日本ナレッジ株式会社
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回次 |
第34期 |
第35期 |
第36期 |
第37期 |
第38期 |
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決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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持分法を適用した場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
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( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
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△ |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(内、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
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(比較指標:-) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
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- |
- |
- |
3,935 |
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最低株価 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
2,550 |
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
3.第37期の従業員数が年間において、39名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う定期及び期中採用によるものであります。第38期の従業員数が年間において、21名増加しましたのも同様であります。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
5.第34期から第37期までの株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
6.2018年11月22日付で普通株式1株につき200株の割合で株式分割を行っております。第34期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
7.第36期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、PwC京都監査法人の監査を受けております。
なお、第34期及び第35期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人の監査を受けておりません。
8.2022年11月25日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を、また2023年1月16日付で10株につき1株の割合で株式併合を行っております。
9.2023年3月23日付をもって東京証券取引所グロース市場に株式を上場いたしましたので、第34期から第38期までの株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。
10.最高株価及び最低株価は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
なお、2023年3月23日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。
11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第37期の期首から適用しており、第37期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
当社は業務系アプリケーションソフトの開発を目的として1985年に設立されました。鋼材業向けのパッケージソフトを柱に素材関係業種のシステム開発を行い、その後は、映像処理技術を使ったシステム開発も行なってまいりました。2001年よりシステム開発の中のテスト工程を専門に請け負う事業をスタートしております。
当社の沿革は、下記のとおりであります。
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1985年10月 |
日本スペースソフト株式会社(資本金400万円)を東京都千代田区に設立 |
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1986年12月 |
ナレッジエンジニアリング株式会社を吸収合併し、商号を日本ナレッジエンジニアリング株式会社に変更 |
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1988年6月 |
本社を東京都中央区東日本橋に移転。オフィスコンピュータ向けシステムの受託開発とパッケージシステム開発を行う。同時に商号を現在の日本ナレッジ株式会社に変更 |
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1991年2月 |
オフィスコンピュータ向け鋼材業向け販売・購買・在庫管理パッケージシステム (以下 鋼材業向けパッケージシステム)の販売を開始 |
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1991年12月 |
資本金を1,000万円に増資 |
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1993年2月 |
本社を東京都台東区駒形に移転 |
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1993年4月 |
通信販売業向けパッケージシステムの販売を開始 |
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1994年8月 |
スポーツ分析システム「MVP」の販売を開始 |
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1996年5月 |
パーソナルコンピュータ(以下、PCと記載)向け鋼材パッケージ「PowerSteel」の販売を開始 |
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1998年2月 |
資本金を3,000万円に増資 |
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1998年4月 |
システム開発の拠点として茨城県土浦市に「ソフト工房」開設 |
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2001年4月 |
資本金を5,000万円に増資 |
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2001年7月 |
ソフトウエアのテストを行うシステム検証事業開始 |
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2003年2月 |
ゴルフレッスンシステム「MVP2000」発売 |
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2004年6月 |
本社を東京都台東区寿に移転 |
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2005年10月 |
システム検証の発展を目指してIT検証産業協会設立に参画 |
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2006年4月 |
