住石ホールディングス株式会社
Sumiseki Holdings, Inc.
港区新橋6-16-12
証券コード:15140
業界:鉱業
有価証券報告書の提出日:2023年6月29日

(1)連結経営指標等

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

21,719

16,680

9,781

12,405

39,893

経常利益又は経常損失(△)

(百万円)

2,130

1,263

34

2,356

3,719

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(百万円)

2,594

1,022

94

2,268

3,667

包括利益

(百万円)

2,039

816

208

2,385

3,632

純資産額

(百万円)

14,497

14,997

15,105

17,354

20,360

総資産額

(百万円)

16,842

16,622

17,050

21,576

26,143

1株当たり純資産額

(円)

218.60

233.57

230.12

269.67

335.34

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

47.23

18.95

2.00

41.02

68.31

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益

(円)

40.25

15.99

-

35.85

59.33

自己資本比率

(%)

85.5

89.4

88.6

80.4

77.9

自己資本利益率

(%)

19.1

7.0

0.6

14.0

19.4

株価収益率

(倍)

2.7

6.1

-

4.1

6.1

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

2,146

2,192

1,452

3,034

53

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

1,391

55

37

445

22

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

2,458

731

300

1,422

504

現金及び現金同等物の期末

残高

(百万円)

2,124

3,526

4,647

3,402

3,937

従業員数

(人)

56

58

57

45

45

(外、平均臨時雇用者数)

 

(6)

(6)

(5)

(5)

(4)

(注)1.第13期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.第13期の連結会計年度より、豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)からの配当収入は「営業外収益」から「売上高」に表示する方法に変更しており、過年度の連結会計年度の「売上高」を組替えております。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

4.当社は従来、端数処理を百万円未満切り捨てとしておりましたが、当連結会計年度より百万円未満を四捨五入して記載しております。なお、比較を容易にするため、第14期以前の連結経営指標等の表記につきましても百万円未満を四捨五入して記載しております。また、1株当たり情報も同様に変更しております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

200

220

230

208

203

経常利益

(百万円)

2,575

1,315

2,539

72

2,017

当期純利益

(百万円)

2,593

1,333

2,562

407

2,072

資本金

(百万円)

2,501

2,501

2,501

2,501

2,501

発行済株式総数

(株)

 

 

 

 

 

普通株式

 

58,892,853

58,892,853

58,892,853

58,892,853

58,892,853

第二種優先株式

 

7,140,000

7,140,000

7,140,000

7,140,000

7,140,000

純資産額

(百万円)

7,573

8,589

11,051

11,321

12,768

総資産額

(百万円)

8,038

8,746

11,162

11,467

16,525

1株当たり純資産額

(円)

91.21

112.34

156.03

160.06

192.69

1株当たり配当額

(円)

 

 

 

 

 

(普通株式)

 

3.00

3.00

3.00

5.00

7.50

(内1株当たり中間配当額)

 

-)

-)

-)

-)

-)

(第二種優先株式)

 

2.00

2.00

2.00

2.00

2.00

(内1株当たり中間配当額)

 

-)

-)

-)

-)

-)

1株当たり当期純利益

(円)

47.20

24.80

47.03

7.16

38.49

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益

(円)

40.22

20.92

40.76

6.44

33.53

自己資本比率

(%)

93.0

96.6

99.0

98.7

77.3

自己資本利益率

(%)

40.6

16.7

26.3

3.6

17.2

株価収益率

(倍)

2.7

4.7

2.6

23.6

10.9

配当性向

(%)

6.4

12.1

6.4

69.9

19.5

従業員数

(人)

12

12

12

12

15

(外、平均臨時雇用者数)

 

-)

-)

-)

-)

-)

株主総利回り

(%)

81.3

76.3

82.5

114.4

275.9

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(95.0)

(85.9)

(122.1)

(124.6)

(131.8)

最高株価

(円)

182

159

141

194

464

最低株価

(円)

85

95

106

114

160

(注)1.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものであります。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等から、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3.当社は従来、端数処理を百万円未満切り捨てとしておりましたが、当事業年度より百万円未満を四捨五入して記載しております。なお、比較を容易にするため、第14期以前の経営指標等の表記につきましても百万円未満を四捨五入して記載しております。また、1株当たり情報も同様に変更しております。

2【沿革】

 

2008年10月

住友石炭鉱業株式会社(現 住石マテリアルズ株式会社)の単独株式移転により持株会社住石ホールディングス株式会社を設立し、東京証券取引所に新規上場(住友石炭鉱業株式会社は2008年9月に上場廃止)

2009年8月

住石貿易株式会社を設立

2009年10月

住石マテリアルズ株式会社の石炭事業部門を住石貿易株式会社へ事業譲渡

2016年4月

住石マテリアルズ株式会社の新素材事業部門及び採石事業部門(山陽事業所)を、新設分割により設立したダイヤマテリアル株式会社及び住石山陽採石株式会社へそれぞれ事業譲渡

