株式会社毎日コムネット
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 第43期における経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、包括利益の大幅な減少については、主に学生生活ソリューション事業の課外活動ソリューション部門における新型コロナウイルス感染症の影響による旅行関連商品の売上高の減少によるものであります。
3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第44期の期首から適用しており、第44期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 第43期においては、主に学生生活ソリューション事業の課外活動ソリューション部門における新型コロナウイルス感染症の影響による旅行関連商品の売上高の減少により、経常利益、当期純利益が大幅に減少しましたが、連結子会社からの配当500,000千円を計上したことにより、この配当計上額分経常利益及び当期純利益が増加しております。
3 1株当たり配当金額のうち、第41期には「東証一部指定記念配当」3円が含まれております。
4 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、2018年11月16日から2022年4月3日までは東京証券取引所市場第一部、2018年11月15日以前は東京証券取引所市場第二部におけるものであります。
5 当社は、2018年11月16日付で東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。なお、2022年4月4日付で東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、市場第一部からスタンダード市場へ移行しております。
6 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第44期の期首から適用しており、第44期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社グループは、株式会社毎日コムネット(当社)、連結子会社株式会社毎日コムネットレジデンシャル、株式会社毎日コムネットグリーン電力、株式会社ワークス・ジャパン、持分法適用関連会社TUA学生寮PFI株式会社及びその他の関係会社株式会社KJホールディングスの6社により構成されております。
当社グループは首都圏の大学生を中心とした学生(以下学生等)を対象にクラブ・サークル活動で行われる合宿・研修旅行の企画手配を中心とした旅行業に端を発し、学生等と密接なネットワークを構築しながらそのニーズを的確に捉え、事業領域を拡大してまいりました。
現在は、「ワンストップ・ソリューション」という企業コンセプトを掲げ、不動産の有効活用策として学生向け賃貸住宅開発を中心に行う不動産デベロップメント部門と、その運営管理を行う不動産マネジメント部門及び自然エネルギーによる発電事業を行うエネルギーマネジメント部門で構成される不動産ソリューション事業を当社グループの成長の原動力として全力を傾注する事業戦略を展開しております。
一方の学生生活ソリューション事業は、学生が充実した学生生活を過ごすためのさまざまなサービスを提供する課外活動ソリューション部門と、新卒採用支援を行う人材ソリューション部門で構成されており、両部門を連携させることで事業の拡大深化を進めております。
事業区分と事業内容、また、当社グループ内における事業の位置付けは次のとおりであります。
なお、事業区分及び事業部門・内容とセグメントは同一の区分であります。
事業区分
各事業の内容は次のとおりであります。
当該事業は首都圏に進学する学生等への住まいの提供を事業の軸として、三つの部門から構成されております。「不動産デベロップメント部門」では、不動産オーナーに対し不動産有効活用コンサルティングを行い、オーナーが竣工した学生向け賃貸住宅をサブリース(転貸を目的とした当社による一括借上げ)契約にて賃借します。この部門では、当社独自で学生向け賃貸住宅に適した不動産を取得し、学生向け賃貸住宅として開発した後に売却していく開発業務、当社の開発実績のノウハウを活かした物件開発コンサルティング、一級建築士事務所としての建物の設計業務等を展開しております。
「不動産マネジメント部門」では、不動産デベロップメント部門により開発された学生向け賃貸住宅への入居者(学生等)の募集及び賃貸管理を行い、また、一般仲介を行います。この部門には、物件自体の警備や建物管理業務も含まれております。当社グループの不動産マネジメント部門は、入居者の身分を学生等に限定していることから卒業等での部屋の入退去の状況が一般の賃貸住宅に比較して把握しやすく、その特性を活かして、主に地方から上京する新入居希望者に対しては実際の入居(3月下旬~4月上旬)に先駆けて部屋の予約を可能にし、無駄な家賃負担を発生させない「入居予約システム」を提供しております。また一方で、大学推薦入学者が決定する前年秋から入居者の募集を開始するため、空室リスクを比較的低く抑えることが可能となっております。
なお、当該事業については、宅地建物取引業法に基づく国土交通大臣の宅地建物取引業者としての許可を取得しております。また、建築士法に基づく一級建築士事務所登録及び警備業法に基づく東京都公安委員会の認定を受けております。
「エネルギーマネジメント部門」では、不動産デベロップメント部門で開発され不動産マネジメント部門において管理する賃貸物件及び当社グループの自社オフィスの使用電力相当量を、自然エネルギーにより発電することを目標として事業を開始しており、現在全5ヶ所の太陽光発電施設が稼動しております。
各部門の業務の主な内容は次のとおりであります。
不動産を所有する個人・法人のニーズに応じて、学生向け賃貸住宅による事業プランを提案、資金調達から設計、施工にいたるコンサルティング業務を経た後、竣工した学生向け賃貸住宅を通常10年から15年間のサブリース契約を締結します。不動産オーナーにとっては、入居者の有無や当社の受け取る家賃の額に関係なく賃貸借契約に定めた毎月定額の家賃を収受できるため、安定した資産運用の手段として位置付けられます。主にコンサルティングにかかるフィー(手数料)等が収益となります。
