株式会社エアークローゼット

港区南青山3-1-31
証券コード:95570
業界:サービス業
有価証券報告書の提出日:2023年9月29日

回次

第5期

第6期

第7期

第8期

第9期

決算年月

2019年6月

2020年6月

2021年6月

2022年6月

2023年6月

売上高

(千円)

1,556,587

2,173,100

2,887,057

3,390,339

3,740,043

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

381,877

419,849

29,359

67,740

229,282

当期純損失(△)

(千円)

613,425

715,581

344,653

378,146

354,191

持分法を適用した場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

100,000

649,920

766,613

1,116,273

50,062

発行済株式総数

(株)

6,831

7,956

8,420

7,376,000

8,197,000

普通株式

 

3,460

3,460

3,719

7,376,000

8,197,000

A種優先株式

 

1,304

1,304

1,304

B種優先株式

 

1,267

1,267

1,267

C種優先株式

 

800

800

800

D種優先株式

 

1,125

1,330

純資産額

(千円)

232,129

152,130

41,066

323,040

557,915

総資産額

(千円)

666,601

1,163,463

1,419,439

2,186,291

2,504,221

1株当たり純資産額

(円)

387,989.25

633.29

669.16

43.68

68.06

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

-)

-)

-)

-)

-)

1株当たり当期純損失(△)

(円)

101,712.15

148.31

68.95

65.96

43.69

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

40.79

9.66

0.08

14.74

22.28

自己資本利益率

(%)

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

62,115

353,484

156,042

479,381

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

793,543

797,593

1,029,250

907,935

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

1,190,861

454,231

1,223,760

540,753

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

778,923

789,046

1,139,598

1,251,797

従業員数

(人)

53

56

62

69

67

(外、平均臨時雇用者数)

41

35

37

45

46

株主総利回り

(%)

(比較指標:-)

(%)

-)

-)

-)

-)

-)

最高株価

(円)

1,250

最低株価

(円)

368

 

(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.第5期、第6期、第8期及び第9期については、新規会員獲得に関する広告宣伝費や今後の成長に向けたレンタル用資産の購入に伴う減価償却費の負担等により、経常損失及び当期純損失を計上しております。また、第7期については、固定資産に係る減損損失を計上したことにより、当期純損失を計上しております。

3.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有しておりませんので、記載しておりません。

4.第5期から第7期における1株当たり純資産額の算定に当たっては、優先株式に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。

5.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

6.第5期から第8期までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場でありましたので期中平均株価が把握できず、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。また、第9期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

7.自己資本利益率については、第5期から第9期は当期純損失が計上されているため記載しておりません。

8.第5期から第8期までの株価収益率については、当社株式は非上場でありましたので記載しておりません。また、第9期の株価収益率については、1株当たり当期純損失が計上されているため記載しておりません。

9.第5期については、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、キャッシュ・フロー計算書に係る各項目については記載しておりません。

10.第5期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、第6期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しております。

11.第6期以降の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。なお、第5期については、当該監査を受けておりません。

12.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、パート、契約社員及び人材会社からの派遣社員は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

13.当社は、2022年4月15日付で普通株式1株につき800株の株式分割を行っておりますが、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失を算定しております。

14.第5期から第9期の株主総利回り及び比較指標については、2022年7月29日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。

15.最高株価及び最低株価は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。

なお、2022年7月29日をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

16.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第8期の期首から適用しており、第8期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2【沿革】

 

年月

概要

2014年7月

東京都中央区新川に株式会社ノイエジーク(資本金200万円)をファッションレンタルサービス事業の提供を目的に設立

2015年2月

ファッションレンタルサービス「airCloset」事業を開始

2015年6月

株式会社エアークローゼットに社名変更

2015年6月

東京都港区六本木七丁目に本社移転

2016年5月

東京都港区虎ノ門四丁目に本社移転

2017年10月

パーソナルスタイリングECプラットフォーム「pickss(現airCloset Fitting事業)」をリリース

2018年1月

東京都港区南青山三丁目に本社移転

2020年4月

メーカー公認月額制レンタルモール「airCloset Mall」をリリース

2022年7月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

 

3【事業の内容】

(1) 事業概要

当社は、国内在住の女性に対して、スタイリストが一人一人の顧客の好みに合わせた洋服を選定(パーソナルスタイリング)し個宅に向けて配送しレンタルするサービス「airCloset」を主として提供しています。

「airCloset」は非対面で顧客にパーソナルスタイリングを提供する事業として2015年2月にリリース致しました。当サービスは洋服を循環的に活用するシェアリングエコノミーの要素や継続課金制のサブスクリプション型のビジネスモデルを採用していることが特徴です。「airCloset」はメーカー、ブランド等のアパレル事業者と顧客とを引き合わせるプラットフォームとしての機能を有しており、かつ、レンタル中の洋服で気に入ったものについては購入することも可能な機能を備えています。洋服を着ることに関わる移動や選択・メンテナンスや購入(所有)までさまざまな機能を統合したFaaS形式(※1)サービスです。「airCloset」リリース以降も継続的にPDCAサイクル(※2)を回すことで、機能改善及び新規機能の追加を行ってまいりました。代表的な機能改善及び新規機能追加の例としては、顧客が好みのスタイリストを指名できる「スタイリスト指名オプション」機能の追加や、レギュラープランの2倍の量の洋服をレンタルできる「ダブルレンタルオプション」、洋服と合わせたアクセサリーをレンタルできる「アクセサリーオプション」の追加などが挙げられます。

当社の事業構造は洋服を仕入れ、パーソナルスタイリングによって付加価値を高めて提供することでレンタル利用料および販売売上(買取料)にて収益化を目指すビジネスと言い換えることもできます。

 

また、当社では「airCloset」で蓄積したノウハウや運用上収集している様々なデータを活用し、洋服の「購入」機会にスタイリストのアドバイスを受けられる「airCloset Fitting」、生活家電や寝具など比較的高額なライフスタイル商材を試して購入する「airCloset Mall」などの事業を提供してきました。なお、「airCloset Fitting」は2023年6月末を持ちましてサービスの提供を停止し、今後は「airCloset」にて新品アイテムの購入機能を追加することにより、同様の体験を提供し続けたいと考えております。今後も、当社の事業を推進することにより、アパレル業界、日本の経済社会に対する貢献をしたいと考えております。

なお、当社はパーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

※1 FaaSとは、Fashion as a Serviceの略称であり、洋服の所有・利用に関わる様々な機能(選択・比較・コーディネート・購入・試着など)をサービス提供側が用意し、利用者がそのニーズに応じて利用していくサービス提供基盤のことを指します。

※2 PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようとする活動のことを指します。

 

■ airClosetの事業構造

0101010_001.png

※ 無料会員とはメールアドレスによる登録で、取り扱いアイテムの閲覧やエコセールへの参加などが可能な会員属性のことを指します。

 

 

(2) サービス概要

① ファッションレンタルサービス「airCloset」について

「airCloset」は国内居住の女性をターゲットに、一人一人の顧客の好みに合わせてスタイリストが選定した洋服をレンタルするサービスとして2015年2月より提供開始しております。洋服のスタイリングを含む顧客とスタイリストのコミュニケーションは非対面のオンラインで行われることが特徴です。レギュラープランでは、月額定額制で、1度に3着の洋服をコーディネートし、顧客の指定する住所に郵送します。顧客は受け取った洋服を職場や女子会・ママ会といった日常シーンで着用し、楽しむことが可能です。着用を終えた洋服は専用の返送方法にて当社委託先の倉庫に返却し、返却を確認できた時点でまた次の洋服を当該顧客に配送するというサイクルを繰り返します。返却された洋服のクリーニング・メンテナンスは利用料金の範囲内で当社委託先の協力会社にて行うため、顧客に不要な手間をかけさせない点にも工夫があります。また、レンタルされた洋服は顧客の手元での着用時または返却後に在庫として存在する場合には、購入することもできるため、レンタル衣類の試着サービスとしてだけでなく、洋服の新たな購入方法としても利用されています。

自分の好みやサイズを登録するだけでプロのスタイリストが選定した洋服が届き、その洋服を日常生活で楽しみ、利用後はそのまま返却するだけでまた次の洋服が届く。手軽にたくさんの「洋服との新しい出会い」を得られることをサービスの中心的な価値としています。

 

「airCloset」の顧客の年齢層は20代から50代女性と幅広く、特に30代後半から40代が中心となっています(2023年6月時点)。中でも働く女性が94.0%(2023年6月時点)、子供を持つ女性が55.8%(2022年4月時点)を占める等、仕事や育児に時間が割かれており、自身の洋服選びの時間に悩む女性が賢くファッションを楽しむために利用しているケースが多く見られます。顧客の年収については400~600万円の層が約37%と多くみられます(2021年10月時点)。また、2022年4月実施の顧客アンケートでは、時間的制約や手段的制約によって買い物に行きたくてもいけない(71.6%)、洋服のコーディネートや着こなしに迷ったことがある(92.0%)などの顧客層の悩みが抽出されており、これらの課題を解決するためのサービスとしても活用されています。

 

当サービスの主な収益構造は、「airCloset」サービスの提供による顧客から得られる月額の会費収入です。会費収入は主に10,800円/月のレギュラープラン、7,800円/月のライトプランと13,800円/月のライトプラスプランそれぞれのプランに利用登録をした会員を通じて得られるものであり、サブスクリプション型で提供しています。これらに加えてレギュラープランの2倍の洋服レンタル機会を得られるダブルレンタルオプション(9,680円/月)や洋服だけでなくアクセサリーをレンタル対象に追加できるアクセサリーオプション(1,100円/回)、好みのスタイリストを直接指名できるスタイリスト指名オプション(550円/回)、コーディネートに用いる洋服のブランドを指定できるブランドセレクトオプションなどのアップセル・クロスセル(※)によるさらなる収益機会の獲得を見込むことが出来ます。なお、レギュラープランは返却する都度、何度でも次の洋服がレンタルできるプラン、ライトプランは月に1度、3着1セットの洋服をレンタルできるプラン、ライトプラスプランはXS~3Lの洋服が月に1度、5着1セットでレンタルできるプランとして提供しています。また、個人ではなく法人単位のレンタルサービスも提供しております。

