株式会社岩手銀行
(注) 自己資本比率は、(期末純資産の部合計-期末新株予約権-期末非支配株主持分)を期末資産の部の合計で除して算出しております。
(注) 1 第141期(2023年3月)中間配当についての取締役会決議は2022年11月11日に行いました。
2 第140期(2022年3月)の1株当たり配当額には、創立90周年記念配当10円が含まれております。
3 自己資本比率は、(期末純資産の部合計-期末新株予約権)を期末資産の部の合計で除して算出しております。
4 最高株価及び最低株価は、第141期より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものであります。
当行及び当行の関係会社は、当行、連結子会社5社、持分法非適用の非連結子会社1社及び持分法非適用関連会社3社で構成され、銀行業務を中心に、リース業務、クレジットカード業務、信用保証業務などの金融サービスに係る事業を行っております。
当行及び当行の関係会社の事業に係わる位置づけは次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントの区分と同一であります。
当行の本支店及び出張所109カ店においては、預金業務、貸出業務、内国為替業務、外国為替業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、信託業務、社債受託及び登録業務、その他附帯業務等を行い、グループの中心的業務と位置づけております。
連結子会社1社において、リース業務等を行っております。
連結子会社2社において、クレジットカード業務、信用保証業務等を行っております。
連結子会社1社において、コンサルティング業務等を行っております。
連結子会社1社において、地域商社業務等を行っております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(注)1 持分法非適用の非連結子会社1社および持分法非適用関連会社3社は、上記事業系統図に含めておりません。
2 いわぎんコンサルティング株式会社は、2022年4月1日付で、いわぎんリサーチ&コンサルティング株式会社に社名変更しております。
3 いわぎんリース・データ株式会社は、2023年1月1日付で、電算機による処理受託業務の事業を譲渡しております。
(注)1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 「当行との関係内容」の「役員の兼任等」欄の( )内は、当行の役員(内書き)であります。
3 いわぎんリース・データ株式会社は、経常収益(連結会社相互間の内部経常収益を除く。)の割合が連結経常収益の10%を超える連結子会社に該当しておりますが、当連結会計年度におけるリース業セグメントの経常収益に占める当該連結子会社の経常収益が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。
4 いわぎんコンサルティング株式会社は、2022年4月1日付で、いわぎんリサーチ&コンサルティング株式会社に社名変更しております。
5 いわぎんリース・データ株式会社は、2023年1月1日付で、電算機による処理受託業務の事業を譲渡しております。
2023年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、嘱託及び臨時従業員617人を含んでおりません。
2 従業員数は、執行役員9人を含んでおりません。
3 臨時従業員数は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
2023年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、嘱託及び臨時従業員601人を含んでおりません。
2 従業員数は、執行役員9人を含んでおりません。
3 当行の従業員はすべて銀行業のセグメントに属しております。
4 臨時従業員数は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
5 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
6 当行の従業員組合は、岩手銀行労働組合と称し、組合員数は901人であります。労使間においては特記すべき事項はありません。
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号、以下「女性活躍推進法」という)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号、以下「育児・介護休業法」という)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号、以下「育児・介護休業法施行規則」という)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 連結子会社の当事業年度における管理職に占める女性労働者の割合について、連結子会社が「女性活躍推進法」の規定による公表を行わないことから記載を省略しております。
4 連結子会社の当事業年度における男性労働者の育児休業取得率について、連結子会社が「女性活躍推進法」の規定による労働者の男女別の育児休業取得率の公表を行わないこと、「育児・介護休業法」の規定による労働者の育児休業の取得の状況の公表を行わないことから記載を省略しております。
5 連結子会社の当事業年度における労働者の男女の賃金の差異について、連結子会社が「女性活躍推進法」の規定による公表を行わないことから記載を省略しております。
(注) 1 管理職数は、役職を有する行員を記載しております。
2 管理職数は、2023年3月31日現在の在籍者とし休職者は含めておりません。
(注) 1 育児休業等を取得した男性労働者数には、産後パートナー休暇(子の出生後8週間以内における28日間を限度とした有給の休暇制度)取得者を含めております。
(注) 1 正規雇用労働者は、行員、無期の嘱託(フルタイム労働者)としております。
2 パート・有期労働者は、有期の嘱託(フルタイム労働者)、パートタイマー(無期・有期)としております。
3 平均賃金は、退職金及び通勤手当を含めておりません。
4 正規雇用労働者の男女別賃金差異が生じている要因
