ソーバル株式会社
Sobal Corporation
品川区北品川5-9-11
証券コード:21860
業界:サービス業
有価証券報告書の提出日:2023年5月25日

(1) 連結経営指標等

 

回次

第37期

第38期

第39期

第40期

第41期

決算年月

2019年2月

2020年2月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

売上高

(千円)

8,190,800

8,344,072

7,531,832

8,163,775

8,159,159

経常利益

(千円)

631,981

645,715

557,403

637,920

657,019

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

417,846

436,182

378,563

447,158

683,224

包括利益

(千円)

417,846

436,182

378,563

447,158

683,224

純資産額

(千円)

3,226,485

3,088,645

3,231,242

3,433,857

3,910,850

総資産額

(千円)

4,148,003

4,327,739

4,283,635

4,649,561

5,181,708

1株当たり純資産額

(円)

395.05

392.59

409.71

434.55

495.21

1株当たり当期純利益金額

(円)

51.16

54.97

48.12

56.84

86.84

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

77.8

71.4

75.2

73.5

75.2

自己資本利益率

(%)

13.4

13.8

12.0

13.5

18.5

株価収益率

(倍)

18.5

17.3

19.3

18.5

11.8

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

343,875

909,887

369,439

430,859

525,461

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

6,686

21,098

13,375

10,716

400,460

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

207,578

573,264

242,808

250,549

262,372

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

1,863,383

2,178,908

2,292,163

2,461,756

3,125,306

従業員数

(名)

981

966

963

979

851

 

(注) 1 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2 第37期及び第38期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第39期、第40期及び第41期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。

3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第37期

第38期

第39期

第40期

第41期

決算年月

2019年2月

2020年2月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

売上高

(千円)

6,891,583

6,833,949

6,166,610

6,681,980

6,595,017

経常利益

(千円)

536,638

560,082

425,457

526,106

544,511

当期純利益

(千円)

355,241

391,089

286,867

364,519

628,764

資本金

(千円)

214,265

214,265

214,265

214,265

214,265

発行済株式総数

(株)

8,167,498

8,167,498

8,167,498

8,167,498

8,167,498

純資産額

(千円)

2,962,715

2,779,781

2,830,683

2,950,660

3,345,838

総資産額

(千円)

3,596,520

3,701,991

3,513,619

3,811,633

4,260,269

1株当たり純資産額

(円)

362.75

353.33

358.80

373.13

423.39

1株当たり配当額

(円)

27.00

30.00

32.00

33.00

33.00

(1株当たり中間配当額)

 

(13.00)

(15.00)

(16.00)

(16.00)

(16.50)

1株当たり当期純利益金額

(円)

43.50

49.29

36.46

46.33

79.92

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益金額

(円)

自己資本比率

(%)

82.4

75.1

80.3

77.0

78.2

自己資本利益率

(%)

12.3

13.6

10.2

12.7

20.0

株価収益率

(倍)

21.7

19.3

25.5

22.7

12.8

配当性向

(%)

62.1

60.9

87.8

71.2

41.3

従業員数

(名)

867

837

839

839

709

株主総利回り

(%)

86.5

89.8

90.7

104.5

104.9

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(92.9)

(89.5)

(113.2)

(117.0)

(127.0)

最高株価

(円)

2,280

1,475

1,190

1,424

1,120

最低株価

(円)

767

791

737

909

945

 

(注) 1 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2 第40期の1株当たり配当額33.00円には、40周年記念配当1.00円を含んでおります。

3 第37期及び第38期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第39期、第40期及び第41期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。

4 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所スタンダード市場におけるものであります。

5 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2 【沿革】

当社事業の主な変遷は以下のとおりです。

 

