株式会社BlueMeme
BlueMeme Inc.
千代田区神田錦町三丁目20番地
証券コード:40690
業界:情報・通信業
有価証券報告書の提出日:2023年6月29日

(1) 連結経営指標等

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(千円)

1,496,721

1,800,132

2,101,710

1,929,747

2,244,083

経常利益

(千円)

86,260

30,850

174,393

348,649

310,463

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

61,095

10,557

130,236

253,222

230,341

包括利益

(千円)

61,095

10,557

130,236

253,222

230,366

純資産額

(千円)

347,872

358,733

523,794

2,354,823

2,587,426

総資産額

(千円)

1,015,777

1,272,865

1,386,193

2,956,635

3,016,904

1株当たり純資産額

(円)

173.72

168.57

190.38

688.72

730.06

1株当たり当期純利益

(円)

29.80

5.15

62.49

78.48

65.64

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

73.06

63.04

自己資本比率

(%)

34.2

28.2

37.8

79.6

85.8

自己資本利益率

(%)

19.3

3.0

29.5

17.6

9.3

株価収益率

(倍)

25.9

23.3

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

64,910

174,683

182,585

338,364

94,837

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

148,084

13,496

21,115

9,579

46,989

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

279,192

59,840

100,101

1,381,935

179,280

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

363,094

584,121

645,489

2,356,210

2,224,777

従業員数
〔ほか、平均臨時雇用人員〕

(名)

38

―〕

52

―〕

62

―〕

91

―〕

110

―〕

 

(注) 1.第13期及び第14期の1株当たり純資産額の算定に当たっては、優先株主に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。

2.第13期から第15期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

3.第13期から第15期の株価収益率は当社株式が非上場であったため記載しておりません。

4.当社は、2021年4月23日付で普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っております。第13期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利益」を算定しております。

5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第16期の期首から適用しており、第16期以降に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第13期

第14期

第15期

第16期

第17期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(千円)

1,417,141

1,668,982

1,956,985

1,838,927

2,034,366

経常利益

(千円)

82,346

54,622

174,253

346,918

312,490

当期純利益

(千円)

58,059

13,570

130,236

253,184

234,597

持分法を適用した場合

の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

188,750

188,750

206,187

962,195

970,644

発行済株式総数

 

 

 

 

 

 

普通株式

(株)

330,000

330,000

1,374,973

3,418,946

3,553,546

A種優先株式

(株)

300,000

300,000

B種優先株式

(株)

130,000

130,000

C種優先株式

(株)

265,000

265,000

純資産額

(千円)

344,859

358,733

523,794

2,354,785

2,591,618

総資産額

(千円)

1,008,560

1,259,026

1,378,739

2,945,557

2,999,863

1株当たり純資産額

(円)

175.19

168.57

190.38

688.71

731.24

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

(円)

28.32

6.62

62.49

78.47

66.85

潜在株式調整後1株当たり
当期純利益

(円)

73.05

64.20

自己資本比率

(%)

34.2

28.5

38.0

79.9

86.4

自己資本利益率

(%)

18.4

3.9

29.5

17.6

9.5

株価収益率

(倍)

25.9

22.9

配当性向

(%)

従業員数
〔ほか、平均臨時
雇用人員〕

(名)

38

51

61

81

97

―〕

―〕

―〕

―〕

―〕

株主総利回り

(%)

75.4

(比較指標:東証マザーズ指数)

(%)

(―)

(―)

(―)

(―)

(94.8)

最高株価

(円)

3,730

2,644

最低株価

(円)

1,167

1,360

 

(注) 1.第13期及び第14期の1株当たり純資産額の算定に当たっては、優先株主に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。

2.第13期から第15期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

3.第13期から第15期の株価収益率は当社が非上場であるため、記載しておりません。

4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。

5.第13期から第16期の株主総利回り及び比較指標については、2021年6月29日に東京証券取引所マザーズに上場したため、記載しておりません。第17期の株主総利回り及び比較指標は、2022年3月期末を基準として算定しております。

6.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものです。ただし、当社株式は、2021年6月29日から東京証券取引所マザーズに上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。

7.第13期から第16期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。

8.当社は、2021年4月23日付で普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っております。第13期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利益」を算定しております。

9.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第16期の期首から適用しており、第16期以降に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2006年12月

株式会社BlueMeme(以下、BlueMeme)を東京都江東区新砂に設立。

2010年5月

代表取締役に松岡真功が就任。

2010年5月

本社を東京都千代田区神田佐久間町に移転。

2010年7月

業務システム開発のための業務分析及び業務モデル化事業を開始。

2011年4月

ローコード開発(注1)と組み合わせた業務システム開発コンサルティング事業を開始。

2012年10月

本社を東京都品川区東品川に移転。

2012年10月

ローコード開発基盤を取り扱うポルトガルOutSystems Software Em Rede,S.A.(以下、OutSystems社、現在本社はアメリカ合衆国)と日本初の販売代理店契約を締結。

2012年10月

ローコード開発基盤を用いたアジャイル手法(注2)によるITシステム受託開発サービスの販売を開始。

2013年10月

OutSystems社と日本総代理店契約を締結。

2013年10月

ローコード開発基盤の導入支援、技術コンサルティング事業を開始。

2014年6月

ユーザー企業向けのローコード開発の技術トレーニングを提供開始。

2014年11月

福岡オフィスを福岡県福岡市に開設

2017年6月

横浜オフィスを神奈川県横浜市に開設。

2017年12月

ローコード開発とアジャイル手法に特化した株式会社OPENMODELS(以下、OPENMODELS)を当社100%子会社として設立。

2018年5月

モデル解析サービスを提供するオランダOmnext B.V.(以下、Omnext社)とコラボレーション契約を締結。

2018年8月

次世代型データベースを取り扱う米国MarkLogic Corporation(以下、MarkLogic社)と販売代理店契約を締結。

2018年12月

「AGILE-DX」の前身である「AGILE-SDK」の提供を開始。

2019年1月

本社を東京都千代田区神田錦町に移転。

2019年3月

OutSystemsジャパン株式会社(以下、OutSystemsジャパン社)の設立に伴い、同社との間で販売代理店契約を締結。

2019年8月

沖縄オフィスを沖縄県那覇市に開設。

2020年4月

クラウドサービス(注3)間連携プラットフォームを提供する米国Workato,Inc.(以下、Workato社)と販売代理店契約を締結。

2020年10月

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社と、当社開発方法論「AGILE-DX」に関する共同研究及び実証実験を開始。

2021年1月

Cognite株式会社(以下、Cognite社)と販売代理店契約を締結。

2021年6月

東京証券取引所マザーズ市場に上場。

2022年3月

テスト自動化プラットフォームを提供する米国mabl Inc.(以下、mabl社)と販売代理店契約を締結。

2022年3月

ノーコード(注4)/ローコード開発基盤を提供する米国Creatio Inc.(以下、Creatio社)と販売代理店契約を締結。

2022年4月

投資事業を行う株式会社BlueMeme Partners(以下、BlueMeme Partners)を当社100%子会社として設立。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行。

2022年4月

情報システムやIT基盤に関わるサービスを提供する三井情報株式会社(以下、三井情報)とローコード事業で資本業務提携。

2022年4月

京都大学と量子コンピュータ(注5)を用いたゲノム解析(注6)に関する共同研究を開始。

2022年8月

当社開発方法論「AGILE-DX」に準拠したノーコードBPM(注7)基盤 「AGILE-DXプラットフォーム」を販売開始。

2022年10月

AIによるシンセティックデータ(注8)自動生成プラットフォームを提供する米国GenRocket,Inc.(以下、GenRocket社)と販売代理店契約を締結。

 

(注)

2023年4月より、九州大学と量子AIを用いた大規模言語モデル(注9)構築のための共同研究を開始しております。

2023年6月に、当社子会社OPENMODELSがCreatio社との間でBlueMemeに代わり、新たに国内独占代理店契約を締結しております。

 

注1

ローコード(開発)

これまでのシステム開発では、エンジニアが設計書を記述し、その設計書を見ながらプログラマーがプログラミングをするという方法が一般的でした。ローコード(開発)は、そのプログラマーの作業のほとんどを、最新技術を用いて自動化することにより、技術者の開発生産性を向上させる複雑で大規模なシステム開発向きの開発手法です。

注2

アジャイル手法

反復的に変化を採り入れながら意思決定を行う方法のことです。

注3

クラウドサービス

検索サイトやオンラインショッピングサイトをはじめ、販売管理システムや人事管理システム等、インターネット上で提供される様々なサービスの総称です。

注4

ノーコード(開発)

ローコード(開発)との比較において、ノーコード(開発)は、より小規模なシステム開発向けに、システム設計、開発知識を有さない非エンジニア、業務担当者が利用することにより、情報システムの設計・開発を可能にする手法です。

注5

量子コンピュータ

量子力学の原理を計算に応用したコンピュータ。古典的なコンピュータで解くには複雑すぎる問題を、量子力学の法則を利用して解くコンピュータのことで、より大量の処理を高速に実施することが期待されています。

注6

ゲノム解析

生物の遺伝情報を解読することです。コンピュータを用いてこれを解読・解析することで、解析結果を病気の予防や診断・治療等に役立てることが期待されています。

注7

BPM

複数の業務プロセスや業務システムを見直し、最適なプロセスに統合・制御・自動化しながら改善を続けていく取り組みの事であり、ITにおいては、そうした取り組みを支援するためのソフトウェア製品を指します。