・平均賃金の高い役職者割合の差異が要因となっており、具体的には当年度の支給対象延べ人数における支店長及び役職者クラスの割合は、男性67.8%((3,108人+4,249人)/10,859人)に対して女性21.2%((72人+1,216人)/6,062人)となっております。
・役職者クラス(支店長クラス除き)及び一般クラス(世帯形成層)の差異が83~85%程度となっておりますが、その要因は「世帯主であること」が支給要件のひとつとなっております家族手当の支給対象が結果として男性に多くなっている点にあります。なお、家族手当支給対象外もしくは少数である支店長・一般クラス(独身層)の差異は95%以上と大きな差異はございません。
5 パート・有期労働者の男女別賃金差異が生じている要因
パート・有期労働者の約60%が女性のパートタイマー(60歳以上のシニアパート除き)となっており、配偶者の扶養の範囲内(年間103万円程度)で就労していることが要因となっております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当行は、1932年5月の創業以来、基本姿勢である「地域社会の発展に貢献する」ならびに「健全経営に徹する」の2つを経営理念として堅持し続けております。
前中期経営計画(以下、「前中計」といいます。)は、2013年4月に掲げた10年間の長期ビジョンの最終ステージとして、地域における「CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)の実践」をテーマに掲げ、2019年4月にスタートさせました。4年計画の前半2年を、「経営体質強化プロジェクト」による収益体質強化と事業領域の拡大に向けた基盤整備に取り組む期間とし、後半2年を、前半2年の施策効果を収益に結び付ける期間として位置付け、各種施策を進めました。
営業体制の面では、預り資産業務の営業人員を統括店に集約させることで効率的な運営体制としたほか、「事業性理解に基づく法人営業業務」を将来的な収益増強分野と位置付け、優先的に人員を配置しました。
業務改革の面では、新端末の全店導入や、相続業務や個人ローン分野の本部集中の拡大など、営業店業務のスリム化を進めました。
グループ戦略の面では、コンサルティング会社と地域商社を設立し事業の領域を拡大した一方、不採算部門の解散や譲渡、拠点の集約など、経営の面からもコスト構造改革に取り組みました。
これらの取組みにより、前中計における以下4つの主要計数目標は、全ての項目を達成しました。
※1 経費(除く臨時処理分)÷コア業務粗利益
※2 自己資本の額÷リスクアセット等の額
現在の地域金融機関を取り巻く環境は、低金利の長期化により預金と貸出を主体とする従来のビジネスモデルが先細りしていることに加え、異業種からの参入、ネット銀行の拡大など変化への対応が求められる状況にあります。また、気候変動への取組みがグローバル化しているほか、食料や燃料、資材などの価格高騰、キャッシュレスの進展やAIをはじめとした新技術の発展など、環境は目まぐるしく変動し予測が困難となっています。
当行が主要な営業基盤とする岩手県におきましては、都市部への人口流出や働き手不足、事業の後継者不在等を理由とした廃業・解散が増加し事業所数が減少するなど課題がより顕在化・深刻化しています。一方で、岩手県は豊かな自然を有するほか、食料自給率も100%以上を維持する数少ない県として食料やエネルギーの生産・供給拠点としての存在感が高まっています。また、県南部では半導体・自動車産業などの産業集積が進み、県北部では地域エネルギーや森林・海洋資源を活用した地域循環共生圏の実現に向けた動きが加速するなど、県内全域で産業構造変革や社会経済の変革が進みつつあります。このほか観光面では、世界遺産の登録数が3件と都道府県単位では一番多いほか、NYタイムズ紙の「2023年に行くべき52か所」に県庁所在地である盛岡市が選出されるなど、大きな魅力があります。
このような環境の下、当行グループは、2023年度から向こう10年の長期ビジョン「お客さまの課題解決と地域社会の持続的成長を牽引する価値共創カンパニー」を掲げました。今回策定した長期ビジョンは、地域の賑わいや安心、魅力ある企業、身近で便利な金融インフラなど、当行が抱く、地域社会やお客さまにとっての「理想的な地域像」が起点となっており、こうした地域像を実現していくため10年先に当行グループがありたい姿を表現しております。
当行グループは、地域の事業者や行政自治体と連携しながら、産業構造変革によって生じる好機を逃すことなく、再生可能エネルギー、農林水産、観光など、岩手特有の地域資源の強みを活かしさらなる可能性を引き出していくことで、地域に新たな価値を生み出し、豊かで活力ある、そしてサステナブルな地域社会を実現していきたいと考えております。


長期ビジョンの実現を目指し、2023年4月から3年間の新中期経営計画(以下、「新中計」といいます。)「第21次中期経営計画~地域価値共創プラン~」をスタートさせました。新中計では、前中計において取り組んだグループの基盤整備や事業の再構築等を通じて備わった経営基盤を土台として、CSV(共通価値の創造)の理念を踏襲し、「金融サービス領域の深化」と金融の枠を超えた「新たな事業領域への挑戦」を推し進める期間と位置付けています。そして長期目標である連結当期純利益100億円、ROE5%の到達に向けた第1フェーズとして、高い水準にある自己資本の有効活用と事業ポートフォリオの変革を通じて、利益成長軌道をつくり出します。
新中計は「地域を支える進化した金融のカタチをつくる期間」として、以下の3つの基本方針を掲げております。
[基本方針Ⅰ:ソーシャルソリューションビジネスの高度化]
コア事業である金融仲介機能を最大限に発揮しながら地域経済の再生・発展を主導し、包括的なソリューションメニューを提供できる体制を構築するほか、良質なデータの利活用と異業種連携による付加価値の高い金融サービスを提供するとともに、事業ポートフォリオを地域の脱炭素への取組みや新たな事業領域に拡大していきます。
主な取組内容は以下のとおりです。
<資金繰りや本業支援>
お客さまの事業内容や成長可能性などを理解するとともに、経営課題を把握し解決策を提案する「事業性理解」を通じて、保証や担保に依存しない融資に取り組みます。また、グループ会社機能の活用や外部事業者・団体等との連携を深めることで、包括的ソリューションを一層強化し、お客さまの多様化・複雑化するニーズに対応していきます。
<データ利活用>
