ジェイフロンティア株式会社
J Frontier Co.,Ltd.
渋谷区渋谷二丁目9番9号
証券コード:29340
業界:情報・通信業
有価証券報告書の提出日:2023年8月30日

(1) 連結経営指標等

 

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2019年5月

2020年5月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

売上高

(千円)

11,876,681

16,844,572

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

711,729

1,841,199

親会社株主に帰属する
当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

400,519

1,899,919

包括利益

(千円)

400,284

1,867,423

純資産額

(千円)

4,163,534

2,714,794

総資産額

(千円)

6,099,295

7,240,548

1株当たり純資産額

(円)

907.43

525.78

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

90.64

410.60

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

86.68

自己資本比率

(%)

67.8

34.1

自己資本利益率

(%)

9.7

株価収益率

(倍)

25.4

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

366,943

1,830,377

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

860,094

1,132,734

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

2,564,597

1,451,117

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

2,968,654

1,588,360

従業員数

(名)

278

255

〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

―〕

―〕

-〕

56

163

 

(注) 1.第14期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3.従業員数は、就業人員数を記載しており、臨時雇用人員数(派遣社員、パートタイマー及びアルバイトを含む)は、〔 〕内に年間の平均人数を記載しております。

4.第14期より連結財務諸表を作成しているため、自己資本利益率は、期末自己資本額に基づき算定しております。

5.第15期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

6.第15期の自己資本利益率については、親会社株主に帰属する当期純損失のため、記載しておりません。

7.第15期の株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失のため、記載しておりません。

8.第15期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第14期の関連する主要な連結経営指標等については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第11期

第12期

第13期

第14期

第15期

決算年月

2019年5月

2020年5月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

売上高

(千円)

6,125,810

7,106,147

8,493,011

9,329,843

9,370,263

経常利益又は
経常損失(△)

(千円)

367,300

174,412

679,106

724,483

1,725,377

当期純利益又は
当期純損失(△)

(千円)

6,129

96,373

424,929

450,287

1,652,308

持分法を適用した場合の
投資利益

(千円)

資本金

(千円)

26,377

26,377

26,377

1,486,978

165,462

発行済株式総数

(株)

1,918,500

1,918,500

1,918,500

4,757,616

4,892,098

純資産額

(千円)

745,516

842,765

1,267,695

4,186,384

2,774,489

総資産額

(千円)

1,909,239

2,032,492

2,594,505

5,297,953

5,832,442

1株当たり純資産額

(円)

194.13

219.25

329.99

918.35

589.16

1株当たり配当額

(円)

(1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

1.60

25.12

110.75

101.91

357.08

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

97.45

自己資本比率

(%)

39.0

41.5

48.8

79.0

47.4

自己資本利益率

(%)

0.8

12.2

40.3

16.5

47.5

株価収益率

(倍)

22.6

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

13,993

218,298

830,912

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

62,641

165,103

7,985

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

130,488

99,096

93,648

現金及び現金同等物の
 期末残高

(千円)

947,717

901,816

1,631,094

従業員数

(人)

42

47

46

54

49

〔ほか、平均臨時雇用人員〕

8

3

9

8

15

株主総利回り

(%)

(比較指標:-)

(%)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

最高株価

(円)

4,290

3,205

最低株価

(円)

1,622

1,751

 

(注) 1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第14期の期首から適用しており、第14期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2.持分法を適用した場合の投資利益については、第11期、第12期及び第13期は利益基準及び利益剰余金基準その他の項目から見て重要性が乏しいため記載をしておりません。

3.当社は配当を行っておりませんので、1株当たりの配当額及び配当性向については記載しておりません。

4.第11期から第13期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。

5.第15期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

6.第11期から第13期の株価収益率は、当社株式が非上場であったため記載しておりません。

7.第15期の自己資本利益率については、当期純損失のため、記載しておりません。

8.第15期の株価収益率については、当期純損失のため、記載しておりません。

9.従業員数は、就業人員数を記載しており、臨時雇用人員数(派遣社員、パートタイマー及びアルバイトを含む)は、〔 〕内に年間の平均人数を記載しております。

10.第14期より連結財務諸表を作成しているため、第14期以降の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

11.当社は2021年7月7日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っておりますが、第11期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産及び1株当たり当期純利益を算定しております。

12.第11期から第15期の株主総利回り及び比較指標については、2021年8月27日に東京証券取引所マザーズに上場したため、記載しておりません。

13.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所グロースにおけるものであり、それ以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであります。なお、2021年8月27日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

年月

概要

2008年6月

京都府京都市中京区にインターネットを使用した広告代理店業務及び通信販売・卸売を目的として、モバイルフロンティア㈱(現 当社)を資本金900万円で設立

広告代理業におけるキャスティング広告を開始

2010年2月

本社を東京都渋谷区東3丁目に移転

2011年6月

広告代理業におけるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)広告を開始

2011年9月

本社を東京都渋谷区渋谷2丁目に移転

2011年10月

高度管理医療機器等販売業・貸与業許可を取得

2012年4月

広告代理業におけるPRイベント(記者発表会)広告を開始

2012年8月

自社ブランドの健康食品の公式通販サイト「酵水素328選」を開設

2013年4月

化粧品製造販売業許可を取得

2013年5月

医薬品販売業許可(卸)を取得

 

自社ブランドの健康食品「酵水素328選サプリメント」を発売

2013年6月

自社ブランドの健康食品「酵水素328選生サプリメント」を発売

 

有料職業紹介事業許可を取得

2013年7月

「酵水素328選生サプリメント」のインフォマーシャル広告(注)を開始

2014年6月

ジェイフロンティア㈱へ商号変更

2016年11月

医薬品販売業許可(店舗販売)を取得

2016年12月

自社ブランドの医薬品・医薬部外品の公式通販サイト「くすりの健康日本堂」を開設

 

自社ブランドの医薬品「ホワイピュア」を発売

2017年4月

自社ブランドの医薬部外品「ホワイピュア 薬用美白クリーム」を発売

 

プライバシーマーク認定を取得

2017年6月

自社ブランドの医薬品「トンデケア」を発売

2018年6月

自社ブランドの健康食品「酵水素328選もぎたて生スムージー」を発売

2018年11月

インフルエンサーマーケティングサイト「BooMStar」を開設

2019年5月

調剤薬局「健康日本堂調剤薬局 赤坂店」を開設

2019年5月

医療用医薬品を薬局店舗より直接配送する顧客サービスプラットフォーム「速薬」アプリを配信開始

2019年11月

漢方薬「生漢煎®防風通聖散」等を扱うオンラインショップを㈱アインファーマシーズより

事業譲受し、「JFDオンラインショップ」としてリニューアル開設

2020年4月

電話による服薬指導及び処方箋医薬品の宅配開始

2021年2月

オンライン診療からオンライン服薬指導、薬の宅配までを手掛ける医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」アプリを配信開始

 

情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得

2021年4月

「SOKUYAKU」による処方箋医薬品の当日宅配エリアが東京23区及び横浜市まで拡大

2021年6月

自社ブランドの健康食品「CaFelice」を発売

2021年8月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2021年9月

大阪市にて「SOKUYAKU」による処方箋医薬品の当日宅配サービスを開始

2021年10月

福岡市にて「SOKUYAKU」による処方箋医薬品の当日宅配サービスを開始

 

「SOKUYAKU」インストール済み端末を活用し、医師不足に悩む地域医療体制の強化支援サービスを開始

2021年11月

医薬品等の通販事業を運営する㈱シーディ及び医薬品等の企画開発を行う㈱バイオセーフを連結子会社化

 

 

 

年月

概要

2021年12月

ダイレクトメールマーケティング等を行う㈱アルファランを連結子会社化

 

医療人材の紹介・派遣及びコールセンター運営等を行うAIGATEキャリア㈱を連結子会社化

2022年1月

㈱Lyckaよりヘアケア・ボディケアブランド「LILAY」シリーズを事業譲受

 

オンライン診療からオンライン服薬指導・薬の宅配までワンストップで完結する「SOKUYAKU」のビジネスモデルについて特許登録

 

名古屋市にて「SOKUYAKU」による処方箋医薬品の当日宅配サービスを開始

 

「SOKUYAKU ASP(Application Service Provider)」サービスを提供開始

2022年3月

医療機関のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援する㈱イーエックス・パートナーズを連結子会社化

 

薬局のDXを支援する「SOKUYAKUオンライン薬局」を提供開始

2022年4月

㈱シーディが㈱バイオセーフを吸収合併

 

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズ市場からグロース市場に移行

2022年5月

美容医療専門オンラインクリニックの共同運営に向けて一般社団法人技美会と業務提携

2022年7月

化粧品やサプリメントのD2Cブランドを展開する㈱ECスタジオを連結子会社化

2022年9月

両社の会員利用者のサービス向上にむけて日本航空㈱と業務提携

2022年10月

自治体が運営するオンライン診療窓口の運営受託サービスを開始

2023年3月

旅先や出張先での「SOKUYAKU」の利用促進に向けて㈱エアトリプレミアム倶楽部と業務提携

2023年4月

医療業界に特化した人材紹介サービス「SOKUYAKUキャリア」の提供を開始

 

(注) インフォマーシャル広告とは、インフォメーション(情報)とコマーシャル(広告)とを掛け合わせた造語で、テレビコマーシャルの種類のひとつであります。元々は米国で生まれたテレビショッピングのジャンルのひとつで、商品の情報を詳細に紹介するコマーシャル手法をいいます。

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社と連結子会社6社(株式会社シーディ、株式会社アルファラン、AIGATEキャリア株式会社、株式会社イーエックス・パートナーズ、株式会社ECスタジオ、一般社団法人枝美会)及び持分法を適用していない非連結子会社1社により構成されております。

当社は、2008年6月の設立以来、健康食品をはじめとするヘルスケア分野に着目して事業を進めております。ヘルスケア分野におけるインターネット広告代理業から事業を開始し、顧客商品の企画、販促、販売、卸売、通信販売事業に至るまで総合的な販売促進支援を行ってまいりました。

その後、販売促進支援により培ってきた広告代理業のノウハウを基に、主に健康食品を中心とした自社ブランド商品を企画・開発し、自社商品の通販事業を展開しております。また、自社商品の通信販売事業で獲得した知見を活用し取扱い商品の領域を医薬品にまで拡大させております。さらに、通販EC事業を通じて当社がこれまでに培った「非対面」ビジネスのノウハウを医療医薬の領域で活用すべく、オンライン診療・オンライン服薬指導、そして処方箋医薬品の宅配までをワンストップで提供可能な医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業を運営しております。

現在ではメディカルケアセールス事業、ヘルスケアセールス事業及びヘルスケアマーケティング事業の3事業を運営しております。

なお、以下の事業区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一の区分であります。

 

(1) メディカルケアセールス事業

当事業では、医療プラットフォームサービス関連事業、医薬品分野における自社ブランドの商品の通信販売及び調剤薬局店舗の運営事業を行っております。

 

(a) 医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業(to C)

 誰もが自分自身にあった適切な医療サービスをタイムリーに受けられる社会の実現を目指して、オンライン診療・オンライン服薬指導、そして処方箋医薬品の宅配までをワンストップで提供可能な医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」を提供しております。

 「SOKUYAKU」プラットフォームにおいては、ユーザー(患者)は、エリアや症状、口コミなどに基づき当社提携先の病院・クリニックの検索と、オンライン診療の予約及びビデオチャットによるオンライン診療の受診ができます。

  さらに、オンライン診療を終えたユーザーは、「SOKUYAKU」プラットフォームから当社提携先調剤薬局の薬剤師とのビデオチャットによるオンライン服薬指導を受診でき、その後処方薬の宅配サービスを受けられます。

事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

 

(b) 医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業(to B)

 医療機関や調剤薬局等に向けた医師・看護師等の医療人材紹介事業、自由診療クリニックを対象としたマーケティング支援事業、医療機関のWEB サイト の制作・保守、広告運用等による医療機関向けのデジタルマーケティングソリューションの提供を通じた医療機関の DX(デジタルトランスフォーメーション) 化の支援事業等を行っております。

