株式会社POPER
POPER Co.,Ltd.
中央区日本橋茅場町一丁目13番21号
証券コード:51340
業界:情報・通信業
有価証券報告書の提出日:2023年1月27日

 

回次

第4期

第5期

第6期

第7期

第8期

決算年月

2018年10月

2019年10月

2020年10月

2021年10月

2022年10月

売上高

(千円)

50,583

133,853

262,362

442,880

665,331

経常損失(△)

(千円)

100,786

120,743

194,752

181,357

26,987

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

101,256

129,128

195,529

184,914

7,927

持分法を適用した場合の

投資利益

(千円)

資本金

(千円)

77,580

188,460

364,067

10,000

171,119

発行済株式総数

(株)

 

 

 

 

 

普通株式

 

500

500,000

500,000

500,000

3,580,053

A種優先株式

 

89

89,000

89,000

89,000

B種優先株式

 

125

125,000

125,000

125,000

C種優先株式

 

220,000

270,000

270,000

D種優先株式

 

118,431

118,431

純資産額

(千円)

11,473

104,277

261,007

76,065

406,600

総資産額

(千円)

81,321

272,507

434,117

346,715

695,807

1株当たり純資産額

(円)

187,235.46

281.39

138.59

194.50

113.14

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)

(円)

150,454.71

155.85

63.40

55.91

2.25

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

14.1

38.2

59.8

21.6

58.2

自己資本利益率

(%)

3.3

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

営業活動によるキャッシュ・

フロー

(千円)

224,576

158,701

13,306

投資活動によるキャッシュ・

フロー

(千円)

2,624

23,222

4,476

財務活動によるキャッシュ・

フロー

(千円)

350,411

71,488

309,717

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

324,079

213,644

505,579

従業員数

(人)

12

19

41

52

53

(外、平均臨時雇用者数)

(6)

(5)

(6)

(3)

(3)

株主総利回り

(%)

(比較指標:-)

(%)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

最高株価

(円)

最低株価

(円)

 

 (注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.持分法を適用した場合の投資利益は、関連会社が存在しないため記載しておりません。

3.第7期において、無償減資を行っております。

4.当社は、2019年3月27日付で株式1株につき1,000株の割合で株式分割を行っております。第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失を算定しております。また、当社は、2022年7月30日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失を算定しております。

5.2022年7月21日付で、A種優先株主、B種優先株主、C種優先株主、D種優先株主、E種優先株主及びF種優先株主の株式取得請求権の行使を受けたことにより、全ての優先株式を自己株式として取得し、当該優先株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式、D種優先株式、E種優先株式及びF種優先株式について、2022年7月21日開催の取締役会決議により、2022年7月21日付で会社法第178条に基づきすべて消却しております。なお、2022年7月29日開催の臨時株主総会において、種類株式を発行する旨の定款の定めを廃止しております。

6.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

7.第4期から第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため期中平均株価が把握できませんので、また、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。

8.自己資本利益率については、第4期から第7期は当期純損失が計上されているため記載しておりません。

9.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

10.第4期及び第5期については、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー並びに現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

11.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

12.第6期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwC京都監査法人により監査を受けております。なお、第4期及び第5期の財務諸表については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づいて算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

13.株主総利回り、比較指標、最高株価及び最低株価については、当社株式は非上場でありましたので記載しておりません。

なお、当社株式は2022年11月15日付で、東京証券取引所グロース市場に上場いたしました。

14.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

2【沿革】

年月

概要

2015年1月

東京都渋谷区に株式会社POPER設立

2015年12月

SaaS型教育事業者等専用コミュニケーション&業務管理プラットフォーム「Comiru」リリース

2017年2月

業容拡大のため、埼玉県さいたま市中央区に本社移転

2019年10月

業容拡大のため、東京都中央区に本社移転

2020年8月

教育事業者等に特化したオンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」リリース

2020年12月

教育事業者等向け講師労務管理・講師コミュニケーションサービス「ComiruHR」リリース

2021年6月

大手教育事業者等向け基幹システム機能を提供する「ComiruPRO」をComiruの新プランとして

リリース

2022年11月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

 

3【事業の内容】

(1)ミッション

当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションに掲げ、学習塾を中心とする教育事業者等(注1)のバックオフィスのアナログ的な業務をデジタル化(DX)(注2)することで効率化を図り、講師等(注3)がより多くの生徒と向き合える「教える時間」を捻出できるよう、教育事業者等向けSaaS(注4)型業務管理プラットフォーム「Comiru」の開発・運用に注力しております。

当社は、「教える」という現象の本質は、講師等と生徒の関係性にあると考えています。講師等と生徒の関係性は相互に尊重し合い、相互にオープンで、相互に影響し合うものだと当社は感じていますが、この関係性の構築には講師等の気持ちと時間に余裕が必要です。しかし、今の講師等は授業時間以外の事務作業に追われており、気持ちと時間に余裕がないため、この関係性を構築することが非常に難しくなりました。当社は、そのような講師等が「Comiru」を活用することにより、バックオフィス業務の作業時間を減らし、多くの生徒の成長や学習効果の向上に良い影響を与えられる環境を実現してまいります。

なお、当社の事業は、教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略をしております。

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(2)サービス概要

当社は、学習塾を中心とする教育事業者等のバックオフィス業務の生産性向上に寄与するSaaSサービスを開発・提供してまいりました。

具体的には、2015年12月に教育事業者等のバックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーションを強化するSaaS型業務管理プラットフォーム「Comiru」をリリースしました。その後、「Comiru」と連動する形で、リモート教育をより効果的に実現しやすいオンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」を2020年8月に、講師等の労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」を2020年12月にリリースし、サービスの拡充に努めてまいりました。

各サービスの収益モデルは以下のとおりです。

サービス名

プラン名

初期費用

(教室単価)

月額費用①

(ID単価)

月額費用②

(基本料金※)

追加料金

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30,000円

300円/生徒

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応相談

500円/生徒

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30,000円

3,000円~

(3,000分)

500円

(500分)

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300円/講師

※1分数カウントは参加生徒と講師全ての利用時間の合算となります(例:60分の授業に講師1人、生徒3人参加の場合は240分利用)。

「Comiru」サービスの収益モデルは、教育事業者等がサービス導入時の初期費用、及びその後利用生徒ID数×ID単価に応じた月額費用によって構成されております。

① Saas型業務管理プラットフォーム「Comiru」

バックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーション強化のために、教育事業者等に活用して頂くSaaS型サービスです。教育事業者等における利用生徒のID数に応じて利用料を頂戴しております。

教育事業者等は、以下の機能を活用することにより、バックオフィス業務に費やした作業時間や関連コストの削減が期待できます。また、各種経営数値を迅速に集計することができるようになり、早期の意思決定ができるようになります。

さらに、教育事業者等は、「Comiru」を通じて保護者向けには生徒の教育事業者等での勉強の様子や進捗、今後の学習計画、及び教育事業者等からのお知らせ等を従来の手紙配布よりもタイムリーに配信することが可能となり、保護者満足度の向上に繋がることが期待できます。

本書提出日現在において、「Comiru」は、教育事業者等の事業規模、利用されたい機能に応じて、「Comiru FREE」、「Comiru BASIC」及び「Comiru PRO」の3プランを提供しております。「Comiru FREE」に関しては、デジタルツールを初めて導入する教育事業者等向けに提供する無料のサービスであり、Web申込み(エントリーフォーム)の作成、見込み顧客管理、口コミ収集&掲載などの生徒集客機能にフォーカスしたサービスです。「Comiru PRO」に関しては、大手教育事業者等向けに基幹システムの機能を提供するサービスであり、一般的に在籍生徒・契約情報・問い合わせ数、請求情報、退塾数、弟妹通学率など、多岐に渡るデータを各教室で保有・管理していましたが、全データを1つのサービスで包括的に本部が一元管理することで、各教室のデータをリアルタイムで集計することが可能となりました。その結果、教室間での数値比較を通じて、状況の芳しくない教室のフォローが可能となります。

これらにより、導入教育事業者等における業務時間の短縮と運営コストの低減、経営の意思決定の迅速化、及び保護者とのコミュニケーション強化による満足度の向上を実現することが可能となります。

●コミュニケーション機能:

専用アプリ&LINE連携

専用アプリやLINEとの連携で教育事業者等からの連絡・共有事項を保護者のスマホに直接伝達

指導報告書・お知らせ

テンプレートを使うことで、品質を落とすことなく手書きよりも早く簡単に指導報告書やお知らせを作成することができるほか、保護者の既読や未読等の閲覧状況も確認可能

入退室管理

教育事業者等による機器購入費やカード発行費は不要、生徒の入室・退室の情報を自動的に記録し、保護者と共有

面談予約記録・管理

入会時の面談や講習会前の面談など、保護者・生徒と実施した面談内容を記録・管理

●業務改善機能:

請求書

教育事業者等から保護者に送付する毎月の請求書を自動で作成。入金状況の確認や未入金の再依頼も対応可能

口座振替

保護者が授業料等の支払いをインターネット経由で口座引落しに設定した場合、教育事業者等から決済銀行への支払手数料を決済(注5)。教育事業者等と保護者の双方にとって面倒な書類の手続きも不要で、オンラインで完結

成績管理

生徒ごとのテストの結果をデータ管理。保護者にテスト結果のデータを報告することも可能。保護者による生徒の学校成績等の直接入力も可能であり、面倒な学校のテスト結果等の回収作業も容易

カード決済

クレジットカード決済にかかる決済代行業者等への支払手数料を最低1.7%(注6)で提供。これにより、教育事業者等が決済代行業者等と個別契約を締結する場合よりも安価な手数料水準でクレジットカード決済を導入可能。また、教育事業者等は請求書機能との連動で簡単に請求・管理することが可能

座席管理

授業のコマ管理をサポート。季節講習も座席自動配当でより教育事業者等の業務負担を軽減

分析

保護者のお知らせや指導報告書の閲覧情報、生徒の遅刻・欠席、学習進捗及び宿題の提出状況等の利用状況を詳細にデータ化。教育事業者等へのアラート機能の設定により、退会傾向のある生徒を早期に発見し、ケアすることが可能

学習進捗管理

各学習計画・科目、教材ごとの学習時間やその進捗を管理し、学習計画に関して講師と保護者・生徒のコメントのやり取りが可能。

●生徒集客管理機能:

見込み顧客管理

見込み顧客情報のデータベース化やステータス及びアクション管理が可能

口コミ収集&掲載

入会の決め手となる口コミを従来の手書きの口コミや講師の聞き込みによる方法よりも効率的・効果的に収集及び掲載することが可能

Web申込み

ホームページに申込フォームを設置することで電話のやり取りを介さず、見込み顧客への対応が可能

② オンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」

オンライン授業及び生徒の自宅学習をサポートするSaaS型サービスです。教育事業者等における利用教室数及び利用時間に応じて教育事業者等から利用料を頂戴しております。

通常のWeb会議ツールの場合、個別生徒に合わせた画面共有やコミュニケーションが難しく、授業前後の連絡や報告も別システムを利用する必要があります。この課題に対し、教育事業者等は「ComiruAir」の以下の機能の利用及び「Comiru」との機能連携により、オンライン授業の利用だけではなく、授業の前後の業務をオンライン化することができ、より効率的なオンライン学習運営を実施することが可能となります。授業自体も生徒それぞれに合わせた画面共有やコミュニケーションが可能となり、講師等と生徒が1対1の個別指導に近い環境を実現することができます。また、生徒の自宅学習のサポートとして、動画コンテンツの視聴履歴の記録や理解度テスト、問題集の質疑応答も「ComiruAir」を通じて応対することが可能となります。

●オンライン授業機能:

個別対応

特定の生徒を指定して、その生徒のみと会話や画面共有、講師側からの音声切替等を行うことが可能

レッスン通知

教育事業者等でレッスン作成時に、生徒個別に授業のURLを送る必要なく、自動で生徒へ通知

オンライン面談

保護者面談の予約と実施及び記録は、全てオンライン上で実施

●自宅学習支援機能:

学習支援ルーム

生徒自宅学習時の質疑応答もオンラインで対応可能。また、対応履歴は保護者にも通知

動画レッスン

動画コンテンツを指定した生徒のみに視聴させ、視聴履歴の記録や理解度テストも実施可能

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③ 講師等の労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」

講師等のシフト調整、給与労務の集計、及びこれらに関連するコミュニケーションを効率的に行うSaaS型サービスです。教育事業者等における利用講師等ID数に応じて利用料を頂戴しております。

教育業界の勤務形態に最適化されていない一般的な勤怠管理ツールの場合、教育事業者等に特有の授業種類別、作業種類別の賃金体系や授業時間と連動したシフト調整が難しく、アナログな集計・調整作業が必要となります。「ComiruHR」の以下の機能を利用することにより、他社の勤怠管理ツールではフォローしきれない講師等の勤怠管理や給与管理への「ComiruHR」による一元管理が可能となります。

●労務管理機能:

シフト管理&教室入退室管理

講師等のシフト集計から、授業単位での出勤記録、一日複数回の出退勤、事務作業時間記録などの教育事業者等特有の勤務体系に対応

講師等の給与計算のアシスト

コマ給、時間給等の学習塾特有の給与形態に合わせて給与計算の基礎となるに支給額を自動で算出し、社会保険料や各種税金などの控除額を別途算出していただくことで、給与明細への反映や電子で送付可能

講師等連絡

講師等への連絡もスマートフォンから簡単送信。既読/未読が確認可能

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<事業系統図>

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(3)「Comiru」サービスの特徴

① 教育業界に特化したサービスのUI/UX(注7)

教育業界の業務管理の特性、あるいは煩雑さから業界横断型のSaaS型サービスでは、最適な管理が難しく、UI/UX面において、改善の余地が残っている状況です。

当社は、教育業界に特化したサービスであり、取り分け教育業界の中でもバックオフィス等の業務が煩雑である学習塾業界にフォーカスして、サービスのUI/UXを進化し続けてまいりました。

具体的には、当社代表取締役の栗原慎吾をはじめとする社内の学習塾経営経験者の知見に基づき、教育事業者の運営に最適な業務プロセスと各種機能や帳票のフォーマットを洗い出し、サービス化してまいりました。また、サービスローンチ後も、開発部門やカスタマーサクセス部門等を中心に、教育事業者等からの要望や改善要請を常にヒアリングし、絶えずアップデートし続けてきました。その結果、サービスローンチ当初は指導報告書の1機能のみの提供から、2022年10月末現在で教育事業者等の運営に必要な15機能まで拡大し、当社サービスの月間解約率は0.5%以下(2022年10月末現在)に留めることができました。

② 教育事業者等の要望等に合わせたスピーディ且つ安定的な開発の実現

今日のデジタル経済の急速な発展により、様々な業界において、これまで作業効率化の手段であった情報システムが、重要な経営戦略の実現手段の一つとなりつつあります。これによりシステム開発は、コストパフォーマンスだけでなくタイムパフォーマンスも重要視されるようになり、当社では、少人数かつ短期間で情報システムを開発できるアジャイル手法(注8)を採用しております。

一般的にアジャイル手法は、ウォーターフォール型(注9)と呼ばれる従来型の手法と比較して、業務分析や要件定義等の上流工程に関する手法が定義されていません。このため、ウォーターフォール型と比較して、プロジェクトの管理が困難であることから、国内企業においては広く活用されていないのが現状です。

国内のシステムインテグレーター(注10)が提供する受託開発サービスの多くは、ウォーターフォール型のスクラッチ開発(注11)で実施されることが多く、アジャイル手法を活用する場合でもスクラッチ開発が採用されています。これは国内のシステムインテグレーターのほとんどが、これまでの豊富なシステム開発経験をもとに、ゼロから情報システムを作り上げるスクラッチ開発の膨大なノウハウを蓄積し、それらを活用したシステム開発を実施していることが要因であると考えられます。

当社では、教育事業者等からの要望や改善要請のヒアリングを常に行い、当社サービスに欲しい機能や足りない機能などの情報収集を欠かさず、その要望等をスピードとテストを重視したアジャイル手法による開発で、且つアジャイル手法に不足している上流工程とテスト工程の作業を標準化した安定的なアジャイル手法によるシステム開発を実現しています。

③ 教育業界における業務効率化・コスト削減及び売上向上への貢献

教育事業者等が「Comiru」を導入することにより、保護者への連絡や請求、授業編成等のバックオフィス業務にかかる作業時間を削減することができ、請求書の送付、口座振替及びクレジットカード決済費用等の支出の削減も期待できます。

また、教育事業者等の講師等は、上記業務効率化により捻出された時間を生徒への授業や、保護者とのコミュニケーションの活性化等の時間に充当することが可能となり、その取り組みにより、生徒及び保護者が教育事業者等に対して満足度の向上や信頼関係が構築され、生徒の継続学習期間の延伸、退塾率の低減が期待できます。

④ 教育事業者等に寄り添った価格設定とAPI化(注12)によるシステムの拡張性

従来の教育事業者等においては、個社ごとに独自のシステムを開発するしかありませんでした。しかし、独自のシステム開発は多額な開発コストとメンテナンスコストがかかり、IT投資の体力が限られる教育事業者等にとって、大きな負担となっていました。また、独自のシステム開発自体が難しい規模の企業においては、市販のソフトウェアにアナログのプロセスを加えて補う運用がなされてきました。こうした市販のソフトウェアは、価格的に安いものではなく予算の限られる学習塾には広く普及していなかったのが実情です。

当社は、「Comiru」サービスを幅広い教育事業者等に利用して頂き、業務効率化を図って頂くために、生徒1名につき1IDを付与し、月額300円/ID(「Comiru BASIC」プラン利用時)とし、小規模の教育事業者等でも利用しやすい価格設定となっております。

また、教育事業者等の社内業務のための独自のシステムやソフトウェア開発にかかる負担軽減及び当社サービスの導入ハードルの抑制のために、「Comiru」サービスの各機能をオープンAPI化しております。これにより、教育事業者等が自社の業務プロセスに合わせて、必要な部分のみ当社サービスを取り入れることができ、カスタマイズ開発を従来よりも簡単に行うことができます。

以上の特徴を背景に、当社の有料契約の企業数、利用生徒のID数、及びARPU共に伸長した結果、当社のARRは堅調に成長し、事業は順調に拡大しております。

項目

2019年10月期

2020年10月期

2021年10月期

2022年10月期

有料契約企業数(社)

506

711

944

1,118

利用生徒ID数(千ID)

87

147

219

330

ARPU(円)(注13)

23,498

32,136

40,638

48,456

ARR(千円)(注14)

108,632

235,794

410,532

609,923

(注)1.「教育事業者等」とは、学習塾や予備校といった学習支援機関や教育機関の他、教育に携わる主体全般を指します。

2.「DX」とは、「Digital Transformation」の略称で、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」(「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)Ver.1.0」経済産業省、2018年12月)を指します。

3.「講師等」とは、学習塾や予備校の教員や教育機関の講師の他、講義を行う主体全般を指します。

4.「SaaS」とは、「Software as a Service」の略称で、IDを発行されたユーザー側のコンピュータにソフトウエアをインストールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウエアを閲覧する形態のサービスです。

5.支払手数料は決済銀行に教育事業者等から直接支払いを行うため、当社の収益への計上はされておりません。

6.クレジットカード支払手数料に関しては、クレジットカード決済機能を利用する教育事業者等から決済代行業者等に支払われる手数料であり、当社の収益への計上はされておりません。

7.「UI/UX」とは、UIは「User Interface」の略称で、デザインやフォント、コンピュータシステムあるいはコンピュータプログラムと人間(ユーザー)との間で情報をやり取りするための方法、操作、表示といった仕組みの総称です。UXは「User Experience」の略称で、製品やサービスの利用を通じて得られる体験の総称です。

8.「アジャイル手法」とは、現在主流になっているシステムやソフトウェアの開発の手法のひとつであり、要件定義、設計、開発、テストといった開発工程を機能単位の小さなサイクルで繰り返す手法のことです。

9.「ウォーターフォール型」とは、1970年代に提唱された、大規模なシステム受託開発を行う場合の作業の流れのことであり、日本のシステム受託開発において主流となっている手法です。具体的には、まず作りたいソフトウェアの要求を全て定義して合意し、それを基に設計を全て行い、それに基づくプログラムを全て製造し、最後にそれらが正しく動作するかを検証する手法です。この手法は、作りたいソフトウェアの要求を最初に全て決定する必要があるため、要件定義後に発生する要求の変更に対応することができません。このためこの手法では、昨今の急速な社会環境の変化や技術の進化による要件の変化や新規追加に対応することが難しくなっています。

10.「システムインテグレーター」とは、主として情報システムの開発、運用などの業務をシステムのオーナーとなる顧客から一括して請け負う企業のことです。

11.「スクラッチ開発」とは、一般的に製品を開発する際に、すでに存在する何かを土台とせずにゼロから新たに作り上げることを指します。情報システム開発においては、システム全体をゼロから手作業でプログラミングを行うことで、新規に作成する、あるいは作り直すことを指します。

12.「API」とは、「Application Programming Interface」の略称で、ソフトウェアの機能を共有する仕組みであり、異なるサービスをAPIで連携することで、ユーザーの承諾のもとサービス間でのユーザーデータの共有等が可能となります。

13.「ARPU」とは、「Average Revenue Per User」の略称で、有料契約企業1社当たりの「Comiru」の基本利用料(月額課金)の平均値を示しております。

14.「ARR」とは、「Annual Recurring Revenue」の略称で、基本利用料(月額課金)の1年間の積み上がり状況を示しております。

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。
 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

 

2022年10月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

53

3

33.1

2.3

5,017

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.当社の事業セグメントは、教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。

 

(2)労働組合の状況

当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションとして掲げております。このミッションに基づき、学習塾を中心とする教育事業者等の講師等が煩雑なバックオフィス業務に追われることなく本来の目的である「教える」に専念できるプラットフォーム「Comiru」の開発・運営を行っております。なお、当社は「『教える』をなめらかに」というミッションの実現に向けて、人員を増強して組織体制を整備するとともに、情報管理体制を強化し、「Comiru」の安全性を担保する仕組みの改善を図ることで、同分野におけるサービス強化、新規事業の開発等に取り組んでいく方針であります。

 

(2)経営環境と経営戦略

① 経営環境

教育業界を取り巻く経営環境は、少子化による学齢人口の減少に伴い、市場全体が伸び悩むという厳しい状況にあります。そのため、教育業界では同業者間での生徒数確保に向けた競争が激化していくことが予測され、より一層の業務効率化と経営上の意思決定の迅速化が必要となり、当社事業へのニーズは高まっていると認識しております。

国立教育政策研究所が2019年12月に発表した調査によると、学校教育の授業におけるICT(注1)の活用率はOECD諸国の中で最下位と極めて活用率が低い実態が明らかになりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行によりパソコンやタブレットを利用したオンラインでの学習が広がり、さらに政府が推進するGIGAスクール構想により教育業界におけるICT教材導入の準備が進むなど、当業界をとりまく経営環境は大きく変化しております。このような状況の中、株式会社船井総合研究所が2021年10月に行った調査では、民間教育の業務管理市場のポテンシャル(ユーザーがICTを使用した場合の最大市場規模。以下同じ。)が500億円程度と算出され、2026年以降の民間教育におけるICT市場のポテンシャルが2,000億円程度、民間教育及び学校教育におけるICT市場全体の市場のポテンシャルが3,500億円を超えると算出されています。また、生徒数1,000名以下の中小塾等におけるバックオフィス業務はほぼシステムを利用しておらず、エクセルを活用したアナログ作業が中心であることにより、今後の普及率上昇に伴う高い成長が見込まれます。

なお、学習塾以外の教育業界においても、同様の傾向がみられるため、当社は、クラウド型学習塾向け業務管理システムの市場におけるリーディングカンパニー(注2)として、市場を引き続き牽引することが重要であると認識しております。

