株式会社ストライク
(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.第22期から第25期の持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社がないため記載しておりません。また、第26期の持分法を適用した場合の投資利益については、利益基準及び利益剰余金基準からみて重要性の乏しい関連会社であるため記載を省略しております。
3.第23期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、希薄化効果を有する潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は年間平均雇用人員を〔 〕外数で記載しております。
5.当社は、2018年6月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っておりますが、第22期の期首に株式分割が行われたものと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
6.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所(プライム市場)におけるものであります。
7.2018年6月1日付で普通株式1株を2株の割合で株式分割しております。※印は株式分割による権利落ち後の株価であります。
8.2020年11月25日開催の第24期定時株主総会決議により、決算期を8月31日から9月30日に変更いたしました。従って、第25期については、2020年9月1日から2021年9月30日までの13か月となります。
9.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第26期の期首から適用しており、第26期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社は公認会計士及び税理士が経営主体となり、創業よりM&A(企業合併、企業買収、企業間の資本提携等)の仲介を主たる事業としております。
なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
オーナー経営者の高齢化に伴う事業承継のため、本業とのシナジー効果の薄いノンコア事業の処分のため、投資先に対する投資資金の回収のため、事業再生過程における新たなスポンサー探索のため、ベンチャー企業による資金調達のため、といった様々な理由により、企業や事業の譲渡(資本提携を含む)ニーズが広く存在しております。
また、スケールメリットを享受するため、シナジー効果を有効活用するため、単一事業の事業リスクを回避するため、効率的な投資運用のため、といった様々な理由により、企業や事業の買収ニーズも広く存在しております。
こうした社会的なニーズがあるものの、とりわけ中堅・中小企業において、譲渡希望者については買収候補先を自ら探索することが困難であることや、譲渡対象企業・事業の魅力を十分に理解してもらうことが困難であること等を要因として、希望条件に適う買収先が見つけられないことがあります。買収希望者については買収案件の探索に十分な経営資源を投入できないこと等を要因として、希望に適う事業を見つけられないことがあります。こういった相互のニーズをうまく適合させられず、譲渡が進展しないケースもあると認識しております。
このような経済環境の下、当社は、「世界を変える仲間をつくる。」をミッションに掲げ、M&Aの当事者となる企業、従業員、その家族、取引先等多くの関係者の様々な想いと徹底的に向き合い、一つ一つの案件に誠意を持って取り組み、企業・事業の譲渡をサポートすることで、多くの魅力ある企業・事業を将来に継続、発展させていくことを目的として、M&A仲介事業を展開しております。
当社は、本社(東京)以外に、営業所を7拠点(札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、広島、福岡)で開設し、全国の中堅・中小企業のM&Aを仲介事業の対象としておりますが、事業承継目的、事業整理目的、事業再生目的、スタートアップ企業のエグジット(投資資金の回収)目的等、様々なM&Aニーズに対応するとともに、特定業種に偏ることなく多様な業種・事業体のM&Aに携わっております。また、他社に先駆け、インターネット上でのマッチングサイト(当社におけるマッチングサイトの名称「M&A市場SMART(Strike M&A Rapid Trading system)」)を構築し、それを積極的に活用することで、不特定多数の中から相手先の探索を行い、より希望条件に適う相手先を効率的に探索しております。
当社は、特定の資本グループの傘下には入らず、独立性及び公平性を維持した立場で業務を進めており、譲渡先と買収先の中立的な立場でM&Aの実行をサポートし、友好的なM&Aの創出を図ることで、双方から報酬を受領しております。
一部の案件については、仲介業務としてではなく、買収側(又は譲渡側)の立場に立ち、買収先(又は譲渡先)の利益を優先としたアドバイザリー業務を実施し、反対側については当社以外のM&Aアドバイザリーファームがアドバイザーに入ることで、M&Aの実行をサポートする場合もあります。アドバイザリー業務と仲介業務では、その立場や役割が異なるものの、M&Aに関する業務として異質なものではないことから、アドバイザリー業務もM&A仲介業務に含めております。このほか、デューディリジェンス業務、企業評価業務、コンサルティング業務等を行っております。
一般的な案件におけるM&A仲介業務フローは下記のとおりであります。

セミナー開催、広報誌の発行、WEB・新聞・雑誌でのM&A記事の掲載により、M&Aに関する情報発信を行うことで、オーナー経営者に対する潜在的な譲渡希望ニーズの発掘に取り組んでおります。なお、2015年7月にM&A専門の情報サイト「M&A Online」を開設し、M&Aに関する情報を広く一般の方々に提供しており、WEBでの情報発信の強化を図っております。