注8

シンセティックデータ

機械学習によるデータの分析を通して人工的に生み出される、実際の情報システムに存在する実データと同じ性質を有する実用的なテスト用途データのことです。機密性の高い実データを用いることなく情報システムの開発におけるテストを正確に実施するために必要なデータであり、これを自動的に生成することで、機密性を担保したままで、ヒューマンエラーを削減し、精度の高いテストを実現することが可能になります。

注9

大規模言語モデル

大量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理のモデルのことです。一般的には大規模言語モデルをファインチューニングなどすることによって、テキスト分類や感情分析、情報抽出、文章要約、テキスト生成、質問応答といった、さまざまな自然言語処理タスクに適応でき、ChatGPTは大規模言語モデルの代表的応用例となります。

 

 

 

3 【事業の内容】

(1)企業理念とミッション

当社グループは、当社、ローコード技術によるプラットフォーム事業を展開する連結子会社の株式会社OPENMODELS及び投資事業を展開する連結子会社の株式会社BlueMeme Partnersの計3社で構成されており、「新たな価値を創造し、常識を変え、文化を進化させる」という経営理念を持っております。当社の社名に含まれている「光り輝く」という語源を持つ「Blue」と、「人から人へ文化を伝える様々な情報」を意味する「Meme」には、これまでの常識に囚われることなく、新しい文化を形成するための新しい価値の創造を目指していくという、強い理念を込めております。インターネットやスマートフォンなどの情報技術の急速な発展は、歴史上、類を見ないスピードで私たちの生活を大きく変え続けています。これらを支える最も重要なものは、あらゆる情報を処理し、コンピューター機器を動かすための情報システムです。当社グループは、この情報社会を支える「情報システムを開発する技術」にフォーカスし、顧客企業と共に新たな価値を生み出すことで、「日本企業の国際的競争力を向上させる」ことを事業のミッションとしております。

 

(2)事業コンセプト

国内企業における情報システムの開発は、主にシステムインテグレーター(注1)と呼ばれるシステム開発を請け負う事業者に対して、開発業務を委託する受託開発型(注2)と呼ばれる方法で実施されています。AIやロボットによって様々な作業が自動化される中、この受託開発型においては、未だにゼロから手作業で情報システムを作り上げるスクラッチ開発(注3)が主流となっています。このスクラッチ開発を行うためには、長期間にわたって多くのIT人材を確保しなければならないため、多くの国内企業において、豊富なIT人材を抱える大手のシステムインテグレーターにシステム開発を任せることが一般的でした。

しかしながら、昨今の新型コロナウイルス感染症等の急速な社会環境の変化や、ECサイトに代表されるデジタル経済(注4)の拡大に伴い、スピード重視のIT投資が求められています。これまでの受託開発型による大手システムインテグレーターを中心とした多重下請け構造や、外部の大手システムインテグレーターへの依存による過度なIT部門の空洞化は、IT人材の不足の問題とともに、国内企業のIT戦略における重要な経営課題として認識されつつあります。

当社グループは、これまでの大人数のエンジニアを必要とする労働集約型のシステム開発から、ローコード・ノーコード・AIを活用することで、高度なエンジニアを必要としないシステム開発を実現し、システムインテグレーターに依存しないシステム開発の内製化を促進します。また、最新技術を活用した当社グループ独自の開発方法論(注5)「AGILE-DX」を用いることで、低コストかつ短期間で品質の高いシステム開発を実現し、顧客と共にシステム開発のノウハウを蓄積することで、スピード重視のIT投資を可能にします。

当社グループは、ローコード・ノーコード・AIなどの最新技術や当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」を活用したシステム開発に関する事業を、DX事業として展開しております。なお、当社グループは、受託開発サービス及び技術者向けトレーニングを提供する「プロフェッショナルサービス」と、ローコード開発ツール(注6)等のソフトウェアを販売する「ソフトウェアライセンス販売」から構成されるDX事業の単一セグメントとなっております。

 

(システムインレグレーターに依存しない内製化によるシステム開発)


 

(3) 事業の特徴と強み

当社グループの事業の特徴と強みは以下の通りです。

 

 アジャイル手法とローコード技術・AIの活用に特化したユニークな受託開発サービス

今日のデジタル経済の急速な発展により、様々な業界において、これまで作業効率化の手段であった情報システムが、重要な経営戦略の実現手段の一つとなりつつあります。これによりシステム開発は、コストパフォーマンスだけでなくタイムパフォーマンスも重要視されるようになり、少人数かつ短期間で情報システムを開発できるアジャイル手法や、手作業で行われているプログラミングを自動化できるローコード技術やAIが注目されています。当社グループでは、このアジャイル手法とローコード技術・AIを組み合わせ、それを当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」で管理を行うユニークな受託開発サービスを提供しております。

一般的にアジャイル手法は、ウォーターフォール型(注7)と呼ばれる従来型の手法と比較して、業務分析や要件定義等の上流工程に関する手法が定義されていません。このため、ウォーターフォール型と比較して、プロジェクトの管理が困難であることから、国内企業においては広く活用されていないのが現状です。

また、手作業で行っていたプログラミングを自動化するローコード開発ツールにおいても、従来型のスクラッチ開発と比較してプログラミングの作業工数は数分の一になるものの、ローコード開発ツール向けの要件管理や設計手法が定まっておらず、部分的かつ小規模な活用にとどまっています。

国内のシステムインテグレーターが提供する受託開発サービスの多くは、ウォーターフォール型のスクラッチ開発で実施されることが多く、アジャイル手法を活用する場合でもスクラッチ開発が採用されています。これは国内のシステムインテグレーターのほとんどが、これまでの豊富なシステム開発経験をもとに、ゼロから情報システムを作り上げるスクラッチ開発の膨大なノウハウを蓄積し、それらを活用したシステム開発を実施していることが要因であると考えられます。また、ローコード開発ツールを提供する先進的なソフトウェアベンダー(以下「ローコード開発ツールベンダー(注8)」という)においては、アジャイル手法を活用することもありますが、そのソフトウェアの適用範囲を広くするために、すでにプロジェクト管理手法が確立されたウォーターフォール型を採用することが一般的だと考えられます。

当社グループが提供している、アジャイル手法と最新技術であるローコード技術やAI等を使用した独自の開発方法論を適用する受託開発サービスは、他社と比較してユニークなポジションを確立しております。

 

(当社グループの受託開発サービスのポジション)


 

② プロジェクト管理が難しいアジャイル手法を独自の手法で管理することにより安定的な開発を実現

一般的なアジャイル手法には、スピードとテストを重視した開発を優先するため、業務分析や要件定義、機能設計等の上流工程と呼ばれるフェーズの手法は定義されていません。このため、プロジェクト管理は難しく、特に大規模なシステム開発には不向きと考えられていました。当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」では、アジャイル手法に不足している上流工程とテスト工程の作業を標準化することで安定的なアジャイル手法によるシステム開発を実現し、様々な最新技術と組み合わせることで大規模なシステム開発を実現しています。

(ウォーターフォール型とアジャイル手法、及び「AGILE-DX」の比較)


 

プログラミングを自動化するローコード技術に特化した開発方法論

ローコード開発ツールを用いたシステム開発は、従来型のスクラッチ開発と比較して、数倍のスピードで実装を行うことができますが、そのスピードに合わせた開発方法論が存在しないため、技術者が要件定義の完了を待つ時間が発生してしまい、ローコード技術の特性を活かすことが出来ていません。

当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」では、要件定義を利用者の要望によって変化しにくい静的要件と、利用者の要望によって変化しやすい動的要件に分離する(注9)ことで、従来型のウォーターフォール型の利点である標準化された要件管理手法と、アジャイル手法の利点であるスピーディーな開発手法の統合を実現しています。これにより、技術者が要件定義を待つ時間を削減し、ローコード開発ツールの実装スピードを最大限に活かした開発方法論を確立しております。

 

(顧客の要件に合わせて実装スピードを最大限に活かした開発方法論)


 

 

④ システム開発における4つの工程の作業工数を削減することで少人数かつ短期間での開発を実現

一般的なシステム開発は、大きく区分して業務分析・要件定義、設計、実装、テストの4つのフェーズで実施されます。従来型の受託開発では、それぞれのフェーズを別の事業者に委託したり、すべてのフェーズを同一事業者に委託した場合でもフェーズ毎に異なるチーム体制で実施することが多く、フェーズ間で様々な情報やデータを引き継ぐために膨大な量の資料や文書を作成したり、前フェーズへの手戻りを防止するための入念なチェックと詳細な机上検証を行う必要がありました。また各フェーズで作成する資料や文書は、顧客企業の中で標準化が進んでいないことが多く、システム開発の度に、異なる様式や表記方法で業務分析や要件定義の資料を再作成する必要がありました。

当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」では、この4つのフェーズを少人数の1チームで実施できるように、フェーズ間の引き継ぎのための資料や文書を大幅に削減し、業務分析や設計手法の標準化を行い、並行的に開発を進めるためのシステムの連携技術をローコード技術と組み合わせることで、従来型の受託開発と比較して、低コストかつ短期間でのシステム開発を実現しています。

 

(「AGILE-DX」を使用したワンチームの開発)


 

 

 IT人材不足に対応したローコード技術者の短期育成と将来のビジネスモデル変革のための人材戦略

これまで一般的に提供されていたスクラッチ開発による受託開発を行うには、様々な要素技術を基礎から学ぶ必要があり、3年から5年の現場経験が技術者に必要だと考えられてきました。当社グループでは、ローコード開発ツールベンダー認定資格のトレーニングと豊富な受託開発のノウハウを活用することで、ローコード開発ツールを用いてシステム開発を行うIT人材の新規創出を、3ヶ月から6ヶ月で実現する実践的な教育プログラムを保有しております。