 事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

 

(c) 医薬品通販事業

自社ブランドの医薬品・医薬部外品及び漢方医薬品等を当社通販サイトやテレビのインフォマーシャル広告など、各種販売促進手法を組み合わせ一般消費者向けに販売しております。

 事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

 

① 取扱商品について

 当社グループが取扱う商品ジャンルは、医薬品(注1)・医薬部外品(注2)となります。主な商品は「ホワイピュア」「ホワイピュア 薬用美白クリーム」「生漢煎®防風通聖散」「生漢煎®八味地黄丸」を販売しております。新商品の企画・開発や商品のリニューアル及びその他サービスの充実などにお客様の声を反映することで、より長くお客様として付き合っていただけるよう、外部機関を使用して満足度調査等を定期的に行っております。

 

(注1) 医薬品とは、病気の治療を目的とした薬のことで、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められたものです。

   医師が処方するものもあれば、ドラッグストアなどで購入することもできる大衆薬(OTC)もあります。

(注2) 医薬部外品とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。

   治療というよりは防止・衛生を目的に作られています。

 

② 商品の製造について

商品の製造については、OEM先に製造委託する方法を採っております。

 

③ 受注の方法

 一般消費者からの注文は、主に電話、ハガキ、メール、公式通信販売サイト「くすりの健康日本堂」「JFDオンラインショップ」にて受け付けております。電話注文は、外部委託先であるコールセンターにて受け付けており、ハガキ、メール及び通信販売サイトの注文は通販事業部のカスタマー担当者が受け付けます。当社ではこれらの受注をとりまとめ、業務委託先である物流センターに発送を依頼します。

 

④ 商品の保管・発送について

OEM製造委託先で製造した商品の保管及び顧客への発送に関する業務を外部の物流倉庫事業者等に委託しております。

 

⑤ 代金の回収方法

代金の回収方法については、クレジットカード決済、代金引換、後払い決済サービスを採用しております。

 

⑥ 医薬品通販事業の特徴

a.広告宣伝について

 当社グループの商品の宣伝方法としては、インフォマーシャル広告、インターネット広告等を採用しております。広告宣伝については、広告費に対して何人の購入者を獲得したのかを示す指標である、CPO(注1)を算出する等、効果的な販売促進手法を企画・立案し、実施しております。

b.コールセンターについて

 当社は、受注の受付や各種問い合わせをグループ会社または外部のコールセンター運営会社に委託しております。

 委託先のコールセンター担当者と定期的に打ち合わせを行い、お客様からの電話受付の応答率を高めることや、受付注文の処理手続きの迅速化、お客様対応の品質向上等への取組みを促すほか、顧客1件当たりのコスト等の数値設定を行うことで生産性の向上を図っております。

c.品質管理について

 商品の品質管理については、当社の品質管理部が担当しております。製造委託先を選定する際は、GMP(注2)の認証を取得している企業を選定し、その製造委託先の商品の製造工程がマニュアルどおりに行われているか、また、完成後の品質が当社の品質基準を満たしているか等、チェックリストや現地視察による品質監査により管理しております。更に、外部機関及び必要に応じて弁護士に依頼し、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の遵守状況を確認する等、品質管理には細心の注意を払っております。

d.定期会員による売上拡大について

 当社は、上記aからcに記載した施策や対応を行い、定期会員の増大を図っております。一般消費者に安心して使用していただける商品を提供することで、売上拡大を図っております。

 

(注1)CPOとは、「Cost per Order」の略で、定期顧客一人当たりの獲得単価のことをいいます。

(注2)GMPとは、「Good Manufacturing Practice」の略で、医薬品等の製造管理及び品質管理に関する基準のことをいいます。

 

 

(d) 調剤薬局事業

 調剤薬局店舗を運営し、近隣病院から発行された処方箋に基づく調剤を行っております。また、顧客サービスプラットフォームである「速薬」アプリを提供しており、顧客はアプリを通じて処方箋を薬局に事前に送信することで、薬局で待たずに薬を受け取ることができます。

 事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

 

① 取扱商品について

医師の診断・処方箋に基づき調剤した医療用医薬品となります。

 

② 商品の仕入について

医療用医薬品の卸業者より直接仕入れを行っております。

 

③ 受注、販売の方法

 来店した一般消費者から直接受注を受けております。当社の店舗薬剤師は、処方箋に基づく調剤を実施し服薬指導を実施したうえで、医療用医薬品を販売しております。

 なお、2020年4月10日からは、厚生労働省から新型コロナウイルス感染症の拡大抑制の目的で、時限的な特別措置として「オンライン診療」に関する事務連絡が発出されており、初診から電話やWEB面談等の情報通信機器を用いた服薬指導の実施と医療用医薬品の宅配が可能となっております。また、2021年6月18日には初診からのオンライン診療の恒久化が閣議決定されております。これを受けて、当社の薬局店舗においても、一般消費者から、当社の顧客サービスプラットフォームである「速薬」アプリを通じて、または電子メール、FAX等により送信された処方箋に基づいて、当社の店舗薬剤師が調剤し、電話やWEB面談で服薬指導を実施したうえで、医療用医薬品を薬局店舗より直接発送しております。

 

④ 医療用医薬品の保管・発送について

 当社は、医療用医薬品の保管管理については、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」や厚生労働省から示されている各種ガイドライン等を遵守したうえで、薬局店舗で行っております。

 また、医療用医薬品を宅配する場合も、薬局店舗から直接発送しております。

 

 

(2) ヘルスケアセールス事業

当事業では、健康食品を中心としたヘルスケア分野における「酵水素328選」シリーズなどの自社ブランドの商品の通信販売を行っており、当社通販サイト、テレビのインフォマーシャル広告やインターネット広告、記者発表会等の販売促進手法を組み合わせて販売しております。

事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

① 取扱商品について

   当事業が取扱う商品ジャンルは、健康や美容に関する商品となります。現在は、健康食品では「酵水素328選」シリーズの生サプリメント、ドリンク、生スムージー等を販売しております。新商品の企画・開発や商品のリニューアル及びその他サービスの充実などにお客様の声を反映することで、より長くお客様として付き合っていただけるよう、外部機関を使用して満足度調査等を定期的に行っております。

 

 ② 商品の製造について

  商品の製造については、OEM先に製造委託する方法を採っております。

 

 ③ 受注の方法について

  一般消費者からの注文は、電話、ハガキ、メール、公式通信販売サイト「酵水素328選」にて受け付けております。電話注文は、外部委託先であるコールセンターにて受け付けており、ハガキ、メール及び通信販売サイトの注文は通販事業部のカスタマー担当者が受け付けます。当社ではこれらの受注をとりまとめ、業務委託先である物流センターに発送を依頼します。

 

      ④ 商品の保管・発送について

   当社は、OEM製造委託先で製造した商品の保管及び顧客への発送に関する業務を外部の物流倉庫事業者等に委託しております。

 

 ⑤ 代金の回収方法について

 代金の回収方法については、クレジットカード決済、代金引換、後払い決済サービスを採用しております。

 

 ⑥ ヘルスケアセールス事業の特徴について

 a.広告宣伝について

 当社の商品の宣伝方法としては、インフォマーシャル広告、インターネット広告等を採用しております。広告宣伝については、広告費に対して何人の購入者を獲得したのかを示す指標である、CPO(注1)を算出する等、効果的な販売促進手法を企画・立案し、実施しております。

 b.コールセンターについて

 当社は、受注の受付や各種問い合わせをグループ会社または外部のコールセンター運営会社に委託しております。

 委託先のコールセンター担当者と定期的に打ち合わせを行い、お客様からの電話受付の応答率を高めることや、受付注文の処理手続きの迅速化、お客様対応の品質向上等への取組みを促すほか、顧客1件当たりのコスト等の数値設定を行うことでお客様の満足度を高めております。

 c.品質管理について

 当社商品の品質管理については、当社の品質管理部が担当しております。製造委託先を選定する際は、GMP (注2)の認証を取得している企業を選定し、その製造委託先の商品の製造工程がマニュアルどおりに行われているか、また、完成後の品質が当社の品質基準を満たしているか等、チェックリストや現地視察による品質監査により管理しております。

 d.定期会員による売上拡大について

 当社は、上記aからcに記載した施策や対応を行い、定期会員の増大を図っております。一般消費者に長く使用していただける商品を提供することで、リピート購入をしていただき、売上拡大を図っております。

 

(注1)CPOとは、「Cost per Order」の略で、新規の定期顧客一人あたり広告費用のことをいいます。

(注2)GMPとは、「Good Manufacturing Practice」の略で、医薬品等の製造管理及び品質管理に関する基準のことをいいます。

 

(3) ヘルスケアマーケティング事業

当事業では、主に健康食品をはじめとするヘルスケア商品に関する広告代理業及び卸売業を展開しております。

(a) 広告代理業

広告代理業においては、ヘルスケア商品を取扱う法人顧客の商品販売促進支援として、商品の特性やブランド

イメージに応じて著名人等を起用した広告宣伝により商品のプロモーション効果の最大化を図っております。広

告代理業の主要なサービスとしては、著名人等を起用してイベント出演やモニター企画等を実施することで顧客の商品を宣伝する「キャスティング」、著名人等のブログ、インスタグラム等を通して顧客の商品を宣伝する「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」、各種メディアに向けた記者発表会を企画したうえで著名人等を起用して商品のPRを行う「PRイベント(記者発表会)」があります。

事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

① キャスティング

キャスティングとは、顧客(法人)からの依頼に基づいて、著名人等を起用した記者発表会やイベント出演、モニター企画等を実施することにより、顧客企業の認知拡大や商品のブランドイメージの向上を図るプロモーションであります。

当社は、創業以来、他社商品のプロモーションのみならず、ヘルスケアセールス事業における自社ブランド商品の販売においても、商品のイメージにあった著名人等を起用して、販売の拡大に繋げた実績を有しております。これらの成功事例によって培ったノウハウをもとに、商品の特性や訴求したいターゲット層、販売経路等に応じて、訴求効果を最大化させるための人選から、企画、著名人等のマネジメント会社との条件交渉、広告撮影及びイベントのスケジュール調整まで一貫して行っております。このようなことから、数ある著名人等のマネジメント会社の中から顧客(法人)のニーズや商品ブランドイメージに合ったキャスティングを行うことができ、価格に関しても費用対効果に見合った提案をすることができます。

 

② SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)

顧客(法人)の商品を著名人等のブログ、インスタグラム等といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サ

ービス)を通して宣伝し、消費者の購買を促すような企画を行っております。

 

③ PRイベント(記者発表会)

著名人等を起用して顧客商品のPRイベントを実施しております。顧客独自でのプレスリリース等に比べてメデ

ィアへの露出機会の増加に繋がりやすく、一般消費者に宣伝したい商品をアピールすることができ、購買を促すようなPRイベントの企画を行っております。また、商品のPRに著名人等を起用することにより、商品のブランドイメージを構築することができるため、PRイベント(記者発表会)の実施が、顧客(法人)からのキャスティング受注の足掛かりとなることもあります。

 

(b) 卸売業

 卸売業においては、自社ブランドの健康食品や顧客のヘルスケアに関する商品を、問屋等の当社の持つ多様な流通チャネルを活用してドラッグストア等の小売店に販売しております。

また、ヘルスケアセールス事業において培ったインターネット広告、インフォマーシャル広告、店頭でのイベント実施等の販売促進のノウハウを活用して顧客のマーケティング支援(店舗の売り場の設計・陳列等の販売促進支援)を行っております。

事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

(c) BPO事業

 BPO(注1)事業においては、主にEC通販事業者向けのコールセンター業務の受託や、BNPL(注2)事業者向けのダイレクトメール発送業務の受託等を行っております

 事業系統図は、次のとおりであります。

 

(注1)BPOとは、「Business Process Outsourcing」の略で、企業活動における業務プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託することをいいます。

