株式会社ふくおかフィナンシャルグループ
(注) 1 2018年10月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を実施いたしました。1株当たり純資産額及び1株
当たり当期純利益は、2018年度の期首に当該株式併合が行われたと仮定して算出しております。
2 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式がないので記載しておりません。
3 自己資本比率は、(期末純資産の部合計-期末非支配株主持分)を期末資産の部合計で除して算出しております。
4 平均臨時従業員数は、銀行業の所定労働時間に換算し算出しております。
(注) 1 第16期(2023年3月)中間配当についての取締役会決議は2022年11月11日に行いました。
2 2018年10月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を実施いたしました。1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益は、2018年度の期首に当該株式併合が行われたと仮定して算出しております。
3 2018年10月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を実施いたしました。第12期の1株当たり配当額51.00円は、中間配当額8.50円と期末配当額42.50円の合計となり、中間配当額8.50円は株式併合前の配当額、期末配当額42.50円は株式併合後の配当額となります。
4 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、潜在株式がないので記載しておりません。
5 自己資本比率は、期末純資産の部合計を期末資産の部合計で除して算出しております。
6 平均臨時従業員数は、銀行業の所定労働時間に換算し算出しております。
7 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
8 2018年10月1日付で普通株式5株を1株とする株式併合を実施いたしました。第12期の株価については当該株式併合後の最高株価及び最低株価を記載し、()内に当該株式併合前の最高株価及び最低株価を記載しております。
当社グループは、当社及び連結子会社26社で構成されており、銀行業務を中心に様々な金融サービスを提供しております。なお、当社グループが営む銀行業務以外の事業については重要性が乏しいことから、事業の区分は事業内容別に記載しております。
当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。
〔銀行業〕
株式会社福岡銀行(以下、「福岡銀行」といいます。)、株式会社熊本銀行(以下、「熊本銀行」といいます。)、株式会社十八親和銀行(以下、「十八親和銀行」といいます。)及び株式会社みんなの銀行(以下、「みんなの銀行」といいます。)において、本店のほか支店等により運営されており、預金業務、貸出業務、内国為替業務、外国為替業務等を行っております。
〔その他〕
当社及び子会社により、証券業務、保証業務、事業再生支援・債権管理回収業務、リース業務等を行っております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
(2023年3月31日現在)
(注) 当社は、2023年5月10日付で、当社の100%子会社としてFFGインダストリーズ株式会社を設立いたしました。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
(注) 1 上記関係会社のうち、特定子会社に該当するのは、福岡銀行、十八親和銀行の2社であります。
2 上記関係会社のうち、有価証券報告書(又は有価証券届出書)を提出している会社は、福岡銀行であります。
3 「議決権の所有割合」欄の( )内は、子会社による間接所有の割合(内書き)であります。
4 「当社との関係内容」の「役員の兼任等」欄の( )内は、当社の役員(内書き)であります。
5 上記関係会社のうち、福岡銀行、十八親和銀行は経常収益(連結会社相互間の内部経常収益を除く)の連結経常収益に占める割合が10%を超えております。なお、福岡銀行は有価証券報告書を提出しており、主要な損益情報等は、記載を省略しております。
2023年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、連結会社各社において、それぞれ社外への出向者を除き、社外から受け入れた出向者を含んでおります。また、嘱託及び臨時従業員2,735人(銀行業2,206人、その他529人)、並びに執行役員(子銀行の執行役員を含む)34人を含んでおりません。
2 当社グループが営む銀行業務以外の事業については重要性が乏しいことから、事業内容別の従業員数を記載しております。
3 臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4 臨時従業員数は、銀行業の所定労働時間に換算し算出しております。
2023年3月31日現在
(注) 1 当社従業員は主に、福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行からの出向者であります。なお、従業員数には、各子銀行からの兼務出向者は含んでおりません。
2 当社の従業員はすべてその他の事業内容に属しております。
3 臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外書きで記載しております。
4 臨時従業員数は、銀行業の所定労働時間に換算し算出しております。
5 平均勤続年数は、出向元での勤務年数を通算しております。
6 平均年間給与は、3月末の当社従業員に対して各社で支給された年間の給与、賞与及び基準外賃金を合計したものであります。
当社には労働組合はありません。また、当社グループには、福岡銀行従業員組合(組合員数2,990人)、熊本銀行従業員組合(組合員数630人)、十八親和銀行従業員組合(組合員数1,634人)が組織されております。労使間においては特記すべき事項はありません。
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
なお、配偶者が出産したものの数(分母となるもの)が零の場合は「―」と表記しております。
3 当社グループでは、役職者(管理職+部下を持つ役職者)に占める女性比率について福岡銀行、熊本銀行及び十八親和銀行において数値目標を設定しており、2023年3月末の目標は達成することができました。新たに2028年3月末の数値目標を設定し、役職者に占める女性比率の増加に継続して努めてまいります。
(%)
4 当社グループでは、2022年10月から男性育児休業につき10営業日取得を義務化しております。福岡銀行、熊本銀行及び十八親和銀行における取得者数と平均取得日数は以下の通りです。
5 当社グループ内では、正規雇用労働者は給与が資格給と職務給で構成されており、同等の職務レベルであれば男女間で賃金格差が生じることはありません。男女間の賃金差は、相対的に賃金の高い役職者以上において男性の割合が高いことによって生じていると考えられることから、差異解消に向けた取り組みを一層促進していく必要があると認識しておりDE&I戦略を進めております。
6 労働者の男女の賃金の差異の算出について
対象期間:2022年度(2022年4月から2023年3月まで)
賃金:定例給与、時間外手当を含めた各種手当、賞与等
正規雇用労働者:出向者については、社外への出向者を含み、社外から受け入れた出向者を除く
パート・有期労働者:嘱託、パートタイマー、アルバイトを含み、派遣社員を除く