一方で、当社独自の開発基準に基づいて不動産を取得し、その後、学生向け賃貸住宅を建設、稼動させた後、安定した資産運用案件として法人や個人に売却し、当該物件をサブリースする開発事業も行っております。なお、この業務においては、不動産の売却価額と帳簿価額との差額が収益となります。
(主な関係会社)当社
不動産デベロップメント部門が開発した学生向け賃貸住宅を学生等に賃貸する業務であります。入居者から収受する家賃等とオーナーへ支払う家賃との差額が主な収益となります。入居者を学生等に限定することで安定した入居率を実現し、安定的な収益ストック型の事業となっております。
また、管理する物件の賃貸契約及び更新契約代行、入居者のクレーム対応、建物の警備、修繕等の管理業務もあわせて受託しております。この業務においては、管理業務の受託報酬と、一部業務の管理委託会社への委託料との差額が主な収益となります。
なお、不動産デベロップメント部門が開発した学生向け賃貸住宅を当社が固定資産として保有し、直接学生等へ賃貸する業務も行っております。この場合には、入居者から収受する家賃等と減価償却費及び物件管理に係る費用等との差額が主な収益となります。
店舗展開と大学等との提携、独自の媒体雑誌の発刊、Webサイトの運営等により、管理物件の入居者募集を行っており、入居者からの入館金が主な収益となります。また、学生向けに一般のアパート・マンションの仲介業務も行っており、仲介手数料が主な収益となります。
(主な関係会社)当社、㈱毎日コムネットレジデンシャル、TUA学生寮PFI㈱
太陽光発電施設等の施設を設置し、発電した電気を電力会社等に販売しております。この業務においては、電気の売却売上と施設の減価償却費、維持管理費等の差額が主な収益となります。
(主な関係会社)㈱毎日コムネットグリーン電力
当該事業は、主に首都圏大学生のクラブ・サークル活動をはじめとする課外活動関連サービスを提供する「課外活動ソリューション部門」と、新卒採用支援を行う「人材ソリューション部門」との二つの部門で構成されております。この二つの部門を学生時代における一連の時間軸で捉えることにより、参入障壁の高い独自サービスの提供を可能にしております。
なお、当該事業については、旅行業法に基づく観光庁長官の旅行業者としての許可及び職業安定法に基づく厚生労働大臣の有料職業紹介事業者及び一般労働者派遣事業者としての許可を取得しております。
各部門の業務の主な内容は次のとおりであります。
主に東京圏(東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県)の大学のサークルを対象に営業展開を図っております。サークルにとって重要な活動である合宿・研修旅行は、新入生歓迎合宿、夏合宿、秋合宿、冬合宿、強化合宿など年間を通じて行われていますが、スポーツ系、音楽系、文化系などサークルの種別によってニーズは多様であります。それらのサークルに対して長年にわたり蓄積した情報力と企画提案力を活かし、それぞれのニーズに応じた付加価値の高いサービスを提供しております。
サッカー大会を中心に、スポーツ大会や音楽イベントなどを企画・募集・運営しております。最近では、企業や各種団体等が協賛あるいは主催する、さまざまなイベントや大会の運営を一括して請け負うなどイベント運営ノウハウを活かす機会も増えております。
なお、課外活動ソリューション部門における中核商品である旅行商品は、その契約形態により二つに大別されます。手配型旅行商品においては、顧客の要望により手配する宿泊施設、交通機関等からの送客手数料及び顧客から収受する取扱手数料等が主な収益となり、当社独自に企画・募集する企画型旅行商品においては、顧客への販売代金と企画に応じて手配する宿泊施設、交通機関等の代金合計との差額が主な収益となります。
(主な関係会社)当社
当該部門は、学生生活の「出口」となる就職分野を担う事業分野であります。主に、連結子会社である株式会社ワークス・ジャパンが、中核商品である企業人事部向け「若年層人材ソリューション」コンサルティング等のサービスを提供しております。また、課外活動ソリューション部門の主要顧客であるクラブ・サークル幹部学生層と新卒採用を行う企業に対して、合同企業説明会や単独企業のための個別説明会等の企画、募集、運営を行い、マッチングの場を提供しております。
企業一社一社の採用ニーズに応える最適なプロモーション戦略を立案し、Web、入社案内、映像、セミナーなど多彩な採用プロモーションツールを提供しております。この業務においては、販売代金と制作費等との差額が主な収益となります。
企業と学生との出会いの場として、大規模イベントから、ターゲット採用ニーズに対応するターゲティングセミナーやグローバル人材セミナーなどを提供しております。この業務においては、販売代金と会場費等との差額が主な収益となります。
採用業務支援システムは、応募者管理からリクルーター、アセスメント、面接実務支援まであらゆる採用実務を一元的に管理しサポートするプラットホームを提供しております。このシステムにより、企業の人事ご担当者様の実務の軽減化を実現しております。この業務においては、システムの設定料及び利用料とシステムの減価償却費、維持管理費等との差額が主な収益となります。
(主な関係会社)当社、㈱ワークス・ジャパン
事業の系統図は、次のとおりであります。

(注) 1 連結子会社及び持分法適用関連会社の「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 ㈱毎日コムネットレジデンシャル、㈱毎日コムネットグリーン電力及び㈱ワークス・ジャパンは、特定子会社であります。
3 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
4 ㈱ワークス・ジャパンについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 ① 売上高 2,699,196千円
② 経常利益 272,380千円
③ 当期純利益 184,909千円
④ 純資産額 1,584,515千円
⑤ 総資産額 2,013,599千円
2023年5月31日現在
(注) 1 「従業員数」は、契約社員4名を含む就業人員であります。
2 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の2023年5月31日以前の1年間の平均雇用人員であります。
3 全社(共通)は、総務経理等の管理部門の従業員であります。
2023年5月31日現在
(注) 1 「従業員数」は、契約社員2名、連結子会社への出向者(社員28名)を含む就業人員であります。