開発拠点として千葉県富里市に「成田事業所」開設 |
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2009年4月 |
札幌事業所を札幌市エレクトロニクスセンターに開設 |
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2010年10月 |
資本金を7,100万円に増資 |
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2013年6月 |
ソフトウエア品質認証制度(略称:PSQ認証制度)の評価機関に認定 |
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2013年11月 |
札幌事業所がソフトウエアの検査、検証において『ISO9001』認証取得 |
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2015年8月 |
セキュリティ製品事業、WEBシステム開発事業のアイベクス株式会社の全事業を譲受、同社の拠点である福島県郡山市に郡山センターを開設 |
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札幌事業所がソフトウエア試験所として日本初の「ISO/IEC 17025 試験所認定」を取得 |
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2016年10月 |
株式会社システムカルチャーのサポートデスク事業を譲受 |
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2018年4月 |
株式会社アイムシステムを吸収合併、同社の所在地である長野県諏訪郡に諏訪センターを開設 |
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2020年6月 |
増床に伴い、成田センターを千葉県富里市から千葉県成田市に移転 |
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2021年1月 |
愛知県名古屋市に「名古屋センター」を開設 |
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2022年3月 |
資本金を8,600万円に増資 |
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2023年3月 |
東京証券取引所グロース市場に株式を上場 |
当社は、主にソフトウエアシステムの検証サービス注1を提供する「検証事業」とシステム受託開発、業務系パッケージソフトウエアの開発・販売等を行う「開発事業」を主たる事業として展開しております。
設立当初は、業務系のパッケージ開発を主業務とし、「徹底した顧客志向の開発」というコンセプトのもと開発事業を進めてきましたが、2001年度より業務系の開発事業で培った経験とノウハウを活かし、ソフトウエアテストに関する専門的な知見と技術を提供する検証事業を立ち上げ、注力しております。
当社事業を取り巻く環境について、従来ソフトウエアの品質担保に関する業務は、メーカーやソフトウエア開発会社の社内で実施されておりましたが、国内でのIT人材不足を背景に、より競争力の高いサービス・製品を創造するための開発工程に経営リソースを集中させる傾向が高まっております。また、ソフトウエアはますます複雑化しており、仕様書通りに機能するかの確認のみならず、連携するシステム全体における結合テストや、テストの自動化、セキュリティテスト等、テスト工程に求められる専門性が高度広範囲になってきております。このため、メーカーやソフトウエア開発会社におけるテスト工程のアウトソーシング(第三者検証)が加速している状況です。
市場の品質ニーズのさらなる高まりに対応して、当社はソフトウエア開発プロセス支援、品質改善コンサルティング、保守・運用支援など、テスト工程だけではなく開発プロセスやシステムのライフサイクル全体に対してのソリューションサービスも開始し、顧客企業における高品質なソフトウエア開発を総合的に支援しております。
検証事業、開発事業のいずれにおきましても常に顧客本位を第一に考え、国際標準規格注2に準拠したプロセスや品質基準で事業展開を行っております。なお以下の2事業は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)検証事業
当事業では、ソフトウエアの不具合により顕在化するリスクを回避・軽減するため、ソフトウエアの開発工程(要件定義・設計・開発・テスト)のなかのテスト工程において、品質計画の立案、テストの分析設計、テストの実行といった一連のプロセスやコンサルティングをサービスとして提供しております。当サービスの提供により、ソフトウエアの不具合を抽出します。またその不具合の修正をソフトウエア開発に促すことで、品質向上に寄与するとともに、重要な不具合が発生していないことを確認するための品質の測定と報告によって、顧客がソフトウエアのリスクの判断を行うことが可能となります。
当事業の対象となるソフトウエアは、スマートフォンやカーナビゲーションのハードウエアに組込まれて動作する「組込みソフトウエア注3」、法人向けの販売管理や会計等の業務系システムやパッケージソフトウエア製品などの「エンタープライズ系注4システム」、WEB上で動作するシステム全般をあらわす「WEBシステム」となっております。
特に、エンタープライズ系注4システムは開発事業にて培った販売・購買・在庫管理等の業務知識やシステム構造等のノウハウが活かされることから、当社の得意とする領域であり、さらには開発技術を背景とした「テスト実施の自動化」技術によるコスト効率化や品質の担保ができることも強みにしております。
また、当事業における主な顧客は、主に大手SIer注5系の情報システム部門やパッケージソフトベンダーなどの事業会社系となり、これらの顧客に対して、ソフトウエア機能テスト技術を提供することで、顧客のシステム開発における品質プロセスに対する重要な役割を担っております。
事業系統図
[検証事業]
当事業は、開発事業との技術シナジーやテスト自動化における効率性と品質担保の提供を特徴としております。
「エンタープライズ系注4システム」については、開発事業者としての長年にわたり蓄積したノウハウの経験と技術者人員および業務知識を活用できることから、得意な領域としております。またエンタープライズ系注4システムは、業務知識が不可欠であり参入障壁が高い一方、時間をかけて業務知識やシステム構造を習得した後は、業務システムを熟知した技術者の関与が可能となるため、参入後は案件の継続率が高く、生産性も高くなり高収益が見込まれます。
WEBシステムをはじめとする事業会社系の検証業務プロジェクトでは、すでに運用しているシステムの派生開発(機能追加など)が主なテスト対象となることから、事業やサービスの継続に比例してシステム開発プロジェクトひいては検証業務が長期化することで、安定収益の確保が見込めます。また、派生開発はリリースの都度行われるために、システム全体の繰り返しテストが発生いたします。これらの「繰り返しテスト」はシステム全体の品質を確認するために非常に重要である一方で反復作業であり、多くのプロジェクトでこの反復作業をエンジニアが手動で行っているのが現状です。当社はこれらの繰り返しテストを、当社の強みである「テスト自動化サービス」にてテスト実施を自動化させていきます。それにより、エンジニアをセキュリティ面や利用者にとって使いやすいかどうかという利便性の確認、さらには利用者の誤りやすい運用を想定し、動作させた場合のシステム信頼性の確認といった、人的判断を要する領域に注力させることを可能にさせ、顧客に対して付加価値を提供しております。
当社は自動化サービスを活かして以下のように拡大戦略をとっていきます。
・手動テスト案件(A)から、まずは自動化可能な部分(手動で行ってきた単純テスト)を切り出して、自動化スクリプト注6開発案件(B)を増やす。
・次に単純テスト以外についても、自動化が適用可能な領域を検討し提案していく、自動化適用可能領域を広げるための案件(C)を増やす。
・前段記載の通り、適切な自動化によって、エンジニアが人間にしかできない領域のテストに注力することのできる、テスト自動化部分と手動テスト部分を組み合わせて全体品質の向上をはかれるハイブリッド案件(D)を増やして事業拡大を図る。
