かっこ株式会社
Cacco Inc.
港区元赤坂一丁目5番31号
証券コード:41660
業界:情報・通信業
有価証券報告書の提出日:2023年3月30日

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

売上高

(千円)

720,064

745,680

831,354

951,141

1,076,805

経常利益

(千円)

81,260

91,499

115,497

170,844

154,039

当期純利益

(千円)

80,569

114,488

130,035

120,311

100,351

持分法を適用した場合の投資損失(△)

(千円)

50

183

資本金

(千円)

372,651

100,000

362,499

364,548

365,518

発行済株式総数

(株)

779,027

779,027

2,619,581

2,629,382

2,632,682

純資産額

(千円)

378,987

494,266

1,148,445

1,273,480

1,373,227

総資産額

(千円)

629,619

894,691

1,822,938

1,417,458

1,534,360

1株当たり純資産額

(円)

160.75

210.08

437.15

483.07

521.61

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

34.47

48.99

55.37

45.90

38.16

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

49.97

42.26

36.50

自己資本比率

(%)

59.7

54.9

62.8

89.6

89.5

自己資本利益率

(%)

24.0

26.4

15.9

10.0

7.6

株価収益率

(倍)

95.91

44.58

25.29

配当性向

(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

50,401

73,548

166,755

149,656

250,376

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

43,611

112,221

197,669

134,248

86,608

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

585

110,824

734,080

507,938

2,343

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

517,860

590,011

1,293,177

800,647

962,072

従業員数

(人)

19

20

25

25

30

(外、平均臨時雇用者数)

(8)

(10)

(11)

(17)

(19)

株主総利回り

(%)

35.9

18.2

(比較指標:東証マザーズ指数)

(%)

(-)

(-)

(-)

(82.6)

(61.0)

最高株価

(円)

6,800

5,700

2,083

最低株価

(円)

4,730

1,923

965

(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.第8期、第9期及び第10期の持分法を適用した場合の投資損失(△)については、当社は関連会社を有しておりませんので記載しておりません。

3.1株当たり配当額及び配当性向については、配当実績がないため記載しておりません。

4.第8期及び第9期における潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

5.当社は、2020年12月17日に東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、第10期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、新規上場日から当事業年度末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

6.第8期から第9期までの株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

7.当社は、2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株について3株の割合で株式分割を行っておりますが、第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

8.2020年12月17日付をもって東京証券取引所マザーズに株式を上場いたしましたので、第8期から第10期までの株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。第11期及び第12期の株主総利回り及び比較指標は、2020年12月末を基準日として算定しております。

9.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。

なお、2020年12月17日付をもって東京証券取引所マザーズに株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

10.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等に与える影響はありません。

 

2【沿革】

 当社の創業者である岩井裕之は、BNPL(注)事業者における経験により、インターネット・スマートフォンの普及に伴うECビジネスの拡大の一方で、不正利用者が増加するであろうことに着想し、一過性のコンサルティングではなく、継続的に利用できるシステムを提供することができれば、増加する不正利用を食い止めることができ、安全なECの発展を支援することで社会貢献ができると考え、2011年1月28日に当社を設立するに至りました。

 

2011年1月

東京都千代田区神田において資本金2,400千円でかっこ株式会社を設立

2011年11月

決済コンサルティングサービスを開始

2012年6月

不正注文検知サービス「O-PLUX」をリリース

2012年8月

情報セキュリティマネジメントシステム(ISO27001)認証取得

2012年12月

事業拡大に伴い、本社を東京都新宿区新宿に移転

2014年3月

事業拡大に伴い、本社を東京都港区元赤坂に移転

2015年1月

データサイエンスサービスを開始

プライバシーマーク認定取得

2016年7月

2016年11月

不正アクセス検知サービス「O-MOTION」をリリース

「O-PLUX」の普及版サービス「Fraud Finder」リリース

2018年5月

「O-PLUX あんしんパック」をリリース

2019年11月

2020年6月

「第14回ニッポン新事業創出大賞 経済産業大臣賞」受賞

「O-PLUX for トラベル」など業界特化型「O-PLUX」3サービスをリリース

2020年12月

2021年8月

 

2021年9月

2021年10月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

MEO対策・ローカル検索最適化ソリューション「Uberall」の日本統括代理店である株式会社

リカバリーと資本業務提携

不正アクセス検知サービス「O-MOTION」が低価格プラン「O-MOTION Light」をリリース

上限額なしでクレジットカード不正被害を補償する「O-PLUX Premium Plus」をリリース

株式会社サイバーセキュリティクラウドとパートナー契約を締結し、EC事業者向けセキュリティパッケージ「ECサイト鉄壁パック」をリリース

月額4,000円から利用可能な不正注文検知サービス「不正チェッカー」をリリース

株式会社エルテスとオンライン取引におけるセキュリティ領域で資本業務提携

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより。東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行

2022年10月

「第16回ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2022」社会業界特化系ASP・SaaS部門 総合グランプリ賞受賞

 

(注)Buy Now Pay Laterの略。クレジットカードを使わず、品物を先に受け取り、後から代金を支払う決済手法である後払い決済のこと。

3【事業の内容】

 当社は「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、当社の有するデータサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」を展開しております。

 特に、EC分野において、近年急増するオンライン決済での不正対策として、代金未払いとなり得る注文をリアルタイムに検知するSaaS型サービス「O-PLUX(オープラックス)」を主力製品とする「不正検知サービス」を展開しており、当社事業の中核サービスと位置づけております。

 また、「不正検知サービス」とシナジー効果を発揮するサービスとして、クレジットカード等を用いずに、商品の受け取り後に支払いができるBNPLを提供するBNPL事業者に向けて、システム提供及びコンサルティングを行う「決済コンサルティングサービス」を展開しており、BNPLの審査エンジンとして「O-PLUX」をご利用いただくことで、ワンストップのサービスを提供しております。

 加えて、「SaaS型アルゴリズム提供事業」をEC分野のみならず、小売・流通業や製造業をはじめとした様々な分野において展開するべく、マーケティングや生産効率向上等に資するアルゴリズムを開発・提供する「データサイエンスサービス」を展開しております。

 当社が、SaaS型アルゴリズム提供事業において提供している各サービスの具体的な内容は、以下のとおりです。

 なお、当社は、SaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。

 

(具体的なサービスの内容)