このような事業環境の中、当社は、学習塾を中心とする教育事業者向けのバックオフィス業務管理システム「Comiru」(売上高の約95%)を直販中心に展開しており、現在学習塾で多く導入して頂いております(売上高の95%以上)が、その他教育事業者への導入も増えている状況であります。また、現状他のクラウド型学習塾向け業務管理システムに比べ提供している機能が多く、利用価格も相対的に安い状況と認識しております。

今後の更なる成長に向けては、業務提携や新サービスの開発等、新領域への積極的な展開を行っていく予定です。

② 経営戦略

a. 顧客基盤の更なる拡大

当社の当事業年度末における有料契約企業数は1,118社(前事業年度末は944社)であり、創業以来順調に拡大し続けております。創業当初は業界展示会への出展や業界紙への広告掲載等による顧客企業の獲得が中心でしたが、マーケティングチームやインサイドセールスチームの立ち上げによるWebマーケティングの強化、自社オウンドメディア(注3)の開設やセミナー開催の強化、教材販売事業者との連携等、顧客企業へのタッチポイントを拡充してきました。さらに、既存顧客企業からの紹介が増加したことにより、顧客基盤が拡大しました。

また、主要顧客である学習塾以外においても、英会話、音楽教室、プロミング教室等習い事全般の顧客事例が増え、今後も教育業界へのタッチポイントの深化、多様化を進めることで、顧客基盤の更なる拡大を進めます。

(「Comiru」サービス有料契約企業数の当社分類別内訳)

分類名

生徒規模数※

2019年10月期(社)

2020年10月期(社)

2021年10月期(社)

2022年10月期(社)

大手塾

5,000人以上

3

6

9

12

中堅塾

300~5,000人

14

30

51

66

個人塾

300人未満

486

668

875

1,028

その他習い事

3

7

9

12

合計

506

711

944

1,118

※当社は、生徒規模に応じて、学習塾を大手、中堅、小規模と分類しております。

b. 顧客価値の最大化

当社は継続的に新規サービスをリリースしてきたほか、既存サービスの機能改善などにより、顧客価値の向上に努めました。また、大手教育事業者等においても採用しやすいサービスの投入やAPIの拡充により、顧客企業のARPUの上昇を実現しました。

今後は、従来注力してきたバックオフィス業務と保護者コミュニケーション周辺のサービスに加えて、教育業界全体の業務の効率化と可視化をより多くの範囲で実現し、システムパートナーの領域を超えて、顧客企業の経営課題を解決する総合プラットフォーマーとしての価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現していきます。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、より多くの教育事業者等のバックオフィスの業務効率化に寄与し、講師等の「教える時間」を捻出することで、生徒の学習効果向上及び満足度向上、ひいては教育事業者等の企業価値最大化に貢献する思いであります。そのため、有料契約企業数、利用生徒ID数、ARPU、ARRを重要な経営指標として設定し、企業規模の拡大、企業価値の向上を目指しております。

また、当社の持続的な成長と安定的な収益を実現するために、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、及び売上総利益と営業利益率を重要な経営指標として確認しております。

項目

2019年10月期

2020年10月期

2021年10月期

2022年10月期

有料契約企業数(社)

506

711

944

1,118

利用生徒ID数(千ID)

87

147

219

330

ARPU(円)

23,498

32,136

40,638

48,456

ARR(千円)

108,632

235,794

410,532

609,923

広告宣伝費/売上高比率(%)

23.5

22.0

13.2

5.2

顧客の解約率(%)

0.6

0.8

0.5

0.5

売上総利益(千円)

88,946

176,536

301,727

476,244

営業利益率(%)

△90.9

△73.5

△40.8

△3.1

※「顧客の解約率」は、「月中に解約した有料契約企業数÷前月末時点での有料契約企業数」の対象期間の平均です。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 組織体制の整備

当社の継続的な事業成長の実現に向けて、多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を進めてまいります。

② 情報管理体制の強化

当社は、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や生徒情報、保護者情報等の個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。

③ 新規事業の展開

現在、当社の収益の大半が「Comiru」サービスから成り立っております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存サービスの伸長に加えて、「ComiruAir」、「ComiruHR」の販売強化、「Comiru」を利用する教育事業者等の各講師が得意とする科目や空き時間等を活用した個別指導マッチングサービスの提供等により、教育事業者等の企業価値最大化に寄与する新規事業の展開を積極的に検討してまいります。

④ 利益及びキャッシュ・フローの創出

当社は、事業拡大を目指し、開発投資や顧客獲得活動等に積極的に投資を進めており、2022年10月期は営業損失を計上しております。一方で、資金繰りに関しては、第三者割当有償増資による資金調達やメインバンクを中心に各金融機関とは緊密な関係を維持できていることから、取引金融機関と長期的な借入契約を借入の都度締結しているため、現時点において財務上の課題は認識しておりません。

当社の収益の中心であるSaaSビジネスは、サブスクリプション(注4)方式で顧客企業に提供しており、継続して利用されることで収益が積み上がるストック型の収益モデルになります。一方で、開発費用や顧客企業の獲得費用が先行して計上される特徴があり、赤字が先行しております。

当社では、事業の拡大に伴い、ストック収益が順調に積み上がることで、先行投資として計上される開発費用や顧客企業の獲得費用が売上高に占める割合は低下傾向にあり、2021年10月期以降、売上高に占める営業損失の金額は縮小しております。

一方で、SaaSビジネスにおいては、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率が重要な指標となるため、当社ではこれを参考しながら、顧客獲得活動における投資判断をしてまいりました。当該指標を満たす場合に積極的に投資していくことが、中長期的に利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。

今後も、投資効率指標である広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率等に配慮しながら、サービス強化のための開発活動や、認知度向上のためのマーケティング活動への投資を通じて、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に努めてまいります。

(注)1.「ICT」とは、「Information and Communication Technology」の略称で、情報・通信に関する技術の総称です。

2.デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社が発行した「ミックITリポート2021年2月号 高成長続くクラウド型学習塾向け業務管理システムの市場動向」において、当社「Comiru」が、クラウド型学習塾向け業務管理システムにおける導入教室数No.1を獲得しました。

3.「オウンドメディア」とは、広報誌及びパンフレット、インターネットのウェブサイト・ブログ等のメディアのうち、企業や組織自らが管理・運営し、情報を発信するメディアのことであります。

4.「サブスクリプション」とは、顧客企業等の利用量に拘わらず、継続的に一定額の利用料が発生する販売方法です。

2【事業等のリスク】

当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合でも業績及び財務状況に与える影響を最小限にすべく対応に努める方針であります。

当社のリスク管理体制に関しましては、「第4 提出会社の状況、4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1)業界環境に関するリスク

① EdTech(注1)市場について(発生可能性:中/影響度:中)

近年、IT技術の発展やペーパーレス化の流れ等により、教育業界におけるEdTechのニーズは高まりを見せております(注2)。今後もスマートフォンやタブレット端末の普及により、EdTechに関するユーザーの需要は活発化していくことが予想されます。しかしながら、これらの市場のニーズや成長が大きく鈍化し、もしくは縮小した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、サービス強化や新規事業の開発等に取り組むことで、市場変化の影響を緩和しています。

(注)1.「EdTech(エドテック)」とは、「EducationとTechnology」から成る造語で、教育とIT技術を融合させてイノベーションを生み出すビジネス分野です。例として、インターネットなどのオンラインシステムを活用した教育サービスが挙げられます。

2.出典:経済産業省「未来の教室」、経済産業省 中小企業庁「学習塾業に係る経営力向上に関する指針(2019年4月1日付)」

② インターネット関連事業について(発生可能性:低/影響度:中)

当社は、EdTech関連事業を主たる事業対象としているため、当社事業の継続的な拡大発展のためには、更なるインターネット環境の整備、インターネットの利用拡大が必要と考えております。しかしながら、インターネットの利用等に関する新たな規制の導入や技術革新、その他予期せぬ要因によって、今後の利用拡大に大きな変化が生じた場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、法改正などの早期情報収集、市場動向のモニタリングなどを行っております。

③ 少子化による影響について(発生可能性:中/影響度:中)

教育業界は、長期にわたる出生率低下に伴う少子化により、学齢人口の減少という問題に直面しております。少子化による影響や、子どもにかかる教育費が増加傾向であることも相まって、教育業界では同業間での生徒数確保に向けた競争が激化していくことが予想されます。

このような状況の下、当社は、当社のサービスを使って教育サービス展開される方等には、その経営に成功して頂くことを目指して事業展開を進める所存でありますが、今後、少子化が急速に進行し、教育市場全体が著しく縮小した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、顧客を学習塾に限定せず、講師と生徒という構造ができる顧客をターゲットとすることで、少子化の影響を緩和しています。

 

(2)事業に関するリスク

① 他社との競合について(発生可能性:中/影響度:中)

当社は、「Comiru」サービスをはじめとする特色あるサービスの提供や機能の強化、サービスラインナップの充実、学習塾や学校法人に対する経営支援体制の強化等に継続的に取り組み、競争力の向上を図っております。しかしながら、当社と同様にEdTechを提供している企業や新規参入企業との競争激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、アジャイル手法による開発体制を維持継続して顧客ニーズに迅速に対応することにより、リスクの軽減を図っております。

② 他社との業務提携について(発生可能性:中/影響度:中)

当社では、教育コンテンツの提供企業との業務提携等を通じた事業の拡大に取り組んでおります。当社と提携先が持つコンテンツや事業運営ノウハウ等を融合することにより、大きなシナジー効果を発揮することを目的としておりますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、またこれらの提携が解消された場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

当社では、実施した施策の効果検証や継続的な提携先模索により、リスクの軽減を図っております。

③ 技術革新への対応について(発生可能性:低/影響度:中)

当社が事業を展開するEdTech業界においては、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。これらの変化に対応するため、当社は、開発スタッフの採用・育成や最先端の技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社の対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のために追加的なシステム投資、人件費等の支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、国や教育委員会等による規制に関する変更により、当社のサービスについて重大な修正を要し、又は販売が延期若しくは中止となる場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、急速な技術革新に対応すべく優秀な技術者の採用・育成等に積極的に取り組むほか、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築することにより、顧客ニーズの変化や規制の変更に迅速に対応できるよう努めております。

④ 新規ユーザー企業の獲得について(発生可能性:低/影響度:大)

当社サービスの教育事業者等における導入教室数及び生徒等の利用ID数は、広告宣伝活動や営業活動等により拡大傾向にあります。しかしながら、教育事業者等における当社サービスの導入が進まないことにより、新規獲得教室数や利用予定ID数が計画を下回る場合等には、当社の事業及び業績に影響を与え、赤字が継続する可能性があります。なお、今後もユーザー数の拡大を目的としたマーケティング活動において、LTV/CAC(注1)やCACの回収期間等(注2)に配慮しながら、ユーザー獲得活動を推進してまいります。

当社では、マーケティング部門が常に広告市況や新たな広告手法のリサーチに取り組んでおります。

(注)1.LTV(Lifetime Valueの略で顧客生涯価値)とCAC(Customer Acquisition Costの略で顧客獲得単価)の比率で、マーケティング活動の投資効率性を表しております。なお、当事業年度におけるLTV/CACは10.1倍(各前月の月額利用料合計に占める解約に伴い減少した月額利用料合計の割合として算出した解約率を使用して算出)です。

2.CACが顧客の利用料等から回収できる期間で、マーケティング活動の投資効率性を表しております。なお、当事業年度におけるCACの回収期間は14.0ヶ月です。

⑤ 既存ユーザー企業の継続率及び単価向上について(発生可能性:低/影響度:大)

当社のビジネスモデルは、サブスクリプション型のリカーリングモデルが中心であることから、当社の継続的な成長には、新規教育事業者等の獲得のみならず、既存教育事業者等の維持及び単価向上が重要と考えております。

既存教育事業者等の維持については、その継続率が非常に重要な要素であり、機能の追加開発やサポートの充実により、継続率の維持・向上を図っております。予算及び経営計画には、実績を基に一定の解約率を踏まえた継続率を見込んでおりますが、当社のサービスの魅力の低下、競合他社に対する競争力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下等により、当社の想定を大幅に下回る継続率となる可能性があります。

