日本オラクル株式会社
提出会社の状況
(注) 1 当社は連結財務諸表は作成しておりませんので、連結経営指標等の推移については記載しておりません。
2 持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社がないため記載しておりません。
3 第36期(2021年5月期)の1株当たり配当額には、特別配当992円を含んでおります。
4 「1株当たり純資産額」、「1株当たり当期純利益金額」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額」の算定の基礎となる自己株式数については、役員報酬BIP信託口及び株式付与ESOP信託口が所有する当社株式を含めております。なお、役員報酬BIP信託口及び株式付与ESOP信託口が所有する自己株式数は以下のとおりであります。
5 最高株価及び最低株価は、東京証券取引所市場第一部におけるものであります。なお、2022年4月4日をもって、当社株式は東京証券取引所スタンダード市場へ移行しております。
(注) 当社(合併前商号オーアールエーシーエルイーアクイジッション株式会社 1982年2月27日設立、株式の額面金額50円)は、日本オラクル株式会社(1985年10月15日設立、株式の額面金額50,000円)の株式の額面金額を変更するため、1997年6月1日を合併期日として、同社を吸収合併し、同社の資産、負債および権利義務の一切を引き継ぎ、同日をもって商号を日本オラクル株式会社に変更しましたが、合併前の当社は休業状態にあり、合併後において被合併会社の営業活動を全面的に継承いたしました。
したがいまして、実質上の存続会社は、被合併会社である日本オラクル株式会社でありますので、記載事項につきましては、特段の記述がない限り、合併前日までは実質上の存続会社について記載しております。なお、事業年度の期数は、実質上の存続会社の期数を継承しております。
当社は、米国オラクル・コーポレーションを実質的な親会社とし、同社を中心とする企業集団に属しております。当企業集団は世界各地で、クラウド・コンピューティングを含むITシステムの構築・運用に利用されるデータベース、ミドルウェアおよびアプリケーション等のソフトウェア、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器等のハードウェアの販売と、これらの製品をインターネットなどのネットワークを通じて提供するクラウドサービス、当社製品の導入や利用を支援する各種サービスの提供を行っております。
当社は、親会社であるオラクル・コーポレーションの知的財産権の保有・管理を行っているオラクル・インターナショナル・コーポレーションと販売代理店契約を結んでおります。また、オラクル・コーポレーションの子会社で、オラクル・コーポレーションによる買収製品(ソフトウェアおよびハードウェア)およびクラウドサービスの日本におけるライセンス許諾権・製品販売権を保有している日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社と販売代理店契約を結んでおります。
これらの契約に基づき、当社はオラクル・コーポレーションより日本市場向けに製品の供給を受け、その対価として当該製品の売上高に対する一定割合をロイヤルティとしてオラクル・インターナショナル・コーポレーションに支払っております。また、当該買収製品およびクラウドサービスについては日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社から供給を受け、その対価(売上高に対する一定割合のロイヤルティまたは製品仕入代金)を支払っております。
また、オラクル・コーポレーションが開発した製品の国内市場における販売と、これらに付随する関連サービスの提供を主たる業務としているため、当社独自の研究開発活動は行っておりません。
〔事業系統図〕

各事業の内容および売上高構成比率は、次のとおりであります。
(注) 売上高構成比率は単位未満を四捨五入して表示しております。
関係会社は次のとおりであります。
(注) 1 当社の実質的な親会社であり、米国ニューヨーク証券取引所上場の継続開示会社であります。
2 これらの詳細については、「第7 提出会社の参考情報 1 提出会社の親会社等の情報」に記載のとおりであります。
3 議決権の被所有割合の( )内は、間接被所有割合で内数であります。
4 「役員の受入」の内訳は、取締役3名、執行役を兼任する取締役1名であります。
2023年5月31日現在
(注) 1 上記従業員数は就業人員であり、他社からの受入出向社員(200名)、嘱託社員(12名)を含んでおります。なお、平均年齢、平均勤続年数および平均年間給与には、受入出向社員、嘱託社員は含めておりません。
2 平均年間給与は賞与及び株式付与ESOP信託制度による給与課税額を含んでおります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります(管理職に占める女性従業員の割合は2023年5月31日時点を基準日として算定しております)。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4号第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります(男女別の育児休業取得率は2023年5月期事業年度を対象期間として算出しております)。
3 賃金は基本給与、賞与等を含み、株式報酬、退職手当等を除いて算出しております(従業員の男女の賃金差異は2023年5月期事業年度を対象期間として算出しております)。また、受入出向社員、嘱託社員は対象に含めておりません。
4 当社の人事処遇制度は性別による区分はなく、担当業務/職種ごとの報酬制度を運用しております。男女の賃金格差は従業員の母数に占める管理職比率及び営業職などのインセンティブの割合が比較的高い職種の比率が男性と比べ女性が低いこと等が要因となっています。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は「ITの新しい価値を創造し、お客様の成功と社会の発展に貢献する」ことを基本理念として掲げております。ITの役割は業務効率化、コスト削減などのツールから、企業のプロセスやビジネスモデルの変革を支える経営基盤へと進化し、その利用形態も革新し続けております。
当社はテクノロジー・カンパニーとしてクラウドソリューションをはじめとする最先端のデジタル技術をご提供することにより、お客様の競争力強化、業績向上、社会の利便性向上、発展に貢献していくことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
売上高、営業利益および1株当たり純利益(EPS)の増加により、継続的な企業価値の向上と株主への利益還元を実現することを目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