(1) 不正検知サービス

 当社は、当社の有するデータサイエンス及びセキュリティの技術・ノウハウをもとに、以下のとおり不正検知サービスを展開しております。

a.不正注文検知サービス「O-PLUX」

 「O-PLUX」は、ECにおける注文データを分析することで、代金未回収となり得る注文をリアルタイムに検知するSaaS型の不正注文検知サービスです。当社の有するAI・統計学・数理最適化といったデータサイエンスの技術で独自の検知モデルを構築し、日本語独特の表記ゆれを名寄せする正規化機能(注1)や、注文のあった端末を特定するデバイス認証機能(注2)などの機能により、単純なブラックリスト照合や担当者の目視による審査ではなしえなかった検知精度を実現いたしました。また、購入時にパスワード入力等を求める本人認証サービスと違い、画面遷移なく審査可能なため、購入者の操作性・利便性を損ねることなく不正対策が可能です。「O-PLUX」は、これらの機能・性能をご評価いただき、日本国内のECサイトにおける有償の不正検知サービスの導入件数№1を獲得しております。(株式会社東京商工リサーチが実施した「ECサイト不正検知サービスに関する調査」による。調査対象時点は2022年5月末日時点。)

 

<EC事業者の不正対策>

 近年、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が急増しておりますが、ECにおいて番号盗用等によるクレジットカードの不正利用が発生した場合、クレジットカード保有者が代金の支払いに同意せずにクレジットカード会社に対して注文の取り消しを申請すると、その代金の売上は取り消され、基本的にEC事業者の負担となります。「O-PLUX」は、このようなクレジットカード不正の対策をはじめ、代金引換注文での受取拒否やアフィリエイト報酬を狙ったなりすまし注文等、ECにおける様々な不正の対策ツールとして、EC事業者への導入が進んでおります。

 

<BNPL事業者の審査エンジン>

 クレジットカード等を用いずに、商品の受け取り後に支払いができるBNPLは、クレジットカード利用に不安を抱くユーザーニーズに応える形で利用者が拡大しており、株式会社矢野経済研究所による「2022年版 オンライン決済サービスプロバイダーの現状と将来予測」によりますと、2022年度の国内BNPL市場の市場規模は、前年度比22.0%増の13,290億円となっております。

 BNPLは、クレジットカード決済に比べ、事前審査がなく、基本的に注文情報のみで審査を行う必要があるため、代金未払い等の回収リスクが高く、より高精度な審査が求められます。BNPLにおける代金未払い等の被害は、基本的に決済を提供するBNPL事業者が負うこととなるため、その対策として「O-PLUX」をご利用いただいております。

 

b.不正アクセス検知サービス「O-MOTION」

 「O-MOTION」は、会員サイト等において、本人になりすました不正なアクセスをリアルタイムに検知するSaaS型の不正アクセス検知サービスです。独自のデバイス情報・操作情報を駆使した不正判定により、User Agent(注3)、Cookie等を用いた従来型の検知では判別しきれなかった不正も判定・検知が可能です。その性能をご評価いただき、インターネットバンキングにおける不正送金や、2019年6月から施行されたいわゆる「チケット不正転売防止法」によって規制の対象となった不当なチケット買い占めによる高値転売の対策として、金融機関、大手チケットサイト等にご導入いただいております。

 

(2) 決済コンサルティングサービス

 当社の決済コンサルティングサービスは、主にBNPLを提供するBNPL事業者に向けて、当社のBNPLに関するノウハウをもとに、決済システムの提供及びBNPL事業の立上げ・運用のコンサルティングを行っています。

 BNPLは、購入者にとって利便性が高い一方、それを提供するBNPL事業者にとっては、代金未払い等の回収リスクが高く、高精度な審査が不可欠となるため、当社は、「決済コンサルティングサービス」の提供とともに、BNPLの審査エンジンとして「O-PLUX」をご利用いただくことで、BNPLの構築をワンストップで支援しております。

 

(3) データサイエンスサービス

 当社のデータサイエンスサービスは、マーケティングや業務生産性などの課題に対し、企業が保有するビッグデータを、AI、統計学、数理最適化等データサイエンスにおける最適な技法を用いて分析し、アルゴリズムを開発・提供するサービスです。基礎集計フェーズ、解析フェーズ、システム構築フェーズなど、フェーズごとに料金を設定することにより、透明性の高いサービスを提供しております。本サービスの主な事例は以下のとおりとなります。

(a) アパレルメーカーの実店舗とECすべてを対象とした購買データをもとに、買い方別に顧客の特徴をクラスタリング(データを機能やカテゴリごとに分けて集めること)。月次での購買期待値順会員リスト生成と、クラスタ別の施策やコミュニケーション立案材料の提供。

(b) コールセンターの翌月の日・時間帯単位での需要を予測。現状の対応能力から、経営指標に応えられる応答率と、従業員の勤務希望、労働条件といった複数の制約を満たす人員配置計画を計算し、自動提供。

 

(当社のビジネスモデルについて)

 当社の主要製品である「O-PLUX」の収益構造は、定額課金である月額料金及び審査件数に応じた従量課金である審査料金からなるストック収益と、初期導入料金等のスポット収益で構成されており、2022年12月期において、売上高全体に占めるストック収益の割合は、71.5%となります。

 ストック収益の成長を実現するために、当社のデータサイエンスの技術による更なる精度向上に加え、国内製品・自社製品ならではのモニタリング・サポート体制を提供することで顧客価値向上を実現し、利用企業及び審査件数の増加、並びに高い継続率の維持の実現を目指してまいります。

 

(注)1.表記の異なる同一情報(例えば、「赤坂一丁目5番31号」と「赤坂1-5-31」)を一定のルールに基づいて変形し、表記を揃える機能のこと。

2.IPアドレス、cookie、言語設定等の端末に関する様々な情報や設定をもとに、注文のあった端末を特定する機能のこと。

3.ブラウザがWebサーバーに対して自動的に通知しているブラウザやOSの種類、バージョンなどの情報を組み合わせた識別子のこと。

 

 

(事業系統図)

 当社の事業系統図は下図のとおりであります。

0101010_001.png

 

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。なお、関連会社でありました株式会社リカバリーについて、2022年11月15日に当社が保有する株式の全部を売却したため、同社は関連会社ではなくなっております。

 

5【従業員の状況】

 

(1) 提出会社の状況

 

 

 

 

2022年12月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

30

(19)

34.1

4.0

6,441,693

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社は、SaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。

 

(2) 労働組合の状況

 当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、当社の有するAI・統計学・数理最適化といったデータサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援することを目指しております。

 特に、EC分野における不正検知サービスを中核サービスとして位置づけ、決済コンサルティングサービス及びデータサイエンスサービスとのシナジー効果を発揮することで持続的な成長を図り、セキュリティ・ペイメント・データサイエンスの技術で新しい価値を作り上げる会社として、企業価値の最大化を図ってまいります。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための指標

 当社は、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、当社の主力製品である「O-PLUX」のストック収益の金額を重要指標としております。

 

(3) 経営環境及び中長期的な経営戦略

 消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による調査「令和3年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、2021年は前年比7.35%増の20.6兆円となり、依然として高い成長率を維持しております。また、EC化率(全ての商取引市場規模に対する電子商取引市場規模の割合)が前年比0.7ポイント増の8.78%となるなど、BtoC-EC市場は依然として着実な成長を続けております。