また、月額の会費収入とは別に、レンタル中の商品を現状有姿で買い取る際に得られる販売収入、レンタル提供が終了したアイテムを販売する「エコセール」(会員様限定)、各顧客への洋服の配送の際に行う企業広告のサンプリングや梱包資材へのデザイン広告等を請け負う広告収入などがあります。

 

※ アップセルとは、当社が現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することをいいます。一方で、クロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに追加して、別の商品やサービスを購入することをいいます。

 

■ 「airCloset」の料金体系0101010_002.png

 

「airCloset」がパーソナルスタイリングにより提供する顧客体験(UX:User Experience)には、先に試して気に入った洋服だけを購入する価値やデザインの新旧やブランドネームによることなく自身にとって「似合う」洋服を購入する価値、また洋服を購入するだけでなくレンタルサービスそのものを楽しむ価値の3つの新しい価値が含まれます。具体的には、月額会員の半数は「airCloset」を通じて洋服を購入した経験があり、その販売率は期間中の配送着数に対して約6%となっています(2023年6月期実績)。また、ブランドやデザインの型式は顧客評価や販売率に関わらず、顧客自身が現状有姿の商品そのものの品質を好んだ際に購入されています。別のアンケートでは、普段購入していないブランドの洋服を「airCloset」を通じて体験した、という顧客が約90%いることも分かっています(2021年2月時点調査)。さらに、利用期間が6か月を超えるロイヤル会員が全会員数の62%を占めており(2023年6月末時点)、洋服の購入後も継続して当社サービスを利用していることも分かっています。サービスを利用するたびに体験価値が重ねられるため、月額会員の退会率は登録当初から約3か月を境に緩やかになっていきます。

■ 会員獲得について

「airCloset」には月額会員のほか、メールアドレスを登録し当社からサービス関連情報を受け取ることのできる無料会員という会員属性が存在します。無料会員はレンタルサービスの利用はできませんが、当社の実施するセール等の機会に洋服を購入することが可能です。無料会員は月額会員への転換の見込みのある顧客として事業成長の先行指標となっております。継続的なマーケティング活動を通じて認知度の向上に取り組んでおり、特に、春・秋にサービスへのニーズが高まることから、重点的にマーケティング活動を実施しております。この結果、2023年6月末時点では月額会員3万3千人と月額会員数は順調に成長し、無料会員100万人が登録されています。

 

■ 無料会員数・月額会員数の推移

0101010_003.png

 

当社の事業は、顧客との洋服の好みのやり取りを通じた長期的な利用を促進する観点から、サービス品質の維持向上が強く求められます。言い換えると、サブスクリプション型事業の特徴として、会費収入基盤の安定的拡大を実現するとともに、契約期間中のオプション追加や商品購入などLTV(※1)を高める仕組みを具備していることが当事業の成功要因と考えられます。この点において、顧客の選好や購入に関する価格弾力性をデータから分析し活用するなど、AIを用いたパーソナライズの開発・促進も重要となります。2023年6月期においては、安定して発生するairCloset事業の月額会費および販売による売上が約85%を占めており、当社の事業収入の中心が安定的な顧客基盤によってもたらされていることを示しています。

 

※1 LTV(Life Time Value)とは、顧客が生涯を通じて企業にもたらす価値のことをいいます。

 

② パーソナルスタイリングECプラットフォーム「airCloset Fitting」について

「airCloset Fitting」はレンタル体験を経た上で洋服の購入に結びつける「airCloset」とは異なり、顧客が洋服の購入を検討する際にスタイリストがその顧客の好みに即した洋服を選定し、直接的に「購入」を促すことを目的としたサービスとして2017年10月にリリース致しました。取り扱う商品は新品の洋服であり、「airCloset」で蓄積したパーソナルスタイリングノウハウを応用しています。「airCloset Fitting」の収益構造は、商品の購入の有無にかかわらず顧客から受領するスタイリング料金と商品の購入時に生じる販売売上の2つにより構成されています。また、「airCloset Fitting」にて活用した在庫を「airCloset」の在庫に転用しレンタルサービスに供することで、洋服の仕入れの効率化にも寄与しています。なお、洋服のスタイリングを含む顧客とスタイリストのコミュニケーションは「airCloset」と同様に非対面のオンラインで行われます。

なお前述のとおり、「airCloset Fitting」は2023年6月末を持ちましてサービスのご提供を停止し、今後は「airCloset」にて新品アイテムの購入機能を追加することにより、同様の体験をご提供し続けたいと考えております。

 

③ メーカー公認月額制レンタルモール「airCloset Mall」について

当社は、2020年4月に、生活家電等のライフスタイル商材を取り扱うメーカーにサブスクリプション型のレンタル型販売ビジネスの基盤を提供するサービスとして「airCloset Mall」をリリース致しました。本サービスは当社と各メーカーがプラットフォーム利用契約を直接締結し、顧客へ契約に基づく商品をレンタルし、試用したうえで購入を促す販売チャネルを提供します。メーカーは商品の納品から最短1週間でサブスクリプションのレンタル型販売ビジネスを始めることができ、顧客は目当ての商品を自宅で試用してから購入を検討することが出来るメリットがあります。また本サービスは「airCloset」で蓄積したフルフィルメント(※)ノウハウを応用した物流プラットフォームとしてメーカーと顧客の間で機能しています。収益構造はメーカーから個別契約にて定めた金額を受領するプラットフォーム利用料と顧客から受領するレンタル売り上げの一部及び購入に結びついた場合の販売売上の一部(レベニューシェア)によって構成されます。

なお、前事業年度より一部の商品については直接仕入を行い、顧客へのサービスを提供しております。その場合の収益構造は、顧客から受領するレンタル売り上げ及び購入に結びついた場合の販売売上によって構成されます。

 

※ フルフィルメントとは、通信販売やECにおいて、受注から配送までの業務(受注、梱包、在庫管理、発送、受け渡し、代金回収まで)の一連のプロセス全体のことを指す用語として用いております。

 

 

(3) 当社の特徴

① 専用オペレーションの強み

当社は、クリーニング技術の改善や個品単位でのレンタルアイテムの保管管理に関する独自のフルフィルメントノウハウを蓄積しており、ファッションレンタルに関わる物流機能について様々な強みを有しています。例えばレンタルアイテムの個品管理や、協力会社との連携による専用のクリーニング手法・メンテナンス方法を継続的に開発・導入・検証しております。月額会員一人当たり限界利益(以下、「一人当たり限界利益」)はオペレーション業務の改善の結果、以下のとおり順調に推移しております。また、一人当たり限界利益はサブスクリプションビジネスの健全性、持続的な収益性の動向を把握するための重要指標と捉えております。

 

■ 一人当たり限界利益の推移

 

売上高

(千円)

変動費

(千円)

限界利益

(千円)

平均会員数

(※1)(人)

一人当たり限界利益(※2)(円)

2019年6月期

1,556,587

931,705

624,881

12,011

52,025

2020年6月期

2,173,100

1,290,396

882,704

17,742

49,753

2021年6月期

2,887,057

1,402,986

1,484,071

24,762

59,934

2022年6月期

3,390,339

1,506,028

1,884,311

29,837

63,154

2023年6月期

3,740,043

1,723,887

2,016,155

31,701

63,600

※1 各期間における日次の会員数を平均することで算出

※2 一人当たり限界利益:売上高より、売上原価及び販売費及び一般管理費に含まれる変動費(オペレーションコスト、スタイリングコストなど)を控除(ただし、レンタル用資産償却費控除前)した金額を限界利益とし、平均会員数で除すことで算出

※3 2020年6月期の変動費には倉庫移転費用58,624千円が含まれております。

※4 限界利益(売上高より、売上原価及び販売費及び一般管理費に含まれる変動費(オペレーションコスト、スタイリングコストなど)を控除(ただし、レンタル用資産償却費控除前)した金額)/ 売上高により算出される限界利益率は2023年6月期において53.9%となります。

 

■ 1配送当たりオペレーションコスト(※ CPO)の推移

 

CPO

(円)

2019年6月期

2,845

2020年6月期

2,789

2021年6月期

2,516

2022年6月期

2,458

2023年6月期

2,475

※ 移転費用を除く物流費用の総額を配送数で除すことで算出

 

またオペレーションの全体像については以下の通りです。

 

■ 独自の循環型プラットフォーム

創業時から社内に物流専門チームを設置し、協力会社と共に専用物流倉庫/専用クリーニング工場による独自システムや独自オペレーションを構築しております。返却を受けたレンタル品のメンテナンスから再出荷までのプロセスを循環型の物流基盤(プラットフォーム)と捉えており、当社物流の強みとしています。具体例としては、返却を受け付けた洋服を最短では1日で再貸出し可能にするよう、オペレーション品質を高めています。また、配送手段についてもヤマト運輸株式会社、佐川急便株式会社等の配送事業者の活用や、三菱商事株式会社が提供するSmari、MagicalMove株式会社が提供するScatchの導入など顧客の利便性を高めるために様々な工夫を行っています。こうした一連の機能を「AC-PORT」と呼称し、ファッションレンタル事業の収益化に貢献するよう、改善運用を繰り返しています(下図「AC-PORTの改善履歴」の『フェーズ4』)。具体的には、洗濯可能なRFIDタグ(※)を活用し、個品管理が可能な独自のWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)、におい除去等の精度を高めたクリーニング手法、洋服の循環を高効率で実現する庫内オペレーション等が特徴です。特に、WMSについては完全自社開発により構築し、外部ベンダーに依存しない開発・改修・運用体制を備えています。さらに、RFIDを活用した独自の物流システムに関する特許を取得しており(特許第7105347号)、その独自性及び新規性を認められています。また、本システムは将来的な事業展開に備え、ファッションレンタルサービスに関するオペレーションを機能単位で外販可能な設計となっており、将来的には他社へのプラットフォーム展開も可能となっております。さらに長期的には、現在は別拠点にて運営している倉庫・クリーニング・メンテナンスの機能を同一拠点に配置した、倉庫一体型の物流体制の構築を目指します(下図「AC-PORTの改善履歴」の『フェーズ5』)。