2016年5月

住石マテリアルズ株式会社は、割り当てを受けたダイヤマテリアル株式会社及び住石山陽採石株式会社並びに同社の子会社である泉山興業株式会社の株式を、すべて住石ホールディングス株式会社(当社)へ現物配当により譲渡

2021年5月

住石山陽採石株式会社を売却

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行

当社は、2008年10月1日に住友石炭鉱業株式会社(現 住石マテリアルズ株式会社)の単独株式移転により、同社を完全子会社とする持株会社として設立いたしました。住石マテリアルズ株式会社の沿革は以下のとおりであります。

1691年

(元禄4年)

別子銅山開坑

1893年11月

庄司砿(九州)を入手、石炭業に着手

1894年4月

忠隅砿(九州)を入手

1924年10月

坂炭砿株式会社(北海道)の経営に参加

1925年10月

坂炭砿株式会社の商号を住友坂炭砿株式会社に変更

1927年6月

住友別子鉱山株式会社を設立 (注)住石マテリアルズ株式会社の設立登記日となる

1928年6月

住友九州炭砿株式会社を設立

1930年4月

住友坂炭砿株式会社と住友九州炭砿株式会社が合併し、住友炭砿株式会社を設立

1937年6月

住友別子鉱山株式会社と合併し、商号を住友鉱業株式会社に変更

1946年1月

商号を井華鉱業株式会社に変更

1949年10月

東京・大阪両証券取引所に株式上場

1950年2月

本社を大阪市から東京都に移転

1950年3月

過度経済力集中排除法により、金属鉱山部門(現 住友金属鉱山株式会社)、土木部門(現 三井住友建設株式会社)、調度部門(株式会社新居浜大丸)を分離する

1952年7月

商号を住友石炭鉱業株式会社に変更

1971年10月

奔別砿・歌志内砿閉山、赤平砿一山体制となる。

1979年10月

赤平炭砿を分離して住友石炭赤平炭砿株式会社を設立

1983年5月

赤平技術サービス株式会社(株式会社イズミテック)を設立

1988年10月

豪州の炭鉱会社 Wambo Mining Corporation Pty Ltd.(現 Wambo Coal Pty Ltd)に資本参加

1994年2月

赤平炭砿を閉山(1994年3月 住友石炭赤平炭砿株式会社解散)

1998年4月

泉山興業株式会社を買収

2001年1月

豪州の炭鉱会社 Wambo Mining Corporation Pty Ltd.を売却

2002年10月

株式会社エスシーエム興産を会社分割により設立

2003年3月

株式会社イズミテックを吸収合併

2004年9月

株式会社エスシーエム興産を売却

2008年10月

商号を住石マテリアルズ株式会社に変更

3【事業の内容】

当企業集団は、当連結会計年度末現在、連結財務諸表提出会社(以下「当社」)、子会社4社(うち連結子会社4社)、関連会社1社(うち持分法適用会社1社)及びその他の関係会社1社により構成されており、その主要な事業内容と当企業集団の事業に係わる位置づけ等は次のとおりであり、当該3部門は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

また当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

石炭事業部門

当企業集団では、連結子会社である住石貿易株式会社が石炭の仕入及び販売を行っております。また、連結子会社である住石マテリアルズ株式会社が、豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)のBクラス株式を保有しております。

新素材事業部門

当企業集団では、連結子会社であるダイヤマテリアル株式会社が工業用人工ダイヤモンドの製造、仕入及び販売を行っております。

採石事業部門

当企業集団では、連結子会社である泉山興業株式会社が、岩石の採取、加工及び販売を行っております。

以上述べた事項を事業系統図に示すと次のとおりであります。

 

 

0101010_001.png

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金
(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

住石マテリアルズ株式会社

 

東京都港区

100

資産の管理等

100.0

役員の兼任 6名

経営指導を行っている。

資金支援を受けている。

住石貿易株式会社

(注)4

東京都港区

100

石炭事業

100.0

役員の兼任 5名

経営指導及び資金支援を行っている。

ダイヤマテリアル株式会社

北海道赤平市

90

新素材事業

100.0

役員の兼任 2名

経営指導を行っている。

資金支援を受けている。

泉山興業株式会社

青森県上北郡六ヶ所村

90

採石事業

100.0

役員の兼任 1名

経営指導を行っている。

資金支援を受けている。

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

新居浜コールセンター株式会社

愛媛県新居浜市

50

倉庫業

40.0

(40.0)

役員の兼任 1名

住石貿易株式会社が石炭荷役を委託している。

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

株式会社麻生

(注)3

福岡県飯塚市

3,580

医療関連事業

建設関連事業

(被所有)

20.8

(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称又は業種を記載しております。

2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

3.株式会社麻生は、有価証券報告書を提出しております。

4.住石貿易株式会社は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報の石炭事業部門の売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)の割合が100分の90を超えるため、主要な損益情報等の記載を省略しております。

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2023年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

石炭事業部門

9

-)

新素材事業部門

7

4

採石事業部門

14

-)

報告セグメント計

30

4

全社(共通)

15

-)

合計

45

4

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

15

-)

50.9

22.1

7,742,360

 

セグメントの名称

従業員数(名)

全社(共通)

15

-)