単価向上については、当社は、教育事業者等当たりの利用ID数の増加によるARPUの増加、及び複数関連サービスの提供によるアップセルやクロスセルを促進する戦略をとっております。しかしながら、既存教育事業者等の事業が成長しない、中堅・大手規模の教育事業者等の獲得が奏功しない、又は当社のサービスが顧客のニーズに合致しないこと等により、想定した顧客単価の向上が実現しない可能性があります。

これらの結果、当社の事業及び業績に影響を与え、赤字が継続する可能性があります。

当社では、カスタマーサクセス部門の人員を増員し、顧客満足度を高めることでサービスの向上に努めてまいります。

⑥ 特定事業への依存について(発生可能性:低/影響度:大)

現在、当社の収益は、主力サービスである「Comiru」等のSaaS型サービスによる売上が大部分を占めている状況であるため、当社は、多角的観点から新たな収益源を常に模索し、教育事業者等へ提供可能なサービスの範囲の拡大に取り組んでまいります。例えば、学習塾への経営コンサルティングや教育事業者等の備品共同調達等のサービス拡充はまだ初期段階にあります。しかしながら、当該サービスにおいて収益化が進まない場合や当該サービスに関係する法規制の適用を新たに受ける場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、「Comiru」サービスの付加価値向上を図るのはもちろんのこと、教育業界と関連のあるサービス提供者や専門家との協力や業務提携を拡充してまいります。

⑦ 四半期ごとの収益変動について(発生可能性:中/影響度:中)

当社の収益は顧客である学習塾運営会社や学校法人等の法人顧客の講師数及び生徒数に依拠しており、当該顧客の生徒募集を行うタイミングに影響される傾向にあるため、売上高及び利益がそれらの時期に集中する可能性があります。現状は、事業拡大に伴い収益への四半期ごとの偏重はしておりませんが、当該顧客は、通常授業(スポット的な講座や模試を含む。)の他に、春・夏・冬の講習会及び夏期合宿、正月特訓を行っており、通常授業のみ実施する月に比べ、講習会、夏期合宿、正月特訓が実施される月の生徒数が多くなり、又、各講習会が実施される時期に重点をおいて生徒募集が行われているため、収益の基礎となる生徒数は4月から月を追うごとに増加し、1月にピークを迎えるという推移を示す傾向にあり、今後の事業成長及び顧客獲得状況、あるいは当該顧客の生徒募集時期や講習のタイミング等に変更が生じる場合には、当社収益計上時期に偏重が生じる可能性があります。

当社では、新規事業の開発等に取り組むことで収益時期を通期で平準化することにより、リスクの軽減を図っております。

⑧ 人材の確保について(発生可能性:中/影響度:中)

当社は、今後の更なる事業拡大を推進する上で優秀な人材の確保及びその人材の育成が重要であると認識しており、適切な時期を見定めながら新卒や中途採用活動を実施し、また、採用した人材のモチベーションを向上させる人事諸制度の構築や教育の実施を進めております。しかしながら、人材の新規採用や育成が予定通りに進まない場合等が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社は、今後も事業規模の拡大に応じて、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、福利厚生制度の拡充や労働環境の整備など、従業員の働きがいを向上させる取り組みを強化していくことにより、リスクの軽減を図っております。

⑨ カントリーリスクについて(発生可能性:中/影響度:中)

当社では教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の原価低減策のひとつとして、プログラミング設計、コーディングを中華人民共和国及び台湾に居住する個人に対して業務を委託しております。現在は、委託先との関係は良好であり、今後も取引を継続してまいります。また、こうした海外への業務委託においては、コミュニケーションを密にして情報収集に努める等トラブルを回避するための措置を講じておりますが、予期せぬ法律又は規制の変更及びその解釈、現地の委託先の商取引慣行、自然災害及び重大な感染症の流行等による不測の事態、外交関係、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しております。そのため、予期せぬ契約の終了や契約内容の変更が行われないよう、委託先と良好な関係の維持に努めておりますが、当社にとって不利な内容で契約の改定が行われた場合、又は予期せぬ事情により契約が終了した場合には、当社サービスの品質や開発に遅れが生じ、円滑に提供できなくなり、当社の事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。

当社では、プログラミング設計やコーディングを担当する人員の日本国内での採用を強化することにより、リスクの軽減を図っております。

⑩ システム障害について(発生可能性:中/影響度:大)

当社が運営するサービスは、PC、スマートフォン、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。

また、当社のサービスは、外部クラウド・アプリケーション・プラットフォーム(株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する「Heroku」サービス(以下「Heroku」という。))を活用して提供しており、Herokuの安定的な稼働が当社の事業運営上、重要な事項となっております。当社ではHerokuが継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生又はその予兆を検知した場合には、当社の役職員による早急に復旧するための体制を整えております。

しかしながら、システムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等や当社の想定していない事象の発生によりHerokuが停止した場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が生じた場合、又は株式会社セールスフォース・ドットコムとの契約が解除される等によりHerokuの利用が継続できなくなった場合には、顧客への損害の発生、当社の追加費用負担、又は当社のブランドの毀損などにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、「Comiru」サービスを安定的に運用するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視、バックアップ、クラウドサーバーの冗長化を実施して、障害発生の未然防止と障害発生時の影響最小化することのより、リスクの軽減を図っております。

⑪ 自然災害等について(発生可能性:低/影響度:大)

当社の事業は、インターネットや第三者が提供するクラウドサーバー等に依存しています。そのため、これらに被害をもたらすおそれのある自然災害等が発生した場合には、当社は事業を継続することができない等の支障が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、当該事象が発生した場合には、適切な対応に努めますが、事業への影響を完全に防止または軽減できない可能性があり、結果として、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、日頃よりシステムの安定稼動の維持に努めるとともに、「Comiru」サービスの提供を担うシステムについては、バックアップシステムを確保し、定期的な保守点検を実行しております。

⑫ 先行投資と赤字計上について(発生可能性:低/影響度:中)

当社が提供する教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業は、エンジニア人員の採用や開発にかかる外部協力者の業務委託費等の先行投資を必要とする事業であり、結果として、当社業績において営業赤字を継続して計上しております。今後もより多くの実績拡大を目指して、エンジニア人員等の優秀な人材の採用・育成を行ってまいりますが、かかる投資に際しては計画的に行うとともに、導入実績の増加、売上高の拡大及び収益性の向上に向けた取組みを行っていく方針であります。しかしながら、想定通りの導入実績の獲得が進まない場合等には、引き続き営業赤字の計上が継続する等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、定期的な事業計画の進捗確認を実施し、当社業績への影響の逓減を図ってまいります。

(3)法的規制に関するリスク

① 法的規制について(発生可能性:低/影響度:中)

当社事業は、「個人情報の保護に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「電気通信事業法」、「特定商取引法」等による法的規制を受けております。当社は、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備・強化しておりますが、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ当社の事業が制約を受ける場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、利用規約や契約等において、利用者が損害を受けた場合であっても、当社に故意又は重過失がある場合や当社の責に帰すべき事由がある場合を除き、損害賠償の責を負わない旨を定めておりますが、オペレーショナル・リスクの顕在化を含むなんらかの要因により訴訟が提起された場合には、訴訟費用が多額にのぼる可能性があるとともに、訴訟において当社に不利な判決等がなされた場合には、訴訟に伴う損害賠償のみならず、社会的な信用の低下等を通じて、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

当社では、関連する法令等の制定・改正についての情報の事前収集を実施するとともに、コンプライアンス徹底に向けて全社的な意識強化と定着に努めてまいります。

② 個人情報の管理について(発生可能性:中/影響度:大)

当社は、当社のサービスを利用する生徒、取引先、従業員、株主等に関わる個人情報を有しております。

当社は、2021年10月期において、システムの不具合から生じた個人情報漏洩の事故等により、情報セキュリティ対策費として2,471千円を計上しておりますが、個人情報の外部漏洩、改竄等の防止のため、個人情報の厳正な管理を事業運営上の重要課題と位置付けており、個人情報保護規程、情報管理規程など、重要な情報資産の保護に関する規程やマニュアル等を整備運用するとともに、個人情報・機密事項を格納するファイルへの適切なアクセス権限の付与や、パソコンと外部記憶媒体の接続を物理的に不可とするなど、重要な情報資産の管理について組織的かつ技術的、物理的な安全管理措置を講じております。また、すべての役員・従業員を対象に情報セキュリティ教育を実施するとともに「機密保持に関する誓約書」や「個人情報に関する誓約書」を徴求するなど、個人情報を含む重要な情報資産の保護並びに外部漏洩の未然防止に努めております。加えて、当社では個人情報管理に関してはプライバシーマーク(Pマーク)を取得・更新し、厳重なる社内管理に努めております。

しかしながら、情報管理の過程等において、外部からの不正アクセス等を防止できず、不測の事態により個人情報等を含む重要な情報が社外に漏洩した場合、風評被害や社会的信用の失墜により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社が損害賠償請求の対象となる可能性もあります。

当社では、情報セキュリティに関連する各種規程類を整備するとともに、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止等についてシステム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めることにより、リスクの軽減を図っております。

また、個人情報保護法への対応を推進し、プライバシーマークを取得して個人情報マネジメントシステムに則り、安全管理に努めることにより、リスクの軽減を図っております。

③ 知的財産権に関するリスク(発生可能性:低/影響度:中)

当社は、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、調査可能な範囲で対応を行っております。しかしながら、当社の事業分野で当社の認識していない知的財産権が既に成立している場合、または、今後当社が属する事業分野において第三者の権利が成立する場合には、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があり、また当社の知的財産が侵害された場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。

当社では、引き続き啓蒙及び社内管理体制を強化するとともに、上記判明時には、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し、解決に努めてまいります。

 

(4)経営管理体制に関するリスク

① 代表取締役 栗原慎吾への依存について(発生可能性:低/影響度:中)

代表取締役である栗原慎吾は、当社の創業者であり、創業以来当社の代表取締役を務めております。同氏は、EdTechをはじめとする新規事業の立ち上げや既存事業の拡大に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。

当社は、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

② 銀行借り入れの代表取締役個人にかかる人的保証について(発生可能性:低/影響度:中)

本書提出日現在において当社の有する銀行からの借入金に対して、当社代表取締役 栗原慎吾の個人保証を伴うものが存在しています。このため、前項①に類する代表取締役 栗原慎吾への依存が生じており、何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないものと考えております。当社は、財政状態の報告を中心に金融機関との関係性を深めており、今後も良好な関係を維持継続できるよう努めてまいります。

③ 小規模組織における管理体制について(発生可能性:低/影響度:小)

当社は、当事業年度末現在、取締役5名(内1名は非常勤)、監査役3名(内2名は非常勤)、従業員53名と小規模組織にて運営しており、内部管理体制もこれに応じたものとなっております。今後の事業の拡大及び多様化に対応して、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)その他のリスク

① 配当政策について(発生可能性:中/影響度:小)

当社の利益配分につきましては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。

しかしながら当社は、成長過程にあり、今後の事業発展及び経営基盤強化といった、内部留保の充実を図るため、配当を行っておりません。現時点において当社は、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。今後の配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

② 調達資金の使途について(発生可能性:低/影響度:小)

当社が計画している公募増資による調達資金については、既存事業の拡大に係る人件費、その採用費、サービス構築費用、サービスプロモーション費用及び借入金返済に充当する予定であります。しかしながら、当社が属するEdTech市場においては変化が著しいため、計画の変更に迫られ、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。また、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定していた投資効果を上げられない可能性があります。

③ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中/影響度:小)

当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、既存の株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在における新株予約権による潜在株式数は290,601株であり、発行済株式総数3,858,953株の7.5%に相当しております。

④ 繰越欠損金の解消による影響等について(発生可能性:低/影響度:中)

当事業年度末において、税務上の繰越欠損金が存在しております。当社の業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合や税法改正により繰越欠損金による課税所得の控除が認められなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