年月

変遷の概要

1983年1月

電子計算機販売及びソフトウエア開発等を目的に、資本金2百万円にて当社前身である美和産業株式会社を、東京都渋谷区渋谷三丁目8番7号において設立

1984年2月

本社を東京都葛飾区柴又六丁目13番1号に移転

1985年7月

本社を東京都新宿区高田馬場三丁目1番5号に移転

1986年8月

本社を東京都新宿区高田馬場二丁目14番5号に移転

1988年3月

キヤノン株式会社との開発受託取引が開始

1989年6月

美和産業株式会社からトオタス株式会社に商号変更

1990年4月

本社を東京都豊島区池袋三丁目1番2号に移転

1991年11月

開発部門と評価部門の分離を目的に、当社100%出資の子会社として評価業務を専門に取り扱うトオタス株式会社(当社と別会社)を資本金10百万円にて設立

1991年11月

キヤノン株式会社グループ企業以外の取引先への対応を目的として評価業務を専門に取り扱うトオタス情報システム株式会社を資本金10百万円にて設立

1994年12月

本社を東京都大田区下丸子三丁目25番14号に移転
東海テック株式会社(1991年11月設立)が当社との株式交換により、当社の持株会社となる

1998年10月

子会社であるトオタス株式会社及びトオタス情報システム株式会社を業務一本化のため解散

2004年4月

経営効率と業務執行のスピード化を目的として、執行役員制度を導入

2004年12月

当社の持株会社である東海テック株式会社吸収合併

2005年2月

RFID開発センターの前身となるコアテクノロジー研究開発センターを立上げ、RFIDの本格的研究を開始

2005年2月

障がい者雇用を目的として、デザフト株式会社を資本金10百万円にて設立

2005年3月

トオタス株式会社をソフトイングローバル株式会社に商号変更

2006年3月

ソフトイングローバル株式会社をソーバル株式会社に商号変更

2007年2月

子会社デザフト株式会社を体制の一本化のため解散

2008年12月

ジャスダック証券取引所に株式を上場

2011年3月

業務範囲の拡大を目的として、株式会社コアード(資本金20百万円)の株式を取得し、当社の連結子会社化

2012年9月

業務範囲の拡大を目的として、株式会社MCTEC(資本金78百万円)の株式を取得し、当社の連結子会社化

2013年7月

株式会社大阪証券取引所と株式会社東京証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2014年6月

本社を東京都品川区北品川五丁目9番11号に移転

2015年3月

RFID事業を譲渡

2015年5月

業務範囲の拡大を目的として、アンドールシステムサポート株式会社(資本金99百万円)の株式を取得し、当社の連結子会社化

2016年5月

株式会社MCTECを吸収合併

2022年4月

東京証券取引所の市場再編に伴い、当社株式をJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行

2022年8月

品質評価事業を株式会社AGESTに承継

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関連子会社)は、当社及び連結子会社2社で構成されており、ファームウエア、ソフトウエア並びにハードウエアの開発及び評価に関するサービスを提供するエンジニアリング事業を主な事業として展開しております。

 

[事業系統図]

当社グループの事業系統図は次のとおりであります。


 

主として、デジタル製品メーカーに対し、ファームウエア、ソフトウエア並びにハードウエアの「開発」を支援するサービスを提供しております。同時に、開発中の試作品の不具合や仕様誤りをプログラムレベルで評価・検証したり、生産前の製品の品質評価をする「評価」サービスも併せて提供しております。また、デジタル製品メーカー以外にも、精密機器や電子機器メーカーに対して、同様の技術支援サービスの提供を行っております。

ファームウエアとは、ハードウエアを動かすための専用ソフトウエアです。ただし、ソフトウエアが無形物であり、ハードウエアが有形物であるという前提において、開発過程ではソフトウエアであり、完成物はハードウエアであると捉えることもできます。

ソフトウエアがパソコン等のコンピュータハードウエアとは別に存在している一方で、ファームウエアはマイクロコンピュータ(以下、マイコン)やセンサー、モータ等のデバイスを制御する「ICチップ」といわれるハードウエア内に存在するものであるため、製品においては、通常、ハードウエアの一種として取り扱われることが一般的です。しかしながら、そのICチップに搭載される制御コード群の開発は、通常のソフトウエアの開発と同じくプログラミング作業によって行われるため、開発過程ではソフトウエアとして認識されることが一般的です。このファームウエアは「組込み」とも呼ばれることが多く、またプリンタやデジタルカメラに組み込まれるなど、ファームウエアの市場認知度が高まってきたこと、通常のソフトウエア開発において求められるものとは一般的に異なる知識や技術がファームウエア開発に必要なことなどから、ソフトウエア(アプリケーション)、ハードウエアという概念に加えて、ファームウエア(組込み)という異なったカテゴリで一般的に認識されることが多くなってきたと考えております。

 

ファームウエアの機能に関して、プリンタを例にとると、単純に片面に1ページしか印刷できなかったものが、モータの回転方向、用紙の送り方等を制御することで、両面印刷や、1面に2ページ印刷するといった複雑な“機器の制御”が可能になります。同様に、デジタルカメラでは、部屋の明るさを判定し自動でストロボを発光することや、手ぶれを補正して正しい画像の保存をするなどの機能を付加することができます。このように、身近にある電化製品の多くが、高性能・高機能化のためにマイコンを搭載しております。

ソフトウエアでは、デジタル製品のアプリケーションツールやドライバの開発のみならず、業務系及びWeb系のアプリケーション開発にも携わっております。

ハードウエアでは、LSIやDSPの設計・開発、周辺回路設計を開発範囲としております。

併せて、組込みソフト開発において培われた技術基盤により、製品開発コスト管理支援ソリューション、組込みシステム設計支援ソリューション、SoC設計支援ソリューション、ソフトウエア製品化支援ソリューション、基板装置試作・量産支援ソリューション等の各種コンサルテーションを提供しております。

 

4 【関係会社の状況】

2023年2月28日現在

名称

住所

資本金
(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社コアード

東京都港区

20

エンジニアリング事業

100.0

役員の兼任 3名
業務受託

アンドールシステムサポート株式会社

東京都品川区

99

エンジニアリング事業

100.0

役員の兼任 2名
業務受託及び委託

 

(注) 1 有価証券届出書及び有価証券報告書を提出している会社はありません。

2 アンドールシステムサポート株式会社は特定子会社であります。

3 株式会社コアードについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 主要な損益情報等

① 売上高

898百万円

 