合計

15

-)

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

(3)労働組合の状況

・提出会社

労働組合はありません。

・連結会社

労働組合はありません。

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、一般炭を中心に日本の経済発展に不可欠な石炭を安定的に供給することを主たる事業目的としつつ、カーボンニュートラル(脱炭素化)の進展によるエネルギー需給構造の変化等、国際的な環境変化に適合した新たなビジネスモデルの構築、推進に注力してまいります。また、経営の健全性を維持するため、自己資本の充実及び自己資本利益率(ROE)を重視し、長期的な環境変化に対応できる効率的な経営を推進してまいります。

今後の見通しといたしましては、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の終息により、社会経済活動の是正化が進み景気回復の動きが期待されるものの、一方で原材料等の価格高止まりや、ロシア、ウクライナ情勢が世界経済に与える影響などから、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。

このような状況下、当社グループ各事業の次期連結業績見通しに係る収益向上に向けた取り組みは次のとおりであります。

石炭事業部門については、カーボンニュートラル(脱炭素化)に向けた国内外の政策による影響を踏まえて、既存顧客のニーズに対応しつつ、再生可能エネルギーであるバイオマス等を取り扱う物流基地としての機能向上にも取り組んでまいります。

新素材事業部門については、通信、省エネ関連部材の製造工程に不可欠な研磨材の需要が拡大しており、このような状況下、特に化合物半導体関連企業との関係を強化し、当該需要を取り込んでまいります。

採石事業部門については、今後のプロジェクト工事を含む公共事業からの需要に対応すべく、生産現場の効率化を推進してまいります。

当社グループといたしましては、持株会社体制の確立により上記取り組みによる収益力の改善を推し進めるとともに、強固な経営基盤を構築し、企業価値の向上を図ってまいる所存です。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

なお、気候変動(TCFD)に係るリスクについては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)気候変動(TCFD)への取り組み」に記載しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 信用リスク

当社グループでは、多様な商品取引活動により国内外の取引先に対して発生する種々の信用リスクに対して、各事業部門において、信用リスクを定量・定性面から管理・評価し、与信限度・債権状況を定期的にモニタリングするとともに、各事業部門より独立した部署が回収状況及び滞留債権状況を定期的にレビューし、回収可能性の検討を行い必要な処理を行っております。

(2) 金利変動リスク

当社グループでは、資金調達を主に銀行借入により行っており、借入金残高は減少しておりますが、金利変動リスクがあります。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、経営成績に影響を与える場合があります。

(3) 海外投資リスク

当社の連結子会社である住石マテリアルズ株式会社は豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)のBクラス株式を保有しております。同社を運営している米国のピーボディ社等の業務状況等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

(4) 資産価値

当社グループが保有している固定資産は、時価や収益価値をもとに資産価値を検討していますが、今後時価の下落、収益性の低下、保有方針の変更に伴い資産価値が下落した場合、その結果が当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外情勢リスク

当社の連結子会社である住石貿易株式会社の石炭事業部門は、原油及び天然ガス等の国際的な資源市況の動向や、主たる仕入先の豪州、インドネシア等の政治経済環境の大幅な変化或いは法律改正等の予期せぬ事象により、業績に影響を受ける可能性があります。

(6) 新型コロナウイルス感染拡大による影響のリスク

新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の終息により、社会経済活動の正常化が進み景気回復の動きが期待されるものの、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。その結果が当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復傾向が見られるなか、ロシアによるウクライナ侵攻によりエネルギーや原材料等の価格高騰が一段と進んだほか、円安の影響もあり、先行き不透明な状況が続きました。

当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の事業につきましては、主力である石炭事業部門において、新型コロナウイルス感染症拡大により稼働率が低下していた顧客の回復傾向が引続きみられたほか、ロシア・ウクライナ情勢の長期化の影響等により、石炭市況の高騰が続きました。

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末の総資産は、固定資産が減少したものの、現金及び預金等や売上債権や商品及び製品等の増加により、前連結会計年度末に比べて4,567百万円増加し、26,143百万円となりました。

(負債)

当連結会計年度末の負債は、繰延税金負債が減少したものの、仕入債務や短期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,562百万円増加し、5,784百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、自己株式の取得や剰余金配当の実施等による減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べて3,006百万円増加し、20,360百万円となり、自己資本比率は77.9%となりました。

b.経営成績

当連結会計年度における経営成績は、売上高39,893百万円(前期比221.6%増)、経常利益3,719百万円(前期比57.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,667百万円(前期比61.7%増)と増収増益となりました。

なお、北海道地区において住友石炭鉱業株式会社(現当社子会社住石マテリアルズ株式会社、以下「住石マテリアルズ」という。)が経営した炭鉱等の元従業員等であった4名が、住石マテリアルズに対しじん肺疾患による損害賠償金を求めておりましたが、和解金15百万円(特別損失に計上)を支払い終結いたしました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

