株式会社レノバ
中央区京橋二丁目2番1号
証券コード:95190
業界:電気・ガス業
有価証券報告書の提出日:2023年6月20日

(1) 連結経営指標等

 

回次

国際会計基準

移行日

第21期

第22期

第23期

第24期

決算年月

2019年4月1日

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上収益

(百万円)

19,167

20,553

29,207

33,581

税引前利益

(百万円)

6,582

12,908

5,015

4,829

親会社の所有者に帰属
する当期利益

(百万円)

3,536

11,507

1,581

2,678

親会社の所有者に帰属
する当期包括利益

(百万円)

7,935

2,154

16,611

11,068

親会社の所有者に帰属
する持分

(百万円)

4,837

12,918

15,252

31,886

42,954

資産合計

(百万円)

143,102

171,686

220,546

296,223

303,377

1株当たり親会社
所有者帰属持分

(円)

64.42

169.04

196.27

406.08

545.93

基本的1株当たり
当期利益

(円)

46.75

149.67

20.25

34.07

希薄化後1株当たり
当期利益

(円)

44.98

145.69

19.97

33.87

親会社所有者帰属持分
比率

(%)

3.4

7.5

6.9

10.8

14.2

親会社所有者帰属持分
利益率

(%)

39.8

81.7

6.7

7.2

株価収益率

(倍)

19.7

24.9

84.7

58.4

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

4,882

12,469

12,154

10,132

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

21,416

13,483

18,524

9,334

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

14,772

9,778

3,366

3,028

現金及び現金同等物
の期末残高

(百万円)

12,387

10,625

19,406

16,514

21,370

従業員数

(人)

157

206

238

302

280

(外、平均臨時雇用者数)

(14)

(34)

(29)

(24)

(11)

 

(注) 1.第22期より国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しています。

   2. 百万円未満の端数を四捨五入にて記載しています。

3.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は年間の平均人数を( )外数で記載しています。

 

 

 

回次

日本基準

第20期

第21期

第22期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

売上高

(百万円)

14,098

19,449

20,604

経常利益

(百万円)

3,460

4,650

1,944

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

1,659

3,674

11,883

包括利益

(百万円)

2,980

10,099

2,742

純資産額

(百万円)

12,886

24,313

29,396

総資産額

(百万円)

81,499

148,151

193,562

1株当たり純資産額

(円)

124.22

241.77

254.59

1株当たり当期純利益

(円)

22.25

48.58

154.56

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

21.08

46.74

150.45

自己資本比率

(%)

11.5

12.5

10.2

自己資本利益率

(%)

19.5

26.4

62.1

株価収益率

(倍)

44.0

18.9

24.1

営業活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

6,435

7,103

12,420

投資活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

4,007

11,915

9,671

財務活動による
キャッシュ・フロー

(百万円)

3,988

2,730

5,696

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

12,426

10,344

18,791

従業員数

(人)

157

206

238

(外、平均臨時雇用者数)

(14)

(34)

(29)

 

(注) 1.第22期の諸数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。

2. 百万円未満の端数について、第21期までは切り捨てにて、第22期は四捨五入にて表示しています。

3.売上高には、消費税等は含まれていません。

4.2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っていますが、第20期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しています。

5.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は年間の平均人数を( )外数で記載しています。

6.2018年8月29日開催の第19回定時株主総会決議により、決算期を5月31日から3月31日に変更しました。従って、第20期は2018年6月1日から2019年3月31日の10ヶ月間となっています。

7.当社は株式報酬制度を導入しています。同制度に関連して当社が金銭を拠出することにより設定した信託を通じて取得された当社株式は自己株式として計上しており、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末株式数から同自己株式を控除しています。また、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において同自己株式を控除しています。

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第20期

第21期

第22期

第23期

第24期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

4,134

9,504

5,383

3,618

4,050

経常利益又は経常損失(△)

(百万円)

2,604

6,523

1,024

1,748

730

当期純利益又は当期純損失(△)

(百万円)

2,073

4,832

989

6,645

3,440

資本金

(百万円)

2,080

2,175

2,269

2,340

2,356

発行済株式総数

(株)

75,470,000

76,807,600

78,090,400

78,939,300

79,111,500

純資産額

(百万円)

10,136

15,184

16,442

9,802

13,242

総資産額

(百万円)

27,213

38,677

56,403

50,816

56,594

1株当たり純資産額

(円)

134.73

198.16

210.11

122.85

166.18

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

27.81

63.88

12.86

85.08

43.77

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

26.34

61.46

12.52

43.51

自己資本比率

(%)

37.2

39.2

29.0

19.0

23.1

自己資本利益率

(%)

22.4

38.2

6.3

51.1

30.3

株価収益率

(倍)

35.2

14.4

289.7

20.2

45.5

配当性向

(%)

従業員数

(人)

128

173

195

246

213

(外、平均臨時雇用者数)

(11)

(31)

(26)

(20)

(11)

株主総利回り

(%)

143.1

134.3

543.8

250.4

290.5

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(93.3)

(84.4)

(120.0)

(122.3)

(129.5)

最高株価

(円)

1,490

(2,375)

1,368

4,835

6,390

3,995

最低株価

(円)

754

(1,205)

712

849

1,271

1,432

 

(注) 1. 百万円未満の端数を四捨五入にて記載しています。

   2.当社は、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っていますが、第20期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しています。

3.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は年間の平均人数を( )外数で記載しています。

4.2018年8月29日開催の第19回定時株主総会決議により、決算期を5月31日から3月31日に変更しました。従って、第20期は2018年6月1日から2019年3月31日の10ヶ月間となっています。

5.当社は株式報酬制度を導入しています。同制度に関連して当社が金銭を拠出することにより設定した信託を通じて取得された当社株式は自己株式として計上しており、1株当たり純資産額の算定上、普通株式の期末株式数から同自己株式を控除しています。また、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において同自己株式を控除しています。

6.最高・最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものです。

7.当社は、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。第20期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、( )内に株式分割前の最高株価及び最低株価を記載しています。

 

2 【沿革】

当社は、株式会社リサイクルワンとして2000年5月に設立され、環境・エネルギー分野での調査・コンサルティング事業を行っていました。その後、2012年に再生可能エネルギー事業に参入し、現在は株式会社レノバとして再生可能エネルギー事業を総合的に行う独立系企業として運営しています。

当社グループの変遷は、以下のとおりです。

2000年5月

東京都港区赤坂において環境・エネルギー分野での調査・コンサルティング事業を目的とする株式会社リサイクルワン(現当社)を資本金1,000万円で設立。

2001年7月

本社を東京都渋谷区に移転。

2012年10月

再生可能エネルギー事業に参入。

2013年12月

再生可能エネルギー事業への参入を踏まえ、当社の商号を株式会社レノバに変更。

本社を東京都千代田区大手町に移転。

2014年2月

株式会社水郷潮来ソーラーにて発電(茨城県)(現連結子会社)を開始。(*1)

2014年7月

株式会社富津ソーラーにて発電(千葉県)(現連結子会社)を開始。(*1)

2015年2月

株式会社菊川石山ソーラー(静岡県)(現連結子会社)及び株式会社菊川堀之内谷ソーラー(静岡県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2015年5月

九重ソーラー匿名組合事業(大分県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2015年9月

那須塩原ソーラー匿名組合事業(栃木県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2016年4月

大津ソーラー匿名組合事業(熊本県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2016年5月

ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(秋田県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2017年2月

東京証券取引所マザーズへ株式上場。

2017年7月

千秋ホールディングス株式会社(秋田県)(現連結子会社)を設立。

2018年2月

東京証券取引所市場第一部へ市場変更。

2018年10月

本社を東京都中央区京橋に移転。

2019年2月

徳島津田バイオマス発電所合同会社(徳島県)(現連結子会社)の出資持分を取得。

2019年3月

四日市ソーラー匿名組合事業(三重県)にて発電を開始。(*1)

2019年5月

那須烏山ソーラー匿名組合事業(栃木県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2019年7月

軽米西ソーラー匿名組合事業(岩手県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2019年11月

合同会社御前崎港バイオマスエナジー(静岡県)(現持分法適用会社)の出資持分を取得。

2019年11月

人吉ソーラー匿名組合事業(熊本県)(現連結子会社)を組成。

2019年12月

軽米東ソーラー匿名組合事業(岩手県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2020年3月

合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(宮城県)(現持分法適用会社)の出資持分を取得。

2020年11月

合同会社杜の都バイオマスエナジー(宮城県)(現持分法適用会社)の出資持分を取得。

2021年3月

徳島津田バイオマス発電所合同会社(徳島県)(現連結子会社)の出資持分を追加取得。

2021年6月

苅田バイオマスエナジー株式会社(福岡県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2021年8月

KIANGAN MINI HYDRO CORPORATION(現持分法適用会社)にて融資関連契約を締結。

合同会社唐津バイオマスエナジー(佐賀県)(現持分法適用会社)の出資持分を取得。

2021年10月

軽米尊坊ソーラー匿名組合(岩手県)(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

LIEN LAP WIND POWER JOINT STOCK COMPANY、PHONG HUY WIND POWER JOINT STOCK COMPANY及びPHONG NGUYEN WIND POWER JOINT STOCK COMPANY(いずれも現持分法適用会社)にて発電を開始。(*1)

2022年4月

四日市ソーラー匿名組合事業(三重県)の匿名組合出資持分の80%を譲渡。

東京証券取引所プライム市場に移行。

2023年1月

第一太陽光発電合同会社(現連結子会社)にて発電を開始。(*1)

2023年3月

株式会社南阿蘇湯の谷地熱(現持分法適用会社)にて発電を開始。(*1)

 

(*1) 発電施設ごとに締結される工事等請負契約に定められている、各発電事業者に帰属する売電売上が計上される日を発電開始としています。

 

3 【事業の内容】

当社グループは「グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し枢要な社会的課題を解決する」という経営理念のもと、再生可能エネルギー発電所を開発し、所有・運営しています。再生可能エネルギーとは、エネルギー源として永続的に利用可能な太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称です。当社グループは、太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電、水力発電等のマルチ電源の発電事業を開発し運営することを事業の目的としています。

当社グループは、(Ⅰ)長期にわたる再生可能エネルギー発電所の所有と当該発電所による売電(「再生可能エネルギー発電事業」)及び(Ⅱ)新たな発電所の開発と運転開始済み発電所の運営管理(「再生可能エネルギー開発・運営事業」)を主な事業として取り組んでいます。当社グループは、当社に加え、運転開始済みの発電事業を運営又は管理する連結子会社14社、持分法適用会社4社を中心に構成されています。

当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

(1) 概要
(再生可能エネルギー業界の概観)

再生可能エネルギーの導入は世界的なエネルギー政策の潮流です。世界各国は再生可能エネルギーの導入に係る取り組みを推進しており、世界の再生可能エネルギー発電設備の新規導入容量は2021年に314GWを超えました(出典:Renewable Energy Policy Network for the 21st Century(本部:パリ)「Renewables 2022 Global Status Report」)。また、ロシア・ウクライナ危機を受けたエネルギー安全保障への意識の高まりにより、化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギーシフトが進展しています。さらに、足もと、アジアの各国においては、将来の再生可能エネルギーの供給割合として掲げていた政府目標をさらに引き上げるなど、脱炭素化に向けた動きが活発化しています。

このような中で、国内の再生可能エネルギー市場においては、2020年12月に経済産業省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、2050年には発電量の50~60%を再生可能エネルギーで賄うことを参考値として示しました。さらに、2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」における2030年度の電源構成は、「第5次エネルギー基本計画」では24~26%であった総発電電力量に占める再生可能エネルギー電源の比率が、野心的目標として36%~38%程度に大幅に引き上げられました。

日本政府は、国内における再生可能エネルギー導入拡大を目的とし、2012年より固定価格買取制度(FIT制度)(*1)を導入しています。また、価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的として、2022年4月からFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)を導入しました。当該制度は、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格をふまえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。さらに、内閣官房GX実行会議が2022年12月22日に策定した「GX実現に向けた基本方針(案)」においては、再生可能エネルギーの主力電源化やGX投資先行インセンティブに向けた炭素排出に値付けをするカーボンプライシングの本格導入に向けた検討を進める方針が示されています。加えて、電力需要家による再生可能エネルギー電力の調達ニーズも高まっています。自社の事業の使用電力を再生可能エネルギー由来100%とすることを目指す国際的なイニシアティブであるRE100(*3)に参加する企業による取り組みが積極化しており、電力需要家が発電事業者と直接電力契約を締結するコーポレートPPA(*4)の実例も増加しています。今後も、再生可能エネルギー導入に対する政府の支援姿勢の継続及び電力需要家のニーズの高まりにより、国内再生可能エネルギー市場は、より一層拡大していく見通しです。

 

(*1)固定価格買取制度(FIT制度):

「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(再エネ特措法)に基づき、買取義務者が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で一定期間買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その買取価格及び買取期間等は経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会や関係省庁の意見に基づき経済産業大臣が決定します。

2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。

 

(*2)Feed in Premium制度(FIP制度):

「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。

 

(*3)RE100:

「Renewable Electricity 100%」の略称で、企業が事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブのことを指しています。

 

(*4)コーポレートPPA:

 企業などの電力需要家が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を長期に購入する契約のことを指しています。PPAは電力購入契約(Power Purchase Agreement)の略称です。

 

(国内外における再生可能エネルギー発電業界における主な事業者群及び当社グループの事業領域)

当社グループが事業を展開する再生可能エネルギー発電業界は、①各種メーカーによる発電設備(太陽光パネル、タービン、ボイラー、風車等)の製造、②開発事業者、AM事業者(*5)及びEPC事業者(*6)や施工事業者による発電所の建設、③運転開始済み発電所による発電及び電力卸売、並びにAM事業者やO&M事業者(*7)による当該発電所の運営・管理・保守、そして④一般送配電事業者等(*8)のオフテイカー(*9)による電力小売又は電力需要家の各分野に大別されます。

上記①及び②における事業者は発電所の建設工事に際して一般的に一括して収益を享受します。一方、③及び④における事業者は発電所の長期にわたる発電及び売電に関与するため、一般的に複数年にわたり安定的に収益を享受します。

当社グループが手掛ける事業は(Ⅰ)長期にわたる発電所の所有、当該発電所による売電と環境価値の販売(「再生可能エネルギー発電事業」)及び(Ⅱ)新たな発電所の開発と運転開始済み発電所の運営管理(「再生可能エネルギー開発・運営事業」)であり、上記バリューチェーンにおいて下記の図のとおり位置づけられます。

 

(*5)AM事業者:

発電所の建設や運営においてアセットマネジメント(管理業務)を請け負う事業者のことを指しています。

 

(*6)EPC事業者:

発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者のことを指しています。

 

(*7)O&M事業者:

発電所の運営において、Operation(運転)及びMaintenance(維持)を請け負う事業者のことを指しています。

 

(*8)一般送配電事業者等

電気事業法第2条第17項における一般送配電事業者又は小売電気事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。

 

(*9)オフテイカー

事業会社が生み出すサービス(当社グループのSPCの場合は電力)を購入する者(引き取り手)のことを指しています。

 

(国内外における当社グループの事業領域)

 


 

(2) 再生可能エネルギー発電事業

2023年3月末現在、「再生可能エネルギー発電事業」は、当社の連結子会社及び関連会社が所有・運営する再生可能エネルギー発電所が発電した電力及び当該電力由来の環境価値を、FIT制度、FIP制度、又は売電契約に則り、オフテイカーに販売する事業です。当社グループは「再生可能エネルギー開発・運営事業」において開発した発電所を連結子会社又は関連会社として長期にわたり所有し、当該発電所が発電した電力や当該電力由来の環境価値の販売収入を「再生可能エネルギー発電事業」の収益として計上しています。FIT制度や売電契約に則った売電については、制度や契約等に基づき所定の買取期間にわたり売電価格が保証されるため、「再生可能エネルギー発電事業」は長期的に安定した収益が見込まれます。

2023年3月末現在、当社グループは、太陽光発電に関しては連結子会社12社、バイオマス発電に関しては連結子会社2社、陸上風力発電に関しては持分法適用会社3社、地熱発電に関しては持分法適用会社1社にて発電・売電を行っています。現在運転中の発電所の概要は以下のとおりです。

 

(運転中の太陽光発電所一覧)(2023年3月31日時点)

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合
(連結区分)

出力

(MW)

買取価格

(1kWh

当たり)

発電開始

時期

FIT制度

Non-FIT

株式会社

水郷潮来ソーラー

同左

茨城県

潮来市

68.0%

(連結)

15.3

40円

2014年
2月

 

株式会社

富津ソーラー

同左

千葉県

富津市

51.0%

(連結)

40.4

40円

2014年
7月

 

株式会社

菊川石山ソーラー

同左

静岡県

菊川市

63.0%

(連結)

9.4

40円

2015年
2月

 

株式会社

菊川堀之内谷

ソーラー

同左

静岡県

菊川市

61.0%

(連結)

7.5

40円

2015年
2月

 

九重ソーラー

匿名組合事業

合同会社

九重
ソーラー

大分県

玖珠郡

九重町

100.0%

(連結)

25.4

40円

2015年
5月

 

那須塩原ソーラー

匿名組合事業

合同会社

那須塩原

ソーラー

栃木県

那須塩原市

100.0%

(連結)

26.2

40円

2015年
9月

 

大津ソーラー

匿名組合事業

合同会社

大津
ソーラー

熊本県

菊池郡

大津町

100.0%

(連結)

19.0

36円

2016年
4月

 

四日市ソーラー

匿名組合事業

合同会社

四日市

ソーラー

三重県

四日市市

20.0%

21.6

36円

2019年

3月

 

那須烏山ソーラー
匿名組合事業

合同会社
那須烏山
ソーラー

栃木県
那須烏山市

100.0%
(連結)

19.2

36円

2019年

5月

 

軽米西ソーラー
匿名組合事業

合同会社
軽米西
ソーラー

岩手県
九戸郡
軽米町

100.0%
(連結)

48.0

36円

2019年
7月

 

軽米東ソーラー
匿名組合事業

合同会社
軽米東
ソーラー

岩手県
九戸郡
軽米町

100.0%
(連結)

80.8

36円

2019年
12月

 

軽米尊坊ソーラー
匿名組合事業

合同会社
軽米尊坊
ソーラー

岩手県
九戸郡
軽米町

55.0%

(連結)

40.8

36円

2021年

10月

 

第一太陽光発電

合同会社

同左

東京都

中央区

100.0%

(連結)

-

非公表

2023年

1月以降順次

 

 

(注) 1.出力はモジュールベース(太陽電池モジュール最大出力の和)の設備容量表記です。

2.買取価格は、売電先との実際の契約価格ではなく、各発電設備に対してFIT制度に基づき適用される買取価格(消費税抜表示)を示しています。

3. 当社は、2022年4月に四日市ソーラー匿名組合事業の出資持分の一部を譲渡し連結対象及び持分法適用対象外としました。

 

(運転中のバイオマス発電所一覧)(2023年3月31日時点)

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合
(連結区分)

出力
(MW)

買取価格
(1kWh当たり)

発電開始
時期

FIT制度

Non-FIT

ユナイテッド
リニューアブル
エナジー
株式会社

同左

秋田県
秋田市

69.2%
(連結)

20.5

32円/24円

2016年
5月

 

苅田バイオマス
エナジー株式会社

同左

福岡県

京都郡

苅田町

53.1%

(連結)

75.0

24円/32円

2021年

6月

 

 