また、当社のM&Aコンサルタントによる直接営業、提案型営業や広告宣伝による顧客誘導により、顕在的な譲渡希望ニーズの直接的な開拓・探索を行うとともに、金融機関や会計事務所を中心とした業務提携により案件紹介を受けることで間接的な案件探索を行っております。なお、当社では案件を紹介いただける金融機関や会計事務所と業務提携契約を締結し、契約先を業務提携先と称しております。
探索した結果、譲渡希望者若しくは譲渡検討者に対しては、当社のM&Aコンサルタントが譲渡希望ニーズや抱えている問題の相談を受け、それに対する解決策の提案や解決事例の紹介を行うこと等により、譲渡希望者が安心して当社に企業や事業の譲渡の仲介を依頼できるよう、案件の受託活動を進めております。
譲渡希望先と秘密保持契約を締結し、譲渡対象企業の情報を入手し、事業の把握及び企業の分析を行い、希望条件による譲渡可能性を検討いたします。譲渡可能性があると認められた場合には、当社内での契約審査を実施した後、譲渡希望先と「M&A仲介依頼契約」を締結いたします。
譲渡希望先との「M&A仲介依頼契約」締結後に、本格的な案件化に取り掛かります。譲渡希望先に対して、希望条件に沿った譲渡スキームを提案するとともに、買収候補先への提示条件を整理・検討いただきます。また、買収候補先への提案のため、譲渡対象企業の事業内容、事業特性、財務内容、譲渡条件等を取り纏め、「企業概要書」を作成いたします。
譲渡希望先の希望条件、譲渡対象企業の事業特性を踏まえ、買収ニーズに関する社内データベースを活用すること等により買収候補先をリストアップし、譲渡希望先に希望に沿う買収候補先を選定いただきます。選定いただいた買収候補先に対して、まずは企業名を伏せた形で一次提案を行います。
譲渡希望先の意向によって、インターネット上でのマッチングサイト「M&A市場SMART」に、企業名を伏せたまま案件を掲載し、買収に関心のある企業を募っております。「M&A市場SMART」は、譲渡や買収情報をインターネット上に掲載し、相手先企業を探索するサービスであります。「M&A市場SMART」では、地域や業種の枠を越えた買収候補先が現れる可能性があり、また一般的には買収ニーズが少ない事業についても買収候補先を探索できるメリット等もあり、スピーディーに多数の買収候補先を探索できるツールとなっております。なお、インターネット上に案件を掲載する場合であっても、当社のノウハウにより匿名性を確保することで、企業名を知られることなく安心して利用いただけるものとなっております。
買収候補先が詳細な検討を希望される場合、当社は買収候補先と秘密保持契約を締結し、買収候補先に「企業概要書」を提出、二次提案を行います。更に、二次提案を受けて、買収意向の高まった候補先については、当社内での契約審査を経て、当社と買収候補先で「M&A仲介依頼契約」を締結した後に、当社は買収候補先への買収サポートを開始します。その後、当社の支援・調整のもと、実際に譲渡対象企業の事業所や工場を視察いただくとともに、譲渡対象企業のオーナー経営者と面談を実施し、譲渡にかかる基本条件等を検討いただきます。
買収候補先が買収意向を決断した場合、買収条件等を記載した「買収意向表明書」を当社の支援のもと作成いただき、買収候補先から譲渡希望先に提示いただきます。譲渡希望先は、買収候補先からの「買収意向表明書」を検討し、買収候補先を1社に絞り込みます。
基本的な譲渡条件がまとまった時点で、通常、当社の支援のもと、譲渡希望先と買収候補先との間で「基本合意契約」を締結いただきます。基本合意が締結された段階で、当社は、譲渡希望先と買収候補先の双方から「M&A仲介依頼契約」に従い、基本合意報酬を受領し、クロージングに向けての支援業務を本格的に開始することになります。
その後、買収候補先が譲渡対象企業に対してデューディリジェンスを実施し、対象企業のビジネスリスク、法務リスク、財務リスク等を調査し、その調査結果を踏まえて、譲渡希望先と買収候補先で最終的な条件交渉を行いますが、当社では買収候補先がスムーズなデューディリジェンスを実施できるよう環境を整備するとともに、最終的な条件交渉を支援いたします。
最終的な譲渡条件が決定した段階で、当社が段取りを行い譲渡希望先と買収候補先で「譲渡契約」を締結し、譲渡対象物の引渡しと譲渡代金の決済が行われることでM&Aにかかる一連の取引が完了します。これらの業務の完了に伴い、譲渡先と買収先の双方より成約報酬を受領いたします。
[事業系統図]
以上の事項を事業系統図に示すと次のとおりであります。

当社は関連会社を1社有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。
2022年9月30日現在
(注) 1.従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均雇用人員を〔 〕外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
4.その他の部門は、管理部門等に所属している従業員であります。
当社では労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末日現在において当社が判断したものであります。
当社は、2022年7月に創立25周年をむかえ、新たなミッション「世界を変える仲間をつくる。」を制定し、選択と集中のため事業や子会社を売却したい方、経営環境の変化に合わせるために事業や子会社を買収したい方、後継者不在で引き継ぎ先を探す必要に迫られている方、企業の更なる成長のために資金調達又は経営権の譲渡を望まれる方など、それぞれ企業の変化に合わせた経営体制の構築をM&Aを通じて支援することにより、広く社会に貢献することを企業理念としております。
具体的な取組については、下記のとおりとしております。
①当社は会社設立時から、公認会計士・税理士を中心とした会計分野の専門性を有するプロフェッショナル集団であり、中堅・中小企業のM&A仲介事業を主たる事業として展開してまいりました。引き続き、専門性の高い業務提供を行うことで、顧客が安心して満足できるM&Aを創出していく方針であります。