 一方、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が急増している近年の状況を受け、改正割賦販売法において、クレジットカード番号等の不正な利用を防止するために必要な措置を講じることが義務化され、また、その実務上の指針となる、「クレジットカード・セキュリティガイドライン3.0版(クレジット取引セキュリティ協議会)」においては、非対面取引におけるクレジットカードの不正利用対策として、加盟店に対して「属性・行動分析(不正検知システム)」等の方策をリスク状況に応じて導入することが求められるなど、不正対策に対する社会的要請はますます高まっております。

 こうした経営環境下において、当社は、以下の事項を中長期的な経営戦略として、事業推進してまいります。

 

① EC不正検知領域の拡大

 EC市場の継続的成長及びオンライン決済における不正被害の急増、並びに法規制等の不正対策に対する社会的要請の高まりといった事業環境にあって、当社の主力製品である「O-PLUX」をはじめとした不正検知サービスのニーズはますます高まるものと考えており、今後の更なる成長に向けて以下施策を実行してまいります。

(a) 導入障壁の解消

 ECパッケージ・ショッピングカートベンダー(注1)とのシステム連携をより一層拡大することで導入企業のシステム開発負荷を低減するとともに、月額4,000円から利用可能な不正注文検知サービス「不正チェッカー」等、小規模又は不正被害潜在層に向けたラインアップを提供すること等により、EC事業者の導入障壁を解消し、更なる新規利用企業の獲得に努めてまいります。

(b) プロダクトの付加価値向上

 不正アクセス検知サービス「O-MOTION」の端末特定技術に関する特許取得等技術開発に取り組むとともに、外部データベースとの連携拡大、SMS(注2)認証機能の追加、上限額なしでクレジットカードの不正利用被害を補償する「O-PLUX Premium Plus(出荷判断代行サービス)」の提供開始等新機能及びサービスの開発・提供にも積極的に取り組んでまいりました。引き続き、当社の有するあらゆる技術・ノウハウを活用し、更なる機能・サービスの拡張を図ることでプロダクトの付加価値向上を推進してまいります。

(c) 販路拡大・市場開拓

 決済代行会社(注3)、カード会社等とのアライアンスにより販路拡大を図るとともに、SaaS型BNPLシステムの提供準備を進め、近年拡大を続けるBNPL市場において、決済コンサルティングサービスとのシナジー効果を発揮することで、「O-PLUX」の利用拡大を図ってまいります。

 

 

② サイバーセキュリティ領域への拡張

 株式会社東京商工リサーチ発表によると、2021年の上場企業とその子会社における個人情報の漏えい・紛失は592万7057人分に及び、また、「ウイルス感染・不正アクセス」起因の事故件数は最多の91件(87社)発生し、事故件数、社数ともに2019年以降、4年連続で最多を更新しました。当社は、当社の有するセキュリティ・ペイメント・データサイエンスの技術・ノウハウをもとに、現在展開している不正検知サービスを中心としてサイバーセキュリティ領域に関する技術開発に取り組むとともに、アライアンス・M&Aの活用を視野に入れ、事業領域の拡大に取り組んでまいります。

 

③ 海外展開

 当社が現在日本国内で提供している、不正注文検知サービス「O-PLUX」、不正アクセス検知サービス「O-MOTION」、BNPL構築を中心とした決済コンサルティングサービス、AI・統計学・数理最適化等の技術を活用したデータサイエンスサービス等を東南アジアに向けて提供することで、同地域におけるECの健全な発展及び決済手段の多様化等による利便性の向上、並びに金融分野のDX推進に貢献できるものと考えております。引き続き、東南アジアへの展開に関して実現可能性の検証を具体的に進め、今後も海外市場の開拓に積極的に取り組んでまいります。

 

④ 新規領域のSaaS型サービスの構築

 当社のデータサイエンスサービスは、当社のAI・統計学・数理最適化といったデータサイエンスの技術・ノウハウをもとに、マーケティングや生産効率向上等に資するアルゴリズムを企業に開発・提供しておりますが、当社の「SaaS型アルゴリズム提供事業」を、既に不正検知サービスとして展開しているEC分野のみならず、小売・流通業や製造業をはじめとした様々な分野において展開する足掛かりを作ることを企図しております。今後も、データサイエンスサービスの提供を促進する中で、新たなSaaS型サービスを企画・開発するとともに、アライアンス・M&Aの活用も視野に入れ、事業領域の拡大及び新たな収益機会の獲得に努めてまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 優秀な人材の確保及び更なる社員の能力向上

 当社の業容拡大に伴い、優秀な人材の確保及び更なる社員の能力向上が不可欠であると考えております。当社は、即戦力の人材確保を目的とした中途採用と将来を担う人材の確保及び組織の活性化を目的とした新卒採用を積極的に行い、加えて、更なる社員の能力向上を目的とした人材育成・人材開発を強化することで、持続的な成長を支える組織の構築に取り組んでまいります。

 

② サービス開発投資の促進

 当社は、EC市場、セキュリティ市場及びデータサイエンス市場を主たる事業領域としておりますが、近年の技術革新や市場ニーズの変化等により、国内外における競合サービスとの競争が一段と激化してきております。こうした状況の中で、当社は、不正注文検知サービス「OPLUX」をはじめとする当社サービスについて、付加価値向上を図るべく積極的にサービス開発投資を推進し、今後の成長性及び競争優位性の維持・向上に努めてまいります。

 

③ アライアンス・M&Aの推進

 当社は、既存事業の拡充、関連技術の獲得及び新規事業領域への進出を図るためには、アライアンス・M&Aの活用が有効であると考えております。当社は、当社とのシナジー効果並びに投資の効果及びリスクを見極めながら、アライアンス・M&Aを推進することによって、既存事業の更なる成長を図るとともに、事業領域の拡大及び新たな収益機会の獲得に努めてまいります。

 

④ 内部管理体制の強化

 当社は、更なる事業拡大及び持続的な成長を遂げるためには、コンプライアンス体制の強化とともに、確固たる内部管理体制の構築を通じた業務の標準化・効率化を図ることが重要であると考えております。当社は、内部統制の環境を適正に整備し、コーポレート・ガバナンスを充実させることによって、内部管理体制の強化を図り、企業価値の最大化に努めてまいります。

 

 

(注)1.Short Message Serviceの略。携帯電話やスマートフォンの電話番号を宛て先にして、テキストメッセージを送信するサービスのこと。

   2.ECサイトの運営に必要な商品管理、在庫管理、売上管理等の機能が統合的に実装されたシステムを提供する事業者のこと。

   3.EC事業者と各決済機関の間に立ち、多様な決済を一括の契約及び管理システムで利用できるサービスを提供する会社のこと。

 

2【事業等のリスク】

 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 市場の動向について

 当社の主たる事業領域であるEC市場、セキュリティ市場及びデータサイエンスの市場は、インターネット環境の整備、インターネットの利用拡大等を背景に市場規模の拡大を続けておりますが、当該市場を取り巻く新たな規制の導入や、その他予期せぬトラブル等により、市場の成長が鈍化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 技術革新への対応について