(注) 1.出力は発電端出力ベースの設備容量表記です。

2.買取価格は、売電先との実際の契約価格ではなく、各発電設備に対してFIT制度に基づき適用される買取価格(消費税抜表示)を示しています。

3.バイオマス発電事業の買取価格は、間伐材等由来の木質バイオマスが32円/kWh、一般木質等バイオマスが24円/kWhです。

4.当社は当社連結子会社である千秋ホールディングス株式会社(以下、「千秋HD」といいます。)を通じてユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下、「URE」といいます。)に出資しています。当社の千秋HDに対する持株比率(51.0%)に千秋HDのUREに対する持株比率(69.2%)を乗じて計算される、当社のUREに対する実質持株比率は35.3%です。

 

(運転中の陸上風力発電所一覧)(2023年3月31日時点)

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合
(連結区分)

出力
(MW)

買取価格
(1kWh当たり)

発電開始
時期

FIT制度

Non-FIT

LIEN LAP WIND POWER JOINT STOCK COMPANY

同左

ベトナム

クアンチ省

40.0%

(持分法)

48.0

8.5cents

(US$)

2021年

10月

 

PHONG HUY WIND POWER JOINT STOCK COMPANY

同左

ベトナム

クアンチ省

40.0%

(持分法)

48.0

8.5cents

(US$)

2021年

10月

 

PHONG NGUYEN WIND POWER JOINT STOCK COMPANY

同左

ベトナム

クアンチ省

40.0%

(持分法)

48.0

8.5cents

(US$)

2021年

10月

 

 

(注) 1.出力は発電端出力ベースの設備容量表記です。

 

(運転中の地熱発電所一覧)(2023年3月31日時点)

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合
(連結区分)

出力
(MW)

買取価格
(1kWh当たり)

発電開始
時期

FIT制度

Non-FIT

株式会社南阿蘇
湯の谷地熱

同左

熊本県

阿蘇郡

南阿蘇村

30.0%

(持分法)

2.0

40円

2023年

3月

 

 

(注) 1.出力は発電端出力ベースの設備容量表記です。

 

 

(3) 再生可能エネルギー開発・運営事業

「再生可能エネルギー開発・運営事業」は、再生可能エネルギー発電所のデベロッパーとして、新しい発電所の企画・開発及び建設管理を行い、その後の運営・管理も行う事業です。各再生可能エネルギー発電所は前述の「再生可能エネルギー発電事業」を行う当社の連結子会社又は関連会社により所有され、「再生可能エネルギー開発・運営事業」を行う当社及び当社の連結子会社により開発・運営・管理されています。

当社グループの一般的な事業開発・運営スキームは以下の例示のとおりです。当社はプロジェクトを遂行するSPC(*10)を設立し、資金的な制約の中で複数のプロジェクトへの投資を実現させるため、共同事業者による出資を募ります。当該SPCは事業者として自治体許認可の取得、地権者と土地賃借・売買契約の締結、金融機関からの資金調達及びEPC事業者との工事契約締結(EPC契約)(*11)等を行い、再生可能エネルギー発電所を建設します。再生可能エネルギー発電所の運転開始後、SPCは発電した電気及び環境価値をオフテイカーに販売し、売電及び環境価値の販売から得たキャッシュ・フローを原資として金融機関からの借入を返済し、余剰キャッシュを当社及び共同事業者に分配します。また、当社が開発を初期からリードする事業については、原則として、SPCの設立当初は、資金的な制約により当社からSPCへの出資持分比率を持分法適用水準とし、SPCが再生可能エネルギー発電所の運転開始後の売電による安定したキャッシュ・フローを計上できる段階から、順次出資持分比率を高め、SPCを連結子会社化する方針を有しています。発電所の保守・運営業務に関しては、太陽光発電及び陸上風力発電の場合はO&M事業者が行い、また、バイオマス発電の場合はSPC又はO&M事業者が行います。SPCの運営管理業務に関しては当社又は当社グループのAM事業者が行います。

 

(事業開発・運営スキームの例示)

 


 

(*10)SPC:

特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、また、プロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。

 

(*11)EPC契約:

発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者との契約を指します。

 

「再生可能エネルギー開発・運営事業」は、発電所の建設・運営管理に係る報酬(運営管理報酬(*12))、配当・匿名組合分配益(*13)、当社が主導又は参画して開発する再生可能エネルギー発電所の開発成功時に発電所を所有するSPC又は共同スポンサーから支払われる報酬(事業開発報酬(*14))を収益として計上しています。年間の事業開発報酬の総額は新規発電所の開発状況により変化します。そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」の業績は、「再生可能エネルギー発電事業」と異なり大きく変動する傾向にあります。

 

(*12)運営管理報酬:

発電所建設の工程管理、決算及び金融機関へのレポーティング等に代表される業務に対して、発電所の建設期間及び売電期間にわたり支払われる報酬です。なお、子会社や関連会社に対する当社の持分に相当する運営管理報酬については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されます。

 

(*13)配当・匿名組合分配益:

「再生可能エネルギー発電事業」に属するSPCが株式会社又は合同会社として運営されている場合は、当該SPCから当社へ支払われた配当金については当社単体の営業外収益に計上され、これはセグメント間取引として「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されます。

また、「再生可能エネルギー発電事業」に属するSPCが匿名組合として運営されている場合は、当該SPCで計上された利益のうちの当社出資割合分相当額についてその発生年度に匿名組合分配益として当社単体の売上高に計上し、一方損失が発生した場合は、その損失のうちの当社出資割合分相当額を匿名組合分配損として当社単体の販売費及び一般管理費へ計上しています。これらもセグメント間取引として「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されます。

なお、これら「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されたSPCからの配当金及び分配損益については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されます。

 

(*14)事業開発報酬:

再生可能エネルギー発電所に係る事業用地確保、主要な融資関連契約の締結及び主要なプロジェクト関連契約の締結等のマイルストーンの達成をもって開発支援に係る役務の提供を完了とみなし、役務提供の完了をもって概ね開発規模に応じて支払われる報酬です。なお、SPCから受領する事業開発報酬のうち、子会社や関連会社に対する当社の持分に相当する金額については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されます。

 

(当社グループのセグメント間取引の例示)

 


 

(事業開発から運転開始までの流れの概要と当社の役割)

再生可能エネルギー発電所の事業開発から運転までの流れは、新たな発電事業候補の「用地開拓」、事業用地の確保・発電所の設計・許認可取得等の「開発」、「電力需要家開拓」、「売電先協議」、出資・融資両面での「資金調達」、発電所の「工事」及び「運転・所有」に大別されます。当社グループは、この再生可能エネルギー発電所開発の一連のプロセスにおいて「用地開拓」から「工事」までにおける、事業設計やエンジニアリング業務、売電先との協議、協力業者や資金調達先の選定・交渉やプロセス全般の指揮・監督といった上流領域を内製化しています。次の図は再生可能エネルギー発電所の事業開発における一般的なプロセスを図示しています。

 

(再生可能エネルギー発電所の事業開発における一般的なプロセス)

 (注) 上記は開発プロセスの代表的な例示であり、国・地域、電源種、各案件の個別要因等によって異なる場合があります。

 

「用地開拓」段階において、当社は事業候補の事業性評価を行い、有望事業を選別します。主な評価事項は地権者・地域関係者から同意取得の蓋然性、許認可取得の蓋然性、当社の開発基準に見合った収益性の確保、事業リスクの評価及び資金調達の蓋然性等です。当社は、当社の保有する既存発電所が存在する地域の関係者も含めた環境関連の人的・情報ネットワーク、金融機関との関係等を活用して新規事業開拓に取り組んでいます。また、電力需要家の開拓にも取り組んでいます。

一定の事業性が認められた事業については、「開発」段階に進み、より詳細な検証を行うと同時に地権者協議、設計・エンジニアリング、電力会社協議、燃料の確保及び許認可取得を進めていきます。なお、風力、地熱及び水力事業においては当該検証と同時に資源量調査を行います。風力事業においては、風況観測機器を設置して一定期間にわたる風の状況を分析することにより事業性を評価します。地熱事業においては、地表調査及び掘削調査により資源量を推計して事業性を評価します。水力事業においては、流況調査により資源量を推計して事業性を評価します。また、当該検証において事業性がより高まったと判断し、かつ法令や条例により環境アセスメントの実施が定められる場合には、環境アセスメント(*15)を本格的に実施して開発を推進します。なお、Non-FIT発電事業においては売電契約締結に向け、売電先との協議も並行して進めていきます

当社は再生可能エネルギー発電所の立ち上げ・運営に必要な知見・技術・プロジェクトマネジメントのノウハウを有する専門人材を擁しています。また、大手企業グループの系列に属さない独立系の事業者として、事業毎に多様な事業パートナーと連携して事業開発を推進しています。再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、地域社会に対する配慮及び地域環境への最大限の配慮の上で開発していくものです。法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、地域社会との対話や貢献、地域環境への配慮を重視しながら開発を進めていくことも、当該業務における当社事業開発の特徴の一つです。

「開発」が終盤に差し掛かった時点で、共同出資者を募り、プロジェクトファイナンスを組成する「資金調達」を実施します。当社は、再生可能エネルギー発電所のプロジェクトファイナンスにおいて、ハイレバレッジのファイナンス組成を実現しており、再生可能エネルギー事業において2023年3月末時点までに累計約4,000億円超のプロジェクトファイナンス組成実績(連結子会社及び持分法適用会社における約定ベース)があります。なお、前述の事業開発報酬は本段階における主要な融資関連契約及びプロジェクト関連契約の締結等に伴い発生します。また、この段階で同時に売電契約の締結も行います。

「資金調達」、「売電契約締結」後は「工事」、「運転・所有」段階に進みます。当社は発電所の工事自体に関してはEPC事業者に委託し、大規模の事業を多数立ち上げて運営しているノウハウを活かして発電所建設の指揮・監督を行います。なお、前述の運営管理報酬は本段階以降、継続的に発生します。また、当社は運転開始後、長期にわたり発電所を所有・運営する方針です。当社グループは長期にわたる事業と地域へのコミットメントを示して各ステークホルダーからの信頼を醸成し、次なる事業開拓に繋げていきます。

 

(*15)環境アセスメント:

1997年6月に制定された国内における環境影響評価法(環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。また、各地方自治体が規定する環境影響評価条例(環境アセスメント条例)においては、各地域に適した環境アセスメント対象事業が別途定められています。環境アセスメント法や環境アセスメント条例の対象事業となる場合、事業者は環境アセスメントを行うことが義務付けられています。なお、海外の事業においては、各国及び各自治体の基準に則り環境影響評価を行います。

国内の環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。

 

(開発中の事業)

当社グループの開発中の事業に係る進捗評価基準は次のとおりです。事業の進捗度合いに応じて、①ファイナンス関連契約及びプロジェクト関連契約を締結した「建設中事業」、②開発が一定程度進捗している「推進中事業」、③一定の事業性が確認され、経営資源を投下の上での事業開発の推進が認められた「先行投資事業」と分類しています。事業開発が成功し各発電所の運転開始に至る確率は、①建設中事業が最も高く、②推進中事業は今後の開発進捗に伴い計画が変更又は中止となる可能性もあり、③先行投資事業は今後の調査検討に伴い中止となる可能性が相応にあります。

なお、開発中の事業は当社が主導して開発を実施し、SPCに対する出資持分についても当社が筆頭の出資者となる「当社主導」事業と、パートナー企業と共同で事業を開発する「共同推進」事業に分類しています。

①建設中事業

②推進中事業

③先行投資事業

・ローン契約締結

・EPC契約に基づく工事着手日到来

・主要な地権者・地域及びその他関係者の同意取得

・系統接続の確定

・売電契約先の確定

・一定の事業性に関する確認

・開発に必要な先行投資を開始済み

 

(注)国・地域による規制の相違、電源種による開発プロセスや事業性確保に向けた条件の相違、及び各事業の個別要因等により、事業の分類の判断基準が上記と必ずしも一致しない場合があります。

 

(開発中の事業一覧 ①建設中事業)(2023年3月31日時点)

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合

(連結区分)

出力

(MW)

買取価格

(1kWh

当たり)

建設

着手時期

FIT制度

Non-FIT

人吉ソーラー
匿名組合事業

合同会社
人吉
ソーラー

熊本県
人吉市

38.0%

(連結)

20.8

36円

2019年

11月

 

徳島津田

バイオマス

発電所合同会社

同左

徳島県

徳島市

60.8%

(連結)

74.8

24円/32円

2019年

2月

 

合同会社御前崎港
バイオマス

エナジー

同左

静岡県
御前崎市及び牧之原市

38.0%

(持分法)

75.0

24円/32円

2019年

11月

 

合同会社

石巻ひばり野
バイオマス

エナジー

同左

宮城県
石巻市

38.0%

(持分法)

75.0

24円/32円

2020年

3月

 

 

 

出資先名称

事業者

住所

議決権の所有(被所有)割合又は出資割合

(連結区分)

出力

(MW)

買取価格

(1kWh

当たり)

建設

着手時期

FIT制度

Non-FIT

合同会社杜の都
バイオマス
エナジー

同左

宮城県
仙台市

29.0%
(持分法)

75.0

24円/32円

2020年

8月

 

合同会社唐津

バイオマス

エナジー

同左

佐賀県

唐津市

35.0%

(持分法)

49.9

24円

2021年

8月

 

KIANGAN MINI HYDRO CORPORATION

同左

フィリピン

イフガオ州

40.0%

(持分法)

17.4

5.87 PHP

2021年

4月

 

苓北風力

合同会社

同左

熊本県

天草郡

苓北町

38.0%

(持分法)

54.6

21円

2023年

3月

 

福島復興風力

合同会社

同左

福島県

田村市他

10%未満

約147

22円

2022年

4月

 

 

(注) 1.太陽光の出力はモジュールベース(太陽電池モジュール最大出力の和)の設備容量表記です。また、バイオマスの出力は発電端出力ベースの設備容量表記です。なお、出力規模は今後の詳細設計に伴い変動する可能性があります。

2.買取価格は、売電先との実際の契約価格ではなく、各発電設備に対してFIT制度に基づき適用されている固定買取価格(消費税抜)を示しています。

3.バイオマス発電事業の買取価格は、一般木質等バイオマスが24円/kWh、間伐材等由来の木質バイオマスが32円/kWhです。

4.当社は人吉ソーラー匿名組合事業に関して、2023年5月31日に「匿名組合出資持分等の譲渡に関する覚書」に基づき、共同スポンサーが保有する匿名組合出資持分を買い増す権利を行使し、当社の出資比率は100%となりました。

5. 当社は徳島津田バイオマス事業に関して、他の出資者(共同スポンサー)と出資を行っています。なお、当発電所の竣工は2023年8月を予定していますが、工事の進捗により前後する可能性があります。

6.当社は御前崎港バイオマス事業に関して、他の出資者(共同スポンサー)と出資を行っています。当社は2023年3月31日現在において、当該事業の出資者間契約に基づき発電所竣工後、共同スポンサーの出資持分(出資比率18.0%分)を買い増す権利を有しています。当該権利を行使した場合には、当社の議決権所有割合は56.0%(配当比率は75.0%)となります。なお、当発電所の竣工は2023年12月を予定していますが、工事の進捗により前後する可能性があります。

7.当社は石巻ひばり野バイオマス事業に関して、他の出資者(共同スポンサー)と出資を行っています。当社は2023年3月31日現在において、当該事業の出資者間契約に基づき発電所竣工後、共同スポンサーの出資持分(出資比率13.0%分)を買い増す権利を有しています。当該権利を行使した場合には、当社の議決権所有割合は51.0%(配当比率は62.9%)となります。なお、当発電所の竣工は2023年8月を予定していますが、工事の進捗により前後する可能性があります。

8.当社は仙台蒲生バイオマス事業(合同会社杜の都バイオマスエナジー)に関して、他の出資者(共同スポンサー)と出資を行っています。当社は2023年3月31日現在において、当該事業の出資者間契約に基づき発電所竣工後、共同スポンサーの出資持分(出資比率31.0%分)を買い増す権利を有しています。当該権利を行使した場合には、当社の議決権所有割合は60.0%となります。なお、当発電所の竣工は2023年11月を予定していますが、工事の進捗により前後する可能性があります。

9. 当社は唐津バイオマス事業に関して、他の出資者(共同スポンサー)と出資を行っています。当社は2023年3月31日現在において、当該事業の出資者間契約に基づき発電所竣工後、共同スポンサーの出資持分(出資比率16.0%分)を買い増す権利を有しています。当該権利を行使した場合には、当社の議決権所有割合は51.0%となります。なお、当発電所の竣工は2024年12月を予定していますが、工事の進捗により前後する可能性があります。

10.フィリピン共和国イフガオ省キアンガンにおけるKIANGAN MINI HYDRO CORPORATIONの買取価格は、小水力発電に関するFIT対象枠の残存期間中に運転開始した場合の想定FIT単価です。

11.上記9事業のうち、「共同推進」事業であるKIANGAN MINI HYDRO CORPORATION及び福島復興風力合同会社における事業以外の事業は「当社主導」事業です。

 

 

この他、当社は太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電及び水力発電等の電源毎に専属チームを組織し、日本及びアジアで電源毎に複数事業の事業開発を進めています。これらの事業開発には当社が主導で開発を進めている事業に加え、事業パートナーと共同で推進している事業もあります。

本章にて述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

 

(事業の主な系統図)

 


 

4 【関係会社の状況】

2023年3月31日現在)

名称

住所

資本金又は
出資金
(百万円)
(注)1

主要な

事業の内容
(注)2

議決権の

所有割合

被所有割合

又は出資割合(%)(注)3

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社水郷潮来ソーラー

茨城県潮来市

90

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

68.0

運営支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

株式会社富津ソーラー

千葉県富津市

90

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

51.0

運営支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

株式会社菊川石山ソーラー

静岡県菊川市

90

再生可能

エネルギー

発電事業

 所有割合

63.0

運営支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

株式会社菊川堀之内谷ソーラー

静岡県菊川市

90

再生可能

エネルギー

発電事業

 所有割合

61.0

運営支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

九重ソーラー匿名組合事業
(注)4

大分県玖珠郡九重町

480

再生可能

エネルギー

発電事業

 出資割合

100.0

匿名組合出資

那須塩原ソーラー匿名組合事業
(注)4

栃木県那須塩原市

400

再生可能

エネルギー

発電事業

 出資割合

100.0

匿名組合出資

大津ソーラー匿名組合事業
(注)4

熊本県菊池郡大津町

567

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合

100.0

匿名組合出資

那須烏山ソーラー匿名組合事業

(注)4

栃木県那須烏山市

364

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合
  100.0

匿名組合出資

軽米西ソーラー匿名組合事業

(注)4

岩手県九戸郡軽米町

1,521

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合

100.0

匿名組合出資

軽米東ソーラー匿名組合事業

(注)4

岩手県九戸郡軽米町

2,015

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合

100.0

匿名組合出資

軽米尊坊ソーラー匿名組合事業

(注)4

岩手県九戸郡軽米町

1,177

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合

55.0

匿名組合出資

人吉ソーラー匿名組合事業

(注)4、5

熊本県人吉市

764

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合

38.0

匿名組合出資

ユナイテッドリニューアブル

エナジー株式会社

(注)6、7

秋田県秋田市

30

再生可能

エネルギー

発電事業

 所有割合

69.2

(69.2)

経営管理支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

苅田バイオマスエナジー

株式会社(注)4、7

福岡県京都郡苅田町

2,161

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合
    53.1

経営管理支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

徳島津田バイオマス発電所

合同会社(注)4、8

徳島県徳島市

0

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合
64.4

発電所建設の工事管理支援

担保の提供

業務執行社員

株式会社レノバ・アセット・

マネジメント

東京都中央区

9

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

 所有割合

100.0

再生可能エネルギー発電事業に関する施設運営・管理の経営運営支援

バックオフィスサービスの提供。役員の兼任あり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名称

住所

資本金又は
出資金
(百万円)
(注)1

主要な

事業の内容
(注)2

議決権の

所有割合

被所有割合

又は出資割合(%)(注)3

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

RENOVA RENEWABLES ASIA
PTE.LTD.