[自動化サービスごとの売上比率] (単位:%)
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2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
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(A)手動テスト案件 |
58.9 |
44.0 |
29.9 |
22.3 |
20.3 |
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(B)自動化スクリプト注6開発案件 |
0.5 |
1.5 |
4.7 |
5.7 |
6.6 |
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(C)自動化適用可能領域を広げるための案件 |
25.4 |
25.8 |
35.3 |
37.7 |
39.2 |
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(D)自動化と手動テストのハイブリッド案件 |
15.2 |
28.8 |
30.1 |
34.2 |
33.9 |
当社の「テスト自動化サービス」の大きな強み(他社との違い)を以下のように考えています。
① 開発技術者を有しており、自社内でテストの自動化プログラムの開発が可能であること。また、その自動化プログラムを最大限生かせるテスト設計が可能であること。
② 市販のテスト自動化専門ツール注7やオープンソース注8ツール(ソースが公開されている無償ツール)のみでは対応できない対象(領域)についても、自社内で補完アプリを開発することにより、自動化が可能となること。
①については、当社は長年開発事業を行い、開発エンジニアを多数有していることから、一般のテスト専門会社に比べ、高品質で保守性の高い自動化プログラムの開発が可能です。
また、効果の低いテストケースを自動化しても効果が限られるため、反復効果が高いテスト自動化ケースを作成するための「テスト自動化設計力」も極めて重要となります。
当社は長年のテスト経験・ノウハウにより、「テスト自動化設計力」を高めてまいりました。これら「プログラム開発力」と「テスト自動化設計力」が、当社の最大の強みとなっております。
②ですが、市販のテスト自動化ツール注7や、オープンソース注8ツールのみでは自動化が困難なテスト対象(領域)もあり、そのような場合、手動テストで対応することが一般的です。
しかしながら当社は、そのような場合においても、上記ツールを補完する「ヘルパーアプリ」を自社開発することにより、上記ツールのみでは対応が困難な対象(領域)も自動化することが可能です。
このようなテストの自動化を行うことで、顧客へテストの実行時間の短縮による「コストメリット」や、繰返し全体のテストを行うことによる「品質の担保」という付加価値を提供しております。この付加価値をもたらしうるには、上記のような深い開発に係る知識と、ソフトウエアの品質検証に係る経験が必要であると考えております。
従いまして、このテストの自動化領域につきましては競合が少ないと考えており、顧客の継続率も高く安定収益の確保につながっているものと考えております。
また、近年のインターネットを経由したWEB系のサービスは、顧客のニーズに合わせ頻繁に機能やサービスの変更が行われます。その際、すべてのサービスの変更の都度手作業でテストを行いますと、膨大な費用と時間が必要となります。
下図の様に、設計、開発、テストが頻繁に繰り返されるシステム開発においては、テストの自動化が必須となると考えております。
一般のソフトウエアテストにおきましては、各工程単位ごとにテストを行います。
「要求分析」の段階では、顧客の要求を確認し、「受け入れ(検収)テスト」を設計・実施いたします。「要件定義」の段階では、顧客の要求がシステムに反映されているかの「システムテスト」を行います。また、「基本設計」の段階では「結合テスト」、「詳細設計」の段階では「単体テスト」を行い、設計書通りにソフトウエアが正しく動く事を確認し、「コーディング」の段階にてコードの誤記、論理の誤り、脆弱な箇所が無いか等を検証する「コードレビュー」を行い、報告書を作成いたします。
当社は、各工程単位でのテストの実施のみならず、テストに関連するすべての工程に対して、トータルでの支援やコンサルティングを行うことにより、コスト的にも品質的にも最適なサービスを顧客に提供しております。
(2)開発事業
開発事業では、大手ベンダー製のパッケージソフトウエア導入に伴うカスタマイズの受託開発や、セキュリティ製品の開発・販売、パッケージソフトウエアの開発・販売・保守を中心に行っております。
事業系統図
[開発事業]
①ERP注9パッケージソフトウエア導入に伴うカスタマイズの受託開発
当サービスは、ERP注9パッケージソフトウエアを導入された顧客企業に対し、個別にカスタマイズ開発を受託しております。取り扱うERP注9パッケージソフトウエアは大手ベンダー製となっております。
当社の扱う同ERP注9パッケージソフトウエアは、販売・購買・在庫管理及び財務管理といった業務知識と、個々の業務管理システム等のつながりを理解しないと、システムの構造が理解できず、結果としてカスタマイズの設計ができないと考えられます。
従って、その開発技術には単一的なシステム設計の理解では足りず、その開発技術の習得に時間がかかる事と、開発ライセンス契約の社数も絞られていることから、参入障壁が高いと想定しております。国内のERP注9パッケージソフトウエア製品市場は2023年で1,400億円(矢野経済研究所予測)であり、マーケット規模から推察して本分野が大きく拡大する事が期待できます。
当社は複数の大手ベンダーのERP注9パッケージ製品を取り扱っており、これらの製品群は、対象とする企業規模が各々異なりますため、幅広い顧客層に対応することが可能です。
製品の販売は、主に販売代理店により顧客企業に販売されておりますが、顧客企業よりカスタマイズ開発の要求があった場合に、そのシステム開発を受託いたします。販売代理店側と同行し顧客企業の要望を聞取り、要件定義から設計・製造及び運用指導まで一貫して受託するケースや、要件定義以後の詳細設計から製造まで行うケース等、開発内容は多岐に渡っております。また、大規模なカスタマイズ開発を行う場合、その後の問合せやバージョンアップ対応が必要となるため、当社が顧客企業に対して直接的に保守サービスの提供も行っております。
②業種テンプレートの開発・販売
当サービスは、上記ERP注9パッケージソフトウエア「SMILE」をベースとして鋼材業向けとして「PowerSteel」、建材・木材卸業向けとして「PowerCubic」を開発し、販売することに加え、保守サービスを提供しています。
これらの業界は、業界特有の商習慣及び法令改正等により、パッケージソフトウエアにカスタマイズを行う必要があります。
例えば鋼材パイプの場合は、「寸法別」、「本数別」で在庫管理を行う必要があります。一方、売上の計上におきましては、出荷製品の「総重量」をもとに計算を行います。このように、管理する単位が混在するため、通常の仕組みでは対応できません。また、売上高計算の為の重量計算を業界特有の計算式で行うなど、カスタマイズが必要となります。
パッケージソフトウエアをベースとした当社製品(業種テンプレート)を導入することにより、上記のようなカスタマイズが不要となり、他社でスクラッチ開発注10を行う場合と比べ、顧客企業の費用負担は大幅に抑えることができます。
また、当社は鋼材業界、建材・木材卸業界の特徴も熟知しており、導入もスムーズに行えることから、当社製品は好評を博し、2023年3月末現在では696社を超える導入実績となりました。
これらの分野も、定期的なバージョンアップによる持続的な需要により、今後も安定的なシェアが見込まれます。また、頻繁に行われる税制の改正などへの対応需要もあり、今後ともパッケージ製品の売上は堅調に推移すると予測されます。
さらに当社は、これらの業種対応のみならず、携帯端末を利用した在庫管理システムや、WEBを活用した受注システム等の周辺システムもあわせて提供しております。鋼材業、木材卸業共通の特徴ですが、入庫した製品を様々な長さで切断するため、在庫管理が複雑なものとなっています。このため、携帯端末を利用し、常に正確な在庫管理をおこなうことを可能としております。また、加工する際の加工賃をWEBから自動計算で行えるようにしたことにより、営業の見積書作成作業の軽減につながり、顧客企業から好評を得ております。このような業界特有の商習慣を踏まえて、柔軟にカスタマイズ対応することにより、顧客企業の業務効率向上をサポートし、今後の拡販を目指してまいります。