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①グループ経営理念
ふくおかフィナンシャルグループ(以下、「FFG」といいます。)は、福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行、みんなの銀行をグループ傘下に持つ広域展開型地域金融グループとして、営業基盤である九州を中心に、稠密な営業ネットワークを活かし、高度かつ多様な金融商品・サービスを展開しております。
当社グループは、以下の経営理念を基本として、金融サービスの向上を通じて地域社会に対してより多くの貢献を果たすとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
②グループブランド
FFG各社は、グループ経営理念を共通の価値観として行動し、お客さま、地域社会、株主の皆さま、そして従業員にとって真に価値ある存在であり続けるための約束として、『コアバリュー』を表明し、ブランドスローガン『あなたのいちばんに。』を展開してまいります。
FFGは、2007年4月の設立以降、福岡県、熊本県、長崎県を中心とした九州全域に広域なネットワークを有する広域展開型地域金融グループとして、地域経済の発展に資する様々な活動を展開してまいりました。
また、2016年にスタートした第5次中計から、長期ビジョン「持続的に高い競争力・成長力を実現する ザ・ベスト リージョナルバンク」を掲げ、営業基盤の拡大、収益源の多様化、生産性・健全性の向上を進めるとともに、2021年には国内初のデジタルバンクとしてみんなの銀行を立ち上げるなど、これまでにない新しい取組みにもチャレンジしてきました。
この間、テクノロジーの進化やSDGsへの意識の高まりをはじめとした社会の変化がコロナ禍により加速し、世界規模で環境は急速に変化しています。地域社会においても、人口減少や高齢化などの構造的な課題に加え、デジタル化やグローバル化を通じて世界の環境変化が影響し不確実性が増してきました。
このようにFFGを取り巻く事業環境の前提が大きく変わってきたことを踏まえ、2030年を目標とした長期ビジョンを改めて設定しました。
事業環境が大きく変わる一方、福岡・熊本・長崎を中心に九州に根ざした地域金融機関として、地域と利益を一つにしている構図は変わっておらず、持続可能な地域社会を実現していくことは、これからもFFGの使命・サステナビリティそのものであると捉えています。
これを実現するためには、相当なスピードで変化する世界の状況をいち早く捉え、その果実である資本・技術・情報等を活用しながら、FFG自身が変革し、地域課題を解決していく必要があります。
このため、①信頼をベースに多様化する顧客ニーズにストレスなく応えるサービス開発力、②企業・社会課題を解決するソリューション力、③大きく変化する環境・社会課題や働き方に柔軟に対応できる組織力の3点を備えたい力と位置付けました。
これら3つの力を備えることで、「ファイナンスとコンサルティングを通じて全てのステークホルダーの成長に貢献するザ・ベスト リージョナルバンク」になることを2030年の長期ビジョンとし、サステナブルな地域社会とFFGの持続的成長の同時実現を目指してまいります。
2022年度より、長期ビジョンを目指す最初の中計と位置付けた第7次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)に取り組んでおります。
第7次中期経営計画では、最終年度である2024年度の目標経営指標として、以下の項目を掲げております。
(*)バーゼルⅢ最終化(完全適用)ベース
2023年度の我が国の経済動向を展望すると、コロナ禍による経済社会活動への制約がほぼ解消され、これまで抑制されていた対面型サービス等による個人消費の増加や、アフターコロナを見据えた企業の設備投資の増加によって、内需を中心に緩やかな景気回復が見込まれます。
他方、足元の事業環境は、地政学リスクの顕在化や各国中央銀行による金融引き締めの継続等、不透明さを増しています。加えて、人口減少等の構造的な課題やChatGPT等に見られるテクノロジーの進化、脱炭素をはじめとしたサステナビリティの潮流、コロナ禍がもたらした働き方や個人の価値観の変化等、パラダイムシフトとも呼ぶべき変化が起こっており、不確実性が高まっています。
こうした中、FFGは、足元の課題や環境変化への対応と将来の持続的な成長に向けて、DX戦略と連携した「既存ビジネスモデルの変革」や「新たな収益源の確立」にスピード感をもって取組み、2024年度の中計目標達成に向けて、施策効果の実現を目指します。
(イ)既存ビジネスモデルの変革
FFGが収益を上げ、成長するためには、お客さまに支持され続ける必要があります。そのためには、コンサルティングの質と営業生産性の向上が欠かせません。「既存ビジネスモデルの変革」はFFGの成長戦略の中核をなすもので、デジタル化・業務改革・営業改革を一気通貫で行う取組みです。
具体的には、2023年度にリリースする個人バンキングアプリ・法人ポータルにより、店頭からオンラインへのチャネルシフトを図りながら、店舗においても取扱業務を拡充した高機能ATM・リモート窓口・WEBサービスコーナー等を設置することで、デジタル化を進めます。これらによって、お客さまの利便性を高めながら店頭業務の効率化を図り、少人数での店舗運営を可能とします。この新たな店舗形態を福岡県内の店舗から始め、その展開とともに相談業務により注力できる体制にシフトします。
これからの店舗は、使いやすく、便利で、気軽に何でも相談できる「コミュニケーションとコンサルティングの場」へと転換していきます。あわせて、お客さまに寄り添った質の高いコンサルティングを可能とすべく、営業担当者のスキル・ノウハウ向上を目指します。OJTによる人財育成とともに、SFA(セールス・フォース・オートメーション)等のデジタルツールの活用や本部・関連会社との連携等により、情報やノウハウを共有する体制を構築します。
こうした取組みによって、地域特性を踏まえた営業活動と高いレベルで標準化されたソリューションの提供を可能とすることで、お客さま・地域の課題解決や新たな価値提供による収益向上を実現します。
(ロ) 環境変化への対応
個人ビジネスは、「貯蓄から投資」への動きが本格化する中、新たなNISA制度を機会と捉え、お客さまの資産形成のサポートに注力します。新たなNISA制度を入口に、資産形成に有用な情報提供をはじめとしたサポートを強化するほか、FFG証券株式会社と連携した銀証一体での総合提案サービスを展開します。また、資産形成サポートにとどまらず、保障・介護・ローン・相続等を含めて、お客さまの豊かな未来を実現するための“人生の伴走者”となり、トータルライフコンサルティングを提供します。
法人ビジネスは、事業承継やM&A、ベンチャー企業の育成・支援等によりニーズが高まっているエクイティ関連ビジネス、“シリコンアイランド九州”復活を目指す半導体関連事業向けのビジネス等をグループ一体で進めます。従来から積極的に取組んでいる資金繰り支援も含め、お取引先の事業成長のための課題解決をサポートする“事業パートナー”として、本業支援を実践します。
(ハ) 新たな収益源の確立
2021年5月にサービスを開始したみんなの銀行は、全国の若年層(将来の顧客基盤)を中心に支持を集め、口座数やローン残高は着実に増加しています。2023年度は、みんなの銀行の決済機能を中心とした金融機能をパートナー企業の黒子となって提供する“BaaS事業”の拡大に向けたサービス開発・営業施策を実施し、お客さまへの新たな価値提供と収益基盤の構築を進めます。