石炭事業部門では、当連結会計年度は、ロシアのウクライナ侵攻以降のエネルギー危機などにより世界的な石炭の奪い合いとなり、石炭販売価格が急騰したため、大幅な増収となりました。また、出資先の豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)からの受取配当金3,570百万円(前期比67.7%増)も大きく寄与し、売上高は39,211百万円(前期比234.5%増)、セグメント利益は4,067百万円(前期比54.7%増)と増収増益となりました。

新素材事業部門では、当連結会計年度は、化合物半導体や自動車部品向け研磨材販売は好調に推移しましたが、スマートフォン向け市場の低迷の影響を受け、売上高は308百万円(前期比14.5%減)、セグメント利益は75百万円(前期比16.5%減)と減収減益となりました。

採石事業部門では、当連結会計年度は、周辺プロジェクト工事向け出荷が堅調に推移した他、4月以降の砕石値上げ公表に伴う駆け込み需要等により、売上高は373百万円(前期比15.4%増)と増収となりましたが、消費電力や油脂類等の大幅なコスト増加により、セグメント利益は31百万円(前期比11.7%減)と減益となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ535百万円増加し、3,937百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権1,693百万円や棚卸資産2,647百万円の増加による支出等があったものの、税金等調整前当期純利益3,666百万円の計上等により、53百万円の収入(前期は3,034百万円の支出)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出18百万円や無形固定資産の取得による支出5百万円等により、22百万円の支出(前期は445百万円の収入)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出376百万円や配当金の支払289百万円の支出等があったものの、短期借入金の増加1,200百万円等により、504百万円の収入(前期は1,422百万円の収入)となりました。

③生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

新素材事業部門(百万円)

96

15.2

採石事業部門(百万円)

275

20.7

合計(百万円)

371

19.2

(注)金額は販売原価であり、セグメント間取引については相殺消去しております。

(2) 受注実績

該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

石炭事業部門(百万円)

39,211

234.5

新素材事業部門(百万円)

308

△14.5

採石事業部門(百万円)

373

15.4

合計(百万円)

39,893

221.6

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、石炭事業部門において石炭販売価格が急騰したこと等によるものであります。

3.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、Wambo Coal Pty Ltdについては、当連結会計年度の当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

水島エネルギーセンター株式会社

2,043

16.5

11,391

28.6

王子グリーンリソース株式会社

1,866

15.0

9,527

23.9

Wambo Coal Pty Ltd

2,128

17.2

-

-

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 及び 重要な会計上の見積り」に記載しております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1.当社グループの当連結会計年度の経営成績等

(1) 売上高

当連結会計年度の連結売上高は、主力である石炭事業部門において、新型コロナウイルス感染症拡大により稼働率が低下していた顧客の回復傾向が引続きみられたほか、ロシア・ウクライナ情勢の長期化の影響等により、石炭市況の高騰が続きました。

当連結会計年度の連結売上高は、39,893百万円(前期比221.6%増)となりました。

(2) 営業利益

当連結会計年度の連結営業利益は、売上高増収等により、3,840百万円(前期比63.9%増)となりました。

(3) 経常利益

当連結会計年度の連結経常利益は、3,719百万円(前期比57.8%増)となりました。

(4) 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、3,667百万円(前期比61.7%増)となりました。

(5) 自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)

当連結会計年度の自己資本比率は、親会社株主に帰属する当期純利益計上等により77.9%(前連結会計年度は80.4%)となり、自己資本利益率(ROE)は19.4%(前連結会計年度は14.0%)となりました。

2.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

3.当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

4.資本の財源及び資金の流動性

運転資金並びに石炭中継基地等への投資については、手元資金及び一部銀行借入で対応しております。

また石炭市況の変動等により運転資金等の調達を実施いたしますが、営業活動による収益、豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)からの継続的な受取配当金等の営業キャッシュ・フローを財源に、引き続き有利子負債の圧縮を進めてまいります。

当連結会計年度末現在において重要な資本的支出の予定はありませんが、今後も財務体質の改善と強化を図ってまいります。

なお、キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

2【主要な設備の状況】

(1)提出会社

2023年3月31日現在

 

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

従業員数

(人)

建物及び構築物

(百万円)

機械装置及び運搬具

(百万円)

土地

(百万円)

(面積㎡)

リース資産

(百万円)

その他

(百万円)

合計

(百万円)

本社

(東京都港区)

全社部門

本社設備工事等

18

-

-

(-)

-

5

23

15

(-)

(2)国内子会社

2023年3月31日現在

 

会社名

事業所名

(所在地)

設備の内容

(セグメント)

帳簿価額

従業

員数(名)

建物及び構築物

(百万円)

機械装置及び
運搬具

(百万円)

土地

(百万円)

(面積㎡)

リース

資産

(百万円)

その他

(百万円)

合計

(百万円)

住石マテリアルズ株式会社

本社ほか

(東京都港区ほか)

炭鉱跡地統括業務等

(全社部門)

16

-

4,650

(3,023,130)

-

-

4,666

-

(-)

住石貿易株式会社

本社、貯炭場

(東京都港区、愛媛県松山市、佐賀県伊万里市ほか)

貯炭設備等

(石炭事業部門)

168

74

609

(21,525)

-

0

852

9

(-)

ダイヤマテリアル株式会社

本社

(北海道赤平市)

