株式会社トリドリ
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回次 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
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決算年月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常損失(△) |
(千円) |
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△ |
△ |
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親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
(千円) |
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△ |
△ |
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包括利益 |
(千円) |
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△ |
△ |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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△ |
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1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
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△ |
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
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( |
( |
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(注)1.当社は、第6期より連結財務諸表を作成しております。
2.当社グループの売上高のうち、「toridori base」「toridori ad」「toridori promotion」「toridori studio」のサービスに係る売上高については、インフルエンサーへの支払い報酬と相殺した純額にて表示しております。相殺前の総額(取扱高)は第6期で3,485,017千円、第7期で5,741,214千円であります。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、第6期においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できず、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。第7期においては、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
4.自己資本利益率は、親会社株主に帰属する当期純損失であるため、記載しておりません。
5.株価収益率は、親会社株主に帰属する当期純損失であるため、また第6期においては、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
6.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。
7.第6期以降の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けております。
8.当社は2022年10月11日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っておりますが、第6期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失(△)を算定しております。
9.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第7期の期首から適用しており、第7期に係る主要な経営指標等の推移については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
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回次 |
第3期 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
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決算年月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
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△ |
△ |
△ |
△ |
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当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
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△ |
△ |
△ |
△ |
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持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
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普通株式 |
(株) |
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A種優先株式 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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△ |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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△ |
△ |
△ |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
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△ |
△ |
△ |
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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△ |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:-) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
2,934 |
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最低株価 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
1,770 |
(注)1.当社の売上高のうち、「toridori base」「toridori ad」「toridori promotion」「toridori studio」のサービスに係る売上高については、インフルエンサーへの支払い報酬と相殺した純額にて表示しております。相殺前の総額(取扱高)は、第5期で2,468,543千円、第6期で3,307,659千円、第7期で5,356,030千円であります。
2.第4期以降の各数値には、非連結子会社であった株式会社OTOZUREの吸収合併により2019年12月1日をもって引き継いだ事業(現在の「toridori studio」及び「toridori promotion」)の同日以降の経営成績等が含まれております。
3.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、第3期においては潜在株式が存在しないため、第4期、第5期及び第6期においては、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できず、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。第7期においては、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
5.第4期、第5期、第6期及び第7期の自己資本利益率は、当期純損失であるため、記載しておりません。
6.第3期、第4期、第5期及び第6期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。また、第7期の株式収益率については、当期純損失であるため、記載しておりません。
7.第3期及び第4期はキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに関する各項目については記載しておりません。また、当社は第6期より連結財務諸表を作成しておりますので、第6期及び第7期のキャッシュ・フローに関する各項目については記載しておりません。
8.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。
9.第5期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けております。なお、第3期及び第4期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。
10.2022年9月9日付で、A種優先株主及びB種優先株主の取得請求権の行使を受けたことにより、すべてのA種優先株式及びB種優先株式を自己株式として取得し、対価として当該A種優先株主及びB種優先株主にA種優先株式及びB種優先株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、2022年9月9日開催の臨時取締役会決議に基づき、同日付で当該A種優先株式及びB種優先株式をすべて消却しております。
11.当社は2022年10月11日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っておりますが、第5期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失(△)を算定しております。
12.2022年12月19日付をもって東京証券取引所グロース市場に株式を上場いたしましたので、第3期、第4期、第5期、第6期及び第7期の株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。
13.最高株価及び最低株価は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、2022年12月19日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
14.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第7期の期首から適用しており、第7期に係る主要な経営指標等の推移については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
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2016年6月 |
株式会社アップロントを設立し、インフルエンサーに特化した成果報酬型広告(アフィリエイト)の仲介サービス(現toridori ad)を開始 |
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2016年10月 |
非連結子会社として株式会社OTOZUREを設立し、YouTubeの企画や映像制作、その他各種SNSに関わる一連の業務を受託し役務提供を行う活動支援サービス(現toridori studio)と純広告型広告の仲介サービス(現toridori promotion)を開始 |
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2017年7月 |
株式会社アップロントから株式会社コラボテクノロジーに社名変更 |
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2018年4月 |
マイクロインフルエンサー(フォロワー数が100,000人未満のインフルエンサー)とSMB(中小事業者/個人事業主)とのマッチングプラットフォームサービス(現toridori base)を開始 |
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2019年12月 |
株式会社コラボテクノロジー(存続会社)が、株式会社OTOZURE(消滅会社)を吸収合併 |
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2020年7月 |
株式会社コラボテクノロジーから株式会社トリドリに社名変更 |
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2021年7月 |
株式会社トリドリ(完全親会社)と株式会社GIVIN(完全子会社)の株式交換により、株式会社GIVINを完全子会社化、インフルエンサーのブランド運営支援サービス(現toridori made)を開始 |
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2022年9月 |