 

※ RFID(Radio Frequency Identifier)とは、ID情報を埋め込んだRFタグ(電磁波を用いて、内蔵したメモリのデータを非接触で読み書きする情報媒体)から、電磁界や電波を用いた近距離の無線通信によって情報をやりとりするもの、および技術全般を指します。

 

■ AC-PORTの改善履歴

0101010_004.png

 

② パーソナルスタイリング

当社は、今日の消費社会について、トレンドを頼りに設計される大量生産・大量消費の消費文化から、個々人の多種多様なライフスタイルや好みを重視する消費文化への変化が生じており、ファッションの分野では特に、今後パーソナルなサービスが一層求められていくことになると考えています。当社と雇用契約を締結するスタイリスト及び業務委託契約を締結するスタイリストは合計300名を超えています(2022年2月末時点)。また、スタイリングはオンラインで連携するクラウドソーシングの仕組みで提供されており、前述の消費文化の変容に伴い増加するニーズを満たすことが出来るよう効率的なリソースの確保に努めています。なお、スタイリストは過去のスタイリングデータとお客様の評価データを掛け合わせることにより自身の提供するスタイリングの品質を自発的に高められる仕組みを取っています。

 

③ サブスクリプションモデルによる収益の安定性及びエンゲージメントの高いユーザー基盤

「airCloset」はサブスクリプションモデルでのサービス展開を実施しており、強固な顧客基盤を強みとしています。非連続に消費・購買が行われる小売業と異なり、顧客との継続的な関係を前提とするため、業績の急激な変動が生じません。また、損益に与える変数が多数ありながらも事業構造がシンプルかつ明確になっていることがその特徴です。このため、売上高の成長とコストの安定化を達成することで、事業の将来像を予想しやすいビジネスであると考えております。月額会員のなかには5年を超える長期利用を継続している顧客も存在します(※)。また、顧客がスタイリストにスタイリングの感想を伝えることで、次回のスタイリングが一層その顧客に適したものに調整されていく仕組みをもっていることから、当社と顧客との間のコミュニケーション頻度が非常に高いことも特徴としています。当社と顧客の信頼関係が醸成されていることの証左の一つとして、平均48%の感想記入率(1配送あたりお客様フィードバック率)が挙げられます(2022年7月~2023年6月の平均)。月額会員制度による安定的な収益性に加え、多くの顧客接点からサービス改善策を質量ともに打ち出し続けられる点が当社のビジネスモデルの強みであると考えています。また、月次の新規獲得顧客数のうち11%強は退会会員からの再登録となっており、顧客との信頼関係を高く維持しております(2023年6月期)。

※ 2023年6月末時点における月額会員としての最長継続期間は8年2か月

 

 

 

④ AI・データ活用

パーソナルスタイリングサービスの量及び品質を担保しその精度を高めるため、スタイリストの「スキルのシェア」とデータサイエンティストによる「AI/データ活用」を徹底しております。顧客からは従来のECサービスで取得できる購買データのみならず、着用後の感想(体験データ)を収集することが出来、これを社内で解析・応用することで新しい顧客体験につながるアクションを取り続けることが可能になります。業務の中で収集できる様々なデータを指標化することで、スタイリング精度の向上や、顧客とスタイリストのマッチング、在庫数の最適化、物流効率の最適化、仕入れ価格の最適化など、サービス品質の向上に向けたPDCAサイクルに活用しています。例えば、体験データについては120万件/年以上、スタイリングデータも40万件/年以上、サービスを運営しながら収集しております。

 

⑤ マーケティング手法

「自分の好み・自分に似合う」商品を求めているパーソナライズ市場の潜在顧客のニーズに対し、様々なマーケティング手法で対応し、効率的な顧客獲得を行っております。本市場に対する顧客開拓力は当社の成長の源泉となっております。WEBマーケティング、特にSNS広告や検索広告で幅広く潜在顧客へ訴求を行っており、2023年6月期においても、各種広告において最適化を図るなど改善も重ねております。各種手段での訴求後は、当社のこれまでのスタイリングノウハウを独自に集約した「パーソナルスタイリング診断」のコンテンツを配置しており、2022年6月末での累計診断件数は200万件超に上ります。このように顧客獲得手法を洗練し、顧客獲得コストをコントロールすることで、顧客獲得の効率化と事業成長を実現しております。

 

⑥ 効率的な在庫管理

当社はサブスクリプションモデルを採用しているため、貸出着数の増加によって事業拡大を図る従来型の貸衣装事業とは異なる在庫管理の考え方を持っています。具体的には保有在庫の最適化に関しては一着当たり回転率ではなく、月額会員一人当たり仕入高(以下、「一人当たり仕入高」)と顧客満足度をKPIとして管理しています。顧客満足度を下げずに一人当たり仕入高を効率化していくためのモニタリング、仕入計画策定、在庫運用等を実施しています。一人当たり仕入高の推移は下図の通りです。なお、これにより各洋服が使われる期間も長期化が図られ、利用実態に応じて見直しを行うレンタル用資産の耐用年数にも影響を与えるものとなります。

一方で、顧客満足度も継続的にモニタリングし、一人当たり仕入高を高い水準とすることも選択肢の一つと考えておりますので、二つの指標の関連性に留意しながらモニタリングしていきます。

 

■ 一人当たり仕入高(※1)の推移

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※1 各年度におけるレンタル用資産増加額を年間平均月額会員数で除すことで算出

※2 利用毎にお客様から取得する4段階評価のレーティングにおける年間平均値

 

 

 

[事業系統図]

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※ 洋服のレンタルと返却は当社が契約しているファッションレンタル倉庫と顧客の間で繰り返されます。レンタルした洋服のうち、顧客が購入の意思を示したものについては購入代金を支払うことにより顧客の手元に取り置くことができます。

 

 

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年6月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

67

(46)

31.2

3.42

4,934

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、パート、契約社員及び人材会社からの派遣社員は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社の事業セグメントは、パーソナルスタイリング事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。

 

(2)労働組合の状況

当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は、「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」をビジョンとしてファッションレンタルプラットフォームの運営を中心に事業を行っているファッションテック企業(※1)です。生活に溶け込むことで社会に根付き、長く愛されるサービスを作ることで、この世界に一つでも多くの笑顔を生んでいきます。そのために、単なる利便性や使い勝手を超えたユーザー体験(User Experience)を追求し、「感動」と「出会い」を届けます。また、「発想とITで人々の日常に新しいワクワクを創造する」というミッションのもと、ビジネスモデルの構想力とシステム開発力、データ分析力を強みとして、人々の生活に寄り添い、ライフスタイルをより豊かにしていくビジョン実現に取り組みます。さらに当社は、すべての人が平等に持っている「時間」の使い方を最適にすることが重要と考えております。限られた人生の時間に対して、増え続けるモノと情報が氾濫する現代社会にあって、「モノとの最適な出会い」を実現し、大量消費社会を変革します。また、人々のライフスタイルがより豊かになるよう、時間価値を向上させる事業を創造し続けます。このような事業を実現するなかで、シェアリングの概念が持続可能な経済社会の創造に結びつくことを信じ、2022年2月には、自社が取り扱う洋服に関する衣服廃棄ゼロの実現を発表するなど、サーキュラー・エコノミー(※2)に立脚したサーキュラー・ファッションに関するサービス開発を継続しております。

インターネットや情報通信デバイスの拡充に伴い情報化が進展し、画一的なライフスタイルから独立した一人ひとりの消費者が、自らが好む商品を探し、出会い、消費していく流れが強まっています。ECの発展はその代表的な例の一つであり、コロナウイルス感染症まん延下での消費動向の変化とも相まって、今後ますますこのトレンドは加速していきます。また、当社はこうした市場環境の変化に際し、個々人の洋服の好みを捉えて商品を推薦し、現物の洋服を届け、着用できる仕組みを開発いたしました。推薦する際には顧客の好みに合わせたスタイリングも同時に提供し、洋服をより楽しく、豊かに消費できるよう付加価値を追加します。当社のサービスでは日常生活における着用後に気に入った商品を購入することもできるため、アパレルECの発展形と捉えることもできると考えております。

さらに、SDGs(※3)の重要性に関する認知が広がっている今日の社会において、単なる所有から共有へというシェアリングエコノミーの概念も同時に重要視されてきております。当社のサービスにおいて購入対象とならなかった商品は当社に返却され、メンテナンスを施したのち、さらに別の顧客に提供される仕組みを伴っており、この新しい経済概念にも合致する事業を展開しております。経営環境の詳細は後掲「(3)経営環境」をご参照ください。

 

※1 ファッションとテクノロジーから作られた造語で、ファッション業界の活性化を目的にテクノロジーを活用してファッションアイテムやサービスを生み出す仕組みのことを言います。

※2 サーキュラー・エコノミー(Circular Economy)とは、これまで経済活動のなかで廃棄されていた製品や原材料などを「資源」と考え、リサイクル・再利用などで活用し、資源を循環させる、「循環型経済」と呼ばれる経済システムのことを指します。

※3 SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことを指します。

 

(2) 目標とする経営指標

「airCloset」は顧客から受領するサービス利用料金に加えて、洋服の販売売上も収益として計上しています。サービス利用料金はサブスクリプション型であり、売上の総額を形作る重要経営指標は①月額会員数としております。また、サブスクリプションビジネスの成功においては、月額会員一人当たり利益(一人当たり限界利益)の向上が最優先となるため、限界利益(売上高からオペレーションコストやスタイリングコストなどの変動費を控除)を月額会員数で除した②一人当たり限界利益を、月額会員数と並び重要な指標であると考えております。①および②の指標を重要なKPIと定め、洋服のシェアリングエコノミーサービス、パーソナルスタイリングサービスの先行者として業界有数の会員数を獲得してきた実績とノウハウを最大限に活用し、より一層充実した顧客基盤の確立を目指しています。

