株式会社フロンティア
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株価収益率については、第16期 は当社株式の期中での売買実績がないため記載しておりません。
3.第16期、第17期、第18期及び第19期の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、仰星監査法人による監査を受けております。
4.従業員数は就業人数(パートタイマーを含み、派遣社員は除く)であります。従業員数(人)の()は、臨時従業員の1日8時間換算による「年間平均人数」を外書で記載しております。
5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第19期の期首から適用しており、第19期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株価収益率については、第16期は当社株式の売買実績がないため、記載しておりません。
3.第15期から第17期の1株当たり配当額及び配当性向については、配当を行っていないため、記載しておりません。
4.第18期の1株当たり配当額20.00円には、福岡証券取引所Q-Board上場記念配当5.00円を含んでおります。
5.第16期、第17期、第18期及び第19期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、仰星監査法人による監査を受けております。第15期については、「会社計算規則」(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しておりますが、当該監査を受けておりません。
6.2018年5月10日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行いましたが、第15期の期首に当該分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額を算定しております。
7.従業員数は就業人数(パートタイマーを含み、派遣社員は除く)であります。従業員数(人)の()は、臨時従業員の1日8時間換算による「年間平均人数」を外書で記載しております。
8.第15期及び第17期の最高株価及び最低株価は東京証券取引所(TOKYO PRO Market)におけるものであります。第16期 は同取引所での当社株式の売買実績がないため、記載しておりません。第18期及び第19期の最高株価及び最低株価は、福岡証券取引所Q-Boardにおける株価を記載しております。
9.当社は2021年11月1日に福岡証券取引所Q-Boardに上場いたしました。第18期及び第19期の株主総利回り及び比較指標は、福岡証券取引所Q-Boardの上場日から期末日の期間で計算しております。
10.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第19期の期首から適用しており、第19期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社代表取締役社長である山田紀之は、トヨタ系ディーラーの整備技術者として従事していました。自動車整備技術者として直接顧客に接している中で一層質の高いサービスをご提供したいとの思いが年々強まり、自動車ユーザーに自由な発想で一層質の高いサービスを提供できる環境を求め起業をする決意をいたしました。ディーラーで培った整備技術そして開拓者魂をもって、2002年1月に中古自動車の販売を目的とした「CARフロンティア山田」を個人事業として創業し、翌年の2003年には現在の主力事業である自動車アフターパーツの販売を開始することになりました。設立以降の企業集団に係る経緯は、次のとおりであります。
当社グループは、当社及び連結子会社である新域國際香港有限公司(以下、第4 [提出会社の状況]まで「フロンティア香港」といいます。)の2社で構成されており、自社工場を持たずに技術力の高い中国国内工場に生産委託をしているファブレスメーカーです。ファブレスメーカーとしての私たちは、製品の企画開発、品質管理、納期管理、輸入、販売までの一貫した機能を有しており、「新たな価値の創造による新たな領域の開拓」の企業理念のもとに、多様な市場ニーズや顧客ニーズに対してフレキシブルに対応できることを強みとしております。事業形態としては、PB販売事業とOEM/ODM事業の2つに事業を区分しており、当該区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
当事業は、当社が、主に自動車アフターパーツの製造・販売を行っているものです。自動車アフターパーツとは自動車工場から出荷された自動車に後付けされるカーナビや、カーエアコン等の自動車部品・用品を言いますが、そのアイテム数は多種にわたり国内末端市場は4兆5,982億円(注1)とされています。その市場は自動車メーカー指定の純正品と、それ以外の業者が販売する社外品とに区分されます。当社は自動車アフターパーツを「当社⇒フロンティア香港⇒中国提携工場」といった生産工程を有し、企画開発から製造、販売までを一貫して行う製販一体の体制となっております。このような体制で社外品サイドバイザーの製造販売を開始し、現在ではフロアマット、ナンバーフレーム枠といった製品も製造販売しており今後も新しい商材の開発に取り組んでまいります。
(注1)株式会社自動車新聞社月刊アフターマーケット別冊2022自動車部品・用品マーケット要覧 品目別末端市場規模2021年度より