 当社は、提供する各サービスの価値向上のために有効であると思われる新たな技術やノウハウを積極的に取り入れ、サービス機能の拡充及び強化を進めていく方針ですが、技術革新等への対応が遅れた場合や、予想外に開発費等の費用が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競合について

 当社は、EC市場、セキュリティ市場及びデータサイエンス市場を主たる事業領域としておりますが、当該分野においては、まだ発展途上の市場ではあるものの、今後多くの企業の参入が見込まれ、競合サービスが増加する可能性があります。そのため、十分な差別化や機能向上等が行えなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) プロジェクトの検収時期の変動あるいは収支の悪化について

 当社事業の一部において、顧客の検収に基づき売上高を計上しております。そのため、当社はプロジェクトごとの進捗を管理し、計画どおりに売上高及び利益が計上できるように努めております。しかしながら、プロジェクトの進捗によって納期が変更され、検収時期が遅延し、計画どおりに売上を計上することができない場合があります。

 特に、各四半期、年度末に予定されていた検収が翌四半期末や翌事業年度に遅れると、当該期間での当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) システム障害について

 当社では情報セキュリティマネジメントシステム認証を取得し、リスクマネジメントに努めておりますが、サービスの基盤をインターネットに依存しているため、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、サーバー設備の強化や稼働状況の監視等により未然防止策を実施しております。

 このような対応にもかかわらず大規模なシステム障害が発生した場合には、サービスの提供に支障をきたし、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) AWSサーバー障害時について

 当社の提供するサービスは、外部クラウドサーバー(Amazon Web Services、以下「AWS」という。)にてサービスを提供しており、AWSの安定的な稼働が当社の業務遂行上必要不可欠な事項となっております。AWSは、世界中に点在する複数の地理的リージョン(注1)及びアベイラビリティゾーン(注2)で運用されており、FISC安全対策基準(注3)を満たす安全性を備えておりますが、AWSの不備や人為的な破壊行為、自然災害等、当社の想定していない事象の発生によるサービスの停止により収益機会の逸失等を招く恐れがあります。このような事態が発生した場合には当社が社会的信用を失うこと等が想定され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(7) 個人情報保護法による規制について

 不正検知サービスにおいて、利用企業から受領している審査データは、利用企業におけるハッシュ化(注4)等の処理の結果、特定の個人が識別されることのない態様により受領しておりますが、当社は、当該データについて、個人情報保護法に定める個人情報と同等に取り扱うべく、規程や業務フローを制定し、情報管理体制を整備しております。併せて、役員及び従業員を対象とした社内教育を通じて、関連ルールの周知徹底及びルール遵守に対する意識向上を図るとともに、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が発行するプライバシーマークを取得しております。

 しかしながら、個人情報が当社の関係者や業務提携先の故意又は過失により、外部へ流出もしくは悪用される事態が発生した場合には、当社が損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社並びに運営サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 法的規制について

 当社は企業活動に関わる各種法令の規制を受けておりますが、当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす特有の法的規制は、本書提出日時点において存在しないと考えております。当社は、各種法令の規制を遵守するべく社内体制を整備・強化しておりますが、今後、既存法令等の改正や新たに当社の行う事業を規制する法的規制が適用されることとなった場合、また、不測の事態により、万が一、法的規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 特定の市場・取引先への依存について

 2022年12月期における当社の売上高に占める主要取引先上位3社の売上高合計の割合は52.4%であり、また、それら取引先はいずれもBNPL事業者であることから、特定の市場・取引先への依存度が高い状況にあります。本書提出日現在において、BNPL市場は、将来の成長が見込まれておりますが、今後、予期しない環境の変化により、当該市場の成長に何らかの問題が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 外注先の確保について

 当社の事業においては、必要に応じて、システムの設計、構築等について協力会社に外注しております。

 現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において技術力及び技術者数が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 特定人物への依存について

 当社創業者である岩井裕之は、当社の大株主かつ代表取締役であり、当社の経営方針や事業戦略の立案及び決定における中核として重要な役割を果たし、新たな事業モデルの創出においても中心的な役割を担っております。当社は権限移譲等を行うことで同氏に依存しない経営体制の整備に努めておりますが、現状、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 新規事業について

 当社は今後も、積極的に新サービスもしくは新規事業に取り組んでまいりますが、これによりシステムへの先行投資や、広告宣伝費等に追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、展開した新領域での新規事業の拡大及び成長が当初の予定どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 配当政策について

 当社は、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題の一つとして位置づ

けております。しかしながら、現状では、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、創業以来配当は実施しておらず、今後においても将来の事業展開と経営体質の強化を目的に必要な内部留保を確保していくことを基本方針としております。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討してまいる方針ですが、本書提出日現在において配当実施の可能性及び、その実施時期につきましては未定であります。

 

(14) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化に関するリスク

 当社は、役職員等の意欲や士気を高め、一層の収益拡大と体質強化を図ることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権(権利行使期間の初日が到来していないものを除く。)による潜在株式数は216,489株であり、発行済株式総数2,632,682株の8.2%に相当します。今後これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 税務上の繰越欠損金について

 当社は、2022年12月期末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。今後、当社の業績が事業計画に比して順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(16) 人材の確保・育成について

 当社は、経営に不可欠な資源は「ヒト」であり、優秀な人材を確保し従業員満足度を上げることで、社員が最大限の力を発揮できると考えており、適材適所の配置、市場環境に対応できる能力を獲得させるための教育、社内コミュニケーションの円滑化などに努めております。しかしながら、当社が人材の確保、活用、育成強化に十分対応できない事象が発生した場合、経営判断、成長力や競争力が影響を受ける可能性があります。

 

(17) 知的財産権に関するリスク

 当社は、第三者の特許権及び商標権等の知的財産権に関して、外部の弁理士などを通じて調査する等、その権利を侵害しないよう留意するとともに、必要に応じて当社の知的財産権の登録等について申請することで、当該リスクの回避を検討しております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性や当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があることから、当社による第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求、使用差し止め請求、又はロイヤリティの支払い要求などが発生する可能性があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) 小規模組織について

 当社は、2022年12月31日現在において、取締役7名、従業員30名と小規模な組織となっており、内部管理体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の事業規模の拡大に応じて、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注)1.地理的に独立したサーバーの設置エリアのこと。各リージョン同士は完全に独立しているため、1つのリージョンで障害が発生しても他のリージョンには影響が出ない設計となっている。

2.リージョンの中の個々の独立したデータセンターの名称のこと。

3.金融庁が金融機関のシステム管理体制を検査する際に使用する基準のこと。

4.元のデータから一定の計算手順に従ってハッシュ値と呼ばれる規則性のない固定長の値を求め、その値によって元のデータを置き換えること。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末における流動資産は1,094,476千円となり、前事業年度末に比べ149,959千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が161,424千円増加したことによるものであります。固定資産は439,884千円となり、前事業年度末に比べ33,057千円減少いたしました。これは主にソフトウエアが38,945千円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は1,534,360千円となり、前事業年度末に比べ116,902千円増加いたしました。

