株式会社グッドパッチ
(注)1.第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失を計上しているため記載しておりません。また、第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
2.第9期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社は、2020年6月30日付で東京証券取引所マザーズに株式を上場したため、新規上場日から第9期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
3.第7期の自己資本利益率については、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため記載しておりません。
4.第7期及び第8期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。
5.当社は、2020年3月17日付でA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式を保有する全株主が定款に定める取得請求権を行使したことにより、同日付で自己株式として取得し、対価として普通株式を交付しておりますが、第7期の期首に当該普通株式の交付が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。なお、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式は、同日付で会社法第178条に基づき全て消却しております。
6.2020年3月17日開催の取締役会決議により、同日付で普通株式1株につき40株の割合で株式分割を行いましたが、第7期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
7.平均臨時雇用者数は、第9期より重要性が増したため、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注)1.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
2.第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失を計上しているため記載しておりません。また、第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
3.第9期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社は、2020年6月30日付で東京証券取引所マザーズに株式を上場したため、新規上場日から第9期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
4.当社は、2020年3月17日付でA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式を保有する全株主が定款に定める取得請求権を行使したことにより、同日付で自己株式として取得し、対価として普通株式を交付しておりますが、第7期の期首に当該普通株式の交付が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。なお、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式は、同日付で会社法第178条に基づき全て消却しております。
5.2020年3月17日開催の取締役会決議により、同日付で普通株式1株につき40株の割合で株式分割を行いましたが、第7期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
6.第7期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載しておりません。
7.第7期及び第8期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。
8.平均臨時雇用者数は、第9期より重要性が増したため、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
9. 第7期から第9期の株主総利回り及び比較指標については、当社は、2020年6月30日付で東京証券取引所マザーズに株式を上場したため、記載しておりません。また、第10期の株主総利回り及び比較指標は、2020年8月期末を基準として算定しております。
10. 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロースにおけるものであります。なお、当社は、2020年6月30日付で東京証券取引所マザーズに株式を上場したため、それ以前の株価については記載しておりません。
11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
(注)1.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。また、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。
2.UIとUXを複合的に連関させデザインするという意味を込めて当社では「UI/UXデザイン」と称しています。
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行っております。
当社グループが考える「デザイン」とは、問題の本質を掘り下げ、解決のための設計を行い、設計に基づいた見た目(ビジュアル表現)を作り上げ、問題解決へと導くことを意味します。一般的に「デザイン」というと、製商品の形や色、模様などの表面的な見え方に言及されることが多いものの、「デザイン」の本質は、製商品を使う“人”を中心に据え、その目的、置かれる状況、付随する思考も含めた情報伝達や体験の創造にあります。色や形、技術や機能は「デザイン」によって統合され、本来の目的に沿って適切に活用されるようになるものと考えております。
当社グループは、現代のビジネスにおいて、この「デザイン」の考え方がより重要視されてきていると考えております。これまで「デザイン」は広告等の表面的なビジュアルのデザインを指すことが一般的であり、その目的は製商品の認知の向上やコンバージョン(購入)という一つの点であったものの、現在では「デザイン」の目的はエンゲージメント(活用)やリテンション(継続)、解約率の低下といったユーザーが使い続けていく体験をつくることやそのような体験の積み重ねによる好循環を生み出すことに変化しています。特に、近年のSaaSなどのサブスクリプションを主軸においたビジネス(サービス)は、繰り返し使い続けることでデータが積み上がっていくモデルを採用していることが多いため、使い続けるための「デザイン」がその価値に大きく影響しています。
当社グループは、この「デザイン」の本質的な考え方のもと、ビジョン・ミッションを達成するために、Webサイトやアプリケーション、ブランドのデザイン支援を行うデザインパートナー事業と、自社開発のSaaSプロダクトや自社を軸として構築した人材プールを活用したデザインプラットフォーム事業の2つの事業を主要事業として運営しております。また当社グループは、当社、連結子会社3社(Goodpatch GmbH、Goodpatch,Inc.、株式会社スタジオディテイルズ)、及び持分法適用関連会社2社(株式会社エックスポイントワン、株式会社Muture)の計6社により構成されております。
なお、以下に示す区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
デザインパートナー事業は、顧客企業の持つ本質的な価値を発見し、その要素を紐解きながら、顧客企業のユーザーが持つ価値観に則して、その価値が適切に伝わるように顧客企業の戦略やブランディング、ビジネスプロセス等も踏まえてデザインを実装していきます。その際に、当社のUXデザイナー及びUIデザイナーが中心となり、顧客企業のプロジェクトチームと一体となって、デザインプロジェクトをリードします。
またデザインパートナー事業では、顧客企業に対し、Web・スマートフォンサービス等のデジタルプロダクトに関わる様々なデザインについて、次の3つの領域にまたがりサービスを提供しております。
・Experience Design(UI/UX)領域(プロダクト)
主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおけるUI/UXデザイン支援(戦略立案・企画・設計・開発の支援)。ユーザー視点でより使いやすいサービスを実現します。
・Brand Experience 領域(コーポレート・組織)
顧客企業の経営ビジョン・ミッションを起点とした組織デザインやブランドイメージのデザイン。ブランドの発信者側のサービスに込める思いや提供価値をデザインし、強固なブランドの形成を支援します。
・Business Design 領域(戦略・ビジネスモデル)
顧客企業のデジタルにとどまらないプロダクト全般における戦略・ビジネスモデルのデザイン。ユーザーがサービスを受け入れ、プロダクトを成長させていくための要件を定義し、その実現方法をデザインします。
それぞれの領域は部分的に重なり合うため、領域を跨いだサービスの提供も特徴の一つとなります。例えば、Business Design領域からExperience Design(UI/UX)領域又はBrand Experience領域へサービスを連続的に提供することによって、顧客企業の戦略の策定からプロダクト開発まで一気通貫で支援することができます。顧客企業にとっては、プロダクト開発だけでなく、その基盤となる組織文化の変革を推進することができるなど、より本質的な課題解決を行うことが可能です。
① デザインプロジェクトのデザインプロセス(デザイン支援の流れ)について
当事業においては、顧客企業にとって本来必要とされるデザインの開発のために、ユーザーの製品・サービスとの直接的なやりとりだけでなく、ユーザーを取り巻く生活環境や製品・サービスを利用するシチュエーション、さらに利用前後の関係・時間の流れなどの付加的な情報を勘案し、総合的な「経験・体験」としてとらえて体験のデザイン(UXデザイン)を行います。
また、当社グループでは、プロダクトやサービスの見栄えや表面上の見た目を綺麗に整えることだけでは十分に目的を達成するデザインとはならないと考えており、米国のUXデザイナーであるJesse James Garrett氏の提唱する、ユーザー体験を考える上での5つの要素(戦略、要件、構造、骨格、表層)をもとに、互いに関係するそれぞれの要素を考慮しながらデザインプロジェクトを進めております。

デザインプロジェクトでは、必ずしも前段階を完全に完成させてから次段階に着手するわけではなく、途中まで作った状態で次段階に進み、また前段階に戻りやり直すという段階の行き来、すなわちプロトタイピング(注1)を繰り返しながら発想を深めていきます。企業側の視点だけでなく、ユーザー側の視点からその思考や行動を柔軟に分析していくため、プロトタイピングを繰り返すことで顧客企業が気付かない潜在的な強みを取り入れる、顧客企業がこれまで採ったことのないマーケットへのアプローチを検討する、顧客企業がターゲットと考えているユーザー像を最適化する、顧客企業が持たない技術を外部から取り入れることを検討する等の結果につながり、イノベーションの実現に近づいていくことが可能となります。
当社グループでは、このようなデザイン支援の流れをデザインプロセスと呼んでおり、デザインプロセスは「1. Setup セットアップ→2. Problem プロブレム→3. Solution ソリューション→4. Development デベロップメント→5. Market マーケット」の5つのフェーズで進行します。各フェーズはブレインストーミングのようなアイデアや議論の“発散”と様々なアイデアの絞り込みや整理等の“収束”を含み、フェーズの接続するポイントがデザインプロセスのマイルストーンとなります。デザインプロセスの概念図は次のようになります。

プロジェクトで達成すべきことを見つけるフェーズです。デザインプロジェクトが始まり、当社と顧客企業が一体となりワークショップ形式でチームビルディングを行います。プロジェクトの目的を紐解くことで、顧客のビジネスゴールと顧客のユーザーゴールの関係性を明らかにし、未だ明確ではない顧客の課題にアプローチします。プロジェクトで解決する課題の合意を取り、注力する部分を決定します。
プロブレムではリサーチ・ユーザーインタビューを基に、本質的な課題を定めるために様々な調査を行います。顧客企業が提供したいと考えているサービス又はビジネスが、どのようなユーザーをターゲットとしているか等により、デザインアウトプット(結果)の内容が変わってきます。顧客企業にとっても自社のユーザーを客観的に分析する機会を持つことで、企業が提供するサービスやビジネスの価値を明確にしながら、ユーザーのインサイト(気づき)を発見・定義することができます。
ここでは、アイディエーション(アイデアを出すこと)を行い、課題に対する解決策を提示し、アウトプットにむけた設計及び骨格を構築します。前工程にて発見・定義したユーザーのインサイトに基づき、潜在ニーズやニーズを充足したときのメリットをチーム内で議論しながらサービスの大枠を定めていきます。その後、デザイナーがプロトタイプとしてプロダクトのコンセプトを提示し、これ以降の議論やサービスの初期設計における基盤となるものが出来上がります。