(注2)BNPLとは、「Buy Now, Pay Later」の略で、後払い決済サービスのことをいいます。


 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社シーディ

(注)2

埼玉県草加市

75,000

メディカルケアセールス事業

100

役員の兼任

商品の仕入

株式会社アルファラン

(注)2、5

東京都港区

20,000

ヘルスケアマーケティング事業

100

役員の兼任

資金の貸付

AIGATEキャリア株式会社

(注)2

東京都渋谷区

80,000

メディカルケアセールス事業

ヘルスケアマーケティング事業

100

役員の兼任

業務委託

資金の貸付

債務保証

株式会社イーエックス・パートナーズ

東京都渋谷区

10,000

メディカルケアセールス事業

90

役員の兼任

業務委託

株式会社ECスタジオ

(注)2,6

東京都千代田区

168,764

ヘルスケアセールス事業

70

役員の兼任

商品等の売上

資金の借入

一般社団法人技美会

東京都新宿区

メディカルケアセールス事業

100

商品等の売上

資金の貸付

 

(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

     2.特定子会社であります。

3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.上記の他に非連結子会社が1社あります。

5.株式会社アルファランについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 主な損益情報等

(1)売上高

3,234,197

千円

 

(2)経常利益

23,884

 

(3)当期純利益

16,427

 

(4)純資産額

47,557

 

(5)総資産額

439,615

 

6.株式会社ECスタジオについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

 主な損益情報等

(1)売上高

2,202,939

千円

 

(2)経常利益

245,010

 

(3)当期純利益

163,851

 

(4)純資産額

585,097

 

(5)総資産額

1,178,602

 

  なお、(1)売上(2)経常利益(3)当期純利益については、同社の業績が連結損益計算書に含まれる2022年12月1日から2023年5月31日の期間の金額を記載しています。

 

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

2023年5月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

メディカルケアセールス事業

144

21

ヘルスケアセールス事業

48

14

ヘルスケアマーケティング事業

48

123

全社(共通)

15

5

合計

255

163

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数であります。

2.臨時雇用人員数(派遣社員、パートタイマー及びアルバイトを含む)は、( )外数に年間の平均人員を記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

 

2023年5月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

49

15

38.9

3.10

6,019

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

メディカルケアセールス事業

8

8

ヘルスケアセールス事業

19

3

ヘルスケアマーケティング事業

10

0

全社(共通)

12

4

合計

49

15

 

(注) 1.従業員数は、就業人員数であります。

2.臨時雇用人員数(派遣社員、パートタイマー及びアルバイトを含む)は、( )外数に年間の平均人員を記載しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.全社(共通)は、部門共通の技術職、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

当社では労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ① 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

52.6

0.0

80.1

92.3

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 ② 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

 

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱シーディ

25.0

0.0

0.0

0.0

(注1)

78.5

130.8

152.1

㈱アルファラン

0.0

0.0

0.0

0.0

(注2)

53.2

71.1

AIGATEキャリア㈱

11.1

50.0

50.0

0.0

(注3)

52.0

96.4

37.5

㈱イーエックス・パートナーズ

11.0

0.0

0.0

0.0

(注3)

86.9

86.9

㈱ECスタジオ

66.7

0.0

0.0

0.0

(注3)

77.2

84.4

65.0

(社)技美会

0.0

0.0

0.0

0.0

(注3)

75.2

75.2

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものであり、当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 会社経営の基本方針

当社グループは、「人と社会を健康に美しく」を企業理念に掲げ、新型コロナウイルス感染症の影響で、「非対面」、「リモート」が常態化するというパラダイムシフトがおきた我が国において、特に医療・ヘルスケアの領域に着眼し、それらの分野でのパラダイムシフトを起こし、より良い生活文化の創造と発信を通じて、社会すべての人々の健康で幸福な生活の実現に貢献するという使命を基に、事業展開を行っております。

上記使命の要約は以下のとおりとなります。

① ヘルスケアテックカンパニーとして、デジタル技術の活用により、人々の幸福な生活に欠かせない医療・ヘルスケア領域を革新します。
② 医療・医薬分野のデジタルトランスフォーメーションを推進し、医療サービスの向上と社会保障制度の負担減に貢献します。
③ ヘルスケア領域において、特に「ケンビキョウイイ」(注)の分野における商品やサービスの開発に注力し、人々の健やかな生活を支えます。

(注)「ケンビキョウイイ」とは、「健康・美容・教育・癒し・医薬・医療」を指します。

 

(2) 経営戦略及び経営上の目標達成状況を判断するための経営指標等

当社グループでは、事業を継続的に発展させていくためには、収益力を高め、適正な利益確保を図ることが重要と認識し、客観的な指標として、売上高、広告宣伝費、営業利益を重視しており、その中長期的な向上を図る経営に努めてまいります。また、当社事業モデルを勘案したうえでの重要な経営指標は、メディカルケアセールス事業のSOKUYAKU事業ではSOKUYAKUプラットフォームの拡大を重視し「会員数」、「提携医療機関数」及び「提携薬局数」の3点を、ヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業の医薬品通販事業では今後の収益の源泉となる「一年間で新規獲得した定期顧客数(注)」を、ヘルスケアマーケティング事業では「取引先社数」を、それぞれ重要な指標としております。
  (注)「定期顧客数」とは、「当社全商品の定期コース会員の延べ人数」となります。
 

(3) 経営環境及び市場戦略

当社グループの事業が対象とする市場は、健康食品や機能性表示食品、一般医薬品等のEC・通信販売市場及び調剤薬局市場であります。

日本国内における消費者向け電子商取引(BtoC-EC)の市場は、インターネットやスマートフォンの普及の拡大の影響で、今後も引き続き堅調に推移していくと予想されております。2021年における日本国内の物販系分野のEC市場規模は13兆2,865億円で、前年比8.6%の伸び率となっております(注1)。その要因には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により外出を控え自宅にいながら買い物を楽しむという消費行動が、消費者の間で徐々に外出機会が回復した2021年においてもさらに定着しつつあること、ネット上での販売商品の多様化、市場参加者(売り手)の増加、 物流事業者による宅配時間の大幅な短縮化、スマートフォンの普及、SNSによる情報流通量の増大化等が挙げられます。なお、2021年の物販系分野のEC化率は8.8%と、2020年の8.1%から上昇しております(注1)。しかしながら、米国のEC化率は約14%であり、近年ECの市場規模拡大が著しい中国のEC化率は既に30%を超えている(注1)ことと比較すると、我が国におけるBtoC-EC市場はまだ飽和しておらず、今後も伸びる可能性が十分にあると考えられます。
  このような背景のもと、健康食品市場の市場規模は、2021年で8,825億円、2022年(見込)で8,925億円(前年対比1.1%増)と、市場が拡大しております(注2)。また、一般用医薬品における通販市場の市場規模は2020年で417億円、2021年で456億円(前年対比9.4%増)と推計されており(注3)、こちらも増加トレンドにあります。このような経営環境を踏まえ、当社は新商品の投入、定期会員へのサービス拡充などを通じて、引き続き健康食品等の通信販売事業を行うヘルスケアセールス事業及び医薬品の通信販売事業を行うメディカルケアセールス事業において、安定的な収益基盤を構築してまいります。
  一方、調剤薬局を取り巻く市場環境につきまして、調剤医療費(調剤報酬)はここ数年ほぼ横ばいで推移しており、2021年では約7.7兆円の市場規模となっております(注4)。また、処方箋枚数は年間8億枚前後で堅調に推移しており(注4)、65歳以上が我が国の人口の3分の1を占めると言われる2025年に向けて、今後も増加していくことが予想され、調剤薬局の果たすべき役割期待と業務負担は今後も重くなるものと考えられます。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、調剤薬局を含む医療機関においては、病院内・薬局店舗内での感染を恐れた患者の通院・来店差し控え、医療情報の不透明性や手続きの煩雑性等、現在の医療制度の脆弱性が露呈し、医療サービスを受けたくても受けられないという状態に陥りました。他方、受け入れ側の医療機関に関しては、2018年の時点で39兆円である医療費は、65歳人口が我が国人口の全体の3分の1を占めるとされる2025年には26%増の49兆円に膨らむとされているにもかかわらず、医療従事者数は2018年とほぼ横ばいの水準に留まると予想されており(注5)、医療現場の人手不足から効率化・生産性向上が今後ますます必要になるといえます。
  このような経営環境を踏まえ、医療業界の課題をITで解決し、誰もが自分自身にあった適切な医療サービスをタイムリーに受けられる社会の実現を目指して、オンライン診療・オンライン服薬指導、そして処方箋医薬品の宅配までをワンストップで提供可能な医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」の提供を2021年2月に開始しました。令和4年度診療報酬改定によりオンラインでの初診料の引き上げやオンライン服薬指導の実施要件が緩和されるなど、医療体制のオンライン化の推進が図られ、医療現場の効率化・生産性向上に向けた取り組みが進んでおり、「SOKUYAKU」の提携医療機関及びユーザーは急速に増加しております。引き続き「SOKUYAKU」の事業拡大に向け、着実に事業を推進してまいります。

(注)1.令和3年度電子商取引に関する市場調査 2022年8月 経済産業省
      令和2年度電子商取引に関する市場調査 2021年7月 経済産業省
       2.2022年版 健康食品の市場実態と展望~市場分析編~ 株式会社矢野経済研究所
       3.2021年版 一般医薬品データブックNo.2 株式会社富士経済
       4.令和3年度 調剤医療費の動向 厚生労働省
       5.2040年を見据えた社会保障の将来見通し 2018年5月21日 内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、健康・美容・医療医薬の分野で事業展開を行っており、オンライン診療、オンライン服薬指導処方箋医薬品の宅配事業を含む医療プラットフォームサービス事業「SOKUYAKU」並びに医薬品及び医薬部外品の通信販売事業を含むメディカルケアセールス事業、健康食品の通信販売事業を行うヘルスケアセールス事業、及び他社商品のマーケティング支援を行うヘルスケアマーケティング事業を運営しております。今後もこれらの事業の持続的成長を実現させていくため、以下の項目を対処すべき課題として、引き続き取り組んでまいります。

 

① コーポレートブランドの価値の向上

当社の経営理念・ビジョン実現のためには、お客様から支持される商品・サービスを提供し続けることに加え、多くの方々に愛着を持っていただける会社になることが不可欠であると考えております。テレビのインフォマーシャル広告や著名人等を使用したキャスティングで自社ブランド商品の知名度は徐々に浸透してまいりましたが、更なる事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、引き続きインフォマーシャル広告やSNSを使った広告に加え、適切な情報開示と、積極的な広報活動及びCSR活動を行ってまいります。その一環として、当社は2020年12月1日に国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」に即した企業活動を行うことを宣言しました。具体的には、①オンライン医療サービスアプリの開発や低糖質米の開発プロジェクトなどの社会における健康的な生活の確保、健康増進に貢献する②女性や外国人労働者の活躍を推進するなどの性別、障がい、人種、民族様々な状況に関わりなく、健康で働きがいのある職場環境を創り、社員が幸せに生きる明るい未来を創造する③バイオマスプラスチック配合のレジ袋の導入などの環境に配慮した取り組みで、CO2の削減と廃棄ロスゼロを目指す、以上3点になります。このような活動を推進し、引き続き当社のコーポレートブランド価値の向上を図ってまいります。

 

② お客様との継続的な関係構築

当社グループのヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業においては自社ブランド商品(酵水素328選シリーズ、ホワイピュア、トンデケア、JFD等)の通信販売事業による売上高の比率が高く、一定の間隔で同一商品を継続的にお届けする定期購入サービスを利用するお客様に支えられております。そのため、お客様との継続的な関係を構築することが、今後の持続可能な安定収益を確保するために極めて重要となるものと考えております。更なるお客様満足度の向上に向けて、新たな商品ラインナップの展開や販促品・同梱販促物等のクオリティアップ、徹底した商品の品質の追求、お客様に寄り添ったアフターサポートサービスの拡充、デジタル化による各種手続き等の利便性向上などに取り組んでまいります。

 