人工ダイヤ製造設備等

(新素材事業部門)

51

0

24

(36,580)

-

0

75

7

(4)

泉山興業株式会社

本社、砕石工場

(青森県上北郡六ヶ所村)

砕石生産設備等

(採石事業部門)

150

16

-

(-)

75

2

242

14

(-)

(注)1.帳簿価額には建設仮勘定の金額を含んでおりません。

2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。

3.従業員数は就業人員であり、臨時従業員は( )内に年間平均人員(8時間換算)を外数で記載しております。

(3)在外子会社

該当事項はありません。

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

136,032,000

第二種優先株式

7,140,000

143,172,000

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在

発行数(株)

(2023年3月31日)

提出日現在

発行数(株)

(2023年6月29日)

上場金融商品取引所名又は

登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

58,892,853

58,892,853

東京証券取引所

スタンダード市場

単元株式数

100株(注)1

第二種優先株式

7,140,000

7,140,000

単元株式数

500株(注)2

66,032,853

66,032,853

(注)1.完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。

2.第二種優先株式の内容は次のとおりであります。

1 優先株式配当金

(1)第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者に対し、普通株主、普通登録株式質権者に先立ち、第
二種優先株式1株につき年14円を上限として、次に定める額の剰余金の配当(以下「第二種優先株式配
当金」という。)を支払う。第二種優先株式配当金の額は、優先株式の発行価額350円に、それぞれの事業年度ごとに第二種配当年率(以下に定義される。)を乗じて算出した額とする。第二種優先株式配当金は、円位未満小数第1位まで算出し、その小数第1位を四捨五入する。計算の結果、各事業年度にかかる第二種優先株式配当金が1株につき14円を超える場合は、当該事業年度の第二種優先株式配当金は14円とする。

・ 「第二種配当年率」は、下記算式により計算される年率とする。

第二種配当年率=日本円TIBOR(6ヶ月物)(以下に定義される。)+0.5%

第二種配当年率は、%位未満小数第4位まで算出し、その小数第4位を四捨五入する。

「日本円TIBOR(6ヶ月物)」は、各事業年度の初日(銀行休業日の場合は直前の銀行営業日)及びその直後の10月1日(当日が銀行休業日の場合は直前の銀行営業日)の、午前11時における日本円6ヶ月物トーキョー・インター・バンク・オファード・レート(日本円TIBOR)として全国銀行協会によって公表される数値の平均値とする。午前11時における日本円6ヶ月物トーキョー・インター・バンク・オファード・レート(日本円TIBOR)が上記いずれかの日において公表されない場合は、同日(当日が銀行休業日の場合は直前の銀行営業日)ロンドン時間午前11時にスクリーン・ページに表示されるロンドン銀行間市場出し手レート(ユーロ円LIBOR 6ヶ月物(360日ベース))又はこれに準ずるものと認められるものを、前記の平均値の算出において用いるものとする。

(2)ある事業年度において第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者に対して支払う剰余金の配当の額が第二種優先株式配当金の額に達しないときは、その不足額は翌事業年度以降に累積しない。

(3)第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者に対しては第二種優先株式配当金を超えて配当はしない。

2 残余財産の分配

残余財産を分配するときは、第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者に対し、普通株主及び普通登録株式質権者に先立ち、1株につき350円を支払う。第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者に対しては、上記に定めるほか、残余財産の分配は行わない。

3 株式の分割又は併合、新株引受権等の付与

法令に定める場合を除き、第二種優先株式について株式の併合又は分割は行わない。第二種優先株主又は第二種優先登録株式質権者には、新株引受権又は新株予約権もしくは新株予約権付社債の引受権を与えない。

4 株式の買受け

普通株式、第二種優先株式のうち、いずれか一つのみ、又は全ての種類につきその全部又は一部の買受けを行うことができる。

5 株式の消却

取締役会の決議をもって、その有する普通株式、第二種優先株式のうち、いずれか一つのみ、又は全ての種類につきその全部又は一部の消却を行うことができる。

6 議決権

第二種優先株主は、法令に定める場合を除き、株主総会において議決権を有しない。

7 取得請求権

第二種優先株主は、下記に定める取得を請求し得べき期間中、下記に定める条件で普通株式の取得を請求することができる。(以下、第二種優先株式にかえて普通株式を交付することを「転換」という。)

(1)転換の条件

① 当初転換価額  普通株式1株当たり300円

② 転換価額の調整

(A)第二種優先株式発行後次の各号のいずれかに該当する場合には、転換価額を次に定める算式(以下「転換価額調整式」という。)により調整する。なお、次の算式において、「既発行普通株式数」とは、当社の発行済普通株式総数(但し、普通株式に係る自己株式数を除く)をいう。

 

 

 

 

 

既発行

普通株式数

新規発行・処分

普通株式数

×

1株当たり

払込金額

調整後

転換価額

調整前

転換価額

×

 

 

1株当たり時価

既発行普通株式数 + 新規発行・処分普通株式数

 