ここでは、デザイナーがデザインしたものをユーザーが使えるプロダクトへと変えていきます。様々な機能が付け加えられ、その体験価値を確認しながら検証作業が繰り返されます。ここでの成果物はMLP(Minimum Lovable Product:ユーザーにとってそのコア機能が本当に心から求められているものなのかを検証するための、初期バージョンのプロダクト)です。最終的なMLPにたどり着くまでにデザイン検証作業の反復を行います。
ここでは、最終プロトタイプをベースに本番環境に組み込むデザインを制作します。マーケット検証から適切なフィードバックを得て、プロダクトの最終的なデザインを進め、ビジネスと強い紐付けが行われます。プロジェクトによっては、続いて当社エンジニアがアプリ開発のコーディングを行うこともあります。
② 当社グループのデザイナーについて
当社グループのデザインプロジェクトでは、プロジェクト開始段階からUXデザイナーとUIデザイナーが少なくとも一人ずつ参加することを原則としています。デザインプロジェクト全体のスコープ(範囲・広がり)によっては、それぞれが複数名ずつ参加する場合もあります。UXデザイナー及びUIデザイナー並びにエンジニアの役割は次のようになります。
・UXデザイナー
UXデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、顧客のサービス体験を設計する役割を担い、デザインプロセスの主に前半から中盤部分を担当します。ユーザー像を絞り込んで定義し、ユーザー像から顧客のサービスにおける問題の本質を発見し、解決のための体験設計を行い、UIのデザインのベースとなる要素を絞り込んでいきます。
・UIデザイナー
UIデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、絞り込まれたユーザー像からプロトタイプを設計し、本番に実装するデザインを制作します。デザインプロセスにおいては、主に中盤から後半部分を担当します。
・エンジニア
エンジニアはデザインプロジェクトにおいて、デザインが確定した後のアプリの実装を担います。iOS、Android、Web、サーバーなどの様々な専門スキルを持ったメンバーが在籍しております。
③ 事業拠点について
デザインパートナー事業では、主として日本でのビジネス展開のために当社及び株式会社スタジオディテイルズを、ヨーロッパ全土でのビジネス展開のために連結子会社Goodpatch GmbHをそれぞれ事業拠点としております。UIデザイン(注2)及びUXデザイン(注3)についてクライアントへ提供するためのデザインプロセスは、日本とヨーロッパ等においても異なるところはなく、そのオペレーションは類似しています。一方で、デザインを活用するエンドユーザーの文化的背景によっては表現方法が異なることがあるため、当社グループでは人材の多様性(出身国や言語等)ある組織運営を実施し、グローバルレベルでのターゲットユーザーについては、当社及びGoodpatch GmbHが連携をして対応しております。
デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。デザインが有効に活用され、プロダクトとして世の中にリリースされるまでのプロセスをデザインビジネス環境(クラウドソーシング-「Goodpatch Anywhere」)、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」「Prott」「Athena」)の点からサポートし、デザインパートナー事業をサポートする基盤(プラットフォーム)として機能しております。
具体的には当社グループが顧客に提供している主な製品・サービスは以下のとおりであります。
① Goodpatch Anywhere
「Goodpatch Anywhere」は、全国各地に居住するフリーランスのデザイナーの中からスキルの確かなデザイナーを厳選してプロジェクトチームを組成し、インターネットを通じてプロジェクトを進行する、フルリモート形態によるWebサイトやアプリケーションのデザイン支援を展開しております。
世の中のデザイナーの働き方は、インターネットの発展にともない時間と場所の制約にとらわれず、また企業の一社員にとどまらないフリーランスの形態へと広がりをみせています。また、ウェブ会議システムやコラボレーション(協働)ツールが広く普及し、一堂に会することなく円滑なコミュニケーションが可能になっています。企業においても、有事の際にも業務を継続でき、かつ柔軟な働き方を提供できるリモートワーク(注4)導入への取り組みが進んでおります。
このような背景から、全国各地に居住する経験豊富なデザイナーを集め、プロジェクトの内容に応じてメンバー選定を行い、UIデザイン及びUXデザインを軸として、当社のこれまでのデザイン支援の知見を活かしプロジェクト品質を担保しながら、当社従業員及び選定されたメンバーが協働して、フルリモートで顧客企業とのデザインプロジェクトを進めます。なお、Goodpatch Anywhereにおけるデザインプロジェクトは、デザインパートナー事業におけるデザインプロジェクトと同様、顧客企業は当社と準委任契約を締結し、役務の提供が行われます。2022年8月末現在では、427名のUIデザイナー及びUXデザイナーを中心としたフリーランスのメンバーが登録されており、そのうち48名が稼働しております。
② ReDesigner及びReDesigner for Student
「ReDesigner」は、2018年にリリースしたデザイナーに特化した人材紹介サービスです。デザイナーの実際の就業現場において発生しがちなスキルやマインドセットなどのミスマッチを、デザイン会社である当社自らが人材紹介を行うことで解消し、企業側とデザイナー側両面のニーズを満たしたサービス提供が可能です。
デザイナーの採用を検討している企業は、企業の求めるデザイナーのスキル等、デザイナーの知りたい情報を網羅した求人票を当社と共に作成します。またデザインに対する理解度が高い当社のキャリアアドバイザーが、転職を希望するデザイナーの悩みや希望を聞くことで適切な情報を提供していきます。当社がデザイナーと企業の間に入ることで、相互のニーズをより深く理解し、デザイナー及び企業双方にとってのベストマッチを図っております。
2019年6月には「ReDesigner for Student」というデザイナー志望の学生に向けた採用支援Webサービスを正式リリースしております。学生は当サービスに登録し、Web上にポートフォリオ(作品集)の掲載を行い、企業からの採用アクションを待ちます。一方、採用企業は月定額の利用料を支払い、ポートフォリオを登録している学生に向けて求人を発信しております。
また、2021年7月には副業・フリーランスマッチングサービスをリリースし、ビジネス領域の拡大を図っております。
③ Strap及びPrott
「Strap」は、2020年9月にリリースしたオンラインホワイトボードツールです。
リアルタイムで図解やテキスト情報の共同編集が可能となり作業及びコミュニケーションの効率化を実現することが可能です。リモートワークが加速し、異なる場所にいるという制約を飛び越えながらプロジェクトを推進することが様々な企業でも必要となる今、ホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション(協働)空間をオンラインで実現します。
「Prott」は、2014年にリリースしたプロトタイピングツールです。Web、iOS、Androidの3つのプラットフォームにて展開しております。
デザイナーは「Prott」を用いることで簡易的に画面設計を行うことが可能になります。アプリにおける画面遷移の動作やタッチパターンなどの設定をプログラミング無しで表現することが可能です。また、プロトタイプをメンバー間で共有することで、フィードバックの授受やコーディング時の意思疎通等がスムーズに進み、デザインの制作現場の効率化に貢献します。
④ Athena
「Athena」として、カーデザインをVR環境(注5)で行うことができるソフトウェアの開発を連結子会社Goodpatch GmbHにて進め、機能拡充を図っておりましたが、当該サービスの事業成績を鑑み、2022年6月30日に終了することを決定し、当連結会計年度においてサービスを終了しております。
(注)1.プロトタイピングとは、最終成果物の試作品を早い段階から作り、改善を繰り返す手法のことを意味します。
2.UIデザインとは、ビジュアルや情報設計、インターフェースのデザインなど、より具体的なアウトプットを意味します。
3.UXデザインとは、デジタル領域/非デジタル領域に関わらず、ユーザーとの全ての接点における体験の設計を指しています。
4.リモートワークとは、働き方の多様化が進む現代において広がりつつある、会社のオフィス以外の場所で働くワークスタイルのことを意味します。
5.VRとは、Virtual Reality(仮想現実)の略であり、現物・実物(オリジナル)ではない機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザーの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術及びその体系を意味します。
【事業系統図】

(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.連結子会社Goodpatch GmbHは、債務超過会社であり、2022年8月末時点で債務超過額は14百万円であります。
4.2022年10月14日開催の当社取締役会において、連結子会社Goodpatch GmbHを解散することを決議しており、2022年12月31日に事業の終了を予定しております。
(注)1.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含み、当社グループから当社グループ外への出向者を除く就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門の従業員であります。
3.前連結会計年度末に比べ従業員数が54名増加しております。これは主に事業の拡大に伴う採用の増加と株式会社スタジオディテイルズの買収等によるものであります。
(注)1.従業員数は、正社員、契約社員及び当社外から当社への出向者を含み、当社から当社外への出向者を除く就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含めております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門の従業員であります。
4.前事業年度末に比べ従業員数が24名増加しております。これは主に事業の拡大に伴う採用の増加によるものであります。
当社グループでは、労働組合が結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行うデザインカンパニーです。当社はUI/UXデザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。
当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。
2007年1月、インターネットと携帯電話、そしてストレージ(記憶装置)を組み合わせたスマートフォンと呼ばれるデバイスの出現により、人々の生活が大きく変化しました。ユーザーは常にネットワークに接続し、アプリと呼ばれるソフトウェアを利用して情報を双方向に授受し、自己の生活スタイルに応じてスマートフォンの機能をカスタマイズするようになりました。以来、スマートフォンは各々の生活シーンに組み込まれ、すでに欠かせない存在になっています。
スマートフォンは「デザイン」にも大きな影響を与えました。デジタル分野のデザイン(「デジタルデザイン」)はそれまで主流であったホームページ等のPC画面のWebデザインからスマートフォン画面のアプリデザインに領域を拡大してきました。画面サイズの小さなスマートフォンでは視覚的にわかりやすい直感的操作が可能なユーザーインターフェース(UI)をもつアプリケーションが主流になり、ペイメントやカメラの利用など複数の機能がデバイスに盛り込まれる中、ユーザーの利用シーンを想定してアプリをデザインすること、つまりユーザーエクスペリエンス(UX)を「デザイン」することが不可欠となりました。
優れたUI/UXを実装したアプリを市場に投入できた企業が大きく成長するという事例が積みあがっております。例えば、LINE、Uber、Twitter、Instagram等のアプリの運営企業はスマートフォンアプリを起点として、それぞれの業界だけでなく、社会全体にまで大きな影響を与えております。一方では、既に一定の地位を築いている企業については、自社の成長のため、又は生き残りのため、スマートフォンをはじめとするデジタル領域への対応において数々のチャレンジに直面しております。
経済産業省によると、「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ビジネスの従来の枠組み・ルールが崩壊し、新たな枠組みやルールに切り替わる変化が起きつつある」、そして、「企業は、この脅威に対し、現在確保している競争力維持・強化のために既存の枠組みにとらわれない自己変革が求められている」と報告されており(注1)、主にデジタル分野でのこのような取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼び、経済やビジネスにおけるテーマとして掲げられております。
米国のIT専門調査会社のIDCによる調査結果では、デジタルトランスフォーメーションの拡大を背景として、全世界におけるデジタルエージェンシー(当社グループを含む顧客企業のデジタル開発・進出を支援する事業を行う企業)の全市場の市場規模は、2020年において1,197億USドルと推測されております。そのうち、当社グループがデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」にて提供しているサービスのうち、特にUI/UXデザイン支援に関連する領域(UI/UXデザイン領域を含むExperience Design Services市場)については、年平均成長率9.7%、市場規模では168億USドル(2020年)から267億USドル(2025年)に拡大すると予測されております(注2)。