② 経常利益

102百万円

 

③ 当期純利益

69百万円

 

④ 純資産額

643百万円

 

⑤ 総資産額

854百万円

 

 

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

2023年2月28日現在

従業員数(名)

851

 

 

(注) 1 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。

2 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。

3 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

4 前連結会計年度末に比べ従業員数が128名減少しておりますが、主として2022年8月1日付で「品質評価」サービス事業に属する権利義務を、株式会社 AGESTへ会社分割(簡易吸収分割)の方法により承継させたことによるものであります。

 

(2) 提出会社の状況

2023年2月28日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

709

36.9

11.5

5,456

 

(注) 1 当社は、単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。

2 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。

3 臨時従業員については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5 前事業年度末に比べ従業員数が130名減少しておりますが、主として2022年8月1日付で「品質評価」サービス事業に属する権利義務を、株式会社 AGESTへ会社分割(簡易吸収分割)の方法により承継させたことによるものであります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「技術で社会に貢献する」を基本理念に掲げ、かつ「企業にとって、最大の資源は人材である」との考えをもとに「人」を根幹に据えた事業戦略を進めてまいりました。

また、高い意識と技術をもつ人材が充実した環境で働くことが、価値あるテクノロジーを生み出す近道だと考え、仕事とプライベートのバランスを大切にする社風の構築にも力を注いでまいりました。その結果として、優れた人材集団の形成ができ、顧客からも高い評価を頂くに至っております。この考え方を基本に、今後も事業拡大を推し進めるためには、一層の「人」への投資(教育・研修)と技術力の向上を図っていくことが必要であります。当社グループといたしましては、顧客の求める、以下に記載の「高・守・即」を実践しております。

    高  高信頼・高技術・高品質・高性能・高意欲・高知識・高効率
    守  守納期・守環境・守機密・守法令
    即  即対応

当社グループは、より多くの顧客満足を得る企業となり、更なる技術力や利益の向上を図ってまいります。さらに、ボランティア等の社会貢献を実践し、全てのステークホルダーに愛される企業・貢献できる企業となるべく成長し、企業価値を最大限に高めていく所存であります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループでは、会社が継続的に成長を実現するためには、既存事業でより高い成長性を確保し、人材採用や教育、更にM&Aや新規事業への投資を行うことが重要であると考えております。これらを実現するため、売上高を増加させるとともに、適正な利益を確保することを目標としております。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

情報サービス産業においては、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、徐々に経済活動が正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られるものの、原材料価格の高騰や地政学的リスクに対する懸念等があり、今後を見通すことが困難な状況でありますが、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など、ITによる現状の打破を目的とする投資への期待も存在いたします。当社グループにつきましては、顧客企業におけるエンジニアに対するニーズと競合他社との差別化の観点から、支援する技術品質の安定的な向上とともに、以下の3点を重要課題として取り組んでまいります

 

① 新事業領域の開拓

ITサービスに対する顧客ニーズは多様化・高度化し、常に成長分野が変化しております。企業競争力を向上するためにも、新たなサービスやソリューションを創出することが重要であるとの認識のもと、新たな付加価値を提供する新規事業の創出を図るとともに、技術革新へ適応した新規サービスの創出を図ってまいります。まずは、中期経営計画でターゲットとしているAI関連事業に関しまして、開発技術者の教育による技術力の向上のみならず、営業担当者の知見の深耕、顧客および外部との共創も含め、領域拡大に努めてまいります。

 

 

② 優秀な人材の確保及び育成

取引先のニーズに対して、最適なサービスを提供するためには、優秀なエンジニアの確保及び育成が、重要な課題であると認識しております。

このため、エンジニアの採用面において「人」を最重視した方針を掲げ、技術スキルのみに偏った採用に陥らず、人間性重視の採用戦略を推し進めております。

採用後は、新卒エンジニアに対して、社会人として常識のある行動の教育と、集中的な技術基礎教育を行い、その後、OJTを通じて実践的な技術力を磨いております。エンジニアとして一定のスキルが身についてからも、各種育成プログラムにより、継続してスキルアップが可能な場を提供し、優秀なエンジニアの育成を行っております。

 

③ 業務効率化による利益率向上への取り組み

利益率向上への取り組みとして、業務効率化は不可欠であると認識しております。その実現には、スケジュール策定・工数見積・要員計画といったプロジェクト管理のスキルの高いリーダーが必要となります。

当社グループでは、技術面の教育に加えて、実際のプロジェクト運営の経験を数多く積ませることで、優秀なプロジェクトリーダー・マネージャーの育成を行い、中長期的な利益率の向上に取り組んでおります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下においては、当社グループの事業展開上における現在の事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しており、併せて必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家の皆様に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。また、以下の記載は本株式の投資に関連するリスクのすべてを網羅するものではありませんのでご留意ください。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループでは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて慎重にご検討ください。

 