当社が企画設計した自動車部品・用品(サイドバイザー、フロアマット等)のアフターパーツを、提携工場にて製品化し、当社連結子会社であるフロンティア香港を通じて輸入し、自動車販売店や自動車部品卸売業者へ販売しております。当社の主な取り扱い製品である自動車アフターパーツのサイドバイザーは樹脂製品であり成形過程により所謂「バリ」が多く発生しますが、当社のサイドバイザーの特徴は射出成型技術により「バリ」が少なく仕上がりが綺麗で、自動車本体との装着誤差の無い高付加価値の製品となっております。また、独自の特許によって取り付け方法も簡便になっております。フロアマットは主に軽自動車やコンパクトカー用の汎用製品を製造販売しております。当社のフロアマットの特徴はマットの裏面が安全運転に配慮した滑りにくい加工となっており、表面は撥水性と耐久性に優れた短い撚糸を隙間なく緻密に敷き詰めることで小石や砂が入りにくく清掃が容易な構造となっています。また、表面の撚糸は短くループ状になっており弾力性があり足触りの良い製品となっています。このような高品質製品の製造は、当社及びフロンティア香港のスタッフが中国の製造委託工場の生産工程を厳しく管理することで維持されておりますが、そのために現地スタッフと共に工場とのコミュニケーションを図っております。
主に個人顧客を対象として、当社が企画設計した自動車部品・用品の他、ペット関連用品、アウトドア関連用品等の、FUN LIFE ITEM(顧客の楽しく充実した人生をサポートする商品)を提携工場にて製品化し、当社連結子会社であるフロンティア香港を通じて輸入し、ウェブサイトにて販売しております。自動車アフターパーツはB2B部門と同一製品であり、高品質、低価格を求める個人ユーザーに適した製品となっております。ペット関連用品はペットとの共生をテーマに、持ち運びに便利なゲージや室内サークルを販売しています。アウトドア用品は家族や友人、仲間とともに楽しめる折りたたみテーブル、テントを中心に販売していますが、昨今トレンドのソロキャンプにも最適な商品となっています。これらの商品は社内の商品開発会議にて検討されたものをフロンティア香港のスタッフとともに中国国内の製造委託工場と協力し製品化しています。
PB販売事業の説明を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(2) OEM/ODM事業(注2)
当事業は、当社連結子会社であるフロンティア香港の主たる事業で、顧客の要望する商品の製造を受託し当社グループが選定した工場にて製品化し、顧客に納品しております。
現在は、主に国内玩具メーカー向けの電子玩具(児童向けパソコン型玩具、タブレット型玩具等)を中国提携工場で完成品まで製造し日本国内へ出荷しております。OEM/ODM事業は顧客企業の求めるQCD(Quality:品質、Cost:価格、Delivery:納期)を充たすことが重要となりますが、玩具業界向けのOEM/ODMの特徴として、低価格で製品寿命が短いこと、クリスマス商戦等の季節需要に対応するために短期間での生産ラインの構築が必要なこと等が挙げられます。そうした特徴に加え、当社グループが主力としている電子玩具は、販売単価が末端市場価格で1万円以上と玩具としては高価格になる反面、製品に多くの半導体やソフトウエアを採用する等、開発・製造工程が他の玩具よりも複雑になるため、製造には電子機器工場と同等の高い技術力・生産管理能力が求められます。人形や模型等比較的安価で単純な玩具を製造している従来の玩具工場ではこうした要求を充たすことは難しく、高付加価値の電子玩具を供給できる適切な生産委託先を確保することは玩具メーカーの課題となっております。当社グループはそうした顧客の課題を解決するため、中国国内に有する豊富なサプライチェーンの中から最適な部品ベンダー及び組立工場を選定し、部品選定から設計の提案等、顧客の企画・開発段階から積極的に関わることで低価格を実現しており、また、当社のPB販売事業で培った中国国内工場の生産管理ノウハウをフロンティア香港を通じて工場と共有することで、高品質・短納期を実現しております。
(注2) OEMとは、Original Equipment Manufactureの略語で、委託者が製品の開発から設計までを行い、製造のみを委託する方式であります。
ODMとは、Original Design Manufactureの略語で、受託者が製品の企画設計から受託する方式であります。
OEM/ODM事業の説明を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.フロンティア香港は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
(注) 1.従業員数は就業人員(パートタイマーを含み、派遣社員は除く)であります。従業員数(人)の()は、臨時従業員の1日8時間換算による「年間平均人数」を外書で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員は、管理部門に所属しているものであります。
3.従業員の著しい増減は、増員による単純増加です。
(注) 1.従業員数は就業人員(パートタイマーを含み、派遣社員は除く)であります。従業員数(人)の()は、臨時従業員の1日8時間換算による「年間平均人数」を外書で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員は、管理部門に所属しているものであります。
4.従業員の著しい増減は、増員による単純増加です。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「新たな価値の創造による新たな領域の開拓」を経営理念として掲げるとともに、以下5つのFを経営方針として展開しております。
「Full:充実した人生のため Fun:明るく楽しい職場で First:率先して Footwork:素早く対応する Frontier:開拓者たれ」