「Be a TRUSTED TECHNOLOGY ADVISOR」を掲げ、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、データ・ドリブンなデジタル・トランスフォーメーション支援してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、オンプレミスいずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッションクリティカル領域で広く採用されております。事業の中核であるOracle Cloudは、このソフトウェア・ライセンスと同じ設計思想、同じ技術で構築しており、オラクルのソフトウェア・ライセンスで構築したオンプレミス・システムとオラクルクラウドとの連携、双方向の移行を可能とすることを強みとしております。
重点施策
これまで注力してきたデータ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、日本の社会のために貢献してまいります。
また、ライセンス部門・クラウド部門がより強力に連携することで、お客様のクラウドトランスフォーメーションをともに推進いたします。さらに組織横断のコラボレーションによりインダストリーモデルをより強化し、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
2023年5月期は「クラウドトランスフォーメーションを加速」する5つの施策を推進し、来期は日本社会へさらに貢献するために、次の分野に注力してまいります。
日本のためのクラウドの提供
1. 日本のお客様専用のクラウドを提供することで、ミッション・クリティカル・システムの近代化を支援いたします。
2. ガバメントクラウドに認定されたOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、日本全国、地方自治体のデジタル化を支援することで、日本政府が推進するガバメントクラウドに貢献します。
3. ITコストの構造改革の最適解を常に提案し、オンプレミスとクラウドのハイブリッド・クラウド環境や、マルチクラウド環境を提供することで、お客様のミッション・クリティカル・システムのクラウド化を支援いたします。
4. クラウドネイティブなSaaSの提供により、お客様のライフサイクルコスト構造の変革、進化を続けるAI技術の享受、さらに変化対応力の両立を支援します。
5. 以上の施策を実現するために、パートナー様との連携をさらに強化いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりであります。これらは投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えておりますが、記載した項目は当事業年度末現在において当社が判断したものであり、全てのリスクが網羅されているわけではありません。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態、経営成績等に与える影響の内容につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
当社は当該リスクの把握・評価および対策を実施する体制を構築しております。詳細については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。
当社は、米国オラクル・コーポレーションを実質的な親会社とし、同社を中心とする企業集団に属しております。当社の今後の事業展開等は、同社のクラウド事業その他の経営戦略等の影響を受ける可能性があります。
① オラクル・コーポレーションの製品・技術への依存
当社は、オラクル・コーポレーションの製品やサービスを日本市場に提供しているため、同社の製品・技術に依存しております。従って、同社の新製品やサービス、更新版製品の投入や同社が買収した製品の統合が遅れた場合、重大な欠陥や契約不適合が存在した場合、製品やサービス等の提供ポリシー等が変更された場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
② ロイヤルティの料率および適用範囲の変更の可能性
当社は、親会社であるオラクル・コーポレーションの知的財産権の保有・管理を行っているオラクル・インターナショナル・コーポレーションと販売代理店契約を結んでおります。また、オラクル・コーポレーションの子会社で、オラクル・コーポレーションによる買収製品(ソフトウェアおよびハードウェア)およびクラウドサービスの日本におけるライセンス許諾権・製品販売権を保有している日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社と販売代理店契約を結んでおります。
これらの契約に基づき、当社はオラクル・コーポレーションより日本市場向けに製品の供給を受け、その対価として当該製品の売上高に対する一定割合をロイヤルティとしてオラクル・インターナショナル・コーポレーションに支払っております。また、当該買収製品およびクラウドサービスについては日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社から供給を受け、その対価(売上高に対する一定割合のロイヤルティまたは製品仕入代金)を支払っております。
当該ロイヤルティの料率および適用範囲は、オラクル・コーポレーションと当社を含むオラクル製品を取り扱うグループ会社との間で合理的な基準により決定しております。オラクル・コーポレーションから供給を受ける製品やサービスの内容等の変更、移転価格税制等により、料率または適用範囲が変更となった場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
なお、日米税務当局間の移転価格に関しての合意に基づき、2011年5月期より、オラクル・インターナショナル・コーポレーションに対するロイヤルティ料率が引き上げられました。
③ Oracle Cloud戦略に係るリスク
当社は、SaaS、PaaS、IaaS等からなるクラウドサービスを顧客のニーズに即した形で提供しています。これらのビジネスモデルは親会社であるオラクル・コーポレーション主導のもとに提供しているところ、当社の顧客に対して効果的に提供できない場合、当社の競争力低下をまねき、財政状態、経営成績等に影響を及ぼすリスクがあります。
④ 自然災害等によるシステム障害