(1)人材の確保に関するリスク
① 優秀な人材の確保及び育成について

エンジニアリング事業において顧客のニーズに的確に対応するためには、関連する技術・技能を有した多くの優秀な人材を常時確保しておく必要があります。また、それ以上に顧客との関係の向上が重要であると考えております。当社グループは、これらの達成の為に、要員計画に基づき、新卒、経験者の採用を行うとともに従業員に対する技術教育の実施や健康管理の推進に努めております。

しかしながら、今後、事業を拡大していくにあたり、これら事業の推進に必要な人材を適切に確保・育成できない場合等には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

② 労務費の増加について

当社グループの原価の大部分は労務費であります。労務費の増加は、売上高の増加により吸収可能と考えておりますが、契約金額に転嫁できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)エンジニアリング事業の変動要因に関するリスク
① 契約金額の下落について

当社グループが顧客と締結する契約金額は、地域及び顧客企業の業種、景気動向や同業他社との競争、技術革新のスピードへの対応度合い等に左右されます。当社グループは、今後とも既存取引先のニーズに対応し、安定した取引の継続を図るとともに、新規顧客の獲得に努める中で、当社グループの契約金額が下落することを防止するよう努めてまいりますが、事業環境に変化が起こった場合や、競争力のあるサービスを維持できず、顧客ニーズに適切に対応できないことによって同業他社との競争が激化した場合等には、契約金額が下落し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 品質について

当社グループが提供する業務では、顧客の要求事項に基づき、受託ソフトウエアの開発、製品の設計・開発及び保守サービス等を行っておりますが、それらの品質管理を徹底し顧客に対する品質保証を行うとともに、顧客サービスの満足度の向上に努めております。また、引合い・見積り・受注段階からのプロジェクト管理の徹底、プロジェクトマネジメント力の強化に努め、不採算案件の発生防止にも努めております。

しかしながら、当社グループの提供するサービス等において、品質上のトラブルが発生した場合には、トラブル対応による追加コストの発生や損害賠償等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(3)情報の漏洩に関するリスク
① 個人情報及び特定個人情報の管理について

当社グループでは、個人情報及び特定個人情報(以下、個人情報)の取扱いに関する基本方針を定め、個人情報の管理・取扱いには管理責任者を置き、個人情報の厳正な管理を行っております。また、当社においてプライバシーマークを取得しております。

しかしながら、万一個人情報が流出した場合には、損害賠償等が求められる可能性があるほか、当社グループの社会的な信用を低下させ、事業活動に重大な影響を与える可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性もあります。

 

② 情報セキュリティについて

当社グループでは、業務上多数の顧客情報・製品開発情報等を取扱っております。これらの情報セキュリティ管理につきましては、物理的セキュリティの充実に加え、セキュリティポリシー、行動規範の従業員向け教育の実施、またこれらの運営・維持推進を組織的かつ継続的に取り組んでおります。

しかしながら、万一何らかの原因により情報システムの停止や顧客情報・製品開発情報等の秘密情報の外部への漏洩等が発生した場合には、当社グループの信用の失墜、企業イメージの低下を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法的規制及び訴訟に関するリスク
① 労働者派遣事業について

当社グループのエンジニアリング事業において行っている業務は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び労働派遣者の保護等に関する法律(以下、労働者派遣法)」で定められた「労働者派遣事業」に該当するものがあります。当社グループでは関係法令の遵守に努め労働者派遣事業を行っておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当したり、法令に違反した場合等には当該事業の停止を命じられ、労働者派遣事業が営めなくなるリスクがあります。また、新たに法規制の緩和や改正等が行われた場合、当社グループに不利な影響を及ぼすものであれば、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

② 製造物責任について

当社グループは、ISO9001(QMS)の認証を受けるなど、品質管理体制の整備を進め、安定した品質の確保に十分留意して製品の製造を行っております。また、当社グループ製品については、その性質特性上、直接、当社グループ製品が原因で人の生命、身体または財産を侵害する可能性は極めて低いと考えておりますが、当社グループ製品は他の製品への組込み等が想定されることから、製造物責任法の責任範囲について対応するため、生産物賠償責任保険に加入しております。

しかしながら、全ての製品について品質不良等が発生しない保証はなく、また、製品に対するリコール、苦情またはクレームが発生しない保証もないため、このような製品不良等に関わる事態が発生した場合には、当社グループの顧客に対する信用力が著しく低下する可能性があり、かつ想定を超える賠償責任額が発生し、当社グループに対する評価のみならず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権の侵害について

当社グループは、第三者が保有している知的財産権を侵害しないよう特に留意しており、現時点で侵害の事実はないと認識しております。しかし、故意によらず、第三者の特許等の知的財産が新たに登録された場合、また当社グループが認識していない特許等の知的財産が成立している場合、当該第三者から損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性、並びに当該特許等の知的財産に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。このような場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(5)新規事業の展開に関するリスク