海外のアパレル商品を取り扱うセレクトブランドECショップCRAMMYの運営を開始 |
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2022年12月 |
東京証券取引所グロース市場に株式を上場 |
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、多様なインフルエンサー(InstagramやYouTubeなどSNS上で活動している個人)を支援しております。インフルエンス・プラットフォームとしてインフルエンサーの価値を最大化し、企業・消費者・インフルエンサー、誰もが手軽にSNSの力を享受できる世界を実現したいと考えております。
近年のSNS利用率の向上や副業や兼業の解禁・促進により、マイクロインフルエンサーを含め、インフルエンサーとして活動する人の数は年々増加しております。個人がインフルエンサーとしてコンテンツの発信者になり、そこにまたファン、視聴者等が生まれ、そのファンの中から情報を拡散する力を持ったインフルエンサーが生まれるという、新たなブームや文化を生む原動力となっております。当社グループは、社会を動かすインフルエンサーが価値を最大化できるように支援をすることで、世の中の様々な「ほしい」に応えていきます。
なお、当社グループの事業セグメントにつきましては、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであります。
当社グループの事業の内容
当社グループは下図の領域において、インフルエンサー支援サービスを行っております。各サービスの内容は以下の通りであります。
(注) フォロワー数とは、インフルエンサーがSNS上でフォローされている人数のことを指します。
① 「toridori base」[インフルエンサーマーケティングプラットフォームサービス]
顧客企業がインフルエンサーに直接PR投稿を依頼できるマーケティングプラットフォームです。顧客企業側のアプリは「toridori marketing」、インフルエンサー側のアプリは「toridori base」として運営しております(以下、両者をまとめて「toridori base」と呼ぶ)。顧客企業がプラットフォーム上でPR投稿依頼を掲載すると、商品を紹介したい全国のインフルエンサーが自ら立候補します。
インフルエンサーは顧客企業に採用されると、PR対象となる商品やサービスを無料で体験することができ、体験後に自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSで、体験内容のレビューを投稿します。中には、PR対象となるサービスを無料で体験することに加えて、企業から投稿の報酬として金銭が支払われる案件もあります。
当社グループは、「toridori base」を通じて、マイクロインフルエンサー(フォロワー数が10万人未満のインフルエンサー)をメインとしたインフルエンサーに対してSNS活動の支援及び収益機会を提供しております。また、顧客企業側にとっても、システム上で直接インフルエンサーとPRにまつわるやりとりのすべてを完結できるため、ミドル・メガインフルエンサー(フォロワー数が10万人以上のインフルエンサー)を用いた広告手段と比較して値段を安く抑えられ、低価格帯でのインフルエンサーのPR投稿による認知拡大や集客のためのマーケティング活動を実現することができます。
なお、「toridori base」の主な収益は、顧客に対する月額使用料やインフルエンサーの採用に応じた従量課金となっており、インフルエンサーに対してはサービスを無料で提供しております。
「toridori base」はこれまで飲食業界、美容業界、通販業界等を中心に、レジャー、観光業界までSMB事業者をメインとして幅広い業種のお客様2,680社(2022年12月末時点/各四半期において、「toridori base」の有料会員として当社からの請求対象となった顧客の数)にご活用いただいております。また、約40,000人(2022年12月末時点)の様々な年齢層から構成されたインフルエンサーに登録いただいており、これらのインフルエンサーは、都市圏を中心に幅広い地域で活動しております。
② 「toridori ad」[成果報酬型広告サービス]
マイクロ~ミドルを中心に幅広い層のインフルエンサーに特化した成果報酬型(アフィリエイト)広告サービスであり、顧客企業が登録インフルエンサーに直接案件を掲載・募集できるマーケティングプラットフォーム「toridori ad」を運営しております。アフィリエイトとは、顧客企業のwebサイトにおいて、何らかの成果(購買、資料請求、会員登録等)が発生した場合に、インフルエンサーに対して、その成果に応じた報酬を支払うという広告形態であります。売上発生後に費用が発生するため、導入リスクが少なく、また売上発生に紐づいて費用が発生するため明確に費用対効果を把握できることから、美容品や通販などといった顧客企業にとってメリットが大きいサービスとなっております。
「toridori ad」の掲載案件に応募して採用されたインフルエンサーは、顧客企業のPR対象となるサービスを無料で体験するとともに、自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSアカウントで体験内容のレビューを投稿します。後日、その投稿に掲載されたリンク経由での成果発生件数(購入件数等)に応じた報酬が顧客から当社グループに支払われ、そこから一定の手数料を差し引いた金額をインフルエンサーに支払っております。
③ 「toridori promotion」[タイアップ広告サービス]
インフルエンサーに特化したタイアップ広告サービスです。タイアップ広告とは、顧客企業が投稿に応じた固定報酬を支払うことで、インフルエンサーに対してPR投稿を依頼する方法であります。
当社グループは顧客企業から依頼を受けて、依頼案件の内容に適したインフルエンサーに広告案件を紹介し、キャスティングを行います。インフルエンサーはPR対象となるサービスを無料で体験するとともに、自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSアカウントで体験内容のレビューを投稿します。成果報酬型広告と異なり、固定の広告料が支払われるタイプの広告サービスとなっており、キャスティングされるのはミドル・メガインフルエンサーの場合が多く、主に認知拡大やブランディングを目的とした、所謂マスメディア広告の代替として利用されております。
また、「toridori promotion」においては、依頼案件の多くがTikTokやYouTubeなどの単価が高い動画投稿となっております。当社グループはこれらのSNSで活躍する有力インフルエンサーと直接広告業務委託契約を締結することでキャスティング能力を高めるとともに、特定の事務所等との契約関係を持たないインフルエンサー群とのネットワークも豊富に有しており、これらの幅広いネットワークを競争力の源泉として、アパレル商品、美容品、健康用品などをはじめとする様々なジャンルの顧客のニーズにマッチした提案をしております。
④ 「toridori made」[ブランド運営支援]
様々なジャンルでファンを魅了する世界観を持ったインフルエンサーの、自身のブランドを立ち上げ、商品を販売したいというニーズにお応えするサービスです。当該サービスは主に、2021年7月に買収した株式会社GIVINにおいて運営しております。
当社グループはインフルエンサーからの依頼に基づき、アパレルやコスメなどの商品を中心にD2Cオリジナルブランドを立ち上げ、インフルエンサーと共同でブランドの育成・運営を行います。インフルエンサーとの商品企画、仕入、発注、販売、在庫管理、プロモーション、カスタマーサポートに至る一連のブランド運営業務を当社グループにて行っております。
また、当社グループは2022年4月より、オリジナルブランドのみならず、マイクロインフルエンサーを中心に、海外のアパレル商品を取り扱うセレクトブランドショップの運営を開始し、2022年9月にはこれを発展させる形でECショップCRAMMY(インフルエンサーが選定した商品を当社グループが買い付け、販売する)の運営も開始しております。
インフルエンサーに対しては販売実績に応じて、報酬が支払われる仕組みとなっております。
これまで、インフルエンサーはPR投稿による広告収入が主な収入源となっていましたが、「toridori made」によるブランドの確立を通してインフルエンサー自身が培ってきた影響力を自分の好きなように活かすことができ、インフルエンサーの新たな収益機会、活躍及びキャリア形成の場を提供しております。
⑤ 「toridori studio」[SNSコンサルティングサービス]
YouTubeの企画や映像制作、その他各種SNSに関わる一連の業務を当社グループで受託し、インフルエンサーの活動を支援しております。個人のインフルエンサーの映像制作のサポートから企業のSNS運営のサポートまで、幅広いお客様をサポートしております。収益モデルとしては、YouTubeの動画再生回数に連動してインフルエンサーが受け取るアドセンス収益の一部を当社グループが受け取るレベニューシェア型と、依頼者からYouTube動画制作の支援を受託し、報酬を受け取る受託型の二種類が存在しております。
なお、「toridori studio」で活躍するインフルエンサーに対しては、「toridori promotion」で取り扱う案件を紹介しております。2つのサービスを連携することにより提供価値の向上に努めております。
[事業系統図]
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名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
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(連結子会社) |
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株式会社GIVIN (注)2、3 |
東京都渋谷区 |
25,987 |
インフルエンス・プラットフォーム事業 |
100.00 |
役員の兼任あり(取締役3名、監査役1名)。 資金の貸付けあり。 経営管理 |
(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社であり、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
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主要な損益情報等 |
① 売上高 |
385,183 |
千円 |
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② 経常損失 |
△108,131 |
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③ 当期純損失 |
△108,311 |
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④ 純資産額 |
△307,336 |
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⑤ 総資産額 |
104,634 |
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3.債務超過会社であり、2022年12月末時点で債務超過額は307,336千円であります。
4.有価証券報告書を提出している会社はありません。
(1)連結会社の状況
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2022年12月31日現在 |
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従業員数(人) |
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( |
(注)1.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。
2.当社グループは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
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2022年12月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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( |
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(注)1.従業員数は、当社から社外への出向者を除いた就業人員数であります。
2.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.当社は、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、InstagramやYouTubeなどSNS上で活動されている多様なインフルエンサーを支援しております。インフルエンサーを基軸としたプラットフォームを作ることで、様々な企業がSNSをうまく活用でき、インフルエンサーがより活躍できる世界になり、現代の細分化された消費者のニーズにサービスがマッチするより良い世界を実現できると考えております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
前項の経営方針に基づき、インフルエンサーの支援を通じて世の中に提供する価値の最大化を目指します。
当社グループは、この価値提供から生み出された結果である売上総利益(企業と消費者に対する請求総額である取扱高から、インフルエンサーに対する金銭報酬の支払額と商品原価を差し引いたもの)についても重要な指標として考えております。
