CRGホールディングス株式会社
(注) 1.第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できないことから記載しておりません。また、2018年10月10日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場したため、第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第6期末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
2.第5期の株価収益率については、当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
3.従業員数は就業人員(当社グループからの出向者を除く。)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、年間の平均就労人員を( )外数で記載しております。
4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第9期の期首から適用しており、第9期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注) 1.1株当たり配当額及び配当性向については、無配のため、記載しておりません。
2.第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できないことから記載しておりません。また、2018年10月10日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場したため、第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第6期末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
3.第5期の株価収益率については、当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
4.従業員数は就業人員(当社からの出向者を除く。)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、年間の平均就労人員を( )外数で記載しております。
5.第5期及び第6期の株主総利回り及び比較指標は、2018年10月10日に東京証券取引所マザーズ市場に上場したため記載しておりません。第7期の株主総利回り及び比較指標は、2019年9月期末を基準として算定しております。
6.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所グロース市場におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、2018年10月10日をもって東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
7.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第9期の期首から適用しており、第9期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社は、グループ各社の更なる成長と経営の効率化を目的として、2013年10月1日に新設分割により設立、直後に株式移転により株式会社キャスティングロード、株式会社CRテレコム(現 株式会社キャスティングロード)及び株式会社CRトランスポート(現 株式会社キャスティングロード)を完全子会社化しました。当社グループの事業の推移等の沿革は以下のとおりであります。
本書提出日において存在する、当社のグループ会社に係る主な変遷図は次のとおりであります。

当社グループは、「必要なとき」に「必要な時間」、「必要な人数」と「必要なスキル」をクライアントに提供する総合人材サービスを行っております。
社会は「人」の集合体であり、「人」が生き生きと暮らせる社会こそが、真に豊かな社会であるという考えのもと、創業以来、『「人」を大切にする』という考えをすべての意思決定の根底に置いてまいりました。ここでの「人」とは、私たち当社グループ(当社及び当社の関係会社)に関わるクライアント、派遣スタッフ、従業員等全てのステークホルダーを指しております。これらの方々に、最大限誠意を持った対応を行うということを念頭に、社会情勢のめまぐるしい変化や人々の価値観の多様化等により発生する人材に関するあらゆるニーズに積極的に応え、ご満足いただけるサービスを提供しております。
当社グループは、当社及び連結子会社7社で構成されており、各社それぞれが特定の業界に特化する形式で事業運営を行うことで、サービス品質の向上及び迅速で的確なサービスの提供に取り組んでおります。また、グループ各社が相互に連携することによって、人材サービスのトータルサポートを行っております。
当社グループは、人材派遣紹介関連事業を主な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、主要な事業内容について記載しております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することになります。
人材派遣紹介事業では、「労働者派遣事業」と「有料職業紹介事業」を行っております。
労働者派遣事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣スタッフの保護等に関する法律」(以下、本報告書を通じ「労働者派遣法」という。)に基づき厚生労働大臣の許可を受けて行う事業で、クライアントからの幅広い人材ニーズに対応すべく、派遣スタッフを募集・登録し、教育研修した上で各企業へ派遣しております。それぞれのグループ会社が個々の強みを活かし、様々な業種に対応したサービスを子会社ごとに提供しております。
また、少子高齢化による若年層の労働力不足への対応として、シニア層人材の提供を積極的に行っております。
一方、有料職業紹介事業は、「職業安定法」に基づき厚生労働大臣の許可を受けて行う事業で、求人企業と求職者との間での雇用関係の成立を斡旋しております。
株式会社キャスティングロードは、当社グループの中核を担う事業会社であり、主にオフィスワークサポート事業(ホワイトカラー)に係る人材を登録型派遣として各クライアントに提供しております。
テレマーケティング等を行うコールセンター派遣は、会社設立後間もなく事業運営を開始しており、同社の売上の約9割を占めております。経験者を多数派遣することが可能であり、金融、教育分野等、高度な知識が必要となる業種に対しても派遣を行っております。数多くのコーディネーターが、当社グループが独自開発した基幹システムを利用して迅速なマッチングを実現しております。また、北海道から沖縄まで、国内の各地に拠点を有し、全国的な人材の提供が可能となっております。
更に、同社では「ユニット型派遣」として、スーパーバイザー(管理者)とオペレーターをセットでご紹介することも可能となっております。「ユニット型派遣」のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
・スーパーバイザーからフォローを受けやすく、派遣スタッフの定着率が高くなる。