③ 広告投資における課題

ヘルスケアセールス事業における当社商品ブランドはダイエット訴求の商材が中心となっております。中でも主力商品である「酵水素328選もぎたて生スムージー」では、ダイエットの結果が出るおよそ3か月から6か月を経過したタイミングで定期コースを休止する顧客が比較的多い傾向にあります。そのため、当事業で安定した収益を確保するためには、既に定期コースに申し込み済みの会員顧客の満足度を向上させる取り組みと共に、新規の顧客を継続的に獲得することが重要と考えております。新規顧客を獲得するためには広告投資が必要不可欠でありますので、媒体ごとの広告市況や顧客の反応、CPO(定期顧客一人あたりの獲得単価)等を随時モニタリングしながら、継続的に効果的かつ効率的な広告投資が実施できるよう取り組んでまいります。

 

④ 情報管理体制の強化

当社グループが事業活動を行う中で、お客様の個人情報を取扱うことが多いことから、一般財団法人日本情報経済社会推進協会運営のプライバシーマーク制度や情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS(ISO27001))の認証取得や社内規程の整備及び業務フローの厳格な運用等を行っております。

今後、当社グループが業容を拡大するにおいて、お客様の信頼性の更なる向上のため、セキュリティに関するシステムの整備や社員の教育を行い、個人情報管理体制の強化を図ってまいります。

 

⑤ コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の強化

当社グループが、今後更なる成長を実現するためには、事業環境の変化に適応しつつ、持続的な成長を支える組織体制・内部管理体制の強化が重要であると考えております。企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制制度の適用等も踏まえた内部統制の継続的な改善及び強化を推進し、強固な経営基盤の構築を図ってまいります。

 

⑥ 優秀な人材の確保及び育成

今後の一層の事業拡大及び収益基盤の確立にあたり、優秀な人材の確保及び育成が重要と考えております。当社の経営理念やビジョンに共鳴し、当社の持続的な成長を支える優秀な人材を確保・育成するため、採用活動及び研修活動を強化すると同時に、適材適所のアサインメントと適切な人事評価の徹底に努めてまいります。

 

⑦ 医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業の拡大

当社グループは、これまで健康食品・医薬品等の通信販売事業で培った、インターネットを活用したEC及び通販事業等の知見・ノウハウを活用し、今後は医療・医薬の分野へ事業領域を拡大してまいります。具体的には、医療制度の規制緩和を受けて、オンライン診療及びオンライン服薬指導に加えて、処方箋の宅配までをワンストップで提供する「SOKUYAKU」事業を展開しております。医療業界には、多種の法令や規制があり、これらの法令遵守を徹底することはもちろんのこと、今後の法令等の改正に合わせて、適時かつ臨機応変な事業展開を推進してまいります。

 

⑧ 中長期的な成長に向けたM&A・アライアンスの推進

当社グループは、ヘルスケアセールス事業等における新商品開発や、メディカルケアセールス事業における新規事業の立ち上げ等を通じて、これまで安定的な成長を実現してまいりました。今後は更なる事業成長及び中長期的な企業価値の向上に向けて、M&Aや他の企業とのアライアンス等にも取り組んでまいります。

これらの活動を通じて、当社の経営理念「人と社会を健康に美しく」に即した事業の拡大や新たな事業機会の創出、人材の獲得、取引先の開拓等に取り組んでまいります。

 

 

 

3 【事業等のリスク】

  当社グループの事業活動に関するリスクにつきまして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は当社グループの事業もしくは本株式への投資に関連するリスクを完全に網羅するものではありません。

 

(1) 事業の特徴に係るリスク
① 商品の製造の委託及び品質管理について

        発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

当社グループのヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業で販売する自社ブランド商品は、製造業務を外部に委託しております。当社グループでは、製造委託先の品質管理体制及び方法が、当社グループで定めた基準に適合しているか品質監査により確認しております。また、製造された商品の品質に問題がないか製造ロットごとに品質に係る確認書を入手し、規格に適合しているか確認しております。このように、品質管理については万全を期しておりますが、商品の安全性について、万が一異物混入や商品の品質不備が発生し、ブランドイメージの棄損、継続率の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 商品の保管・発送の外部委託について

        発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

当社グループのヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業における医薬品通信販売事業では、商品の保管・発送業務を外部委託しております。商品の保管・発送業務については、定期的に実地調査を実施しておりますが、委託業者において、業務の遅延や信用の失墜等の事態が発生した場合には、商品の遅配等が発生する可能性があり、これによる当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、配送料金の値上げ等があった場合にも当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 
③ コールセンター業務の外部委託について

    発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

当社グループは、コールセンター業務の一部を外部に委託しております。これは、外部の良質なリソースを活用することで、会員をはじめとするお客様からのご注文やお問い合わせに対し、迅速に対応することを目的としたものであり、現在は、複数のコールセンター運営会社と契約しております。外部コールセンターを活用するにあたり、顧客情報については、IPアドレスの制限や2段階認証により厳重に保護・管理されております。しかしながら、今後、必要に応じた外部委託先の確保ができない場合や、外部委託先において事故・経営不振・個人情報漏洩等不祥事が発生した場合等により、顧客満足度が低下した場合には、継続率の低下、ひいては収益性が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 広告宣伝費について

    発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 当社グループは、健康食品を中心とした自社ブランド商品や医薬品等の通信販売事業を行っており、テレビのインフォマーシャル広告やインターネット広告等の顧客開拓を目的とした広告宣伝に係る支出が多額となっております。広告出稿先の選別や広告表現の見直し等により、顧客開拓の効率化を図っておりますが、今後、広告料金の値上げや広告宣伝効率の悪化等により、売上高の減少または広告宣伝費が増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 風評被害について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 当社グループ各社及び当社グループの主要な商品に対して、インターネット上の掲示板への書き込みや、それを起因とするマスコミ報道等によって、何らかの否定的な風評が広まった場合、その内容の正確性にかかわらず、企業イメージの毀損等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ オンライン診療及びオンライン服薬指導の医療上の信頼性について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 メディカルケアセールス事業における医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業では、誰もが自分自身にあった適切な医療サービスをタイムリーに受けられる社会の実現を目指して、オンライン診療及びオンライン服薬指導を提供しておりますが、「SOKUYAKU」上で診断する医師や薬剤師が不適切なオンライン診療またはオンライン服薬指導を行い、医療上何らかの問題が発生した場合、オンライン診療またはオンライン服薬指導という新たな医療提供方法自体に対する信頼性、適切性に社会からの疑義がもたらされ、当社グループの事業環境に変化をきたした場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、「SOKUYAKU」事業で取り扱うユーザー(患者)の個人情報については、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠した情報管理体制を構築し、厳重に管理を行っておりますが、万が一ユーザー(患者)の個人情報漏洩が発生した場合には、サービスの信頼性が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、オンライン診療及びオンライン服薬指導の利用促進が議論されておりますが、今後の政府の政策または関連法規など取り巻く環境が変化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 製造委託先の依存について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 ヘルスケアセールス事業において当社グループが販売する「酵水素328選シリーズ」はその製造を株式会社東洋新薬に委託しております。また、同社が契約の条項に違反し、違反事実が是正されない場合、会社の財政状態が悪化した場合等は、契約の取消、解約ができる旨を契約書に記載しております。また、メディカルケアセールス事業における自社ブランド商品についても、商品ごとに委託先は異なりますが、分散は図られておりません。現在は、継続に支障を来す事由は発生しておりませんが、当該依存を解消すべく、複数製造委託先の選定を検討しております。
 今後、製造委託先において事故・経営不振・不祥事等、事業活動において重大な影響が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

⑧ 物流委託先の分散について

  発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社グループは、物流委託先につきまして、複数箇所の物流委託先と取引しておりますが、いずれも関東圏にある委託先であります。各委託先では、地震、台風等の大規模災害による停電等への対策は実施しておりますが、その被害の程度によっては事業拠点の損壊やシステム障害の発生等により事業運営上の支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制について

当社グループの事業活動においては、主として以下の法的規制を受けております。当社グループは法令・規制を遵守するための社内の管理体制を構築・整備するとともに、外部機関や弁護士等への相談を行い十分な指導を仰ぐことで、法令等抵触可能性を排除して法令遵守に最大限努めておりますが、万が一、法令等に抵触するような活動があった場合には、行政処分等の対象になることがあり、これによって当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

① 特定商取引に関する法律

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

当社グループは、ヘルスケア商品等の通信販売事業をおこなっており、当該事業においては、広告の表示に関する規制や誇大広告の禁止等を定めた本法の規制を受けております。万が一、これらの規制に違反する行為があった場合には、業務停止命令などの行政処分のほか、罰則の対象となる可能性があり、これにより当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

② 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

当社グループは、当社商品の販促活動の一部としてテレビのインフォマーシャル広告やインターネット広告等の広告宣伝活動を行っており、当該活動は本法の規制を受けております。具体的には、自社の商品の内容や取引条件等に関して広告を行う場合に、万が一、商品の内容について、実際よりも著しく優良と誤認されるおそれのある表示をした場合(優良誤認表示)や、取引条件について、実際よりも著しく有利な取引条件だと誤認させるような表示(有利誤認表示)を行った場合には、所轄官庁である消費者庁による行政処分として、①違反したことを一般消費者に周知徹底すること、②再発防止策を講ずること、③その違反行為を将来繰り返さないことなどの措置を講じること(措置命令)、④違反行為による売上額に3%を乗じた金額を課徴金として納付すること(課徴金納付命令)が規定されております。このような規制がある中で、当社は2016年11月24日から2018年3月15日までの間、自社商品「酵水素328選生サプリメント」の広告宣伝活動において、あたかも当該商品を摂取するだけで、当該商品に含まれる成分の作用により、容易に痩身効果が得られるかのように示す表示をしていたとして、消費者庁より2019年3月29日に景品表示法に基づく措置命令及び2020年3月17日に同措置命令に基づく、課徴金納付命令の行政処分を受け、2020年5月に課徴金249,880千円を納付しております。

  当社はこの事実を重く受け止め、再発防止に向けて広告審査体制の更なる強化を講じてまいりました。具体的には、定期的な景品表示法関連の研修、広告掲載マニュアル及び広告表示物チェックリストを改訂しチェック項目の更なる拡充とチェック機能の強化を図ることといたしました。またチェック体制の運用についても、従前の社内チェック体制は、担当事業部の担当者及び事業部責任者のチェックに加え、管理部門のチェックを行う二重チェック体制としておりましたが、品質管理部を社長直轄組織へと変更のうえ、同部責任者もチェック担当実施者に加えることとし三重チェック体制に変更いたしました。さらに、社外チェック体制につきましても、これまでは社内で判断がつかない事項が生じた場合に、第三者機関2社のうち1社に確認を実施するものとしておりましたが、改定後は外部機関への照会は必須であるとしたうえで、第三者機関としてさらに2社追加し、原則として合計4機関のうち少なくとも2社以上からのチェックを受けるフローに変更しております。

  このような背景を踏まえ、当社グループは引き続き景品表示法に準拠した広告表示を行うことは当然のことながら、コンプライアンスを重視する企業風土を作り、強固な内部統制システムを確立すべき様々な取り組みを行い再発防止に努めております。しかしながら、今後景品表示法に反する広告の表示があった場合には、広告表示の使用停止などの措置命令や、課徴金制度の対象となる可能性があり、これにより当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

③ 健康食品に関係する法令

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 当社グループの扱うヘルスケア商品のうち主力商品である「酵水素328選シリーズ」は、いわゆる健康食品にあたります。健康食品には法律上の定義はありませんが、一般の食品と同様に、食品表示法、食品衛生法、製造物責任法(PL法)、農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)、健康増進法などの関係法令の規制を受けております。万が一、これら法律に抵触する事象が発生した場合、行政処分の対象となったり、商品の回収による費用負担や商品に対する風評が発生する可能性があり、これにより当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

④ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 当社グループは、本法に基づく医薬品販売業(店舗販売業)の許可を得て、自社ブランドの医薬品である「ホワイピュア」「生漢煎®防風通聖散」「生漢煎®八味地黄丸」等の販売及び広告宣伝活動を行っており、これら事業活動は本法の規制を受けております。また、ヘルスケアセールス事業で販売する自社ブランド商品の広告宣伝活動においては、医薬品的な効能効果(医薬品と誤認されるような効能効果)を謳った広告とならないよう、本法の規制を受けております。

 万が一、当社グループの事業活動が本法に抵触した場合は、業務の停止や許可の取消し等の処分を受ける可能性があり、これによって医薬品の販売等ができなくなる結果、当社グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。

 

⑤ 資格者の確保について(薬機法・薬剤師法)

  発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 メディカルケアセールス事業における保険調剤薬局は、薬機法の規定により薬剤師の配置が義務付けられており、薬剤師法では、調剤業務は薬剤師が行わなければならないと規定されております。また、メディカルケアセールス事業における通信販売事業は、薬機法により薬剤師又は登録販売者資格を有するものが常駐することが義務付けられております。新たな調剤薬局の出店や通信販売事業の販売拠点の増設により、薬剤師や登録販売者の資格を有するものの確保が困難な状況になった場合は、新たな出店や販売拠点の増設が困難となるため、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ オンライン診療及びオンライン服薬指導プラットフォームサービス事業に関する法的規制に係るリスク

 発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大
 メディカルケアセールス事業における医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業では、医師法、薬剤師法、医療法、健康保険法その他これらに関連する政令、省令、通達、ガイドライン等に準拠した事業運営が必要であります。なかでも、オンライン診療プラットフォーム事業者に対しては、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(厚生労働省 2018年3月、2022年1月一部改正)において、「オンライン診療システム事業者が行うべき対策」が明示されておりますが、当社では、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠した堅牢な情報管理体制を構築済みであり、また不正アクセスの防止や医師または患者によるなりすまし防止に対応する等、同ガイドラインに準拠した事業運営を実施しております。
 但し、オンライン診療及びオンライン服薬指導に関連する諸法令については、今後も頻繁に改正されていくことが予想され、万が一当社グループがこれらの法規制に抵触または当社の業務の一部が制約を受けるような場合には、「SOKUYAKU」事業の事業停止やサービスの一部削減等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(3) 事業環境に係るリスク
① 競合激化によるリスク

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

当社グループの主たる事業のひとつであるヘルスケアセールス事業(健康食品等の販売)は、参入障壁が低く、競合はますます激しくなるものと認識しております。当社では、「酵水素328選シリーズ」等自社ブランド商品を販売してまいりましたが、類似した商品を扱う同業他社の増加等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② Eコマースの普及拡大に伴う法的規制の可能性等に係るリスク

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

スマートフォンやタブレット端末の普及拡大に伴い、インターネットの利用が拡大し、国内におけるEコマー

スも引き続き成長しております。当社グループの事業もEコマースの普及拡大とともに成長してまいりましたが、今後、インターネット等の利用者及び関連業者を対象とした法的規制が新たに制定され、これにより業務の一部が制約を受けるような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権に係るリスク

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社グループは、自社ブランド商品の販売を主たる事業のひとつとしており、自社ブランドに関して保有する商標権等の知的財産権について、適切な保護及び管理を行っております。また、当社グループが運営するインターネットサイト上で販売する商品及びその広告内容が、第三者の知的財産権を侵害することがないよう留意し、監視・管理を行っております。もっとも、今後不測の事態によって、第三者から知的財産権の侵害を理由とするクレームや訴訟が提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 情報流出によるリスク

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 ヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業のお客様は一般消費者であり、当社グループでは、機密情報、個人情報及び顧客情報等を取扱っております。それら情報及び情報システムにつきましては、「情報システム管理規程」に基づき、厳重に管理・運営すると同時に、プライバシーマークの認証を取得し、個人情報の管理と漏洩防止に努めております。また、2021年2月から開始したメディカルケアセールス事業における医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」事業においては、個人情報保護法に定めるいわゆる要配慮個人情報を取得することもあるため、当社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS(ISO27001))の認証を2021年2月16日に取得しております。その他機密情報の外部への不正な流出を防止するため、情報の取扱いに関する社員教育、セキュリティシステムの改善、情報へのアクセス管理等、内部管理体制の強化に積極的に取り組んでいます。

 また、当社グループは、ECシステムへの不正アクセス防止のため、サーバーを物理的なセキュリティ設備を持つデータセンターで管理しており、インターネットを介した外部からの個人情報等へのアクセスには、制限を設けております。しかしながら、不測の事態により機密情報や個人情報等の流出事故が発生した場合には、社会的信用の失墜等による売上高の減少や、クレーム等に対する対応費用や損害賠償の負担等の発生により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ システムトラブルについて

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

当社グループは、インターネット通販サイトの運営を主たる事業のひとつとしており、事業の安定的な運営のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、地震、火災等の自然災害、事故、停電等予期せぬ事象の発生によって、設備または通信ネットワークに障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ EC通販市場における健康食品市場への高い依存度について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 ヘルスケアセールス事業を展開している健康食品市場は、消費者の嗜好の影響を受けやすく、そのライフサイクルは比較的短い傾向にある為、商品の売上は消費者動向等の影響を受けております。また、ヘルスケアセールス事業ではインターネット広告やインフォマーシャル広告を用いた自社ブランドの商品の販売を行っており、商品の売上にはEC市場の景気動向の影響も受けております。そのため、今後におけるこれらの消費動向や景気動向により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスク
① 人材の確保及び育成について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社は少人数組織であるため、従業員一人当たりの業務領域が広範に亘ることがあります。人材育成の観点では好ましい環境である一方、急速に業務量が増加する局面において役職員の負荷が増大し業務効率に影響を与える可能性があります。

当社では、今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していくうえで、優秀な人材を確保することが重要と考えて

おり、随時採用活動を行っております。しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 小規模組織であることについて

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社は小規模組織であり、現在の組織及び管理体制もこれに応じたものであることから、今後事業拡大に応じた組織整備や管理体制の充実を図る予定であり、引き続き人材採用を積極的に進めてまいります。しかしながら、事業の拡大に応じた組織整備や管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 特定人物への依存について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

  当社の創業者であり大株主である代表取締役社長執行役員中村篤弘は、経営方針や事業戦略の決定等、当社の事業活動において重要な役割を果たしております。

当社では、同氏への過度な依存を改善するべく、すでに事業体制において組織の構築や人材育成等の施策を実

施しております。今後、これらの諸施策への継続的な取組みや当社の実績を積み上げることにより、同氏への過度な依存はなくなり、全社的な体制で円滑に事業を遂行することが可能となると考えております。

ただし、このような体制の構築に至るまでの当面の間は、事業運営上必要な水準を確保するべく、同氏が引き

続き事業運営において重要な役割を担うことが見込まれます。同氏の退任予定は現時点でありませんが、当社業

務を継続することが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④  大株主について

  発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

当社の代表取締役社長執行役員である中村篤弘は、当社の大株主(支配株主)であり、自身の資産管理会社である株式会社篤志の所有株式数を含めると当連結会計年度末日現在で発行済株式総数の68%を所有しております。同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 訴訟について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めており、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていませんが、将来、取引先、消費者、各種団体等による訴訟を提起され、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ のれんを含む固定資産の減損について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 大

 当社グループでは、のれん等の長期性資産を保有しておりますが、取得にあたっては、投資によって得られるリターン、発生するコストなど投資回収の採算性を評価し投資の意思決定を行っております。また、投資後は、業績進捗について毎期モニタリングを実施するとともに、業績評価を行い、採算性の悪化が見込まれるため今後のキャッシュ・フローの獲得が期待できない場合には、速やかに業績向上に向けた戦略の立案を実施し、その実行に取組んでおります。

しかしながら、これらの固定資産について、今後の収益性の低下、市場価額の著しい下落により、将来キャッ

シュ・フローが生み出せない場合は、減損損失の計上が必要になり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 配当政策について

  発生可能性:事業計画の進捗状況による、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

 当社グループは、株主に対する利益還元は重要であると認識しております。その一方、現在、当社グループは成長拡大の過程にあると考えており、経営基盤の強化及び積極的な事業展開のために内部留保の充実を図り、更なる事業拡大を図ることも重要な経営課題であると認識しております。そのため、内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応するべく、有効投資をしてまいりたいと考えており、今後の配当実施の可能性、実施時期については未定であります。

 

⑧ M&Aや業務資本提携について

  発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度 中

当社グループは、事業拡大等を目的として、M&Aや業務資本提携を一つの選択肢として考えております。M&Aや業務資本提携の実行に際しては、当社戦略との整合性やシナジーを勘案して対象企業を選定し、事業や財務、法務等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、リスクの低減に努める方針であります。しかしながら、これらのデューデリジェンスで想定・確認がされなかった事項がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が想定どおりに進まない場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑨ 新型コロナウイルス感染症の影響について

  発生可能性:中、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度 低

 新型コロナウイルス感染症については、未だ収束の兆しが見えない状況にあります。当社グループにおいては、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への大きな影響はなく、現時点で顕在化している重大なリスクはありませんが、今後、更なる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループでは引き続きテレワークやオフピーク通勤などの感染症対策を継続して実施してまいります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が2023年5月8日に感染症法上の5類に移行することが決まるなど、社会経済活動を維持しながら感染拡大を防止する新たな局面に入り、旅行・飲食等の産業において回復の兆しも見えております。しかしながら、エネルギー価格の高騰に伴う世界的なインフレ加速や急激な為替変動により、依然として先行きは不透明な状況となっております。

当社グループの主たる事業領域である医療・健康産業においては、少子化による人口減少と、団塊ジュニア世代が全員65歳以上に達し、超高齢化社会を迎えることにより直面する2040年問題を抱えております。具体的には、社会保障費の高騰や医療人材の枯渇などが挙げられます。加えて、新型コロナウイルス感染症の流行により、医療資源の拡充や柔軟な医療体制の必要性が再認識されました。このような背景のもと、令和4年度診療報酬改定によるオンラインでの初診料の引き上げやオンライン服薬指導の実施要件緩和など、医療体制のオンライン化の推進が図られ、社会保障費をはじめとする負担軽減や医療現場の効率性・生産性の改善、患者の利便性向上に向けた取り組みが加速しております。

  以上の事業環境の中、当社グループは、「人と社会を健康に美しく」を経営理念に掲げ、事業を推進しております。未病・予防→疾病→未病・予防という人々の「ヘルスケアサイクル」において、「疾病期間」の短縮化・「未病・予防期間」の長期化を通じた、健康寿命の伸長による社会保障費の削減に貢献すべく、「ヘルスケアサイクル」の全てをカバーするサービスの拡充に取り組んでまいりました。

「疾病期間」の短縮化に向けては、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配をワンストップで提供するプラットフォーム「SOKUYAKU」の運営を通じ、医療機関のデジタル・トランスフォーメーション(DX)化の推進や、ユーザー(患者)や医師・薬剤師の利便性向上に努めております。いつでも・どこでも・誰でも、医師・薬剤師と繋がり、薬が受け取れる社会の実現を目指し、2021年2月にサービスを開始いたしました。全国の医療機関・薬局との提携、及び医薬品の配送網構築に成功し、ユーザーの登録・利用は急速に拡大しております。また、「SOKUYAKUキャリア」といった医療人材の紹介事業や集客サポートをはじめとするマーケティング支援事業、自治体向けオンライン診療窓口の受託サービスなど、医療機関・薬局や企業・自治体に対して提供するToBサービスも順調に伸長しており、「SOKUYAKU」プラットフォームの基盤を活かした収益モデルの強化を推進しております。

また、「未病・予防期間」の長期化に向けては、人々の健康増進・生活の質向上に資する自社オリジナル医薬品・健康食品・化粧品の販売といったD2C事業(EC・通販事業)と、クライアント企業のヘルスケア商品の販促支援をはじめとするB2B事業の推進に注力しております。