お客さまとの接点であるアプリをもう一段階進化させ、豊富なお客さまの情報をもとに、行動を先回りした情報提供(レコメンドサービス、ダイレクトマーケティング)を行うことで、アプリやサービスの価値向上を図っていきます。また、将来的な取組みとして、ソーシャルメディア、決済、送金、医療や自治体サービスなど日常生活のあらゆる場面で利用できる統合的なアプリである「スーパーアプリ」の導入を目指します。
データ利活用による新事業の展開としては、広告・マーケティング支援事業を伸長させていくほか、データ分析事業を展開していきます。
<CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の活用>
投資専門子会社を設立し、協業を目的とした、スタートアップや異業種への出資を通じて、新規事業開発・オープンイノベーションの推進体制を構築します。
CVCの活用イメージとしては、先端技術・新規事業立上げを得意とするスタートアップ企業と協業することで、当行グループのDX・データ利活用、新規事業を加速させるほか、人材派遣や協業を通じて人材育成や事業ノウハウを蓄積し、次の新規事業を興すなど、中長期的な視点での事業領域拡大に向けた足掛かりを作ることにつなげます。
[基本方針Ⅱ:地域を支える盤石な経営基盤の確立]
キャピタルアロケーションの最適化によるアセットビジネスの強化とDX推進による経営効率の向上、事業リストラクチャリングとコスト構造改革を断行します。また、現状の総合金融グループ体制を基盤として、地域の循環型経済を支える新たな企業群を形成し、ステークホルダーの皆さまとの対話を重視するほか、高い水準のコーポレートガバナンスを確立します。
主な取組内容は以下のとおりです。
<ストラクチャード・ファイナンスの強化>
ストラクチャード・ファイナンスの取組みを強化するため、企画・立案・推進等のフロント業務や案件管理、人材育成までを一気通貫で統括する専担部署「ストラクチャード・ファイナンス室」を2023年4月に新設しました。今後、さらなる残高の積み上げを図り、新中計の主要計数目標項目の一つである「顧客向けサービス業務利益」の黒字化に向けた収益の柱の一つに成長させていきます。
<業務運営体制>
人口減少に伴う来店客の減少や過疎の進行など、広い県土の岩手県を地盤とする当行が直面している環境変化に対応しつつ、「地域への金融インフラ維持」と「生産性向上」を両立させた持続可能な営業店経営を実現させるため、地域統括型店舗運営体制を導入します。
営業店経営の単位を「個店」から「地域」へ移行し、地域統括店に人員と業務を集約することで、コンサルティング機能と生産性を高めます。また、地域特性に応じた業務方針・予算を策定し、地域単位で施策を展開することで、営業店が地域再生と地域産業の成長支援に専念して取り組める体制を整備します。
[基本方針Ⅲ:多様な人材が働きがいを持ち続ける組織づくり]
地域課題を解決できるプロフェッショナル人材の育成と個人の成長を促す人材投資を積極的に行うとともに、チャレンジ性にあふれた企業風土を組織全体に浸透させ、全ての従業員が誇りと働きがいを持ち続け、安心して活躍できる組織づくりに取り組んでいきます。
主な取組内容は以下のとおりです。
<人材育成とチャレンジ性にあふれた企業風土への変革>
コンサルティングスキルを高める研修会の新設やグループ内留学制度の実施のほか、データ利活用の基盤の一つであるデータ分析人材やマーケティング人材の育成にも積極的に投資を行っていきます。
また、チャレンジ性にあふれた企業風土へ変革する取り組みとして、ジョブチャレンジ制度(社内公募制度)を新設するほか、チャレンジを後押しする企業風土変革に向けた管理職育成にも取り組んでいきます。
<ダイバーシティ&インクルージョンの推進>
新しい人事制度の導入により、上司・部下間の対話を通じ「人材育成」が主眼となる仕組みを構築し、職員の働きがいやエンゲージメントを高め、一人ひとりの実力を最大限に引き出す組織の実現を目指します。また、職員のライフプランや価値観などに応じた柔軟な働き方の実現に取り組みます。
長期目標達成に向けた第1フェーズとして、以下の主要計数目標を設定し、各種施策に取り組みます。
※1 連結当期純利益÷株主資本平均残高
※2 自己資本の額÷リスクアセット等の額
※3 経費(除く臨時処理分)÷コア業務粗利益
※4 貸出金平残×預貸金利回り差+役務利益-営業経費

当行は、「地域社会の発展に貢献する」「健全経営に徹する」の経営理念を堅持し、地域との共存共栄を目指してまいりました。創立100周年に向かうこれからも、豊かで活力ある、そしてサステナブルな地域社会の実現に向け当行の使命を果たしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当行(グループ)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当行は、リスクの管理にあたってコンプライアンスを根幹とし、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、主なリスク管理体制等を「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」に記載しております。また、金融商品に係るリスク管理体制、リスク量等を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(金融商品関係)に記載しております。
以下の項目には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行の当連結会計年度末における金融再生法に基づく不良債権比率は2.23%であります。景気動向、不動産価格および株価の変動、融資先の経営状況の悪化等によっては予想以上に不良債権が増加し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、融資先の経営状況、担保価値、過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上しておりますが、著しい経済情勢の悪化、融資先の経営状況の悪化、担保価値の下落、その他予期せざる理由等によって貸倒引当金の積み増しが必要になり、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、地域金融機関として主たる営業基盤を岩手県を中心とした周辺地域に置いております。このため信用リスクの増減等はこれらの地域における経済の影響を受けやすく、地域経済情勢が悪化した場合は、取引先の経営状況の悪化を通じて、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行の資産および負債は主要業務である貸出金、有価証券および預金であり、主たる収益源は資金運用と資金調達の利鞘収入であります。