当社グループが目指すビジネスモデルは、お客様と密着した企画開発、製造、販売といった一連の流れから生まれるものです。つまり、商品を仕入れて販売するといった「流通業」ではなく、お客様の真のニーズに応える製品を開発する「ファブレスメーカー」であることを情報として発信し、これに対するお客様の声を吸収し、開発のコンセプトとして活用し、提携工場にて製造し、付加価値の高い製品として販売することであります。
変化にはリスクが伴いますが、フロンティアスピリットのもと、ビジネスモデルの更なる進化を経営課題として認識し、企業価値の持続的な成長を目指してまいります。
当社グループは持続的に成長することを目指し、その基盤となる売上高成長率及び売上高営業利益率の向上に努めてまいります。
当社グループは3ヶ年中期経営計画を作成し事業に取組んでおります。同経営計画は、自動車業界の動向(主に新車販売動向)や消費者動向を含む社会情勢や当社グループの業績、部門別課題、内部管理体制の整備等を考慮し今後3年間の基本的な経営目標を策定しています。
2021年11月期を初年度とする中期経営計画(2021年11月期~2023年11月期)においては以下の目標を掲げ売上高、利益の増大等を通じて企業価値を向上させるべく取り組んでおります。
①TOKYO PRO Marketから一般市場上場のためのステップアップ
②事業ドメイン、営業エリアの拡大とそれに対処する更なるシステムの充実
③自社生産を含めた供給体制の強化
④自動車アフターマーケットの新商材の開発
⑤業務効率化及び人材育成と人材確保
当社グループは、主力の自動車アフターパーツを販売するだけでなく、製品の企画開発・品質管理・納期管理・輸入・販売までの一貫した機能を有するファブレスメーカーとしての成長を目指しております。今後は以下の課題に取り組んでまいります。
当社グループは、主に自動車アフターパーツを販売しているPB販売事業においては、高品質、低価格の商材の提供や地道な営業活動に加えて、2018年7月に株式会社東京証券取引所TOKYO PRO Marketへの上場(2021年10月31日に上場廃止)、2021年11月1日証券会員制法人福岡証券取引所Q-Boardへの上場等で、徐々に認知度も高くなっておりますが、さらに顧客ニーズに応える製品を市場に投入し知名度向上を目指すものです。また、OEM/ODM事業では、既に大手電子部品商社からのOEM受注実績を重ねているところですが、今後も、ファブレスメーカーとして多様な顧客ニーズ、市場ニーズに合った製品をタイムリーに市場投入する体制を強化し、知名度の向上を図ってまいります。
② 製造委託先の拡大
当社グループは、製品製造にあたり、フロンティア香港を通じて中国国内企業において生産を委託しております。生産委託先が中国に集中していることから、為替リスクのほか、政情、金融不安、文化や商慣習の違い、特有の法制度や税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。当社グループとしては、今後の販売数量や製品アイテム数の増加に応じて、新たな委託先の発掘等を行うとともに、生産拠点の見直しを随時検討することで、カントリーリスクを最小にすべくリスクマネジメントに注力してまいります。
当社は、ファブレスメーカーとしての成長を目指す中で、今後、多品種小ロットでの生産対応が求められます。現在取扱っております量産品のフロアマットは、中国工場において製品アイテムごとの採算管理を徹底するとともに、 現地にあるフロンティア香港を通じて、製造委託先との連携を強化し、より高いレベルでの品質管理、納期管理を徹底してまいります。一方で、多品種小ロットのフロアマットについては従来より課題でありました国内自社工場での生産を具体的に実施することといたしました。その理由として以下のメリットがあると考えております。①取引先や新規顧客からオーダーされる高額・小ロットのフロアマットがないために発生していた失注をなくすことができること②自社生産とすることで、サイドバイザー並びに量産品フロアマット及び高額・小ロットのフロアマットの品揃えを増やすことができ営業力の強化となること③自社製造フロアマットは受注日から3日程度で取引先にお届けできることから取引先の急なオーダーにもお応えできること等です。これにより「サイドバイザーとフロアマット(量産品+高額・小ロット)のセット販売」が可能となり、現在の当社の弱点が補え、ファブレスによる量産品の販売、国内工場による高額・小ロット品の販売との相乗効果が期待できるものです。
当社の主力製品の自動車アフターパーツは、月刊アフターマーケット別冊2022の2021年度品目別末端市場規模によりますと、4兆5,982億円と大きな市場規模となっております。その内当社が扱っていますサイドバイザー、フロアマット及び新取扱い商品として一部販売をはじめているナビゲーションシステム、電装品(ETC車載器、ドライブレコーダー)の合計の市場規模は以下のとおり合計6,699億円となっています。
(注)株式会社自動車新聞社月刊アフターマーケット別冊2022自動車部品・用品マーケット要覧 品目別末端市場規模2021年度より
これらの商品の多くはメーカー系ディーラーで取付けられて自動車購入者へ納車されます。メーカー系ディーラー商品は純正品と言われ価格も高額となっています。また、純正品とは別に市中で販売され自動車に取付けられる純正品と同一品質の商品があり、一般には社外品と言われており価格も純正品の50%以下の値段です。このように自動車アフターパーツ市場は純正品市場と社外品市場に区分されておりますが、市場におけるその区分の明確な統計資料はありません。当社の主力製品で社外品に区分されるサイドバイザー及びフロアマットは、まだまだ市場への浸透度は低いものの、価格、品質面で自動車ユーザーへ認知されはじめており、当社グループの製品は社外品として年々高い評価を得ておりますが、大きく成長するためには社外品市場のみならず純正品の市場をいかに獲得するかが大きな課題となっております。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。
なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの売上高は、主に自動車アフターパーツを販売しているPB販売事業では、例年3月に向けて新車ディーラーが登録台数を増やすことから3月の売上高が他の月と比べて大きくなる他には季節的な要因は特にありません。OEM/ODM事業の売上高は、子供向け電子玩具を販売しておりクリスマス商戦を見越した受注が多いことから第1四半期及び第2四半期の売上高が他の四半期と比べ低くなり、第3四半期及び第4四半期の売上高の割合が大きくなるという季節変動性を持っています。このような季節変動性は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
2022年11月期の四半期ごとのセグメント別売上高は以下のとおりであります。
(2) 特定取引先への依存度について
当社グループでは、PB販売事業では、多数の販売先と取引を行っておりますが、2022年11月期のPB販売事業では販売実績169社中の上位10社への売上高依存度が81.2%と高くなっております。現在、各販売先との取引関係は良好に推移しております。OEM/ODM事業においても、加賀マイクロソリューション株式会社(注)1社との取引となっており契約条件の変更や契約の解除等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)加賀マイクロソリューション株式会社:東京都千代田区神田松永町20番地 加賀電子ビル、資本金3億5万円(加賀電子株式会社100%)、PC、及びPC周辺機器、通信機器の開発、製造、販売、保守、修理、各種電子機器の企画、開発、製造、完成品組立、販売等(当該社ホームページより)
(3) 為替リスクについて
当社グループは、取り扱っている製品の大半を中国から調達しております。海外との取引は、香港ドルや米ドル等の外貨建てで行われており、外貨建ての取引が増加し、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、海外連結子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されるため、連結財務諸表作成時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材確保、育成について
当社グループが、今後更なる事業拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び社内人材の育成が重要な課題であり、採用による人材の獲得を積極的に行っております。しかしながら、雇用情勢、経済環境、災害、感染症蔓延等で当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合には事業規模に応じた適正な人材配置が困難になることから、事業拡大の制約要因となり、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 特定業界への依存について
当社グループの売上高において、2022年11月期のPB販売事業の自動車関連業界への売上高は当社グループの売上高の55.8%を占めております。一方、44.2%の売上高はOEM/ODM事業の玩具業界への売上高となっており、全く異なる業種となっております。ただしいずれも内需型業界であり、国内個人消費動向に影響され、国内景況が悪化するような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6) 品質管理について
当社グループでは、生産委託により製品を製造しておりますが、委託先の品質管理の指導・管理を行うほか、製品を納品する際には検品して、製品の品質の確保に努めております。当社グループは各製品の特性に応じた最適な品質を確保できるよう、徹底した品質管理に取り組んでいますが、品質に関する問題が発生し、リコール、訴訟等に発展した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 知的財産権について
当社グループは、現時点において、当社グループの事業活動に影響を及ぼすような知的財産権が他社により侵害されているという事実はありません。また、同様に、当社グループが企画・販売する製品が他社の知的財産権を侵害しているという事実はありません。しかしながら、当社グループの事業活動に関連して第三者が知的財産権の侵害を主張して法的手段に訴えた場合、あるいは逆に当社グループが法的手段に訴える場合、訴訟に発展する可能性があります。また、その訴訟の結果、当社グループの事業が差し止められ、損害賠償等の金銭的な負担を余儀なくされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である山田紀之は、当社グループの創業者であり、自動車及び自動車関連業界に関する豊富な知識と経験、及び人脈、また海外(中国)拠点における生産委託活動を通じて豊富な人脈を有しており、当社グループの事業運営にあたって重要な役割を果たしております。現在、組織的な経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務執行が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 小規模組織であることについて
当社グループ組織は、役員8名及び従業員19名と小規模であり、内部管理体制もこのような規模に応じたものとなっております。また、今後事業拡大に伴い内部管理体制の一層の充実を図る方針ではありますが、当社グループが事業拡大や人員の増強に即応して、適切かつ十分な組織的対応ができるか否かは不透明であり、これらが不十分な場合には組織効率が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)有利子負債への依存について