  今後も、人々の「ヘルスケアサイクル」に関連するサービスの強化を通じて、超高齢化社会を迎える日本の深刻な社会課題解決の一助となることで、当社グループの更なる拡大・成長に繋げていく考えです。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は16,844,572千円(前年同期比41.8%増加)、営業損失は1,816,484千円(前年同期は営業利益731,151千円)、経常損失は1,841,199千円(前年同期は経常利益711,729千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,899,919千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益400,519千円)となりました。

セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外部顧客への売上高(千円)

セグメント利益又は損失(△)(千円)

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率(%)

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

(%)

メディカルケアセールス事業

4,988,568

7,675,468

53.9

338,786

△1,098,735

ヘルスケアセールス事業

3,043,248

4,110,782

35.1

779,434

△28,474

ヘルスケアマーケティング事業

3,844,864

5,058,321

31.6

37,454

39,261

4.8

調整額

△424,523

△728,536

合計

11,876,681

16,844,572

41.8

731,151

△1,816,484

 

 

(メディカルケアセールス事業)

 メディカルケアセールス事業では、医薬品のD2C(EC・通販)と、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配をワンストップで提供するプラットフォーム「SOKUYAKU」を展開しています。

医薬品のD2C(EC・通販)では、引き続き第1類医薬品や生漢煎®防風通聖散等の第2類医薬品における売上が好調に推移しております。

「SOKUYAKU」では、その利便性の高さから消費者ニーズは依然強く、アプリ会員数は好調に増加し、併せて提携病院数・薬局数も増加しました。さらに、処方薬の当日宅配地域の拡充など、ユーザーの利便性を向上させるとともに、アプリ会員数の獲得のために地上波テレビコマーシャルをはじめとする戦略的な広告施策を推進いたしました。

また、医療業界に特化した人材紹介「SOKUYAKU キャリア」といった新サービスや、株式会社エアトリプレミアム倶楽部との業務提携といった他社との新たな取り組みも開始しております。

その結果、セグメント売上高は7,675,468千円(前年同期比53.9%増加)、セグメント損失は△1,098,735千円(前年同期はセグメント利益338,786千円)となりました。

 

(ヘルスケアセールス事業)

ヘルスケアセールス事業では、健康食品・化粧品のD2C(EC・通販)を行っております。

化粧品等のD2Cブランドを運営する株式会社ECスタジオの連結子会社化により、化粧品という新たな商品カテゴリを獲得し、消費者の心身両面における健康状態の維持、健康期間の長期化に向けた商品ラインナップの拡充・育成を図っております。

その結果、セグメント売上高は4,110,782千円(前年同期比35.1%増加)、セグメント損失は△28,474千円(前年同期はセグメント利益779,434千円)となりました。

 

(ヘルスケアマーケティング事業)

ヘルスケアマーケティング事業では、ヘルスケア関連のD2C事業者に対するブランディング・マーケティング支援に加え、ダイレクトメール(DM)マーケティング、コールセンターなどのBPO(Business Process Outsourcing)サービスを行っております。

グループ全体での新規顧客の開拓営業及び既存顧客へのクロスセルに注力した結果、受注が好調に推移いたしました。

その結果、セグメント売上高は5,058,321千円(前年同期比31.6%増加)、セグメント利益は39,261千円(前年同期比4.8%増加)となりました。

 

② 財政状態の状況

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、4,672,161千円となり、前連結会計年度末に比べ249,232千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,308,047千円減少した一方、売掛金が354,277千円、商品及び製品が384,870千円、その他流動資産が261,834千円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,568,386千円となり、前連結会計年度末に比べ1,390,485千円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が204,809千円、無形固定資産が1,012,363千円(うち、のれん856,235千円)、投資その他の資産が173,312千円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,019,822千円となり、前連結会計年度末に比べ1,576,126千円の増加となりました。これは主に、短期借入金が178,335千円、1年内償還予定の社債が66,000千円、1年内返済予定の長期借入金が421,220千円、未払金が870,673千円それぞれ増加した一方、未払法人税等が127,867千円減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,505,931千円となり、前連結会計年度末に比べ1,013,866千円の増加となりました。これは主に、社債が50,000千円、長期借入金が876,225千円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、2,714,794千円となり、前連結会計年度末に比べ1,448,740千円の減少となりました。これは主に、資本剰余金が1,552,866千円、非支配株主持分が210,765千円それぞれ増加した一方、資本金が1,321,516千円、利益剰余金が1,899,919千円がそれぞれ減少したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,380,294千円減少し、1,588,360千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の減少は1,830,377千円(前年同期は366,943千円の資金の減少)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純損失に、減価償却費やのれん償却額、顧客関連資産償却額等の非資金項目、売上債権や未払金等の営業活動に係る資産及び負債の増減を加減算したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は1,132,734千円(前年同期は860,094千円の資金の減少)となりました。

これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出、貸付けによる支出、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は1,451,117千円(前期同期は2,564,597千円の資金の増加)となりました。

これは主に、短期借入金の純増減額や長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものであります。

 

 上記の他、一般社団法人技美会の新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額131,701千円を含んでおります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

メディカルケアセールス事業

3,678,390

161.2

ヘルスケアセールス事業

987,955

296.1

ヘルスケアマーケティング事業

4,467,793

128.5

合計

9,134,139

149.9

 

(注) 金額は、仕入価格によっております。

 

b.生産実績

当社グループは、OEM製造により外部へ製造を委託しており、生産活動を行っていないことから、該当事項はありません。

 

c.受注実績

当社グループは、OEM製造による見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

メディカルケアセールス事業

7,675,468

153.9

ヘルスケアセールス事業

4,110,782

135.1

ヘルスケアマーケティング事業

5,058,321

131.6

合計

16,844,572

141.8

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社SARUCREW

2,170,875

18.27

2,250,320

13.35

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は報告数値と異なる可能性があります。
 当連結会計年度における連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
 また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりであります。
 
(棚卸資産の評価)
 棚卸資産は、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額まで帳簿価額を切り下げていますが、営業循環過程から外れた滞留品については、過去の販売実績や賞味期限等に基づき規則的に帳簿価額を切り下げる方法により、収益性の低下の事実を適切に反映するよう処理しています。その際、当連結会計年度の販売数量に関する趨勢を踏まえた各在庫品目の将来の販売予測数量を重要な仮定として用いております。当該仮定として用いた販売数量に関する趨勢が変動した場合には、翌連結会計年度以降の売上原価に追加の評価損を計上する可能性があります。


(繰延税金資産の回収可能性)
 将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異については、繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の計上額に影響する可能性があります。


(のれんの減損処理)
 のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。
 

 

② 経営成績の分析

 (売上高)

当連結会計年度の売上高につきましては、16,844,572千円となりました。売上高の概況につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 (売上原価及び売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は9,727,926千円となりました。
 この結果、売上総利益は7,116,646千円となりました。
 

 (販売費及び一般管理費及び営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は8,933,130千円となりました。これは主に、広告宣伝費4,735,599千円、荷造運賃804,806千円の計上によるものであります。その結果、営業損失は1,816,484千円となりました。

 

 (営業外損益及び経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は6,943千円となりました。これは主に、保険解約返戻金40千円の計上によるものであります。
 当連結会計年度の営業外費用は31,658千円となりました。これは主に、支払利息11,109千円、貸倒引当金繰入額928千円の計上によるものであります。
 この結果、経常損失は1,841,199千円となりました。
 

 (特別損益及び法人税等合計及び当期純利益)

当連結会計年度の特別損失は5,657千円となりました。これは固定資産除却損5,657千円の計上によるものであります。

法人税、事業税及び事業税(法人税等調整額を含む)は20,567千円となりました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,899,919千円となりました。

 

③ 財政状態の分析

 財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フ ローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照下さい。

 

④ キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要につきましては、更なる事業拡大に向けて、SOKUYAKU事業やD2C事業(EC・通販事業)における広告宣伝費や人材の確保といった集客体制の強化や商品開発のための投資を行っていく想定であります。これらの資金需要は内部留保で賄うことを原則としながら、中長期における資金需要並びに金利動向等を注視したうえで必要に応じて機動的に資金調達を行い、財務の健全性を維持する方針であります。

 

⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後更なる成長を遂げるには様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。そのため、経営者は常に外部環境やその変化に関する情報の入手及び分析を通じ、最適な解決策を実施していく方針であります。

 

⑧ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、事業を継続的に発展させていくためには、将来成長のための広告投資を継続して収益力を高めつつ、適正な利益の確保を図ることが重要と認識し、客観的な指標として、売上高、広告宣伝費、及び営業利益を重視しており、これらの指標のバランスと適正化を図る経営に努めてまいります。

今後も事業の成長のためには新規顧客獲得のための広告費投下が必要不可欠であることから、広告媒体ごとの広告市況や顧客の反応、CPO(注1)を随時モニタリングしながら、効果的かつ効率的な広告費投下を実施するとともに、営業利益水準にも着目することで収益性の確保も図ってまいります。

また、当社事業モデルを勘案したうえでの重要な経営指標は、メディカルケアセールス事業のSOKUYAKU事業では、SOKUYAKUプラットフォームの拡大を重視し「会員数(SOKUYAKUアプリダウンロード数)」、「提携医療機関数」及び「提携薬局数」の3点を、ヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業の医薬品通販事業では、今後の収益の源泉となる「一年間に新規獲得した定期顧客数(注2)」を、ヘルスケアマーケティング事業では「取引先社数」を、それぞれ重要な指標としております。

2023年5月期においては、メディカルケアセールス事業のSOKUYAKU事業におきましては、地上波テレビコマーシャルやウェブ広告を積極的に展開することで「会員数」の新規獲得を推進し、特に、顧客からの問い合わせの多い診療科や症状に特化したウェブ広告等を複数発信することで、顧客ニーズにマッチした効果的な広告展開を推進してまいりました。また、ヘルスケアマーケティング事業で培ったインサイドセールス体制をSOKUYAKU事業にも導入することで、効果的かつ効率的に営業活動を展開し大幅に「提携医療機関数」及び「提携薬局数」が増加しております。

メディカルケアセールス事業のSOKUYAKU事業は、2023年5月末では、会員数1,302,518人(前年同期比346%増加)、提携病院数3,148件(前年同期比38.6%増加)、提携薬局数8,016件(前年同期比147.9%増加)となりました。

また、ヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業の医薬品通販事業における一年間に新規獲得した定期顧客数は416,848人(前年同期比16.8%増加)となり、効果的な広告投資により新規定期会員獲得数の大幅な増加となりました。また、ヘルスケアマーケティング事業における取引先社数は、ウェブセミナー参加者やセミナー資料ダウンロード先へのフォローアップに基づくインサイドセールスの体制が整い、効率的な営業活動が可能となったことから、245社(前年同期比33.2%増加)となりました。
 なお、ヘルスケアセールス事業及びメディカルケアセールス事業の医薬品通販事業における「一年間に新規獲得した定期顧客数」につきましては、上記の通り広告媒体ごとの広告市況や顧客の反応、CPOを随時モニタリングしながら、効果的かつ効率的な広告費投下を実施することで、今後も堅調な定期顧客獲得を推進してまいります。
 さらに、ヘルスケアマーケティング事業における「取引先社数」につきましては、営業人員の増員確保に加えまして、今後もインサイドセールスによる効率的な営業活動により、取引先社数の伸長を図ってまいります。
 
 (注1)「CPO」とは、Cost Per Orderの略であり、新規の定期顧客一人あたり広告費用のことをいいます。

(注2)「定期顧客数」とは、「当社全商品の定期コース会員の延べ人数」となります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)製造委託契約

 当社は、以下のとおり業務委託契約を締結しております。

相手先の名称 

契約の名称 

契約内容 

契約締結日

契約期間 

株式会社東洋新薬

業務委託契約 

当社企画商品である酵水素328選の製造委託 

2015年
7月6日

2015年7月6日から

2017年7月5日

(以降1年間の自動更新)

新生薬品工業株式会社

業務委託契約

当社商品である新生防風通聖散顆粒(満量処方)の製造委託

2019年

11月1日

2019年11月1日から

2020年10月31日

(以降1年間の自動更新)

 

 