①月額会員数については、従来同様に獲得チャネルの多様化・強化を進めてまいります。特に、非広告手段の拡大とサイト流入におけるCVR(コンバージョンレート)を高めてまいります。②一人当たり限界利益についてはアップセル・クロスセルの機会増進や顧客ロイヤリティーの強化によって改善を推進してまいります。月額会員数の継続的な増加と一人当たり限界利益の改善が成長戦略の基本方針となります。なお、一人当たり限界利益の改善に向けてオペレーションの継続的な効率化を行っており、実際に1配送当たりオペレーションコストの低減(2023年6月期は2019年6月期対比13%の削減)を達成し、一人当たり限界利益の改善が図られています(同年度比22%の改善)。

 

(3) 経営環境

当社事業に関わる重要な市場として①シェアリングエコノミー市場と②スタイリングEC市場の二つを想定しております。これらの市場において、独自に開発・運用している循環型の物流プラットフォーム、パーソナルスタイリングノウハウ、そしてデータ活用によって生み出される高い顧客満足度等の強みを競争優位性の源泉とし、事業展開を継続していきたいと考えています。当社の強みについては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)当社の特徴」をご参照ください。

 

① シェアリングエコノミー市場

当社を取り巻く事業環境は、シェアリングエコノミー協会が株式会社情報通信総合研究所と共同で調査し2023年1月時点のものとしてまとめた「シェアリングエコノミー関連調査結果」によると、2022年度のシェアリングエコノミー市場規模の合計で2兆6,158億円、高位推計では2032年には15兆1,165億円に上るものとされており、活況を呈しております。一方で、ベンチャー企業はもとより、既存の大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の激しい状況が続くものと予想されます。

 

② スタイリングEC市場

矢野経済研究所レポート及び経済産業省「日本ファッション産業の海外展開戦略に関する調査」によると、2019年の国内のファッション市場の市場規模は約9.2兆円とされていました。一方、矢野経済研究所刊行の「2022 アパレル産業白書」ハイライトによると、2021年の国内アパレル総小売市場規模は前年比101.3%の7兆6,105億円とされています。ファッション市場へのCOVID-19感染症の蔓延による消費動向の変化が原因と推測される文脈で、マイナス影響が報告されていますが、感染症対策の進展とともに一定程度は過去水準に向けて回復することを想定しています(※1 TAM)。また、「airCloset」の中心的な顧客層にあたる25歳から49歳までの女性人口を前提に、有職者であり世帯年収400万円以上の人口を算出するとおよそ9,676千人となり、これに当社の顧客当たり平均売上(※2 ARPU)を乗じて得られる1兆65億円を当社の行うスタイリングEC市場の想定規模と考えております(※3 SAM)。上記矢野経済研究所レポートによるとアパレル市場全体の市場規模は2014年から2019年までの期間において9.1~9.3兆円の区間を推移し横ばいしているものの、EC比率は年々上昇しており、「経済産業省 令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査))」によると、新型コロナウイルス感染症以前の2015年時点の約9%(1.4兆円)から2022年には21.6%(2.5兆円)に達していることが報告されており、アパレル市場のEC化率は継続して増加傾向にあります。当社は、このアパレルEC市場の中でも「試着できない」「ネットで選ぶのが面倒」などのECによる課題点を克服できるチャネルとして、スタイリングECが機能するものと考えております。

※1 TAM(Total Addressable Market)とは、ある市場の中で獲得できる可能性のある最大の市場規模、つまり商品・サービスの総需要のことを言います。

※2 ARPU(Average Revenue Per User)とは顧客当たり平均売上のことを言います。

※3 SAM(Serviceable Available Market)とは、TAMの中で当事業が対象とする部分の需要のことを言います。

 

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※1 総務省人口統計より当社作成(2021/01/01時点)

※2 矢野経済研究所 「2022 アパレル産業白書」

※3 内閣府「男女共同参画白書令和三年版」

※4 政府統計の総合窓口(e-Stat)「家計消費状況調査 平成29年改定(2015年1月~) 総世帯」2020より計算

※5 2023/6月期における売上/期末会員数でARPUを試算

 

(4) 中期的な会社の経営戦略

当社の成長戦略の基本方針は、以下の通りです。

「モノとの最適な出会い」を提供できるビジネスモデルは、国内外問わずエアークローゼットが先行事例です。パーソナルスタイリングをサブスクリプション型のレンタルサービスにより実現し、気に入ったものについては購入することが可能であるビジネスモデルをより一層洗練することにより、パーソナライズ市場の国内シェアNo.1を獲得しアジアを狙うFIRST MOVERになることを目指します。そのために、UXを中核に、技術革新、社会情勢を踏まえ様々なサービスの開発・提供を行い、成長を企図します。

 

 上記を実現するために必要だと考える今後の中期的な経営戦略は、以下の通りです。

① 女性への認知拡大による成長

株式会社インテージの調査における全国女性の「airCloset」の認知度は約4%であり(※)、今後も当該認知度の拡大及び事業領域の拡大により成長を図ることが出来るものと考えています。

(※)2021年1月15日~2021年1月19日実施

 

② 事業領域の拡大(セグメント展開・物流プラットフォーム展開)

具体的にはスタイリストが顧客とメーカーを仲介する「パーソナルスタイリング」の提供基盤と、洋服やライフスタイル商材をサブスクリプション型でレンタル・販売する「物流プラットフォーム」の2点を強化してまいります。

 

a.メンズ・ブランド指名等の他セグメント展開

メンズ領域やシニア・キッズ領域などのセグメント拡大や、現行のレディース領域を含め取り扱う商材のラインナップの追加(ビジネス向け、オケージョナル(※)向け、高級ラインなど)に加え、レンタルサービスのプラットフォーム展開等を想定しています。女性向けのサービスとして蓄積してきた洋服のレンタル・スタイリングノウハウを最大限活用し、アクセサリーなどの取り扱い商材の拡充にとどまらず、メンズやキッズなどの隣接セグメントを開拓してまいります。当社がパーソナルスタイリング事業の先行者として蓄積してきたノウハウを一層深化・発展させることにより、他社サービスとの差別化を図ってまいります。

 

※ オケージョナル(occasional)とは、不定期に起きるもの、あるいは発生頻度が低いものを指す言葉で、転じて入学式や卒業式などの特別な場面に着る洋服のことを指します。

 

 

b.物流プラットフォーム展開

商品の個品管理を前提とするレンタル・メンテナンス両機能の一層の高速化・高品質化・低コスト化を企図した改善活動を推進してまいります。なお、物流プラットフォームの展開については、EC物流市場の中でもファッションEC物流市場(SAM3,700億円)を狙う新たな事業の柱として推進していきます。また、前掲FaaS型のサービス基盤を自社事業のみならず、外部企業に展開していくことを検討しており、他社ブランド各社の連絡事業参入における物流基盤提供や、欧米同様の返品率を想定したファッションEC業界に対して、保管・発送・返品・メンテナンスなどの各機能を提供することも視野に入れております。また、クリーニングに関しては個人顧客から法人顧客まで、自社開発したクリーニング機能をサービスとして提供することが可能になります。物流の取扱量の増加はスケールメリットによって、「airCloset」事業の変動費の低減にもつながります。

 

③ アジア展開

既に実現済みの施策も含め、既存のサービスラインをアイテム軸、セグメント軸、地域市場軸で拡大する方針を推進しながら、日本の製品・ファッションセンスに対する親和性が高いと考えられるアジア諸国の市場をターゲットに、海外展開を企図して新規顧客の獲得を加速します。クリーニングの付帯サービスなど、洋服そのものだけではなく、パーソナルスタイリング事業の過程で得られた強みを生かした施策展開も視野に含めます。

 

 以上の中期戦略は下図のようにまとめられます。

 

■ 認知拡大と事業領域拡大による成長イメージ

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(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 当社サービスの認知度の向上

当社は主にオンライン広告などのWEBマーケティングの手法を通じ、「airCloset」サービスの認知度を徐々に高めてまいりましたが、経営戦略に沿って今後の事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社サービスの要諦であるパーソナルスタイリングの魅力、自宅に洋服が届く便利さをより一層、認知させていくことが重要であると認識しております。

また同時に、費用対効果を慎重に検討したうえで適切な媒体を選択し、足元のトップライン成長率だけでなく、中長期的な成長に向けた利益を生む仕組みの強化を測れるよう、広告宣伝やプロモーション活動の質を改善してまいります。

 

 

② システム及び物流機能の強化

当社の主要事業はインターネット上にてサービス提供を行っていることから、安定した事業運営を行うにあたっては、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となります。また、ユーザーの増加に合わせた物流機能の強化が重要であると認識しております。また、当社のビジネスモデルにおける物流機能には保管・出庫のみならず、返却物の管理やメンテナンスも含まれるため、その運用精度とコスト管理を追究することが経営上特に重要な要素となります。今後におきましては、引き続きシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んでまいります。

 

③ プラットフォームサービスの強化

当社は、顧客の好みと当社の取り扱う洋服に関するデータを統合し、スタイリストがネットワーク上で効率的に商品の推薦ができるスタイリング提供システムに係る特許を取得し、自社利用のみならず、モノのレンタルに関して、他企業にも展開できる基盤を有しています。また、当社はレンタル商品の返却後のメンテナンス処理などを効率的に行う「還流物流」を実現することができる倉庫管理システムについても特許を取得しており、上述のスタイリング提供システムと合わせ、プラットフォームサービスとしての展開可能性を強みとしています。当社の中期的な戦略上の重要項目である同プラットフォームの利用拡大に際して、他社様との具体的な協業事案を増やしながら、今後も一層、拡大整備を行ってまいります。

 