当社グループは、資金調達につき金融機関からの借入金等に多く依存しており、2022年11月期末における有利子負債は総資産の57.7%となっております。よって、金融情勢の変化等により計画どおり資金調達ができない場合には、事業展開等に影響を受ける可能性があります。また、金利の上昇により資金調達コストが増大した場合には利益を圧迫し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)棚卸資産廃棄及び棚卸資産評価の影響について
当社グループは、顧客からの数量、納期等の要求に適切に対応し、顧客に対する供給責任を果たすために必要な棚卸資産を保有しています。当社グループでは、顧客の求める数量や当社製品の需要動向を考慮し、生産委託工場への発注数量を調整する等、棚卸資産の適正管理に努めております。しかしながら、景気の変動等に伴い、顧客の求める数量に変動が生じた場合は、廃棄又は資産価値評価の見直しを必要とする等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)物流業務の外部委託について
当社グループは、顧客に最短かつ確実に商品を納入すること及び当社グループの財務並びに業務効率の最大化を図る必要から、商品の在庫管理業務、商品の梱包・発送業務等に関する物流業務を光ロジシステム株式会社(注)に委託しております。その取引条件の変更や事故あるいは災害によるトラブルが発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(注)光ロジシステム株式会社:所在地、静岡県磐田市上大之郷74-2、資本金3百万円、通販出荷代行業務、物流一括請負等(当該社ホームページより)
(13)カントリーリスクについて
当社グループでは、取り扱う製品の大半について中国企業に生産委託(一部製品は台湾製)しております。そのため、為替リスクにとどまらず、政情、金融不安、文化や商慣習の違い、特有の法制度や税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。当社グループでは、香港に子会社を設置し、現在取引のある中国企業との交渉や品質管理のみならず、短中期的な供給体制の強化の観点から新たな中国企業の委託先の発掘等を行っておりますが、随時ベトナムをはじめとするアジア諸国への生産シフトの可能性を検討するため視察を実施する等、カントリーリスクに留意した事業展開を進めております。しかしながら、中国の政治・経済・法制度等の急激な変化は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)香港情勢について
当社は、2011年4月に中華人民共和国香港特別行政区において完全子会社であるフロンティア香港を設立いたしました。フロンティア香港の運営は、現地における各種法令、規則その他の規制の適用に影響を受けるほか、商習慣や文化的な価値観の違い等にも影響を受ける可能性があります。現在香港では、香港国家安全維持法が施行される中、活動家や民主派議員の相次ぐ逮捕等、中国本土による統制が強まっており、社会や文化を取り巻く環境が大きく変わる可能性があります。今後、予期しない法規制の変更や当社グループにとって不利益な影響を及ぼす政治的又は経済的事象の発生、大規模なストライキ、テロ・紛争・自然災害等による社会的混乱が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)法的規制について
当社グループは、知的財産権、製造物責任、個人情報保護、消費者保護、その他安全管理等の各種法令の規制を受けています。また、各商品の表示・広告においては、それらの法規制以外にも「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引法」の規制を受けます。当社グループでは、各関係法令の遵守に努めておりますが、将来的にかかる法令の変更又は新たな法令の施行等があった場合は、対応のための追加的費用の発生、もしくは法規制の違反が生じたときは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(16)自然災害による影響について
当社グループは、地震、洪水、台風その他の大規模な自然災害により、生産拠点や物流機能等に障害が発生した場合や、その復旧が遅れた場合には、当社グループの仕入及び得意先への配送が困難になる可能性があります。これらの自然災害等により生産拠点や物流に支障が発生した場合には、速やかに危機対応、復旧対応に努めてまいりますが、営業活動への影響、物的、人的な損害等が発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(17)配当政策について
当社グループは、各事業年度の業績と将来の事業展開を勘案し、企業基盤の強化のため内部留保にも配慮しつつ、株主の皆様へ安定した配当を継続することを基本方針にしております。
この方針に基づき、当事業年度末の期末配当については、1株につき15.00円とすることを決定しておりますが、今後の事業環境の急激な変化などにより事業が計画通りに進展しない場合には、安定的な配当を行うことができなくなる可能性があります。当社グループではこれらのリスクを軽減するため、事業環境の動向に対する情報収集を積極的に行うとともに、それらに対応した事業計画の立案・実行を行ってまいります。
(18)個人情報管理及びシステム管理について