 

(ローコード開発技術者の育成イメージ)


 

現在のIT人材不足に対応するローコード技術者の短期育成は、将来的には次世代型のエンジニアであるビジネスアーキテクトの育成につながるものであり、当社グループの事業がシステム開発の領域から、顧客企業の事業戦略に貢献するコンサルティング領域へと成長していくための人材戦略となります。

 

(成長ビジョンのコアとなる人材戦略)


 

 

新たな受託システム開発を実現するためのデジタルレイバー

ローコードの活用が進むにつれて、企業は複数のローコード製品を同時に使用しなければならないマルチローコード時代が訪れることが予想されます。ローコードの進化に伴い、複数のローコード製品を扱えるような人材が不足することが予想され、新たな人材不足の問題が発生する可能性が高いと考えております。

当社グループでは複数のローコードを操ることが出来るデジタルレイバーを活用することで、この問題を解決します。

 

(マルチローコード時代のデジタルレイバーによる新たな人材不足の解消)


これまでのシステム開発では、技術者を増やせば事業が拡大できるビジネスモデルが主流でしたが、IT人材の確保が難しい場合には成長のボトルネックになっていました。当社グループが提供する新たなシステム受託開発では、IT人材の過剰な確保が不要になります。

 

(デジタルレイバーが実現する新たなシステム受託開発のイメージ)


 

 

(4)サービス内容

当社グループは、この当社グループ独自の開発方法論「AGILE-DX」を使用した受託開発サービスを中心に、そのサービス提供に関連したソフトウェアの販売と、顧客企業の技術者へのトレーニングサービスを提供しています。

 

(事業系統図)


 

 

 プロフェッショナルサービス

当社グループは、「AGILE-DX」を用いた受託開発サービスと、ローコード開発ツールを使用する顧客企業の技術者向けのトレーニングの2つのサービスを「プロフェッショナルサービス」として提供しています。受託開発サービスは、顧客企業の内製化のレベルに合わせて、サービスの提供を行っております。

 

(顧客の内製化レベルに合わせて提供する3つのサービス)


 

まずは、当社グループの全ての顧客企業には、ローコード・ノーコード・AIに特化したコンサルティングやシステム受託開発である次世代型のシステム開発サービスを提供します。

当社グループの顧客企業のうち、ローコード・ノーコード・AIを活用したシステムの内製化を担う次世代型IT人材の教育を必要とする顧客には、内製化のための人材教育サービスを提供します。

 

 

② ソフトウェアライセンス販売

当社グループでは、ローコード技術を中心とした情報システム開発の生産性を向上させるソフトウェアのライセンスを、年単位で使用権を販売するサブスクリプションライセンス契約で販売しております。顧客企業が自ら情報システムの開発を行う場合のような、顧客企業の内製化レベルが高い場合に、プロフェッショナルサービスの提供とともにソフトウェアライセンスを販売しております。当社グループが販売する主なソフトウェアは、下記の通りです。

 

ローコード開発プラットフォーム OutSystems®

当社グループでは、2009年の事業開始以来、ソフトウェアの設計情報を基に、ソフトウェアのソースコードを自動生成する技術の研究及び調査を行ってまいりました。2012年には、ソフトウェアの設計情報から正しく動作するソースコードを自動生成可能な、当時ポルトガルに本社を置いていたOutSystems社のローコード開発プラットフォーム「OutSystems®」の提供を開始しました。OutSystems®は、自動生成されるソフトウェアの品質の高さと、運用までサポートする機能充足度の高さ、また技術者の学習コストの低さが高く評価されております。実装フェーズにおける開発スピードは手作業と比較して約10倍を誇ります。現在、OutSystems社は米国のボストンに本社を置き、導入企業は世界に数千社存在します(注10)。日本国内においては、2017年にOutSystemsジャパン社が設立されましたが、それまでは当社が日本国内の総代理店業務を行っておりました。現在、当社はOutSystems社認定の正規販売代理店であり、アジア太平洋地域全域において、2017年度には「新規売上最高賞」と「年度クローズ案件最多賞」、2018年度には「年間新規顧客最多賞」、2019年度には「案件登録最多賞」と「新規案件受注額最多賞」を受賞しており(注11)、日本国内及びアジア地域におけるOutSystems®の導入数は、当社グループがトップクラスとなっております。

 

クラウド型APIインテグレーションプラットフォーム Workato®

インターネット上に存在する情報システムの多くは、他の情報システムと様々なデータの連携を行いながら動作しています。クラウドサービスの拡大とともに、これまで企業内に設置されていた情報システムは、インターネット上に配置され、それら情報システム間のデータ連携もインターネット上で行われるようになり、そのニーズは世界的なデジタル・トランスフォーメーションの流れによって急速に高まっています。インターネット上に存在する様々なサービスと、社内で使用している情報システムの間でデータ連携をリアルタイムに行うことによって、新たな情報システムを構築することなく、業務プロセスの自動化や効率化を実現することが可能となります。当社グループでは、数百種類以上の既存のクラウドサービスと情報システムとのデータ連携をローコード開発で実現する、クラウド型のAPIインテグレーション(注12)プラットフォーム Workato®を提供しております。

Workato®は、米国のカルフォルニアに本社を置く企業向けインテグレーションサービス会社であるWorkato社が開発及び販売を行っております。Workato®は、数百種類以上の既存のクラウドサービスとITシステムとのデータ連携を、高度なプログラミングを行うことなく、Webブラウザだけで実現するクラウド型のAPIインテグレーションプラットフォームです。クラウド型ではない従来型のインテグレーションプラットフォームの保守及び運用には、多くの専門的な人材と運用に関する費用を必要としていました。Workato®は、これらの保守及び運用にかかる作業を自動化し、さらに400種類以上のデータ連携用の部品をあらかじめ提供することによって、様々なアプリケーションのデータ連携を容易にし、業務プロセスの効率化と自動化を実現しています。

 

マルチモデルデータベースプラットフォーム MarkLogic®

情報システムの最も重要な役割は、「デジタル化された電子データ」を情報として処理及び保存することです。DXにおいて、どのようなデータをどのような方式で管理するかは、情報システムの価値を決定するための重要な要素となると考えております。今日の情報システムの多くは、リレーショナルデータベースと呼ばれるソフトウェアを使用して、データの保存や検索等を行っています。リレーショナルデータベースは、文字や数字を表形式で保存して管理するため、会計システムのような大量の伝票処理や集計等を中心に行う情報システムに適していますが、Googleのような全文検索や、画像や文書ファイル等の表形式で管理しにくいデータの管理には適していません。当社グループでは、あらゆる情報のデジタル化を実現するために、多種多様な電子データを管理することが可能なマルチモデル型のデータベース MarkLogic®を販売しております。

MarkLogic®は、2001年に米国カルフォルニアで創業した企業向けソフトウェア会社MarkLogic社によって開発・発売された製品でグローバルに2,000社以上の多様な業種の顧客を有します(注13)。Marklogic社は2023年2月に、同じく企業向けソフトウェア開発・販売を行う米国Progress社に買収・統合され(注14)、Progress社の主要販売製品の1つとして位置付けられております。MarkLogic®は、XMLやJSON、バイナリファイル等の様々な種類のデータを事前の設計無しでそのまま取込み、統合管理することができる大規模データ処理に対応したデータベースです。リレーショナルデータベースでは、データをデータベースに取り込むときに、事前にテーブル定義やデータベースの設計作業を技術者が行う必要があります。MarkLogic®は、マルチモデル型のデータベースの特徴を活かすことで、技術者による事前のテーブル設計や正規化を行うことなく、データの統合を可能にし、DXに関する様々なデータ管理のニーズに対応することが可能です。

 

<用語集>

注1

システムインテグレーター

主として情報システムの開発、運用などの業務をシステムのオーナーとなる顧客から一括して請け負う企業のことです。

注2

受託開発型

顧客企業が作りたいシステムの概要をまとめ、外部の開発会社に情報システムの開発を委託する方法です。

注3

スクラッチ開発

一般的に製品を開発する際に、すでに存在する何かを土台とせずにゼロから新たに作り上げることを指します。情報システム開発においては、システム全体をゼロから手作業でプログラミングを行うことで、新規に作成する、あるいは作り直すことを指します。

注4

デジタル経済

インターネットを中心に情報通信技術によって生み出された経済現象を示したものであり、インターネットによるショッピングや映画や音楽等のネット配信、電子決済等のサービス等に基づく経済を示します。

注5

開発方法論

ソフトウェア開発を行うときの標準的な工程や管理手順、作成すべき成果物等を定義し体系化したものです。

注6

ローコード開発ツール

プログラミングを自動化するローコード技術を活用して作成されたもので、プログラマーがこれまで手作業で行っていた作業の多くを自動化することができるツールの総称です。

注7

ウォーターフォール型

1970年代に提唱された、大規模なシステム受託開発を行う場合の作業の流れのことであり、日本のシステム受託開発において主流となっている手法です。具体的には、まず作りたいソフトウェアの要求を全て定義して合意し、それを基に設計を全て行い、それに基づくプログラムを全て製造し、最後にそれらが正しく動作するかを検証する手法です。この手法は、作りたいソフトウェアの要求を最初に全て決定する必要があるため、要件定義後に発生する要求の変更に対応することができません。このためこの手法では、昨今の急速な社会環境の変化や技術の進化による要件の変化や新規追加に対応することが難しくなっています。