⑤ 新型コロナウイルスの感染拡大について(発生可能性:中/影響度:小)

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う教育事業者等のDX(デジタルトランスフォーメーション)化の流れが当社事業の活用に追い風になるなど現在商談進行中のプロジェクトは前期比で拡大しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大が社会経済環境及び顧客の意思決定に与える影響などにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

なお、当社では、従業員及び家族の健康と安全の確保を第一に考え、テレワークの推奨、オンラインツールを活用した打合せの推進及び時差出勤の推奨等、感染リスク低減のための措置を実施しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。

 

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末の資産については、総資産が695,807千円となり、前事業年度末と比較し349,091千円の増加となりました。

流動資産の残高は、前事業年度末に比べ302,909千円増加し、602,324千円となりました。主な増減内訳は、運転資金確保のための新株発行及び新株予約権の行使に伴い現金及び預金が291,935千円、「Comiru」の拡大に努めた結果、売上が増加し売掛金が17,337千円増加したことによるものであります。

固定資産の残高は、前事業年度末に比べ46,182千円増加し、93,482千円となりました。主な増減内訳は、繰延税金資産を45,225千円計上したことによるものであります。

(負債)

当事業年度末の負債については、289,206千円となり、前事業年度末と比較し18,556千円の増加となりました。

流動負債の残高は、前事業年度末に比べ31,907千円増加し、138,046千円となりました。主な増減内訳は、事業拡大により未払金が11,498千円増加したこと、課税所得の発生により未払法人税等が16,814千円増加したことによるものであります。

固定負債の残高は、前事業年度末に比べ13,351千円減少し、151,160千円となりました。主な増減内訳は、長期借入金の返済により12,768千円減少したことによるものであります。

(純資産)

当事業年度の純資産については、406,600千円となり、前事業年度末と比較し330,535千円の増加となりました。その主な増減内訳は、新株発行及び新株予約権の行使に伴い資本金が161,119千円、資本準備金が161,119千円増加したことや当期純利益の計上により繰越利益剰余金が7,927千円増加したことによるものであります。

② 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大に加え、原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱、ロシアによるウクライナ侵攻等、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いています。

教育業界においては、従来から問題視されていた教育現場の労働生産性の改善意識も高まっており、新型コロナウイルス感染症を契機としたオンライン教育への急速な関心・注目の高まりや、2020年度から始まった政府のGIGAスクール構想で進められている教育環境のデジタル化といった事業環境への変化にも機敏な対応が求められる1年となりました。

このような状況のもと、当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションに掲げ、民間教育業界の中で最も通学率が高い学習塾業界にフォーカスして、そのアナログ業務を効率化するコミュニケーションツール「Comiru」の開発・運用に注力しております。今後も、更なるユーザー獲得及び顧客満足度向上のため、新機能の充実を図り、引き続き機能追加を行っていく予定です。

当社の主力サービスである「Comiru」は、学習塾を中心とした教育事業者等のバックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーション強化に貢献するSaaSであり、教育業界のIT化を推し進めることで、上記課題解決に対し貢献できるサービスです。当事業年度においては、昨年に続き、主力サービスである「Comiru」のID数及び有料契約企業数は順調に増加しました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響によるリード及びアポイント獲得遅れや顧客企業内での検討の長期化といった影響が生じているものの、WEB広告を中心としたオンラインマーケティングの拡充や、営業体制の更なる強化に注力し、上記影響を最小限にとどめるとともに、新規顧客獲得の一層の拡大と認知向上を狙ったオンラインセミナー等のマーケティング活動を実施しております。また、大手教育事業者等向けに複数教室のKPI等を集約管理する「ComiruPRO」プランのリリースにより、「Comiru」を基幹系システムとして導入して頂く大手教育事業者も複数獲得することができました。

「Comiru」は、サブスクリプション型のリカーリングモデルであり、また顧客である教育事業者等の生徒集客がID数増加を推進するビジネスモデルでもあります。これらの特長を踏まえると、新規顧客の獲得に加え、既存顧客からの追加ID獲得が重要であり、また、顧客ニーズに即した魅力的なプロダクトを提供し続ける必要があると考えております。そのために、先行的に顧客ニーズに即したプロダクトを提供するためのシステム開発人員及び営業人員にかかる人件費、並びに新規商談数獲得や認知度向上のためのマーケティング活動費用として広告宣伝費を投下し、前事業年度以降、継続的に投資を実施しております。一方、新しい生活様式、働き方のスタイルを取り入れ、対面での営業活動やセミナーなどを一部オンラインへ切り替えたことにより広告宣伝費、販売促進費、旅費交通費など一部の経費については減少しております。

これらの結果、当事業年度における売上高は、「Comiru」の有料契約企業数の増加や顧客単価の上昇により665,331千円(前年同期比150.2%)となり、売上総利益は、売上高の増加及び開発部門における開発活動の効率化の取り組みにより476,244千円(前年同期比157.8%)となりました。一方で、コロナ禍において広告宣伝費及び販売管理費などが計画を下回ったため、営業損失は20,483千円(前事業年度は営業損失180,509千円)となりました。また、支払利息及び上場関連費用の計上により、経常損失が26,987千円(前事業年度は経常損失181,357千円)、システムの不具合から生じた個人情報漏洩の事故等による情報セキュリティ対策費が発生したことや法人税等及び、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額を計上したことにより、当期純利益が7,927千円(前事業年度は当期純損失184,914千円)となりました。

なお、当社の事業セグメントは教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、505,579千円となり、前事業年度末に比べ291,935千円増加しました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、13,306千円(前事業年度は158,701千円の使用)となりました。これは主に、減少要因として、税引前当期純損失27,560千円の計上、「Comiru」の拡大に努めて売上が増加したことによる売上債権の増加額13,266千円等があった一方で、増加要因として、事業拡大による未払金の増加額11,498千円、未払消費税等の増加額8,462千円、未払事業税の増加額7,023千円等の増減があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は4,476千円(前事業年度は23,222千円の使用)となりました。これは主に、新サービス開始のための敷金及び保証金の差入による支出3,000千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は309,717千円(前事業年度は71,488千円の獲得)となりました。これは主に、運転資金確保のための株式の発行による収入308,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入14,239千円、長期借入金の返済による支出13,038千円によるものであります。

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載にはなじまないため、記載を省略しております。

b.受注実績

当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載にはなじまないため、記載を省略しております。

c.販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年11月1日

至 2022年10月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

教育事業者等向けSaaS型業務

管理プラットフォーム事業

665,331

150.2

合計

665,331

150.2

(注)1.当社の事業区分は「教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業」の単一セグメントであります。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表を作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。

b.経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ222,451千円増加し、665,331千円(前年同期比150.2%)となりました。これは主に、主力サービスである「Comiru」のID数及び有料契約企業数が順調に増加したことと顧客単価が上昇したことによるものであります。

(売上原価、売上総利益)

当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ47,933千円増加し、189,087千円(前年同期比134.0%)となりました。これは主に、主力サービスである「Comiru」のエンジニア人員及び開発にかかる外部協力者への外注費が増加した結果によるものであります。売上原価は増加したものの、売上高も増加したことから、売上総利益は前事業年度に比べ174,517千円増加し、476,244千円(前年同期比157.8%)となりました。

(販売費及び一般管理費、営業損失)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ14,491千円増加し、496,728千円(前年同期比103.0%)となりました。これは主に、将来の成長を支える人材の確保に伴い従業員給料及び手当が10,131千円、業務委託費が25,731千円増加したことによるものであります。

以上の結果、営業損失は20,483千円(前事業年度は営業損失180,509千円)となりました。

(営業外損益、経常損失)

当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ57千円増加し、467千円(前年同期比113.9%)となりました。これは主に、消費税等調整額を451千円計上したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ5,713千円増加し、6,971千円(前年同期比554.2%)となりました。これは主に、株式交付費を1,364千円、上場関連費用を4,211千円計上したことによるものであります。

以上の結果、経常損失は26,987千円(前事業年度は経常損失181,357千円)となりました。

(特別損益、当期純利益)

当事業年度における特別利益は、前事業年度に比べ120千円増加し、147千円(前年同期比542.8%)となりました。これは、従業員の退職に伴う新株予約権戻入益が増加したことによるものであります。また、特別損失は、前事業年度に比べ1,751千円減少し、720千円(前年同期比29.1%)となりました。これは、情報セキュリティ対策費が減少したことによるものであります。

当事業年度における法人税等は、前事業年度に比べ36,600千円減少し、△35,487千円となりました。これは主に、繰延税金資産の計上に伴い法人税等調整額を△45,808千円計上したことによるものであります。

以上の結果、当期純利益は7,927千円(前事業年度は当期純損失184,914千円)となりました。

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の資本の財源及び資金の流動性について、当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、システム開発の外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金は第三者割当有償増資及び取引金融機関と長期的な借入契約を借入の都度締結することを基本としております。

なお、当事業年度末における借入金を含む有利子負債の残高は163,928千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は505,579千円となっております。

④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について

当社の売上高は主に教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業で構成されております。当該事業は毎月経常的に得られる月額利用料が売上高の大半を占めており、その積み上がり状況の指標であるARRの拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断するうえで、有料契約企業数、利用生徒ID数、ARPU、ARRを重要な指標としております。ARRを高めていくためには、有料契約企業数を増やしていくことが重要であると考えております。

また、当社の持続的な成長と安定的な収益を実現するために、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、及び売上総利益と営業利益率を重要な経営指標として確認しております。なお、過年度の各指標の推移は以下となります。

 

項目

2019年10月期

2020年10月期

2021年10月期

2022年10月期

有料契約企業数(社)

506

711

944

1,118

利用生徒ID数(千ID)

87

147

219

330

ARPU(円)

23,498

32,136

40,638

48,456

ARR(千円)

108,632

235,794

410,532

609,923

広告宣伝費/売上高比率(%)

23.5

22.0

13.2

5.2

顧客の解約率(%)

0.6

0.8

0.5

0.5

売上総利益(千円)

88,946

176,536

301,727

476,244

営業利益率(%)

△90.9

△73.5

△40.8

△3.1

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。
 

2【主要な設備の状況】

2022年10月31日現在

 

事業所名
(所在地)

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物

工具、器具
及び備品

ソフトウエア

合計

本社
(東京都中央区)

本社設備、サーバ等

10,440

3,544

10

13,996

53(3)

(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。

2.東京本社の建物は賃借しており、その年間賃借料は17,326千円であります。

3.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
 

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

13,500,000

13,500,000

 

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数

(株)

(2022年10月31日)

提出日現在発行数(株)

(2023年1月27日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

3,580,053

3,858,953

東京証券取引所

グロース市場

完全議決権株式であり、株主としての権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。なお、単元株式数は100株であります。

3,580,053

3,858,953

(注)1.2022年11月14日を払込期日とする有償一般募集(ブックビルディング方式)による公募増資により、発行済株式総数が200,000株増加しております。

2.当社株式は2022年11月15日付で、東京証券取引所グロース市場に上場いたしました。

3.2022年12月14日を払込期日とする有償第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)による新株式の発行により、発行済株式総数が78,900株増加しております。

4.「提出日現在発行数」欄には、2023年1月1日からこの有価証券報告書提出日現在までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

 

①【ストックオプション制度の内容】

会社法に基づき発行した新株予約権は、次のとおりであります。

ⅰ 第2回新株予約権(有償ストックオプション)

決議年月日

2019年3月27日

付与対象者の区分及び人数(名)

取締役 1

従業員 12

新株予約権の数(個)※

46,767(注)2

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 140,301(注)2、6

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

283(注)3、6

新株予約権の行使期間※

自 2019年3月28日

至 2028年12月31日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  284.10(注)6

資本組入額 142.05(注)6

新株予約権の行使の条件※

(注)4

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)5

※ 当事業年度の末日(2022年10月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2022年12月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