オラクル・コーポレーションを中心としたオラクル・グループにおいて、総勘定元帳(General Ledger)をはじめ、統合基幹業務システム(OracleERP)をクラウド化(オラクル・パブリック・クラウド)しております。当社はこれらクラウド上のシステムや電子メールサーバーなどをオラクル・グループ企業と共用しております。日本国内のみならず、日本国外において地震等自然災害によって、共用システムに障害等が生じた場合、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績および今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。こうした事態を想定し、当社独自の災害発生時の対処、復旧計画、データのバックアップ体制を構築、定期的に内容の見直しを実施するとともに、当社を含む全世界のオラクル・グループ共通のBusiness Continuity Management Program(事業継続マネジメントプログラム)を構築しています。
⑤ Shared Service Center(シェアードサービスセンター)との関係
当社は、全世界のオラクル・グループの事務管理業務を統合・標準化したシェアードサービスセンターを利用し、経営の効率化を図っております。未払金等の支払処理、給与計算等の経理業務や受注業務等を同センターに移管しておりますが、同センターの処理能力を超えた場合や、予期せぬ事象等により同センターが適切なサービスを提供できなかった場合等には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社の「クラウドサービス」は、ソフトウェアやソフトウェアを稼働する実行基盤をデータセンター(オラクル・グループのデータセンターを含む)から顧客にサービス提供しております。また、「クラウドサービス」に含まれる「マネージド・クラウド・サービス」は、親会社、パートナーあるいは顧客のデータセンターにある顧客の情報システムの管理運用業務を提供しています。これらは顧客の基幹業務にかかる情報システムや重要情報の管理運用を行っており、セキュリティ対策およびデータのバックアップ、リカバリ等の対策には万全を期しております。しかしながら、機器の不具合、災害発生時の対応瑕疵、管理運用に関わる要員の過失、または、悪意ある第三者によるウイルス、ハッキング、不正なアクセス、サイバーアタックを受けた場合等により、顧客の情報システムの停止や重要情報の漏洩等が発生し、顧客業務の遅滞や機会損失が起きた場合、顧客からの損害賠償請求等により、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
Oracle Cloud Services を含む当社の製品およびサービスは、当社自身のデータだけでなく、お客様の情報やデータなど、第三者のデータを保存、取得、処理、管理しています。特にオラクルは、健康科学、金融サービス、小売、接客業、政府といった、機密性の高い情報を取り扱う顧客などのデータを大量に保存・処理するため、コンピュータハッカーやその他の悪質業者の標的になっていると考えております。このため、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社の社会的信用に影響を与えるとともに、その対応のための不測の費用負担や、損害賠償等により、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社が事業を展開する情報サービス産業は、競争が激しく、技術革新が急速に進展するため、業界や競合会社の動向によって、当社の経営成績および財政状態等は影響を受ける可能性があります。例えば、新規参入者を含めた競争激化による価格低下圧力の高まり、競合会社の競争優位な新製品の投入や競合会社同士の戦略的提携といった場合には、当社の競争力、市場占有率等に影響を与える可能性があります。
顧客は当社の製品に関連する技術的な問題を解決するために、当社のサポートサービスを利用しています。当社が顧客の需要増加を予測できずサポートサービスを迅速に供給できなかった場合、顧客の技術的な問題に対して効果的なサポートを提供できなかった場合等には、追加費用等が発生し、当社の財政状態、経営成績等に影響を与えるリスクがあります。
(6) 新型コロナウイルス感染症の影響について
今回の新型コロナウイルス感染症の流行とその拡大を抑制するための取り組みは、当社および当社の顧客、パートナー、およびサプライヤーの事業運営に影響を及ぼしてきました。今後、新型コロナウイルス等の感染症が流行・再流行した場合には、当社および当社の顧客、パートナー、およびサプライヤーの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。当社が新型コロナウイルス等の感染症の流行・再流行に対して効果的に対応・管理できない場合、当社の事業が損害を受ける可能性があります。
当社は、顧客が当社製品を導入する際に、導入計画、システム設計計画、システム運用等の顧客支援作業を提供することがあります。提供に際しては品質、開発期間、採算の管理徹底等、プロジェクト管理の強化を図っておりますが、顧客からの仕様変更や当初見積以上の作業の発生等によりプロジェクトの進捗が当初の計画から乖離した場合、追加費用の発生や納期遅延に伴う違約金が発生し、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社の事業遂行に際しては、様々な法律や規制の適用を受けております。当社は、これら法律、規制等を遵守すべく、社内体制の確立や従業員教育等に万全を期しておりますが、万一当社に対して訴訟や法的手続きが行われた場合には、多額の訴訟対応費用の発生や、損害賠償金の支払の可能性があります。このような場合、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社は、事業の継続、発展、成長のためには、高い専門性を備えた人材(営業職、技術職その他)の採用、育成、維持が最も重要な経営課題の一つであると認識しております。当社が事業を展開している情報サービス産業においては、継続的に人材の獲得競争があり、人材も不足傾向にあります。このため、重要な社員が流出する場合や、適格な人材を十分に採用、育成、維持出来ない場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社において、クラウド&ライセンス売上(クラウドライセンス&オンプレミスライセンス、クラウドサービス&ライセンスサポート)の占める割合が高く、また利益への貢献割合が高いことが特徴です。これらの販売が悪化した場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当社の製品・サービスは、主に、ハードウェアメーカーやシステムインテグレータ、独立系ソフト開発会社等のパートナー企業との協業によって、販売されております。当社の顧客は、製造業、流通業、金融業、通信業、サービス業、官公庁、教育機関など業種、業態を問わず多岐にわたっており、規模的にも大企業から小規模事業者まで広範囲となっております。当社では、これらの幅広い顧客ニーズにきめ細かく応えるため、パートナー企業を経由した間接販売に依存しており、間接販売による売上高は、当事業年度において大きな割合を占めております。従って、パートナー企業との安定的信頼関係の維持は、当社の将来にとって重大な意義を持ちます。例えば、パートナー企業との関係が悪化した場合、競合会社が当社のパートナー企業と戦略的提携を行った場合、パートナー企業の財政状態が悪化した場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