③セキュリティ製品の開発・販売
当サービスは、独自にてセキュリティ製品を開発し、ライセンス利用型で販売することに加え、保守サービスを提供しております。
主製品の「DEFESA」は、操作のログ管理を主な機能としており、詳細な操作ログ情報の取得を可能とした高い技術を特長としております。特にシンクライアント端末注11を用いた環境に特化した当社独自のログ取得技術としては、APIフックと呼ばれる手法を用いて、OSから出される操作の信号を受信し、記録後すぐにOSに返します。そのため、OSの負荷が小さく、すべての操作ログを収集することが可能です。一般的な技術ですと、OSが記録を行うエージェントと言われる機能上のログを収集する方式となり、この方式ではログ情報が蓄積し、OSの負荷が高くなると言われております。
また、オプション機能としてPC操作の画面の動きをすべて録画する機能を準備し、顧客企業の導入シーンに応じて柔軟に機能選択もできるセキュリティ製品となっております。
また、もう一つの主力製品である「monoPack」といたしましては、既存のPCにUSBキーを挿入するだけでシンクライアント端末注11として使用のできることが特徴となっております。新型コロナウイルス感染拡大や政府が推進する働き方改革による在宅勤務をはじめとするテレワークの普及により、企業における仮想化環境注12の導入が進んでおります。
このような環境下で、従業員がテレワーク環境で使用するPCを安全に活用するためのセキュリティ強化を目的に、従来は仮想化専用端末を新規に導入する必要がありましたが、当社製品では、既存のPCを活用し大幅にコストが削減できることから、引き合いが大きく増加しております。
(脚注)
|
番号 |
用語 |
用語の定義 |
|
注1 |
検証サービス |
情報システムやカーナビゲーションシステム・スマートフォン等の家電製品のシステム開発工程におけるテスト、検証を実施するサービスの総称。 |
|
注2 |
国際標準規格 |
ソフトウエアテストのための国際標準規格(ISO/IEC/IEEE29119)を指す。 |
|
注3 |
組込みソフトウエア |
家電製品、携帯電話などの電子機器や産業用ロボット等に搭載され、それらの機器を制御するソフトウエアのこと。エンベデット系とも言う。 |
|
注4 |
エンタープライズ系 |
基幹業務システムのうち、想定顧客や市場区分として「大企業・中堅企業(向け)」「大企業・官公庁(向け)」のもの。 |
|
注5 |
SIer |
システムインテグレーターの略語。ITシステムのコンサルティングから設計、開発、運用・保守・管理までを一括請負する情報通信企業。 |
|
注6 |
スクリプト |
コンピューターに対する一連の命令などを記述したもの。コンパイルを必要とするプログラミング言語によるものに対し、より簡易な言語で記述されたものをいう。 |
|
注7 |
テスト自動化ツール |
ソフトウエア開発における各種テスト活動を自動化するためのツールの総称。たとえば「テスト管理」「テスト設計」「テスト実行」「テスト報告書作成」などの業務を自動化する。 |
|
注8 |
オープンソース |
ソースコードを商用、非商用の目的を問わず利用、修正、頒布することを許し、それを利用する個人や団体の努力や利益を遮ることがないソフトウエア開発の手法。 |
|
注9 |
ERP |
「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語では「統合基幹業務システム」を指す。 |
|
注10 |
スクラッチ開発 |
既存の製品や雛形などを流用せずに、まったく新規にシステムの開発を行うこと。 |
|
注11 |
シンクライアント端末 |
ユーザーが使うクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバー側に集中させたシステムアーキテクチャ、もしくはそのシステムのための専用端末のこと。 |
|
注12 |
仮想化環境 |
コンピューターなどの物理的な機器(ハードウエア)を、仮想化技術により複数の仮想的な機器に分割し、それぞれを独立に運用する環境のこと。 |
該当事項はありません。
(1)提出会社の状況
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
|
|
|
|
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
検証事業 |
|
( |
|
開発事業 |
|
( |
|
報告セグメント計 |
|
( |
|
全社(共通) |
|
( |
|
合計 |
|
( |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
4.従業員数が当期中に21名増加しましたのは、主として業容拡大に伴う定期及び期中採用によるものであります。
(2)労働組合の状況
当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
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当事業年度 |
||||
|
管理職に占める女性労働者の割合(%) |
男性労働者の |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)2. |
||
|
全労働者 |
うち |
うち 期労働者 |
||
|
- |
- |
85.1% |
88.3% |
69.8% |
(注)1.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定により別項目の公表を行っており、当該項目につきましては公表しておりませんので、記載を省略しています。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要であると考えられる事項については、積極的に開示しております。
なお、本項に記載してる将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクの全てを網羅していることを保証するものではありません。
1.事業に関連するリスク
(1)事業環境について
①テスト・検証市場について(可能性 小 影響度 中)
当社の検証事業は、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの社内で開発段階において行われている「テスト・検証」業務をアウトソーシングとして受託するという市場で事業展開をしております。当該システム検証市場は、顧客企業の品質意識の高まりや、高度化するシステムの検証技術の複雑化、対応する技術者不足といった社会的背景から拡大傾向にあり、今後もこの傾向は継続するものと当社では見込んでおります。
しかしながら、顧客企業において当該システム検証業務をアウトソースするという認識が一般的にはいまだ低いものと当社では考えており、今後もシステム検証が独立した業務として認知されなかった場合、また機密保持等の理由から顧客における内製化志向が継続あるいは強化された場合や、国内外の景気動向や為替市場の急激な変動等に伴う顧客企業のIT投資の抑制が発生した場合は、システム検証業務のアウトソーシングが拡大しないことになります。かかる場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②テスト・検証サービスのマーケットと競合の状況について(可能性 中 影響度 大)
当社は国際規格への取り組みや独自のテスト手法への取り組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っておりますが、ソフトウエアテストの中でも単純な動作確認テストや、仕様書との比較テストは労働集約的な作業であり、参入障壁が低いため、価格競争に陥る可能性があります。現時点ではテスト・検証サービスを専門にアウトソーシング事業として受託している企業数は数十社程度であると当社では推定しておりますが、現在においては、テストのアウトソースの認知が低いことから、マーケット規模に対して参入している企業が少ないため、同業他社との厳しい競合状態が発生しているという段階には達していないものと思われます。