④ 「airCloset Mall」等の新規事業に関する商品展開の強化

当社が経営方針に謳う「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」のビジョンの実現に向けてさらなる事業拡大を実現するためには、パーソナルスタイリングの要素や自宅に洋服が届く便利さを基軸に、これまでの主要商品であるアパレル以外の生活商材も含めたユーザーのトータル・ライフスタイル・サポートのニーズを満たしていくことが重要であると認識しております。当社はすでに「airCloset Mall」事業としてこれらの生活商材の取扱いを広げておりますが、これまでに構築してきた各パートナー企業様との関係を一層深化させ、魅力的な品ぞろえを実現することが出来るよう努めてまいります。

 

⑤ 優秀な人材の確保と組織力の強化

今後の事業拡大及び収益基盤の拡充にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。そのため、当社は継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保に努めてまいります。また、従業員のモチベーションを企業成長における重要指標と捉え、2016年より従業員アンケートによる測定を継続しており、その結果を高く維持しているほか、週次の全社会議や年2回の全社合宿等、従業員のコミュニケーション促進施策に力を入れてまいりました。今後も引き続き、人材の教育・育成を進めていく方針です。

 

⑥ 内部統制による業務の標準化と効率化

今後の事業拡大にあたり、業務の標準化と効率化の徹底が、継続的な成長を左右するものと考えております。このため内部統制体制の強化を通じ、コンプライアンスの徹底だけでなく、業務効率の改善を進めてまいります。

 

⑦ 財務上の課題について

弊社では、新規会員獲得に関する広告宣伝費や今後の成長に向けたレンタル用資産の購入といった先行投資により、2023年6月期まで連続した当期純損失を計上しております。一方で、先行投資に関しては今後の資金繰りに支障が無いように取引金融機関と連携し、当該先行投資の結果として売上も伸長しており、収益力も高まっております。そのため、現時点において財務上の課題は認識しておりません。
 今後もプラットフォームを活用した新規事業の開発等に係る先行投資を継続することを前提としております。そのうえで、会員獲得効率の改善に注力し、airCloset事業については営業利益の黒字転換を目指し、中長期的な成長に向けた活動に注力したいと考えております。営業活動によるキャッシュ・フローの水準を注視し、金融機関との協議を継続することで引き続き十分な運転資金を確保できるものと判断しております。

 

 

 

3【事業等のリスク】

本書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。

 

また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。具体的には、当該リスクを把握し、管理する体制・枠組みとして当社内にリスク・コンプライアンス委員会を設置し、対応いたします。詳しくは「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 a.企業統治の体制の概要 ホ) リスク・コンプライアンス委員会」をご参照ください。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

〈市場に関するリスク〉

(1) インターネット関連市場について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大)

当社はインターネットを介してアパレル商品をレンタルするパーソナルスタイリングEC事業「airCloset」を主力サービスとして提供しており、5Gなどの新しい規格を含むブロードバンド環境の普及によりインターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。しかしながら、新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合優位性について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:小)

当社はインターネット通信販売事業者として、単なるアパレル商品のレンタル・販売を行うだけでなく、サイトの利便性を高め、また各ブランドと良好な関係を保ちつつ、ユーザーにパーソナルスタイリングを提供することによって、競合優位性を有していると考えております。関連市場の拡大に伴い、各ブランド自身によるパーソナルスタイリング・ファッションレンタル事業への展開、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされる可能性がありますが、当社独自に開発したファッションレンタル物流の構築や所属スタイリストの数的優位性など、参入障壁は高く、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないものと考えております。

 

〈事業運営に関するリスク〉

(3) 物流機能について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大)

当社は、ユーザー数の増加に応じて必要在庫数、必要作業スペース等が増加するため、倉庫・スタッフ等の拡充を行っておりますが、これらを適時に行えなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ただし、クリーニングノウハウは当社に蓄積されており、かつ緊急時に依頼可能な工場を事前に確保するなど、クリーニング工場の分散化の余地を残していること、また物流拠点に火災保険を付保していることなど、オペレーション・財務両面で復旧を速やかに行い当該リスクを最小化する手段を備えています。

 

(4) 特定の業務委託に対する依存度の高さについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中)

当社は商品に対するクリーニングの実施やメンテナンス等の業務、また商品のユーザーとの間の受配送について、特定の第三者に委託しております。本書提出日現在において当該委託業者との間に問題は生じておりませんが、今後において取引条件等の変更があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化するリスクは高くないものと認識しております。関連する委託業務の実施ノウハウの内製化や、一部の委託企業とは資本業務提携を結ぶなど良好な関係を維持継続できるよう努めております。

 

(5) 在庫リスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中)

当社が保有する大部分の商材については、(特に「airCloset」において)当社自ら仕入れを行い自社の資産として保有したうえでレンタル・販売を行う買取型の仕入れ形態をとっております。これらの仕入れを行う際は、市場の流行・顧客の嗜好を考慮しておりますが、市場の流行・顧客の嗜好の変化により、商品の需要状況が当社の想定していたものと大きく異なる結果、レンタル用資産の減損を実施することとなった場合には、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 仕入リスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社は、「airCloset」で提供するアパレル商品をメーカーや商社を通じて仕入れており、仕入先各社との関係は良好であり何ら問題は生じておりませんが、今後ブランドの事業方針や戦略等の見直しが行われた場合、仕入先の経営状況が変化し財務内容が悪化した場合、当社との取引関係の悪化等を起因とした商品供給量の減少が行われる場合、または契約の不履行もしくは取引の中止等があった場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。ただし、「shareCloset」のスキームを利用した中古市場からの買取の道を深めるなど、将来的な調達経路の開発も進めております。さらに当社は、古物商免許を取得しており、従たる調達手段として前述した中古市場からの買取を行う場合にも適法・適切な対応を取ることが可能となっております。上記リスクが顕在化する可能性は高くないものと考えておりますが、引き続きリスクの低減に努めてまいります。

 

(7) 月額会員数について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社事業において重要なKPIに定めている月額会員数について、本項「事業等のリスク」記載のリスクが顕在化した場合、またはその他不測の事態が生じた場合に新規会員獲得が計画通りに実現できない可能性があります。また、計画以上に既存会員の減少が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。すべてのリスクの発生可能性を未然に防ぐ合理的な手立てはないものと考えておりますが、かかる事象が生じた場合にも、適切な経営判断ができるよう常に社内外の情報収集を行っていくとともに、社内外の各組織・関連機関との関係を維持・向上できるよう努めてまいります。

 

(8) 固定資産(主にレンタル用資産)の減損について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社では、固定資産の減損に係る会計基準に従い、定期的に保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し、減損損失の認識・測定を行っております。経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、対象となる資産に減損損失を計上する必要が生じた場合、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

当社のレンタル用資産の減損損失の算定にあたっては、レンタル用資産の過年度の利用実績及び将来の事業計画を基にレンタル用資産が生み出す将来キャッシュ・フローを見積もり、減損損失の発生を判定する四半期末時点の簿価と比較を行い、回収が見込めない部分について、減損損失の計上を行っております。なお、将来キャッシュ・フローの見積りにあたっては、レンタル用資産の経済的残存使用年数内に獲得できる収益のみを見積って算出しております。経済的残存使用年数は耐用年数から経過済み期間を控除して算出しており、耐用年数の実態に基づく見直しに伴い変更を行う可能性があります。

2022年6月期においては、耐用年数は12ヶ月を採用しておりましたが、レンタル用資産の利用期間実績が伸長していることから、2023年6月期首より耐用年数は18ヶ月を採用しております。それに伴い、2022年6月期第4四半期末時点より、減損損失を検討する際に見積る将来キャッシュフローに係る経済的残存使用年数も上記変更にあわせて算出しております。

当該リスクに対応するため、「(7) 月額会員数について」に記載の対応策を講じるとともに、レンタル用資産が生み出すキャッシュ・フローの最大化に向け、新規会員獲得に向けた施策及び既存会員の減少を低減させる取り組みを行ってまいります。

過年度の業績及び減損損失の推移は以下のとおりです。

 

 

                                          (単位:千円)

回次

第5期

第6期

第7期

第8期

第9期

決算年月

2019年6月

2020年6月

2021年6月

2022年6月

2023年6月

売上高

1,556,587

2,173,100

2,887,057

3,390,339

3,740,043

経常利益又は

経常損失(△)

△381,877

△419,849

29,359

△67,740

△229,282

減損損失

234,199

296,623

371,721

308,114

125,177

当期純損失(△)

△613,425

△715,581

△344,653

△378,146

△354,191

純資産額

△232,129

152,130

41,066

323,040

557,915

 (注)1.第5期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、第6期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しております。

2.第6期以降の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けております。なお、第5期については、当該監査を受けておりません。

3.また、第9期における四半期の重要な経営成績の推移は以下の通りであります。

 

                                           (単位:千円)

回次

第9期(2023年6月)

第1四半期

累計期間

第2四半期

累計期間

第3四半期

累計期間

第4四半期

累計期間

売上高

847,555

1,796,412

2,708,748

3,740,043

経常損失(△)

△57,811

△108,135

△183,338

△229,282

減損損失

47,584

47,584

47,584

125,177

四半期(当期)

純損失(△)

△105,969

△156,865

△232,642

△354,191

純資産額

780,700

729,803

680,139

557,915

 

(9) システムトラブルについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:大)

当社はユーザーとの接点についてインターネットサイトやスマートフォンアプリを主たる方法として採用しており、事業の安定的な運用のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、地震、火災等の自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社のサービスは外部クラウドサーバAmazon Web Service社が提供するサービス(以下、「AWS」という。)を利用して提供しており、AWSの安定的な稼働が当社の事業運営上、重要な事項となっております。

これまでのところ、当社においてAWSに起因する重大なサービスの停止やトラブル等は起こっておりませんが、システムエラーや人為的な破壊行為、自然災害等の当社の想定していない事象の発生によりAWSが停止した場合には、顧客への損害の発生やサービスに対する信頼性の低下などにより、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がありますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。

当社では、AWSが継続的に稼働しているかを随時モニタリングしており、障害の発生またはその予兆を検知した場合には、当社の役職員に連絡が入り、早急に復旧するための体制を整備しております。AWSはFISC安全対策基準(注)を満たす安全性を備えております。