・派遣スタッフと共に働きながら現場管理・情報収集を行うスーパーバイザーが、クライアントである大手アウトソーサーから現就業先の他の案件または別会社の案件の情報を得やすく、優先的に受注の打診を受けることができる。
受付・一般事務や秘書業務等幅広い事務業務に対応するオフィスワーク派遣は、簡単かつスピーディーなオンライン登録により人材を確保することが可能となっております。
また、成長企業のCXOや役員・部長・課長などのミドル・エグゼクティブ層の方をサーチ型で紹介するハイキャリアエージェントサービスも展開しており、ミドル・エグゼクティブの方々の次のキャリア選びを支援するとともに、顧客企業の課題解決のサポートを行っております。
株式会社ジョブスにおいては、各クライアントのニーズに応じた人材を提供しており、主に、下記のようなワークス事業(ブルーカラー)及びセールスサポート事業(オレンジカラー)並びにオフィスワークサポート事業(ホワイトカラー)の長期または短期派遣(登録型派遣)及び請負業務を行っております。豊富な登録スタッフ数により、短期から長期、1名から多人数、派遣から請負委託まで幅広い需要に対し柔軟に対応しております。
a ワークス事業(ブルーカラー)
工場の製造ラインにおける組み立て、仕分け、検品
物流倉庫におけるピッキング、フォークリフト運転、ラベリング、荷積み
事務所移転における引越し補助、荷造り梱包、解包
b セールスサポート事業(オレンジカラー)
クレジットカード加入促進、携帯電話及び付属品の販売促進業務等の販売、接客
各種イベントの企画、集客、運営管理
c オフィスワークサポート事業(ホワイトカラー)
オフィスワークにおけるテレマーケティング、一般事務、営業事務、受付
20代から60代に至る、幅広い年齢層のITスキルを持つ人材の提供を行うエンジニア派遣事業を行っております。
製造請負事業では、株式会社プロテクスにおいて、主に取引先メーカー及びその関連会社からのペットフード、ペット衛生用品等ペット関連製品の製造請負及びその附随業務を行っております。取引先メーカー及びその関連会社の工場及び取引先のOEM先である国内4拠点(兵庫県、埼玉県、静岡県、香川県)において、工場内製造請負(製造ラインオペレーター等)、工場内物流業務(フォークリフト業務等)、自社でSP倉庫(注)運営業務(保管貨物の入出庫管理等)、輸送業務を行っております。
基本的に、取引先メーカーの生産計画に基づいた業務となりますが、外部業者の位置づけでありながら、現場の改善活動等に係る提案も行っております。取引先のニーズに幅広く対応することで、強固なリレーションを構築しております。
(注) ストックポイント倉庫の略。配送のための一時保管を主とする物流の中継拠点。
その他事業においては、クライアントの事業活動における各種サポートサービスを展開しております。
株式会社キャスティングロードにおいて、RPAの技術を利用したロボットを、クライアントのニーズに合わせカスタマイズの上、販売代理を行っております。また、勤怠管理・労務管理システムを中心としたシステム設計・開発及び提供を行っております。
(注) Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略。主にパソコンで作業している定型化された業務を、ロボットにより自動化する取り組みのこと。
株式会社パレットにおいて、一般就労の機会が少ない郊外エリアにおいて、障がいをお持ちの方が職業訓練を行う就労移行支援事業を展開しております。また、雇用環境を整備し、地方において新たな雇用を創出するサテライトオフィスの提供を行っております。
株式会社オシエテにおいて、デジタル化・オンライン化に特化した通訳・翻訳サービスのプラットフォームを主として営んでおります。30超の言語に対応可能な1,600名を超える通訳者が登録された通訳・翻訳サービスのマッチングサイトにて、顧客の複数拠点と通訳者をオンラインで結ぶサービスを展開しております。
主としてCRGインベストメント株式会社において、当社グループとの相乗効果が見込まれる企業のM&A、M&A仲介、出資に注力しております。金融機関やM&A仲介会社との関係性を強化しております。なお、仲介手数料等による売上が発生した場合には、人材派遣紹介関連事業以外の他のセグメントに関する売上として識別いたします。

(注) 1.特定子会社に該当しております。
2.有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
4.売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 ① 売上高 12,498,820千円
② 経常利益 94,873千円
③ 当期純利益 59,967千円
④ 純資産額 746,541千円
⑤ 総資産額 2,591,578千円
5.売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 ① 売上高 6,064,389千円
② 経常利益 107,586千円
③ 当期純利益 67,232千円
④ 純資産額 303,971千円
⑤ 総資産額 1,254,763千円
6.売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 ① 売上高 2,214,166千円
② 経常利益 165,671千円
③ 当期純利益 113,345千円
④ 純資産額 362,609千円
⑤ 総資産額 600,733千円
7.株式会社パレットは、2022年10月1日を効力発生日として株式会社CRSサービスに吸収合併されております。また、同日付で株式会社CRSサービスは社名を株式会社パレットに変更しております。
(注) 1.当社グループは、人材派遣紹介関連事業を主なセグメントとしており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の従業員数の記載を省略しております。
2.従業員数は全連結会社の就業人員(当社グループからの出向者を除く)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、最近1年間の平均就業人員を( )外数で記載しております。
3.臨時雇用者数が前事業年度末に比べ、316名増加したのは、主として受託案件を遂行するための人員を確保したことによるものであります。
(注) 1.当社は、人材派遣紹介関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
2.従業員数は就業人員(当社からの出向者を除く)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、最近1年間の平均就労人員を( )外数で記載しております。
3.平均勤続年数は、当社への転籍前の当社グループ会社での勤続年数を引き継いで算出しております。
4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、「ROAD to the DREAM-共に歩む、その先の未来へ」という基本理念を策定しております。この基本理念には、次のような願いが込められています。
・社会に参画する人が増え、それぞれが働くことの幸せを実感すること。
・それを実現させるのは、柔軟な働き方ができる社会であること。
・社会・仕事・個人のトライアングルが大きく実る未来を創造すること。
グループの従業員、仕事に携わる派遣スタッフ、より良い労働力を求めるクライアントも含めて、共に手を携えて、より大きな組織、より理想とするカタチを作り上げていこうという信念を表現しております。