2 「平均年間給与」は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。なお、契約社員2名については計算に含めておりません。
3 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の2023年5月31日以前の1年間の平均雇用人員であります。
4 全社(共通)は、総務経理等の管理部門の従業員であります。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
② 連結子会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループは「ワンストップ・ソリューション」という企業コンセプトのもと、不動産・旅行・人材と3つの事業領域から日本の未来を担う若者と、大学及び企業等の社会の若者を応援する人たちとをつなぎ、新たな価値を創造し、将来にわたり地域経済や社会に貢献することを経営ビジョンとしております。
不動産ソリューション事業におきましては、不動産を直接取得し開発するディベロッパー事業の他、企業及び個人オーナーに対する保有不動産の有効活用案件について、事業スキームの提案から、収支計画、設計、建設会社の紹介、融資金融機関の紹介、竣工後の一括借上げ、入居者募集、運営管理にいたるまで全ての機能をワンストップ体制で提供することで、管理戸数の安定拡大を図り、事業基盤の強化を進めてまいります。
学生生活ソリューション事業においては、学生が充実した学生生活を過ごすためのさまざまなサービスを提供する課外活動ソリューション部門と、企業と新卒学生人材とのマッチングサービスを提供する人材ソリューション部門を連携させ、就職率向上を目指す大学までも含めた新卒採用の課題解決をはかる学生生活ソリューションビジネスへと発展させてまいります。
① 中長期的な会社の経営戦略及び中期経営計画
上記基本方針のもと、第一には不動産ソリューション事業を成長の中軸として、引き続き経営資源の集中投資を行います。第二には学生生活ソリューション事業において学生人材育成と企業人事への営業体制強化を図ります。この両面を展開することで学生生活に不可欠なサービスをさらに包括的に提供しうる事業体を構築し、地域経済や社会に貢献する企業グループへの進化を進めてまいります。
経営指標については、創業50周年を迎える2029年5月期に向け、2024年5月期を初年度とする「中期経営計画(2024~2029)」を2023年7月21日付で策定いたしました。
定量目標としては、最終年度の2029年5月期において、連結売上高300億円、連結営業利益31億円、連結経常利益30億円、親会社株主に帰属する当期純利益20億円を目標としております。
初年度の2024年5月期の連結計画は、売上高21,500百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益2,190百万円(同5.2%増)、経常利益2,100百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,390百万円(同0.6%増)を計画し、1株当たり配当につきましては、中間配当は8円、期末配当は20円、年間配当は28円を予定しております。
② 中期経営計画の主な内容
(会社の目指すべき姿)
当社は、創業50周年を迎える2029年に向け、社会と共存し、つぶれない・つぶさない経営で100年持続可能な企業を目指します。
(基本方針及び事業戦略)
今回策定した中期経営計画では、既存事業を強化・拡大し、事業領域の拡大・変革を行い、新たな事業を創出することとともに、社会と共存し持続的に成長するためにESG経営及び人的資本の最大化に取り組んでいくことを基本方針としております。
なお、各セグメントの主な事業戦略は次のとおりであります。
不動産ソリューション事業(不動産デベロップメント部門)
・既存事業の拡大(総管理戸数15,000戸、 新規地方物件の開発目標1,000戸)
・事業領域の拡大、変革(単身社会人向け物件開発、多様な建築手法等による物件開発)
・新たな不動産事業(土地情報を活用した新たな不動産事業を模索)
不動産ソリューション事業(不動産マネジメント部門)
・DX化による差別化(拠点展開を必要としないオンライン営業、AI、マイページのフル活用による24時間
リーシング)
・全国学生ひとり暮らしCLUB40社との共同事業(アプリによる地域を超えた併願受験生の獲得)
・単身社会人市場へ参入(社会人市場におけるインターネット直販体制の構築、優位性のある立地、高い商品
性による募集の差別化)
学生生活ソリューション事業(課外活動ソリューション部門)
・復活再構築(コロナ禍によって生じた課外活動の活性化等)
・事業のDX化(DX化による募集力の強化、管理業務の効率化、 サークル幹事への蓄積されたノウハウの提
供)
・事業領域の拡大(学生マーケット情報を活用した新サービスの開発、展開)
学生生活ソリューション事業(人材ソリューション部門)
・人事コンサルティング(人事課題の解決に向けたソリューションの提案、人的資本経営に対応した人材育成
支援サービスの提供)
・人事DX化システム(人事DX化に向けた企業のニーズに合ったシステム開発、 蓄積されたノウハウに基づ
くシステム構築サポート)
・プロモーション(人的資本経営情報開示サイト等IR分野に領域を拡大、 経験者、専門職等中途採用分野向
けサービスの提供開始)
(1)及び(2)に記載の会社の経営の基本方針及び中長期的な会社の経営戦略を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 不動産ソリューション事業
・不動産デベロップメント部門
当社の学生向け賃貸住宅は、単に戸数を増やすものではなく一定の収益性を確保していく中で、入居者ニーズに応える商品バリエーションの拡充を図りつつ、立地や品質にこだわった付加価値の高い物件開発を行うことを方針としております。そのためには、高度で幅広い事業ノウハウの蓄積を進めるとともに、土地オーナー等の主な情報入手先である金融機関等との協力・連携の強化が重要であると考えております。
また、東京圏一極集中リスクを回避する観点及びESGのS(地域・社会への貢献)の取り組みから、地方都市での物件開発にも積極的に取り組んでまいります。
・不動産マネジメント部門
賃貸住宅運営管理においては、入居者ニーズに応える新たなサービスを拡充し、入居者対応についても継続的に強化していくことで入居者への付加価値を高めていくことが重要であると考えております。