これらの資産と負債の金利または期間のミスマッチが存在している中で、金利が変動することによって利益の低下ないし損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、市場性のある国債等の債券や市場価格のある株式等の有価証券を保有しております。これらの債券や株式等の価格変動に伴い資産価値が減少することによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、外貨建ての資産・負債を保有しております。外貨建ての資産・負債についてネットベースで資産超または負債超のポジションが造成されていた場合に、為替の価格が当初予定されていた価格と相違することによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、信用力の向上、緊急時の体制整備等の適切な資金繰り管理を行っておりますが、予期せぬ資金の流出等により資金繰りがつかなくなる場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、市場で取引される債券等の資産を保有しておりますが、市場の混乱等により市場において取引が出来なかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、正確な事務処理は銀行業の基本であることを認識のうえ、事務リスクの顕在化による経済的損失および信用失墜等を回避するため、厳正な事務リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、役職員が正確な事務を怠る、または事故・不正等を起こすことによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、コンピュータシステムの機密性、完全性、可用性を確保するとともに、障害発生時の影響を最小限に抑え、早期の回復を図るための安全対策を講じる等、システムリスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、コンピュータシステムのダウン、誤作動、システムの不備、コンピュータの不正使用等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、法令遵守を業務遂行上遵守すべき基本事項であることを認識し、厳格な法務リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、法令遵守違反や契約不履行の行為等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、役職員の雇用形態等に応じた適切な人事管理および人事運営を行い、適切な人的リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、人事運営上の不公平・不公正・差別的行為等によって当行が損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、所有または賃借する動産・不動産の管理を適切に行い、災害や不法行為等による被害を最小限に抑える等、有形資産リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、想定を超える災害、不法行為等の影響を受け有形固定資産の毀損等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、風評による預金の流出や株価の下落等被害を未然に防止するため、透明性の高い情報開示を積極的に行う等、風評リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、事実と異なる風説、風評の影響を受け評判が悪化すること等によって当行の信用が低下し損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、お客さまの情報の取扱いについて「個人情報保護宣言」により基本方針を策定し、顧客情報の適切な利用と厳正な管理の徹底により漏洩等の発生を未然に防ぐよう努めておりますが、万が一、顧客情報等の漏洩や不正利用等が発生した場合には、当行の財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行の連結自己資本比率および単体自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき算出しております。当行は同告示の国内基準が適用され、連結自己資本比率および単体自己資本比率を4%以上に維持する必要がありますが、2023年3月31日現在の連結自己資本比率は11.64%、単体自己資本比率は11.33%となっております。当行では健全性の維持に努めておりますが、仮に自己資本比率が要求される水準の4%を下回った場合には、早期是正措置により、業務の全部または一部停止等を含む様々な命令を金融庁長官から受けることとなり、その結果、当行の業務運営や業績、財務状況に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、以下のような要因により影響を受ける可能性があります。
① 融資先の経営状態の悪化等に伴う不良債権処理費用の増加
② 有価証券ポートフォリオの価値の低下
③ 自己資本比率の基準および算出方法の変更等
④ 繰延税金資産の回収可能性
⑤ 退職給付債務
⑥ その他の不利益な展開