なお、当社の商号であるCRGホールディングス株式会社に込められた意味は、「ステークホルダーとのコミュニケーションを図り(Communication)、関係性を構築し(Relation)、共に成長をしていく(Growing)」ことを、それぞれの頭文字であるCRGによって表現しており、共に手を携えて、より大きな組織、より理想とするカタチを作り上げていこうという想いが込められています。
当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行、及び経済活動の抑制に伴う影響を受け、景況感は依然として厳しい状況にありますが、各種政策の効果とそれを踏まえた社会経済活動の段階的な再開もあり、徐々に持ち直しの動きが見られました。一方、同感染症の再拡大に伴う経済の下振れリスクや、ウクライナ情勢等による不透明感の中、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動など、国内外経済の不確実性は極めて高く、景気の先行きが見通しにくい状況が続いております。
当社グループが属する人材サービス業界におきましては、2022年9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍、完全失業率は2.6%となり、飲食や旅行業界を中心とした事業再開に伴い、人材需要は回復傾向にて推移しました。
このような市場環境のもと、当社グループにおきましては、「人のチカラとIT」の融合を事業方針として掲げ、主力の人材派遣紹介事業における継続的な労働力の提供に加え、業務効率化の支援を行うことを目的に、人材派遣紹介事業にて培ったナレッジを活かした採用支援・BPOなどの各種代行事業や、AI・RPA(注1)・OCR(注2)などを活用したITソリューション事業を行っており、人手不足という大きな課題を解決するためのトータルサポートを提供してまいりました。また、近年、潜在労働力として期待されているシニア、女性、グローバル人材の活用や、障がいをお持ちの方の雇用機会の創出や処遇の確保・改善にも注力してまいりました。
当連結会計年度におきましては、当社グループの従業員の新型コロナウイルス感染防止に努めたほか、市場の悪化を踏まえ、一層の経費の削減を図るなど経営資源の最適化を行いました。また、新型コロナウイルス感染症に関連した業務の獲得に邁進することに加え、経済活動の再開から今後の国内旅行の事業再開やインバウンド需要が回復することを見据えた新規事業である「リゾートワーク事業」などの派遣先業界・業種の拡大、障がい者雇用サポート拠点の新設、事業シナジーの最大化を図ることを目的とした拠点の統合、協業による事業シナジー等を前提とした資本業務提携、各種新規事業に係る運営体制の整備など、様々な施策に注力してまいりました。
(注)1.Robotic Process Automationの略。主にパソコンで作業している定型化された業務を、ロボットにより自動化する取り組みのこと。
2.Optical Character Recognition/Readerの略。手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術のこと。
中核事業であるコールセンター派遣においては、コールセンターのユーザーであるエンド・クライアント企業へのダイレクト・サービス拡大により、顧客開拓を図ってまいります。また、注力分野であるシニア人材活用を強化するほか、倉庫業務等へのサービス分野の拡大、デリバリーの請負等により、売上高の拡大を図ってまいります。
基幹システム「C3」の機能向上、AIによるマッチングシステムの開発、RPAによる事務作業効率化等のIT活用により、サービスレベルの向上やオペレーションの更なる効率化を図ってまいります。
スーパーバイザーとオペレーターをセットで派遣する「ユニット型派遣」に加え、請負型契約への切り替え、クライアントが希望する派遣人数をコミットメントすることで優先的に案件獲得をすること等により、サービスの高付加価値化に取り組んでまいります。また、派遣スタッフのキャリアアップ制度利用を推進することによって付加価値の高い人材提供を図るほか、将来的にはAI、RPAの導入をサポートできる人材の育成・供給にも注力することにより、請求単価の向上を図ってまいります。
案件スクリーニングの強化、優良案件が見込める企業におけるシェアの拡大、人材紹介事業の強化等、高収益案件へこれまで以上に注力することで、一層の収益性向上を図ってまいります。
生産性・作業品質・提案力を持続的に向上させることで、高い顧客満足・評価を獲得し、クライアントとの関係を深化させることで業務拡大につなげます。
具体的には、国内既存4拠点における請負業務範囲の拡大に加え、ペットケア関連製品の製造請負以外の事業拡大を企図し、将来的にはクライアントの国内全拠点への展開を目指します。
更に、ベトナム等からの海外人材を国内取引先で受入、経験を積ませることで、同海外人材に技術・ノウハウを吸収させ、将来は同人材を活用し、クライアントの海外拠点での業務受注を目指してまいります。
人事、労務領域を効率化するための受託開発を主軸とし、具体的にはAI、OCRを活用したRPAソリューション、勤怠ソリューション分野に注力してまいります。
RPAソリューションにおいては、人員不足による長時間労働といった課題を抱えるあらゆる業種のクライアントに対し、AI、OCRを活用した業務の自動化・効率化ソリューションを積極的に提案し、既存クライアントの課題解決策を提供しながら、顧客基盤を拡大してまいります。
提案力を持続的に向上させることによる新規顧客の獲得に注力してまいります。また地元の福祉サービス企業との連携を図り、サービスレベルの向上に努めてまいります。
株式会社オシエテにおいて、デジタル化・オンライン化に特化した通訳・翻訳サービスのプラットフォームを主として営んでおります。30超の言語に対応可能な1,600名を超える通訳者が登録された通訳・翻訳サービスのマッチングサイトにて、顧客の複数拠点と通訳者をオンラインで結ぶサービスを展開しております。
主としてCRGインベストメント株式会社において、当社グループとの相乗効果が見込まれる企業のM&A、M&A仲介、出資に注力しております。金融機関やM&A仲介会社との関係性を強化しております。
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。具体的には、売上高成長率及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置づけております。
当社グループが属する人材サービス業界におきましては、我が国の少子高齢化、それに伴う生産年齢人口の減少という社会構造の変化を受け、人手不足がこれまで以上に深刻な問題になることが予想されることから、経営基盤の一層の強化を図り、主力の人材派遣紹介事業における継続的な労働力の提供に加え、業務効率化の支援を行うことを目的に、人材派遣紹介事業にて培ったナレッジを活かした採用支援・BPOなどの各種代行事業や、AI、RPA、OCRを活用したITソリューション事業を行っており、人手不足という大きな課題を解決するためのトータルサポートを提供していくことが重要であると認識しております。
また、近年、潜在労働力として期待されているシニア、女性、グローバル人材の活用や、障がいをお持ちの方の雇用機会の創出や処遇の確保にも注力しております。
当社グループは、上記経営方針及び経営戦略を実現するために、以下の課題に取り組んでまいります。