 

(負債)

 当事業年度末における流動負債は161,133千円となり、前事業年度末に比べ18,952千円増加いたしました。これは主に未払金が13,922千円増加したことによるものであります。なお、長期借入金が1,797千円減少したことにより、固定負債はありません。

 この結果、負債合計は161,133千円となり、前事業年度末に比べ17,155千円増加いたしました。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は1,373,227千円となり、前事業年度末に比べ99,746千円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上により利益剰余金が100,351千円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は89.5%(前事業年度末は89.6%)となりました。

 

②経営成績の状況

 当事業年度(2022年1月1日~2022年12月31日)における我が国経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、緩やかながらも景気は持ち直しの動きが続きました。一方で、世界的に金融引締めが続く中、海外景気の下振れによる我が国の景気の下押し、物価上昇、金融資本市場の変動等のリスクがあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による調査「令和3年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、2021年は前年比7.35%増の20.6兆円となり、依然として高い成長率を維持しております。また、EC化率(全ての商取引市場規模に対する電子商取引市場規模の割合)が前年比0.7ポイント増の8.78%となるなど、BtoC-EC市場は依然として着実な成長を続けております。

 一方、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が急増している近年の状況を受け、改正割賦販売法において、クレジットカード番号等の不正な利用を防止するために必要な措置を講じることが義務化され、また、その実務上の指針となる、「クレジットカード・セキュリティガイドライン3.0版(クレジット取引セキュリティ協議会)」においては、非対面取引におけるクレジットカードの不正利用対策として、加盟店に対して「属性・行動分析(不正検知システム)」等の方策をリスク状況に応じて導入することが求められるなど、不正対策に対する社会的要請はますます高まっております。

 このような事業環境のもとで、当社は「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、当社の有するセキュリティ・ペイメント・データサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」を展開してまいりました。

 不正検知サービスにおいては、不正注文検知サービス「O-PLUX」について、上限額なしでクレジットカードの不正利用被害を補償する「O-PLUX Premium Plus(出荷判断代行サービス)」及び月額4,000円から利用可能な不正注文検知サービス「不正チェッカー」の販売拡大を進めるとともに、ECパッケージ・ショッピングカートとのシステム連携、カード会社とのパートナー契約締結等、アライアンスの推進に努めた結果、新規顧客の増加及び既存顧客の持続的な成長により、当事業年度の「O-PLUX」のストック収益額(定額課金である月額料金と審査件数に応じた従量課金である審査料金の合計額。「不正チェッカー」を含む。)は770,401千円(前年同期比11.7%増)に拡大しました。また、不正アクセス検知サービス「O-MOTION」について、引き続きサービスの拡充を図るとともに、新たにECパッケージ・ショッピングカートとのシステム連携をする等、多分野での販路開拓に取り組んでまいりました。

 決済コンサルティングサービスにおいては、システム開発案件の受注獲得に努め、また、データサイエンスサービスにおいては、データ分析案件の受注獲得に努めてまいりました。

 以上の結果、当事業年度の売上高は1,076,805千円(前年同期比13.2%増)、営業利益176,665千円(前年同期比1.3%減)、経常利益154,039千円(前年同期比9.8%減)、当期純利益100,351千円(前年同期比16.6%減)となりました。

 なお、当社はSaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ161,424千円増加し、962,072千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、250,376千円(前事業年度は149,656千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益158,339千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、86,608千円(前事業年度は134,248千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出50,730千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2,343千円(前事業年度は507,938千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出4,284千円によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(b) 受注実績

 当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

(c) 販売実績

 当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社はSaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載をしております。

サービスの名称

当事業年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

不正検知サービス

865,419

111.90

決済コンサルティングサービス

160,103

117.24

データサイエンスサービス

51,283

124.44

合計

1,076,805

113.21

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

当事業年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

GMOペイメントサービス株式会社

230,265

24.21

237,909

22.09

ジャックス・ペイメント・

ソリューションズ株式会社

194,794

20.48

201,371

18.70

株式会社ジャックス

133,215

14.01

125,150

11.62

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積による不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 当社の資金需要のうち主なものは、システム運用に係る原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、システム開発への投資によるものであります。

 これらの資金は、自己資金、金融機関からの借入、新株発行等により資金調達していくことを基本としておりますが、財政状態を勘案しつつ、資金使途及び需要額に応じて、柔軟に検討を行う予定であります。

 なお、当事業年度における借入金等の有利子負債の残高は1,797千円となっております。また、当事業年度における現金及び現金同等物の残高は962,072千円となっております。

 

⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標として、当社主力製品である「O-PLUX」のストック収益の金額を重要な経営指標と位置づけております。

 当該指標については、次表のとおり継続的に増加しており、当事業年度末の「O-PLUX」のストック収益は、前年同期比の111.65%の水準となり、順調に推移しているものと認識しております。

 

 

2020年12月期

2021年12月期

2022年12月期

「O-PLUX」のストック収益(千円)

594,709

690,008

770,401

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

2【主要な設備の状況】

2022年12月31日現在

 

事業所名

(所在地)

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数

(人)

建物

工具、器具

及び備品

ソフトウエア

ソフトウエア

仮勘定

合計

本社

(東京都港区)

本社設備等

5,522

5,783

349,519

5,625

366,450

30(19)

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。

 2.本社建物を賃借しております。年間賃借料は18,194千円であります。

 3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書きしております。

 4.当社は、SaaS型アルゴリズム提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

5,000,000

5,000,000

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数

(株)

(2022年12月31日)

提出日現在発行数(株)

(2023年3月30日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

2,632,682

2,633,870

東京証券取引所

(グロース市場)

権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であり、単元株式数は100株であります。

2,632,682

2,633,870

(注)「提出日現在発行数」欄には2023年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

 

①【ストックオプション制度の内容】

第1回新株予約権

 

第1回新株予約権

決議年月日

2013年8月19日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社監査役 1

当社従業員 8

社外協力者 1(注)6.

新株予約権の数(個)※

9 [7](注)1.

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 2,700 [2,100]

(注)1.5.

新株予約権の行使時の払込金額

(円)※

200(注)2.5.

新株予約権の行使期間※

自 2015年8月1日

至 2023年7月31日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  200

資本組入額 100(注)5.

新株予約権の行使の条件※

(注)3.

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)4.