地震、洪水、津波等の自然災害や感染症の流行により、当行の正常な業務運営に支障が生じる可能性があります。こうした事態に備え、当行では「業務継続計画」、感染症発生時の対応計画等を策定し、緊急時の体制整備に努めておりますが、想定を超える状況となった場合は業務の全部または一部が停止し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、合理的かつ保守的な条件の下で繰延税金資産を計上しておりますが、この計算は将来の課税所得などの様々な予測・仮定に基づいているため、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。仮に繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断された場合には、当行の財政状態および自己資本比率等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、企業年金基金制度および退職一時金制度を設けておりますが、運用利回り低下に伴い年金資産の時価が下落した場合や、退職給付債務を計算する前提となる数理上の前提条件に変更があった場合には、数理計算上の差異が発生し、これに伴って将来の退職給付費用が増加する可能性があり、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、当行が保有する固定資産について、経済情勢の変動や使用方法の変更に伴う収益性の低下、市場価格の著しい下落等があった場合には、減損処理に伴う損失が発生し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、外部格付機関から格付を取得しております。当行では中期経営計画等の諸施策の実行により、収益性および健全性の向上に鋭意取組んでおりますが、その進捗の状況によっては格付機関の判断により格付が引き下げとなり、資金調達コストの上昇や資金調達が困難になるなどの悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、各種の規制・制度下において業務を遂行しており、今後、法令や実務慣行、解釈等の変更があった場合には、当行の業務運営や業績、財政状態、自己資本比率等に影響を及ぼす可能性があります。なかでも、バーゼル銀行監督委員会および金融監督当局等による自己資本規制の強化や、現在進められている国際的な会計基準とのコンバージェンスおよびIFRS(国際財務報告基準)の強制適用等については、その適用時期と規制内容次第では、当行の業績、財政状態、自己資本比率等に大きな影響を及ぼす可能性があります。
この「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」は、当行グループ(当行及び連結子会社)の経営成績等(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況)に重要な影響を与えた事象や要因を経営者の視点から分析・検討したものです。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(1)財政状態
① 預金等(譲渡性預金を含む)及び預り資産
預金等(譲渡性預金を含む)は、コロナ禍の長期化や物価上昇に伴う消費抑制の影響等により個人預金は増加しましたが、公金預金は減少したことから、当年度中112億円減少し、当年度末残高は3兆4,328億円となりました。個人預金については相続による県外流出への対策等も課題と認識しているほか、全体としては新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられたことにより、経済活動の活発化による動きも予想されます。このような状況下においても、当行店舗ネットワークの優位性やデジタルチャネルの拡充等により、当面は現状レベルの水準を維持していくものと考えております。
預り資産は、投資信託や公共債の残高が減少しましたが、海外金利上昇に伴う積立利率の上昇や円安傾向といった市場環境で外貨建保険の販売が好調に推移したことから、当年度中17億円増加し、当年度末残高は3,811億円となりました。人口減少によるマーケットの縮小基調が顕在化している中、20歳~40歳の資産形成層との取引拡充が今後の課題と認識しております。長期の資産形成に向けたバランス型ファンドや株式型ファンドの充実を図ることで積立投信の推進を図っており、来店せずとも投資を開始できるよう投信口座開設の完全Web化を可能とする環境を提供したほか、Web申込による積立投信の最低購入額を5,000円から1,000円に引き下げることで投資の間口を広げております。引き続き資産形成層との取引拡充・裾野拡大に対するより一層の取組みを行ってまいります。
(単位:億円)
② 貸出金
貸出金については、新型コロナウイルス感染症に係る政府の行動制限がなかったことなどにより、生産活動の持ち直しに伴う中小企業向け貸出や住宅ローンを中心に個人向け貸出が増加したことから、当年度中676億円増加し、当年度末残高は2兆108億円となりました。岩手県内の貸出金は増加基調にあるものの、これまで長期間に亘り継続しているコロナ禍の影響に加え、ウクライナ情勢、原油価格の上昇等により地域経済の見通しは不透明な状況が続いているほか、他行との競合から利回りの低下が続いております。事業性理解に基づく本業支援を強化していくことで、収益性とボリュームのバランスのとれた取組みを行ってまいります。
(単位:億円)
③ 有価証券
有価証券については、国内低金利環境の長期化により債券利息収入の減少が続くなかで、国際分散投資を通じた海外資産比率の引き上げによるポートフォリオの構築を目指してきました。しかし、世界的なインフレの長期化をうけて、グローバル金融市場は債券安が進むとともに他のリスク資産も不安定な値動きとなりました。そのため、海外資産比率の引き上げには拘らずに慎重なスタンスでポートフォリオ運営を進めた結果、有価証券残高は当年度中768億円減少し、当年度末残高は1兆731億円となりました。2023年度以降については、これまで進めてきた国際分散投資の拡大方針を修正し、イールド・カーブ・コントロールの修正により金利上昇局面を迎えつつある円債へ回帰するとともに、タイミングを捉えてエクイティ資産の積み増しや海外資産への分散投資を図ることとし、慎重なスタンスで有価証券運用を行っていく方針であります。
(単位:億円)
④ 自己資本比率
当行の資本政策は、リスクと収益のバランスをとりながら、安定した自己資本を確保する方針としております。自己資本比率は、自己資本が増加したことなどから、連結自己資本比率が前年度末比0.02ポイント上昇し11.64%、単体自己資本比率が同0.03ポイント上昇し11.33%となりました。「健全経営に徹する」という経営理念のもと、連結自己資本比率を中期経営計画の主要計数目標の一つとしており、十分な水準を維持していると評価しております。2023年度以降については、リスクアセットの積み上げと成長分野への戦略的投資に資本を活用していく方針です。
(連結) (単位:億円、%)
(単体)
(2)経営成績
① 概要
経常収益は、債券の償還を主因とした有価証券利息配当金など資金運用収益が減少したものの、国債等債券や株式などの有価証券売却益や預り資産関連手数料の役務取引等収益が増加したことから、前年度比33億12百万円増収の475億91百万円となりました。