注8

ローコード開発ツールベンダー

ローコード開発ツールの開発及び販売を行っている企業の総称です。

注9

静的要件、動的要件

システム開発における要件を、システムの内部構造を静的とし、システムの利用者が直接的に影響する外部構造を動的として2つに分けることです。

注10

導入企業は世界に数千社存在します

OutSystems 社の公開情報に基づきます。
 https://www.outsystems.com/company/

注11

2017年度には「新規売上最高賞」と「年度クローズ案件最多賞」、2018年度には「年間新規顧客最多賞」、2019年度には「案件登録最多賞」と「新規案件受注額最多賞」を受賞しております。

2019年(18年度含む)の受賞については、以下を参照:
 https://www.outsystems.com/news/apac-partner-year-award-winners/
2020年(19年度含む)の受賞については、以下を参照:
 https://www.outsystems.com/news/partner-award-winners-2020/

注12

APIインテグレーション

異なるシステム間で、データのやりとりを行い、機能連携をさせることを指します。これまでのシステム間の連携は、連携相手を特定した密な結合の連携がほとんどでしたが、近年ではAPIと呼ばれる不特定多数の相手を前提としたデータ連携の繋ぎ口を予めシステムに持たせることにより、疎結合連携を行うようになっています。

注13

全世界で十数か所に拠点を有し、顧客は2,500社以上存在します

MarkLogic社の公開情報に基づきます。
 https://jp.marklogic.com/customers/

注14

Marklogic社は2023年2月に、同じく企業向けソフトウェア開発・販売を行う米国Progress社に買収・統合され

Progress社の公開情報に基づきます。

 https://jp.marklogic.com/news/progress-completes-acquisition-of-marklogic/

 

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業

の内容

議決権の
所有

(又は被所有)

割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社OPENMODELS

東京都千代田区

10,000

プラット

フォーム事業

100.0

営業上の取引
役員の兼任4名

当社からの人員出向

資金の貸付
管理業務等の受託

 

株式会社BlueMeme Partners

東京都千代田区

75,000

企業・ファンド等への投資及び投資先支援等

100.0

役員の兼任2名

(うち当社従業員 1名)

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

三井情報株式会社

東京都港区

4,113,733

ITマネジメントサービス及びコンサルティング

(20.68)

資本業務提携契約

営業上の取引

役員の兼任1名

 

(注) 1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.当社グループは、DX事業の単一セグメントであります。

3.特定子会社に該当する会社はありません。

 

5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況

2023年3月31日現在

従業員数(名)

110

 

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む)は年間の平均人員が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2.当社グループの事業は、DX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2023年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

97

34.3

2.9

5,148

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む)は年間の平均人員が従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社の事業は、DX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 (4) 管理職に占める女性労働者の割合(男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女賃金格差)

提出会社および

連結子会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金差異(%)

全労働者

うち正規雇用労働者

うち非正規雇用労働者

当社

40.0

50.0

100.1

100.1

㈱OPENMODELS

50.0

107.7

107.7

㈱BlueMeme Partners

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは日々生まれる新規技術をもって、日本企業の活性化を牽引できるような存在であることに力を注いでおります。そのために、高い技術力を持った社員と、革新的で有効性の高い次世代型ソフトウェアを併せ持つことを重視しております。社員一人一人が高い技術力を持ったプロフェッショナルとして自主的に考え、実行できる存在として育成すること、また絶えず良いものを探し積極的に投資し導入することで、企業価値を高めております。これらのためには健全な財政状態を保つことが重要だと考えております。

 

(2) 経営環境

新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に緩和されつつあるものの、ウクライナ情勢や急激な円安、資源価格の高騰、欧米先進国を中心とした高インフレの継続と急速な金融引き締め等の国際金融情勢が、国内外の企業業績に与える影響はますます大きなものとなっており、先行きも不透明な状況であります。当社グループの属する情報サービス(IT)産業においては、労働力の減少に対する経営効率化や生産性向上等、将来の成長及び競争力強化に向けた企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進への関心は依然として高く、リモートワークや付随する業務プロセスのオンライン化への対応も相まって、IT分野への投資需要は引き続き堅調に推移するものと考えられます。しかしながら、世界情勢の変化や金融引き締め等を背景に、短期的には企業のIT分野への投資判断が先送りされる可能性も懸念されます。

当社グループはDX事業の単一セグメントにおいて、これまで手作業で行っていたプログラミング作業を自動化できるローコード技術と、少人数かつ短期間で品質の高いシステム開発を実現できるアジャイル手法を組み合わせた受託開発サービス及び技術者向けトレーニングを提供する「プロフェッショナルサービス」と、ローコード開発ツール等のソフトウェアを販売する「ソフトウェアライセンス販売」を提供しております。当社グループの既存及び潜在顧客においては引き続き各種情報システム化への投資意欲は衰えておらず、多様化するニーズへの対応早期化を狙いとしたローコード技術への取り組みが加速するものと予測しております。

当社グループとしてはこれらを踏まえ、以下の対応が必要と考えております。

  情報システム構築事例の増大

 業務システム開発の手法や開発基盤の選定に際して、顧客企業は同一業界、同一業務領域における既存事例、その前提となる手法及び基盤の安定性を重視するため、当社グループの保有する事例を増やすことが重要となります。また、当社グループは、事例をモデル化し資産として活用する事を目指しており、これを活用できる体制を整え開発期間の短縮や品質向上のみならず技術者人材の省エネを実現し、顧客企業への更なる安定的な受託開発サービスの提供を可能としております

  技術者人材の育成による確固たる地位の確保

 当社グループの提供する受託開発サービスは、安定的に提供するための技術者人材が不可欠となります。そのための施策として人材育成プログラムの増強を行っております。これは、当社グループ内だけでなく、顧客企業やパートナー企業を含めた当社グループ外部への供給も目的としており、これを実現することにより当社グループが扱うソリューション製品の国内における普及を促し、事業の確固たる地位を確立してまいります

③ 新たなソリューション製品の開発

当社グループでは、ローコード技術の活用が進むにつれ、顧客企業が複数のローコード製品を同時に使用しなければならないマルチローコード時代が到来すると想定しております。これにより、ローコード技術の進化に伴い複数のローコード製品を扱えるような人材が不足することが予想され、新たな人材不足の問題が発生する可能性が高いと考えております。当社グループでは、この解決策として複数のローコードを操ることが出来るデジタルレイバーの活用を目指し、その研究・開発及び提供を推進してまいります

 

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。具体的には下表の各指標を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでまいります。

 

経営指標

数値目標

売上高

2024年3月期に26.5億円

期中取引顧客数

2024年3月期に230社以上

従業員数、従業員技術者数及び

 サービスパートナー技術者数

2024年3月期に従業員数150名以上、従業員技術者数100名以上、

サービスパートナー技術者数100名以上

 

   (注) 上記の将来に関する事項は、将来の目標数値の達成を保証するものではありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの継続的な発展及び経営基盤の安定を図っていくために、以下の事項を今後の事業展開における主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。

  新しいニーズと技術革新への対応

 当社グループでは、ローコード技術やアジャイル手法と呼ばれる最新技術・開発方法論を取り入れ、独自の開発手法に基づく情報システム開発サービスの提供及びそれに付随するソフトウェアの研究開発に取り組んでおります。これらの手法やソフトウェアは、企業の情報システム開発の「内製化」という新しいニーズや技術革新の進展に応じ、常に改良と拡張を実施していく必要があります。また、当社グループの成長の礎として、既存の枠組みを超えた、次世代技術・方法論の研究開発にも積極的に取り組む方針であり、既に開始しております量子コンピュータの技術研究と同技術を用いた解析手法の社会実装等に向けた国立大学法人との共同研究等、産学連携も含めた変化、革新への対応を推進してまいります

  技術者人材の確保と育成

 当社グループが推進するローコード技術、アジャイル手法を活用した独自のサービス提供においては、当該サービスの提案・提供を実施するための新たな技術者人材の育成及び確保が不可欠となります。引き続き、非IT人材を中心とした当社グループ従業員の採用と教育を強化するとともに、当社グループのサービスパートナー企業他、教育機関等への積極的な人材育成プログラムの提供等を通じ、新たなDX人材供給のエコシステム構築に努めてまいります

  ESGへの取組みと社会貢献

 当社グループはESG(Environment/環境・Social/社会・Governance/ガバナンス)の課題に対する取り組みを行っております。環境については、テレワーク、リモート会議及び電子署名の導入により、環境負荷の低減に努めております。社会については、ダイバーシティ経営を推進しており、管理職に占める女性の割合が41.7%となっております。ガバナンスについては、小規模ながら組織が急速に拡大していることに対応すべく、バックオフィス業務の整備を推進するとともに、経営の公正性及び透明性を確保するための内部管理体制の強化に努めてまいります

 

 当社グループでは、上記のような事業上の課題に対処するための研究開発と技術者育成に係る継続的な投資を行います。これにより、当社グループ独自の開発方法論に基づくプロフェッショナルサービスを展開し、収益力の向上及び安定的なキャッシュ・フローを創出するとともに、その再投資を通じた事業の拡大に努めてまいります