また、入居者募集においては、既に導入済みのWEB契約や一部物件で導入している、360°VR内見等に加え、WEB接客等のITサービスの拡充を図るとともに、非対面型の入居者募集体制を推進していくことが必要であると考えております。
② 学生生活ソリューション事業
・課外活動ソリューション部門
学生のサークル合宿旅行・研修旅行やスポーツ大会の企画手配等を行う当部門は、中長期的にみて学生の課外活動への参加率の減少等による縮小傾向にある中で、今回の様な大規模感染症が流行した場合には大きな影響を受けることが見込まれます。また、それらが収束した場合においても、直ちにこれまでの市場環境に戻らないことも想定し、より一層の効率化を進め生産性を高める体制を整備することが必要であると考えております。
・人材ソリューション部門
企業の採用活動は、新卒一括採用から通年採用への企業意識の変化や新型コロナウイルス感染症の影響により、今後、新卒採用方針や新卒採用の活動方法が変化し、多様化していくことが想定されます。それらに対応するためには、企業毎のニーズにあった商品・サービスの開発、拡充を図るとともに、急激な変化に対応できる柔軟な発想と組織の強化及び人材の育成が重要であると考えております。
③ 全社
自然災害や大規模感染症の流行等の有事の際において、従業員の出社抑制や営業活動の一時停止等による当社グループの事業活動に与える影響を最小限に抑えるため、事業継続体制の強化・推進を図ってまいります。
また、女性社員の活躍、働きやすい職場環境づくりを推進し、将来を担う人材の育成に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
サブリース契約は不動産オーナーに対する契約の期間(10年~15年間)において入居者の有無や当社の受け取る家賃の額に関係なく賃貸借契約に定めた毎月定額の家賃を支払いする内容となっております。当社は空室発生や家賃相場下落による業績への影響を低減するために当該賃貸借契約にフリーレント期間(家賃無償期間)条項や一定期間毎の家賃改定条項を織り込む等施策を講じておりますが、こうした対応が万全とはいえません。このため空室が長期間かつ大量に発生した場合には当社グループの業績に重大な影響が発生する可能性があります。
当社は、地方から首都圏の大学等に進学する高校3年生をターゲットに、春の入居シーズンに向け独自のWebサイトに加え、全国各高校宛への媒体送付、もしくは他社媒体雑誌等の広告掲載により入居者募集を行っております。しかしながら、当該募集行為は反響型の集客営業であることから、反響数が予想を下回った場合には空室が発生し当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、賃貸物件の開発においては標準的な建物の建設期間に1年以上を要するため、新入学の時期にあわせて計画どおりに工事が進捗しなかった場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
当社は、不動産ソリューション事業において、サブリース事業と並行し、独自に学生向け賃貸住宅開発事業を行っております。建設用地としての土地の取得から学生向け賃貸住宅の建設、当該物件の売却まで通常1年半から3年程度の期間が必要となります。そのため、想定を上回る経済情勢の変化等による不動産市況の悪化により販売用不動産の評価損の計上や資金回収の長期化等が発生した場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
また、販売用不動産の取得については、主に金融機関からの借入により行っており、販売用不動産の増加にあわせて借入金が増加いたします。そのため、大幅な金利上昇があった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、不動産ソリューション事業の不動産マメジメント部門において、3月及び4月の入学シーズン時期にあわせた学生向け賃貸住宅入居者募集関連売上により第4四半期連結会計期間(3月から5月まで)に売上高が増加する傾向があります。また、学生生活ソリューション事業の人材ソリューション部門における連結子会社である株式会社ワークス・ジャパンにおいて、企業の新卒採用活動が主に3月から開始することにより、人材ソリューション部門の売上高が第3四半期連結会計期間(12月から2月まで)及び第4四半期連結会計期間(3月から5月まで)に集中する傾向があるため、第2四半期連結累計期間(6月から11月まで)の利益は非常に小さくなるか、もしくはマイナスとなる可能性があります。
これらの季節性や、不動産ソリューション事業の不動産デベロップメント部門において、販売用不動産の売却の時期、売却の金額によっては、通期に占める第2四半期連結累計期間(6月から11月まで)の連結経常利益等の各利益は、非常に小さくなる可能性があります。
なお、2023年5月期の四半期ごとの連結売上高、経常利益及び通期に占める割合は、以下のとおりであります。
当社は、不動産ソリューション事業の不動産デベロップメント部門において、販売用不動産の売却を行う場合があります。これは、当社が学生向け賃貸住宅建設のための土地を取得し、当社の企画により学生向け賃貸住宅を建設し、入居者募集を行ったうえで、法人又は個人の投資家の方々へ利回り商品として売却を行い、当該物件を当社がサブリース契約にて一括借上を行うといった取引形態に伴うものであります。そのため、販売用不動産の売却が発生した場合には、売上高が増大するとともに売上総利益率、営業利益率等が大きく変動する場合があります。さらに、販売用不動産の売却時期によっては、四半期業績についても前年同期に比べ大きく変動する場合があります。また、販売用不動産の売却もしくは取得が発生した場合には、販売用不動産の在庫金額が前年同期に比べ大きく変動する場合があります。
なお、2023年5月期の四半期ごとの販売用不動産の売上高は、以下のとおりであります。
当社グループでは、学生生活ソリューション事業の人材ソリューション部門における連結子会社である株式会社ワークス・ジャパンにおいて、企業人事部向け「若年層人材ソリューション」コンサルティング等のサービス提供を行っております。現在企業の新卒採用活動時期は、主に広報活動は3月開始、選考活動は6月開始となっております。今後これらの時期が変更になった場合は、人材ソリューション部門の四半期業績が前年同期に比べ大きく変動する場合があります。