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年2月28日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

 

 

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、300株であります。

なお、新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

また、新株予約権の割当日後、当社が時価を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数 × 1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

新規発行前の株価

 

 

 

 

既発行株式数 + 新規発行による増加株式数

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、従業員又は社外協力者の地位にあることを要する。ただし、当社又は当社子会社の取締役もしくは監査役を任期満了により退任した場合、または定年により退職した場合、その他当社取締役会が承認した場合はこの限りではない。

②新株予約権の譲渡、質入その他の処分は認めない。

③新株予約権者が死亡した場合は、相続人がこれを行使できるものとする。ただし、当社取締役会の承認を得ることを条件とする。

④新株予約権の目的となる株式が、金融商品取引所に上場され取引が開始される日(以下、「上場日」という。)までは新株予約権を行使することはできない。

⑤新株予約権の行使にあたっては、以下の区分に従って、割当てられた権利の一部又は全部を行使することができる。

 (a)上場日以降、割当てられた権利の3分の1について行使することができる。

 (b)上場日から1年が経過する日以降、割当てられた権利の3分の2について行使することができる。

 (c)上場日から2年が経過する日以降、割当てられた権利のすべてについて行使することができる。

 (d)上記各期間における行使可能な権利の累計数は、当該期間以前の期間に既に行使した部分を含むものとする。

4.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割もしくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換もしくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社になる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)を行う場合において、組織再編成行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイ乃至ホに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとする。この場合、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。

  ただし、残存新株予約権を保有する新株予約権者に対し再編成対象会社の新株予約権が交付されるのは、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割契約、株式交換契約又は株式移転計画において、次の①乃至⑧に従って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨の定めが存することを条件とする。

①交付する再編成対象会社の新株予約権の数

 新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

②新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類

 再編成対象会社の普通株式とする。

③新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数

 組織再編成行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定するものとする。

④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価値は、当該新株予約権割当契約書に従って定める調整後払込金額に、上記③に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤新株予約権を行使することができる期間

 当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の開始日、または組織再編成行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の満了日までとする。

⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

 当該新株予約権割当契約書に定める「新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金」に準じて決定するものとする。

⑦譲渡による新株予約権の取得の制限

 譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の承認を得るものとする。

⑧新株予約権の取得の事由および条件

当該新株予約権割当契約書に定める「会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件」に準じて決定するものとする。

5.2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」を調整しております。

6.付与対象者の退職による権利の喪失、当社監査役の当社取締役就任により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役1名、当社従業員2名となっております。

 

第2回新株予約権

 

第2回新株予約権

決議年月日

2014年5月22日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 4

当社従業員 20(注)6.

新株予約権の数(個)※

28,983 [28,787](注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 86,949 [86,361]

(注)1.5.

新株予約権の行使時の払込金額

(円)※

200(注)2.5.

新株予約権の行使期間※

自 2016年3月15日

至 2024年3月14日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  200

資本組入額 100

(注)5.

新株予約権の行使の条件※

(注)3.

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)4.

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年2月28日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、3株であります。

なお、新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

また、新株予約権の割当日後、当社が時価を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数 × 1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

新規発行前の株価

 

 

 

 

既発行株式数 + 新規発行による増加株式数

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、従業員又は社外協力者の地位にあることを要する。ただし、当社又は当社子会社の取締役もしくは監査役を任期満了により退任した場合、または定年により退職した場合、その他当社取締役会が承認した場合はこの限りではない。

②新株予約権の譲渡、質入その他の処分は認めない。

③新株予約権者が死亡した場合は、相続人がこれを行使できるものとする。ただし、当社取締役会の承認を得ることを条件とする。

④新株予約権の目的となる株式が、金融商品取引所に上場され取引が開始される日(以下、「上場日」という。)までは新株予約権を行使することはできない。

⑤新株予約権の行使にあたっては、以下の区分に従って、割当てられた権利の一部又は全部を行使することができる。

 (a)上場日以降、割当てられた権利の3分の1について行使することができる。

 (b)上場日から1年が経過する日以降、割当てられた権利の3分の2について行使することができる。

 (c)上場日から2年が経過する日以降、割当てられた権利のすべてについて行使することができる。

 (d)上記各期間における行使可能な権利の累計数は、当該期間以前の期間に既に行使した部分を含むものとする。

4.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割もしくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換もしくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社になる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)を行う場合において、組織再編成行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイ乃至ホに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとする。この場合、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。

  ただし、残存新株予約権を保有する新株予約権者に対し再編成対象会社の新株予約権が交付されるのは、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割契約、株式交換契約又は株式移転計画において、次の①乃至⑧に従って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨の定めが存することを条件とする。

①交付する再編成対象会社の新株予約権の数

 新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

②新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類

 再編成対象会社の普通株式とする。

③新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数

 組織再編成行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定するものとする。

④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価値は、当該新株予約権割当契約書に従って定める調整後払込金額に、上記③に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤新株予約権を行使することができる期間

 当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の開始日、または組織再編成行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の満了日までとする。

⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

 当該新株予約権割当契約書に定める「新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金」に準じて決定するものとする。

⑦譲渡による新株予約権の取得の制限

 譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の承認を得るものとする。

⑧新株予約権の取得の事由および条件

 当該新株予約権割当契約書に定める「会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件」に準じて決定するものとする。

5.2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」を調整しております。

6.付与対象者の退職による権利の喪失、当社取締役の退任及び当社従業員の当社取締役就任により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役3名、当社従業員7名、社外協力者1名となっております。

 

第3回新株予約権及び第5回新株予約権

 

第3回新株予約権

第5回新株予約権

決議年月日

2016年5月23日

2017年6月19日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 4

当社従業員 33(注)6.

当社取締役 4

当社従業員 28(注)7.

新株予約権の数(個)※

12,246(注)1.

6,851(注)1.

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 36,738

(注)1.5.

普通株式 20,553

(注)1.5.

新株予約権の行使時の払込金額

(円)※

1,267(注)2.5.

1,267(注)2.5.

新株予約権の行使期間※

自 2018年3月30日

至 2026年3月29日

自 2019年7月1日

至 2027年3月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  1,267

資本組入額 633.5(注)5.

新株予約権の行使の条件※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)4

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、3株であります。

なお、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

また、新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式一株あたりの時価(ただし、株式上場前においては、調整前の行使価額をいう。以下同じ。)を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数 × 1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

新規発行前の普通株式1株あたりの時価

 

 

 

 

既発行株式数 + 新規発行による増加株式数

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時において、当社又は当社子会社の取締役、監査役若しくは従業員(以下、「当社等役職員」という。)又は社外協力者の地位にあることを要する。ただし、当社又は当社子会社の取締役若しくは監査役を任期満了により退任した場合、又は定年により退職した場合、その他当社取締役会が承認した場合はこの限りではない。

②新株予約権者が死亡した場合は、相続人がこれを行使できるものとする。ただし、当社取締役会の承認を得ることを条件とする。

③新株予約権の目的となる株式が、金融商品取引所に上場され取引が開始される日(以下、「上場日」という。)までは新株予約権を行使することはできない。

④新株予約権の行使にあたっては、以下の区分に従って、割当てられた権利の一部又は全部を行使することができる。

 (a)上場日以降直ちに、割当てられた権利の3分の1を上限として行使することができる。

 (b)上場日から1年が経過する日以降、割当てられた権利の3分の2を上限として行使することができる。

 (c)上場日から2年が経過する日以降、割当てられた権利のすべてについて行使することができる。

 (d)上記各期間における行使可能な権利の累計数は、当該期間以前の期間に既に行使した部分を含むものとする。

4.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社になる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)を行う場合において、組織再編成行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイ乃至ホに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとする。この場合、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。