経常費用は、「コスト構造改革」や「秋田・岩手アライアンス」の効果などから営業経費が減少しましたが、国債等債券の売却および償還による損失が増加した結果、前年度比46億23百万円増加の411億33百万円となりました。
この結果、経常利益は前年度比13億11百万円減益の64億57百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比12億55百万円増益の53億81百万円となりました。
2023年度の業績見通しにつきましては、経常利益は58億円、親会社株主に帰属する当期純利益は40億円を予想しております。経常収益については、貸出金の積み増しによる貸出金利息の増加やコンサルティング営業の強化による役務取引等収益の増加を見込む一方で、債券残高の落ち込みを主因とした有価証券利息配当金の減少を見込んでおります。また、経常費用については、お客さまの利便性向上に向けたIT基盤構築や人材育成に関する経費の積み増しを見積り、増加を見込んでおります。
また、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
経常収益は、有価証券利息配当金などの資金運用収益が減少した一方で、債券や株式などの有価証券売却益が増加したことから、前年度比29億34百万円増収の420億58百万円となりました。国債等債券の売却や償還による損失によりその他業務費用が増加したことなどから、セグメント利益は同20億55百万円減益の60億68百万円となりました。
リース業については、リース業務を行う連結子会社「いわぎんリース・データ株式会社」(2023年1月1日付で電算機処理受託業務を事業譲渡)で構成しています。
経常収益は、リース投資資産の増加により前年度比3億73百万円増収の51億12百万円となったほか、貸倒引当金の戻入などにより経常費用が減少した結果、セグメント利益は3億35百万円(前年度は4億63百万円のセグメント損失)となりました。
○クレジットカード業・信用保証業
クレジットカード業・信用保証業については、クレジットカード業務及び信用保証業務を行う「株式会社いわぎんディーシーカード」及び「株式会社いわぎんクレジットサービス」の連結子会社2社で構成しています。
経常収益は、受入保証料が減少したほか、保証債務損失引当金が前年度の戻入から繰入に転じたことなどにより、前年度比2億48百万円減収の13億10百万円となりました。この結果、セグメント利益は同3億1百万円減益の4億15百万円となりました。
その他の業務については、コンサルティング業務を行う「いわぎんリサーチ&コンサルティング株式会社」、地域商社業務を行う「manordaいわて株式会社」の連結子会社2社で構成しております。
経常収益は、М&A業務のほか、3業務(事業承継・経営支援・人材紹介)も好調に推移したことから、前年度比2億43百万円増収の6億21百万円となりました。また、セグメント利益は1億9百万円増益の1億51百万円となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
a.与信関係費用
貸倒引当金の計上や、不良債権の処理等により発生する与信関係費用は、一般貸倒引当金繰入額や偶発損失引当金繰入額が増加しましたが、個別貸倒引当金繰入額が大きく減少したことなどから、前年度比4億69百万円減少の9億47百万円となりました。
(単位:百万円)
b.有価証券関係損益
有価証券の売却や償還、または時価の著しい下落等から生じる有価証券関係損益は、海外金利上昇の影響を受け、国債等債券売却損や償還損が増加したことなどから、前年度比20億17百万円減少の△4億73百万円となりました。
(単位:百万円)
(3)キャッシュ・フローの状況
① 概要
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度は432億34百万円のプラスでしたが、当年度は1,117億円のマイナスとなりました。これは、貸出金の増加や借用金の減少などによる資金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度は225億90百万円のプラスでしたが、当年度は588億85百万円のプラスとなりました。これは、有価証券運用において、前年度、当年度ともに、売却・償還による収入が取得による支出を上回ったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度は15億65百万円のマイナスでしたが、当年度は16億76百万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は当年度中544億91百万円減少し、6,460億99百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当行では、適切な水準の流動性を維持することが事業活動において極めて重要であると認識しており、お客さまからお預かりした預金を主な源泉とし、地域の中小企業等向け融資を中心とした貸出金及び有価証券への運用を行うなかで、円滑な決済等に必要な水準の流動性を確保しています。
また、当面の設備投資及び株主還元等は自己資金で対応する予定です。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの財政状態、経営成績およびキャッシュフローの状況に重要な影響を及ぼす会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
(5)生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載していません。
資金運用収支は、有価証券利息配当金等の資金運用収益が減少したことから、前連結会計年度比5億56百万円減の259億42百万円となりました。内訳を見ますと、国内業務部門が前連結会計年度比10億2百万円減の246億79百万円、国際業務部門が前連結会計年度比4億46百万円増の12億63百万円となりました。
役務取引等収支は、預り資産関連手数料が増加したことなどにより、前連結会計年度比4億82百万円増の58億43百万円となりました。
その他業務収支は、国債等債券損益の減少などにより、前連結会計年度比52億5百万円減の△57億7百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