②当社でのM&A仲介は、インターネットを積極的に活用しており、インターネット経由でのマッチングを強化するため、「M&A市場SMART」のWEBサイトの更新を図り、利便性を高めていく方針であります。一方、当社でのM&A仲介は、より多くの買収候補先を探索し、譲渡希望者に提案できることを目指しております。このため、日々の業務活動を通じて得られる買収ニーズをデータベース化し、これを活用することで相手先を探索するほか、提携金融機関からの紹介による探索など、マッチング手法の強化を図っていく方針でもあります。
③M&Aの利便性やM&Aによる問題解決策を広く社会に認知していただけるよう「M&A Online」等のWEBサイトを通じた情報発信を拡充していく方針であります。また、譲渡希望企業より買収希望企業の数がはるかに多く、買収ニーズがあるものの、現実的に買収できない企業が多く存在します。この状況を踏まえ、当社は買収を検討する企業のために「プレマーケティングサービス」を提供しております。このサービスは当社が買収希望企業の代わりに、譲渡希望企業の探索活動を一括して請け負い、M&A成約までのフルサポートを行います。当サービスを活用し、買収希望企業に買収を検討する機会をより多く提供していく方針であります。
④現在の環境としては、オーナー社長の高齢化や後継者不在の企業数の増加を背景に、日本国内の中堅・中小企業のM&Aは拡大傾向にあります。一方で、M&Aは後継者不在の解決策に限定されるものではなく、中期的な事業の拡大を図るために、事業承継のM&A市場だけにとらわれず、選択と集中のためのM&A、グループ企業のM&A、スタートアップ企業のM&A、事業再生のためのM&A等、事業承継以外のM&A市場でも積極的に活動してまいります。当事業年度ではスタートアップ企業と大企業の提携を進める会員制の新サービス「S venture Lab.」を開始し、資金を必要とするスタートアップ企業とイノベーションを求める大企業を結びつけ、新しいビジネスや市場を生み出すことを目指していく方針であります。
⑤当社は2022年4月に東京証券取引所のプライム市場に移行いたしました。プライム市場ではより高い水準のガバナンス体制が求められており、当社はガバナンスの一層の充実を図るため、取締役会の任意の諮問機関として指名・報酬諮問委員会を設置しております。また、SDGsの様々なゴール達成に貢献するため、サステナビリティ推進委員会を中心に、M&A支援を通じた事業活動における優先課題への取組及び当社の組織活動における優先課題への取組を推進していくとともに、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示等を推進していく方針であります。
これらの経営方針及び取組のもと、今後3年間において、下記のとおり成約組数及び売上高を増加させていくことを当面の目標としております。また、案件の成約に先立ち、案件の新規受託が必須となることから、成約組数達成のための先行指標となる新規受託件数も下記のとおりの目標としております。これらの数値目標は、毎期、その期の活動状況を踏まえ、見直す方針としております。
上記の目標達成には、M&Aコンサルタントの増員も必要不可欠となり、今後については、下記のとおりの増員を計画しております。
なお、採用したコンサルタントについては、入社後1年間は収益貢献がほぼなく、2年目で1~2組の案件成約、3年目で2~3組の案件成約というように経験とともに成約数が増加することが一般的であります。
中堅・中小企業の譲渡希望企業にとって、会社を譲渡することは非常に重い決断であるとともに、今まで企業を育ててきた努力を将来の新たな活力につなげる生涯における一大事であります。譲渡希望企業は様々な不安を抱えながら、決断を行い、理想の買収先を求め、交渉を進めていきます。一方、買収希望企業にとっては、貴重な経営資源を新たな会社に投下することは新たなリスクを抱えるものであり、慎重に会社を選定し、交渉を進め、決断を行います。
このような状況下、譲渡希望企業と買収希望企業がM&Aを進める上では、仲介会社である当社の信用力が必要不可欠であり、顧客からの安心感を得られる体制を構築することが重要な課題であると認識しております。
この課題を解決すべく、社会的信用力の向上を目指すとともに、更に信頼される企業となるべく、社内管理体制及びコンプライアンス体制の整備・充実を図ってまいります。また、業務・サービスの品質を高めるべく、従業員の専門性を高めるため社内教育を推進するとともに、徹底的に顧客と向き合い案件を進めていく企業文化を構築するため、案件の検討に関する会議を定期的に開催し、社内コミュニケーションの促進、情報の共有を推進してまいります。
一方、M&A仲介会社の社数は、昨今急増しており、競争環境も激化している状況にあります。多くのM&A仲介会社の中から当社を選んでもらうためには、信用力に加え、知名度の向上も課題になると認識しております。このため、知名度向上のための施策も積極的に取り組んでまいります。
M&A仲介事業の拡大のために、譲渡案件の探索及び受託を重要な課題と考えております。当社では、セミナー開催、広報誌の発行、WEB・新聞・雑誌での記事掲載により、M&Aに関する情報発信による潜在的な譲渡希望ニーズの発掘に取り組んでおりますが、発信する情報の拡充を図るとともに、効果的・効率的に譲渡案件が受託できるよう努めてまいります。この一環として、M&A専門の情報サイト「M&A Online」上のコンテンツを充実させることで情報発信をさらに強化してまいります。また、経営者の悩みやニーズに適切に応えるべく、潜在的な顧客へのダイレクトマーケティングも持続的に強化してまいります。
一方、金融機関や会計事務所を中心とした業務提携により間接的な案件受託を推進しておりますが、当該受託の増加を図るため、新たな提携先の探索や提携領域の拡大に取り組んでまいります。