また、対応策といたしまして、①幅の広い業種・業態・規模の顧客との取引拡大、②開発技術・検証技術の活用範囲の拡大による顧客企業のアウトソーシングの促進、③国際規格、独自のテスト手法への取組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っております。
しかしながら、資金力・ブランド力を有する大手ソフト開発会社等の有力企業がテスト・検証マーケットの価値を認知して新たに参入してきた場合、あるいは競合するテスト・検証サービスを行う企業の当該部門が強化された場合、またテスト・検証マーケットの価格競争が当社の予想を超えて厳しさを増した場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③セキュリティ製品市場について(可能性 中 影響度 中)
当社の開発事業の将来の柱であるセキュリティ製品市場は、対象となる範囲が広く、他社製品も各々得意分野を中心に対応する機能を拡張することで競合する場面が増えています。例えば資産管理ソフトがネットワーク監視やアクセス制御の機能を有するなどです。当社は仮想化環境に特化し、且つ価格競争力を持った製品を投入し、他社との差別化を図っていますが、この分野での競合製品も多く、特に大手のパッケージソフトベンダーが同分野に注力した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④システム受託開発について(可能性 小 影響度 大)
当社は、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。
また、プロジェクト毎の進捗確認と収支管理を徹底するとともに、一定規模以上のプロジェクトを重点監査の対象としております。さらに、取締役会におきましても、仕掛プロジェクトの収支報告の確認を月次で行っております。
しかしながら、受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)顧客との紛争の可能性について
①業務の責任範囲について(可能性 小 影響度 中)
検証事業において、顧客企業が当社のテスト・検証サービスを経て販売する製品・システムの中に不具合があった場合には、顧客企業が多額の回収費用を投じて回収を余儀なくされる可能性があります。当社の現在のサービスは製品・システムそのものの品質を保証しているわけではなく、当社が行ったサービスの範囲の中で責任を負う形態となっております。
しかしながら当社のサービス提供形態のうち、現在中心となっております、顧客企業の開発施設に当社人員を常駐させるテストサービスにおきましては、契約書に具体的な作業範囲や作業項目を詳細に記載しておりません。この理由は、テスト検証という業務の性格上、顧客製品の品質や、その開発スケジュールの進捗度合によって、テストの範囲や優先順位が影響を受け、臨機応変に対応する必要があるためです。
このため当社では、顧客の作業範囲及び作業項目が変更となる度に、顧客責任者とテスト範囲やテストスケジュールについて話し合いを行い、当社の責任範囲を明確にすることで、顧客企業との紛争を未然に防止しております。更に成果物責任を定めない準委任契約を中心に締結することとし、リスクのヘッジを図っております。
また、顧客企業より委託された製品・システムを、当社の専用施設内で検証する形態でのサービスにおいては、具体的な作業範囲、作業項目等を明確にした詳細な見積仕様書等を作成し、顧客に当社の責任範囲を明示しております。
以上のような対策を講じてはおりますが、当社の提供したサービスが顧客の求める品質を満たせず、なおかつ迅速・適切な対応ができなかった場合においては、顧客企業との業務委託契約に基づく契約不適合責任等に基づき、クレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは多額の損害賠償請求を受ける可能性があります。
開発事業においては、当社のパッケージソフト製品の潜在的な不具合が顧客企業において顕在化し、結果的に障害を引き起こし、顧客企業のビジネスに影響を与えた場合、顧客企業より損害賠償を求められる可能性があります。このような場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②顧客情報の機密保持について(可能性 小 影響度 中)
当社が提供するサービスの中でもテスト・検証サービスでは、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品開発部門に当社社員が常駐し、顧客の開発担当者と共同で作業を行うことが主体となっております。したがって、当該部門に常駐する社員は恒常的にハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品情報を知り得る立場にあります。
また、鋼材業向けのパッケージソフトのカスタマイズ業務では、基幹システムとの連携が必要となり、顧客企業の機密情報に触れることになります。
このため当社では、ISO27001(ISMS)の認証取得、プライバシーマークの付与認定取得による情報セキュリティ対策の強化に取り組んでおります。
また、情報漏洩、不正アクセスの増加などの社会情勢及びテレワークに対応すべく、開発環境、製品サービス環境、設備などのセキュリティ強化を推進し、入社時研修以降継続的に情報セキュリティについての教育を実施しております。さらに協力会社の社員につきましては、機密保持契約並びに個人情報の取扱いに関する覚書を締結し、対策を講じております。
しかしながら、万一情報漏洩が発生した場合には、顧客企業からクレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは損害賠償請求を受ける可能性があり、かかる場合には当社は業界において信用を失い、また当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)特定取引先への依存について
①主要取引先との取引について(可能性 小 影響度 大)
当社の主要取引先である株式会社大塚商会グループの最近における当社売上高に占める割合は、2021年3月期(25.0%)、2022年3月期(28.4%)、2023年3月期(29.2%)となっております。
検証事業においては、株式会社大塚商会の多数の社内システムに対し、検証・テスト業務を行っております。
また開発事業においては、同社グループからの発注でエンドユーザー向けSMILEのカスタマイズ開発の受託しております。また当社は、同社グループからSMILEの利用許諾を受けて 自社製品(「Power Steel」、「Power Cubic」)を開発・販売しており、同社グループがこれらの代理店となっていることから、検証事業・開発事業ともに、同社グループに対する売上依存度が高くなっております。
現状では、株式会社大塚商会は当社の大株主でもあり、取引は安定的に推移しておりますが、今後の事業動向によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対策といたしまして、テスト自動化の拡充による新規顧客の獲得、サービスの拡充により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。
②大手システムベンダー等との取引について(可能性 小 影響度 大)
当社は、大手システムベンダー等の開発するパッケージシステムに対して、エンドユーザー向けカスタマイズ開発を行っております。大手システムベンダー等とは継続的で良好な関係を築いておりますが、今後大手システムベンダー等のパッケージシステム開発や社会環境の変化等の要因により、大手システムベンダー等との取引に著しい変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対策といたしまして、大手ベンダー等で取り扱うパッケージシステムの取引の幅を広げ、様々なパッケージ変更に対応し、上記リスクの低下を図ってまいります。
③大手SIer企業及び大手販売代理店との取引について(可能性 小 影響度 中)
当社は、 セキュリティ製品の代理店として大手SIerやその大手販売代理店を販路として活用しております。いずれの企業とも継続的で良好な関係を築いておりますが、今後社会環境の変化等の要因により、大手SIerとその大手販売代理店と当社の取引に著しい変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対策といたしまして、当社直接販売の拡大により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。