  ただし、残存新株予約権を保有する新株予約権者に対し再編成対象会社の新株予約権が交付されるのは、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割契約、株式交換契約又は株式移転計画において、次の①乃至⑨に従って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨の定めが存することを条件とする。

①交付する再編成対象会社の新株予約権の数

 新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

②新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類

 再編成対象会社の普通株式とする。

③新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数

 組織再編成行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定するものとする。

④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価値は、当該新株予約権割当契約書に従って定める調整後払込金額に、上記③に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤新株予約権を行使することができる期間

 当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の開始日、又は組織再編成行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の満了日までとする。

⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

 当該新株予約権割当契約書に定める「新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金」に準じて決定するものとする。

⑦譲渡による新株予約権の取得の制限

 譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の承認を得るものとする。

⑧新株予約権の行使の条件

 (注)3に準じて決定するものとする。

⑨新株予約権の取得の事由及び条件

 当該新株予約権割当契約書に定める「会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件」に準じて決定するものとする。

5.2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」を調整しております。

6.付与対象者の退職による権利の喪失及び当社従業員の当社取締役就任により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役5名、当社従業員11名、社外協力者1名となっております。

7.付与対象者の退職による権利の喪失及び当社従業員の当社取締役就任により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役6名、当社従業員12名、社外協力者1名となっております。

 

第6回新株予約権

 

第6回新株予約権

決議年月日

2018年3月28日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 6

当社従業員 25(注)6.

新株予約権の数(個)※

9,896(注)1.

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 29,688(注)1.5.

新株予約権の行使時の払込金額

(円)※

1,267(注)2.5.

新株予約権の行使期間※

自 2020年3月29日

至 2028年3月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  1,267

資本組入額 633.5(注)5.

新株予約権の行使の条件※

(注)3.

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)4.

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、3株であります。

なお、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式の数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

また、新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式一株あたりの時価(ただし、株式上場前においては、調整前の行使価額をいう。以下同じ。)を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数 × 1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

新規発行前の普通株式1株あたりの時価

 

 

 

 

既発行株式数 + 新規発行による増加株式数

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時において、当社又は当社子会社の取締役、監査役若しくは従業員(以下、「当社等役職員」という。)又は社外協力者の地位にあることを要する。ただし、当社又は当社子会社の取締役若しくは監査役を任期満了により退任した場合、又は定年により退職した場合、その他当社取締役会が承認した場合はこの限りではない。

②新株予約権者が死亡した場合は、相続人がこれを行使できるものとする。ただし、当社取締役会の承認を得ることを条件とする。

③新株予約権の目的となる株式が、金融商品取引所に上場され取引が開始される日(以下、「上場日」という。)までは新株予約権を行使することはできない。

④新株予約権の行使にあたっては、以下の区分に従って、割当てられた権利の一部又は全部を行使することができる。

 (a)上場日以降直ちに、割当てられた権利の3分の1を上限として行使することができる。

 (b)上場日から1年が経過する日以降、割当てられた権利の3分の2を上限として行使することができる。

 (c)上場日から2年が経過する日以降、割当てられた権利のすべてについて行使することができる。

 (d)上記各期間における行使可能な権利の累計数は、当該期間以前の期間に既に行使した部分を含むものとする。

4.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社になる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)を行う場合において、組織再編成行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイ乃至ホに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとする。この場合、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。

  ただし、残存新株予約権を保有する新株予約権者に対し再編成対象会社の新株予約権が交付されるのは、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割契約、株式交換契約又は株式移転計画において、次の①乃至⑨に従って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨の定めが存することを条件とする。

①交付する再編成対象会社の新株予約権の数

 新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

②新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類

 再編成対象会社の普通株式とする。

③新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数

 組織再編成行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定するものとする。

④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価値は、当該新株予約権割当契約書に従って定める調整後払込金額に、上記③に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤新株予約権を行使することができる期間

 当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の開始日、又は組織再編成行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の満了日までとする。

⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

 当該新株予約権割当契約書に定める「新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金」に準じて決定するものとする。

⑦譲渡による新株予約権の取得の制限

 譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の承認を得るものとする。

⑧新株予約権の行使の条件

 (注)3に準じて決定するものとする。

⑨新株予約権の取得の事由及び条件

   当該新株予約権割当契約書に定める「会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件」に準じて決定するものとする。

5.2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」を調整しております。

6.付与対象者の退職による権利の喪失及び当社従業員の当社取締役就任により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役6名、当社従業員12名となっております。

 

第8回新株予約権

 

第8回新株予約権

決議年月日

2020年6月24日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 6

当社従業員 25

社外協力者 3(注)6.

新株予約権の数(個)※

9,339(注)1.

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 28,017(注)1.5.

新株予約権の行使時の払込金額

(円)※

1,267(注)2.5.

新株予約権の行使期間※

自 2022年3月26日

至 2030年3月25日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  1,267

資本組入額 633.5(注)5.

新株予約権の行使の条件※

(注)3.

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権を譲渡するときは、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)4.

※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年2月28日)において、これらの事項に変更はありません。

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、3株であります。

なお、新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数を調整するものとする。ただし、かかる調整は新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない新株予約権の目的となる株式について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後株式数=調整前株式数×分割・併合の比率

また、上記の他、決議日後、株式数の調整を必要とするやむを得ない事由が生じたときは、合理的な範囲で当社は必要と認める株式数の調整を行う。

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合には、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

また、当社が時価を下回る価額で新株式の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使によるものを除く)は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新規発行株式数 × 1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

新規発行前の株価

 

 

 

 

既発行株式数 + 新規発行による増加株式数

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役若しくは従業員(以下、「当社等役職員」という。)又は社外協力者の地位にあることを要する。ただし、当社又は当社子会社の取締役若しくは監査役を任期満了により退任した場合、又は定年により退職した場合、その他当社取締役会が承認した場合はこの限りではない。

②その他の行使の条件については、当該新株予約権割当契約書に定めるところによる。

4.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社になる場合に限る。)(以上を総称して以下、「組織再編成行為」という。)を行う場合において、組織再編成行為の効力発生時点において残存する新株予約権(以下、「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイ乃至ホに掲げる株式会社(以下、「再編成対象会社」という。)の新株予約権を交付することとする。この場合、残存新株予約権は消滅し、再編成対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。

  ただし、残存新株予約権を保有する新株予約権者に対し再編成対象会社の新株予約権が交付されるのは、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割契約、株式交換契約又は株式移転計画において、次の①乃至⑧に従って再編成対象会社の新株予約権を交付する旨の定めが存することを条件とする。