日本においても、2018年5月、経済産業省は、経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらずグローバル競争環境での弱みとなっていることから、デザインを活用した経営手法、すなわち「デザイン経営」の推進を提言しております。ここでいう「デザイン経営」はデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させるという経営の姿であり、企業の産業競争力の向上に寄与するものとされております(注1)。当社グループのUI/UXデザイン支援は「デザイン経営」を具体的に実践したい企業にむけて、企業レベルでのブランディングから個別サービスにおけるデザインの実装に至るまでデザイン領域を幅広くサポートしております。
当社グループが手がけるデザインパートナー事業は、顧客企業のデザインプロジェクトの支援において、顧客企業にとって既知であり自明である事業の目的や戦略から紐解き、顧客企業と顧客のユーザーへ問いかけ、デザインの対象となるサービスのUXの最適解を求めながら、アプリやWebサービス等のデジタルプロダクトのUIデザインの実装を進めます。既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図りたい企業に対しては、デジタル分野への新規進出の実現を、また、新たな視点で顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革を図りたい企業に対しては、ビジネスプロセスの変革の実現を、デザインを切り口に行うものとなります。
具体的には、当社グループでは、先ずサービスを利用するユーザー(利用者)をデザインの中心として位置付け、ユーザーに焦点を当てていきます。ユーザーとは何者か、どのような趣向があるのか、解決には何が必要かという問いを投げかけていきます。常にユーザーを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成するための手段を具現化するという一連のプロセスの中に、ブランド・強み、商品力等の顧客企業が有する価値を組み込み、その特徴を活かしつつ、差別化されたUXを実現していきます。また、顧客企業の有する様々な資産や技術だけでなく、企業外にある手段についても柔軟に取り入れながら対話を進めていきます。その結果、AIやクラウド、IoT等の様々な技術はその実現のための手段として組み込まれ、必要に応じてデザインの設計にも反映されるとともに、そのソリューションの実装までプロジェクトスコープ(プロジェクトの範囲)を拡大して対応することがあります。
また、当社グループとしては、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域において「デザイン」が関係する市場をより鮮明に形成するため、デザイナー組織を拡大し、デザインパートナー事業の成長を図るとともに、より多くの顧客企業に向けてデザインプロジェクトを実施していきたいと考えております。これまでに関与した優れたUI/UXのデザイン事例を有効に活用しながら、広告に頼らないSNS等を活用したPR活動をさらに推進することによって効率的に当領域におけるブランディングを進めてまいります。
同時に、デザインパートナー事業を後方支援するために、デザインプラットフォーム事業の推進に努めます。デザイン環境(クラウドソーシング-「Goodpatch Anywhere」)、デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」「Prott」「Athena」)、の点からもデザイン領域における当社の存在感を高めていきます。そして、それぞれのシナジーを創出し、デザインビジネスの拡大を働きかけてまいります。
(注)1.経済産業省 "産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進" https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html(2019年10月25日)
2.IDC Worldwide Digital Agency Services Forecast, 2021–2025, US46844021, Sep.2021
デザインパートナー事業において、収益の源泉は、顧客企業のデザインプロジェクトからの月額報酬となります。デザインプロジェクトの期間については、顧客企業のニーズやサービスの運営状況によっても変化するため、数か月から数年に及ぶものまで様々であります。また、プロジェクト受注数はその時々の受注可能なデザイナーリソースや既存プロジェクトの継続状況によっても変動します。そのため、当事業は当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の月額平均単価とその実施顧客社数を経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標と考えております。当該顧客企業の月額平均単価を拡大させ、顧客社数を増やすことで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。
なお、当事業における月額平均顧客単価とその顧客社数は以下のとおりであります。また、契約形態としては、一部請負契約のプロジェクトもありますが、主に月額ベースの準委任契約となります。

(注)1.月額平均顧客単価 =(1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の売上総額÷1か月にデザイン支援を提供した顧客社数)の1年間の平均値
2.顧客社数 = 1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の1年間の平均値
(1)及び(2)記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① デジタルトランスフォーメーション(DX)におけるプレゼンス向上について
当社グループは、社会を変革する巨大企業に成長したベンチャー企業のように、「デザイン」をビジネスに組み込み、直観的で使いやすいUI/UXを実現することが競争力の源泉になると考え、「デザイン」を念頭においたビジネスの設計が今後必要になると認識しております。
特に、大企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)へのニーズには、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行う、というUI/UXに直結する要素があるため、組織支援やブランディング支援等から「デザイン」の実装プロセスの導入を進めることもあります。当社グループとしてはこれまでの知見を活かし、「デザイン」が「ビジネス」に直結することの実例を広く市場にアピールし、UI/UXを切り口に新たなニーズの掘り起こしとソリューションの拡充を推進し、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援を推進してまいります。
② 顧客企業の獲得とマーケティング・セールス体制の強化について
当社グループは、これまでUI/UX領域を中心とした実績とブランドバリューにより、口コミや顧客企業からの指名問い合わせを中心にデザインプロジェクトを獲得してまいりましたが、UI/UXソリューションのマーケットの拡大とともに、その獲得においても他社との競争が徐々に激化しつつあります。そのため、マーケティング・セールス体制の強化が、成長を実現するためにも、欠かせないものと考えております。
今後は組織的に営業活動を行うべく、マーケティング・セールスにおける取り組みや行動を強化し、リードの獲得、プロジェクト提案の増加、プロジェクト獲得数の向上を目指してまいります。具体的には、マーケティングチャネルの拡充、セミナーの開催、マーケティング及びインサイドセールスの体制強化、意思決定者層へのリーチ拡大等を実施していく予定であります
③ プロジェクト継続の強化、顧客あたり売上の増加について
当社グループでは、新規プロジェクトの獲得を強化し、デザイン支援を実施した顧客社数は増加したものの、営業時やプロジェクトの完了時の継続案件の提案が不足し、大規模アカウントの開拓や継続受注が進まず、顧客企業あたりの平均売上単価が伸び悩む結果となりました。
この結果を受け、顧客企業に当社グループが提供する価値を認識してもらい、長期的な関係値を築くことが重要と考え、プロジェクトの継続を強化する施策を推進することとしております。プロジェクトを担当するデザイナーが既存顧客に対する再契約に向けて営業と連携を図る他、アップセル機会の模索や、アップセルの達成を人事評価に組込む等、プロジェクトの継続を強化する施策を実行し、顧客あたり売上の増加を図ってまいります。
④ デジタルトランスフォーメーション(DX)におけるバリューチェーンの機能強化について
AIやIoT等のデジタル技術が実用フェーズを迎え、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。当社グループは、デザインパートナー事業において、UI/UX領域の支援を強みに、ブランドデザイン、サービス戦略の策定等を手掛けておりますが、デジタルトランスフォーメーション(DX)におけるバリューチェーン(戦略領域→UI/UX領域→開発領域→グロース領域)を意識した機能強化が必要であると考えております。
当社グループが顧客企業の企業価値の向上にさらに貢献していくため、UI/UXデザインの支援にとどまらず、企業のビジョン・ミッションの策定や事業創出等の戦略領域からデザイン支援を開始し、ソリューションの拡充を図ってまいります。
また当社グループは、デザインパートナー事業のケイパビリティの強化(強みの拡大)のために、他社との事業連携やM&Aによる戦略的投資を推進し成長を図りたいと考えております。当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としております。今後、これらの方針を基に、事業創出やマーケティング等の領域へ拡大し、顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援してまいります。
⑤ デザイン組織の拡張について
当社グループでは、2023年8月期より、従来「デザインプラットフォーム事業」に属していた「Goodpatch Anywhere」を「デザインパートナー事業」へ移管することを決定しております。その背景として、国内で獲得したプロジェクトを、当社グループのデザイナーのプロジェクト稼働状況やその特性に合わせて、柔軟に「Goodpatch Anywhere」のリソースを有効に活用し、プロジェクトの提供体制を確保いたします。また、株式会社スタジオディテイルズにおいても当社のデザイナーとプロジェクトにて協働し、両者のさらなるシナジーを追求していきます。当社グループが持つブランドデザインの強みを活かし、ブランディング領域におけるサービスラインアップの拡大を進め、サービスの提供価値を高めてまいります。加えて、それぞれ別々に提供していた営業支援活動、採用、人材開発等の組織支援活動を共通化して提供することによって、高効率な運用体制を構築し、さらなる成長に向けてデザイン組織を拡張させてまいります。
当社グループは、デザインプラットフォーム事業を、デザインパートナー事業における地位をより強固なものとするための関連事業と位置づけております。「デザイン」のビジネス領域における市場を明確に形成し、そのリーディングポジションを確固たるものとするために、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」「Prott」)の2領域において以下の取り組みを進めております。
⑥-1 デザイン人材市場への取り組み
当社グループは、デザイン人材市場へのアプローチとして「ReDesigner」及び「ReDesigner for Student」を展開し、デザイナーという限定された職種に対し、企業からデザイナーの採用支援の依頼を受け、候補者を紹介しております。「デザイン」を取り巻く就業環境をより良いものとするため、引き続き各社のデザイナーの就業環境を整えながらも、デザイナー志望者へ提供する情報の付加価値を高め、採用企業及び求職者の両面で「ReDesigner」の人材ネットワークを拡大してまいります。また、「ReDesigner for Student」は求職者と採用企業を結びつける仕組みとしてソーシャルリクルーティングを採用し、デザイナーのためのリクルーティングサイトとしてUI/UXの改善を継続的に進め、サービスの強化に努めております。
⑥-2 ソフトウェアへの取り組み
当社グループは、新たに「Strap」というSaaS(Software as a Service)アプリケーションを公開し、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図ってまいります。利用企業は「Strap」によって作業・コミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。テレワークが加速し、異なる場所にいるという制約を飛び越えながらプロジェクトを推進することがどの企業でも必要になる今、ホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション空間をオンラインで実現します。