④協力会社への依存について(可能性 小 影響度 大)
当社検証事業においては、2023年3月期において、協力会社の比率が概ね5割と高いですが代替不可能な特定の協力会社に偏っている状況ではありません。多くの協力会社と提携し選定しつつ技術者の確保に注力をしております。今後当社の想定通りに自社工数への切替が進まなかった場合に利益率に影響を与える可能性や、予期せぬ大口の協力会社との取引の解約、また条件の改悪等があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
対策といたしまして、採用による技術者の確保及び、協力会社の経営状況等を定期的に収集することにより、リスクの低減を図ってまいります。
(4)知的財産権について(可能性 中 影響度 大)
当社事業において知的財産権の重要性は高いと認識しており、特許・商標等の知的財産権に関する権利の申請を行っております。このような取組みのもと、現時点におきまして、検証事業における特許を保有しております。
しかしながら、当社の事業が第三者の知的所有権に抵触し、第三者から当社に対し正当な権利主張がなされた場合や法的手続きでそれが認められた場合には、損害賠償義務の負担や、当該知的所有権を継続使用するための負担の発生、又は当社事業の一部もしくは全部の遂行ができなくなる可能性があります。
(5)繰延税金資産について(可能性 小 影響度 中)
現在の会計基準では、ある一定の状況において、今後実現すると見込まれる税金費用の減少を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。
当社が、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社の繰延税金資産は減額され、その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)関連当事者取引について(可能性 小 影響度 中)
企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件がゆがめられたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から注意する必要性が高い取引といえることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容について審議し、社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。しかしながら、万が一、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
取引の内容につきましては、 後述の「第5 経理の状況 注記事項 関連当事者情報」をご参照下さい。
2.人材の確保、育成について
(1) 人材の確保、育成について(可能性 中 影響度 大)
当社の開発事業・検証事業において業容を充実、拡大させるためには、技術者を中心に常に十分な数の優秀な人材を確保しなければなりません。また、技術者には高度の知識・技術・経験が要求されるため、一定期間の導入教育と日進月歩で変化しているICT関連機器、産業機器、スマートフォンやタブレットをはじめとした各種IT機器等のハードウエア、ソフトウエアに対応する継続教育が不可欠であると認識しております。かかる教育を適時に遂行できない場合、顧客から要求される技術レベルに達せず、当社の業務遂行に支障が生じる可能性があります。
現在、新卒学生採用及び中途採用の両面において、独自の採用基準を用いてテスト・検証業務の技術者として素養のある人材の採用、および採用後の教育を重点的に実施しておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保・育成ができなければ、事業の拡大ができない可能性があります。その場合、提供するサービスの質が低下し、当社の事業活動に支障が生じる可能性があります。採用した要員については、適時、テスト・検証業務の技術的教育期間を設けてまいりますが、追加的に教育期間が発生する場合があります。
また、新規顧客の獲得のため営業要員の確保に努めておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保ができなければ、新規顧客の拡大に支障が生じる場合もあります。
(2) 人件費の増加について(可能性 中 影響度 大)
当社が展開している検証事業、開発事業にかかる売上原価の大半は、技術者の人件費となっております。
近年IT投資の促進と技術者不足に伴い、技術者の人件費が高騰している中、当社は積極的に優秀な技術者の確保を目指しております。受注とのバランスから技術者の確保が先行すると一時的に人件費が増加し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、全社的に技術力を向上させ、高価格案件にシフトしていくことにより、利益を確保していくことで対応してまいります。
3.労働者派遣法による規制について(可能性 小 影響度 中)
当社の検証事業及び開発事業においては準委任契約による業務受託が主な形態となっておりますが、顧客の需要にきめ細かく対応するため、一部の業務において労働者派遣を行っております。
労働者派遣事業の許認可や派遣可能な業務・期間等は、「労働者派遣法」及び関連諸法令の規制を受けております。当社は、「労働者派遣法」第8条に基づく一般労働者派遣事業許可を取得しております。「労働者派遣法」には、派遣事業を行う事業主が欠格事由(同第6条)及び当該許可の取消事由(同第14条)に該当した場合に、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命じることができる旨が定められております。
「労働者派遣法」は2015年9月30日より改正され、派遣元で無期雇用されている派遣労働者に対しては、派遣期間の制限が事実上撤廃されましたが、今後も「労働者派遣法」及び関係諸法令の改正又は解釈の明文化等が行われた場合、また契約時では適正な請負体制であっても、その後の状況の変化などで偽装請負の可能性が生じた場合は、派遣売上に影響を及ぼす可能性があります。
4.配当政策について(可能性 小 影響度 中)
当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた安定的な配当を実施することを基本方針としております。しかし、事業環境の急激な変化などにより、当社の目指す安定的な配当を実施できなくなる可能性があります。
5.資金使途について(可能性 小 影響度 中)
当社は、今回実施いたしました公募増資による調達資金の使途につきましては、優秀な人材獲得のための採用費及び教育費に充当する計画であります。
しかしながら、急速に変化する経営環境に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、計画通りに使用された場合でも、想定通りの効果が得られない可能性があります。
なお、資金使途や支出予定時期の変更を行う場合は、適切に開示を行います。
6.代表者への依存について(可能性 小 影響度 大)
当社の代表取締役である藤井洋一は、当社創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、検証事業及び開発事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社では、取締役会や幹部会議等における役員及び幹部社員間の情報共有や経営組織の強化を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
7.自然災害、コロナウイルスを含む感染拡大、事故、有事等の発生について(可能性 小 影響度 中)
当社の人的物的資源は東京、札幌、つくば、成田、郡山、諏訪、名古屋と分散しておりますが、地震・火災等の自然災害、それに伴う人的資産や有形資産に影響を受ける可能性があります。当社では、役員・全従業員の生命・安全の確保はもとより、被災に耐えうる物理的環境の整備に努めるとともに、感染症の流行に対しては健康被害の防止と重要業務の継続を念頭に全社的な対応を行うように努めております。しかし、想定外の感染拡大や被災によって、被災中の業務継続、被災からの復旧が上手くいかず、当社の業務継続、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、自然災害以外の事象を契機とする事故・事件やテロ・国際紛争等が発生した場合、有事の影響により業務中断や業務不能の事態を招くことで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の重要な顧客であり、株主である株式会社大塚商会グループと下記の基本契約を締結しております。