そして当社グループは、今後の成長可能性と社会に与えるインパクトを勘案し「toridori base」を注力サービスとしておりますので、「toridori base」の売上総利益の成長が当社グループ全体の中長期的な企業価値向上に影響を与えると認識しております。また、上記「toridori base」の成長に直結する重要指標として、「toridori base」の顧客数および顧客当たりの四半期売上総利益を注視しております。
なお、各種指標の四半期ごとの推移は、以下のとおりであります。
サービス別売上総利益
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toridori base (千円) |
toridori ad (千円) |
toridori promotion (千円) |
toridori made (千円) |
toridori studio (千円) |
合計 (千円) |
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2020年12月期第1四半期 |
2,721 |
79,149 |
20,081 |
- |
31,709 |
133,662 |
|
2020年12月期第2四半期 |
4,461 |
100,461 |
21,661 |
- |
18,689 |
145,273 |
|
2020年12月期第3四半期 |
6,934 |
85,363 |
26,963 |
- |
20,496 |
139,758 |
|
2020年12月期第4四半期 |
10,724 |
61,648 |
38,775 |
- |
31,100 |
142,248 |
|
2021年12月期第1四半期 |
18,330 |
75,701 |
36,662 |
- |
37,405 |
168,098 |
|
2021年12月期第2四半期 |
33,592 |
85,403 |
42,404 |
- |
51,250 |
212,650 |
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2021年12月期第3四半期 |
54,924 |
90,727 |
54,934 |
46,648 |
36,286 |
283,522 |
|
2021年12月期第4四半期 |
79,284 |
83,026 |
66,981 |
54,765 |
30,293 |
314,350 |
|
2022年12月期第1四半期 |
89,647 |
129,417 |
69,062 |
61,877 |
24,222 |
374,226 |
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2022年12月期第2四半期 |
135,316 |
146,504 |
78,535 |
40,760 |
20,719 |
421,835 |
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2022年12月期第3四半期 |
198,377 |
154,326 |
73,548 |
82,485 |
31,416 |
540,154 |
|
2022年12月期第4四半期 |
221,913 |
168,873 |
89,049 |
35,639 |
31,966 |
547,442 |
(注1) 「toridori made」は2021年7月よりサービスを開始しております。
「toridori base」の顧客数(注1)及び顧客当たりの四半期売上総利益(注2)
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顧客数(社) |
顧客当たりの四半期 売上総利益(円) |
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2020年12月期第1四半期 |
72 |
37,796 |
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2020年12月期第2四半期 |
75 |
59,483 |
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2020年12月期第3四半期 |
125 |
55,479 |
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2020年12月期第4四半期 |
208 |
51,558 |
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2021年12月期第1四半期 |
308 |
59,514 |
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2021年12月期第2四半期 |
525 |
63,985 |
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2021年12月期第3四半期 |
841 |
65,309 |
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2021年12月期第4四半期 |
1,151 |
68,883 |
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2022年12月期第1四半期 |
1,323 |
67,761 |
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2022年12月期第2四半期 |
1,874 |
72,207 |
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2022年12月期第3四半期 |
2,296 |
86,401 |
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2022年12月期第4四半期 |
2,680 |
82,804 |
(注1) 各四半期において、「toridori base」の有料会員として当社からの請求対象となった顧客の数
(注2) 「toridori base」の四半期ごとの売上総利益を顧客数で除することで算出
(3)経営戦略等
当社グループはこれまで「toridori base」を強化する戦略を推進してまいりましたが、今後もこの戦略を継続いたします。「toridori base」に主として経営資源を投下しながら、既存事業である「toridori ad」、「toridori promotion」、「toridori studio」の安定成長と、「toridori made」を始めとする新規領域への挑戦を引き続き行ってまいります。
① 「toridori base」への積極的な投資
顧客にとっての「toridori base」の価値は、適切なインフルエンサーをキャスティングでき、SNS利用の効果を実感できることであり、インフルエンサーにとっての「toridori base」の価値は豊富な広告案件が存在することです。更なるプラットフォームとしての価値向上のためには、顧客数を増やすこと、インフルエンサーの増加・定着、顧客単価の増加が必要不可欠です。
顧客数を増やすために、①新規顧客を獲得するための販路拡大(地方銀行や中小企業との関係性の深い会社との代理店契約・アライアンス強化)②顧客の利用体験強化(インフルエンサーの分析、キャスティングによる効果測定機能の実装、インフルエンサーのデータ蓄積による信用力・影響力の可視化)を行います。
2022年12月期に行った機能追加によって、インフルエンサーのPR投稿を自社のSNSアカウント・Googleサービス等、インフルエンサーのアカウント以外の媒体で露出できるようになり、顧客企業がより効果を実感しやすいサービスに成長しております。このように、顧客企業の販促の悩みを解決できるインフルエンサーマーケティングプラットフォームとして進化したいと考えており、機能追加に伴って販売プランの見直しやオプションメニューの増加を行うことで顧客単価の向上を実現していきたいと考えております。
他方、インフルエンサーの増加・定着のための取り組みも行っており、豊富な案件の提供やインフルエンサー活動を活性化させるサポートについても行います。
② 「toridori ad」、「toridori promotion」、「toridori studio」の安定成長
当社グループは、「toridori ad」、「toridori promotion」、「toridori studio」のサービスを通じて、様々な企業の要望に応え、需要が増加しているインフルエンサーマーケティング市場全体と同様の水準で売上総利益の拡大を目指します。
③ 新規領域への挑戦
新規領域への挑戦として、2021年7月には株式会社GIVINを買収する形で、ブランド運営支援サービスである「toridori made」を開始、また2022年4月には支援インフルエンサーの裾野を広げるべく、セレクトブランドECショップの運営を開始いたしました。当社グループとしては、それだけに留まらず、今後もインフルエンサーのマネタイズポイントの多岐化に伴う支援領域の拡張とプラットフォーム構築によるマイクロインフルエンサーへの支援領域の拡大を進めて参ります。
(4)経営環境
2021年においては、日本の総広告費が前年比110.4%と成長する中で、インターネット広告費はその成長を大幅に超える前年比121.4%の2兆7,052億円(注1)となっております。
さらに、2022年においては、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、ウクライナ情勢、物価高騰など国内外の様々な影響を受けて、マスコミ(新聞、テレビ等)の広告費は前年度より減少傾向に転じました。これに対して、インターネット広告費は社会のデジタル化を背景に、前年比114.3%の3兆912億円(注2)と引き続き成長を見せており、この好調に支えられて、日本の総広告費は過去最高を15年ぶりに更新しております。
そのような環境下において、近年では消費者の認知・検索という行動においてSNSが果たす役割はますます拡大しております。2010年代までは、消費者はテレビを見て認知を行い、Googleなどの検索エンジンで検索する、という流れが主流でした。しかし近年では、Instagram、TikTokやYouTubeといったSNSで新しい情報を認知し、検索するという流れが主流になりつつあります。15-24歳に対する意識調査では、ブランドの認知を「Instagram(51.0%)」、「Twitter(48.5%)」、「動画配信サービス(45.0%)」 にて行うという結果や、ブランドや商品の情報収集についても「Instagram(31.5%)」、「Twitter(29.3%)」「動画配信サービス(29.0%)」にて行うという結果がでております(注3)。
これまでの、テレビ・検索エンジンが認知・検索に影響を与えていた時代において、企業はテレビを見る消費者に対してマス広告を行い、検索エンジンでの検索に対応するためSEO対策(Search Engine Optimization,検索エンジンのオーガニックな検索結果において、特定のウェブサイトが上位に表示されるよう、ウェブサイトの構成などを調整すること)を行ってきました。そのため、認知領域では大手の広告代理店や芸能事務所が、検索領域ではネット広告代理店やポータルサイトが大きな影響力を持っていました。しかし、2020年代より、SNSが消費者の認知と検索の主たる媒体になりつつあり、当社グループの提供するインフルエンサーと企業をつなげるプラットフォームの認知・検索領域における影響力はますます高まっていくと考えております。
また、SNSで広告を行う場合には、広告代理店の担当者がついて、企画・インフルエンサーとの調整をすべてアナログで行っており、広告予算に余裕がある大手企業が高い手数料を代理店に支払い、メガインフルエンサーをキャスティングすることが一般的でした。
しかし当社グループが提供するサービスでは、企業の方が直接アプリで簡単にインフルエンサーをキャスティングできるので、値段を安く抑えることができ、幅広いお客様に利用していただくことができます。今までインフルエンサーマーケティングを行うことが困難だった中小企業及び個人事業主の方々に新しい手段を提供することで、当社グループ自身がインフルエンサーマーケティングの市場そのものを広げていきたいと考えております。そうした中、当社の注力サービスである「toridori base」は通販事業者・店舗事業者など事業形態を問わず、また、事業者の規模の大小を問わずご利用いただくことができるため、グルメ・ビューティー・トラベルジャンルを中心とした多種多様な事業者にご利用いただいております。当該事業者の広告費の規模は広大であると考えており、また、日本国内にインフルエンサーの数も豊富に存在しているため、上記市場規模を支えられるほどのSNSの利用環境へと変化してきております。Web上での集客、代理店活用、展示会への出店など様々な顧客獲得施策を取ることで上述の様々な事業者に対してアプローチしております。
(注1) 株式会社電通「2021年 日本の広告費」
(注2) 株式会社電通「2022年 日本の広告費」
(注3) SHIBUYA109 lab.調べ 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント 「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」
このような環境の中で、当社グループは市場全体の拡大とともに、「第1 企業の概況 3 事業の内容 当社グループの事業の内容」に記載のとおり、注力サービスである「toridori base」への積極的な投資と、インフルエンサーに対する支援領域の拡大及び支援する対象インフルエンサーの裾野の拡大を経営戦略の柱としております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題は以下のとおりであります。
① 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出