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業環境等に関するリスクについて
① 経済市況について

当社グループの提供するノーコード・ローコード技術及びアジャイル手法に係る製品・サービスは、主として日本国内企業向け業務システムの開発・保守・運用を対象としております。このため、顧客となる企業のIT設備投資動向が日本国内外の景気動向等に応じて悪化する場合には、当社グループの事業展開、財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、ノーコード・ローコードソフトウェア販売においては長期契約の締結につとめるとともに、プロフェッショナルサービス提供においては、パートナーを活用した技術者確保による変動費化につとめております。

② 競合について

当社グループの提供するノーコード・ローコード技術及びアジャイル手法に係る製品・サービスは、主として日本国内企業向け業務システムの開発・保守・運用を対象としております。国内外では、ノーコード・ローコード製品を使用したサービス提供を行う新たな市場が形成されつつあります。しかしながらこの領域においても、同様の製品・サービスを標榜、提供する競合企業が存在しており、競合他社の営業力・技術力等の向上により競争が激化する場合には、当社グループの事業展開、財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 

当社グループでは、独自の開発方法論「AGILE-DX」の活用を通じ、当社グループ独自のローコード技術×アジャイル手法の組み合わせにより差別化されたサービス開発と提供につとめております。 

③ 法的規制等について

当社グループは、事業者又は個人との間で業務委託契約を締結し、業務を委任しておりますが、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)が適用される場合があります。 

当社グループは、法令を遵守し事業運営を行っておりますが、運用の不備等により法令義務違反が発生した場合には、当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 

④ 技術革新について

当社グループの属する情報サービス産業においては、技術革新の急速な進展とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが常に求められます。その中において適切な対応をとることができず、当社グループの有する技術・ノウハウ等が陳腐化し、顧客の期待する高品質のサービスを提供できなくなる等、競争優位性を失った場合、当社グループの事業及び経営成績等に影響が生じる可能性があります。 

このため、当社グループでは、ノーコード・ローコード技術やアジャイル手法と呼ばれる先端的技術・開発方法論を取り入れ、独自の開発手法に基づく情報システム開発サービスの提供及びそれに付随するソフトウェアの研究開発に取り組むとともに、将来の当社グループ事業成長の礎として、既存の枠組みを超えた次世代技術・方法論の研究開発にも積極的に取り組む方針であり、既に開始しております量子コンピュータの技術研究と同技術を用いた解析手法の社会実装等に向けた国立大学法人との共同研究等、産学連携も含めた変化、革新への対応を推進してまいります。 

⑤ 新型コロナウイルス等感染症の流行(パンデミック)について

新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、国内において比較的収束の方向性がみられるものの、今後の再拡大やその収束時期を予測することは引き続き困難な状況にあります。現時点で同感染症による当社グループの事業に与える影響は限定的でありますが、今後同感染症その他新たな感染症の流行及びその終息が長期化することにより、市場の低迷、顧客の業績悪化による債権回収の停滞、従業員への感染等を生じさせる結果、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、引き続きリモートワークへの取り組みを進めるとともに、従業員の安全・安心の確保のもと、顧客へのサービス提供を滞りなく継続できるよう努めてまいります。 

 

(2) 事業内容等に関するリスクについて
① OutSystemsソフトウェアへの依存について

当社グループでは、OutSystemsジャパン社との間で、同社提供ソフトウェア製品OutSystems®に関する販売代理店契約を締結しております。(契約内容は[第2 5 経営上の重要な契約等]を参照ください。)

当連結会計年度において、当社グループのソフトウェアライセンス売上高及びプロフェッショナルサービス売上高の95%以上が依然としてOutSystems®に関連するものとなっておりますことから、当社グループの成長はOutSystems®の市場拡大に大きく依存しております。

当該契約は、当事者の一方が3ヶ月前までに申し出た場合に解除できることとなっております。これに加え、即時解除条件として、本契約内容に対する重大な違反があった場合ならびに当事者の一方の倒産、要職にある者の死亡等に伴い後継候補者が見つからない場合、及び当事者の一方が賄賂や刑事罰を受けた場合が規定されておりますが、OutSystemsジャパン社との関係は良好であり、当該パートナー契約の解除事由に該当する事項は現時点では発生しておりません。

こうした現状を踏まえ、当社グループでは、OutSystems®以外の他社製品及びこれらを活用したプロフェッショナルサービスの販売による新たな事業展開に努めておりますが、競合製品の登場、製品・サービスの陳腐化、技術の進歩への対応の遅れが生じることでの競争力の低下によりOutSystems®の市場規模が縮小する場合や、OutSystemsジャパン社の経営戦略あるいは取引条件に変更があるような場合、またはOutSystemsジャパン社とのパートナー契約の解除事由に抵触し契約解除された場合には、当社グループの事業展開、財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② プロフェッショナルサービスの提供に関するリスクについて

当社グループでは、主たる事業である受託開発サービス提供において、提供先顧客との間で一括の請負契約を締結することがあります。請負契約の場合、仕様の大幅な変更や、予期せぬ不具合の発生等により開発工数が増加し、当初予定の納入期日に変更を及ぼし、顧客の検収に基づく収益の計上が翌四半期あるいは翌事業年度にずれ込む可能性がございます。

このような状況が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを回避するため、当社グループにおいては、開発ノウハウの標準化とその適用に際する品質管理体制を整えるとともに、契約形態についても請負契約を低減し、顧客による作業完了確認により収益を計上する準委任契約の締結を推進しております。

③ システムトラブルについて

当社グループが提供するプロフェッショナルサービスの提供に際して構築するシステムとその提供は、クラウド化の進展によりインターネットを経由して行われることが多くなっており、インターネットに接続するための通信ネットワークに依存することが増加しております。構築・提供するサーバーについては、安全性・信頼性の高いクラウドサービスの採用を原則としておりますが、当該サービスに対するアクセス数の急激な増加に伴う負荷の増加や外部からのサイバー攻撃、自然災害及び事故などによる予期しえないトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こるような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 単一事業であることについて

当社グループ事業は、「DX事業」の単一事業となっております。当社グループが属する情報サービス産業並びにDX市場の成長傾向は今後も継続するものと見込んでおりますが、当該市場の成長が鈍化するような場合、またこれに応ずる事業環境の変化等への対応が適切でない場合には、当社グループ事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 経営成績の季節変動について

当社グループが提供するソフトウェアライセンス販売並びにプロフェッショナルサービスは、顧客のシステム投資予算並びに新製品開発予算の対象となる他、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システムの工期との兼ね合いから、第4四半期会計期間に売上・利益計上が集中する傾向があります。なお、当社グループでは納入期限とその品質管理を徹底しておりますが、「プロフェッショナルサービスの提供に関するリスクについて」に掲げる納入期日に変更が生ずる場合、当該期間での業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(3) 組織体制に関するリスクについて
① 代表取締役への依存について

当社グループにおいて、代表取締役社長松岡真功は、当社グループの経営方針及び事業戦略を決定するとともに、ビジネスモデルの構築から事業化に至るまで重要な役割を果たしております。また、今後も当社グループの業務全般においては、同氏の事業構想・経営手腕に依存する部分が大きいと考えられます。

当社グループでは、取締役会等の重要な会議において役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化等により、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務執行を継続することが困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 人材の確保・育成に関するリスクについて

当社グループでは、「優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に掲げる技術者人材の市場への供給に努めております。当社グループまたは当社グループのサービスパートナー企業が必要とする人材を十分に確保、育成できない場合には、顧客のシステム開発需要に対する開発者人材の供給が不足し、サービス提供機会の喪失につながることから、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

このような人材の確保・育成のリスクを回避するため、人材の確保については、人材の登用とその教育制度の充実に努めるとともに、ワークライフバランスを重視し、働き方や価値観の多様化に対応した人事制度の構築や労働環境の整備に取り組んでおります。

③ パートナーの確保について

当社グループにおけるプロフェッショナルサービスの拡大に際しては、顧客の情報システム開発ニーズに対し、適時に対応するための技術者人材の確保とソフトウェアライセンスの販売体制の強化が必要不可欠となります。

このため当社グループでは、一部のサービスパートナーと技術者人材の育成を通じた受託開発サービスの提供のみならず、当該ソフトウェア製品の再販においても提携をしております。

今後の事業拡大にあたり、既存パートナーとの安定的な取引関係の維持及び新規パートナーの開拓を継続的に行ってまいりますが、当社グループ展開サービスの需要拡大に応じた適切なパートナーの確保ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 内部管理体制について

当社グループでは、「優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に掲げる事業拡大に伴った組織体制の整備に努めております。現時点では、バックオフィス業務の整備や、内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の整備を実現しておりますが、今後の業容拡大から生ずる、新たな人員、組織、拠点等の拡大に伴い、上記内部管理体制の構築が追い付かない状況が生じる場合には、社会的信用の失墜を招き、適切な業務運営が困難になり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

⑤ 情報管理体制について

当社グループは、入社時に役員及び従業員に機密情報管理に関する研修を行うことと併せて、パートナー技術者へも参画時に情報管理に関する研修を行っております。また、リスク管理体制の観点から「情報システム管理規程」、「情報管理規程」を定め、役員及び従業員の情報取り扱いに関する運用を実施しております。しかしながら、人為的ミス等により知り得た情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他
① 知的財産権等について

当社グループの事業が他社の知的財産権を侵害したとして、損害賠償請求を受ける可能性や、第三者により当社グループの知的財産権が侵害される可能性があり、いずれの場合も、当社グループの事業及び業績等に影響が生じる可能性があります。当社グループにおいては、内部管理体制を整備のうえ社員への教育を充実させ、該当する契約内容の確認と運用を通じた法令順守の徹底に努めております。