⑦ 内部管理体制の強化について
当社グループでは、今後継続的に事業が拡大していく中で、効率的な経営を行うために内部管理体制についてより一層の強化が求められていくものと認識しております。これに対応するため、当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図っており、今後においても引き続き充実させていく方針であります。
⑧ 新規事業の展開について
当社グループは、企業価値を向上させ、デザインの価値を引き上げるためには事業規模の拡大を図っていくことが必要であると考えております。当社グループは「デザイン」で培ったノウハウを、効果的にビジネスのあらゆる場面に浸透させ、幅広く展開することで、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の事業間シナジーを追求しております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存事業及びサービスの伸長に加えて、新規事業の展開を積極的に検討してまいります。
⑨ ESGへの取り組みについて
当社グループでは、ESGへの取り組みを促進し、持続可能な事業をデザインの力で前進させたいと考えております。またESGの3つの要素である、環境保護(Environment)、社会的責任(Social)、企業統治(Governance)への取り組みを通じて社会に貢献し、企業価値の向上と持続的成長の実現を目指してまいります。
本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態、経営成績等に与える影響の内容については、合理的に予見することが困難であるものについては具体的には記載しておりません。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、リスク管理体制として代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント委員会を設置しております。管理部管掌の取締役執行役員CFOの下、管理部が中心となり重要リスクを特定し、当該委員会で審議のうえ、対策を講じております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが属するUI/UXデザイン市場は、その市場の拡大とともに競合他社の参入が増加しており、一定の競争環境があるものと認識しております。例えば、これまで数多くのアプリケーションが世の中にリリースされており、スマートフォンアプリマーケット(iPhoneではApp Store、AndroidではGoogle Playストア)においては、同様の機能を提供するアプリケーションが複数リリースされております。先例のUI/UXを模倣し、デザイン制作を実施することも可能な市場環境になりつつあり、低価格でアプリケーションデザインの開発を請け負う企業も存在しております。また、当社グループに比べ大きな資本力にて新規でデザイン事業への参入、又は既存のデザイン事業を強化する等を行う企業や産学連携にてデザイン事業の強化を行う企業も存在しております。今後、低価格で優れたデザインを提供する競合企業、又は大きな資本力で優秀な人材獲得を行う競合企業が現れた場合、プロジェクト獲得や人材獲得競争等の競合状況の激化により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループは、UI/UXデザイン領域にフォーカスし、成長するUI/UXデザイン市場における新たなニーズ(戦略策定やマネタイズ設計、組織支援等)に応えられるよう、デザイン組織のスキル及び規模の拡大を図りつつ差別化を図っております。またUI/UXデザインの認知拡大に伴い様々なナレッジやデザイン手法に注目が集まる中で、さらなる顧客への価値提供となる先行事例研究等にも取り組んでおります。
また、UI/UX市場の拡大とともに市場への新規参入も活発になり、プロジェクト獲得においても他社との競争が徐々に激化するため、マーケティング・セールス体制の強化が、成長を実現するためにも欠かせないものと考えております。当社グループは、UI/UXデザイン分野において培ったブランド力を活かし、マーケティング・セールスにおける取り組みや行動を強化し、エンタープライズ企業(大企業)の意思決定者層に対して、当社サービスの付加価値の理解を浸透させ、リードの獲得、プロジェクト提案の増加、プロジェクト獲得数の向上を目指してまいります。
② UI/UXデザイン市場の成長性について
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、デザインパートナー事業を中心にUI/UXデザイン市場に属しております。現時点においては企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資の一環で、UI/UXデザインに関する注目度が高まり、それにかかるデザイン投資も順調に拡大しております。しかしながら、当社グループの想定を上回る景気悪化等により長期的に市況が低迷した場合は、プロジェクト依頼の問い合わせ減少やプロジェクトの終了又はプロジェクト稼働人数縮小に伴い品質が低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループは、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるために、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行うという、UI/UXに直結する要素が欠かせないと考え、デザインが企業の戦略遂行や新規事業開発等のビジネスに貢献することを周知し、当社のデザイン支援サービスへの認知を拡大しております。
また、企業によるデザインへの投資が継続的に行われるために、「ReDesigner」を通じて必要な人材をより多くの企業へ提供し、UI/UXデザインが企業内でも広く浸透し、UI/UXデザイン市場が安定的に成長できるように働きかけてまいります。
③ 新型コロナウイルス感染拡大の影響について
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行に伴い、多数の従業員が同時期に感染する等、事業継続が困難な状況が発生し、当社の予想を超えて感染拡大の影響が長期化した場合、当社グループの財政状態が悪化する可能性があります。また、感染拡大による顧客の企業活動の停滞し、事業の縮小や事業の継続が困難となる状況が予想され、取引停止や著しい取引額の低下など、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、従業員の安全確保のため、全社に向けた注意喚起を行うとともに、リモートワーク(在宅勤務)の活用、検温機器や消毒液の常備設置等の施策を実施しております。またデザインプロジェクトのリモートワーク(在宅勤務)による実施やセミナー等のイベントのオンライン実施のほか、フルリモートによるデザイン支援「Goodpatch Anywhere」のさらなる推進、オンラインホワイトボードツール「Strap」の販売拡大等、収益力の分散を図ることを計画しております。
引き続き、お客様や社員等の安全確保を最優先に、関係各所と連携し適切に対応してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループでは、当社の持続的な成長のために継続的に優秀なデザイナーとなりうる人材を確保し続けることが重要な要素であると認識しております。しかしながら、当社の想定を超える人材市場の逼迫や業務拡大・業務内容の変化のため、育成や採用が想定の通りに進まず、適正な人材配置がなされない場合、退職による人材流出が想定を上回った場合には、プロジェクト量の縮小やプロジェクト品質低下など当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また労務環境が悪化した場合には、従業員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流出につながる可能性があります。
[リスクへの対応策]
既存事業の需要拡大を見据えた計画的なデザイナー人員の採用・育成を計画しております。「ReDesigner」等の運営によりデザイナー人材の市場動向を迅速に把握することや、人材市場に向けて、デザイナーにとってやりがいのある仕事があること、当社グループが、ミッション、ビジョンの観点を踏まえて、社会・顧客・ユーザーに対し、どのような価値提供を実現するか発信すること等の取り組みにより、当社グループへの理解を促し、人材採用を加速しております。また、従業員が自身の成長へ取り組めるよう、品質向上のためのナレッジ共有や書籍購入補助などの福利厚生等を整備し、ジュニアメンバーを含む全従業員の成長を促すように努めております。加えて、働き方や価値観の多様化に対応し、副業制度等の人事制度の構築やフルフレックス制度、リモート勤務等の労務環境の整備を実施し、従業員の心身へのケア、労働生産性低下防止、人材流出の予防に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
デザインパートナー事業におけるプロジェクト推進にあたっては、当社のデザイナーによるデザインプロセスの遂行状況やアプリやウェブページ等のデザイン品質の提供状況をスキルに定評のある上位職のデザイナーが確認しながら進める管理体制を採用し、プロジェクトの提供品質を確保しております。しかしながら、上位デザイナーのリソース確保が十分に行われない場合、プロジェクトの提供品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
稼働中のプロジェクト品質及び上位デザイナーの監修リソース、その他デザイナーの稼働把握を目的に、管理役職者らを中心に、週次単位でのプロジェクトメンバーヒアリング、ヒアリング結果を基にプロジェクト状況の評価を全プロジェクト対象に実施しております。また、社内の品質評価だけでなく、顧客満足度をパートナー企業へヒアリングし、品質基準と顧客満足度の改善にも努めております。
③ 技術革新について
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しております。当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場であります。このような環境の中で、当社グループは、最新技術の開発を率先して行っております。しかしながら、今後何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
最新技術に関する情報収集や試用、技術への深い理解をもつ有識者の採用を積極的に行っており、従業員がナレッジとして、情報集約したのち、全社へと公開・共有することで、技術革新のトレンドを収集、激しい環境変化への順応を実現しております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが保有する有形固定資産及びM&Aに伴い発生するのれんや無形資産等は減損リスクにさらされております。今後、当社の想定を上回る景気悪化、市況の低迷、競合状況の変化等により、保有する固定資産から得られる将来キャッシュ・フローの状況等が悪化し、経済価値が著しく低下した場合には減損処理が必要となります。こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度においては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) ※4 減損損失」に記載のとおり、減損損失(47,213千円)を計上しております。
[リスクへの対応策]
当社グループが保有する上記の有形固定資産は営業活動において使用するオフィス設備やPCが主なものであります。従って、当社グループの事業運営において、収益力の維持向上を図ることが当該リスクの低減につながるものと考えております。本稿記載の各種[リスクへの対応策]を講じ、収益力の維持向上に努めてまいります。
また、のれんや無形資産等については、当社から連結子会社等へ役員を派遣し経営参画するなど、連結子会社等の業績の適時把握や収益性改善施策の実施、管理体制の強化、当社とのシナジーの醸成等を行い、収益性向上に努めております。
⑤ M&A実施について
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、M&Aによる戦略的投資を推進し、デザインパートナー事業のケイパビリティ強化(強みの拡大)をはじめとした既存事業の強化、事業間シナジーの強化、新規事業機会の創出等により成長を図りたいと考えております。当該推進については、対象企業の顧客、業績、財政状況、競争優位性、当社グループ事業とのシナジーやリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めてまいります。しかしながら、当社の想定を超える国内外の経済環境の変化、M&A後に未認識債務の判明や偶発債務の発生等事前の調査で把握できなかった問題が生じること、当初の期待どおりに事業を展開できないこと等が発生する際には、当社がM&A後の経営、事業、資産等に対して十分なコントロールを行えない場合があり、そのため当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としており、M&Aを実施する場合には、対象企業の峻別を図ってまいります。また、当該対象企業については外部機関を活用した十分な調査の実施、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンス、買収メリット等を総合的に勘案し検討してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、デザインの価値を引き上げるために複数の新規事業又はサービスを企図しております。新規事業を立ち上げる場合、安定した収益獲得までには一定の時間がかかることが想定され、その間、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新規事業の採算性には不透明な面も多く、予想通りの収益が獲得できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