また、2023年5月に総合商社「FFGインダストリーズ株式会社」を設立しました。金属加工を中心とした製造業界において、発注企業と協力工場をつなぐ役割を担うことで、商取引そのものをお手伝いし、お取引先、ひいては地域の生産性向上を目指します。
(ニ) 福岡中央銀行との経営統合
2023年10月1日に予定している株式会社福岡中央銀行(以下、「福岡中央銀行」といいます。)との経営統合に向けて、着実に準備を進めています。統合後は、「中小企業専門金融機関」としての役割を福岡中央銀行が将来に亘って果たすため、業務効率化による最適な体制の構築や、FFGの経営資源を福岡中央銀行の営業へ活用することにより、シナジーの最大化を目指します。
当社及び当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクについて記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。各項目に掲げられたリスクは、それぞれが独立するものではなく、ある項目のリスクの発生が関連する他の項目のリスクに結びつき、リスクが増大する可能性があることについてもご留意ください。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
<リスクカテゴリー毎の主要なリスク>
1 信用リスク
貸出先の財務状況悪化等に起因する信用リスクは、当社グループの銀行子会社が保有する最大のリスクであり、この信用リスクによって生じる信用コスト(与信関連費用)が増加する要因として以下のものがあります。
(1) 不良債権の増加
当社グループの不良債権は、世界経済及び日本経済の動向、不動産価格及び株価の変動、貸出先の経営状況等によっては増加する可能性があります。その結果、現時点の想定を上回る信用コストが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 貸倒引当金の積み増し
当社グループは、貸出先の財務状況、担保等による債権保全及び企業業績に潜在的に影響する経済要因等に基づいて、貸倒引当金を計上しております。貸出先の財務状況等が予想を超えて悪化した場合、現時点で見積もり計上した貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、地価下落等に伴い担保価値が低下し債権保全が不十分となった場合、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。このような場合、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 特定の業種における経営環境悪化
当社グループの貸出先の中には、世界経済及び日本経済の動向及び特定の業種における経営環境の変化等により、当該業種に属する企業の信用状態の悪化、担保・保証等の価値下落等が生じる可能性があります。
このような場合、当社グループのこれら特定の業種における不良債権残高及び信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 貸出先への対応
当社グループは、貸出先のデフォルト(債務不履行等)に際して、法的整理によらず私的整理により再建することに経済合理性が認められると判断し、これらの貸出先に対して債権放棄又は追加融資を行って支援を継続することもあり得ます。支援継続に伴う損失額が貸倒引当金計上時点の損失見積額と乖離した場合、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、このような貸出先に対しては、再建計画の正確性や実行可能性を十分に検証した上で支援継続を決定いたしますが、その再建が必ず奏功するという保証はありません。再建が奏功しない場合、これらの貸出先の倒産が新たに発生する可能性があります。その結果、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 権利行使の困難性
当社グループは、不動産市場における流動性の欠如又は価格の下落、有価証券価格の下落等の事情により、デフォルト状態にある貸出先に対して担保権を設定した不動産及び有価証券を処分することができない可能性があります。
このような場合、債権保全を厳格に見積もることによる貸倒引当金の積み増しや、バルクセールによるオフバランス化を進めることもあり得ます。その結果、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、景気予測に基づくデフォルト率の推計等将来のリスクを合理的に見積るフォワードルッキングな引当を行っております。
フォワードルッキングな引当を行うことで、より景気変動に左右されない貸出運営を可能とし、資金繰り支援をはじめとした安定的で適切な金融仲介機能の発揮に繋がるものと考えております。
お取引先企業に対しては「迅速かつ十分な資金供給」と「金融の円滑化」に全力を尽くしてまいることは言うまでもありませんが、将来の不確実性に備えた取組みについても万全を期してまいります。
なお、信用リスクの管理体制については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)1 金融商品の状況に関する事項 (3)金融商品に係るリスク管理体制 ①信用リスクの管理」に記載しております。
2 市場リスク
当社グループの市場関連業務においては、様々な金融商品での運用を行っており、金利・為替・株式等の相場変動の影響を受けます。これらについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)1 金融商品の状況に関する事項 (3)金融商品に係るリスク管理体制 ②市場リスクの管理」に記載の体制のもと、適時・適切にリスクをコントロールしています。特に金利リスクについては、バーゼル規制における「銀行勘定の金利リスク(IRRBB)」の趣旨に基づき、リスク量が当社グループの自己資本の一定割合を超えないようコントロールしています。
しかしながら、国内外の経済動向・政治情勢及び近年急速に高まっている地政学リスク(特定地域が抱える政治的・軍事的緊張の高まりがその特定地域経済もしくは世界経済全体の先行きを不透明にするリスク)等の影響を受けて市場が混乱を来たす等により金利・為替・株式等のリスク・ファクターが大幅に変動した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
3 流動性リスク
流動性リスクは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)です。
当社グループでは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)1 金融商品の状況に関する事項 (3)金融商品に係るリスク管理体制 ③流動性リスクの管理」に記載の体制のもと、流動性リスクを適時・適切に管理しておりますが、外部の格付機関が当社や銀行子会社の格付けを引き下げたり市場環境が悪化したりすると、これらのリスクが顕在化するおそれがあり、この場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
4 オペレーショナル・リスク
(1) 事務リスク
当社グループでは、事務規程等に則った正確な事務処理を励行することを徹底し、事務事故の未然防止を図るため事務管理体制の強化に努めております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大な事務リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) システムリスク