当社グループは、持続的成長のために、派遣スタッフの採用と育成が重要であると考えております。
人材派遣紹介事業では、専門性を持った派遣スタッフを確保するため、当社グループ内において専門性の高い教育・研修体制の強化を図ってまいります。また、当社グループの事業方針に合致する企業との業務提携等も積極的に実施し、迅速に顧客ニーズに対応できる体制を構築してまいります。
当社グループは、持続的成長のために優秀な人材を採用するとともに、将来を担う人材の育成が必要不可欠であると認識しております。競合企業に負けない組織体制を構築するとともに、顧客ニーズに柔軟に対応できるよう正社員の教育を強化し、提案力やチーム力の向上を図ってまいります。
人材派遣紹介事業におきましては、全国主要都市に拠点の展開をしておりますが、未開拓地域への進出や、既存拠点のある地域の顧客ニーズに対して、柔軟に対応していくための戦略構築が今後の課題となっております。当社グループといたしましては、積極的にサービス提供地域を拡大していくことで、更なる収益基盤の拡大を図ってまいります。また、人材派遣紹介事業が当社グループの売上の大半を占めておりますが、当該事業に依存しない事業体制を構築するため、それ以外の事業も拡大し多様な収益基盤・事業ポートフォリオの拡充に取り組んでまいります。
株式会社プロテクスにつきましては、ほぼ取引先メーカー1社及びその関連会社との取引となっており、同社グループとの取引縮小等に伴う事業リスクが存在するため、当該リスクの低減が必要であると認識しております。請負業務範囲の拡大や国内外を含む受注拠点の拡大及び、上記取引先メーカーとのリレーション強化を図る一方、同社との取引を通じて得たナレッジを他社取引に展開し、事業の拡大及び事業リスクの低減を図ってまいります。
深刻な人手不足を背景に、当社グループは総合人材サービス企業として、人材だけでなく、生産性向上に向けた省人化施策も提供することが必要であると認識しております。
当社グループでは、ITシステムやRPAを活用した新たなサービスを創出し、顧客企業に価値を提供していくと同時に、AIマッチングシステムやRPA活用による社内オペレーションの効率化によって収益性向上を図ってまいります。
また、人材サービス業界に特化した基幹システムや勤怠管理を自動化するシステムを開発・導入し、業務の効率化に取り組んでおります。当該システムにおいては、スマートフォン上で完結する勤怠報告アプリケーションの導入や、幅広い給与支払い方法に対応する等、派遣スタッフの利便性を向上する各種機能を実装し、満足度向上を図っております。
今後は更に、これらシステムの顧客への提供を推進する他、継続的な機能強化を行い、付加価値向上に努めてまいります。
当社グループでは、継続的な事業規模拡大のため、積極的に新規事業へ参入していく方針であります。
当社グループは、人材需給が逼迫する状況を背景に、顧客の業務効率化のためのソリューションを提供しております。今後も、顧客の需要に応じた各種新規サービスを創出するなど、新たな価値を生むための取り組みを展開してまいります。
また、必要に応じてM&Aなども活用することにより、市場環境や顧客需要の変化に柔軟かつスピーディーに対応してまいります。
新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、顧客、従業員、及び派遣スタッフの感染症対策の徹底が必要であると認識しております。当社グループでは、マスクの着用と出勤時の検温の徹底、テレワークやサテライトオフィスの活用、TV会議システムの利用を推奨するなど各種感染症対策に取り組んでおります。
今後も政府・各自治体等の方針に合わせ、対応を検討・実施してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(人材派遣紹介事業における重要なリスク)
当社グループは、首都圏を中心とした全国の主要都市に人材派遣紹介関連事業を展開しております。当社グループの属する人材サービス関連業界は、社会情勢や景気変動等の外部環境に影響を受けます。人材派遣紹介事業以外の新規事業の創出に加え、経費の削減による経営効率の改善に継続的に取り組んでおりますが、雇用環境の変動、市場環境が悪化する可能性は不透明であり、悪化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主要事業である人材派遣紹介事業においては、当社グループと同様の事業を営む企業が多数存在しており、これら企業との競合が生じております。当社グループでは、近年の人手不足の影響による派遣スタッフの人件費高騰を受け、クライアントとの交渉により請求単価へ転嫁することで収益性の確保を図り、競争力の維持向上に努めておりますが、同業他社間における価格競争によって取引単価が低迷した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、クライアントの要求に対応するため、派遣スタッフの安定的な確保が重要課題の一つであると考えております。常時インターネット等で募集するだけでなく、プロモーション活動の強化により当社の認知度を向上させ、安定的な確保に努めております。
また、定着率向上のため就労後の派遣スタッフに対し、初日に営業担当者がアンケート用紙を使用して聞き取り等を行い、派遣スタッフのフォローをしております。その後、月1回の定期的なヒアリングを実施し、その結果をクライアントに対してフィードバックすることで、就業環境の向上に努めております。
しかしながら、今後の雇用情勢や労働需要は先行き不透明であり、当社の意図したとおりの労働需要がなく、人材の確保が進まなかった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの人材派遣紹介事業においては、クライアントとの個別交渉により決定した派遣料金を請求して売上高を計上しており、売上原価として、市場環境やスキルに応じて派遣スタッフに支払う給与及び法定福利費等を計上しております。当社グループは適正粗利率の維持に努めており、派遣給与支払水準の上昇や社会保険料負担増の際には請求料金についても値上げするべく、クライアントとの料金交渉に随時取り組んでおります。
しかしながら、支払給与と請求料金の値上げまたは値下げが必ずしも連動しない可能性があることから、このような案件が急激に増加したり、連動しない期間が長期化した場合、収益性が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの中核会社である株式会社キャスティングロードにおいては、コールセンター派遣売上高が大半を占めております。また、株式会社ジョブスにおいても、コールセンター向けの派遣を行っております。これらコールセンター派遣売上高の連結売上高に占める割合は5割を超えております。当社グループでは、販売・オフィスワーク派遣の強化や、RPA分野の拡充を中心に、他分野への事業展開を強化することでリスクの低減を図ってまいりますが、雇用情勢は不透明であり、コールセンター業界の需要が大幅に縮小した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが行う人材派遣紹介関連事業に適用される「労働基準法」、「労働者派遣法」、「職業安定法」等は、市場環境等に合わせて、適宜法改正等が今後も行われていくと予想されます。その際、法改正に起因する売上高の減少や費用の増加が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主要事業である労働者派遣事業は、「労働者派遣法」に基づき、厚生労働大臣の許可を受け行っております。また、当社グループは、「職業安定法」に基づき、同じく厚生労働大臣の許可を受け有料職業紹介事業を行っております。それぞれの許認可の有効期限と取消事由は以下のとおりです。