当社は、東京に本社を置くとともに、札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、広島、福岡にオフィスを設置し、全国の企業をM&A仲介の対象としておりますが、社内の人的資源にも限りがあり、全国全てのエリアにおいてM&Aニーズへの十分な対応ができているとは判断しておりません。このため、顧客ニーズに十分な対応ができていないエリア等を見極め、その時々で注力エリアを選別することで経営資源の有効的な活用を図るとともに、中長期的にはそのエリアの拡大に努めてまいります。
事業承継問題を背景に、中堅・中小企業のM&A市場は活性化している状況でありますが、事業承継だけに限定することなく、選択と集中、スタートアップ企業のエグジット、事業整理、事業再生目的等多様なM&Aニーズにも対応を図るとともに、M&Aを利用した新たな問題解決手法を創出することも視野に入れ、M&A市場全体が発展していく中で安定的な経営が行えるよう努めてまいります。2021年10月に設置した「イノベーション支援室」を中心に、スタートアップ企業のM&A促進への活動を強化してまいります。
当社では、M&A仲介事業を持続的に成長させるために最重要となる経営資源は人的資源であると考えており、優秀なM&Aコンサルタントを継続的に獲得し、育成し、維持していくことが課題であると認識しております。
獲得に関しては、専門的な知識を有する人材、多様な分野に精通している人材、営業力・交渉力に長けた人材等の有能な人材を獲得することに注力していく方針としております。
従業員の育成のため、専門的知識や専門的スキルの向上のための社内研修の充実、M&A情報の共有等の施策に取り組んでまいります。また、チーム制を導入しており、チームとして多様な案件に対応することを通じて、個人の経験を高める施策を推進しております。当事業年度に入社したM&Aコンサルタントが早期に収益貢献できるよう育成に努めてまいります。さらに、優秀なM&Aコンサルタントの定着率を向上させるため、成果主義に基づく給与制度や人事考課制度を採用しておりますが、社会環境や組織構造の変化に対応して随時見直しを行うとともに、従業員が積極的に仕事に取り組める環境を整備してまいります。
業績目標を達成する上では、個々案件の成約に向けた進捗管理が重要な課題になると認識しておりますが、案件の成約時期については、譲渡希望先と買収候補先のそれぞれの意向や意思決定手続等により左右され、当社で完全にコントロールできない面もあります。また最近では、譲渡希望先と買収候補先のいずれかが大企業となるケースも増えており、以前に比べると成約までの期間が長期化する傾向にあります。
当社では、コンサルタントが成約目標時期を譲渡希望先と買収候補先に示すとともに、当事者の意思決定プロセスも考慮し、スケジュール化することで、成約までの期間がさらに長期化することのないよう努めております。また全案件の進捗管理のため、毎週、案件の進捗状況を把握し、必要に応じた対策を図るようにしております。さらに、会計・法律などの専門家で構成された業務支援部を設置し、コンサルタントをサポートするとともに、専門知識が必要となる高度ないし複雑な案件も成約できる支援体制を整備しております。
これらの施策により、案件の進捗管理は徐々に改善されておりますが、さらに改善の余地はあると考えており、また、進捗管理の対象となる案件数も増加傾向にあることから、継続的に管理体制の見直しに努めてまいります。
当社は気候変動への取組を経営課題の一つとして認識しており、当事業年度よりTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った気候変動への対応に着手し、気候変動における当社のリスクと機会の評価の検討、及び温室効果ガス排出量の算定を開始いたしました。
今後、TCFDの提言に基づく情報開示に向けて、サステナビリティ推進委員会を中心に取組を進めてまいります。
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。併せて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると当社が考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。
当社は、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
本項記載の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
中堅・中小企業のM&A市場は、1990年代以降、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題等を背景に拡大傾向にあります。また、今後も、ベンチャー企業の出口戦略としてのM&Aの活用やノンコア事業からの撤退手段としてのM&Aの活用等により、市場は更に拡大する可能性があるものと予測しており、当社でも様々なM&Aニーズに対応できるよう体制を整備しております。しかしながら、将来的に後継者問題解決策としてのM&A譲渡ニーズが減少に転ずること、金融市場の動向等によりM&A買収ニーズが減少に転ずること等を要因として、市場が縮小した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、過去にも、リーマンショックや東日本大震災を契機として、M&A買収ニーズの減少によりM&A市場が一時的に縮小した経緯もあり、類似した経済情勢の変化や自然災害の影響を受けて市場が低迷する可能性もあります。
当面のところ当該リスクが顕在化する可能性は低いものと判断しておりますが、経済情勢の変化や自然災害はいつ発生してもおかしくないものとなります。また、日本国内における経済情勢悪化の度合いが大きいほど、発生した自然災害のエリアや災害規模が大きいほど、当社の経営成績及び財政状態に与える影響は大きくなります。