資金の管理・運用については、当社が定める資金管理・運用規程(オラクル・コーポレーションが定めるglobal policyに準拠)に則り、高格付の有価証券への投資および高格付の金融機関への資金預入等に限定し、高い安全性と適切な流動性の確保をはかっております。投資有価証券については、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握し、リスク軽減に努めております。しかしながら、万一、運用先の金融機関の破綻や債券の債務不履行(デフォルト)、投資商品の元本割れ等が発生した場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
営業債権である受取手形、売掛金、未収入金および貸付金に関しては、当社の与信管理規程(オラクル・コーポレーションが定めるglobal policyに準拠)に則り、取引先ごとの期日管理および残高管理を行うとともに、信用状況を定期的に把握し、リスク軽減に努めております。しかしながら取引先の財務状況が悪化した場合などには、損失が発生する可能性があります。なお、デリバティブ取引は行わない方針です。
当社は、当社独自の事業戦略あるいは親会社のグローバルな事業戦略の一環で、将来、買収や合併を実施する可能性があります。これに伴い、買収先企業や買収先事業を効果的かつ効率的に当社の事業と統合出来ない可能性や、買収先企業の重要な顧客、仕入先、その他関係者との関係を維持出来ない可能性や買収資産の価値が毀損し、損失が発生する可能性などがあります。このような事象が発生した場合には、当社の経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
当事業年度(以下、「当期」)における当社の属する国内の情報サービス産業においては、システム更新需要のほか、企業が収集するあらゆるデジタルデータを活用した業務効率化、サステナビリティ経営の実現に向けたIT環境整備、エンドユーザーとの接点強化など企業成長、競争力強化を目的とするクラウドサービス(*1)や、Autonomous(自動化)、AI(人工知能)、マシーン・ラーニング(機械学習)、ディープ・ラーニング(深層学習)など新しいテクノロジーに対するIT投資が底堅く推移しております。
このような環境下において、当社は引き続き、当社製品・サービスの活用によって顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を強力に支援することへの価値訴求を継続してまいりました。
このような取り組みの結果、売上高226,914百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益74,396百万円(前年同期比1.6%増)、経常利益74,681百万円(前年同期比1.5%増)、当期純利益52,009百万円(前年同期比1.6%増)となり、通期としては、売上高、営業利益、経常利益および当期純利益ともに過去最高を達成いたしました。
市場展開方針(2023年5月期)
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
「Be a TRUSTED TECHNOLOGY ADVISOR」を掲げ、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、Oracle@Oracleが実現したデータ・ドリブンなデジタル・トランスフォーメーションへのジャーニーを支援してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、オンプレミス(*2)いずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッションクリティカル領域で広く採用されております。新たな事業の柱として注力しているオラクルクラウドは、このソフトウェア・ライセンスと同じ設計思想、同じ技術で構築しており、オラクルのソフトウェア・ライセンスで構築したオンプレミス・システムとオラクルクラウドとの連携、双方向の移行を可能とすることを強みとしております。
そのために、これまで注力してきたデータ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、ライセンスチーム・クラウドチームがより強力に連携することで、お客様のクラウドトランスフォーメーションをともに推進いたします。
さらに組織横断的なコラボレーションによりインダストリーモデルをより強化し、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
「クラウドトランスフォーメーションを加速」させていくための施策として、具体的には以下5点に注力し取り組みます。
(1) ミッション・クリティカル・システムのTCO(*3)を最適化
コスト構造の変革、事業継続リスクの最小化、および変化対応力の両立を支援します。
(2) ビジネスプロセス全体のデジタル化
間接業務負荷を軽減し、付加価値の高い業務へ経営資源を集中できるよう支援します。
(3) 安全、安心で、豊かな暮らしを支える社会公共基盤の実現
経済安全保障に求められる強靭でセキュアな社会基盤の実現を支援します。
(4) 社会・企業活動のサステナビリティを加速
中期的な企業価値向上と、循環型経済の実現に向けITの側面から支援します。
(5) ビジネスパートナーとのエコシステムを強化
当社とステークホルダーの強みを合わせ、イニシアチブを推進します。
[用語解説]
*1 クラウドサービス:企業等のITシステムに利用されるソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービスとして提供する形態。
*2 オンプレミス:ITシステムを自社所有で構築・運用する形態。
*3 TCO:Total Cost of Ownership - 総保有コスト。初期投資額だけではなく、ランニングコスト(保守・運用・維持等のための費用、例えば設備・システムなどのメンテナンス、有償の更新、管理のための人件費、光熱費など)として必要になる経費をトータルに含めた経費で、実際に支出すべき金銭の全額。
各セグメント別の営業の概況は次のとおりであります。
[クラウド&ライセンス]