(2)株式譲渡契約

 2022年7月15日付にて株式会社ECスタジオの株式譲渡について株式譲渡契約書を締結し、2022年7月22日に株式を取得しました。

 

 

2 【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

2023年5月31日現在

事業所名

(所在地)

セグメントの

名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数

(名)

建物附属設備

工具、器具及び備品

ソフトウエア

その他

合計

本社

(東京都

渋谷区)

メディカルケアセールス事業

ヘルスケアセールス事業

ヘルスケアマーケティング事業

全社(共通)

本社機能

付帯設備等

1,252

5,242

99

4,400

10,993

49

(10)

 

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。 

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.本社建物は賃借しております。年間賃借料は37,142千円であります。

4.帳簿価額のうち「その他」は、ソフトウェア仮勘定であります。

5.従業員数の( )は臨時雇用人員数を外書きしております。

 

(2) 国内子会社

  重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

① 【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

15,340,000

15,340,000

 

 

② 【発行済株式】

種類

事業年度末現在

発行数(株)

2023年5月31日

提出日現在

発行数(株)

(2023年8月30日)

上場金融商品取引所名又は
 登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

4,892,098

4,972,098

東京証券取引所
グロース市場

完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。なお、単元株式数は100株であります。

4,892,098

4,972,098

 

(注)提出日現在発行数には、2023年8月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。

① 【ストックオプション制度の内容】

会社法に基づき発行した新株予約権は、次のとおりであります。

第2回新株予約権

決議年月日

2017年2月13日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役及び監査役 5

従業員または顧問、社外協力者その他これに準ずる地位の者 4

新株予約権の数(個) ※

2 (注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、

内容及び数(株) ※

普通株式  2,000  (注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

150 (注)2

新株予約権の行使期間 ※

2017年2月14日~2027年2月13日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  153

資本組入額  76

新株予約権の行使の条件 ※

新株予約権の割当てを受けた者は、権利行使時においても、当社または当社子会社の取締役、監査役、従業員または顧問、社外協力者その他これに準ずる地位にあることを要する。ただし、取締役会が正当であると認めた場合はこの限りでない。その他の条件は、当社と新株予約権の割当てを受けた者との間で締結した「新株予約権割当契約書」で定めるところによる。

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)3

 

※ 当事業年度の末日(2023年5月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2023年7月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注) 1.当社が株式分割(株式無償割当を含む。)または株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとしております。ただし、係る調整は、新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとしております。

 

調整後付与株式数

調整前付与株式数

×

分割・併合の比率

 

 

 また、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交換もしくは株式移転を行う場合またはその他やむを得ない事由が生じた場合には、新株予約権の目的となる株式の数は、合理的な範囲で調整されるものとしております。

 

2.当社が株式分割(株式無償割当を含む。)または株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、1円未満の端数は切り上げるものとしております。

 

調整後行使価額

調整前行使価額

×

分割・併合の比率

 

 

 また、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとしております。

 

 

 

既発行株式数

×

調整前行使価額

+

新規発行株式数

×

1株当たり払込金額

調整後行使価額

既発行株式数+新規発行株式数

 

 

3.組織再編を実施する際の新株予約権の取扱い

 当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転

(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において

残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会

社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権

を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編

対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約

権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式

移転計画において定めた場合に限るものとする。

① 交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定する。

④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、行使価額を調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤ 新株予約権を行使することができる期間

上表に定める新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上表に定める新株予約権の行使期間の満了日までとする。

⑥ 増加する資本金及び資本準備金に関する事項

上表に準じて決定する。

⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要するものとする。

 

 

第3回新株予約権

決議年月日

2019年9月13日

付与対象者の区分及び人数(名)

当該新株予約権者の受託者(注)1

新株予約権の数(個) ※

52,668(注)2

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

普通株式  105,336(注)2

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

244 (注)3

新株予約権の行使期間 ※

2019年9月30日~2029年9月29日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  250

資本組入額 125  (注)4

新株予約権の行使の条件 ※

(注)5

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

 (注)6

 

※ 当事業年度の末日(2023年5月31日)における内容を記載しております。なお、提出日の前月末現在(2023年7月31日)において、これらの事項に変更はありません。

(注) 1.本新株予約権は、新株予約権1個につき12円で有償発行しております。

2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、当事業年度の末日は2株であります。

 ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、係る調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われるものとする。

 

調整後付与株式数

調整前付与株式数

×

分割・併合の比率

 

 

 新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。

 

3.新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

 

調整後行使価額

調整前行使価額

×

分割・併合の比率

 

 

 また、新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)、 次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数×1株当たり払込金額

調整後行使価額

調整前行使価額

×

新規発行前の1株当たり時価

既発行株式数+新規発行株式数

 

 

 なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式に係る発行済株式総数から当社普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式に係る自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。さらに上記のほか、本新株予約権の割当日後、当社が他社と合併する場合、会社分割を行う場合、その他これらの場合に準じて行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で適切に行使価額の調整を行うことができるものとする。

 

4.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

 

5.新株予約権の行使の条件に関する事項は次のとおりであります。

① 本新株予約権の割当を受けた者(以下、「受託者」という。)は、本新株予約権を行使することができず、かつ、募集事項に別段の定めがある場合を除き、受託者より本新株予約権の付与を受けた者(以下、「本新株予約権者」という。)のみが本新株予約権を行使できることとする。

② 本新株予約権の割当日から行使期間の満了日までにおいて次に掲げる事由のいずれかが生じた場合には、本新株予約権者は残存するすべての本新株予約権を行使することができない。

(a) 244円(ただし、「新株予約権の行使に際して出資される財産の価額またはその算出方法」において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を対価とする当社普通株式の発行等が行われたとき(ただし、払込金額が会社法第199条第3項・同第200条第2項に定める「特に有利な金額である場合」及び普通株式の株価とは異なると認められる価格である場合並びに当該株式の発行等が株主割当てによる場合等を除く。)。

(b) 244円(ただし、「新株予約権の行使に際して出資される財産の価額またはその算出方法」において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を行使価額とする新株予約権の発行が行われたとき(ただし、当該行使価額が当該新株予約権の発行時点における当社普通株式の株価と異なる価格に設定されて発行された場合を除く。)。

(c) 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれの金融商品取引所にも上場されていない場合、244円(ただし、「新株予約権の行使に際して出資される財産の価額またはその算出方法」において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を対価とする売買その他の取引が行われたとき(ただし、資本政策目的等により当該取引時点における株価よりも著しく低いと認められる価格で取引が行われた場合を除く。)。

(d) 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれかの金融商品取引所に上場された場合、上場日以降、当該金融商品取引所における当社普通株式の普通取引の終値が244円(ただし、「新株予約権の行使に際して出資される財産の価額またはその算出方法」において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格となったとき。

③ 本新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社または当社の関係会社の取締役、監査役もしくは従業員または顧問もしくは業務委託先等の社外協力者であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は、この限りではない。

④ 本新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。

⑤ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

⑥ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

 

6.組織再編を実施する際の新株予約権の取扱い

   当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

① 交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2に準じて決定する。

④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、行使価額を調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤ 新株予約権を行使することができる期間

上表に定める新株予約権の行使期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上表に定める新株予約権の行使期間の満了日までとする。

⑥ 増加する資本金及び資本準備金に関する事項

上表に準じて決定する。

⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要するものとする。

 

7.当社の取締役である中村篤弘は、当社の企業価値の増大を図ることを目的として、当社または当社関係会社の取締役、監査役、従業員及び当社と継続的な契約関係に有る顧問・業務委託先向けのインセンティブ・プランとして、2019年9月13日開催の取締役会決議に基づき、2019年9月24日付で税理士古川一輝を受託者として「時価発行新株予約権信託」(以下「本信託(第3回新株予約権)」という。)を設定しており、当社は本信託(第3回新株予約権)に基づき、古川一輝に対して、2019年9月24日に第3回新株予約権(2019年9月13日取締役会決議)を発行しております。

本信託(第3回新株予約権)は、当社または当社関係者の取締役、監査役、従業員及び当社と継続的な契約関係にある顧問・業務委託先に対して、その功績に応じて、古川一輝が、受益者適格要件を満たす者に対して、第3回新株予約権191,850個(本書提出日現在1個あたり2株相当)を分配するというものであり、既存の新株予約権を用いたインセンティブ・プランと異なり、将来の功績評価を基に将来時点でインセンティブの分配の多寡を決定する事を可能とし、より一層個人の努力に報いることができるようにするとともに、将来採用された当社または当社関係者の取締役、監査役、従業員及び当社と継続的な契約関係に有る顧問・業務委託先に対しても、関与時期によって過度に差が生じることなく同様の基準に従って新株予約権の分配を可能とするものであります。第3回新株予約権の分配を受けた者は、当該第3回新株予約権の発行要領及び取扱いに関する契約の内容に従って、当該新株予約権を行使する事ができます。

本信託(第3回新株予約権)の概要は以下のとおりであります。

 

名称

時価発行新株予約権信託

委託者

中村篤弘

受託者

古川一輝

受益者

受益者適格要件を満たす者(受益者確定事由の発生後一定の手続きを経て存在するに至ります。)

信託契約日

(信託期間開始日)

2019年9月24日

信託の種類と新株予約権数

(A01)76,740個

(A02)19,185個

信託期間満了日

(A01)マザーズに上場した日から6ヶ月が経過した日

(A02)東証本則市場へ上場した日から6ヶ月が経過した日または株式公開、終値ベースでの時価総額が初めて100億円を超過した日から1ヶ月が経過した日のいずれか早い日

信託の目的

当初、委託者から受託者に対して金銭が信託されましたが、受託者による第3回新株予約権の引受け、払込により現時点で(A01)から(A02)までのそれぞれにつき第3回新株予約権191,850株(本書提出日現在1個あたり2株相当)が信託の目的となっております。

受益者適格要件

当社または当社関係者の取締役、監査役、従業員及び当社と継続的な契約関係にある顧問・業務委託先のうち、当社が別途定める交付ガイドラインに従い、交付基準日の10営業日前までに、受益候補者の中から本信託の受益者となるべき者を選定し、受益者の確定手続きが完了した後、受益者が確定します。

受益者の行使条件

交付ガイドラインに基づき、受益者は、交付された新株予約権に関し、受益者への交付日から記載して1年間は2分の1を上限とし、交付日から起算して1年経過した日以降は残りの株数を行使できるものとされております。

 

8.2021年7月7日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行ったことにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」、「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」及び「新株予約権の行使の条件」が調整されております。

 

9.本新株予約権は、信託期間満了日の到来に伴って、当社の取締役、監査役及び従業員、並びに業務委託契約を締結している顧問・業務委託先等に対して以下のとおり交付しております。

取締役

2名

監査役

1名

従業員

8名

顧問・業務委託先等

6名

 

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式
 総数増減数
 (株)

発行済株式
 総数残高
 (株)

資本金増減額
 (千円)

資本金残高
 (千円)

資本準備金
 増減額
 (千円)

資本準備金
 残高
 (千円)

2021年7月7日 (注)1

1,918,500

3,837,000

26,377

9,377

2021年8月27日 (注)2

750,000

4,587,000

1,445,550

1,471,927

1,445,550

1,454,927

2021年8月28日~

2022年5月31日 (注)3

170,616

4,757,616

15,051

1,486,978

15,051

1,469,978

2022年6月1日~

2022年10月13日 (注)3

13,408

4,771,024

1,676

1,488,654

1,676

1,471,654

2022年10月14日 (注)4

4,771,024

△1,437,191

51,463

△1,420,191

51,463

2022年10月15日~

2023年5月31日 (注)3

121,074

4,892,098

113,999

165,462

113,999

165,462

 

(注) 1.株式分割(1:2)によるものであります。

2.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)

発行価格  4,190円

引受価額  3,854.80円

資本組入額 1,927.40円

3.新株予約権の権利行使による増加であります。

4.会社法第447条第1項及び第448条第1項に基づき、資本金及び資本準備金の額を減少し、その他資本剰余金に振り替えたものであります。(資本金減資割合96.5%)

5.2023年6月1日から2023年7月31日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式総数が80,000株、資本金が97,880千円及び資本準備金が97,880千円増加しております。