当社グループは、銀行子会社における営業店、ATM及び他行とを結ぶオンラインシステムや顧客情報を蓄積している情報システムを保有しております。当社グループでは、コンピューターシステムの停止や誤作動又は不正利用、外部からのサイバー攻撃等のシステムリスクに対してシステムの安全稼働やセキュリティ対策に万全を期すほか、セキュリティポリシーに則った厳格な情報管理を行うなど運用面での対策を実施しております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大なシステム障害が発生した場合、あるいは、サイバー攻撃によるシステムの停止等が発生した場合、決済業務に支障をきたす等当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) サイバーセキュリティに関するリスク
当社グループでは、近年のサイバーセキュリティに対する脅威の深刻化等を踏まえ、サイバー攻撃動向や脆弱性等の情報を収集・把握し、迅速な対応を実施するため、情報セキュリティ部会(FFG-CSIRT)を設置するなど、セキュリティ管理態勢の充実・強化に取り組んでおりますが、今後、サイバー攻撃により重要情報が流出したり、あるいは重要なシステムが停止したりした場合、不測の損失の発生や信用低下等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 情報漏洩等のリスク
当社グループでは、膨大な顧客情報を保有しており、情報管理に関する規程及び体制の整備や従業員教育の徹底により、情報資産の厳正な管理に努めております。しかしながら、今後、不適切な管理、あるいは、外部からのサイバー攻撃等により顧客情報や経営情報等の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、損害賠償等に伴う直接的な損失や、当社グループの信用低下等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 有形資産リスク
当社グループが所有及び賃借中の土地、建物、車両等の有形資産について、自然災害、犯罪行為、資産管理上の瑕疵等の結果、毀損、焼失あるいは劣化することにより業務の運営に支障をきたす可能性があります。また、固定資産の減損会計適用に伴い、評価額が低下した場合等には損失が発生する可能性があります。これら有形資産に係るリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 労務リスク
当社グループでは、労働関連法令に基づき適切な労務管理を行っておりますが、労務管理面及び安全衛生環境面での問題等に起因して損失が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法務リスク
当社グループは、事業活動を行う上で、会社法、金融商品取引法、銀行法等の法令諸規制を受けるほか、各種取引上の契約を締結しております。当社グループは、これら法令諸規制や契約内容が遵守されるよう法務リスク管理等を行っておりますが、法令解釈の相違、法令手続きの不備、法令違反行為等により法令諸規制や契約内容を遵守できなかった場合、罰則適用や損害賠償等に伴う損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) コンプライアンスに関するリスク
当社グループでは、コンプライアンス(法令等遵守)を経営の重要な課題と位置付け、態勢整備及び役職員に対する教育研修に努めておりますが、今後、役職員による不法行為、社会規範に悖る行為、あるいは利用者視点の欠如した行為等に起因し多大な損失が発生したり、当社グループの使用者責任が問われ信用低下等が生じたりした場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 風評リスク
当社グループや金融業界に対するネガティブな報道や風説・風評の流布が発生した場合、それが事実であるか否かにかかわらず、当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
5 自己資本管理
当社グループは、連結自己資本比率を2006年金融庁告示第20号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。また、当社の銀行子会社である福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行及びみんなの銀行は、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を2006年金融庁告示第19号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。
当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率が求められる水準を下回った場合、金融庁長官から業務の全部又は一部の停止命令等を含む様々な命令を受けることとなります。
当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率の低下に影響を与える主な要因として以下のものがあります。
(1) 不良債権処理に伴う信用コストの増加
不良債権の発生や処分に伴い発生する信用コストの増加は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。
(2) 繰延税金資産
現時点における会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来における税負担額の軽減効果として繰延税金資産を貸借対照表に計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。その結果、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断された場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。
(3) その他
その他自己資本比率に影響を及ぼす要因として以下のものがあります。
・有価証券の時価の下落に伴う減損処理の増加
・貸出金等リスクアセットポートフォリオの変動
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・本項記載のその他不利益項目の発生
6 その他のリスク
(1) 気候変動に関するリスク
近年、異常気象等による被害が世界的に甚大化しており、当社グループの営業基盤である九州においても、豪雨・台風等による大きな被害が頻繁に発生するなど、気候変動への対応は企業経営の大きな課題となっております。当社グループでは、気候変動リスクへの対応を経営戦略上重要な要素と位置付け、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、気候変動リスクが当社グループに及ぼす影響を把握・評価し、開示の拡充に取り組んでおりますが、当社グループの取組みや情報開示が不十分であると判断された場合は、当社グループの企業価値の毀損により当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。気候変動リスクとしては、豪雨・台風等の増加により、当社グループの店舗網が毀損し事業継続性に問題が生じることが想定されます。また、与信取引先企業の担保価値毀損や事業停止に伴う財務悪化により、当社グループの信用コストが増加する可能性があります。