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、AIに関連する事業及びネット関連事業を推進しており、サービスの充実、積極的な営業活動を行っております。その中で、マーケットの分析やサービスの開発等に時間を要したり、必要な資源の獲得に予想以上のコストがかかったりするなど、必ずしも計画が順調に進行しない可能性があります。また、景気低迷による企業の設備投資抑制等の影響により、軌道に乗った事業展開ができるとは限らず、方針の変更や事業の見直し等の何らかの問題が発生する可能性もあり、収益獲得に至らず損失が発生する場合もあります。このような場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(6)繰延税金資産について

現在の会計基準では、ある一定の状況において、今後実現すると見込まれる税金費用の減少を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。

当社グループが、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)M&Aに係るリスク

当社グループは、事業範囲の拡大を目的とし、M&Aを積極的に行う方針であります。当社グループでは、企業買収や事業提携を行う際、事前にリスクを把握・回避するために、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンスを実施しております。しかしながら、買収後に予期しない債務が発覚する可能性や、事業環境や競合状況の変化等により当社グループの事業計画に支障をきたす可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)災害等の発生について

地震・暴風雨・洪水等の自然災害、火災・テロ・暴動・戦争等の人災が発生し、当社グループの従業員の勤務に大きな支障をきたした場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの自社拠点及び常駐先顧客の事業所は関東地方に集中しており、当該地域において、事業活動の停止及び社会インフラの損壊や機能低下等につながるような、予想を超える事態が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)新型コロナウイルスについて

当社グループでは、テレワークの推奨やオンライン会議の実施、消毒液の配布など、感染リスクの低減に向けた取り組みを行っておりますが、当社グループの従業員や就業先のお客様などにおいて、大規模な感染が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は次のとおりです。

なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、収益認識会計基準)等を適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による規制が徐々に緩和され、社会経済活動も緩やかに持ち直しが見られましたが、世界的な金融引締めによる円安進行、ロシア・ウクライナ情勢に起因する資源・エネルギー価格の高騰、半導体をはじめとする原材料不足また世界的なインフレの進行が見られるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような環境下において、当社グループの主要顧客である大手製造業各社では、積極的な研究開発投資を維持しており、また、Web/アプリケーション及び業務系システム開発分野における顧客ニーズも、引き続き底堅く推移してまいりました。当社グループでは、期初に想定していた大型の一括受託案件のうち一部が受注に至らなかったものの、それを上回る他の受注を確保するとともに、想定していた外部委託を内製に切り替えて稼働率の向上に繋げることができました。

また、社内研修制度を見直し、プロジェクトマネージャーとデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進できる技術者の育成にも取り組んでまいりました。

一方で、事業の選択と集中に取り組み、2022年6月13日付「株式会社AGESTとの吸収分割契約及び事業提携契約締結に関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、8月1日付で「品質評価」サービス事業に属する権利義務を、株式会社AGESTへ会社分割(簡易吸収分割)の方法により承継させております。それに伴い特別利益に事業分離における移転利益371百万円を計上しております。

また、当社グループのアンドールシステムサポート株式会社におきましては、2023年1月を以って大阪事業所を閉鎖しております。これに伴い特別損失に減損損失22百万円を計上しております。

以上のように、事業の選択と集中ならびに今後も注力していくWeb/アプリケーション及び業務系システム開発分野の営業力強化、生産性向上に取り組んでまいりました。

その結果、当社グループの売上高は8,159百万円前年同期比0.1%減)、営業利益は643百万円同6.6%増)、経常利益は657百万円同3.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は683百万円同52.8%増)となりました。

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して532百万円増加し、5,181百万円となりました。主な要因としては、現金及び預金の増加663百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加98百万円、仕掛品の減少211百万円によるものであります。

負債は、前連結会計年度末と比較して55百万円増加し、1,270百万円となりました。主な要因としては、未払法人税等の増加90百万円、役員退職慰労引当金の減少2百万円によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して476百万円増加し、3,910百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金の増加477百万円によるものであります。

なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ663百万円増加3,125百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、525百万円(前連結会計年度に得られた資金は430百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,007百万円の計上などの資金増加要因が、法人税等の支払額280百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、400百万円(前連結会計年度に使用した資金は10百万円)となりました。これは主に、事業分離による収入371百万円、有形固定資産の取得による支出9百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、262百万円(前連結会計年度に使用した資金は250百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額262百万円などによるものであります。

 

(2)生産、受注及び販売の状況

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る数値は、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。

 

① 生産実績

生産実績においては、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりであります。

事業部門別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

 

 

 

 

  業務請負形態

2,503,137

+12.0

448,433

△24.5

合計

2,503,137

+12.0

448,433

△24.5

 

(注) 業務請負形態の業務委託契約及び派遣形態は、サービスの提供量に応じて対価を得るため受注実績には記載しておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

事業部門別

販売高(千円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

8,159,159

△0.1

合計

8,159,159

△0.1

 

(注) 1 当社及び連結子会社は、エンジニアリング事業の単一セグメントであるため、販売実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ソニーグループ株式会社

(旧 ソニー株式会社)

984,522

12.1

ソニー株式会社

1,196,822

14.7

富士通株式会社

927,210

11.4

 