(注)4

シンガポール

10,309

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

所有割合

100.0

出資

役員の兼任あり

RENOVA RENEWABLES
VIETNAM 1 PTE.LTD.

(注)4

シンガポール

5,058

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

所有割合

100.0

RENOVA RENEWABLES ASIA PTE.LTD.からの出資

役員の兼任あり

RENOVA RENEWABLES
PHILIPPINES 1 PTE.LTD.

(注)4

シンガポール

1,228

再生可能

エネルギー

開発・運営事業

所有割合

100.0

RENOVA RENEWABLES ASIA PTE.LTD.からの出資

役員の兼任あり

その他16社

(注)7

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

合同会社御前崎港

バイオマスエナジー

(注)9

静岡県御前崎市

及び牧之原市

1

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

38.0

発電所建設の工事管理支援

担保の提供

業務執行社員

合同会社石巻ひばり野

バイオマスエナジー

(注)10

宮城県石巻市

1

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

38.0

発電所建設の工事管理支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

業務執行社員

合同会社杜の都

バイオマスエナジー

(注)11

宮城県仙台市

1

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

29.0

発電所建設の工事管理支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

業務執行社員

合同会社唐津

バイオマスエナジー

(注)12

佐賀県唐津市

1

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

35.0

発電所建設の工事管理支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

業務執行社員

株式会社南阿蘇湯の谷地熱

熊本県阿蘇郡

南阿蘇村

100

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

30.0

技術支援

スポンサーサポート契約の締結。担保の提供

役員の兼任あり

苓北風力合同会社

熊本県天草郡

苓北町

1

再生可能

エネルギー

発電事業

出資割合
  38.0

発電所建設の工事管理支援

業務執行社員

LIEN LAP WIND POWER

JOINT STOCK COMPANY

(注)13

ベトナム

クアンチ省

592,150百万

ベトナムドン

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

40.0

RENOVA RENEWABLES
VIETNAM 1 PTE.LTD.からの出資。担保の提供

PHONG HUY WIND POWER

JOINT STOCK COMPANY

(注)13

ベトナム

クアンチ省

573,915百万

ベトナムドン

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

40.0

RENOVA RENEWABLES
VIETNAM 1 PTE.LTD.からの出資。担保の提供

PHONG NGUYEN WIND POWER
JOINT STOCK COMPANY

(注)13

ベトナム

クアンチ省

573,567百万

ベトナムドン

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

40.0

RENOVA RENEWABLES
VIETNAM 1 PTE.LTD.からの出資。担保の提供

KIANGAN MINI HYDRO
CORPORATION

(注)13、14

フィリピン

イフガオ州

0百万

フィリピンペソ

再生可能

エネルギー

発電事業

所有割合

40.0

RENOVA RENEWABLES
PHILIPPINES 1 PTE.LTD.
からの出資。担保の提供

スポンサーサポート契約の締結

その他5社(注)15

 

 

 

 

 

 

(注) 1.「資本金又は出資金」欄には、株式会社及び合同会社については資本金の金額、匿名組合事業については匿名組合出資金の総額を記載しています。

   2.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しています。

   3.「議決権の所有割合、被所有割合又は出資割合」欄には、株式会社及び合同会社については議決権の所有割合、匿名組合事業については匿名組合出資金の出資割合を記載しています。また、( )内は、間接所有割合で内数です。

   4.特定子会社に該当しています。

   5.人吉ソーラー匿名組合事業は、IFRS第10号に照らして連結子会社と判定しています。当社は2023年5月31日に人吉ソーラー匿名組合事業の出資持分を追加取得し、所有割合は100%となりました。

 

   6.ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社及び苅田バイオマスエナジー株式会社については、当連結会計年度における連結売上収益に占める売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の割合が10%を超えています。IFRSに基づいて作成された同社の財務諸表における主要な損益情報等は次のとおりです。

(1)ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社

① 売上収益

4,359

百万円

② EBITDA

1,034

百万円

③ 当期利益

255

百万円

④ 資本合計

4,941

百万円

⑥ 資産合計

9,920

百万円

 

   同社の2023年3月期の損益情報等を記載しています。

(2)苅田バイオマスエナジー株式会社

① 売上収益

13,745

百万円

② EBITDA

4,904

百万円

③ 当期利益

1,155

百万円

④ 資本合計

5,990

百万円

⑥ 資産合計

42,387

百万円

 

   同社の2023年3月期の損益情報等を記載しています。

7.ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下「URE」という。)については、当社が議決権の51%を所有する千秋ホールディングス株式会社(「その他16社」に含まれます。)にて69.2%の議決権を所有していることから、当社によるUREの間接所有における当社の持分割合は35.3%となります。

8.徳島津田バイオマス発電所合同会社に対する当社持分は、決議所有権割合で64.4%、出資割合で60.8%、配当割合で70.4%です。

9.合同会社御前崎港バイオマスエナジーに対する当社持分は、決議所有権割合及び出資割合で38.0%、配当割合で57.0%です。

10.合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジーに対する当社持分は、決議所有権割合及び出資割合で38.0%、配当割合で49.9%です。

11.合同会社杜の都バイオマスエナジーに対する当社持分は、決議所有権割合及び出資割合及び配当割合で29.0%です。

12.合同会社唐津バイオマスエナジーに対する当社持分は、決議所有権割合及び出資割合及び配当割合で35.0%です。

13. 「資本金又は出資金」については、現地通貨で表示しています。

14. KIANGAN MINI HYDRO CORPORATIONに対する当社持分は、決議所有権割合で40%、出資割合で86.5%、配当割合で76.3%です。

15.その他5社のうち2社は共同支配企業です。

16. なお、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

2023年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

再生可能エネルギー発電事業

39

(-)

再生可能エネルギー開発・運営事業

241

(11)

合計

280

(11)

 

(注) 従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。

 

(2) 提出会社の状況

2023年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

213

(11)

41.1

3.7

9,531,196

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

再生可能エネルギー発電事業

(-)

再生可能エネルギー開発・運営事業

213

(11)

合計

213

(11)

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間における平均人員を( )外数で記載しています。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

3.前事業年度末と比較して従業員数が33名減少していますが、主な理由は、持分法会社への従業員の出向及び通常の自己都合退職の自然減によるものです。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しています。

 

(4) 当事業年度における管理職に占める女性労働者の割合及び男性労働者の育児休業取得率

提出会社

 管理職に占める女性労働者の割合 6.4%(注1)

 男性労働者の育児休業取得率 40.0%(注2)

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは次の「ミッション/経営理念」、「ビジョン/目指すべき企業の姿」及び「経営原則/レノバのコミットメント」を掲げています。

 

 ■ミッション/経営理念

  グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し枢要な社会的課題を解決する

 

 ■ビジョン/目指すべき企業の姿

  日本とアジアにおけるエネルギー変革のリーディング・カンパニーとなること

 

 ■経営原則/レノバのコミットメント

  地球:人類と地球の、永遠の共生に貢献します

  地域:歴史と文化を尊重し、新たな価値を共に創ります

  顧客:経済的で環境にやさしいエネルギーを供給します

  株主:株式価値を持続的に創出します

  社員:有能な人材を集結し、エキサイティングな自己実現の機会を提供します

 

 

 上記の達成のため、当社グループは現在、次の5点を重視した経営を行っています。

 

①再生可能エネルギーへ中長期的にフォーカスする

当社グループは「日本とアジアにおけるエネルギー変革のリーディング・カンパニーとなること」というビジョンの実現を目指しており、再生可能エネルギー市場に経営資源を集中的に投下しています。脱炭素化と再生可能エネルギーの導入拡大は世界の潮流です。日本では、2020年12月に経済産業省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、電力部門の脱炭素化を実現する方策の1つとして、再生可能エネルギーを最大限導入することを掲げました。さらに、2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画における2030年度の電源構成は再生可能エネルギーの比率が36~38%程度に大幅に引き上げられました。当社グループは、この成長市場である再生可能エネルギー市場において、中長期的に事業を拡大させていきます。

 

②独立系企業として、国内外において電源開発とグリーン・トランスフォーメーション事業(以下、GX事業)を推進する

当社グループは、太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電及び水力発電等の複数種類電源(マルチ電源)の発電所を開発することを志向しています。FIT制度だけに依拠せず、再生可能エネルギー電力の調達ニーズが高まっている電力需要家に対して直接電力を販売するコーポレートPPA事業も促進し、更なる発電容量の増加を目指していきます。

当社グループは独立系資本の特性を生かして多様なパートナーと連携することで、引き続き大型で先進的なマルチ電源開発を推進していきます。そして、電源開発に留まらず、蓄電池やアンモニア・水素等を含む新燃料等、GX事業も検討を開始しています。

 

③エンジニアリングと主要な開発業務を内製化し、高い収益性を追求する

事業開発の成功確度向上や高収益化を実現し、且つスピーディーな事業開発の推進を行うために、当社はエンジニアリングをはじめとした、事業開発における重要なプロセスにおいて各分野のスペシャリストを社内に擁し、高付加価値業務を内製化する方針です。

 

④安定したキャッシュ・フローを新規事業の開発及び既存事業の内部成長のため積極的に再投資する

当社グループは既存の発電所から長期に得られる強固なキャッシュ・フローを新規の事業開発に積極的に再投資し、持続的成長を図ることで企業価値の増大を目指し、もって株式価値の向上に努めていきます。

また、当社グループは借入れを活用したハイレバレッジのファイナンススキームを開発事業ごとに組成し、各事業における必要出資額を抑えています。さらに、ファイナンス組成の初期において複数の共同出資者を募ることにより当社の出資持分を抑制して、少ない投下資本で数多くの事業を手掛けられる投資モデルを採用しています。これによって建中リスクの低減を実現させることは、リスク分散の一助となっています。また、コール・オプションの行使や共同出資者との出資交渉により出資持分を追加取得し、事業期間(FIT適用事業の場合はFIT期間、Non-FITの場合はPPA期間、以下同じ)を通じて得られるリターンの最大化を図っています。

 

⑤地域との共生・共創により、長期的な発展を目指す

当社グループは、各地に広がる再生可能エネルギー発電所を長期にわたって所有・運営していきます。また、再生可能エネルギーとは本来それが存在する地域の資源であり、発電所はその資源を活用させていただいているという視点を、当社グループは大事にしています。今後も、当社グループの各発電所がそれぞれの地域に根ざし、地域関係者との長期的な共生・共創の関係を構築・維持出来るよう尽力していきます。

 

(2) 目標とする経営指標

①EBITDAを重視した経営管理

当社グループの再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、全体の費用に占める減価償却費等の割合は大きい傾向にあります。一過性の償却負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大を目指し、もって株式価値の向上に努めるべく、当社グループでは経営指標としてEBITDA(売上収益-燃料費-外注費-人件費+持分法による投資損益+その他収益・費用)を重視し、その持続的な増大を目指していきます。

太陽光発電所については、売上収益、EBITDA、営業利益のいずれも事業期間にわたって安定しています。売上収益は、時間の経過に伴う設備の経年劣化による発電効率の低下(主に太陽光パネルの劣化)は見られるものの、全発電量に対して固定価格による売電契約を締結していることから高い予見性があります。費用及び償却性費用についても平準化されており、事業期間を通じてEBITDA及び営業利益についても高い予見性があります。

陸上風力発電所についても同様に、時間の経過に伴う設備の経年劣化による発電効率の低下(主にブレードの劣化)は起こりますが、太陽光発電所と同様、売上、EBITDA、営業利益のいずれも事業期間にわたって高い予見性があります。

バイオマス発電所においても、基本的な傾向は太陽光発電所及び陸上風力発電所と同様ですが、発電効率は長期間にわたり一定であることが見込まれることから事業期間内の売上収益水準の漸減がない一方で、燃料価格の変動に伴いEBITDAや営業利益は変動します。当社グループでは、長期にわたる安定的な事業運営を目的として、燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約を多く締結することで、前述のEBITDAや営業利益の変動の極小化に努めています。

なお、事業期間満了後の事業性が認められる場合の売電収入、EBITDA及び営業利益は、売電市場の状況、新規設備導入の状況及び土地賃料や燃料価格の水準等により変動します。

 

 

②事業の現在価値を重視した投資

再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、一般的に、地権者又は地域関係者との開発合意、資源量の調査、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンス関連契約及びプロジェクト関連契約の締結、工事・建設といった段階を踏みます。

下記の図は、当社の一般的な再生エネルギー発電所開発を例にとり、開発マイルストーンの経過に伴い、各再生可能エネルギー事業の事業価値が変化するイメージを図示したものです。運転開始の前段階においては、各マイルストーンを達成し、事業化の実現可能性が向上するに従い、事業価値が向上します。特に、融資団との間でファイナンス契約を締結し、着工に至って設備の建設が進む段階では、事業価値は急速に顕在化し、運転開始時において理論的には将来の予定獲得キャッシュの現在価値に達していきます。

運転開始後の発電事業は事業期間を通じて出資者に対する金銭の分配を行い、当該分配に伴って発電事業の価値は減少していきます。事業期間が満了となった再生可能エネルギー発電事業は、事業期間におけるFIT制度や売電契約に依らない売電に事業性が認められた場合は一定の事業の価値が残存するところ、事業期間満了後の事業性が認められない場合は当該事業の価値は残存しません。当社グループはかかる事業性判断において、事業期間満了時における売電市場、卸電力取引所、地域、地権者及び事業関係者との状況等を踏まえた検討を行う方針です。なお、当社グループの再生可能エネルギー発電所は事業期間満了後(海外事業においては、各国の再生可能エネルギー導入促進制度の適用対象となる期間の満了後)に事業継続判断が成されない場合に備え、設備撤去費用を事業期間中に積み立てています。

 

(FIT制度による再生可能エネルギー発電所の事業価値向上イメージ)

 


 

(3) 中期的な会社の経営戦略

当社グループは再生可能エネルギーによるマルチ電源化を推進しており、運転開始済み発電所及び建設中発電所の合計発電容量が3.0GW超となることを中期的な通過点として捉えています。これに向けて、当面は先行投資を継続し優良な事業に対して積極的な投資を実行していく中で、当社グループでは現在、次の経営戦略を実行しています。

 

建設中事業の着実な運転開始及び安定稼働による更なる収益基盤の構築

2023年3月31日現在、建設中事業はバイオマス発電所が5ヶ所、陸上風力発電所が2ヶ所、太陽光発電所、水力発電所が各々1ヶ所ありますが、今後、連続して工事が完了し運転を開始する予定です。これらの事業が予定通りに運転開始することにより、当社の収益に大きな貢献をする予定です。

特に現在建設中のバイオマス発電事業においては、既に運転中であるURE及び苅田バイオマスで培ったノウハウを共有・活用することで、高稼働率の発電事業の実現を目指します。そして、既に運転を行っている多くの太陽光発電所からの安定的な収益と合わせ、当社の基盤収益の更なる拡大を構築し、中長期的な成長を実現していきます。

 

海外事業開発の加速化

アジアにおいては、ベトナム、フィリピン、韓国、インドネシア並びにシンガポールに拠点を構え、エンジニアリングチームを含め約40名程度の体制で海外事業の開発を推進しています。ベトナムにおいては2021年10月に運転を開始した陸上風力発電所が2023年3月期では通年運転をしています。フィリピンにおいては水力発電所(出力17.4MW)の建設を推進、その他の国においても各国、各地域に適した再生可能エネルギー電源の開発を実施しています。海外においても日本で培ったノウハウを横展開し、開拓・開発・資金調達・保守運営に至るまで一気通貫で当社が積極的に関与することで、電力市場の成長が著しいアジアでの事業開発を加速し、長期的な成長と更なる株式価値の向上を実現していきます。

 

国内再生可能エネルギー事業の積み上げ

2021年10月に日本政府により閣議決定された第6次エネルギー基本計画において、国内の2030年度の再生可能エネルギーの電源構成比率の目標は第5次エネルギー基本計画における24~26%から36~38%へと大幅に引き上げられました。また、電力需要家側での再生可能エネルギーへのニーズの高まりも受け、国内の再生可能エネルギー市場は引き続き拡大していく見通しです。当社は、これまでに培った開発ノウハウを活用し、太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電等のマルチ電源戦略を推進していきます。

 

脱炭素に向けたGX事業の展開

従来型の再生可能エネルギー電源のみからなる発電事業に加え、日本及びアジアの脱炭素化を更に加速するため、蓄電池を併設した再生可能エネルギー発電事業等、新たな形態での発電事業の開発を推進します。さらに、発電事業のみに捉われず、環境に関する社会的課題を脱炭素の観点から解決するGX事業の開拓も推進します。

 

⑤オペレーション機能を内製化し、持続的かつ安定的な操業の実現

バイオマス発電所及び風力発電所を持続的かつ安定的に操業するには、一定のオペレーションのノウハウが必要です。当社グループの現在建設中の複数のバイオマス発電所は、2025年3月期末までに連続的に運転を開始することを予定しています。

当社グループは、内製化したオペレーション機能をハブとして、知見やノウハウを各発電所間で共有し、各発電所の運転、モニタリングや安全管理を、効率的かつ安定的に行っていきます。安定稼働の実現によって、社会的責任を果たすと同時に、予見性の高い安定的なキャッシュ・フローの創出を実現してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループは、再生可能エネルギー市場に参入した2012年から、安定的な収益獲得が見込め、事業の着実な積上げによる収益成長が期待できる発電事業の開拓・開発に注力してきました。国内においては、太陽光発電、バイオマス発電及び地熱発電事業を中心に、アジアにおいては陸上風力発電事業及び水力発電事業を中心に開発を行った結果、当社グループの太陽光発電、バイオマス発電、陸上風力発電、地熱発電及び水力発電等は運転開始済み及び現在建設中の事業を合算すると1GWを超え、本邦有数の規模を有する事業会社に成長しました。

当社グループでは、引き続き日本及びアジアにおいて積極的な先行投資と事業開発を継続し、更なる成長を目指す方針です。

新たな事業領域での開発に係る各課題への適切な対処に加え、事業規模の拡大に伴いより高度な経営管理体制の構築が求められる中、当社グループでは以下の項目に取り組んでいきます。

 

持続的な成長に向けた、新たな発電事業の開拓と実現
 a.新規の再生可能エネルギー発電事業、新たな事業領域の開拓

再生可能エネルギー発電所の新規事業を開拓することは、当社グループの持続的な成長のために重要です。

当社グループは、これまで太陽光発電及びバイオマス発電を中心に「再生可能エネルギー発電事業」の展開を進めてきました。今後も引き続き、国内及びアジアを中心とした太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電及び地熱発電のマルチ電源開発の開拓・推進、さらに、GX事業等による事業領域の拡大を当面の注力領域として、人員・経営リソースを重点的に配分しています。

多様化した電源・事業領域にて同時に複数の新規事業を検討するためには、事業情報の収集及び開発可能性の見極めを効率的かつ効果的に行う必要があります。内製化したエンジニアリング機能によって蓄積されたノウハウと専門人材の知見、現地化による適時適確な意思決定を行う体制、過去10年にわたる発電事業開発によって構築した情報ネットワークとパートナーシップ等を最大限に活用し、収益拡大に貢献する新規の再生可能エネルギー発電事業の開拓を行っていきます。