|
締結年月 |
2018年8月20日(1年毎の自動更新) |
|
契約の名称 |
取引基本契約書 |
|
相手先 |
株式会社大塚商会 |
|
契約の概要 |
注文品の売買、各種作業の委託(システム開発、パッケージソフトのカスタマイズ、継続的な保守作業 他)に関する基本契約 |
|
締結年月 |
2010年10月28日(1年毎の自動更新) |
|
契約の名称 |
ソフトウェアライセンス取引基本契約書 |
|
相手先 |
株式会社OSK |
|
契約の概要 |
ソフトウエアにかかるライセンス料に関する基本契約 |
|
締結年月 |
2022年12月1日(1年毎の自動更新) |
|
契約の名称 |
取引基本契約書 |
|
相手先 |
株式会社ネットワールド |
|
契約の概要 |
商品売買取引に関する基本契約 |
|
2023年3月31日現在 |
|
事業所名 (所在地) |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
帳簿価額 |
従業員数 (人) |
|||||
|
建物 (千円) |
工具、器具及び備品 (千円) |
土地 (千円) (面積㎡) |
リース資産 (千円) |
その他 (千円) |
合計 (千円) |
||||
|
本社 (東京都台東区) |
検証、開発、全社 |
統括業務・通信設備等 |
11,410 |
7,907 |
- (-) |
6,700 |
379 |
26,398 |
166 (-) |
|
札幌センター (北海道札幌市中央区) |
検証 |
通信設備等 |
6,150 |
2,743 |
- (-) |
1,066 |
273 |
10,233 |
79 (-) |
|
つくばセンター (茨城県つくば市) |
開発 |
通信設備等 |
1,606 |
821 |
- (-) |
973 |
- |
3,401 |
13 (-) |
|
成田センター (千葉県成田市) |
開発 |
通信設備等 |
2,708 |
1,260 |
- (-) |
1,224 |
- |
5,194 |
23 (-) |
|
郡山センター (福島県郡山市) |
開発 |
通信設備等 |
2,294 |
326 |
- (-) |
534 |
- |
3,155 |
12 (-) |
|
諏訪センター (長野県諏訪郡下諏訪町) |
開発 |
通信設備等 |
9,324 |
906 |
16,356 (330.58) |
1,366 |
1,285 |
29,239 |
29 (-) |
|
名古屋センター (愛知県名古屋市中区) |
検証 |
通信設備等 |
|
76 |
- (-) |
927 |
- |
1,004 |
12 (-) |
|
その他 (長野県諏訪郡) |
全社 |
研修及び事業用施設用地 |
|
|
58,678 (1,156.61) |
|
- |
58,678 |
- |
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は車両運搬具及びソフトウエアであります。
2.建物のうち賃借物件に係る年間賃借料は、64,310千円(本社29,290千円、札幌センター19,805千円、つくばセンター2,426千円、成田センター8,623千円、郡山センター3,215千円、名古屋センター949千円)であります。
|
種類 |
発行可能株式総数(株) |
|
普通株式 |
4,700,000 |
|
計 |
4,700,000 |
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
|
|
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
||
|
区分 |
株式の状況(1単元の株式数 |
単元未満 株式の状況 (株) |
|||||||
|
政府及び地方公共団体 |
金融機関 |
金融商品取引業者 |
その他の法人 |
外国法人等 |
個人その他 |
計 |
|||
|
個人以外 |
個人 |
||||||||
|
株主数(人) |
|
|
|
|
|
|
|
|
- |
|
所有株式数(単元) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
|
|
|
100 |
- |
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
|
|
|
|
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|
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みずほ成長支援第4号投資事業有限責任組合 無限責任組合員みずほキャピタル株式会社 代表取締役社長大町祐輔 |
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|
BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY 常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部 |
10 HAREWOOD AVENUE LONDON NW1 6AA GB
東京都中央区日本橋3丁目2-1号
|
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|
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|
|
|
|
|
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|
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|
|
|
|
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|
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|
|
計 |
- |
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(注)当社の主要株主であった株式会社大塚商会及び藤井洋一氏は、2023年3月23日に東京証券取引所グロース市場への、新規上場に伴う公募による新株式の発行による発行済株式総数の増加、当該支配株主の株式売出しに伴う保有株式の一部売出し並びにオーバーアロットメントによる株式売出しにより、当社の主要株主に該当しないことになりました。
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
|
|
|
現金及び預金 |
|
|
|
売掛金 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
前渡金 |
|
|
|
前払費用 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
流動資産合計 |
|
|
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物 |
|
|
|
減価償却累計額 |
△ |
△ |
|
建物(純額) |
|
|
|
車両運搬具 |
|
|
|
減価償却累計額 |
|
△ |
|
車両運搬具(純額) |
|
|
|
工具、器具及び備品 |
|
|
|
減価償却累計額 |
△ |
△ |
|
工具、器具及び備品(純額) |
|
|
|
土地 |
|
|
|
リース資産 |
|
|
|
減価償却累計額 |
△ |
△ |
|
リース資産(純額) |
|
|
|
有形固定資産合計 |
|
|
|
無形固定資産 |
|
|
|
借地権 |
|
|
|
ソフトウエア |
|
|
|
その他 |
|
|
|
無形固定資産合計 |
|
|
|
投資その他の資産 |
|
|
|
投資有価証券 |
|
|
|
出資金 |
|
|
|
長期前払費用 |
|
|
|