当社グループは、業務を遂行する際に、複数のシステムを使用しております。適正なシステム管理体制の構築やセキュリティ対策に努めて参りますが、災害、停電、不正アクセス等の要因により、システムの障害や個人情報の漏えい、改ざん等の事態が起こる可能性があります。また当社グループが保有する情報は、多数の顧客の個人情報をはじめとする重要なものが存在します。これらの情報の保護・管理につきましては、「個人情報保護規程」「内部情報管理規程」「情報セキュリティ管理規程」を定め、従業員への教育等情報保護の徹底を図っています。しかし、万一不測の事態が発生し、重要な情報が外部に流出・漏えいした場合は、損害賠償によるコストの発生、社会的信用の低下による営業活動への悪影響等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19)新型コロナウイルス感染症について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対して、顧客、従業員を含むステークホルダーの安全確保を目的に、従業員の在宅勤務を推奨するほか、テレビ会議の活用、マスク着用の徹底、国内外の出張を控える等対策を実施してまいりました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を起因とした当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性は以下のとおりであります。
①半導体不足について
自動車販売の急激な回復や在宅勤務によるノートパソコン、巣ごもり需要による大型テレビの販売拡大等を背景とした半導体需要の増加に対して、供給が追い付かず半導体が不足する事態が生じております。OEM/ODM事業にて取り扱っている電子機器製品は、半導体が計画どおりに調達できない場合は、出荷時期が遅延する可能性があります。また、半導体の調達価格が高騰するケースにおいて、当社グループが半導体調達コスト増加分を販売価格に転嫁できない場合は、利益率が低下する可能性があります。
②国際物流の混乱について
当社グループが取り扱う製品の大半は、中国企業に生産委託(一部製品は台湾製)しております。完成した製品は、主にコンテナ船による海上輸送が中心となっております。新型コロナウイルス感染症の発生当時、コンテナ生産工場の稼働率低下等により新造コンテナの生産量が低下したため、コンテナ不足による海上輸送の遅延や海上運賃の高騰等が一部の路線で見受けられました。現時点で当社はコンテナ不足の影響はありません。一方で新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収まらず、一部の路線においては海上運賃の高騰が継続しておりますが、当社グループのPB販売事業及びOEM/ODM事業での海上輸送については大きな影響は受けておりません。今後において国際物流の混乱が収まらず、当社グループの海上輸送に遅延や運賃高騰等の影響が生じた場合には、物流網の見直しや、物流コストが上昇する可能性があります。
③その他
新型コロナウイルス感染症による影響が更に拡大又は長期化した場合において、上記のほか、当社グループ事業に係る営業活動、生産体制、物流体制、サプライチェーン等に支障が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(20)他社との競合について
当社グループの競合他社は、価格競争力、商品力、運営体制等において、当社グループより優れている場合があります。競合他社がその優位性を活用し、当社グループと同水準又はより優れた商品を市場に投入した場合や、競合他社が当社グループよりも低い価格で供給した場合には、当社グループが販売競争で劣勢に立たされ、当社グループの商品が提供できない、又は現在の受注水準を維持できないことも考えられ、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(21)調達資金の使途について
当社グループが福岡証券取引所Q-Boardへの上場にともない実施した公募増資による資金調達の使途につきましては、工場兼事務所の建設に充当していく方針であります。ただし、急激に外部環境が変化することも考えられます。その場合、現時点で計画しております資金使途以外に資金を充当する可能性のほか、資金使途の充当時期が変更される可能性があります。また、当初の計画どおりに使用したとしても、計画どおりの効果を上げられない可能性もあります。
(22)訴訟発生リスクについて
当社グループは、現時点において財政状態及び経営成績に影響を及ぼすような訴訟等は発生しておりませんが、取引先や提携先、その他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、多額の費用が発生するほか、企業イメージの悪化等により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令違反等の発生リスクの低減に努めておりますが、訴訟に発展し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べ13,898千円増加し、919,190千円となりました。商品の増加68,276千円、現金及び預金の減少17,474千円、売掛金の減少47,646千円等が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比べ44,834千円増加し、85,659千円となりました。建設仮勘定の増加41,257千円が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比べ35,571千円減少し、439,636千円となりました。短期借入金の増加45,181千円、1年内返済予定の長期借入金の増加12,710千円、買掛金の減少62,830千円及び未払法人税等の減少13,795千円等が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比べ28,980千円増加し、197,981千円となりました。長期借入金の増加29,184千円等が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ65,323千円増加し367,231千円となりました。為替換算調整勘定の増加27,311千円及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加25,520千円等が主な要因であります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、長期化するロシアのウクライナ侵攻に起因する世界的なエネルギー価格上昇や中国のゼロコロナ政策による経済活動の停滞、日米金利差拡大を背景とした急激な円安等、先行き不透明な状況となっております。