 

 b.専門性の高い人材の確保と育成

国内外の新たな市場において更なる事業の拡大を図り、変化し続ける事業環境に柔軟に対応し、当社グループの強みとなる専門性を高め差別化を図っていくためには、多様な人材の確保と育成が重要です。

当社グループでは、優秀で専門性の高い人材にとって魅力ある会社づくりを行うために、組織構成や人事考課制度の見直しを図るとともに、公正な評価基準設定と目標達成度に応じた評価及びフォローアップ、教育研修の充実等に引き続き取り組んでいきます。また、人材採用においては、今後の当社グループの軸となる人材を育てるために新卒採用を行いながら、一方で即戦力となる人材を中途採用することで効率的に人員体制の拡充を図っていきます。特に、マルチ電源化の方針を踏まえた人員拡充や、事業拡大に伴う管理部門の強化・育成、今後のアジア展開を見据えた海外経験の豊富な人材の拡充と社内人材育成を引き続き行っていきます。

 

 c.開発中の再生可能エネルギー発電事業の着実な実現

一定の事業性が認められた事業の開発を着実かつ迅速に推進することは、当社グループの持続的な成長を実現する上で重要です。

当社グループは2023年3月末時点で、連結子会社である人吉ソーラー匿名組合事業において、出力20.8MW(モジュールベースの設備容量)の太陽光発電所の建設を推進しています。また、全国5ヶ所において、バイオマス発電所の建設を推進(合計出力約350MW)しています。加えて、持分法適用会社である苓北風力合同会社において陸上風力発電所(出力54.6MW)の建設を、フィリピンにおいては水力発電所(出力17.4MW)の建設を推進しており、マルチ電源開発に向け積極的に取り組んでいます。

当社グループは今後も地域社会や環境に配慮しつつ、当社の開発基準に見合った収益性を確保した上で、地域関係者協議、発電所設計、電力会社協議及び許認可取得等、事業化に向けて着実かつ迅速に開発を進めていきます。また、建設工程においても、安全管理・工程管理・コスト管理を徹底し、運転開始までのスケジュールを順守していきます。

 

 d.事業パートナーシップの拡大

今後の持続的な成長のために、国内外の有力なパートナー企業と協力し、大型事業や先進的事業への取り組みを実行することが必要です。

豊富な実績に裏打ちされた当社グループへの信頼及び評判は、再生可能エネルギー業界における自治体や学術機関、有力企業とのネットワークの構築に貢献してきました。当社は、再生可能エネルギー業界における有力企業との戦略的事業パートナーシップを拡大しており、複数の開発中事業において、有力企業と共同で事業開発を推進しています。また、海外事業においては、現地の有力なパートナーとの連携により、着実な事業開発の推進を実現しています。

当社グループは、個別事業の開発における有力パートナー企業との連携を一層強化し、再生可能エネルギー事業やGX事業の新たなノウハウと実績を蓄積し、更なる事業の好循環を目指して経営を行っていきます。

 

 e.知名度及び評判の一層の向上

当社グループが再生可能エネルギー事業におけるリーディング・カンパニーとしての地位を確立し、更なる事業展開・拡大を加速していくためには、当社グループの知名度と評判を一層向上させることが重要です。

当社グループの事業領域は、太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電等といった再生可能エネルギー全般に広がっており、また、事業展開地域は国内にとどまらず、アジアを中心とした海外に広がっています。再生可能エネルギー電源を開発する上では、地域に根ざした質の高い開発を実施すること、誠実な経営を行うこと、そしてビジョンや経営理念を制定し、経営陣と社員にてこれらの遵守を徹底することは当社グループの知名度と評判の向上に不可欠です。

 

②事業運営・オペレーション機能の強化

 a.既存発電所による安定的キャッシュ・フローの創出

当社グループの所有する再生可能エネルギー発電所による予見性の高い安定的なキャッシュ・フローの創出は、当社グループが長期的かつ持続的な事業開発を行う上で重要です。

当社グループは、2023年3月末時点での運転中の発電所として、合計出力約574MWの発電所を有しており、これらの発電所において適切なメンテナンス及びモニタリング体制を構築することで、安定的な稼働を実現していきます。

太陽光発電所及び陸上風力発電所における日射量や風量等の天候発生確率は、統計的に一定の割合に収束すると見込まれることから、事業期間を通した総発電量は比較的予見可能性が高いものと見込まれます。さらに、当社グループの太陽光発電所の所在地は、日本各地に地理的に分散しており、局地的な異常気象に左右されにくい安定的なキャッシュ・フローを創出する構造となっています。また、当社グループの所有するFIT制度に基づく太陽光発電所は、全て40円/kWh又は36円/kWhでの買取価格を確保しており、FIT期間にわたり高い収益性を有しています。

また、バイオマス発電所においては、安定的な燃料の調達及び適切な運転・メンテナンス体制を構築することで、安定した発電を行う事が可能となり、結果、長期的に安定的なキャッシュ・フローを生み出すことが可能となります。

当社グループでは引き続き、予見性の高い安定的なキャッシュ・フローを創出するべく、既存発電所の適切な運営に取り組んでいきます。

 

 b.オペレーション機能の充実と安全管理

当社グループでは、事業基盤をより強固にするべく電源の多様化を進めています。

その中で、特に、建設中のバイオマス発電所は、2025年3月期末までに連続的に運転を開始する予定です。バイオマス発電所は定期修繕等の場合を除いて24時間稼働を行うため、安定的に電力を供給する社会インフラとしての責任を果たすことがより一層求められ、発電所を安定的・持続的且つ安全に運転することが、重要な経営課題であると認識しています。

当社は、発電所のオペレーションを専門的に行う部門の内製化により各発電所間での知見・ノウハウ・安全対策の共有を行い、さらに、バイオマス事業本部をオペレーション本部から独立させ、バイオマス事業に特化したチームを編成することで安全管理の充実を図り、万全の体制でバイオマス発電所の試運転及び運転開始に臨む方針です。今後も国内外の発電所を持続的、安定的に運営するための体制を充実させていきます。

 

③高い資本効率と、持続的な成長のための財務基盤の実現

 a.継続的な資金調達の実施及び資本効率の向上

当社グループでは、資本効率を向上させながら大型の再生可能エネルギー事業の開発投資を行うために、長期及び短期借入金を組み合わせた財務レバレッジを活用しています。

当社グループは、2023年3月末までに、再生可能エネルギー発電所の事業化に係るプロジェクトファイナンス関連契約を締結し、銀行を中心とする金融機関より、累計約4,000億円超(連結子会社及び持分法適用会社における約定ベース)の長期のプロジェクトファイナンスを組成しています。その結果、2023年3月末時点において、当社グループの連結有利子負債残高の約8割がSPCにおけるプロジェクトファイナンスにより調達されています。

今後も大型の事業への開発投資を継続的に行っていくにあたり、一定の強固な財務基盤を維持していくことが重要であると認識しています。

当社グループは、引き続き好条件での資金調達を実施するために、資本市場における情報収集及び分析に努める他、調達先の多様化、先進的な調達手法の検討や金融機関との関係性強化を行っていきます。また、グループ全体の資金管理や調達管理の充実、SPCからの資金回収の早期化を進め、受領した配当資金等により新たな事業の再投資を行うことで、資本効率の向上に一層取り組んでいきます。

 

 b.事業投資及び経営に関する指標設定と運営

当社グループでは、経営原則の一つとして株式価値の持続的な向上を掲げています。これに関連し、当社グループは、新規再生可能エネルギー事業への投資判断を行う際には、出資金額に対する内部収益率(IRR)の見込み値が一定水準を上回ることを原則としています。また、IRR水準を満たす事業候補の中で、株式価値の向上がより大きく見込まれる事業への投資を優先的に行うために、事業の正味現在価値(NPV)を重視しています。加えて、事業投資を決定した後も、事業毎にIRR水準、NPV及び予実差異を管理分析し、収益性の管理を強化していきます。

当社グループの再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、減価償却費等の償却費の費用に占める割合が大きくなる傾向にあります。一過性の償却負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大を目指し、もって株式価値の向上に努めるべく、当社グループでは引き続き経営指標として金利・税金・償却前利益であるEBITDAを重視し、その持続的な増大を目指していきます。

 

 c.発電所SPC持分の追加取得による内部成長

当社は、資金制約がある中でより多くの再生可能エネルギー発電所の事業を早期に事業化するべく、開発段階における投資資金の配分を各発電所SPCへ分散化させることを志向しています。そのため、事業成立時点で当社が所有する発電所SPCの出資持分比率は原則として持分法適用水準としており、当該SPCの出資持分の追加取得による連結化及び内部成長の実現は当社グループの持続的な成長のために重要です。

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (2) ファイナンスに関する事項 ②各発電所SPCに対する出資持分」に記載のとおり、当社は共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。なお、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の出資持分を追加取得する可能性があります。

なお、出資持分追加取得の判断は当該時点における当社の経営方針、資金状況、その他状況等を総合的に勘案の上で決定します。

 

④事業の成長を促す強い組織とガバナンス体制の構築
  a.内部統制及びガバナンスの強化

社会的に内部統制の重要性が増大し、また事業拡大に伴い関係会社を含めた当社グループの売上規模も拡大していく中、持続的に健全な成長を果たすためには、当社及び関係会社の内部統制及びガバナンスの一層の強化が不可欠であると考えています。現在、当社は、基本方針として取締役の半数以上を社外取締役によって構成するモニタリング型の取締役会を指向しています。経営の監督と執行の分離による経営のモニタリングレベル向上に加え、リスク管理等の内部統制レベルの向上を継続的に図るとともに、事業推進に必要な意思決定の迅速化にも邁進しています。また、取締役会の任意の諮問機関として指名・報酬委員会を設置する等、取締役会機能を強化しています。今後も、コーポレートガバナンス・コードの精神に則った実効的なコーポレート・ガバナンスの実現を目指していきます。

 

 b.関係会社の事業運営状況のモニタリング強化

当社グループにおいては業績に占める関係会社の貢献割合が高いため、当社によるグループ経営管理体制を整備し、適切に運用することが重要です。

当社は、関係会社の継続的なモニタリング活動を通じて、各社の直近の運営状況を適時に把握する仕組みを講じています。また、関係会社の事業計画の策定支援及び予実分析を実施しています。さらに、関係会社と連携して、各社の業務プロセスや各種規程の定期的な見直しを行うとともに、安全衛生管理や労務管理等含め、グループ一体となった管理体制の構築にも取り組んでいます。

今後も引き続き、関係会社のモニタリングを一層強化し、より良い経営管理体制の整備及び運用を推進していきます。

 

 c.コンプライアンス対応

当社グループにおいては、当社グループのコンプライアンス憲章に則って社内遵法体制の整備を行ってきました。事業に関連する法令、会社法、労働法への対応等、コンプライアンス管理体制の一層の強化と厳格な運用が重要な経営課題と認識しています。当社グループでは代表取締役社長CEOを委員長とするコンプライアンス委員会を設置しており、当該委員会の充実を図ることでコンプライアンス意識の浸透を徹底し、一層のコンプライアンス管理体制の強化を図っていきます。さらに、連結子会社内におけるコンプライアンス意識向上のための教育・指導にも継続して取り組んでいきます。

 

 d.発電事業者を取り巻く法令規則等への対応

事業に関連する法令の制定や改正が行われた場合、新たなルールに迅速かつ適切に対応することは、当社グループの競争力の維持強化に資するものです。

当社グループでは、関連法規等の改正の状況を常時モニタリングする従業員を配置し早期の情報収集に努めるとともに、必要に応じ他の電気事業者や業界団体と協力して政策提言を実施していきます。

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。

なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1) 再生可能エネルギー事業のリスク

① 法令規制及び政策動向

a.エネルギー政策動向

日本国内の発電電力量に占める再生可能エネルギー(太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等の総称)の比率は、2021年度においては20.3%(水力7.5%、太陽光・風力・バイオマス・地熱は合計12.8%)となりました(出典:経済産業省・資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2023年4月21日公表)。

このような状況の中、日本政府は2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定し、第5次エネルギー基本計画では24~26%であった2030年度の再生可能エネルギーの電源構成比率について、野心的な目標として、36~38%程度に引き上げられました。引き続き政府の支援姿勢は継続しており今後も国内再生可能エネルギー市場は一層拡大していく見通しです。

 


 

出典:経済産業省・資源エネルギー庁「今後のエネルギー政策について」(2022年4月)より当社作成

 

また、アジアを含む世界各国においても、日本と同様に、脱炭素化及び再生可能エネルギーの導入拡大を企図した政策が掲げられています。このように、国内外において再生可能エネルギー発電市場の更なる拡大が期待されています。

このような我が国のエネルギー政策や脱炭素化に向けた国際的潮流を背景に、当社グループは、今後も再生可能エネルギーの導入を後押しする経営環境が継続するものと見込んでいます。しかしながら、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況や再生エネルギーを含む資源の利用状況とこれを受けて形成される多国間合意や国際的な議論の状況、政権交代を含む国内の政治動向、資源価格等の経済環境、社会情勢、発電設備の安全性、脱炭素化に向けたエネルギー技術間競争、技術の変化が増幅する地政学リスク、国家間・企業間の競争の本格化等に関する世論、国際紛争、海外諸外国の金融政策等様々な事象による影響を受けます。かかる政策に変化が生じた場合、当社グループの事業、業績、財政状態及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.固定価格買取制度(FIT制度)(*1)及びFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)

当社グループの日本国内における主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者等(*3)のオフテイカー(*4)との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、現在のFIT制度及び政府による再生可能エネルギー導入目標が今後も変更なく継続する保証はありません。

また、日本政府は2022年4月からFIP制度を導入しました。価格や需給を意識した効率的な発電や売電を促し、再生可能エネルギー由来の電気が適切に市場で取引できる環境を整えることを目的とした制度です。

将来において経済状況に著しい変動が生じること等を理由として、政府又は管轄省庁の決定により、現在のFIT制度やFIP制度が縮小又は終了する、当初想定していなかった義務を発電事業者に課す等、既存の電力受給契約を含めて再生可能エネルギー事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、また、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性もあります。さらに、今後入札により決定される買取価格が著しく低下する場合には、当社の開発事業に影響を及ぼす可能性もあります。

また、再エネ特措法又は再エネ特措法に関連する各種法令の改定が行われ、当社グループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社ではコンプライアンスには十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、再エネ特措法において認定取消事由に該当する法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(*1)固定価格買取制度(FIT制度):

2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。

2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。

 

(*2)Feed in Premium制度(FIP制度):

「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。

 

(*3)一般送配電事業者等:

電気事業法第2条第17項における一般送配電事業者又は小売電気事業者を指します。本書では主として電力需要家又は卸売事業者に対して電力販売を行う事業者全般を意味しています。

 

(*4)オフテイカー:

プロジェクトファイナンスにおいて、事業会社が生み出すサービス(当社グループのSPCの場合は電力)を購入する者(引き取り手)のことを指します。

 

c.出力制御

当社グループが開発を進める電源のうち、国内における太陽光発電や風力発電といった発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源においては、需給バランスの調整のため、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、バイオマス発電の出力の制御の後に、太陽光発電、風力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電や風力発電に関する出力制御は、指定電気事業者(*5)の廃止により、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。

バイオマス発電については「優先給電ルール」に基づき、火力発電の出力の抑制、揚水発電のくみ上げ運転による需要創出、地域間連携線を活用した他エリアへの送電を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には、出力制御の対象となります。

また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。

世界各国においても同様に、電力の需給バランスの調整や電力系統の工事等を目的として、出力制御や計画停電が行われる場合があります。

当社は、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるをえなくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(*5)指定電気事業者:

接続申込量が接続可能量を超過した場合には、無制限・無補償の出力制御を前提として、再生可能エネルギー発電設備の系統への連系ができるよう経済産業大臣から指定された電気事業者を意味しています。

 

d.事業認定

当社グループの国内の再生可能エネルギー発電事業においては、経済産業省所管のもと、当社連結子会社及び関連会社がFIT制度に基づいた「事業認定」(再生可能エネルギー発電設備の認定)を取得しています。しかし、再エネ特措法の規定に違反するなど、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めるときは、当該認定は取り消されることがあります。当社グループとして、発電を既に開始した発電設備の「事業認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 事業の開発プロセス一般

a.土地の取得・事業用地の確保

一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や契約不適合が存在している可能性があります。当社グループが再生可能エネルギー発電所に係る土地を購入又は賃借するに当たっては、原則として全所有者又は賃貸人から対象となる土地について欠陥や契約不適合が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ています。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、後になって欠陥や契約不適合が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化又は土壌汚染等が発生し、近隣住民からの損害賠償、操業停止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは所有者又は賃貸人による表明保証により補完できるとは限りません。さらに、土地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等との関係で制限を受け、開発期間や規模が変動する可能性があり、これにより当社グループの事業の採算性が悪化する等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらのリスクが発電所の運転開始後に生じた場合には、行政当局又は地域住民等から事業停止の要請等を受け、稼働発電所の一部撤去や操業停止を受け入れざるを得なくなる可能性があり、当該事業の継続にも影響を及ぼす可能性があります。

当社は海外における事業開発等のために海外子会社等により土地の取得・事業用地の確保を行う場合があります。当社が陸上風力発電事業を手掛けているベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、土地の使用権はあるものの、所有権はありません。また、フィリピン共和国(以下、「フィリピン」という。)では、原則として全ての土地を国家が所有する国有制度(Regalian Doctrine)が採用されているため、所有権はありませんが、外国企業が株主である現地法人も土地を賃借することが可能です。土地の取得、利用に関して各国で法令が異なるため、当社ではコンプライアンスに十分に留意し、各種法制度の運用について十分に確認を行いながら事業を運営していますが、土地の取得、利用に関して法令違反や届出の不備等があった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.許認可の取得及び発電所サイトにおける地域関係者等との合意

国内外の再生可能エネルギー発電所の開発に際しては、管轄省庁及び地方自治体が管轄する農地転用、林地開発、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、再生可能エネルギー事業は、発電所の立地する地域の自然環境資源を活用して行うものであり、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民の合意が必要となります。

当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また、地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可や環境アセスメントの実施のみならず、事業実施地域における住民向けの各種説明会等を通じて地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としています。したがって、再生可能エネルギー発電所の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間が必要な場合、並びに地方自治体、地元住民及び環境団体等の関係者との合意形成が遅延あるいは成されなかった場合等においては、当社グループが想定するスケジュールや規模にて事業化が行えない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

c.環境アセスメント

1997年6月に制定された環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所等13種類の事業において環境アセスメントの手続きを行うことを定めています。環境アセスメントにおいては、「環境の自然的構成要素の良好な状態の保持」(大気環境、水環境及び土壌環境・その他の環境)、「生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全」(植物、動物及び生態系)、「人と自然との豊かな触れ合い」(景観及び触れ合い活動の場)、「環境への負荷」(廃棄物等及び温室効果ガス等)の中から対象事業の性質に応じて適切な環境要素が選定され、事業者自らが調査・予測・評価を行っていきます。当社グループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、一定規模以上の太陽光、風力、地熱及びバイオマス発電所の建設に当たって、環境アセスメントの実施が義務付けられています。また、都道府県又は自治体によっては、当該都道府県又は自治体の条例に基づき、再生可能エネルギー発電所の建設に際して、環境アセスメントの実施が要請されることがあります。

当社は海外における事業開発においても、海外子会社等により環境アセスメントを実施しています。環境アセスメントの実施の際には、その国で定められた基準に沿った形で実施しています。また、国際的金融機関から資金を調達する場合、別途国際基準に則ったアセスメントが要求される場合があります。