①交付する再編成対象会社の新株予約権の数

 新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

②新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の種類

 再編成対象会社の普通株式とする。

③新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数

 組織再編成行為の条件等を勘案のうえ、(注)1に準じて決定するものとする。

④新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

 交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価値は、(注)2に従って定める調整後払込金額に、上記③に従って決定される当該各新株予約権の目的である再編成対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

⑤新株予約権を行使することができる期間

 当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の開始日、又は組織再編成行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、当該新株予約権割当契約書に定める新株予約権の権利行使期間の満了日までとする。

⑥新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

 当該新株予約権割当契約書に定める「新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金」に準じて決定するものとする。

⑦譲渡による新株予約権の取得の制限

 譲渡による新株予約権の取得については、再編成対象会社の取締役会の承認を得るものとする。

⑧新株予約権の取得の事由及び条件

 当該新株予約権割当契約書に定める「会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件」に準じて決定するものとする。

5.2020年8月12日開催の取締役会決議により、2020年9月9日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」を調整しております。

6.付与対象者の退職による権利の喪失により、本書提出日現在の「付与対象者の区分及び人数」は、当社取締役6名、当社従業員20名、社外協力者3名となっております。

 

②【ライツプランの内容】

 該当事項はありません。

 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2019年8月19日

(注)2.

779,027

△272,651

100,000

△93,939

276,211

2020年9月9日

(注)3.

1,558,054

2,337,081

100,000

276,211

2020年12月16日

(注)4.

245,000

2,582,081

227,654

327,654

227,654

503,865

2020年12月24日

(注)5.

37,500

2,619,581

34,845

362,499

34,845

538,710

2021年1月31日~

2021年12月31日

(注)6.

9,801

2,629,382

2,049

364,548

2,049

540,759

2022年1月31日~

2022年12月31日

(注)6.

3,300

2,632,682

970

365,518

970

541,729

(注)1.2023年1月1日から2023年3月30日までの間に、新株予約権の行使により、発行済株式総数が1,188株、資本金及び資本準備金がそれぞれ118千円増加しております。

2.会社法第447条第1項及び会社法第448条第1項に基づき、資本金の額及び資本準備金の額を減少し、これらをその他資本剰余金に振り替えるとともに、会社法第452条に基づき、増加後のその他資本剰余金を繰越利益剰余金に振り替え、欠損填補したことによるものであります。(減資割合73.2%)

3.株式分割(1:3)によるものであります。

4.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)

発行価格  2,020円

引受価額  1,858.40円

資本組入額 929.20円

払込金総額 455,308,000円

5.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)

発行価格  2,020円

資本組入額 929.20円

割当先   株式会社SBI証券

6.新株予約権行使による増加であります。

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2022年12月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

1

21

31

10

9

2,484

2,556

-

所有株式数(単元)

60

1,957

5,502

103

36

18,642

26,300

2,682

所有株式数の割合(%)

0.23

7.44

20.92

0.39

0.14

70.88

100

-

(6)【大株主の状況】

 

 

2022年12月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

Symbolキャピタル合同会社

東京都中央区新川2丁目22-12 オーパスレジデンス日本橋イースト803

465

17.66

岩井 裕之

東京都中央区

441

16.75

中沢 雄太

千葉県柏市

224

8.53

亀山 誠

埼玉県所沢市

202

7.68

Fin Techビジネスイノベーション

投資事業有限責任組合

無限責任組合員

SBIインベストメント株式会社

東京都港区六本木1丁目6-1

106

4.06

株式会社SBI証券

東京都港区六本木1丁目6番1号

85

3.23

中山 勝史

東京都世田谷区

81

3.08

楽天証券株式会社

東京都港区南青山2丁目6番21号

67

2.56

川端 修三

福岡県宗像市

40

1.51

株式会社ジャックス

北海道函館市若松町2番5号

39

1.48

1,753

66.59

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

800,647

962,072

売掛金

112,908

117,182

前払費用

28,823

13,537

その他

2,135

1,683

流動資産合計

944,516

1,094,476

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

9,470

9,470

減価償却累計額

3,311

3,947

建物(純額)

6,159

5,522

工具、器具及び備品

25,055

29,697

減価償却累計額

19,949

23,913

工具、器具及び備品(純額)

5,105

5,783

有形固定資産合計

11,265

11,306

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

388,464

349,519

ソフトウエア仮勘定

5,625

その他

1,200

924

無形固定資産合計

389,664

356,068

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

28,859

59,210

関係会社株式

1,000

敷金及び保証金

7,272

7,017

繰延税金資産

34,715

5,039

その他

164

21,243

貸倒引当金

20,000

投資その他の資産合計

72,012

72,510

固定資産合計

472,942

439,884

資産合計

1,417,458

1,534,360

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年12月31日)

当事業年度

(2022年12月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

買掛金

27,953

24,764

1年内返済予定の長期借入金

4,284

1,797

未払金

39,649

53,571

未払法人税等

18,584

23,314

契約負債

8,918

未払消費税等

25,592

27,133

賞与引当金

11,511

9,468

その他

14,605

12,165

流動負債合計

142,180

161,133

固定負債

 

 

長期借入金

1,797

固定負債合計

1,797

負債合計

143,977

161,133

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

364,548

365,518

資本剰余金

 

 

資本準備金

540,759

541,729

資本剰余金合計

540,759

541,729

利益剰余金

 

 

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

364,836

465,188

利益剰余金合計

364,836

465,188

株主資本合計

1,270,144

1,372,436

評価・換算差額等

 

 

その他有価証券評価差額金

36

791

評価・換算差額等合計

36

791

新株予約権

3,300

純資産合計

1,273,480

1,373,227

負債純資産合計

1,417,458

1,534,360

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

 前事業年度

(自 2021年1月1日

 至 2021年12月31日)

 当事業年度

(自 2022年1月1日

 至 2022年12月31日)

売上高

951,141

1,076,805

売上原価

260,229

346,854

売上総利益

690,911

729,951

販売費及び一般管理費

※1,※2 511,983

※1,※2 553,286

営業利益

178,928

176,665

営業外収益

 

 

受取利息及び配当金

202

304

受取手数料

507

9

経営指導料

※3 2,000

※3 2,400

営業外収益合計

2,710

2,713

営業外費用

 

 

支払利息

3,355

53

為替差損

883

172

貸倒引当金繰入額

20,000

システム障害対応費用

4,781

3,348

その他

1,773

1,765

営業外費用合計

10,794

25,339

経常利益

170,844

154,039

特別利益

 

 

自己新株予約権消却益

3,300

関係会社株式売却益

1,000

特別利益合計

4,300

税引前当期純利益

170,844

158,339

法人税、住民税及び事業税

21,835

28,898

法人税等調整額

28,697

29,089

法人税等合計

50,532

57,987

当期純利益

120,311

100,351