当社グループは、各サービスにおいて機能性・利便性の向上及び市場シェアの獲得が重要と考えており、特に主力サービスの「toridori base」において、システム開発人員やサービスの拡販に係る人件費及び顧客獲得にかかるマーケティング活動の広告宣伝費などを継続的に投下しており、当該事業単体では未だ黒字化に至っておりません。前述「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略等 ① 「toridori base」への積極的な投資」にも記載の通り、当サービスにおいては継続的な新規顧客の獲得と継続的な既存顧客の利用、更にはサービスの付加価値向上に伴う顧客単価の向上といった施策が成長戦略上重要であり、上記を実現する為のコストは今後も継続的に必要不可欠なものであると考えております。
また、2021年7月より新たに参入したブランド運営支援サービスである「toridori made」においては、各ブランドの採算改善や在庫管理体制の改善等の施策に取り組んでおりますが、当該事業としては未だ黒字化には至っておりません。
上記の背景により、当社グループは過年度の業績に関して継続的に赤字を計上しており、2020年12月期、2021年12月期及び2022年12月期において、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスの状況となっております。ただし、キャッシュ・フローは、マイナスの状況ではありますが、潤沢なキャッシュポジションと自己資本比率を鑑み、現時点において財務上の課題を認識しておりません。
今後財務上の課題の発生が想定される場面及び発生確度につきましては、「2 事業等のリスク (2)当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて ① 継続的な投資と赤字計上について」をご参照下さい。
資金繰りが悪化した場合の対策につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析」をご参照下さい。
当社グループは、費用対効果を見ながら、今後も継続的に必要な投資を実施する方針であります。中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に当たっては、各事業においてこれらの必要コストを上回る売上高の成長が重要であり、今後とも各事業における成長戦略を進めてまいります。
② 人材採用、育成による生産性向上
当社グループの更なる発展を目指すため、事業成長にあった組織及び人事評価体制の確立、優秀な人材の確保、また確保した人員の早期育成の仕組みが不可欠だと考えております。企業理念の社内浸透やリモートワーク環境の整備及びオンライン研修制度の整備を強化し人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、さらなる収益性向上に努めてまいります。
③ 広告審査体制の整備
当社グループが受ける広告案件は、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制に違反しないよう、厳格な広告審査基準を顧問弁護士と連携して制定したうえで、管理部門による審査を実施し、不適切な広告案件を排除するよう努めております。
また、広告マッチングの各サービス「toridori base」、「toridori ad」、「toridori promotion」におけるインフルエンサーの投稿は、顧客企業の商品の体験等をインフルエンサーが各種SNSにおいて投稿、拡散するものでありますが、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制に則った厳格な広告審査基準を顧問弁護士と連携して制定し、管理部による審査を実施しており、「toridori ad」に関しては、外部機関による二重の審査も実施しております。さらに、一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の会員として定期的な広告審査に関する情報の共有を受けるとともに、必要に応じて顧問弁護士等へ相談する体制を整えております。広告審査の結果、審査基準に抵触するインフルエンサーの投稿については、修正を依頼している他、インフルエンサーが適切な投稿を行うよう随時注意喚起を実施し、その法令遵守意識の啓蒙に努めております。今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング手法を開発した際においても、広告審査体制の整備、対応を行ってまいります。
④ 開発体制の構築
インターネット市場の技術革新のスピードは非常に早く、またソーシャルメディアマーケティング市場において、新たなサービスや競合他社が次々と現れます。当社グループでは、競合優位性の確保及び事業の拡充を図るため、顧客やインフルエンサーの利便性をより高めるための既存サービスの機能改善や、新規広告商品やサービスの開発、投資を行っております。当該開発に際しては、システム開発の必要性や優秀な人材の拡充が必要となるため、迅速な開発が行える体制整備や優秀な人材の確保を行ってまいります。
⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上
当社グループが今後も成長を続けていくためには、自社サービスの知名度向上により、インフルエンサーの拡充及び顧客企業からの認知の拡大が必要不可欠と考えています。今後も費用対効果に注意を払いながらもプロモーション活動を強化してまいります。
⑥ ブランド開発領域の確立
2021年12月期より本格開始した「toridori made」において、流行に敏感な購入消費者の消費トレンドを的確に理解したうえで、安定して企画、提案していく必要があります。そのために、インフルエンサーと購入消費者とのコミュニケーションを一層深めていくとともに、購入消費者およびインフルエンサー双方のニーズにマッチした商品を開発できるようマーケティング体制の強化に努めてまいります。
⑦ 情報管理体制の強化
当社グループはインフルエンサーおよび「toridori made」における購入消費者含め個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、個人情報保護管理規程に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施やシステムの整備と共に、外部業者による脆弱性の確認等を継続的に実施し、情報管理体制の強化・整備を行ってまいります。
⑧ 内部管理体制の強化
当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。このため、当社グループといたしましては、コーポレート部門の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。
⑨ 法規制等の変動に対応する社内体制
当社グループの事業は、広告関連法令、インターネット広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の制約を受けますが、それら規制の改正、変更等の事業環境の変化に迅速に対応するため、事業部門とコーポレート部門が連携して情報の収集、分析、管理を行っております。また、規制等の変更に伴い対応が必要である際は、社内への周知、教育等によりその徹底を図っており、これらの対応を継続的に行ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当該記載事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
当社では、事業上のリスクについて、「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を制定し、当該規程に基づき代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を開催しております。リスクマネジメント・コンプライアンス委員会は、あらゆるリスクを想定し、それに対する管理体制を整備、構築することにより、適切なリスク対応を図ります。
なお、詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照下さい。
(1)事業環境に関するリスクについて
① 業界動向について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:大)
株式会社電通の「2022年 日本の広告費」によれば、2022年の日本の総広告費は過去最高を15年ぶりに更新しており、その中でインターネット広告市場は前年比114.3%の3兆912億円と市場全体の成長を支える存在となりました。
今後も同市場は堅調に推移すると予想しておりますが、市場成長が阻害されるような状況が生じた場合、また、インターネット広告市場を含む広告業界においては、景気変動により顧客の広告支出が増減する傾向があるため、国内マクロ経済の動向及び国内主要産業部門における事業環境が変化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② サービスの陳腐化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)
インターネット広告市場は、日々新たな技術革新やサービスの提供が行われる市場であり、競合他社より有益な価値を顧客企業に対し提供する必要があります。当社グループでは、顧客企業のニーズに対応するために常に新たな技術の導入やサービス機能の強化及び拡充、技術者の確保に努めております。しかしながら、保有するサービス及び技術等が陳腐化し、変化に対する十分な対応が困難となった場合、あるいは変化する顧客企業のニーズに的確な対応ができなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)
当社グループの営む事業は、不当景品類及び不当表示防止法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、個人情報の保護に関する法律、著作権法等の規制を受けております。当社グループとしては、法令やインターネット広告業界における自主規制、各種ガイドライン等の遵守を徹底した事業運営を行っておりますが、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、インフルエンサーの投稿に関しては、法令違反等の不適切な投稿を未然に防止するための広告審査体制や、悪質なインフルエンサーを排除するチェック体制を構築しておりますが、インフルエンサーの投稿が広告関連法令等に違反する場合や、第三者の著作権、肖像権等を侵害する場合、不適切な投稿による炎上が発生した場合や投稿がステルスマーケティング(※)と見做された場合には、当社グループのブランドイメージが悪化する等、社会的信用や評判に波及し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
※ 消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。
④ 主要SNSのユーザー利用動向やプラットフォームの規制変更等について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:大)
当社グループの事業は、TikTok、Instagram、Facebook、Twitter等の主要SNSプラットフォーム上でのマーケティング手法を中心としております。利用者が増加傾向にあるSNSプラットフォームは広告媒体としての訴求力が高まることから、各SNSプラットフォームのユーザーの利用動向は重要な指標となるため、当社グループではこれらの動向に関する情報収集を行っておりますが、既存のSNSにおけるユーザーの利用動向の変化や、新たなSNSの流行に対して、当社グループの適切なインフルエンサーのネットワーク構築等の対応が遅れた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、広告関連の規約・規制等の変更により、従来可能であった広告手法や表現等を用いることが出来なくなる可能性があり、当社グループのマーケティング手法や体制の変更等の対応が遅れた場合や、SNSのセキュリティ面の不備により当該プラットフォームの信頼性に疑義が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループのサービスを提供しているSNSサービスが、利用者数の減少などにより、マーケティング媒体としての価値を低下させた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 競合他社の動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:小)
現在、国内でインフルエンサーマーケティング関連事業を展開する競合企業は複数存在しており、また、今後の市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐことも考えられます。当社グループは積極的な営業活動やインフルエンサーサポートサービスの充実に取り組んでおり、市場における優位性を構築し、競争力を向上させてまいりました。
今後もインフルエンサーに寄り添ったサービスをより充実させていくと同時に、サポート向上に向けた取り組みを積極的に行ってまいりますが、新規参入により競争が激化した場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。
⑥ 自然災害・パンデミック等に係るリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中)
地震や台風等の自然災害、テロ攻撃、新型コロナウイルスをはじめウイルス・伝染病等の集団感染(パンデミック)といった事象が発生した場合、当社グループの拠点及びコンピューターネットワークのインフラは、一定の地域に集中しているため、同所で自然災害等が発生した場合には多大な損害を被る可能性があります。ただし、当社グループはシステムの冗長化、クラウドサーバーを用いたサービスの構築やリモートワーク可能な体制強化等を通じて、リスクの低減に努めております。また、自然災害等の発生によりインフルエンサーの投稿が自粛されるような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、およそ事業活動を行うすべての企業に影響が生じており、当社グループに関しても例外ではございません。当社グループに悪影響を与える具体的な内容としては、コロナ禍において実店舗を運営している企業および個人事業主からの広告出稿の減少のリスクがあります。一方で、コロナ禍によるSNSの閲覧時間の増加、在宅で過ごすことによる通販のニーズ増加等、当社グループの提供サービスにとっての好影響も見られ、これらの需要を適切に取り込むことで、当社グループのサービス全体は順調に推移しております。しかしながら、今後感染症の流行拡大や対策の長期化により、上述の好影響を相殺するほど実店舗の稼働状況や個人消費の動向に及ぼす悪影響が増大した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて
① 継続的な投資と赤字計上について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:大)
当社グループは、前述「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出」に記載の通り、主力サービスの「toridori base」における継続的な投資活動、2021年7月より新たに参入したD2Cブランド運営支援サービスである「toridori made」における事業基盤確立の活動、並びに全社的な組織体制強化の管理コスト増加等の要因により、過年度の業績に関して継続的に赤字を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスの状況となっております。
当社グループは、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化を目指して各事業における成長戦略を進めていく方針ですが、事業環境の急激な変化等により、これらの継続的な投資が当社グループの想定する成果に繋がらなかった場合や、新規参入事業において当社グループが想定する収益化に遅れが生じる場合等においては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 「toridori base」事業の成長戦略について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:大)
当社グループの重点注力サービス「toridori base」については、基本的には月額課金型の収益モデルでありますが、サービスの特性上、一定の目的を達成した顧客においてサービスを一時的に中断或いは終了するケースが存在することを考慮したうえで、継続的な新規顧客獲得が事業の継続と持続的な成長において特に重要であると考えております。これを促進する為に、新規獲得販路の拡大、更には顧客の利用月数増加やインフルエンサーのクオリティ強化などに資するマーケティング施策にも注力しております。また、販売プランの見直しやオプションメニューのラインナップを増やすことで顧客単価の向上も同時に実現できるように努めております。
しかしながら、顧客やインフルエンサーの需要に応じたサービスを十分に提供できない場合や、当社グループのマーケティング戦略が十分な効果を得られない場合においては、当社グループが想定している赤字の解消時期が遅れる等、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ ブランド開発領域に係るリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小)
当社グループは、2021年12月期よりブランド運営支援サービスの展開を本格的に開始しております。当該領域において、関係する法令や仕入先との契約内容を遵守し、必要な商品管理体制も構築しておりますが、商品に瑕疵等があり当該商品の安全性等に問題が生じた場合には、信頼の喪失や損害賠償責任等の発生等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、ブランド運営支援サービスにおける商品取扱高の増加に応じて、倉庫・スタッフ等の拡充を行っておりますが、これらを適時に行えなかった場合や物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
加えて、ブランド運営支援サービスにおいては、一部自らの仕入を行い自社在庫として保有したうえで販売を行う形態をとっております。現時点では、当該サービスにおいて特定の有力ブランドが売上の一定以上の割合を占める状況であり、予期せぬ事態によりかかるブランドの運営や販売活動が休止となった場合には、上記同様に当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
以上のリスク要因に対し、当社グループでは在庫リスクを抑える販売モデルへの転換やコスト構造の見直し、ブランド数の拡大による特定ブランドへの依存度の低下を積極的に進めておりますが、上記の改善施策が当社グループの想定通りに進捗せず、各ブランドの採算改善が遅延する等の事象が発生した場合においては、当社グループが想定している赤字の解消時期が遅れる等、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ インフルエンサーとの関係について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小)
当社グループの事業は、顧客のマーケティングに対して有益なサービスを提供しており、その多様なニーズに応えるため、数多くのインフルエンサーの確保が必要となります。その為、インフルエンサーに対し、顧客の広告案件の継続的なご紹介やSNSへの投稿に関する法令・ガイドラインの遵守等の有用な情報を提供することにより、広範なネットワークを構築しております。しかしながら、様々な要因の変化によりインフルエンサーとの信頼関係が低下した場合や、顧客企業のニーズに合ったインフルエンサーを十分に確保できない場合、インフルエンサーが広告審査基準等を遵守しない又は当社グループの広告案件以外において炎上する等の当社グループの管理することができない事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 新規事業開発について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)
当社グループの今後の事業展開としまして、事業規模の拡大と高収益化を目指して、既存事業に留まらず新規事業開発に積極的に取り組んでいく方針でありますが、とりわけ新規事業の立ち上げについては、既存事業よりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画どおりに進まない場合は、投資資金を回収できず当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
⑥ 知的財産権の侵害(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小)
当社グループのインフルエンサーが制作する動画などについて、第三者から意図せずに著作権、商標権その他の権利(以下「知的財産権」といいます。)を侵害される可能性や第三者の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。知的財産権の第三者からの侵害に対しては、管理部及び関係部署がインフルエンサーと連携して対応しておりますが、インターネット上での権利侵害に対しては、法規制の未整備その他の問題から、知的財産権の保護を迅速かつ十分に受けることができない場合もあり、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。
また、インフルエンサーによる意図せぬ知的財産権の侵害については、管理部及び関係部署がインフルエンサーと連携して、コンプライアンス研修の実施などの予防対策を講じておりますが、法解釈の相違等により、侵害が意図せず生じてしまう等の事象が万一発生した場合には、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。
ブランド運営支援サービスにおいては、各ブランドの販売動向や成長動向等を踏まえつつ必要に応じて商標権を取得し、その知的財産権を保護する管理体制としておりますが、契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者が当社グループの知的財産権を侵害するような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑦ 情報セキュリティに係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)
コンピューターシステムの瑕疵、実施済みのセキュリティ対策の危殆化、マルウェア・コンピューターウイルス、コンピューターネットワークへの不正侵入、役職員の過誤、自然災害、アクセス増加等の一時的な過負荷等により、重要データの漏洩、コンピュータープログラムの不正改ざん、システムダウン等の損害が発生する可能性があり、その結果、第三者からの損害賠償請求、当社グループの信用低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。管理部及び開発部において、これらのリスクに対するセキュリティ強化に取り組んでおります。
⑧ 個人情報の管理に係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)
当社グループは、個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って作成したプライバシーポリシーに沿って管理しております。しかし、情報セキュリティに係るリスク等により個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の低下等の損害が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)事業の運営体制に関するリスクについて
① 特定経営者への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:大)
当社創業メンバーであり代表取締役社長である中山貴之は、当社の大株主であるとともに、当社グループの経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。その為同氏が、何らかの理由によって退任し、後任者の採用が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社代表取締役社長中山貴之から当社金融機関借入に対する債務保証を受けております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。この債務被保証について保証料の支払いを行っておらず、また、金融機関との継続交渉により当該債務被保証を解消していく方針であります。
② 人材の獲得及び育成(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)
当社グループは、今後の事業拡大に応じて必要な人材の継続的な確保と育成が重要であると考えています。その為にも積極的な採用と早期戦力化のための育成制度の構築に努めていく方針でありますが、必要な人材の確保及び育成が計画通り進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 訴訟発生リスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中)
当社グループでは、リスクマネジメント・コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、インフルエンサーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 内部管理体制の構築について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小)
当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しておりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)
当社グループでは、取締役、従業員等に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
⑥ 配当政策について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:小)
当社グループは、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。
しかしながら現段階においては成長過程であると認識しており、今後の事業発展及び経営基盤強化を鑑み、内部留保の充実を優先するため、配当を行っておりません。将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針でありますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
⑦ 社歴が浅いことについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)
当社グループは2016年6月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。当社グループは今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針であります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
当社の広告マッチング型サービスの大部分は、取扱高からインフルエンサーに対する報酬を差し引いた金額(純額)を売上高として計上しております。当社の売掛金は取扱高に対応して発生するものであり、買掛金はインフルエンサーに対する報酬によるものであるため、売掛金残高は売上高に対して高い水準、買掛金残高は売上原価に対して高い水準となっております。
なお、当社グループはインフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末より1,046,539千円増加し、2,238,601千円となりました。これは主に、株式の発行による増加と営業キャッシュ・フローのマイナスによる減少の結果、現金及び預金が965,657千円増加したことによるものであります。