さらに、脱炭素社会への移行に伴う政策・規制強化や市場変化等による売上高減少やコスト増加によって、与信取引先企業の財務が悪化し、当社グループの信用コストが増加する可能性があります。また、当社グループでは投融資に際し、「環境・社会に配慮した融資の取組み方針」の下、地球温暖化防止に向けた国際社会の要請や、持続可能な地域社会の実現に向けた取組みへの期待を踏まえた対応を行っておりますが、ステークホルダーの皆様の期待と当社グループの取組みとの乖離が拡大した場合は、当社グループの企業価値の毀損により当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 金融犯罪等に係るリスク
当社グループでは、キャッシュカードの偽造・盗難や振り込め詐欺等の金融犯罪による被害を防止するため、セキュリティ強化に向けた対策を講じております。また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止を経営の重要な課題と位置付け、管理態勢の強化に取り組んでおります。しかしながら、高度化する金融犯罪等の発生により、不公正・不適切な取引を未然に防止できなかった場合、不測の損失の発生や信用失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 当社グループの経営統合に関するリスク(期待した統合効果を十分に発揮できない可能性)
2007年4月の当社設立(福岡銀行と熊本ファミリー銀行(現 熊本銀行)の経営統合)以降、2007年10月には親和銀行と、2019年4月には十八銀行と経営統合(2020年10月には親和銀行と十八銀行が合併し、十八親和銀行に商号変更)するなど、当社グループは質の高い金融サービスを提供する広域展開型地域金融グループを目指して、事務やIT基盤の共通化等、統合効果を最大限に発揮するために最善の努力をいたしております。
しかしながら、業務面での協調体制強化や営業戦略の不奏功、顧客との関係悪化、対外的信用力の低下、想定外の追加費用の発生等により、当初期待した統合効果を十分に発揮できず、結果として当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) ビジネス戦略に関するリスク
当社グループは、中長期的な企業価値向上を目指して様々なビジネス戦略を展開しておりますが、想定を上回る経営環境の変化、あるいは戦略展開に必要なスキルを有する人材の不足等により、想定した通りの収益が計上できない場合、あるいは想定を上回るコスト等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 内部統制の構築等に係るリスク
当社は、金融商品取引法に基づき、連結ベースの財務報告に係る内部統制が有効に機能しているか否かを評価し、その結果を内部統制報告書において開示しております。
当社グループは、適正な内部統制の構築、維持、運営に努めておりますが、予期しない問題が発生した場合等において、財務報告に係る内部統制の評価手続きの一部を実施できないことや、内部統制の重要な欠陥が存在すること等を余儀なく報告する可能性もあります。そのような場合、当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 業務範囲拡大に伴うリスク
当社グループは、法令等の規制緩和に伴う業務範囲の拡大等を前提とした多様な営業戦略を実施しております。当該業務の拡大が予想通りに進展せず想定した結果を得られない場合、営業戦略が奏功しないことにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 競争に関するリスク
当社グループが主要な営業基盤とする福岡県、熊本県及び長崎県をはじめ営業戦略の上で広域展開を図る九州地区は、今後、他金融機関の進出や業務拡大に加え、地元金融機関同士の再編も予想されます。また、デジタル技術の急速な進展によって、異業種からの銀行業への新規参入が相次ぐことも想定されます。
当社グループがこのような事業環境において競争優位を得られない場合、営業戦略が奏功しないことにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 持株会社のリスク
持株会社である当社は、その収入の大部分を当社が直接保有している銀行子会社から受領する配当金に依存しております。一定の状況下では、銀行法及び会社法その他法令上の規制又は契約上の制限等により、当該銀行子会社が当社に支払う配当金が制限される可能性があります。また、銀行子会社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合、当社株主への配当の支払が不可能となる可能性があります。
(9) 業績予想及び配当予想の修正
当社が上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想及び配当予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。従って、外部経済環境が変化した場合や予想の前提となった経営環境に関する条件等に変化があった場合、同規則に基づいて、業績予想及び配当予想を修正する可能性があります。
(10) 各種規制の変更リスク
銀行持株会社及び銀行子会社は、事業運営上の様々な公的規制や金融システム秩序維持のための諸規制・政策のもとで業務を遂行しております。仮に一金融機関の経営破綻であっても連鎖反応により金融システム全体に重大な影響が及ぶおそれがある場合、これらの諸規制・政策が変更される可能性があります。現時点でその影響を予測することは困難ですが、コストの増加につながる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 地域経済の動向に影響を受けるリスク
当社グループは、福岡県、熊本県及び長崎県を中心とした九州地区を営業基盤としていることから、地域経済が悪化した場合は、業容の拡大が図れないほか、信用リスクが増加するなどして当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12) 他金融機関等との提携等に関するリスク
当社グループは、経営環境の変化を踏まえ、高い企業価値を実現するための経営戦略を立案・策定し、他金融機関等との提携・協力関係を構築しております。しかしながら、金融機関を取り巻く経済・経営環境に関する前提条件が予想を超えて変動する等により、これら提携等が予定したとおりに完了しない可能性があります。また、新たな提携等が実現したとしても、当該提携等が当初想定したとおりの効果を生まない可能性もあります。
(13) 退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件が変更された場合、又は実際の年金資産の時価が下落した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14) 会計制度変更に伴うリスク
国際会計基準の適用等、会計制度の変更はコストの増加につながる可能性があります。現時点で将来の会計制度変更について、その影響を予測することは困難ですが、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15) 外的要因により業務継続に支障をきたすリスク
当社グループの本部・営業店及び事務センター・システムセンター等の被災や停電、サイバー攻撃、サードパーティを含めた大規模なシステム障害の発生、テロ、深刻な感染症の流行等の外的要因により、当社グループにおける業務の全部又は一部の継続に支障をきたし、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
<トップリスク>
当社グループでは、経営上、特に重要なリスクを「トップリスク」と位置付け、取締役会において選定しています。トップリスクについては、グループ内でリスク認識を共有するとともに、顕在化防止や影響度の軽減に向けた対策を講じることにより、リスクガバナンスの強化を図っています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(金融経済環境)