売上高は189,851百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益は73,881百万円(前年同期比2.1%増)となりました。内訳につきましては、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの売上高は47,876百万円(前年同期比6.4%増)、クラウドサービス&ライセンスサポートの売上高は141,975百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
当セグメントは企業等のIT基盤に利用される、データベース管理ソフトウェア、各種ミドルウェア、ERP等の業務アプリケーションソフトウェアのソフトウェア・ライセンスを販売する「クラウドライセンス&オンプレミスライセンス」とライセンスを利用されているお客様に更新版等のアップデートや技術サポートを提供する「ライセンスサポート」、これらのソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービス提供する「クラウドサービス」から構成されます。
クラウドライセンス&オンプレミスライセンスについては、上記の市場展開方針により、当社製品・サービスの価値訴求を積極的に展開してまいりました。
ライセンスビジネスにおいては、コスト削減のためだけではなく、ビジネスを成長させていくためのIT投資需要は引き続き堅調です。
また、パートナー企業様とのアライアンス強化を積極的に推進し、クラウドパートナーとの協業強化を進め、中堅中小企業向けの需要創出にも注力してまいりました。
クラウドサービスにおいては、クラウドシフトをさらに加速させるため、既存のお客様向けに“Oracle Fusion Cloud ERP”へのアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)に一層注力するとともに、新規顧客の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。
“Oracle Cloud Infrastructure (OCI)”については、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視されるお客様からの引合いは引き続き強く、東京および大阪データセンターの利用量は順調に増加しております。
また、OCIは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP - Information system Security Management and Assessment Program)に適合したクラウドサービスとして登録されております。
さらにOCIは、2022年10月「令和4年度 デジタル庁におけるガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」に決定いたしました。政府機関、地方自治体等のデジタル化の推進に伴う、中長期的な需要創出および基盤構築への寄与を目指します。
なお、政府・自治体向けOCIに関する情報提供webサイトを開設いたしました。
https://www.oracle.com/jp/cloud/government/
中堅中小企業向けCloud ERPのNetSuiteにおいても、クラウドサービスを導入する企業の需要を取り込み堅調に推移いたしました。
ライセンスサポートは、高い契約更新率を維持しており、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しております。
売上高は16,240百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は625百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
当セグメントは、サーバー、ストレージ、エンジニアド・システム、ネットワーク機器等のハードウェアの販売およびそれらのオペレーティングシステム(OS)や関連ソフトウェアを提供する「ハードウェア・システムズ・プロダクト」、ハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンスの提供およびOS等関連ソフトウェアの更新版等の提供を行う「ハードウェア・システムズ・サポート」から構成されます。
ハードウェア・システムズにつきましては、2021年9月に提供を開始したインテル社製の“Persistent Memory(永続性メモリ)”を搭載した、“Oracle Exadata Database Machine X9M”(X8Mのアップグレード版)をはじめとして需要は堅調です。世界的な半導体不足に伴うチップ不足による出荷への影響は徐々に緩和してまいりましたが、引き続き慎重に状況を精査してまいります。
Exadata X9Mは、ストレージ・ボトルネックを排除し、オンライン・トランザクション処理(OLTP)、アナリティクス、IoT、不正検出、高頻度取引など、最も過酷なワークロード向けにパフォーマンスを大幅に向上させます。
なお、2023年6月には“Oracle Exadata Database Machine X10M”(X9Mのアップグレード版)の提供を開始いたしました。“Exadata Database Machine X10M” および “Exadata Cloud@Customer X10M” は、すべての AMD EPYC™ プロセッサを搭載した初の Exadata システムです。
売上高は20,822百万円(前年同期比3.8%減)、営業利益は4,757百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
当セグメントは、当社製品の導入支援を行う「コンサルティングサービス」、予防保守サービスやお客様のIT環境の包括的な運用管理サービスを提供する「アドバンストカスタマーサポートサービス」から構成されております。
サービスにつきましては、コンサルティングサービスにおいて、オンプレミス環境からIaaS・PaaS環境への基盤移行、ERPクラウドを始めとするSaaSとの連携案件など、当社の総合的な製品サービス・ポートフォリオを活かした複合型案件が堅調に推移しております。
<報告セグメント別売上高の状況>
(注) 金額は単位未満を切り捨て、構成比ならびに対前年同期比は単位未満を四捨五入で表示しております。
当期におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、67,732百万円(前年同期比14,640百万円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益(74,696百万円)の計上、契約負債の増加(13,040百万円)によるキャッシュ・インがある一方で、法人税等の納付(22,866百万円)等によるキャッシュ・アウトがあった結果によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、743百万円(前期は99,835百万円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、22,666百万円(前年同期比124,166百万円減)となりました。これは主に、配当金の支払いによるものです。