(注)1.本新株予約権は、新株予約権1個につき3.3円で有償発行しております。

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数の調整を行うものとし、調整により生じる1株の100分の1未満の端数は切り捨て、金銭による調整は行いません。なお、「分割の比率」とは、株式分割後の発行済普通株式総数を株式分割前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。また、「併合の比率」とは、株式併合後の発行済普通株式総数を株式併合前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。調整後の株式数は、株式分割の場合は会社法第183条第2項第1号に基づく株式分割の割当基準日の翌日以降、株式併合の場合は株式併合の効力発生日の翌日以降に、それぞれ適用されるものとします。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

 

当社が株主割当の方法により募集株式の発行又は処分、株式無償割当て又は合併、株式交換、会社分割を行う場合その他必要と認められる場合、当社は、当社が適当と認める本新株予約権1個当たりの目的となる株数の調整を行います。

3.(1) 当社が普通株式について株式の分割又は併合を行う場合には、未行使の本新株予約権について、行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げます。調整後の行使価額の適用時期は、(注)2の調整後の株式数の適用時期に準じるものとします。

調整後行使価額

調整前行使価額

×

分割・併合の比率

当社が(ⅰ)時価を下回る1株当たりの払込金額での普通株式の発行又は処分(株式無償割当てを含みます。以下に定義する潜在株式等の取得原因の発生によるもの、並びに合併、株式交換、及び会社分割に伴うものを除きます。)、又は(ⅱ)時価を下回る1株当たりの取得価額をもって普通株式を取得し得る潜在株式等(取得請求権付株式、取得条項付株式、新株予約権、新株予約権付社債、その他その保有者若しくは会社の請求に基づき又は一定の事由の発生を条件として普通株式を取得し得る地位を伴う証券又は権利を意味します。以下同様とします。)の発行又は処分(無償割当てによる場合を含みます。)を行うときは、未行使の本新株予約権について行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。なお、各用語の意義は、以下に定めるところによるものとします。

① 「取得原因」とは、潜在株式等に基づき会社が普通株式を交付する原因となる保有者若しくは会社の請求又は一定の事由を意味し、「取得価額」とは、普通株式1株を取得するために当該潜在株式等の取得及び取得原因の発生を通じて負担すべき金額を意味するものとし、以下同様とします。

② 「時価」とは、調整後の行使価額を適用する日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の金融商品取引所における当社の普通株式の普通取引の毎日の終値の平均値(終値のない日数を除きます。)とします。平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を切り捨てます。但し、当社の普通株式が金融商品取引所に上場される前及び上場後45取引日(上場日を含みます。)が経過するまでの期間においては、調整前の行使価額をもって時価とみなします。

なお、上記調整による調整後の行使価額は、募集又は割当てのための基準日がある場合は、その日の翌日、それ以外の場合は普通株式又は潜在株式等の発行又は処分の効力発生日(会社法第209条第1項第2号が適用される場合は、同号に定める期間の末日)の翌日以降に適用されるものとします。

 

既発行株式数

新発行株式数×1株当たり払込金額

調整後

行使価額

調整前

行使価額

×

時  価

既発行株式数+新発行株式数

③ 上記算定については、下記の定めに従うものとします。

a. 「既発行株式数」とは、調整後の行使価額が適用される日の前日における当社の発行済普通株式総数及び発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数を合計した数から、同日における当社の保有する自己株式(普通株式のみ)の数を控除した数を意味するものとします(但し、当該調整事由によって当社の発行済普通株式数若しくは発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数又は自己株式(普通株式のみ)の数が変動する場合は、当該変動前の数を基準とします。)。

b. 当社が自己株式を処分することにより調整が行われる場合においては、「新発行株式数」は「処分する自己株式の数」と読み替えるものとします。

c. 当社が潜在株式等を発行又は処分することにより調整が行われる場合における「新発行株式数」とは、発行又は処分される潜在株式等の目的たる普通株式の数を、「1株当たり払込金額」とは、目的となる普通株式1株当たりの取得価額を、それぞれ意味するものとします。

(2) 上記(1)(ⅱ)に定める潜在株式等の取得原因が発生する可能性のある期間が終了した場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。但し、その潜在株式等の全部について取得原因が発生した場合を除きます。

(3) 当社が合併、株式交換又は会社分割を行う場合その他必要と認められる場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。

(4) 当社が株主割当て又は株式無償割当て以外の方法で普通株式又は潜在株式等を発行又は処分する場合において、会社が調整を行わない旨を決定した場合には、上記(2)に基づく調整は行われないものとします。

4.新株予約権の行使の条件

(1) 本新株予約権の行使は、行使しようとする本新株予約権又は本新株予約権を保有する者(以下「権利者」という。)について以下の取得事由が発生していないことを条件とし、取得事由が生じた本新株予約権の行使は認められないものとします。但し、下記(6)に該当する場合又は会社が特に行使を認めた場合はこの限りではありません。

当社は、以下の事由が生じた未行使の本新株予約権の全部又は一部を、当社の取締役会の決議により別途定める日をもって無償で取得します。なお、当該新株予約権の一部を取得する場合は、取締役会の決議により取得する新株予約権を決定します。

a. 新株予約権者が本項に定める権利行使の条件に該当しなくなった場合

b. 新株予約権者が当社所定の書面により新株予約権の全部又は一部を放棄した場合

c. 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案、当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案が取締役会で承認された場合

(2) 権利者は、2020年10月期の事業年度において、売上高が2億2,000万円以上の場合に本新株予約権を行使することができます。上記の売上高の判定は、会社が連結計算書類を作成している場合においては会社の監査済みかつ株主総会で承認又は報告された連結損益計算書における売上高を参照し、会社が連結計算書類を作成していない場合においては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されかつ取締役会(取締役会非設置会社においては取締役の過半数)に承認された連結損益計算書における売上高、又は会社の監査済み(監査役非設置会社においては、不要)かつ株主総会で承認若しくは報告された損益計算書における売上高のいずれか高い金額を参照します。

(3) 権利者は、会社の株式のいずれかの金融商品取引所への上場がなされるまでの期間は、本新株予約権を行使することはできないものとします。

(4) 本新株予約権の行使は1新株予約権単位で行うものとし、各新株予約権の一部の行使は認められないものとします。

(5) 権利者が1個又は複数の本新株予約権を行使した場合に、当該行使により当該権利者に対して交付される株式数は整数でなければならず、1株未満の部分についてはこれを切り捨て、株式は割り当てられないものとします。かかる端数の切り捨てについて金銭による調整は行いません。

(6) 上記(2)、(3)及び本新株予約権の取得事由に関わらず、会社の発行済株式総数の過半数の株式について、同時又は実質的に同時に特定の第三者(会社の株主を含む。)に移転する旨の書面による合意が、当該株式の各保有者と当該第三者との間で成立し、会社の取締役会(取締役会が設置されていない場合は株主総会とします。)によって当該株式譲渡に関して譲渡承認の決議がされた場合、権利者は、交付を受けた本新株予約権の全てにつき、行使することができます。

(7) 本新株予約権の行使は、権利者が生存していることを条件とし、権利者が死亡した場合、本新株予約権は相続されず、本新株予約権は行使できなくなるものとします。

5.組織再編行為に伴う新株予約権の交付に関する事項

会社が組織再編行為を行う場合は、組織再編行為の効力発生日の直前において残存する本新株予約権者に対して、手続に応じて、それぞれ合併における存続会社若しくは新設会社、会社分割における承継会社若しくは新設会社、又は株式交換若しくは株式移転における完全親会社(いずれの場合も株式会社に限ります。以下総称して「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を、下記の方針に従って交付することとします。但し、下記の方針に従って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、組織再編行為にかかる契約又は計画において定めた場合に限るものとします。

① 交付する再編対象会社の新株予約権の数

本新株予約権者が保有する本新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとします。

② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とします。

③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)2に準じて決定します。

④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法

組織再編行為の条件等を勘案の上、(注)3に定める行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とします。

⑤ 新株予約権を行使することができる期間

上表の「新株予約権の行使期間」の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、「新株予約権の行使期間」の満了日までとします。

⑥ 権利行使の条件、取得事由、その他の新株予約権の内容

本新株予約権の内容に準じて、組織再編行為にかかる契約又は計画において定めるものとします。

⑦ 取締役会による譲渡承認について

新株予約権の譲渡について、再編対象会社の取締役会の承認を要するものとします。

⑧ 組織再編行為の際の取扱い

本項に準じて決定します。

6.2022年7月29日開催の取締役会決議に基づき、2022年7月30日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行ったことにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。

ⅱ 第4回新株予約権(有償ストックオプション)

決議年月日

2020年9月29日

付与対象者の区分及び人数(名)

従業員 28

新株予約権の数(個)※

32,800(注)2

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 98,400(注)2、6

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

452(注)3、6

新株予約権の行使期間※

自 2023年1月1日

至 2029年12月31日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  461.33(注)6

資本組入額 230.66(注)6

新株予約権の行使の条件※

(注)4

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)5

※ 当事業年度の末日(2022年10月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2022年12月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

(注)1.本新株予約権は、新株予約権1個につき28円で有償発行しております。

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数の調整を行うものとし、調整により生じる1株の100分の1未満の端数は切り捨て、金銭による調整は行いません。なお、「分割の比率」とは、株式分割後の発行済普通株式総数を株式分割前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。また、「併合の比率」とは、株式併合後の発行済普通株式総数を株式併合前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。調整後の株式数は、株式分割の場合は会社法第183条第2項第1号に基づく株式分割の割当基準日の翌日以降、株式併合の場合は株式併合の効力発生日の翌日以降に、それぞれ適用されるものとします。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

当社が株主割当の方法により募集株式の発行又は処分、株式無償割当て又は合併、株式交換、会社分割を行う場合その他必要と認められる場合、当社は、当社が適当と認める本新株予約権1個当たりの目的となる株数の調整を行います。

3.(1) 当社が普通株式について株式の分割又は併合を行う場合には、未行使の本新株予約権について、行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げます。調整後の行使価額の適用時期は、(注)2の調整後の株式数の適用時期に準じるものとします。

調整後行使価額

調整前行使価額

×

分割・併合の比率

当社が(ⅰ)時価を下回る1株当たりの払込金額での普通株式の発行又は処分(株式無償割当てを含みます。以下に定義する潜在株式等の取得原因の発生によるもの、並びに合併、株式交換、及び会社分割に伴うものを除きます。)、又は(ⅱ)時価を下回る1株当たりの取得価額をもって普通株式を取得し得る潜在株式等(取得請求権付株式、取得条項付株式、新株予約権、新株予約権付社債、その他その保有者若しくは会社の請求に基づき又は一定の事由の発生を条件として普通株式を取得し得る地位を伴う証券又は権利を意味します。以下同様とします。)の発行又は処分(無償割当てによる場合を含みます。)を行うときは、未行使の本新株予約権について行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。なお、各用語の意義は、以下に定めるところによるものとします。

① 「取得原因」とは、潜在株式等に基づき会社が普通株式を交付する原因となる保有者若しくは会社の請求又は一定の事由を意味し、「取得価額」とは、普通株式1株を取得するために当該潜在株式等の取得及び取得原因の発生を通じて負担すべき金額を意味するものとし、以下同様とします。

② 「時価」とは、調整後の行使価額を適用する日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の金融商品取引所における当社の普通株式の普通取引の毎日の終値の平均値(終値のない日数を除きます。)とします。平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を切り捨てます。但し、当社の普通株式が金融商品取引所に上場される前及び上場後45取引日(上場日を含みます。)が経過するまでの期間においては、調整前の行使価額をもって時価とみなします。

なお、上記調整による調整後の行使価額は、募集又は割当てのための基準日がある場合は、その日の翌日、それ以外の場合は普通株式又は潜在株式等の発行又は処分の効力発生日(会社法第209条第1項第2号が適用される場合は、同号に定める期間の末日)の翌日以降に適用されるものとします。

 