(注) 1 ソニーグループ株式会社は、2021年4月1日にソニー株式会社より社名変更しております。

   2 前連結会計年度におけるソニー株式会社及び富士通株式会社、並びに、当連結会計年度におけるソニーグループ株式会社(旧 ソニー株式会社)への販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略しております。

 

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

a 財政状態の分析

当連結会計年度末における資産合計額は5,181百万円(前連結会計年度末比532百万円増)、負債合計額は1,270百万円(同55百万円増)、純資産合計額は3,910百万円(同476百万円増)となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は4,390百万円となり、前連結会計年度末に比べ561百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金2,825百万円(前連結会計年度末比663百万円増)、受取手形、売掛金及び契約資産1,099百万円(同98百万円増)、仕掛品81百万円(同211百万円減)によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は791百万円となり、前連結会計年度末に比べ29百万円減少となりました。これは、有形固定資産471百万円(前連結会計年度末比47百万円減)、無形固定資産4百万円(同2百万円減)、投資その他の資産315百万円(同20百万円増)によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は1,125百万円となり、前連結会計年度末に比べ67百万円増加となりました。これは主に、未払金374百万円(前連結会計年度末比118百万円増)、未払法人税等276百万円(同90百万円増)によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は145百万円となり、前連結会計年度末に比べ12百万円減少となりました。これは主に、役員退職慰労引当金63百万円(前連結会計年度末比2百万円減)、繰延税金負債27百万円(同11百万円増)によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は3,910百万円となり、前連結会計年度末に比べ476百万円増加となりました。これは主に、利益剰余金3,904百万円(前連結会計年度末比477百万円増)、新株予約権14百万円(同0百万円減)によるものであります。

 

b 経営成績の分析
(売上高)

WEB/アプリケーション及び業務系システム開発分野における顧客ニーズは、引き続き底堅く推移しており、主要顧客のさらなる受注拡大や新規顧客の開拓に注力して堅調な受注に繋げるとともに、一括受託の獲得強化等の営業施策を進めてまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は8,159百万円前年同期比0.1%減)となりました。

(売上総利益)

外部委託を内製に切り替えて稼働率の向上につながったことなどにより、労務費等の製造原価の増加が吸収されました。その結果、当連結会計年度における売上総利益は1,623百万円同4.3%増)となりました。

(営業利益)

継続的な費用の効率化を推し進めてまいりました。その結果、当連結会計年度における営業利益は643百万円同6.6%増)となりました。

(経常利益)

保険配当金や助成金の収入などにより、営業外収益が18百万円となりました。その結果、当連結会計年度における経常利益は657百万円同3.0%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

品質評価事業の承継などにより、特別利益が373百万円となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は683百万円同52.8%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当社グループの資金需要のうち主なものは、労務費、販売費及び一般管理費等に係る運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当し、投資が必要な場合には状況に応じて金融機関からの調達を行うこととしております。

なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動によるキャッシュ・フローの水準については、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成のあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

契約会社名

相手方の名称

契約書名

契約期間

契約内容

当社

ソニー
株式会社

人材派遣基本契約書

2021年7月1日契約締結
最新契約:2021年7月1日から1年自動更新

ソニー株式会社に対して、派遣形態によるサービスの提供を行うための基本契約書

当社

ソニーグループ株式会社

人材派遣基本契約書

2006年3月1日契約締結
最新契約:2021年7月1日から1年自動更新

ソニーグループ株式会社に対して、派遣形態によるサービスの提供を行うための基本契約書

当社

ソニーグループ株式会社

業務委託基本契約書

2005年6月14日契約締結
最新契約:2005年6月14日から1年自動更新

ソニーグループ株式会社に対して、業務請負形態によるサービスの提供を行うための基本契約書

株式会社
コアード

 

富士通
株式会社

システムエンジニアリング業務基本契約書

2005年4月1日契約締結
最新契約:2017年8月1日から1年自動更新

富士通株式会社に対して、業務請負形態によるサービスの提供を行うための基本契約書

 

(注) ソニーグループ株式会社は、2021年4月1日にソニー株式会社より社名変更しております。

 

2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社

  2023年2月28日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物及び
構築物

工具器具備品

土地
(面積㎡)

合計

本社
(東京都品川区)

エンジニアリング事業
全社共通

本社機能
開発拠点

20,756

17,282

38,039

275

下丸子オフィス(東京都大田区)

エンジニアリング事業
全社共通

会議室
開発拠点

26,695

401

78,755

(274.83)

105,851

4

 

(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。

2 従業員数は、各事業所の就業人員であり、顧客企業へ配属した技術者は含まれておりません。

3 連結会社以外から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。

事業所名
(所在地)

設備の内容

年間賃借料

(千円)

本社
(東京都品川区)

賃借建物

154,899

 

 

(2) 国内子会社

  2023年2月28日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物及び
構築物

工具器具

備品

土地
(面積㎡)

合計

株式会社コアード

本社
(東京都港区)

エンジニアリング事業
全社共通

本社機能
開発拠点

839

311

1,151

43

アンドールシステムサポート株式会社

本社
(東京都品川区)