また、取扱高に対応して発生する売掛金が315,793千円増加した一方で、のれんの償却及び減損損失の計上により、のれんが213,834千円減少しております。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末より17,503千円増加し、1,182,285千円となりました。これは主に、買掛金が79,344千円、未払金が59,355千円それぞれ増加した一方で、借入金が164,283千円(うち長期借入金が135,663千円、1年内返済予定の長期借入金が28,620千円)減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末より1,029,036千円増加し、1,056,315千円となりました。これは主に、資本金が797,130千円、資本剰余金が797,130千円それぞれ増加した一方で、利益剰余金が565,223千円減少したことによるものであります。
② 経営成績
2022年においては、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、ウクライナ情勢、物価高騰など国内外の様々な影響を受けて、マスコミ(新聞、テレビ等)の広告費は前年度より減少傾向に転じました。これに対して、インターネット広告費は社会のデジタル化を背景に、前年比114.3%の3兆912億円(注2)と引き続き成長を見せており、この好調に支えられて、日本の総広告費は過去最高を15年ぶりに更新しております。
このような事業環境の下、インフルエンサーと顧客をつなげるプラットフォームサービス「toridori base」を通じて、マイクロインフルエンサーへの支援に積極的に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の取扱高は5,741,214千円、売上高は2,054,814千円、営業損失は370,842千円、経常損失は393,476千円及び親会社株主に帰属する当期純損失は565,223千円となりました。
なお、当社グループはインフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より965,657千円増加し、1,181,798千円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により支出した資金は、前連結会計年度より33,446千円増加し、454,045千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上571,671千円に加え、のれんの減損損失の計上178,195千円、売上債権の増加額315,793千円、仕入債務の増加額79,344千円及び未払金の増加額59,355千円があったためであります。売上債権、未払金及び仕入債務の増加は事業拡大に伴うものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により支出した資金は、前連結会計年度より106,161千円減少し、10,273千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11,722千円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、前連結会計年度より1,333,418千円増加し、1,429,977千円となりました。これは、株式の発行による収入1,594,260千円があったためであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業の内、「toridori made」においてはアパレルやコスメ等の品目を主に外注を活用して生産しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また生産から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業の内、「toridori made」においては一部のブランドで受注生産方式を採用しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また受注から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループの事業セグメントは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。
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サービス区分の名称 |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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インフルエンス・プラットフォーム事業 |
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「toridori base」 |
645,254 |
346.6 |
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「toridori ad」 |
599,121 |
178.9 |
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「toridori promotion」 |
310,195 |
154.3 |
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「toridori studio」 |
115,059 |
72.6 |
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「toridori made」 |
385,183 |
216.9 |
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合計 |
2,054,814 |
194.2 |
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(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記
載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)および「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)、(重要な会計上の見積り)に記載のとおりです。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の取扱高は5,741,214千円となり、売上高は2,054,814千円となり、これは各事業の拡大によるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は171,155千円となりました。これは主に「toridori made」の商品原価であります。
この結果、売上総利益は1,883,658千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,254,501千円となりました。これは主に人件費・業務委託費や広告宣伝費・販売促進費によるものであります。その結果、営業損失は370,842千円となりました。
(営業外損益、経常損益)
当連結会計年度の営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益純額は、22,634千円の損失となりました。これは主に支払利息によるものであります。その結果、経常損失は393,476千円となりました。
(特別損益、法人税、住民税及び事業税、親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の特別損失は178,195千円となりました。これはのれんの減損によるものです。
法人税等合計としては、△6,447千円を計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は565,223千円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要としては、事業の拡大に伴う人件費、外注費、クライアント獲得や認知度向上のための広告宣伝費に加え、必要に応じてM&A等の投資を実施する方針であります。当社グループは、財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。
最低資金残高につきましては、概ね取扱高の1か月程度を想定しており、現時点において、手元流動性は高く、最低資金残高を上回るキャッシュポジションで推移しております。その為、当社といたしましては、現時点において、流動性リスクを管理するための指標を、設定しておりません。
また、資金繰りが悪化する場合に備え、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から適切な資金繰りを行っております。なお、当座貸越及びコミットメントライン契約につきましては、締結しておりません。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりサービス別売上総利益、「toridori base」の顧客数及び顧客当たりの四半期売上総利益を重要な経営指標と位置づけ各経営課題に取り組んでおります。
該当事項はありません。
当社グループの主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社
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2022年12月31日現在 |
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事業所名 (所在地) |
設備の内容 |
帳簿価額(千円) |
従業員数 (人) |
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建物 |
工具、器具及び備品 |
合計 |
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本社 (東京都渋谷区) |
本社設備等 |
26,812 |
9,339 |
36,151 |
95(42) |
(注)1.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は66,904千円であります。
2.当社グループは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
3.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。
(2)国内子会社
重要性がないため、記載を省略しております。
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種類 |
発行可能株式総数(株) |
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普通株式 |
11,250,000 |
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計 |
11,250,000 |
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種類 |
事業年度末現在発行数 (株) (2022年12月31日) |
提出日現在発行数(株) (2023年3月30日) |
上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 |
内容 |
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東京証券取引所 グロース市場 |
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計 |
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- |
- |
(注)1.当社株式は2022年12月19日付で、東京証券取引所グロース市場に上場いたしました。
2.2022年12月16日を払込期日とする有償一般募集増資(ブックビルディング方式)による公募増資により、発行済株式総数は283,000株増加し、3,096,400株となっております。
当社は、ストック・オプション制度に準じた制度として、第1回新株予約権を発行しております。
当社の創業者である中山貴之は、当社の現在及び将来の役職員に対する中長期的な企業価値向上へのインセンティブ付与することで、当社全体の価値向上に寄与することを目的として、2019年12月24日開催の臨時株主総会決議に基づき、2019年12月24日付で渡邉義隆氏を受託者として、「時価発行新株予約権信託®」(以下、「原信託」という。)を設定しました。原信託に基づき、当社は受託者に資金を信託し、当社は2019年12月24日渡邉義隆氏に対して第1回新株予約権を発行しました。
原信託では、インセンティブ付与の対象は当社の役職員に限られておりましたが、今後更なる発展を目指す上で,当社の役職員に留まらず,グループ会社や提携先企業等、社外で当社の発展に貢献している者(以下「社外協力者」という。)に対しても,その寄与に応じたインセンティブ付与を行う必要が生じていたため、中山貴之は、2021年11月26日付でコタエル信託株式会社を受託者として、当社の役職員に加え、社外協力者もインセンティブ付与の対象とする「時価発行新株予約権信託®」(以下「本信託」という。)の設定を行い、第1回新株予約権を本信託に移管しております。