資金運用勘定の平均残高は、貸出金は増加したものの、預け金の減少により前連結会計年度比332億円減の3兆5,643億円となりました。また、利回りは、有価証券および貸出金の利回り低下を主因として、前連結会計年度比0.03ポイント低下し0.70%となりました。この結果、資金運用利息は、前連結会計年度比11億79百万円減の252億44百万円となりました。
資金調達勘定の平均残高は、預金の増加等により前連結会計年度比131億円増の3兆5,797億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度比1億77百万円減の5億64百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.01ポイント低下し0.01%となりました。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度48,163百万円、当連結会計年度103,194百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度10,706百万円、当連結会計年度9,213百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
資金運用勘定の平均残高は、有価証券の増加により前連結会計年度比73億円増の1,285億円となりました。資金運用利息は、前連結会計年度比4億90百万円増の13億51百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.34ポイント上昇し1.05%となりました。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度比73億円増の1,284億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度比45百万円増の88百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.03ポイント上昇し0.06%となりました。
(注) 1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度7百万円、当連結会計年度6百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
4 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月の外貨建取引に適用する方式)により算出しております。
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度48,171百万円、当連結会計年度103,201百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度10,706百万円、当連結会計年度9,213百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
役務取引等収益は、預り資産関連手数料の増加などにより、前連結会計年度比5億73百万円増の93億53百万円、役務取引等費用は、住宅ローン関連手数料の増加などにより、同91百万円増の35億9百万円となりました。
内訳を見ますと、役務取引等収益は国内業務部門が前連結会計年度比5億74百万円増の93億18百万円、国際業務部門が同2百万円減の34百万円となりました。役務取引等費用は国内業務部門が前連結会計年度比90百万円増の34億86百万円、国際業務部門が前連結会計年度比2百万円増の23百万円となりました。
(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
該当ありません。
(6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
(単位:億円、%)
(単位:億円、%)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
該当ありません。
当連結会計年度末における主要な設備の状況は次のとおりであります。
(注) 1 土地の面積欄の( )内は、借地の面積(内書き)であり、その年間賃借料は建物を含め645百万円であります。
2 「その他の有形固定資産」中の所有不動産184百万円を含めております。
3 動産は、事務機器939百万円、その他607百万円であります。
4 店舗外現金自動設備166カ所は上記に含めて記載しております。
5 連結子会社には主要な設備がないので記載しておりません。
6 上記の他、リース契約による主な賃借設備は次のとおりであります。
(注)「提出日現在発行数」には、2023年6月1日から有価証券報告書を提出する日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
ストックオプション制度の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(ストック・オプション等関係)に記載しております。
なお、2023年6月23日の取締役会において、会社法第236条、第238条及び第240条に基づく株式報酬型ストック・オプションとして、取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。以下同じ。)に対して新株予約権を割り当てることを決議しており、その内容は次のとおりであります。
(注)1 新株予約権の目的となる株式の数
新株予約権を割り当てる日(以下、「割当日」という。)後、当行が当行普通株式につき、株式分割(当行普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により付与株式数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割・株式併合の比率
調整後付与株式数は、株式分割の場合は、当該株式分割の基準日の翌日(基準日を定めないときは、その効力発生日)以降、株式併合の場合は、その効力発生日以降、これを適用する。ただし、剰余金の額を減少して資本金または準備金を増加する議案が当行株主総会において承認されることを条件として株式分割が行われる場合で、当該株主総会の終結の日以前の日を株式分割のための基準日とする場合は、調整後付与株式数は、当該株主総会の終結の日の翌日以降これを適用する。