当社は、不動産ソリューション事業の不動産デベロップメント部門において、販売用不動産の取得を行う場合には取得に要する資金のほとんどを金融機関からの借入により調達しております。この場合、販売用不動産の取得の規模・時期によっては、棚卸資産の増加により「キャッシュ・フロー計算書」の営業キャッシュ・フローがマイナスとなる場合や前年同期に比べ大きく変動する場合があります。
18歳人口は10年前に比べ約7.9万人(約6.5%)減少し、2021年度には113.1万人(総務省統計局「人口推計」による)となっております。当社といたしましては、この減少傾向は続くものと考えており、10年後の18歳人口は現在に比べ約8%程度減少するものと予想しております。
一方、大学生人口は2022年春の大学入学者数が63.5万人、大学生総数は293.0万人(文部科学省「学校基本調査」による)といずれも過去最高水準を維持しております。この要因は大学への進学を希望する受験生の割合が増加していることに加え、大学側の経営確立のための学生確保が重なったものと考えられます。
当社グループの主力事業エリアである首都圏における大学生数は、2022年度は118.6万人となり、10年前に比べ約1.1万人増加しており過去最高水準を維持しております。
当社グループといたしましては、当面の間、首都圏大学生数は安定して推移するものと認識しており、今後5年~10年程度の中期的なスパンでの少子化の進行による影響は少ないものと考えております。しかし、少子化がさらに進行し、当社グループの認識とは相違して対象顧客である学生等の人口が急激に減少した場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの不動産ソリューション事業では、新規に開発する学生向け賃貸住宅については、物件の主な対象となる大学、短期大学及び専門学校の学生数、下宿生の傾向を勘案して開発を行っておりますが、大学の統廃合又はキャンパスの移転が発生した場合、地域によっては周辺物件の需要と供給のバランスが崩れる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの不動産ソリューション事業及び学生生活ソリューション事業は、いずれの事業も一部で地方展開を開始しているものの、首都圏、特に東京圏に事業が集中しているため、東京直下型大地震のような大規模な災害等が発生した場合には、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループの事業に係る外注先等において、貸切バス事故、賃貸物件における大規模火災や食事付物件における食中毒等の発生などによる外注先等を起因とするトラブルが発生した場合、当社グループは道義的責任等に対し真摯に最大限の対応を行ったとしても、対外的評価や風評被害等が当社グループの想定の範囲を超えた場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、以下の3つの法的規制等による事業を行っております。
① 不動産ソリューション事業は、宅地建物取引業法に基づく国土交通大臣の宅地建物取引業者としての許可を取得しており、不動産仲介及び売買等の事業を行っております。また、建築士法に基づく一級建築士事務所登録及び警備業法に基づく東京都公安委員会の認定を受けております。
② 学生生活ソリューション事業における課外活動ソリューション部門は、旅行業法に基づく観光庁長官の旅行業者としての許可を取得しており、旅行サービス等の販売を行っております。
③ 学生生活ソリューション事業における人材ソリューション部門は、職業安定法に基づく厚生労働大臣の有料職業紹介事業者及び一般労働者派遣事業者としての許可を取得しております。
今後、これらの法令等が改正される可能性があり、その場合、当社グループの事業が制約される可能性があります。
当社グループは、当社グループ事業の中において、不動産ソリューション事業における入居者情報、学生生活ソリューション事業における顧客情報等を取得し、利用しております。
一方、2005年4月に全面施行された「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)は、当社グループのビジネスにも影響があると考えられ、それに対する取り組みを誤れば、企業の存続にも影響する可能性があります。
当社グループでは、徹底した情報管理を継続的に行い、高度のセキュリティ技術の活用、各種社内教育及びガイドラインを充実させ運用管理の徹底を行っております。なお、当社及び株式会社ワークス・ジャパンはプライバシーマークを取得しております。
しかし、以上のような対策を講じたとしても、個人情報の流出等の重大なトラブルが当社グループにおいて発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルス感染症等の感染症が流行した場合には、下記の可能性により当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
・不動産ソリューション事業
不動産マネジメント部門において、大学のリモート授業が長期化した場合には一時的な退去者が増加する可能性があり、また、新入生の入学時期の変更があった場合にはその変更期は入居率が低下する可能性があります。
・学生生活ソリューション事業
課外活動ソリューション部門において、学生のサークル合宿旅行・研修旅行やスポーツ大会の企画手配旅行等が行えず売上が大幅に減少する可能性があります。また、人材ソリューション部門においては、感染症等が長期化することで企業の業績が悪化し、新卒採用者が抑制される可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和され、経済・社会活動は正常化に向かう動きがみられております。その一方で、原材料・原油価格の高騰、急速な為替相場の変動等に加え、ウクライナ情勢の長期化も含め、依然として先行きに対する不透明な状況が続いております。
当社グループは、事業の方向性を明確にし、戦略的投資を促進するため、不動産デベロップメント部門、不動産マネジメント部門及びエネルギーマネジメント部門の3部門からなる「不動産ソリューション事業」と課外活動ソリューション部門と人材ソリューション部門の2部門からなる「学生生活ソリューション事業」の2事業(セグメント)計5部門で事業展開を図っております。