現状、M&A仲介業務を直接的に規制する法令等はなく、許認可制度や資格制限もありません。しかしながら、今後、法令等の制定・改定により、M&A仲介業務に対する何らかの規制を受けることに至った場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A取引又はM&A制度にかかる金融商品取引法、会社法、税法等の法改正が行われることで、社会におけるM&Aニーズも変化する可能性があり、その結果として、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
現在のところ、リスクが顕在化するような具体的な法改正は行われておりませんが、リスクが顕在化する可能性が生じた場合には、早期に、検討及び分析を行い、必要な対応を図る予定としております。
M&A仲介事業は許認可制度や資格制限もないことに加え、事業の開始にあたり大規模な設備投資も不要であることから、相対的に参入障壁が低い事業であると判断しております。このため、大手事業者から個人事業者まで多数の事業者がM&A仲介事業を展開しており、今後も同業者間での競争が激しくなることが推測されます。
当社では、M&A仲介業務の差別化や顧客からの信頼を向上させるため、会議、研修、社内システムにより、これまでの経験により蓄積されたノウハウの社内共有、外部専門家による講習、従業員に対する専門的知識の教育を行うとともに、公認会計士・税理士等の有資格者やM&A実務経験者の積極的な採用をするなどの施策を講じて対応を図っておりますが、競合他社との競争が激化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
M&A仲介事業は、譲渡先と買収先の意向に従い、受託から成約までの一連の業務が進められております。当社は両者のマッチングが円滑に進み、早期に成約に至るよう取り組んでおり、案件の進捗管理を適時に実施しておりますが、両者での条件交渉が難航することや、買収先が手配して実施するデューディリジェンス作業が遅延すること等を要因として、予定どおりに案件が進まない場合も想定されます。この結果、当社の事業年度別の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
近年は、当社の顧客である譲渡企業と買収企業のどちらかが大企業となる案件も増えてきていること等に伴い、当初予定に比べ成約までの期間がやや長期化する傾向となりましたが、今後については、成約までの期間が更に長期化する可能性は低いものの、同様の傾向が続くものと判断しております。
M&A仲介事業は、受託する案件の規模により、成約報酬も異なっております。当社では、受託案件数を増やすことにより、業績が大きく変動しないよう取り組んでおりますが、案件成約数の一時的な変動や成約案件規模の大小により、四半期又は事業年度ごとの一定期間で区切ってみた場合に、期間ごとの業績が大きく変動する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業を拡大していくには、優秀なM&Aコンサルタントの獲得、育成、維持が重要な課題であると認識し、これに取り組んでおります。しかしながら、人材を適時に確保できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画どおりに進展しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
とくに、当社は当事業年度末現在の従業員数220名の小規模な組織形態であることから、従業員が欠けるような事態に至った場合の経営成績及び財政状態への影響は相対的に大きいものと考えられます。
当社は、顧客から情報を入手するに際して、秘密保持契約等を締結し、顧客に対して守秘義務を負っております。当社では、顧客から入手した情報が漏洩しないよう、社内規程を整備し、情報の保管管理を徹底するとともに、役職員に対しても守秘義務に関する教育を行う等の施策を講じております。しかしながら、不測の事態等により、守秘義務の対象となる情報が漏洩した場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在のところ、当該リスクが発生する可能性のある要因は認識しておりません。
当社は、メールマガジンの登録及びセミナーの受講等において、個人情報を取得する場合があります。当社では「個人情報の保護に関する法律」に従い、社内規程を整備し、個人情報の厳正な管理を行っております。このような対策にも関わらず、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在のところ、当該リスクが発生する可能性のある要因は認識しておりません。
当社代表取締役 荒井邦彦は、当社の創業者及び経営の最高責任者であり、荒井邦彦の資産管理会社である株式会社K&Companyとあわせて、当事業年度末現在、当社株式の44.3%を所有する大株主であるとともに、経営においても重要な役割を担っております。当社では、過度な依存を回避すべく、会議体での重要な意思決定の徹底、組織としての管理体制の強化、マネジメント層の採用・育成を図っておりますが、現時点において当該役員に対する依存度は高い状況にあるといえます。そのため、何らかの理由により同氏が当社の経営を行うことが困難な状態となり、また、後任となる経営層の採用・育成が進展していなかった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
継続的にマネジメント層の充実を図り、中長期的な観点で当該リスクへの対応を図っております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当社の前事業年度は、決算期変更により2020年9月1日から2021年9月30日の13か月の変則決算となっております。また、「収益認識に関する会計基準等」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首より適用しております。このため、前事業年度との比較は行っておりませんが、参考情報として前事業年度13か月の実績値を記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