当社グループにおいては、各発電所の事業化に当たって、当該地域における過去の環境アセスメント実施履歴の調査や自主調査等により環境アセスメントにおける必要対処項目の事前確認を行っています。しかしながら、事前調査では想定されていない必要対処項目が発生した場合や、環境アセスメントにかかる法令又は条例の改定が行われた場合には、事業化時期、各発電所の開発規模又は開発可否等に影響を及ぼし、又は環境アセスメントに要する費用が増加する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

d.電力系統への接続及び電力供給

国内外の発電事業において発電所から電力供給を行うに際しては、電力系統への接続が必要となります。電力系統へ接続するためには、接続に必要な工事費等の費用負担が求められる場合があります。また、通常、接続予定の電力系統に空容量がある場合は、接続地点までの送電設備を建設する費用が発生し、電力系統に空容量がない場合は、送電設備の建設費用のほかに、電力系統の増強費用が追加で発生する場合があります。この増強費用は、当社グループ単独での負担、もしくは周辺地域で同じく事業を計画し、電力系統への接続を希望する他事業者との分担となる場合があります。

当社グループにおいては、事前に系統の空容量及び接続にかかる費用を確認し、計画的に電力系統への接続を確保する取り組みを行っていますが、他事業者が先行して接続契約を結んだ場合には、当社グループは電力系統の容量が確保できない可能性があります。また、他事業者が事業継続を断念した結果、当社グループが当初想定していた以上に接続費用が増加する可能性や、電力系統に接続をする上で入札が行われる場合(国内における募集プロセス等)においては、接続までに当社の想定以上に時間を要する可能性があります。なお、操業後に電力供給先の送電網が深刻なトラブルに見舞われる場合があり、かかる場合には当該送電網に接続して電力供給を行うことが不可能又は困難となる場合があります。

また、送電線敷設用地を使用する際に、有効期間のある道路使用許可等の許認可が必要となる場合もあります。事業計画時に想定していなかった何らかの事情により、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなった場合には、電力供給が不可能又は困難となる可能性があります。

このような状況により当社グループが発電した電力を完全に売電できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

e.競合他社

当社グループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、競合他社が当該候補地を確保することや公募事業で競合他社が採択される等により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

f.設備調達・外注

当社グループは、成長市場である再生可能エネルギー市場において、大型・先進的な発電所の開発に取り組んでいます。一般的に成長市場においては、先進的又は特殊な設備・業務等について、業界全体で一時的に需要が供給を上回る場合があります。業界全体での設備、資材又はサービスの供給能力が不足し、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延する場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の設備調達先候補・外注先候補の事業者の与信評価が想定外に悪化し、かつ信用リスクの補完が短期的になされない場合、事業者選定プロセスの長期化により、当社グループの発電所の開発又は建設等が遅延し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、完工期日指定・フルターンキー・ランプサム契約ではない建設請負契約での設備・工事の発注を行った場合には、設備・資材価格の高騰、工程遅延等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

g.その他

上記a~fに記載しています、土地取得、事業用地の確保、許認可、系統連系等に係るリスク、また、これらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、また、その他計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 各種電源のリスク

a.太陽光発電

1.運転開始済みの太陽光発電所(FIT制度)

当社グループにおいては、2023年3月31日現在、連結子会社12社による太陽光発電所の運転を開始しています。

太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、かかる日射量は当社グループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、当社グループの大規模太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これにより当社グループの大規模太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2.運転開始済みの太陽光発電所(Non-FIT)

Non-FIT太陽光発電事業は、長期間にわたり、固定単価で電力及び非化石価値(又は非化石価値のみ)をオフテイカーに販売する契約を締結します。国が定めたFIT制度に基づいた契約ではなく、オフテイカーとの間で相対での契約を締結いたします。よって、オフテイカーの業績悪化、信用悪化事由の発生により販売した電力や非化石価値の資金回収が困難となる可能性があり、その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.建設中の太陽光発電所

当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において、大規模太陽光発電所1ヶ所及び複数の小規模太陽光発電所を建設工事中です。当社グループは、太陽光発電所の建設に関して、EPC事業者(*6)との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(*6)EPC事業者:

発電所建設において、Engineering(設計)、Procurement(調達)及びConstruction(建設)を含む一連の工程を請け負う事業者を指しています。

 

4.認定取得済みの太陽光発電所

発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。当社グループでは、当社グループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は大きいため、開発には一定の期間が必要となります。当社グループにおいて一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業認定が取り消される可能性があります。

 

b.バイオマス発電

1.運転開始済みのバイオマス発電所

当社グループにおいては、2023年3月31日現在、連結子会社2社によるバイオマス発電所の運転を行っています(設備容量95.5MW、発電端出力ベース)。

バイオマス発電における発電量は稼働時間に比例するところ、毎年行われるプラントの定期点検においては数週間の稼働停止期間が見込まれます。定期点検において、事前に想定されていなかった修繕項目が発見された場合は、稼働停止期間の長期化に伴い発電量が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の参画するバイオマス発電所の一部では、運転及びメンテナンスについて一部外注しています。主設備であるボイラー等の運転に関し、故意又は過失等により運転停止が発生した場合、又は技術者の確保や技術の習得が適切に行えなかったこと等の不測の事態によりプラントの運転に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.建設中のバイオマス発電所

当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において大型バイオマス発電所5ヶ所を建設工事中です。当社グループは、バイオマス発電所の建設に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額の増加やFIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.バイオマス発電事業の開発

当社グループはバイオマス発電の事業化に向けた検討を行っています。事業化の各段階における開発にかかる支出を資産計上しているため、何らかの事由により開発が中止となった場合には、当社グループは損失を計上することになり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.燃料のリスク

バイオマス発電事業の燃料は、主に、国内未利用木材(FIT適用単価32円)、及び木質ペレットやパーム椰子殻を原料としたPKS等の海外からの輸入材(いずれもFIT適用単価24円)に大別されます。

当社グループのバイオマス発電事業は、現在運転中の発電所が2ヶ所、建設中の発電所が5ヶ所、合計7ヶ所となっていますが、この内、出力20.5MWの木質バイオマス発電所を運営するユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(以下「URE」という)においては、重量ベースで燃料の約7割を国内未利用木材、約3割を輸入PKS材とした発電事業を行っています。また、出力75.0MWの木質バイオマス発電所を運営する苅田バイオマスエナジー株式会社(以下「苅田バイオマス」という)においては、重量ベースで燃料の約9割を輸入材(木質ペレットやPKS)、約1割を国内未利用木材とした発電事業を行っています。建設中の5ヶ所の発電所においては、輸入材を主たる燃料とした発電事業を行う計画です。

ⅰ.国内未利用材の調達におけるリスク

UREにおける国内未利用材の調達については、秋田県内における複数の主要な木材生産業者との間で、長期間にわたり安定的に調達できる単価・数量での長期供給契約を締結しています。また、苅田バイオマスにおける国内未利用材の調達については、住友林業グループとの間で長期間にわたり、数量固定、価格は上限価格を定めた契約を締結しています。しかしながら、木材生産業者もしくは燃料供給会社が国内未利用材の十分な供給を行えない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ.輸入材(木質ペレット、PKS等)の調達におけるリスク

(供給契約に付帯するリスク)

苅田バイオマス及び現在木質バイオマス発電所を建設中の徳島津田バイオマス発電所合同会社(以下、「徳島津田バイオマス」という。)、合同会社御前崎港バイオマスエナジー(以下、「御前崎港バイオマス」という。)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(以下、「石巻ひばり野バイオマス」という。)、合同会社杜の都バイオマスエナジー(以下、「仙台蒲生バイオマス」という。)、合同会社唐津バイオマスエナジー(以下、「唐津バイオマス」という。)においては、木質ペレットを中心とした輸入材燃料を主体とするため、長期にわたる安定的な事業運営を目的として、複数の燃料供給会社との間で長期の固定価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期固定価格契約」という)と、市況や燃料の需要の変化に応じ柔軟な調達を行うスポット契約を締結しています。また、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス、唐津バイオマスの一部の燃料については、長期の変動価格、固定数量の燃料購入契約(以下、「長期変動価格契約」という)を締結しています。なお、各発電所毎に、契約の期間、重量を含む諸条件は異なっています。

いずれの契約においても、供給会社の倒産等による不測の事態が発生した場合や、輸送運賃が変動した場合には、当社グループの事業に、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、長期変動価格契約やスポット契約においては、燃料価格が変動した場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

長期固定価格契約においては数量・価格いずれも固定されていますが、一部の契約においては、長期継続的な供給不調等によって燃料供給会社側に発生する損失累計額が一定金額に達するまでは燃料供給会社が燃料供給義務を負っています。しかしながら、長期継続的な供給不調等によって損失累計額が一定金額を超えることとなった場合は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、長期固定価格契約及び長期変動価格契約で調達していた部分の契約期間が満了した後は、スポット契約の場合と同様に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は苅田バイオマスの主たる出資者として、一部の共同出資者と共に燃料供給会社に対して、苅田バイオマスへの燃料供給に付随して将来的に燃料供給会社において追加的に発生し得る費用の一定部分に対する個別保証を差し入れています。運転開始後における発電所の長期停止等が発生し、燃料購入の量や時期が当初計画から大幅に乖離する場合には、燃料供給会社において付随費用が発生して、その結果当社において当該保証義務の履行が必要となる可能性があります。なお、当該保証義務に係る負担金額は金融市場環境等に応じて変動します。これらの結果として当該保証義務の履行が必要となった場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(為替変動によるリスク)

苅田バイオマス、徳島津田バイオマス、御前崎港バイオマス、石巻ひばり野バイオマス、仙台蒲生バイオマス及び唐津バイオマスの長期供給契約は米国ドル建であり、各発電所の運転開始後に為替相場が変動した場合に当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

これらのSPCでは、この将来の為替変動リスクをヘッジするために、これら長期燃料購入契約等に対して2023年3月末時点において5,071百万米国ドルの為替予約を締結しています。当該為替予約にヘッジ会計を適用した結果、2023年3月末時点のその他の資本の構成要素における計上金額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅰ)為替変動リスク」に記載のとおりです。今後も、為替変動に伴うキャッシュ・フロー・ヘッジの増減により、連結財政状態計算書の親会社の所有者に帰属する持分が増減する可能性があります。なお、燃料購入金額やスケジュールの大幅な計画変更等、ヘッジ会計の有効性が認められないと判断されるような事象が将来的に発生した場合、ヘッジ会計が中止されることにより為替予約に係る損失が金融費用及び持分法投資損益を通じて当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(その他のリスク)

木質ペレットの主要な調達地である北米及び東南アジア、PKS材の主要な調達地である東南アジアにおいて、政情不安等が生じた場合、将来当該地域、国における政府又は日本国政府が木質ペレット、PKS材の輸出入や使用に関する規制を強化した場合、また、不可抗力事由(新型コロナウイルス感染症、紛争・戦争を含む)の発生等により、FIT売電が認められるバイオマス燃料の供給又は輸送が困難となる場合には、当社グループの輸入材調達計画に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、上記リスクの顕在化により、発電事業の運営に影響が生じた場合、当社から子会社又は関連会社への追加の資金拠出を行う可能性があり、その場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

c.風力発電

1.陸上風力発電事業の開発

当社グループは、陸上風力発電の事業化に向けた検討を行っています。

風力発電の事業化に際しては各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメント(事業の規模や地域条例による)が必要となるため、開発段階において建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生していきます。当社グループでは、当該開発投資に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資について、陸上風力発電事業については、事業用地の確保以降に発生した支出については資産計上を行っています。しかしながら、風況観測もしくは環境アセスメントの結果等を受けて事業化を断念した場合には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.建設中の風力発電所

当社グループにおいては「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 再生可能エネルギー開発・運営事業、(開発中の事業一覧 ① 建設中事業)」に記載のとおり、2023年3月31日現在において陸上風力発電所2ヶ所、を建設工事中です(ただし、福島復興風力合同会社への出資は10%未満)。このうち、苓北風力合同会社における陸上風力発電所の建設に関しては、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結しています。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約(ランプサム契約)です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、戦争・紛争等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.洋上風力発電案件の開発

国内の一般海域における洋上風力事業の開発は、2018年11月に成立し、2019年4月に施行された、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(以下、「再エネ海域利用法」といいます。)に則って行われます。再エネ海域利用法の下、政府による促進区域の指定、公募による事業者の選定という2つの重要プロセスを経て対象事業の選定が行われます。海域毎の具体的な手続、スケジュールについては、経済産業省及び国土交通省の合同会議において検討が行われます。

当社グループは、風況観測機器を設置し、洋上風力発電所の事業化に向けた検討を行っています。

洋上風力発電事業の開発は数年にわたる開発期間を要するため、当該開発費用の回収は長期にわたります。当社は、開発を行う海域・エリアの有望性や事業リスクを十分に見極めながら、開発費用を抑制しつつ段階的に開発を行っていますが、当社が開発を行う海域・エリアが促進区域に指定されなかった場合や、促進区域指定のスケジュールが大幅に遅延した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

促進区域に指定された場合においても、公募占用指針において指定される設備容量が当社の想定以上に小さくなる場合、公募の過程において提示される供給価格(入札によって決定される電力供給価格=当該事業の売電単価)の上限価格が想定以上に下落した場合、また、当社が事業者に選定されない場合には、事業の収益性低下や事業開発の中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、公募を通じて当社が事業者に選定された場合においても、発電設備の資材・資源の高騰や為替相場の大幅な変動による収益性低下や、洋上風力発電に必要な電力系統や港湾設備等の社会インフラの整備が進まない場合、海底地盤の状況等を含む立地条件が不適当と判明した場合、事業周辺地域における関係者との関係が悪化した場合による当該事業のスケジュール遅延や開発中止により、当社グループの事業、業績及び財政状態並びに当社グループの中長期な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。

 

d.地熱発電

地熱発電は、地下で熱せられた地熱貯留層から蒸気・熱水を取り出し、蒸気によりタービン発電機を回します。そのため、発電量は、蒸気量に依存します。地熱発電所の事業化に際しては、各種許認可の取得に加え、地中の資源量を把握するために地表調査、掘削調査、噴気試験といった各種調査を行っています。調査結果を踏まえ、温泉資源を利用する利害関係者と共存できる持続可能な発電規模の見極めを図ることで、周辺地域関係者からの事業への同意取得を目指しています。一方、工事着工前の開発段階から一定程度の先行的な費用が発生します。また、地中における資源分布は、地表から完全に把握することが難しく、掘削によって熱源から得られる蒸気量が十分でない可能性又は熱源を掘り外す可能性もあります。

当社グループは、地熱発電所について、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 再生可能エネルギー発電事業、(運転中の地熱発電所一覧)」に記載のとおり、株式会社南阿蘇湯の谷地熱はJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)から補助金を取得の上、地表調査及び掘削調査を実施した後、2021年6月に建設工事を開始、2023年3月に運転を開始しました。また、北海道函館市における函館恵山地熱事業においても同様に、JOGMECの「令和4年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業」が採択されています。

なお、今後エネルギー政策や助成金制度等が変更になった場合には、当社グループの地熱発電の開発活動に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、綿密な調査結果分析及び当該開発費用に対する補助金の活用や、事業パートナーとの共同事業化により、開発リスクの分散・低減を図っています。事業化の各段階における開発投資については、生産井の掘削完了・還元井の掘削完了・噴気確認が完了して以降に発生する支出については資産計上を行っています。しかし、当社グループが地熱発電所の事業化を断念した場合等には、開発に関連し資産計上されていた支出が損失として計上されるため、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、運転開始後において発電に使用する熱源からの蒸気量が経年で減少する場合があるため、事業計画の策定においては、蒸気量の減少に備え、事業期間中に新たな生産井の掘削を行うことを織り込んでいます。当該掘削にも関わらず、事業期間中に一定の蒸気量を確保できない場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 開発プロセスの進捗に伴う事業開発報酬

当社グループにおける再生可能エネルギー発電所の事業開発においては、発電所が運転を開始するまでに、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といった各段階における取り組みがあります。当社は、社外の出資者と共同事業として再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもってSPC(*7)または事業パートナーから事業開発報酬を受領する場合があります。事業開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動し、そのため「再生可能エネルギー開発・運営事業」は開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。

当社は開発段階におけるSPCに対する持分を持分法適用水準としているため、当該事業開発報酬は当社の未実現利益を控除した金額を、当社の連結売上収益に計上します。事業開発報酬を計上したものの、事業開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、事業開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(*7)SPC:

特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、また、プロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。

 

⑤ プロジェクトの開発進捗と業績の関連

事業開発報酬の金額によって、当社グループの売上収益と利益は変動します。当社は本書提出日現在において太陽光発電、バイオマス発電、洋上・陸上風力発電、地熱発電及び水力発電を含む再生可能エネルギー発電所の開発を進めていますが、今後の調査検討等に伴いこれらの事業が遅延又は中止となる場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

今後の当社グループの利益水準は開発支援業務を提供するプロジェクトの規模やそれに係る事業開発報酬の計上時期に大きく影響を受けることとなります。今後の当社グループの業績や成長性の判断においては過年度の業績及び短期的な業績見通しのみならず、開発中のプロジェクトの進捗状況、運転中のプロジェクトの発電状況や保有資産の償却にかかる見積り等の経営情報を総合的に検討する必要があります。

 

⑥ 業績の季節変動

一般的に太陽光や風力といった自然由来の再生可能エネルギーを活用する電源は、日々の天候変化に加えて、年変動や季節変化といった長期的なサイクルの変動による発電量の変動があります。日本国内においては、太陽光発電では日射量の多い春季から秋季、風力発電では季節風により風の強い冬季に発電量が多い傾向があります。当社グループは現在のところ他の電源に比較し大規模太陽光発電の事業化が先行しているため、当社グループの業績にも季節による偏りが生じる可能性があります。

 

⑦ 開発出資プロセス及び管理

再生可能エネルギー開発出資から発生する損失の予防・抑制を目的として、当社グループは開発出資事業の審議における厳格なスクリーニング、撤退判断及び事業投資後の管理について各々基準を設け、管理を行っています。新規事業投資のスクリーニングでは、事業期間におけるキャッシュ・フロー計画を含めた事業計画を精査し事業性を厳格に評価するとともに、内部収益率(IRR)のハードルを設定し、リスクに見合った収益が得られる事業を選別できる仕組みを整えています。

既に実行済みの開発出資事業については、各事業における課題を早期に発見し、適切な措置を講じることで損失を極小化するために、予実管理の徹底及び定期的な事業性評価を行うモニタリング体制を構築しています。

このように、新規事業投資実行時のスクリーニングの仕組み及び事業投資後の管理に係る手続きを整備していますが、期待どおりの収益を獲得できない場合や、プロジェクト関係者との調整が遅滞する場合、事業投資や事業提携が計画どおりに実現できない場合等は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) ファイナンスに関する事項

① 有利子負債への依存

当社グループは、運転資金や設備投資資金について金融機関から借入れを行っています。2023年3月期末時点の連結有利子負債残高及び純有利子負債は206,872百万円及び157,240百万円であり、純有利子負債及び純資産の合計額における純有利子負債依存度(純有利子負債/総資本比率)は約70.8%です。新規及び借り換え時の資金調達において金融機関との折衝が滞り資金の調達に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。連結有利子負債及び純有利子負債の定義は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(1)資本管理」を参照ください。

また、当社グループにおける有利子負債の多くには財務制限条項が付されており、これら財務制限条項に抵触した場合には当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