当社グループ(当社、連結子会社)は、OEM/ODM事業の売上は、第2四半期から継続して電子玩具の売上が好調に推移し、増収となりました。一方、収益面ではPB販売事業において原材料価格の上昇と急激な円安の影響を受け、仕入価格が上昇する等、厳しい状況となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,917,656千円(前期比14.4%増加)、営業利益60,508千円(前期比29.4%減少)、経常利益44,366千円(前期比45.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益39,120千円(前期比40.6%減少)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
自動車用品販売を主とするPB販売事業は、引き続き半導体不足等による自動車メーカーの減産の影響を受け、自動車の新車販売台数が、2021年12月から2022年11月までの期間で前年同期比95.70%(2022年12月1日発表の一般社団法人「日本自動車販売協会連合会」統計資料より)となるなど、徐々に回復傾向にありますが、新車の納車が遅延する状態が続いております。さらに世界的な原材料の高騰や急激な円安による仕入価格の上昇等、厳しい販売状況となっております。
この結果、PB販売事業の業績は、売上高1,070,951千円(前期比3.6%増加)、セグメント利益122,901千円(前期比27.3%減少)となりました。
電子玩具販売を主とするOEM/ODM事業では、人気キャラクター製品の引き合いや、商談も引き続き堅調で、昨年12月のクリスマス商戦の商品出荷や入学式シーズン、夏休みを見据えた出荷が好調に推移しており、今年のクリスマス商戦向けの量産が順次始まっております。
この結果、OEM/ODM事業の業績は、売上高846,705千円(前期比31.7%増加)、セグメント利益56,497千円(前期比70.5%増加)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して17,474千円減少し、418,068千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益44,366千円、売上債権の減少額83,622千円、前渡金の減少額20,180千円、棚卸資産の増加額73,552千円、仕入債務の減少額72,135千円及び法人税等の支払額28,577千円等により、36,059千円の使用(前年同期は、20,168千円の使用)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出60,211千円等により、60,381千円の使用(前年同期は、18,147千円の使用)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入12,491千円、長期借入れによる収入66,000千円、配当金の支払額12,318千円及び長期借入金の返済による支出24,106千円等により、42,199千円の獲得(前年同期は、12,107千円の獲得)となりました。
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) PB販売事業は、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針につきましては、第5「経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表の作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成において、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1.経営成績の分析・評価
PB販売事業において半導体不足の影響による自動車メーカーの減産や世界的な原材料の高騰や急激な円安による仕入れ価格の上昇等厳しい状況となりました。OEM/ODM事業においては、人気キャラクターの児童向け電子玩具の大口受注による売上高増加となり、売上高は、1,917,656千円(前期比14.4%増)となり売上総利益は565,613千円(前期比1.3%増)となりました。販売費及び一般管理費は505,105千円(前期比6.9%増)となり営業利益は60,508千円(前期比29.4%減)となりました。
また、営業外損益(純額)は16,141千円の損失となりました。
この結果、経常利益は44,366千円(前期比45.6%減)となりました。
法人税等合計は、主に法人税、住民税及び事業税7,265千円の計上等により、5,245千円(前期は△68.6%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益39,120千円(前期比40.6%減)となり、対前期比で増収減益となりました。
これにより、1株当たり当期純利益金額は、56.33円となりました。
2.財政状態の分析
a. 資産