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は前事業年度末と比べ、44,388百万円増加し、104,531百万円となりました。
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、売上原価によっております。
当社の事業はオラクル・コーポレーションの開発した製品の販売およびそれに付随する関連サービスの提供が主体であり、個別受注生産という概念に該当する業務の金額に重要性がないため、記載を省略しております。
(注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
本項における将来に関する記載は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
①経営成績の分析
イ 売上高
全社売上高は226,914百万円(前年同期比5.7%増)となりました。セグメント別の売上の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
ロ 営業利益および経常利益
ハードウェア・システムズセグメントおよびサービスセグメントは前事業年度を下回りましたが、クラウド&ライセンスセグメントが堅調に推移したため、全社として営業利益は74,396百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
売上原価は、118,622百万円(前年同期比8.7%増)となりました。クラウド&ライセンスセグメントにおいてロイヤルティおよび業務委託費が増加しました。また、ハードウェア・システムズセグメントにおいては、当期仕入高が増加しました。一方、サービスセグメントにおいては、業務委託費が減少しました。
販売費及び一般管理費は人件費および業務委託費等が増加した結果、33,895百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
営業外損益284百万円の収益(純額)を計上した結果、経常利益は74,681百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
ハ 当期純利益
特別利益として新株予約権戻入益(14百万円)及び法人税等(22,686百万円)を計上した結果、当期純利益は52,009百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
ニ 1株当たり当期純利益(EPS)
上記の結果、1株当たり当期純利益(EPS)は6.43円増加し、405.98円(前年同期比1.6%増)となりました。
当事業年度末における総資産は281,015百万円(前期末比44,147百万円増)となりました。
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は、130,831百万円(前期末比46,030百万円増)となりました。当事業年度末における固定資産は、150,184百万円(前期末比1,883百万円減)となりました。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末比で13,648百万円増加し、125,161百万円となりました。これは主に、契約負債が前事業年度末比で13,040百万円増加し、93,088百万円となったこと等によるものです。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末比で30,498百万円増加し、155,854百万円となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による資本金、資本剰余金の各々の増加(43百万円)、当期純利益の計上(52,009百万円)および剰余金の配当(20,518百万円)による利益剰余金の増加(31,490百万円)によるものです。この結果、自己資本比率は55.4%(前期末比2.5ポイントアップ)となりました。
なお、当社では、経営の意思決定上、資産及び負債を各セグメントに配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社における資金の使途の主な内容としましては、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用並びに各種税金の納付等であります。売上原価の内訳は、主に「クラウド&ライセンス」に係るロイヤルティ、原価部門における労務費及び業務委託費、「ハードウェア・システムズ」セグメントにおける仕入原価であります。その他の資金の使途の主な内容としましては、クラウド事業に関連する設備投資、各種税金の納付、配当金の支払となっております。これらの資金需要は、営業キャッシュ・フローから生じる自己資金によって賄っております。
当社の資金管理・運用については、当社が定める資金管理・運用規程(オラクル・コーポレーションが定めるglobal policy)に則り、高い安全性と適切な流動性の確保を図っております。
また、当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3配当政策」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社においては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の財務諸表等は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。この財務諸表等の作成にあたっては、期末日における資産および負債、会計期間における収益および費用に影響を与えるような仮定や見積りを必要とします。過去の経験および状況下において妥当と考えられた見積りであっても、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
① オラクル・インターナショナル・コーポレーションとの販売代理店契約
(注) 日米税務当局間の移転価格に関しての合意に基づき、ロイヤルティ料率変更の合意書が2011年5月9日付で締結されております。
②-(i)日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社との販売代理店契約(ソフトウェア)
(注) 当社と日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社とは、相互に販売代理店契約を締結しております。