(a)下記②(C)で規定する転換価額調整式に使用する時価を下回る払込金額をもって普通株式を発行又は処分する場合、調整後の転換価額は、払込期日の翌日以降、又は募集のための株主割当日がある場合はその日の翌日以降これを適用する。

(b)株式の分割により普通株式を発行する場合、調整後の転換価額は、株式の分割のための株主割当日の翌日以降これを適用する。但し、配当可能利益から資本に組み入れられることを条件としてその部分をもって株式の分割により普通株式を発行する旨取締役会で決議する場合で、当該配当可能利益の資本組入の決議をする株主総会の終結の日以前の日を株式の分割のための株主割当日とする場合には、調整後の転換価額は、当該配当可能利益の資本組入の決議をした株主総会の終結の日の翌日以降、これを適用する。

(c)転換価額調整式に使用する時価を下回る価額をもって当社の普通株式に転換できる証券、又は転換価額調整式に使用する時価を下回る価額をもって当社の普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)を発行する場合、調整後の転換価額は、その発行日に、又は募集のための株主割当日がある場合はその日の終わりに、発行される証券の全額が転換又はすべての新株予約権が行使されたものとみなし、その発行日の翌日以降又はその割当日の翌日以降これを適用する。

(B)前記②(A)に掲げる場合のほか、合併、資本の減少又は普通株式の併合等により転換価額の調整を必要とする場合には、取締役会が適当と判断する転換価額に調整される。

(C)転換価額調整式に使用する1株当たりの時価は、調整後転換価額を適用する日(但し、上記②(A)(b)但し書きの場合には株主割当日)に先立つ45取引日目に始まる30取引日の株式会社東京証券取引所における当社の普通株式の普通取引の毎日の終値(気配表示を含む。)の平均値(終値のない日数を除く。)とし、その計算は円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を四捨五入する。

(D)転換価額調整式に使用する調整前転換価額は、調整後転換価額を適用する前日において有効な転換価額とし、また、転換価額調整式で使用する既発行普通株式数は、株主割当日がある場合はその日、また、株主割当日がない場合は調整後転換価額を適用する日の1ヶ月前の日における当社の発行済普通株式数とする。

(E)転換価額調整式の計算については、円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を四捨五入する。

(F)転換価額調整式により算出された調整後転換価額と調整前転換価額との差額が1円未満にとどまるときは、転換価額の調整はこれを行わない。但し、その後転換価額の調整を必要とする事由が発生し、転換価額を算出する場合には、転換価額調整式中の調整前転換価額に代えて調整前転換価額からこの差額を差引いた額を使用する。

③ 転換により発行すべき普通株式数

第二種優先株式の転換により発行すべき普通株式数は、次のとおりとする。

 

転換により発行すべき

普通株式数

優先株主が転換請求のため

に提出した第二種優先

株式の発行価額総額

÷

転換価額

 

発行株式数の算出に当たって1株未満の端数が生じたときは、これを切り捨てる。

④ 取得請求権の行使があった場合の取扱い

第二種優先株式の転換により発行された普通株式に対する最初の利益配当金は、取得請求権の行使がなされた時の属する事業年度の初めにおいて転換があったものとみなしてこれを支払う。

(2)取得請求期間

第二種優先株式発行の日から2032年8月9日までとする。

8 取得条項

(1) 第二種優先株式の取得を請求し得べき期間の末日(以下「第二種優先株式転換基準日」という。)が経過した場合には、会社法第170条の規定による取得の効力発生日において、第二種優先株式の全てを取得し、これと引換に以下に定める転換の条件に従って算出される数の普通株式を交付する。

(2) 第二種優先株式の取得により発行する普通株式数は、第二種優先株式1株の払込金相当額350円を第二種優先株式転換基準日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の株式会社東京証券取引所における普通株式の普通取引の毎日の終値(気配表示を含む。)の平均値(終値のない日数を除く。)で除して得られる数とする。但し、平均値の計算は、円単位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を四捨五入する。この場合当該平均値が下限転換価額(260円)を下回るときは、第二種優先株式1株の払込金相当額350円を当該下限転換価額で除して得られる数とし、当該平均値が上限転換価額(600円)を上回るときは、第二種優先株式1株の払込金相当額350円を当該上限価額で除して得られる数とする。

(3) 転換の条件に従って普通株式の数を算出するに当たっては、小数第3位まで算出し、その小数第3位を四捨五入したうえで、1株に満たない端数が生じたときは、会社法第234条に定める方法によりこれを取扱う。

(取得権行使があった場合の取扱)

第二種優先株式の取得により発行された普通株式に対する最初の利益配当金は、取得された時の属する事業年度の初めにおいて転換があったものとみなしてこれを支払う。

3.会社法第322条第2項に規定する定款の定めはありません。

4.普通株式と第二種優先株式は単元株式数が異なっております。2008年10月1日の株式移転に際して、普通株式については売買単位の集約を目的とした東京証券取引所の施策に沿って住友石炭鉱業株式会社(現 住石マテリアルズ株式会社)の普通株式1株に対して当社の普通株式0.2株を割当て、併せて単元株式数を500株から100株としたためであります。