① 労働者派遣事業
a 有効期限
(a) 株式会社キャスティングロード 2024年10月31日
(b) 株式会社ジョブス 2026年12月31日
(c) 株式会社CRドットアイ 2025年2月28日
(d) 株式会社プロテクス 2025年2月28日
b 取消事由
(a) 「労働者派遣法」または「職業安定法」に違反したとき
(b) 許可条件に違反したとき
(c) 関係派遣先への派遣割合が100分の80以下ではない場合または関係派遣先割合報告書の提出をしない場合で、指導または助言を受け、更に必要な措置をとるべきことの指示を受けたにもかかわらず、なお違反したとき
② 有料職業紹介事業
a 有効期限
(a) 株式会社キャスティングロード 2024年1月31日
(b) 株式会社ジョブス 2026年12月31日
(c) 株式会社CRドットアイ 2025年2月28日
b 取消事由
(a) 「職業安定法」もしくは「労働者派遣法」の規定またはこれらの規定に基づく命令もしくは処分に違反したとき
(b) 暴行、脅迫、監禁その他精神または身体の事由を不当に拘束する手段で職業紹介を行った者またはこれらに従事した者
(c) 虚偽の広告をし、または虚偽の条件を提示して職業紹介を行った者またはこれに従事した者
現時点において、当社グループでは許可の取消等の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、許可要件に違反した場合等には、許可の取消、事業停止命令または事業改善命令を受けることがあります。企業のコンプライアンス及びリスク対策に十分努めてまいりますが、当社グループの売上高の大部分が当該事業で構成されており、今後何らかの理由により許可の取消等があった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(人材派遣紹介事業におけるリスク)
当社グループでは、社会保険の加入対象となる派遣スタッフが多数就労しており、社会保険の加入を徹底しております。今後、制度の改正による社会保険料の会社負担率上昇や、加入対象者の増加等による社会保険料の負担増となった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの派遣スタッフが派遣先で業務上、または通勤途上において負傷・疾病・障がい・死亡となった場合には、「労働基準法」及び「労働者災害補償保険法」上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられます。当社グループでは、派遣スタッフからの定期的なヒアリングにより、派遣先の就業環境におけるリスクの未然把握に努めておりますが、万が一、当該事象が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(製造請負事業における重要なリスク)
当社グループにおいては、請負契約に基づく役務提供を行っており、業務完了に関しクライアントに対して責任を負っております。このため、役務提供に先立ち、クライアントとの間で請負業務の範囲及び内容について確認を行っております。しかしながら、請負業務の遂行にあたって、仕様及び完了に関する認識の相違が発生した場合、クライアントからの代金回収が困難または不能となる場合があるほか、賠償金の請求、提訴その他の責任追及がされた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
株式会社プロテクスにおいては、取引先が特定のメーカー1社及びその関連会社のみとなっております。当社グループとしては、当該取引先とは良好な関係を構築しており、今後も継続的な取引を見込んでおります。また、将来的に当該取引先以外への展開を推進することにより依存度の低下を図ってまいりますが、万が一何らかの理由により当該取引先との取引が継続されない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(当社グループ全体に及ぶリスク)
当社グループの売上高の大半を人材派遣紹介事業が占めており、派遣スタッフ、職業紹介希望者等の個人情報を多数保有しております。マッチングの最適化のため、クライアントに関する情報や、派遣スタッフの職歴・スキル等を含めた個人情報をITシステム上にデータベース化して管理しております。当該個人情報の管理につきましては、権限を有する者以外の閲覧を当該システム上で制限しております。また、個人情報等の機密情報の漏えいを防止するため、「情報管理規程」を定めるとともに、全役職員を対象に個人情報管理に係る研修を年1回定期的に行う他、各会議体で周知徹底を図っております。更に、情報処理の知識に精通した社外取締役を招聘し、専門家の助言と合わせて適宜指導を受けながら、情報漏えいを未然に防ぐ体制を整備しております。
しかしながら、このような体制を整備しても新技術を用いた高度なサイバー攻撃など、万が一何らかの理由により、クライアント及び派遣スタッフの情報の滅失・漏えい等があった場合には、損害賠償請求や社会的信用の失墜によって、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、大規模な地震や風水害等の自然災害の発生により、事業所移転を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループだけでなくクライアントが人的・物的被害を受けた場合には、クライアント及び派遣スタッフの安否確認等の対応が必要になることが予想されるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、データ情報の定期的なバックアップ等によりリスクの低減に努めており、リスクの発生可能性は低いと認識しておりますが、特に当社グループで使用している基幹システム等の障害や停止による派遣スタッフ情報の滅失等があった場合、復旧にかかる費用が発生するとともにクライアントに損失を与える可能性があります。
現時点で、当社グループに対して損害賠償を請求され、または訴訟を提起されている事実はありません。当社グループは法令違反を防止するための内部管理体制を構築し、取引先・従業員その他の第三者との関係において、訴訟リスクを低減するように努めております。しかしながら、当社グループの派遣スタッフによる派遣先等でのトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何らかの問題が生じた場合には、これらに起因して損害賠償を請求され、または訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業運営上必要な内部留保を確保することを方針として掲げ、安定的な資金運用を図るため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、当社グループの経営成績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