② 配当政策について

当社グループは株主還元を適切に行っていくことが重要であると認識しており、剰余金の配当については、内部留保とのバランスを考慮して適切に配当を実施していくことを基本方針としております。

しかしながら、当社グループはいまだ成長途上にあり、主要事業の立ち上げ間もないことからいまだに内部留保が薄く、創業以来配当を行っておりません。今後は内部留保の充実を図り、収益力強化と事業基盤整備のための投資に充当し、一層の成長を実現することにより、将来における安定的かつ継続的な利益還元につながると考えているため、配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。

③ ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的とした新株予約権(以下「ストック・オプション」という)を付与しております。これらのストック・オプションの権利が行使された場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。2023年5月31日現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は108,600株であり、発行済株式総数3,556,146株に対応する潜在株式の比率は約3.05%であります。

④ 資金使途について

当社グループの資金使途については、受託開発サービスの中核となる技術者人材等の増強に係る労務費、売上増加に応じたサービスパートナー企業技術者人材の増強に係る外注委託費、営業及び管理部門の人材の増強に係る人件費、並びに当社の成長戦略に照らした研究開発費等の運転資金に充当いたします。

しかしながら、事業環境の急激な変化に応じ、現在予定する使途以外の目的に充当される可能性があります。また、予定通りの使途に資金を充当した場合にも、想定通りの成果を挙げられない可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ウクライナ情勢や急激な円安、資源価格の高騰、欧米先進国を中心とした高インフレの継続と急速な金融引き締め等により、景気の先行きは引き続き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの属する情報サービス産業におきましては、そのような状況の中においても、労働力の減少に対応する経営効率化や生産性向上はもとより、テクノロジーの活用により新たな価値や収益を生み出すデジタルビジネスの推進を狙いとするデジタル・トランスフォーメーション(以下「DX」という。)への需要は依然として強く、中でも将来の技術者減少や技術革新に対応するための情報システムの近代化、モダナイゼーションへの取組が活発であることから、IT投資の需要が引き続き堅調に推移するものと予想される一方、世界情勢の変化や金融政策の引き締め等を背景に、投資判断の先送りをする傾向が強まる可能性も懸念されております。

このような状況の中、当社グループは「新たな価値を創造し、常識を変え、文化を進化させる」という企業理念のもと、ローコードによる自動化技術及び当社グループ独自のアジャイル開発方法論を活用した、情報システム開発の内製化を推進するサービスを提供することにより、日本企業の国際的競争力を向上させることをミッションとするDX事業を展開しております。

当社グループの事業は、ローコード技術とアジャイル手法を最大限に活かせる当社グループ独自の開発方法論である「AGILE-DX」を活用したコンサルティング・受託開発サービス及び技術者向けトレーニングの各サービスを提供する「プロフェッショナルサービス」と、ローコードプラットフォーム等ソフトウェア製品を販売する「ソフトウェアライセンス販売」から構成されております。「プロフェッショナルサービス」においては、「OutSystems®」を中心としたローコードプラットフォームを活用したコンサルティング及び受託開発の提供が引き続き順調に拡大する中、将来の需要拡大に備えた当社グループ従業員技術者の採用・育成及びサービスパートナーの確保に加え、サービス提供の効率化を促進するための研究開発にも注力いたしました。「ソフトウェアライセンス販売」においては、「プロフェッショナルサービス」の提供に伴う「OutSystems®」を中心とする当社グループ取扱製品の顧客への定着及び拡販に努めております。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,244,083千円(前期比16.3%増)、営業利益は309,869千円(前期比14.9%減)、経常利益は310,463千円(前期比11.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、「賃上げ促進税制」及び「研究開発税制」の適用に基づく法人税等の低減により230,341千円(前期比9.0%減)となりました。また、セグメントの業績につきましては、当社グループは、DX事業の単一セグメントのため、記載を省略しております。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は2,794,269千円となり、前連結会計年度末に比べ39,401千円増加いたしました。これは主にその他(預け金)が85,283千円増加したことによるものであります。固定資産は222,635千円となり、前連結会計年度末に比べ20,867千円増加いたしました。これは主に投資有価証券が41,661千円増加したことによるものであります。
 この結果、総資産は3,016,904千円となり、前連結会計年度末に比べ60,269千円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は393,268千円となり、前連結会計年度末に比べ171,050千円減少いたしました。これは主に1年以内返済長期借入金が94,453千円、未払法人税等が101,541千円減少したことによるものであります。固定負債は36,210千円となり、前連結会計年度末に比べ1,282千円減少いたしました。これは主にリース債務が1,358千円減少したことによるものであります。
 この結果、負債合計は429,478千円となり、前連結会計年度末に比べ172,333千円減少いたしました。


(純資産)

当連結会計年度末における純資産は2,587,426千円となり、前連結会計年度末に比べ232,602千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。
 この結果、自己資本比率は85.8%(前連結会計年度末は79.6%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ131,433千円減少し、2,224,777千円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、94,837千円(前期比72.0%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益298,583千円、法人税等の支払額170,588千円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、46,989千円(前期比390.5%の増加)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出41,636千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、179,280千円(前期は1,381,935千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出94,453千円、自己株式取得のための預託金の増加が85,283千円あったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

b.受注実績

第16期連結会計年度及び第17期連結会計年度の受注実績は、次の通りであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

受注高

(千円)

前期比

(%)

受注残高

(千円)

前期比

(%)

受注高

(千円)

前期比

(%)

受注残高

(千円)

前期比

(%)

DX事業

2,105,335

436,720

167.2

2,434,509

115.6

627,146

143.6

合計

2,105,335

436,720

167.2

2,434,509

115.6

627,146

143.6

 

 (注)収益認識基準を前連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度における受注高の前期比(%)は記載しておりません。

 

c.販売実績

第16期連結会計年度及び第17期連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

なお、当社グループの事業はDX事業の単一セグメントであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

金額(千円)

前期比(%)

金額(千円)

前期比(%)

DX事業

1,929,747

2,244,083

116.3

合計

1,929,747

2,244,083

116.3

 

(注)1.収益認識基準を前連結会計年度の期首から適用しており、前期比(%)は記載しておりません。

   2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社マクニカ

323,491

16.8

296,609

13.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

a.貸倒引当金

当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるために、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

c.受注損失引当金

受注契約に係る将来の損失に備えるため、当該連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を計上しております。受注契約時の予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって損失額が大きく変動する可能性があります。

d.固定資産の減損損失

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

② 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は2,244,083千円(前期比16.3%増)となりました。これは主にDX事業におけるローコード開発プラットフォームOutSystems®のソフトウェアライセンス販売が既存顧客の更新ならびにアップグレードにより堅調であったこと、及びプロフェッショナルサービスにおけるローコード技術とアジャイル手法を組み合わせたコンサルティング・受託開発サービスの提供増大に伴うものとなります。

(売上原価,売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は1,132,598千円(前期比27.9%増)となりました。これは主に、労務費及び外注費売上の増加によるものであります。この結果、売上総利益は1,111,484千円(前期比6.4%増)となりました。

(販売費及び一般管理費,営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は801,615千円(前期比17.8%増)となりました。これは主に、金融機関、自治体、教育機関等の新規顧客領域に向けた体制構築等の営業推進によるものであります。この結果、営業利益は309,869千円(前期比14.9%減)となりました。

(営業外収益,営業外費用,経常利益)

当連結会計年度における営業外損益は、為替差損益等の営業外収益が1,521千円、株式交付費、支払利息等の営業外費用926千円が発生し、この結果、経常利益は310,463千円(前期比11.0%減)となりました。

(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)

当連結会計年度における特別損益は、減損損失による特別損失11,880千円が発生し、この結果、税引前当期純利益は298,583千円(前期比14.4%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税等68,241千円が発生した結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は230,341千円(前期比9.0%減)となりました。

 

③ 財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものには、DX事業におけるプロフェッショナルサービス提供のための労務費及び外注費のほか、営業部門及び管理部門の人件費、サービス開発に伴うソフトウェア利用料、研究開発費等があります。運転資金は、内部資金によるものであります。なお、資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。

 

⑦ 目標とする経営指標

「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループでは経営上の目標の達成状況を客観的に判断するため、「売上高」、「期中取引顧客数」ならびに「従業員数、従業員技術者数及びサービスパートナー技術者数」を経営指標と位置付けております。当該指標においては、当連結会計年度終了時点で、売上高は2,244,083千円、期中取引顧客数199社、従業員数110名、サービスパートナー技術者数94名となっております。各指標について目標数値の達成に向け堅調に推移しているものと認識しておりますが、引き続き取引顧客数の拡大に伴う売上高の増大と、これを実現するために必要不可欠となるプロフェッショナルサービス提供技術者の確保と育成に注力してまいります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

契約会社名

相手先
の名称

相手先の
所在地

契約品目

契約
締結日

契約期間

契約内容

OutSystems

ジャパン株式会社

OutSystems

ジャパン株式会社

東京都港区六本木一丁目4番5号

アークヒルズサウスタワー9階

OutSystems
販売代理店契約

2019年

3月27日

契約日より2年
(1年毎に自動更新)

販売代理店契約

三井情報株式会社

三井情報株式会社

東京都港区愛宕二丁目5番1号

愛宕グリーンヒルズMORIタワー

ローコード開発事業

資本業務提携契約

2022年

4月8日

契約日より5年

(1年毎に自動更新)

資本業務提携契約

 

 

2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

事業所名

(所在地)

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
 (名)

建物

工具、器具
 及び備品

リース資産

ソフト
ウエア

合計

東京本社

(東京都千代田区)