また、上記の他、割当日後、当行が合併、会社分割又は株式交換を行う場合及びその他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要とする場合、当行は、当行取締役会において必要と認める付与株式数の調整を行うことができる。
2 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者は、当行の取締役の地位を喪失した日の翌日から10日を経過する日までに限り、新株予約権を一括して行使するものとする。
(2) 上記(1)にかかわらず、当行が消滅会社となる合併契約承認の議案、当行が分割会社となる分割契約もしくは分割計画承認の議案、当行が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画承認の議案につき、当行株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当行取締役会決議がなされた場合)、当該承認日の翌日から30日間に限り新株予約権を行使できるものとする。ただし、後記(注3)に定める組織再編行為に伴う新株予約権の交付に関する事項に従って新株予約権者に再編対象会社の新株予約権が交付される場合を除くものとする。
(3) その他の条件については、当行と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約」に定めるところによる。
3 組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当行が合併(当行が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割もしくは新設分割(それぞれ当行が分割会社となる場合に限る。)、株式交換もしくは株式移転(それぞれ当行が完全子会社となる場合に限る。)(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸収合併がその効力を生ずる日、新設合併につき新設合併設立株式会社成立の日、吸収分割につき吸収分割がその効力を生ずる日、新設分割につき新設分割設立株式会社成立の日、株式交換につき株式交換がその効力を生ずる日、及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ。)の直前において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。
ただし、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めることを条件とする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ、前記(注1)に準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定める再編後行使価額に上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。再編後行使価額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
前記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、前記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じる場合は、これを切り上げるものとする。
② 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
(7) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8) 新株予約権の行使の条件
前記(注2)に準じて決定する。
(9) 新株予約権の取得条項
再編対象会社は、以下の①、②、③、④または⑤の議案につき再編対象会社の株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、再編対象会社の取締役会決議がなされた場合)は、再編対象会社の取締役会が別途定める日に、新株予約権を無償で取得することができる。
① 再編対象会社が消滅会社となる合併契約承認の議案
② 再編対象会社が分割会社となる分割契約または分割計画承認の議案
③ 再編対象会社が完全子会社となる株式交換契約または株式移転計画承認の議案
④ 再編対象会社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について再編対象会社の承認を要することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
⑤ 新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について再編対象会社の承認を要することまたは当該種類の株式について再編対象会社が株主総会の決議によってその全部を取得することについての定めを設ける定款の変更承認の議案
該当事項はありません。
(注)発行済株式総数の減少は、会社法第178条に基づく取締役会決議による自己株式の消却であります。
2023年3月31日現在
(注)自己株式1,148,146株は「個人その他」に11,481単元、「単元未満株式の状況」に46株含まれております。
2023年3月31日現在
(注) 当行は、自己株式1,148,146株を保有しておりますが、上記には記載しておりません。
1 報告セグメントの概要
当行グループの報告セグメントは、当行グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検証を行う対象となっているものであります。
当行グループは、国内において銀行業務を中心とした金融サービスに係る事業活動を展開しております。従いまして、当行グループは金融サービス別のセグメントから構成されており、「銀行業」、「リース業」及び「クレジットカード業・信用保証業」の3つを報告セグメントとしております。
「銀行業」は預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、為替業務等を行っております。
「リース業」は、リース業務、電算機処理受託業務(2023年1月1日付で事業譲渡)等を行っております。
「クレジットカード業・信用保証業」は、クレジットカード業務、信用保証業務等を行っております。