5.第二種優先株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配について普通株式に優先する内容としている関係から、法令に定める場合を除き当社株主総会において議決権を有しておりません。

①【ストックオプション制度の内容】

該当事項はありません。

②【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式
総数増減数

(株)

発行済株式
総数残高

(株)

資本金増減額
(百万円)

資本金残高
(百万円)

資本準備金
増減額

(百万円)

資本準備金
残高

(百万円)

2014年4月1日~

2015年3月31日

(注)

17,000

66,032,853

1

2,501

1

301

(注)新株予約権の行使による増加であります。

(5)【所有者別状況】

① 普通株式

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

15

31

83

43

47

13,871

14,090

所有株式数(単元)

75,732

78,335

145,586

8,180

298

280,455

588,586

34,253

所有株式数の割合(%)

12.87

13.31

24.73

1.39

0.05

47.65

100.00

(注)自己株式5,674,124株は「個人その他」56,741単元、「単元未満株式の状況」に24株含まれております。

② 第二種優先株式

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数500株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

1

1

所有株式数(単元)

14,280

14,280

所有株式数の割合(%)

100.00

100.00

(6)【大株主の状況】

①所有株式数別

(A)普通株式

 

 

2023年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

株式会社麻生

福岡県飯塚市芳雄町7-18

11,080

20.82

GMOクリック証券株式会社

東京都渋谷区道玄坂1丁目2番3号

3,570

6.71

日本証券金融株式会社

東京都中央区日本橋茅場町1丁目2-10号

3,239

6.09

野村證券株式会社

東京都中央区日本橋1丁目13番1号

3,095

5.81

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

2,554

4.80

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1番2号

1,324

2.49

井村俊哉

東京都三鷹市

1,201

2.26

三井住友カード株式会社

大阪府大阪市中央区今橋4丁目5-15

856

1.61

株式会社日本総合研究所

東京都品川区東五反田2丁目18-1

大崎フォレストビルディング

836

1.57

SMBCファイナンスサービス

株式会社

愛知県名古屋市中区丸の内3丁目23-20

823

1.55

28,576

53.70

(注)1.上記のほか、当社は自己株式5,674千株を保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。

2.2023年4月3日付けで公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、井村俊哉氏が2023年3月27日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、株主名簿上の所有株式数を上記大株主の状況に記載しております。

なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。

大量保有者   井村俊哉

住所      東京都三鷹市

保有株券等の数 株式 8,731,000株

株券等保有割合 16.41%

 

(B)第二種優先株式

2023年3月31日現在

 

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1番2号

7,140

100.00

7,140

100.00

(注)第二種優先株式は法令に定める場合を除き、株主総会において議決権を有しておりません。

②所有議決権数別

 

 

2023年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有議決権数

(個)

総株主の議決権に対する所有議決権数の割合(%)

株式会社麻生

福岡県飯塚市芳雄町7-18

110,797

20.83

GMOクリック証券株式会社

東京都渋谷区道玄坂1丁目2番3号

35,698

6.71

日本証券金融株式会社

東京都中央区日本橋茅場町1丁目2-10

32,386

6.09

野村證券株式会社

東京都中央区日本橋1丁目13番1号

30,946

5.82

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

25,536

4.80

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1番2号

13,237

2.49

井村俊哉

東京都三鷹市

12,010

2.26

三井住友カード株式会社

大阪府大阪市中央区今橋4丁目5-15

8,559

1.61

株式会社日本総合研究所

東京都品川区東五反田2丁目18-1

大崎フォレストビルディング

8,359

1.57

SMBCファイナンスサービス

株式会社

愛知県名古屋市中区丸の内3丁目23-20

8,231

1.55

285,759

53.73

 

①【連結貸借対照表】

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

3,402

3,937

受取手形

30

15

売掛金

2,048

3,756

商品及び製品

6,532

9,190

仕掛品

64

46

原材料及び貯蔵品

11

17

前渡金

69

-

未収消費税等

535

166

その他

98

483

流動資産合計

12,787

17,609

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物及び構築物

1,918

1,917

減価償却累計額

※5 1,414

※5 1,514

建物及び構築物(純額)

505

403

機械装置及び運搬具

417

426

減価償却累計額

325

335

機械装置及び運搬具(純額)

92

90

土地

※3,※4 5,293

※3,※4 5,283

リース資産

168

124

減価償却累計額

67

49

リース資産(純額)

102

75

その他

167

127

減価償却累計額

162

120

その他(純額)

5

7

有形固定資産合計

5,996

5,858

無形固定資産

 

 

その他

1

6

無形固定資産合計

1

6

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

※1 2,689

※1 2,542

繰延税金資産

11

38

その他

93

91

貸倒引当金

2

2

投資その他の資産合計

2,792

2,670

固定資産合計

8,788

8,534

資産合計

21,576

26,143

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形及び買掛金

1,493

1,988

短期借入金

1,700

2,900

リース債務

48

25

未払金

13

23

未払費用

62

57

未払法人税等

67

48

賞与引当金

26

25

役員賞与引当金

22

26

その他

17

13

流動負債合計

3,447

5,105

固定負債

 