事業年度末の流動資産は、前事業年度末に比べ875百万円増加し、10,856百万円となりました。これは主として売掛金が775百万円減少したものの、未収還付法人税等が942百万円、未収消費税等が863百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当事業年度末の固定資産は、前事業年度末に比べ975百万円増加し、1,952百万円となりました。これは主として、敷金が605百万円、投資有価証券が239百万円増加したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ321百万円減少し、1,560百万円となりました。これは主として未払金が593百万円増加したものの、未払法人税等が640百万円、前事業年度にかかる未払消費税等の納付等によりその他が166百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ2,171百万円増加し、11,248百万円となりました。これは、主として、利益剰余金が配当により612百万円減少したものの、当期純利益により2,962百万円増加したことによるものであります。
当事業年度においては、195組の案件が成約(前事業年度151組)し、売上高は10,727百万円(前事業年度9,034百万円)となりました。売上原価は、売上に伴うインセンティブ給与やM&Aコンサルタントの増員により人件費2,527百万円の計上と案件にかかる紹介料789百万円の計上により、3,570百万円(前事業年度3,309百万円)、販売費及び一般管理費は、給与及び役員報酬等の人件費1,318百万円の計上や地代家賃378百万円の計上により、2,932百万円(前事業年度2,273百万円)となった結果、営業利益は4,224百万円(前事業年度3,451百万円)となりました。これらの結果を受け経常利益は、4,226百万円(前事業年度3,475百万円)となりました。この結果、当期純利益は2,962百万円(前事業年度2,395百万円)となりました。
なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,542百万円と前事業年度末と比べ25百万円の減少となりました。主な増減要因は、下記のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は1,702百万円(前事業年度は1,500百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額が2,759百万円あったものの、税引前当期純利益を4,226百万円計上したことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は936百万円(前事業年度は400百万円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出が637百万円、投資有価証券の取得による支出が240百万円あったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は791百万円(前事業年度は404百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の処分による収入が321百万円あったものの、配当金の支払額が611百万円、自己株式の取得による支出が501百万円あったことによるものであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.前事業年度は、決算期変更により13か月決算となっておりますので、前期比については記載しておりません。
2.当社は、M&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントに関わる記載は省略しております。
3.前事業年度及び当事業年度の主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
4.前事業年度及び当事業年度におけるM&A成約組数の実績は次のとおりであります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性がありますので、ご留意ください。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
(資産の部)
当事業年度末の流動資産は、前事業年度末に比べ875百万円増加し、10,856百万円となりました。主な変動科目は下記のとおりであります。
・前事業年度末の売掛金の回収により、売掛金が775百万円減少しました。
・決算期変更に伴い前事業年度が13か月の変則決算であった影響で、消費税等並びに法人税等の中間納付が多額に発生したことで、未収消費税等が863百万円、未収還付法人税等が942百万円増加しました。
当事業年度末の固定資産は、前事業年度末に比べ975百万円増加し、1,952百万円となりました。主な変動科目は下記のとおりであります。
・翌事業年度に予定している本社オフィスの増床等に伴い、敷金が605百万円増加しました。
・純投資目的とする新規投資等により、投資有価証券が239百万円増加しました。
(負債の部)
当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ321百万円減少し、1,560百万円となりました。主な変動科目は下記のとおりであります。
・売上及び利益の増加等に伴う賞与の増加等で未払金が593百万円増加しました。
・前事業年度分の法人税等の支払いにより、未払法人税等が640百万円減少しました。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ2,171百万円増加し、11,248百万円となりました。主な変動科目は下記のとおりであります。
・利益剰余金が配当により612百万円減少したものの、当期純利益により2,962百万円増加しました。
b.経営成績の分析
(活動状況・取り組み)