市場金利が上昇した場合には、変動金利借入金に対する利払い費用の増加により当社グループの事業、業績、財政状態や事業計画に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける変動金利借入金に対しては、一部を除き、金利スワップを締結することにより金利変動リスクの低減を図っています。2023年3月末において、当社グループの連結財政状態計算書に計上されている変動金利借入金残高、そのうち金利スワップの対象外となる残高及び金利の感応度に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 32.金融商品(2)財務上のリスク③市場リスク(ⅱ)金利変動リスク(a)金利変動リスクの内容及び管理方針」を参照ください。また、市場金利が上昇した場合、今後建設及び開発を行う新規発電所における負債の調達コストが増大するため、将来における当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 各発電所SPCに対する出資持分

当社は、資金的な制約の中で、今後開発が見込まれている再生可能エネルギー発電所の事業に対して、機会を逃さず、また、早期に事業化するために、開発段階においては投資資金の配分を分散化させることを志向しています。そのため、現状、事業成立初期時点における当社の事業SPCへの出資持分比率については、財務戦略上の観点から持分法適用水準としています。併せて、各太陽光発電所及びバイオマス発電所を開発運営するSPCへの出資持分比率については、共同出資者との出資者間合意の定めにより、一定期間の経過後に一定の価格にて当社が他共同出資者の出資持分を買い取る権利(コール・オプション)を有し、また、他共同出資者がその出資持分を当社に売り渡す権利(プット・オプション)を有している場合があります。

当社グループは、多数の開発事業に投資するために事業ごとの初期の出資時には投資額を抑制しつつ、当該コール・オプションの行使により将来的に各発電事業への出資持分比率を引き上げる方針です。しかしながら、当社グループにおける資金制約等により、共同出資者からの出資持分の買い増しが遅れる場合には、再生可能エネルギー事業における収益への貢献も限定的となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの事業計画上予定された時期以外の時期に、他の共同出資者がプット・オプションを行使し、当社グループが出資持分を買い取る義務が生じた場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、共同出資者とオプション契約を締結していない場合においても、共同出資者との合意が得られた場合には、当社は再生可能エネルギー発電所の持分を追加取得する可能性があり、かかる場合には当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、出資持分を追加取得する等により、対象となるSPCを連結化した場合、追加取得価額の水準に応じて企業結合に伴う再測定による利益及び無形資産が計上される場合があります。

 

③ 関係会社におけるスポンサーサポート

当社グループにおいて発電事業を運営するSPCである連結子会社及び関連会社各社は、発電所建設に際して、融資団からの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、当社を含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。国内において太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。一方で、継続的な燃料材の供給と運営が必要なバイオマス発電や風車のメンテナンスが必要となる風力発電、アジアにおける発電事業の場合には、融資団はSPCへの出資者からより多くのスポンサーサポートを求める傾向にあります。

当社グループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、当社は当社の連結子会社又は関連会社である発電事業者の出資者として、一定の限度額内において劣後貸付又は株式での追加出資の義務を負う場合があります。また、当社が出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等においては、当社による追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 海外からの調達及び海外事業展開に関するリスク

① カントリーリスク

当社グループは、各国・地域の再生可能エネルギー導入政策、法規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組む方針を採用しています。しかし、これらの国・地域での事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、戦争・紛争、テロ等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止・関税その他の課税のほか、カントリーリスクが存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、事業遂行の遅延・不能等が生じる可能性があり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 為替リスク及び兌換リスク

「(1) 再生可能エネルギー事業のリスク ③ 各種電源のリスク b.バイオマス発電」に記載したバイオマス燃料の他、再生可能エネルギー発電所の発電設備には海外から輸入する設備・資材も含まれています。そのため、為替相場の変動によりこれら設備・資材の購入費用等に変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

また、当社は海外における事業開発等のために海外子会社等の設立を行う場合があり、海外事業の収益及び費用は外貨建てとなります。当社はベトナムにおける陸上風力発電事業に出資・参画しています。ベトナムにおけるFIT制度に基づく売電収入はベトナム・ドン建てですが、FIT制度における売電単価は米ドルとベトナム・ドンの為替相場に応じて改定されます。また、当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおけるFIT制度に基づく売電収入はフィリピン・ペソ建てです。今後、為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

また、海外事業においては、売電収益等が国際通貨等以外によって支払われる場合があります。そのため、外国為替市場における流動性の低下等が生じた場合には、売電収入を適時に円やドル等の国際通貨に兌換を行うことが困難となる可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

③ 海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度

当社は、日本国内の再生可能エネルギー発電事業の開発において培った強みを活かして、アジアにおける再生可能エネルギー発電事業の開発を進めています。海外のFIT制度及び再生可能エネルギー導入促進制度は各国毎に設計されており、日本国内のFIT制度と仕組みが異なります。

当社はフィリピンにおける水力発電事業に出資・参画しています。フィリピンにおける水力発電事業のFIT制度においては、運転開始した事業に対してFIT価格が認定・適用され、当該FIT認定を受けることができる水力発電事業の合計容量には上限枠が定められています。当社が出資・参画する事業は現在建設工事中であり、運転開始時点において当該上限枠の範囲内に入ることを見込んでいます。しかし、運転開始の遅延や、運転開始時点における他事業者による想定を上回るFIT認定取得等により FIT認定枠が上限に達している場合には、当社が出資・参画する事業はFIT認定を受けることが出来ない可能性があります。なお、FIT認定を受けることが出来ない場合においても、オフテイカーへの相対での売電や市場での売電は可能ですが、FIT価格未満での売電を余儀なくされた場合においては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

④ 売電リスク

一般的に、電力事業は公共性の高いインフラ事業であるため、電力供給設備の構築及び運営に関わる事業リスクは、その国の経済水準や信用力と関連があります。海外における発電事業においては、国内事業に比べて信用力の低い電気事業者へ売電を行う可能性があります。売電先である電力事業者が業績悪化等により信用不安に陥った場合には、売電に係る資金回収等が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

⑤ 物価上昇リスク

多くのFIT制度又は再生可能エネルギー促進制度導入制度の下での売電単価は、長期にわたり固定されています。そのため、当社グループが事業を手掛ける諸外国において急激な物価上昇が生じ、当該物価上昇に応じて売電単価の改定がなされない場合には、当該国における発電事業の維持・運営管理費用等が増加し、利益を圧迫する可能性があります。かかる事象が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(4) その他のリスク

① 自然災害・火災・事故・戦争

当社グループの本社機能及び事業開発機能の多くは東京にあります。そのため、東京又は首都圏において、大規模な災害や感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)、テロリズム、戦争・紛争等が発生し、社会機能に障害をきたした場合は、当社の業績、財務及び中長期的な成長に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは国内外の幅広い地域に複数の運転中又は建設中の発電所を有しています。大規模な台風、地震、火山の噴火、津波、洪水、地滑り、豪雨、大雪等の自然災害又は異常気象のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)による社会機能の障害、戦争、テロリズム、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、長期間にわたる操業の停止や、発電所等の設備の大規模な修繕が必要となる等、当社グループの事業運営が継続できない又は重大な支障を生じる可能性があります。また、資材や燃料のサプライチェーンにおける重大な事故や故障、発電設備及び送電インフラの重大な事故や故障、重大な労働災害等が発生した場合にも、発電所の建設又は操業に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② コンプライアンス及び各種法令の施行・改正等

当社グループの事業領域は、各事業の法的規制において記載した法令以外にも、大気汚染、排水等に伴う水質汚染、騒音、廃棄物等をはじめとする環境関連法令の適用を受けています。さらに、開発プロセスやサプライチェーン上での法令違反も当社グループの事業におけるリスクとなります。当社グループはコンプライアンス憲章に基づき、コンプライアンス体制を構築し、法令遵守の徹底に取り組んでいます。しかしながら、法令違反等が発生した場合、また、新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報や機密情報の管理

当社グループの事業においては、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、当社グループでは、情報を保管している部屋への入退室管理、情報・ネットワーク機器のセキュリティ対策、従業員を対象とした教育等情報管理の強化・徹底を図っています。また、外部の委託先についても、守秘義務契約を締結し、機密情報の漏洩を防ぐべく、情報の管理を行っています。このような取り組みにもかかわらず、当社グループの取扱う個人情報や取引先の機密情報につき、情報漏洩、紛失、破壊等の事態が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのみならず、当社が開発中のプロジェクトに関連する関係者による重要な情報の漏洩等が発生した場合、当社の事業開発が遅延又は頓挫するリスクがあり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 知的財産権

当社グループにおいて他者の知的財産権その他の権利を侵害する結果となった場合には、損害賠償請求や信用失墜等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 人材の採用・育成・維持

当社グループは、新しい事業分野に進出し、事業規模を拡大していくために、高度な専門性、独自性、創造性を持つ多様な人材を採用・育成・維持することが極めて重要であると考えています。そのために、戦略的な人材採用活動の実施、人材開発プログラムの実施、育児支援制度をはじめとする福利厚生の充実等により、優秀な人材を発見して採用・育成し、従業員にとって働きやすい労働環境と就業環境を確保することに努めています。このような取り組みにも関わらず、労働市場における人材流動性の高まり又は当社グループの魅力度低下等の理由により、新卒及び中途での人材の採用が困難になった場合や多くの人材流出が生じた等の場合には、将来、当社グループが求める前述の人材を十分に確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの将来的な事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 保有資産及びSPC出資持分の減損

当社グループは、再生可能エネルギー発電所等に係る有形固定資産等の資産を所有するとともに、リース契約に基づき使用権資産を計上しています。当社グループは、連結子会社又は関連会社の収益性の低下により各関係会社の簿価を回収できない場合、当該事業にかかる資産について減損処理を行うことがあります。

また、当社は原則として再生可能エネルギー発電所の開発に際してプロジェクト関連契約や融資関連契約の締結確度が高まった段階においてSPCに出資を行いますが、先行してSPCに出資を行い、その後に事業化を断念した場合等においては当該出資に係る減損処理を行うことがあり、このような場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 訴訟

当社は、コンプライアンスを重視し、取引先との紛争の未然防止に努めていますが、何らかの理由によりトラブルが生じた場合には、当社が訴訟等の対象となる可能性があります。

訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 潜在株式

当社グループは、役員及び従業員へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」という。)を付与しており、「取締役等向け株式交付信託」も導入しています。2023年3月31日現在において、自己株式控除後の発行済株式総数に対して0.5%(369,500株)の潜在株式が存在します。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行された当社普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 配当政策

再生可能エネルギー事業においては大規模な事業投資が必要なことから、当社では財務体質の強化を重要課題の一つとして位置づけています。当社は、これまで配当は実施していません。また、当面の間は内部留保の充実を図り、剰余金を再生可能エネルギー事業の拡大のための投資に活用していくことが、株式価値の向上に資すると考えています。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針です。しかしながら、現時点において配当実施の可否及びその実施時期等については未定です。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析、検討内容は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第93条の規則によりIFRSに準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたり、経営者の判断に基づく会計方針の選択と適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となりますが、その判断及び見積りに関しては連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しています。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。

なお、再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、減価償却費等の償却費の費用に占める割合が大きくなる傾向にあります。一過性の償却負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大を目指し、もって株式価値の向上に努めるべく、当社グループでは業績指標として金利・税金・償却前利益であるEBITDAを重視しています。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針、会計上の見積り及び判断は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」、「2 作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用」に記載しています。

 

(2) 経営成績の分析

①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況

 a.事業全体の状況

再生可能エネルギーの導入は世界的なエネルギー政策の潮流です。世界各国は再生可能エネルギーの導入に係る取り組みを推進しており、世界の再生可能エネルギー発電設備の新規導入容量は2021年に314GWを超えました(出典:Renewable Energy Policy Network for the 21st Century(本部:パリ)「Renewables 2022 Global Status Report」)。また、ロシア・ウクライナ危機を受けたエネルギー安全保障への意識の高まりにより、化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギーシフトが進展しています。足もと、アジアの各国においては、将来の再生可能エネルギーの供給割合として掲げていた政府目標をさらに引き上げるなど、脱炭素化に向けた動きが活発化しています。

このような状況の中、国内再生可能エネルギー市場においては、2020年12月に経済産業省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、再生可能エネルギー電源の比率を50~60%に高めることを参考値として示しました。さらに、2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画における2030年度の電源構成は、第5次エネルギー基本計画では22~24%であった再生可能エネルギー電源の比率が、野心的な目標として36~38%程度に大幅に引き上げられました。また、固定価格買取制度(FIT制度)(*1)による買い取りが継続して行われる中、2022年度から導入されたFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)による買い取りも開始されています。さらに、内閣官房GX実行会議が2022年12月22日に策定した「GX実現に向けた基本方針(案)」においては、再生可能エネルギーの主力電源化やGX投資先行インセンティブに向けた炭素排出に値付けをするカーボンプライシングの本格導入に向けた検討を進める方針が示されています。加えて、電力需要家による再生可能エネルギー電力の調達ニーズも高まっています。自社事業の使用電力を再生可能エネルギー由来100%とすることを目指す国際的なイニシアティブであるRE100(*3)に参加する企業による取り組みが積極化しており、電力需要家が発電事業者と直接電力契約を締結するコーポレートPPA(*4)の実例も増加しています。今後も、再生可能エネルギー導入に対する政府の支援姿勢の継続、及び電力需要家のニーズの高まりにより、国内再生可能エネルギー市場はより一層拡大していく見通しです。

 

(*1)固定価格買取制度(FIT制度):

「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、電気事業者(電気事業法上に定義された、小売電気事業者、一般送配電事業者及び登録特定送配電事業者の総称)が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で買い取る制度です。

 

(*2)Feed in Premium制度(FIP制度):

「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。

 

(*3)RE100:

「Renewable Electricity 100%」の略称で、企業が事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブのことを指しています。

 

(*4)コーポレートPPA:

企業などの電力需要家が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を長期に購入する契約のことを指しています。PPAは電力購入契約(Power Purchase Agreement)の略称です。

 

当連結会計年度における当社グループの「再生可能エネルギー発電事業」においては、運転開始済みの太陽光発電所、バイオマス発電所、陸上風力発電所及び地熱発電所(合計設備容量約573.5MW)の発電量は順調に推移しました。2022年8月に電力小売事業者である東京ガス株式会社との間で締結した電力販売契約に基づいて開発を進めている小規模分散型の太陽光発電所の一部が2023年1月以降に順次運転を開始しており、今後、Non-FITによる太陽光発電所の容量が拡大していく予定です。また、2023年3月に持分法適用会社の株式会社南阿蘇湯の谷地熱(設備容量2.0MW)が運転を開始しました。なお、連結子会社である四日市ソーラー匿名組合事業は、2022年4月に出資持分の一部を譲渡し持分が20%へ減少したため、連結対象及び持分法適用対象外としました。また、2023年3月の運転開始に向けて試運転を進めていた徳島津田バイオマス発電所合同会社は、設備の点検に伴い、運転開始時期を2023年8月に変更しました。

なお、当連結会計年度において行われた出力制御により、当社グループの九重ソーラー匿名組合事業が28日(計128時間)、大津ソーラー匿名組合事業が28日(計125時間)、軽米西ソーラー匿名組合事業が2日(計8.5時間)、軽米東ソーラー匿名組合事業が2日(計9.0時間)、軽米尊坊ソーラー匿名組合事業が2日(計9.0時間)稼働を停止しました。また、ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社が8日(計64.0時間)、苅田バイオマスエナジー株式会社が122日(計574時間)の出力抑制(送電端において定格出力の80%に抑制)に対応しましたが、これに伴う当社グループの逸失発電量は当社の計画の範囲内です。

 

「再生可能エネルギー開発・運営事業」においては、引き続き、国内外の新たな発電所の建設及び開発が進捗しています。

2023年3月に、熊本県で苓北風力合同会社(持分法適用会社)を通じて開発を行う陸上風力発電事業において、金融機関との間で融資関連契約を締結しました。この結果、当社グループの運転中及び建設中の事業の設備容量は合計で1GWを超え、容量は順調に拡大しています。この他、建設着工済み又は運転開始済みの発電所SPC(*5)からの定常的な運営管理報酬(*6)及び配当・匿名組合分配益(*7)を享受しています。

なお、ロシアによるウクライナ侵攻以降、資源価格・電力市場価格が高騰いたしました。足もとでは価格高騰に一定の落ち着き傾向が見られる状況ではありますが、当連結会計年度においては、バイオマス発電事業における燃料費の増加を通じて収益性への影響がありました。また、提出日現在において、新型コロナウイルス感染症の感染状況も現時点では沈静化に向かっており、それによる電力市場の急激な悪化、当社グループの発電所の運転、建設及び開示済み事業の開発が困難となる事象は発生していません。

 

(*5)SPC:

特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、また、プロジェクトファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。

 

(*6)運営管理報酬:

発電所建設の工程管理、決算及び金融機関へのレポーティング等の業務に代表され、発電所の建設期間及び売電期間にわたり支払われる報酬です。なお子会社や関連会社に対する当社の持分に相当する運営管理報酬については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されています。

 

(*7)配当・匿名組合分配益

「再生可能エネルギー発電事業」に属するSPCが株式会社又は合同会社として運営されている場合は、当該SPCから当社へ支払われた配当金については当社単体の営業外収益に計上され、これはセグメント間取引として「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されます。

また、「再生可能エネルギー発電事業」に属するSPCが匿名組合として運営されている場合は、当該SPCで計上された利益のうちの当社出資割合分相当額についてその発生年度に匿名組合分配益として当社単体の売上高に計上し、一方損失が発生した場合は、その損失のうちの当社出資割合分相当額を匿名組合分配損として当社単体の販売費及び一般管理費へ計上しています。これらもセグメント間取引として「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されます。なお、これら「再生可能エネルギー開発・運営事業」の収益に反映されたSPCからの配当金及び分配損益については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されます。

 

 

これらの結果を受けた、当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

 増減

増減率

 (%)

増減の主要因

売上収益

29,207

33,581

4,374

15.0

①苅田バイオマスエナジー株式会社の業績通期寄与

(+3,964)(注5)

②軽米尊坊ソーラー匿名組合事業の業績通期寄与

(+1,046)(注6)

③徳島津田バイオマス発電所合同会社の試運転売電収入(+655)(注7)

④四日市ソーラー匿名組合事業の連結除外(△852)

(注8)

⑤上記②及び④を除く太陽光発電事業の売電収入減少

(△555)

EBITDA

(注)1,3,4

13,087

18,101

5,014

38.3

①四日市ソーラー匿名組合事業の匿名組合出資持分の売却に伴う売却益及び継続保有する匿名組合出資持分の公正価値評価益(+3,854)

②苅田バイオマスエナジー株式会社の業績通期寄与

(+1,159)(注5)

③軽米尊坊ソーラー匿名組合事業の業績通期寄与

(+1,004)(注6)

④徳島津田バイオマス発電所合同会社における試運転開始等による増加(+487)

(注7)

⑤四日市ソーラー匿名組合事業の連結除外(△672)

(注8)

⑥上記③及び⑤を除く太陽光発電事業の売電収入減少

(△555)

⑦徳島津田バイオマス発電所合同会社を除くバイオマス発電事業における燃料費等の増加影響(△281)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

 増減

増減率

 (%)

増減の主要因

EBITDA

マージン(%)

(注)2,3,4

44.8

53.9

9.1

-


 
 

営業利益

874

8,870

7,996

914.5

①EBITDAの増減の主要因と同じ理由による増加

②前期における秋田由利本荘洋上風力合同会社に関する持分法による投資損失(+2,929)、開発事業関連損失(+1,027)

③四日市ソーラー匿名組合事業の連結除外に伴う減価償却費及び償却費の減少(+376)(注8)