本信託は、当社の現在及び将来の役職員及び社外協力者に対して、その貢献に応じて、2022年6月末を始めとする毎年6月末及び12月末(以下「受益者指定日」という。)に第1回新株予約権15,161個を段階的に配分するものであり、従来の新株予約権を用いたインセンティブ・プランと異なり、現在の役職員及び社外協力者に対して、将来の功績評価をもとにインセンティブ分配の多寡を決定することを可能とするとともに、将来採用された役職員及び将来発展に貢献した社外協力者に対しても、関与時期によって過度に差が生じることなく同様の基準に従ってインセンティブを分配することを可能とするものであります。交付先及び交付数の決定については、公平性及び妥当性確保のため、委託者を除く当社の取締役、監査役及び執行役員で構成される評価委員会にて全会一致により決定するものとし、何人も自らに関する議案の決定に参加することはできないものとしております。また、交付数の決定においては、交付ガイドラインに定める職種及び役職に応じたテーブルに従うとともに、特に重要な役割・影響力を認めた場合は、個別に設定を行うものとしております。第1回新株予約権の分配を受けたものは、当該新株予約権の発行要項及び取扱いに関する契約の内容に従って、当該新株予約権を行使することができます。
本信託の概要は以下のとおりであります。
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名称 |
時価発行新株予約権信託® |
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委託者 |
中山貴之 |
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受託者 |
コタエル信託株式会社 |
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受益者適格要件 |
受益者指定日に当社により受益者として指定された者が受益者となります。但し、ロックアップ期間中は当社又は当社の子会社若しくは関連会社の取締役、監査役若しくは従業員並びに顧問・業務委託先等の社外協力者(但し、委託者及びその親族を除く。以下「当社役職員等」という。)を受益者として指定できません。当社は、委託者による信託の趣旨に従って、第1回新株予約権を、①著しい実績によって高い貢献期待度を示す者に対してその期待度に応じて行う交付、②KPIの達成度により従業員の貢献期待度の評価を行い、その期待度に応じて行う交付により分配する予定です。 |
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信託契約日(信託期間開始日) |
2021年11月26日 |
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信託財産たる新株予約権の種類と数 |
第1回新株予約権 15,161個 |
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信託期間満了日 |
受益者の確定により信託期間満了日を迎え、本信託は終了します。 |
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信託の目的 |
本信託は、当社役職員等のうち、当社に対して将来的に貢献が期待される者に対して、第1回新株予約権を交付することを目的としております。 |
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決議年月日 |
2019年12月24日 |
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付与対象者の区分及び人数(名) |
当社新株予約権の受託者 1 |
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新株予約権の数(個)※ |
15,161 |
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新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数(株)※ |
普通株式 303,220 (注)2、6 |
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新株予約権の行使時の払込金額(円)※ |
430 (注)3、6 |
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新株予約権の行使期間※ |
自 2019年12月24日 至 2029年12月23日 |
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新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円)※ |
発行価格 439 資本組入額 220(注)6 |
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新株予約権の行使の条件※ |
(注)4 |
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新株予約権の譲渡に関する事項※ |
譲渡による新株予約権の取得については、取締役会決議による承認を要する。 |
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組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項※ |
(注)5 |
※ 当事業年度の末日(2022年12月31日)における内容を記載しております。提出日の前月末現在(2023年2月28日)において、記載すべき内容が当該事業年度の末日における内容から変更がないため、提出日の前月末現在に係る記載を省略しております。
(注)1.本新株予約権は、新株予約権1個につき170円で有償発行しております。
2.新株予約権1個につき目的となる株式数は、20株であります。
ただし、新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合、次の算式により付与株式数を調整し、調整により生じる1株未満の端数はこれを切り捨てる。
調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割・併合の比率
また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。
3.新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合、それぞれの効力発生の時をもって次の算式により払込金額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
|
調整後行使価額=調整前行使価額× |
1 |
|
分割(または併合)の比率 |
また、新株予約権の割当日後に時価を下回る価額で新株式の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)、次の算式により行使価額を調整し、調整により生ずる1円未満の端数は切り上げる。
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既発行株式数+ |
新規発行株式数×1株当たり払込金額 |
|
調整後行使価額=調整前行使価額× |
新規発行前の1株当たり時価 |
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既発行株式数+新規発行株式数 |
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なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式にかかる発行済株式総数から当社普通株式にかかる自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式にかかる自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。
さらに、上記のほか、本新株予約権の割当日後、当社が他社と合併する場合、会社分割を行う場合、その他これらの場合に準じて行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で適切に行使価額の調整を行うことができるものとする。
4.新株予約権の行使の条件
① 本新株予約権の割当を受けた者(以下、「受託者」という。)は、本新株予約権を行使することができず、かつ、別段の定めがある場合を除き、受託者より本新株予約権の付与を受けた者(以下、「本新株予約権者」という。)のみが本新株予約権を行使できることとする。
② 本新株予約権者は、本新株予約権の割当日から行使期間の満了日までにおいて次に掲げる事由のいずれかが生じた場合には、残存するすべての本新株予約権を行使することができない。
(a)430円(ただし、上記注3において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を対価とする当社普通株式の発行等が行われたとき(ただし、払込金額が会社法第199条第3項・同第200条第2項に定める「特に有利な金額である場合」および普通株式の株価とは異なると認められる価格である場合ならびに当該株式の発行等が株主割当てによる場合等を除く。)。
(b)430円(ただし、上記注3おいて定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を行使価額とする新株予約権の発行が行われたとき(ただし、当該行使価額が当該新株予約権の発行時点における当社普通株式の株価と異なる価格に設定されて発行された場合を除く。)。
(c)本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれの金融商品取引所にも上場されていない場合、430円(ただし、上記注3において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格を対価とする売買その他の取引が行われたとき(ただし、当該取引時点における株価よりも著しく低いと認められる価格で取引が行われた場合を除く。)。
(d)本新株予約権の目的である当社普通株式が日本国内のいずれかの金融商品取引所に上場された場合、上場日以降、当該金融商品取引所における当社普通株式の普通取引の終値が430円(ただし、上記注3において定められた行使価額同様に適切に調整されるものとする)を下回る価格となったとき。
③ 本新株予約権者は、本新株予約権の権利行使時においても、当社の従業員であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は、この限りではない。
④ 本新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。
⑤ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における発行可能株式総数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。
⑥ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
5.組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項
当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。
(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件を勘案のうえ、上記注2に準じて決定する。
(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記注3で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、上記注2に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。
(5)新株予約権を行使することができる期間
行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から行使期間の末日までとする。
(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
① 本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。
② 本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記①記載の資本金等増加限度額から、上記①に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。
(8)その他新株予約権の行使の条件
上記注4に準じて決定する。
(9)新株予約権の取得事由及び条件
① 当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約もしくは分割計画、または当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役の決定(取締役会設置会社の場合には取締役会決議での承認))がなされた場合は、当社は、当社代表取締役(取締役会設置会社の場合には取締役会)が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。
② 新株予約権者が権利行使をする前に、上記注4に定める規定により本新株予約権の行使ができなくなった場合は、当社は新株予約権を無償で取得することができる。
(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。
6.当社は2022年9月12日開催の臨時取締役会決議により、2022年10月11日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っております。これにより「新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数」、「新株予約権の行使時の払込金額」及び「新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