業務施設

65,766

9,224

4,167

599

79,758

89

福岡オフィス

(福岡市中央区)

業務施設

8

沖縄オフィス

(沖縄県那覇市)

業務施設

486

233

719

0

 

(注) 1.本社建物は連結会社以外からの賃借設備で、年間賃借料は78,019千円であります。

2.現在休止中の設備はありません。

3.当社グループは、DX事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

 

① 【株式の総数】

 

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

8,600,000

8,600,000

 

 

② 【発行済株式】

 

種類

事業年度末現在
発行数(株)
(2023年3月31日)

提出日現在
発行数(株)
(2023年6月29日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

3,553,546

3,556,146

東京証券取引所
グロース市場

完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準株式であります。また、1単元の株式数は100株であります。

3,553,546

3,556,146

 

(注) 提出日現在の発行数には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は、含まれておりません。

① 【ストックオプション制度の内容】

会社法に基づく新株予約権は、次の通りであります。

 

第2回新株予約権

 

決議年月日

2017年6月6日取締役会決議

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 3

当社監査役 1

当社従業員 21

新株予約権の数(個) ※

395 [390] (注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

普通株式 79,000 [78,000] (注)1、(注)6

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

125   (注)2、(注)6

新株予約権の行使期間 ※

2019年3月1日~2027年2月28日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  125

資本組入額 62.5

(注)2、(注)6

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

 

※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注) 1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、200株であります。

ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てる。

調整後付与株式数

調整前付与株式数

×

分割・併合の比率

 

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

 

また、新株予約権の割当日後に時価を下回る価額で新株式の発行または自己株式の処分を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新株発行(処分)株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1株当たり時価

既発行株式数+新株発行(処分)株式数

 

 

3.新株予約権の行使の条件

(1) 新株予約権は、発行時に割当を受けた新株予約権者において、これを行使することを要する。新株予約権者が死亡した場合、新株予約権が、新株予約権者の法定相続人のうち配偶者または一親等の親族の1名(以下「相続承継人」という。)のみに帰属した場合に限り、相続承継人は次の各号の条件のもと、新株予約権割当契約に従って新株予約権を行使することができる。ただし、刑法犯のうち、重大な事犯を行ったと認められる者は、相続承継人となることができない。

ⅰ.相続承継人が死亡した場合、その相続人は新株予約権を相続することはできない。

ⅱ.相続承継人は、相続開始後10ヶ月以内かつ権利行使期間の最終日までに当社所定の相続手続きを完了しなければならない。

ⅲ.相続承継人は、新株予約権者が死亡した日の翌日から3ヶ月を経過するまでの間に限り、一括して新株予約権の行使ができる。

(2) 新株予約権者が当社または当社の子会社の従業員、取締役ならびに監査役であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職その他正当な理由のある場合と認めた場合はこの限りでない。

(3) その他の条件は総会決議及び取締役会決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによる。

4.会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件

(1) 当社は、新株予約権者が新株予約権の行使の条件に該当しなくなった場合は当該新株予約権を無償で取得することができる。

(2) 当社は、当社が消滅会社となる合併契約書承認の議案が当社株主総会で承認された場合、または、当会社が完全子会社となる株式交換契約書承認の議案もしくは株式移転の議案が当社株主総会で承認された場合は、新株予約権を無償で取得することができる。

5.組織再編に際して定める契約書または計画書等の条件にしたがって、以下に定める会社の新株予約権を交付する旨を定めた場合には、当該組織再編の比率に応じて、以下に定める会社の新株予約権を交付するものとする。

(1) 合併(当社が消滅する場合に限る)

合併後存続する株式会社または合併により設立する会社

(2) 吸収分割

吸収分割をする株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部または一部を承継する株式会社

(3) 新設分割

新設分割により設立する株式会社

(4) 株式交換

株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する株式会社

(5) 株式移転

株式移転により設立する株式会社

6.2021年4月6日開催の当社取締役会の決議に基づき、2021年4月23日付もって普通株式1株を普通株式2株に分割したことにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。

 

第3回新株予約権

 

決議年月日

2019年3月26日取締役会決議

付与対象者の区分及び人数(名)

当社取締役 2

当社従業員 34

新株予約権の数(個) ※

 16,100 [15,300] (注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株) ※

普通株式 32,200 [30,600] (注)1、(注)6

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

125   (注)2、(注)6

新株予約権の行使期間 ※

2020年7月1日~2024年6月30日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) ※

発行価格  125

資本組入額 62.5

(注)2、(注)6

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要する。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

 

※ 当事業年度の末日(2023年3月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2023年5月31日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。

(注) 1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、2株であります。

ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により付与株式数を調整、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てる。

調整後付与株式数

調整前付与株式数

×

分割・併合の比率

 

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割、株式併合を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

調整後払込金額

調整前払込金額

×

分割・併合の比率

 

また、新株予約権の割当日後に時価を下回る価額で新株式の発行または自己株式の処分を行う場合は、次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。

 

 

 

 

既発行株式数

新株発行(処分)株式数×1株当たり払込金額

調整後払込金額

調整前払込金額

×

1株当たり時価

既発行株式数+新株発行(処分)株式数

 

3.新株予約権の行使の条件

(1) 新株予約権者は、自2020年3月期至2022年3月期のいずれかの事業年度において、当社の監査済み連結損益計算書に記載される営業利益の額が、次に掲げる各号の条件を満たしている場合、割当を受けた本新株予約権のうち当該各号に掲げる割合を上限として、本新株予約権を行使することができる。この場合において、かかる割合に基づき算出される行使可能な本新株予約権の個数につき1個未満の端数が生ずる場合には、かかる端数を切り捨てた個数の本新株予約権のみ行使することができるものとする。

 (a)営業利益の額が100百万円以上の場合:割当を受けた新株予約権の20%

 (b)営業利益の額が150百万円以上の場合:割当を受けた新株予約権の60%

 (c)営業利益の額が200百万円以上の場合:割当を受けた新株予約権の100%

(2) 新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時においても、当社または当社関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則において規定される関係会社をいう。)の取締役、監査役または使用人であることを要する。但し、任期満了による退任及び定年退職、その他正当な理由のある場合は、この限りではない。

(3) 新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。

(4) その他の条件は総会決議及び取締役会決議に基づき、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによる。

4.会社が新株予約権を取得することができる事由及び取得の条件

(1) 当社は、新株予約権者が新株予約権の行使の条件に該当しなくなった場合は当該新株予約権を無償で取得することができる。

(2) 当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約若しくは分割計画、又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役会決議)がなされた場合は、当社は、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。

5.株式移転により設立する株式会社 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限るものとする

(1) 交付する再編対象会社の新株予約権の数

  新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

(2) 新株予約権の目的となる再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。

(3) 新株予約権の目的となる再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案の上、上記1.(1)に準じて決定する。

(4) 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案の上、上記1.(2)で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、上記5.(3)に従って決定される当該新株予約権の目的となる再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。

(5) 新株予約権を行使することができる期間

  当該新株予約権の行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から当該新株予約権の行使期間の末日までとする。

(6) その他の条件

  新株予約権発行要項に定める。

6.2021年4月6日開催の当社取締役会の決議に基づき、2021年4月23日付をもって普通株式1株を普通株式2株に分割したことにより、「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。

 

② 【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式
総数増減数
(株)

発行済株式
総数残高
(株)

資本金増減額
(千円)

資本金残高
(千円)

資本準備金
増減額
(千円)

資本準備金
残高
(千円)

2021年3月4日
 (注)1

普通株式

745,473

普通株式

1,075,473

A種優先株式

300,000

B種優先株式

130,000

C種優先株式
265,000

188,750

179,750

2021年3月5日
 (注)2

A種優先株式

△300,000

B種優先株式

△130,000

C種優先株式

△265,000

普通株式

1,075,473

188,750

179,750

2021年3月16日
 (注)3

普通株式

299,500

普通株式

1,374,973

17,437

206,187

17,437

197,187

2021年4月23日
 (注)4

普通株式

1,374,973

普通株式

2,749,946

 

206,187

 

 

197,187

2021年6月28日

 (注)5、6

普通株式

450,000

普通株式

3,199,946

583,740

789,927

583,740

780,927

2021年7月19日

 (注)7

普通株式

128,400

普通株式

3,328,346

166,560

956,487

166,560

947,487

2021年7月26日~

2022年3月16日 
 (注)8

普通株式

90,600

普通株式

3,418,946

5,707

962,195

5,707

953,195

2022年4月15日~

2023年3月17日 
  (注)9

普通株式

134,600

普通株式

3,553,546

8,449

970,644

8,449

961,644

 

(注)1.A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式を自己株式として取得し普通株式を発行

2.自己株式の消却(A種優先株式、B種優先株式及びC種優先株式)

3.新株予約権(ストックオプション)の権利行使

4.2021年4月6日開催の当社取締役会の決議に基づき、2021年4月23日付をもって普通株式1株を普通株式2株に分割したことにより、発行済株式総数残高が1,374,973株増加し、2,749,946株となっております。

5.2021年5月25日開催の取締役会決議により、2021年6月28日を払込期日として新株式の発行を行っております。これにより、発行済株式総数は450,000株増加し、3,199,946株となっております。

6.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)

発行価格    2,820円

引受価額    2,594.40円

資本組入額   1,297.20円

7.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売り出しに関連した第三者割当増資)

発行価格    2,820円

資本組入額   1,297.20円

割当先 東海東京証券株式会社

8.新株予約権の権利行使による増加であります。

9.新株予約権の権利行使による増加であります。

 