(注)FISCとは、金融庁が金融機関のシステム管理体制を検査する際に使用する基準のことを指します。

 

(10) 洋服の仕入価格の上昇について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)

 原材料価格の上昇や円安の進行等など様々な要因により、当社が仕入れを行っているアパレル商品の仕入コストの上昇等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクに対応するため、仕入コストの上昇については「(6) 仕入リスクについて」に記載の対応を進めるとともに、お客様一人当たりに必要な洋服の量の最適化、仕入商品の見直しにより対応を行います。
また、上記で対応が困難な規模の仕入価格コストの上昇が起きた場合はサービス価格への反映を検討してまいります。

 

(11) 物流コストの上昇について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)

 当社は物流業務を外部の専門業者に委託しておりますが、原油価格や為替レートの変動により燃料費が高騰した場合や、物流業界における2024年問題の影響等により人件費が高騰した場合に物流コストが上昇し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクに対応するため、複数の専門業者様と取引を行うことや、より効率的な仕組みの構築を行うことで対応してまいります。2024年問題については前述に加え、定期的に物流業者様とコミュニケーションを実施し、物流コストへの影響を確認したうえで、事業への影響の最小化を図るよう対応してまいります。

 

〈法的規制に関するリスク〉

(12) 法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:大)

当社事業は、「特定商取引に関する法律(特商法)」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」、「古物営業法」、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」、「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」、「クリーニング業法」等による規制を受けております。現時点では特段認識しているものはありませんが、今後既存の規制への抵触あるいは何らかの新たな規制による当社事業運営への影響が生じる場合は、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないと認識しております。当社は、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、社内の管理体制を構築することによりこれら法令を遵守する体制を整備しております。また、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集しております。法的規制等への対応が必要となった場合には、法務担当、リスク・コンプライアンス委員会を中心に、適切な対応を取れる体制を整備しております。

 

(13) 知的財産権について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中)

当社は、運営するサービス名、サイト名称について複数の商標登録を行っており、今後もオンライン・オフラインを問わず新たなサービスを展開する際にも、関連する商標登録を行っていく方針としております。また当社が運営するインターネットサイトを通じて貸出・販売する商品および掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないように監視・管理を行っておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、このような事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクに対しては、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、社内の管理体制を構築することにより対応しております。

 

(14) 情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:大)

当社事業においては、個人情報や機密情報が含まれているデータ等を取り扱っております。氏名、住所等の情報に加え、例えば、効果的なスタイリングサービスの提供にあたり必要となる、会員から取得する顔写真や身体のサイズ等も含まれます。万が一、こうしたデータの情報漏洩、改ざん、または不正使用等が生じた場合、もしくは何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客への損害賠償やサービスに対する信頼性の低下などにより、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼすことがある重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないと認識しております。

当社会員等の個人情報については、クレジットカード情報を保持しない等のシステム設計上の配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いに注意を払っております。また、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護について重要性の認識の醸成を行っております。なお、万一の場合に備え、サイバー保険を付保しております。

 

〈組織に関するリスク〉

(15) 特定人物への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社の創業メンバーである代表取締役社長兼CEO天沼聰は、IT/プロジェクトマネジメントに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、当社の事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある重要なリスクと認識しておりますが、同氏に過度に依存しないよう、経営幹部人材の拡充、採用・育成及び権限移譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでいるため、当該リスクが顕在化する可能性は高くないものと考えております。

 

 

(16) 人材の確保について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社は今後の事業拡大及び収益基盤の拡充のためには、優秀な人材を確保及び育成することが不可欠と認識しております。しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材を十分に採用できない場合や、採用後の育成が十分に進まなかった場合には、当社の事業拡大の制約となり、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある重要なリスクと認識しております。当社では、今後の事業の成長に応じて積極的な採用活動を行うとともに、成長ポテンシャルの高い人材の育成を同時に進め、内部管理体制及び業務執行体制の充実を図っていく方針であり、そのための風土づくりや人事制度の充実に努めています。

 

〈その他のリスク〉

(17) 税務上の繰越欠損金について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社は、事業拡大のための積極的な人材投資等を行ってきたことから、創業以来当期純損失を計上しており、当事業年度末日現在において3,902,290千円の繰越欠損金が存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であるため、繰越欠損金を利用することにより将来の税額を減額することができます。しかしながら繰越欠損金の利用額と利用期間には、税務上、一定の制限も設けられております。よって計画どおりに課税所得が発生しない場合、繰越欠損金を計画どおり利用できないこととなるため、通常の税率に基づく法人税等が課税されることになり、当期純利益やキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

(18) 訴訟について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:大)

当社が事業活動を行う中で、顧客等から当社が提供するサービスの不備、個人情報の漏洩等により、訴訟を受けた場合には、当社の社会的信用が棄損され経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はなく、また、当該リスクが顕在化する可能性は高くないものと考えております。万が一、訴訟を受けるような事象が生じた場合にも、顧問弁護士等とも連携し、法務担当、リスク・コンプライアンス委員会を中心に、適切な対応を取れる体制を整備しております。

 

(19) 株主構成について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中)

当事業年度の末日現在において、当社発行済株式総数8,197,000株のうち、計1,934,200株はベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」という)が所有しており、VC等が保有する当社株式の発行済株式総数に対する割合は23.6%という水準となっております。一般にVC等による株式所有目的は、株式公開後に売却を行いキャピタルゲインを得ることであります。VC等が所有する当社株式を市場にて売却した場合には、当社株式の売却圧力が顕在化し、市場価格に影響を及ぼす可能性がありますが、顕在化する可能性は高くないものと考えております。

 

(20) 配当政策について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社は、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置付けております。現時点では、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針でおります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(21) 自然災害・感染症等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:大)

地震や台風等の自然災害、未知のコンピュータウイルス、テロ攻撃、システムトラブルまたは伝染病といった想定を超える自然災害や事故が発生した場合、当社業務委託先である物流倉庫等が保有する設備の損壊や電力供給、インターネットアクセスの制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がある、重要なリスクと認識しておりますが、当該リスクの発生可能性を見通すのは困難であります。

 

(22) 社歴の浅いことについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中)

当社は2014年7月の設立から本書提出日まで創業から約9年と社歴が浅いため、業績に影響を与えうる全ての事象を網羅的に経験していると断じることが出来ず、不測の事象により事業計画の達成を阻害する要因が生じうる可能性を残しております。創業以来蓄積してきた経営ノウハウや過去データに基づく将来予測を可能な限り精緻に実施していくことで、当該リスクが顕在化する可能性を最小化できるよう努めてまいります。

 

 

(23) 過年度業績等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)
 当社の過去5期間における主要な経営成績の推移は、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移」に記載のとおりであります。
 事業開始初年度より継続的に成長し、新型コロナウイルス感染症の影響下にあっても、会員増加を実現しています。

 しかしながら、新規会員獲得に関する広告宣伝費や今後の成長に向けたレンタル用資産の購入に伴う減価償却費の負担等により、過去5期間においては継続的に当期純損失を計上しております。
 当社では、パーソナルスタイリングをはじめとした当社のサービス全般について、より一層の品質向上に努めるとともに、引き続き新規会員獲得のための将来投資を推進してまいりますが、想定通り黒字化が進まない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における流動資産は1,905,625千円となり、前事業年度末に比べ325,938千円増加しました。これは主に、上場に伴う公募増資及び定期預金の増加等による現金及び預金の増加312,198千円によるものであります。固定資産は598,596千円となり、前事業年度末に比べ8,008千円減少しました。これは主に、年間を通じての月額会員数の増加に応じて、必要在庫数が増加したことに伴いレンタル用資産が168,531千円増加した一方、長期預金が200,000千円減少したことによります。

この結果、総資産は2,504,221千円となり、前事業年度末に比ベ317,930千円増加しました。

(負債)

当事業年度末における流動負債は959,409千円となり、前事業年度末に比ベ297,738千円増加しました。これは主に、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替による1年内返済予定の長期借入金の増加193,537千円、年間を通じての月額会員数の増加に伴う前受金の増加63,529千円によるものであります。固定負債は986,897千円となり、前事業年度末に比ベ214,683千円減少しました。これは、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替等により長期借入金が214,683千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,946,306千円となり、前事業年度末に比べ83,055千円増加しました。

(純資産)

当事業年度末における純資産は557,915千円となり、前事業年度末に比べ234,874千円増加しました。これは主に、上場に伴う公募増資及び新株予約権の行使による株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ294,933千円増加し、当期純損失計上による繰越利益剰余金の減少354,191千円によるものであります。

この結果、自己資本比率は22.28%となりました。

 

② 経営成績の状況

当社は、「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」をビジョンに掲げ、人々のライフスタイルが豊かになるサービスの提供を行っております。主軸の月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」に加え、家具・家電を購入前にレンタルできるメーカー様公認の月額制レンタルモール「airCloset Mall」の展開を行っております。これらのサービス展開においてはモノの出荷だけではなく、返却、メンテナンスといったオペレーションが重要となるため、当社はこれまで循環型の物流プラットフォームの改善、磨きこみを継続してまいりました。今後は、既存事業に加え、物流プラットフォームを活用した都度課金型の新しい取り組みである「Disney FASHION CLOSET」の拡大を図ります。また、今後も更なる成長を目的とし、強みであるプラットフォームの活用を推進してまいります。

 

当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響を受け、その長期化・再拡大への懸念から、回復傾向にあるものの昨年度に続き経済活動への制限・自粛が継続された期間となりました。国内ではワクチン接種の拡充や行動制限の緩和、新型コロナウイルス感染症が2023年5月8日から「5類感染症」へと移行するなど平常化につながる動向が生まれており、人流についても増加傾向にあるものの、世界的な資源価格の高騰や為替変動による物価の上昇など、依然として経済活動の完全な再開への先行きについては不透明な状況が続いています。