当事業年度において、当社は2021年10月に組織力の強化等を目的としてソーシングルート別に組織再編を行いました。さらにチーム制を導入することで受託案件の組織的対応を推進し、より効率的に案件に取組んでまいりました。また、スタートアップ企業のM&A開拓を強化するため、イノベーション支援室を新設し、ベンチャー企業と大企業の提携を促進するための新サービスとして「S venture Lab.」を開始いたしました。
営業面におきましては、WEBセミナーの開催やWEB会議システムによる面談を活用し、新規顧客獲得や成約活動に努めました。また、業種別にWEB広告や提案型営業を展開し、幅広くM&Aニーズの発掘に取組みました。また、提携先金融機関より人材を受け入れることで、提携先金融機関内におけるM&A人材の育成を担い、協業によるM&A支援体制の強化を行いました。
人員面におきましては、今後の業績拡大を図るため積極的な採用を進めたことで、当事業年度においてM&Aコンサルタントを22名増員しました。
このような取り組みの結果、新規受託実績は661件となり、目標件数(660件)を達成することができました。
(売上高)
当事業年度の売上高は10,727百万円(前事業年度9,034百万円)と過去最高となりました。この主な要因は、大型案件の成約が19組(前事業年度17組)に増加するとともに、成約組数が目標(206組)に届かなかったものの、195組の成約(前事業年度151組)があり、成約組数が大幅に増加したことによるものであります。
成約組数について、当初目標が達成できなかったのは、当社の顧客である買収企業が上場企業となる案件が増加しており、成約期間がやや長期化したことが要因と判断しております。
成約単価については、売上高を成約組数で除した金額ベースで、前事業年度は59百万円のところ当事業年度は55百万円と若干低下しております。
大型案件の成約数の増加については、当社への信用力及び知名度が向上したこと及び営業力が強化したことが要因と分析しております。
(売上総利益)
当事業年度の売上原価は3,570百万円(前事業年度3,309百万円)となりました。この主な要因は、売上に伴うインセンティブ給与やM&Aコンサルタントの増員による人件費2,527百万円の計上と案件にかかる紹介料789百万円を計上したことによるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は7,157百万円(前事業年度5,725百万円)となりました。
(営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は2,932百万円(前事業年度2,273百万円)となりました。この主な要因は、給与手当及び賞与836百万円や役員報酬365百万円の計上や地代家賃378百万円の計上によるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は4,224百万円(前事業年度3,451百万円)となりました。
(経常利益)
当事業年度の営業外収益は3百万円(前事業年度24百万円)となりました。この主な要因は、受取損害賠償金2百万円の計上によるものであります。
当事業年度の営業外費用は0百万円となりました。
この結果、当事業年度の経常利益は4,226百万円(前事業年度3,475百万円)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の特別利益(前事業年度4百万円)及び特別損失(前事業年度69百万円)は発生しませんでした。
また、当事業年度の法人税等は1,264百万円(前事業年度1,014百万円)となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は2,962百万円(前事業年度2,395百万円)となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の運転資金需要の主なものは、人材の獲得、維持にかかる人件費、営業継続のための物件維持費及びシステム維持費、将来の顧客獲得のため又は顧客の利便性や当社サービス向上のための広告宣伝費及びシステム改良費等の営業費用であります。
現時点で予定されている重要な資本的支出はありませんが、当社がM&Aにより企業買収することは常に視野に入れており、買収資金として活用する可能性はあります。
当社としては、不測の事態や競合会社とのサービス競争も想定し、十分な資金を自己資金(内部留保により)として確保しながら、必要に応じて銀行借入で調達する方針としております。なお、当事業年度末での銀行借入はありません。
当社における主要な設備は、以下のとおりであります。
2022年9月30日現在
(注) 1. 当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
2.現在休止中の主要な設備はありません。
3. 従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、最近1年間の平均雇用人員を〔 〕外数で記載しております。
4.上記の他、他の者から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。なお、下記金額に消費税等は含まれておりません。
※ 1.当事業年度の末日(2022年9月30日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2022年11月30日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
2.2018年6月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割しております。これに伴い、新株予約権行使時の払込金額及び新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額を算定しております。
(注) 1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、200株とする。ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。