既発行株式数

新発行株式数×1株当たり払込金額

調整後

行使価額

調整前

行使価額

×

時  価

既発行株式数+新発行株式数

③ 上記算定については、下記の定めに従うものとします。

a. 「既発行株式数」とは、調整後の行使価額が適用される日の前日における当社の発行済普通株式総数及び発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数を合計した数から、同日における当社の保有する自己株式(普通株式のみ)の数を控除した数を意味するものとします(但し、当該調整事由によって当社の発行済普通株式数若しくは発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数又は自己株式(普通株式のみ)の数が変動する場合は、当該変動前の数を基準とします。)。

b. 当社が自己株式を処分することにより調整が行われる場合においては、「新発行株式数」は「処分する自己株式の数」と読み替えるものとします。

c. 当社が潜在株式等を発行又は処分することにより調整が行われる場合における「新発行株式数」とは、発行又は処分される潜在株式等の目的たる普通株式の数を、「1株当たり払込金額」とは、目的となる普通株式1株当たりの取得価額を、それぞれ意味するものとします。

(2) 上記(1)(ⅱ)に定める潜在株式等の取得原因が発生する可能性のある期間が終了した場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。但し、その潜在株式等の全部について取得原因が発生した場合を除きます。

(3) 当社が合併、株式交換又は会社分割を行う場合その他必要と認められる場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。

(4) 当社が株主割当て又は株式無償割当て以外の方法で普通株式又は潜在株式等を発行又は処分する場合において、会社が調整を行わない旨を決定した場合には、上記(2)に基づく調整は行われないものとします。

4.新株予約権の行使の条件

(1) 新株予約権者は、当社の普通株式が金融商品取引所に上場していない場合は、本新株予約権を行使することができないものとします。但し、当社の発行済株式総数の過半数に相当する株式が、同時又は実質的に同時に特定の第三者(当社の株主を含みます。)に対して譲渡される旨の合意が、当該株式の保有者と当該第三者との間で成立し、当社の取締役会によって当該株式譲渡に関して譲渡承認の決議がされた場合には、新株予約権者は上場前においても本新株予約権を行使できるものとします。

(2) 新株予約権者は、本新株予約権を行使するまでの間において、次に掲げる各事由のいずれかが生じた場合には、残存する全ての本新株予約権を行使することができません。

① 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれかの金融商品取引所に上場された場合、当該金融商品取引所における当社普通株式の普通取引の終値が、本新株予約権の発行日以降一度でも、1,353円(但し、(注)3に準じて適切に調整されるものとします。)を下回る価格となったとき

② 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれの金融商品取引所にも上場されていない場合、DCF法並びに類似会社比較法等の方法により評価された株式評価額が、本新株予約権の発行日以降一度でも、1,353円(但し、(注)3に準じて適切に調整されるものとします。)を下回ったとき(但し、株式評価額が一定の幅をもって示された場合、当社の取締役会が株式評価機関と協議のうえ本項への該当を判断するものとします。)

(3) 本新株予約権の行使は、行使しようとする本新株予約権又は新株予約権者について、(注)5⑧各号に定める取得事由が発生していないことを条件とし、取得事由が生じた本新株予約権の行使は認められないものとします。但し、当社が取締役会の決議により特に行使を認めた場合はこの限りではありません。

(4) 本新株予約権の行使は1新株予約権単位で行うものとし、各新株予約権の一部の行使は認められないものとします。

(5) 新株予約権者が1個又は複数の本新株予約権を行使した場合に、当該行使により当該新株予約権者に対して発行される株式数は整数(当社が単元株制度を導入した場合は一単元の株式数の整数倍)でなければならず、1株(当社が単元株制度を導入した場合は一単元の株式数)未満の部分についてはこれを切り捨て、株式は割り当てられないものとします。かかる端数等の切り捨てについて金銭による調整は行いません。

5.組織再編行為に伴う新株予約権の交付に関する事項

当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限ります。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、「組織再編行為」といいます。)をする場合において、組織再編行為の効力発生の時点において残存する本新株予約権(以下「残存新株予約権」といいます。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付します。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行します。但し、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限ります。

① 交付する再編対象会社の新株予約権の数

残存新株予約権の新株予約権者が保有する本新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付します。

② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とします。

③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案の上、上記(注)2に準じて決定します。

④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、上記(注)3で定められる行使価額を組織再編行為の条件等を勘案の上調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。

⑤ 新株予約権を行使することができる期間

上表の「新株予約権の行使期間」の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、「新株予約権の行使期間」の満了日までとします。

⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

上表の「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」に準じて決定します。

⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議(取締役会非設置会社の場合は株主総会)による承認を要します。

⑧ 新株予約権の取得条項

以下に準じて決定します。

当社は、以下の事由が生じた未行使の本新株予約権の全部又は一部を、当社の取締役会の決議により別途定める日をもって無償で取得します。なお、当該新株予約権の一部を取得する場合は、取締役会の決議により取得する新株予約権を決定します。

a. 新株予約権者が本項に定める権利行使の条件に該当しなくなった場合

b. 新株予約権者が当社所定の書面により新株予約権の全部又は一部を放棄した場合

c. 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案、当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案が取締役会で承認された場合

⑨ 新株予約権の行使条件

(注)4に準じて決定します。

6.2022年7月29日開催の取締役会決議に基づき、2022年7月30日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行ったことにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。

ⅲ 第5回新株予約権(有償ストックオプション)

決議年月日

2021年11月25日

付与対象者の区分及び人数(名)

従業員   31

社外協力者 15

新株予約権の数(個)※

17,300(注)2

新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※

普通株式 51,900(注)2、6

新株予約権の行使時の払込金額(円)※

500(注)3、6

新株予約権の行使期間※

自 2023年1月1日

至 2029年12月31日

新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※

発行価格  509.66(注)6

資本組入額 254.83(注)6

新株予約権の行使の条件※

(注)4

新株予約権の譲渡に関する事項※

新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※

(注)5

※ 当事業年度の末日(2022年10月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在(2022年12月31日)において、記載すべき内容が当事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。

(注)1.本新株予約権は、新株予約権1個につき29円で有償発行しております。

2.新株予約権の割当日後、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により目的となる株式の数の調整を行うものとし、調整により生じる1株の100分の1未満の端数は切り捨て、金銭による調整は行いません。なお、「分割の比率」とは、株式分割後の発行済普通株式総数を株式分割前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。また、「併合の比率」とは、株式併合後の発行済普通株式総数を株式併合前の発行済普通株式総数で除した数を意味するものとします。調整後の株式数は、株式分割の場合は会社法第183条第2項第1号に基づく株式分割の割当基準日の翌日以降、株式併合の場合は株式併合の効力発生日の翌日以降に、それぞれ適用されるものとします。

調整後株式数

調整前株式数

×

分割・併合の比率

当社が株主割当の方法により募集株式の発行又は処分、株式無償割当て又は合併、株式交換、会社分割を行う場合その他必要と認められる場合、当社は、当社が適当と認める本新株予約権1個当たりの目的となる株数の調整を行います。

3.(1) 当社が普通株式について株式の分割又は併合を行う場合には、未行使の本新株予約権について、行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げます。調整後の行使価額の適用時期は、(注)2の調整後の株式数の適用時期に準じるものとします。

調整後行使価額

調整前行使価額

×

分割・併合の比率

当社が(ⅰ)時価を下回る1株当たりの払込金額での普通株式の発行又は処分(株式無償割当てを含みます。以下に定義する潜在株式等の取得原因の発生によるもの、並びに合併、株式交換、及び会社分割に伴うものを除きます。)、又は(ⅱ)時価を下回る1株当たりの取得価額をもって普通株式を取得し得る潜在株式等(取得請求権付株式、取得条項付株式、新株予約権、新株予約権付社債、その他その保有者若しくは会社の請求に基づき又は一定の事由の発生を条件として普通株式を取得し得る地位を伴う証券又は権利を意味します。以下同様とします。)の発行又は処分(無償割当てによる場合を含みます。)を行うときは、未行使の本新株予約権について行使価額を次の算式に従い調整するものとし、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げます。なお、各用語の意義は、以下に定めるところによるものとします。

① 「取得原因」とは、潜在株式等に基づき会社が普通株式を交付する原因となる保有者若しくは会社の請求又は一定の事由を意味し、「取得価額」とは、普通株式1株を取得するために当該潜在株式等の取得及び取得原因の発生を通じて負担すべき金額を意味するものとし、以下同様とします。

② 「時価」とは、調整後の行使価額を適用する日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の金融商品取引所における当社の普通株式の普通取引の毎日の終値の平均値(終値のない日数を除きます。)とします。平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を切り捨てます。但し、当社の普通株式が金融商品取引所に上場される前及び上場後45取引日(上場日を含みます。)が経過するまでの期間においては、調整前の行使価額をもって時価とみなします。

なお、上記調整による調整後の行使価額は、募集又は割当てのための基準日がある場合は、その日の翌日、それ以外の場合は普通株式又は潜在株式等の発行又は処分の効力発生日(会社法第209条第1項第2号が適用される場合は、同号に定める期間の末日)の翌日以降に適用されるものとします。

 

既発行株式数

新発行株式数×1株当たり払込金額

調整後

行使価額

調整前

行使価額

×

時  価

既発行株式数+新発行株式数

③ 上記算定については、下記の定めに従うものとします。

a. 「既発行株式数」とは、調整後の行使価額が適用される日の前日における当社の発行済普通株式総数及び発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数を合計した数から、同日における当社の保有する自己株式(普通株式のみ)の数を控除した数を意味するものとします(但し、当該調整事由によって当社の発行済普通株式数若しくは発行済の潜在株式等の目的たる普通株式数又は自己株式(普通株式のみ)の数が変動する場合は、当該変動前の数を基準とします。)。

b. 当社が自己株式を処分することにより調整が行われる場合においては、「新発行株式数」は「処分する自己株式の数」と読み替えるものとします。

c. 当社が潜在株式等を発行又は処分することにより調整が行われる場合における「新発行株式数」とは、発行又は処分される潜在株式等の目的たる普通株式の数を、「1株当たり払込金額」とは、目的となる普通株式1株当たりの取得価額を、それぞれ意味するものとします。

(2) 上記(1)(ⅱ)に定める潜在株式等の取得原因が発生する可能性のある期間が終了した場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。但し、その潜在株式等の全部について取得原因が発生した場合を除きます。

(3) 当社が合併、株式交換又は会社分割を行う場合その他必要と認められる場合には、当社は適当と認める行使価額の調整を行います。

(4) 当社が株主割当て又は株式無償割当て以外の方法で普通株式又は潜在株式等を発行又は処分する場合において、会社が調整を行わない旨を決定した場合には、上記(2)に基づく調整は行われないものとします。

4.新株予約権の行使の条件

(1) 新株予約権者は、当社の普通株式が金融商品取引所に上場していない場合は、本新株予約権を行使することができないものとします。但し、当社の発行済株式総数の過半数に相当する株式が、同時又は実質的に同時に特定の第三者(当社の株主を含みます。)に対して譲渡される旨の合意が、当該株式の保有者と当該第三者との間で成立し、当社の取締役会によって当該株式譲渡に関して譲渡承認の決議がされた場合には、新株予約権者は上場前においても本新株予約権を行使できるものとします。

(2) 新株予約権者は、本新株予約権を行使するまでの間において、次に掲げる各事由のいずれかが生じた場合には、残存する全ての本新株予約権を行使することができません。

① 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれかの金融商品取引所に上場された場合、当該金融商品取引所における当社普通株式の普通取引の終値が、本新株予約権の発行日以降一度でも、1,499円(但し、(注)3に準じて適切に調整されるものとします。)を下回る価格となったとき

② 本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれの金融商品取引所にも上場されていない場合、DCF法並びに類似会社比較法等の方法により評価された株式評価額が、本新株予約権の発行日以降一度でも、1,499円(但し、(注)3に準じて適切に調整されるものとします。)を下回ったとき(但し、株式評価額が一定の幅をもって示された場合、当社の取締役会が株式評価機関と協議のうえ本項への該当を判断するものとします。)

(3) 本新株予約権の行使は、行使しようとする本新株予約権又は新株予約権者について、(注)5⑧各号に定める取得事由が発生していないことを条件とし、取得事由が生じた本新株予約権の行使は認められないものとします。但し、当社が取締役会の決議により特に行使を認めた場合はこの限りではありません。