該当事項はありません。
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年月日 |
発行済株式総数増減数(株) |
発行済株式総数残高(株) |
資本金増減額 (千円) |
資本金残高 (千円) |
資本準備金増減額(千円) |
資本準備金残高(千円) |
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2019年12月1日 (注)1 |
普通株式 5,050 |
普通株式 101,050 |
- |
9,600 |
- |
- |
|
2020年7月31日 (注)2 |
A種優先株式 14,286 |
普通株式 101,050 A種優先株式 14,286 |
250,005 |
259,605 |
250,005 |
250,005 |
|
2020年12月10日 (注)3 |
- |
普通株式 101,050 A種優先株式 14,286 |
△159,605 |
100,000 |
- |
250,005 |
|
2021年7月1日 (注)4 |
普通株式 3,839 |
普通株式 104,889 A種優先株式 14,286 |
- |
100,000 |
149,782 |
399,787 |
|
2022年2月10日 (注)5 |
B種優先株式 21,495 |
普通株式 104,889 A種優先株式 14,286 B種優先株式 21,495 |
601,860 |
701,860 |
601,860 |
1,001,647 |
|
2022年9月9日 (注)6 |
普通株式 35,781 |
普通株式 140,670 A種優先株式 14,286 B種優先株式 21,495 |
- |
701,860 |
- |
1,001,647 |
|
2022年9月9日 (注)7 |
A種優先株式 △14,286 B種優先株式 △21,495 |
普通株式 140,670 |
- |
701,860 |
- |
1,001,647 |
|
2022年10月11日 (注)8 |
普通株式2,672,730 |
普通株式 2,813,400 |
- |
701,860 |
- |
1,001,647 |
|
2022年12月16日 (注)9 |
普通株式283,000 |
普通株式 3,096,400 |
195,270 |
897,130 |
195,270 |
1,196,917 |
(注)1.2019年11月25日開催の当社臨時株主総会において、当社非連結子会社であった株式会社OTOZUREを、2019年12月1日を効力発生日として、吸収合併することを決議し、当社と株式会社OTOZUREとの間で吸収合併契約書を締結しました。本合併において、株式会社OTOZUREの株式と当社株式との株式交換(交換比率50.5:1)を実施し、株式会社Donutsが保有する株式会社OTOZUREの株式に対して当社普通株式を5,050株新規発行したものであります。
2.有償第三者割当 14,286株
発行価格 35,000円
資本組入額 17,500円
割当先 日本郵政キャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合、株式会社セレス、名古屋テレビ・ベンチャーズ合同会社、イノベーション・エンジンPOC第2号投資事業有限責任組合、イノベーション・エンジンPOC投資事業有限責任組合
3.2020年10月28日の当社臨時株主総会決議に基づき、機動的な資本政策を可能とするために資本金を減少させ、利益剰余金への振り替えを行っております。なお、資本金の減資割合は61.48%であります。
4.株式会社GIVINの完全子会社化に伴う新株発行による増加であります。
5.有償第三者割当 21,495株
発行価格 56,000円
資本組入額 28,000円
割当先 Global Catalyst Partners Japan2号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合、株式会社セレス、IEファスト&エクセレント投資事業有限責任組合、XTech2号投資事業有限責任組合、スリーエスキャピタル1号有限責任事業組合、HIRAC FUND1号投資事業有限責任組合、ファーストアドバイザーズ投資組合6号
6.株主からの取得請求権の行使を受けたことにより、2022年9月9日付でA種優先株式、B種優先株式の全てを自己株式として取得し、対価として普通株式を交付しております。
7.当社が取得したA種優先株式、B種優先株式のすべてについて、会社法第178条の規定に基づき、2022年9月9日開催の臨時取締役会決議により、同日付で消却しております。
8.2022年9月12日開催の臨時取締役会決議により、2022年10月11日付で普通株式1株につき20株の割合で株式分割を行っております。
9.有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)
発行価格 1,500円
引受価額 1,380円
資本組入額 690円
払込金総額 390,540千円
|
|
|
|
|
|
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2022年12月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満 株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び 地方公共 団体 |
金融機関 |
金融商品 取引業者 |
その他の 法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数(単元) |
|
|
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|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合 (%) |
|
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|
|
|
100 |
- |
|
|
|
2022年12月31日現在 |
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|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
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|
|
|
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|
|
|
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|
|
|
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|
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人ゴールドマン・サックス証券株式会社) |
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|
|
|
|
計 |
- |
|
|
(注) 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を切り捨てしております。
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (2021年12月31日) |
当連結会計年度 (2022年12月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
棚卸資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物 |
|
|
|
工具、器具及び備品 |
|
|
|
減価償却累計額 |
△ |
△ |
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
無形固定資産 |
|
|
|
のれん |
|
|
|
無形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
差入保証金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
|
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
買掛金 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
未払金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
繰延税金負債 |
|
|
|
資産除去債務 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
利益剰余金 |
△ |
△ |
|
株主資本合計 |
|
|
|
新株予約権 |
|
|
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
|
売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
|
|
営業損失(△) |
△ |
△ |
|
営業外収益 |
|
|
|
受取利息 |
|
|
|
受取手数料 |
|
|
|
助成金収入 |
|
|
|
受取補償金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外収益合計 |
|
|
|
営業外費用 |
|
|
|
支払利息 |
|
|
|
株式交付費 |
|
|
|
上場関連費用 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外費用合計 |
|
|
|
経常損失(△) |
△ |
△ |
|
特別損失 |
|
|
|
商品評価損 |
|
|
|
減損損失 |
|
|
|
特別損失合計 |
|
|
|
税金等調整前当期純損失(△) |
△ |
△ |
|
法人税、住民税及び事業税 |
|
|
|
法人税等還付税額 |
|
△ |
|
法人税等調整額 |
|
△ |
|
法人税等合計 |
|
△ |
|
当期純損失(△) |
△ |
△ |
|
親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
△ |
△ |
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前事業年度 (2021年12月31日) |
当事業年度 (2022年12月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
前払費用 |
|
|
|
関係会社未収入金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
|
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物 |
|
|
|
工具、器具及び備品 |
|
|
|
減価償却累計額 |
△ |
△ |
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
関係会社株式 |
|
|
|
関係会社長期貸付金 |
|
|
|
長期前払費用 |
|
|
|
差入保証金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前事業年度 (2021年12月31日) |
当事業年度 (2022年12月31日) |
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
買掛金 |
|
|
|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
未払金 |
|
|
|
未払費用 |
|
|
|
未払法人税等 |
|
|
|
前受金 |
|
|
|
契約負債 |
|
|
|
預り金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
繰延税金負債 |
|
|
|
資産除去債務 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
資本準備金 |
|
|
|
その他資本剰余金 |
|
|
|
資本剰余金合計 |
|
|
|
利益剰余金 |
|
|
|
その他利益剰余金 |
|
|
|
繰越利益剰余金 |
△ |
△ |
|
利益剰余金合計 |
△ |
△ |
|
株主資本合計 |
|
|
|
新株予約権 |
|
|
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前事業年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
当事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
|
売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
|
|
|
営業損失(△) |
△ |
△ |
|
営業外収益 |
|
|
|
受取利息 |
|
|
|
関係会社業務受託収入 |
|
|
|
受取補償金 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外収益合計 |
|
|
|
営業外費用 |
|
|
|
支払利息 |
|
|
|
株式交付費 |
|
|
|
上場関連費用 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
営業外費用合計 |
|
|
|
経常損失(△) |
△ |
△ |
|
特別損失 |
|
|
|
関係会社貸倒引当金繰入額 |
|
|
|
関係会社株式評価損 |
|
|
|
特別損失合計 |
|
|
|
税引前当期純損失(△) |
△ |
△ |
|
法人税、住民税及び事業税 |
|
|
|
法人税等還付税額 |
|
△ |
|
法人税等調整額 |
|
△ |
|
法人税等合計 |
|
△ |
|
当期純損失(△) |
△ |
△ |