新規事業への投資にあたっては、当社グループの各事業とのシナジー、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行をしております。また、新規事業への投資後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正や再生等が必要な場合には、取締役会又は経営会議にて審議を行っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社代表取締役社長の土屋尚史は、デザインパートナー事業開始以来当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。同氏は、多数の企業へのデザインプロジェクトの経験からデザインのビジネスへの展開において豊富な経験と知識を有しております。急な病や事故、そのほかの理由により、同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、取締役会等において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。また代表からの説明機会や従業員と代表間の学習機会を開催し、土屋の経験と知識を全社へと還元する取り組みを行っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。当社グループの事業運営において、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、管理体制の整備と連携強化、及び体制拡大のための人材確保・育成へと取り組んでおります。
③ ハラスメントについて
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、従業員一人一人を尊重し、パフォーマンスを発揮できるよう、フルフレックス制度やフルリモート等の柔軟な就業規則や勤務形態、環境を用意するよう努めております。しかしながら、各種ハラスメントが発生した場合には、職場環境の悪化にとどまらず、労災補償やブランド価値の毀損などが発生し、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
ハラスメントに対しては、ハラスメント行為を禁止行為と定め、入社時の説明、役員・管理職への教育活動、など予防を徹底しております。また内部通報用のホットラインを監査役・法務宛に設置し、いつでも通報・対応することができる状態であり、早期に発見し適切に対処する体制を設けております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
デザインパートナー事業では、受託案件の一部を他社へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受けることとなります。また、デザインプラットフォーム事業では、「ReDesigner」において職業安定法、オンラインホワイトボードツール「Strap」において電気通信事業法、プロトタイピングツール「Prott」において電気通信事業法及び特定商取引に関する法律の規制をそれぞれ受けております。
特に、「ReDesigner」は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣から許可を受けておりますが、当該事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が不可欠であるため、何らかの理由により許可の取り消しがあった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該許可の取り消しとなる事由は職業安定法第32条の9において定められており、当社グループが認識している限りでは、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。なお、当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月は以下のとおりです。
今後、新たに当社のデザインプラットフォーム事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社では、コンプライアンス経営の確立に努め、顧問弁護士等を通じて、新たな規制の情報を直ちに入手し、影響を検討・対応する体制や法務担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが使用する商標、ソフトウェア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
顧問弁護士へと相談する体制を整え、侵害を回避するための法務担当者による著作権等の監視、管理等を行っていく方針であります。
③ 情報管理体制について
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入、情報セキュリティの欠陥等により重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生、ブランドの毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。また、当社は従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。
当社グループは、内部留保の充実よりも迅速な事業拡大を図ることが重要であると考え、創業以来配当を実施しておりませんが、今後については株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。当社は未だ成長過程にあると考えており、さらなる内部留保の充実を図り、経営体質の強化、事業拡大のための投資等に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。現時点においては配当の実施及びその時期については未定でありますが、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び当社を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。
当連結会計年度における世界経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響から緩やかに回復の兆しが見られ、行動制限、海外渡航制限の緩和措置などにより、経済活動の持ち直しが見られましたが、ウクライナ情勢の緊迫した状況や原材料価格の高騰等、依然として先行きの不透明な状況が続いております。日本経済においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が進み、社会経済活動の正常化に向けた動きが見られましたが、同感染症の収束が未だ見通せないほか、エネルギー価格の高騰や円安による為替相場の変動等、企業業績を取り巻く環境は厳しさを増し、総じて経済活動は慎重な姿勢が続く動きとなりました。加えて、日本企業は、グローバル化、戦略実現のスピードアップ、イノベーション創発、企業間連携の促進、生産性の向上、また、それらを実現するためのテクノロジーの活用といったテーマに直面し、激しく変化する市場環境における経営のあり方そのものの見直しを迫られております。
特に大手企業を中心に、デジタルトランスフォーメーション(DX)(注1)に強い関心が寄せられており、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れに注目が集まっております。企業は顧客により高い付加価値を提供するため、クラウド等のプラットフォーム、スマートフォンやIoT等の新たなデバイス、AIやブロックチェーン等の新たなテクノロジーを組み合わせたサービスの開発が進められております。
このような事業環境の中で、当社グループは、顧客企業を利用するユーザーの根本的なニーズに基づいたユーザーエクスペリエンス(UX)を実現し、顧客企業が提供するサービスに期待される価値の創造を支援し、最適なデザインを設計するサービスであるデザインパートナー事業、そして、自社サービスである「Goodpatch Anywhere」、「ReDesigner」、「Strap」、「Prott」及び「Athena」などのサービスで構成されるデザインプラットフォーム事業を主要事業と位置づけ、シナジーを創出することに注力しながら推進してまいりました。また、2021年12月22日には、デザイン領域における総合力を高めるために、株式会社スタジオディテイルズの全株式を取得し、デザインパートナー事業に編入いたしました。今後、当社の強みである戦略デザインやUI/UXデザインと、同社の強みである質の高いクリエイティブとブランディングを融合し、顧客企業のさらなる期待に応えられるデザイン支援を提供できるよう、企業価値向上に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,724,512千円(前連結会計年度比35.9%増)、営業利益は394,154千円(前連結会計年度比3.0%減)、経常利益は395,424千円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。なお、特別損失として、投資有価証券評価損118,382千円、また、2022年10月14日開催の当社取締役会において決議した連結子会社Goodpatch GmbHの解散に伴う、減損損失47,213千円、事業整理損80,650千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は72,538千円(前連結会計年度比77.9%減)となりました。
当社グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。
a. デザインパートナー事業
デザインパートナー事業は、顧客企業の持つ本質的な価値を発見し、その要素を紐解きながら、顧客企業のユーザーが持つ価値観に則して、その価値が適切に伝わるように顧客企業の戦略やブランディング、ビジネスプロセス等も踏まえてデザインを実装していきます。その際に、当社のUXデザイナー及びUIデザイナーが中心となり、顧客企業のプロジェクトチームと一体となって、デザインプロジェクトをリードします。
主にWebサイトやアプリケーション等のデジタルプロダクトのデザイン開発を進めたい顧客企業に対しては、顧客企業が必要とするUI/UXデザイン(注2)の実現を支援します。さらにそのようなデジタルプロダクトの実装や開発まで希望する顧客企業に対しては、当社のエンジニアによりアプリケーション開発を行います。そのような過程において、顧客企業は既存ビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図ることが可能です。また、顧客起点の新たな価値創出のための変革を図りたい顧客企業に対しては新規事業の検証やアイデアを創出するための支援についても行っております。
近年デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっており、当社グループにおいても、日本国内を主として、当事業への問い合わせが増加する等、需要の増加が顕著な状況となります。そのような状況の中、当社グループとしては数多くのデジタルデザイン支援の知見を集約し、経験豊富なデザイナーを集め、育成することで、より多くの企業に対して、高品質なデザイン支援を行うことが可能になります。そのため、当社グループはデザイナーの採用活動を積極的に行い、提供リソースであるデザイナー人員を拡大するとともに、より幅広い業種業態の顧客企業に対してデザイン支援プロジェクトを実施してまいりました。
当連結会計年度においては、株式会社スタジオディテイルズを含む当社グループの顧客社数(注3)は31.9社(上半期:28.0社、下半期:35.8社。株式会社スタジオディテイルズを除き、顧客社数は27.8社、前連結会計年度比11.0%増)、月額平均顧客単価(注4)は6,478千円(上半期:7,099千円、下半期:5,856千円。株式会社スタジオディテイルズを除き、月額平均顧客単価は6,608千円、前連結会計年度比4.5%増)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は、当連結会計年度末において158名(前連結会計年度比29.5%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインパートナー事業の売上高は2,640,430千円(前連結会計年度比32.3%増)、営業利益は288,062千円(前連結会計年度比21.0%減)となりました。
デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。具体的には、登録した外部デザイナー人材によるフルリモートでUI/UXデザインプロジェクトを実施する「Goodpatch Anywhere」、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービス「ReDesigner」、2020年9月1日に正式リリースしたオンラインホワイトボード「Strap」、デザインパートナー事業で培ったナレッジの蓄積をもとにしたプロトタイピングツール(注5)「Prott」及びVR(Virtual Reality:仮想現実) /AR(Augmented Reality:拡張現実)(注6)を活用したデザインツール「Athena」で構成され、それぞれのシナジーを創出し、デザインに関連したビジネスの拡大を行うものとなります。
