1,017,888

有形固定資産合計

※2 1,836,691

※2 1,438,637

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

1,183

623

その他

1,966

1,657

無形固定資産合計

3,149

2,281

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(令和4年3月31日)

当事業年度

(令和5年3月31日)

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

81,065

84,006

関係会社株式

5,821

5,821

出資金

25

25

長期貸付金

297,571

292,671

破産更生債権等

3,500

長期前払費用

4,745

1,209

長期未収入金

114,820

111,332

その他

97,812

95,104

貸倒引当金

391,526

384,701

投資その他の資産合計

213,836

205,469

固定資産合計

2,053,677

1,646,387

資産合計

2,716,311

2,585,185

負債の部

 

 

流動負債

 

 

買掛金

59,281

68,538

短期借入金

※1 100,000

※1 100,000

1年内返済予定の長期借入金

※1 210,698

※1 365,502

未払金

70,682

63,145

未払費用

34,602

38,044

未払法人税等

13,151

19,169

未払消費税等

6,940

32,671

契約負債

391

184

前受金

10,872

5,773

預り金

89,416

80,379

前受収益

571

571

賞与引当金

47

資産除去債務

2,154

9,447

その他

184

159

流動負債合計

598,993

783,586

固定負債

 

 

長期借入金

※1 469,452

※1 125,796

退職給付引当金

52,474

55,772

役員退職慰労引当金

38,142

38,142

資産除去債務

77,226

64,870

その他

90,759

81,237

固定負債合計

728,055

365,818

負債合計

1,327,049

1,149,404

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(令和4年3月31日)

当事業年度

(令和5年3月31日)

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

1,354,050

1,356,453

資本剰余金

 

 

資本準備金

799,750

802,153

その他資本剰余金

31,838

31,838

資本剰余金合計

831,588

833,991

利益剰余金

 

 

利益準備金

2,772

2,772

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

798,416

762,819

利益剰余金合計

795,644

760,047

自己株式

18

18

株主資本合計

1,389,975

1,430,378

評価・換算差額等

 

 

その他有価証券評価差額金

5,176

509

評価・換算差額等合計

5,176

509

新株予約権

4,464

5,912

純資産合計

1,389,262

1,435,781

負債純資産合計

2,716,311

2,585,185

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 令和3年4月1日

 至 令和4年3月31日)

当事業年度

(自 令和4年4月1日

 至 令和5年3月31日)

売上高

 

 

商品及び製品売上高

890,426

1,042,837

その他の売上高

396,820

382,793

売上高合計

1,287,246

1,425,630

売上原価

 

 

商品及び製品期首棚卸高

61,327

68,813

当期商品仕入高

227,760

265,459

当期製品製造原価

263,287

282,965

合計

552,375

617,238

他勘定振替高

2,737

3,487

商品及び製品期末棚卸高

70,908

60,787

商品及び製品売上原価

478,728

552,963

その他の事業売上原価

172,231

155,835

売上原価合計

650,960

708,799

売上総利益

636,286

716,831

販売費及び一般管理費

 

 

役員退職慰労引当金繰入額

791

従業員給料

203,488

233,363

賞与引当金繰入額

47

退職給付費用

1,998

2,390

貸倒引当金繰入額

2,053

5,246

減価償却費

19,216

8,740

水道光熱費

66,955

89,612

賃借料

70,281

77,335

その他

317,633

333,483

販売費及び一般管理費合計

682,466

750,173

営業損失(△)

46,179

33,341

営業外収益

 

 

受取利息

992

1,032

受取配当金

0

0

助成金収入

37,140

9,608

受取保険金

8,109

補助金収入

8,140

11,534

協賛金収入

863

違約金収入

859

1,862

支援金

9,915

その他

6,199

5,915

営業外収益合計

62,306

39,869

営業外費用

 

 

支払利息

7,957

5,876

貸倒引当金繰入額

2,972

2,579

違約金

68

1,511

臨時休業等による損失

6,375

災害修繕費

2,065

その他

952

102

営業外費用合計

12,380

6,976

経常利益又は経常損失(△)

3,746

449

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 令和3年4月1日

 至 令和4年3月31日)

当事業年度

(自 令和4年4月1日

 至 令和5年3月31日)

特別利益

 

 

固定資産売却益

※1 150

※1 67,818

保険解約返戻金

3,670

その他

3,166

特別利益合計

3,820

70,984

特別損失

 

 

関係会社株式評価損

18,035

減損損失

※2 45,089

※2 21,812

貸倒引当金繰入額

17,390

その他

2,980

1,749

特別損失合計

83,495

23,562

税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△)

75,928

46,972

法人税、住民税及び事業税

7,205

11,375

法人税等合計

7,205

11,375

当期純利益又は当期純損失(△)

83,134

35,596

 

 

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社の事業については、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営を主とした「外食事業」、所有する店舗用地等の不動産賃貸を主とした「不動産賃貸事業」、ラーメン等の製品を主要販売品目とした「外販事業」、福岡県田川郡福智町『ほうじょう温泉ふじ湯の里』の指定管理者となり、同施設の経営を主とした「温泉事業」、感染症予防対策とした衛生機器の販売・レンタルを主とした「衛生事業」を報告セグメントとしております。

 各報告セグメントの事業内容は次のとおりであります。

事業区分

主要製品及び事業内容

外食事業

飲食の提供、ラーメン用食材等の製造及びFC加盟店等への販売

不動産賃貸事業

店舗用地等の不動産賃貸(FC加盟店以外)

外販事業

当社の生産製品を主要に外販

温泉事業

「ほうじょう温泉ふじ湯の里」施設経営

衛生事業

衛生機器の販売等