2022年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染抑制と経済活動の両立が進み、景気は緩やかに回復しました。FFGの営業基盤である九州においても、政府による「全国旅行支援」等の需要喚起策やインバウンドの回復による個人消費の増加、企業の底堅い設備投資によって、持ち直しの動きが続きました。
金融面では、グローバルなインフレ環境がロシアによるウクライナ侵攻により加速し、米欧のみならず日本銀行も金融政策の見直しを実施する等、国内外で変動が見られました。
国内長期金利の指標となる10年国債利回りは、日本銀行が2022年12月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロールの許容変動幅を拡大したことを受けて、0.2%台から一時0.5%を超える水準まで上昇しました。
円相場は、日米金利差の拡大から円安ドル高が進行し、2022年10月には1ドル150円を超えました。その後は、米国金利の上昇に頭打ち感が見られたことや、日本銀行による金融政策のさらなる修正期待等を受けて反転し、2023年3月末には1ドル133円台となりました。
日経平均株価は、海外市場の影響等もあり、年間を通じて概ね2万6千円から2万9千円の間での推移となり、2023年3月末には2万8千円台となりました。
(財政状態及び経営成績の状況)
当連結会計年度の経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。
連結経常収益は、資金運用収益の増加等により、前年比508億9千6百万円増加し、3,313億2千3百万円となりました。連結経常費用は、国債等債券売却損等のその他業務費用の増加等により、前年比769億3千2百万円増加し、2,812億7千3百万円となりました。
以上の結果、連結経常利益は、前年比260億3千6百万円減少し、500億5千万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比229億6千6百万円減少し、311億5千2百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前年比7,523億円増加し、29兆9,242億円となりました。また、純資産は、前年比393億円減少し、9,017億円となりました。
主要勘定残高につきましては、預金等(譲渡性預金を含む)は、前年比4,664億円増加し、20兆9,494億円となりました。貸出金は、法人部門を中心に前年比9,847億円増加し、17兆6,883億円となりました。また、有価証券は、前年比1,567億円減少し、3兆9,534億円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年比1,318億5千1百万円減少し、7兆7,084億1千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により、1,112億6千1百万円のマイナス(前連結会計年度は2兆1,635億4千5百万円のプラス)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出に対し、有価証券の売却及び償還による収入が上回ったこと等により、30億8千2百万円のプラス(前連結会計年度は3,726億3千9百万円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、237億3千2百万円のマイナス(前連結会計年度は269億5千6百万円のマイナス)となりました。
(1) 国内業務部門・国際業務部門別収支
当連結会計年度の資金運用収支は、前年比28億4千6百万円増加して1,840億6千3百万円、役務取引等収支は、前年比7億3千4百万円増加して364億2千8百万円、特定取引収支は、前年比5億5千2百万円減少して6億5千2百万円、その他業務収支は、前年比304億6千1百万円減少して△274億4千5百万円となりました。
(注) 1 「国内」・「海外」の区分に替えて、「国内業務部門」・「国際業務部門」で区分しております。「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借利息であります。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。
(2) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況
資金運用勘定は、平均残高が前年比8,528億9千4百万円増加して21兆7,352億2千8百万円となりました。利息は前年比377億7千7百万円増加して2,292億7千2百万円、利回りは前年比0.14%上昇して1.05%となりました。
資金調達勘定は、平均残高が前年比9,217億2千5百万円増加して28兆1,572億7千7百万円となりました。利息は前年比349億3千万円増加して452億8百万円、利回りは前年比0.13%上昇して0.16%となりました。
① 国内業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、銀行業以外の連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
② 国際業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、銀行業以外の連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末のTT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
2 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。
(3) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引等収益は、前年比5億6千6百万円増加して611億7千4百万円となりました。
役務取引等費用は、前年比1億6千7百万円減少して247億4千6百万円となりました。
(注) 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
(4) 国内業務部門・国際業務部門別特定取引の状況
① 特定取引収益・費用の内訳
特定取引収益は、前年比5億5千2百万円減少して6億5千2百万円となりました。
(注) 1 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 内訳科目は、それぞれ収益と費用で相殺し、収益が上回った場合には収益欄に、費用が上回った場合には費用欄に、上回った純額を計上しております。
② 特定取引資産・負債の内訳(末残)
特定取引資産は、前年比3億4千8百万円減少して10億4千6百万円となりました。
特定取引負債は、前年比2百万円増加して2百万円となりました。
(注) 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
(5) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
(6) 国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 「国内」とは、国内連結子会社(特別国際金融取引勘定分を除く)であります。「海外」とは、特別国際金融取引勘定分であります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしております。ただし、前連結会計年度及び当連結会計年度の外国政府等向け債権残高は該当ありません。