当連結会計年度において、「Goodpatch Anywhere」は、外部デザイナー人材の登録者数が増加しております。「ReDesigner」は、契約企業数や内定者数が増加し、採用支援実績を積み上げております。「Strap」並びに「Prott」においては、「Prott」のリソースを有効に活用し、「Strap」の機能開発を強化しております。また「Athena」は、カーデザインをVR環境で行うことができるソフトウェアの開発を連結子会社Goodpatch GmbHにて進め、機能拡充を図っておりましたが、当該サービスの事業成績を鑑み、2022年6月30日に終了することを決定し、当連結会計年度においてサービスを終了しております。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインプラットフォーム事業の売上高は1,084,081千円(前連結会計年度比45.5%増)営業利益は106,124千円(前連結会計年度比155.9%増)となりました。
(注)1.デジタルトランスフォーメーション(DX)とはDigital Transformationの略語で、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客企業や社会ニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することを意味します。
2.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは、「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。またUX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。
3.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の3か月の平均値を示しています。一方、月平均プロジェクト件数とは、デザインパートナー事業において、顧客企業のプロジェクトチームと一体となって、当社デザイナーがリードしたデザインプロジェクトの件数を指しており、1か月に稼働したプロジェクト件数の3か月の平均値を示しています。
4.月額平均顧客単価とは、(1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の売上総額 / 1か月にデザイン支援を提供した顧客社数)の3か月の平均値を示しています。一方、月平均プロジェクト単価は(1か月に稼働したプロジェクトの総額 / 1か月に稼働したプロジェクト数)の3か月の平均値を示しています。
5.プロトタイピングとは、最終成果物の試作品を早い段階から作り、改善を繰り返す手法のことを意味します。
6.VRとは、Virtual Reality(仮想現実)の略であり、現物・実物(オリジナル)ではない機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザーの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術及びその体系を意味します。またARとは、Augmented Reality(拡張現実)の略であり、実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張するという技術を意味します。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて175,566千円増加し、3,312,071千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加130,387千円、売掛金及び契約資産の増加63,763千円があった一方で、デザインパートナー事業や「Goodpatch Anywhere」における請負契約案件が減少したことによる仕掛品の減少21,604千円があったこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて554,740千円増加し、857,870千円となりました。主な要因は、株式会社スタジオディテイルズの買収に伴うのれんの増加539,472千円、顧客関連資産の増加69,888千円があった一方で、在外連結子会社の解散の決議に伴う減損処理における使用権資産の減少62,304千円があったこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて730,306千円増加し、4,169,942千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ158,108千円増加し、709,271千円となりました。主な要因は、在外連結子会社の解散の決議に伴う未払金の増加72,017千円、株式会社スタジオディテイルズの買収等による未払法人税等の増加64,735千円があった一方で、顧客企業から契約期間分の料金を一括で受領した前受金の役務提供に伴う取り崩し等による契約負債の減少35,816千円(前連結会計年度は前受金及び前受収益)があったこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ65,888千円減少し、251,320千円となりました。主な要因は、長期借入金の減少78,939千円及び在外連結子会社におけるリース債務の減少22,852千円であります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて92,220千円増加し、960,592千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ638,086千円増加し、3,209,349千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴う利益剰余金の増加80,524千円、2021年2月9日に発行した第7回新株予約権(第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権)等の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ275,543千円増加したこと等であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ130,387千円増加し、2,910,461千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは410,646千円の収入(前連結会計年度は483,316千円の収入)となりました。これは、顧客企業から契約期間分の料金を一括で受領した前受金の役務提供に伴う取り崩し等による契約負債の減少28,556千円、法人税等の支払額71,723千円等の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上149,178千円、業務用PC及び事務所内装費用等にかかる減価償却費49,664千円、在外連結子会社の解散の決議に伴う減損損失の計上47,213千円、事業整理損の計上80,650千円、株式会社スタジオディテイルズの買収に伴うのれん償却額31,733千円、デザインパートナー投資において取得した投資有価証券の減損処理による投資有価証券評価損118,382千円、デザインパートナー事業や「Goodpatch Anywhere」における請負契約案件にかかる棚卸資産の減少21,722千円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは673,685千円の支出(前連結会計年度は64,850千円の支出)となりました。これは、事業拡大に伴う従業員増加による業務用PC購入や事務所内装工事等に係る有形固定資産の取得による支出15,073千円、投資有価証券の取得による支出78,000千円、株式会社スタジオディテイルズの買収による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出582,259千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは389,549千円の収入(前連結会計年度は1,418,110千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済による支出183,801千円や在外連結子会社におけるリース債務の返済による支出22,133千円の減少要因があった一方で、将来の買収及び戦略的投資のための資金を資金使途として2021年2月9日に発行した第7回新株予約権(第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権)等の行使による株式の発行による収入545,539千円、運転資金確保の為の長期借入れによる収入50,000千円等の増加要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
該当事項はありません。
当社では受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、また、当社グループのうち一部の連結子会社においても受注販売を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、「受注実績」は記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、デザインパートナー事業において、株式会社スタジオディテイルズを連結子会社化したこと、並びにデザインプラットフォーム事業において、「Goodpatch Anywhere」のプロジェクト件数が増加したことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の報告額並びに開示に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。経営者は、これらの見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度においては、既存のデザインプロジェクトにおける高品質な役務提供の継続とともに、新規案件の受注にも積極的に取り組むなど、デザインパートナー事業の拡大に努めてまいりました。またデザインプラットフォーム事業は、主に「Goodpatch Anywhere」及び「ReDesigner」の売上獲得に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は3,724,512千円(前連結会計年度比35.9%増)となり、前連結会計年度に比べて983,236千円増加いたしました。これは、デザインパートナー事業において、株式会社スタジオディテイルズを連結子会社化したこと、デザインプラットフォーム事業において、「Goodpatch Anywhere」の外部デザイナー人材の登録者数の増加及びデザインプロジェクトの件数が拡大したこと、並びに「ReDesigner」にて、契約企業数や内定者数が増加し、採用支援実績を積み上げたことによるものであります。
セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は1,448,417千円(前連結会計年度比43.2%増)となり、前連結会計年度に比べ436,697千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業において、株式会社スタジオディテイルズの連結子会社化に伴い人件費、業務委託費が増加したこと、並びにデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業における従業員数及び売上高の増加に伴い人件費が増加したことによるものであります。
以上の結果、売上総利益は2,276,095千円(前連結会計年度比31.6%増)となり、前連結会計年度に比べて546,539千円増加いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,881,940千円(前連結会計年度比42.2%増)となり、前連結会計年度に比べ558,596千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業において、株式会社スタジオディテイルズの連結子会社化に伴い人件費等が増加したこと、当社における採用活動の積極的な実施により採用費が増加したこと、並びにデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業における従業員数増加に伴い人件費が増加したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は394,154千円(前連結会計年度比3.0%減)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は12,210千円(前連結会計年度比28.5%増)となり、前連結会計年度に比べ2,708千円増加いたしました。これは主に、連結子会社Goodpatch GmbHにおける受取家賃が増加したことによるものであります。また、営業外費用は10,940千円(前連結会計年度比49.8%減)となり、前連結会計年度に比べ10,865千円減少いたしました。これは主に、前連結会計年度に発生した第6回及び第7回新株予約権(第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権)の発行に伴う新株予約権発行費が当連結会計年度において発生がないこと、株式交付費が減少したことによるものであります。