④苅田バイオマスエナジー株式会社の業績通期寄与に伴う減価償却費及び償却費の増加(△887)(注5)

⑤軽米尊坊ソーラー匿名組合事業の業績通期寄与に伴う減価償却費及び償却費の増加(△431)(注6)

親会社の

所有者に

帰属する

当期利益

1,581

2,678

1,096

69.3

①営業利益の増減の主要因と同じ理由による増加

②前期における苅田バイオマスエナジー株式会社の連結化に伴う企業結合に伴う再測定による利益の計上(△5,301)

③バイオマス発電所の割引率の変更と将来キャッシュ・フロー予想の見直しに伴うオプション公正価値評価損の計上(△1,418)

 

 

(注)1.EBITDA=売上収益-燃料費-外注費-人件費+持分法による投資損益(前連結会計年度は由利本荘洋上風力除く)+その他の収益・費用

   2.EBITDAマージン=EBITDA/売上収益

      3. EBITDAはNon-GAAP指標です。

   4. EBITDAの算定式に、前連結会計年度は秋田由利本荘洋上風力合同会社に関する持分法による投資損益と開発事業関連損失は含めていません。

      5. 前第2四半期連結会計期間より、苅田バイオマスエナジー株式会社の損益を連結子会社として当社グループの連結決算に取り込んでいます。

      6. 前第3四半期連結会計期間より、軽米尊坊ソーラー匿名組合事業が運転を開始しました。

      7. 第4四半期連結会計期間より、徳島津田バイオマス発電所合同会社が試運転を開始しました。

      8. 第1四半期連結会計期間より、四日市ソーラー匿名組合事業は当社グループの連結範囲から除外されました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりとなりました。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高等を含めて表示しています。また、セグメント利益は、EBITDAにて表示しています。再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、全体の費用に占める減価償却費等の償却費の割合が大きい傾向にあります。当社グループでは、一過性の償却費負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大を目指すべく、株式価値の向上に努めています。そのため、業績指標として金利・税金・償却前利益であるEBITDAを重視しています。

 

(報告セグメントごとの売上収益)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

増減額

増減率(%)

増減の主要因

再生可能

エネルギー

発電事業

27,887

32,072

4,185

15.0

①苅田バイオマスエナジー株式会社の業績通期寄与(+3,964)

②軽米尊坊ソーラー匿名組合事業の業績通期寄与(+1,046)

③徳島津田バイオマス発電所合同会社の試運転売電収入(+655)

④四日市ソーラー匿名組合事業の連結除外(△852)

⑤上記②及び④を除く太陽光発電事業の売電収入減少(△555)

再生可能

エネルギー

開発・運営

事業

3,887

4,143

255

6.6

①事業開発報酬の増加(+486)

②再生可能エネルギー発電事業の増減の主要因④及び⑤による匿名組合分配益の減少

(△334)

調整額

△2,567

△2,634

△66

-

 

連結

財務諸表

計上額

29,207

33,581

4,374

15.0

 

 

 

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

九州電力送配電株式会社

11,542

39.5

15,452

46.0

東北電力ネットワーク株式会社

9,910

33.9

10,587

31.5

東京電力パワーグリッド株式会社

4,483

15.3

4,491

13.4

 

 2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

(報告セグメントごとの利益又は損失)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

増減額

増減率(%)

増減の主要因

再生可能

エネルギー

発電事業

16,757

17,714

957

5.7

①苅田バイオマスエナジー株式会社の業績通期寄与(+1,159)

②軽米尊坊ソーラー匿名組合事業の業績通期寄与(+1,004)

③徳島津田バイオマス発電所合同会社における試運転開始等による増加(+487)

④四日市ソーラー匿名組合事業の連結除外

(△672)

⑤上記②及び④を除く太陽光発電事業の売電収入減少(△555)

⑥徳島津田バイオマス発電所合同会社を除くバイオマス発電事業における燃料費等の増加影響(△281)

再生可能

エネルギー

開発・運営

事業

△1,674

2,849

4,523

-

①四日市ソーラー匿名組合事業の匿名組合出資持分の売却に伴う売却益及び継続保有する匿名組合出資持分の公正価値評価益

(+3,854)

②事業開発報酬の増加(+486)

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

増減額

増減率(%)

増減の主要因

セグメント間

取引消去

△1,997

△2,462

△465

-

 

EBITDA

13,087

18,101

5,014

38.3

 

 

(注)セグメント利益は、売上収益から燃料費、外注費、人件費を差し引き、持分法による投資損益(前連結会計年度は由利本荘洋上風力除く)、並びにその他の収益・費用を加算したEBITDA(Non-GAAP指標)にて表示しています。

   なおEBITDAの算定式に、前連結会計年度は秋田由利本荘洋上風力合同会社に関する持分法による投資損益と開発事業関連損失は含めていません。

 

 

(3) 財政状態の分析

当社グループでは、資本効率を向上させながら再生可能エネルギー発電所の開発投資を行うために、金融機関からの長期の借入れを活用しています。また、財務健全性を適切にモニタリングする観点から、保有する資産の実態的な価値を把握するほか、資本比率や親会社所有者帰属持分比率、純有利子負債とEBITDAの倍率(純有利子負債/EBITDA倍率)等の指標を重視しています。

当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加及び当社子会社及び関連会社が保有する金利スワップ及び為替予約の公正価値変動によるその他の資本の構成要素の増加等により、当連結会計年度末の資本比率は21.3(前連結会計年度末は17.7%)、親会社所有者帰属持分比率は14.2%(前連結会計年度末は10.8%)となりました。また、純有利子負債/EBITDA倍率(純有利子負債と直近の12ヶ月間に計上したEBITDAの倍率。なお、純有利子負債は、借入金及び社債、リース負債、並びにその他の金融負債に含まれる金融負債の合計から、現金及び現金同等物並びに引出制限付預金を差し引いた金額と定義)は、四日市ソーラー匿名組合事業の匿名組合出資持分の売却益等により当連結会計年度末において8.7倍(前連結会計年度末は12.5倍)となりました。

(資産の部)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,154百万円増加し、303,377百万円となりました。

主な増減要因は、(4)キャッシュ・フローの状況に記載の要因による現金及び現金同等物の増加(+4,857百万円)、連結子会社保有の為替予約の公正価値変動等によるその他の金融資産の増加(+1,067百万円)、関連会社保有の金利スワップ及び為替予約の公正価値変動等による持分法投資の増加(+5,380百万円)、並びに主に前会計年度に運転を開始したソーラー発電所における消費税の還付等による営業債権及びその他の債権の減少(△1,048百万円)、四日市ソーラー匿名組合事業が当社の連結対象から外れたこと等による有形固定資産の減少(△3,022百万円)です。

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ5,136百万円減少し、238,646百万円となりました。 

主な増減要因は、徳島津田バイオマス発電所合同会社等の長期借入れの実行による借入金の増加(+20,009百万円)、約定に従った長期借入金の返済による借入金の減少(△13,778百万円)並びに四日市ソーラー匿名組合事業が当社の連結対象から外れたことによる借入金の減少(△6,404百万円)、連結子会社が保有する金利スワップの公正価値変動等によるその他の金融負債(非流動)の減少(△3,893百万円)です。

(資本の部)

当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ12,290百万円増加し、64,731百万円となりました。

主な増減要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加(+2,678百万円)、連結子会社及び関連会社が保有する金利スワップ及び為替予約の公正価値変動を主要因とするその他の資本の構成要素の増加(+8,391百万円)、連結子会社保有の金利スワップ及び為替予約の公正価値変動等による非支配持分の増加(+1,223百万円)です。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して4,857百万円増加し、21,370百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、10,132百万円の収入(前年同期は12,154百万円の収入)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、「再生可能エネルギー発電事業」における売電先からの売電収入及び「再生可能エネルギー開発・運営事業」における事業開発報酬です。主なキャッシュ・アウト・フローは、「再生可能エネルギー発電事業」における発電設備の維持管理費用、事業用地の賃借料、各種税金、バイオマス燃料の仕入及び「再生可能エネルギー開発・運営事業」における開発支出(人件費等を含む)です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、9,334百万円の支出(前年同期は18,524百万円の支出)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、四日市ソーラー匿名組合事業の匿名組合出資持分の売却による収入です。主なキャッシュ・アウト・フローは、主に建設中のバイオマス発電所における有形固定資産の取得による支出10,854百万円及び持分法で会計処理されている投資の取得に係る支出1,952百万円です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、3,028百万円の収入(前年同期は3,366百万円の収入)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、主に建設中のバイオマス発電所における長期借入れの実行による収入20,009百万円です。主なキャッシュ・アウト・フローは、長期借入金の返済による支出13,778百万円及び非支配株主への配当金の支払1,513百万円、及び引出制限付預金の増加1,207百万円です。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当事業年度末現在における当社の状況を考慮した結果、記載すべき事項はありません。

なお、昨年まで掲載しておりました発電所ごとの「電力受給契約」の内容の一部(発電の開始時期、FIT制度又はFIP制度の適用の有無等)については、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 再生可能エネルギー発電事業」に記載しています。

 

2 【主要な設備の状況】

当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。

なお、IFRSに基づく帳簿価額にて記載しています。

 

(1) 提出会社

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額

従業員数
(人)

建物
(百万円)

構築物

(百万円)

工具、
器具及び備品
(百万円)

機械装置及び

運搬具
(百万円)

使用権

資産
(百万円)

その他
(百万円)

合計
(百万円)

本社
(東京都
中央区)

再生可能エネルギー開発・運営事業

業務設備

62

61

66

177

90

100

556

213

(11)

 

(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、建設仮勘定及び無形資産です。

2.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間における平均人員を( )外数で記載しています。

 

(2) 国内子会社

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の
内容

帳簿価額

従業員数
(人)

建物及び
構築物
(百万円)

機械装置
及び運搬具
(百万円)

土地
(百万円)
(面積㎡)

その他
(百万円)

合計
(百万円)

㈱水郷潮来ソーラー

本社
(茨城県潮来市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

61

2,031

(-)

374

2,467

(-)

㈱富津ソーラー

本社
(千葉県富津市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

44

6,216

642

(310,560)

365

7,267

(-)

㈱菊川石山ソーラー

本社
(静岡県菊川市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

279

1,234

2

(924)

350

1,864

(-)

㈱菊川堀之内谷ソーラー

本社
(静岡県菊川市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

208

1,008

1

(254)

288

1,506

(-)

九重ソーラー匿名組合事業

本社
(大分県玖珠郡九重町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

495

3,806

(-)

581

4,882

(-)

那須塩原ソーラー匿名組合事業

本社
(栃木県那須塩原市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

457

3,731

129

(141,653)

247

4,565

(-)

大津ソーラー匿名組合事業

本社
(熊本県菊池郡大津町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

956

2,732

(-)

342

4,030

(-)

那須烏山ソーラー匿名組合事業

本社

(栃木県那須烏山市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

2,587

1,984

229

(271,837)

245

5,045

(-)

軽米西ソーラー匿名組合事業

本社

(岩手県九戸郡軽米町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

5,864

7,292

(-)

1,063

14,219

(-)

軽米東ソーラー匿名組合事業

本社

(岩手県九戸郡軽米町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

9,555

10,507

(-)

2,151

22,213

(-)

軽米尊坊ソーラー匿名組合事業

本社

(岩手県九戸郡軽米町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

4,033

6,967

(-)

4,983

15,983

(-)

ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社

本社

(秋田県秋田市)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

1,186

5,327

278

(35,954)

156

6,946

33

(4)

苅田バイオマスエナジー株式会社

本社

(福岡県京都郡苅田町)

再生可能エネルギー発電事業

発電設備

7,003

23,083

1,056

(48,000)

17,179

48,320

6

(1)

 

(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、使用権資産、建設仮勘定並びに無形資産です

2.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間における平均人員を( )外数で記載しています。

 

① 【株式の総数】

 

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

280,800,000

280,800,000

 

 

② 【発行済株式】

 

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2023年3月31日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年6月20日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

79,111,500

79,150,000

東京証券取引所
(プライム市場)

完全議決権株式であり、権利内容に何ら制限のない当社における標準となる株式です。なお、単元株式数は100株です。

79,111,500

79,150,000

 

(注)「提出日現在発行数」欄には、2023年6月1日から本書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれていません。

 

① 【ストックオプション制度の内容】

第20回新株予約権

 

決議年月日

 2014年4月28日

付与対象者の区分及び人数

 従業員10名

新株予約権の数(個) ※

 7(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 11,200(注)1、2、4

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※

 1株当たり  97(注)3、4

新株予約権の行使期間 ※

 自 2016年5月1日
 至 2023年8月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)(注) ※

 発行価格   97(注)3、4、5

 資本組入額  48.5

新株予約権の行使の条件 ※

ⅰ 新株予約権者は、権利行使時において、当社の取締役、執行役員、監査役、顧問、従業員及び当社の子会社の取締役、執行役員、監査役、顧問、従業員並びに社外協力者としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

ⅱ 新株予約権者が死亡した場合は、相続を認めないものとする。

ⅲ 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を交付する旨及びその比率を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

 

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

     なお、提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注) 1 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,600株とする。

2 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

 

また、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行う場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める株式数の調整を行う。

3 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1

分割・併合の比率

 

また、決議日後、時価を下回る価額で新株を発行する場合又は自己株式を処分する場合(新株予約権の行使により新株を発行する場合を除く。)は、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

調整前払込金額

既発行株式数+新規発行による増加株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

さらに、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行い本件新株予約権が承継される場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める払込金額の調整を行う。

4 2016年11月29日開催の取締役会決議により、2016年12月16日付で普通株式1株につき4株の株式分割、2018年4月5日開催の取締役会決議により、2018年5月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割、2018年7月23日開催の取締役会決議により、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を、それぞれ行っています。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されており、上記各記載は、かかる調整後の内容を記載しています。

5(1)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は切り上げる。

 (2)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

 

第25回新株予約権

 

決議年月日

 2016年1月26日

付与対象者の区分及び人数

 従業員14名、子会社役員1名、社外協力者1名

新株予約権の数(個) ※

 23(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 36,800(注)1、2、4

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※
 

 1株当たり  97(注)3、4

新株予約権の行使期間 ※

 自 2016年1月28日
 至 2025年8月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   97(注)3、4、5
 資本組入額  48.5

新株予約権の行使の条件 ※

ⅰ 新株予約権者は、権利行使時において、当社の取締役、執行役員、監査役、顧問、従業員及び当社の子会社の取締役、執行役員、監査役、顧問、従業員並びに社外協力者としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

ⅱ 新株予約権者が死亡した場合は、相続を認めないものとする。

ⅲ 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を交付する旨及びその比率を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

 

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

   なお、提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注) 1 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,600株とする。

   2 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

 

また、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行う場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める株式数の調整を行う。

3 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1

分割・併合の比率

 

また、決議日後、時価を下回る価額で新株を発行する場合又は自己株式を処分する場合(新株予約権の行使により新株を発行する場合を除く。)は、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

調整前払込金額

既発行株式数+新規発行による増加株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

さらに、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行い本件新株予約権が承継される場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める払込金額の調整を行う。

4 2016年11月29日開催の取締役会決議により、2016年12月16日付で普通株式1株につき4株の株式分割、2018年4月5日開催の取締役会決議により、2018年5月1日付で普通株式1株につき2株、2018年7月23日開催の取締役会決議により、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を、それぞれ行っています。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されており、上記各記載は、かかる調整後の内容を記載しています。

5(1)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は切り上げる。

 (2)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

 

第26回新株予約権

 

決議年月日

 2016年9月27日

付与対象者の区分及び人数

 取締役4名、監査役4名、従業員16名、子会社従業員1名

新株予約権の数(個) ※

 7(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 11,200(注)1、2、4

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※
 

 1株当たり  188(注)3、4

新株予約権の行使期間 ※

 自 2016年10月6日
 至 2026年8月30日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   188(注)3、4、5

 資本組入額   94

新株予約権の行使の条件 ※

ⅰ 新株予約権者は、権利行使時において、当社及び当社子会社の取締役、執行役員、監査役及び従業員並びに社外協力者としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

ⅱ 新株予約権者が死亡した場合は、相続を認めないものとする。

ⅲ 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)6

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

      なお、提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注) 1 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,600株とする。    

     2 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

 

また、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行う場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める株式数の調整を行う。

3 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1

分割・併合の比率

 

また、決議日後、時価を下回る価額で新株を発行する場合又は自己株式を処分する場合(新株予約権の行使により新株を発行する場合を除く。)は、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

調整前払込金額

既発行株式数+新規発行による増加株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

さらに、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行い本件新株予約権が承継される場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める払込金額の調整を行う。

4 2016年11月29日開催の取締役会決議により、2016年12月16日付で普通株式1株につき4株の株式分割、2018年4月5日開催の取締役会決議により、2018年5月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割、2018年7月23日開催の取締役会決議により、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を、それぞれ行っています。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されており、上記各記載は、かかる調整後の内容を記載しています。

5(1)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は切り上げる。

 (2)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

6  当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。ただし、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)2に準じて決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、(注)3で定められる払込金額を組織再編行為の条件等を勘案のうえ、調整して得られる再編後払込金額に、上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)5に準じて決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社による承認を要するものとする。

(8)新株予約権の取得条項
新株予約権の取得事由及び条件に準じて決定する。なお、新株予約権の取得事由及び条件は以下のとおりとする。

ⅰ 新株予約権者が当社又は当社子会社の取締役、執行役員、監査役、従業員、内定者又は社外協力者のいずれの地位も有しなくなった場合、当社は、取締役会が別途定める日に当該新株予約権者が保有する新株予約権を無償で取得することができる。

ⅱ 以下の議案が株主総会で決議された場合(株主総会が不要の場合は、取締役会で決議された場合)、当社は、取締役会が別途定める日に新株予約権を無償で取得することができる。

(ⅰ)当社が消滅会社となる合併契約承認の議案

(ⅱ)当社が分割会社となる吸収分割契約又は新設分割計画承認の議案

(ⅲ)当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画承認の議案

(9)その他の新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。

 

第27回新株予約権

 

決議年月日

 2016年10月7日

付与対象者の区分及び人数

 従業員34名、内定者4名、子会社従業員2名

新株予約権の数(個) ※

 51[49](注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 81,600[78,400](注)1、2、4

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※

 1株当たり  188(注)3、4

新株予約権の行使期間 ※

 自 2016年10月28日
 至 2026年8月30日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   188(注)3、4、5

 資本組入額    94

新株予約権の行使の条件 ※

ⅰ 新株予約権者は、権利行使時において、当社及び当社子会社の取締役、執行役員、監査役及び従業員並びに社外協力者としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

ⅱ 新株予約権者が死亡した場合は、相続を認めないものとする。

ⅲ 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)6

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注) 1 新株予約権1個につき目的となる株式数は、1,600株とする。    

2 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

 

また、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行う場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める株式数の調整を行う。

3 決議日後、当社が当社普通株式につき株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1

分割・併合の比率

 

また、決議日後、時価を下回る価額で新株を発行する場合又は自己株式を処分する場合(新株予約権の行使により新株を発行する場合を除く。)は、次の算式により1株当たりの払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

調整前払込金額

既発行株式数+新規発行による増加株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

さらに、決議日後、当社が他社と吸収合併もしくは新設合併を行い本件新株予約権が承継される場合、又は当社が新設分割もしくは吸収分割を行う場合、当社は必要と認める払込金額の調整を行う。