(4) 本新株予約権の行使は1新株予約権単位で行うものとし、各新株予約権の一部の行使は認められないものとします。

(5) 新株予約権者が1個又は複数の本新株予約権を行使した場合に、当該行使により当該新株予約権者に対して発行される株式数は整数(当社が単元株制度を導入した場合は一単元の株式数の整数倍)でなければならず、1株(当社が単元株制度を導入した場合は一単元の株式数)未満の部分についてはこれを切り捨て、株式は割り当てられないものとします。かかる端数等の切り捨てについて金銭による調整は行いません。

5.組織再編行為に伴う新株予約権の交付に関する事項

当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限ります。)、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転(以上を総称して、「組織再編行為」といいます。)をする場合において、組織再編行為の効力発生の時点において残存する本新株予約権(以下「残存新株予約権」といいます。)の新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」といいます。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付します。この場合においては、残存新株予約権は消滅し、再編対象会社は新株予約権を新たに発行します。但し、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限ります。

① 交付する再編対象会社の新株予約権の数

残存新株予約権の新株予約権者が保有する本新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付します。

② 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とします。

③ 新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件等を勘案の上、上記(注)2に準じて決定します。

④ 新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、上記(注)3で定められる行使価額を組織再編行為の条件等を勘案の上調整して得られる再編後払込金額に上記③に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とします。

⑤ 新株予約権を行使することができる期間

上表の「新株予約権の行使期間」の開始日と組織再編行為の効力発生日のうちいずれか遅い日から、「新株予約権の行使期間」の満了日までとします。

⑥ 新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

上表の「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」に準じて決定します。

⑦ 譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議(取締役会非設置会社の場合は株主総会)による承認を要します。

⑧ 新株予約権の取得条項

以下に準じて決定します。

当社は、以下の事由が生じた未行使の本新株予約権の全部又は一部を、当社の取締役会の決議により別途定める日をもって無償で取得します。なお、当該新株予約権の一部を取得する場合は、取締役会の決議により取得する新株予約権を決定します。

a. 新株予約権者が本項に定める権利行使の条件に該当しなくなった場合

b. 新株予約権者が当社所定の書面により新株予約権の全部又は一部を放棄した場合

c. 当社が消滅会社となる合併契約承認の議案、当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案又は当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案が取締役会で承認された場合

⑨ 新株予約権の行使条件

(注)4に準じて決定します。

6.2022年7月29日開催の取締役会決議に基づき、2022年7月30日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行ったことにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
 

②【ライツプランの内容】

該当事項はありません。
 

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(千円)

資本金残高

(千円)

資本準備金増減額(千円)

資本準備金残高(千円)

2018年1月23日

(注)1

B種優先株式

89

普通株式

500

A種優先株式

89

B種優先株式

89

37,736

62,316

37,736

59,816

2018年5月15日

(注)2

B種優先株式

36

普通株式

500

A種優先株式

89

B種優先株式

125

15,264

77,580

15,264

75,080

2019年3月27日

(注)3

普通株式

499,500

A種優先株式

88,911

B種優先株式

124,875

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

77,580

75,080

2019年4月25日

(注)4

C種優先株式

220,000

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

220,000

110,880

188,460

110,880

185,960

2019年12月13日

(注)5

C種優先株式

50,000

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

270,000

25,200

213,660

25,200

211,160

2020年5月29日

(注)6

D種優先株式

106,620

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

270,000

D種優先株式

106,620

135,407

349,067

135,407

346,567

2020年6月19日

(注)7

D種優先株式

11,811

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

270,000

D種優先株式

118,431

14,999

364,067

14,999

361,567

2021年9月3日

(注)8

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

270,000

D種優先株式

118,431

△354,067

10,000

△111,567

250,000

2021年11月30日

(注)9

E種優先株式

36,000

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

125,000

C種優先株式

270,000

D種優先株式

118,431

E種優先株式

36,000

54,000

64,000

54,000

304,000

2021年12月20日

(注)10

B種優先株式

5,000

C種優先株式

9,920

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

130,000

C種優先株式

279,920

D種優先株式

118,431

E種優先株式

36,000

7,119

71,119

7,119

311,119

2022年2月28日

(注)11

F種優先株式

40,000

普通株式

500,000

A種優先株式

89,000

B種優先株式

130,000

C種優先株式

279,920

D種優先株式

118,431

E種優先株式

36,000

F種優先株式

40,000

100,000

171,119

100,000

411,119

2022年7月21日

(注)12

普通株式

693,351

A種優先株式

△89,000

B種優先株式

△130,000

C種優先株式

△279,920

D種優先株式

△118,431

E種優先株式

△36,000

F種優先株式

△40,000

普通株式

1,193,351

171,119

411,119

2022年7月30日

(注)13

普通株式

2,386,702

普通株式

3,580,053

171,119

411,119

(注)1.有償第三者割当増資

割当先

KVPシード・イノベーション1号投資事業有限責任組合

ニッセイ・キャピタル8号投資事業有限責任組合

フリービットインベストメント株式会社

発行価格

848,000円

資本組入額

424,000円

2.有償第三者割当増資

割当先

大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合

池田泉州キャピタルニュービジネスファンド5号投資事業有限責任組合

発行価格

848,000円

資本組入額

424,000円

3.株式分割(1:1,000)によるものであります。

4.有償第三者割当増資

割当先

KVPシード・イノベーション1号投資事業有限責任組合

大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合

ニッセイ・キャピタル9号投資事業有限責任組合

発行価格

1,008円

資本組入額

504円

5.有償第三者割当増資

割当先

株式会社明光ネットワークジャパン

発行価格

1,008円

資本組入額

504円

6.有償第三者割当増資

割当先

フリービットインベストメント株式会社

大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合

ニッセイ・キャピタル10号投資事業有限責任組合

発行価格

2,540円

資本組入額

1,270円

7.有償第三者割当増資

割当先

株式会社マイナビ

発行価格

2,540円

資本組入額

1,270円

8.資本金の減少は減資(減資割合97.3%)によるものであり、資本準備金の減少は欠損填補(減資割合30.9%)によるものであります。なお、その他資本剰余金465,634千円を処分し、欠損となっているその他利益剰余金へ振り替えたものであります。

9.有償第三者割当増資

割当先

株式会社マイナビ

発行価格

3,000円

資本組入額

1,500円

10.新株予約権の行使(権利行使者1名)による増加であります。

11.有償第三者割当増資

割当先

学校法人駿河台学園

株式会社こうゆう

発行価格

5,000円

資本組入額

2,500円

12.2022年7月21日付で、A種優先株主、B種優先株主、C種優先株主、D種優先株主、E種優先株主及びF種優先株主の株式取得請求権の行使を受けたことにより、全ての優先株式を自己株式として取得し、当該優先株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式、D種優先株式、E種優先株式及びF種優先株式について、2022年7月21日開催の取締役会決議により、2022年7月21日付で会社法第178条に基づきすべて消却しております。

13.株式分割(1:3)によるものであります。

14.決算日後、2022年11月14日を払込期日とする有償一般募集増資による新株式200,000株(発行価格 700円、引受価額 644円、資本組入額 322円)発行により、資本金及び資本準備金はそれぞれ64,400千円増加しております。

15.決算日後、2022年12月14日を払込期日とする有償第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)による新株式78,900株(割当価格 644円、資本組入額 322円)発行により、資本金及び資本準備金はそれぞれ25,405千円増加しております。

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2022年10月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

11

3

2

3

19

所有株式数

(単元)

14,546

6,448

2,409

12,395

35,798

253

所有株式数の割合(%)

40.63

18.01

6.73

34.62

100

 

(6)【大株主の状況】

 

 

2022年10月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

栗原 慎吾

東京都三鷹市

1,176,000

32.85

学校法人駿河台学園

東京都千代田区神田駿河台2丁目12号

464,490

12.97

大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合

東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

450,000

12.57

KVPシード・イノベーション1号投資事業有限責任組合

東京都渋谷区道玄坂一丁目16番6号

231,000

6.45

繆 仁軍

東京都新宿区

177,900

4.97

ニッセイ・キャピタル9号投資事業有限責任組合

東京都千代田区丸の内二丁目3番2号

150,000

4.19

株式会社DGベンチャーズ

東京都渋谷区恵比寿南三丁目5番7号

150,000

4.19

株式会社マイナビ

東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号

120,433

3.36

ニッセイ・キャピタル10号投資事業有限責任組合

東京都千代田区丸の内二丁目3番2号

118,110

3.30

フリービットインベストメント株式会社

東京都渋谷区円山町3番6号

99,240

2.77

3,137,173

87.63

(注)2022年11月15日付の臨時報告書(主要株主の異動)にてお知らせしましたとおり、2022年11月15日付で、当社株式の東京証券取引所グロース市場への新規上場に伴う公募新株式の発行及び当社主要株主の株式売出しにより、大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合は、主要株主に該当しないこととなりました。また、2022年11月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合及び大和スタートアップ支援投資事業有限責任組合が2022年11月17日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2022年10月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況は株主名簿に基づいて記載しております。

なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株券等の数

(株)

株券等保有割合

(%)

大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合

東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

164,100

4.34

大和スタートアップ支援投資事業有限責任組合

東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

24,700

0.65

 

①【貸借対照表】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年10月31日)

当事業年度

(2022年10月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

213,644

505,579

売掛金

53,718

71,056

前払費用

24,580

23,960

その他

7,472

1,729

流動資産合計

299,415

602,324

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物

14,152

14,152

減価償却累計額

2,508

3,711

建物(純額)

11,644

10,440

工具、器具及び備品

10,878

12,354

減価償却累計額

6,932

8,809

工具、器具及び備品(純額)

3,946

3,544

有形固定資産合計

15,590

13,985

無形固定資産

 

 

ソフトウエア

172

10

無形固定資産合計

172

10

投資その他の資産

 

 

敷金

10,084

10,084

差入保証金

20,000

23,000

繰延税金資産

45,225

その他

1,451

1,175

投資その他の資産合計

31,536

79,486

固定資産合計

47,299

93,482

資産合計

346,715

695,807

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(2021年10月31日)

当事業年度

(2022年10月31日)

負債の部

 

 

流動負債

 

 

1年内返済予定の長期借入金

13,038

12,768

未払金

27,230

38,729

未払費用

32,465

30,874

未払法人税等

530

17,344

未払消費税等

18,627

27,090

預り金

12,113

8,835

その他

2,133

2,405

流動負債合計

106,138

138,046

固定負債

 

 

長期借入金

163,928

151,160

繰延税金負債

583

固定負債合計

164,511

151,160

負債合計

270,650

289,206

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

10,000

171,119

資本剰余金

 

 

資本準備金

250,000

411,119

資本剰余金合計

250,000

411,119

利益剰余金

 

 

その他利益剰余金

 

 

繰越利益剰余金

185,124

177,197

利益剰余金合計

185,124

177,197

株主資本合計

74,875

405,042

新株予約権

1,189

1,557

純資産合計

76,065

406,600

負債純資産合計

346,715

695,807

 

②【損益計算書】

 

 

(単位:千円)

 

前事業年度

(自 2020年11月1日

至 2021年10月31日)

当事業年度

(自 2021年11月1日

至 2022年10月31日)

売上高

442,880

665,331

売上原価

141,153

189,087

売上総利益

301,727

476,244

販売費及び一般管理費

※1 482,236

※1 496,728

営業損失(△)

180,509

20,483

営業外収益

 

 

受取利息

2

3

消費税等調整額

451

助成金収入

406

その他

1

12

営業外収益合計

409

467

営業外費用

 

 

支払利息

1,257

1,395

株式交付費

1,364

上場関連費用

4,211

営業外費用合計

1,257

6,971

経常損失(△)

181,357

26,987

特別利益

 

 

新株予約権戻入益

27

147

特別利益合計

27

147

特別損失

 

 

情報セキュリティ対策費

※2 2,471

※2 720

特別損失合計

2,471

720

税引前当期純損失(△)

183,801

27,560

法人税、住民税及び事業税

529

10,321

法人税等調整額

583

45,808

法人税等合計

1,113

35,487

当期純利益又は当期純損失(△)

184,914

7,927