以上の結果、経常利益は395,424千円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。
(特別利益・特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益の発生はありません。特別損失は、246,245千円(前連結会計年度の発生はなし)となりました。これは、市場価格のない株式等の減損処理による投資有価証券評価損118,382千円、2022年10月14日開催の当社取締役会において決議した連結子会社Goodpatch GmbHの解散に伴う、減損損失47,213千円、事業整理損80,650千円によるものであります。また、法人税等(法人税等調整額を含む)は76,639千円(前連結会計年度は66,254千円)となり、前連結会計年度に比べ、10,385千円増加いたしました。これは、法人税、住民税及び事業税が増加した一方で、連結子会社Goodpatch GmbHの解散に伴い回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産並びに法人税等調整額を計上したこと等によるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は72,538千円(前連結会計年度比77.9%減)となりました。
当社グループをとりまく事業環境については、ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識したデジタル化を軸に事業変革を図ろうとする企業ニーズが顕在化しつつあり、ビジネスモデルの変革や新しいビジネスの創出などの実現を目指す投資、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が拡大しております。米国のIT専門調査会社のIDCによる調査結果では、デジタルトランスフォーメーションの拡大を背景として、全世界におけるデジタルエージェンシー(当社グループを含む顧客企業のデジタル開発・進出を支援する事業を行う企業)の全市場の市場規模は、2020年において1,197億USドルと推測されています。そのうち、当社グループがデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」にて提供しているUI/UXデザイン支援に関連した領域(UI/UXデザイン市場)については、年平均成長率8.0%、市場規模では514億USドル(2020年)から756億USドル(2025年)に拡大すると予測されています。
日本企業を中心に、GAFAを始めとするグローバルIT企業やUI/UXデザインを初期から意識してきたベンチャー企業との競争に立ち向かうためには、新たな概念でデジタルへのシフトを加速させ、企業の体質そのものから変革をすすめる必要性が認識されています。日本企業は、グローバル化、戦略実現のスピードアップ、イノベーション創発、企業間連携の促進、生産性の向上、また、それらを実現するためのテクノロジーの活用といったテーマに直面し、激しく変化する市場環境における経営のあり方そのものの見直しを迫られております。そのために「デザイン」を重要な経営資源として取り入れ、優れたサービスを実現するために、デザインへ投資する企業が増加しております。
そのような状況の中、当社グループは、ユーザーにフォーカスしたデザインプロセスをもとに、新規サービスの円滑な実装に貢献していきます。デジタルトランスフォーメーション(DX)の流れにあわせて、ユーザー体験を意識した新しい考え方を提供し、収益基盤の拡大に取り組んでおります。
デザインパートナー事業においては、高まるデジタルトランスフォーメーション(DX)のニーズを受け、問い合わせ数が増加し、連動して受注が堅調に推移しております。また今後においては、引き続き、デジタルトランスフォーメーション(DX)のニーズに合わせて、スマートフォンのアプリケーション等の新しいユーザーシーンを捉えて新しいユーザー体験をデザインするUI/UXソリューションの提供により収益の拡大及び安定化を図ってまいります。具体的には、「積極的な採用・人材投資を通したデザイン組織の連続的成長」、「バリューチェーンの拡張と深化」、「グローバル戦略の本格推進」の3つを成長戦略と掲げ、事業の拡大を図ってまいります。
デザインプラットフォーム事業においては、デザインパートナー事業で培ったナレッジの蓄積をもとにしたプロダクトの提供や、自社で構築したデザイン人材プールを活用したサービスを提供することで、収益の拡大を目指します。具体的には、「Goodpatch Anywhere」、並びに「ReDesigner」を主力サービスとして位置づけながら事業の成長を計画しております。「Goodpatch Anywhere」において、引き続きリモートデザインチームのタレントプールを拡充しつつ、プロジェクトの獲得及びサービス提供体制を強化していく計画です。人材紹介サービス「ReDesigner」においては、全てのデザイナーのためのキャリア支援プラットフォームを目指し、ビジネス領域を広げ、副業・フリーランスマッチングサービスを推進してまいります。加えて、2020年9月1日に正式版の提供を開始したオンラインホワイトボードツール「Strap」は中長期の新たな事業の柱として、エンタープライズ向けの導入を促進し、拡販に努めてまいります。
なお、上記した各事業は、サービス単独での収益拡大のみならず、人材やノウハウの相互共有によるシナジー等の効果を取り込むことによりグループ全体としての収益拡大を目指します。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業運営に努めてまいります。
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資金需要は、事業拡大・機能拡充のための人材確保に係る採用及び人件費、将来の買収及び戦略的投資のための資金、新たな自社製開発の新規事業への投資資金が中心となります。
当連結会計年度においては、前連結会計年度に発行した、第三者割当による行使価額修正条項付第6回及び第7回新株予約権(行使指定・停止条項付き)のうち、第7回新株予約権の行使等により資金調達を行っております。
当該資金調達により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,910,461千円(前連結会計年度末は2,780,074千円)となりました。また、流動比率(流動資産 / 流動負債)は467.0%と十分な流動性を確保しております。
(株式取得による完全子会社化)
当社は、2021年12月15日開催の当社取締役会において、株式会社スタジオディテイルズの全株式を取得することを決議し、それに基づき2021年12月22日に株式譲渡契約を締結し、同日付で当該全株式を取得しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
(合弁会社の設立)
当社は、2022年4月14日開催の当社取締役会において、株式会社丸井グループとの共同出資により、合弁会社を設立することを目的とした合弁契約書を同日付で締結することを決議し、当該決議に基づき、合弁契約書を締結し、2022年4月27日付で合弁会社(以下、「株式会社Muture」)を設立しております。
なお、株式会社Mutureは当社の持分法適用関連会社となります。
(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は58,168千円であります。
3.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.本社等の建物は賃借物件であり、年間賃借料は4,810千円であります。
3.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人数であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
(注)1.2022年10月14日開催の当社取締役会において、解散することを決議しております。
2.現在休止中の主要な設備はありません。
3.帳簿価額は、減損損失計上後の金額を記載しております。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) ※4 減損損失」に記載のとおりであります。
4.Goodpatch GmbHの建物は賃借物件であり、年間賃借料は27,318千円であります。
5.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人数であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
(注)1.発行済普通株式のうち7,920株は譲渡制限付株式報酬として、金銭報酬債権(19,396千円)を出資の目的とする現物出資により発行したものであります。
2.2022年9月1日から2022年10月31日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式総数が28,800株増加しております。
3.「提出日現在発行数」欄には、2022年11月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。
会社法に基づき発行した新株予約権は、次のとおりであります。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末日現在(2022年10月31日)にかけて当該内容に変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、40株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。なお、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、行使価額を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権の割当を受けた者が、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の場合は、権利行使時においても引き続き、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の地位を保有していることを要する。
(2) 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。
(3) その他の新株予約権の行使の条件は、当社と対象者との間で締結した「新株予約権割当契約」に定める。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末(2022年10月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、40株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。なお、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、行使価額を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権の割当を受けた者が、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の場合は、権利行使時においても引き続き、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の地位を保有していることを要する。
(2) 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。
(3) 当社の株式がいずれかの金融商品取引所に上場され取引が開始される日後1年を経過した日、又は、付与決議の日後2年を経過した日のうちいずれか遅い日まで行使することはできないものとする。
(4) その他の新株予約権の行使の条件は、当社と対象者との間で締結した「新株予約権割当契約」に定める。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末(2022年10月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、40株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。なお、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、行使価額を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権の割当を受けた者が、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の場合は、権利行使時においても引き続き、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の地位を保有していることを要する。
(2) 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。
(3) 当社の株式がいずれかの金融商品取引所に上場され取引が開始される日後1年を経過した日、又は、付与決議の日後2年を経過した日のうちいずれか遅い日まで行使することはできないものとする。