4 2016年11月29日開催の取締役会決議により、2016年12月16日付で普通株式1株につき4株の株式分割、2018年4月5日開催の取締役会決議により、2018年5月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割、2018年7月23日開催の取締役会決議により、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を、それぞれ行っています。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されており、上記各記載は、かかる調整後の内容を記載しています。

5(1)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は切り上げる。

 (2)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

6 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権をそれぞれ交付することとする。ただし、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
残存新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)2に準じて決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、(注)3で定められる払込金額を組織再編行為の条件等を勘案のうえ、調整して得られる再編後払込金額に、上記(3)に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)5に準じて決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社による承認を要するものとする。

(8)新株予約権の取得条項
新株予約権の取得事由及び条件に準じて決定する。なお、新株予約権の取得事由及び条件は以下のとおりとする。

ⅰ 新株予約権者が当社又は当社子会社の取締役、執行役員、監査役、従業員、内定者又は社外協力者のいずれの地位も有しなくなった場合、当社は、取締役会が別途定める日に当該新株予約権者が保有する新株予約権を無償で取得することができる。

ⅱ 以下の議案が株主総会で決議された場合(株主総会が不要の場合は、取締役会で決議された場合)、当社は、取締役会が別途定める日に新株予約権を無償で取得することができる。

(ⅰ)当社が消滅会社となる合併契約承認の議案

(ⅱ)当社が分割会社となる吸収分割契約又は新設分割計画承認の議案

(ⅲ)当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移転計画承認の議案

(9)その他の新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。

 

第1回株式報酬型新株予約権

 

決議年月日

 2017年11月27日

付与対象者の区分及び人数

 従業員2名

新株予約権の数(個) ※

 51[14](注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 20,400[5,600](注)1、7

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※

 1株当たり 1(注)2

新株予約権の行使期間 ※

 自 2020年12月13日
 至 2027年12月12日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   292.5(注)3、4、7
 資本組入額  146.25

新株予約権の行使の条件 ※

(注)5

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)6

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注)1 新株予約権1個につき目的となる株式数(以下、「付与株式数」という。)は、400株とする。

     なお、付与株式数は、本新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(又は併合)の比率
また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割又は資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。

2 本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、本新株予約権を行使することにより交付を受ける株式1株あたりの払込金額を1円とし(以下、「行使価額」という。)、これに付与株式数を乗じた金額とする。

3 発行価格は、割当日における新株予約権の公正な評価額(1株当たり1,166円)と本新株予約権の行使時の払込金額(1株当たり1円)を合算している。なお、本新株予約権の割当てを受けた者は、本新株予約権の払込金額の払込債務と、当社に対する報酬債権とを相殺するものとする。

4 (1)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

(2)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から、(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

5 (1)新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時において、当社及び当社子会社の取締役、執行役員、監査役及び従業員としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(2)新株予約権者が上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の開始日(以下、「権利行使開始日」という。)前に死亡した場合、本新株予約権の相続による承継は認めない。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(3)新株予約権者が権利行使開始日以降に死亡した場合又は上記(2)ただし書に定める場合、当該新株予約権者の相続人のうち1名(以下、「権利承継者」という。)に限り、本新株予約権を承継することができるものとする。この場合において、前者の権利承継者は、当該新株予約権者が死亡した日の翌日から6ヶ月を経過する日までの期間(ただし、上記「新株予約権の行使期間」に定める期間中であることを要する。)に限り、後者の権利承継者は、権利行使開始日から6ヶ月を経過する日までの期間に限り、一括してのみ本新株予約権を行使することができるものとする。なお、権利承継者が死亡した場合、権利承継者の相続人は本新株予約権をさらに承継することはできない。

(4)本新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

(5)本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

(6)各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

(7)その他の条件については、当社と新株予約権者との間で締結する新株予約権割当契約に定めるところによる。

6 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案のうえ、(注)1に準じて決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の末日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)4に準じて決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由及び条件

新株予約権の取得に関する事項に準じて決定する。なお、新株予約権の取得に関する事項は以下のとおりとする。

①当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約もしくは分割計画、又は当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役会決議)がなされた場合は、当社は、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、上記「新株予約権の行使の条件」に定める規定により本新株予約権の行使ができなくなった場合は、当社は本新株予約権を無償で取得することができる。

(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。

7 2018年4月5日開催の取締役会決議により、2018年5月1日付で普通株式1株につき2株、2018年7月23日開催の取締役会決議により、2018年9月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を、それぞれ行っています。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されており、上記各記載は、かかる調整後の内容を記載しています。

 

第2回株式報酬型新株予約権

 

決議年月日

 2018年11月30日

付与対象者の区分及び人数

 従業員2名

新株予約権の数(個) ※

 264(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 26,400(注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※

 1株当たり 1(注)2

新株予約権の行使期間 ※

 自 2021年12月18日
 至 2028年12月17日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   988(注)3、4
 資本組入額  494

新株予約権の行使の条件 ※

(注)5

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)6

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

     なお、提出日の前月末現在(2023年5月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注)1 新株予約権1個につき目的となる株式数(以下、「付与株式数」という。)は、100株とする。

     なお、付与株式数は、本新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(又は併合)の比率
また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割又は資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。

2 本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、本新株予約権を行使することにより交付を受ける株式1株あたりの払込金額を1円とし(以下、「行使価額」という。)、これに付与株式数を乗じた金額とする。

3 発行価格は、割当日における新株予約権の公正な評価額(1株当たり987円)と本新株予約権の行使時の払込金額(1株当たり1円)を合算している。なお、本新株予約権の割当てを受けた者は、本新株予約権の払込金額の払込債務と、当社に対する報酬債権とを相殺するものとする。

4 (1)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

(2)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から、(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

5 (1)新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時において、当社及び当社子会社の取締役、執行役員、監査役及び従業員としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(2)新株予約権者が上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の開始日(以下、「権利行使開始日」という。)前に死亡した場合、本新株予約権の相続による承継は認めない。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(3)新株予約権者が権利行使開始日以降に死亡した場合又は上記(2)ただし書に定める場合、当該新株予約権者の相続人のうち1名(以下、「権利承継者」という。)に限り、本新株予約権を承継することができるものとする。この場合において、前者の権利承継者は、当該新株予約権者が死亡した日の翌日から6ヶ月を経過する日までの期間(ただし、上記「新株予約権の行使期間」に定める期間中であることを要する。)に限り、後者の権利承継者は、権利行使開始日から6ヶ月を経過する日までの期間に限り、一括してのみ本新株予約権を行使することができるものとする。なお、権利承継者が死亡した場合、権利承継者の相続人は本新株予約権をさらに承継することはできない。

(4)本新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

(5)本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

(6)各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

6 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案のうえ、(注)1に準じて決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の末日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)4に準じて決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由及び条件

新株予約権の取得に関する事項に準じて決定する。なお、新株予約権の取得に関する事項は以下のとおりとする。

①当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約もしくは分割計画、又は当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役会決議)がなされた場合は、当社は、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、上記「新株予約権の行使の条件」に定める規定により本新株予約権の行使ができなくなった場合は、当社は本新株予約権を無償で取得することができる。

(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。

 

第3回株式報酬型新株予約権

 

決議年月日

 2020年2月5日

付与対象者の区分及び人数

 従業員11名

新株予約権の数(個) ※

 1,819 [1,557] (注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

 普通株式 181,900 [155,700] (注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円) ※

 1株当たり 1(注)2

新株予約権の行使期間 ※

 自 2023年2月26日
 至 2030年2月25日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

 発行価格   1,072(注)3、4
 資本組入額  536

新株予約権の行使の条件 ※

(注)5

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)6

 

  ※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しています。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注)1 新株予約権1個につき目的となる株式数(以下、「付与株式数」という。)は、100株とする。

     なお、付与株式数は、本新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(又は併合)の比率
また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割又は資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。

2 本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、本新株予約権を行使することにより交付を受ける株式1株あたりの払込金額を1円とし(以下、「行使価額」という。)、これに付与株式数を乗じた金額とする。

3 発行価格は、割当日における新株予約権の公正な評価額(1株当たり1,071円)と本新株予約権の行使時の払込金額(1株当たり1円)を合算している。なお、本新株予約権の割当てを受けた者は、本新株予約権の払込金額の払込債務と、当社に対する報酬債権とを相殺するものとする。

4 (1)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

(2)本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、(1)記載の資本金等増加限度額から、(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

5 (1)新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時において、当社及び当社子会社の取締役、執行役員、監査役及び従業員としての地位のいずれかにあることを要する。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(2)新株予約権者が上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の開始日(以下、「権利行使開始日」という。)前に死亡した場合、本新株予約権の相続による承継は認めない。ただし、取締役会において認めた場合については、この限りではない。

(3)新株予約権者が権利行使開始日以降に死亡した場合又は上記(2)ただし書に定める場合、当該新株予約権者の相続人のうち1名(以下、「権利承継者」という。)に限り、本新株予約権を承継することができるものとする。この場合において、前者の権利承継者は、当該新株予約権者が死亡した日の翌日から6ヶ月を経過する日までの期間(ただし、上記「新株予約権の行使期間」に定める期間中であることを要する。)に限り、後者の権利承継者は、権利行使開始日から6ヶ月を経過する日までの期間に限り、一括してのみ本新株予約権を行使することができるものとする。なお、権利承継者が死亡した場合、権利承継者の相続人は本新株予約権をさらに承継することはできない。

(4)本新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。

(5)本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

(6)各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

6 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案のうえ、(注)1に準じて決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から上記「新株予約権の行使期間」に定める行使期間の末日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(注)4に準じて決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件
上記「新株予約権の行使の条件」に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由及び条件

新株予約権の取得に関する事項に準じて決定する。なお、新株予約権の取得に関する事項は以下のとおりとする。

①当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約もしくは分割計画、又は当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役会決議)がなされた場合は、当社は、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、上記「新株予約権の行使の条件」に定める規定により本新株予約権の行使ができなくなった場合は、当社は本新株予約権を無償で取得することができる。

(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
 
(百万円)

資本金残高
 
(百万円)

資本準備金
増減額
(百万円)

資本準備金
残高
(百万円)

2018年5月1日

(注)2

18,547,100

37,094,200

1,982

1,961

2018年5月9日~

2018年7月9日(注)1

51,200

37,145,400

4

1,987

4

1,965

2018年9月1日

(注)2

37,145,400

74,290,800

1,987

1,965

2018年10月9日~
2019年3月8日(注)1

1,179,200

75,470,000

93

2,080

93

2,059

2019年4月8日~
2020年3月9日(注)1

1,337,600

76,807,600

94

2,175

94

2,153

2020年4月8日~

2021年3月8日(注)1

1,282,800

78,090,400

94

2,269

94

2,248

2021年4月8日~

2022年3月8日(注)1

848,900

78,939,300

71

2,340

71

2,319

2022年4月8日~

2023年3月8日(注)1

172,200

79,111,500

16

2,356

16

2,335

 

(注) 1.新株予約権の行使によるものです。

2.株式分割(1:2)によるものです。

3.2023年4月1日から同年5月31日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式総数が38,500株、資本金が13百万円及び資本準備金が13百万円増加しています。

 

(5) 【所有者別状況】

 

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

18

44

176

244

172

21,729

22,383

所有株式数
(単元)

71,391

18,097

143,961

147,561

752

408,823

790,585

53,000

所有株式数の割合(%)

9.03

2.28

18.20

18.66

0.09

51.711

100.00

 

 

 

(6) 【大株主の状況】

2023年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数
(株)

発行済株式
(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

木南 陽介

東京都目黒区

14,860,000

18.78

住友林業株式会社

東京都千代田区大手町1丁目3-2

7,360,000

9.30

千本 倖生

東京都大田区

5,434,800

6.86

辻本 大輔

東京都目黒区

5,000,000

6.32

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

4,798,900

6.06

株式会社ミツウロコグループホールディングス

東京都中央区京橋3丁目1-1

3,878,400

4.90

本田 大作

東京都世田谷区

2,713,000

3.42

RBC ISB S/A DUB NON RESIDENT/ TREATY RATE UCITS-CLIENTS ACCOUNT-MIG(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ東京支店

14 PORTE DE FRANCE, ESCH-SUR-ALZETTE, LUXEMBOURG, L-4360

1,635,100

2.06

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8-12

1,547,000

1.95

JP JPMSE LUX RE NOMURA INT PLC 1 EQCO(常任代理人株式会社三菱UFJ銀行)

1 ANGEL LANE LONDON - NORTH OF THE THAMES UNITED KINGDOM EC4R 3AB

1,516,865

1.91

48,744,065

61.61

 

(注)1.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は次の通りです。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)                          902,400株

     株式会社日本カストディ銀行(信託口)                           759,100株

① 【連結財政状態計算書】

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度末

(2022年3月31日)

当連結会計年度末

(2023年3月31日)

資産

 

 

 

流動資産

 

 

 

現金及び現金同等物

6,32

16,514

21,370

引出制限付預金

17,32

27,769

28,262

営業債権及びその他の債権

7,17,32

7,339

6,291

棚卸資産

8,17

1,205

1,698

その他の金融資産

14,32

1,369

5,702

その他の流動資産

9,17

1,943

3,168

流動資産合計

 

56,139

66,491

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

10,17

147,480

144,458

使用権資産

12

8,413

7,483

のれん

11

237

237

無形資産

11,17

37,439

36,215

持分法で会計処理されている投資

13,17

11,662

17,042

繰延税金資産

28

1,876

1,755

その他の金融資産

14,17,32

27,173

23,906

その他の非流動資産

9

5,804

5,789

非流動資産合計

 

240,084

236,887

資産合計

 

296,223

303,377

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度末

(2022年3月31日)

当連結会計年度末

(2023年3月31日)

負債

 

 

 

流動負債

 

 

 

営業債務及びその他の債務

15,32

5,083

3,107

借入金

16,17,32

12,794

15,193

リース負債

12,16,32

896

626

その他の金融負債

18,32

252

714

未払法人所得税

28

581

979

その他の流動負債

19

584

525

流動負債合計

 

20,189

21,144

非流動負債

 

 

 

社債及び借入金

16,17,32

185,039

182,602

リース負債

12,16,32

8,367

7,656

その他の金融負債

18,32

6,492

2,599

引当金

22

8,506

8,092

繰延税金負債

28

14,974

15,899

その他の非流動負債

19

215

654

非流動負債合計

 

223,593

217,502

負債合計

 

243,782

238,646

資本

 

 

 

資本金

23

2,340

2,356

資本剰余金

23

1,615

1,644

利益剰余金

23

22,303

24,981

自己株式

23

673

719

その他の資本の構成要素

23

6,301

14,692

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

31,886

42,954

非支配持分

 

20,555

21,778

資本合計

 

52,441

64,731

負債及び資本合計

 

296,223

303,377

 

 

【連結損益計算書】

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

売上収益

4,24

29,207

33,581

その他の収益

5,26

130

4,523

燃料費

 

7,051

9,969

外注費

 

1,823

2,189

人件費

25

3,749

3,397

持分法による投資損益

13

2,656

167

うち、持分法による投資損益(由利本荘洋上風力除く)

 

273

167

うち、秋田由利本荘洋上風力合同会社に関する持分法による投資損益

40

2,929

開発事業関連損失

40

1,027

その他の費用

26

3,900

4,280

減価償却費及び償却費

 

8,256

9,231

営業利益

 

874

8,870

企業結合に伴う再測定による利益

5

5,301

オプション公正価値評価益

32

1,088

オプション公正価値評価損

32

1,418

金融収益

27

357

316

金融費用

27

2,604

2,939

税引前利益

 

5,015

4,829

法人所得税費用

28

2,009

826

当期利益

 

3,007

4,003

当期利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

 

1,581

2,678

非支配持分

 

1,426

1,326

1株当たり当期利益

 

 

 

基本的1株当たり当期利益(円)

29

20.25

34.07

希薄化後1株当たり当期利益(円)

29

19.97

33.87

 

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

14,117

18,811

 

 

売掛金

※2 3,092

※2 2,338

 

 

前払費用

13

16

 

 

関係会社立替金

706

1,391

 

 

未収還付法人税等

689

741

 

 

その他

※2 474

※2 392

 

 

貸倒引当金

1

8

 

 

流動資産合計

19,089

23,680

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

362

313

 

 

 

 

減価償却累計額

100

144

 

 

 

 

建物(純額)

262

170

 

 

 

構築物

47

84

 

 

 

 

減価償却累計額

19

23

 

 

 

 

構築物(純額)

29

61

 

 

 

機械及び装置

286

292

 

 

 

 

減価償却累計額

22

84

 

 

 

 

機械及び装置(純額)

264

208

 

 

 

工具、器具及び備品

175

173

 

 

 

 

減価償却累計額

89

97

 

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

87

76

 

 

 

リース資産

26

25

 

 

 

 

減価償却累計額

17

16

 

 

 

 

リース資産(純額)

9

9

 

 

 

建設仮勘定

20

 

 

 

有形固定資産合計

650

543

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

56

80

 

 

 

その他

1

1

 

 

 

無形固定資産合計

57

81

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

関係会社株式

※1 22,938

※1 25,389

 

 

 

その他の関係会社有価証券

※1 8,035

※1 6,971

 

 

 

その他

491

※1,※2 634

 

 

 

投資損失引当金

503

750

 

 

 

投資その他の資産合計

30,961

32,245

 

 

固定資産合計

31,668

32,869

 

繰延資産

 

 

 

 

社債発行費

58

45

 

 

繰延資産合計

58

45

 

資産合計

50,816

56,594

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

1年内返済予定の長期借入金

※4 3,559

※4 4,685

 

 

リース債務

4

4

 

 

未払金

※2 345

※2 268

 

 

未払費用

26

28

 

 

賞与引当金

309

285

 

 

株式給付引当金

164

 

 

その他

81

155

 

 

流動負債合計

4,324

5,589

 

固定負債

 

 

 

 

社債

14,000

14,000

 

 

長期借入金

※4 22,400

※4 23,614

 

 

リース債務

4

5

 

 

資産除去債務

69

90

 

 

株式給付引当金

216

54

 

 

その他

0

 

 

固定負債合計

36,690

37,762

 

負債合計

41,014

43,351

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

2,340

2,356

 

 

新株式申込証拠金

※5 3

※5 0

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

2,319

2,335

 

 

 

その他資本剰余金

7

9

 

 

 

資本剰余金合計

2,325

2,344

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

繰越利益剰余金

5,654

9,094

 

 

 

利益剰余金合計

5,654

9,094

 

 

自己株式

673

719

 

 

株主資本合計

9,649

13,075

 

新株予約権

152

167

 

純資産合計

9,802

13,242

負債純資産合計

50,816

56,594

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 3,618

※1 4,050

売上総利益

3,618

4,050

販売費及び一般管理費

※1,※2 5,625

※2 4,698

営業損失(△)

2,007

648

営業外収益

 

 

 

受取配当金

※1 823

※1 1,994

 

為替差益

7

 

その他

※1 110

※1 58

 

営業外収益合計

933

2,060

営業外費用

 

 

 

支払利息

232

217

 

社債利息

167

168

 

社債発行費償却

13

13

 

支払手数料

101

34

 

為替差損

0

 

投資損失引当金繰入額

151

247

 

その他

11

4

 

営業外費用合計

675

682

経常利益又は経常損失(△)

1,748

730

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

2

 

関係会社株式売却益

2,780

 

特別利益合計

2

2,780

特別損失

 

 

 

固定資産除却損

3

68

 

開発事業関連損失

※3 4,287

 

特別損失合計

4,290

68

税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△)

6,036

3,442

法人税、住民税及び事業税

3

2

法人税等調整額

605

法人税等合計

608

2

当期純利益又は当期純損失(△)

6,645

3,440