当社の代表取締役社長である古澤孝は、経営戦略の策定や実行において重要な役割を担っております。また、取締役会長である井上弘は、当社の創業者であり、経営方針・経営戦略の策定において重要な役割を果たしております。こうした状況を踏まえ当社グループでは、特定の人物に依存しない体制を構築すべく組織体制の強化を図り、上記各人に過度に依存しない経営体制の構築、後継者の育成に努めておりますが、何らかの理由により上記各人が当社の業務を継続することが困難となった場合は、当社グループの事業運営及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、企業価値を継続的に高めていくためには、業務執行の適正性及び健全性の確保が重要であると考えております。そのためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、内部統制運用システムの適切な構築及び運用を実施してまいりますが、構築・運用に最善を尽くしてもなお、内部管理体制及び統制が十分に機能しきれない状況など、万が一、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が発生した場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、持続的な事業の成長を実現させるために継続した人材の確保が必要であると考えております。そのため教育研修体制を整備することで、人材の育成を図るように努めております。また、非正規社員から正社員への転換や女性管理職の積極登用等、多様な取り組みを推進しております。しかしながら、採用環境の変化等により人材の確保・育成が計画どおりに行えない場合、または優秀な人材が流失した場合には、長期的視点から事業展開、経営成績及び成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後も積極的な拠点展開を推進していく方針であります。しかしながら、当社グループの店舗展開に関し、物件の確保が計画どおりに進まない等の理由により、新たな拠点開設ができない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが展開する拠点は賃借物件であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、または契約更新時等に賃料が上昇した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、今後も引き続き積極的に新規事業への参入やM&Aを有効に活用していく方針であります。
M&A実施にあたっては、対象となる企業の財務内容や事業内容・事業リスク等のデューデリジェンスを厳密に実施することにより、事前のリスク把握とその対応策に努めてまいります。
しかしながら、想定を超える事象の発生、対象となる企業に関連する法令や諸規制の変更等によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(21) 株式価値の希薄化について
当社は、当社グループの役職員に対し、業績向上への意欲や士気を更に高めることを目的として新株予約権を付与しております。当連結会計年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は147,500株であり、発行済株式総数5,484,000株の2.7%に相当しております。加えて、今後においても優秀な人材確保のための新株予約権を発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与する新株予約権の行使により、発行済株式数が増加し、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、収束時期等を正確に予測することは困難な状況であり、人材需要は低迷しております。当社グループでは、現在の状況及び入手可能な情報等に基づき、翌連結会計年度末にかけて徐々に売上高が当該感染症拡大前の水準に回復するものと仮定して、連結業績予想を作成しております。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響は不確定要素が多く、今後の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行、及び経済活動の抑制に伴う影響を受け、景況感は依然として厳しい状況にありますが、各種政策の効果とそれを踏まえた社会経済活動の段階的な再開もあり、徐々に持ち直しの動きが見られました。一方、同感染症の再拡大に伴う経済の下振れリスクや、ウクライナ情勢等による不透明感の中、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動など、国内外経済の不確実性は極めて高く、景気の先行きが見通しにくい状況が続いております。
当社グループが属する人材サービス業界におきましては、2022年9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍、完全失業率は2.6%となり、飲食や旅行業界を中心とした事業再開に伴い、人材需要は回復傾向にて推移しました。
このような市場環境のもと、当社グループにおきましては、「人のチカラとIT」の融合を事業方針として掲げ、主力の人材派遣紹介事業における継続的な労働力の提供に加え、業務効率化の支援を行うことを目的に、人材派遣紹介事業にて培ったナレッジを活かした採用支援・BPOなどの各種代行事業や、AI・RPA(注1)・OCR(注2)などを活用したITソリューション事業を行っており、人手不足という大きな課題を解決するためのトータルサポートを提供してまいりました。また、近年、潜在労働力として期待されているシニア、女性、グローバル人材の活用や、障がいをお持ちの方の雇用機会の創出や処遇の確保・改善にも注力してまいりました。
当連結会計年度におきましては、当社グループの従業員の新型コロナウイルス感染防止に努めたほか、市場の悪化を踏まえ、一層の経費の削減を図るなど経営資源の最適化を行いました。また、新型コロナウイルス感染症に関連した業務の獲得に邁進することに加え、経済活動の再開から今後の国内旅行の事業再開やインバウンド需要が回復することを見据えた新規事業である「リゾートワーク事業」などの派遣先業界・業種の拡大、障がい者雇用サポート拠点の新設、事業シナジーの最大化を図ることを目的とした拠点の統合、協業による事業シナジー等を前提とした資本業務提携、各種新規事業に係る運営体制の整備など、様々な施策に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,380百万円(前年同期比9.8%増)となり、事業部門別内訳は、人材派遣紹介事業が18,942百万円(前年同期比10.8%増)、製造請負事業が2,211百万円(前年同期比0.6%増)、その他事業が226百万円(前年同期比25,9%増)となりました。また、利益面では、営業利益が483百万円(前年同期比28.5%増)、経常利益が463百万円(前年同期比2.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が287百万円(前年同期比6.6%減)となりました。
なお、当社グループは、人材派遣紹介関連事業を主な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
(注)1.Robotic Process Automationの略。主にパソコンで作業している定型化された業務を、ロボットにより自動化する取り組みのこと。