 

(5) 【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
 株式の状況
 (株)

政府及び
 地方公共
 団体

金融機関

金融商品
 取引業者

その他の
 法人

外国法人等

個人
 その他

個人以外

個人

株主数(人)

3

16

53

15

6

1,872

1,965

所有株式数(単元)

69

2,844

14,064

1,348

21

17,171

35,517

1,846

所有株式数の割合(%)

0.20

8.01

39.60

3.79

0.06

48.35

100.0

 

(注) 自己株式9,534株は、「個人その他」に95単元、「単元未満株式の状況」に34株含まれております。

 

(6) 【大株主の状況】

2023年3月31日

氏名又は名称

住所

所有株式数
(株)

発行済株式
(自己株式を
除く。)の
総数に対する
所有株式数
の割合(%)

三井情報株式会社

東京都港区愛宕二丁目5番1号

733,000

20.68

BMトラスト株式会社

東京都江東区有明一丁目1番17号

365,000

10.30

松岡 真功

東京都江東区

310,000

8.75

auカブコム証券株式会社

東京都千代田区霞が関三丁目2番5号

158,200

4.46

辻口 真理子

東京都千代田区

157,500

4.44

モバイルクリエイト株式会社

大分県大分市東大道二丁目5番60号

148,808

4.20

朱 未

東京都足立区

106,000

2.99

BBH/SUMITOMO MITSUI TRUST BANK,LIMITED
(LONDONBRANCH)/SMTTIL/JAPAN
SMALL CAP FUND CLT AC
(常任代理人 株式会社三井住友銀行)

BLOCK5, HARCOURT CENTRE HARCOURT ROAD, DUBLIN 2
(東京都千代田区丸の内1丁目1番2号)

101,500

2.86

情報技術開発株式会社

東京都新宿区西新宿六丁目8番1号

89,284

2.52

市川 玲

東京都荒川区

88,000

2.48

2,257,292

63.69

 

※ 発行済株式(自己株式を除く)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。

(注) 1.BMトラスト株式会社は、当社代表取締役である松岡真功がその株式を100%保有する資産管理会社であり、当社株式に係る同氏の共同保有者であります。

   2.前事業年度末現在主要株主であったインテック・アイティ2号投資事業有限責任組合は、当事業年度末では主要株主ではなくなり、三井情報株式会社が新たに主要株主となりました。

 

① 【連結貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

2,356,210

2,224,777

 

 

売掛金

366,106

439,908

 

 

仕掛品

162

5,928

 

 

前払費用

33,508

37,468

 

 

その他

87,439

 

 

貸倒引当金

1,120

1,253

 

 

流動資産合計

2,754,867

2,794,269

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

90,986

90,986

 

 

 

 

減価償却累計額

19,159

24,733

 

 

 

 

建物(純額)

71,827

66,253

 

 

 

リース資産

7,381

7,381

 

 

 

 

減価償却累計額

1,983

3,213

 

 

 

 

リース資産(純額)

5,398

4,167

 

 

 

その他

32,897

31,749

 

 

 

 

減価償却累計額

18,596

22,003

 

 

 

 

その他(純額)

14,300

9,746

 

 

 

有形固定資産合計

91,525

80,167

 

 

無形固定資産

18,269

599

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

投資有価証券

41,661

 

 

 

繰延税金資産

8,722

16,082

 

 

 

その他

83,249

84,124

 

 

 

投資その他の資産合計

91,972

141,869

 

 

固定資産合計

201,767

222,635

 

資産合計

2,956,635

3,016,904

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2022年3月31日)

当連結会計年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

買掛金

165,147

231,056

 

 

1年内返済予定の長期借入金

94,453

 

 

リース債務

1,314

1,358

 

 

未払法人税等

121,366

19,824

 

 

契約負債

57,877

75,426

 

 

その他

124,160

65,601

 

 

流動負債合計

564,319

393,268

 

固定負債

 

 

 

 

リース債務

4,742

3,384

 

 

資産除去債務

32,750

32,826

 

 

固定負債合計

37,493

36,210

 

負債合計

601,812

429,478

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

962,195

970,644

 

 

資本剰余金

953,195

961,644

 

 

利益剰余金

439,345

669,686

 

 

自己株式

75

14,660

 

 

株主資本合計

2,354,659

2,587,315

 

その他の包括利益累計額

 

 

 

 

その他有価証券評価差額金

24

 

 

その他の包括利益累計額合計

24

 

新株予約権

163

85

 

純資産合計

2,354,823

2,587,426

負債純資産合計

2,956,635

3,016,904

 

 

【連結損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 1,929,747

※1 2,244,083

売上原価

885,476

1,132,598

売上総利益

1,044,270

1,111,484

販売費及び一般管理費

※2※3 680,345

※2※3 801,615

営業利益

363,925

309,869

営業外収益

 

 

 

受取利息

16

23

 

為替差益

1,239

 

その他

338

258

 

営業外収益合計

355

1,521

営業外費用

 

 

 

支払利息

1,090

468

 

為替差損

215

 

株式交付費

8,718

337

 

上場関連費用

5,607

 

支払手数料

120

 

営業外費用合計

15,631

926

経常利益

348,649

310,463

特別損失

 

 

 

減損損失

※4 11,880

 

特別損失合計

11,880

税金等調整前当期純利益

348,649

298,583

法人税、住民税及び事業税

130,071

75,602

法人税等調整額

34,644

7,360

法人税等合計

95,427

68,241

当期純利益

253,222

230,341

親会社株主に帰属する当期純利益

253,222

230,341

 

① 【貸借対照表】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

資産の部

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

2,300,402

2,078,625

 

 

売掛金

※1 360,071

※1 403,917

 

 

仕掛品

162

5,928

 

 

前払費用

33,508

37,356

 

 

その他

※1 51,971

※1 144,603

 

 

貸倒引当金

1,712

1,253

 

 

流動資産合計

2,744,405

2,669,178

 

固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

 

 

 

 

建物

90,986

90,986

 

 

 

 

減価償却累計額

19,159

24,733

 

 

 

 

建物(純額)

71,827

66,253

 

 

 

工具、器具及び備品

31,694

30,546

 

 

 

 

減価償却累計額

18,008

21,088

 

 

 

 

工具、器具及び備品(純額)

13,685

9,457

 

 

 

リース資産

7,381

7,381

 

 

 

 

減価償却累計額

1,983

3,213

 

 

 

 

リース資産(純額)

5,398

4,167

 

 

 

有形固定資産合計

90,910

79,878

 

 

無形固定資産

 

 

 

 

 

ソフトウエア

18,269

599

 

 

 

無形固定資産合計

18,269

599

 

 

投資その他の資産

 

 

 

 

 

関係会社株式

0

150,000

 

 

 

繰延税金資産

8,722

16,082

 

 

 

その他

83,249

84,124

 

 

 

投資その他の資産合計

91,972

250,207

 

 

固定資産合計

201,152

330,685

 

資産合計

2,945,557

2,999,863

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(2022年3月31日)

当事業年度

(2023年3月31日)

負債の部

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

買掛金

※1 162,919

※1 223,576

 

 

1年内返済予定の長期借入金

94,453

 

 

リース債務

1,314

1,358

 

 

未払金

※1 98,393

※1 40,342

 

 

未払費用

14,918

8,863

 

 

未払法人税等

119,945

18,326

 

 

契約負債

56,036

72,731

 

 

預り金

5,298

6,834

 

 

流動負債合計

553,279

372,034

 

固定負債

 

 

 

 

リース債務

4,742

3,384

 

 

資産除去債務

32,750

32,826

 

 

固定負債合計

37,493

36,210

 

負債合計

590,772

408,244

純資産の部

 

 

 

株主資本

 

 

 

 

資本金

962,195

970,644

 

 

資本剰余金

 

 

 

 

 

資本準備金

953,195

961,644

 

 

 

資本剰余金合計

953,195

961,644

 

 

利益剰余金

 

 

 

 

 

その他利益剰余金

 

 

 

 

 

 

繰越利益剰余金

439,307

673,904

 

 

 

利益剰余金合計

439,307

673,904

 

 

 

自己株式

75

14,660

 

 

株主資本合計

2,354,621

2,591,532

 

新株予約権

163

85

 

純資産合計

2,354,785

2,591,618

負債純資産合計

2,945,557

2,999,863

 

 

② 【損益計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前事業年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

売上高

※1 1,838,927

※1 2,034,366

売上原価

※1 834,907

※1 987,053

売上総利益

1,004,019

1,047,312

販売費及び一般管理費

※1※2 655,011

※1※2 745,266

営業利益

349,008

302,046

営業外収益

 

 

 

受取利息

※1 516

※1 521

 

為替差益

1,239

 

業務受託料

※1 7,440

※1 8,760

 

貸倒引当金戻入額

5,246

※1 591

 

その他

338

258

 

営業外収益合計

13,540

11,370

営業外費用

 

 

 

支払利息

1,090

468

 

為替差損

215

 

株式交付費

8,718

337

 

上場関連費用

5,607

 

支払手数料

120

 

営業外費用合計

15,631

926

経常利益

346,918

312,490

特別利益

 

 

 

固定資産売却益

272

 

特別利益合計

272

特別損失

 

 

 

減損損失

11,880

 

特別損失合計

11,880

税引前当期純利益

347,190

300,610

法人税、住民税及び事業税

128,650

73,373

法人税等調整額

34,644

7,360

法人税等合計

94,006

66,013

当期純利益

253,184

234,597