 

(5) 【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2023年5月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
 株式の状況
 (株)

政府及び
 地方公共
 団体

金融機関

金融商品
 取引業者

その他の
 法人

外国法人等

個人
 その他

個人以外

個人

株主数(人)

0

5

16

51

13

8

1,825

1,918

所有株式数
 (単元)

0

3,275

844

10,951

267

15

33,544

48,896

2,498

所有株式数
 の割合(%)

0

6.70

1.73

22.40

0.55

0.03

68.60

100.00

 

(注)自己株式200,057株は、「個人・その他」に2,000単元、「単元未満株式の状況」に57株含まれております。

 

 

(6) 【大株主の状況】

2023年5月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数
(株)

発行済株式
(自己株式を
除く。)の
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

中村 篤弘

東京都目黒区

2,369,000

50.49

株式会社篤志

東京都豊島区池袋2丁目6-1

1,000,000

21.31

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11-3

174,900

3.73

山沢 滋

東京都渋谷区

75,600

1.61

株式会社日本カストディ銀行(年金特金口)

東京都中央区晴海1丁目8-12

66,600

1.42

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8-12

46,700

1.00

蓮見 智威

東京都港区

44,000

0.94

ファーストヴィレッジ株式会社

東京都中央区銀座8丁目5-6

40,000

0.85

野村信託銀行株式会社(投信口)

東京都千代田区大手町2丁目2-2

38,500

0.82

楽天証券株式会社

東京都港区南青山2丁目6-21

22,900

0.49

3,878,200

82.65

 

(注)1.当社は、自己株式200,057株を保有しております。

2.所有株式数の割合は、自己株式200,057株を控除して算定しております。

3.2023年2月3日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、明治安田アセットマネジメント株式会社が2023年1月31日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2023年5月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。

なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株券等の数(株)

株券等保有割合(%)

明治安田アセットマネジメント株式会社

東京都千代田区大手町二丁目

3番2号

255,500

5.25

 

 

 

① 【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年5月31日)

当連結会計年度

(2023年5月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

2,956,408

※2 1,648,360

 

 

売掛金

1,334,228

1,688,506

 

 

商品及び製品

407,803

792,674

 

 

仕掛品

21,104

20,558

 

 

原材料及び貯蔵品

39,218

51,725

 

 

前払費用

126,832

148,301

 

 

短期貸付金

30,000

 

 

その他

39,587

301,421

 

 

貸倒引当金

3,788

9,386

 

 

流動資産合計

4,921,394

4,672,161

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物及び構築物(純額)

16,745

127,453

 

 

 

機械装置及び運搬具(純額)

1,172

1,913

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

14,790

54,101

 

 

 

土地

56,673

 

 

 

リース資産(純額)

14,817

12,663

 

 

 

その他(純額)

468

 

 

 

有形固定資産合計

※1 47,995

※1 252,804

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

のれん

815,912

1,672,147

 

 

 

顧客関連資産

103,202

256,440

 

 

 

その他

9,867

12,758

 

 

 

無形固定資産合計

928,982

1,941,346

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

87,802

 

 

 

長期貸付金

55,000

 

 

 

長期前払費用

4,237

2,630

 

 

 

繰延税金資産

86,701

175,243

 

 

 

敷金及び保証金

49,144

78,516

 

 

 

その他

11,778

30,042

 

 

 

貸倒引当金

5,939

 

 

 

投資その他の資産合計

200,922

374,235

 

 

固定資産合計

1,177,900

2,568,386

 

資産合計

6,099,295

7,240,548

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年5月31日)

当連結会計年度

(2023年5月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

買掛金

524,591

549,142

 

 

短期借入金

178,335

 

 

1年内償還予定の社債

※2 66,000

 

 

1年内返済予定の長期借入金

84,195

505,415

 

 

未払金

357,143

1,227,817

 

 

未払費用

114,384

195,511

 

 

未払法人税等

188,959

61,092

 

 

未払消費税等

64,771

44,735

 

 

前受金

80,956

92,568

 

 

リース債務

2,537

2,400

 

 

ポイント引当金

28,356

 

 

賞与引当金

7,855

4,400

 

 

訴訟損失引当金

3,593

 

 

その他

18,301

60,452

 

 

流動負債合計

1,443,695

3,019,822

 

固定負債

 

 

 

 

社債

※2 50,000

 

 

長期借入金

446,069

1,322,294

 

 

資産除去債務

32,835

 

 

リース債務

13,989

11,588

 

 

繰延税金負債

32,006

89,213

 

 

固定負債合計

492,064

1,505,931

 

負債合計

1,935,760

4,525,753

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

1,486,978

165,462

 

 

資本剰余金

1,469,978

3,022,845

 

 

利益剰余金

1,630,954

268,964

 

 

自己株式

452,200

452,358

 

 

株主資本合計

4,135,711

2,466,984

 

新株予約権

904

10,125

 

非支配株主持分

26,918

237,684

 

純資産合計

4,163,534

2,714,794

負債純資産合計

6,099,295

7,240,548

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年6月1日

 至 2022年5月31日)

当連結会計年度

(自 2022年6月1日

 至 2023年5月31日)

売上高

※1 11,876,681

※1 16,844,572

売上原価

※2 6,477,461

※2 9,727,926

売上総利益

5,399,220

7,116,646

販売費及び一般管理費

※3 4,668,068

※3 8,933,130

営業利益又は営業損失(△)

731,151

1,816,484

営業外収益

 

 

 

受取利息

29

502

 

受取配当金

84

1

 

助成金収入

388

4,438

 

保険解約返戻金

5,696

40

 

その他

4,694

1,960

 

営業外収益合計

10,893

6,943

営業外費用

 

 

 

支払利息

1,449

11,109

 

株式交付費

25,778

 

新株予約権発行費

9,384

 

貸倒引当金繰入額

1,088

928

 

訴訟損失引当金繰入額

3,593

 

その他

1,998

6,642

 

営業外費用合計

30,315

31,658

経常利益又は経常損失(△)

711,729

1,841,199

特別利益

 

 

 

新株予約権戻入益

2

 

特別利益合計

2

特別損失

 

 

 

固定資産除却損

※5 1,448

※5 5,657

 

投資有価証券売却損

9,854

 

特別損失合計

11,302

5,657

税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損失(△)

700,429

1,846,856

法人税、住民税及び事業税

283,608

100,577

法人税等調整額

16,536

80,010

法人税等合計

300,144

20,567

当期純利益又は当期純損失(△)

400,284

1,867,423

非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△)

234

32,495

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

400,519

1,899,919

 

 

1.報告セグメントの概要

(1) 報告セグメントの決定方法

 当社グループは、製品・サービス別に「メディカルケアセールス事業」、「ヘルスケアセールス事業」及び「ヘルスケアマーケティング事業」の3事業を運営しており、各事業単位で事業戦略の立案、検証を行っております。そのため、これら3事業を報告セグメントとしております。

 

(2) 各種セグメントに属する製品及びサービスの種類

①「メディカルケアセールス事業」

医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」、調剤薬局の運営及び医療用医薬品の通信販売事業、並びにホワイピュアシリーズ・漢方薬といった医薬品の企画・製造及び通信販売、医療人材紹介事業等を運営しております。

②「ヘルスケアセールス事業」

酵水素328選シリーズに代表される健康食品及び化粧品等の企画・製造及び通信販売を運営しております。

③「ヘルスケアマーケティング事業」

主にキャスティング・SNS・PRイベント等他社ヘルスケア商品の販促支援及び自社商品等の卸売、ダイレクトメール(DM)マーケティングやコールセンターなどのBPOサービスを行っております。

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年5月31日)

当事業年度

(2023年5月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

2,414,638

814,424

 

 

売掛金

896,059

1,043,341

 

 

商品

316,778

244,061

 

 

貯蔵品

8,002

6,868

 

 

前渡金

14,743

 

 

前払費用

100,712

103,547

 

 

関係会社短期貸付金

130,000

232,000

 

 

その他

※1 9,325

※1 259,710

 

 

貸倒引当金

3,788

4,961

 

 

流動資産合計

3,871,728

2,713,735

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物附属設備

1,797

1,252

 

 

 

工具、器具及び備品

7,389

5,242

 

 

 

有形固定資産合計

9,187

6,494

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

のれん

77,811

42,784

 

 

 

ソフトウエア

172

99

 

 

 

ソフトウエア仮勘定

4,400

 

 

 

無形固定資産合計

77,984

47,283

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

40,002

 

 

 

関係会社株式

1,174,750

2,589,934

 

 

 

出資金

60

60

 

 

 

長期前払費用

3,744

990

 

 

 

繰延税金資産

75,760

173,344

 

 

 

敷金及び保証金

29,739

27,307

 

 

 

長期貸付金

55,000

 

 

 

関係会社長期貸付金

230,000

 

 

 

その他

5,939

3,289

 

 

 

貸倒引当金

5,939

 

 

 

投資その他の資産合計

1,339,053

3,064,928

 

 

固定資産合計

1,426,224

3,118,706

 

資産合計

5,297,953

5,832,442

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年5月31日)

当事業年度

(2023年5月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

買掛金

※1 295,867

※1 294,298

 

 

短期借入金

108,335

 

 

関係会社短期借入金

95,000

 

 

1年内返済予定の長期借入金

48,256

400,612

 

 

未払金

※1 305,397

※1 1,029,248

 

 

未払費用

57,481

58,737

 

 

未払法人税等

104,283

9,570

 

 

未払消費税等

50,234

5,819

 

 

前受金

75,063

39,188

 

 

預り金

6,601

6,930

 

 

賞与引当金

7,855

 

 

ポイント引当金

8,955

 

 

訴訟損失引当金

3,593

 

 

その他

523

30,783

 

 

流動負債合計

951,564

2,091,074

 

固定負債

 

 

 

 

長期借入金

160,004

966,878

 

 

固定負債合計

160,004

966,878

 

負債合計

1,111,568

3,057,952

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

1,486,978

165,462

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

1,469,978

165,462

 

 

 

その他資本剰余金

2,857,383

 

 

 

資本剰余金合計

1,469,978

3,022,845

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

繰越利益剰余金

1,680,723

28,414

 

 

 

利益剰余金合計

1,680,723

28,414

 

 

自己株式

452,200

452,358

 

 

株主資本合計

4,185,480

2,764,363

 

新株予約権

904

10,125

 

純資産合計

4,186,384

2,774,489

負債純資産合計

5,297,953

5,832,442

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年6月1日

 至 2022年5月31日)

当事業年度

(自 2022年6月1日

 至 2023年5月31日)

売上高

9,329,843

9,370,263

売上原価

 

 

 

商品期首棚卸高

341,489

316,778

 

当期商品仕入高

4,239,543

4,511,929

 

合計

4,581,032

4,828,707

 

商品他勘定振替高

5,236

 

商品期末棚卸高

316,778

244,061

 

売上原価合計

4,264,254

4,579,408

売上総利益

5,065,589

4,790,854

販売費及び一般管理費

※1 4,314,537

※1 6,494,666

営業利益又は営業損失(△)

751,052

1,703,812

営業外収益

 

 

 

受取利息及び配当金

※2 757

※2 1,943

 

その他

945

1,055

 

営業外収益合計

1,703

2,998

営業外費用

 

 

 

支払利息

217

6,657

 

株式交付費

25,778

 

貸倒引当金繰入額

1,088

928

 

訴訟損失引当金繰入額

3,593

 

その他

1,188

13,384

 

営業外費用合計

28,272

24,564

経常利益又は経常損失(△)

724,483

1,725,377

特別利益

 

 

 

新株予約権戻入益

2

 

特別利益合計

2

特別損失

 

 

 

固定資産除却損

※3 1,448

※3 43

 

特別損失合計

1,448

43

税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△)

723,037

1,725,421

法人税、住民税及び事業税

223,282

4,682

法人税等調整額

49,466

77,795

法人税等合計

272,749

73,113

当期純利益又は当期純損失(△)

450,287

1,652,308