(7) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法を採用しております。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出は、標準的計測手法を採用しております。
当社は、2023年3月末からバーゼルⅢ最終化の早期適用をしております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、株式会社福岡銀行、株式会社熊本銀行、株式会社十八親和銀行及び株式会社みんなの銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(注) 単位未満は四捨五入しております。
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(経営者の視点による認識及び分析・検討内容)
当年度の経営成績につきましては、資金利益、役務取引等利益の増加及び経費の減少等を要因として、福岡銀行、熊本銀行及び十八親和銀行単体合算(以下、「3行単体合算」といいます。)のコア業務純益は前年比83億3千3百万円増加の1,058億6千8百万円となりましたが、連結経常利益は有価証券のポートフォリオ再構築に伴う損失計上を主因に前年比260億3千6百万円減少の500億5千万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比229億6千6百万円減少の311億5千2百万円となりました。
主要勘定残高につきましては、貸出金は法人部門を中心に前年比9,847億円増加の17兆6,883億円となりました。預金等(譲渡性預金を含む)は前年比4,664億円増加の20兆9,494億円となりました。また、有価証券は、前年比1,567億円減少の3兆9,534億円となりました。
第7次中期経営計画において目標とする経営指標に照らした当社グループの経営実績は以下のとおりであります。
(注) 1 自己資本利益率
2 バーゼルⅢ最終化(完全適用)ベース
なお、2022年度実績より上記基準を採用しているため、対前年度増減は記載しておりません。
3 経費/業務粗利益
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの中核事業は銀行業であり、資金調達はお客さまからお預りする預金を主としており、資金運用はお客さまへの貸出金及び有価証券等であります。
預金につきましては、個人・法人ともに増加しており、今後も増加を見込んでおります。
なお、国際部門における調達についても、外貨流動性リスク等考慮し、安定的な資金繰りに努めております。
設備投資につきましては、通常の店舗投資、システム関連投資に加え、成長分野として「デジタルチャネルの構築」「戦略系子会社の強化」「みんなの銀行」への投資に取組んでおりますが、資金調達につきましては、自己資金により対応する予定であります。
キャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。
(3行単体合算損益の概要)
(百万円)
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(貸倒引当金の見積り)
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (5) 貸倒引当金の計上基準」に記載しております。
当社グループでは、景気予測に基づくデフォルト率の推計等、将来のリスクを合理的に見積るフォワードルッキングな引当を行っております。
フォワードルッキングな引当を行うことで、より景気変動に左右されない貸出運営を可能とし、資金繰り支援をはじめとした安定的で適切な金融仲介機能の発揮に繋がるものと考えております。
(参考)フォワードルッキングな引当の概要

当社と株式会社福岡中央銀行(以下、「福岡中央銀行」といい、当社と福岡中央銀行を併せ、以下、「両社」といいます。)は、2023年3月14日に開催したそれぞれの取締役会において、福岡中央銀行の株主総会の承認及び関係当局の認可等を得られることを前提として、2023年10月1日を効力発生日とする株式交換(以下、「本件株式交換」といいます。)による経営統合(以下、「本件経営統合」といいます。)を行うことを決議し、同日付けで、株式交換契約書(以下、「本件株式交換契約」といいます。)を締結いたしました。
1.本件経営統合の目的・理念
両社は、本件経営統合を通じて、グループとしての総合力を一段と発揮し、地域のあらゆる層のお客さまをサポートすることによって、地域経済の持続的な発展に貢献してまいります。
2.本件株式交換の方式
当社を株式交換完全親会社、福岡中央銀行を株式交換完全子会社とする株式交換となります。なお、本件株式交換は、当社については、会社法第796条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続きにより、株主総会の承認を受けずに行います。福岡中央銀行については、2023年6月29日に開催予定の定時株主総会及び普通株主様による種類株主総会にて、本件株式交換契約の承認を受ける予定です。
3.株式交換に係る割当ての内容
① 普通株式
(注)1 株式交換に係る割当ての詳細
福岡中央銀行の普通株式1株に対して当社の株式0.81株を割当て交付いたします。本件株式交換により、福岡中央銀行の普通株主に交付される当社の普通株式の数に1株に満たない端数が生じた場合には、会社法第234条その他関連法令の規定に従い、当該株主に対し1株に満たない端数部分に応じた金額をお支払いいたします。なお、上記株式交換比率は、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じ若しくは判明した場合には、両社で協議の上、変更することがあります。
2 株式交換により、当社が交付する株式数
普通株式:1,890,824株(予定)
上記普通株式数は、2022年12月31日時点における福岡中央銀行の普通株式の発行済株式総数(自己株式を含み、2,737,160株)を前提として算出しております。但し、本件株式交換の効力発生時点の直前時(以下、「基準時」といいます。)までに、福岡中央銀行は、保有する自己株式(本件株式交換に関する会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求に応じて取得する株式を含みます。)の全部を消却する予定であるため、福岡中央銀行の2022年12月31日時点における自己株式数(551株)は、上記普通株式数の算出において、対象から除外しております。なお、役員報酬BIP信託が保有する福岡中央銀行の株式は、上記自己株式数には含めておりません。また、本件株式交換に先立ち、当社の子会社である福岡銀行が、その保有する福岡中央銀行普通株式402,258株及び第1回A種優先株式30,000株を当社に対して配当として交付する予定であるため、福岡銀行が保有する福岡中央銀行普通株式402,258株についても、上記普通株式数の算出において、対象から除外しております。
なお、福岡中央銀行の自己株式の取得等の理由により、福岡中央銀行の2022年12月31日時点における自己株式数が基準時までに変動した場合は、当社の交付する株式数が変動することがあります。本件株式交換により当社が交付する株式は、全て当社が保有する自己株式を用いる予定ですが、不足する場合には、本件株式交換による株式の交付に際し、当該不足分に相当する数の普通株式を新たに発行する予定です。
3 単元未満株式の取扱いについて