エンジニアリング事業
全社共通

本社機能
開発拠点

34,400

297

289,000

(386.82)

323,698

54

 

(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。

2 従業員数は、各事業所の就業人員であり、顧客企業へ配属した技術者は含まれておりません。

3 株式会社コアードは賃借物件であります。

4 前連結会計年度の有価証券報告書に記載しておりましたアンドールシステムサポート株式会社大阪事業所は、2023年2月に売却しております。

 

①  【株式の総数】

 

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

29,600,000

29,600,000

 

 

②  【発行済株式】

 

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2023年2月28日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年5月25日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

8,167,498

8,167,498

東京証券取引所
スタンダード市場

単元株式数100株

8,167,498

8,167,498

 

 

①  【ストックオプション制度の内容】

ストックオプション制度の内容は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(ストック・オプション等関係)に記載しております。

 

②  【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額(千円)

資本金残高
(千円)

資本準備金
増減額(千円)

資本準備金
残高(千円)

2017年9月1日

(注)

4,083,749

8,167,498

214,265

119,265

 

(注) 株式分割(1:2)による増加であります。

 

(5) 【所有者別状況】

2023年2月28日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(名)

1

16

44

8

2

5,246

5,317

所有株式数
(単元)

140

1,007

35,210

85

2

45,179

81,623

5,198

所有株式数の割合(%)

0.17

1.23

43.14

0.10

0.00

55.36

100.00

 

(注) 自己株式300,241株は、「個人その他」に3,002単元、「単元未満株式の状況」に41株に含めて記載しております。

 

(6) 【大株主の状況】

2023年2月28日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数
(株)

発行済株式
(自己株式を
除く。)の
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

エバーコア株式会社

東京都杉並区久我山五丁目29番6号

3,480,000

44.2

ソーバル従業員持株会

東京都品川区北品川五丁目9番11号

690,500

8.8

川下 奈々

東京都杉並区

377,440

4.8

推津 敦

東京都世田谷区

377,440

4.8

丸田 卓

千葉県千葉市中央区

110,000

1.4

町田 泰則

東京都墨田区

43,000

0.5

推津 順一

東京都西東京市

40,080

0.5

推津 幸子

東京都西東京市

40,040

0.5

和田 位

東京都大田区

36,500

0.5

株式会社SBI証券

東京都港区六本木1丁目6番1号

35,260

0.4

5,230,260

66.5

 

(注) 1 上記のほか当社所有の自己株式300,241株があります。

2 2022年11月4日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、前事業年度末において主要株主であったソーバル従業員持株会は、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。

 

① 【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年2月28日)

当連結会計年度

(2023年2月28日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

2,161,756

2,825,306

 

 

受取手形及び売掛金

1,000,107

-

 

 

受取手形、売掛金及び契約資産

-

※2 1,099,078

 

 

仕掛品

※1 292,999

※1 81,966

 

 

原材料及び貯蔵品

5,385

15,915

 

 

預け金

300,000

300,000

 

 

その他

74,236

72,463

 

 

貸倒引当金

6,003

4,652

 

 

流動資産合計

3,828,480

4,390,078

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物及び構築物

381,712

329,801

 

 

 

 

減価償却累計額

279,459

244,163

 

 

 

 

建物及び構築物(純額)

102,253

85,638

 

 

 

工具、器具及び備品

57,024

58,507

 

 

 

 

減価償却累計額

50,102

40,176

 

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

6,922

18,331

 

 

 

土地

410,407

367,907

 

 

 

有形固定資産合計

519,582

471,877

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

その他

6,838

4,666

 

 

 

無形固定資産合計

6,838

4,666

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

繰延税金資産

143,292

164,888

 

 

 

その他

151,366

150,199

 

 

 

投資その他の資産合計

294,659

315,087

 

 

固定資産合計

821,080

791,630

 

資産合計

4,649,561

5,181,708

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年2月28日)

当連結会計年度

(2023年2月28日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

買掛金

4,538

13,393

 

 

未払金

256,035

374,363

 

 

未払法人税等

185,380

276,052

 

 

未払消費税等

182,592

94,168

 

 

賞与引当金

248,261

233,974

 

 

受注損失引当金

※1 14,335

※1 2,487

 

 

その他

166,998

※2 131,058

 

 

流動負債合計

1,058,142

1,125,496

 

固定負債

 

 

 

 

役員退職慰労引当金

65,291

63,199

 

 

繰延税金負債

16,105

27,140

 

 

その他

76,164

55,021

 

 

固定負債合計

157,561

145,362

 

負債合計

1,215,703

1,270,858

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

214,265

214,265

 

 

資本剰余金

119,265

119,265

 

 

利益剰余金

3,427,026

3,904,239

 

 

自己株式

341,854

341,854

 

 

株主資本合計

3,418,701

3,895,914

 

新株予約権

15,156

14,935

 

純資産合計

3,433,857

3,910,850

負債純資産合計

4,649,561

5,181,708

 

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年3月1日

 至 2022年2月28日)

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

 至 2023年2月28日)