2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。
また、新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)、 次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。
なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式にかかる発行済株式総数から当社普通株式にかかる自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式にかかる自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。さらに、上記のほか、本新株予約権の割当日後、当社が他社と合併する場合、会社分割を行う場合、その他これらの場合に準じて行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で適切に行使価額の調整を行うことができるものとする。
3.増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。
② 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(注)3①記載の資本金等増加限度額から、(注)3①に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
4.新株予約権の行使の条件
① 新株予約権者は、2018年8月期における当社の損益計算書(当社が連結財務諸表を作成することとなった場合には、連結営業利益を参照する。)に記載された営業利益(本新株予約権の発行に伴い計上される費用を除くものとする。以下同様。)が13億円を超過しており、かつ、2019年8月期乃至2020年8月期のいずれかの期における営業利益が20億円を超過した場合にのみ、新株予約権を行使することができる。
なお、参照すべき営業利益の概念に重要な変更があった場合や決算期を変更する場合等これらの場合に準じて指標の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で適切に別途参照すべき指標を取締役会にて定めるものとする。
② 新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社または当社関係会社の取締役、監査役または従業員であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は、この限りではない。
③ 新株予約権者の相続人による新株予約権の行使は認めない。
④ 新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、新株予約権の行使を行うことはできない。
⑤ 各新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第 236 条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
① 交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案のうえ、(注)1に準じて決定する。
④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付する再編対象会社の各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、(注)5③に従って定められる当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。
⑤ 新株予約権を行使することができる期間
行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から行使期間の末日までとする。
⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)3に準じて決定する。
⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
⑧ その他交付する再編対象会社の新株予約権の行使の条件
(注)4に準じて決定する。
⑨ その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。
該当事項はありません。
(注) 2018年6月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。
2022年9月30日現在
(注)自己株式213,459株は、「個人その他」に2,134単元、「単元未満株式の状況」に59株含まれております。
2022年9月30日現在
(注)1.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 608,300株
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 616,500株
2.2022年7月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、三井住友信託銀行株式会社並びにその共同保有者である三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及び日興アセットマネジメント株式会社が2022年7月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、三井住友信託銀行株式会社を除き、当社として2022年9月30日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。