②-(ⅱ)日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社との販売代理店契約(ハードウェア)
②-(ⅲ) 日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社との販売代理店契約(クラウドサービス)
(2) パートナーとの販売代理店契約
オラクル・パートナー契約
当社は、販売代理店(パートナー)と販売代理店契約を締結し、パートナーが当社製品をエンドユーザーに販売し、また、当社が認めた対象製品に関しては、エンドユーザーに対する技術サポートを提供する権利を付与しており(クラウド・サービスは除く)、主なものは以下のとおりです。
(注)1.土地の面積は総敷地面積を記載しております。当該敷地に対する当社の持分割合は2,902,571分の1,984,560であり、持分面積は4,410㎡であります。
2.赤坂オフィスは事業所用建物を賃借しており、当事業年度の賃借料は289百万円であります。
3. 赤坂オフィスは2023年5月31日付で賃貸借契約を解約しております。
4.主要な設備は各セグメントが共用しているため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) 1.「提出日現在発行数」欄には、2023年8月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
2.権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であり、単元株式数は100株であります。
新株予約権
会社法に基づき発行した新株予約権は次のとおりであります。
(イ)2013年8月23日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2013年9月13日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2013年9月13日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3,942円は発行日(2013年9月30日)の属する月の前月(2013年8月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値3,942円と発行日の終値3,660円との比較により、3,942円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2015年9月30日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2017年9月30日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額3,942円と新株予約権付与時における公正な評価単価648円を合算しております。
(ロ)2014年8月21日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2014年9月16日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2014年9月16日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
4,280円は発行日(2014年9月30日)の属する月の前月(2014年8月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値4,275円と発行日の終値4,280円との比較により、4,280円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2016年9月30日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2018年9月30日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額4,280円と新株予約権付与時における公正な評価単価876円を合算しております。
(ハ)2014年8月21日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2015年7月17日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2015年7月17日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
5,335円は発行日(2015年7月31日)の属する月の前月(2015年6月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値5,335円と発行日の終値5,220円との比較により、5,335円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2017年7月31日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2019年7月31日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額5,335円と新株予約権付与時における公正な評価単価889円を合算しております。
(ニ)2015年8月21日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2015年9月16日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2015年9月16日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
5,200円は発行日(2015年9月30日)の属する月の前月(2015年8月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値5,200円と発行日の終値5,040円との比較により、5,200円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2017年9月30日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2019年9月30日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額5,200円と新株予約権付与時における公正な評価単価847円を合算しております。
(ホ)2016年8月24日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2016年9月21日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2016年9月21日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