2.Optical Character Recognition/Readerの略。手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術のこと。
a.資産の部
当連結会計年度末における流動資産は4,467百万円となり、前連結会計年度末に比べ59百万円増加いたしました。これは主にその他が38百万円減少したものの、現金及び預金が16百万円、受取手形及び売掛金が79百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は1,345百万円となり、前連結会計年度末に比べ608百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が603百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、5,812百万円となり、前連結会計年度末に比べ668百万円増加いたしました。
b.負債の部
当連結会計年度末における流動負債は2,724百万円となり、前連結会計年度末に比べ382百万円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が107百万円減少したものの、短期借入金が250百万円、未払消費税等が218百万円、未払法人税等が27百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は16百万円となり、前連結会計年度末に比べ3百万円減少いたしました。これは主にその他が5百万円増加したものの、長期借入金が9百万円減少したこと等によるものであります。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は3,070百万円となり、前連結会計年度末に比べ289百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が287百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は52.8%(前連結会計年度末は54.1%)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、2,015百万円と前連結会計年度末に比べ16百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は652百万円(前年同期は244百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額が75百万円、法人税等の支払額が146百万円あったものの、未払消費税等の増加額が218百万円、減価償却費の計上が61百万円、未払金の増加額が31百万円、法人税等の還付額が65百万円、助成金の受取額が11百万円、税金等調整前当期純利益が463百万円あったこと等によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は742百万円(前年同期は188百万円の使用)となりました。これは主に、敷金の回収による収入が3百万円あったものの、投資有価証券の取得による支出が653百万円、有形固定資産の取得による支出が56百万円あったこと等によるものであります。
財務活動の結果得られた資金は106百万円(前年同期は170百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が117百万円、シンジケートローン手数料による支出が23百万円あったものの、短期借入金の借入による収入が250百万円あったこと等によるものであります。
当社グループの提供するサービスの性質上、生産体制、販売経路の記載と関連づけ難いため、記載を省略しております。
当社グループの提供するサービスの性質上、受注実績の記載につきましても上記「a.生産実績」同様に、記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは人材派遣紹介関連事業を主な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、事業部門別に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産・負債、収益及び費用の金額に影響を与える見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,906百万円増加し、21,380百万円(前年同期比9.8%増)となりました。これは主に、コールセンター、物流倉庫内作業、イベント関連等の人材需要が多く寄せられ、当社グループの手配力という強みも活き、人材派遣紹介事業が好調に推移した結果によるものです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ1,528百万円増加し、17,341百万円(前年同期比9.7%増)となりました。これは主に、前述の売上高の増加に伴う派遣スタッフの人件費の増加によるものです。また、利益面では、前述の売上高の増加、及び顧客との派遣単価の交渉により、売上総利益は、4,039百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ270百万円増加し、3,555百万円(前年同期比8.2%増)となりました。これは主に、新規事業の開始等に伴う人件費の増加、及び派遣スタッフの求人費の増加、その他の経費の増加等によるものであります。この結果、営業利益は、483百万円(前年同期比28.5%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ10百万円減少し、463百万円(前年同期比2.3%減)となりました。これは主に、助成金収入が減少したこと等によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ20百万円減少し、287百万円(前年同期比6.6%減)となりました。これは主に、経常利益が減少したことによるものであります。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施することを基本方針としております。
当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は稼動スタッフの労務費と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備資金需要につきましては、拠点の新設及び移転に伴う改装費用やシステム関連投資であります。
この資本の財源は内部資金、当座貸越契約及びコミットメントライン契約等の銀行借入によります。
また、当社グループは、新規事業への新たな取り組みに関する運転資金の確保及び財務基盤の安定性向上のために機動的な資金調達手段を確保することを目的に2021年12月に株式会社三井住友銀行を含む5金融機関と新たにシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。これにより従前からの当座貸越契約及びコミットメントライン契約を含め総額2,550百万円の融資枠を確保しております。なお、当連結会計年度における借入実行残高は、500百万円となります。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、新規事業の展開が必要であると認識しております。