当連結会計年度における総資産合計は、1,004,849千円となり、前連結会計年度末に比べて58,732千円増加しました。
流動資産は、919,190千円となり、前連結会計年度末に比べて13,898千円増加しました。これは主として商品が68,276千円増加、現金及び預金が17,474千円減少、売掛金が47,646千円減少したことによるものであります。固定資産は、85,659千円となり、前連結会計年度末に比べて44,834千円増加しました。これは主として建設仮勘定が41,257千円増加したことによるものです。
b. 負債
当連結会計年度における負債合計は637,617千円となり、前連結会計年度末に比べて6,591千円減少しました。流動負債は、439,636千円となり、前連結会計年度末に比べて35,571千円減少しました。これは主として短期借入金が45,181千円増加、1年内返済予定の長期借入金が12,710千円増加、買掛金が62,830千円減少及び未払法人税等が13,795千円減少したことによるものであります。固定負債は、197,981千円となり前連結会計年度末に比べて28,980千円増加しました。これは主として長期借入金が29,184千円増加したことによるものであります。
c. 純資産
当連結会計年度における純資産合計は367,231千円となり前連結会計年度末に比べて65,323千円増加しました。これは主として為替換算調整勘定が27,311千円増加及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上によって利益剰余金が25,520千円増加したことによるものであります。
③ 経営に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、サービスの性質、コンプライアンス等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため当社グループは市場動向に留意しつつ内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、顧客のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、売上原価である製品仕入、人件費及び外注費等の販売費及び一般管理費であります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、短期の運転資金につき基本的に借入金及び内部留保資金により確保し、充当することとしております。現時点では十分な現金及び預金を保有しており、今後、当座貸越契約等の締結による追加資金調達も可能であることから財源について問題はないと認識しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載したとおりであります。当社グループの経営者は、それらの課題に対処することで、収益の拡大と経営の安定化を図っていくことが必要と認識しております。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社グループは売上高成長率及び売上高営業利益率を経営上の目標としており、そのため顧客別売上高、商流別売上高、商品別売上高、原価率、販管費等の分析を毎月実施しております。
(注)マツダパーツ株式会社 : 所在地、広島市東区光町1丁目13番20号、資本金10.2億円、自動車部品・用品・油脂類等販売、年商553億円(当該社ホームページより)
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び一括償却資産の合計であります。
2.現在休止中の主要な設備はありません。
3.従業員数の( )は、臨時従業員数を外書きしております。
在外子会社の主要な設備はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注) 1. 2018年2月28日開催の定時株主総会決議に基づき、欠損てん補することを目的として、資本金の額49,500千円を19,500千円減額し30,000千円とし資本準備金の額37,500千円を27,859千円減額し9,640千円とした上で、その金額をその他資本剰余金に振り替えております。
2.2018年4月13日の取締役会決議に基づき、2018年5月10日付で普通株式1株を100株に分割しております。これにより株式数は623,700株増加し、630,000株になっております。
3.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
発行価格 930円
引受価額 855.60円
資本組入額 427.80円
払込金総額 42,780千円
4.有償第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格 855.60円
資本金繰入額 427.80円
割当先 エイチ・エス証券株式会社(現:Jトラストグローバル証券株式会社)
2022年11月30日現在
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは自動車関連製品等の販売及びサービスに関するセグメント、主に電子機器の受託設計・製造及び販売に関するセグメントによって構成されており、「PB販売事業」「OEM/ODM事業」の2つを報告セグメントとしております。
「PB販売事業」(Private Brand 販売事業)は、主に、国内における自動車部品・用品の自社製品の開発及び販売を行っております。
「OEM/ODM事業」(Original Equipment Manufacture/Original Design Manufacture 事業)は、主に、国内電子機器メーカーから電子機器・電子玩具等の設計・製造を受託し、製造及び委託者への販売を行っております。