繰延税金資産 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
貸倒引当金 |
△ |
△ |
|
投資その他の資産合計 |
|
|
|
固定資産合計 |
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
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前事業年度 (2022年3月31日) |
当事業年度 (2023年3月31日) |
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負債の部 |
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流動負債 |
|
|
|
買掛金 |
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|
短期借入金 |
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|
1年内返済予定の長期借入金 |
|
|
|
1年内償還予定の社債 |
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|
|
リース債務 |
|
|
|
未払金 |
|
|
|
未払費用 |
|
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|
未払消費税等 |
|
|
|
未払法人税等 |
|
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契約負債 |
|
|
|
賞与引当金 |
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|
|
その他 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
固定負債 |
|
|
|
社債 |
|
|
|
長期借入金 |
|
|
|
リース債務 |
|
|
|
資産除去債務 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
固定負債合計 |
|
|
|
負債合計 |
|
|
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純資産の部 |
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株主資本 |
|
|
|
資本金 |
|
|
|
資本剰余金 |
|
|
|
資本準備金 |
|
|
|
その他資本剰余金 |
|
|
|
資本剰余金合計 |
|
|
|
利益剰余金 |
|
|
|
利益準備金 |
|
|
|
その他利益剰余金 |
|
|
|
繰越利益剰余金 |
|
|
|
利益剰余金合計 |
|
|
|
株主資本合計 |
|
|
|
評価・換算差額等 |
|
|
|
その他有価証券評価差額金 |
△ |
△ |
|
評価・換算差額等合計 |
△ |
△ |
|
純資産合計 |
|
|
|
負債純資産合計 |
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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売上高 |
|
|
|
売上原価 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
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営業利益 |
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営業外収益 |
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受取利息 |
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受取配当金 |
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助成金収入 |
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受取手数料 |
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受取家賃収入 |
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雑収入 |
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営業外収益合計 |
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営業外費用 |
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支払利息 |
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社債利息 |
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支払保証料 |
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株式交付費 |
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その他 |
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営業外費用合計 |
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経常利益 |
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特別損失 |
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固定資産除却損 |
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特別損失合計 |
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税引前当期純利益 |
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法人税、住民税及び事業税 |
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法人税等調整額 |
△ |
△ |
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法人税等合計 |
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当期純利益 |
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1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、本社に製品・サービス別の事業本部を置き、検証事業の拠点を札幌、開発事業の拠点をつくば、成田、郡山、諏訪に展開しております。また、本社にセキュリティ製品と動作分析システムを取り扱うセクションを置きビジネスを展開しております。
当社は事業の種類・性質の類似性等を勘案して、「検証事業」、「開発事業」の2つの事業に区分しており、これを報告セグメントとしております。各事業は取り扱う製品及びサービスごとに包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
「検証事業」は、ソフトウエアの不具合により顕在化するリスクを回避・軽減するため、ソフトウエアの開発工程(要件定義・設計・開発・テスト)のなかのテスト工程において、品質計画の立案、テストの分析設計、テストの実行といった一連のプロセスやコンサルティングをサービスとして提供しております。
「開発事業」では、大手ベンダー製のパッケージソフトウエア導入に伴うカスタイマイズの受託開発や、セキュリティ製品の開発・販売、パッケージソフトウエアの開発・販売・保守を中心に行っております。