そのためには、優秀な人材の確保や教育の強化、組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めてまいります。
該当事項はありません。
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2. 上記金額には内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載しております。
3.当社は、人材派遣紹介関連事業を主な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
4.従業員数は就業人員(当社からの出向者を除く)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、年間の平均就労人員を( )外数で記載しております。
5. 上記の他、主要な賃借物件は以下のとおりであります。
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.「帳簿価額」欄の「その他」の内容は、リース資産であります。
3.従業員数は就業人員(当社からの出向者を除く)の合計であり、臨時雇用者数(アルバイト、契約社員を含む。)は、年間の平均就労人員を( )外数で記載しております。
4. 上記金額には内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載しております。
5.当社は、人材派遣紹介関連事業を主な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
6. 上記の他、主要な賃借物件は以下のとおりであります。
(注) 提出日現在発行数には、2022年12月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
(注) 1.新株予約権の数及び新株予約権の目的となる株式の数は、退職等により権利を喪失したものを減じた数であります。
2.本新株予約権1個当たりの目的である株式の数は、当社普通株式1株とする。
なお、当社が株式分割(株式無償分割を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てる。
調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率
又、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、新株予約権の目的となる株式の数は、合理的な範囲で調整されるものとする。
3.当社が株式分割(株式無償割当を含む。)又は株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、1円未満の端数は切り上げる。
又、当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。
上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。
更に、上記の他、当社が吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交換もしくは株式移転を行う場合又はその他やむを得ない事由が生じた場合には、行使価額は、合理的な範囲で調整されるものとする。
4.新株予約権の行使の条件に関する事項は次のとおりであります。
(1) 新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は子会社の取締役、監査役、従業員の地位を有していなければならない。ただし、取締役会が正当な理由があると認めた場合は、この限りではない。
(2) 新株予約権者は、行使期間にかかわらず、当社の普通株式がいずれかの金融商品取引所に上場された日から2年を経過するまで、その権利を行使できない。
(3) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。
5.組織再編行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、以下、「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数
組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。
(2) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3) 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)2.に準じて決定する。
(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、(注)3.で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に(注)2.に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。
(5) 新株予約権を行使することができる期間
新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。
(6) 新株予約権の行使の条件
(注)4.に準じて決定する。
(7) 増加する資本金及び資本準備金に関する事項
上記「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」に準じて決定する。
(8) 譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の承認を要するものとする。
(9) 新株予約権の取得事由
a.新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
b.新株予約権者が権利行使する前に、新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する新株予約権を放棄した場合には、当社は無償で新株予約権を取得することができる。
該当事項はありません。
(注) 1.2018年10月9日を払込期日とする有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)により、発行済株式総数が550,000株、資本金及び資本準備金がそれぞれ283,360千円増加しております。
発行価格 1,120円
引受価額 1,030.40円
資本組入額 515.20円
2.2018年11月7日を払込期日とする有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)により、発行済株式総数が202,500株、資本金及び資本準備金がそれぞれ104,328千円増加しております。
発行価格 1,030.40円
資本組入額 515.20円
割当先 大和証券株式会社
3.新株予約権(ストック・オプション)の権利行使による増加であります。
(注) 自己株式126株は、「個人その他」に1単元、「単元未満株式の状況」に26株含まれております。
2022年9月30日現在
(注)1.レッドロック株式会社は、当社取締役会長井上弘の資産管理会社であります。
2.株式会社TRMは、当社代表取締役社長古澤孝の資産管理会社であります。
3.上記の他、当社所有の自己株式が126株あります。