ファッション市場は、かかる状況を受けたテレワークの一般化に伴う外出需要の低下に加え、世界的な原材料・素材価格の上昇、物流コストの高騰等により、マイナス影響の大きい市場となっています。一方で、消費者の購買行動が変容し、EC化率が上昇しています。この流れのなか、当社の提供するサービスは、ファッション市場全体に関する上記諸課題の影響を受けつつも、ECサービスであること、サブスクリプション型のビジネスとして、長期利用のお客様が多くいらっしゃることから、継続的に需要を獲得しています。

また、当社は、情報量が爆発的に増加し、個人の時間価値が相対的に高まっていく現代社会において、パーソナルスタイリングの要素を強みとしてファッションレンタルサービスのパイオニアとしてのポジションを維持し、市場を牽引する立場として成長を続けております。2023年3月には、サービスによる女性の多様なライフスタイルの支援およびサービス運営における女性活躍促進が評価され、「HAPPY WOMAN AWARD 2023 for SDGs 女性応援ブランド賞」を受賞いたしました。

さらに、2022年には自社サービス内における衣服の廃棄ゼロを実現しています。サステナビリティの観点から転換が求められるファッション業界において、当社はサーキュラーエコノミーを実現する企業としても一層の事業推進を行ってまいります。

これらの結果、当事業年度の業績は、売上高3,740,043千円(前年度比10.3%増)、EBITDA(営業利益+レンタル用資産償却費+減価償却費)225,625千円(前年度比24.1%減)、営業損失188,024千円(前年度は51,776千円の営業損失)、経常損失229,282千円(前年度は67,740千円の経常損失)、当期純損失354,191千円(前年度は378,146千円の当期純損失)となりました。

なお、当社の事業セグメントはパーソナルスタイリング事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,251,797千円となり、前事業年度末に比べ112,198千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は479,381千円(前年度は156,042千円の獲得)となりました。これは主に、減少要因として、税引前当期純損失353,659千円(前年度は375,855千円の税引前当期純損失)等があった一方で、増加要因として、減価償却費413,649千円(前年度は348,967千円の減価償却費)、減損損失125,177千円(前年度は308,114千円の減損損失)等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は907,935千円(前年度は1,029,250千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出877,885千円(前年度は817,337千円の支出)等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は540,753千円(前年度は1,223,760千円の獲得)となりました。これは主に、株式の発行による収入589,866千円(前年度は660,120千円の獲得)等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.商品仕入実績

 当事業年度の商品仕入実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社は、パーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

セグメントの名称

品目

当事業年度

(自 2022年7月1日

  至 2023年6月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

パーソナルスタイリング事業

商品

55,445

55.9

合計

55,445

55.9

 

b.受注実績

 当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、パーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年7月1日

  至 2023年6月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

パーソナルスタイリング事業

3,740,043

110.3

合計

3,740,043

110.3

(注)販売実績が、総販売実績の10%を占める相手先が存在しないため、相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の財政状態及び経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」にも記載しておりますが、売上高3,740,043千円(前年度比10.3%増)となりました。

これは主に、月額会員数の増加によるものであります。

売上原価は1,982,166千円(同15.4%増)となりました。これは主に、売上高増加に伴うものであります。

販売費及び一般管理費は1,945,900千円(同12.9%増)となりました。これは主に、既存サービスに加え、「Disney FASHION CLOSET」の立ち上げに係る費用の増加、事業規模拡大に伴う広告宣伝費及び人件費の増加、円安による海外との取引を行っているサーバー代の増加等によるものであります。

なお、販売費の売上高に占める割合は33.7%(前年度は32.6%)、一般管理費の同割合は18.3%(前年度は18.2%)となっております。

結果、営業損失は188,024千円(前年度は51,776千円の営業損失)となりました。

営業外収益は、4,680千円(同564.0%増)となりました。これは主に、補助金収入3,805千円の計上によるものであります。

営業外費用は、45,939千円(同175.6%増)となりました。これは主に、上場関連費用の計上が23,316千円増加したことによります。

特別損失は固定資産等に対する減損処理を行ったことから減損損失を計上することになり、125,177千円(同59.4%減)となりました。

これらの結果、当期純損失354,191千円(前年度は378,146千円の当期純損失)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

今後は「airCloset」の拡大に加え、更なる成長の為に、「airCloset Mall」の拡大、「Disney FASHION CLOSET」のスタートを予定しております。

これらに必要な資金については自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入金や、新株発行による資金調達資金により充当することとしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。会計上の見積りのうち重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事 業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載の通り、月額会員数、一人当たり限界利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。各指標の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照ください。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

2【主要な設備の状況】

2023年6月30日現在

 

事業所名
(所在地)

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
 (名)

機械装置

工具、器具及び備品

ソフトウエア

その他

合計

本社等

(東京都港区)

本社機能等

62,502

6,766

1,341

4,706

75,317

67

(46)

 

(注)1.帳簿価額には減損損失計上後の金額を記載しております。

2.本社等の建物を賃借しております。年間の支払家賃は78,978千円であります。

3.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、パート、契約社員及び人材会社からの派遣社員は、年間の平均人員を()外数で記載しております。

4.当社の事業はパーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

28,864,000

28,864,000

 

 

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数

(株)

(2023年6月30日)

提出日現在発行数(株)

(2023年9月29日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

8,197,000

8,197,000

東京証券取引所

グロース市場

完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であり、単元株式数は100株であります。

8,197,000

8,197,000

(注)「提出日現在発行数」欄には、2023年7月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

 

①【ストックオプション制度の内容】

第2回新株予約権(2015年8月28日定時株主総会決議)

決議年月日

2015年8月28日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社従業員 6

新株予約権の数(個)※

109(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 87,200(注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

157(注)2

新株予約権の行使期間 ※

自 2017年9月1日 至 2025年7月31日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格    157

資本組入額   78.5

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

※当事業年度の末日(2023年6月30日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年8月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

 

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、800株であります。

ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
 
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
 

2.新株予約権の割当日後、当社が次の①または②を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

①当社が株式分割または株式併合を行う場合

調整後行使価額=調整前行使価額×

分割・併合の比率

 

②当社が当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)

調整後行使価額=

既発行株式数×調整前行使価額+新規発行株式数×1株当たり払込金額

既発行株式数+新規発行株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

 

3.新株予約権の行使の条件

① 新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社または当社子会社の取締役、監査役、従業員または顧問、社外協力者その他これに準ずる地位を有していなければならない。ただし、当社の取締役会が正当な理由があると認めた場合は、この限りではない。

② 新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。

4.新株予約権の取得事由

(1)新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

(2)新株予約権者が権利行使をする前に、新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する新株予約権を放棄した場合には、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

 

5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件を勘案のうえ、合理的な範囲で調整されるものとする。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に、上記5.(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間

本新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)増加する資本金及び資本準備金に関する事項

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件

上記3に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由

上記4に準じて決定する。

 

第4回新株予約権(2017年4月6日臨時株主総会決議)

決議年月日

2017年4月6日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社従業員 20

新株予約権の数(個)※

64(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 51,200(注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

480(注)2

新株予約権の行使期間 ※

自 2019年4月8日 至 2027年3月7日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格    480

資本組入額   240

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

※当事業年度の末日(2023年6月30日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年8月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

 

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、800株であります。

     ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
 
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
 

2.新株予約権の割当日後、当社が次の①または②を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

①当社が株式分割(株式無償割当を含む。)または株式併合を行う場合

調整後行使価額=調整前行使価額×

分割・併合の比率

 

②当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)

調整後行使価額=

既発行株式数×調整前行使価額+新規発行株式数×1株当たり払込金額

既発行株式数+新規発行株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

 

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社または当社子会社の取締役、監査役、従業員の地位を有していなければならない。ただし、取締役会が正当な理由があると認めた場合は、この限りではない。

②当社の普通株式が、いずれかの金融商品取引所に上場されていること。

③新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。

 

4.新株予約権の取得事由

①新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する新株予約権を放棄した場合には、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

 

5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件を勘案のうえ、合理的な範囲で調整されるものとする。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に、上記5.(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間

本新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)増加する資本金及び資本準備金に関する事項

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本b  金の額を減じた額とする。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件

上記3に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由

上記4に準じて決定する。

 

第6回新株予約権(2020年4月15日臨時株主総会決議)

決議年月日

2020年4月15日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社従業員 5

新株予約権の数(個)※

30(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 24,000(注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

1,223(注)2

新株予約権の行使期間 ※

自 2022年4月16日 至 2030年4月15日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格    1,223

資本組入額   611.5

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

※当事業年度の末日(2023年6月30日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年8月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

 

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、800株であります。

     ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
 
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
 

2.新株予約権の割当日後、当社が次の①または②を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

①当社が株式分割(株式無償割当を含む。)または株式併合を行う場合

調整後行使価額=調整前行使価額×

分割・併合の比率

 

②当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)

調整後行使価額=

既発行株式数×調整前行使価額+新規発行株式数×1株当たり払込金額

既発行株式数+新規発行株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

 

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社または当社子会社の取締役、監査役、従業員の地位を有していなければならない。ただし、取締役会が正当な理由があると認めた場合は、この限りではない。

②当社の普通株式が、いずれかの金融商品取引所に上場されていること。

③新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。

 

4.新株予約権の取得事由

①新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する新株予約権を放棄した場合には、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

 

5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件を勘案のうえ、合理的な範囲で調整されるものとする。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に、上記5.(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間

本新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)増加する資本金及び資本準備金に関する事項

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件

上記3に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由

上記4に準じて決定する。

 

 

第8回新株予約権(2021年3月26日臨時株主総会決議)

決議年月日

2021年3月26日

付与対象者の区分及び人数(名)

当社従業員 15

新株予約権の数(個)※

105(注)1

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 84,000(注)1

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

1,223(注)2

新株予約権の行使期間 ※

自 2024年3月31日 至 2031年3月26日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格    1,223

資本組入額   611.5

新株予約権の行使の条件 ※

(注)3

新株予約権の譲渡に関する事項 ※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 ※

(注)5

※当事業年度の末日(2023年6月30日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年8月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

 