当社グループの主要顧客層である大学生マーケットにおきましては、2022年春の大学入学者数は63.5万人、大学生総数293.0万人(文部科学省「学校基本調査」による)といずれも過去最高水準を維持しております。引き続き、少子化時代にあっても安定的に推移する大学生市場においては、さまざまなサービス分野において学生の多様化するライフスタイルとニーズに応える低廉で高品質なサービスが求められていると言えます。
当連結会計年度においては、不動産デベロップメント部門において販売用不動産の売却が計画どおり進み、不動産マネジメント部門においても業績は順調に推移しました。課外活動ソリューション部門においては、新型コロナウイルス感染症の影響から回復の兆しがみえつつあり、前期に比べ売上高は大幅に増加しているものの、未だ合宿旅行等の多くが中止となっております。また、人材ソリューション部門においても、連結子会社である株式会社ワークス・ジャパンの業績が概ね計画通り順調に推移しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は21,248,249千円(前年同期比12.5%増)、営業利益は2,081,614千円(同16.7%増)、経常利益は2,083,280千円(同22.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,381,735千円(同24.9%増)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は2019年5月期以来過去最高益となりました。
① 売上高
当連結会計年度の売上高は21,248,249千円(前年同期比12.5%増)となりました。
セグメント別の業績を示すと次のとおりであります。
(不動産ソリューション事業)
首都圏における学生賃貸住宅市場は、首都圏進学志向と女子大生比率の高まり、セキュリティ意識の浸透などにより、より安全性・快適性が求められており、学生向け賃貸住宅の需要は今後もますます高まるものと予想されます。
不動産デベロップメント部門におきましては、この需要の高さを背景に金融機関等との連携によるコンサルティング営業を強化し、個人オーナーのみならず、企業に対してもCRE戦略に応える事業プランを積極的に提案、物件開発に努めました。また、当社が土地を仕入れ学生向け賃貸住宅を建設し、法人又は個人投資家等へ販売した後にサブリースで運営を受託する独自開発にも注力してまいりました。
その中でも、特に食事付き寮タイプの学生向け賃貸住宅は、健康志向の高まりに加え学生同士のコミュニケーションや交流の場としてニーズが高く、東京圏のみならず地方物件の開発を積極的に進めております。
当連結会計年度における物件開発については、自社保有物件(販売用不動産及び固定資産)においては、4件の開発、3件の売却を行い、管理戸数は20棟1,242戸となりました。サブリース(転貸を目的とした当社による一括借上)物件においては、2件の開発を行い、上記の売却した3件及び2件の解約を含め、管理戸数は194棟9,218戸となりました。その結果、管理受託物件を含め総管理戸数は222棟11,792戸(前年同期末比3.1%増)となりました。
一方、賃貸・管理業務を行う不動産マネジメント部門におきましては、WEB契約等のITサービスの拡充、インターネット情報提供の充実、大学との連携強化等により体制強化を継続し、安定した入居者確保を図ってまいりました。
また、エネルギーマネジメント部門において、自然エネルギーによる自社事業に係る電力の自力調達を目的とする自然環境に配慮した取り組みとして運営している5ヵ所の太陽光発電所のうち、2ヵ所においてケーブルの盗難被害により稼働が停止する期間がありましたが、期末日現在は両施設とも復旧しております。
その結果、不動産ソリューション事業の売上高は17,742,718千円(前年同期比8.3%増)となりました。また、部門別売上高は、不動産デベロップメント部門は3,732,732千円(同17.3%増)、不動産マネジメント部門は13,699,479千円(同6.5%増)、エネルギーマネジメント部門は310,505千円(同11.3%減)となりました。
なお、不動産デベロップメント部門における売上高の増加は、販売用不動産の売却件数が前期の2件から3件と増加したものであり、エネルギーマネジメント部門における売上高の減少は、太陽光発電所のケーブルの盗難被害によるものであります。
(学生生活ソリューション事業)
学生等を中心顧客とし、合宿・研修関連を主な事業とする課外活動ソリューション部門は、新型コロナウイルス感染症の影響から回復の兆しがみえつつあり、前期に比べ売上高は大幅に増加しているものの、2020年5月期との比較では47.8%減となっており、依然として新型コロナウイルス感染症の大きな影響を受けております。
一方、学生生活の「出口」となる就職分野を担う人材ソリューション部門は、連結子会社の株式会社ワークス・ジャパンが提供する、中核商品である企業人事部向け「若年層人材ソリューション」コンサルティング等のサービス提供のうち、新型コロナウイルス感染症の影響下において企業の採用活動方法が大きく変化しサービスが多様化していく中で、企業の旺盛な新卒採用活動に支えられ売上高は増加しました。
その結果、学生生活ソリューション事業の売上高は3,505,531千円(前年同期比40.1%増)となりました。また、部門別売上高は、課外活動ソリューション部門は806,964千円(同422.4%増)、人材ソリューション部門は2,698,566千円(同15.0%増)となりました。
当連結会計年度の不動産ソリューション事業の売上総利益は4,202,677千円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益(営業利益)は2,699,917千円(同4.9%増)となりました。また、学生生活ソリューション事業の売上総利益は1,798,626千円(同32.4%増)、セグメント利益(営業利益)は298,620千円(同689.1%増)となりました。
その結果、各セグメントに配分していない全社費用916,924千円(同10.6%増)を調整し、全社の当連結会計年度の営業利益は2,081,614千円(同16.7%増)となりました。
当連結会計年度の営業外損益は1,666千円(前年同期はマイナス85,993千円)となり、その結果、当連結会計年度の経常利益は2,083,280千円(前年同期比22.7%増)となりました。