 

リース債務

63

57

繰延税金負債

223

128

再評価に係る繰延税金負債

※3 233

※3 229

退職給付に係る負債

137

144

長期預り金

70

71

資産除去債務

35

36

その他

14

14

固定負債合計

775

679

負債合計

4,222

5,784

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

2,501

2,501

資本剰余金

938

947

利益剰余金

14,139

17,522

自己株式

471

815

株主資本合計

17,107

20,154

その他の包括利益累計額

 

 

その他有価証券評価差額金

476

440

土地再評価差額金

※3 229

※3 235

その他の包括利益累計額合計

247

206

純資産合計

17,354

20,360

負債純資産合計

21,576

26,143

【連結損益計算書】

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

 (自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

 当連結会計年度

 (自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

売上高

※1 12,405

※1 39,893

売上原価

8,944

34,728

売上総利益

3,461

5,165

販売費及び一般管理費

※2,※3 1,118

※2,※3 1,325

営業利益

2,343

3,840

営業外収益

 

 

受取利息

0

0

受取配当金

6

7

固定資産賃貸料

52

52

その他

9

6

営業外収益合計

67

65

営業外費用

 

 

支払利息

1

42

持分法による投資損失

18

93

租税公課

15

15

その他

20

36

営業外費用合計

54

186

経常利益

2,356

3,719

特別利益

 

 

固定資産売却益

※4 44

※4 0

短期売買利益受贈益

-

13

特別利益合計

44

14

特別損失

 

 

固定資産除売却損

※5 1

※5 4

関係会社株式売却損

1

-

投資有価証券評価損

0

-

減損損失

※6 18

※6 48

和解金

67

15

特別損失合計

86

68

税金等調整前当期純利益

2,315

3,666

法人税、住民税及び事業税

74

106

法人税等調整額

27

107

法人税等合計

47

1

当期純利益

2,268

3,667

親会社株主に帰属する当期純利益

2,268

3,667

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社は持株会社であり、今後も当社主導のもと、グループ全体の経営の効率化を図るとともに、事業部門の分割(分社)を推進し、事業子会社の権限と責任を明確化することで経営の自由度を高め、事業環境の急激な変化に即応できる体制を目指しております。

したがって、当社のマネージメントアプローチは、下記のセグメントから構成されており、当該3つを報告セグメントとしております。

(1)石炭事業部門…………石炭の仕入及び販売、豪州ワンボ社(Wambo Coal Pty Ltd)に係る関連取引

(2)新素材事業部門………工業用人工ダイヤモンドの製造、仕入及び販売

(3)採石事業部門…………岩石の採取、加工及び販売

①【貸借対照表】

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

958

738

前払費用

15

15

関係会社短期貸付金

5,634

10,804

未収収益

-

※1 0

未収入金

※1 303

※1 498

流動資産合計

6,910

12,055

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

20

18

工具、器具及び備品

3

5

有形固定資産合計

24

23

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

0

5

無形固定資産合計

0

5

投資その他の資産

 

 

関係会社株式

2,967

2,967

関係会社長期貸付金

1,521

1,421

長期未収入金

0

0

長期前払費用

0

0

繰延税金資産

-

9

その他

44

44

投資その他の資産合計

4,533

4,441

固定資産合計

4,557

4,470

資産合計

11,467

16,525

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

関係会社短期借入金

-

3,670

未払金

※1 22

※1 7

未払費用

11

※1 8

未払消費税等

6

1

未払法人税等

40

2

預り金

4

4

賞与引当金

12

12

役員賞与引当金

22

26

流動負債合計

117

3,730

固定負債

 

 

繰延税金負債

3

-

退職給付引当金

16

17

資産除去債務

10

10

固定負債合計

29

27

負債合計

145

3,757

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

2,501

2,501

資本剰余金

 

 

資本準備金

301

301

その他資本剰余金

940

948

資本剰余金合計

1,241

1,249

利益剰余金

 

 

利益準備金

111

140

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

7,939

9,693

利益剰余金合計

8,050

9,833

自己株式

471

815

株主資本合計

11,321

12,768

純資産合計

11,321

12,768

負債純資産合計

11,467

16,525

②【損益計算書】

 

 

(単位:百万円)

 

 前事業年度

 (自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

 当事業年度

 (自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

売上高

 

 

経営指導料

※1 208

※1 203

売上高合計

208

203

売上総利益

208

203

販売費及び一般管理費

※2 377

※2 426

営業損失(△)

169

223

営業外収益

 

 

受取利息

※1 29

※1 57

受取配当金

※1 212

※1 2,190

その他

2

1

営業外収益合計

243

2,249

営業外費用

 

 

支払利息

-

※1 3

自己株式取得費用

0

3

その他

1

3

営業外費用合計

1

9

経常利益

72

2,017

特別利益

 

 

関係会社株式売却益

303

-

短期売買利益受贈益

-

13

特別利益合計

303

13

税引前当期純利益

375

2,030

法人税、住民税及び事業税

32

31

法人税等調整額

0

11

法人税等合計

32

42

当期純利益

407

2,072