(注)1.新株予約権1個につき目的となる株式数は、800株であります。

     ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。
 
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率
 

2.新株予約権の割当日後、当社が次の①または②を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

①当社が株式分割(株式無償割当を含む。)または株式併合を行う場合

調整後行使価額=調整前行使価額×

分割・併合の比率

 

②当社が行使価額を下回る払込金額で募集株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく株式の発行・処分を除く)

調整後行使価額=

既発行株式数×調整前行使価額+新規発行株式数×1株当たり払込金額

既発行株式数+新規発行株式数

 

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とし、自己株式の処分を行う場合には「新規発行」を「自己株式の処分」、「1株当たり払込金額」を「1株当たり処分金額」と読み替えるものとする。

 

3.新株予約権の行使の条件

①新株予約権の割当を受けた者(以下「新株予約権者」という。)は、権利行使時においても、当社または当社子会社の取締役、監査役、従業員の地位を有していなければならない。ただし、取締役会が正当な理由があると認めた場合は、この限りではない。

②当社の普通株式が、いずれかの金融商品取引所に上場されていること。

③新株予約権者が死亡した場合、その相続人による新株予約権の権利行使は認めないものとする。

 

4.新株予約権の取得事由

①新株予約権者が権利行使をする前に、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約承認もしくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は、当社取締役会決議がなされた場合)は、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

②新株予約権者が権利行使をする前に、新株予約権の行使の条件の規定に該当しなくなった場合、及び新株予約権者が保有する新株予約権を放棄した場合には、当社は無償で新株予約権を取得することができる。

 

5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合において、組織再編行為の効力発生日において残存する新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

組織再編行為の効力発生の時点において残存する募集新株予約権の新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件を勘案のうえ、合理的な範囲で調整されるものとする。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記2で定められた行使価額を調整して得られる再編後払込金額に、上記5.(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間

本新株予約権を行使できる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)増加する資本金及び資本準備金に関する事項

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

新株予約権の行使により株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から上記に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件

上記3に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由

上記4に準じて決定する。

 

②【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

 

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2019年6月29日

(注)1.

 -

 普通株式

3,460

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

△1,010,019

 100,000

△861,822

 242,556

2019年9月20日

(注)2.

 D種優先株式

1,023

 普通株式

3,460

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,023

 500,060

 600,060

 500,060

 742,617

2020年1月20日

(注)3.

 D種優先株式

102

 普通株式

3,460

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,125

 49,859

 649,920

 49,859

 792,476

2020年8月28日

(注)4.

 普通株式

259

 普通株式

3,719

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,125

 16,485

 666,406

 16,485

 808,962

2021年3月31日

(注)5.

 D種優先株式

205

 普通株式

3,719

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,330

100,207

766,613

100,207

909,169

 

 

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2021年10月27日

(注)6.

 普通株式

200

 普通株式

3,919

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,330

87,400

854,013

87,400

996,569

2021年10月28日

(注)7.

 普通株式

200

 普通株式

4,119

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,330

87,400

941,413

87,400

1,083,969

2021年11月5日

(注)8.

 普通株式

200

 普通株式

4,319

 A種優先株式

1,304

 B種優先株式

1,267

 C種優先株式

800

 D種優先株式

1,330

87,400

1,028,813

87,400

1,171,369

2022年4月15日

(注)9.

 普通株式

4,701

 A種優先株式

△1,304

 B種優先株式

△1,267

 C種優先株式

△800

 D種優先株式

△1,330

 普通株式

9,020

1,028,813

1,171,369

2022年4月15日

(注)10.

 普通株式

7,206,980

 普通株式

7,216,000

1,028,813

1,171,369

2022年5月13日

(注)11.

 普通株式

160,000

 普通株式

7,376,000

87,460

1,116,273

87,460

1,258,829

2022年7月28日

(注)12.

 普通株式

733,000

 普通株式

8,109,000

269,744

1,386,017

269,744

1,528,573

2022年8月30日

(注)13.

 普通株式

32,800

 普通株式

8,141,800

12,070

1,398,087

12,070

1,540,643

2023年1月20日~

2023年5月25日

(注)14.

 普通株式

55,200

 普通株式

8,197,000

13,119

1,411,206

13,119

1,553,762

 

 

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2023年6月30日

(注)15.

 普通株式

8,197,000

△1,361,143

50,062

△691,718

862,044

 (注) 1.無償減資

欠損填補目的の無償減資により、資本金が1,010,019千円(減資割合91.0%)、資本準備金が861,822千円(減資割合78.0%)減少しております。

2.有償第三者割当     1,023株

発行価格   977,636円

資本組入額  488,818円

割当先 Monoful Pte. Ltd.

3.有償第三者割当     102株

発行価格   977,636円

資本組入額  488,818円

割当先 三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合

4.新株予約権の行使による増加であります。

5.有償第三者割当     205株

発行価格   977,636円

資本組入額  488,818円

割当先 D4V1号投資事業有限責任組合、Monoful Pte. Ltd.

6.新株予約権の行使による増加であります。

7.新株予約権の行使による増加であります。

8.新株予約権の行使による増加であります。

9.2022年3月31日開催の取締役会においてA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式及びD種優先株式のすべてにつき、定款に定める取得条項に基づき取得することを決議し、2022年4月15日付で自己株式として取得し、対価として当該A種優先株主、B種優先株主、C種優先株主及びD種優先株主にA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式及びD種優先株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式及びD種優先株式は、2022年4月15日付で会社法第178条に基づきすべて消却しております。

10.株式分割(1:800)によるものであります。

11.新株予約権の行使による増加であります。

12.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)

発行価格    800円

引受価額    736円

資本組入額   368円

払込金総額 539,488千円

13.有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)

割当価格    736円

資本組入額   368円

払込金総額  24,140千円

14.新株予約権の行使による増加であります。

15.無償減資

欠損填補目的の無償減資により、資本金が1,361,143千円(減資割合96.5%)、資本準備金が691,718千円(減資割合44.5%)減少しております。

 

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2023年6月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

3

20

19

14

9

1,935

2,000

所有株式数

(単元)

1,330

1,654

22,324

19,342

145

37,148

81,943

2,700

所有株式数の割合(%)

1.62

2.02

27.23

23.60

0.18

45.35

100

 

 

(6)【大株主の状況】

 

 

2023年6月30日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

天沼 聰

千葉県市川市

1,388,800

16.94

Monoful Pte. Ltd.

501 Orchard Road, #08-01

Wheelock Place, Singapore

1,109,600

13.53

寺田倉庫株式会社

東京都品川区東品川二丁目6番10号

848,000

10.34

住友商事株式会社

東京都千代田区大手町二丁目3番2号

800,000

9.75

SIG Asia Fund IV, LLLP

401 City Ave, Bala Cynwyd, PA

19004, USA

800,000

9.75

ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合

東京都港区虎ノ門一丁目23番1号

(ジャフコ グループ株式会社内)

529,100

6.45

前川 祐介

千葉県柏市

311,200

3.79

SMBCベンチャーキャピタル6号投資事業有限責任組合

東京都中央区八重洲一丁目3番4号

160,000

1.95

小谷 翔一

東京都渋谷区

159,900

1.95

中園化学株式会社

熊本県熊本市東区上南部2丁目1-100

158,400

1.93

6,265,000

76.43

(注)前事業年度末において主要株主であった住友商事株式会社及びSIG Asia Fund IV, LLLPは、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2022年6月30日)

当事業年度

(2023年6月30日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

1,139,598

1,451,797

売掛金

334,177

337,507

商品

42,448

6,774

貯蔵品

8,796

10,076

前払費用

30,224

40,166

その他

28,037

62,867

貸倒引当金

3,596

3,565

流動資産合計

1,579,687

1,905,625

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

レンタル用資産(純額)

234,817

403,348

機械装置(純額)

68,238

62,502

工具、器具及び備品(純額)

6,683

6,766

その他(純額)

5,068

4,706

有形固定資産合計

※1 314,807

※1 477,324

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

1,916

1,341

無形固定資産合計

1,916

1,341

投資その他の資産

 

 

長期預金

200,000

敷金

88,235

88,285

その他

1,644

31,644

投資その他の資産合計

289,879

119,929

固定資産合計

606,604

598,596

資産合計

2,186,291

2,504,221

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2022年6月30日)

当事業年度

(2023年6月30日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

買掛金

120,138

112,689

短期借入金

252,923

224,955

1年内返済予定の長期借入金

21,146

214,683

未払金

86,681

140,030

未払費用

7,310

9,370

未払法人税等

10,360

前受金

120,698

184,228

預り金

24,554

29,127

契約負債

17,858

20,872

その他

23,451

流動負債合計

661,671

959,409

固定負債

 

 

長期借入金

1,174,683

960,000

資産除去債務

20,704

20,704

その他

6,192

6,192

固定負債合計

1,201,580

986,897

負債合計

1,863,251

1,946,306

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

1,116,273

50,062

資本剰余金

 

 

資本準備金

1,258,829

862,044

資本剰余金合計

1,258,829

862,044

利益剰余金

 

 

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

2,052,862

354,191

利益剰余金合計

2,052,862

354,191

株主資本合計

322,240

557,915

新株予約権

800

純資産合計

323,040

557,915

負債純資産合計

2,186,291

2,504,221

 

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当事業年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

売上高

3,390,339

3,740,043

売上原価

1,718,011

1,982,166

売上総利益

1,672,327

1,757,876

販売費及び一般管理費

※1 1,724,104

※1 1,945,900

営業損失(△)

51,776

188,024

営業外収益

 

 

受取利息

6

13

補助金収入

3,805

雑収入

698

861

営業外収益合計

704

4,680

営業外費用

 

 

支払利息

14,448

20,403

上場関連費用

2,220

25,536

営業外費用合計

16,668

45,939

経常損失(△)

67,740

229,282

特別利益

 

 

新株予約権戻入益

800

特別利益合計

800

特別損失

 

 

減損損失

※2 308,114

※2 125,177

特別損失合計

308,114

125,177

税引前当期純損失(△)

375,855

353,659

法人税、住民税及び事業税

2,291

532

法人税等合計

2,291

532

当期純損失(△)

378,146

354,191