当連結会計年度の特別利益に受取保険金36,232千円、特別損失に盗難損失32,981千円、固定資産除却損3,989千円、法人税等に676,769千円及び非支配株主に帰属する当期純利益24,038千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,381,735千円(前年同期比24.9%増)となりました。
その結果、1株当たり当期純利益は77円01銭となりました。
当連結会計年度の資産合計は27,237,508千円となり前連結会計年度に比べ709,675千円増加いたしました。この増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が63,427千円の増加、販売用不動産が949,957千円の増加、無形固定資産が129,003千円の増加、流動資産その他が311,856千円の減少及び機械装置及び運搬具が108,444千円減少したことによるものであります。
負債合計は16,004,406千円となり前連結会計年度に比べ111,046千円増加いたしました。この増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が110,289千円の増加、未払金が72,095千円の増加、賞与引当金が64,000千円の増加、長期借入金(1年内返済予定分を含む)が1,210,904千円の増加、短期借入金が1,300,000千円の減少及びリース債務が50,082千円減少したことによるものであります。
また、純資産合計は11,233,102千円となり前連結会計年度に比べ598,628千円増加いたしました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,381,735千円、前期の剰余金処分による配当金359,998千円、中間配当金143,999千円、自己株式の取得299,996千円、その他有価証券評価差額金△3,150千円及び非支配株主持分24,038千円を計上したことによるものであります。
その結果、1株当たり純資産額は625円72銭となり前連結会計年度に比べ45円03銭増加いたしました。また、自己資本比率は前連結会計年度の39.4%から40.5%となりました。
当連結会計年度末における連結ベースでの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ49,284千円減少し5,860,512千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,272,233千円(前年同期は得られた資金は1,626,132千円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,082,542千円、非資金項目である減価償却費673,620千円、賞与引当金の増加による収入64,000千円、棚卸資産の増加による支出620,157千円、その他の資産の増加による支出265,964千円及び法人税等の支払による支出683,247千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は378,885千円(前年同期は使用した資金は273,135千円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出86,916千円、無形固定資産の取得による支出339,262千円及び有価証券の売却による収入42,085千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は942,632千円(前年同期は使用した資金は562,922千円)となりました。これは主に短期借入金の純減額による支出1,300,000千円、自己株式の取得による支出299,996千円、配当金の支払による支出503,457千円及び長期借入金の純増額による収入1,210,904千円によるものであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
上記は不動産デベロップメント部門における販売用不動産の売却によるものであります。
2 学生生活ソリューション事業(課外活動ソリューション部門)における売上高の大幅な増加は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復によるものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、旅行分野である課外活動ソリューション部門において、新型コロナウイルス感染症から売上高が2020年5月期の約5割程度まで回復し、前年及び計画を大きく上回りました。また不動産マネジメント部門においては、今春オープンしたカレッジコート佐賀以外の物件で満室稼働となるなど主力事業である不動産ソリューション事業が順調に推移し前年及び計画値を上回る結果となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。また、現時点では学生生活ソリューション事業において、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けることが見込まれるため、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ②学生生活ソリューション事業」に記載の課題に対応してまいります。また、他のリスクについても引き続き、リスク管理委員会や事業現場等との連携を強化し、それらの状況等が発生しうる可能性がある場合には、即座に対応できる体制を整えてまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、不動産ソリューション事業における学生向け賃貸住宅開発において、建設用地としての土地の取得及び学生向け賃貸住宅の建設を行っており、資金については主に金融機関からの借入により調達しております。そのため、2017年12月26日付で株式会社みずほ銀行をアレンジャーとする総額100億円のタームアウトオプション付コミットメントライン契約を締結しております。なお、2023年5月31日付でコミットメントライン契約の3年間の延長契約を締結しております。
また、2020年3月31日付でサブリース物件オーナー様の物件売却ニーズに応えるための中長期的な資金の確保を目的として、株式会社みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケート方式による総額70億円のコミットメントライン契約を締結しております。