5,962円は発行日(2016年10月5日)の属する月の前月(2016年9月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値5,962円と発行日の終値5,680円との比較により、5,962円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2018年10月5日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2020年10月5日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額5,962円と新株予約権付与時における公正な評価単価972円を合算しております。
(ヘ)2017年8月23日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2017年9月21日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2017年9月21日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
8,940円は発行日(2017年10月12日)の属する月の前月(2017年9月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値8,227円と発行日の終値8,940円との比較により、8,940円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2019年10月12日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2021年10月12日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額8,940円と新株予約権付与時における公正な評価単価1,645円を合算しております。
(ト)2018年8月22日定時株主総会決議による取締役、執行役および従業員に対する新株予約権の発行(2018年9月21日取締役会決議)
(注) 1 新株予約権の数および新株予約権の目的となる株式数とは、2018年9月21日取締役会決議に基づき発行された新株予約権から、権利喪失した分を除いたものであります。
2 発行日の属する月の前月の各日(ただし、取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(1円未満の端数は切り上げ)とする。ただし、当該金額が発行日(当日取引がない場合は、その日に先立つ直近日)の終値を下回る場合は、発行日の終値とする。
また、発効日以降に当社が株式分割または株式併合を行う場合は次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
9,185円は発行日(2018年10月12日)の属する月の前月(2018年9月)の各日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値9,185円と発行日の終値8,260円との比較により、9,185円としたものであります。
3 (1) 新株予約権の割当を受けた者は、新株予約権行使時においても当社の取締役、執行役または従業員であることを要する。ただし、当社と割当対象者との間で締結する新株予約権割当契約に定める一定の要件を充足した場合に限り、当社の取締役、執行役または従業員たる地位を失った場合も引き続き、その権利を行使することができる。
(2) 新株予約権の行使は以下の区分に従って、割当された権利の一部または全部を行使することができる。
① 2020年10月12日以降、割当された権利の2分の1の権利を行使することができる。
② 2022年10月12日以降、割当された権利のすべてを行使することができる。
(3) 権利を割当された者が死亡した場合には、相続人が権利を行使することができる。
4 権利の譲渡および担保権の設定その他の処分は認めない。
5 新株予約権の行使により株式を発行する場合の発行価格は、新株予約権の払込金額9,185円と新株予約権付与時における公正な評価単価1,312円を合算しております。
該当事項はありません。
(注) 1.新株予約権の行使による増加であります。
2.2023年6月1日から2023年7月31日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式数が5,000株、資本金および資本準備金がそれぞれ14百万円増加しております。なお、2023年8月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
2023年5月31日現在
(注) 1 自己株式13,475株は、「個人その他」に134単元および「単元未満株式の状況」に75株を含めて記載しております。
2 証券保管振替機構名義の株式が「その他の法人」に19単元、「単元未満株式の状況」に50株、それぞれ含まれております。
3 株式報酬制度「役員報酬BIP信託」および従業員インセンティブ・プラン「株式付与ESOP信託」の信託財産として、日本マスタートラスト信託銀行株式会社が保有する当社株式は、「金融機関」にそれぞれ194単元および2,531単元含めて記載しております。なお、当該株式は財務諸表において自己株式として処理をしております。
2023年5月31日現在
(注) 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式は、以下のとおりであります。
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、最高意思決定機関が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社は、経営組織の形態、製品・サービスの特性に基づき、事業セグメントを集約した上で、「クラウド&ライセンス」、「ハードウェア・システムズ」、「サービス」の3つを報告セグメントとしております。
「クラウド&ライセンス」は企業活動で利用される様々なデータベース管理ソフトウェア、ミドルウェア、アプリケーションソフトウェアの販売と、これらソフトウェア及びハードウェアのリソースをインターネットを通じてサービス提供しております。また、ソフトウェア・ライセンスの更新権及び技術サポートの提供を行っております。
「ハードウェア・システムズ」はサーバー、ストレージ、エンジニアド・システムズ、ネットワーク機器等の販売及びハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンス等の提供を行っております。
「サービス」はコンサルティング・サービス、アドバンストカスタマーサポートサービスの提供を行っております。