(4) その他の新株予約権の行使の条件は、当社と対象者との間で締結した「新株予約権割当契約」に定める。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末(2022年10月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、40株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。なお、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、行使価額を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権の割当を受けた者が、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の場合は、権利行使時においても引き続き、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の地位を保有していることを要する。
(2) 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。
(3) 当社の株式がいずれかの金融商品取引所に上場され取引が開始される日後1年を経過した日、又は、付与決議の日後2年を経過した日のうちいずれか遅い日まで行使することはできないものとする。
(4) その他の新株予約権の行使の条件は、当社と対象者との間で締結した「新株予約権割当契約」に定める。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末(2022年10月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、40株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。なお、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、行使価額を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
3.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権の割当を受けた者が、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の場合は、権利行使時においても引き続き、当社、当社関連会社の取締役又は従業員の地位を保有していることを要する。
(2) 新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする。
(3) 当社の株式がいずれかの金融商品取引所に上場され取引が開始される日後1年を経過した日、又は、付与決議の日後2年を経過した日のうちいずれか遅い日まで行使することはできないものとする。
(4) その他の新株予約権の行使の条件は、当社と対象者との間で締結した「新株予約権割当契約」に定める。
※ 当事業年度の末日(2022年8月31日)における内容を記載しております。なお、当事業年度の末日から提出日の前月末(2022年10月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、100株とする。
ただし、新株予約権の割当日の後、当社が普通株式の株式分割(普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ)又は株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整し、調整により生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
また、当社が合併、会社分割、株式交換又は株式移転(以下総称して「合併等」という)を行う場合、その他株式数の調整を必要とする場合には、合併等の条件等を勘案のうえ、合理的な範囲内で株式数を調整することができるものとする。
2.行使価額の調整
新株予約権の割当日の後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げるものとする。
また、当社が時価を下回る価額で当社普通株式につき、新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(会社法第194条の規定(単元未満株主による単元未満株式売渡請求)に基づく自己株式の売渡し、当社普通株式に転換される証券若しくは転換できる証券又は当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む)の転換又は行使の場合を除く)、上記の行使価額は、次の算式により調整されるものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。
上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済普通株式総数から当社が保有する普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、自己株式の処分を行う場合には「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替える。さらに、当社が合併等を行う場合、その他上記の行使価額の調整を必要とする場合には、合併等の条件等を勘案のうえ、合理的な範囲内で行使価額を調整することができるものとする。
3.新株予約権と引換えに払い込む金額
新株予約権と引換えに金銭の払込みを要しないものとする。
4.新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
新株予約権の行使に際してする出資の目的は金銭とし、その価額は、新株予約権の行使に際して払込みをすべき1株当たりの金額(以下「行使価額」という)に、各新株予約権の目的である株式の数を乗じた価額とし、行使価額は、割当日の属する月の前月の各日(取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値に1.01を乗じた金額とし、1円未満の端数は切り上げる。ただし、その金額が割当日の終値(当日に終値がない場合は、それに先立つ直近の終値)を下回る場合は、割当日の終値とする。
5.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(1) 新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。
(2) 新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記(1)記載の資本金等増加限度額から上記(1)に定める増加する資本金の額を減じた金額とする。
6.新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者は、権利行使時において、当社又は当社の子会社の取締役、監査役、執行役員若しくは従業員の地位にあることを要する。ただし、取締役又は監査役が任期満了により退任した場合、又は執行役員若しくは従業員が定年により退職した場合にはこの限りではない。また、当社取締役会が正当な理由があると認めた場合はこの限りでない。
(2) 新株予約権者が死亡した場合は、その相続人が新株予約権を相続することができる。かかる相続人による新株予約権の行使の条件は、下記(3)の契約に定めるところによる。
(3) その他権利行使の条件は、当社取締役会の決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによる。
7.組織再編を実施する際の本新株予約権の取扱い
組織再編に際して定める契約書又は計画書等に、以下に定める株式会社の新株予約権を交付する旨を定めた場合には、当該組織再編の比率に応じて、以下に定める株式会社の新株予約権を交付するものとする。
(1) 合併(当社が消滅する場合に限る)
合併後存続する株式会社又は合併により設立する株式会社
(2) 吸収分割
吸収分割をする株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を承継する株式会社
(3) 新設分割
新設分割により設立する株式会社
(4) 株式交換
株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する株式会社
(5) 株式移転
株式移転により設立する株式会社
該当事項はありません。
(注)1.2020年3月17日付でA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式を保有する全ての株主が取得請求権を行使したことにより、同日付でA種優先株式25,000株、B種優先株式21,053株及びC種優先株式16,941株を自己株式として取得し、対価として普通株式をそれぞれ27,486株、24,313株及び19,810株交付しております。加えて、同日開催の取締役会決議により、取得したA種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式を消却しております。
2.株式分割(1:40)によるものであります。
3.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
発行価格 :690円
引受価額 :634.8円
資本組入額:317.4円
4.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格 :634.8円
資本組入額:317.4円
割当先 :大和証券株式会社
5.譲渡制限付株式報酬の支給を目的とした有償第三者割当
発行価格 :2,449円
資本組入額:1,224.5円
割当先 :当社取締役(社外取締役を除く) 2名
当社執行役員 1名
当社従業員 39名
6.第6回新株予約権(行使価額修正条項付)の権利行使による増加であります。
7.第2回から第5回新株予約権(ストック・オプション)の権利行使による増加であります。
8.第1回から第5回新株予約権(ストック・オプション)及び第7回新株予約権(行使価額修正条項付)の権利行使による増加であります。
9.2022年9月1日から2022年10月31日までの間に、新株予約権(ストック・オプション)の行使により、発行済株式総数が28,800株、資本金及び資本準備金がそれぞれ1,797千円増加しております。
(注)自己株式819株は「個人その他」に8単元、「単元未満株式の状況」に19株含めて記載しております。なお、自己株式862株は株主名簿記載上の株式数であり、2022年8月31日現在の実質的な所有株式数は819株であります。
2022年8月31日現在
(注)1.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 187,400株
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 146,800株
野村信託銀行株式会社(投信口) 101,800株
2.2021年10月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、株式会社SBI証券及びその共同保有者であるレオス・キャピタルワークス株式会社が2021年9月30日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2022年8月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。
3.2022年10月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、野村證券株式会社、その共同保有者であるノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)及び野村アセットマネジメント株式会社が2022年10月14日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2022年8月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。
1. 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象になっているものであります。
当社グループは、「デザインパートナー事業」と「デザインプラットフォーム事業」の2つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属するサービスの種類
「デザインパートナー事業」は、Webサイトやアプリケーション等のデジタルプロダクトをはじめとしたUI/UXデザイン支援、アプリケーション開発、新規事業の検証やアイデアを創出するための支援を行っております。
「デザインプラットフォーム事業」は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。フルリモートでUI/UXデザインプロジェクトを実施するGoodpatch Anywhere、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービスReDesigner、自社開発のSaaSプロダクトであるStrap及びPrott、VR/ARを活用したデザインツールAthena等を提供しております。なお、Athenaについては2022年6月30日に終了することを決定し、当連結会計年度においてサービスを終了しております。