これらにより安定的かつ長期的な資金が確保できているため、当面の間は経済・金融情勢にとらわれない形で、自社開発物件の開発が可能となっております。
また、手元流動性資金(現預金残高)も一定額を保持する方針でありますので、資金の流動性は十分に確保できていると考えております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択及び適用を行い、決算日における資産、負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。
経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
① 当社は、今後の学生向け賃貸住宅の開発(土地の取得及び建築又は土地付建物の購入)のための安定的かつ長期的な資金の確保を目的として、2018年12月26日付で株式会社みずほ銀行をアレンジャーとする総額100億円のタームアウトオプション付コミットメントライン契約を締結しております。なお、2023年5月31日付でコミットメントライン契約の3年間の延長契約を締結しております。
契約概要
1.設定した資金調達枠 100億円
2.契約締結日 2017年12月26日、2023年5月31日(延長契約)
3.コミットメント期間 2018年1月31日~2024年5月27日(6年4ヶ月)
2024年5月28日~2027年5月27日(3年延長契約)
なお、コミットメント期間中に開発(プロジェクト単位)が完了するものが対象となります。
4.タームローン期間 タームローンはプロジェクト毎に開発が完了した2年後から3年間となります。
(最長期限2032年5月25日)
5.資金使途 学生向け賃貸住宅の開発資金
6.アレンジャー 株式会社みずほ銀行
7.エージェント 株式会社みずほ銀行
8.コ・アレンジャー 株式会社横浜銀行
② 当社は、不動産ソリューション事業における、サブリース物件オーナー様の物件売却ニーズに応えるための中長期的な資金の確保を目的として、2020年3月31日付で株式会社みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケート方式による総額70億円のコミットメントライン契約を締結いたしました。なお、このコミットメントライン契約は、自社所有物件の借換資金としても使用することが可能となっております。
契約概要
1.設定した資金調達枠 70億円
2.契約締結日 2020年3月31日
3.コミットメント期間 2020年3月31日~2022年2月25日(当初期間)
2022年2月26日~2023年2月24日(1回目延長)
2023年2月25日~2024年2月22日(2回目延長)
なお、全貸付人の承諾を得ることでコミットメント期間を1年間延長することができる契約(4回が限度)となっております。
4.資金使途 サブリース物件の取得及び自社所有物件の借換資金
5.アレンジャー 株式会社みずほ銀行
6.エージェント 株式会社みずほ銀行
7.ジョイントアレンジャー 三井住友信託銀行株式会社
8.参加金融機関 株式会社みずほ銀行、三井住友信託銀行株式会社、
株式会社北日本銀行、株式会社七十七銀行、株式会社大東銀行
2023年5月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「工具、器具及び備品」は、有形固定資産の「その他」に含めて表示しております。
2 上記事業所は全て賃借中であり、帳簿価額のうち「その他」は、賃借に係る差入保証金であります。
3 上記の他、主として業務管理システム等にかかるソフトウエア111,531千円及び不動産ソリューション事業における入居者募集の強化を図るためのWEBメディア事業の取得によるのれん26,833千円があります。
4 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の2023年5月31日以前の1年間の平均雇用人員であります。
2023年5月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「土地(面積㎡)」は、登記簿上の面積であります。
2 帳簿価額のうち「工具、器具及び備品」は、有形固定資産の「その他」に含めて表示しております。
2023年5月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「工具、器具及び備品」は、有形固定資産の「その他」に含めて表示しております。
2 上記事業所は全て賃借中であり、帳簿価額のうち「その他」は、賃借に係る差入保証金であります。
3 ㈱ワークス・ジャパンにおいて、上記の他、ソフトウエア639,039千円及びソフトウエア仮勘定3,252千円があります。
4 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の2023年5月31日以前の1年間の平均雇用人員であります。
2023年5月31日現在
(注) 1 帳簿価額のうち「土地(面積㎡)」は、登記簿上の面積であります。
2 帳簿価額のうち「工具、器具及び備品」は、有形固定資産の「その他」に含めて表示しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注) 株式分割(1:2)によるものであります。
2023年5月31日現在
(注) 自己株式377,184株は、「個人その他」に3,771単元、「単元未満株式の状況」に84株含まれております。
2023年5月31日現在
(注) 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社 626,000株
株式会社日本カストディ銀行 297,200株
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、商品・サービス別の事業部及び関連するグループ会社から構成されており、「不動産ソリューション事業」及び「学生生活ソリューション事業」の2つを報告セグメントとしております。
不動産ソリューション事業は、学生向け賃貸住宅の開発を中心に行う不動産デベロップメント部門と、その運営管理を行う不動産マネジメント部門、自然エネルギーによる発電事業を行うエネルギーマネジメント部門の3部門で構成されております。また、学生生活ソリューション事業は、学生のサークル合宿旅行・研修旅行やスポーツ大会の企画手配等を行う課外活動ソリューション部門と、新卒採用支援を行う人材ソリューション部門の2部門で構成されております。