本件経営統合が実現された場合、本件株式交換により、1単元(100株)未満の当社の普通株式(以下、「単元未満株式」といいます。)の割当てを受ける福岡中央銀行の株主の皆さまにつきましては、その保有する単元未満株式を株式会社東京証券取引所(以下、「東京証券取引所」といいます。)及び証券会員制法人福岡証券取引所(以下、「福岡証券取引所」といいます。)その他の金融商品取引所において売却することはできません。そのような単元未満株式を保有することとなる株主の皆さまは、会社法第192条第1項の規定に基づき、当社に対し、自己の保有する単元未満株式を買い取ることを請求することが可能です。また、会社法第194条第1項及び定款の規定に基づき、当社が売渡しの請求に係る数の自己株式を有していない場合を除き、当社に対し、自己の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求することが可能です。
② 第1回A種優先株式
福岡中央銀行の第1回A種優先株式(以下、「本優先株式」といいます。)における株式交換については、変動性株式交換比率方式を採用しております。変動性株式交換比率方式とは、株式交換決定時に福岡中央銀行の本優先株式価値を確定し、福岡中央銀行の本優先株式1株につき対価として交付される当社普通株式の割当株数を、効力発生日の直前の一定期間における当社株式の平均株価を基に決定するものであります。
福岡中央銀行の本優先株式における株式交換においては、当社は、基準時における福岡中央銀行の本優先株式の株主に対し、福岡中央銀行の本優先株式に代わり、その所有する福岡中央銀行の本優先株式の数に、以下の算式により算出される株式交換比率を乗じて得た数の当社の普通株式を割当てます。
株式交換比率=10,000円/当社の普通株式の平均株価
(注)1 株式交換比率の計算方法
株式交換比率は、小数第3位まで算出し、その小数第3位を四捨五入いたします。なお、当社の普通株式の平均株価は、効力発生日前に必要とされる事務対応期間を設け、東京証券取引所プライム市場における2023年9月4日から同年9月15日までの10取引日の間の各取引日(但し、取引が行われなかった日は除きます。)の当社の普通株式1株あたりの終値の単純平均値(小数第1位まで算出し、その小数第1位を四捨五入いたします。)といたします。
2 株式交換により、当社が交付する株式数
当社は、福岡中央銀行の本優先株式の株主の所有する福岡中央銀行の本優先株式数の合計数(但し、上記①「普通株式」(注)2記載の本件株式交換に先立つ福岡銀行の配当により当社が保有する予定の本優先株式30,000株を除きます。)に、上記株式交換比率を乗じて得た数の当社普通株式を交付します。また、本件株式交換により当社が交付する株式は、全て当社が保有する自己株式を用いる予定ですが、不足する場合には、本件株式交換による株式の交付に際し、当該不足分に相当する数の普通株式を新たに発行する予定です。本件株式交換により、福岡中央銀行の本優先株式の株主に交付される当社の普通株式の数に1株に満たない端数が生じた場合には、会社法第234条その他関連法令の規定に従い、当該株主に対し1株に満たない端数部分に応じた金額をお支払いいたします。
3 単元未満株式の取扱いについて
本件経営統合が実現された場合、本件株式交換により、当社の単元未満株式の割当てを受ける福岡中央銀行の株主の皆さまにつきましては、その保有する単元未満株式を東京証券取引所及び福岡証券取引所その他の金融商品取引所において売却することはできません。そのような単元未満株式を保有することとなる株主の皆さまは、会社法第192条第1項の規定に基づき、当社に対し、自己の保有する単元未満株式を買い取ることを請求することが可能です。また、会社法第194条第1項及び定款の規定に基づき、当社が売渡しの請求に係る数の自己株式を有していない場合を除き、当社に対し、自己の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求することが可能です。
4.本件経営統合の日程
2022年11月11日(金) 本件経営統合に関する基本合意書締結
2023年3月14日(火) 両社取締役会決議、本件株式交換契約締結
2023年6月29日(木)(予定) 福岡中央銀行定時株主総会及び普通株主様による種類株主総会開催
2023年9月28日(木)(予定) 福岡中央銀行上場廃止日
2023年10月1日(日)(予定) 本件株式交換効力発生日
上記日程は、本件経営統合に係る手続進行上の必要性その他の事由によって必要となる場合には、両社が協議し合意の上、変更されることがあります。
5.本件経営統合の相手会社についての事項
(1)会社概要
(2023年3月末時点)
(2)直近3年間の業績概要(単体)
(単位:百万円)
当連結会計年度末における主要な設備の状況は次のとおりであります。
○銀行業
(2023年3月31日現在)
(注)1 土地の面積欄の( )内は、借地の面積(うち書き)であり、その年間賃借料は建物も含め2,474百万円であります。
2 銀行業を営む連結子会社の動産は、事務機械2,827百万円、その他2,901百万円であります。
3 銀行業を営む連結子会社の店舗外現金自動設備620ヶ所、海外駐在員事務所8ヶ所は上記に含めて記載しております。
4 当社グループは、単一セグメントであるため、事業内容別の主要な設備の状況を記載しております。
5 上記の他、リース契約による主な賃借設備は次のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注)1 2018年6月28日開催の第11期定時株主総会決議に基づく株式併合(5株を1株に併合)による発行済株式総数の減少であります。
2 当社を株式交換完全親会社、十八銀行を株式交換完全子会社とする株式交換による増加であります。
2023年3月31日現在
(注) 1 自己株式3,192,335株は「個人その他」に31,923単元、「単元未満株式の状況」に35株含まれております。
2 役員報酬BIP信託が保有する当社株式は、「金融機関」の欄に2,421単元含まれております。
3 「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ14単元及び91株含まれております。
2023年3月31日現在
(注)1 2021年2月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者1社が2021年1月29日付で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、株主名簿と相違しており、当社として実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
(大量保有報告書)
2 2022年7月22日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者1社が2022年7月15日付で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、株主名簿と相違しており、当社として実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
(変更報告書)
3 2023年2月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーが2023年1月31日付で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、株主名簿と相違しており、当社として実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
(大量保有報告書)