売上高

※1 8,163,775

※1 8,159,159

売上原価

※2 6,607,020

※2 6,535,251

売上総利益

1,556,754

1,623,907

販売費及び一般管理費

※3 953,287

※3 980,496

営業利益

603,467

643,410

営業外収益

 

 

 

受取利息

19

24

 

保険配当金

-

9,866

 

助成金収入

-

4,586

 

雇用調整助成金

25,891

-

 

その他

8,724

3,591

 

営業外収益合計

34,635

18,068

営業外費用

 

 

 

支払利息

122

-

 

固定資産除却損

※4 0

※4 24

 

固定資産処分損

-

2,183

 

その他

60

2,252

 

営業外費用合計

182

4,459

経常利益

637,920

657,019

特別利益

 

 

 

事業分離における移転利益

-

371,390

 

新株予約権戻入益

-

2,115

 

特別利益合計

-

373,505

特別損失

 

 

 

減損損失

-

※5 22,632

 

特別損失合計

-

22,632

税金等調整前当期純利益

637,920

1,007,892

法人税、住民税及び事業税

235,559

363,016

法人税等調整額

44,796

38,348

法人税等合計

190,762

324,667

当期純利益

447,158

683,224

親会社株主に帰属する当期純利益

447,158

683,224

 

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年2月28日)

当事業年度

(2023年2月28日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

1,505,327

2,016,728

 

 

受取手形

935

-

 

 

売掛金

※1 740,276

-

 

 

受取手形、売掛金及び契約資産

-

※1 790,268

 

 

仕掛品

124,466

27,963

 

 

前払費用

38,954

40,393

 

 

預け金

300,000

300,000

 

 

その他

※1 59,129

※1 47,487

 

 

貸倒引当金

4,455

3,819

 

 

流動資産合計

2,764,633

3,219,021

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

43,427

50,397

 

 

 

工具、器具及び備品

5,884

17,722

 

 

 

土地

78,907

78,907

 

 

 

有形固定資産合計

128,219

147,027

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

4,898

2,771

 

 

 

その他

716

716

 

 

 

無形固定資産合計

5,614

3,487

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

0

0

 

 

 

関係会社株式

182,310

182,310

 

 

 

関係会社長期貸付金

460,000

430,000

 

 

 

長期前払費用

1,282

986

 

 

 

繰延税金資産

127,956

136,586

 

 

 

差入保証金

141,616

140,848

 

 

 

投資その他の資産合計

913,166

890,732

 

 

固定資産合計

1,047,000

1,041,247

 

資産合計

3,811,633

4,260,269

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年2月28日)

当事業年度

(2023年2月28日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

未払金

165,738

※1 266,562

 

 

未払費用

68,157

64,994

 

 

未払法人税等

164,737

239,098

 

 

未払消費税等

153,624

67,024

 

 

前受金

751

-

 

 

預り金

14,875

13,253

 

 

賞与引当金

206,619

191,135

 

 

受注損失引当金

191

1,989

 

 

その他

3,538

4,335

 

 

流動負債合計

778,232

848,394

 

固定負債

 

 

 

 

役員退職慰労引当金

56,883

53,991

 

 

その他

25,857

12,044

 

 

固定負債合計

82,740

66,036

 

負債合計

860,973

914,430

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

214,265

214,265

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

119,265

119,265

 

 

 

資本剰余金合計

119,265

119,265

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

利益準備金

23,750

23,750

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

別途積立金

40,000

40,000

 

 

 

 

繰越利益剰余金

2,880,078

3,275,477

 

 

 

利益剰余金合計

2,943,828

3,339,227

 

 

自己株式

341,854

341,854

 

 

株主資本合計

2,935,504

3,330,903

 

新株予約権

15,156

14,935

 

純資産合計

2,950,660

3,345,838

負債純資産合計

3,811,633

4,260,269

 

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年3月1日

 至 2022年2月28日)

当事業年度

(自 2022年3月1日

 至 2023年2月28日)

売上高

※1 6,681,980

※1 6,595,017

売上原価

※1 5,365,797

※1 5,220,407

売上総利益

1,316,183

1,374,610

販売費及び一般管理費

※1 822,073

※1 850,133

営業利益

494,109

524,476

営業外収益

 

 

 

受取利息

※1 3,244

※1 3,157

 

保険配当金

-

8,681

 

経営指導料

※1 1,200

※1 1,200

 

業務受託料

-

※1 3,600

 

雇用調整助成金

22,501

-

 

その他

※1 5,200

※1 3,456

 

営業外収益合計

32,145

20,095

営業外費用

 

 

 

支払利息

122

-

 

固定資産除却損

※3 0

※3 24

 

その他

26

36

 

営業外費用合計

149

60

経常利益

526,106

544,511

特別利益

 

 

 

事業分離における移転利益

-

371,390

 

新株予約権戻入益

-

2,115

 

特別利益合計

-

373,505

税引前当期純利益

526,106

918,016

法人税、住民税及び事業税

193,524

311,205

法人税等調整額

31,936

21,953

法人税等合計

161,587

289,252

当期純利益

364,519

628,764